JP2009189298A - フライ製品製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣の量が均一でクリスピー食感を有するフライ製品を製造することができ、且つ、衣の量の調節が容易なフライ製品製造方法を提供する。
【解決手段】本発明によるてんぷら又はかき揚げ製造方法は、てんぷら製品又はかき揚げ製品になる具材に液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程と、液体を付着させた具材に粉状の衣を混合して、液体を付着させた具材の周りに粉状の衣を付着させる工程と、粉状の衣を付着させた具材を蒸す工程と、蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程と、を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、フライ製品を製造する方法に関し、特に、てんぷら製品及びその一種であるかき揚げ製品を製造する方法に関する。
フライ製品の1つとして、てんぷら製品が知られている。てんぷら製品は、普通、野菜及び魚介等の具材に、小麦粉を水でといた衣を付着させ、衣を付着させた具材を食用油でフライした製品である。工業的には、小麦粉を水でといた液体をバッター液と称する。
従来、てんぷら製品の1つであるかき揚げ製品を工業的に製造するために、バッター液を付着させた野菜等の具材を型枠に入れ、具材を型枠に入れたまま連続式フライヤーに投入する方法(第1の方法)が知られている。この場合、バッター液がフライヤーの中で固まることによって、具材と具材とが結合され、かき揚げ製品の形状が維持されると共に、バッター液がフライ製品の衣になる。
また、具材とバッター液の混合物を型枠の中に入れて凍結させ、凍結させた具材及びバッター液を型枠から取出し、それを連続式フライヤーに投入する方法(第2の方法)も知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、バッター液を凍結させることによって、具材と具材とが結合され、かき揚げ製品の形状が維持されると共に、バッター液がフライ製品の衣になる。
特開2005−224109号公報
バッター液を付着させた具材又は具材とバッター液の混合物を型枠の中でしばらく放置すると、液体であるバッター液は、上方から下方に流動する。従って、上述した2つの方法において、具材の上部に付着しているバッター液の量が、具材の下部に付着しているバッター液の量よりも少なくなる。その結果、かき揚げ製品の上部の衣が少なくなるとともに、下部の衣が多くなり、衣の量が均一にならない。
これに対して、バッター液の流動を防止するために、バッター液における小麦粉の量に対する水の量を減らす方法がある。しかしながら、この方法では、次に述べる問題が生じる。第1に、バッター液の粘性が強くなるため、衣が厚くなり易く、即ち、薄くすることが難しい。第2に、バッター液作成時に、グルテンが形成され易く、その結果、クリスピー食感、即ち、サクサクとした食感が弱くなる。第3に、衣中の小麦粉の割合が増えるため、衣が重くなると共に、ふっくらしにくくなる。
これとは逆に、バッター液の流動性を向上させるために、バッター液における小麦粉の量に対する水の量を増やす方法がある。この方法によれば、バッター液を具材に付着させた後、具材に付着することができなかったバッター液が具材から流れ落ちるまで放置して、具材に残ったバッター液を衣にする。この場合、衣を具材の上部と下部で均一化させることができるが、衣が極端に薄くなったり、衣が少なくなったりする。
上述したように、かき揚げ製品の衣の均一性及びクリスピー食感を維持しながら衣の量を変化させることは困難である。即ち、通常のバッター液を使用すると、衣の均一性が損なわれ、バッター液における水の割合を多くすると、薄い衣しかできず、バッター液の水の割合を少なくすると、クリスピー食感が得にくくなる。
また、かき揚げ製品を製造する場合、特に、バッター液における水の割合を多くすると、具材と具材とが結合しにくいという問題も生じる。
