JP7224152B2 - 調理用巻回シート - Google Patents

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Description

本発明は、調理用巻回シートに関する。
レンジなどの調理器具を用いて食材を調理する場合(例えば、食材を加熱する場合)に、食材の調理器具への付着防止のために、クッキングペーパなどの調理用シートが、調理器具の上に敷いて使用される。このように用いると、食材をきれいに取り分けることができ、また、調理器具を汚すことがないため、後片付けも容易になる。このような場合、食材が付着しないように、調理用シートに剥離性能が求められている。
このような調理用シートとして、特許文献1には、耐脂紙を含むベーキングペーパが開示されている。このベーキングペーパは、その表面に一様にエンボス加工されている。これにより、食材とベーキングペーパとの間の接触面積が、エンボス加工されていない場合のベーキングペーパと比べて小さくなるため、特許文献1に開示されたベーキングペーパは、食材の付着を抑制できる。
特表2004-524857号公報
ところで、調理用シートは、通常、巻回状(ロール状)の形態で箱体に収納されており、使用時に、必要量を切断して使用される。このような巻回状の調理用シートは、巻き癖がついており、切断片がカールしてトレーや調理器具などに安定して置きにくいという問題がある。これに対し、特許文献1のベーキングペーパは、食材の付着を抑制することを目的としており、巻き癖を解消することについて検討されていない。
したがって、本発明は、巻き癖が解消可能となる調理用巻回シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、紙と、紙の少なくとも片面に積層された剥離層とを含む特定の調理用巻回シートは、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
〔1〕
紙と、前記紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、
を含む調理用巻回シートであって、
以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さが、20mm以下である調理用巻回シート。
(1)前記巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、前記巻回方向の長さが30cmとなるように切り取る
(2)切り取られた巻回シートの中央部に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
(3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
〔2〕
前記シートが、その表面に、1又は複数の凸部を含み、前記凸部の数が複数である場合には、各凸部が、巻回方向に亘って形成されており、
前記凸部が、以下の条件(a)~(c)を満たす〔1〕の調理用巻回シート。
(a) 前記凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とする領域を含む枠形状
(b) 前記巻回シートの厚さYに対する前記凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
(c) 前記凸部が、前記巻回シートの巻きの内側に配置されている
〔3〕
ループスティフネステスターを用いて、巻回方向に対して垂直な方向の曲げ強度cと、前記巻回方向の曲げ強度dを測定した場合の曲げ強度比(c/d)が、0.5を超えるようにした〔1〕又は〔2〕の調理用巻回シート。
〔4〕
前記凸部の幅が、0.1~3mmである〔1〕~〔3〕のいずれかの調理用巻回シート。
〔5〕
前記凸部が、前記巻回方向に距離を置いて複数配置されており、前記複数の隣り合う凸部間の距離が、0.5~20mmである〔1〕~〔4〕のいずれかの調理用巻回シート。
本発明によれば、巻き癖が解消可能となる調理用巻回シートを提供することができる。
図1は、本発明の調理用巻回シートの一例を示す模式斜視図である。 図2は、本発明における凸部の形状を例示した模式平面図である。 図3(A)及び図3(B)は、実施例におけるカール高さ評価の評価方法の説明図である。 図4は、実施例で得られた巻回シートの凸部の形状を示す模式斜視図である。 図5は、実施例で得られた巻回シートの凸部の形状を示す模式斜視図である。 図6は、比較例で得られた巻回シートの凸部の形状を示す模式斜視図である。 図7は、巻き癖評価における評価基準を説明するためのシートの模式断面図である。 図8は、曲げ強度評価における評価方法を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。本実施形態の各数値範囲における上限値及び下限値は任意に組み合わせて任意の数値範囲を構成することができる。
〔調理用巻回シート〕
本実施形態の調理用巻回シート(以下、単に「巻回シート」ともいう。)は、紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、を含む。巻回シートは、以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さは、20mm以下であり、15mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
(1)前記巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、巻回方向の長さが30cmとなるように切り取る
(2)切り取られた巻回シートの中央部に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
