JP2005336972A - 開口枠 - Google Patents

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Abstract

【課題】 汎用性や量産性に優れ、施工を効率化し、室内意匠等との適合性も高い低コストの開口枠を提供する。
【解決手段】 間仕切りパネル2に形成した開口部3の開口縁に縦枠部5,6と天井枠部7とを枠組みしてなる。各枠部が、嵌合溝18〜20を形成した芯部材14の表面を嵌合凸部26,27を形成した一対の化粧枠部材15,16及び目隠し部材17によって被覆する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、家屋等の各部屋を仕切り或いは通路等を構成する間仕切りパネル等に形成された開口部に組み合わされて、この開口部に組み付けられるドアを支持するドア枠、通路枠或いは化粧枠として機能する開口枠に関する。
家屋等には、間仕切りパネル等に開口部を形成してドアや通路或いはクローゼットや押入等が設けられる。開口部には、開口縁の各辺を縁ち取るようにして開口枠部材が組み合わされる。開口枠部材は、一般に開口部の相対する両側方開口縁にそれぞれ組み付けられる縦枠部材と、これら縦枠部材の上端部間に架け渡すようにして組み付けられる天井枠部材とから構成される。開口枠部材は、例えば開きドア体を支持するドア枠を構成する場合に、開口部側の主面に突出されることによりドア体の外周部が突き当たって位置決めされるための戸当り部材がはめ込まれる(例えば特許文献1参照)。
ところで、開口枠部材は、室内意匠を構成する重要な部材であることから、見栄えの良い外観を有し、開口部に重厚感を与えるために比較的厚みのある例えばラワン材等の高級な木製部材が用いられる。また、開口枠部材は、壁厚に応じた適宜の幅(見込み幅)を有し、断熱、防炎或いは遮音性の仕様に応じた壁厚の変化に対応することも必要である。かかる開口枠部材については、比較的廉価な天然板材や、ラワンベニヤランバー、中密度繊維板、パーティクルボード或いはハードボード等を芯材として用い、この芯材の表面に表面化粧板や合成樹脂製化粧シートを接合したものも提供されている(例えば特許文献2参照)。
また、開口枠部材は、一般に間仕切りパネル等に組み合わされた状態で必要な資材或いは家具等の搬入が行われることから、これらが当たって傷が付き交換しなければならないこともある。開口枠部材には、このために保護カバー等が取り付けられて作業が行われ、施工後に保護カバーの取り外しが行われる。かかる保護カバーは、比較的強固な部材が用いられるとともに取り付けや取り外しの作業も必要となる。開口枠部材においては、例えばクッション機能を有することによって、上述した問題の対応を図ったものも提供されている(例えば特許文献3参照)。
特開平8−246752号公報 特開平6−294254号公報 特開平11−36718号公報
開口枠部材は、上述したように様々な機能が要求されるが、例えばドア体が組み合わされなかったりアコーディオンカーテンを組み合わす開口部の場合に戸当り部材が不要とされるためにそれぞれの仕様に応じて現場対応によって加工が施される。したがって、開口枠部材は、室内意匠との調和も図られることから、汎用性、量産性が悪く、現場対応での変更により思わぬコスト高となるといった問題があった。
開口枠部材は、比較的廉価な芯材に表面化粧板等を接合することによってコスト低減が図られるようになる。開口枠部材は、通行頻度が大きくまたドア体が突き当たる戸当りも兼ねることから表面化粧板がはげ落ちたり破損しやすいといった問題がある。開口枠部材は、搬入される資材等がぶつかることによって表面化粧板が破損し、結局付け直しの作業を行わなければならないといった問題を発生させる。
上述した保護カバーを兼ねる開口枠部材は、施工時においても幼い子供等がぶつかった場合にそのクッション性によって保護する機能も奏する。しかしながら、開口枠部材は、特殊な素材であることから従来工法による室内意匠との調和を図ることが難しい場合が多く、またドア体等を支持するための特殊な構成も必要となるとともにドア体の外周部が擦れることにより開閉操作が確実に行い得ないといった問題があり実用的でない。
したがって、本発明は、汎用性や量産性に優れ、施工を効率化し、室内意匠等との適合性も高い低コストの開口枠を提供することを目的に提案されたものである。
上述した目的を達成する本発明にかかる開口枠は、間仕切りパネルに設けられた開口部に組み付けられてドア枠や通路枠等を構成する。開口枠は、間仕切りパネルに形成した開口部の開口縁に枠組みされる左右の縦枠部と天井枠部とから構成される。開口枠は、縦枠部と天井枠部とが、それぞれ芯部材と、この芯部材に組み合わされて表面を被覆する一対の化粧枠部材と、化粧枠部材の突き合わせ端部間に跨って芯部材に組み合わされる目隠し部材とから構成される。
