JP2022053244A - 建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法 - Google Patents

建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022053244000001
【課題】製造工程が簡易であり、施工精度を向上させることができる建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法を提供する。
【解決手段】壁体1に設けられた矩形状の開口11を建具枠が縁取っている建具枠構造において、建具枠は、開口11の上下方向に延びる一辺を縁取っている縦枠4を備え、縦枠4は、長さ方向が上下に向けられた非金属製の柱状部材41と、柱状部材41が内側に保持されており、長さ方向が上下に向けられて壁体1に固定されている金属製の溝形部材5とを備える。
【選択図】図3

Description

本開示は、建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法に関する。
開戸、引戸等の建具は、建築物の壁体に設けられている開口を開閉可能に覆う。一般に、壁体の開口は矩形状をなし、開口の3辺又は4辺が建具枠によって縁取られている。建具は建具枠に取り付けられている。
特許文献1には開戸枠構造(建具枠構造)が記載されている。開戸枠構造において、建具枠は横枠及び2本の縦枠を備える。横枠は開口の上辺を、2本の縦枠は開口の左辺及び右辺を夫々縁取っている。2本の縦枠の一方に、隠し蝶番を介して開戸が取り付けられている。
隠し蝶番は、2つの固定片(固定部)と、これらを連結するリンク機構とを備える。縦枠は木質材製であり、柱状をなす。縦枠及び開戸夫々には蝶番収容穴(収容穴)が形成されている。隠し蝶番の2つの固定片は、一方が縦枠の蝶番収容穴に収容されて壁体に固定され、他方が開戸の蝶番収容穴に収容されて開戸に固定されている。
特許文献2にはドア枠(建具枠)が記載されている。ドア枠が備える縦枠は、アルミニウム製の押出成形品であり、筒状をなす。蝶番は、縦枠の周壁及び開戸夫々に固定されている。
特開2009-97187号公報 特開2016-20555号公報
例えば木材製(木質材製又は無垢材製)の柱体を切削加工することによって、適宜の位置に適宜の寸法の蝶番収容穴が形成された縦枠を容易に得ることができる。
しかしながら、木材製の縦枠には反り、歪み等が生じやすい。故に、施工精度が高い建具枠構造の施工には熟練を要する。
一方、金属製の縦枠には反り、歪み等が生じにくい。故に、縦枠の反り、歪み等に起因する施工精度の悪化を防止することができる。
しかしながら、金属製の筒体を切削加工しただけでは蝶番収容穴が形成された縦枠を得ることができない。例えば、筒体の周壁に開口を設け、開口の周縁部に、隠し蝶番の固定部を支持するリブを追加する必要がある。
つまり、木材製の縦枠には建具枠構造の施工精度を高くすることが困難という欠点があり、金属製の縦枠には製造工程が煩雑という欠点がある。この問題は、例えば、ピボット蝶番の固定部を収容する収容穴、又は建具の錠を受ける錠受けを収容する収容穴が縦枠に設けられる建具枠においても、起こり得る。
本開示の目的は、製造工程が簡易であり、施工精度を向上させることができる建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法を提供することにある。
本開示に係る建具枠構造は、壁体に設けられた矩形状の開口を建具枠が縁取っている建具枠構造において、前記建具枠は、前記開口の上下方向に延びる一辺を縁取っている縦枠を備え、該縦枠は、長さ方向が上下に向けられた非金属製の柱状部材と、該柱状部材が内側に保持されており、長さ方向が上下に向けられて前記壁体に固定されている金属製の溝形部材とを備えることを特徴とする。
本開示にあっては、建具枠が縦枠を備え、縦枠が非金属製の柱状部材と金属製の溝形部材とを備える。
縦枠は、柱状部材が溝形部材の内側に保持されることによって、構成されている。溝形部材には、反り、歪み等が生じにくい。溝形部材の内側に保持された柱状部材には反り、歪み等が生じにくい。以上の結果、縦枠には、反り、歪み等が生じにくい。
縦枠は、壁体に設けられた矩形状の開口の上下方向に延びる一辺を縁取っている。壁体には溝形部材が固定されている。縦枠には、反り、歪み等が生じにくいので、建具枠構造の施工精度を向上させることができる。
柱状部材の加工は容易である。故に、例えば縦枠に所定の部品を収容する必要がある場合、主に柱状部材に部品収容のための加工を施せばよいので、縦枠の製造工程が簡易である。
本開示に係る建具枠構造は、前記柱状部材の側面に、所定の部品を収容する収容穴が設けられており、前記溝形部材は、該溝形部材の一の側板が前記一辺に接触するようにして前記壁体に固定されており、前記溝形部材の他の側板に窓孔が設けられており、前記溝形部材の内側に、前記窓孔と前記収容穴とが相通じるようにして、前記柱状部材が内側に保持されていることを特徴とする。
本開示にあっては、柱状部材の側面に収容穴が設けられている。例えば非金属製の柱体に収容穴を形成することにより、柱状部材を容易に得ることができる。
溝形部材は、一の側板が開口の一辺に接触するようにして壁体に固定されている。溝形部材の他の側板には窓孔が設けてある。例えば金属製のチャンネル材に窓孔を形成することにより、溝形部材を容易に得ることができる。
