JP2023136404A - トイレットロール - Google Patents

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【課題】本発明は、トイレットロールの巻径をそれほど大きくすることなく、トイレットペーパーの巻長を長くしたコンパクトなトイレットロールであって、湿潤強度、水解性及びロールの柔らかさの全てを兼ね備えたトイレットロールを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、2プライのトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールであって、トイレットロールの巻長が65~105mであり、巻径が105~125mmであり、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が11~14g/m2であり、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度が0.25~0.35N/15mmであり、2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性が5~16秒である、トイレットロールに関する。【選択図】図1

Description

本発明は、2プライのトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールに関する。
ロール状もしくはシート状のトイレットペーパー製品は、トイレットペーパーウェブを1枚又は2枚以上に重ねたトイレットペーパーを所定の大きさに切断して製造される。一般的には長尺のトイレットペーパーがロール状に巻回されてなるトイレットロールが多用されている。1枚のトイレットペーパーウェブからなるトイレットペーパーは1プライのトイレットペーパーと称され、2枚重ねのトイレットペーパーウェブからなるトイレットペーパーは2プライのトイレットペーパーと称されている。
トイレットロールは、例えば、12ロールや16ロールといった単位で包装されたものが広く流通している。しかし、これらの包装体は嵩張るため、持ち運ぶことができる量は限られている。また、公共施設等においてはトイレットロールの保管スペースも不足しがちである。このため、トイレットロールを構成するトイレットペーパーの紙厚を調整したり、ロール状に巻き取る際の巻き締め力を強くすることで巻長を長くしたロール製品の利用も進んでいる(例えば、特許文献1及び2)。
特許文献1には、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールであって、衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下であり、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、衛生薄葉紙ロールの巻長が74~93m、巻直径が100~130mmである衛生薄葉紙ロールが開示されている。また、特許文献2には、2プライの長尺のトイレットペーパーを巻き取ってロール状としたトイレットペーパーロールであって、各プライを構成するシートの坪量が10~14g/mであり、各シートの長手方向の伸び率の差が2~10%であり、各シートがトイレットペーパーの幅方向端部に形成されたコンタクトエンボスによって一体化され、直径が100~120mmであり、巻長が60~90mであるトイレットペーパーロールが開示されている。
特開2014-188342号公報 特開2013-208297号公報
トイレットペーパーは、使用時に湿潤状態となり、その状態で破れないように十分な湿潤強度が必要とされるが、一方で水洗後に紙詰りを生じないように十分な水解性が必要とされる。しかしながら、従来のコンパクトなトイレットロールにあっては、トイレットペーパーの坪量の低下に伴い、必然的にトイレットペーパーの湿潤強度が低下し、トイレットペーパーの湿潤強度と水解性とをバランスよく両立させることが困難であった。
一方、湿潤強度を高めるために、坪量をある程度高めることも考えられるが、このようなトイレットペーパーから巻長の長いトイレットロールを作製する場合、巻長を長くするために、トイレットペーパーをきつく巻き締める必要があり、ロール自体の柔らかさが低減する。このようなトイレットロールは販売時の商品訴求性に欠ける場合がある。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、トイレットロールの巻径をそれほど大きくすることなく、トイレットペーパーの巻長を長くしたコンパクトなトイレットロールであって、湿潤強度、水解性及びロールの柔らかさの全てを兼ね備えたトイレットロールを提供することを目的として検討を進めた。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 2プライのトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールであって、
トイレットロールの巻長が65~105mであり、巻径が105~125mmであり、
トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が11~14g/mであり、
2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度が0.25~0.35N/15mmであり、
2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性が5~16秒である、トイレットロール。
