JP2013006949A - タイヤパンクシール材 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール性能とバルブ注入性能とを両立させたタイヤパンクシール材を提供する。
【解決手段】天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、 前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材。
【選択図】なし
【解決手段】天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、 前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材。
【選択図】なし
Description
本発明はタイヤパンクシール材に関する。より詳細には、本発明はシール性能とバルブ注入性能とを両立させたタイヤパンクシール材に関する。
パンク修理キットを、標準またはオプションの装備として、自動車メーカーが設定するケースが増加している。パンク修理キットはタイヤパンクシール材を必須の構成要素とし、これにコンプレッサーを任意の構成要素として組み合わせることができる。実際の製品では、「タイヤパンク応急修理剤」等と称するタイヤパンクシール材と、シガーライターソケットから電源を採る小容量のコンプレッサーを組み合わせ、コンパクトにパッケージングしたものが一般的である。
これらのタイヤパンクシール材は、通常、パンクしたタイヤの空気注入部(バルブ)からタイヤ内部に注入され、所定の空気圧まで空気が充填された後、車を一定距離走行させることにより、タイヤパンクシール材がパンク穴に到達する。そして、タイヤが回転し設置する際に受ける圧縮力やせん断力によってタイヤパンクシール材中のゴム粒子または樹脂粒子がタイヤ内で凝集体を形成し、パンク穴がシールされる。これにより、タイヤ交換をすることができる自動車修理工場、ガソリンスタンド等まで自走することができるようになる。
タイヤパンクシール材は、通常、パンク修理に使用されるか、または使用期限を迎えるまでの間の比較的長期にわたり、車に搭載された状態で保管される。このため、タイヤパンクシール材は、従来、シール性能と保管性能とを兼ね備えることを目的として開発が行われてきた。
例えば、特許文献1には、シール性能に優れるとともに保管性能にも優れるタイヤパンクシール材として、「天然ゴムラテックス、合成樹脂エマルジョン、粘着付与剤および凍結防止剤を含有し、前記天然ゴムラテックスおよび前記合成樹脂エマルジョンの固形分配合比率(天然ゴムラテックス/合成樹脂エマルジョン)が、80/20〜30/70であるタイヤパンクシール材」が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、長期に保存しても配合剤の分離等が発生せずに実用上問題無く使用することができるパンクシーリング剤として、「少なくともゴムラテックスと増粘剤とを含有するパンクシーリング剤であって、前記ゴムラテックスを含有するゴムラテックス溶液と前記増粘剤を含有する増粘剤溶液とを、使用前に混合して用いること、および前記増粘剤溶液に短繊維が含有されていることを特徴とするパンクシーリング剤」が記載されている。
ところが、従来のタイヤパンクシール材は、シール性能と保管性能との両立をすべく開発が進められてきたが、高温になる夏場などに、タイヤパンクシール材をタイヤに充填する際に、バルブコア内にタイヤパンクシール材が固着し、エアーを充填しにくくなる事象が起きることがあった。
そこで、本発明は、シール性能とバルブ注入性能とを両立させたタイヤパンクシール材を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下であるタイヤパンクシール材は、シール性能とバルブ注入性能とを両立させることができることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)である。
(1)天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、
前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、
前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、
前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材。
(2)前記有機物微粒子が有機繊維を含有する、上記(1)に記載のタイヤパンクシール材。
(3)前記有機繊維がセルロースである、上記(2)に記載のタイヤパンクシール材。
(4)前記合成樹脂エマルジョンがエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョンまたはアクリル樹脂エマルジョンである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
(5)前記凍結防止剤(D)を前記タイヤパンクシール材の水分量100質量部に対して50〜200質量部含む、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
(1)天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、
前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、
前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、
前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材。