収容穴と窓孔とが相通じるようにして柱状部材を溝形部材の内側に保持させることにより、縦枠を容易に得ることができる。
以上のことから、縦枠の製造工程は簡易である。
収容穴には所定の部品が収容される。窓孔が収容穴に通じているので、窓孔を通して収容穴に部品を収容することができる。
本開示に係る建具枠構造は、前記収容穴は前記柱状部材を貫通しており、前記収容穴に収容された前記部品は、該部品及び前記一の側板を貫通して前記壁体に打ち込まれた固定用部材によって前記壁体に固定されていることを特徴とする。
本開示にあっては、柱状部材を貫通している収容穴に、部品が収容されている。収容された部品は、固定用部材を用いて壁体に固定されている。固定用部材は、部品及び溝形部材の一の側板を貫通して壁体に打ち込まれている。固定用部材は、例えば溝形部材の窓孔を通して壁体に打ち込むことができる。
本開示に係る建具枠構造は、前記部品は隠し蝶番の一方の固定部であり、前記隠し蝶番の他方の固定部が固定されている開戸が前記開口を開閉可能に覆うことを特徴とする。
本開示にあっては、隠し蝶番の2つの固定部の内、一方が柱状部材の収容穴に収容されて壁体に固定されており、他方が開戸に固定されている。隠し蝶番は溝形部材の窓孔を貫通している。
隠し蝶番を介して建具枠に取り付けられた開戸と建具枠との間の空間的な余裕は往々にして小さい。しかしながら、建具枠構造の施工精度が向上しているので、開戸の開閉を建具枠が阻害する虞はない。
本開示に係る建具枠構造は、前記壁体は、一側面が前記一辺を構成している角柱状の縦材と、該縦材に固定されており、一面が前記壁体の壁面を構成している面材とを備え、前記溝形部材の一の側板の長縁から前記溝形部材の外側に向けて接触片が突出しており、前記溝形部材の底板から前記一の側板の逆側に、前記一の側板の外面と面一の固定片が突出しており、前記一の側板及び前記固定片は前記一側面に接触しており、前記接触片は前記縦材の前記一側面に連接している他側面に接触しており、前記溝形部材は、前記固定片が前記縦材に固定されていることによって前記壁体に固定されていることを特徴とする。
本開示にあっては、壁体が縦材と面材とを備える。
縦材は角柱状をなし、縦材の一側面が開口の一辺を構成している。
面材は縦材に固定されており、面材の一面が壁体の壁面を構成している。
溝形部材の一の側板から接触片が突出しており、溝形部材の底板から固定片が突出している。
一の側板及び固定片が縦材の一側面に接触し、接触片が縦材の他側面に接触することによって、溝形部材が位置決めされる。故に、縦枠を高精度に配置することができるので、建具枠構造の施工精度を更に向上させることができる。
溝形部材が位置決めされた後で、固定片が縦材に固定されることによって、溝形部材が壁体に固定される。
本開示に係る建具枠構造は、シート状又は板状の化粧部材が、前記壁体の壁面を化粧し、且つ前記溝形部材の溝の開口を覆っていることを特徴とする。
本開示にあっては、シート状又は板状の化粧部材が壁体の壁面を化粧している。この化粧部材は溝形部材の溝の開口を覆っている。
壁体と縦枠との境界部分、及び溝形部材の内側にある柱状部材を化粧部材が目隠しするので、建具枠構造の美観を向上させることができる。
化粧部材によって縦枠の一部が目隠しされるので、縦枠が小型のものであるかのように見える。この結果、建具枠構造の意匠性の向上を図ることができる。
本開示に係る建具枠構造は、前記柱状部材と前記化粧部材との間に、前記柱状部材及び前記化粧部材夫々に固定された介在部材が介在していることを特徴とする。
本開示にあっては、柱状部材と化粧部材との間に介在部材が介在している。介在部材は柱状部材及び化粧部材夫々に固定されているので、化粧部材を柱状部材に間接的に固定することができる。介在部材は、化粧部材の、溝形部材の溝の開口を覆う部分を支持し、保形することができる。
本開示に係る建具枠構造は、前記溝形部材は押出成形品であることを特徴とする。
本開示にあっては、溝形部材が押出成形品を用いてなる。
押出成形品は寸法精度が高い。故に、建具枠構造の施工精度を更に向上させることができる。
本開示に係る建具枠は、壁体に設けられた矩形状の開口を縁取る建具枠において、前記開口の上下方向に延びる一辺を縁取る縦枠を備え、該縦枠は、非金属製の柱状部材と金属製の溝形部材とを備え、前記柱状部材及び前記溝形部材夫々の長さ方向が互いに沿うようにして、前記柱状部材が前記溝形部材の内側に保持されることを特徴とする。
本開示にあっては、本開示に係る建具枠構造を構成することができる。
本開示に係る建具枠構造の施工方法は、壁体に設けられた矩形状の開口を建具枠が縁取っている建具枠構造を施工する方法において、前記建具枠は縦枠を備え、該縦枠は、非金属製の柱状部材と、夫々の長さ方向が互いに沿うようにして、前記柱状部材が内側に保持されている金属製の溝形部材とを備え、前記縦枠を準備し、前記縦枠を上下に向けて、前記開口の上下方向に延びる一辺に接触させ、前記溝形部材を前記壁体に固定することを特徴とする。
本開示にあっては、本開示に係る建具枠構造を施工することができる。
本開示の建具枠構造、建具枠、及び建具枠構造の施工方法によれば、製造工程が簡易であり、施工精度を向上させることができる。
