JP5316168B2 - 練り製品用つなぎ生地及びこれを用いた練り製品 - Google Patents
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(1)具材を60〜85重量%含有し、該具材が結着し、成形された練り製品に用いるつなぎ生地であって、該つなぎ生地がすり身を20〜50重量%含み、さらに粉末状大豆蛋白素材をすり身に対して5〜40重量%含むことを特徴とするつなぎ生地、
(2)前記(1)記載のつなぎ生地と具材とを40:60〜15:85の重量比で混合し、成形後加熱して得られることを特徴とする練り製品、
(3)練り製品がフライして得られるものである前記(2)記載の練り製品、
(4)具材が野菜類である前記(2)記載の練り製品、
(5)すり身を20〜50重量%、及び予め調製した粉末状大豆蛋白素材の水和物もしくは乳化水和物を粉末状大豆蛋白素材の量としてすり身に対し5〜40重量%を混合することを特徴とする、前記(1)記載のつなぎ生地の製造法、
(6)粉末状大豆蛋白素材の水和物もしくは乳化水和物におけるの水の量が、粉末状大豆蛋白素材の4.5〜8重量倍である前記(5)記載のつなぎ生地の製造法、
(7)前記(1)記載のつなぎ生地と具材とを40:60〜15:85の重量比で混合し、成形後加熱することにより具材を結着させる、具材を60〜85重量%含有する練り製品の製造法、である。
本発明の提供する練り製品用つなぎ生地は、具材を60〜85重量%含有し、該具材が結着し、成形された練り製品に用いるつなぎ生地であって、該つなぎ生地がすり身を20〜50重量%含み、さらに粉末状大豆蛋白素材をすり身に対して5〜40重量%含むことを特徴とする。以下、本つなぎ生地について詳細に説明する。
本発明におけるつなぎ生地は、多量に含まれる具材どうしを結着させ、練り製品の骨格を形成する役目を担っており、原料としてすり身が必須である。
つなぎ生地に使用するすり身としては、タラ類,ホッケ等の北方系の白身魚、ホキ,グチ,エソ,イトヨリ等の南方系の白身魚、イワシ・サバ・アジ等の青身魚といった魚肉が使用できる。なかでもホッケやタラ類等の北方系の白身魚を用いると伸展性に優れ、キメが細かく柔らかい性状のつなぎ生地ができるので、具材を多く結着させるためのつなぎ生地の一部として含有させるすり身としてより好ましい。またその中でもホッケは生地の伸展性を阻害する「坐り現象」が起こりにくく、伸展性を長時間保つ性質があるためさらに好ましい。
本発明の練り製品において、つなぎ生地にはすり身と共に、粉末状大豆蛋白素材を併用し、これを特定量含有させることが極めて重要である。粉末状大豆蛋白素材としては分離大豆蛋白や濃縮大豆蛋白等の蛋白質含量が60重量%以上、好ましくは80重量%以上に高められた粉末素材を使用できる。また粉末状大豆蛋白素材はNSIが70以上の水溶性が高いものを使用することがより好ましい。
つなぎ生地における粉末状大豆蛋白素材の含有量を従来の練り製品のように低くすると、つなぎ生地の伸展性が低下し、具材表面に万遍なく塗布することが困難となる。また逆に高すぎるとつなぎ生地の結着性が低下し、フライ時に具材がつなぎ生地から剥離して散りやすくなる傾向にある。
本発明に用いるつなぎ生地には上記のすり身と粉末状大豆蛋白素材が特定の割合で併用されることが必須である他、通常の練り製品と同様に食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ等の調味料を使用することができる。また澱粉の添加やさらなる水(延ばし水)の添加によって本発明のつなぎ生地に必要とされる伸展性をより好ましい状態に調整することができる。澱粉を用いる場合、添加量はつなぎ生地中5〜15重量%、より好ましくは7〜14重量%が適当である。延ばし水はつなぎ生地中の水分含量が60〜80重量%、より好ましくは65〜75重量%となるよう添加するのが適当である。
本発明において「具材」とは、つなぎ生地と混合しても均質に同化しない、一定の大きさを保持する固形物を意味する。そのためつなぎ生地と混合した際に保持される具材の大きさは一辺が1mm以上、好ましくは2mm以上であることが適当である。したがって、固形物であっても芋類やカボチャ等の澱粉質の材料で、つなぎ生地と混合した際に組織が微細化され、つなぎ生地と均質化されるような場合は具材として適当ではない。適当な具材としては野菜類(ゴボウ、ニンジン、ネギ、タマネギ、キャベツ等)や魚介類(イカ、ホタテ、エビ等)、鶏肉の挽き肉等の、つなぎ生地と均質化されにくい食品材料が好ましい。ただし具材があまり大きくなりすぎると成型時に形状がいびつになって一定の成形が困難となり、また具材どうしの接着面が少なくなるため具材どうしの結着性も低下してしまうため、厚さ3mm以下、短辺10mm以下、長辺50mm以下が好ましい。また、つなぎ生地の伸展性を向上させ、具材表面につなぎ生地が万遍なく行き渡りやすくするためには、ささがきやみじん切りに予めカットしておくのが好ましい。これらの具材を使用する際は予めカットの他、ブランチング、灰汁抜き、ボイル等の下処理を行っておいてもよい。また上記処理を行った具材に調味料等で下味をつけておくことで味付けを調整することが可能である。