そこで、本発明の目的は、衣の量が均一でクリスピー食感を有するフライ製品を製造することができ、且つ、衣の量の調節が容易なフライ製品製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、衣の量が均一でクリスピー食感を有するかき揚げ製品を製造することができ、衣の量の調節が容易であり、具材と具材とが分離しにくいかき揚げ製品製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によるフライ製品製造方法は、フライ製品になる具材に液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程と、液体を付着させた具材に粉状の衣を混合して、液体を付着させた具材の周りに粉状の衣を付着させる工程と、粉状の衣を付着させた具材を蒸す工程と、蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明によるフライ製品製造方法では、液体を付着させた具材の周りに粉状の衣を付着させるので、粉状の衣を具材の周りに比較的均一に付着させることができる。粉状の衣を付着させた具材を蒸すと、粉状の衣が吸水及び加熱によって膨潤すると共に変性して、隣接した粉状の衣と衣との間の隙間がなくなると共に互いに結合する。その結果、比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣ができる。かくして、具材を食用油でフライすることにより、衣の量が均一なフライ製品、所謂てんぷら製品が出来上がる。
また、膜状又は層状に変化した衣をフライすると、もともと粉状であった衣の部分から水分が抜ける。それにより、もともと粉状であった衣の部分が互いに結合したまま収縮し、それらの間に隙間を生じさせる。その結果、衣がサックリした食感、即ち、クリスピー食感を有するようになる。
また、蒸すことにより具材に火が通っているので、従来のフライ製品よりも短時間でフライすることができ、フライ中の吸油量を従来のフライ製品よりも少なくすることができる。また、粉状の衣は、蒸すことにより水分を吸収するが、その量はバッター液における水分の量と比較すると少ないため、これによっても、従来のフライ製品よりも短時間でフライすることができる。フライ時間が短いことにより、フライ中の吸油量が従来のフライ製品よりも少なくなると共に、水分の量が比較的少ないことにより、衣の水分と置換される油の量が減る。その結果、油っぽくなく、クリスピー食感を有する仕上がりになる。
また、粉状の衣の量に対する液体の量を増減させることにより、具材に付着する粉状の衣の量を増減させることができるので、衣の均一性及びクリスピー食感を維持しながら衣の量を変化させることが容易である。
本発明の実施形態において、好ましくは、フライ製品は、複数の具材を互いに結合させたかき揚げ製品であり、フライ製品製造方法は、更に、粉状の衣を具材の周りに付着させる工程の後に、衣を付着させた複数の具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程を有し、蒸す工程は、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程からなる。
このように構成されたフライ製品製造方法では、粉状の衣を複数の具材の周りに比較的均一に付着させた後、かき揚げ製品の形状に成型する。この段階では、具材と具材とは分離可能な状態にある。粉状の衣を付着させ且つ成型した具材を蒸すと、粉状の衣が吸水及び加熱によって膨潤すると共に変性して、隣接した粉状の衣と衣との間の隙間がなくなると共に互いに結合する。その結果、比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣ができると共に、具材と具材とが膜状又は層状の衣によって結合される。膜状又は層状の衣が付いた具材を食用油でフライすることにより、衣の量が均一であり且つ具材と具材とが分離しないフライ製品、所謂かき揚げ製品が出来上がる。食用油でフライする際、具材と具材とが分離しないので、型枠を有する特殊な連続式フライヤーを使用する必要はない。
また、本発明の実施形態において、好ましくは、具材を蒸す工程の後に、蒸した具材を冷凍する工程を有し、具材をフライする工程は、蒸して冷凍した具材を食用油でフライする工程からなる。
このように構成されたフライ製品製造方法では、衣の量が比較的均一な状態で付着した具材を冷凍保存することができる。また冷凍保存していた具材をフライすることにより、衣の量が比較的均一なフライ製品を製造することができる。
また、上記実施形態において、好ましくは、混合させる液体の重量をWLとし、混合させる粉状の衣の重量をWP1とするとき、WL/WP1×100の値が2〜17であり、更に好ましくは、WL/WP1×100の値が3〜5である。
