JPH10229834A - かき揚げ天ぷらの製造方法 - Google Patents

かき揚げ天ぷらの製造方法

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JPH10229834A
JPH10229834A JP9033632A JP3363297A JPH10229834A JP H10229834 A JPH10229834 A JP H10229834A JP 9033632 A JP9033632 A JP 9033632A JP 3363297 A JP3363297 A JP 3363297A JP H10229834 A JPH10229834 A JP H10229834A
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JP
Japan
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water
flour
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tempura
frozen
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JP9033632A
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Inventor
Sakae Imura
栄 井村
Ryoichi Suehira
良市 末平
Giichi Tsujiwaki
義一 辻脇
Mariko Inoue
真理子 井上
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KINRYU SHOKUHIN SANGYO KK
UEDA SEIYU KK
Original Assignee
KINRYU SHOKUHIN SANGYO KK
UEDA SEIYU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可及的に簡易な手法で大量生産が可能であ
り、しかもバッター液を使用しないので小麦粉のグルテ
ンの生成が抑制され、その結果風味の良いかき揚げ天ぷ
らを製造する方法を提供することである。 【解決手段】 食品素材の表面に水を付着させ、次いで
食品素材の表面に、小麦粉を必須成分とし、α化澱粉、
大豆蛋白、カゼインナトリウムおよび馬鈴薯澱粉からな
る群から選ばれる一種以上の食用粉を添加した吸水性の
被覆粉を付着させると共に、複数の食品素材を集合させ
て吸水した前記被覆粉を介して結着させ、次いで結着し
た食品素材の集合体をそのままフライ処理するか、また
は冷凍保存後にフライ処理してかき揚げ天ぷらを製造す
る。または、冷凍食品素材の表面に小麦粉を必須成分と
する吸水性の被覆粉を付着させ、複数の冷凍食品素材を
集合状態で予備加熱してその表面の氷を融解し吸水した
被覆粉を介して結着させた後、その集合体をそのままフ
ライ処理するか、または冷凍保存後にフライ処理してか
き揚げ天ぷらを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は惣菜や加工食品に
用いられるかき揚げ天ぷらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にフライ食品と呼ばれるものとして
は、食品素材をそのまま食用油で揚げた素揚げ、小麦粉
やカタクリ粉からなる唐揚げ粉をまぶして揚げる唐揚
げ、小麦粉、水および卵などを混合した液に漬けて揚げ
る天ぷらや、パン粉やナッツ類を食品素材表面に付着さ
せて揚げるフライ、カツレツ、または他に卵白を使用す
るフリッターなどがあり、これらは惣菜として広く用い
られている。
【0003】近年、即席食品や冷凍食品の普及により、
これらの食品に利用できる天ぷらが大量生産されている
が、従来の衣主体の天ぷらと共に、食品素材自体が天ぷ
らの主体となったかき揚げ天ぷらも生産されるようにな
ってきた。
【0004】このようなかき揚げ天ぷらは、野菜、魚介