各縦芯部材は、間仕切りパネルの開口部の相対する両側方開口縁にそれぞれ組み付けられた矩形柱状の部材であり、開口側主面と長手方向の両小口面とにそれぞれ全長に亘って嵌合溝が形成されている。天井芯部材は、開口部の天井開口縁に各縦芯部材の上端部間に架け渡すようにして組み付けられた横木部材であり、開口側主面と長手方向の両小口面とにそれぞれ全長に亘って嵌合溝が形成されている。
各縦化粧枠部材は、各縦芯部材に対してそれぞれ一対が組み合わされる。各縦化粧枠部材は、縦芯部材の開口側主面の略1/2の領域を被覆するに足る幅を有する主面被覆部と、この主面被覆部と対向されて間仕切り壁から突出した見込み幅部位の領域を被覆するに足る幅を有する見込み幅面被覆部と、これら主面被覆部と見込み幅面被覆部とに直交して連設されて小口面部を被覆するに足る幅を有する小口面被覆部とからなる略チャンネル状を呈して形成される。各縦化粧枠部材には、小口面被覆部の内面に縦芯部材の小口面に形成された嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成される。
各天井化粧枠部材は、天井芯部材に対してそれぞれ一対が組み合わされる。各天井化粧枠部材は、天井芯部材の開口側主面の略1/2の領域を被覆するに足る幅を有する主面被覆部と、この主面被覆部と対向されて間仕切り壁から突出した部位の領域を被覆するに足る幅を有する見込み幅面被覆部と、これら主面被覆部と見込み幅面被覆部とに直交して連設されて小口面部を被覆するに足る幅を有する小口面被覆部とからなる略チャンネル状を呈して形成される。各天井化粧枠部材には、小口面被覆部の内面に天井芯部材の小口面に形成された嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成される。
各縦目隠し部材は、各縦芯部材に対してそれぞれ組み付けられることによって嵌合溝を外方へと臨ませる各縦化粧枠部材の主面被覆部の相対する側縁部間の間隔よりも大きな幅を有するとともに、内面に縦芯部材の開口側主面に形成した嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成される。天井目隠し部材は、天井芯部材に対してそれぞれ組み付けられることによって嵌合溝を外方へと臨ませる各天井化粧枠部材の主面被覆部の相対する側縁部間の間隔よりも大きな幅を有するとともに、内面に天井芯部材の開口側主面に形成した嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成される。
開口枠においては、比較的廉価な材料を用いる一対の縦芯部材と天井芯部材とが、間仕切りパネルに設けられた開口部の両側方開口縁と天井開口縁とに組み付けられて枠組み体を構成し、内装作業等が終了するまでこの状態を保持される。開口枠においては、内装作業や家具を搬入し所定の施工等が終了した時点で各縦芯部材と天井芯部材とに対してそれぞれの小口面側から縦化粧枠部材と天井化粧枠部材との組み合わせが行われる。
開口枠においては、縦芯部材に対して各縦化粧枠部材が、小口面側の嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合されることによって厚み方向の移動を規制された状態で表面を被覆する。開口枠においては、一対の縦化粧枠部材が、主面被覆部の相対する側縁間において縦芯部材の開口側主面に形成された嵌合溝を外方へと臨ませる。開口枠においては、天井芯部材に対して各天井化粧枠部材が、小口面側の嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合されることによって厚み方向の移動を規制された状態で表面を被覆する。開口枠においては、一対の天井化粧枠部材が、主面被覆部の相対する側縁間において天井芯部材の開口側主面に形成された嵌合溝を外方へと臨ませる。
開口枠においては、各縦芯部材に対して縦目隠し部材が、主面側の嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合されることによって組み合わされる。開口枠においては、縦化粧枠部材に対して縦目隠し部材が、嵌合溝を外方に臨ませる主面被覆部の相対する側縁間に跨って組み合わされることによって主面被覆部間の突合せ部位を目隠しするとともに主面被覆部を縦芯部材に押し付けて保持する。開口枠においては、天井芯部材に対して天井目隠し部材が、主面側の嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合されることによって組み合わされる。開口枠においては、天井化粧枠部材に対して天井目隠し部材が、嵌合溝を外方に臨ませる主面被覆部の相対する側縁間に跨って組み合わされることによって主面被覆部間の突合せ部位を目隠しするとともに主面被覆部を天井芯部材に押し付けて保持する。