(2)前記有機物微粒子が有機繊維を含有する、上記(1)に記載のタイヤパンクシール材。
(3)前記有機繊維がセルロースである、上記(2)に記載のタイヤパンクシール材。
(4)前記合成樹脂エマルジョンがエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョンまたはアクリル樹脂エマルジョンである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
(5)前記凍結防止剤(D)を前記タイヤパンクシール材の水分量100質量部に対して50〜200質量部含む、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
本発明によれば、シール性能とバルブ注入性能とを両立させたタイヤパンクシール材を提供することができる。
また、本発明によれば、シール性能とバルブ注入性能とを両立させ、さらに、保管性能にも優れたタイヤパンクシール材を提供することができる。
本発明のタイヤパンクシール材は、「天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ、前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材」である。
以下、本発明のタイヤパンクシール材について詳細に説明する。
以下、本発明のタイヤパンクシール材について詳細に説明する。
〈タイヤパンクシール材の成分〉
1.天然ゴムラテックス(A)
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる天然ゴムラテックス(A)は、特に限定されず、ヘベア・ブラジリエンシス(パラゴムノキ)樹をタッピングして採取されるものを用いることができる。
本発明においては、天然ゴムラテックスからタンパク質を除去した、いわゆる、「脱タンパク天然ゴムラテックス」が、より少ないアンモニアで腐敗を抑えることができ、アンモニアに起因するスチールコードへの腐食損傷および刺激臭の発生を防止するという理由から好適に用いることができる。
1.天然ゴムラテックス(A)
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる天然ゴムラテックス(A)は、特に限定されず、ヘベア・ブラジリエンシス(パラゴムノキ)樹をタッピングして採取されるものを用いることができる。
本発明においては、天然ゴムラテックスからタンパク質を除去した、いわゆる、「脱タンパク天然ゴムラテックス」が、より少ないアンモニアで腐敗を抑えることができ、アンモニアに起因するスチールコードへの腐食損傷および刺激臭の発生を防止するという理由から好適に用いることができる。
2.合成樹脂エマルジョン(B)
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる合成樹脂エマルジョン(B)は、特に限定されず、従来公知の合成樹脂エマルジョンを用いることができる。
上記合成樹脂エマルジョン(B)としては、具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、アクリルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる合成樹脂エマルジョン(B)は、特に限定されず、従来公知の合成樹脂エマルジョンを用いることができる。
上記合成樹脂エマルジョン(B)としては、具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、アクリルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリ塩化ビニル系エマルジョン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、得られる本発明のタイヤパンクシール材のシール性能と保管性能がより良好なものとなるという理由から、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンまたはアクリルエマルジョンが好ましい。
(エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン)
上記エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンは、特に限定されず、従来公知のエチレン−酢酸ビニル系エマルジョンを用いることができる。
上記エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンは、特に限定されず、従来公知のエチレン−酢酸ビニル系エマルジョンを用いることができる。
上記エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンとしては、エチレンおよび酢酸ビニルをモノマー単位としてなるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(以下「EVAエマルジョン」ともいう。)が好ましい。
上記EVAエマルジョンとしては、エチレンモノマーと酢酸ビニルモノマーとを、乳化分散剤を用いて共重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョンを好適に挙げることができる。
共重合する際に配合されるエチレンモノマーと酢酸ビニルモノマーとのモル比(エチレンモノマーのモル数/酢酸ビニルモノマーのモル数)は、10/90〜30/70が好ましい。
上記乳化分散剤としては、例えば、水溶性高分子、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。特に、水溶性高分子を用いることが好ましく、ポリビニルアルコール(PVA)を用いることがより好ましい。
