JP5538703B2 - パンクシーリング剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パンクシーリング剤の製造方法に関する。
パンクが発生した際にその発生箇所をシールするための補修剤であるパンクシーリング剤は、(1)パンクシーリング剤の本来の機能であるパンクしたタイヤの孔をシールするパンクシール性、(2)パンクシーリング剤の粘度を低くし、バルブ等からパンクシーリング剤を注入し易くする観点から、注入容易性、(3)低温環境下でも使用可能な、ある程度の不凍性、(4)長期間保存可能な保存安定性、等が要求される。
パンクシーリング剤は、パンクシーリング剤を構成する成分を攪拌混合して製造するのが一般的であるが、ラテックス中のゴム粒子が凝集して溶液がクリーム化・ゲル化等、不安定化する問題がある。このような問題に対して種々の提案がなされており、例えば、混合する各成分の混合順序に着目した製造方法がある。例えば、ゴムラテックス凝集塊に起因するシーリング剤のゲル化を効果的に防止することを目的として、不凍液と水とを混合する第1の混合工程と、前記第1の混合工程を経た混合液とゴムラテックスとを混合する第2の混合工程と、前記第2の混合工程を経た混合液と粘着剤とを混合する第3の混合工程と、を含むパンクシーリング剤の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、各成分の混合所作に着目したパンクシーリング剤の製造方法も開示されている。このようなものとしては、ゴム凝集塊の生成を大幅に抑制することを目的として、不凍液を5〜20リッター/分の注入速度で、粘着剤を含有するゴムラテックスに注入するとともに、30〜400rpmの回転速度で攪拌するタイヤのパンクシーリング剤の製造方法が挙げられる(例えば、特許文献2又は3参照)。
WO2008/032765号公報 特開2003−193029号公報 特開2003−193030号公報
しかしながら、上記の製造方法では、ゴム凝集塊の生成を抑制する等して液の状態が安定なパンクシーリング剤を製造することができても、パンクシーリング剤の生産性が不十分であった。
本発明は、上記事情に鑑み、ゴムラテックス凝集塊に起因するパンクシーリング剤のゲル化を効果的に防止して、パンクシーリング剤の生産性を向上することができるパンクシーリング剤の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく鋭意検討の結果、本発明者らは、下記本発明により当該目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、不凍液と水とを混合してA1混合液とする第1の混合工程と、前記A1混合液を、攪拌しているゴムラテックス中に滴下し、混合してA2混合液とするとともに、前記A2混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を増加する第2の混合工程と、前記A2混合液と粘着剤とを混合する第3の混合工程と、を含むパンクシーリング剤の製造方法である。
前記攪拌速度の変化量は、0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmである
また、前記A1混合液の滴下速度は、0.5kg/min〜500kg/minである
さらに、前記不凍液をa、前記水をbとしたとき、前記不凍液と前記水との割合(a/b)は、質量比で0.05〜9.0であることが好ましい。
本発明によれば、ゴムラテックス凝集塊に起因するパンクシーリング剤のゲル化を効果的に防止して、パンクシーリング剤の生産性を向上することができるパンクシーリング剤の製造方法を提供することができる。
<パンクシーリング剤の製造方法>
本発明のパンクシーリング剤の製造方法は、不凍液と水とを混合してA1混合液とする第1の混合工程と、前記A1混合液を、攪拌しているゴムラテックス中に滴下速度0.5kg/min〜500kg/minで滴下し、混合してA2混合液とするとともに、前記A2混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を変化量0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmで増加する第2の混合工程と、前記A2混合液と粘着剤とを混合する第3の混合工程と、を含む。
前記のパンクシーリング剤の製造方法を、本発明の第1の態様と称する。
不凍液をゴムラテックス中に滴下するとゴムラテックスの不安定化を招きやすい。そのため、本発明のパンクシーリング剤の製造方法では、予め不凍液を水で薄めてゴムラテックス中に滴下することで、ゴムラテックスと不凍液とを混合したときのゴムラテックスの不安定化を抑制することができる。
