JP2009041006A - エマルジョン凝固剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することを可能とするエマルジョン凝固剤の提供。
【解決手段】エマルジョン粒子を含有するタイヤパンクシール材を凝固させるためのエマルジョン凝固剤であって、前記エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こす鉱物と、ゲル化剤とを含有するエマルジョン凝固剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、エマルジョン凝固剤に関する。
従来、パンクしたタイヤを修理するタイヤパンクシール材として、天然ゴムラテックスに、粘着付与樹脂エマルジョンと凍結防止剤とを配合したもの(例えば、特許文献1〜2参照。)や、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)ラテックスやスチレン−ブタジエンゴム(SBR)ラテックス等の合成ゴムラテックスを使用したタイヤパンクシール材(例えば、特許文献3〜4参照。)が提案されている。
上記のようなタイヤパンクシール材は通常タイヤの空気充填部からタイヤ内に注入され、所定の空気圧まで空気が充填された後、車を走行させることにより、タイヤパンクシール材がパンク穴に到達する。そして、タイヤが回転し接地する際に受ける圧縮力や剪断力によってタイヤパンクシール材中のゴム粒子がタイヤ内で凝集体を形成し、パンク穴がシールされ、車は走行が可能となる。
タイヤパンクシール材で補修されたタイヤは、タイヤ使用後タイヤ内に、凝集せず液体のままのタイヤパンクシール材が残っている状態であり、その状態で車から取り外される。そして、タイヤからリムが外され、タイヤ内に残ったタイヤパンクシール材が例えば洗ビン等を使用してタイヤ内から回収される。
しかしながら、タイヤパンクシール材は一般的にエチレングリコールのような凍結防止剤を含むため、回収されたタイヤパンクシール材をそのまま廃棄することができない。
特開2004−035867号公報 特許第3210863号公報 特開2005−170973号公報 特開2001−62934号公報
また、タイヤからタイヤパンクシール材を十分に回収することが困難であることを本願発明者は見出した。
したがって、本発明は、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することを可能とするエマルジョン凝固剤を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、タイヤパンクシール材が含有するエマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こす鉱物と、ゲル化剤とを含有するエマルジョン凝固剤が、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することを可能とすることを知見した。
また、本発明者は、上記のエマルジョン凝固剤とタイヤパンクシール材とのセット品が、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することが可能であることを知見した。
更に、本発明者は、上述のエマルジョン凝固剤を使用するタイヤパンクシール材の回収方法によれば、容易に、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することが可能であることを知見した。
本発明者は、これらの知見に基づき本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(16)を提供する。
(1) エマルジョン粒子を含有するタイヤパンクシール材を凝固させるためのエマルジョン凝固剤であって、前記エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こす鉱物と、ゲル化剤とを含有するエマルジョン凝固剤。
(2) 前記鉱物が、ケイ酸塩、酸化物および炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載のエマルジョン凝固剤。
(3) 前記鉱物が、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)または(2)に記載のエマルジョン凝固剤。
(4) 前記ゲル化剤が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロースおよびこれらの変性ポリマー、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール並びにジベンジリデンソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(3)のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
(5) 前記ゲル化剤の量が、前記鉱物100質量部に対して、20〜700質量部である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
(6) 前記ケイ酸ナトリウムが、Na2SiO3、Na4SiO4、Na2Si25およびNa2Si49からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(3)または(4)に記載のエマルジョン凝固剤。
(7)前記ケイ酸ナトリウムが水溶液である上記(6)に記載のエマルジョン凝固剤。
(8) 前記水溶液が水ガラスである上記(7)に記載のエマルジョン凝固剤。
(9) 前記鉱物がケイ酸ナトリウムであり、前記ゲル化剤の量が、前記ケイ酸ナトリウム(固形分量)100質量部に対して、6〜20質量部である請求項6〜8のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
(10) エマルジョン粒子と凍結防止剤とを含有するタイヤパンクシール材と上記(1)〜(9)のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤とを具備するタイヤパンクシール材セット。
(11) 前記エマルジョン粒子が、天然ゴム系ラテックスまたは合成樹脂系エマルジョンである上記(10)に記載のタイヤパンクシール材セット。
(12) 前記凍結防止剤が、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびジエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(10)または(11)に記載のタイヤパンクシール材セット。
(13) 前記タイヤパンクシール材がさらに粘着付与剤を含有し、前記粘着付与剤が、ロジン系樹脂、重合ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂およびテルペンフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエマルジョンである上記(10)〜(12)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
(14) 前記エマルジョン凝固剤の量が、前記タイヤパンクシール材100質量部に対して、6〜40質量部である上記(10)〜(13)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
(15) 前記エマルジョン凝固剤に含有される鉱物がケイ酸ナトリウムであり、前記ケイ酸ナトリウムとゲル化剤との質量比(ケイ酸ナトリウムの質量部/ゲル化剤の質量部)が、前記タイヤパンクシール材100質量部に対して、50/3〜200/20である上記(10)〜(13)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
(16) タイヤ内にあるタイヤパンクシール材に上記(1)〜(9)のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤を加えるエマルジョン凝固剤添加工程と、前記タイヤパンクシール材を前記エマルジョン凝固剤で凝固させて凝固物とする凝固工程と、前記凝固物を前記タイヤ内から取り出す凝固物回収工程とを具備する、タイヤパンクシール材の回収方法。
本発明のエマルジョン凝固剤は、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することを可能とする。
また、本発明のタイヤパンクシール材セットは、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することが容易である。
さらに、本発明のタイヤパンクシール材の回収方法は、容易に、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収し、回収物を廃棄することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明のエマルジョン凝固剤は、
エマルジョン粒子を含有するタイヤパンクシール材を凝固させるためのエマルジョン凝固剤であって、
前記エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こす鉱物と、ゲル化剤とを含有するものである。
鉱物について以下に説明する。
本発明のエマルジョン凝固剤に含有される鉱物は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こすものであれば特に制限されない。
鉱物が、エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、エマルジョン粒子の凝集を引き起こすものであり、このような鉱物とエマルジョン粒子と用いる場合、鉱物は、エマルジョン粒子の安定性(つまり分散性)を低下させ、エマルジョン粒子を凝集させることができる。
なお、本願発明において鉱物は天然物または人工物(例えば、水ガラス)を含む。
本発明において、表面電荷は、タイヤパンクシール材に含有される、エマルジョン粒子1つが有する表面電荷、または全体のエマルジョン粒子が有する表面電荷をいう。
エマルジョン粒子は、例えば、エマルジョン粒子を形成するポリマーが有する親水性基(エマルジョンを製造する際、親水性基を有するモノマーを使用することによって、親水性基をポリマーに導入することができる。);ポリマーの主鎖の構造;エマルジョン粒子を分散させるために使用される、乳化剤、乳化分散剤、等によって表面電荷を有することができる。
親水性基(または親水基)としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基のようなアニオン性基;アミノ基のようなカチオン性基;ヒドロキシ基のようなノニオン性またはアニオン性を示す基が挙げられる。親水性基は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
乳化剤(または乳化分散剤)としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤のような界面活性剤が挙げられる。乳化剤(または乳化分散剤)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
エマルジョン粒子の表面電荷は、ゼータ電位を用いて示すことができる。ゼータ電位が0より大きい場合、エマルジョン粒子を形成するポリマーがカチオン性親水性基を有する場合(さらにアニオン性親水性基を有し、カチオン性親水性基の数がアニオン性親水性基より多い場合、および/またはカチオン性親水性基が強塩基でありアニオン性親水性基が弱酸である場合を含む。)、またはエマルジョン粒子がカチオン性界面活性剤を有する場合、エマルジョン粒子の表面電荷は正(カチオン性)となることができる。ゼータ電位が0より小さい場合、エマルジョン粒子を形成するポリマーがアニオン性親水性基を有する場合(さらにカチオン性親水性基を有し、アニオン性親水性基の数がカチオン性親水性基より多い場合、および/またはカチオン性親水性基が弱塩基でありアニオン性親水性基が強酸である場合を含む。)、またはエマルジョン粒子がアニオン性界面活性剤を有する場合、エマルジョン粒子の表面電荷は負(アニオン性)となることができる。ゼータ電位が0または0前後の場合(例えば、エマルジョン粒子を形成するポリマーが親水性基を有さない場合)、またはエマルジョン粒子がノニオン性界面活性剤を有する場合、エマルジョン粒子は表面電荷を有さない(表面電荷が0である)、またはエマルジョン粒子の表面電荷は0付近となることができる(エマルジョン粒子の表面はノニオン性(中性)となることができる)。