実施の形態1に係る建具枠構造の正面図である。 建具枠構造の断面図である。 建具枠構造における右側の縦枠の近傍の拡大断面図である。 右側の縦枠を左から見た斜視図である。 右側の縦枠を右から見た斜視図である。 建具枠構造における左側の縦枠の近傍の拡大断面図である。 建具枠構造の施工方法を説明するための断面図である。 建具枠構造の施工方法を説明するための断面図である。 建具枠構造の施工方法を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る建具枠構造の断面図である。 実施の形態3に係る建具枠構造の断面図である。 エンドパーツの取り付けを説明するための斜視図である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
図1は、実施の形態1に係る建具枠構造の正面図である。
図2は、建具枠構造の断面図である。
図中1は建築物の壁体であり、壁体1は建築物の床2から立ち上がっている。壁体1は、上下前後に延びている部分(以下、壁部分1aという)と、上下左右に延びている部分(以下、壁部分1bという)とを備える。壁部分1aと壁部分1bとは、壁部分1aの右面に壁部分1bの左縁が突き当たるようにして、互いに連接している。
壁体1には矩形の開口11が設けられている。開口11は上下方向に長い。
壁体1は、2本の縦材12、横材13、及び複数枚の面材14を備える。
縦材12及び横材13夫々は、矩形断面を有する木材製の角柱である。これらは壁体1の下地材であり、後述するように面材14に覆われている。
縦材12は上下方向に延びる。2本の縦材12は、互いに適長離隔して左右に隣り合っている。左側の縦材12は壁部分1aを構成しており、右側の縦材12は壁部分1bを構成している。横材13は2本の縦材12夫々の上端部間に架け渡されている。
左側の縦材12の右側面、右側の縦材12の左側面、及び横材13の下側面は、開口11の左辺、右辺、及び上辺を構成している。
開口11は建具枠3に縁取られている。建具枠3は2本の縦枠4を備える。
2本の縦枠4の内、一方は開口11の左辺を縁取っており、他方は開口11の右辺を縁取っている。
建具枠3は横枠31を更に備える。横枠31は2本の縦枠4夫々の上端部に架け渡されており、開口11の上辺を縁取っている。横枠31の構成は限定されない。
図2に示すように、右側の縦枠4の構成と左側の縦枠4の構成とは互いに概ね左右対称である。以下では右側の縦枠4及び縦材12について説明する。左側の縦枠4及び縦材12については後述する。
図3は、建具枠構造における右側の縦枠4の近傍の拡大断面図である。
図4は、右側の縦枠4を左から見た斜視図である。
図5は、右側の縦枠4を右から見た斜視図である。
図2~図5に示すように、縦枠4は柱状部材41を備える。
柱状部材41は矩形断面を有する角材を用いてなる。柱状部材41は非金属製であり、例えば木材製である。
柱状部材41は、長さ方向が上下に向くようにして、用いられている。
柱状部材41には矩形の収容穴411が設けられている。
収容穴411は柱状部材41の左右両側面にわたって柱状部材41を貫通している。収容穴411は柱状部材41の前側面にも開口している。図示はしないが、3つの収容穴411が、上下方向に互いに適長離隔して設けられている。
縦枠4は、溝形部材5を更に備える。
溝形部材5は金属製であり、例えばアルミニウム製である。溝形部材5は、底板50及び側板51,52を備える。
底板50及び側板51,52夫々は帯状をなす。底板50の一方の長縁から側板51(他の側板)が突出している。底板50の他方の長縁から側板52(一の側板)が側板51と同じ向きに突出している。側板51,52夫々は底板50の全長にわたる。側板51の底板50からの突出長さは、側板52の底板50からの突出長さよりも大きい。
溝形部材5は、長さ方向が上下に向き、側板51,52夫々が底板50から前向きに突出するようにして、用いられている。側板51は左側に位置し、側板52は右側に位置している。溝形部材5の溝の開口(側板51,52夫々の前縁間の空間)は前に向いている。
側板51には目隠し53が設けられている。目隠し53は、側板51における底板50からの突出方向の先端部を溝形部材5の内側に向けて平面視U字状に折り曲げたような形状をなす。目隠し53は側板51の全長にわたる。
側板51には矩形の窓孔511が設けられている。窓孔511の位置は、柱状部材41における収容穴411の位置に対応している。窓孔511の前辺は、側板51と目隠し53との境界部分の近傍に位置している。
側板52には接触片54が設けられている。接触片54は側板52の外面に垂直な薄片であり、側板52の底板50からの突出方向の先端部から溝形部材5の外側に向けて突出している。接触片54は側板52の全長にわたる。
側板52には矩形の貫通孔521が設けられている。貫通孔521は、側板51の窓孔511に対向する位置にある。貫通孔521の前辺は、側板52と接触片54との境界部分の近傍に位置している。
底板50には固定片55が設けられている。固定片55は、固定片55の一面が側板52の外面と面一になるようにして、底板50から後向きに突出している。固定片55は底板50の全長にわたる。
固定片55には、貫通孔551が設けられている。図示はしないが、複数の貫通孔551が、上下方向に互いに適長離隔して設けられている。
溝形部材5には2つの保持片561,562が設けられている。