また、攪拌中のゴムラテックス中に不凍液を滴下・混合した場合、ゴムラテックスと不凍液を混合し始めたばかりの液量の少ない状態において、混合液の攪拌速度が速いと、混合液が泡立ち、ゴムラテックスのゲル化を招き易い。そのため、混合液の液量が少ないときには攪拌速度を小さくする必要がある。しかし、混合液の液量が増加した段階においても初期の攪拌速度を維持したままであると攪拌が不十分となり、また、生産性を満足しにくい。
そのため、パンクシーリング剤の製造方法を上記構成として、ゴムラテックスと不凍液を含むA2混合液を所定の攪拌速度で変化させながら攪拌することにより、すなわち、可変的に時間経過と共に攪拌速度を上げることで、A2混合液の液量が少ない段階におけるA2混合液の泡立ちを抑え(すなわち、ゴムラテックスのゲル化を抑え)、A2混合液の液量が多くなり泡立ちにくくなるとともに、攪拌速度を上昇してパンクシーリング剤の生産性を高めることができる。
前記攪拌速度の変化量は、0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmとすることが好ましい。
以下、本発明の第1の態様を各工程に分けて説明する。
(1)第1の混合工程
第1の混合工程は、不凍液と水とを混合してA1混合液とする工程である。前記不凍液をa、前記水をbとしたとき、不凍液と水との混合質量比(a/b)は、0.05〜9.0とすることが好ましい。混合する際は攪拌を行うことが好ましく、攪拌速度は、50rpm〜500rpmとすることが好ましい。
ここで、不凍液は、パンクシーリング剤を寒冷地で用いたときに、パンクシーリング剤の凍結を防止する機能を有するものであれば特に制限されない。
例えば、1価のアルコールや、2価のアルコールを用いることができ、エタノール、1−プロパノール、エチレングリコール、及びプロピレングリコール等を挙げることができる。アルコールは、直鎖でも分岐でも環状でもよく、中でも、パンクシーリング剤の低粘度化の観点から、炭素数1〜5の、1価又は2価のアルコールが好ましい。
不凍液の含有量は特に制限されないが、低温時の凍結防止性の観点から、パンクシーリング剤の全質量に対して5質量%〜90質量%であることが好ましい。より好ましくは10質量%〜50質量%である。これは、5質量%未満では、低温での凍結防止性が十分に得られないことがあり、90質量%を超えると、ゴムラテックス相対量が減少するため十分なシール特性が得られないことがあるためである。
(2)第2の混合工程
第2の混合工程は、前記A1混合液を、攪拌しているゴムラテックス中に滴下し、混合してA2混合液とするとともに、前記A2混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を増加する工程である。
前記「A2混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を増加する」態様としては、例えば、A2混合液の体積〔ml〕が増すごとに、又はA2混合液の液深さ〔mm〕が増すごとに、A2混合液の攪拌速度を上げる態様が挙げられる。
ここで、前記「液深さ」とは、液体が攪拌等されず波打っていない静止状態にあるときの、液体を収容する容器の底面から液面までの距離〔mm〕をいう。なお、「液深さ」の定義における前記容器は、容器底面が半球状、凸状、凹状となっておらず、容器に液体を入れたとき液面と容器底面とが平行になる平面の底面を有する容器をいう。
A2混合液の攪拌速度の変化量は一定であることが好ましく、例えば、A2混合液の攪拌速度の変化量を1rpm/mlと定める場合、A2混合液の体積が1mlであるときは攪拌速度を1rpmとし、A2混合液の体積が3mlであるときは攪拌速度を3rpmとする。
A2混合液の攪拌速度は、A2混合液の液量が増加すると共に随時増加してもよいし、一定体積で増加するごとに、または一定の液深さで増加するごとに増加してもよい。
中でも、A2混合液の攪拌速度の変化量は、A2混合液の液深さ〔mm〕の観点で定めることが好ましく、0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmの範囲であることが好ましい。
本発明では、パンクシーリング剤の生産性やA2混合液の泡立ちを抑制するために、A2混合液の液量に応じてA2混合液の攪拌速度を増すものであるが、A2混合液の液量が多くても、攪拌速度が速すぎると、攪拌機の回転がいわば空回りの状態となり攪拌が非効率的となる場合がある。A2混合液の攪拌速度の変化量の上限を6.0rpm/mmとすることで、A2混合液が少量のときにはA2混合液の泡立ちをより抑えることができ、A2混合液の液量が多くなって攪拌速度が大きくなった場合にも、攪拌機の回転の空回りを防ぐことができる。
また、A2混合液の攪拌速度を0.1rpm/mm以上とすることでA1混合液とラテックスとの混合を充分に行うことができる。
このように、本発明では、A2混合液の攪拌速度を変速して、A2混合液の液量増加と共に攪拌速度を上昇することが必要である。
A2混合液の攪拌速度の変化量は、0.2rpm/mm〜1.5rpm/mmとすることがより好ましい。