なお、本発明において、ゼータ電位は、ゼータ電位測定装置(大塚電子社製ELSZ−2)を使用して、23℃、65%相対湿度の条件下で測定されたものとする。
エマルジョン粒子の表面電荷が正または負の場合、少なくとも、エマルジョン粒子の表面電荷を弱める作用を有する(エマルジョン粒子と共有結合および/またはイオン結合を形成することができる)鉱物を含有するエマルジョン凝固剤を使用するのが有効である。
エマルジョン粒子が表面電荷がノニオン性の場合、少なくとも、エマルジョン粒子と水素結合する作用を有する鉱物を含有するエマルジョン凝固剤を使用するのが有効である。
エマルジョン粒子と鉱物との水素結合について、エマルジョン粒子が酸素原子を有し鉱物が水素原子を有する場合、エマルジョン粒子が水素原子を有し鉱物が酸素原子を有する場合、エマルジョン粒子と鉱物とは水素結合することができる。
エマルジョン粒子の表面電荷を弱める(つまりエマルジョン粒子の表面電荷を小さくする。タイヤパンクシール材に含有される、エマルジョン凝固剤を加えた後のエマルジョン粒子の表面電荷の大きさを、エマルジョン凝固剤を加える前のエマルジョン粒子の表面電荷の大きさよりも小さくする。)には、例えば、エマルジョン粒子の表面電荷とは反対の電荷を有する鉱物を使用することが挙げられる。エマルジョン粒子の表面電荷とは反対の電荷を有する鉱物を使用することによってエマルジョン粒子と鉱物のとの間に共有結合および/またはイオン結合を形成することができる。
鉱物は、エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることができるという観点から、エマルジョン粒子の表面電荷とは反対の電荷を有するものであるのが好ましい。
エマルジョン粒子の表面電荷が正である場合(エマルジョン粒子はカチオン性となる。)は鉱物の表面電荷は負(鉱物はアニオン性となる。)であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
エマルジョン粒子の表面電荷が負である場合(エマルジョン粒子はアニオン性となる。)は鉱物の表面電荷は正(鉱物はカチオン性となる。)であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
負の電荷を有する鉱物としては、例えば、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ベントナイト、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルク、カオリン、スメクタイト、セピオライトが挙げられる。
なかでも、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子と凝集しやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にできるという観点から、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、アルミナ、ベントナイト、ケイ酸ナトリウムおよびケイ酸マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのがより好ましい。
正の電荷を有する鉱物としては、例えば、炭酸カルシウムが挙げられる。
エマルジョン粒子と水素結合することによって、エマルジョン粒子を凝集させることができる鉱物としては、例えば、アルミナ、ベントナイト、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルク、カオリン、スメクタイト、セピオライト、炭酸カルシウムが挙げられる。
また、鉱物としては、例えば、ケイ酸塩、酸化物、炭酸塩が挙げられる。
ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、二酸化ケイ素;モンモリロナイト等のスメクタイト、ベントナイト、ゼオライト、カオリナイト、パーミキュライトのような粘土鉱物;水ガラスのような非晶質ケイ酸塩が挙げられる。
なかでも、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子や、エマルジョン粒子と鉱物との凝集体等をゲル化、凝集させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にでき、取り扱い上の安全性に優れるという観点から、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、粘土鉱物、水ガラス、が好ましく、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ナトリウム、粘土鉱物、水ガラスがより好ましい。
ケイ酸マグネシウムは特に制限されない。例えば、メタケイ酸マグネシウム(MgSiO3)、オルトケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4)、マグネシウムトリシリケート(Mg2Si3O8)、マグネシウムメゾトリシリケート、蛇紋石(Mg3Si2O7)などが挙げられる。
ケイ酸ナトリウムとしては、例えば、Na2SiO3、Na4SiO4、Na2Si25、Na2Si49が挙げられる。タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子や、エマルジョン粒子と鉱物との凝集体等をゲル化、凝集させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にでき、取り扱い上の安全性に優れるという観点から、ケイ酸ナトリウムは、Na2SiO3、Na4SiO4、Na2Si25およびNa2Si49からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
酸化物は、金属の酸化物であり、酸化物としては、例えば、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウムが挙げられる。
アルミナ(酸化アルミニウム)は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
炭酸塩は、金属の炭酸塩であり、炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムが挙げられる。
鉱物は取り扱いがしやすいという観点から粉体であるのが好ましい。
また、鉱物は、タイヤパンクシール材との混合性に優れるという観点から、水溶液であるのが好ましい。
また、鉱物は、タイヤパンクシール材をタイヤからより容易に回収し、回収物を廃棄することができ、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子や、エマルジョン粒子と鉱物との凝集体等をゲル化、凝集させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にでき、タイヤパンクシール材が液体のままであるならばそれは産業廃棄物として取り扱わなければならず、環境負荷が大きくコストもかかるが、ゲル化させた場合には一般ゴミと同様に廃棄でき、取り扱いに優れるという観点から、アルミナ、ケイ酸マグネシウムもしくは水ガラス(濃厚水溶液)であるのが好ましく、アルミナ、ケイ酸マグネシウムがより好ましい。水ガラスは、上記と同様の理由からNa2SiO3、Na4SiO4、Na2Si25およびNa2Si49からなる群から選ばれる少なくとも1種のケイ酸ナトリウムを含有する水ガラスであるのが好ましい。
鉱物は市販品を使用することができる。
鉱物はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ゲル化剤について以下に説明する。
本発明のエマルジョン凝固剤に含有されるゲル化剤は、吸水性および吸油性のうちの一方または両方を有するものであれば特に制限されない。
例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ジエチレングリコールのようなポリオキシアルキレンポリオール;住友精化社製アクアコークTWBのようなポリオキシアルキレンポリオールの変性ポリマー;アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールのような多糖類;ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールのような糖アルコールが挙げられる。
なかでも、水および凍結防止剤の混合液をゲル化させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にできるという観点から、吸水性および吸油性を有するのが好ましい。
また、水および凍結防止剤の混合液をゲル化させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にできるという観点から、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロースおよびこれらの変性ポリマー、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール並びにジベンジリデンソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましく、アルギン酸プロピレングリコールがより好ましい。
ゲル化剤は取扱いがしやすいという観点から粉体であるのが好ましい。
ゲル化剤は市販品を使用することができる。
ゲル化剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ゲル化剤の量は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子や、エマルジョン粒子と鉱物との凝集体等をゲル化、凝集させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にできるという観点から、鉱物100質量部に対して、20〜700質量部であるのが好ましく、60〜200質量部であるのがより好ましい。
鉱物がケイ酸ナトリウムである場合、ゲル化剤の量は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子や、エマルジョン粒子と鉱物との凝集体等をゲル化、凝集させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にできるという観点から、ケイ酸ナトリウム(固形分量)100質量部に対して、6〜20質量部であるのが好ましく、8〜17質量部であるのがより好ましい。
本発明のエマルジョン凝固剤は、鉱物およびゲル化剤の他に、所望により必要に応じて、例えば、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、帯電防止剤等のような添加剤を含有することができる。
充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物等が挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラック等の有機顔料等が挙げられる。
可塑剤としては、具体的には、例えば、ジイソノニルフタレート(DINP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。
揺変性付与剤としては、具体的には、例えば、エアロジル(日本エアロジル社製)、ディスパロン(楠本化成社製)等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等が挙げられる。
本発明のエマルジョン凝固剤は、その製造について特に制限されない。例えば、鉱物とゲル化剤と必要に応じて使用することができる添加剤とを均一に混合することによって製造することができる。