(3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
カールの高さを20mm以下とするために、シートは、その表面に、1又は複数の凸部を含み、凸部の数が複数である場合には、各凸部は、巻回方向に亘って形成されており、凸部が、以下の条件(a)~(c)を満たすことが好ましい。但し、本実施形態の巻回シートは、必ずしも以下の条件(a)~(c)を満たす凸部を形成する必要はない。
(a) 凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とする領域を含む枠形状
(b) 巻回シートの厚さYに対する凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
(c) 凸部が、巻回シートの巻きの内側に配置されている
図1は、本実施形態の調理用巻回シートの一例を示す模式斜視図である。図1に示す巻回シート1は、紙2と、紙2の片面に積層された剥離層3と、を含む。巻回シート1は、その表面に巻回方向Mに亘って、複数の凸部4が形成されている。この例では、各凸部4の形状は、巻回方向Mに対して垂直な直線形状である。また、この例では、巻回シートの厚さYに対する凸部の高さXの比率(X/Y)は、条件(b)を満たしており、各凸部4は、巻回シート1の巻きの内側に配置されている。
図1に示す巻回シート1は、上記の構成を備えることにより、平置きの状態における巻き癖(カールの発生)を解消することができる。この要因は、以下のように考えられるが、要因はこれに限定されない。すなわち、調理用シートをロール状に巻き取り、巻回体(巻回シート)とするときに、巻きの内側に応力がかかる。このため、図1に示すように、巻回シートを、巻きの内側を上に向けて平置きの状態にしたときに、図の矢印方向Aに調理用シート1がカールしようとする力が働く。一方、図1に示す巻回シート1のように、巻き方向Mに垂直な方向に所定の形状を有し、所定の高さを有する凸部4を形成すると、凸部の側面Sに発生した応力を緩和する作用が働き、図の矢印方向B(図の矢印方向Aとは反対側の方向)に調理用シート1をカールしようとする力が働く。このため、本実施形態の巻回シート1は、図の矢印方向Aに巻回シート1をカールしようとする力と、図の矢印方向Bに巻回シート1をカールしようとする力とが相殺されるように働くため、巻き癖を解消できるものと考えられる。
(紙)
調理用巻回シートは、紙を含む。紙としては、調理器具を用いて食材を調理する際に、食材を載置するために用いられる紙が挙げられる。このような紙としては、例えば、ケミカルパルプ、グラシン紙、パーチメント紙、上質紙、耐油紙、クラフト紙、純白ロールなどが挙げられる。
(剥離層)
調理用巻回シートは、紙の少なくとも片面に積層された剥離層を含む。本実施形態において、剥離層は、紙の片面に積層されてもよく、紙の両面に積層されてもよい。剥離層の紙への積層方法としては、例えば、公知の方法が用いられ、樹脂をコーティングする方法や、剥離性を有するフィルムをラミネートしたりする方法が挙げられる。
剥離層は、調理品(食材)に対する剥離性を有する層であればよい。剥離層は、例えば、剥離性を有する樹脂を含んでもよく、更に剥離性及び耐熱性を有する樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、及びフッ素樹脂からなる群より選択される1種以上であることが好ましく、シリコーン樹脂であることがより好ましい。シリコーン樹脂としては、例えば、主要な重合体連鎖が珪素原子と酸素原子との交互配列からなる重合体を主成分とする合成樹脂であって、コーティング可能なシリコーン樹脂が挙げられる。このようなシリコーン樹脂としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリアルキルアルケニルシロキサン、ポリアルキルハイドロシロキサンなどが挙げられる。これらのシリコーン樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられる。また、シリコーン樹脂は、(a)メチルビニルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンとを塩化第一白金酸、塩化第ニ白金酸、及び白金コンプレックス塩、塩化白金酸とシロキサンとの錯体等で例示される白金触媒の存在下で付加反応させたもの、(b)両末端シラノール官能性長鎖ジメチルシロキサンと、メチルハイドロジェンポリシロキサン或いはメチルメトキシポリシロキサンとを、有機錫系触媒の存在下で縮合反応させたものなどであってもよい。
(凸部)
巻回シートは、その表面(例えば、剥離層の表面)に、1又は複数の凸部を含み、凸部の数が複数である場合には、各凸部は、巻回方向に亘って形成されていることが好ましい。
凸部の形状は、(a1)巻回方向に対して垂直である直線形状(以下、「直線形状a1」ともいう。)、(a2)巻回方向に対して垂直である波線形状(以下、「波線形状a2」ともいう。)、(a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状(以下、「ジグザグ線形状a3」ともいう。)、又は(a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とする領域を含む枠形状(以下、「枠形状a4」ともいう。)である。
