JP2004019151A - 扉の板押え構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス板20の表側Oに位置する突起部31と、該突起部31から扉本体10の木口面12に沿ってガラス板20の裏側U方向に延びる平坦部32と、扉本体10の表側側面13に沿って延びて扉本体10の木口面12から表側側面13に亘る角部に係合する係合辺部33とを有する第1板押え部材30を、木口面12に配設する。そして、ガラス板20の裏側Uに位置する第1板押え部材30の平坦部32に第2板押え部材40を重ねて配設し、両板押え部材30,40でガラス板20を挟持した上で、釘50を用いて両板押え部材30,40を一括して扉本体10に固定する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具や食器棚等の扉にガラス板等を嵌め込んで固定するための扉の板押え構造に関し、建具や食器棚等の製造技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
建具や食器棚等の扉において、採光を図ったり装飾性を付与するため、扉に形成した開口部にガラス板等を嵌め込むことがある。例えば、このような食器棚としては、特開平9−224763号公報や特開2000−236967号公報に開示されているものがある。
【0003】
上記のような食器棚において、扉の主要構成部材である扉本体の開口部にガラス板を嵌め込んで固定する場合、一般に図11に示すような板押え構造を採用することが多い。すなわち、扉本体Aの開口部の木口面A1に第1板押え部材B1を配設し、釘Cを用いて第1板押え部材B1を扉本体Aに固定する。そして、この第1板押え部材B1を介してガラス板Dを嵌め込み、次いで第2板押え部材B2を該ガラス板Dに押し付けるように配置した上で、釘Cを用いて第2板押え部材B2を扉本体Aに固定する。このようにガラス板Dを両板押え部材B1,B2で挟持することにより、このガラス板Dを扉本体Aの開口部に良好に嵌め込んで固定することができるようになっている。
【0004】
しかしながらこの構造によれば、釘C,Cを用いて両板押え部材B1,B2をそれぞれ扉本体Aに固定するため、作業性が悪いという問題がある。この問題を解消する構造として、図12に示すものが考えられる。すなわち、この構造は、扉本体Eの木口面E1に突起部E1′を設け、ガラス板Fをこの突起部E1′と単一の板押え部材Gとで挟持した上で、釘Hを用いて該板押え部材Gを扉本体Eに固定することによって、ガラス板Fを扉本体Eの開口部に良好に嵌め込んで固定することを可能としたものである。このように単一の板押え部材Gを扉本体Eに固定すればよいから、作業性が改善されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような扉の板押え構造の場合、扉本体Eの開口部の木口面E1を切り欠いて突起部E1′を形成するため、扉本体Eの価格は大きく高騰するのが通例であるから、価格面で新たな問題が生じることになる。特に、厚みの薄い扉本体Eの場合、木口面E1に突起部E1′を形成するには高度な技術が要求されることから、問題は一層顕在化する。
【0006】
また、突起部E1′の上部の木口面E2が露出して見栄えを損なうため、この木口面E2に化粧部材を手貼りして化粧する必要があり、新たな付帯作業が生じることになる。したがって、この点からも大幅な価格高騰は避けられない。
【0007】
そこで、本発明は、以上の現状に鑑み、建具や食器棚等の扉にガラス板等を嵌め込んで固定する場合に、作業性に優れ、しかも大幅な価格高騰を招くことのない扉の板押え構造の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】
まず、請求項1に記載の発明は、扉本体に設けられた開口部に嵌め込まれる板部材を、その周縁部の表裏両側から細長い第1及び第2板押え部材で挟持することによって固定する扉の板押え構造に関するもので、第1板押え部材は、上記扉本体の開口部の木口面において上記板部材の周縁部の表裏一方側に位置する突起部と、該突起部から木口面の表裏他方側へ延びる平坦部とを有すると共に、第2板押え部材は、上記第1板押え部材の突起部との間に板部材の周縁部を挟んで該第1板押え部材の平坦部に重ねて配設され、且つ該第2板押え部材と第1板押え部材の平坦部とを貫通して扉本体の開口部の木口面から該扉本体内部に達する止着部材により、両板押え部材が扉本体に固定されることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、第1板押え部材の突起部から延びる平坦部を設けると共に該平坦部に第2板押え部材を重ねて配設するから、第1板押え部材の突起部と第2板押え部材とで板部材を挟持した上で、止着部材を用いて両板押え部材を一括して扉本体に固定することができるようになる。したがって、従来のように止着部材によって両板押え部材をそれぞれ扉本体に固定するのではないから、固定作業は簡素化されることになる。
【0011】