保持片561は、固定片55の底板50からの突出方向の先端部から、左向きに突出している。保持片561は固定片55の全長にわたる。同様に、保持片562は、側板51の底板50からの突出方向の基端部から、左向きに突出している。保持片562は側板51の全長にわたる。保持片561,562夫々の先端部の左右方向の位置は同じである。
保持片561,562間に、両者に直交する補強片57が設けられている。補強片57には挿通口571が設けられている。挿通口571は、固定片55の貫通孔551に対向する位置にある。
溝形部材5は、側板52及び固定片55が縦材12の左側面に接触し、接触片54が縦材12の前側面に接触するようにして、縦材12に固定されている。縦材12に対する溝形部材5の固定は、固定片55を縦材12にビス留めすることによって行なわれる。固定片55のビス留めの際、ビス留め用の工具(例えばインパクト・ドライバー)は挿通口571に挿通される。また、固定片55の貫通孔551にビス61が差し通される。
固定片55のビス留め後、保持片561,562に目隠し部材42が取り付けられる。
目隠し部材42は帯状をなす。目隠し部材42の長さは溝形部材5の長さと同じである。目隠し部材42の幅方向の両縁部が保持片561,562夫々の先端部に係合することによって、目隠し部材42は保持片561,562に保持される。目隠し部材42がビス61を目隠しするので、建具枠構造の美観が向上する。
溝形部材5の内側には、柱状部材41の収容穴411と溝形部材5の窓孔511及び貫通孔521とが相通じるようにして、柱状部材41が保持されている。溝形部材5の底板50は柱状部材41の後側面に接触しており、溝形部材5の側板51及び側板52は、柱状部材41の左右両側面に接触している。目隠し53は柱状部材41の前側面の一辺部を覆い、柱状部材41の前側面に接触している。
溝形部材5と柱状部材41との摩擦により、柱状部材41は溝形部材5の内側に保持されている。溝形部材5の内側にある柱状部材41が、溝形部材5の溝の開口を通って溝形部材5の外側に脱離する虞はない。
柱状部材41の前側面には、柱状部材41の全長にわたって介在部材43が貼り付けらえている。介在部材43は細長い矩形板であり、柱状部材41の前側面の、目隠し53に覆われていない部分を覆っている。介在部材43は非金属製であり、柱状部材41と同じ素材であることが望ましい。
柱状部材41は側板51によって、介在部材43は目隠し53によって、夫々左側から目隠しされている。故に、建具枠構造の美観が向上する。
なお、介在部材43の柱状部材41への固定手段は貼り付けに限定されない。例えばビス留めによって介在部材43が柱状部材41に固定されてもよい。
図1及び図2に示すように、建具枠3によって縁取られた開口11は、開戸7によって開閉可能に覆われている。開戸7は矩形板状をなし、左辺部の中央部分にレバー状の取っ手71が設けられている。取っ手71は開戸7の両面夫々に設けられている。取っ手71は、開戸7に直交する軸部711を中心に揺動可能である。
図1に示すように、開戸7の右辺部には3つの隠し蝶番62が上下に並設されている。開戸7は、3つの隠し蝶番62を介して縦枠4に取り付けられている。
図2及び図3に示すように、隠し蝶番62は、2つの固定部621を備える。2つの固定部621は、リンク機構622を介して着脱可能に互いに連結されている。
隠し蝶番62の2つの固定部621の内、一方(所定の部品)は柱状部材41の収容穴411に収容されている。収容穴411に収容されている固定部621は、ビス61(固定用部材)によって縦材12にビス留め固定されている。ビス61は、固定部621に設けられている図示しない貫通孔及び溝形部材5の貫通孔521を貫通している。図示はしないが、上下方向に互いに離隔している複数のビス61が、固定部621を縦材12に固定している。
開戸7の右端面には矩形の収容穴72が設けられている。2つの固定部621の内、他方は開戸7の収容穴72に収容されている。収容穴72に収容されている固定部621は、開戸7にビス留め固定されている。
図示はしないが、開戸7の右端面には3つの収容穴72が上下方向に互いに離隔して設けられている。収容穴72の位置は、柱状部材41における収容穴411の位置に対応している。
開戸7の右端面は、帯状の化粧部材73によって化粧されている。化粧部材73には、収容穴72に対応して開口が設けられている。隠し蝶番62は、溝形部材5の窓孔511及び化粧部材73の開口を貫通している。
開戸7は、開戸7が前側から右側に向けて最大180°開くようにして、隠し蝶番62を介して縦材12に取り付けられている。
開戸7が閉じられている場合、開戸7の右端面と溝形部材5の側板51とは僅かな隙間を介して互いに左右に対向している。この隙間を通して隠し蝶番62を見ることは困難である。つまり、開戸7が閉じられている場合、隠し蝶番62は開戸7及び縦枠4によって目隠しされている。故に、建具枠構造の美観が向上する。
開戸7が閉じられている場合、開戸7の後面と溝形部材5の保持片562の前面とは互いに前後に対向している。
保持片562の前面には遮蔽部材44が取り付けられている。遮蔽部材44は、いわゆるモヘアであり、帯の基体と、基体の一面に植毛された多数の毛とを備える。保持片562は、遮蔽部材44の毛が前向きに突出するようにして、遮蔽部材44の基体を保持している。遮蔽部材44は、開戸7が閉じられている場合に開戸7と縦枠4との間に生じる隙間を閉鎖することによって、隙間風及び漏光を遮蔽する。