また、上記目的を達成するために、本発明によるフライ製品製造方法は、フライ製品になる具材に液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程と、液体を付着させた具材に粉状のでん粉を混合して、液体を付着させた具材の周りにでん粉を付着させ且つでん粉を液体で湿らせる工程と、でん粉を付着させた具材に粉状の衣を混合して、湿らせたでん粉の周りに粉状の衣を付着させる工程と、粉状の衣を付着させた具材を蒸す工程と、蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明によるフライ製品製造方法では、液体を付着させた具材の周りに粉状のでん粉を付着させた後、粉状の衣をでん粉の周りに比較的均一に付着させることができる。粉状の衣を付着させた具材を蒸すと、粉状の衣が吸水及び加熱によって膨潤すると共に変性して、隣接した粉状の衣と衣との間の隙間がなくなると共に互いに結合する。その結果、比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣ができる。かくして、具材を食用油でフライすることにより、衣の量が均一なフライ製品、所謂てんぷら製品が出来上がる。
また、膜状又は層状に変化した衣をフライすると、もともと粉状であった衣の部分から水分が抜ける。それにより、もともと粉状であった衣の部分が互いに結合したまま収縮し、それらの間に隙間を生じさせる。その結果、衣がサックリした食感、即ち、クリスピー食感を有するようになる。
また、蒸すことにより具材に火が通っているので、従来のフライ製品よりも短時間でフライすることができ、フライ中の吸油量を従来のフライ製品よりも少なくすることができる。また、粉状の衣は、蒸すことにより水分を吸収するが、その量はバッター液における水分の量と比較すると少ないため、これによっても、従来のフライ製品よりも短時間でフライすることができる。フライ時間が短いことにより、フライ中の吸油量が従来のフライ製品よりも少なくなると共に、水分の量が比較的少ないことにより、衣の水分と置換される油の量が減る。その結果、油っぽくなく、クリスピー食感を有する仕上がりになる。
また、粉状の衣の量に対する液体の量を増減させることにより、具材に付着する粉状の衣の量を増減させることができるので、衣の均一性及びクリスピー食感を維持しながら衣の量を変化させることが容易である。
また、具材の周りにでん粉を付着させることにより、一層のクリスピー食感を有するフライ製品、所謂てんぷら製品を製造することができる。詳細には、てんぷら製品の衣には、通常、調味料の塩分が含まれている。そのため、粉状の衣を具材の周りに直接付着させると、衣の塩分による具材の離水を助長させると共に、衣が水分を吸収して、グルテンを形成することがある。グルテンは、クリスピー食感を弱くする傾向がある。これに対して、でん粉は、水分を吸収しても、グルテンを形成せず、又はほとんど形成しない。また、でん粉の周りに粉状の衣を付着させると、衣の塩分による具材の離水を抑制することができ、衣にグルテンを形成することが抑制される。また、具材の離水が生じても、でん粉層が吸水するため、衣の吸水が比較的押さえられ、衣にグルテンを形成することが抑制される。その結果、でん粉を用いない場合と比較して、一層のクリスピー食感を有するフライ製品、所謂てんぷら製品を製造することができる。
本発明の実施形態において、好ましくは、前記フライ製品は、複数の具材を互いに結合させたかき揚げ製品であり、前記フライ製品製造方法は、更に、粉状の衣を具材の周りに付着させる前記工程の後に、衣を付着させた各具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程を有し、前記蒸す工程は、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程からなる。
このように構成されたフライ製品製造方法では、粉状の衣を複数の具材の周りに比較的均一に付着させた後、かき揚げ製品の形状に成型する。この段階では、具材と具材とは分離可能な状態にある。粉状の衣を付着させ且つ成型した具材を蒸すと、粉状の衣が吸水及び加熱によって膨潤すると共に変性して、隣接した粉状の衣と衣との間の隙間がなくなると共に互いに結合する。その結果、比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣ができると共に、具材と具材とが膜状又は層状の衣によって結合される。膜状又は層状の衣付きの具材を食用油でフライすることにより、衣の量が均一であり且つ具材と具材とが分離しないフライ製品、所謂かき揚げ製品が出来上がる。食用油でフライする際、具材と具材とが分離しないので、型枠を有する特殊な連続式フライヤーを使用する必要がなくなる。
この実施形態において、好ましくは、でん粉は、とうもろこしでん粉である。
また、上記実施形態において、好ましくは、具材を蒸す前記工程の後に、蒸した具材を冷凍する工程を有し、具材をフライする前記工程は、蒸して冷凍した具材を食用油でフライする工程からなる。
また、上記実施形態において、好ましくは、混合させる前記液体の重量をWLとし、混合させる前記粉状のでん粉及び前記粉状の衣の合計の重量をWP2とするとき、WL/WP2×100の値が2〜20であり、更に好ましくは、3〜15であり、更に好ましくは、3〜10である。
先ず、本発明によるフライ製品の製造方法の第1の実施形態を説明する。