直線形状a1としては、例えば、図2に示す形状(a)~(e)が挙げられる。なお、図2に示す各形状は、それぞれ巻回シートを平面視した時の形状であり、図2中、塗りつぶした部分が凸形状を示す。直線形状a1は、必ずしも厳密な意味での直線の形状である必要はなく、本発明の作用効果を阻害しない範囲において、円弧の形状を有してもよい。また、直線形状a1は、図2(a)に示すように、巻回方向Mに幅を有する長方形状であってもよい。この場合、直線形状a1は、必ずしも図2(a)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに連続して形成される必要はなく、図2(b)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに非連続に(断続的に)形成されていてもよい。この場合、直線形状a1は、巻回方向に対して垂直な方向Tを長手方向とする。また、直線形状a1が、巻回方向Mに幅を有する長方形状である場合、そのコーナー部の一部又は全部が欠落した形状(例えば、図2(c)に示す菱形形状、図2(d)及び(e)に示す亀甲形状)であってもよい。
波線形状が、巻回方向に対して垂直であるとは、波線の始点と終点を結ぶ線分が、巻回方向に対して垂直であればよい。波線形状a2としては、例えば、図2(f)に示すように、巻回方向Mに幅を有する形状であってもよい。この場合、波線形状a2は、必ずしも図2(f)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに連続して形成される必要はなく、図2(g)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに非連続に(断続的に)形成されていてもよい。
ジグザグ線形状が、巻回方向に対して垂直であるとは、ジグザグ線形状の始点と終点を結ぶ線分が、巻回方向に対して垂直であればよい。ジグザグ線形状a3としては、例えば、図2(h)に示すように、巻回方向Mに幅を有する形状であってもよい。この場合、ジグザグ線形状a3は、必ずしも図2(h)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに連続して形成される必要はなく、図2(i)に示すように、巻回方向に対して垂直な方向Tに非連続に(断続的に)形成されていてもよい。
ジグザグ線形状は、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しており、本発明の作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、30°以下であることが好ましく、20°以下であることがより好ましい。
枠形状a4は、例えば、図2(j)~図2(n)に示すように、巻回方向、及び巻回方向に対して垂直な方向に連続した網目の形状であってもよく、図2(o)~図2(p)に示すように、巻回方向に非連続であり、巻回方向に対して垂直な方向に連続である形状であってもよく、図2(q)に示すように巻回方向、及び巻回方向に対して垂直な方向に非連続な形状であってもよい。この場合、枠に囲まれた領域は、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向とすればよく、そのような領域の形状としては、長方形状、菱形形状、亀甲形状、楕円形状などが挙げられる。このように凸部の形状を枠形状とすることで、例えば、レンジなどの調理器具を用いて、食材を加熱した際に発生する油分等の液体が、枠内に保持されて、調理器具の上にこぼれることを抑制することが可能となる。
巻回シートの厚さYに対する凸部の高さXの比率(X/Y)は、巻き癖を解消する観点から、0.3以上であり、破れの発生を抑制する観点から、14.0以下である。X/Yは、同様の観点から、1.7~14.0であることが好ましく、3.3~14.0であることがより好ましい。なお、高さX及び厚さYを測定する方法としては、実施例に記載の方法が挙げられる。
各凸部の高さは、同一であってもよく、異なっていてもよい。各凸部の高さが異なる場合には、凸部の高さXは、各凸部の高さの平均値をいう。
凸部の幅は、エンボス加工工程において、凸部がシートに模様(柄)として認識し得る程度に十分に入れるための工程上の観点から、0.1mm以上であり、巻き癖を解消する観点から、3mm以下である(条件(d))。同様の観点から、凸部の幅は、0.1~2mmであることがより好ましく、0.1~1mmであることが更に好ましい。
凸部は、巻回方向に距離を置いて複数配置されており、複数の隣り合う凸部間の距離は、エンボス加工工程において、凸部がシートに模様(柄)として認識し得る程度に十分に入れるための工程上の観点から、0.5mm以上であり、巻き癖を解消する観点から、20mm以下である(条件(e))。同様の観点から、複数の隣り合う凸部間の距離は、0.5~10mmであることがより好ましく、0.5~5mmであることが更に好ましい。
シートに凸部を形成する方法としては、例えば、公知のエンボス加工を行う方法が挙げられる。より具体的には、シートを、加熱処理が可能なエンボスロールと、受けロールとの間を通過させてエンボス加工処理を行う方法が挙げられる。ここで、エンボス加工処理を行った後に、公知の巻き取り装置を用いて、シートを巻き取ることにより、巻回シートが得られる。
凸部が、条件(a)~(e)を満たすためには、例えば、エンボスロールの材質、受けロールの材質、エンボスロールと受けロールの線圧、エンボスロールの加熱温度、巻き取り装置における巻き取り速度、エンボスロールの模様(柄)の深さなどを調整すればよい。
巻回シートの巻回方向の長さは、例えば、30cm~50m程度であってもよい。
巻回シートにおいて、ループスティフネステスターを用いて、巻回方向に対して垂直な方向の曲げ強度cと、前記巻回方向の曲げ強度dを測定した場合の曲げ強度比(c/d)は、巻回シートの曲げ剛性を持たせる観点から、0.5を超えて、2.0未満であることが好ましく、0.6を超えて、1.6未満であることがより好ましく、0.7を超えて、1.3未満であることが更に好ましい。この曲げ強度比が、0.5を超えて、2.0未満であると、シートの曲げ強度がバランスしているので、使用時にシートが折れ曲がり難く、使い勝手が良い。