分離大豆蛋白「フジプロFX」(粉末状大豆蛋白素材、フジプロテインテクノロジー(株)販)水及び大豆白絞油を1:6:1の比率でサイレントカッターで混合し、均一に乳化させてエマルジョンカードを作製した。次に、北方系白身魚であるホッケのすり身(水分約75%)100部に対して、上記エマルジョンカード140部を添加し、サイレントカッターで約5分間練り、これに食塩(1)1.6部を加えて約2分間塩摺りし、さらに食塩(2)4部を加えて約3分塩摺りを行った。その後に砂糖5.6部、MSG(グルタミン酸ソーダ)1.2部、水産用タピオカ澱粉40部、延ばし水60部を加えて練り上げ、つなぎ生地(すり身28.4%、すり身に対して粉末状大豆蛋白素材17.5%含有)を調製した。
次に、ニンジンとゴボウをそれぞれみじん切りでカットしたものを等量混合し、これを具材とした。
この具材70部につなぎ生地30部の割合で混合した混合物を25g取り、厚み10mmかつ直径40mmに成形した。
このつなぎ生地の伸展性は極めて良好であり、容易に具材表面に万遍なく行き渡らせることが可能であった。さらに、具材どうしをつなげる結着性にも優れ、具材の比率が70%であっても容易に成形することができた。
次いで、得られた成形物を145℃で1分間フライした後、さらに165℃で1分間フライし、具材を高度に含有させた練り製品を得た。この際、フライ中に具材が剥離することはなかった。
製法、調味は実施例1に従い、つなぎ生地中のすり身が46%、すり身に対する粉末状大豆蛋白素材が5.6%となるように配合を変更して練り製品を製造した。その結果、つなぎ生地は実施例1に比べるとやや硬めであるものの具材表面全体に万遍なくつなぎ生地が行き渡り、フライ中も剥離することなく良質な練り製品ができた。
製造、調味は実施例1に従い、つなぎ生地中のすり身が52.1%、すり身に対する粉末状大豆蛋白素材が3.1%となるように配合を変更して練り製品を製造した。その結果、つなぎ生地は非常に硬いつなぎ生地になってしまったため具材表面全体につなぎ生地が万遍なく行き渡らず、伸展性が非常に悪かった。この結果から、すり身のみでつなぎ生地を調製したり、粉末状大豆蛋白素材の量が少なすぎると具材を多く含有させた練り製品を得ることが困難であると考えられた。
製造、調味は実施例1に従い、つなぎ生地中のすり身が20.1%、すり身に対する粉末状大豆蛋白素材が36.2%となるように配合を変更して練り製品を製造した。その結果、つなぎ生地は非常に柔かく、具材の表面全体に万遍なくつなぎ生地が行き渡り、その伸展性はに問題はなかった。実施例1と比べると具材どうしをつなげる結着性が若干低下する傾向であったが、問題のない範囲であった。
製法、調味は実施例1に従い、つなぎ生地中のすり身が17.6%、すり身に対する粉末状大豆蛋白素材が45.0%となるように配合を変更して練り製品を製造した。その結果、つなぎ生地は具材表面全体に行き渡るものの、つなぎ生地が柔かすぎるため成形がしにくく、またフライ中につなぎ生地と具材が剥離してしまい、結着性も好ましくなかった。
すり身の種類を青身魚のイワシ又は南方系白身魚のイトヨリに代える以外は、実施例1と同様にして練り製品を得た。いずれのすり身を用いても、実施例1と同様に伸展性及び結着性に優れたつなぎ生地であったが、実施例1のホッケのすり身を用いたつなぎ生地の方がキメが細かく、伸展性がより優れていた。
Claims (7)
- すり身を20〜50重量%含みさらに粉末状大豆蛋白素材をすり身に対して5〜40重量%含むつなぎ生地と、該つなぎ生地と均質に同化しない具材とを、40:60〜15:85の重量比で混合し、成形後フライ加熱して得られ、該具材を60〜85重量%含有し、該具材が結着し、成形された練り製品。
- 具材が野菜類である請求項1記載の練り製品。
- つなぎ生地中にすり身を25〜40重量%含む請求項1又は2に記載の練り製品。
- 該すり身がホッケのすり身である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の練り製品。
- すり身を20〜50重量%、及び予め調製した粉末状大豆蛋白素材の水和物もしくは乳化水和物を粉末状大豆蛋白素材の量としてすり身に対し5〜40重量%を混合して得られるつなぎ生地と、該つなぎ生地と均質に同化しない具材とを40:60〜15:85の重量比で混合し、成形後フライ加熱することにより該具材を結着させる、該具材を60〜85重量%含有する練り製品の製造法。
- つなぎ生地の調製において、粉末状大豆蛋白素材の水和物もしくは乳化水和物における水の量が、粉末状大豆蛋白素材の4.5〜8重量倍である請求項5記載の練り製品の製造法。
- 具材が野菜類である請求項5又は6に記載の練り製品の製造法。
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