本発明におけるフライ製品は、魚介類及び野菜等の具材に、小麦粉、でん粉、米粉等を水でといた衣を付着させて食用油でフライした製品、所謂、てんぷら製品である。てんぷら製品は、複数の具材を結合させてフライしたかき揚げ製品を含む。以下、かき揚げ製品を製造する例を説明する。
最初、かき揚げ製品になる具材と液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程を行う。
具体的には、容器に所定の量の液体を入れ、この容器に複数の具材を入れ、具材に液体を混合させることにより、具材の周りに液体を付着させる。液体の種類は、後述する粉状の衣を具材に付着させることができれば任意であり、例えば、水、卵白、液体調味料又はそれらの混合物である。複数の具材は、適当な寸法にカットされた或いはそのままの野菜、魚介類等である。具材を液体と混合するのに、容器に具材を入れておいてから、容器に液体を入れてもよいし、容器を用いないで、液体を具材にかけ流すようにしてもよい。
次に、液体を付着させた具材に粉状の衣を混合して、液体を付着させた具材の周りに粉状の衣を付着させる工程を行う。
具体的には、液体を付着させた具材が入っている容器に、所定の量の粉状の衣を入れて、具材と衣を混合して、具材の周りに粉状の衣を付着させる。粉状の衣の種類は、かき揚げ製品の衣になるものであれば任意であり、例えば、小麦粉、でん粉、米粉等であり、それに粉体調味料、ベーキングパウダー、乳化材等が配合されていることが好ましい。かくして、粉状の衣を具材の周りにほぼ均一に付着させることができる。具材に対する液体の量を多くすれば、具材に付着させる粉状の衣の量を多くすることができ、具材に対する液体の量を少なくすれば、具材に付着させる粉状の衣の量を少なくすることができる。
次に、衣を付着させた各具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程を行う。
具体的には、容器から一定量の複数の具材を取出し、円筒形の型枠の中に入れる。この時点では、具材と具材とは分離可能であるので、複数の具材を型枠の形状に一致させるように成型する。バッター液を使用する従来の方法では、具材とバッター液を型枠の中に入れて放置すると、バッター液が下方に流動していた。しかしながら、本実施形態では、衣が粉状であるため、衣を付着させた具材を型枠の中に入れて放置しても、衣が具材の周りに均一に付着した状態が維持される。
次に、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程を行う。
具体的には、具材を型枠の中に入れたまま、蒸し機の中で蒸す。蒸し機は、連続式のものであってもよいし、バッチ式のものであってもよい。粉状の衣は、蒸すことによって、即ち、吸水させ且つ加熱することによって、膨潤すると共に変性して、隣接した粉状の衣と衣との間の隙間がなくなると共に互いに結合する。その結果、比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣になる。また、具材と具材とが、その接触箇所において膜状又は層状の衣によって結合される。それにより、具材を型枠から取出しても、成型した形状が維持される。蒸し機には、例えば、約60〜110℃の蒸気が供給される。蒸し時間は、具材同士が連結されるのに十分な時間であればよく、例えば、30秒〜5分である。
最後に、蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程を行う。
具体的には、蒸した衣付きの具材を、型枠から取出し、フライヤーでフライする。フライヤーは、バッチ式であってもよいし、連続式であってもよい。また、上記蒸す工程により、具材を型枠から取出しても、具材の成型形状が維持されているので、型枠を有する特殊な連続式フライヤーは必要ない。比較的均一な厚さを有する膜状又は層状の衣が付着した具材を食用油でフライすることにより、衣の量が均一なフライ製品、所謂かき揚げ製品が出来上がる。
また、蒸した衣付きの具材をフライすることによって、もともと粉状であった衣の部分から水分が抜ける。それにより、もともと粉状であった衣の部分が互いに結合したまま収縮し、それらの間に隙間を生じさせる。その結果、衣がサックリした食感、即ち、クリスピー食感を有するようになる。
また、粉状の衣は、蒸すことにより水分を吸収するが、その量はバッター液における水分の量と比較すると少ないため、従来のフライ製品よりも短時間でフライすることができる。フライ時間が短いことにより、フライ中の吸油量が従来のフライ製品よりも少なくなると共に、水分の量が比較的少ないことにより、衣の水分と置換される油の量が減る。その結果、油っぽくなく、クリスピー食感を有する仕上がりになる。なお、バッター液を使用する従来の方法では、バッター液における水分の量が多いため、フライ時間が長くなると共に、衣の水分と置換される油の量が増える。その結果、衣に染み込む食用油の量が多くなり、フライ製品のクリスピー食感を弱くする傾向がある。