[2] 2プライのトイレットペーパーの長さ方向(MD方向)の乾燥引張強度が1.20~2.00N/15mmである、[1]に記載のトイレットロール。
[3] トイレットペーパーは、針葉樹由来のパルプと広葉樹由来のパルプを含み、
針葉樹由来のパルプの含有量は全パルプ質量に対して10~70質量%であり、
広葉樹由来のパルプの含有量は全パルプ質量に対して30~90質量%である、[1]または[2]に記載のトイレットロール。
[4] トイレットペーパーはフリーネスが400ml以上である繊維原料を抄紙してなる、[1]~[3]のいずれかに記載のトイレットロール。
[5] トイレットペーパーにおける湿潤紙力剤の含有量は、パルプ100質量部に対して、0.01質量部以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のトイレットロール。
本発明によれば、湿潤強度、水解性及びロールの柔らかさの全てを兼ね備えたトイレットロールを得ることができる。
図1は、本発明のトイレットロールの構成を説明する概略図である。 図2は、本発明のトイレットロールの構成を説明する概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(トイレットロール)
本発明は、2プライのトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールであって、トイレットロールの巻長が65~105mであり、巻径が105~125mmであり、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が11~14g/mであり、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度が0.25~0.35N/15mmであり、2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性が5~16秒である、トイレットロールに関する。
本発明のトイレットロールは上記構成を有するものであるため、巻長の長いトイレットロールであるにも関わらず、トイレットロールの巻径がそれほど大きくないため、持ち運び容易性や収納性に優れている。また、本発明のトイレットロールは、適度な湿潤強度を有する一方で、優れた水解性が実現されている。さらに、本発明のトイレットロールは、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量がそれほど大きくないため、ロール柔らかさにも優れている。
また、本発明のトイレットロールにおいては、適度な湿潤強度と水解性が両立されているため、トイレットペーパーは柔らかな肌触りを有する。このように、本発明のトイレットロールは、使用時における丈夫さと、柔らかな肌触りという両立が困難な2つの特性を兼ね備えたものでもある。
図1は、本発明のトイレットロールの構成を説明する概略図である。図1では、2プライのトイレットペーパー20から構成されるトイレットロール100を図示している。トイレットロール100においては、2プライのトイレットペーパー20のうち、巻外側に配されるトイレットペーパー20aを表面側トイレットペーパー20aといい、巻内側に配されるトイレットペーパー20bを裏面側トイレットペーパー20bという。また、表面側トイレットペーパー20aの露出面を表面といい、裏面側トイレットペーパー20bの露出面を裏面という。
本発明のトイレットロールの巻長(巻き長さ)は65~105mである。トイレットロールの巻長は、70m以上であることが好ましい。また、トイレットロールの巻長は、100m以下であることが好ましく、90m以下であることがより好ましい、このような巻長を有するトイレットロールは、いわゆる長巻トイレットロールと呼ばれることもある。また、2倍巻トイレットロールもしくは3倍巻トイレットロールと称されることもある。ここで、トイレットロールの巻長は、トイレットペーパーを2枚重ねた2枚単位の巻長である。トイレットロールの巻長を上記範囲内とすることにより、トイレットロールを長く使用することができ、交換の頻度を減らすことができる。
本発明のトイレットロールの巻径(外径)は、105~125mmである。トイレットロールの巻径は110mm以上であることが好ましい。また、トイレットロールの巻径は120mm以下であることが好ましい。ここで、トイレットロールの巻径は、図2においてRで表される長さである。トイレットロールの巻径を上記範囲内とすることにより、あらゆるトイレットロールホルダーにトイレットロールを設置することができ、使用場面が制限されることはない。また、トイレットロールの巻径を上記範囲内とすることにより、持ち運び容易性や収納性を高めることができる。
本発明のトイレットロールの紙管径(コア外径)は、35mm以上であることが好ましく、38mm以上であることがより好ましい。また、トイレットロールの紙管径(コア外径)は、45mm以下であることが好ましく、42mm以下であることがより好ましい。トイレットロールの紙管径(コア外径)を上記範囲内とすることにより、あらゆるトイレットロールホルダーにトイレットロールを設置することができ、使用場面が制限されることはない。また、トイレットロールの巻径を上記範囲内とすることにより、持ち運び容易性や収納性を高めることができる。