そして、特に突起部と平坦部とを有する第1板押え部材が樹脂材料でなる場合、この第1板押え部材の製造には生産性に優れた長尺押出し成形の適用が可能であるため、この第1板押え部材の価格はそれほど高騰することにはならず、従来のように主に木材でなる扉本体の木口面に突起部を形成する場合の大きな価格高騰に比較して有利となる。
【0012】
なお、板部材には、ガラス板をはじめ、樹脂板、木板、金属板等が含まれる。
【0013】
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の扉の板押え構造において、第1板押え部材には、突起部の板部材との対接側と反対側の側部に、扉本体の開口部の木口面から表裏一方の面に亘る角部に係合する係合辺部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、第1板押え部材側の係合辺部と扉本体側の角部との係合を介し、扉本体に対する第1板押え部材の位置決めを正確に行うことができるようになる。ひいては板部材の嵌め込み位置が常時一定とされることになるから、板部材の嵌め込み及び固定作業を円滑に行うことができるだけでなく、板部材に不用意なひずみを与えることなくこの板部材を扉本体に固定することが可能となる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の扉の板押え構造において、第2板押え部材には、板部材との対接側と反対側の側部に、扉本体の表裏他方側の面に延びて、第1板押え部材の平坦部の側端部と該側端部近傍の扉本体の開口部の木口面とを覆う柔軟なリップ状のカバー部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、カバー部が第1板押え部材の平坦部の側端部と該側端部近傍の扉本体の開口部の木口面とを覆うから、見栄えが良くなる。しかも、扉本体の厚みが変化したとしても、柔軟なリップ状のカバー部はそれに追随して第1板押え部材の平坦部の側端部と該側端部近傍の扉本体の開口部の木口面とを良好に覆うから、汎用性に富む扉の板押え構造が実現される。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の扉の板押え構造において、第1板押え部材の板部材との対接側の側部と第2板押え部材の板部材との対接側の側部の少なくとも一方に、柔軟なクッション部が設けられていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、板部材と第1あるいは第2板押え部材との間にクッション部が介在することによって、第1及び第2板押え部材で挟持された板部材のがたつきが抑制され、がたつきによる不愉快な騒音発生が防止されると共に各部材の耐久性が良好に維持されるようになる。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項2から請求項4に記載の扉の板押え構造において、第1板押え部材の係合辺部における扉本体の表裏一方の面との対接側の側部に、柔軟なシール部材が備えられていることを特徴とする。
【0020】
例えば装飾性付与等のため、扉本体の表面がローレット加工等によって凹凸面とされることがあるが、その場合、この凹凸面と該凹凸面に対接する第1板押え部材の係合辺部との間に隙間が生じることになり、該隙間に塵や水分等が侵入するおそれがある。この発明によれば、上記係合辺部に備えられた柔軟なシール部材によって隙間が埋められて、この隙間への塵や水分等の侵入が良好に阻止されることになり、例えば食器棚等に好適な扉の板押え構造が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
この実施の形態に係る扉の板押え構造を食器棚に適用した例を図1及び図2に示す。この食器棚1は、上部に外縁側に取り付けられたヒンジ2,2を支点として図例上手前側に開く扉3を有している。この扉3の主要構成部材である木材でなる扉本体10の略中央に矩形の開口部11が形成されており、該開口部11には採光のためのガラス板20が、それぞれ四つの第1板押え部材30…30と第2板押え部材(図2には一つのみ示す)40…40とを用いて嵌め込まれている。
【0023】
本発明の特徴部分である比較的長尺物の第1及び第2板押し部材30…30,40…40は開口部11の上下左右の四つの木口面(図2には一つのみ示す)12…12に配設されているが、ここでは便宜上、開口部11の下方箇所における板押え構造を取り上げて詳述する。
【0024】
図2に示すように、扉本体10の木口面12に配設された第1板押え部材30は、扉3が閉じたときにガラス板20の表側Oに位置すると共に図例上上方に突出する突起部31と、該突起部31から木口面12に沿ってガラス板20の裏側U方向に延びる扁平な長方形断面の平坦部32と、上記突起部31のガラス板20との対接側と反対側の側部に、扉本体10の表側側面13に沿って延びて扉本体10の木口面12から表側側面13に亘る角部に係合する係合辺部33とを有している。
【0025】
