JP5398503B2 - キッチンペーパー及びキッチンペーパー製品 - Google Patents
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その上で、上述の用途の一つとして挙げられる揚げ物の過剰油分の吸収用途においては、揚げ物の衣などを傷つけない、揚げ物からの蒸気や油によって揚げ物がベタついたりしないように素早く油や水を吸収或いは発散させるとともに、その一旦吸収した油等が揚げ物に戻らないようにする機能が求められる。
例えば、上述のクレープ紙を積層したものは、不織布シートのものと比較して、キッチンペーパー全体としての厚みがなく、また、製造工程に起因する一定方向への繊維の高い配向性により液体の拡散性には優れるものの、繊維密度が高いために吸液速度が遅く、吸液量も少ないという欠点がある。さらに、紙自体の厚さがなく、厚み方向のクッション性が不織布シートのものより劣ることから、特に、上述の揚げ物の過剰油分の吸収用途に用いた場合、揚げ物の衣が剥がれたり、揚げ物からの蒸気や油によって揚げ物がベタついたりすることがある。
また、上述のとおり繊維密度が粗となるため、表面の滑らかさの印象についてはクレープ紙と比較すると劣る。
しかし、このキッチンペーパーは、各面において不織布シートとクレープ紙の機能を有するものであり、優れるものであるが各効果の面における、より有機的な機能向上がなく不十分な点も多く、また、製造時において積層後にワインダーでのシートを巻き取る際に不織布シートが断裂することがあり、加工適性の面で難があった。
<請求項1記載の発明>
2枚のシートが積層されたキッチンペーパーであって、
坪量10.0〜40.0g/m2、乾燥縦紙力800〜2000cNであるクレープ紙と、坪量45.1〜70.0g/m2、乾燥縦紙力300〜1000cNである不織布シートとが、クレープ紙及び不織布シートの双方に付与されたマクロエンボスのエンボス天部に付与された接着剤を介して、ネステッド形式で積層一体化され、
前記クレープ紙と前記不織布シートとが、クレープ紙の乾燥縦紙力(Fgk)>不織布シートの乾燥縦紙力(Fgh)の関係にあり、
積層一体化された状態における伸び率が18.0〜30.0%であり、かつ、乾燥縦紙力(Fs)が900〜2200cNであるとともに、[((Fgk)+(Fgh))−(Fs)]/((Fgk)+(Fgh))×100%≦10%の関係を有し、
さらに、切断用のミシン目線を有し、そのミシン目線のカットタイ比(カット部分:タイ部分)が5:1〜8:1、タイ部分の長さが0.75〜1.25mm、ミシン目強度が200〜500cNである、ことを特徴とするキッチンペーパー。
前記クレープ紙が親水性繊維を90%以上含むものであり、
前記不織布シートが、親水性繊維を40%以上含みエアレイド法によるものである請求項1記載のキッチンペーパー。
前記マクロエンボスのエンボス面積率がキッチンペーパーの片面の面積に対して5.0〜40%、かつ、少なくともクレープ紙に付与されたマクロエンボスは、その単位マクロエンボスのエンボス天部面積が1.75〜9.0mm2、エンボス深さが0.9〜1.5mmである請求項1又は2記載のキッチンペーパー。
クレープ紙に、前記マクロエンボスとともに、単位エンボスの面積が0.04〜1.0mm2、エンボス深さ0.1〜1.0mmのマイクロエンボスがキッチンペーパーの片面の面積に対して5.0〜40%付与されており、かつ、不織布シートにはマイクロエンボスが付与されていない請求項1〜3の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
前記キッチンペーパーは、クレープ紙面のクレープ高低差が60〜70μmであり、クレープ頂点間距離が35〜45μmであり、かつ、8枚重ねでクレープ紙側から測定した白色度が77〜98%である請求項1〜4の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
不織布シートを構成する親水性繊維は、繊維長1.0〜12.0mmのパルプ繊維である請求項1〜5の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
クレープ紙は、非エンボス部分の厚さが140〜250μmであり、不織布シートの非エンボス部分の厚さが500〜1000μmである請求項1〜6の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
水平台上に載置したろ紙の上に、さらに前記不織布シートを上方、前記クレープ紙を下方となるようにして重ね、前記不織布シート側から1000μLのサラダ油を滴下したのち4秒経過後に、前記ろ紙に移行したサラダ油の重量で規定される油の裏抜け量が0.25g以下である請求項1〜7の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
