JP2009127266A - 開閉建具の開口縦枠取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建て付け開口部OPの内側面2a,3bに、縦枠部材9を取付けて構成される開閉建具7の開口縦枠取付構造1であって、前記縦枠部材は、前記開閉建具の端面7d及び端部近傍背面7cに近接対向されて該開閉建具の端部を受入れる凹所12を形成するようにして、前面側に突設された位置決め用突片部11を有しており、該位置決め用突片部の前端面11aと、内壁部8の表面3aとを略面一にしている。
【選択図】図1
Description
上記固定枠は、開口部の内側面に沿って固着される長尺の板状体とされ、その見込み幅が、壁厚よりも大きくなるよう形成され、長手方向に沿って凹溝等を形成して戸当り部材を該凹溝内に取付けた構成とされている。また、このような従来の固定枠は、建て付け開口部の内側面に固着された状態では、該固定枠の見込み幅方向両端が内壁の表面から突出するような構造になっている。
このものでも上記一対の額縁部材の一部が内壁の表面から突出するような構造になっている。
このドアー枠は、幅のほぼ中央部から断面L字状の戸当たりを立ち上げて、断面ユ字状となるように形成された基材と、細幅の幅調節用基材と、所定幅の押さえ板とを備えている。
このものでは、上記基材は、その一端部を壁表面から突出させて開口部の内側面に取付けられ、また、上記幅調節用基材は、その一端部を壁表面から突出させるとともに、壁の厚みに対応して上記基材から適宜間隔を置いて開口部の内側面に取付けられている。また、該基材と該幅調節用基材との間の間隔を覆うように上記押さえ板を取付ける構造にしている。
このように内壁の表面から縦枠の一部が突出する構成とされた開口枠では、その突出部分が目立つことから、意匠性を高めるためには、該突出部分の突出度合いを、上下方向に沿って均一にすることが望ましく、高い施工精度が要求されることとなり、開口枠の施工性の改善が望まれていた。
また、上記特許文献1に記載のドアー枠は、種々の壁厚に対応できるものではあるが、少なくとも3つの異なる部材が必要となることから施工作業が煩雑になるという問題があった。
さらに、開口枠自体を目立たせずに、すっきりとした外観にしたいという要望があるが、上記したような開口枠では、そのような要望に応えることが困難であった。
また、本発明の前記開閉建具の開口縦枠取付構造においては、前記縦枠部材の凹所を、前記内壁部の表面及び前記縦枠部材の位置決め用突片部の前端面と、前記開閉建具の表面とが略面一となるよう該開閉建具の厚さに応じた寸法に形成するようにしてもよい。
さらに、施工時には、前記縦枠部材の位置決め用突片部の前端を、建て付け開口部の内側面の前端縁に整合させて固着すればよく、縦枠部材の位置決めが容易であり、施工性に優れたものとなる。すなわち、縦枠部材の位置ズレ等を、その都度、指触確認しながら施工でき、施工性が良い。
また、例えば、内壁部の表面と開閉建具の表面とが略面一となるように、建て付けた後の開閉建具の表面を仮定して、角柱形状とされた縦枠部材を建て付け開口部の内側面に取付ける場合は、その開閉建具の表面からの寸法を見込み幅方向に沿って調整しながら該縦枠部材を開口部の内側面に取付ける必要があり、施工が容易ではなく、その上下で前後方向に沿って位置ズレ等を生じやすいが、本発明によれば、上記したように前記縦枠部材は、それぞれ容易に位置決めがなされて固着されるので、縦枠部材の凹所を開閉建具の厚さに応じた寸法に形成することで、内壁部の表面及び位置決め用突片部の前端面と開閉建具の表面とを容易に略面一にできる。
図1は、第1実施形態に係る開口縦枠取付構造を模式的に示す概略横断面図、図2(a)、(b)は、同実施形態に係る開口縦枠取付構造の施工要領を説明する概略横断面図である。
尚、以下の各実施形態において指す前後方向は、縦枠部材の位置決め用突片部が存在する側に対して、使用者が対面した状態における手前側を前、奥側を後として説明する。また、各図においては、前面から見て左側の縦枠部材のみを図示しており、右側の縦枠部材は、図示省略しているが同様の構成である。