更に、蒸す工程の後直ぐにフライする工程を行う場合、蒸す工程により具材の芯温が上昇しているので、具材をフライするための時間を短くすることができる。それによっても、衣に染み込む食用油の量が少なくなり、クリスピー食感を強くすることができる。
次に、本発明によるフライ製品の製造方法の第2の実施形態を説明する。
最初、第1の実施形態と同様、フライ製品になる具材と液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程を行う。
次に、液体を付着させた具材に粉状のでん粉を混合して、液体を付着させた具材の周りにでん粉を付着させ且つでん粉を液体で湿らせる工程を行う。
具体的には、液体を付着させた具材が入っている容器に、所定の量の粉状のでん粉を入れて、具材とでん粉を混合して、具材の周りにでん粉の粉を付着させる。でん粉は例えば、馬鈴薯でん粉、とうもろこしでん粉、小麦でん粉である。後工程で、具材に付着させたでん粉の周りに粉状の衣を付着させるので、でん粉の表面は、湿った状態になることが好ましい。かくして、具材の周りにでん粉の層が形成される。
次に、でん粉を付着させた具材に粉状の衣を混合して、湿らせたでん粉の周りに粉状の衣を付着させる工程を行う。
具体的には、でん粉を付着させた具材が入っている容器に、所定の量の粉状の衣を入れて、具材と衣を混合して、でん粉の層の周りに粉状の衣を付着させる。粉状の衣は、第1の実施形態で説明したものと同様である。それにより、でん粉の層の周りに粉状の衣の均一な層が形成され、粉状の衣を具材の周りにほぼ均一に付着させることができる。
次に、第1の実施形態と同様、衣を付着させた各具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程を行い、最後に、蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程を行う。
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の作用及び効果が得られると共に、一層のクリスピー食感を有するかき揚げ製品を製造することができる。詳細には、てんぷら製品の衣には、通常、調味料の塩分が含まれている。そのため、粉状の衣を具材の周りに直接付着させると、衣の塩分による具材の離水を助長させると共に、衣が水分を吸収して、グルテンを形成することがある。グルテンは、クリスピー食感を弱くする傾向がある。これに対して、でん粉は、水分を吸収しても、グルテンを形成せず、又はほとんど形成しない。また、でん粉の周りに粉状の衣を付着させると、衣の塩分による具材の離水を抑制することができ、衣にグルテンを形成することが抑制される。また、具材の離水が生じても、でん粉層が吸水するため、衣の吸水が比較的押さえられ、衣にグルテンを形成することが抑制される。その結果、でん粉を用いない場合と比較して、一層のクリスピー食感を有するフライ製品、所謂てんぷら製品を製造することができる。
次に、第1の実施形態及び第2の実施形態の実施例を説明する。
表1は、第1の実施形態の実施例の結果を示す。具材として、適当にカットした、にんじん、たまねぎ、れんこん、じゃがいも、さやいんげんを1000g使用した。液体として、卵白を使用した。粉状の衣として、小麦粉、ベーキングパウダー、乳化剤、食塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウムの混合物を200g使用した。混合させる液体の重量をWLとし、混合させる粉状の衣の重量をWP1とするとき、混合させる液体の量を変化させることにより、WL/WP1×100の値を1〜23まで変化させた。即ち、液体の量を2〜46gの範囲で変化させた。成型した具材を連続式フライヤーの中を通すことにより蒸し、その後、連続式フライヤーの中を通すことによりフライした。供給蒸気の温度を約100℃とし、蒸し時間を約90秒とし、フライ温度を約180℃とし、フライ時間を約40秒とした。表1から分かるように、WL/WP1×100の値が、2〜17において、クリスピー食感又は衣の付着性のいずれかを満足させる結果が得られ、3〜5において、クリスピー食感及び衣の付着性の両方を満足させる結果が得られた。
Figure 2009189298
