JP7021977B2 - かき揚げの製造方法、及びそれに用いるかき揚げ用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、作業効率良くかき揚げを製造する方法に関する。
かき揚げは、スーパーマーケットの惣菜コーナーや、そば・うどん屋等の外食チェーン店で人気の天ぷらの一種である。一般に、かき揚げをスーパーマーケットのバックヤード等において手作業で製造する場合、細断等を行って所望の大きさに調整した野菜等の複数の具材に、必要に応じて打ち粉をまぶし、そこに水等の液体に小麦粉等の粉体を混合して別途調製した生地を加え、混合してかき揚げ種を調製し、油ちょうする方法が用いられる。このような方法の場合、生地を調製するためにボウルやホイッパー等の器具を使用する必要があり、さらに、それらの器具を使用した後の洗浄も必要なため、作業工程が多い。また、均一なかき揚げ種を調製するためには、生地と具材をよく混合する必要があり、作業者にかかる労力も大きい。このように、一般的な製造方法では作業効率が悪いため、人手不足が問題となっているスーパーマーケットのバックヤード等においては、品質の良いかき揚げをいかに作業効率良く製造するかが課題となっている。
一方、小麦粉等と複数の具材とを混合した後、水等を加えて混ぜる方法も知られている。例えば、特許文献1では、品質の良い天ぷらを製造工場で多量生産可能とした製造方法を提供することを目的として、天ぷらを製造するラインにおいて、具材と粉類及び液体をそれぞれ天ぷら製品の1個相当適量に計量する工程と、粉類を具材に充填してコーティング及び成形する工程と、粉類をコーティング成形された具材に液を散布する工程と、これを加熱処理する工程とから成る天ぷらの製造方法(請求項3)が開示されている。また、特許文献2では、グルテンの生成を防止して油で揚げる際にからっとした状態に揚げることができ、しかも、生地材料と小麦粉とを均等に配して形成できるかき揚げ天ぷらの製造方法として、天ぷらの生地材料に、粉状の小麦粉を付与し、その後、その粉状の小麦粉を付与した天ぷらの生地材料に液状物を付与することにより、油で揚げ得るようにしたことを特徴とする天ぷらの製造方法が開示されている。
特開平05-103602号公報 特開平11-289999号公報
特許文献1及び2に記載の方法を参考に、小麦粉等と複数の具材とを混合した後、水等を加えて混ぜる作業をスーパーマーケットのバックヤード等において手作業で行なう場合、上述の一般的な製造方法のように生地を別途調製する必要がないため、作業工程を減らすことができる。しかし、均一なかき揚げ種を調製するためには、上述の方法よりもさらによく混合する必要があり、作業者の労力が増え、作業効率の向上には繋がらない。また、このような作業を機械化する場合も、多くの容器や装備が必要になり、効率的ではない。
したがって、本発明の目的は、従来の方法に比べて、作業効率良くかき揚げを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、容器一つでかき揚げ種を調製する方法について検討した。具体的には、開閉自在な容器中にかき揚げ用具材、水等の液状材料、及び小麦粉等の粉状材料を投入して、振り混ぜることでかき揚げ種を調製する方法を検討した。しかしながら、粉状材料として通常のかき揚げ等の天ぷらの製造に用いる組成物を用いると、水等の液状材料と小麦粉等の粉状材料のなじみが悪く、かき揚げ用具材に生地が均一に付着せず、油ちょうした際に外観や食感が良好なかき揚げが得られなかった。本発明者らは、上記の方法に使用するためのかき揚げ用組成物について種々検討した結果、特定の物性を有するかき揚げ用組成物を用いることで、生地が均一に付着したかき揚げ種を容易に調製することができ、外観や食感が良好なかき揚げを得ることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、上記目的は、開閉自在な容器中で、かき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げの製造方法であって、前記かき揚げ種の調製工程が、前記開閉自在な容器にかき揚げ用具材を投入する工程、前記開閉自在な容器にかき揚げ用組成物を投入する工程、前記開閉自在な容器に水を含む液状材料を投入する工程、及び前記開閉自在な容器を閉じた状態で、内容物を振り混ぜる工程、を含み、前記かき揚げ用組成物の、以下の測定方法によって測定した分散度が、30%以上であることを特徴とするかき揚げの製造方法によって達成される。
(分散度の測定方法)
