JP2009056089A5 - - Google Patents

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JP2009056089A5
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衛生薄葉紙ロール
本発明は、2枚以上の衛生薄葉紙が重ねられているシートがこれと実質的に同幅の管芯に巻き取られている衛生薄葉紙ロールに関する。
前記衛生薄葉紙ロールは、家庭用や業務用のキッチンロールやペーパーロール、機械設備や器具を拭き取るためのロール状に巻かれたワイプやウェス等として知られ、長尺のシートがこれと実質的に同幅の紙管などからなる管芯に巻かれた構造をなす。
キッチンロールを例にとれば、シート(管芯)の幅は概ね220〜280mmであり、管芯の外径は30〜50mmとされる。シートの巻長さは10〜13mとされ、シートの管芯に対する巻き付けにより外径90〜130mmとされる。
このキッチンロールに代表される衛生薄葉紙ロールでは、通常、一方の手でロールを持ち、他方の手でロールからシートを必要な長さだけ連続的に巻き出し切断して使用するため、この使用の際における切断を容易に行えるようにすべく、通常、シートの長手方向の所定間隔おきに、シート幅方向に亘ってミシン目線が形成されている。
もっとも、例えば、料理中等で手が濡れていたり汚れていたりする場合は、衛生薄葉紙ロールをキッチン台などの台に縦置き(シート幅方向が垂直方向を向く置き方)し、一方の手側の肘などでロールの上面(端面)を押さえ、他方の手でロールからシートを必要な長さだけ連続的に巻き出し切断して使用することもある。
特開平6−38895号公報
しかしながら、従来の衛生薄葉紙ロールは、上述のように使用するにあたってシートを必要な長さだけ連続的に引き出して切断すると、切断したシートに巻き癖が残ったままとなりシートが平坦になりにくく、いわゆるカール状態になって使用しづらかった。
そこで本発明の主たる課題は、使用するにあたってシートを必要な長さだけ連続的に引き出して切断して得られる切断したシートの、巻き癖が小さく平坦になり易く使用し易い衛生薄葉紙ロールを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
2枚以上の衛生薄葉紙が重ねられているシートがこれと実質的に同幅の管芯に巻き取られている衛生薄葉紙ロールであって、
前記シートは、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の米坪が、巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の米坪より小さく、かつ、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の密度が、巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の密度より大きい、ことを特徴とする衛生薄葉紙ロール。
(主な作用効果)
シートの巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の米坪を巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の米坪より小さくするとともに、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の密度を巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の密度より大きくすることで、巻き癖が小さく、切断後のシートが平坦になり易く使用し易くなる。
ここで、本発明における巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙とは、シートを構成する衛生薄葉紙のうち、管芯にシートを巻きつけるときに、常に最も外面に位置する衛生薄葉紙のことであり、反対に巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙とは、シートを構成する衛生薄葉紙のうち、管芯にシートを巻きつけるときに、常に最も管芯側に位置する衛生薄葉紙のことである。従って、2枚重ね(2プライとも呼ばれる)の場合は、巻き取り最外面の衛生薄葉紙と巻き取り外面の衛生薄葉紙とが同意であり、巻き取り最内面の衛生薄葉紙と巻き取り内面の衛生薄葉紙とが同意である。