類、肉類など数種類の食品素材(揚げ種とも呼ばれ
る。)を水洗し、水晒し、着味、細断、着色などの前処
理を行なった後、バッターで食品素材の表面を被覆し、
このような複数の食品素材をまとめて成形した後、フラ
イ油中に浸した状態で衣が硬化するように加熱処理(フ
ライ)したものである。
【0005】また、冷凍天ぷらと称されるものは、通
常、食品素材にバッターを付着させた後に一次油ちょう
を行ない、その後に急速冷凍して保存したものである。
なお、このような冷凍天ぷらを製造する場合、バッター
を付着させた食品素材を一次油ちょうせずそのまま冷凍
すると、結着が不充分でバラバラになる。したがって、
そのような処理は型に入れて冷凍しないと難しい。
【0006】前記したバッターは、小麦粉と水を主成分
として調味料、ベーキングパウダー、乳化剤(主にモノ
グリセリド)、澱粉、鶏卵などを混合したものである。
揚げ種を包んだバッターは、フライしたときに天ぷらの
衣と呼ばれるものになるが、このような衣は、油温が直
接に揚げ種に伝わらないように緩衝し、揚げ種の表面だ
けが焦げるといった偏った加熱を防ぐと共に、揚げ種か
らの水分の急激な蒸発を防ぐ作用があるものである。ま
た、衣には、揚げ種本来の香りやエキス分のフライ油中
への流出や拡散を減らす作用もあり、さらに衣自体の食
感、適当な焦げとその香りが食品の風味を向上させてい
る。
【0007】また、各種の天ぷらのなかでも数種類の食
品素材を配合して揚げるかき揚げ天ぷらは、バッターが
フライ時に固化して衣となった際、フライ油中で離散し
やすい揚げ種を結着する役割を果たしているので、バッ
ターは必須の材料である。
【0008】なお、バッターの主成分である小麦粉は、
吸水するとグルテンを形成して粘りを生じる。グルテン
形成の多いバッターを使用した天ぷらは、カラリと揚が
らずベタついた食感があり、風味も好ましくない。
【0009】小麦粉からのグルテンの生成を抑制する手
段としては、小麦粉を冷水で溶くことや、バッターを配
合する際にできるだけ短時間で攪拌すること、製造した
バッターはできるだけ短時間の間にフライに使用するこ
と、小麦粉に澱粉を加えてタンパク質含量を下げるこ
と、小麦粉を篩にかけるなどの方法が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の天ぷらの製造方法では、以下のように工業的にかき揚
げ天ぷらを大量生産する場合に種々の問題が起こる。
【0011】すなわち、一般に大型のフライヤーでかき
揚げ天ぷらを大量生産する場合には、フライ処理を開始
する前に大量の小麦粉、冷水およびその他の添加剤を一
種類ずつ計量し、ミキサーで攪拌してバッターを製造す
る必要がある。そして、大型容器にバッターと細断した
食品素材を混ぜ入れ、一般的には手作業で成形し、フラ
イ処理を行なっている。
【0012】このような作業工程でかき揚げ天ぷらを製
造するとき、グルテンができるだけ生成しないようにす
るには、攪拌時の水温、攪拌時間、バッター液の保存時
間、フライ処理時間を全て管理する必要があり、このよ
うな作業には熟練を要する。
【0013】また、食品素材の表面にバッターを被覆す
るには容器に入れた多量のバッターに食品素材を浸す必
要があるが、浸された食品素材の表面に付着するバッタ
ーは少量であって、未利用の多量のバッターが容器内に
残存し、これは再利用しにくいため、バッターを効率良
く使用できないという問題点がある。
【0014】また、かき揚げ天ぷらを製造するには、バ
ッターで食品素材の表面を被覆した後、主に手作業でバ
ッターと食品素材の混合物(以下、揚げ種ミックスと呼
ぶ。)を成形する必要がある。その際に手にバッターが
付着し、それが作業中に固化して作業を妨げるという問
題点がある。
【0015】また、冷凍天ぷらについては、一次油ちょ
う後、通常は冷凍状態で保存されるが、その際に衣が硬
化したり老化現象が起きたりし、また油焼けや変色も起
きる場合があり、二次油ちょう後の天ぷらは、外観、食
感および風味がバッターを付着させた直後にフライした
ものに比べてかなり劣るという問題点もある。
【0016】そこで、この発明の課題は、上記したよう