20gの試料をパウダテスタに投入し、60cmの高さから落下させ、落下地点に設置した直径10cmの時計皿上に残った試料の質量を測定し、下記の式(I):
分散度(%)=((投入した試料質量(g)-時計皿上に残った試料質量(g))/投入した試料質量(g))×100 (I)
から、分散度を算出する。
上記目的は、本発明のかき揚げの製造方法に使用するためのかき揚げ用組成物であって、前記分散度が30%以上であることを特徴とするかき揚げ用組成物によっても達成される。
本発明により、容器中で各材料を振り混ぜるという簡便な方法で良好なかき揚げ種を調製することができるので、スーパーのバックヤード等で、手作業で作業効率良く、品質の良いかき揚げを製造することができる。また、このような作業を機械化する場合も容器を振り動かす等の簡単な装置で実施することができる。
本発明のかき揚げの製造方法は、開閉自在な容器中で、かき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げの製造方法であって、前記かき揚げ種の調製工程が、前記開閉自在な容器にかき揚げ用具材を投入する工程、前記開閉自在な容器にかき揚げ用組成物を投入する工程、前記開閉自在な容器に水を含む液状材料を投入する工程、及び前記開閉自在な容器を閉じた状態で、内容物を振り混ぜる工程、を含み、前記かき揚げ用組成物の、上記の測定方法によって測定した分散度が、30%以上であることを特徴とする。本発明において、前記内容物は、文脈上明らかなように、前記かき揚げ用具材、前記かき揚げ用組成物、及び前記水を含む液状材料の内、1種以上を含むものである。上記規定の分散度を有するかき揚げ用組成物を用いることで、前記かき揚げ種の調製工程において、かき揚げ用具材に生地が均一に付着した良好なかき揚げ種を容易に調製することができる。このかき揚げ種を油ちょう等することにより、外観および食感が良好なかき揚げを得ることができる。後述する実施例に示す通り、前記分散度が上記規定を満たさないかき揚げ用組成物を用いた場合は、かき揚げ種において、かき揚げ用具材に均一に生地が付着せず、油ちょうした際に焦げが生じ、外観が良好なかき揚げを製造することができない。本発明において、かき揚げ種の調製工程は、前記各工程を少なくとも1工程ずつ含んでいれば良く、それぞれ2工程以上含んでいてもよい。具体的な前記かき揚げ種の調製工程としては、例えば、(a)開閉自在な容器にかき揚げ用具材、かき揚げ用組成物、及び水を含む液状材料を投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程、(b)開閉自在な容器にかき揚げ用具材、及びかき揚げ用組成物を投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜ、次いで、前記容器を開け、前記容器に水を含む液状材料を投入し、再度閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程、(c)開閉自在な容器にかき揚げ用具材、及び水を含む液状材料を投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜ、次いで、前記容器を開け、前記容器にかき揚げ用組成物を投入し、再度閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程、(d)開閉自在な容器に水を含む液状材料、及びかき揚げ用組成物を投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜ、次いで、前記容器を開け、前記容器にかき揚げ用具材を投入し、再度閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程等が挙げられる。また、開閉自在な容器にかき揚げ用具材のみを投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜて均一にした後、前記容器を開け、前記(a)~(c)のかき揚げ種の調製工程を行なってもよい。簡便に良好なかき揚げ種を調製できる点で、前記(a)又は(b)の調製工程が好ましい。なお、後述する参考例2で示す通り、上記規定の分散度を有するかき揚げ用組成物は、従来のボウルを用いてかき揚げ種を調製する方法では、粉舞が生じやすく、作業効率が悪い。したがって、前記かき揚げ用組成物は、本発明のかき揚げの製造方法に使用する場合に適したかき揚げ用組成物である。