他方、本発明における、密度とは米坪を1枚分の衛生薄葉紙の厚さで除することで得られる値である。
〔請求項2記載の発明〕
前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪がともに10〜50g/m2の範囲にあり、
前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の密度がともに100〜250kg/m3の範囲にあり、
(巻き取り最内面の衛生薄葉紙の密度)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の密度)の値Dが0.6<D<1.0の範囲にある、請求項1記載の衛生薄葉紙ロール。
(主な作用効果)
上記数値範囲とすると、巻き癖がつきにくく、切断後に平坦になり易い効果が顕著となり、きわめて使用し易いものとなる。
〔請求項3記載の発明〕
前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪において、
(巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の米坪)の値Bが1.3<Bの範囲にある、請求項1又は2記載の衛生薄葉紙ロール。
(主な作用効果)
上記数値範囲とすると、巻き癖がつきにくく、切断後に平坦になり易い効果がさらに顕著となり、きわめて使用し易いものとなる。
〔請求項4記載の発明〕
前記シートは、その長手方向の所定間隔おきにシート幅方向に亘るミシン目線が形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ロール。
(主な作用効果)
使用の際の切断がしやすいものとなる。また、カールしづらい適度な長さを切断位置とすることができるようになる。
〔請求項5記載の発明〕
前記シートは、巻き取り最外面に位置される衛生薄葉紙に対して水分を塗布又は散布した後に、それよりも巻き取り内面に位置される複数又は単数の衛生薄葉紙を重ね合わせて製造されたものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ロール。
(主な作用効果)
巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙を他の衛生薄葉紙と重ねた後に又は重ねられるとともに、その水分が蒸発して縮みが生じるため、巻き癖がよりつきづらいものとなる。
また、油の裏抜けがし難いものとなり、例えば、油分の拭き取り性に優れるようになる。
本発明によると、衛生薄葉紙ロールを必要な長さだけ連続的に巻き出し切断して使用する時でも、巻き癖が小さく平坦になり易く使用し易い衛生薄葉紙ロールを提供することにある。
次に、本発明の衛生薄葉紙ロールの実施の形態に関し、主にキッチンロールを例にして以下に説明する。
なお、本明細書における衛生薄葉紙ロールとは、キッチンロールに限定されず、長尺な衛生薄葉紙が管芯に巻かれロール状としたものであり、衛生薄葉紙とは、使い捨ての薄葉紙をいい、例えば、ナプキン紙及び化粧紙、トイレットペーパー、ちり紙、ティシューペーパー、キッチンペーパー、ペーパータオル、キッチンタオル、紙製ワイプ、紙製ウェスなどである。
図1〜3に、本実施の形態のミシン目線付きキッチンロール10を示す。このキッチンロール10は、帯状のシート1aがこれと実質的に同幅の紙管などからなる管芯2に巻かれてロール状とされたものである。
前記管芯2は、既知のものが利用できる。一般例を示せば、その外径Lは30〜50mm、幅Hは100〜183mm程度である。
他方、本形態におけるシート1aの巻長さは一般的な長さである10〜13mとすることができ、上記管芯2を用いた場合には、キッチンロール10の外径は90〜130mmとなる。これは、市販のキッチンロールの一般的な大きさである。
他方、本形態のシート1aは、特徴的に2枚のキッチンペーパーが重ねられた所謂2プライの構造をなしており、巻き取り外面に位置する衛生薄葉紙Aの米坪が、巻き取り内面に位置する衛生薄葉紙Bの米坪より小さく、また、巻き取り外面に位置する衛生薄葉紙Aの密度が、巻き取り内面に位置する衛生薄葉紙Bの密度より大きいものとなっている。
なお、本発明においては本実施形態に限らずシート1aは、2プライ以上であればよく、従って3プライ以上の構造も取り得る。好適に本発明の効果が発現しやすいのは、2プライ又は3プライであり、特に好適には2プライにおいて効果が顕著となる。