な種々の問題を解決し、可及的に簡易な手法で大量生産
が可能であり、しかもバッターに使用する小麦粉のグル
テンの生成を抑制して風味が良いかき揚げ天ぷらの製造
方法を提供することである。
【0017】また、この発明のより具体的な課題として
は、天ぷらの衣を形成する小麦粉等の被覆粉の使用上の
無駄をなくし、従来のかき揚げ天ぷらの製造工程ほどの
熟練性が必要でなく、しかも風味が良く、見栄えがよい
かき揚げ天ぷらを製造できる方法とすることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、食品素材の表面に水を付着さ
せ、次いで食品素材の表面に小麦粉を必須成分とする吸
水性の被覆粉を付着させると共に、複数の食品素材を集
合させて吸水した前記被覆粉を介して結着させ、次いで
結着した食品素材の集合体をそのままフライ処理する
か、または冷凍保存後にフライ処理するかき揚げ天ぷら
の製造方法としたのである。
【0019】前記の食品素材としては、生の食品、乾燥
食品および冷凍食品から選ばれる一種以上の食品素材を
採用できる。
【0020】または、この発明においては、冷凍食品素
材の表面に小麦粉を必須成分とする吸水性の被覆粉を付
着させ、複数の冷凍食品素材を集合状態で予備加熱して
その表面の氷を融解し吸水した被覆粉を介して結着させ
た後、その集合体をそのままフライ処理するか、または
冷凍保存後にフライ処理するかき揚げ天ぷらの製造方法
としたのである。
【0021】前記の吸水性の被覆粉としては、小麦粉を
必須成分とし、α化澱粉、大豆蛋白、カゼインナトリウ
ムおよび馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上の
食用粉を添加した被覆粉であることが好ましい。
【0022】また、前記の小麦粉としては、含有水分8
重量%未満の乾燥した小麦粉であることが好ましい。
【0023】この発明のかき揚げ天ぷらの製造方法によ
ると、従来法で使用するような液状のバッターを予め製
造しておく必要がなく、食品素材の表面に付着しなかっ
た被覆粉は殆ど吸水していないので、そのまま再使用可
能であり、被覆粉を無駄なく効率良く使用できる。
【0024】またこの発明の製法は、液状のバッターに
比べて取扱いが容易な粉状の被覆粉を使用し、小麦粉と
水を機械的に混合しないのでグルテンの生成が制御さ
れ、製造作業に熟練性が要求されない。
【0025】また、水を付着させた食品素材の表面に、
よく乾燥して吸水性のよい焙焼した小麦粉などからなる
吸水性の被覆粉を被覆し、そのまま成形するので、前記
被覆粉は吸水した状態で過度に混合されずに食品素材の
表面を被覆しており、グルテンの生成量は極めて少な
く、食感や風味のよいかき揚げ天ぷらを製造できる。
【0026】さらに、種々の食品素材に対して適用する
ことができるこの発明の特に優れた点は、蛋白質を多く
含む食品素材への適用である。すなわち、よく乾燥して
吸水性のよい小麦粉などからなる被覆粉を用い、これを
表面に水分が付着した食品素材に被覆するので、被覆粉
は食品素材表面の水分を吸収する際に素材とよく密着す
る。そのため、フライ時の加熱によって肉類や魚介類の
蛋白質が収縮や熱変形を起こしても、衣がそのような変
形に追従して衣離れを起こし難いのである。
【0027】因みに、この発明におけるかき揚げ天ぷら
の製造方法の第1の特徴は、従来方法のように水を含ん
だバッターを使用せずに、食品素材が本来組織中に含有
する水分とそれ以外の水(例えば水洗後に表面に付着し
た水、水晒し後に過剰に付着または浸透した水、または
冷凍素材に含まれる凍結水)を利用した点にあり、吸水
性のよい被覆粉を食品素材の表面で吸水させ、そのよう
な吸水した被覆粉を介して食品素材同士および食品素材
と衣とを結着した点にある。
【0028】この発明がいわゆる唐揚げと異なる点は、
この発明で使用する被覆粉の吸水性の良い小麦粉が材料
の食品素材に含まれている若干の水分により、バッター
のような結着機能を発揮して、数種類の食品素材を集め
て揚げるかき揚げ天ぷら用の衣として使用できることで
ある。
【0029】