本発明のエマルジョン凝固剤は、取扱いに優れ、タイヤパンクシール材を凝固、ゲル化させやすく、回収物をより容易に回収することができるという観点から、粉体であるのが好ましい。
本発明のエマルジョン凝固剤が粉体である場合、粉体の平均粒径は、取扱いに優れ、タイヤパンクシール材を凝固、ゲル化させやすく、回収物をより容易に回収することができるという観点から、0.01〜1mm程度であるのが好ましい。
本発明のエマルジョン凝固剤は、液体であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
本発明のエマルジョン凝固剤は、タイヤパンクシール材を凝固させるために使用することができるものである。
本発明のエマルジョン凝固剤に含有される鉱物は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子の表面電荷を小さくすることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、エマルジョン粒子の安定性を低下させる効果を有する。
本発明のエマルジョン凝固剤をタイヤパンクシール材に加えると、例えば、鉱物とタイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子が有する親水性基、乳化剤、乳化分散剤(例えば、ポリビニルアルコールのような界面活性剤)との反応によって、エマルジョン粒子の表面電荷が弱められること、およびエマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方が起こり、エマルジョン粒子が破壊されエマルジョン粒子の2次凝集が発生する。
したがって、本発明のエマルジョン凝固剤がタイヤパンクシール材と混合されると、鉱物がエマルジョン粒子を効果的に凝集させることができ、凝集時間を短くすることができる。
また、本発明のエマルジョン凝固剤はゲル化剤を含有するので、本発明のエマルジョン凝固剤とタイヤパンクシール材との混合物(エマルジョン粒子と鉱物との凝集物、ゲル化剤、並びにタイヤパンクシール材に含有される、例えば、粘着付与剤、水および凍結防止剤が含まれる。)全体をゲル化させてタイヤから取り出すことができる。また回収の際、回収物は液体の状態と比較して残らずタイヤから取り出すことができ取扱いが容易である。また回収物を一般的な廃棄物として廃棄することができる。
なお、上記のメカニズムは本願発明者の推測であり、別のメカニズムであっても本願発明に含まれる。
次に、本発明のタイヤパンクシール材セットを以下に説明する。
本発明のタイヤパンクシール材セットは、
エマルジョン粒子と凍結防止剤とを含有するタイヤパンクシール材と本発明のエマルジョン凝固剤とを具備するものである。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材は、特に制限されない。例えば、エマルジョン粒子、粘着付与剤および凍結防止剤とを含有するものが挙げられる。
タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子について以下に説明する。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子としては、例えば、天然ゴム系ラテックス、合成樹脂系エマルジョンが挙げられる。
タイヤパンクシール材に用いられるエマルジョン粒子としてのゴム系ラテックスは特に制限されず、例えば、従来公知のものが挙げられる。具体的には例えば、天然ゴムラテックス;スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)のような合成ゴムラテックスが挙げられる。ゴム系ラテックスはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。ゴム系ラテックスの製造の際に使用される乳化分散剤は特に制限されず、例えば、以下に説明するアクリルエマルジョンを製造する際に使用するものと同様のものが挙げられる。
タイヤパンクシール材に用いられるエマルジョン粒子としての合成樹脂エマルジョンは、特に限定されず、従来公知の合成樹脂エマルジョンを用いることができる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、ウレタンエマルジョン、アクリルエマルジョン、ポリオレフィン系エマルジョン、エチレン酢酸ビニル系エマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョンが挙げられる。
合成樹脂エマルジョンは、pH5.5〜8.5における安定性が比較的良好であるものが好ましい。
エマルジョン粒子は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、入手が容易で安価であるという観点から、エチレン酢酸ビニル系エマルジョン、天然ゴムラテックス、SBRが好ましい。天然ゴムラテックスは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。SBRは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
<ウレタンエマルジョン>
ウレタンエマルジョンは、ポリウレタン粒子が水中に分散されたものである。ウレタンエマルジョンとしては、例えば、イオン性基を有するウレタンプレポリマーと、乳化分散剤とを水中で反応させて得られるものが好適に挙げられる。
ウレタンプレポリマーとしては、具体的には、例えば、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(A)と、活性水素を2個以上有する化合物(B)と、イソシアネート基と反応性を有する基とイオン性基とを有する化合物(C)とを共重合させて得られるウレタンプレポリマーが好適に挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(A)としては、通常のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものを用いることができる。具体的には、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等のTDI;ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート等のMDI;テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHMDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ノルボルナン骨格を有するジイソシアネート(NBDI)、および、これらのイソシアヌレート体等の変成品が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのイソシアネート基含有化合物の中でも、TDIおよびMDIが好ましい。これらのポリイソシアネートは汎用であるので、安価かつ入手が容易である。
化合物(B)は、活性水素を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、具体的には、例えば、ポリオール化合物、アミン化合物、アルカノールアミン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ポリオール化合物が好ましい。
ポリオール化合物としては、具体的には、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリカプロラクトンポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール;アジペートポリオール;ヒマシ油等のポリエステルポリオール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、貯蔵安定性に優れる点から、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールが好ましく、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールがより好ましい。
ポリオール化合物は、数平均分子量が500〜10000程度であるのが好ましく、2000〜6000程度であるのがより好ましい。
アミン化合物としては、具体的には、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
アルカノールアミンとしては、具体的には、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン等が挙げられる。
上記化合物(C)は、イソシアネート基と反応性を有する基とイオン性基とを有する化合物である。
上記イソシアネート基と反応性を有する基としては、具体的には、例えば、ヒドロキシ基、アミノ基(−NH2)、イミノ基(−NH−)、メルカプト基等が挙げられる。
ここで、イオン性基とは、中和することにより正または負に荷電しうる基をいう。具体的には、アニオン性基またはカチオン性基を意味する。
アニオン性基とは、塩基で中和することにより負に荷電しうる基をいう。具体的には、例えば、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基等が好適に挙げられる。カチオン性基とは、酸で中和または四級化剤と反応することにより正に荷電しうる基をいい、具体的には、例えば、第三級アミノ基が好適に挙げられる。
上記イオン性基がアニオン性基である場合、通常はタイヤパンクシール材のpHを調整する必要がなく、また、得られるタイヤパンクシール材は刺激臭がなく、スチールコードを腐食しにくい点から好ましい。
イソシアネート基と反応性を有する基とアニオン性基とを有する化合物(以下、「化合物(C1)」という。)としては、具体的には、例えば、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸等の脂肪族モノヒドロキシカルボン酸;ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエチル安息香酸、ヒドロキシけい皮酸等の芳香族モノヒドロキシカルボン酸;ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酢酸等のジヒドロキシカルボン酸;メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプト安息香酸等のメルカプトカルボン酸;アミノアジピン酸、アミノ安息香酸等のアミノカルボン酸;ヒドロキシベンゼンスルホン酸等のヒドロキシスルホン酸;3N−メルカプトエタンスルホン酸等のメルカプトスルホン酸;アミノベンゼンスルホン酸等のアミノスルホン酸等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
イソシアネート基と反応性を有する基とカチオン性基とを有する化合物(以下、「化合物(C2)」という。)としては、例えば、イソシアネート基と反応性を有する基と、第三級アミノ基とを有する化合物等が好適に挙げられる。
このような化合物としては、例えば、下記式(1)で表される化合物等が好適に挙げられる。
Figure 2009041006
上記式(1)中、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜4のアルキレン基を表す。
上記式(1)で表される化合物には、第三級アミノ基を有するジオール化合物、第三級アミノ基を有するトリオール化合物が含まれる。
このような化合物(C2)としては、具体的には、例えば、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−エチル−N,N−ジエタノールアミン、N−イソブチル−N,N−ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ウレタンプレポリマーの製造方法は、特に限定されないが、例えば、ポリイソシアネート化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)を同時にかくはん等して重合する方法が挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーの製造の際に、化合物(B)、化合物(C)を添加する順番は、特に限定されず、同時に添加してもよく、いずれかを先に添加してもよい。例えば、通常のウレタンプレポリマーの製造方法に従い、ポリイソシアネート化合物(A)および化合物(B)を反応させてウレタンプレポリマーを製造した後、化合物(C)を添加して付加する方法を用いることができる。