第1板押え部材30の木口面12との対接側の側部の幅W1は、見栄えの点で扉本体10の厚みTから大きく突出することのないよう、この厚みTと概ね同等か小さくてもその三分の二程度とされている。また、ガラス板20を木口面12に対して垂直となるように固定するため、平坦部32と突起部31のガラス板20との対接側の側部とのなす角度は90°に形成されている。
【0026】
一方、第2板押え部材40は、扉3が閉じたときにガラス板20の裏側Uに位置する第1板押え部材30の平坦部32に重ねて配設されている。
【0027】
第2板押え部材40の幅W2は、第1板押え部材30の平坦部32に重ねて配設されたときにこの平坦部32から大きく突出することのないよう、上記幅W1の概ね半分程度とされている。また、ガラス板20を木口面12に対して垂直となるように固定するため、第2板押え部材40の上記平坦部32との対接側の側部とガラス板20との対接側の側部とのなす角度は90°に形成されている。
【0028】
第1及び第2板押え部材30,40は、ガラス板20を挟持するための適度な剛性が要求されることから、熱可塑性のソリッドな硬質樹脂でなり、通常生産性に優れた長尺押出し成形によって成形されたのち、所定の長さの長尺物に切断されて得られる。
【0029】
そして、ガラス板20が第1板押し部材30の突起部31と第2板押え部材40の側部とに挟持されて固定される。すなわち、両板押え部材30,40でガラス板20を挟持した状態で、第2板押え部材40と第1板押え部材30の平坦部32とを貫通して扉本体10の木口面12から扉本体10の内部に達する釘50によって、両板押え部材30,40は一括して扉本体10に固定される。これにより、両板押え部材30,40が扉本体10の木口面12にコンパクトに配設されると共に、ガラス板20が木口面12に対して垂直となるように固定されることになる。
【0030】
次に、扉本体10に形成された開口部11にガラス板20を嵌め込んで固定する手順の一例を説明する。
【0031】
まず、横姿勢とされた扉本体10の開口部11の四つの木口面12…12に、それぞれ第1板押え部材30…30を配設する。次いで、ガラス板20を第1板押え部材30…30の突起部31…31に沿って落とし込むように嵌め込む。
【0032】
その場合、各第1板押え部材30は、突起部31のガラス板20との対接側と反対側の側部に、扉本体10の表側側面13に沿って延びて扉本体10の木口面12から表側側面13に亘る角部に係合する係合辺部33を有しているから、該係合辺部33と扉本体10側の角部との係合を介し、扉本体10に対する第1板押え部材30つまり突起部31の位置決めを容易に且つ精度良く行うことができるようになる。その結果、この突起部31に沿って嵌め込まれるガラス板20の固定位置が常時安定することになる。したがって、嵌め込み及び固定作業を円滑に行うことができるようになると共に固定されたガラス板20に不用意なひずみを与えることが回避される。
【0033】
そして、ガラス板20の上方から、第2板押え部材40…40をそれぞれ第1板押え部材30…30の平坦部32…32に重ねて配設すると共にこれらの第2板押え部材40…40の側部をガラス板20方向に適宜押圧力で押し付ける。その上で、第2板押え部材40…40と第1板押え部材30…30の平坦部32…32とを貫通して扉本体10の木口面12…12から扉本体10の内部に達するように釘(図2には一本のみ示す)50…50を打ち込んで、両板押え部材30…30,40…40を一括して扉本体10に固定する。
【0034】
このように、各第1及び第2板押え部材30,40を扉本体10に固定する場合、釘50を用いて両板押え部材30,40を一括して固定するから、従来の構造に比較して固定作業が簡素化される。しかも、扉3が閉じた状態で釘50を裏側Uに位置させるようにすることができるから、釘50が目立たなくなって外観がすっきりする。
【0035】
また、図例のように突起部31と平坦部32と係合辺部33とを有する第1板押え部材30が樹脂でなる場合、生産性に優れた長尺押出し成形による製造が可能であるため、一般にそれほど価格が高騰することはなく、前述のように扉本体Eの木口面E1に突起部E1′を設けるという従来の板押え構造における大きな価格高騰に比較して有利となる。
【0036】
次に、本発明の別なる実施の形態において用いられる第1及び第2板押え部材について説明する。なお、説明にあたり、特に混乱を招かない限り、上記実施の形態と同一の構成要素に対しては同一の符号を用いることとする。
【0037】
まず、第1板押え部材として、図3に示すように、突起部31Aの上部の角部を曲面状に面取りした第1板押え部材30Aを用いることも可能である。これにより、手触りが良くなると共に装飾性を一層付与することができるようになる。もちろん、この構成を適用した第2板押え部材40Aを用いることも可能である。
【0038】