本発明のトイレットロールを構成するトイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は、11~14g/mであり、11~13g/mであることが好ましい。また、トイレットロールにおいては、表面側トイレットペーパー20a及び裏面側トイレットペーパー20bのいずれもが上記範囲内であることが好ましい。本発明においては、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量を上記範囲内とすることにより、所望の巻径を有するトイレットロールを製造しやすくなる。通常、巻長の長いトイレットロールを製造する際には、ロール状に巻き取る際の巻き締め力を強くすることによって巻径をコントロールしている。しかし、本発明においては、ロール状に巻き取る際の巻き締め力を従来法における強さまで強くしなくても所望の巻径を有するトイレットロールを製造することができる。これにより、巻き締め時にトイレットペーパーが破断することを抑制することもできる。また、本発明においてはトイレットペーパーの1プライ当たりの坪量を上記範囲内とすることにより、水解性及びロール柔らかさを向上させることができる。
本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度は、0.25~0.35N/15mmである。2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向の湿潤引張強度を上記範囲内に調整することにより、2プライのトイレットペーパーを使用する際に意図せずに破けることを抑制することができ、加えて、トイレットペーパーの水解性を高めることができる。また、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向の湿潤引張強度を上記範囲内に調整することにより、ロール自体の柔らかさ(ロール柔らかさ)を効果的に高めることができる。
本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した長さ方向(MD方向)の湿潤引張強度は、0.45N/15mm以上0.90N/15mm以下であることが好ましい。なお、トイレットペーパーの長さ方向(MD方向)の湿潤引張強度は、幅方向(CD方向)の湿潤引張強度と比較して大きいため、湿潤時には幅方向に破れることになる。一方、長さ方向(MD方向)の湿潤引張強度をある程度以上にコントロールすることで、湿潤時の強度を効果的に高めることができる。
ここで、本明細書におけるトイレットペーパーの湿潤引張強度は、2プライのトイレットペーパーを3組重ね(2プライ×3)、幅15mm、スパン長100mmにカットしたものの値である。測定の際には、測定試料の長手方向中間部(引張方向中間部)に0.10~0.12mlの水をその全幅に亘ってむらなく含浸させた後、引張速度50mm/分の条件で測定をし、6回の測定の平均を算出する。湿潤引張強度の測定には、例えば、テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いることができる。なお、湿潤引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23℃±1℃、相対湿度50%±2%)で行う。より具体的には、トイレットペーパーの湿潤引張強度実施例に記載された測定方法似て測定される。
本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーの長さ方向の乾燥引張強度は、1.20N/15mm以上であることが好ましく、1.30N/15mm以上であることがより好ましく、1.35N/15mm以上であることがさらに好ましく、1.40N/15mm以上であることが一層好ましく、1.50N/15mm以上であることが特に好ましい。また、2プライのトイレットペーパーの長さ方向の乾燥引張強度は、2.00N/15mm以下であることが好ましく、1.95N/15mm以下であることがより好ましい。2プライのトイレットペーパーの長さ方向の乾燥引張強度を上記範囲内とすることにより、使用時の意図しない破断を抑制でき、また、トイレットペーパーを、適度に巻き締めることが可能となる。これにより、トイレットペーパーの巻長を長くすることができる一方で、巻径がそれほど大きくないトイレットロールを製造することが可能となる。また、2プライのトイレットペーパーの長さ方向の乾燥引張強度を上記範囲内とすることにより、乾燥紙力剤を必要以上に添加する必要がなくなり、水解性を効果的に高めることができる。
本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーの幅方向の乾燥引張強度は、0.50N/15mm以上、1.20N/15mm以下であることが好ましい。
ここで、本明細書における2プライのトイレットペーパーの乾燥引張強度は、トイレットペーパーを幅15mm、スパン長100mmにカットしたサンプルを、引張速度50mm/分の条件で測定をし、6回の測定の平均を算出した値である。乾燥引張強度の測定には、例えば、テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いることができる。なお、乾燥引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23℃±1℃、相対湿度50%±2%)で行う。
本発明のトイレットロールを構成するトイレットペーパーは、湿潤状態における丈夫さに優れているが、一方で優れた水解性を有するものでもある。具体的には、本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性は、5~16秒であり、5~15秒であることが好ましく、5~12秒であることがより好ましい。2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性を上記範囲内とすることにより、排水口等において紙詰まりが発生することなどを抑制することができる。本明細書におけるトイレットペーパーの水解性は、JIS P 4501に準拠して測定したものであり、5回の測定の平均値である。