【発明の実施の形態】この発明に用いる食品素材の種類
としては、ジャガイモ(馬鈴薯)、玉葱、人参、グリン
ピースなどの野菜類、イカ、エビ、貝などの魚介類、
牛、豚、鶏などの食肉類などが挙げられるが、その他の
食用可能なものであって、天ぷら用の食品素材として適
当なものであれば、特に限定することなく使用できる。
【0030】このような食品素材は、冷凍、乾燥、生の
いずれであってもよく、生または乾燥品に対しては適宜
にあく抜きや色調を整えるための水洗か水晒しを行な
い、素材表面に少量の水が付着して濡れた状態のものを
使用し、特に乾燥品については浸漬などの所要の水処理
を行なって表面に少量の水が液体の状態で存在するもの
を使用する。
【0031】また、冷凍品については、そのまま使用で
きるものが簡便で好ましく、IQF等のバラ凍結したも
のは、これを使用する際にブロックを砕いたり、二次処
理することなく使用できる。
【0032】この発明に用いる吸水性の被覆粉は、小麦
粉、特に好ましくは焙焼または焙焼以外の方法で乾燥し
た小麦粉を必須成分とし、その他必要に応じて天ぷらの
衣材料として適当な成分を含む被覆粉である。そのよう
な適当な成分としては、α化澱粉、大豆蛋白、カゼイン
ナトリウムおよび馬鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一
種以上のものが挙げられ、これらは吸水性が高く、しか
も水溶した状態で適当な粘着性(結着性)があるので特
に好ましい。
【0033】一般的な食用の小麦粉(薄力粉)は、10
重量%を越える水分を含むが、この発明に用いる被覆粉
中の小麦粉は、乾燥されて水分8重量%以下に調整され
たものであり、焙焼した小麦粉に代えて加熱以外の方法
で水分8重量%以下に乾燥した小麦粉であっても使用で
きる。また、この発明に用いる小麦粉の水分量は少ない
ほど好ましくその下限値を定める必要性は特にないが、
実用的な水分量は1〜8重量%であり、より好ましくは
6重量%以下である。
【0034】また、この発明の効果を阻害しない配合量
であれば、通常、バッターに使用される添加成分を加え
てもよいのは勿論である。そのような添加成分として
は、ベーキングパウダーや重曹などの起泡剤、またはグ
リセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルなどの
乳化剤、酸化・褐変防止剤、ビタミン(トコフェロール
など)系の強化剤、食塩やグルタミン酸ナトリウムその
他の調味料等が挙げられる。
【0035】食品素材に被覆する被覆粉の量は、食品素
材100重量部に対して、被覆粉5〜50重量部である
ことが好ましく、この範囲を越えて多量に付着させる
と、フライした時に表面が焦げやすくなり、また、余分
の粉が剥がれてフライ油中に混入し、または表面が厚く
なってかき揚げ天ぷらにならない。そして、食感が硬い
天ぷらになる。また、前記範囲より少ない付着量では、
食品素材に付着した水と混和したものの粘性が低くなっ
て、食品素材の集合体を結着できない。すなわち、この
ような状態の集合体をフライ処理すると、フライヤーに
投入された時に、所定のかき揚げ形状が崩れてバラバラ
になり、また油中に不要な異物(いわゆる天カス)が多
量に発生することになる。また、得られた天ぷらもかき
揚げというより、素揚げに近いものになる。
【0036】上記したような被覆粉を適当な食品素材に
付着させるには、表面に水を付着させた食品素材か、ま
たは冷凍された食品素材と共に容器内に所要量の被覆粉
を入れ軽く混合すればよい。
【0037】次いで、複数の食品素材を手作業や機械で
集合させ、素材の形を生かした自然な形状、その他の所
要形状に成形する。冷凍食品素材の場合は、この集合体
を予備加熱する。
【0038】この予備加熱は、吸水した被覆粉の一部を
水に溶解させ、適当な粘性で複数の食品素材を結着し、
かつ被覆粉と食品素材が緻密に接着されるように行なう
ものである。具体的な方法としては、例えば20g程度
の集合体(食品素材と被覆粉と水とからなるもの)を成
形板上で60℃内外(例えば50〜70℃)で1〜3分