また、第1板押え部材として、係合辺部の扉本体の表側側面との対接側の側部に、軟質樹脂でなる柔軟なシール部材を備えた構成のものを用いることも可能である。すなわち、図4に示す第1板押え部材30Bの係合辺部33Bには、長方形断面のシール部材34Bが、図5に示す第1板押え部材30Cの係合辺部33Cには、その両端部が該係合辺部33Cに結合した略C字状断面のシール部材34Cが、そして図6に示す第1板押え部材30Dの係合辺部33Dには、図例上その上端部のみが該係合辺部33Dに結合した略C字状断面のシール部材34Dがそれぞれ備えられている。
【0039】
装飾目的で表側側面13′が図例のように凹凸加工された扉本体10′に前出の第1板押え部材30を適用すると、その係合辺部33と扉本体10′の表側側面13′との間に隙間が生じることになる。それに対し、上記第1板押え部材30B〜30Dを用いると、柔軟なシール部材34B〜34Dがそれぞれ表側側面13′の凹凸に入り込むことになって隙間が埋まるようになるから、隙間からの塵や水分等の侵入が阻止されることになる。なお、これらのシール部材34B〜34Dを接着剤や接着テープ等を用いて各係合辺部33B〜33Dに貼着してもよいし、二層押出し成形によって第1板押え部材30B〜30Dに一体に設けてもよい。
【0040】
一方、第2板押え部材として、図7に示すような構成のものを用いることも可能である。すなわち、この第2板押え部材40Bには、概ね長方形断面の本体部41Bと、本体部41Bのガラス板20との対接側の側部における図例上の上部から第1板押え部材30の平坦部32方向に延びる柔軟な略L字状断面のクッション部42Bと、本体部41Bのガラス板20との対接側と反対側の側部における図例上の上部から扉本体10の裏側側面14に延びて第1板押え部材30の平坦部32の側端部を覆い、且つ該側端部近傍の扉本体10の裏側側面14に達する柔軟なリップ状断面のカバー部43Bとが設けられている。
【0041】
これにより、第1及び第2板押え部材30,40Bでガラス板20を挟持して固定する場合、このガラス板20と第2板押え部材40Bとの間にはクッション部42Bが介在するから、ガラス板20のがたつきは防止され、扉3の開閉時のがたつきによる不愉快な騒音が防止されることになる。
【0042】
そして、第2板押え部材40Bに設けられた柔軟なリップ状のカバー部43Bは、扉本体10の厚みTが実線で示す通常の場合はもちろん、仮に太い鎖線で示すように通常より薄い厚みT1の場合にも、あるいは細い鎖線で示すように通常より厚い厚みT2の場合にも、厚み変動に良好に追随して第1板押え部材30の平坦部32の側端部と該側端部近傍の扉本体10の開口部11の木口面12とを覆うことができる。したがって、扉3を開けたときに当該部位の見栄えを良くする汎用性に富む扉の板押え構造が実現される。
【0043】
なお、この第2板押え部材40Bの本体部41Bは硬質樹脂で、一方クッション部42Bとカバー部43Bとは軟質樹脂でなり、二層押出し成形によって一体に製造することができる。もちろん、クッション部42Bとカバー部43Bとを接着剤を用いて本体部41Bに貼着してもよい。
【0044】
さらに、図8に示すように、第2板押え部材40Cの本体部41Cの上部から延びるリップ状断面のカバー部43Cの基端部43C′を軟質樹脂で、一方リップ状部分を硬質樹脂で構成することも可能である。これによっても、前述した扉本体10の変動する厚みT,T1,T2に対し、カバー部43Cは柔軟な基端部43C′を介して良好に追随することができるようになる。
【0045】
その上、例えば前述した第2板押え部材40Bを梱包する場合には、全体が軟質樹脂でなるカバー部43Bがねじられてその形状が変形するおそれがあるが、この第2板押え部材40Cではカバー部43Cのリップ状部分は硬質樹脂でなるから、上記おそれが軽減されるというメリットがある。
【0046】
また、第2板押え部材として、図9及び図10に示すようなクッション部を有する構成のものを用いることも可能である。すなわち、図9に示す第2板押え部材40Dには、本体部41Dのガラス板20との対接側の側部に単一の略C字状断面のクッション部42Dが、また図10に示す第2板押え部材40Eには、本体部41Eのガラス板20との対接側の側部に二つの略C字状断面のクッション部42E,42Eが設けられている。これにより、前述の図7に示す第2板押え部材40Bも含め、これらの第2板押え部材40B,40D,40Eに設けられたクッション部42B,42D,42E,42Eはそれぞれ異なるクッション度合いを提供するから、用途に応じて適切な第2板押え部材40B,40D,40Eを選択することが可能となる。
【0047】
なお、上記実施の形態で説明した扉の板押え構造は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではなく、前記請求項に記載の範囲に含まれるものであればよい。
【0048】
例えば、上記実施の形態では、ガラス板20側のクッション部42B,42D,42E,42Eをそれぞれ第2板押え部材40B,40D,40Eに設けていたが、クッション部を第1板押え部材に設けるようにしてもよい。その場合にもガラス板20のがたつきは防止され、扉3の開閉時のがたつきによる不愉快な騒音が防止されることになる。
【0049】