図2及び図3に示すように、縦材12の左側面の前半分が縦枠4に覆われている。縦材12の左側面の後半分は、添え木15を介して面材14に覆われている。
面材14は、例えば石膏ボードである。添え木15は、縦材12の全長にわたる角材でもよく、複数本の角材が上下に並置されたものでもよい。添え木15として、例えば木材製の端材が利用されている。添え木15は縦材12にビス留め固定されている。
縦材12の左側面を覆っている面材14は、添え木15を左側から覆って、添え木15にビス留め固定されている。この面材14は、縦枠4の後側に隣接している。この面材14の前端面は、溝形部材5の保持片561の後面に突き当てられている。
縦材12の左側面の後半分(縦枠4に覆われていない部分)を面材14が目隠しするので、縦材12の前後方向の長さが異なる他の壁体1においても縦枠4を用いることができる。
縦材12と面材14との間に添え木15が介在しているので、建具枠構造を後側から見たときに、溝形部材5が露出している範囲が左右方向に小さくなる。この結果、縦枠4の幅が狭いように見えるので、建具枠構造の意匠性の向上を図ることができる。
縦材12の後側面は面材14に覆われている。
縦材12の後側面を覆っている面材14は上下左右に延び、添え木15を後側から覆って、縦材12及び添え木15にビス留め固定されている。この面材14の外面は、壁体1の壁部分1bの後面を構成している。また、この面材14は、縦材12の左側面を覆っている面材14の後端面を後側から目隠ししている。
縦材12の左側面及び後側面を覆っている2枚の面材14夫々の外面には、共通する化粧が施されている。
縦材12の前側面は面材14に覆われている。
縦材12の前側面を覆っている面材14は上下左右に延び、縦材12にビス留め固定されている。この面材14の外面は、壁体1の壁部分1bの前面を構成しており、面材14の左端面は、柱状部材41の右側面及び介在部材43の右端面に突き当てられている。この面材14は溝形部材5の接触片54を覆っている。故に、厳密には面材14と縦材12との間に隙間が生じている。しかしながら、接触片54は十分に薄いので、面材14と縦材12との間の隙間が施工精度を悪化させる虞はない。
縦材12の前側面(及び後側面)を覆っている面材14は、横材13の前側面(及び後側面)も覆っており、横材13(図1参照)に固定されている。
前述の介在部材43の厚さは、柱状部材41の前側面に固定された介在部材43の前面が、縦材12の前側面を覆っている面材14の外面と面一になるように設定されている。この面材14の外面及び介在部材43の前面にわたって、化粧部材64が貼り付けられている。化粧部材64は、例えば合成樹脂製の化粧シートである。化粧部材64は面材14を化粧し、且つ、溝形部材5の溝の開口を覆っている。介在部材43は、化粧部材64の、溝形部材5の溝の開口を覆う部分を支持し、保形することができる。
壁体1と縦枠4との境界部分、及び溝形部材5の内側にある柱状部材41を化粧部材64が目隠しするので、建具枠構造の美観を向上させることができる。
化粧部材64によって縦枠4の一部が目隠しされるので、建具枠構造を前側から見たときに、溝形部材5の目隠し53だけが露出している。この結果、縦枠4の幅が狭いように見えるので、建具枠構造の意匠性の向上を図ることができる。
図1及び図3に示すように、壁部分1aの前面の下縁には、幅木65が取り付けられている。幅木65は一方向に細長い板状をなし、長手方向が左右に向けられている。幅木65の左端部は溝形部材5の目隠し53の右面に突き当てられている。
目隠し53は、化粧部材64及び幅木65を左側から目隠しする。故に、建具枠構造の美観が向上する。
次に、左側の縦枠4及び左側の縦材12について説明する。
図6は、建具枠構造における左側の縦枠4の近傍の拡大断面図である。
前述したように、右側の縦枠4の構成と左側の縦枠4の構成とは互いに概ね左右対称である。左側の縦枠4においても、溝形部材5は、長さ方向が上下に向き、側板51,52夫々が底板50から前向きに突出するようにして、用いられている。ただし、側板51は右側に位置し、側板52は左側に位置している。溝形部材5は、側板52及び固定片55が縦材12の右側面に接触し、接触片54が縦材12の前側面に接触するようにして、縦材12に固定されている。
柱状部材41の収容穴411の個数は1つである。また、溝形部材5の窓孔511及び貫通孔521の個数は夫々1つである。溝形部材5の内側には、収容穴411と窓孔511及び貫通孔521とが相通じるようにして、柱状部材41が保持されている。
収容穴411は柱状部材41の右周面に設けられている。この収容穴411は柱状部材41を貫通しておらず、柱状部材41の前周面に開口していない。
収容穴411にはラッチ受け63(所定の部品)が収容されている。ラッチ受け63は一面が開口した箱状をなし、開口面を右向きにして収容穴411に収容されている。ラッチ受け63の開口面の周縁にはフランジが設けられており、このフランジが嵌め込まれる凹部が側板51の窓孔511の周縁に設けられている。ラッチ受け63は、ラッチ受け63、収容穴411の底、及び側板52の貫通孔521を貫通した図示しないビスが縦材12に打ち込まれていることによって、縦材12にビス留め固定されている。
なお、ラッチ受け63は縦材12にビス留めされる構成に限定されない。例えば、ラッチ受け63のフランジが、このフランジと側板51とを貫通するビスによって柱状部材41にビス留めされてもよい。この場合、溝形部材5の貫通孔521は省略してもよい。