開口枠においては、縦化粧枠部材や縦目隠し部材或いは天井化粧枠部材や天井目隠し部材が、アルミ材やABS樹脂等の合成樹脂材によって基材を一体に形成するとともに、この基材の表面に木目調或いは適宜の模様を設けた化粧フィルムが接合されて形成される。開口枠においては、各芯部材が化粧枠部材や目隠し部材によって全面を被覆されて用いられることから、例えば節目が多い比較的廉価な部材を用いることも可能である。
また、本発明にかかる開口枠は、各縦目隠し部材と天井目隠し部材とが、各縦化粧枠部材及び各天井化粧枠部材のそれぞれの主面被覆部から所定の厚みを以って突出されることによって、開口部に組み合わされるドア体の外周部が突き当たる戸当り部材を構成する。
以上のように構成された本発明にかかる開口枠によれば、縦芯部材に対して縦化粧枠部材を組み付けるとともに天井芯部材に対して天井化粧枠部材を組み付け、各化粧枠部材を縦目隠し部材と天井目隠し部材とによって各芯部材に保持するようにして構成する。開口枠によれば、間仕切りパネルに形成した開口部に各芯部材を枠組みした状態で内装作業等を行った後に各化粧枠部材に対して縦目隠し部材と天井目隠し部材とを組み合わせる。したがって、開口枠によれば、節目が多かったりして表面材として用いられないような比較的廉価な材料からなる芯部材を用いても、良好な仕上がりを得ることが可能とされることからコストの低減が図られる。開口枠によれば、各芯部材を枠組みした状態で資材等の搬入や室内施工を行うことによって、間仕切りパネルの開口縁に資材等がぶつかって損傷するといった事態の発生が防止されるようにする。開口枠によれば、資材等がぶつかって各芯部材の表面に大きな傷や凹み等が付けられた場合でも、極めて簡易な作業による後工程で各芯部材を被覆して組み合わされる各化粧枠部材や目隠し部材によって隠されることから作業者に細心の注意を払わせて搬入や施工の作業等を強いることも無いので作業の効率化が図られるようにするとともに面倒な付け直し作業を実施せずとも精度の高い仕上がりが行われるようになる。開口枠によれば、適宜の模様等が施された化粧枠部材を選択して用いることにより開口部や室内意匠の仕様に応じた最適化、多様化が図られるようになり、また汎用性や量産性も図られるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として図面に示した開口枠1は、間仕切りパネル2に縦長矩形を呈して形成された開口部3の各開口辺に沿って枠組みされた状態で組み合わされ、片開きスイング型のドア体4を取り付けるドア枠を構成する。なお、開口枠1については、かかるドア枠ばかりでなく、通路用の開口枠、スライドドア体を組み合わせるドア枠、或いは各種の開口枠にも適用されることは勿論である。
開口枠1は、図1に示すように開口部3の相対する側方開口縁3a、3bにそれぞれ組み付けられる第1縦枠部5及び第2縦枠部6と、天井開口縁3cに組み付けられてこれら第1縦枠部5と第2縦枠部6との上端部間に架け渡される天井枠部7とから構成される。なお、開口枠1は、床面と同一面を構成するようにして第1縦枠部5と第2縦枠部6との下端部間に架け渡される底面枠部を設けるようにしてもよい。
間仕切りパネル2は、例えば図2に示すように適宜の間隔で縦桟部材8と図示しない横桟部材とを格子状に組み合わせて芯材を構成し、この芯材を挟むようにして一対のパネル9a、9bを相対して取り付けて構成する。間仕切りパネル2には、各パネル9a、9bの表面に例えば適宜の壁紙が貼着される。なお、間仕切りパネル2については、かかる構造に限定されるものではなく、従来一般に用いられている各種のパネル体が用いられてもよく、またパネル9a、9b間に断熱材や防音材が充填されたものであってもよい。
間仕切りパネル2には、適宜の位置に開口部3が形成されることから、縦桟部材8や横桟部材から外れた位置で各パネル9a、9bが切断されることにより開口縁に空間部が生じる。したがって、間仕切りパネル2には、開口部3を形成した後に各パネル9a、9b間に生じた空間部を埋めて開口縁部位を補強するとともに、開口枠1を固定するための添え木柱部材10が縦桟部材8や横桟部材に固定される。
開口枠1には、第1縦枠部5側に、詳細を省略するがドア体4を回動自在に片持ち支持する一対のヒンジ金具11a、11bが上下に離間して取り付けられている。開口枠1には、第2縦枠部6側に詳細を省略するがドア体4に組み付けられたドアノブ12のロック片が相対係合するロック孔を有するロックプレート13が取り付けられる。