上記EVAエマルジョン中のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、10000〜500000であるのが好ましく、50000〜200000であるのがより好ましい。
また、上記EVAエマルジョンは、その固形分量は特に限定されないが、固形分が40〜70質量%あるのが好ましく、50〜65質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記EVAエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、住化ケムテックス社製のエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(スミカフレックスS7400、S400HQ、S467、510HQ、1010)等が挙げられる。
本発明においては、上記共重合において、必要に応じて、他のモノマーを共重合させてもよい。他のモノマーとしては、具体的には、例えば、アクリル酸2─エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸エステル;塩化ビニル、バーサチック酸ビニルなどのビニルエステル;等が挙げられる。また、他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸のようにカルボキシ基を含有するモノマーの他、スルホン酸基、ヒドロキシ基、エポキシ基、メチロール基、アミノ基、アミド基等の官能基を含有する各種モノマーも使用することができる。
上記他のモノマーとしては、バーサチック酸ビニルが好ましい。すなわち、上記エチレン−酢酸ビニル系エマルジョンとしては、エチレン、酢酸ビニルおよびバーサチック酸ビニルをモノマー単位としてなるエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(以下「VEVAエマルジョン」ともいう。)も好ましい。
本発明においては、上記VEVAエマルジョンとして市販品を用いてもよく、その具体例としては、住化ケムテックス社製のエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョン(スミカフレックス950HQ,951HQ)等が挙げられる。
(アクリルエマルジョン)
上記アクリルエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のアクリルエマルジョンを用いることができる。
上記アクリルエマルジョンとしては、例えば、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族ビニル単量体、不飽和二トリル、共役ジオレフィン、多官能ビニル単量体、アミド系単量体、水酸基含有単量体、カプロラクトン付加単量体、アミノ基含有単量体、グリシジル基含有単量体、酸系単量体、ビニル単量体等を、乳化分散剤を用いて重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
上記アクリルエマルジョンは、特に限定されず、従来公知のアクリルエマルジョンを用いることができる。
上記アクリルエマルジョンとしては、例えば、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、芳香族ビニル単量体、不飽和二トリル、共役ジオレフィン、多官能ビニル単量体、アミド系単量体、水酸基含有単量体、カプロラクトン付加単量体、アミノ基含有単量体、グリシジル基含有単量体、酸系単量体、ビニル単量体等を、乳化分散剤を用いて重合(乳化重合)して得られる水性エマルジョン等が好適に挙げられる。
上記メタクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸ラウリル等が挙げられる。
上記アクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
上記芳香族ビニル単量体としては、具体的には、例えば、パラメチルスチレン、α−メチルスチレン、パラクロロエチレン、クロルメチレンスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
上記不飽和ニトリルとしては、具体的には、例えば、アクリロニトリル、メタクリルニトリル等が挙げられる。
上記共役ジオレフィンとしては、具体的には、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
上記多官能ビニル単量体としては、具体的には、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレンジグリコールジメタクリレート、メタクリル酸アリル、フタル酸ジアリル、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
上記アミド系単量体としては、具体的には、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
上記ヒドロキシ基含有単量体としては、具体的には、例えば、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシメタクリレート等が挙げられる。
上記カプロラクトン付加単量体としては、具体的には、例えば、ダイセル化学製のFA−1、FA−2、FA−3、FM−1等のβ−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシメタクリレート等が挙げられる。
上記アミノ基含有単量体としては、具体的には、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等が挙げられる。