開戸7の左端面にも収容穴72が設けられている。この収容穴72には、ラッチ部材66が収容されている。ラッチ部材66は開戸7にビス留め固定されている(ビスは不図示)。
ラッチ部材66からは、取っ手71の揺動に連動してラッチ661が出没する。開戸7が閉じられている場合、ラッチ部材66から進出したラッチ661は、ラッチ受け63に受け止められる。この結果、開戸7の開放が阻止される。ラッチ661がラッチ受け63から退出してラッチ部材66に没入することにより、開戸7が開放可能になる。
開戸7の左端面も化粧部材73によって化粧されている。
縦枠4は縦材12の右側面の前半分を覆っている。縦材12の右側面の後半分は、面材14に覆われている。
縦材12の右側面を覆っている面材14は上下前後に延び、縦材12にビス留め固定されている。この面材14の外面は、壁体1の壁部分1aの右面を構成しており、化粧されている。この面材14は、縦枠4の後側に隣接している。この面材14の前端面は、溝形部材5の保持片561の後面に突き当てられている。
縦枠4の介在部材43には、添え木16が貼り付けられている。添え木16は、例えば介在部材43の全長にわたる角材である。添え木16は添え木15と同様に端材を利用したものである。添え木16は、溝形部材5の目隠し53によって右側から目隠しされている。故に、建具枠構造の美観が向上する。
縦材12の前側面に隣り合うようにして、間柱17が床2(図1参照)から立ち上がっている。縦材12と間柱17との間には溝形部材5の接触片54が介在している。間柱17の右側面の後半分は、縦枠4及び添え木16に覆われている。
間柱17の右側面の前半分は、面材14に覆われている。
間柱17の右側面を覆っている面材14は上下前後に延び、間柱17にビス留め固定されている。この面材14の外面は、壁体1の壁部分1aの右面を構成しており、化粧されている。この面材14は、縦枠4の前側に位置している。この面材14の後端面は、添え木16に突き当てられている。添え木16の前側面における右辺部は露出しており、ここにも面材14に施されている化粧と同じもの(例えば化粧シートの貼り付け)が施されている。
左右何れの縦枠4であっても、柱状部材41は、木材製の角材に収容穴411を形成することによって、容易に得ることができる。溝形部材5は、底板50、側板51,52、目隠し53、接触片54、固定片55、保持片561,562、及び補強片57を一体に有する押出成形品である。窓孔511、貫通孔521,551、及び挿通口571は、押出成形後に形成される。
柱状部材41及び溝形部材5は、例えば工場で夫々製造され、収容穴411と窓孔511とが相通じるようにして柱状部材41が溝形部材5の内側に保持された状態で出荷される。柱状部材41は、溝形部材5の長手方向の端部の開口から溝形部材5の内側に挿入される。
以上のことから、縦枠4の製造工程は簡易である。
なお、建具枠構造の施工現場にて柱状部材41が溝形部材5溝形部材5の内側に挿入されてもよい。
本実施の形態の建具枠構造の施工は、壁体1の施工と同時的に行なわれる。
図7~図9は、建具枠構造の施工方法を説明するための断面図である。
図7に示すように、壁体1の縦材12のみが予め床2(図1参照)に立設されている。
作業者は、2本の縦枠4を準備する。
2本の縦枠4の一方には各3つの収容穴411及び窓孔511が設けられている。作業者はこの縦枠4を上下に向け、右側の縦材12に沿わせる。作業者は、縦材12の左側面に溝形部材5の側板52及び固定片55を接触させることによって左右方向の位置決めを行なう。また、作業者は、縦材12の前側面に溝形部材5の接触片54を接触させることによって前後方向の位置決めを行なう。作業者は、床2に溝形部材5の下端を接触させることによって上下方向の位置決めを行なう。
縦枠4の位置決め後、作業者は、固定片55を縦材12にビス留めすることによって、縦枠4を縦材12に固定する。
2本の縦枠4の他方には各1つの収容穴411及び窓孔511が設けられている。作業者はこの縦枠4を上下に向け、左側の縦材12に沿わせる。溝形部材5の側板52及び固定片55を縦材12の右側面に接触させることを除いて、作業者は、右側の縦枠4の場合と同様にして縦枠4を縦材12に固定する。
作業者は、縦枠4の縦材12への固定前に介在部材43を柱状部材41に貼り付けてもよく、縦枠4の縦材12への固定後に介在部材43を柱状部材41に貼り付けてもよい。
図8に示すように、作業者は、右側の縦材12の左側面に添え木15をビス留めする。
作業者は、左側の縦枠4の介在部材43に、添え木16を貼り付ける。
作業者は、間柱17を床2に立設する。なお、間柱17は左側の縦材12に固定されてもよい。
図9に示すように、作業者は、右側の縦材12の前側面を面材14で覆い、この面材14を縦材12にビス留めする。この後、作業者は、この面材14の外面及び介在部材43の前面にわたって、化粧部材64(図3参照)を貼り付ける。
作業者は、右側の縦材12の左側面を、添え木15を介して面材14で覆い、この面材14を添え木15にビス留めする。作業者は、右側の縦材12の後側面及び添え木15の後側面を面材14で覆い、この面材14を添え木15及び縦材12にビス留めする。
作業者は、左側の縦材12の右側面を面材14で覆い、この面材14を縦材12にビス留めする。作業者は、間柱17の右側面を面材14で覆い、この面材14を間柱17にビス留めする。