3プライ以上とする場合、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙Aと巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙Bとの間の中間層衛生用紙の米坪及び密度は、前記巻き取り最外面及び巻き取り最内面に位置する各衛生薄葉紙の米坪及び密度の間の数値範囲に設定するのがよい。
ここで、本形態のキッチンロール10では、前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙A及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙Bの米坪はともに10〜50g/m2の範囲とされている。10g/m2未満であると強度が落ち、実使用の際に破れの原因となり、50g/m2を超えると硬くなりすぎて、使用する際に折りたたみにくくなる恐れがある。
また、前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙A及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙Bの密度はともに100〜250kg/m3の範囲にあるのがよい。100kg/m3未満であると強度が落ち、実使用の際に破れの原因となり、250kg/m3を超えると硬くなりすぎて、使用する際に折りたたみにくくなる恐れがある。
さらに、本形態のキッチンロール10では、(巻き取り最内面の衛生薄葉紙の密度)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の密度)の値Dが0.6<D<1.0の範囲にあるのがよい。値Dが0.6未満であると最内面の衛生薄葉紙と最外面の衛生薄葉紙間の巻き取りによるテンションの差が大きくなり、加工の際に均一に巻き取ることが困難となる。また、値Dが1.0を超えるとカールが大きくなる。
また、本形態のキッチンロール10では、(巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の米坪)の値Bが1.3<Bの範囲にあるのがよい。Bの値が1.3未満であるとカールを低減する効果が小さくなる。カールを低減する効果が最も期待できるのは、値Dと値Bが共に上記の範囲を満たす場合である。
他方、本形態のキッチンロール10におけるシート1aは、巻き取り最外面に位置される衛生薄葉紙Aに対して水を塗布又は散布した後に、それよりも巻き取り内面に位置される複数又は単数の衛生薄葉紙を重ね合わせて製造されたものであるのがよい。
特に好適には最外面の衛生薄葉紙Aが完全に乾燥しないうちに、他の衛生薄葉紙と重ね合わせるのがよい。この最外面の衛生薄葉紙Aの水塗布等量については衛生薄葉紙A1枚の重量に対して3〜6%程度がよく、少なくとも重ねあわせによって、隣接する衛生薄葉紙に水分を供給して、隣接する衛生薄葉紙との水分量差がなくなるような事態を招かない程度の塗布量とする。
このようにして製造したシート1aは、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙Aを他の衛生薄葉紙と重ねたとき又は重ねた後など後段において、その水分が蒸発して縮みが生むことで、巻き癖がよりつきづらいものとなる。そのうえ、特にキッチンロールとした場合には、油の裏抜けがし難いものとなり、例えば、揚げ物の過剰な油分の吸収をするためや、キッチン周りの汚れの拭き取りに特に適するキッチンロールに要求される特性が優れるようになる。
他方、特に図1及び3に示すように、本形態のシート1aは、シート長手方向の所定間隔Mおきにシート幅方向に亘るミシン目線1bを有する。このミシン目線1b,1b…によって、シート1aを切断し易くしている。所定間隔Mは、48〜250mm程度とするのがよい。48mm未満であると、実使用には小さすぎることとなり、250mmを超えると食器などと比べて大きくなることから使い勝手ガ悪くなる。
前記ミシン目線1bは、既知のパーフォレーションロール(ミシン刃ロール)設備によって形成することができる。すなわち、シート1aの幅Hより幅広のロール上に、多数の刃を幅方向に沿って配設して刃列を形成し、この刃列を所定間隔Mと同じピッチでロールの円周方向に複数設けたパーフォレーションロールを、回転させつつ走行するシート1aに当接させることにより、シート1aの幅方向に亘るミシン目線1bを、長手方向の所定間隔Mおきに形成することができる。