本発明において、開閉自在な容器は、内容物を振り混ぜることができればどのようなものでも良く、作業を行なう環境、製造量等に応じて選択することができる。例えば、開閉自在な容器として、いわゆるポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチック製の袋(以下、ポリ袋とも称する)を用いてもよい。ポリ袋を使い捨てにすることで、かき揚げ種の調製に用いる器具の洗浄を不要とすることができるので好ましい。なお、ポリ袋を使用する場合、ポリ袋に空気を入れて膨らませた状態で閉じて内容物を振り混ぜることで、かき揚げ用具材に、より均一に生地を付着させることができるので好ましい。容器を閉じる方法は特に限定されず、振り混ぜる際に内容物が漏出しなければよい。例えば、ポリ袋の場合、開口部をねじる、縛る、シールする等の方法が挙げられる。一方、洗浄して再利用可能な容器を用いることもできる。この場合、例えば、ポリプロピレンやポリカーボネート等のプラスチック製の蓋付きコンテナを用いてもよく、ステンレス等の金属製の蓋付きコンテナを用いてもよい。再利用可能な容器を用いる場合、内容物の混合状況を確認できる点で、透明性が高いプラスチック製であるか、又は確認用の透明窓部を有するコンテナを用いることが好ましい。また、一度に大量にかき揚げ種を調製する場合は、大型の金属性のコンテナを用いて、そのコンテナを振り動かす装置にセットして内容物を振り混ぜる工程を実施してもよい。
本発明において、かき揚げ用組成物の前記分散度は30%以上であればよく、40%以上が好ましい。また、前記分散度が高過ぎると、かき揚げ用組成物のハンドリングが悪くなる場合があるため、前記分散度は、70%以下が好ましく、60%以下がさらに好ましい。本発明において、かき揚げ用組成物は、前記分散度が30%以上であれば、どのような配合のかき揚げ用組成物を用いてもよく、特に制限はない。通常、天ぷらの製造に用いる小麦粉を主成分とする組成物の前記分散度は30%未満であるため、前記分散度を向上させる添加剤を通常の組成物に少量添加して、前記分散度を調整したかき揚げ用組成物を用いてもよく、小麦粉より前記分散度が高い材料の配合量を増加して、前記分散度を調整したかき揚げ用組成物を用いてもよい。かき揚げ用組成物の配合の自由度を高くできる点で、前記分散度を向上させる添加剤を少量添加して、前記分散度を調整したかき揚げ用組成物を用いることが好ましい。前記分散度を向上させる添加剤としては、食品に使用できるものであれば、特に制限はない。前記添加剤としては、前記分散度を向上させる効果が高く、得られるかき揚げの食感に影響しない点で、特に微粒酸化ケイ素が好ましい。本発明において、かき揚げ用組成物における微粒酸化ケイ素の含有量は、上記規定の分散度を満たすため、前記かき揚げ用組成物の総質量に基づいて、0.1質量%以上が好ましく、0.15質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上がさらに好ましい。また、上記含有量は0.4質量%以下とすることが好ましい。また、前記分散度を向上させる効果が高く、食感への影響が小さい点で、前記微粒酸化ケイ素の中位径は10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、6μm以下がさらに好ましく、4μm以下がさらに好ましい。
本発明において、かき揚げ用組成物に配合する材料は、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はない。例えば、原料粉としては、薄力粉、中力粉、準強力粉、強力粉、全粒粉、デュラム小麦粉等の小麦粉、これらの小麦粉を加熱処理した加熱処理小麦粉、米粉、大麦粉、大豆粉、そば粉、ライ麦粉、ホワイトソルガム粉、トウモロコシ粉等の穀粉類;コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、甘藷澱粉等の澱粉、及びこれらの澱粉に物理的、化学的な加工を単独又は複数組み合わせて施した加工澱粉等の澱粉類が挙げられる。また、副資材としては、例えば、デキストリン、粉末水飴、オリゴ糖、砂糖、ブドウ糖、糖アルコール等の糖質;液状油、固形脂、粉末油脂等の油脂;卵白粉、小麦たん白、乳たん白、大豆たん白等のたん白素材;重曹(炭酸水素ナトリウム)、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム等のガス発生剤、及び酒石酸、酒石酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム等の酸性剤を含むベーキングパウダー等の膨張剤;食塩、グルタミン酸ナトリウム、粉末醤油等の調味料;酵母エキス、畜肉又は魚介由来エキス等のエキス類;グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤;キサンタンガム、グアガム、及びローカストビーンガム等の増粘剤;その他、かぼちゃ粉、卵黄粉、全卵粉、色素、香料、香辛料、種々の品質改良剤等が挙げられる。上述のように、小麦粉より前記分散度が高い材料の配合量を増加して、前記分散度を調整する場合、小麦粉より前記分散度が高い材料としては加工澱粉等が挙げられ、例えば、酸化澱粉等が使用できる。