開口枠1は、第1縦枠部5と第2縦枠部6とが左右対称形とされることから、図2及び図3に示した第2縦枠部6によってその構成を代表して説明することとし、第1縦枠部5の詳細を省略する。第2縦枠部6は、縦芯部材14と、この縦芯部材14に組み合わされる第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16及び戸当り部材を兼用する縦目隠し部材17とから構成される。第2縦枠部6は、これら構成各部材を開口部3の高さとほぼ等しい長さを以って形成する。
縦芯部材14は、例えば節目が多いことから表面材として用いられない角材或いはラワンベニヤランバー、中密度繊維板、パーティクルボードやハードボード等の比較的廉価な木製材によって形成される。縦芯部材14は、長手方向の長さがパネル9a、9b間の間隔よりもやや大きな断面矩形の角柱材として形成される。縦芯部材14は、図3に示すように主面14aを開口部3に臨ませ、相対する主面側を添え木柱部材10に固定されることにより間仕切りパネル2の側方開口縁2bに沿って立設される。縦芯部材14は、主面14aと対向する主面側の両側部位が間仕切りパネル2の各パネル9a、9bの表面から所定幅を以って高さ方向の全域に亘って見込み幅面14b、14cを構成する。縦芯部材14は、主面14aと、見込み幅面14b、14c及び小口面14d、14eとを露出させて間仕切りパネル2の側方開口縁2bに固定される。
縦芯部材14には、主面14aに幅方向の略中央部に位置して、所定の開口幅を有する第1嵌合溝18が高さ方向の全域に亘って形成されている。縦芯部材14は、後述するようにこの第1嵌合溝18を介して主面14aに縦目隠し部材17が組み合わされるようにする。縦芯部材14には、小口面14dにその幅方向の略中央部に位置して所定の開口幅を有する第2嵌合溝19が形成されるとともに、小口面14eにその幅方向の略中央部に位置して所定の開口幅を有する第3嵌合溝20が形成されている。縦芯部材14は、後述するように第2嵌合溝19を介して小口面14dに第1縦化粧枠部材15が組み合わされるようにするとともに、第3嵌合溝20を介して小口面14eに第2縦化粧枠部材16が組み合わされるようにする。
なお、第1嵌合溝18は、図3に示すようにその開口幅が第2嵌合溝19や第3嵌合溝20の開口幅よりもやや大きい幅を以って形成されている。第1嵌合溝18乃至第3嵌合溝20については、例えばそれぞれ開口幅を底部の幅よりもやや小幅としたいわゆる蟻溝とすることにより、縦目隠し部材17或いは第1縦化粧枠部材15や第2縦化粧枠部材16が脱落を防止されて組み合わされるように構成してもよい。
縦芯部材14は、内装作業等に先行して間仕切りパネル2に形成された開口部3に組み合わされることから、作業中に資材等が当たって表面に傷が付いたり凹みが生じてしまうことがある。縦芯部材14には、内装作業の終了時点等において、第1嵌合溝18によって幅方向に区切られた一方の領域14Aを小口面14d側から組み合わされる第1縦化粧枠部材15によって被覆されるとともに他方の領域14Bを小口面14e側から組み合わされる第2縦化粧枠部材16によって被覆されることによって、表面の傷付き等が覆い隠される。
第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16とは、図3に示すように、互いに左右対称に形成された部材であることから、以下第1縦化粧枠部材15の構成について代表して説明することにより第2縦化粧枠部材16の説明を省略する。第1縦化粧枠部材15は、例えばアルミ材やABS樹脂等の合成樹脂材を用いて押出成型法等によって一体に形成された基材21と、この基材21の表面全体に接合された化粧フィルム22とから構成される。
第1縦化粧枠部材15は、図3及び図4に示すように基材21が上述した縦芯部材14の各部に対して、その領域14Aの幅、すなわち第1嵌合溝18と小口面14dとの間隔よりもやや小幅とされた主面被覆部23と、見込み幅面14bとほぼ同幅で主面被覆部23と対向する見込み幅面被覆部24と、これら主面被覆部23と見込み幅面被覆部24とに直交して連設された小口面部14dとほぼ同幅の小口面被覆部25とからなる略チャンネル状を呈している。第1縦化粧枠部材15は、これら被覆各部が薄厚とされることにより、厚み方向に対して可撓性が付与される。