程度加熱すれば適当である。このようにして、食品素材
表面に付着した被覆粉と水分を溶融し馴染ませて、フラ
イヤーの油中に投入されるまでの間に食品素材同士をあ
る程度結着させることができる。
【0039】また、連続的にかき揚げ天ぷらを製造する
場合には、フライヤー本体の前に予備加熱用の加熱調節
装置を備えた投入コンベアーを設置することが好まし
い。因みに、コンベアの一端を油槽の上方に配置すると
共に他端を油中に浸漬した傾斜状のコンベアーを設けた
フライヤーとして、特公昭54−22503号公報に記
載されたものや、フライヤーに連続する成形皿で天ぷら
材料を予備加熱する装置として、特公昭59−1320
9号公報に記載された装置を利用することもできる。
【0040】このようなコンベアや成形板上で食品素材
と被覆粉と水とからなる集合体を予備加熱すると、フラ
イヤーに投入されるまでに、成形板またはコンベアとの
接触面が適当に固化して離れ易くなり、成形された形状
が崩れることなくフライ処理できる点でもより好ましい
ものである。
【0041】
【実施例】
〔実施例1〕玉葱とエビ、グリンピースのかき揚げ天ぷ
らの製造方法の揚げ種と被覆粉の配合量を以下に示す。 (1) 揚げ種 (配合量) 玉葱(乾燥品を5〜6時間水晒ししたもの) 200重量部 グリンピース(冷凍品) 10重量部 桜エビ(乾燥品を3時間水晒し後、着色水洗 10重量部 したもの) (2) 被覆粉 粉(水分2.5重量%に乾燥した焙焼小麦粉85重量%を含み、 添加成分として、澱粉、カゼイン、大豆タンパク、ベーキングパウダ ー、トコフェロール、カロチンを含む) 30重量部 グルタミン酸ナトリウム 5重量部 上記した(1)の材料をそれぞれボールに入れ遠心分離
機で水切りをした後、計量した。次いで(2)を計量
し、(1)と木のへらで混ぜた。混合物を20gずつ円
形に成形し、フライヤーの熱で約60℃に暖まった成形
板(フライヤーへの揚げ種の投入板)上に載せて移動さ
せながら1分間加熱してフライヤーに投入した。フライ
ヤーは入口付近が180℃、中央から出口付近が160
℃に設定された長さ8m、幅1m、容積300リットル
のものを使用し、約9分間ディープフライを行なった
後、取り出して、油切り(85℃で30分)を行なって
かき揚げ天ぷらの製品を得た。
【0042】〔実施例2〕ゴボウの冷凍かき揚げ天ぷら
の製造方法の揚げ種と被覆粉の配合量を以下に示す。 (1) 揚げ種 (配合量) ゴボウ(IQF) 200重量部 (2) 被覆粉 粉(水分2.5重量%に乾燥した焙焼小麦粉80重量%を含み、 添加成分として、澱粉、カゼイン、大豆タンパク、ベーキングパウダ ー、トコフェロール、カロチンを含む) 30重量部 グルタミン酸ナトリウム 5重量部 上記した(1)の材料を解凍せずにそのまま計量し、次
いで(2)を計量し、(1)と混ぜて木のへらで混ぜ
た。混合物を20gずつ円形に成形し、−20℃の冷凍
室に20時間保存した。冷凍室から取り出して凍ったま
まの状態でフライヤーの熱で約60℃に暖まった成形板
(フライヤーへの揚げ種の投入板)上に載せて移動させ
ながら1分間加熱してフライヤーに投入した。フライヤ
ーは、実施例1と全く同じ条件で同じものを使用し、油
切り(85℃で30分)および遠心分離を行なって乾燥
し、かき揚げ天ぷらの製品を得た。
【0043】実施例1および2で製造したかき揚げ天ぷ
らは、外観、風味共に良好であり、食感もサクサクとし
て好ましい歯触りを有するものであった。また、被覆粉
および製品のロスは殆どなく、フライヤー中には天カス
もあまり生成されなかった。
【0044】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、食品
素材の表面で吸水させた所定の被覆粉を介して複数の食
品素材を結着させるか、または冷凍食品素材の表面に小
麦粉を必須成分とする吸水性の被覆粉を付着させ、複数
の冷凍食品素材を集合状態で予備加熱してその表面の氷
を融解し吸水した被覆粉を介して結着させた後、これを
フライ処理するか、または冷凍保存後にフライ処理した
ので、きわめて簡易な手法でかき揚げ天ぷらの大量生産
が可能であり、しかもバッターに使用する小麦粉のグル