水平台上に載置したろ紙の上に、さらに前記不織布シートを上方、前記クレープ紙を下方となるようにして重ね、前記不織布シート側から1000μLのサラダ油を滴下したのち4秒経過後に、さらに、前記不織布シート側に別のろ紙を重ね、その上から底面平滑、底面面積56cm2、重量70gの分銅を載置し、1分間経過後において前記別のろ紙に移行したサラダ油の重量で規定される油の戻り量が0.7g以下である請求項1〜8の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
請求項1〜9の何れか1項に記載のキッチンペーパーが、帯状とされ、そのクレープ紙側面が巻取り外面、不織布シート側が巻取り内面として巻取られていることを特徴とするキッチンペーパー製品。
本発明のキッチンペーパーは、エアレイド不織布シートとクレープ紙に所定の紙力差を持たせ、さらに、エアレイド法による不織布シートとクレープ紙の双方(以下、不織布シートとクレープ紙の双方をまとめて各シートと言うことがある)にマクロエンボスを付与し、これがネステッド形式としたことにより、ワインダー巻き取り時の破断という製造上の問題が改善され、加工適性の悪化がなく、これにより消費者が実使用の際には一般的なキッチンペーパーと比較してミシン目線においてちぎり易く利便性が極めて高いものとすることができる。加工適性についても、従来の不織布シートにエンボスを付与しない場合と比較してワインダーでの伸びが軽減されるため、断裂が起こりにくくなり、且つ、紙力の低下も抑えられる。
この機能は、不織布シートに付与されたマクロエンボスの天部には接着剤を付与しないことでより、その伸びしろがより柔軟となり顕著になる。
特に、本発明のキッチンペーパーでは、エアレイド法による不織布シートにも比較的大きいマクロエンボスが付与されている。エアレイド法による不織布シートのクッション性が高いために揚げ物を載置しても、そのエンボスは潰れがたい。そして、この比較的大きいマクロエンボスによる表面の凹凸の存在によって、揚げ物自体との接触面積が低くなるとともに、揚げ物からの油分との接触範囲が広くなり、もって繊維間の空隙が多いことに起因する吸液速度の早さがより向上され、瞬時に油を吸収することができる。その上、揚げ物から放出される蒸気などもエンボス凹部及び当該繊維間空隙の多さによって発散性がより一層高まる。
従来の不織布シートのみのキッチンペーパーでは、不織布シート面においては油と比較して水分の保持性が十分ではなく、水分の吸収保持・水拭き用途等の清掃用途においては十分なものではなかったが、本願発明では親水性繊維を40%以上含むこととすることにより、この水分との親和性が不織布シート面において向上され不織布シート面における清掃用途、水分の保持性が改善される。
すなわち、水分は油分と比較して粘度が低い傾向にあり、不織布シートの繊維間空隙の存在に起因する浸透現象によって一旦空隙内に浸透してもそれが保持されがたい。油分では粘度の高さにより空隙内へ止まる作用がある。
本発明のキッチンペーパーでは、不織布シート面にマクロエンボスが付与されていることから、塵などの固形物の掻き取り性能が向上され、これによっても清掃用途における対応性が向上されている。
さらに、クレープ紙にマイクロエンボスを施すことでより一層意匠性が高まる。
また、この見た目については、不織布シートにマクロエンボスを付与することにより、不織布シート面においても向上する。
白色度の明確な相違は、8枚重ね程度で確実に発現し、一般的な製品形態である、ロール形態、ポップアップ式形態が50枚程度重ねられていることを考慮すれば、商品訴求力の点で極めて有用な効果である。
さらに、本発明のキッチンペーパーでは、それを製品形態とするにあたって、キッチンペーパーを帯状として、そのクレープ紙側面が巻取り外面、不織布シート側が巻取り内面として巻取られていることとすると、マクロエンボス及びマイクロエンボスによる意匠、表面の滑らかさ等において不織布シート面よりも優れるクレープ紙面が視認される外面となる優れた美匠性を呈する製品となる。また、伸びによるワインダーでの製造困難性がより一層の改善がなされる。
図1は、本形態のキッチンペーパーX1の説明するための斜視図である。図2は、キッチンペーパーX1の断面を拡大した模式図である、図3は、キッチンペーパーX1の他形態の断面を拡大した模式図である。なお、図3ではマクロエンボスが規則正しく配列されているが、当然にマクロエンボスの平面視の配置によっては、このように規則正しく配列されないことがある。図4は、ロール形態を採る本発明のキッチンペーパー製品の斜視図である。図5は、従来のクレープ紙同士をネステッド形式で積層したキッチンペーパーの断面を拡大した模式図である。