本発明において、かき揚げ用具材としては、特に制限はなく、野菜類、魚介類、畜肉類等を必要に応じて細断して使用することができる。また、水を含む液状材料は、水の他、液卵や上記の副資材を含んでいてもよい。水を含む液状材料の投入量は、特に制限はなく、使用されるかき揚げ用具材及びかき揚げ用組成物の種類や投入量に応じて適宜調節することができる。水を含む液状材料の投入量は、かき揚げ用組成物の質量に対して、80~120質量%が好ましい。本発明においては、前記かき揚げ種の調製工程で得られたかき揚げ種を、常法に従って、油ちょうや焼成等の加熱調理することで、かき揚げを製造することができる。
本発明は、本発明のかき揚げの製造方法に使用するためのかき揚げ用組成物であって、前記分散度が30%以上であることを特徴とするかき揚げ用組成物にもある。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.かき揚げ用組成物の調製
表1に示した配合で、各材料を混合して、各実施例、及び比較例のかき揚げ用組成物を調製した。調製した各かき揚げ用組成物の分散度を以下の測定方法によって測定した。
(分散度の測定方法)
20gの試料をパウダテスタ(PT-X、ホソカワミクロンコーポレーション製)に投入し、60cmの高さから落下させ、落下地点に設置した直径10cmの時計皿上に残った試料の質量を測定し、下記の式(I):
分散度(%)=((投入した試料質量(g)-時計皿上に残った試料質量(g))/投入した試料質量(g))×100 (I)
から、分散度を算出した。各試料5回の分析を実施し、平均値を算出した。各かき揚げ用組成物の分散度を表1に示した。
2.かき揚げの製造
以下の手順でかき揚げを製造した。
<参考例1>
(1)ボウルに、かき揚げ用具材(玉葱、及び人参の細切り)480g、及び上記1.で調製した比較例1のかき揚げ用組成物145gを投入し、具材にかき揚げ用組成物が付着するように、手で混合した。
(2)ボウルに、水145gを投入し、全体が均一になるまで手で良く混合し、かき揚げ種を調製した。
(3)上記(2)で調製したかき揚げ種を、120g/個ずつ、170℃のフライ油に投入し、2分間油ちょうした。
<実施例1~5、比較例1~2>
(1)縦45cm×横35cmのポリ袋に、かき揚げ用具材(玉葱、及び人参の細切り)480g、水145g、及び上記1.で調製した各実施例、及び比較例のかき揚げ用組成物145gを投入したのち、空気を含ませた状態でポリ袋の口をねじって閉じ、上下に40回振り混ぜ、かき揚げ種を調製した。
(2)上記(1)で調製したかき揚げ種を、120g/個ずつ、170℃のフライ油に投入し、2分間油ちょうした。
<実施例6~9、比較例3>
(1)縦45cm×横35cmのポリ袋に、かき揚げ用具材(玉葱、及び人参の細切り)480g、及び上記1.で調製した各実施例、及び比較例のかき揚げ用組成物145gを投入し、空気を含ませた状態でポリ袋の口をねじって閉じ、上下に10回振り混ぜた。
(2)ポリ袋の口を開けて水145gを投入し、空気を含ませた状態で再度ポリ袋の口をねじって閉じ、さらに上下に20回振り混ぜてかき揚げ種を調製した。
(3)上記(2)で調製したかき揚げ種を、120g/個ずつ、170℃のフライ油に投入し、2分間油ちょうした。
3.評価
(1)かき揚げ種の状態
評価者5名が、上記2.に記載の手順に従ってかき揚げ種を調製し、得られたかき揚げ種の状態を目視観察した。以下の基準で評価し、平均値を求めた。評価結果を表1に示した。
3:具材に生地が均一に付着している
2:具材に生地がおおむね均一に付着している
1:具材に生地が均一に付着していない
(2)かき揚げの外観
評価者5名が、上記2.に記載の手順に従って6個かき揚げを調製し、得られたかき揚げの外観を目視観察した。以下の基準で評価し、平均値を求めた。評価結果を表1に示した。
3:焦げが無く、非常に良好
2:焦げがほとんど無く、良好
1:焦げが見られ、不良
(3)かき揚げの食感
評価者5名が、上記2.に記載の手順に従ってかき揚げを調製し、得られたかき揚げの食感を評価した。食感の評価結果を表1に示した。
Figure 0007021977000001