他方、本形態のキッチンロール10は、図示例の如くミシン目線1bが二重線以上であるのが好適である。ミシン目線1bが二重線以上であると、このミシン目線1bからシート先端縁1cまでの浮き上がりが生じやすくなる。また、ミシン目線1bが二重線以上であると、シート長手方向に断紙するおそれが減少する効果もある。
なお、ミシン目線1bは、例えば、三重線、四重線又はそれ以上の複数重とすることもできる。複数重のミシン目線を形成するにあたっては、複数重の適宜の刃列のパーフォレーションロールを備えるパーフォレーションロール設備により形成することができる。
また、この場合のミシン目線1bは、シート幅方向全体にわたって二重に形成されている必要はなく、例えば、シート1aの側部のみが二重に形成されていてもよい。
さらに、ミシン目線1bを二重とする場合において、特開2003−276936号公報などを参考に、例えば、カット部分を千鳥状としたり、あるいは一方のミシン目線のカット部分の端部とこのカット部分の端部に最も近接した他方のミシン目線のカット部分の端部とを結ぶ直線に対する、ミシン目線のなす角を直角又は鋭角としたりして、切断の容易化などを図ることもできる。
他方、本形態のキッチンロール10は、好適にはミシン目線1bにおけるシート長手方向の引張り強さが10〜200cN(好ましくは40〜60cN)であるのがよい。ミシン目線1bにおけるシート長手方向の引張り強さが10cN以上であると、ミシン目線1bの間隔を短くしたことにより、ミシン目線1bが増えたとしても、シート巻出し時におけるミシン目線1bでの不本意な分断は、確実に防止される。他方、ミシン目線1bにおけるシート長手方向の引張り強さが200cN以下であると、切断したい所望のミシン目線1bにて確実かつ容易にシート1aを切断することができる。
ここで「引張り強さ」とは、JIS P 8113に規定される引張り特性試験方法に準拠して測定される乾燥時引張り強さを意味する。シート1a自体、つまりミシン目線1bのないシート1aの引張り強さではなく、ミシン目線1bのあるシート1aを対象とし、ミシン目線1bを跨いで測定した引張り強度を意味する。
このミシン目線1bにおける長手方向の引張り強さの調節は、ミシン目線1bにおける接続部であるタイ長さと、同分断部であるカット長さとを調節することにより、あるいはこのタイ長さとカット長さとの比であるタイカット比を調節することにより、行うことができる。より具体的には、所望のタイカット長さ及びタイカット比の刃列を具備するパーフォレーションロールに交換することにより調節することができる。また、この引張り強さの調節は、パーフォレーションロールのシート1aへの押付け線圧(シート単位幅当たりのシート1aへの押付け力(kgf/cm))の調節や、ワインダー速度(シート1aの巻取り速度)の調節によっても調節することができる。
他方、本形態のキッチンロール10は、シート1a自体のシート長手方向の引張り強さに対する、ミシン目線1bにおけるシート長手方向の引張り強さの比率が、1.0〜50%(好ましくは2.0〜10%)であると好適である。引張り強さの比率が50%以下であると、ミシン目線1bのないシート部分の引張り強さが相対的に高くなるので、シート1aの切断時に、ミシン目線1b以外のシート部分で、シート1aが分断されてしまうことが抑制され、ミシン目線1bにて確実に切断することができる。他方、引張り強さの比率が1.0%以上であると、相対的にミシン目線1bの引張り強さが高くなるので、ミシン目線1bの間隔を短くしたことにより、ミシン目線1bが増えたとしても、シート巻出し時におけるミシン目線1bでの不本意な分断を確実に防ぐことができる。
ここでシート1a自体の長手方向の引張り強さも、前述JIS P 8113に規定される引張り特性試験方法に準拠して測定されるものである。もちろんミシン目線1bのないシート部分の乾燥時引張り強さである。ここでの引張り強さの比率の調節は、前述したタイカット比の調節などによって容易に行うことができる。
なお、ミシン目線1bにおけるシート長手方向の引張り強さを10〜200cNに設定し、引張り強さの比率を、1.0〜50%に設定するためには、ミシン目線1bのタイ長さを0.9〜2.5mmに、カット長さを0.9〜37.5mmにするとともに、タイカット比(タイ:カット)を1:15〜1:1に設定すればよい。