上記共重合は、得られるウレタンプレポリマーのイソシアネート基含有量(NCO%)が0.3〜3%となるように行うのが好ましい。
また、ポリイソシアネート化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)の合計質量に対して、ポリイソシアネート化合物(A)を1〜50質量%、化合物(B)を30〜90質量%、化合物(C)を0.1〜20質量%含有させ、これらを不活性ガス雰囲気下、60〜90℃下で2〜8時間程度かくはんして行うのが好ましい。ここで、NCO%とは、ウレタンプレポリマーの全質量に対するNCO基の質量%を表す。
また、上記共重合は、必要に応じて有機スズ化合物、有機ビスマス、アミン等のウレタン化触媒の存在下で行うことができ、有機スズ化合物の存在下で行うのが好ましい。
有機スズ化合物としては、具体的には、例えば、酢酸第一スズ、オクタン酸第一スズ、ラウリン酸第一スズ、オレイン酸第一スズ等のカルボン酸第一スズ;ジブチルスズアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジ−2−エチルヘキソエート、ジラウリルスズジアセテート、ジオクチルスズジアセテート等のカルボン酸のジアルキルスズ塩;水酸化トリメチルスズ、水酸化トリブチルスズ、水酸化トリオクチルスズ等の水酸化トリアルキルスズ:酸化ジブチルスズ、酸化ジオクチルスズ、酸化ジラウリルスズ等の酸化ジアルキルスズ;二塩化ジブチルスズ、二塩化ジオクチルスズ等の塩化ジアルキルスズ等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズアセテート、ジブチルスズマレエートが、比較的安価で取り扱いやすい点から好ましい。
このような共重合により得られるウレタンプレポリマーの重量平均分子量は、1,500〜30,000であるのが好ましく、3,000〜20,000であるのがより好ましい。
上記ウレタンプレポリマーは、水中で乳化分散剤と反応して乳化され、安定化されたウレタンエマルジョンとなる。カチオン性基を有するウレタンプレポリマーを用いる場合は、乳化分散剤として四級化剤を用いてもよい。
上記乳化分散剤としては、アニオン性基を有するウレタンプレポリマーを用いる場合は、塩基を用いることができ、ルイス塩基であれば特に限定されないが、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三級アミン等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの塩基の中でも、トリエチルアミンが好ましい。
また、カチオン性基を有するウレタンプレポリマーを用いる場合は、乳化分散剤として酸を用いることができ、ルイス酸であれば特に限定されないが、具体的には、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、ギ酸、酪酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの酸の中でも塩酸、酢酸が好ましい。
上記四級化剤は、上記ウレタンプレポリマーの第三級アミノ基を四級化し得る化合物であり、具体的には、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン等のエポキシ化合物;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸類;パラトルエンスルホン酸メチル等のスルホン酸アルキル類;メチルクロライド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド等のハロゲン化アルキル類等が挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーの水中への分散は、乳化分散剤の他、必要に応じて、粘度調整剤、鎖延長剤を添加して行うことができる。
上記粘度調整剤としては、水と相溶する有機溶剤が挙げられ、具体的には、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等が好適に例示される。
上記鎖延長剤としては、具体的には、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン等の脂肪族ジアミン;イソホロンジアミン、ピペラジン等の脂環式ジアミン;ジフェニルジアミン等芳香族ジアミン;トリアミン等が挙げられる。
上記ウレタンエマルジョンの製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記ウレタンプレポリマーおよび乳化分散剤、必要に応じて、上記粘度調整剤、上記鎖延長剤等を水に添加して、かくはん混合する方法等が挙げられる。
<アクリルエマルジョン>
上記アクリルエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のアクリルエマルジョンを用いることができる。
上記アクリルエマルジョンとしては、例えば、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族ビニル単量体、不飽和ニトリル、共役ジオレフィン、多官能ビニル単量体、、アミド系単量体、水酸基含有単量体、カプロラクトン付加単量体、アミノ基含有単量体、グリシジル基含有単量体、酸系単量体、ビニル単量体等を、乳化分散剤を用いて重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
上記メタクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ラウリル等が挙げられる。
上記アクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
上記芳香族ビニル単量体としては、具体的には、例えば、パラメチルスチレン、α−メチルスチレン、パラクロロエチレン、クロルメチレンスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
上記不飽和ニトリルとしては、具体的には、例えば、アクリロニトリル、メタクリルニトリル等が挙げられる。
上記共役ジオレフィンとしては、具体的には、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
上記多官能ビニル単量体としては、具体的には、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレンジグリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
上記アミド系単量体としては、具体的には、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
上記ヒドロキシ基含有単量体としては、具体的には、例えば、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシメタクリレート等が挙げられる。
上記カプロラクトン付加単量体としては、具体的には、例えば、ダイセル化学製のFA−1、FA−2、FA−3、FM−1等のβ−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシメタクリレート等が挙げられる。
上記アミノ基含有単量体としては、具体的には、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等が挙げられる。
グリシジル基含有単量体としては、具体的には、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジグリシジル等が挙げられる。
酸系単量体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、パラビニル安息香酸等が挙げられる。
ビニル単量体としては、具体的には、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
これらのうち、コスト、取扱い性、物性等の種々の観点から、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルであるのが好ましい。
上記乳化分散剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤が、中性であり、臭気が少ない点から好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン−プロピレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマーのようなヒドロキシ基を有するものが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤は、鉱物と水素結合をより形成しやすいという観点から、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)が好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、脂肪酸のアルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、N−アルキル−N,N−ジメチルオキシド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、アルキルアミン酢酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、具体的には、例えば、ジメチルアルキルベタイン、アルキルアミドベタイン等が挙げられる。
また、乳化分散剤として、界面活性剤分子中に反応性の二重結合を有する反応性界面活性剤;ポリビニルアルコール、デンプン等の水溶性高分子等も用いることができる。
上記乳化分散剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アクリルエマルジョンの重量平均分子量は、10,000〜500,000であるのが好ましく、50,000〜200,000であるのがより好ましい。
また、上記アクリルエマルジョンは、固形分が30〜60質量%であるのが好ましく、40〜55質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記アクリルエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、レジテックス社製のA6001、日本ゼオン社製のLx823等が挙げられる。
<ポリオレフィン系エマルジョン>
上記ポリオレフィン系エマルジョンは、特に限定されず、従来公知のポリオレフィン系エマルジョンを用いることができる。
上記ポリオレフィン系エマルジョンとしては、例えば、親水基が導入されたポリオレフィンが、水中に分散されたもの等が挙げられる。上記親水基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
上記ポリオレフィン系エマルジョンとしては、具体的には、例えば、ポリエチレンエマルジョン、ポリプロピレンエマルジョン、エチレン−プロピレン共重合体エマルジョンおよびポリブテンエマルジョンが好適に挙げられる。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ポリエチレンエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のポリエチレンエマルジョンを用いることができる。
上記ポリエチレンエマルジョンとしては、例えば、親水基が導入されたポリエチレンが、水中に分散されたもの等が挙げられる。上記親水基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
乳化分散剤としては、上述したアクリルエマルジョンに用いられるものと同様である。