上記グリシジル基含有単量体としては、具体的には、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸ジグリシジル等が挙げられる。
上記酸系単量体としては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、パラビニル安息香酸等が挙げられる。
上記ビニル単量体としては、具体的には、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
これらのうち、コスト、取扱い性、物性等の種々の観点から、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルであるのが好ましい。
上記乳化分散剤としては、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤が、中性であり、臭気が少ない点から好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、脂肪酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタン、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン−プロピレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、脂肪酸のアルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、N−アルキル−N,N−ジメチルオキシド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、アルキルアミン酢酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、具体的には、例えば、ジメチルアルキルベタイン、アルキルアミドベタイン等が挙げられる。
また、乳化分散剤として、界面活性剤分子中に反応性の二重結合を有する反応性界面活性剤;ポリビニルアルコール、デンプン等の水溶性高分子等も用いることができる。
上記乳化分散剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記乳化分散剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アクリルエマルジョンの重量平均分子量は、特に限定されないが、10,000〜500,000であるのが好ましく、50,000〜200,000であるのがより好ましい。
また、上記アクリルエマルジョンは、固形分が30〜60質量%であるのが好ましく、40〜55質量%であるのがより好ましい。
本発明においては、上記天然ゴムラテックス(A)と、上記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率(天然ゴムラテックスの固形分質量/合成樹脂エマルジョンの固形分質量)が、5/95〜20/80であり、5/95〜20/80であるのが好ましく、15/85〜20/80であるのがより好ましい。
上記天然ゴムラテックス(A)および上記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分配合比率が上記範囲内であると、得られる本発明のタイヤパンクシール材が、ショルダー溝部シール性能を有し、貯蔵安定性も良好となる。これは、天然ゴムラテックスの粒子間に合成樹脂エマルジョンの粒子が浮遊することにより、天然ゴムラテックス粒子の凝集を抑制できるためであると考えられる。
ここで、天然ゴムラテックスの固形分とは、天然ゴムラテックスに含有される各成分から水および溶剤を除いたものの合計を意味する。同様に、合成樹脂エマルジョンの固形分とは、合成樹脂エマルジョンに含有される各成分から水および溶剤を除いたものの合計を意味する。
3.有機物微粒子の水分散体(C)
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる有機物微粒子の水分散体は、平均粒子径が15μm以下の有機物微粒子の水分散体であれば特に限定されない。
本発明のタイヤパンクシール材に用いられる有機物微粒子の水分散体は、平均粒子径が15μm以下の有機物微粒子の水分散体であれば特に限定されない。
上記有機物微粒子の水分散体(C)の配合量は、その固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であれば特に限定されないが、シール性能およびバルブ注入性能がバランスよく優れるという点から、0.1〜0.8質量部が好ましく、0.1〜0.5質量部がより好ましい。
前記有機物微粒子の平均粒子径は、15μm以下であれば特に限定されないが、1〜15μmの範囲内が好ましく、5〜15μmの範囲内がより好ましく、5〜10μmの範囲内がさらに好ましい。
ここで、平均粒子径は、体積平均粒径であり、例えば、光学電子顕微鏡または粒度径分布測定器によって計測することができる。
ここで、平均粒子径は、体積平均粒径であり、例えば、光学電子顕微鏡または粒度径分布測定器によって計測することができる。
上記有機物微粒子としては、有機繊維を含有する微粒子が好ましく、有機繊維を2種類以上含有する複合微粒子であってもよい。
上記有機物微粒子は、セルロース、キチン、キトサンおよびリグニンからなる群から選択される少なくとも1種類、好ましくはセルロース、を含有することが好ましく、その含有量は有機物微粒子の50質量%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
上記セルロースとしては、結晶セルロースまたは微結晶セルロースが好ましい。