ここで、第2の混合工程は、ゴムラテックス(A1混合液が滴下されていない状態)ないしA2混合液を収容する容器の大きさと、攪拌機の攪拌羽の直径との関係が次のような関係を有する容器と攪拌機を用いることが好ましい。すなわち、容器が円筒体であるとき底面の直径をGmm、攪拌羽の直径をHmmとしたとき、H/Gが0.1〜0.4となる関係である。
このような関係の攪拌機を用い、前記容器内でゴムラテックスを攪拌することで、効率の良い攪拌を行うことができる。
前記A1混合液の滴下速度は、0.5kg/min〜500kg/minであることが好ましい。
A2混合液の攪拌速度を上記範囲で調整するとともに、A1混合液の滴下速度をも調整することで、不凍液を含有するA1混合液をゴムラテックス中に滴下したときに起こり易いゴムラテックスの不安定化を抑制することができ、かつ、パンクシーリング剤の更なる生産性向上を図ることができる。すなわち、A2混合液の液量が少ない段階においてはA1混合液を少量添加して泡立ちを防止し、A2混合液の液量が増加して泡が立ちにくくなる頃にはA1混合液の滴下量を大きくすることで、パンクシーリング剤の更なる生産性を向上することができる。
A1混合液の滴下速度は、ゴムラテックスの不安定化を防止する観点から、0.5kg/min〜100kg/minであることがより好ましい。
ここで、ゴムラテックスとしては、種類は特に制限されず、例えば、天然ゴム(NR)ラテックス、合成ゴムラテックス、又は合成樹脂ラテックスを適宜選択して用いることができる。
前記合成ゴムラテックスとしては、例えば、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(ニトリルゴム)ラテックス、MBR(アクリルゴム)ラテックス、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックス、IIR(ブチルゴム)ラテックス、CRラテックス、IRラテックス、及び多硫化ゴムラテックス等が挙げられる。
前記合成樹脂ラテックスとしては、カルボキシ変性NBRラテックス、カルボキシ変性SBRラテックス、アクリルエステル系ラテックス、スチレン・ブタジエン・レジンラテックス、酢酸ビニルラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、塩化ビニルラテックス、ポリ塩化ビニルラテックス、塩化ビニリデンラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、及びポリスチレンラテックス等が挙げられる。
上記の中でも、タイヤなどへの腐食性を考慮すると、合成ゴムラテックス又は合成樹脂ラテックスを用いることがより好ましく、SBRラテックス、NBRラテックス、MBRラテックス、BRラテックス、カルボキシル変性NBRラテックス、及びカルボキシル変性SBRラテックスからなる群より選択される1種または2種以上を用いることがより好ましい。
ゴムラテックスは単独種のみ用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
ゴムラテックスの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、10質量%〜90質量%とすることが好ましく、20質量%〜70質量%とすることがより好ましく、25質量%〜50質量%とすることがさらに好ましい。
(3)第3の混合工程
第3の混合工程は、A2混合液と粘着剤とを混合する工程である。
A2混合液と粘着剤とを混合する際は、攪拌を行うことが好ましく、攪拌速度は、50〜500rpmとすることが好ましい。
粘着剤は、主として前記ラテックスの固形分である合成ゴムや合成樹脂のタイヤへの接着力を向上させるものである。
前記粘着剤は、本発明の効果を損なうものでなければ特に制限されず、例えば、樹脂系粘着剤を好適に用いることができる。
前記樹脂系粘着剤としては、例えば、天然樹脂、変性ロジン及び変性ロジンの誘導体、テルペン系樹脂及びテルペン変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂;芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキルフェノールアセチレン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂、及びビニルトルエン−αメチルスチレン共重合体を挙げることができる。
前記天然樹脂としては、ロジン、ダンマル等が挙げられる。
前記変性ロジン及び変性ロジンの誘導体としては、重合ロジン(例えば、ロジン酸エステル樹脂等)、部分水添ロジン等が挙げられる。
前記テルペン系樹脂及びテルペン変性体としては、ピネン、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスフェノール樹脂等のテルペンフェノール樹脂、またはこれらを水素添化したものなどが挙げられる。