本発明のキッチンペーパーX1は、親水性繊維を含むクレープ紙1と、親水性繊維を含むエアレイド法による不織布シート2とが、それらに付与されたマクロエンボス10,20の天部10t,20tに付与された接着剤を介してネステッド形式で積層一体化され、さらに所定のミシン目線5を有するものである。
また、この範囲であると、後述するミシン目線5の設計が可能となり、ミシン目線形成によって、ワインダー加工時にミシン目線において断紙する問題が防止される。
他方、本発明のキッチンペーパーX1は、切断用のミシン目線5を有し、そのミシン目線5のカットタイ比は、5:1〜8:1とし、タイ部分が0.75〜1.25mmである。また、ミシン目強度が200〜500cNである。このようにすると、従来キッチンペーパーの欠点であるクレープ紙同士を積層したキッチンペーパーにおける裁断伸しがたさと、不織布シートのみからなるキッチンペーパーの裁断面の毛羽立ちが効果的に防止されるとともに、ワインダーでの巻き取り時にミシン目線で断紙するおそれが格段に小さくなる。そして、この構成による効果は、エアレイド不織布シート2とクレープ紙1とをネステッド形式で積層一体化するとともに、上述の各シートの坪量、乾燥引張強度等の規定と相まって効果的に達成される。
また、ミシン目強度の測定は、上述のJIS P 8113に基づく紙力及び伸び率の測定方法に準じて、縦方向に、幅50mmで、つかみ間隔間にミシン目線が位置するようにして測定する。
他方、本発明のキッチンペーパーX1は、クレープ紙1及び不織布シート2のそれぞれにマクロエンボス10,20が付与されており、それらがネステッド形式で積層一体化されている。また、好ましくは、クレープ紙1にはマイクロエンボス(図示しない)が付与されているのがよい。
なお、前記天部10t,20tとは対面するシートからみて接近するように突出する凸部の頂面、前記底部とは対面するシートからみて離間するように凹む凹部の底面である。
他方、各シート1,2に対するエンボス加工は、一対のエンボスロール間に各シートを通すことにより行うことができる。一対のエンボスロールは、一方をゴムなどからなる弾性ロールとし、他方をエンボス付与凸部を有する金属ロールとするのが好ましい。弾性ロール及び金属ロールの組み合わせが好ましいのは、ロールのクリアランス調整の問題や、ロールに紙粉等が詰まるなどの不具合が生じないためである。
これは、上述のとおり本発明のキッチンペーパーX1は、クッション性のある不織布シート2とクレープ紙1をネステッド形式で積層一体化することに起因すると思われる。すなわち、クッション性のあるエアレイド不織布シート2にマクロエンボスが付与された後、クレープ紙1と接着されるため、エンボス付与時に収縮された不織布シート繊維群がクレープ紙1との接着後に拡張して戻り、結果的にクレープ紙1のクレープや不要な皺が伸ばされることによると推測される。
本発明のキッチンペーパーX1におけるクレープ紙1は、親水性繊維を90%以上含むのが望ましい。90%以上とすることで、クレープ紙特有の効果が効果的に的発現する。ここで、親水性繊維の含有量については、好ましくは98%以上、より好ましくは100%である。
この数値範囲については、少なくとも90%以上であれば、本願発明のキッチンペーパーの効果を奏するものの、例えば、クレープ紙に特別な機能を付与すべく、或いは、原料として古紙パルプを用いることにより、これに由来する親水性を阻害する繊維等が含有されていたとしても98%以上であればほぼ確実に本願発明の効果を奏し、また、非親水性の化学繊維を混抄、或いは古紙パルプを利用したクレープ紙の製造は、親水性繊維100%からなるクレープ紙の製造と比較すると工程が増加するなど容易ではないため、より好ましくは親水性繊維100%としている。
なお、本発明におけるクレープ率とは、(((製紙時のドライヤーの周速)−(リール周速))/(製紙時のドライヤーの周速)×100)により算出することができる。
なお、クレープ高低差、クレープ間隔は、レーザー顕微鏡を用いることで測定することができる。
他方、本発明のキッチンペーパーX1は、吸収した油の保持性向上のためクレープ紙1の不織布シート対向面に親油性油剤が担持せしめられているのが望ましい。
ここで、担持面の面積としては、少なくともシート面の概ね50%以上、好ましくは80%以上、特別には全面的とするのがよい。細かくは油の保持性との関係により適宜調整する。部分的に担持させる場合には、担持部分を散在的に、例えば、平面直視で網目模様状、格子模様状、散点状に担持せしめるのがよい。部分的に担持せしめる利点は、マクロエンボスを介した二層の接着性を阻害しがたいことである。もちろん、油分保持性の点では全面的が望ましい。