表1に示す通り、開閉自在な容器にかき揚げ用具材、かき揚げ用組成物、及び水を含む液状材料を全て投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げを製造する方法において、分散度が、34.8~57.5%のかき揚げ用組成物を用いた実施例1~5では、良好な状態のかき揚げ種を調製することができ、油ちょうしたかき揚げの外観も良好であった。一方、分散度が13.0%、及び19.8%のかき揚げ用組成物を用いた比較例1、及び比較例2では、良好な状態のかき揚げ種を調製できず、油ちょうしたかき揚げの外観も不良であった。また、開閉自在な容器にかき揚げ用具材、及びかき揚げ用組成物を投入し、前記容器を閉じた状態で内容物を振り混ぜ、次いで、前記容器を開け、前記容器に水を含む液状材料を投入し、再度閉じた状態で内容物を振り混ぜてかき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げを製造する方法において、分散度が、34.8~57.5%のかき揚げ用組成物を用いた実施例6~9では、良好な状態のかき揚げ種を調製することができ、油ちょうしたかき揚げの外観も良好であった。一方、分散度が13.0%のかき揚げ用組成物を用いた比較例3では、良好な状態のかき揚げ種を調製できず、油ちょうしたかき揚げの外観も不良であった。したがって、上述のような開閉自在な容器中で、かき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げの製造方法において、かき揚げ用組成物の分散度が30%以上であれば、良好なかき揚げを製造できることが示唆された。また、かき揚げ用組成物に比較的細かい微粒酸化ケイ素Aが含まれる実施例1~3、及び実施例6~8では、一般的な製造方法で調製した参考例1と比較して、食感を変えることなく、良好なかき揚げを得ることができた。また、実施例1~5において、かき揚げ用具材、かき揚げ用組成物、及び水を含む液状材料を、ポリ袋に投入する順番をかえてかき揚げ種及びかき揚げの調製を行ったところ、どのような順番で投入しても同様の結果が得られることが確認できた。
[参考例2]
表1における実施例3で使用したかき揚げ用組成物を用いて、参考例1に記載の方法でかき揚げ種を調製したところ、混合時に激しく粉舞が生じ、非常に混合しにくく作業効率が悪かった。したがって、上記の分散度が30%以上のかき揚げ用組成物は、上述のかき揚げの製造方法に使用する場合に適したかき揚げ用組成物であることが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、容器一つを用いて、良好なかき揚げ種を調製することができるので、スーパーマーケットのバックヤード等で、手作業で作業効率良く、品質の良いかき揚げを製造することができる。また、このような作業を機械化する場合も容器を振り動かす等の簡単な装置で実施することができる。したがって、品質の良いかき揚げを容易に提供することができる。

Claims (4)

  1. 開閉自在な容器中で、かき揚げ種を調製する工程を含むかき揚げの製造方法であって、
    前記かき揚げ種の調製工程が、
    前記開閉自在な容器にかき揚げ用具材を投入する工程、
    前記開閉自在な容器にかき揚げ用組成物を投入する工程、
    前記開閉自在な容器に水を含む液状材料を投入する工程、及び
    前記開閉自在な容器を閉じた状態で、内容物を振り混ぜる工程、
    を含み、
    前記かき揚げ用組成物の、以下の測定方法によって測定した分散度が、30%以上であることを特徴とするかき揚げの製造方法。
    (分散度の測定方法)
    20gの試料をパウダテスタに投入し、60cmの高さから落下させ、落下地点に設置した直径10cmの時計皿上に残った試料の質量を測定し、下記の式(I):
    分散度(%)=((投入した試料質量(g)-時計皿上に残った試料質量(g))/投入した試料質量(g))×100 (I)
    から、分散度を算出する。
  2. 前記かき揚げ用組成物が、微粒酸化ケイ素を0.1~0.4質量%含有する、請求項1に記載のかき揚げの製造方法。
  3. 前記微粒酸化ケイ素の中位径が、10μm以下である、請求項1又は2に記載のかき揚げの製造方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のかき揚げの製造方法に使用するためのかき揚げ用組成物であって、
    前記分散度が30%以上であることを特徴とするかき揚げ用組成物。
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