本発明のトイレットロールを構成する2プライのトイレットペーパーの紙厚は、160μm以上210μm以下であることが好ましく、175μm以上210μm以下であることがより好ましい。なお、本明細書におけるトイレットペーパーの厚みは、トイレットロールから引き出された2プライのトイレットペーパーの厚みであり、ISO13625-3に準拠して測定される。トイレットペーパーの厚みを上記範囲内とすることにより、湿潤状態における実用的強度を保持しつつも、水解性をより効果的に高めることができる。
本発明のトイレットロールは、エンボス入りトイレットペーパーであることが好ましい。すなわち、トイレットペーパーにはエンボス加工が施されていることが好ましい。
上述したトイレットロールは、例えば、抄紙時における、ジェットワイヤー比を調整すること、針葉樹パルプと広葉樹パルプとの配合比を調整すること、繊維原料のフリーネスを調整すること等により、製造することができる。抄紙原料や製造条件を適切にコントロールすることにより、適度な湿潤引張強度と水解性を両立することができ、さらに、ロール柔らかさを実現することができる。
(繊維原料)
本発明のトイレットロールを構成するトイレットペーパーは、繊維原料を含むスラリーを抄紙することによって得られる。繊維原料としては、パルプを用いることが好ましい。パルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ等が挙げられるが、特に限定されない。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられるが、特に限定されない。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられるが、特に限定されない。パルプは上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
トイレットペーパーは、針葉樹由来のパルプと広葉樹由来のパルプを含むことが好ましい。この場合、針葉樹パルプの含有量は、トイレットペーパーに含まれる全パルプ質量に対して、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることがさらに好ましい。また、針葉樹パルプの含有量は、トイレットペーパーに含まれる全パルプ質量に対して、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、50質%量以下であることがさらに好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
また、広葉樹パルプの含有量は、トイレットペーパーに含まれる全パルプ質量に対して、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましく、60質量%以上であることが特に好ましい。また、広葉樹パルプの含有量は、トイレットペーパーに含まれる全パルプ質量に対して、90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることがさらに好ましい。針葉樹由来のパルプと広葉樹由来のパルプの含有量をそれぞれ上記範囲内とすることにより、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度を0.25~0.35N/15mmの範囲内とすることが容易となる。
トイレットペーパーは、上述した繊維原料(抄紙原料)を抄紙してなるものであり、用いる繊維原料のフリーネスは、400ml以上であることが好ましく、500ml以上であることがより好ましい。また、フリーネスは700ml以下であることが好ましい。フリーネスは、JIS P 8121に規定するカナダ標準ろ水度(C.S.F.)で示される値であり、繊維の叩解の度合いを示す値である。繊維の叩解は、繊維を分散させた紙料(スラリー)に対して、ビーダー、ディスクリファイナー等の公知の叩解機を用いて実施することができる。通常、繊維のフリーネスの値が小さいほど、叩解の度合いが強く、叩解による繊維の損傷が大きくてフィブリル化が進行している。繊維のフィブリル化が進行すると繊維間の結合点数が増加するため、強度が向上する。すなわち、本発明において乾燥引張強度と湿潤引張強度を好ましい範囲とするために、フリーネスは適宜調節することができる。
(任意成分)
本発明のトイレットロールを構成するトイレットペーパーには、繊維原料の他に任意成分が含まれていてもよい。任意成分としては、例えば、乾燥紙力剤、湿潤紙力剤、柔軟剤等を挙げることができる。乾燥紙力剤としては、例えば、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を挙げることができる。湿潤紙力剤としては、ポリアミドエピクロロヒドリン、尿素、メラミン、熱架橋性ポリアクリルアミド等を挙げることができる。柔軟剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を挙げることができる。上記の任意成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
トイレットペーパーに湿潤紙力剤が含まれていなくてもよいが、湿潤紙力剤が含まれている場合は、湿潤紙力剤の含有量は、トイレットペーパーに含まれるパルプ100質量部に対して、0.01質量部以下であることが好ましく、0.005質量部以下であることがより好ましい。湿潤紙力剤の含有量を上記範囲内とすることにより、湿潤紙力剤の添加量を極力少なくすることができ、トイレットペーパーの水解性をより効果的に高めることができる。
また、トイレットペーパーに柔軟剤が含まれている場合は、柔軟剤の含有量は、トイレットペーパーに含まれるパルプ100質量部に対して、0.01質量部以上0.50質量部以下であることが好ましい。