流動パラフィンは、酸化安定性の点で優れ、特に好適である。
トリグリセリドを用いる場合、炭素数6〜12の飽和脂肪酸からなるもの、特には中鎖脂肪酸が特に好適である。飽和であることで酸化安定性に優れ、炭素数が6〜12とすることで適度な分子量でシート地への付与性が良好となる。また、単純な直鎖脂肪酸よりトリグリセリドの形態のほうが油の拡散・浸透性を高める効果に優れる。
本発明のキッチンペーパーX1の不織布シート2は、エアレイド法により製造されたものである。このエアレイド法は、気流により比較的短い繊維を堆積させ接着剤等によってシート状にするものであり、その繊維配向性について、構成繊維の先端部が、表面及びその近傍に無数存在しているとともに、その構成繊維が三次元的にランダムな状態で分散し、さらにシートの厚さ方向に延在する繊維間空隙が多く形成されている特徴があり、水よりも粘度の高い油に対しても良好な吸収速度を示すとともに、優れたクッション性を有し、本発明のキッチンペーパーの作用効果を効果的に発揮させる。なお、本発明のキッチンペーパーでは、上述のエアレイド法による繊維配向性は重要な特徴であり、従って、エアレイド法による三次元的な繊維配向性が阻害されるような水流絡交処理等はされていないのが望ましい。
以上の構成をとることで、製造が容易であるとともにミシン目線5における切断が確実なものとなり実使用においての利便性も極めて高いものとなる。そして、さらに本形態のキッチンペーパーは、上記製造の容易性を確保しながらも下記の吸液性に関する特徴的な構成を有することができる。
本発明は、不織布シート2で吸収された油がクレープ紙1及びエンボス間空隙40にしっかりと保持されるので、このような油の裏抜け量が達成できる。
上記の本発明のキッチンペーパーX1は、特に図4に示すように、帯状としてこれを短手方向の紙幅と実質的に同幅の管芯に巻くなどしてロール状のキッチンペーパー製品X2とするに適する。
この場合、管芯は、この種のキッチンペーパーに用いられている既知のものが利用できる。一般例を示せば、その外径(巻き直径)L4は30〜50mm、幅Hは100〜250mm程度とすることができる。
次いで、本発明のキッチンペーパーの構成と加工適性(製造容易性)及びミシン目線での裁断のしやすさ(利便性)の効果を確認するための試験を行なったので以下に詳述する。
各例における不織布シートはすべて、繊維原料が100%パルプ繊維であり、繊維同士の接着剤にアクリル酸系樹脂を使用したパルプエアレイド不織布シート(ハビックス社製)を用いた。
また、各例におけるクレープ紙は、すべてパルプ繊維100%(NBKP:LBKP=70:30)からなるものであり、そのマクロエンボスの構成についても同一である。マクロエンボスのエンボス深さは1.4mm、エンボス天部面積は1.8mm2とした。
両シートの接着面積率はすべて7%であり、シート間を接着する接着剤はすべてクレープ紙のエンボスの天部のみに付与した(クレープ紙同士の場合は一方のシートのみ、クレープ紙同士のティップ トゥ ティップ形式〔比較例2〕は14%の接着面積率)。
ミシン目線については、カットタイ比5:1、タイ部の長さは1mmとした。
表中式Aとは、[((Fgk)+(Fgh))−(Fs)]/((Fgk)+(Fgh))×100%である。
次に、タイ部の長さとカット対比について試験した結果について詳述する。結果等は表2に示す。
試験に用いた試料は坪量28.1g/m2のクレープ紙と45.2g/m2の不織布シートを積層したものを基本として、不織布シートへのエンボスの有無、タイ部の長さ、カット対比を変化させたものとした。詳細は表1中に示す。
なお、各例における不織布シートはすべて、繊維原料が100%パルプ繊維であり、繊維同士の接着剤にアクリル酸系樹脂を使用したパルプエアレイド不織布シート(ハビックス社製)を用いた。
本発明の吸液性の効果を確認するための試験を行なったので以下に詳述する。
まず、試料(本発明の実施例及び比較例)を作成し、実際に吸水量、吸油量、吸水速度、吸油速度、油の裏抜け、油の戻りを測定した。結果は、各例の構造、組成、物性とともに表3に示す。
本発明の意匠性、特に白色度についての効果を確認するための試験を行なったので以下に詳述する。結果は、表4に示す。なお、試料1〜5にかかるものは、本発明の実施例であり、クレープ紙と不織布シートとをネステッド形式で積層一体化したものであり、試料6〜10は試料1〜5に用いたものと同様のクレープ紙地を用いて、クレープ紙同士をネステッド形式で積層一体化したものである。また、試料11〜15は、試料1〜10と同様の抄紙原料を用いて坪量のみを28g/m2に変更したクレープ紙地を用いて、クレープ紙同士をネステッド形式で積層一体化したものである。なお、各試料のクレープ紙に対するマクロエンボス構成及び付与条件はすべて同一とした。本発明の実施例である試料1〜5についても、クレープ紙に対するマクロエンボスと不織布シートに対するエンボス付与条件は同様にした。