クローゼット用折戸7は、2枚の扉板が折り畳み自在に連結されて一組の折戸を構成しており、各図においては、1枚の扉板のみを図示している。また、クローゼット用折戸7は、図示しない上枠の上レールと下枠の下レールとによって、その上下に設けられたランナー及びピボットが支持され、それらランナー及びピボットの回動支点7bを支点として、図示手前側に向けて回動することで折り畳まれるとともに、上記上下レールに沿ってスライド自在とされている。
尚、上記開閉建具は、後記する縦枠部材9に丁番等を介して開閉自在に取付けられる開き戸としてもよい。
上記壁面材3,5は、例えば、プラスターボード(石膏ボード)や、無垢の木板、ラワン合板、木質集成板、木質繊維板等から構成される。
上記内壁部8は、特に図例のものに限定されず、柱2に胴縁等が取付けられた壁下地に、壁面材3,5等を固着するようにしてもよく、あるいは、プラスターボード等を下地板として、その下地板に、壁面材3,5を固着あるいは貼着するようにしてもよい。また、RC造、鉄骨造等にも本実施形態に係る開口縦枠取付構造1の適用が可能である。
上記縦枠ベース部10及び位置決め用突片部11の内壁部側側面が、上記した建て付け開口部OPの内側面に固着される固着面10cを構成している。
尚、上記戸当り部として機能する箇所には、上下方向に沿って気密パッキン等を添設するようにしてもよい。また、隙間を防ぐモヘア等を、縦枠部材9の適所に上下方向に沿って添設するようにしてもよい。
上記縦枠部材9は、例えば、無垢の木材や木質集成材、木質繊維板、あるいは合成樹脂材等から形成するようにしてもよい。
まず、図2(a)に示すように、柱2の前面2b及び背面2cに壁面材3,5が固着された状態で、縦枠部材9の固着面10cを、建て付け開口部OPの内側面を構成する柱2の開口側側面2a及び壁面材3の建て付け開口側端面3bに固着させて取付ける。この際、縦枠部材9の位置決め用突片部11の前端内壁部側端縁11cを、建て付け開口部OPの内側面の前端縁に相当する壁面材3の建て付け開口側端面3bの前端縁3cに整合させて固着する。すなわち、本実施形態では、位置決め用突片部11の前端内壁部側端縁11cが、位置決め用突片部11の前端面11aと壁面材3の表面3aとを略面一にするための位置決め部として機能する。このように縦枠部材9を固着するようにしているので、縦枠部材9が見込み幅方向に沿って前後や斜めに位置ズレ等した場合にも、その都度、指触確認、すなわち、壁面材3の表面3aに位置決め用突片部11の前端面11aを合わせるようにして施工でき、施工性が良いとともに、位置決め用突片部11の前端面11aと、壁面材3の表面3aとを容易かつ確実に略面一とできる。
上記縦枠部材9の建て付け開口部OPの内側面への固着は、接着剤や釘、木ネジ等を介してなされる。
次いで、壁クロスや合成樹脂系化粧フィルム、突板等の化粧シート4,6を、図1に示すように、それぞれ内壁部8の前面側及び背面側に貼着する。
また、背面側の化粧シート6は、背面側の壁面材5の表面5a及びその建て付け開口側端面と、柱2の開口側側面2aの一部とに亙って貼着されている。
このように化粧シート4を貼着することで、縦枠部材9のいわゆる見付け部分(位置決め用突片部11の前端面11a)が露出せず、すっきりとした外観となり意匠性に優れたものとなる。また、前面側の壁面材3と位置決め用突片部11の前端面11aとは、上記したように略面一とされているので、化粧シート4を貼着する際に段差等が形成されず、容易に施工できるとともに、意匠性に優れたものとなる。
また、上記のように、前面側の壁面材3の表面3aに化粧シート4を貼着することで、クローゼット用折戸7の表面7aと、内壁部8の仕上がり面を構成する化粧シート4の表面とは、厳密には面一とはならないが、通常、化粧シート4は、1.0mm以下の薄いものであるので、上記のように化粧シート4を貼着した場合にも、内壁部8の仕上がり面と、クローゼット用折戸7の表面7aとは、略面一となる。
あるいは、上記縦枠部材9の凹所12の見込み幅寸法w1を、化粧シート4の厚さをも考慮して、化粧シート4が貼着された場合に、該化粧シート4の表面(壁仕上がり面)と、クローゼット用折戸7の表面とが略面一となるような寸法としてもよい。この場合は、クローゼット用折戸7の厚さに、開閉のためのクリアランスと化粧シートの厚さとを加えた寸法を、凹所12の見込み幅寸法w1とすればよい。