さらに、トイレットペーパーに乾燥紙力剤が含まれている場合は、乾燥紙力剤の含有量は、トイレットペーパーに含まれるパルプ100質量部に対して、0.01質量部以上1.00質量部以下であることが好ましい。本発明においてトイレットペーパーの乾燥引張強度と湿潤引張強度を好ましい範囲とするために、添加薬品を適宜調節することも好ましい。
(トイレットペーパーの製造方法)
本発明のトイレットロールの製造方法は、繊維原料を含むスラリーを抄紙し、1プライのトイレットペーパーウェブを得る工程と、1プライのトイレットペーパーウェブを積層する工程(以下、貼り合わせ工程ともいう)を含む。
スラリーを抄紙する工程の前には、繊維原料を漂白する工程を含んでもよい。漂白工程使用する漂白剤としては、酸素系漂白剤や塩素系漂白剤等の公知の漂白剤を使用することができる。
1プライのトイレットペーパーウェブを得る工程は、繊維原料を含むスラリーを得る工程を含む。スラリーを得る工程においては、繊維原料を叩解する工程を含むことが好ましい。叩解工程においては、例えば、ダブルディスクリファイナー等を用いて叩解処理を施すことができる。叩解処理時には、針葉樹パルプと広葉樹パルプをそれぞれ単独で叩解してもよいし、混合させた後に叩解してもよい。
1プライのトイレットペーパーウェブを得る工程は、繊維原料を含むスラリーを抄紙する工程を含む。抄紙する工程で用いられる抄紙機としては、例えば、サクションブレストフォーマー(円網タイプ、長網タイプ)、ツインワイヤーフォーマー、円網フォーマー(Cラップ、Sラップ)、クレセントフォーマー等の抄紙機を挙げることができる。
抄紙する工程では、網状のワイヤー上に繊維原料を含むスラリーが供給されてパルプの薄層が形成される。その後、プレスパートに向かって移送されながら、パルプの薄層の水分が網の下へ抜かれることでパルプの薄層は脱水される。このような工程を脱水工程と呼ぶこともある。一般に、ワイヤーは、金属またはプラスチック製の網を環にしたものである。
抄紙する工程では、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が11~14g/mとなり、かつ2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した横方向(CD方向)の湿潤引張強度が0.25~0.35N/15mmとなるように、抄き出し水流速度/ワイヤー速度の比(ジェットワイヤー比(J/W比))を調整することが好ましい。ジェットワイヤー比とは、スラリーの供給速度とワイヤー走行速度の比であり、ジェットワイヤー比が1よりも大きい場合は、スラリーの供給速度がワイヤーの走行速度よりも速く、この場合を「押し地合」という。また、ジェットワイヤー比が1以下の場合は、スラリーの供給速度はワイヤーの走行速度よりも遅く、この場合を「引き地合」という。ジェットワイヤー比(J/W比)は、例えば、0.90以上1.05以下に調整される。
抄紙する工程では、例えば、針葉樹パルプと広葉樹パルプを混合したパルプスラリーを抄紙して均一な1つの層として湿紙を形成する方法、もしくは、針葉樹パルプ層と広葉樹パルプ層を抄き合わせて1枚の湿紙を形成する方法があるが、いずれの手法を採用してもよい。
脱水工程の後、湿紙はワイヤーからフェルトへと移動する。フェルトを介してプレスロールで圧力を加えられることにより、湿紙はさらに機械的に搾水される。これを、プレス工程あるいは搾水工程と呼ぶこともある。
抄紙する工程は、搾水工程の後に乾燥工程を含む。乾燥工程は、例えば、湿紙に向かって熱風を吹き付ける工程、もしくは、湿紙をヤンキードライヤーの外周面に圧着させる工程であることが好ましい。ヤンキードライヤーによる乾燥工程では、乾燥された紙をヤンキードライヤーからドクターブレードで掻き取ることにより、ちりめん上の皺を形成させるクレープ処理を行うことが好ましい。クレープ処理により、トイレットペーパーウェブ(薄葉紙)に柔らかさや厚手感を付与することができる。
乾燥工程の後には、原紙巻取り工程が設けられる。原紙巻取り工程では、上記の工程を経て仕上げられたトイレットペーパーウェブ(薄葉紙)が巻取られることで、1プライの原紙巻取が得られる。この際、トイレットペーパーウェブ(薄葉紙)のヤンキードライヤーに圧着された面が原紙巻取の外周面となるように巻取ることが好ましい。
得られた1プライの原紙巻取2本をワインダーにかけ2枚重ねの積層体を形成する。次いで、2枚重ねの積層体を加工機にかけ、巻き解きながら原紙表面へのエンボス加工ならびに2プライへの貼り合わせを行うことが好ましい。この際、1プライの原紙巻取のヤンキードライヤーに圧着された面同士が外側にくるように2プライへの貼り合わせを行うことが好ましい。
エンボス加工は、エンボスの付与されたエンボスロールにより加圧することで行う。エンボスロールの押し込み量または押し込み圧を変更することによって、所定のエンボス高さを有するエンボス形状を形成することができる。エンボス加工は、後述するような貼り合わせ工程の前に行ってもよく、貼り合わせ工程の後に行ってもよい。なお、手触り感を良化する観点からはエンボス加工は貼り合わせ工程の前に行うことが好ましい。
貼り合わせ工程では、1プライのトイレットペーパーウェブを2枚以上積層し、貼り合わせを行う。この工程では、例えば、原紙を重ねた後に製品の端部となる部分に幅狭のコンタクトエンボスを付与することによって貼り合わせることができる。その際、エンボスロールによって押し込まれた面を外側にして貼り合わせる方が、手触り感の観点から好ましい。
