JP2016216615A - パンクシーリング剤 - Google Patents
パンクシーリング剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016216615A JP2016216615A JP2015103440A JP2015103440A JP2016216615A JP 2016216615 A JP2016216615 A JP 2016216615A JP 2015103440 A JP2015103440 A JP 2015103440A JP 2015103440 A JP2015103440 A JP 2015103440A JP 2016216615 A JP2016216615 A JP 2016216615A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- puncture
- mass
- latex
- sealing agent
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
Abstract
Description
本発明の実施態様に係るパンクシーリング剤は、ラテックスと、軟化点が100℃以上である粘着剤と、を含有する。当該パンクシーリング剤は、補修完了後のパンクシール性に優れる。その理由は明らかではないが、軟化点が100℃以上である粘着剤を含有することにより、粘着剤とラテックスとから形成される凝固物の強度及びタック性が向上し、凝固物がパンク孔を塞いだ状態で長距離の走行を行っても外れにくくなったためと考えられる。粘着剤の軟化点は、粘着剤の硬さの指標と考えることができる。従って、所定の硬さを有する粘着剤を使用することで、上記の効果が得られると考えられる。
パンクシーリング剤量:100g
荷重:30kgf
ローター回転数:1000rpm
パンクシーリング剤に含まれる粘着剤は、軟化点が100℃以上であれば特に制限されない。本発明の効果をより効果的に得る観点からは、粘着剤の軟化点は100℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることが更に好ましい。また、粘着剤の軟化点の上限は特に限定されるものではないが、パンクシール性、ゲル化率及び取り扱い性等の観点から、250℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、170℃以下であることが更に好ましい。
パンクシーリング剤に含まれるラテックスの種類は特に制限されず、NR(天然ゴム)ラテックス、合成ゴムラテックス及び合成樹脂ラテックスからなる群より選択される少なくとも1種を用いることができる。なかでも、ゴムのゲル化やアレルギー等を鑑み、合成ゴムラテックスであることが好ましい。
パンクシーリング剤は水を含有することができる。水は、例えば、粘着剤を粘着剤エマルジョンとして用いる場合に各々の分散媒として用いたり、パンクシーリング剤を希薄化するために用いたりすることができる。
パンクシーリング剤中の水の含有量は、パンクシーリング剤の粘度の観点から、本発明のパンクシーリング剤に対して、5質量%〜90質量%であることが好ましく、30質量%〜70質量%であることがより好ましい。
パンクシーリング剤は、不凍液を含有することが好ましい。不凍液は、パンクシーリング剤の凍結を防止する機能を有するものであれば特に制限されない。
不凍液としては、例えば、1価のアルコール及び2価のアルコールが挙げられ、より具体的にはエタノール、1−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等を挙げることができる。アルコールは、直鎖、分岐又は環状のいずれでもよい。中でも、パンクシーリング剤の低粘度化の観点から、炭素数1〜5の1価又は2価のアルコールが好ましく、皮膚刺激性や経口毒性の観点からはプロピレングリコールがより好ましい。
パンクシーリング剤は、短繊維を含有してもよい。
短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴や孔(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、これらの穴や孔を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。短繊維の材質は特に制限されず、天然又は合成樹脂が挙げられる。短繊維としては、パンクシーリング剤の分離安定性の観点からは、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、及びこれらの樹脂から選択される2種以上の複合体からなる群のいずれかが好ましく、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、及びこれら2以上の複合体がより好ましい。
比重が0.8以上であると、短繊維がパンクシーリング剤中で上に浮くことを抑制でき、比重が1.4以下であると、短繊維がパンクシーリング剤中で下に沈むことを抑制できる。
長さが0.05mm以上であると、短繊維によるパンクシール性の向上効果が充分に得られ、長さが10mm以下であると、短繊維の相対的な数が充分確保できてパンクシール性の向上効果が充分に得られる。
直径(太さ)が1μm以上であると、短繊維によるパンクシール性の向上効果が充分に得られ、100μm以下であると、短繊維の相対的な数が充分確保できてパンクシール性の向上効果が充分に得られる。
L/Dが5以上であると、短繊維によるパンクシール性の向上効果が充分に得られ、2000以下であると、短繊維の絡み合いによるダマの発生が抑制され、パンクシール性及び注入容易性が良好である。
パンクシーリング剤は、フィラーを含有してもよい。
フィラーを含有することで、パンク孔を迅速にシールすることができ、パンク孔が大きくても確実にシールすることができる。フィラーは1種のみであっても、2種以上の組み合わせであってもよい。フィラーの材質は特に制限ざれず、パンクシーリング剤中で安定して存在するものが好ましい。
パンクシーリング剤中で安定して存在するフィラーとしては、ケイ酸、チョーク、カーボンブラック、グラスファイバーで補強された合成樹脂、ポリスチレン粒子、タイヤ等の加硫成品の粉砕による粉末ゴム、おがくず、モスラバー粒子、カットフラワー用の発泡粒子等が挙げられる。この中でも、ケイ酸と結合したゴム粉末、及びグラスファイバーで補強された合成樹脂が好ましい。
パンクシーリング剤は、分散剤、乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調整剤などの添加剤を含んでもよい。これらの添加剤は、パンクシーリング剤の添加剤として通常使用されるものから選択できる。
パンクシーリング剤の製造方法は特に制限されず、上述した材料を公知の方法で混合等して製造することができる。この際、粘着剤は粘着剤エマルジョンの状態であることが好ましい。パンクシーリング剤の製造、保管及び容器への充填は、酸化等を避けるため、窒素、希ガス等の不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。パンクシーリング剤の製造方法としては、例えば、特開2010−100752号公報の記載を参照できる。
パンクシーリング剤を用いたパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器の注入口をタイヤのバルブ口に差し込み、適量をタイヤ内部に注入する。その後、タイヤの内圧を上げ、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク孔をシールできるようにタイヤを回転させる。
エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13が接続されている。電気ケーブル13のプラグ14は、例えば、車内のシガレットライターに差込まれる。
SBRラテックス(固形分40質量%)と、表1に記載の粘着剤1〜7と、不凍液としてプロピレングリコールとを表2に記載の配合(質量部)で混合して、パンクシーリング剤を調製した。
表1中の「ハリエスター」はハリマ化成株式会社の商品名であり、「アルコン」及び「タマノル」は荒川化学工業株式会社の商品名である。
脂環族飽和炭化水素樹脂(アルコンP−100)100質量部をトルエン60質量部に溶解した溶液に、アニオン性乳化剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)4質量部を水100質量部に溶解した水溶液を加え、80℃にてホモジナイザ−を用いて1500rpmで1時間、乳化した。さらに、得られた乳化物を、ゴーリンホモジナイザーを用いて、90℃で10分間乳化して、均一な粒子径の乳化物を得た。その後、減圧蒸留により、乳化物中のトルエンを除去した後、150メッシュのステンレス金網で濾過し、次いで500メッシュのステンレス金網を用いて濾過して、固形分濃度が50質量%のエマルジョンを得た。
パンクシーリング剤のゲル化率を、JIS−K6387(2011年度)に準拠するマローン式機械的安定度試験において、パンクシーリング剤量:100g、荷重:30kgf、ローター回転数:1000rpmの条件で測定した。結果を表2に示す。