本発明の意匠性、特に表面の滑らかさについての確認するための試験を行なったので以下に詳述する。
試験例4で作成した試料1〜15の表面性について、クレープ間隔及びクレープ高低差を測定した。結果は下記表5に示す。
なお、クレープ紙間隔及びクレープ高低差は、キーエンス社製レーザー顕微鏡VK−9500により測定した。
Claims (10)
- 2枚のシートが積層されたキッチンペーパーであって、
坪量10.0〜40.0g/m2、乾燥縦紙力800〜2000cNであるクレープ紙と、坪量45.1〜70.0g/m2、乾燥縦紙力300〜1000cNである不織布シートとが、クレープ紙及び不織布シートの双方に付与されたマクロエンボスのエンボス天部に付与された接着剤を介して、ネステッド形式で積層一体化され、
前記クレープ紙と前記不織布シートとが、クレープ紙の乾燥縦紙力(Fgk)>不織布シートの乾燥縦紙力(FgK)の関係にあり、
積層一体化された状態における伸び率が18.0〜30.0%であり、かつ、乾燥縦紙力(Fs)が900〜2200cNであるとともに、[((Fgk)+(Fgh))−(Fs)]/((Fgk)+(Fgh))×100%≦10%の関係を有し、
さらに、切断用のミシン目線を有し、そのミシン目線のカットタイ比(カット部分:タイ部分)が5:1〜8:1、タイ部分の長さが0.75〜1.25mm、ミシン目強度が200〜500cNである、ことを特徴とするキッチンペーパー。 - 前記クレープ紙が親水性繊維を90%以上含むものであり、
前記不織布シートが、親水性繊維を40%以上含みエアレイド法によるものである請求項1記載のキッチンペーパー。 - 前記マクロエンボスのエンボス面積率がキッチンペーパーの片面の面積に対して5.0〜40%であり、かつ、少なくともクレープ紙に付与されたマクロエンボスは、その単位マクロエンボスのエンボス天部面積が1.75〜9.0mm2、エンボス深さが0.9〜1.5mmである請求項1又は2記載のキッチンペーパー。
- クレープ紙に、前記マクロエンボスとともに、単位エンボスの面積が0.04〜1.0mm2、エンボス深さ0.1〜1.0mmのマイクロエンボスがキッチンペーパーの片面の面積に対して5.0〜40%付与されており、かつ、不織布シートにはマイクロエンボスが付与されていない請求項1〜3の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- 前記キッチンペーパーは、クレープ紙面のクレープ高低差が60〜70μmであり、クレープ頂点間距離が35〜45μmであり、かつ、8枚重ねでクレープ紙側から測定した白色度が77〜98である請求項1〜4の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- 不織布シートを構成する親水性繊維は、繊維長1.0〜12.0mmのパルプ繊維である請求項1〜5の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- クレープ紙は、非エンボス部分の厚さが140〜250μmであり、不織布シートの非エンボス部分の厚さが500〜1000μmである請求項1〜6の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- 水平台上に載置したろ紙の上に、さらに前記不織布シートを上方、前記クレープ紙を下方となるようにして重ね、前記不織布シート側から1000μLのサラダ油を滴下したのち4秒経過後に、前記ろ紙に移行したサラダ油の重量で規定される油の裏抜け量が0.25g以下である請求項1〜7の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- 水平台上に載置したろ紙の上に、さらに前記不織布シートを上方、前記クレープ紙を下方となるようにして重ね、前記不織布シート側から1000μLのサラダ油を滴下したのち4秒経過後に、さらに、前記不織布シート側に別のろ紙を重ね、その上から底面平滑、底面面積56cm2、重量70gの分銅を載置し、1分間経過後において前記別のろ紙に移行したサラダ油の重量で規定される油の戻り量が0.7g以下である請求項1〜8の何れか1項に記載のキッチンペーパー。
- 請求項1〜9の何れか1項に記載のキッチンペーパーが、帯状とされ、そのクレープ紙側面が巻取り外面、不織布シート側が巻取り内面として巻取られていることを特徴とするキッチンペーパー製品。
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