また、上記実施の形態では、シール部材34B〜34Dを除く第1板押え部材30,30A〜30D,第2板押え部材40,40A、あるいは第2板押え部材40B〜40Eの本体部41B〜41Eは通常ソリッドな硬質樹脂でなるが、これらを若干発泡させた硬質樹脂に代えてもよい。これにより、ガラス板20を挟持するための適度な剛性が維持されながら、釘50の打ち込み性が向上することになる。
【0050】
また、上記実施の形態では、第1及び第2板押え部材30,40を扉本体10に固定するため釘50を用いていたが、もちろんビス等の通常の止着部材を用いてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態では、第1板押え部材30,30B〜30Dにそれぞれ係合辺部33,33B〜33Dを設けていたが、これらを省略してもよい。その場合においても、作業性に優れ、しかも大幅な価格高騰を招くことのない板押え構造が実現されることになる。
【0052】
そして、上記実施の形態では、第2板押え部材40B,40Cの本体部41B,41Cの図例上の上部からそれぞれカバー部43B,43Cが延びていたが、本体部41B,41Cの下部から延びるように構成してもよい。その場合においても、前述したカバー部43B,43Cの良好な作用効果が維持されるのはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、建具や食器棚等の扉にガラス板等を嵌め込んで固定する場合に、作業性に優れ、しかも大幅な価格高騰を招くことのない扉の板押え構造が提供される。本発明は、建具や食器棚をはじめ、茶箪笥、洋服ダンス、クローゼット等の製造技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る扉の板押え構造を適用した食器棚の全体正面図である。
【図2】図1のア−ア線による拡大断面図である。
【図3】本発明の別なる実施の形態において用いられる第1板押え部材を示す断面図である。
【図4】同じく第1板押え部材を示す断面図である。
【図5】同じく第1板押え部材を示す断面図である。
【図6】同じく第1板押え部材を示す断面図である。
【図7】本発明の別なる実施の形態において用いられる第2板押え部材を示す断面図である。
【図8】同じく第2板押え部材を示す断面図である。
【図9】同じく第2板押え部材を示す断面図である。
【図10】同じく第2板押え部材を示す断面図である。
【図11】従来の板押え構造を示す断面図である。
【図12】従来の別なる板押え構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10′ 扉本体
11 開口部
12 木口面
20 ガラス板(板部材)
30,30A〜30D 第1板押え部材
31,31A 突起部
32 平坦部
33,33B〜33D 係合辺部
34B〜34D シール部材
40,40A〜40E 第2板押え部材
42B,42D,42E クッション部
43B,43C カバー部
50 釘(止着部材)
Claims (5)
- 扉本体に設けられた開口部に嵌め込まれる板部材を、その周縁部の表裏両側から細長い第1及び第2板押え部材で挟持することによって固定する扉の板押え構造であって、第1板押え部材は、上記扉本体の開口部の木口面において上記板部材の周縁部の表裏一方側に位置する突起部と、該突起部から木口面の表裏他方側へ延びる平坦部とを有すると共に、第2板押え部材は、上記第1板押え部材の突起部との間に板部材の周縁部を挟んで該第1板押え部材の平坦部に重ねて配設され、且つ該第2板押え部材と第1板押え部材の平坦部とを貫通して扉本体の開口部の木口面から該扉本体内部に達する止着部材により、両板押え部材が扉本体に固定されることを特徴とする扉の板押え構造。
- 第1板押え部材には、突起部の板部材との対接側と反対側の側部に、扉本体の開口部の木口面から表裏一方の面に亘る角部に係合する係合辺部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の扉の板押え構造。
- 第2板押え部材には、板部材との対接側と反対側の側部に、扉本体の表裏他方側の面に延びて、第1板押え部材の平坦部の側端部と該側端部近傍の扉本体の開口部の木口面とを覆う柔軟なリップ状のカバー部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の扉の板押え構造。
- 第1板押え部材の板部材との対接側の側部と第2板押え部材の板部材との対接側の側部の少なくとも一方に、柔軟なクッション部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の扉の板押え構造。
- 第1板押え部材の係合辺部における扉本体の表裏一方の面との対接側の側部に、柔軟なシール部材が備えられていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の扉の板押え構造。
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