前記脂肪族系炭化水素樹脂としては、オレフィン、オレフィン重合体等が挙げられる。
また、アクリル系粘着剤、水溶性粘着剤等を用いることもできる。
中でも、前記ラテックスを凝固しにくく、ラテックス固形分とタイヤとの接着性に優れるとの観点から、テルペンフェノール樹脂またはロジン酸エステル樹脂を用いることが好ましい。
粘着剤は、前記ラテックスとの混和性やパンクシール性の向上を考慮して、粘着剤エマルジョンとして用いることが好ましく、前記ラテックスに適合するものを使用することが好ましい。当該粘着剤エマルジョンは、乳化剤として公知の界面活性剤(好ましくは、非イオン系界面活性剤)を使用し、樹脂成分にロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂、又はポリイソブチレン等のブチルゴム系材料を使用することができる。
ここで、粘着剤エマルジョンがラテックスに「適合」するということは、粘着剤エマルジョンがラテックスを少しも凝固させるものではないことを意味し、粘着剤エマルジョンが、ラテックスのタイヤへの接着力を向上するものとして用いられることを示す。例えば樹脂が、ゴム皮膜の粘着性付与剤としてのエラストマーに加えられて用いられ得る。
粘着剤を粘着剤エマルジョンとして用いるとき、パンクシーリング剤中の粘着剤エマルジョンの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、1質量%〜15質量%であることが好ましく、2質量%〜12質量%であることがより好ましく、3質量%〜9質量%であることがさらに好ましい。1質量%〜15質量%とすることで、実用的で良好なシール性を発揮することができる。
パンクシーリング剤中の全固形分量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、5質量%〜70質量%であることが好ましく、5質量%〜60質量%であることがより好ましく、8質量%〜40質量%とすることがさらに好ましい。
「全固形分量」は、以下のようにして求めることができる。まず、パンクシーリング剤10gを4時間、140℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量をパンクシーリング剤の質量で除する(残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤の質量)ことで求めることができる。
全固形分量がパンクシーリング剤の全質量に対して、5質量%以上あれば十分なシール性を確保することが可能となる。また、70質量%以下であればシール性以外の特性を十分に確保することができる。
前記第1〜第3の混合工程のように、所定の混合工程の組み合わせでゴムラテックス、不凍液、及び粘着剤を混合することで、シール性を発現する上で最も重要なゴムラテックスを水系中で(長期保存に対し)安定化させ、ゴムラテックス凝集塊に起因するシーリング剤のゲル化を効果的に防止して、パンクシーリング剤の生産性を向上することが可能となる。
本発明では、第3の混合工程の後に、必要に応じて濾過工程や凝集塊成長工程を設けてよい。以下、各工程について説明する。
(濾過工程)
濾過工程は、第3の混合工程で得られた混合液を、必要に応じて濾過する工程である。濾過方法としては公知の方法を採用することができる。製造条件によっては、上記混合工程を経た後に、ゴムラテックスの凝集によるゲル化が進行して、微粒子状の凝集物が生成する場合がある。そして、当該凝集物を放置しておくと、これを核としてゲル化がより進行してしまう場合がある。そこで、濾過工程により核となる微粒子状の凝集物を除去し、最終的にゴムラテックス凝集塊に起因するシーリング剤のゲル化を効果的に防止することが好ましい。その結果、パンクシーリング剤の貯蔵安定性をも向上させることができる。
濾過に使用する濾過器のフィルタ部材としては、金網状に形成された金属製のメッシュフィルタを用いることが好ましい。この場合、そのメッシュ数は50メッシュ(網目の開口径が約300μm)〜400メッシュ(網目の開口径が約30μm)のものを用いることが好ましい。メッシュフィルタの材質としては、ステンレス、アルミ合金等の耐腐食性が高い金属材料を好適に用いることができる。
また、フィルタ部材としては、50メッシュ〜400メッシュのメッシュフィルタの網目と略同等の開口径の微小開口が多数、穿設された多孔質フィルタを用いてもよく、またメッシュフィルタや多孔質フィルタが積層された積層フィルタを用いてもよい。
(凝集塊成長工程)
濾過工程に先立ち、凝集塊成長工程を設けることが好ましい。この凝集塊成長工程では、混合工程で調液されたシーリング剤原液を少なくとも24時間以上、好ましくは48時間以上の静置時間に亘って撹拌することなく容器内に保持(静置)する。静置時間の下限値は、濾過工程で用いられるメッシュフィルタのメッシュ数等に応じて24時間〜48時間の範囲で適宜、変更することができる。