上記有機物微粒子は、さらに、ペクチン、アガロース、グルコマンナン、ガラクトマンナン、アルギン酸ナトリウム、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラヤガム、グアーガム、アラビアガム等のセルロース、キチン、キトサンまたはリグニンに比べて親水性が高い多糖類を1種類以上含有する複合微粒子であってもよい。相対的に親水性が高い多糖類との複合微粒子とすることにより、水分散性を向上することができるからである。
4.凍結防止剤(D)
凍結防止剤は、特に限定されず、従来公知の凍結防止剤を用いることができる。
上記凍結防止剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等を挙げることができる。これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうちでは、保管性能に対する影響が少ないことから、プロピレングリコールが好ましい。
凍結防止剤は、特に限定されず、従来公知の凍結防止剤を用いることができる。
上記凍結防止剤としては、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等を挙げることができる。これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうちでは、保管性能に対する影響が少ないことから、プロピレングリコールが好ましい。
本発明のタイヤパンクシール材中の上記凍結防止剤の固形分の含有量は、上記天然ゴムラテックス(A)および上記合成樹脂エマルジョン(B)の水分量の合計100質量部に対して50〜200質量部であるのが好ましく、80〜200質量部であるのがより好ましく、80〜150質量部であるのがさらに好ましい。
上記凍結防止剤の固形分の含有量が上記範囲であると、得られる本発明のタイヤパンクシール材の凍結を防止する性能に優れる。
上記凍結防止剤の固形分の含有量が上記範囲であると、得られる本発明のタイヤパンクシール材の凍結を防止する性能に優れる。
ここで、凍結防止剤の固形分とは、凍結防止剤に含有される各成分から水および溶剤を除いたものの合計を意味する。また、天然ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンの水分量とは、天然ゴムラテックスまたは合成樹脂エマルジョンに含有される各成分のうち、固形分を除いたものの合計量を意味する。
5.添加剤その他配合してもよい成分
本発明のタイヤパンクシール材は、上記成分の他に、粘着付与剤、ゲル化剤、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、帯電防止剤等の各種添加剤等を含有してもよい。
本発明のタイヤパンクシール材は、上記成分の他に、粘着付与剤、ゲル化剤、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、分散剤、脱水剤、帯電防止剤等の各種添加剤等を含有してもよい。
上記粘着付与剤は、特に限定されないが、具体的には、例えば、ロジンエステル、重合ロジンエステル、変性ロジンなどのロジン系樹脂;テルペンフェノール、芳香族テルペンなどのテルペン系樹脂;テルペン系樹脂を水素添加した水添テルペン系樹脂;フェノール樹脂;キシレン樹脂等を挙げることができる。これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記充填剤としては、特に限定されないが、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物等を挙げることができる。
上記老化防止剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系老化防止剤を挙げることができる。
上記酸化防止剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等を挙げることができる。
上記顔料としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、亜鉛華、鉛白、リトポン、二酸化チタン、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、鉛丹、酸化鉄赤、黄鉛、亜鉛黄(亜鉛黄1種、亜鉛黄2種)、ウルトラマリン青、プロシア青(フェロシアン化鉄カリ)、カーボンブラック等の無機顔料;アゾメチン、アントラキノン、アントロン、イソインドリノン、イソインドリン、インジゴイド、キサンテン、キナクリドン、キノフタロン、ジオキサジン、ジケトピロロピロール、フタロシアニン、ペリノン、ペリレン等の有機顔料;などを挙げることができる。
上記可塑剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ジイソノニルフタレート(DINP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等を挙げることができる。
上記揺変性付与剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、エアロジル(日本エアロジル社製)、ディスパロン(楠本化成社製)等を挙げることができる。
上記難燃剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等を挙げることができる。
上記界面活性剤としては、特に限定されないが、ロジンのアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシモノおよびジスチリルフェニルエーテルスルホコハク酸モノエステル塩、アルキルフェノキシボリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩などのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテルなどの非イオン性界面活性剤;テトラアルキルアンモニウムクロライド、トリアルキルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルアミン、モノオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどのカチオン性界面活性剤;等を挙げることができる。