第1縦化粧枠部材15には、小口面被覆部25の内面に、上述した縦芯部材14の小口面14dに形成された第2嵌合溝19に対応してリブ状の嵌合凸部26が長さ方向の全長に亘って一体に形成されている。嵌合凸部26は、第2嵌合溝19の溝形状とほぼ等しい断面形状と高さを有して形成されている。嵌合凸部26には、図4に示すように両側面に微細な凹凸26a、26bが一体に形成されており、後述するように第2嵌合溝19内に嵌合されることによりこれら凹凸26a、26bが溝壁に食い込むことによって嵌合状態が保持されるようにする。
なお、第1縦化粧枠部材15は、見込み幅面被覆部24を主面被覆部23と対向する平坦面として構成したが、厚み精度や撓み等による間仕切りパネル2の見込み幅面のバラツキに対応するため、例えば湾曲面等に形成するようにしても良いことは勿論である。
化粧フィルム22は、壁紙材と同等の合成樹脂フィルム、例えばポリ塩化ビニールフィルムを素材として基材21の表面に接合される。化粧フィルム22は、例えば間仕切りパネル2に接合される壁紙と同等の素材と同等の色調や模様等を印刷することにより、一体感を印象付けるようにする。勿論、化粧フィルム22は、施主等の好みによって木目調や適宜の色彩で形成されるようにしてもよい。なお、第1縦化粧枠部材15は、基材21をアルミ材によって形成した場合に、アルミの独特な風合いを印象付けることから、化粧フィルム22を接合することなくそのまま用いるようにしてもよい。
以上のように構成した第1縦化粧枠部材15は、図3矢印で示すように小口面14d側から主面被覆部23と見込み幅面被覆部24とによって縦芯部材14の一方領域14Aを全長に亘って挟み込むようにして組み合わされる。第1縦化粧枠部材15は、図2に示すように主面被覆部23と見込み幅面被覆部24及び小口面被覆部25とによって縦芯部材14に対して第1嵌合溝18によって区割りされた一方領域14Aの表面を被覆し、嵌合凸部26が第2嵌合溝19内に嵌合される。第1縦化粧枠部材15は、第2嵌合溝19内に嵌合された嵌合凸部26が、溝内壁に凹凸26a、26bを食い込ませることによって縦芯部材14に対する組み合わせ状態が保持される。
縦芯部材14には、他方領域14Bに対して小口面14e側から第2縦化粧枠部材16が組み合わされる。第2縦化粧枠部材16は、上述したように第1縦化粧枠部材15と同等に形成されており、主面被覆部23と見込み幅面被覆部24及び小口面被覆部25とによって縦芯部材14に対して他方領域14Bの表面を被覆するとともに、嵌合凸部26が第3嵌合溝20内に嵌合される。第2縦化粧枠部材16も、第3嵌合溝20内に嵌合された嵌合凸部26が、溝内壁に凹凸26a、26bを食い込ませることによって縦芯部材14に対する組み合わせ状態が保持される。
第1縦化粧枠部材15及び第2縦化粧枠部材16は、上述したようにそれぞれの主面被覆部23の幅が、被覆する縦芯部材14の相対する領域14A、14Bの幅よりもやや小さく形成されている。したがって、第1縦化粧枠部材15及び第2縦化粧枠部材16は、各主面被覆部23が相対する側縁部間に第1嵌合溝18を全長に亘って外方へと臨ませる間隙を構成して縦芯部材14に組み合わされる。縦芯部材14には、第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との間に構成された間隙を被覆する縦目隠し部材17が組み合わされる。
縦目隠し部材17も、図3及び図5(a)に示すように例えばアルミ材やABS樹脂等の合成樹脂材を用いて押出成型法等によって一体に形成される。縦目隠し部材17は、第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との間に構成された間隙の幅よりもやや大きな幅を有する矩形の角筒状に形成される。縦目隠し部材17は、角筒体とすることによって軽量化が図られるとともに、ドア体4が突き当たった際に内部空間の作用によって衝撃を吸収して戸当り性の向上が図られるように構成される。
縦目隠し部材17には、一方側面17aの略中央部に位置して、全長に亘ってリブ状の嵌合凸部27が一体に形成されている。嵌合凸部27は、第1嵌合溝18の溝形状とほぼ等しい断面形状と高さを有して形成されている。嵌合凸部27にも、両側面に微細な凹凸27a、27bが一体に形成されており、第1嵌合溝18内に嵌合されることによりこれら凹凸27a、27bが溝壁に食い込むことによって嵌合状態が保持されるようにする。
なお、縦目隠し部材17は、後述するようにドア体4の外周部が突き当たる戸当り部材を構成することから、長期間の使用によって磨耗や破損が生じやすい化粧フィルムを表面に接合しない構造とされる。縦目隠し部材17においては、上述した第1縦化粧枠部材15や第2縦化粧枠部材16と一体感を強調した開口枠1を構成する場合や独自の意匠を構成する場合等において、必要に応じて所定の模様等を印刷した耐磨耗性に優れた合成樹脂シート製の化粧シートを表面に接合するようにしてもよい。