また、静置時間の上限値は特に制限されないが、パンクシーリング剤を製造する際の工程時間(タクト時間)の制約、製造されたパンクシーリング剤をストックするためのストック量の制限等を考慮すると共に、また保管環境に応じてパンクシーリング剤に含まれる水分量が蒸発又は吸湿により徐々に変化することから、保管時の水分量の変化を考慮すると、静置時間の上限値は480時間以下に設定することが好ましい。
上記各工程では、適宜、以下の成分を添加してもよい。
(短繊維)
短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴や孔(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、これらの穴や孔を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。
短繊維の含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、0.1質量%〜5質量%であることが好ましい。0.1質量%以上あれば、短繊維を添加したことによるシール性を十分に発揮することができ、5質量%以下であれば、短繊維の絡み合いを防ぐことができ、粘性が増加しにくく、パンクシーリング剤の注入容易性が向上すると共に、既述のパンクシーリング剤の役割を十分に発揮し易い。
短繊維の含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、0.3質量%〜4質量%とすることが好ましく、0.5質量%〜3質量%とすることがより好ましい。
パンクシーリング剤について既述のような役割を十分に発揮させるため、短繊維についても種々の設計をする必要がある。そこで、短繊維の比重(S)、長さ(L)、直径(D)、および長さと直径との比(L/D)は、それぞれ、下記の範囲とすることが好ましい。
(1)比重(S):0.8≦S≦1.4(より好ましくは、0.9≦S≦1.3、さらに好ましくは、1.0≦S≦1.2)。
比重が0.8未満では、短繊維が上に浮いてしまって長期の分離安定性が低くなることがあり、1.4を超えると、短繊維が下に沈んでしまって長期の分離安定性が低くなることがある。
(2)長さ(L):0.05≦L≦10mm(より好ましくは、0.08≦L≦8mm、さらに好ましくは、0.1≦L≦6mm)。
長さが0.05mm未満では、短繊維がパンクによる欠陥部に目詰まりを生じさせてシール性を向上させる効果を十分に発揮させることができない場合があり、10mmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(3)直径(D):1≦D≦100μm(より好ましくは、3≦D≦80μm、さらに好ましくは、5≦D≦50μm)。
直径(太さ)が1μm未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、100μmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(4)長さと直径との比(L/D):5≦L/D≦2000(より好ましくは、20≦L/D≦1600、さらに好ましくは、50≦L/D≦1200、特に好ましくは、100≦L/D≦300)。
L/Dが5未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、2000を超えると、短繊維の絡み合いによるダマが発生し、シール性および注入容易性の低下を引き起こすことがある。
なお、短繊維は、一の材質からなるものを一定の形状で使用することができるが、既述の範囲で複数の材質からなるものを種々の形状で使用することもできる。
短繊維は、その材質に特に制限はないが、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、およびこれら2以上の複合体のいずれかからなることが好ましく、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、およびこれら2以上の複合体のいずれかからなることがより好ましい。かかる短繊維を使用することで、より良好な分離安定性が得られる。
短繊維は、その全量若しくはその一部(好ましくは全量)を、高級アルコール系誘導体および/またはベタイン系活性剤等の溶剤で処理しておくことが好ましい。かかる処理により、溶剤が活剤として作用し、短繊維の分散性を向上させることができる。
当該処理は、パンクシーリング剤に含有させる前でも後でもよい。処理方法としては、短繊維を上記溶剤に含浸したり、上記溶剤を吹き付けたりして行うことができる。高級アルコール誘導体としては、ポリグリコール系ポリエステル等が好適である。
溶剤の添加量(上記処理により短繊維に吸収される量)としては、短繊維質量の0.2質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜10質量%であることがより好ましく、1質量%〜6質量%であることがさらに好ましい。上記範囲であれば、短繊維の十分な分散効果が得られ、当該処理が良好で、効果の向上が期待できる。