上記ポリエチレンとしては、融点が90〜150℃であるものが好ましく、また、重量平均分子量が1,000〜1,000,000であるものが好ましい。
なお、本明細書において、融点とは、JIS K2207に規定される軟化点試験方法(環球法)によって測定された値をいう。
本発明においては、上記ポリエチレンエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、ジョンソンポリマー社製のJW−150、クラリアント社製のワックス・ディスパージョン(WaxDispersion)W867、サンノプコ社製のノプコートPEM−17、成瀬化学社製のPE401等が挙げられる。
上記ポリプロピレンエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のポリプロピレンエマルジョンを用いることができる。
上記ポリプロピレンエマルジョンとしては、例えば、親水基が導入されたポリプロピレンが、水中に分散されたもの等が挙げられる。上記親水基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
また、上記ポリプロピレンエマルジョンとして、ポリプロピレンが乳化分散剤により水中に分散されたものも用いることができる。
乳化分散剤としては、上述したアクリルエマルジョンに用いられるものと同様である。
上記ポリプロピレンとしては、融点が90〜150℃であるものが好ましく、また、重量平均分子量が1,000〜1,000,000であるものが好ましい。
本発明においては、上記ポリプロピレンエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、丸芳化成品社製のPPエマルジョン等が挙げられる。
上記エチレン−プロピレン共重合体エマルジョンは、特に限定されず、従来公知のエチレン−プロピレン共重合体エマルジョンを用いることができる。
上記エチレン−プロピレン共重合体エマルジョンとしては、例えば、親水基が導入されたエチレン−プロピレン共重合体が、水中に分散されたもの等が挙げられる。上記親水基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
また、上記エチレン−プロピレン共重合体エマルジョンとして、エチレン−プロピレン共重合体が乳化分散剤により水中に分散されたものも用いることができる。
乳化分散剤としては、上述したアクリルエマルジョンに用いられるものと同様である。
上記エチレン−プロピレン共重合体としては、融点が90〜150℃であるものが好ましく、また、重量平均分子量が1,000〜1,000,000であるものが好ましい。
本発明においては、上記エチレン−プロピレン共重合体エマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、レヂテックス社製のHS等が挙げられる。
上記ポリブテンエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のポリブテンエマルジョンを用いることができる。
上記ポリブテンエマルジョンとしては、例えば、親水基が導入されたポリブテンが、水中に分散されたもの等が挙げられる。上記親水基としては、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
また、上記ポリブテンエマルジョンとして、ポリブテンが乳化分散剤により水中に分散されたものも用いることができる。
乳化分散剤としては、上述したアクリルエマルジョンに用いられるものと同様である。
上記ポリブテンエマルジョンとしては、具体的には、例えば、下記式(2)で表されるホスホリルコリン類似基含有メタクリル酸エステルに基づいた構成単位を有する重合体(以下、重合体(D)という。)を含有する、ポリブテンと水との乳化物が好適に挙げられる。
Figure 2009041006
上記式(2)中、R3は、−(CH2m−または−(CH2CH2O)n−CH2CH2−であり、m、nは、それぞれ1〜10の整数である。
上記式(2)で表されるモノマーとしては、具体的には、例えば、2−メタクリロイルオキシエチル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、3−メタクリロイルオキシプロピル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−メタクリロイルオキシブチル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエトキシエチル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−メタクリロイルオキシジエトキシエチル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、2−メタクリロイルオキシエチル−2′−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェートが好ましい。
上記重合体(D)は、式(2)で表されるモノマーを単独で重合させた単独重合体または共重合可能な他のビニルモノマーを共重合させた共重合体である。
共重合可能な他のビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエーテル系モノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の官能基含有(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸アミド、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル等の含窒素モノマー等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、重合体(D)の親水性と疎水性とのバランスの制御、反応時の共重合性の点から、(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。また、ポリブテンエマルジョンの安定性の点から、アルキル鎖の炭素数が1〜24である(メタ)アクリレートモノマ−が好ましい。
式(2)で表されるモノマーと他のモノマーとを共重合する場合、式(2)で表されるモノマーの含有量は、1〜90質量%が好ましく、5〜80質量%がより好ましい。この範囲であれば、式(2)で表されるモノマーと他のモノマーの特性が十分発現できる。
上記重合体(D)は、ポリブテンの水への分散剤または乳化剤としての効果があり、その他必要に応じて添加される充填剤、薬剤等に対する安定剤としての効果も有し、さらに生体成分に対して不活性で刺激性も少なく安全に使用することができる。
上記重合体(D)は、例えば、窒素、二酸化炭素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下において、上述した各モノマー成分をラジカル重合開始剤の存在下、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の公知の方法により重合して得ることができる。
上記重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシジイソブチレート、アゾビスイソブチロニトリル、アゾイソビスジメチルバレロニトリル、過硫酸塩および過硫酸塩−亜硫酸水素塩系等が挙げられる。
上記重合開始剤の仕込量は、モノマー成分100質量部に対して0.0001〜10質量部が好ましく、0.01〜5質量部がより好ましい。
重合温度は20〜100℃が好ましく、重合時間は0.5〜72時間が好ましい。
上記重合体(D)の重量平均分子量は、ポリブテンや水への混和性、配合物の粘度の点から、1,000〜5,000,000が好ましく、10,000〜1,000,000がより好ましい。
上記ポリブテンは、イソブチレン単独重合体、イソブチレンとその異性体との共重合体、イソブチレンと他のオレフィンとの共重合体、イソブチレンとその異性体と他のオレフィンとの共重合体およびこれらの水素化物である。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水素化物である水添ポリブテンは、熱や光による酸化劣化を受けにくい点から好ましい。
上記異性体としては、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等が挙げられる。
上記ポリブテンは、例えば、イソブチレン等を含むガス混合物を、塩化アルミニウム等の酸触媒を用いて重合し、必要に応じて水素添加して製造される。
ポリブテンを製造する際に、触媒の添加量や反応温度を調整することにより低粘度の軽質ポリブテンから高粘度のポリブテンを製造できる。
ポリブテンは、安全性の高い材料で、生体成分に対しても不活性な油性ポリマーであるとともに、シール性を付与することができる。
上記ポリブテンは、液状または粘性のものが好ましく、特に、液状のポリブテンが乳化物を調製するのに好ましい。
上記ポリブテンの数平均分子量は、150〜4000であるのが液状または粘性を示す点から好ましい。
重合体(D)の含有量は、1〜50質量%が好ましく、2〜40質量%がより好ましい。この範囲であると、乳化物の安定性に優れ、粘性が高くなり過ぎることがない。
ポリブテンの含有量は、10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
水の含有量は、9〜89質量%が好ましい。
上記乳化物は、更に、界面活性剤を含有するのが好ましい。界面活性剤を添加することにより乳化物の安定性を向上させることができる。
上記界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤は、それぞれ上記と同義である。
界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記界面活性剤において、脂肪酸、アルキル基の好ましい炭素鎖長は、炭素数8〜18である。
上記界面活性剤の添加量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。この範囲であると、界面活性剤を添加する効果が十分に得られ、皮膚への刺激が少ない等の安全性にも優れる。
上記乳化物は、本発明の目的を損なわない範囲で、各種添加剤を含有してもよい。
上記添加剤としては、具体的には、例えば、植物性油脂、動物性油脂、ロウ、ポリブテン以外のパラフィン、ワセリン、脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール等の油性材料、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、シリカ、カオリン、炭酸ナトリウム、ホウ砂等の無機化合物、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の有機溶媒、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合体、無水マレイン酸とメチルビニルエーテルの共重合体等の他の水溶性高分子等が挙げられる。
上記乳化物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法で行うことができる。例えば、ポリブテン、重合体(D)、水および必要に応じて界面活性剤、各種添加剤を、ホモジナイザー、ホモミキサー等の乳化機または混練機を用いて、室温〜90℃の温度範囲で乳化させて製造することができる。
本発明においては、上記ポリブテンエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、エマウエット10E、エマウエット30E(いずれも日本油脂社製)等が挙げられる。
<エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン>
上記エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン(以下、「EVAエマルジョン」という。)は、特に限定されず、従来公知のEVAエマルジョンを用いることができる。
上記EVAエマルジョンとしては、エチレンと酢酸ビニルモノマーを、乳化分散剤を用いて共重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