以下、実施例及び比較例を示して本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例及び比較例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
ケミカルパルプの紙の両面に、シリコーン樹脂コーティングを施し、横幅30cmに裁断することによりシートを得た。得られたシートの厚さは30μm、目付は40g/m2であった。
次に、上記シートを巻き取り装置の巻き出し部から繰り出し、表1に示す条件1を満たした金属製エンボスロールと、受けロール(ゴムロール A98)との間を通過させてエンボス加工処理を行った後(エンボス加工工程)、エンボスの凸部を、巻きの内側に配置されるようにして、巻き径(内径)30mm、巻き長5mの小巻きのシートとして、巻き速度40m/分にて巻き取った。その際、シートの表面に表2に示す形状及び特性を満たす凸部が付与されるようにした。
[実施例2]
表1に示す条件2を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例3]
表1に示す条件3を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例4]
表1に示す条件4を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例5]
表1に示す条件5を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例6]
表1に示す条件6を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例7]
表1に示す条件7を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例8]
表1に示す条件8を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例9]
表1に示す条件9を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例10]
表1に示す条件10を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例11]
表1に示す条件11を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例12]
表1に示す条件12を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[実施例13]
表1に示す条件13を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[比較例1]
エンボス加工工程を行わない以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[比較例2]
凸部が巻きの外側に配置されるように小巻きのシートとして巻き取った以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[比較例3]
表1に示す条件14を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[比較例4]
表1に示す条件15を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
[比較例5]
表1に示す条件16を満たした金属製エンボスロールを用いた以外は実施例1と同様にして調理用巻回シートを作製した。
Figure 0007224152000001
得られた調理用巻回シートの各物性を以下に示す方法で測定した。測定結果及び評価結果を表2~表7に示す。なお、表中の比率(X/Y)とは、巻回シートの厚さYに対する凸部の高さXの比率である。
[巻回シートの厚さY]
ダイヤルゲージ(テクロック製品の「SM-1201LW(測定子、アンビルともφ3mm球状)」)を用いて、エンボスが付与されていない部分を測定した。測定値は、任意の異なる箇所を10点測定し、その平均値とした。
[巻回シートの凸部の高さX]
レーザー顕微鏡(オリンパス製品の「LEXT OLS4000」)を用いて得られた巻回シートの凸部の高さX(凸部の頂点と底部との段差)を測定した。測定値は、任意の異なる箇所を10点測定し、その平均値とした。
[破れの評価]
巻回シートの表面の破れを目視で確認し、以下の評価基準に従って、破れの評価を行った。
(評価基準)
〇:破れがなかった。
×:破れが発生した。
[巻き癖評価]
巻回シートを、23℃×50%RHの環境下に24時間静置した。その後、巻回方向の長さが30cmとなるように切り取り、以下の評価基準に従って、巻きの内側を上に向けた平置きの状態での巻き癖の程度を評価した。
(評価基準)
◎:図7(a)のシートの模式断面図に示すように、カールが発生しなかった。
〇:図7(b)のシートの模式断面図(なお、図7(b)の点線は、半周位置を示す。以下同じ。)に示すように、半周以下のカールが発生した。
△:図7(c)のシートの模式断面図に示すように、半周以上、1周未満のカールが発生した。
×:図7(d)のシートの模式断面図に示すように、1周以上のカールが発生した。
[カール高さ評価]
巻回シートを、23℃×50%RHの環境下に24時間静置した。その後、図3の説明図に示すように、巻回シートに、以下の手順(1)~(3)により、切れ目をつけた。なお、この図3では、凸部の形状は省略している。