上記帯電防止剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等を挙げることができる。
〈タイヤパンクシール材の製造方法〉
本発明のタイヤパンクシール材を製造する方法は、特に限定されない。
例えば、反応容器に、上記天然ゴムラテックス、上記合成樹脂エマルジョン、上記水分散体および上記凍結防止剤とともに、所望により、粘着付与剤、その他含有してもよい成分を入れ、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混練する方法を挙げることができる。
上記水分散体は、単独で混合してもよいし、上記天然ゴムラテックスまたは上記合成樹脂エマルジョンのいずれかと、あらかじめ混合してから入れてもよい。
また、上記水分散体を加えるタイミングは特に限定されず、どのタイミングで加えてもよい。
本発明のタイヤパンクシール材を製造する方法は、特に限定されない。
例えば、反応容器に、上記天然ゴムラテックス、上記合成樹脂エマルジョン、上記水分散体および上記凍結防止剤とともに、所望により、粘着付与剤、その他含有してもよい成分を入れ、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混練する方法を挙げることができる。
上記水分散体は、単独で混合してもよいし、上記天然ゴムラテックスまたは上記合成樹脂エマルジョンのいずれかと、あらかじめ混合してから入れてもよい。
また、上記水分散体を加えるタイミングは特に限定されず、どのタイミングで加えてもよい。
〈タイヤパンクシール材の使用方法〉
以下、本発明のタイヤパンクシール材を使用する方法について説明する。ただし、本発明のタイヤパンクシール材の使用方法は下記の方法に限定されない。
まず、本発明のタイヤパンクシール材をタイヤの空気充填部からタイヤ内に注入する。
本発明のタイヤパンクシール材をタイヤ内に注入する方法は、特に限定されず従来公知の方法を用いることができ、例えば、シリンジ、スプレー缶等を用いる方法を挙げることができる。
タイヤ内に注入されるタイヤパンクシール材の量は、特に限定されず、パンク穴の大きさ等に応じて適宜選択される。本発明のタイヤパンクシール材は、バルブ注入性能が優れるので、詰まることなく、タイヤパンクシール材の所定量を注入することができる。
次に、所定の空気圧まで空気を充填する。
その後、車を所定距離走行させる。
タイヤが回転接地する際に受ける圧縮力や剪断力によって合成樹脂粒子等の凝集体を形成し、パンク穴をシールすることができる。
以下、本発明のタイヤパンクシール材を使用する方法について説明する。ただし、本発明のタイヤパンクシール材の使用方法は下記の方法に限定されない。
まず、本発明のタイヤパンクシール材をタイヤの空気充填部からタイヤ内に注入する。
本発明のタイヤパンクシール材をタイヤ内に注入する方法は、特に限定されず従来公知の方法を用いることができ、例えば、シリンジ、スプレー缶等を用いる方法を挙げることができる。
タイヤ内に注入されるタイヤパンクシール材の量は、特に限定されず、パンク穴の大きさ等に応じて適宜選択される。本発明のタイヤパンクシール材は、バルブ注入性能が優れるので、詰まることなく、タイヤパンクシール材の所定量を注入することができる。
次に、所定の空気圧まで空気を充填する。
その後、車を所定距離走行させる。
タイヤが回転接地する際に受ける圧縮力や剪断力によって合成樹脂粒子等の凝集体を形成し、パンク穴をシールすることができる。
〈タイヤパンクシール材〉
実施例1〜9および比較例1〜4のタイヤパンクシール材は、下記第1表の各成分を、第1表に示す組成で、かくはん機を用いて混合し、第1表に示される各タイヤパンクシール材を得た。なお、第1表に示す各成分の配合量は、天然ゴムラテックスの固形分と合成樹脂エマルジョンの固形分との合計を100質量部として、固形分換算した質量部である。ただし、凍結防止剤の配合量は、当該タイヤパンクシール材の水分量を100質量部とした場合の質量部である。
実施例1〜9および比較例1〜4のタイヤパンクシール材は、下記第1表の各成分を、第1表に示す組成で、かくはん機を用いて混合し、第1表に示される各タイヤパンクシール材を得た。なお、第1表に示す各成分の配合量は、天然ゴムラテックスの固形分と合成樹脂エマルジョンの固形分との合計を100質量部として、固形分換算した質量部である。ただし、凍結防止剤の配合量は、当該タイヤパンクシール材の水分量を100質量部とした場合の質量部である。
上記第1表に示す各成分は次の通りである。
・NRラテックス:天然ゴムラテックス
Hytex HA(フェルフェックス社製;固形分60質量%、水分40質量%)
・VEVAエマルジョン:エチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョン
スミカフレックス 950HQ(住化ケムテックス社製;固形分53質量%、水分47質量%)
・アクリルエマルジョン
AD−94(日新化学工業社製;固形分48質量%、水分52質量%)
・セルロース水分散体1
セオラス RC−N81(旭化成ケミカルズ社製;平均粒子径8μm;(微)結晶セルロース80.0質量%、カラヤガム10.0質量%、デキストリン10.0質量%;固形分10質量%)
・セルロース水分散体2
セオラス RC−591(旭化成ケミカルズ社製;平均粒子径20〜40μm;(微)結晶セルロース89.0質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウム11.0質量%;固形分10質量%)