共重合する際に配合されるエチレンと酢酸ビニルモノマーとの質量比(エチレン/酢酸ビニルモノマー)は、40/60〜70/30が好ましい。
また、本発明においては、上記共重合において、必要に応じて、他のモノマーを共重合させてもよい。他のモノマーとしては、具体的には、例えば、アクリル酸2─エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;塩化ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル;等が挙げられる。また、他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸のようにカルボキシル基を含有するモノマーの他、スルホン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、メチロール基、アミノ基、アミド基等の官能基を含有する各種モノマーも使用することができる。
上記乳化分散剤としては、上記アクリルエマルジョンに用いられる乳化分散剤と同様のものを用いることができる。特に、水溶性高分子を用いることが好ましく、ポリビニルアルコール(PVA)を用いることがより好ましい。
上記EVAエマルジョンの重量平均分子量は、10,000〜500,000であるのが好ましく、50,000〜200,000であるのがより好ましい。
また、上記EVAエマルジョンは、固形分が40〜70質量%あるのが好ましく、50〜65質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記EVAエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、住化ケムテックス社製のエチレン酢酸ビニルエマルジョン(スミカフレックスS7400、S400HQ、S467、510HQ、1010、S401HQ、S408HQE、S−950)等が挙げられる。
<酢酸ビニル系エマルジョン>
上記酢酸ビニル系エマルジョンは、特に限定されず、従来公知の酢酸ビニル系エマルジョンを用いることができる。
上記酢酸ビニル系エマルジョンとしては、例えば、酢酸ビニルを、乳化分散剤を用いて重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
また、本発明においては、上記重合において、必要に応じて、他のモノマーを共重合させてもよい。他のモノマーとしては、具体的には、例えば、エチレン、プロピレン等のエチレン性化合物;アクリル酸2─エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル;塩化ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル;等が挙げられる。また、他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸のようにカルボキシル基を含有するモノマーの他、スルホン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、メチロール基、アミノ基、アミド基等の官能基を含有する各種モノマーも使用することができる。
上記乳化分散剤としては、上記EVAエマルジョンに用いられる乳化分散剤と同様のものを用いることができる。
上記酢酸ビニル系エマルジョンの重量平均分子量は、10000〜500000であるのが好ましく、50000〜200000であるのがより好ましい。
また、上記酢酸ビニル系エマルジョンは、固形分が40〜70質量%あるのが好ましく、50〜65質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記酢酸ビニル系エマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、高圧ガス工業社製のペガール等が挙げられる。
<ポリ塩化ビニル系エマルジョン>
上記ポリ塩化ビニル系エマルジョンは、特に限定されず、従来公知のポリ塩化ビニル系エマルジョンを用いることができる。
上記ポリ塩化ビニル系エマルジョンとしては、例えば、塩化ビニルを、乳化分散剤を用いて重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
また、本発明においては、上記重合において、必要に応じて、他のモノマーを共重合させてもよい。他のモノマーとしては、具体的には、例えば、エチレン、プロピレン等のエチレン性化合物;アクリル酸2─エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル等が挙げられる。また、他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸のようにカルボキシル基を含有するモノマーの他、スルホン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、メチロール基、アミノ基、アミド基等の官能基を含有する各種モノマーも使用することができる。
上記乳化分散剤としては、上記EVAエマルジョンに用いられる乳化分散剤と同様のものを用いることができる。
上記ポリ塩化ビニル系エマルジョンの重量平均分子量は、10,000〜500,000であるのが好ましく、50,000〜200,000であるのがより好ましい。
また、上記ポリ塩化ビニル系エマルジョンは、固形分が40〜70質量%あるのが好ましく、50〜65質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記ポリ塩化ビニル系エマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、住化ケムテックス社製のSE−1010等が挙げられる。
本発明において、エマルジョン粒子が乳化分散剤としてノニオン性界面活性剤を使用して得られるものである場合、鉱物は、エマルジョン粒子と高い水素結合性相互作用を有することができ、エマルジョン粒子を効果的に凝集させ、タイヤパンクシール材をタイヤからより容易に回収することができる。
また、エマルジョン粒子が、ノニオン性界面活性剤としてポリビニルアルコール(PVA)やヒドロキシエチルセルロース(HEC)のような、分子中にヒドロキシ基を有するものを使用している場合、鉱物の表面電荷が正であるとノニオン性界面活性剤中の酸素原子と鉱物との間に静電引力が働き、エマルジョン粒子を凝集させることができる。また、鉱物の表面電荷が負である場合には、ノニオン性界面活性剤中の水素原子と鉱物との間に静電引力が働き、エマルジョンを凝集させることができる。
なかでも、エマルジョン粒子が、ノニオン性界面活性剤としてポリビニルアルコール(PVA)を使用するEVAエマルジョンである場合、鉱物は、エマルジョン粒子に対して表面電荷を弱める作用より、水素結合性相互が高く作用し、エマルジョン粒子に対する水素結合性相互作用と表面電荷を弱める作用との両方によって、エマルジョン粒子を効果的に凝集させ、タイヤパンクシール材をタイヤからより容易に回収することができる。
凍結防止剤について以下に説明する。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材に含有される凍結防止剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
凍結防止剤は、凝固点を下げる効果に優れるという観点から、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびジエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
凍結防止剤の量は、タイヤパンクシール材の凍結を防止する性能に優れる点から、エマルジョンの固形分100質量部に対して、100〜500質量部が好ましく、120〜350質量部がより好ましく、140〜300質量部が更に好ましい。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材は、優れたシール性が得られる点から、さらに粘着付与剤を含有するのが好ましい。
粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、重合ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、重合ロジンエステル系樹脂、変性ロジン等のロジン系樹脂;テルペンフェノール系樹脂;芳香族テルペン等のテルペン系樹脂;テルペン系樹脂を水素添加した水添テルペン系樹脂;フェノール樹脂;キシレン樹脂等が挙げられる。
また、これらの樹脂を乳化して得られるエマルジョンが、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョンとの相溶性に優れる点から好ましい態様の1つである。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、シール性に優れる点から、ロジン系樹脂、重合ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂およびテルペンフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエマルジョンであるのが好ましい。
粘着付与剤の固形分の量は、シール性に優れる点から、エマルジョンの固形分の合計100質量部に対して、50〜200質量部が好ましく、70〜200質量部がより好ましく、80〜180質量部が更に好ましい。
なお本発明において、粘着付与剤の固形分とは、粘着付与剤に含有される各成分から水および溶剤を除いたものの合計を意味する。
また、エマルジョンの固形分とは、エマルジョンに含有される各成分から水および溶剤を除いたものの合計を意味する。
タイヤパンクシール材は、上述した各成分以外に、所望により必要に応じて、例えば、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、帯電防止剤のような添加剤を含有することができる。
各種添加剤は本発明のエマルジョン凝固剤において含有することができる各種添加剤と同義である。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材のpHは、5.5〜8.5であるのが好ましい。pHがこの範囲である場合スチールコードを腐食しにくい。また、タイヤパンクシール材は、pHが上記範囲内のときに比較的安定であるエマルジョンを用いることにより、アンモニア等の添加量を抑制できる、または添加する必要がないため刺激臭が少ない。
これらの特性により優れる点から、タイヤパンクシール材のpHは6.0〜8.0であるのがより好ましく、6.5〜8.0であるのが更に好ましい。
タイヤパンクシール材に、酸または塩基を添加してpHを上記範囲内に調整してもよい。
酸としては、特に限定されない。例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、ギ酸、酪酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
塩基としては、特に限定されないが、刺激臭のないものが好ましく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三級アミン等が好適に挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、トリエチルアミンが安全性、シール後の耐水性という点から好ましい。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材の製造方法は、特に限定されない。例えば、反応容器にエマルジョン粒子、凍結防止剤、粘着付与剤および必要に応じて添加剤を入れ、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混練する方法が挙げられる。
本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるエマルジョン凝固剤は、本発明のエマルジョン凝固剤であれば特に制限されない。