図示はしないが、作業者は、左右2本の縦枠4に横枠31を架け渡す。
作業者は、右側の縦枠4について、溝形部材5の窓孔511を通して柱状部材41の収容穴411に隠し蝶番62の固定部621を収容する。次に、作業者は、ビス61を、固定部621及び溝形部材5の貫通孔521を貫通するようにして縦材12に打ち込むことによって、固定部621を縦材12にビス留めする。ビス61は、溝形部材5の窓孔511を通して壁体1に打ち込むことができる。
作業者は、左側の縦枠4について、溝形部材5の窓孔511を通して柱状部材41の収容穴411にラッチ受け63を収容する。次に、作業者は、図示しないビスを、固定部621及び溝形部材5の貫通孔521を貫通するようにして縦材12に打ち込むことによって、ラッチ受け63を縦材12にビス留めする。
図3に示すように、作業者は、縦材12にビス留めされた固定部621に、開戸7にビス留め固定されている固定部621を、リンク機構622を介して連結することにより、開戸7を縦枠4に取り付ける。
また、作業者は、各溝形部材5に目隠し部材42及び遮蔽部材44を取り付ける。
更に、作業者は、壁部分1aの下縁に幅木65を取り付ける。
以上のような建具枠構造によれば、金属製の押出成形品である溝形部材5は寸法精度が高く、溝形部材5には反り、歪み等が生じにくい。溝形部材5の内側に保持された柱状部材41には反り、歪み等が生じにくい。以上の結果、縦枠4には、反り、歪み等が生じにくい。
また、側板52及び固定片55が縦材12の一側面に接触し、接触片54が縦材12の他側面に接触することによって、溝形部材5が位置決めされる。故に、縦枠4を高精度に配置することができる。
以上の結果、建具枠構造の施工精度を向上させることができる。
柱状部材41及び溝形部材5は容易に得ることができる。両者の組み合わせにより、縦枠4は容易に得ることができるので、縦枠4の製造工程は簡易である。
隠し蝶番62を介して建具枠3に取り付けられた開戸7と建具枠3との間の空間的な余裕は往々にして小さい。しかしながら、建具枠構造の施工精度が向上しているので、開戸7の開閉を建具枠3が阻害する虞はない。
なお、2本の縦材12が両方とも壁部分1bを構成していてもよい。この場合、左側の縦材12の周辺における壁体1の構成は、右側の縦材12の周辺における壁体1の構成と概ね左右対称をなす。
本実施の形態の建具枠3は三方枠であるが、これに限定されず、四方枠でもよい。
開戸7は、隠し蝶番62に替えて、2つの固定部が回転軸によって連結されたピボット蝶番を介して建具枠3に取り付けられてもよい。
建具枠3に取り付けられる建具は開戸7に限定されず、例えば引戸でもよい。この場合、右側の縦枠4において収容穴411及び窓孔511は設けられない。引戸の戸先には錠が設けられていてもよい。この場合、左側の縦枠4においては収容穴411に錠受けが収容される。
柱状部材41は合成樹脂製でもよい。
柱状部材41の収容穴411及び溝形部材5の窓孔511夫々の形状は矩形に限定されない。収容穴411及び窓孔511夫々は、収容穴411に収容される部品の外形に応じた形状を有する。
本実施の形態では、溝形部材5の窓孔511と貫通孔521とは一対一対応であり、複数のビス61が同一の貫通孔521を貫通している。しかしながら、溝形部材5の貫通孔521は、ビス61が貫通する位置に、ビス61の本数と同じ数だけ設けられてもよい。
固定用部材はビス61に限定されず、例えば釘でもよい。
化粧部材64はシート状に限定されず、板状でもよい。
実施の形態 2.
図10は、実施の形態2に係る建具枠構造の断面図であり、右側の縦枠4の近傍を拡大して示している。
本実施の形態の建具枠構造は、縦枠4が介在部材43を備えていないことを除き、実施の形態1の建具枠構造と略同様である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
縦材12の前側面を覆っている面材14は、実施の形態1における縦材12の前側面を覆っている面材14よりも薄い。面材14の前面は、柱状部材41の前側面と面一に配されている。
本実施の形態の化粧部材64は、面材14の外面及び柱状部材41の前側面にわたって貼り付けられている。化粧部材64は、例えばセラミック製の化粧板である。本実施の形態においても、化粧部材64は面材14を化粧し、且つ、溝形部材5の溝の開口を覆っている。
化粧部材64は板状に限定されず、シート状でもよい。
化粧部材64の保形性がよい場合、化粧部材64は柱状部材41の前側面に貼り付けられていなくてもよい。
本実施の形態においては、縦枠4は介在部材43を備えていない。しかしながら、柱状部材41が溝形部材5の内側に挿入された状態の縦枠4と、まだ柱状部材41に固定されていない介在部材43とがセットで販売され、建具枠構造の施工現場において、介在部材43を使用するか否かが判断されることが望ましい。
実施の形態1のように、シート状の化粧部材64と厚い面材14とを用いる場合、作業者は、図3に示すように介在部材43を備える縦枠4を形成する。本実施の形態のように、板状の化粧部材64と薄い面材14とを用いる場合、作業者は、図10に示すように介在部材43を備えない縦枠4を形成する。使用されなかった介在部材43は、他部材を補強したり他部材同士の隙間を埋めたりするための添え木、加工される他部材を保護するための当て木等として再利用してもよい。
実施の形態 3.