・セルロース微粉末
アビセル TG−101(旭化成社製;平均粒子径40μm;微結晶セルロース96.0質量%;)
・凍結防止剤
プロピレングリコール(和光純薬社製;固形分100質量%)
・NRラテックス:天然ゴムラテックス
Hytex HA(フェルフェックス社製;固形分60質量%、水分40質量%)
・VEVAエマルジョン:エチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョン
スミカフレックス 950HQ(住化ケムテックス社製;固形分53質量%、水分47質量%)
・アクリルエマルジョン
AD−94(日新化学工業社製;固形分48質量%、水分52質量%)
・セルロース水分散体1
セオラス RC−N81(旭化成ケミカルズ社製;平均粒子径8μm;(微)結晶セルロース80.0質量%、カラヤガム10.0質量%、デキストリン10.0質量%;固形分10質量%)
・セルロース水分散体2
セオラス RC−591(旭化成ケミカルズ社製;平均粒子径20〜40μm;(微)結晶セルロース89.0質量%、カルボキシメチルセルロースナトリウム11.0質量%;固形分10質量%)
・セルロース微粉末
アビセル TG−101(旭化成社製;平均粒子径40μm;微結晶セルロース96.0質量%;)
・凍結防止剤
プロピレングリコール(和光純薬社製;固形分100質量%)
〈性能試験〉
製造された各タイヤパンクシール材について、下記に示す方法により、シール性能および貯蔵安定性の評価を行った。
製造された各タイヤパンクシール材について、下記に示す方法により、シール性能および貯蔵安定性の評価を行った。
《シール性能》
タイヤのトレッドのショルダー溝部にパンク孔(直径4mm)を空けた。
次いで、パンク孔を空けたタイヤをドラム試験機に装着し、タイヤパンクシール材をタイヤのバルブ口から注入し、タイヤ内圧が150kPaになるように空気を充填した。
その後、荷重350kg、時速30kmの条件下で上記タイヤを1分間走行させて停止する間欠運転サイクルを、空気漏れが無くなるまで繰り返した。空気漏れの有無は、目視および石鹸水をパンク孔付近に吹き付けることで確認した。
シール性能の評価はシールするまでの間欠運転のサイクル数に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「シール性能」の欄に示す。
・評価A:10サイクル以内でシールしたもの
・評価B:11〜15サイクルでシールしたもの
・評価C:16〜20サイクルでシールしたもの
・評価D:20サイクルでもシールしなかったもの
タイヤのトレッドのショルダー溝部にパンク孔(直径4mm)を空けた。
次いで、パンク孔を空けたタイヤをドラム試験機に装着し、タイヤパンクシール材をタイヤのバルブ口から注入し、タイヤ内圧が150kPaになるように空気を充填した。
その後、荷重350kg、時速30kmの条件下で上記タイヤを1分間走行させて停止する間欠運転サイクルを、空気漏れが無くなるまで繰り返した。空気漏れの有無は、目視および石鹸水をパンク孔付近に吹き付けることで確認した。
シール性能の評価はシールするまでの間欠運転のサイクル数に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「シール性能」の欄に示す。
・評価A:10サイクル以内でシールしたもの
・評価B:11〜15サイクルでシールしたもの
・評価C:16〜20サイクルでシールしたもの
・評価D:20サイクルでもシールしなかったもの
《バルブ注入性能》
タイヤパンクシール材650gを70℃に加温し、温度が低下しないように保温しながらタイヤのバルブ口から注入し、注入できた場合には、コンプレッサーの圧力ゲージが250kPaになるまで空気を充填した。その後、コンプレッサーを停止し、圧力ゲージの指示値の降下量を計測した。この降下量[kPa]を「エアー充填後の圧力差」という。
バルブ注入性能の評価は、修理液の注入の可否と、注入可能な場合のエアー充填後の圧力差に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「バルブ注入性能」の欄に示す。
・評価A:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が10kPa以内であったもの
・評価B:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が11〜40kPaの範囲内であったもの
・評価C:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が41〜70kPaの範囲内であったもの
・評価D:修理液の注入ができなかったもの
タイヤパンクシール材650gを70℃に加温し、温度が低下しないように保温しながらタイヤのバルブ口から注入し、注入できた場合には、コンプレッサーの圧力ゲージが250kPaになるまで空気を充填した。その後、コンプレッサーを停止し、圧力ゲージの指示値の降下量を計測した。この降下量[kPa]を「エアー充填後の圧力差」という。
バルブ注入性能の評価は、修理液の注入の可否と、注入可能な場合のエアー充填後の圧力差に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「バルブ注入性能」の欄に示す。
・評価A:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が10kPa以内であったもの
・評価B:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が11〜40kPaの範囲内であったもの
・評価C:修理液の注入ができ、エアー充填後の圧力差が41〜70kPaの範囲内であったもの