エマルジョン凝固剤に含有される鉱物とタイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子との好ましい組合せとしては、例えば、エマルジョン粒子が、鉱物の表面と水素結合等の相互作用ができる、EVAエマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン(中性)、ポリ塩化ビニル系エマルジョン(中性)のようなノニオン系である場合、鉱物は、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、水ガラス、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種のようなアニオン性のものが挙げられる。
また、エマルジョン粒子が、NRラテックスのような強アルカリ性(表面電荷が正)を示すもの、EVAエマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョンのような表面電荷がノニオン性(EVAエマルジョン、酢酸ビニル系エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョンは表面電荷が0付近である)を示すものである場合、鉱物は、アルミナ、ケイ酸ナトリム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、水ガラス、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種のようなアニオン性のものが挙げられる。
また、エマルジョン粒子が、アクリルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、ポリオレフィン系エマルジョンのようなアニオン性(表面電荷が負)のものである場合、鉱物は、炭酸カルシウムのようなカチオン性のものが挙げられる。
エマルジョン粒子がノニオン性界面活性剤を有する場合、鉱物は、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、水ガラス、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種のようなアニオン性のものが挙げられる。
本発明のタイヤパンクシール材セットにおいて、エマルジョン凝固剤の量は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子を凝集させやすく、エマルジョン凝固剤とタイヤパンクシール材との混合物をゲル化させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にするという観点から、タイヤパンクシール材100質量部に対して、6〜40質量部であるのが好ましく、10〜30質量部であるのがより好ましい。
エマルジョン凝固剤に含有される鉱物が、ケイ酸ナトリウム以外のケイ酸塩、酸化物、炭酸塩である場合、鉱物とゲル化剤との質量比(鉱物/ゲル化剤)は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子を凝集させやすく、エマルジョン凝固剤とタイヤパンクシール材との混合物をゲル化させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にするという観点から、タイヤパンクシール材100質量部に対して、3/3〜20/20であるのが好ましく、10/10〜20/20であるのがより好ましい。
エマルジョン凝固剤に含有される鉱物がケイ酸ナトリウムである場合、ケイ酸ナトリウムとゲル化剤との質量比(ケイ酸ナトリウムの質量部/ゲル化剤の質量部)は、タイヤパンクシール材に含有されるエマルジョン粒子を凝集させやすく、エマルジョン凝固剤とタイヤパンクシール材との混合物をゲル化させやすく、タイヤパンクシール材をタイヤから回収し回収物を廃棄することをより容易にするという観点から、タイヤパンクシール材100質量部に対して、50/3〜100/20であるのが好ましく、100/8〜100/17であるのがより好ましい。
本発明のタイヤパンクシール材セットによれば、車のタイヤがパンクしたときにタイヤパンクシール材を使用して速やかにパンクを補修して走行を続けることができ、補修されたタイヤをリサイクルする際タイヤ内に残っているタイヤパンクシール材をエマルジョン凝固剤を使用して短時間で凝固させ固体化して効率よく回収し、回収物を一般廃棄物として廃棄することができる。
次に、本発明のタイヤパンクシール材の回収方法について以下に説明する。
本発明のタイヤパンクシール材の回収方法は、
タイヤ内にあるタイヤパンクシール材に本発明のエマルジョン凝固剤を加えるエマルジョン凝固剤添加工程と、
前記タイヤパンクシール材を前記エマルジョン凝固剤で凝固させて凝固物とする凝固工程と、
前記凝固物を前記タイヤ内から取り出す凝固物回収工程とを具備するものである。
本発明のタイヤパンクシール材の回収方法において、使用されるタイヤパンクシール材は特に制限されない。例えば、本発明のタイヤパンクシール材セットに具備されるタイヤパンクシール材が挙げられる。
ここで、車のタイヤがパンクした際タイヤパンクシール材を使用してパンクを補修する補修工程について説明する。
補修工程は特に制限されず、例えば、タイヤパンクシール材をタイヤの空気充填部からタイヤ内に注入し、次に、所定の空気圧まで空気を充填し、その後、車を走行させ、タイヤが回転接地する際に受ける圧縮力や剪断力によってエマルジョン等の凝集体を形成させ、パンク穴を凝集体でシールしてタイヤを補修する工程が挙げられる。
タイヤパンクシール材をタイヤ内に注入する方法は、特に限定されず例えば従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、シリンジ、スプレー缶等を用いる方法が挙げられる。
タイヤ内に注入されるタイヤパンクシール材の量は、特に限定されず、パンク穴の大きさ等に応じて適宜選択される。
補修後、多くの場合、タイヤ内には凝固せずに液体のままのタイヤパンクシール材が残っている。
本発明のタイヤパンクシール材の回収方法について、添付の図面を使用して以下に説明する。なお、本発明のタイヤパンクシール材の回収方法は添付の図面に制限されるものではない。
タイヤパンクシール材によるタイヤの補修工程後、エマルジョン凝固剤添加工程において、タイヤ内にあるタイヤパンクシール材に本発明のエマルジョン凝固剤を加える。
補修後のタイヤは予めリムが取り外される。
図1は、リムが取り外されたタイヤを縦にした状態で置き、その断面の一部を模式的に示す断面図である。
図1において、補修されたタイヤ1の内部には凝固せずに液体のままのタイヤパンクシール材3が残っている。ここに容器9に入っているエマルジョン凝固剤5を加えてかき混ぜる(図示せず。)。エマルジョン凝固剤5は液体または粉体のいずれであってもよい。
エマルジョン凝固剤添加工程後、凝固工程において、タイヤパンクシール材をエマルジョン凝固剤で凝固させて凝固物とする。
図2は、タイヤ内のタイヤパンクシール材とエマルジョン凝固剤との混合物を模式的に示す断面図である。
図2において、タイヤパンクシール材とエマルジョン凝固剤との混合物7は凝固し凝固物7となる。
凝固は室温で行うことができる。また、凝固は−20℃〜80℃の条件下で行うことができる。
凝固時間は、20分未満とすることができる。凝固時間(タイヤパンクシール材とエマルジョン凝固剤とを混合させてから、ヘラで凝固物を容易に除去できるようになるまでの時間)は、タイヤパンクシール材の量によるが、凝固の際の温度が20℃である場合凝固時間を15分以下(好ましくは5分以下)とすることができる。また、凝固の際の温度が−20℃である場合凝固時間を10分以下(例えば、5〜10分)とすることができる。
凝固工程後、凝固物回収工程において、凝固物をタイヤ内から取り出す。
図3は、タイヤから凝固物を取り出すことを模式的に示す断面図である。
図2に示される凝固物7を例えばヘラ等(図示せず。)を使用してタイヤ1から取り外し、図3に示すようにタイヤ1から凝固物7を取り出し、回収物7とすることができる。
回収物は固体または固体状であるので一般廃棄物として廃棄することが可能である。
本発明のタイヤパンクシール材の回収方法によれば、タイヤ内に残っているタイヤパンクシール材を短時間で効率的に回収することができ、取扱いが容易で、タイヤに汚れが少ない状態でリサイクルさせることができる。また、回収物は固体またはゲル化物であるので回収物を一般廃棄物として廃棄することができ、環境の保護に有用である。
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.エマルジョン凝固剤の製造
下記第1表に示すエマルジョン凝固剤の成分を同表に示す量(単位:質量部)で混合し、エマルジョン凝固剤を製造した。
2.タイヤパンクシール材の製造
下記第1表に示すタイヤパンクシール材の成分を同表に示す量(単位:質量部)でかくはん機を用いて混合し、タイヤパンクシール材を製造した。
3.評価
上記のとおり製造したタイヤパンクシール材を第1表に示す使用量(500g)で用い、これをリムを外したタイヤ内に入れた。次いでここに上記のとおり製造したエマルジョン凝固剤を第1表に示す使用量(単位:g)で入れて、ヘラでかき混ぜて、20℃の条件下において凝固物がヘラを用いて容易にタイヤから除去できようになるまでの時間(単位:分)を測定した。
結果を第1表に示す。
Figure 2009041006
Figure 2009041006
Figure 2009041006
Figure 2009041006
第1表に示すタイヤパンクシール材の各成分の詳細は、次のとおりである。
・エマルジョン1:EVAエマルジョン、スミカフレックスS−408HQE、住化ケムテックス社製、固形分51質量%、pH4.5、エマルジョン粒子の表面電荷は正(ゼータ電位:0mV付近)、ノニオン系界面活性剤としてポリビニルアルコールを含有。
・エマルジョン2:NRエマルジョン、HA Latex、Golden Hope社製、固形分60質量%、エマルジョン粒子の表面電荷は正(ゼータ電位:+45mV)、pH:10.5、親水性基としてアミドを有する。
・粘着付与剤1:ロジン系エマルジョン、ハリエスター508H、ハリマ化成社製、固形分55質量%
・粘着付与剤2:ロジンエステル系エマルジョン、E720、荒川化学社製、固形分55質量%
・粘着付与剤3:テルペン系エマルジョン、ナノレットR1050、ヤスハラケミカル社製、固形分50質量%
・凍結防止剤1:プロピレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
・凍結防止剤2:エチレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
・凍結防止剤3:ジエチレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
なお、第1表において使用する成分が固形分を含むものである場合、同表において示される量は固形分の量である。
第1表に示すエマルジョン凝固剤の各成分の詳細は、次のとおりである。
・鉱物1:アルミナ、P2、SASOL社製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・鉱物2:ベントナイト、OS−1、SASOL社製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・鉱物3:ケイ酸マグネシウム(マグネシウムトリシリケート)、23N4−80、SASOL社製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・鉱物4:モンモリロナイト、クニミネ工業社製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・炭酸カルシウム:スーパーS、丸尾カルシウム社製、鉱物の表面電荷は正
・シリカ:S200、日本アエロジル社製、鉱物の表面電荷は正
・ゲル化剤1:アルギン酸プロピレングリコール、和光純薬工業社製
・ゲル化剤2:ポリエチレンオキサイド、PEO27、住友精化社製
・ゲル化剤3:熱可塑吸水ポリマー(変性ポリエチレンオキサイド)、TWB、住友精化社製
・ゲル化剤4:ヒドロキシエチルセルロース、AX15、住友精化社製
・ゲル化剤5:ヒドロキシエチルセルロース、AL15、住友精化社製
・ゲル化剤6:ポリエチレンオキサイド、PEO1Z、住友精化社製