以上のように構成された縦目隠し部材17は、縦芯部材14に対して第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16とが組み合わされた状態で、図3矢印で示すように開口部3側から縦芯部材14に組み合わされる。縦目隠し部材17は、第1嵌合溝18内に嵌合された嵌合凸部27が、溝内壁に凹凸27a、27bを食い込ませることによって縦芯部材14に対する組み合わせ状態が保持される。縦目隠し部材17は、開口部3内に突出することによって、この開口部3に回動自在に取り付けたドア体4が外周部を突き当ることにより位置決めされる戸当りを構成する。
縦目隠し部材17は、上述したように第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との間に構成された間隙よりもやや大きな幅を有することから、図2に示すようにこれら第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16の相対する側縁部間に跨って縦芯部材14に組み合わされる。したがって、縦目隠し部材17は、第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との主面被覆部23、23間の突合せ部位を目隠しする。また、縦目隠し部材17は、第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との主面被覆部23、23を縦芯部材14の主面14aに押し付けて浮き上がりを防止するとともに小口面方向の抜け止め作用を奏する。
開口枠1は、上述した各構成部材が組み合わされることによって開口部3の両側部位に第1縦枠部5と第2縦枠部6とを構成する。第1縦枠部5と第2縦枠部6は、比較的廉価な縦芯部材14が用いられるが、この縦芯部材14を第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16及び縦目隠し部材17とによって被覆して構成することから、開口部3や室内意匠の仕様に適応した意匠を構成することが可能であるとともにコスト低減も図られる。
第1縦枠部5と第2縦枠部6は、例えば内装作業を終了して仕上げ工程を行う時点で縦芯部材14に対する第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16及び縦目隠し部材17の組合せ作業が行われる。第1縦枠部5と第2縦枠部6は、資材等の搬入や室内施工が行われることによって縦芯部材14に資材等がぶっかって傷が付くことがあるが、縦芯部材14を第1縦化粧枠部材15や第2縦化粧枠部材16或いは縦目隠し部材17によって被覆することで付け直し作業の実施を不要として作業の効率化やコスト低減を図るようにする。第1縦枠部5と第2縦枠部6は、縦芯部材14に保護カバーを取り付けて作業者に細心の注意を払わせて搬入や施工の作業等を行わせる必要も無いことから作業効率の向上を図る。
縦目隠し部材17においては、上述したように一方側面17aの略中央部に位置して嵌合凸部27を一体に形成したがかかる構成に限定されるものでは無い。図5(b)に示した縦目隠し部材28は、基本形態を縦目隠し部材17と同様として一方側面28aに、中央位置から一方側に寄った位置に嵌合凸部29が形成されている。縦目隠し部材28は、かかる構成から嵌合凸部29を第1嵌合溝18に嵌合して縦芯部材14に組み合わされた状態において、開口部3における突出位置が中央からズレた位置となる。したがって、縦目隠し部材28は、戸当り位置を異にした開口枠1を構成する。
開口枠1は、通路或いはアコーディオンカーテンや折り戸、引き戸等が取り付けられるクローゼットや押入等の場合に、戸当り部材を不要とする。開口枠1には、かかる場合に図5(c)に示した縦目隠し部材30が用いられる。縦目隠し部材30も、基本形態を縦目隠し部材17と同様とし一方側面30aに嵌合凸部31が一体に形成されている。縦目隠し部材30は、厚みの小さな板状に形成されており、嵌合凸部31を第1嵌合溝18に嵌合して縦芯部材14に組み合わされた状態において開口部3への突出量が厚み分とされる。したがって、縦目隠し部材30は、もっぱら第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16との主面被覆部23、23間の突合せ部位を目隠しするとともに、これら主面被覆部23、23の浮き上がりを防止するとともに小口面方向の抜け止め作用を奏する。