他方、本形態のキッチンロール10は、シート1a自体における、シート長手方向の引張り強さに対するシート幅方向の引張り強さの比率が、10〜80%(好ましくは10〜40%)であると好適である。引張り強さの比率が10〜80%であると、当該シート1aの繊維配向性が、長手方向と幅方向とで適度にバランスが取れる。
従って、シート巻出し時にかかるせん断力に対し、シート1aが長手方向及び幅方向に自在に伸びて、長手方向や幅方向の裂けが生じ難くなる。よって、所望のミシン目線1bできれいに切断することができ、シート1aは使いやすい状態で分断される。
このように引張り強さの比率を調節する場合においては、シート1a自体の引張強さが、シート長手方向において200〜2200cN(好ましくは1000〜2000cN)、シート幅方向において100〜800cN(好ましくは300〜 600cN)であると好適である。
シート1a自体の引張強さが、シート長手方向において200cN未満であると、紙力が低いのでシート取出し時に破れたり、水に濡れたときに破れてしまったりする。他方、シート1a自体の引張強さが、シート長手方向において2200cNを超えると、紙力が強すぎるため、シートに柔軟性がなくなり、使い勝手が悪くなる。一方、シート1a自体の引張強さが、シート幅方向において100cN未満であると、紙力が低いので、シート取出し時に破れたり、水に濡れたときに破れてしまったりする。他方、シート1a自体の引張強さが、シート幅方向において800cNを超えると、紙力が強すぎるため、シートに柔軟性がなくなり、使い勝手が悪くなる。ここでの「引張り強さ」も、JIS P 8113に規定される引張り特性試験方法に準拠して測定されるものであり、ミシン目線1bのないシート部分1aの乾燥時の引張り強さである。
このような引張り強さの比率は、抄き出し水流速度/ワイヤー速度の比(J/W比)を調節し、適宜流れ方向に配向した繊維の量を幅方向に配向した繊維の量よりも多くするなどによって、調節することができる。
ここで、前記シート1aの原料となるパルプ繊維の種類については特に限定されるものではない。既知のパルプ繊維、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどを用いることができ、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチドケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を選択して使用することができる。
ただし、NBKP及びLBKPが質量比で100:0〜40:60の原料パルプを用いるのが好適である。NBKPを用いたことによる強度向上と、LBKPを用いたことによる柔軟性向上とを両立させたシート1aとなる。これによりシート1aの柔らかさなどを損なわずに、シート巻出し時におけるミシン目線1bでの不本意な分断が抑制される。
本発明の衛生薄葉紙ロールの巻き癖について試験し、評価した結果を下記に示す。
<試験方法>
試験方法の手順は図4を参照しながら説明する。1枚の衛生薄葉紙に対し、約20cm離れた位置からスプレー糊(コクヨS&T株式会社製「TY−LAS22N」)を衛生薄葉紙の一方面に全体に均一に3秒間噴霧し、その後、相互の流れ方向・幅方向が一致するように他の衛生薄葉紙1枚を貼り合わせ、2枚重ねのシート11を構成した(以下、単にシートという)。
次いで、このシートを、図4(A)〜(B)に示すとおり、1cm(幅方向)×20cm(流れ方向)に裁断し、直径1.2cm、長さ30cmのステンレス製パイプ13に巻き付ける。その際、KOKUYO製「メンディングテープT−118(18mm×35m)」14を18mm×6mmの大きさに切って巻き始め部分をパイプに固定する。併せて巻き終わり部分(いわゆるテール部分)も巻きが解けないように前記メンディングテープ14で同様に固定する。
この巻き付け状態で、恒温恒湿室(温度:20℃、湿度:50%)に24時間安置し、安置後に、巻き終わり部分の固定を外し、鉛直方向において巻き始め部分が上側に、巻き終わり部分が下側になるようにパイプを水平方向に設置する。
次いで、図4(C)に示すとおり、テール部分のメンディングテープ14を剥がして巻きを解除し、パイプをその軸心方向が水平となるように保持して、シート11のパイプ13に接着していない側のテール端が最下方となる一旦引き延ばした後、すぐにこの引き延ばしを解除する。
その引き延ばしの解除後に、シート11のパイプ側の端部からシートの最も下方に位置する部分までの距離Rを測定する。Rの値が大きい程、巻き癖が小さく、Rの値が小さい程、巻き癖が大きいといえる。