(1)巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、巻回方向の長さが30cmとなるように切り取った。
(2)図3(A)に示すように、切り取られたシートの中央部に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作った。
(3)図3(A)に示すように、更に、巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、第1の切れ目と、第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成した。
次に、図3(B)に示すように、巻回シートの高さ方向(厚さ方向)にカールしたバツ印の頂点の高さHを測定した。測定値は、巻回シートの異なる箇所を5点測定し、その平均値とした。
なお、カールが1周以上した場合は、カールの高さの測定は不可能であるので、このような場合には巻き癖解消の効果はないと考えられる。
[曲げ強度評価]
ループスティフネステスター(東洋精機製作所製品、タイプ:DA)を用いて、以下の条件により、図8に示すように巻回シートの巻回方向M、及び巻回方向Mに対して垂直な方向Tのそれぞれの方向の曲げ強度(単位:mN)を評価した。まず、図8に示すように、巻回方向Mに長いサンプル(Mサンプル)と、巻回方向Mに対して垂直な方向Tに長いサンプル(Tサンプル)を準備した。Mサンプルを、凸部が外側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定し、更に凸部が内側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定した。測定した計10回の曲げ強度の平均値を巻回方向の曲げ強度dとした。次に、Tサンプルを、凸部が外側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定し、更に凸部が内側に向くようにループ状の形態として、曲げ強度を5回測定した。測定した計10回の曲げ強度の平均値を巻回方向に対して垂直な方向Tの曲げ強度cとした。
(測定条件)
測定環境:23℃×50%RH
ループ長:50mm
サンプル寸法:サンプル長 120mm サンプル幅 25mm
圧縮速度:5mm/分
圧縮距離:10mm
保持時間:5秒
[曲げ剛性評価]
巻回シートを巻回方向の長さが30cmとなるように切り取り、調理器具の上に載せたときの曲げ剛性、すなわち、シートが折れ曲がらずに、調理器具の上に載せることができるか否かの評価を、以下の評価基準に従って行った。
(評価基準)
◎:シートの折れ曲がりがなく、調理器具の上に載せることができた。
○:シートの折れ曲がりが僅かに発生し、調理器具の上に載せることが若干容易ではなかった。
△:シートの折れ曲がりが少し発生し、調理器具の上に載せることが多少容易ではなかった。
×:シートの折れ曲がりが非常に大きく、調理器具の上に載せることが容易ではなかった。
Figure 0007224152000002
Figure 0007224152000003
Figure 0007224152000004
Figure 0007224152000005
Figure 0007224152000006
Figure 0007224152000007

Claims (4)

  1. 紙と、前記紙の少なくとも片面に積層された剥離層と、
    を含む調理用巻回シートであって、
    以下の手順(1)~(3)により、切れ目を作った時に巻回方向に形成するカールの高さが、20mm以下であり、
    前記シートが、その表面に、1又は複数の凸部を含み、前記凸部の数が複数である場合には、各凸部が、巻回方向に亘って形成されており、
    前記凸部が、以下の条件(a)~(c)を満たす調理用巻回シート。
    (1)前記巻回シートを、巻きの内側を上に向けて、前記巻回方向の長さが30cmとなるように切り取る
    (2)切り取られた巻回シートの中央部に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第1の切れ目を作る
    (3)更に、前記巻回方向に対して45°の角度で100mmの長さの第2の切れ目を作ることにより、前記第1の切れ目と、前記第2の切れ目とが、それぞれの切れ目の中央で交差し、交差の角度が90°であるバツ印の形状を形成する
    (a) 前記凸部の形状が、下記(a1)~(a4)のいずれかを満たす。
    (a1)巻回方向に対して垂直である直線形状
    (a2)巻回方向に対して垂直である波線形状
    (a3)巻回方向に対して垂直なジグザグ線形状であり、ジグザグを形成する各直線が、巻回方向に対して垂直な方向に0°を超え、40°以下で傾斜しているジグザグ線形状
    (a4)枠形状であり、枠に囲まれた領域が、巻回方向に対して垂直な方向を長手方向
    とする領域を含む枠形状
    (b) 前記巻回シートの厚さYに対する前記凸部の高さXの比率(X/Y)が、0.3~14.0である
    (c) 前記凸部が、前記巻回シートの巻きの内側に配置されている
  2. ループスティフネステスターを用いて、巻回方向に対して垂直な方向の曲げ強度cと、
    前記巻回方向の曲げ強度dを測定した場合の曲げ強度比(c/d)が、0.5を超えるようにした請求項記載の調理用巻回シート。
  3. 前記凸部の幅が、0.1~3mmである請求項1又は2に記載の調理用巻回シート。
  4. 前記凸部が、前記巻回方向に距離を置いて複数配置されており、前記複数の隣り合う凸部間の距離が、0.5~20mmである請求項1~のいずれか1項に記載の調理用巻回シート。
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