開口枠1においては、天井枠部7も上述した第1縦枠部5や第2縦枠部6と同等の部材によって構成される。すなわち、天井枠部7は、詳細を省略するが縦芯部材14と対応する天井芯部材と、第1縦化粧枠部材15と第2縦化粧枠部材16とに対応する第1天井化粧枠部材と第2天井化粧枠部材及び縦目隠し部材17と対応する天井目隠し部材から構成される。天井枠部7は、これら構成各部材が開口部3の天井開口縁3cの横幅とほぼ等しい長さを以って形成されており、長さを異にするとともに組合せ方向を異にする構成以外を上述した第1縦枠部5或いは第2縦枠部6と同等とすることから説明を省略する。
天井枠部7においても、天井開口縁3cに天井芯部材を組み合わせ、内装作業等が終了した時点で天井芯部材に対して第1天井化粧枠部材と第2天井化粧枠部材とを組み合わすとともに、これら第1天井化粧枠部材と第2天井化粧枠部材との突き合わせ部位に跨って天井芯部材に天井目隠し部材を組み合わす。天井枠部7においては、天井芯部材が第1縦枠部5と第2縦枠部6の縦芯部材14、14の上端部間に架け渡されるようにして天井開口縁3cに組み合わされる。
天井枠部7においては、仕上げ工程に際して天井芯部材に対して第1天井化粧枠部材と第2天井化粧枠部材及び天井目隠し部材が組み合わされる。天井枠部7においては、天井芯部材がその表面を第1天井化粧枠部材と第2天井化粧枠部材とによって被覆されることで、作業途中で天井芯部材の表面に傷が付けられた場合でもその補修を行う必要は無い。天井枠部7は、比較的廉価な天井芯部材を用いるが、この天井芯部材を第1天井化粧枠部材や第2天井化粧枠部材或いは天井目隠し部材とによってその表面を被覆することで、開口部3や室内意匠の仕様に適応した意匠を構成することが可能であるとともにコスト低減も図られる。
開口枠1においては、上述したように開口部3の側方開口縁3aに第1縦枠部5を構成する縦芯部材14が組み合わされるとともに側方開口縁3bに第2縦枠部6を構成する縦芯部材14が組み合わされ、天井開口縁3cに天井枠部7を構成する天井芯部材が組み合わされる。開口枠1においては、各芯部材が間仕切りパネル2の開口縁部を閉塞することにより、間仕切りパネル2のパネル9a、9bの対向間隔を保持するとともに内装作業等のために室内に搬入される資材等によるパネル9a、9bの破損を防止する。
開口枠1においては、内装作業等が終了して仕上げ工程が行われる際に、各芯部材に対してそれぞれ第1化粧枠部材15と第2化粧枠部材16の組合せが行われる。開口枠1においては、芯部材に節目があったり傷が付けられたりしていても適宜の模様等が形成された第1化粧枠部材15と第2化粧枠部材16とによって良好な表面を有するようになる。開口枠1においては、嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合させる簡易な操作によって、各芯部材に対して第1化粧枠部材15と第2化粧枠部材16との組合せが行われる。開口枠1においては、嵌合溝に嵌合凸部を相対嵌合させる簡易な操作によって、第1化粧枠部材15と第2化粧枠部材16との突き合わせ端部を目隠しするとともに保持機能を有する目隠し部材17を各芯材に対する組合せが行われる。
なお、開口枠1においては、第1縦枠部5と天井枠部7及び第2縦枠部6と天井枠部7とが突き合わされる隅部が、図1に示すように互いに45°の面合わせとされる。したがって、開口枠1においては、芯部材や化粧枠部材の端部がそれぞれ45°の角度を付されて構成される。
ドア体を取り付けた開口枠の構成を説明する要部正面図である。 開口枠の要部斜視図である。 開口枠の要部分解斜視図である。 化粧枠部材の横断面図である。 同図(a)は目隠し部材の横断面図、同図(b)は他の目隠し部材の横断面図、同図(c)はさらに他の目隠し部材の横断面図である。
符号の説明
1 開口枠
2 間仕切りパネル
3 開口部
4 ドア体
5 第1縦枠部
6 第2縦枠部
7 天井枠部
8 縦枠部材
9 パネル
10 添え木部材
14 縦芯部材
15 第1縦化粧部材
16 第2縦化粧部材
17 縦目隠し部材
18 第1嵌合溝
19 第2嵌合溝
20 第3嵌合溝
21 基材
22 化粧フィルム
23 主面被覆部
24 見込み幅面被覆部
25 小口面被覆部
26 嵌合凸部
27 嵌合凸部

Claims (3)

  1. 間仕切りパネルに設けられた開口部を枠組みする開口枠において、
    前記開口部の相対する両側方開口縁と天井開口縁とにそれぞれ組み付けられて枠組みする一対の縦枠部及び天井枠部とから構成され、
    前記各縦枠部と天井枠部とが、
    主面と小口面とに第1嵌合溝乃至第3嵌合溝を形成した芯部材と、