第1表に示す結果から明らかなように、ゲル化剤を含有しない比較例1〜6はタイヤパンクシール材と混ぜても混合物が凝固せず混合物に沈殿が生じた。この混合物で生じた上澄み液には凍結防止剤が含まれるためそのままで廃棄することはできない。また、鉱物を含有しない比較例7〜12はタイヤパンクシール材と混ぜても凝固するまでに長い時間を要した。タイヤパンクシール材のエマルジョン粒子の表面電荷と同じ電荷を有する鉱物を含有する比較例13〜15はタイヤパンクシール材と混ぜても凝固するまでに長い時間を要した。
これに対して、実施例1〜18はタイヤパンクシール材と混ぜると短時間で凝固した。また、凝固物をタイヤから容易に取り出し廃棄することができる。
4.エマルジョン凝固剤の製造
下記第2表に示すエマルジョン凝固剤の成分を同表に示す量(単位:質量部)で混合し、エマルジョン凝固剤を製造した。
5.タイヤパンクシール材の製造
下記第2表に示すタイヤパンクシール材の成分を同表に示す量(単位:質量部)でかくはん機を用いて混合し、タイヤパンクシール材を製造した。
6.評価
上記のとおり製造したタイヤパンクシール材を第2表に示す使用量(500g)で用い、これをリムを外したタイヤ内に入れた。次いでここに上記のとおり製造したエマルジョン凝固剤を第2表に示す使用量(単位:g)で入れて、ヘラでかき混ぜて、20℃または−20℃の条件下において凝固物がヘラを用いて容易にタイヤから除去できようになるまでの時間(単位:分)を測定した。
結果を第2表に示す。
Figure 2009041006
Figure 2009041006
Figure 2009041006
第2表に示すタイヤパンクシール材の各成分の詳細は、次のとおりである。
・エマルジョン3:EVAエマルジョン、スミカフレックスS510HQ、住化ケムテックス社製、固形分55質量%、pH5.0、エマルジョン粒子の表面電荷は正(ゼータ電位:0mV付近)、ノニオン系界面活性剤としてポリビニルアルコールを含有。
・粘着付与剤1:ロジン系エマルジョン、ハリエスター508H、ハリマ化成社製、固形分55質量%
・粘着付与剤2:ロジンエステル系エマルジョン、E720、荒川化学社製、固形分55質量%
・粘着付与剤3:テルペン系エマルジョン、ナノレットR1050、ヤスハラケミカル社製、固形分50質量%
・凍結防止剤1:プロピレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
・凍結防止剤2:エチレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
・凍結防止剤3:ジエチレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
なお、第2表において使用する成分が固形分を含むものである場合、同表において示される量は固形分の量である。
第2表に示すエマルジョン凝固剤の各成分の詳細は、次のとおりである。
・鉱物5:水ガラス(ケイ酸ナトリウムを固形分として60質量%含有する。和光純薬製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・ゲル化剤1:アルギン酸プロピレングリコール、和光純薬工業社製
・ゲル化剤2:ポリエチレンオキサイド、PEO27、住友精化社製
・ゲル化剤3:熱可塑吸水ポリマー(変性ポリエチレンオキサイド)、TWB、住友精化社製
・ゲル化剤4:ヒドロキシエチルセルロース、AX15、住友精化社製
・ゲル化剤5:ヒドロキシエチルセルロース、AL15、住友精化社製
・ゲル化剤6:ポリエチレンオキサイド、PEO1Z、住友精化社製
第2表に示す結果から明らかなように、ゲル化剤を含有しない比較例II−1、7はタイヤパンクシール材と混ぜても混合物が固化しなかったり、凝固するまでに長い時間を要した。混合物が固化しない場合、混合物には凍結防止剤が含まれるため混合物を液体のまま廃棄することはできない。また、鉱物を含有しない比較例II−2〜6はタイヤパンクシール材と混ぜても混合物が固化しなかった。また、鉱物を含有せずゲル化剤の量を比較例II−2〜6より増やした比較例II−8〜10は20℃の条件下では凝固するまでに長い時間を要し、−20℃の条件下では固化しなかった。
これに対して、実施例II−1〜18はタイヤパンクシール材と混ぜると常温または低温においても短時間(常温で15分以内、低温で10分以内)で凝固した。また、凝固物をタイヤから容易に取り出し廃棄することができる。
このように本発明のエマルジョン凝固剤は、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収(除去)し、回収物を一般ゴミとして廃棄することができるので、環境に優しく使用上の安全性に優れるものである。
7.エマルジョン凝固剤の製造
下記第3表に示すエマルジョン凝固剤の成分を同表に示す量(単位:質量部)で混合し、エマルジョン凝固剤を製造した。
8.タイヤパンクシール材の製造
下記第3表に示すタイヤパンクシール材の成分を同表に示す量(単位:質量部)でかくはん機を用いて混合し、タイヤパンクシール材を製造した。
9.評価
上記のとおり製造したタイヤパンクシール材を第3表に示す使用量(500g)で用い、これをリムを外したタイヤ内に入れた。次いでここに上記のとおり製造したエマルジョン凝固剤を第3表に示す使用量(単位:g)で入れて、ヘラでかき混ぜて、20℃の条件下において凝固物がヘラを用いて容易にタイヤから除去できようになるまでの時間(単位:分)を測定した。結果を第3表に示す。
Figure 2009041006
第3表に示すタイヤパンクシール材の各成分の詳細は、次のとおりである。
・エマルジョン1:天然ゴムラテックス、商品名:HA Latex、Golden Hope社製、固形分60質量%、pH:10.5、親水性基としてアミドを有する。エマルジョン粒子の表面電荷は正(ゼータ電位:+45mV)
・粘着付与剤1:ロジン系エマルジョン、ハリエスター508H、ハリマ化成社製、固形分55質量%
・凍結防止剤1:プロピレングリコール、和光純薬工業社製、固形分100質量%
なお、第3表において使用する成分が固形分を含むものである場合、同表において示される量は固形分の量である。
第3表に示すエマルジョン凝固剤の各成分の詳細は、次のとおりである。
・鉱物1:アルミナ、P2、SASOL社製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV)
・鉱物2:水ガラス(ケイ酸ナトリウムを固形分として60質量%含有する。和光純薬製、鉱物の表面電荷は負(ゼータ電位:−17mV))
・ゲル化剤1:アルギン酸プロピレングリコール、和光純薬工業社製
第3表に示す結果から明らかなように、タイヤパンクシール材がエマルジョン粒子として天然ゴムラテックスを使用する実施例III−1〜2はタイヤパンクシール材と混ぜると常温において短時間(常温で15分以内)で凝固した。また、凝固物をタイヤから容易に取り出し廃棄することができる。
このように本発明のエマルジョン凝固剤は、タイヤパンクシール材をタイヤから容易に回収(除去)し、回収物を一般ゴミとして廃棄することができるので、環境に優しく使用上の安全性に優れるものである。
図1は、リムが取り外されたタイヤを縦にした状態で置き、その断面の一部を模式的に示す断面図である。 図2は、タイヤ内のタイヤパンクシール材とエマルジョン凝固剤との混合物を模式的に示す断面図である。 図3は、タイヤから凝固物を取り出すことを模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 タイヤ
3 タイヤパンクシール材
5 エマルジョン凝固剤
7 混合物(凝固物、回収物)
9 容器

Claims (16)

  1. エマルジョン粒子を含有するタイヤパンクシール材を凝固させるためのエマルジョン凝固剤であって、
    前記エマルジョン粒子の表面電荷を弱めることおよび前記エマルジョン粒子と水素結合することのうちのいずれか一方または両方によって、前記エマルジョン粒子の凝集を引き起こす鉱物と、ゲル化剤とを含有するエマルジョン凝固剤。
  2. 前記鉱物が、ケイ酸塩、酸化物および炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のエマルジョン凝固剤。
  3. 前記鉱物が、アルミナ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、モンモリロナイト、ベントナイトおよびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載のエマルジョン凝固剤。
  4. 前記ゲル化剤が、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシエチルセルロースおよびこれらの変性ポリマー、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール並びにジベンジリデンソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
  5. 前記ゲル化剤の量が、前記鉱物100質量部に対して、20〜700質量部である請求項1〜4のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
  6. 前記ケイ酸ナトリウムが、Na2SiO3、Na4SiO4、Na2Si25およびNa2Si49からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3または4に記載のエマルジョン凝固剤。
  7. 前記ケイ酸ナトリウムが水溶液である請求項6に記載のエマルジョン凝固剤。
  8. 前記水溶液が水ガラスである請求項7に記載のエマルジョン凝固剤。
  9. 前記鉱物がケイ酸ナトリウムであり、前記ゲル化剤の量が、前記ケイ酸ナトリウム(固形分量)100質量部に対して、6〜20質量部である請求項6〜8のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤。
  10. エマルジョン粒子と凍結防止剤とを含有するタイヤパンクシール材と請求項1〜9のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤とを具備するタイヤパンクシール材セット。
  11. 前記エマルジョン粒子が、天然ゴム系ラテックスまたは合成樹脂系エマルジョンである請求項10に記載のタイヤパンクシール材セット。
  12. 前記凍結防止剤が、エチレングリコール、プロピレングリコールおよびジエチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項10または11に記載のタイヤパンクシール材セット。
  13. 前記タイヤパンクシール材がさらに粘着付与剤を含有し、前記粘着付与剤が、ロジン系樹脂、重合ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、テルペン系樹脂およびテルペンフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のエマルジョンである請求項10〜12のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
  14. 前記エマルジョン凝固剤の量が、前記タイヤパンクシール材100質量部に対して、6〜40質量部である請求項10〜13のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
  15. 前記エマルジョン凝固剤に含有される鉱物がケイ酸ナトリウムであり、前記ケイ酸ナトリウムとゲル化剤との質量比(ケイ酸ナトリウムの質量部/ゲル化剤の質量部)が、前記タイヤパンクシール材100質量部に対して、50/3〜200/20である請求項10〜13のいずれかに記載のタイヤパンクシール材セット。
  16. タイヤ内にあるタイヤパンクシール材に請求項1〜9のいずれかに記載のエマルジョン凝固剤を加えるエマルジョン凝固剤添加工程と、
    前記タイヤパンクシール材を前記エマルジョン凝固剤で凝固させて凝固物とする凝固工程と、
    前記凝固物を前記タイヤ内から取り出す凝固物回収工程とを具備する、タイヤパンクシール材の回収方法。
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