図11は、実施の形態3に係る建具枠構造の断面図であり、右側の縦枠4の近傍を拡大して示している。
本実施の形態の建具枠構造は、目隠し53と幅木65との間に後述するエンドパーツ67が配されていることを除き、実施の形態1の建具枠構造と略同様である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
目隠し53の前端の前後方向の位置が、幅木65の前面の前後方向の位置よりも後方である場合、目隠し53が幅木65の左端面を目隠しすることができない。そこで、目隠し53と幅木65との間にエンドパーツ67が配されている。
図12は、エンドパーツ67の取り付けを説明するための斜視図である。
図11及び図12に示すように、エンドパーツ67は矩形板状をなし、一面が前を向くようにして用いられる。エンドパーツ67は、右側から左側に向けて厚さが小さくなる先細り形状を有する。
エンドパーツ67の右側の部分の厚さは、幅木65の厚さと同じである。エンドパーツ67の左側の部分の厚さは、介在部材43の前面から目隠し53の前端までの前後方向の長さと同じである。
エンドパーツ67には係合凸部671及び固定片672が設けられている。係合凸部671はエンドパーツ67の左端面から左向きに突出している。固定片672はエンドパーツ67の右端面から右向きに突出している。
目隠し53の右面には、係合凹部531が設けられている。係合凹部531は上下に延びる溝であり、溝形部材5の押出成形時に設けられる。エンドパーツ67の係合凸部671は、目隠し53の係合凹部531に挿入されており、係合凹部531の内面に係合している。
幅木65は、ベース部材651とカバー部材652とを備える。
ベース部材651は帯状をなし、壁体1の前面の下縁に沿って配され、化粧部材64に覆われた面材14にタッカー留め固定されている。
エンドパーツ67の固定片672は、ベース部材651の左端に隣接しており、ベース部材651と共に面材14にタッカー留め固定されている。タッカー留めのためのステープル68はコ字状をなし、固定片672とベース部材651とに跨るようにして打ち込まれている。
幅木65のカバー部材652は帯状をなし、ベース部材651とエンドパーツ67の固定片672とを上側及び前側から覆うようにして、ベース部材651に取り付けられている。カバー部材652はベース部材651及び固定片672を目隠しする。
エンドパーツ67の取り付けの際、作業者は、係合凸部671を目隠し53の係合凹部531に挿入してから、固定片672をベース部材651と共に面材14にタッカー留めする。ベース部材651のタッカー留めの後、作業者は、ベース部材651にカバー部材652を取り付ける。
以上のようなエンドパーツ67においては、固定片672が面材14にタッカー留め固定されているので、エンドパーツ67の脱落が防止されている。また、係合凸部671が目隠し53に係合しているので、エンドパーツ67の左端部が前側に浮く虞はない。
幅木65のカバー部材652によってステープル68が目隠しされ、エンドパーツ67によって幅木65の左端面が目隠しされるので、建具枠構造の美観を向上させることができる。幅木65から目隠し53に向けてエンドパーツ67が先細りになるので、幅木65と目隠し53との段差を滑らかに埋めることができる。
なお、溝形部材5の押出成形後に目隠し53に係合凹部531が形成されてもよい。この場合、係合凹部531は上下に延びる溝に限定されず、エンドパーツ67の係合凸部671が嵌め合わされる穴でもよい。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
1 壁体
11 開口
12 縦材
14 面材
3 建具枠
4 縦枠
41 柱状部材
411 収容穴
43 介在部材
5 溝形部材
50 底板
51 側板(他の側板)
511 窓孔
52 側板(一の側板)
54 接触片
55 固定片
61 ビス(固定用部材)
62 隠し蝶番
621 固定部(所定の部品)
63 ラッチ受け(所定の部品)
64 化粧部材
7 開戸

Claims (10)

  1. 壁体に設けられた矩形状の開口を建具枠が縁取っている建具枠構造において、
    前記建具枠は、前記開口の上下方向に延びる一辺を縁取っている縦枠を備え、
    該縦枠は、
    長さ方向が上下に向けられた非金属製の柱状部材と、
    該柱状部材が内側に保持されており、長さ方向が上下に向けられて前記壁体に固定されている金属製の溝形部材と
    を備えることを特徴とする建具枠構造。
  2. 前記柱状部材の側面に、所定の部品を収容する収容穴が設けられており、
    前記溝形部材は、該溝形部材の一の側板が前記一辺に接触するようにして前記壁体に固定されており、
    前記溝形部材の他の側板に窓孔が設けられており、
    前記溝形部材の内側に、前記窓孔と前記収容穴とが相通じるようにして、前記柱状部材が内側に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の建具枠構造。
  3. 前記収容穴は前記柱状部材を貫通しており、
    前記収容穴に収容された前記部品は、該部品及び前記一の側板を貫通して前記壁体に打ち込まれた固定用部材によって前記壁体に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の建具枠構造。
  4. 前記部品は隠し蝶番の一方の固定部であり、
    前記隠し蝶番の他方の固定部が固定されている開戸が前記開口を開閉可能に覆うことを特徴とする請求項2又は3に記載の建具枠構造。
  5. 前記壁体は、
    一側面が前記一辺を構成している角柱状の縦材と、
    該縦材に固定されており、一面が前記壁体の壁面を構成している面材と
    を備え、
    前記溝形部材の一の側板の長縁から前記溝形部材の外側に向けて接触片が突出しており、
    前記溝形部材の底板から前記一の側板の逆側に、前記一の側板の外面と面一の固定片が突出しており、
    前記一の側板及び前記固定片は前記一側面に接触しており、
    前記接触片は前記縦材の前記一側面に連接している他側面に接触しており、
    前記溝形部材は、前記固定片が前記縦材に固定されていることによって前記壁体に固定されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の建具枠構造。
  6. シート状又は板状の化粧部材が、前記壁体の壁面を化粧し、且つ前記溝形部材の溝の開口を覆っていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の建具枠構造。
  7. 前記柱状部材と前記化粧部材との間に、前記柱状部材及び前記化粧部材夫々に固定された介在部材が介在していることを特徴とする請求項6に記載の建具枠構造。
  8. 前記溝形部材は押出成形品であることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の建具枠構造。
  9. 壁体に設けられた矩形状の開口を縁取る建具枠において、
    前記開口の上下方向に延びる一辺を縁取る縦枠を備え、
    該縦枠は、非金属製の柱状部材と金属製の溝形部材とを備え、
    前記柱状部材及び前記溝形部材夫々の長さ方向が互いに沿うようにして、前記柱状部材が前記溝形部材の内側に保持されることを特徴とする建具枠。
  10. 壁体に設けられた矩形状の開口を建具枠が縁取っている建具枠構造を施工する方法において、
    前記建具枠は縦枠を備え、
    該縦枠は、
    非金属製の柱状部材と、
    夫々の長さ方向が互いに沿うようにして、前記柱状部材が内側に保持されている金属製の溝形部材と
    を備え、
    前記縦枠を準備し、
    前記縦枠を上下に向けて、前記開口の上下方向に延びる一辺に接触させ、
    前記溝形部材を前記壁体に固定することを特徴とする建具枠構造の施工方法。
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