テンの生成が抑制されていて、風味が良いかき揚げ天ぷ
らの製造方法となる利点がある。
【0045】また、この発明の製法では、天ぷらの衣を
形成する小麦粉等の被覆のための被覆粉を無駄なく使用
できるので製造効率が優れており、しかも被覆粉を食品
素材に被覆する作業に熟練性が要求されないという利点
もある。
【0046】さらに、この発明の製法では、被覆粉が食
品素材の表面によく密着しているので、フライ時の加熱
で蛋白質を含む食品素材が収縮や熱変形を起こしても、
衣がそのような変形に追従せず、衣離れを起こし難いと
いう利点もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻脇 義一 神戸市東灘区魚崎浜町17番地 植田製油株 式会社内 (72)発明者 井上 真理子 神戸市東灘区魚崎浜町17番地 植田製油株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品素材の表面に水を付着させ、次いで
    食品素材の表面に小麦粉を必須成分とする吸水性の被覆
    粉を付着させると共に、複数の食品素材を集合させて吸
    水した前記被覆粉を介して結着させ、次いで結着した食
    品素材の集合体をそのままフライ処理するか、または冷
    凍保存後にフライ処理することからなるかき揚げ天ぷら
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 吸水性の被覆粉が、小麦粉を必須成分と
    し、α化澱粉、大豆蛋白、カゼインナトリウムおよび馬
    鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上の食用粉を添
    加した被覆粉である請求項1記載のかき揚げ天ぷらの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 小麦粉が、含有水分8重量%未満の乾燥
    した小麦粉である請求項1または2に記載のかき揚げ天
    ぷらの製造方法。
  4. 【請求項4】 食品素材が、生の食品、乾燥食品および
    冷凍食品から選ばれる一種以上の食品素材である請求項
    1記載のかき揚げ天ぷらの製造方法。
  5. 【請求項5】 冷凍食品素材の表面に小麦粉を必須成分
    とする吸水性の被覆粉を付着させ、複数の冷凍食品素材
    を集合状態で予備加熱してその表面の氷を融解し吸水し
    た被覆粉を介して結着させた後、その集合体をそのまま
    フライ処理するか、または冷凍保存後にフライ処理する
    ことからなるかき揚げ天ぷらの製造方法。
  6. 【請求項6】 吸水性の被覆粉が、小麦粉を必須成分と
    し、α化澱粉、大豆蛋白、カゼインナトリウムおよび馬
    鈴薯澱粉からなる群から選ばれる一種以上の食用粉を添
    加した被覆粉である請求項5記載のかき揚げ天ぷらの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 小麦粉が、含有水分8重量%未満の乾燥
    した小麦粉である請求項5または6に記載のかき揚げ天
    ぷらの製造方法。
JP9033632A 1997-02-18 1997-02-18 かき揚げ天ぷらの製造方法 Pending JPH10229834A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009189298A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Ajinomoto Co Inc フライ製品製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009189298A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Ajinomoto Co Inc フライ製品製造方法

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