    内面に前記小口面に形成した第2嵌合溝或いは第3嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成されるとともに、前記主面に形成した第1嵌合溝によって区割りされた片側領域をそれぞれ被覆して前記芯部材に組み合わされる一対の化粧枠部材と、
    前記第1嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が形成されるとともに、前記嵌合溝を外方に臨ませて対向する一対の前記化粧枠部材の端部に跨って前記芯部材に組み合わされる目隠し部材
    とから構成されることを特徴とする開口枠。
  2. 間仕切りパネルに設けられた開口部を枠組みする開口枠において、
    前記開口部の相対する両側方開口縁にそれぞれ組み付けられ、開口側主面と長手方向の両小口面とにそれぞれ嵌合溝が形成された左右一対の縦芯部材と、
    前記開口部の天井開口縁に前記各縦芯部材の上端部間に架け渡すようにして組み付けられ、開口側主面と長手方向の小口面とにそれぞれ嵌合溝が形成された天井芯部材と、
    前記各縦芯部材の開口側主面の略1/2の領域を被覆するに足る幅を有する主面被覆部と、この主面被覆部と対向されて間仕切り壁から突出した見込み幅部位の領域を被覆するに足る幅を有する見込み幅面被覆部と、これら主面被覆部と見込み幅面被覆部とに直交して連設されて小口面を被覆するに足る幅を有しかつ内面に小口面側の前記嵌合溝に相対嵌合される嵌合凸部が形成された小口面被覆部とからなる略チャンネル状を呈し、前記各縦芯部材に対して前記主面被覆部の相対する側縁間に前記嵌合溝を外方へと臨ませるようにしてそれぞれ小口面側から組み合わされる左右対称形の一対の縦化粧枠部材と、
    前記天井芯部材の開口側主面の略1/2の領域を被覆するに足る幅を有する主面被覆部と、この主面被覆部と対向されて間仕切り壁から突出した部位の領域を被覆するに足る幅を有する見込み幅面被覆部と、これら主面被覆部と見込み幅面被覆部とに直交して連設されて小口面部を被覆するに足る幅を有しかつ内面に小口面側の前記嵌合溝に相対嵌合される嵌合凸部が形成された小口面被覆部とからなる略チャンネル状を呈し、前記天井芯部材に対して前記主面被覆部の相対する側縁間に前記嵌合溝を外方へと臨ませるようにしてそれぞれ小口面側から組み合わされる左右対称形の一対の天井化粧枠部材と、
    前記各縦芯部材のそれぞれの前記開口側主面に形成した前記嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が内面に形成され、前記各縦芯部材に対してそれぞれ組み付けられた一対の前記縦化粧枠部材の前記嵌合溝を外方に臨ませる主面被覆部の相対する側縁部位に跨って被覆するに足る幅を有する縦目隠し部材と、
    前記天井芯部材のそれぞれの前記開口側主面に形成した前記嵌合溝と相対嵌合される嵌合凸部が内面に形成され、前記天井芯部材に対してそれぞれ組み付けられた一対の前記天井化粧枠部材の前記嵌合溝を外方に臨ませる主面被覆部の相対する側縁部位に跨って被覆するに足る幅を有する天井目隠し部材とから構成され、
    前記間仕切りパネルの開口部に組み付けられて枠組みする前記縦芯部材と前記天井芯部材とに対して、それぞれ一対の前記縦化粧枠部材と前記天井化粧枠部材とが表面を被覆するようにして組み合わされるとともに、これら前記縦化粧枠部材と前記天井化粧枠部材の主面被覆部の相対する側縁部位に跨って前記縦目隠し部材及び前記各天井化粧枠部材とが組み合わされることにより表面化粧を施すことを特徴とする開口枠。
  3. 前記各縦目隠し部材と前記天井目隠し部材とが、前記各縦化粧枠部材及び前記各天井化粧枠部材のそれぞれの主面被覆部から所定の厚みを以って突出されることによって、前記開口部に組み合わされるドア体の外周部が突き当たる戸当り部材を構成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の開口枠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2507559A (en) * 2012-11-05 2014-05-07 Metsa Wood Uk Ltd Kit comprising a panel with a channel and a insert that fits into the channel.
JP2017193855A (ja) * 2016-04-19 2017-10-26 大建工業株式会社 間仕切ユニット
JP2017210789A (ja) * 2016-05-25 2017-11-30 大建工業株式会社 建具枠

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