・評価D:修理液の注入ができなかったもの
《保管性能》
タイヤパンクシール材を容器に入れ、窒素置換した後密閉し、80℃雰囲気下で、20Hz、振幅±3mmで、1週間の振動試験を行った。
振動試験の前後に、BL型粘度計(ローターNo.2、60rpm)を用いて、20℃雰囲気下でタイヤパンクシール材の粘度を測定し、粘度の増加の有無を調べた。
振動試験後に、タイヤパンクシール材の外観を肉眼で観察し、皮張の発生の有無を調べた。その後、タイヤパンクシール材をろ過し、凝集物の発生の有無を調べた。
保管性能の評価は、粘度の増加、凝集物の発生の有無および外観上の変化に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「保管性能」の欄に示す。
・評価A:凝集物が発生せず、安定であったもの
・評価C:凝集物が発生せず、皮張が発生したものまたは増粘したもの
・評価D:凝集物が発生したもの
タイヤパンクシール材を容器に入れ、窒素置換した後密閉し、80℃雰囲気下で、20Hz、振幅±3mmで、1週間の振動試験を行った。
振動試験の前後に、BL型粘度計(ローターNo.2、60rpm)を用いて、20℃雰囲気下でタイヤパンクシール材の粘度を測定し、粘度の増加の有無を調べた。
振動試験後に、タイヤパンクシール材の外観を肉眼で観察し、皮張の発生の有無を調べた。その後、タイヤパンクシール材をろ過し、凝集物の発生の有無を調べた。
保管性能の評価は、粘度の増加、凝集物の発生の有無および外観上の変化に基づき、以下の基準により行った。評価は、第1表の「保管性能」の欄に示す。
・評価A:凝集物が発生せず、安定であったもの
・評価C:凝集物が発生せず、皮張が発生したものまたは増粘したもの
・評価D:凝集物が発生したもの
《総合評価》
シール性能、バルブ注入性能および保管性能のすべてが、A評価またはB評価である場合に、合格と評価し、第1表の総合評価の欄に「〇」を記入した。C評価またはD評価が1つでもある場合には、不合格と評価し、第1表の操業評価の欄に「×」と記入した。
シール性能、バルブ注入性能および保管性能のすべてが、A評価またはB評価である場合に、合格と評価し、第1表の総合評価の欄に「〇」を記入した。C評価またはD評価が1つでもある場合には、不合格と評価し、第1表の操業評価の欄に「×」と記入した。
Claims (5)
- 天然ゴムラテックス(A)と、合成樹脂エマルジョン(B)と、有機物微粒子の水分散体(C)と、凍結防止剤(D)とを含み、
前記天然ゴムラテックス(A)と前記合成樹脂エマルジョン(B)との固形分配合比率が、[天然ゴムラテックス(A)の固形分質量/合成樹脂エマルジョン(B)の固形分質量]=5/95〜20/80であり、
前記有機物微粒子の水分散体(C)の固形分量が、前記天然ゴムラテックス(A)の固形分量と前記合成樹脂エマルジョン(B)の固形分量との合計100質量部に対して、0.05〜1.5質量部であり、かつ
前記有機物微粒子の平均粒子径が15μm以下である、タイヤパンクシール材。 - 前記有機物微粒子が有機繊維を含有する、請求項1に記載のタイヤパンクシール材。
- 前記有機繊維がセルロースである、請求項2に記載のタイヤパンクシール材。
- 前記合成樹脂エマルジョンがエチレン−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合樹脂エマルジョンまたはアクリル樹脂エマルジョンである、請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
- 前記凍結防止剤(D)を前記タイヤパンクシール材の水分量100質量部に対して50〜200質量部含む、請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤパンクシール材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011140187A JP2013006949A (ja) | 2011-06-24 | 2011-06-24 | タイヤパンクシール材 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015020171A1 (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-12 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤパンクシール剤 |
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KR20160031051A (ko) | 2013-09-09 | 2016-03-21 | 요코하마 고무 가부시키가이샤 | 타이어 펑크 실제 |
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JP2020055982A (ja) * | 2018-10-04 | 2020-04-09 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤパンクシール剤 |
JP2022502523A (ja) * | 2018-08-30 | 2022-01-11 | アクティブ ツールズ インターナショナル(ホンコン)リミティドActive Tools International(Hk)Ltd. | タイヤ用シーリング材組成物 |
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-
2011
- 2011-06-24 JP JP2011140187A patent/JP2013006949A/ja not_active Withdrawn
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