1つのタイヤのタイヤトレッド溝部に、直径2.3mmの穴をドリルであけ、パンクシーリング剤を注入し、車に装着した。その後、0.2MPaの空気圧を維持しながら、約50km/hの速度で車を走行させ、パンク補修完了後に空気圧が10%低下するまでの走行距離(km)を測定した。結果を表2に示す。表中の「×」は、補修出来なかったことを意味する。
20 ポンプアップ装置、22 ボトル、26 アダプタ、26 タイヤバルブ、30 ポンプアップ装置
Claims (4)
- ラテックスと、軟化点が100℃以上である粘着剤と、を含有するパンクシーリング剤。
- 前記粘着剤が、天然樹脂、変性天然樹脂及び石油系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載のパンクシーリング剤。
- 前記ラテックスの固形分の質量に対する前記粘着剤の質量の割合が55質量%以下である、請求項1又は請求項2に記載のパンクシーリング剤。
- ゲル化率が0.1%より大きい、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015103440A JP2016216615A (ja) | 2015-05-21 | 2015-05-21 | パンクシーリング剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015103440A JP2016216615A (ja) | 2015-05-21 | 2015-05-21 | パンクシーリング剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016216615A true JP2016216615A (ja) | 2016-12-22 |
Family
ID=57578160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015103440A Pending JP2016216615A (ja) | 2015-05-21 | 2015-05-21 | パンクシーリング剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016216615A (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006152239A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-06-15 | Bridgestone Corp | パンクシーリング剤 |
JP2007224231A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-06 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2009041006A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | エマルジョン凝固剤 |
JP2009051893A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2010043155A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2010189604A (ja) * | 2009-02-20 | 2010-09-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高減衰組成物 |
JP2015098538A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 住友ゴム工業株式会社 | パンクシーリング剤 |
-
2015
- 2015-05-21 JP JP2015103440A patent/JP2016216615A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006152239A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-06-15 | Bridgestone Corp | パンクシーリング剤 |
JP2007224231A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-06 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2009041006A (ja) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | エマルジョン凝固剤 |
JP2009051893A (ja) * | 2007-08-24 | 2009-03-12 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2010043155A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤパンクシール材 |
JP2010189604A (ja) * | 2009-02-20 | 2010-09-02 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 高減衰組成物 |
JP2015098538A (ja) * | 2013-11-19 | 2015-05-28 | 住友ゴム工業株式会社 | パンクシーリング剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4540609B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP4609598B1 (ja) | タイヤパンクシール材 | |
JP5500755B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP5538703B2 (ja) | パンクシーリング剤の製造方法 | |
JP2013006949A (ja) | タイヤパンクシール材 | |
JP2006111726A (ja) | パンクシーリング剤 | |
US20140221535A1 (en) | Tire Sealant and Preparation Method Thereof | |
JP5384049B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP2010037521A (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP4787502B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP2016216615A (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP5474727B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP4673003B2 (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP2012172127A (ja) | パンクシーリング剤及びその製造方法 | |
JP2010100754A (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP2013249447A (ja) | パンクシーリング剤及びその製造方法 | |
JP4553712B2 (ja) | パンクタイヤの修理方法およびパンクタイヤ修理用シーリング剤 | |
JP2012007050A (ja) | パンクシーリング剤の製造方法 | |
JP5604121B2 (ja) | パンクシーリング剤の製造方法 | |
JP2013227428A (ja) | パンクシーリング剤の固形化方法 | |
JP2010100753A (ja) | パンクシーリング剤及びその製造方法 | |
JP2007145911A (ja) | パンクシーリング剤及びその使用方法 | |
JP2012021123A (ja) | パンクシーリング剤及びその製造方法 | |
JP2010260904A (ja) | パンクシーリング剤 | |
JP2005336294A (ja) | パンクシーリング剤及びシーリング自動ポンプアップ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20181109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181120 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190116 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190315 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190625 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191217 |