表2は、第2の実施形態の第1の実施例の結果を示す。第2の実施形態の第1の実施例の実施条件は、粉状の衣のうちの70gの代わりに、でん粉として馬鈴薯でん粉を70g使用すること以外、第1の実施形態の実施例と同様である。混合させる液体の重量をWLとし、混合させる粉状のでん粉及び粉状の衣の合計の重量をWP2とするとするとき、混合させる液体の量を変化させることにより、WL/WP2×100の値を1〜23まで変化させた。表2から分かるように、WL/WP2×100の値が、2〜20において、クリスピー食感又は衣の付着性のいずれかを満足させる結果が得られ、3〜15において、クリスピー食感及び衣の付着性の両方を満足させる結果が得られた。
Figure 2009189298
表3は、第2の実施形態の第2の実施例の結果を示す。第2の実施例の実施条件は、でん粉がとうもろこしでん粉であること以外、第2の実施形態の第1の実施例の実施条件と同様である。表3から分かるように、WL/WP2×100の値が、2〜20において、クリスピー食感又は衣の付着性のいずれかを満足させる結果が得られ、3〜15において、クリスピー食感及び衣の付着性の両方を満足させる結果が得られ、3〜10において、クリスピー食感を特に満足させる結果が得られた。
Figure 2009189298
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
上記実施形態では、具材を蒸し機で蒸した後直ぐに、具材をフライヤーでフライしたけれども、蒸した後、冷凍して保存し、それからフライしてもよい。
上記実施形態では、かき揚げ製品の例を説明したが、単一の具材をフライするフライ製品であってもよい。

Claims (9)

  1. フライ製品になる具材に液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程と、
    液体を付着させた具材に粉状の衣を混合して、液体を付着させた具材の周りに粉状の衣を付着させる工程と、
    粉状の衣を付着させた具材を蒸す工程と、
    蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程と、を有することを特徴とするフライ製品製造方法。
  2. 前記フライ製品は、複数の具材を互いに結合させたかき揚げ製品であり、
    前記フライ製品製造方法は、更に、粉状の衣を具材の周りに付着させる前記工程の後に、衣を付着させた複数の具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程を有し、
    前記蒸す工程は、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程からなることを特徴とする、請求項1に記載のフライ製品製造方法。
  3. 具材を蒸す前記工程の後に、蒸した具材を冷凍する工程を有し、
    具材をフライする前記工程は、蒸して冷凍した具材を食用油でフライする工程からなる、請求項1又は2に記載のフライ製品製造方法。
  4. 混合させる前記液体の重量をWLとし、混合させる前記粉状の衣の重量をWP1とするとき、WL/WP1×100の値が2〜17であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のフライ製品製造方法。
  5. フライ製品になる具材に液体を混合して、具材の周りに液体を付着させる工程と、
    液体を付着させた具材に粉状のでん粉を混合して、液体を付着させた具材の周りにでん粉を付着させ且つでん粉を前記液体で湿らせる工程と、
    でん粉を付着させた具材に粉状の衣を混合して、湿らせたでん粉の周りに粉状の衣を付着させる工程と、
    粉状の衣を付着させた具材を蒸す工程と、
    蒸した衣付きの具材を食用油でフライする工程と、を有することを特徴とするフライ製品製造方法。
  6. 前記フライ製品は、複数の具材を互いに結合させたかき揚げ製品であり、
    前記フライ製品製造方法は、更に、粉状の衣を具材の周りに付着させる前記工程の後に、衣を付着させた各具材をかき揚げ製品の形状に成型する工程を有し、
    前記蒸す工程は、かき揚げ製品の成型形状を維持するように、成型した複数の具材を蒸す工程からなることを特徴とする、請求項5に記載のフライ製品製造方法。
  7. 前記でん粉は、とうもろこしでん粉であることを特徴とする、請求項5又は6に記載のフライ製品製造方法。
  8. 具材を蒸す前記工程の後に、蒸した具材を冷凍する工程を有し、
    具材をフライする前記工程は、蒸して冷凍した具材を食用油でフライする工程からなる、請求項5〜7の何れか1項に記載のフライ製品製造方法。
  9. 混合させる前記液体の重量をWLとし、混合させる前記粉状のでん粉及び前記粉状の衣の合計の重量をWP2とするとき、WL/WP2×100の値が2〜20であることを特徴とする、請求項5〜8の何れか1項に記載のフライ製品製造方法。
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