貼り合わせ工程の後には、再度巻取り工程が設けられる。この巻取り工程においては、所定の製品長を満たすように、所定の長さ分の巻取りを行う。そして、得られた巻取を所定の幅に断裁し、トイレットペーパー製品を得る工程を含む。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)20質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが700mlとなるように叩解した。次に、このように調整したパルプスラリーを、ツインワイヤーヤンキーマシンによりJ/W比0.97にて抄紙し、トイレットペーパー原紙巻取を得た。なお抄紙の際、トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が表1に記載の通りとなるように抄紙条件を調整した。
得られた原紙巻取2本を加工機にかけ、巻き解きながら原紙表面へのエンボス加工ならびに2プライへの貼り合わせを行った後、所定の長さに再度巻取り、得られた巻取を所定の幅に断裁することで2プライのトイレットロール製品を得た。
(実施例2)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)20質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが600mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は表1に記載の通りとした。
(実施例3及び4)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)20質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが700mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は表1に記載の通りとした。
(実施例5)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)60質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)40質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが700mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は表1に記載の通りとした。
(実施例6)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)20質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが600mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は表1に記載の通りとした。
(実施例7)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)20質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)80質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが520mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量は表1に記載の通りとした。
(比較例1)
実施例1で得られたパルプスラリーを用い、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度とトイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が表2に記載の値となるように調整し、トイレットペーパー原紙巻取を得た。その他の工程は実施例1と同様にして、2プライのトイレットロール製品を得た。
(比較例2)
針葉樹クラフトパルプ(NBKP)60質量%、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)40質量%となるようにパルプ原料を混合したパルプスラリーを、ダブルディスクリファイナーを用いてフリーネスが380mlとなるように叩解した。次にトイレットペーパーに含まれるパルプ原料100質量部に対して、湿潤紙力剤(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラフィックス)を0.003質量部添加し、各成分が均一になるように十分撹拌して、パルプスラリーを調製した。このようにして得たパルプスラリーを用いた以外は実施例1と同様の方法で、2プライのトイレットペーパーを作製した。トイレットペーパーの1枚当たりの坪量は表2に記載の通りとした。
(比較例3)
実施例2で得られたパルプスラリーを用い、2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度とトイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が表2に記載の値となるように調整し、トイレットペーパー原紙巻取を得た。その他の工程は実施例1と同様にして、2プライのトイレットロール製品を得た。
(評価)
(坪量)
実施例及び比較例で得たトイレットペーパーの坪量はJIS P 8124に準拠して測定した。なお、表1及び2における坪量は1プライ当たりの値である。
(乾燥引張強度)
実施例及び比較例で得た2プライのトイレットペーパーの乾燥引張強度は、テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定した。測定は、2プライのトイレットペーパーを測定試料として準備し、当該測定試料について、幅15mm、チャック間のスパン長100mmとして測定試験機にセットした後、引張速度50mm/分の条件で測定を行い、6回の測定の平均値を算出して乾燥引張強度とした。なお、乾燥引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23℃±1℃、相対湿度50%±2%)で行った。