また、例えば、内壁部の表面と開閉建具の表面とが略面一となるように、建て付けた後の開閉建具の表面を仮定して、角柱形状とされた縦枠部材を建て付け開口部の内側面に取付ける場合は、その開閉建具の表面からの寸法を見込み幅方向に沿って調整しながら該縦枠部材を開口部の内側面に取付ける必要があり、施工が容易ではなく、その上下で前後方向に沿って位置ズレ等を生じやすいが、本実施形態によれば、上記したように縦枠部材9は、容易に位置決めがなされて固着されるので、縦枠部材9の凹所12の見込み幅寸法w1をクローゼット用折戸7の厚さに応じた寸法とすることで、壁仕上がり面と、クローゼット用折戸7の表面7aとを容易に略面一にできる。
また、本実施形態においては、柱2の前面2bに壁面材3が固着されて形成された建て付け開口部OPの内側面に縦枠部材9を取付けた例を示したが、これに限られず、柱2の開口側側面2aに連接した柱2の前面2bを、内壁部の表面として把握することも可能である。この場合は、縦枠部材9を柱2の開口側側面2aに固着させる際に、その位置決め用突片部11の前端面11aと、上記柱2の前面2bとが略面一となるようにすればよい。あるいは、柱2に限らず、建て付け開口部OPの内側面、及び該内側面に連設された内壁部の表面を有した壁構造体に対して、その内側面に縦枠部材9を取付けるようにしてもよい。
図3は、第2実施形態に係る開口縦枠取付構造を模式的に示す概略横断面図、図4(a)〜(c)は、同実施形態に係る開口縦枠取付構造の施工要領を説明する概略横断面図である。
尚、第1実施形態との相違点は、主に縦枠部材の構成であり、同様の構成については、同一符合を付し、説明を省略する。
この位置決め用突片部11Aには、図3に示すように、その内壁部8側に、壁面材3Aの厚さt2(図4(c)参照)に応じた凹段部13が形成されている。
上記凹段部13は、位置決め用突片部11Aの内壁部側の前端部を切り欠くようにして上下方向に沿って形成され、その凹段部前面13aと凹段部内壁部側側面13bとで形成される空間に壁面材3Aの端部を収容する構成とされている。また、凹段部13は、凹段部内壁部側側面13bの見込み方向の幅t1(図4(b)参照)が壁面材3の厚さt2と略同幅(略同厚)となるよう形成されている。
まず、図4(a)に示すように、縦枠部材9Aの固着面10cと凹段部前面13aとで形成される凹段部角部13cを、建て付け開口部OPの内側面を構成する柱2の開口側側面2aの前端縁2dに整合させて、柱2の開口側側面2aに縦枠部材9Aを固着する。この際、上記第1実施形態と同様の指触確認によって、前面側内壁下地を構成する柱2の前面2bと凹段部前面13aとが略面一となるようにして取付ける。
この状態では、図4(b)に示すように、柱2の前面2bから手前側に向けて位置決め用突片部11Aの凹段部13が露出した状態となる。
ここで、上記したように、凹段部13の内壁部側側面13bの見込み方向の幅t1は、壁面材3Aの厚さt2と略同幅(略同厚)とされているので、上記のように凹段部13を露出させた状態で、壁面材3Aを固着することで、壁面材3Aの表面3aAと位置決め用突片部11Aの前端面11aAとを容易に略面一とできる。
さらに、前記第1実施形態と同様、図3に示すように、化粧シート4,6を内壁部8の前面側及び背面側に貼着する。
尚、本実施形態においても凹所12の見込み幅寸法w1は、前記第1実施形態同様、クローゼット用折戸7の厚さに応じた寸法とされている。
以上のように、本実施形態においても上記第1実施形態と同様、施工性に優れるとともに、意匠性に優れたものとなる。
図5は、第3実施形態に係る開口縦枠取付構造を模式的に示す概略横断面図、図6(a)〜(c)は、同実施形態に係る開口縦枠取付構造の施工要領を説明する概略横断面図である。
尚、第1実施形態との相違点は、主に縦枠部材の構成であり、同様の構成については、同一符合を付し、説明を省略する。
この位置決め用突片部11Bには、図5に示すように、その内壁部8側に、壁面材3Bの厚さt2A(図6(c)参照)に応じた突合せ面14bを有した鉤状小突片14が形成されている。
上記鉤状小突片14は、位置決め用突片部11Bの前端部内壁部側側面から内壁部側に向けて突設され、その突設された上面が突合せ面14bとされており、上下方向に沿って形成されている。上記突合せ面14bは、その見込み方向の幅t1A(図6(b)参照)が壁面材3Bの厚さt2Aと略同幅(略同厚)となるよう形成されている。