(フィラー)
また迅速にシールしかつ大きな孔でも確実にシールできるように、パンクシーリング剤に1種又はそれ以上のフィラーを混合してもよい。安定したフィラーとしては、例えばケイ酸、チョーク、カーボンブラック、グラスファイバーで補強された合成樹脂、ポリスチレン粒子、タイヤ等の加硫成品の粉砕による粉末ゴム、おがくず、モスラバー粒子、カットフラワー用の発泡粒子等が採用できる。この中でも特に好ましいフィラーは、ケイ酸と結合したゴム粉末、およびグラスファイバーで補強された合成樹脂である。
前記フィラーは、パンクシーリング剤に直接添加され得る。しかしながら、フィラーが、バルブサイズを変更することなくバルブをへてパンクシーリング剤を導くのを困難または不可能にする大きさを有する限りにおいては、これらのフィラーは、一般的にタイヤをリム組みするときにタイヤの内部に導入され、タイヤにパンクが発生した際にパンクシーリング剤が注入されることによってシーリングを成し遂げる。
前記フィラーは、パンクシーリング剤中に、好ましくは約20g/リットル〜200g/リットル、より好ましくは60g/リットル〜100g/リットル加えられ、あるいはタイヤのリム組においてタイヤ内部に配される。
(他の添加剤)
さらに通常の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調整剤、を添加してもよく、必要により液状樹脂系エマルジョンを用いてもよい。
本発明においては、パンクシーリング剤を他の態様により製造することもできる。
本発明の第2の態様は、合成ゴムラテックスと粘着剤とを混合してB1混合液とする第1の混合工程と、不凍液と水とを混合してB2混合液とする第2の混合工程と、攪拌中の前記B1混合液中に前記B2混合液を滴下し、混合してB3混合液とするとともに、前記B3混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を増加する第3の混合工程と、を含むパンクシーリング剤の製造方法である。
当該第2の態様は、各成分の混合順序が第1の態様と異なる以外は同様である。
すなわち、B2混合液の滴下速度は、前記A1混合液の滴下速度と同じであり、好ましい範囲も同様である。また、B3混合液の攪拌速度は、前記A2混合液の攪拌速度と同様に、B3混合液の液量に応じて増加する。B3混合液の攪拌速度の変化量は一定であることが好ましく、B3混合液の攪拌速度の変化量は0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmの範囲とすることが好ましい。B3混合液の攪拌速度は、B3混合液の液量が増加すると共に随時増加してもよいし、一定体積で増加するごとに、または一定の液深さで増加するごとに増加してもよい。
さらに、濾過工程や凝集塊成長工程を適宜設けることが可能であることも同様である。
パンクシーリング剤の製造方法を上記第2の態様の構成として、ラテックスに予め粘着剤を混合しておき(B1混合液)、不凍液と水との混合液(B2混合液)と混合することによっても、ゴムラテックス凝集塊に起因するパンクシーリング剤の不安定化を防止して、パンクシーリング剤の生産性を向上することができる。
本発明の第2の態様においても、本発明の第1の態様で説明した攪拌速度、滴下速度、不凍液aと水bとの割合(a/b)の好ましい範囲を好適に適用することができる。
また、パンクシーリング剤の製造、保管、充填は、酸化等を避けるため、好ましくは窒素又は希ガスの雰囲気で行われる。
〔パンクシーリング剤の粘度〕
パンクシーリング剤の粘度は、実際の使用条件として想定される条件(少なくとも、タイヤへの充填前であって60℃〜−60℃の範囲)において、3mPa・s〜20,000mPa・sであることが好ましく、5mPa・s〜4,500mPa・sであることがより好ましく、8mPa・s〜3,000mPa・sであることがさらに好ましく、10〜3,000mPa・sであることが特に好ましく、15〜1,500mPa・sであることが最も好ましい。
パンクシーリング剤の粘度が3mPa・s以上あれば、バルブへの注入時における液漏れを防止することができる。20,000mPa・s以下であれば、注入時の抵抗を抑えることができるため、注入容易性の低下を防止することができ、また、タイヤ内面への広がりを充分にすることができることから、高いシール性が得られる。
また、パンクシーリング剤は、上記のように、不凍液を含有することによりさらに凝固点を下げることができ、不凍液に1価のアルコールを用いた場合には−40℃以下のような極寒地でも低粘度で好適に用いることができる。−40℃におけるパンクシーリング剤の粘度は、3mPa・s〜5,000mPa・sであることが好ましく、10mPa・s〜3,000mPa・sであることがより好ましく、10mPa・s〜2,000mPa・sであることが特に好ましい。