(湿潤引張強度)
実施例及び比較例で得た2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した湿潤引張強度は、テンシロン万能材料試験機(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて測定した。測定に先立ち、2プライのトイレットペーパーを3組重ね合わせて6枚重ねとしたトイレットペーパーを測定試料として準備するとともに、対象物を挟む一対のはさみ部にそれぞれ幅5mm、長さ30mm、厚み1mmのスポンジを有した全長220mmのスポンジ付きピンセットの両スポンジ部分にそれぞれ両面テープを介して幅5mm、長さ30mm、厚み2mmのフェルトを貼り付け、当該フェルトを介して対象物を挟みこみ可能としたフェルト付きピンセットを準備した。測定に先んじて、トイレットペーパーを6枚重ねとした測定試料を幅15mm、チャック間のスパン長100mmとなるようにカットした。カットした測定試料を測定試験機にセットした後、ピンセットの一対のはさみ部を蒸留水に浸漬してピンセットの両フェルトに蒸留水をむらなく十分に含ませたピンセットを用い、両フェルトを測定試料のチャック間の中間部(引張方向中間部)に押し当てて測定試料の中間部への蒸留水の含浸量が0.10~0.12mlとなるように測定試料のチャック間の中間部を全幅に亘ってむらなく湿潤させた。その後、引張速度50mm/分の条件で湿潤引張強度の測定を行った。6回の測定の平均値を算出して湿潤引張強度とした。なお、湿潤引張強度の測定は、ISO187に準拠した環境(温度23℃±1℃、相対湿度50%±2%)で行った。
(水解性)
実施例及び比較例で得た2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性はJIS P 4501に準拠して測定した。測定は5回行い、その平均値を算出して水解性とした。
(評価)
<使用時における水解性>
実施例及び比較例で得た使用時における水解性については、実施例及び比較例で得た水解性の測定値に基づいて以下の基準で評価を行った。
○:14秒未満
△:14秒以上18秒未満
×:18秒以上
<トイレットロール柔らかさ>
実施例及び比較例で得たトイレットロール柔らかさについては、下記の評価基準で評価を行った。具体的には、実施例及び比較例で得たトイレットロールを50人に触ってもらい、トイレットロールの柔らかさについて、3:優れている、2:普通、1:劣る、の3段階評価を行い、その平均点に基づいて評価を行った。
○:2.5以上
△:1.5以上2.5未満
×:1.5未満
<湿潤状態での破れ難さ>
実施例及び比較例で得た使用時における湿潤状態での破れ難さについては、下記の評価基準で評価を行った。具体的には、実施例及び比較例で得たトイレットペーパーを10×10cmに切り出して5枚重ね、その中央部付近にスポイトを用いて0.5mlの水を滴下した。そして、水を滴下した同サンプルを、手の甲に数回擦り付けたときの丈夫さについて4段階で評価を行った。
<湿潤時の丈夫さ>
◎:特に優れている
○:優れている
△:やや劣る
×:劣る
実施例で得られたトイレットロールにおいては、湿潤強度、水解性及びロール柔らかさの全てが兼ね備えられていた。一方で、比較例1で得られたトイレットロールは湿潤強度が不十分であり、比較例2で得られたトイレットロールは水解性が劣っており、比較例3で得られたトイレットロールはロール柔らかさに劣っていた。
20 トイレットペーパー
20a 表面側トイレットペーパー
20b 裏面側トイレットペーパー
100 トイレットロール
P トイレットロールロールの断面積
R トイレットロールロールの巻径
S コア外径

Claims (5)

  1. 2プライのトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールであって、
    前記トイレットロールの巻長が65~105mであり、巻径が105~125mmであり、
    前記トイレットペーパーの1プライ当たりの坪量が11~14g/mであり、
    前記2プライのトイレットペーパーを3組重ねて測定した幅方向(CD方向)の湿潤引張強度が0.25~0.35N/15mmであり、
    前記2プライのトイレットペーパーを剥離して得た1枚のトイレットペーパーの水解性が5~16秒である、トイレットロール。
  2. 前記2プライのトイレットペーパーの長さ方向(MD方向)の乾燥引張強度が1.20~2.00N/15mmである、請求項1に記載のトイレットロール。
  3. 前記トイレットペーパーは、針葉樹由来のパルプと広葉樹由来のパルプを含み、
    前記針葉樹由来のパルプの含有量は全パルプ質量に対して10~70質量%であり、
    前記広葉樹由来のパルプの含有量は全パルプ質量に対して30~90質量%である、請求項1または2に記載のトイレットロール。
  4. 前記トイレットペーパーはフリーネスが400ml以上である繊維原料を抄紙してなる、請求項1~3のいずれか1項に記載のトイレットロール。
  5. 前記トイレットペーパーにおける湿潤紙力剤の含有量は、パルプ100質量部に対して、0.01質量部以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のトイレットロール。
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