この試験を、巻き取り外面及び巻き取り内面の衛生薄葉紙の米坪及び密度を変更して作成した各種のシートについて行った。各シートにおける衛生薄葉紙の米坪及び密度と、前記値D及び値Bについては評価とともに下記表1に示す。
なお、試験の評価は、「とても良い(R≧10cm、◎)」、「良い(7≦R<10cm、○)」、「やや悪い(4.5≦R<7cm、△)」、「悪い(R<4.5cm、×)」の4段階とした。
Figure 2009056089
試験の結果、シートの巻き取り外面の衛生薄葉紙の米坪及び密度が、前記シートの巻き取り内面の衛生薄葉紙の米坪及び密度に対し、米坪では小さく且つ密度では大きいと良好になる傾向があり、特に、前記巻き取り外面の衛生薄葉紙の米坪及び前記巻き取り内面の衛生薄葉紙の米坪が10〜50g/m2、前記巻き取り外面の衛生薄葉紙の密度及び前記巻き取り内面の衛生薄葉紙の密度が100〜250kg/m3であり、(巻き取り内面の衛生薄葉紙の密度)/(巻き取り外面の衛生薄葉紙の密度)の値Dが0.6≦D≦1.0、前記巻き取り外面の衛生薄葉紙の米坪と前記巻き取り内面の衛生薄葉紙の米坪における(巻き取り内面の衛生薄葉紙の米坪)/(巻き取り外面の衛生薄葉紙の米坪)の値Bが1.3≦Bである場合に、評価が顕著に良好なものとなった。
以上のとおり、本発明の衛生薄葉紙ロールによれば、巻き癖の低下が達成される。
本発明は、2枚以上重ねたシートがこれと実質的に同幅の管芯に巻かれ、前記シートがシート長手方向の所定間隔おきにシート幅方向に亘るミシン目線を有する、衛生薄葉紙ロールに対して適用可能である。
本形態のキッチンロールの斜視図である。 本形態のキッチンロールのシートの断面図である。 本形態の巻き出したシートの平面図である。 巻き癖の評価試験の方法を説明するための図である。
1a…シート、1b…ミシン目線、1c…シート先端縁、2…管芯、10…キッチンロール、10A…上面、11…試料、13…パイプ、14…メンデイングテープ、20H…シートの幅、A…巻き取り最外面の衛生薄葉紙、B…巻き取り最内面の衛生薄葉紙、L…管芯の外径、M…所定間隔、R…パイプ巻き付け後の試料の垂下長。

Claims (5)

  1. 2枚以上の衛生薄葉紙が重ねられているシートがこれと実質的に同幅の管芯に巻き取られている衛生薄葉紙ロールであって、
    前記シートは、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の米坪が、巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の米坪より小さく、かつ、巻き取り最外面に位置する衛生薄葉紙の密度が、巻き取り最内面に位置する衛生薄葉紙の密度より大きい、ことを特徴とする衛生薄葉紙ロール。
  2. 前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪がともに10〜50g/m2の範囲にあり、
    前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の密度がともに100〜250kg/m3の範囲にあり、
    (巻き取り最内面の衛生薄葉紙の密度)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の密度)の値Dが0.6<D<1.0の範囲にある、請求項1記載の衛生薄葉紙ロール。
  3. 前記巻き取り最外面の衛生薄葉紙及び巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪において、
    (巻き取り最内面の衛生薄葉紙の米坪)/(巻き取り最外面の衛生薄葉紙の米坪)の値Bが1.3<Bの範囲にある、請求項1又は2記載の衛生薄葉紙ロール。
  4. 前記シートは、その長手方向の所定間隔おきにシート幅方向に亘るミシン目線が形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ロール。
  5. 前記シートは、巻き取り最外面に位置される衛生薄葉紙に対して水分を塗布又は散布した後に、それよりも巻き取り内面に位置される複数又は単数の衛生薄葉紙を重ね合わせて製造されたものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ロール。
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