パンクシーリング剤の粘度は、B型粘度計等により測定することができる。
〔パンクシーリング剤によるパンクの修理方法〕
以上のようなパンクシーリング剤によるパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器をタイヤのバルブ口に差し込み、適量を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク孔をシールできるようにタイヤを回転させればよい。
このようなパンクシーリング剤そのものは、種々のポンプアップ装置、例えば燃料ガスとしてプロパン・ブタン混合ガスを含むスプレー缶を用いてタイヤの内部に導入されてタイヤを再膨張させうるが、図1に示されるポンプアップ装置20によってより好ましく使用できる。
図1に示されるポンプアップ装置20では、前記圧力源として小型のエアコンプレッサ1を用いている。このエアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。前記ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧容器4に収納されたパンクシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとして形成されている。
また、耐圧容器4は、パンクシーリング剤6を取出すための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端が接続されるとともに、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
耐圧容器4は、フィリングスタブ12を有し、かつ水が充填されたジャケット11を具える。必要に応じて加熱源としての塩化カルシウムが前記フィリングスタブ12内に充填されうる。パンクシーリング剤6が低温で凍結すると、この加熱源の水和作用で解放される熱によって、利用できる温度にパンクシーリング剤6が加熱される。
前記エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13が接続され、そのプラグ14は、例えば、シガレットライターに差込まれる。
タイヤにパンクが発生すると、前記ねじアダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつエアコンプレッサ1がシガレットライターに接続されるとともに、耐圧容器4のガス導入部3において前記栓バルブ5が開かれる。そしてエアコンプレッサ1から耐圧容器4内にガス導入部3をへて導入される圧縮空気が、出口バルブ7からパンクシーリング剤6を押出し、タイヤバルブ10をへてタイヤの内部に導入させる。然る後、空気がタイヤの内部に再充填され、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク孔をシールした後、ポンプアップ装置20が再び接続されてタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
また、本発明のパンクシーリング剤は、図2(A)、(B)に示されるポンプアップ装置によってもより好ましく使用できる。なお、図2(A)、(B)に示されるポンプアップ装置において、図1に示されるポンプアップ装置20と共通の部分には同一符号を付して説明を省略する。
このポンプアップ装置は、図2(A)に示されるパンクシーリング剤6の収納容器である樹脂製のボトル22と、図2(B)に示される圧力源としてのエアコンプレッサ1とを備えている。ボトル22は、1回のパンク修理に必要なパンクシーリング剤6を収容している。ボトル22には、先端部にアダプタ26が配置されたホース24が接続されている。またエアコンプレッサ1に接続されたホース2にも、その先端部にアダプタ9が配置されている。但し、ボトル22のホース24については、タイヤバルブ10に直接接続可能なものであるならばアダプタ26を省略してもよい。
パンク発生時に、ボトル22のアダプタ26がタイヤバルブ10にねじ止めされる。これにより、ホース24及びアダプタ26を通してタイヤ内に連通する。この状態で、作業者は、図2(A)で2点鎖線(想像線)により示されるように、ボトル22を握り潰してパンクシーリング剤6をボトル22内から搾り出すことにより、ホース24を通してパンクシーリング剤6をタイヤ内へ注入する。
ボトル22内からタイヤ内へのパンクシーリング剤6の注入が完了すると、作業者は、アダプタ26をタイヤバルブ10から取り外してボトル22をタイヤから切り離す。