まず、図6(a)に示すように、縦枠部材9Bの固着面10cと鉤状小突片14とで形成される入隅状の小突片基端角部14aを、建て付け開口部OPの内側面を構成する柱2の開口側側面2aの前端縁2dに整合させるようにして、柱2の開口側側面2aと前面2bとで形成される前側角部に、該鉤状小突片14を引っ掛けて、柱2の開口側側面2aに縦枠部材9Bを固着する。
この状態では、図6(b)に示すように、柱2の前面2bから手前側に向けて位置決め用突片部11Bの突合せ面14bが露出した状態となる。
ここで、上記したように、鉤状小突片14の突合せ面14bは、その見込み方向の幅t1Aが壁面材3Bの厚さt2Aと略同幅(略同厚)とされているので、上記のように突合せ面14bを露出させた状態で、壁面材3Bを固着することで、壁面材3Bの表面3aBと位置決め用突片部11Bの前端面11aBとを容易に略面一とできる。
さらに、前記第1実施形態と同様、図5に示すように、化粧シート4,6を内壁部8の前面側及び背面側に貼着する。
尚、本実施形態においても凹所12の見込み幅寸法w1は、前記第1実施形態同様、クローゼット用折戸7の厚さに応じた寸法とされている。
以上のように、本実施形態においても上記第1実施形態と同様、施工性に優れるとともに、意匠性に優れたものとなる。特に、本実施形態では、鉤状小突片14を柱2の前側角部に引っ掛けることで、縦枠部材9Bの位置決めが容易に行えるので、施工性をより一層向上させることができる。
2a 柱の開口側側面(建て付け開口部の内側面)
2b 柱の前面(前面側内壁下地)
3,3A,3B 壁面材
3a,3aA,3aB 壁面材の表面(内壁部の表面)
3b 壁面材の建て付け開口側端面(建て付け開口部の内側面)
4 化粧シート
7 クローゼット用折戸(開閉建具)
7a 折戸の表面(開閉建具の表面)
7c 折戸の端部近傍背面(開閉建具の端部)
7d 折戸の端面(開閉建具の端部)
8 内壁部
9,9A,9B 縦枠部材
11,11A,11B 位置決め用突片部
11a,11aA,11aB 位置決め用突片部の前端面
12 縦枠部材の凹所
13 位置決め用突片部の凹段部
14 位置決め用突片部の鉤状小突片
14b 鉤状小突片の突合せ面
OP 建て付け開口部
t2,t2A 壁面材の厚さ
w1 見込み幅寸法(凹所の寸法)
Claims (5)
- 建て付け開口部の内側面に、縦枠部材を取付けて構成される開閉建具の開口縦枠取付構造であって、
前記縦枠部材は、前記開閉建具の端面及び端部近傍背面に近接対向されて該開閉建具の端部を受入れる凹所を形成するようにして、前面側に突設された位置決め用突片部を有しており、該位置決め用突片部の前端面と、内壁部の表面とを略面一にしている開閉建具の開口縦枠取付構造。 - 請求項1において、
前記内壁部は、前面側内壁下地と、該前面側内壁下地に固着されて該内壁部の表面を構成する壁面材とを含み、前記縦枠部材の位置決め用突片部には、その内壁部側に前記壁面材の厚さに応じた凹段部が更に形成されており、
前記壁面材の端部を前記建て付け開口部の内側面よりも建て付け開口部側に突出させ、該突出させた端部を、前記位置決め用突片部の凹段部に収容させた構造にしている開閉建具の開口縦枠取付構造。 - 請求項1において、
前記内壁部は、前面側内壁下地と、該前面側内壁下地に固着されて該内壁部の表面を構成する壁面材とを含み、前記縦枠部材の位置決め用突片部には、その内壁部側に前記壁面材の厚さに応じた突合せ面を有した鉤状小突片が更に形成されており、
前記壁面材の端部を前記建て付け開口部の内側面よりも内壁部側に引込ませ、該引込ませた端部を、前記鉤状小突片の突合せ面に当接させた構造にしている開閉建具の開口縦枠取付構造。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記内壁部の表面と前記縦枠部材の位置決め用突片部の表面とに亙って化粧シートを更に貼着している開閉建具の開口縦枠取付構造。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記縦枠部材の凹所は、前記内壁部の表面及び前記縦枠部材の位置決め用突片部の前端面と、前記開閉建具の表面とが略面一となるよう該開閉建具の厚さに応じた寸法に形成されている開閉建具の開口縦枠取付構造。
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