次いで、作業者は、エアコンプレッサ1のアダプタ9をタイヤバルブ10にねじ止めし、アダプタ9及びホース2を通してエアコンプレッサ1をタイヤ内に連通させる。この状態で、作業者は、エアコンプレッサ1を作動させて加圧空気をタイヤ内へ再充填し、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、作業者は、アダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク孔をシールした後、作業者は、ポンプアップ装置のエアコンプレッサ1を再び接続してタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
本発明のパンクシーリング剤は、種々の空気入りタイヤのパンク修理に適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
〔比較例1〜4、実施例1〜10〕
<第1の混合工程>
下記組成A1の成分を混合してA1混合液を調製した。
−組成A1−
・不凍液(プロピレングリコール) 45質量部
・水 15質量部
<第2の混合工程>
得られたA1混合液を下記表1に示す滴下速度にて、下記表1に示す攪拌速度で攪拌しているSBRラテックス30質量部中に滴下してA2混合液を得た。
なお、攪拌速度が変速である実施例1〜実施例10においては、A1混合液の滴下によるA2混合液の増加に応じて攪拌速度を増加した。
<第3の混合工程>
得られたA2混合液に、粘着剤(ロジン酸エステルエマルジョン)を10質量部添加して、パンクシーリング剤を製造した。
<評価>
1.均一分散までの時間
下記表1に示す製造条件下で、水溶性赤インクをラテックス中に滴下し、ラテックスが全体的に赤色になるまでを目視で観察した。水溶性赤インクの滴下開始後、ラテックスが全体的に赤色になるまでの時間を、滴下液が均一に分散するまでの時間として評価した。評価基準は下記のとおりである。
−評価基準−
○:1分以内に均一になった。
△:1分を超え3分以内に均一になった。
×:均一になるまで3分以上かかった。
なお、実施例1〜実施例8は最終攪拌速度である250rpmとして評価した。
2.泡立ち性評価
A1混合液を攪拌中のラテックスに滴下した際に、液面に発生した泡の量を目視で確認し、泡で覆われた面積Eと液面全体の面積Fとの比率(E/F)を算出した。評価基準は下記のとおりである。
−評価基準−
○:ほとんど発生しない。
△:E/Fが20%以内
×:E/Fが20%を超える
3.発生ゲル量評価
A1混合液をラテックスに滴下・混合して得られたA2混合液中の発生ゲルを、A2混合液を200メッシュにより濾過して得、A2混合液中の発生ゲル量を算出した。評価基準は下記のとおりである。
−評価基準−
○:発生ゲル量がパンクシーリング剤全体の0.1質量%以下
△:発生ゲル量がパンクシーリング剤全体の0.1質量%を超え、1質量%以下
×:発生ゲル量がパンクシーリング剤全体の1質量%を超える
4.熱的安定性
製造したパンクシーリング剤を密閉容器に入れ、該密閉容器を80℃のオーブンに保管後、パンクシーリング剤の性状を観察した。評価基準は以下のとおりである。
−評価基準−
○:80℃で2ヶ月保管後、性状に変化なし。
△:80℃で1ヶ月保管後は性状に変化が無いが、80℃で2ヶ月保管後には性状に変化(クリーム/ゲル発生)が見られた。
×:80℃で保管後1ヶ月以内に、性状に変化(クリーム/ゲル発生)が見られた。
Figure 0005538703
上記表1中、「滴下速度」の単位は〔kg/min〕であり、「攪拌速度(固定)」の単位は〔rpm〕、「攪拌速度(変速)」の単位は〔rpm/mm〕である。
表1の結果より、実施例の製造条件によれば得られるパンクシーリング剤のゲル発生量は少なく、熱的安定性(保存安定性)にも優れたパンクシーリング剤であることがわかった。
図1は、本発明の実施形態に係るパンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の実施形態に係るパンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の他の例を示す概略図であり、(A)は、パンクシーリング剤の収納容器であるボトルの使用例を示す概略図であり、(B)はエアコンプレッサの使用例を示す概略図である。
符号の説明
3 ガス導入部
4 耐圧容器
6 シーリング剤
7 出口バルブ
20 ポンプアップ装置

Claims (2)

  1. 不凍液と水とを混合してA1混合液とする第1の混合工程と、
    前記A1混合液を、攪拌しているゴムラテックス中に滴下速度0.5kg/min〜500kg/minで滴下し、混合してA2混合液とするとともに、前記A2混合液の液量の増加に伴い攪拌速度を変化量0.1rpm/mm〜6.0rpm/mmで増加する第2の混合工程と、
    前記A2混合液と粘着剤とを混合する第3の混合工程と、を含むパンクシーリング剤の製造方法。
  2. 前記不凍液aと前記水bとの割合(a/b)が質量比で0.05〜9.0である請求項1記載のパンクシーリング剤の製造方法。
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