JP2010001394A - パンクシーリング剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温度下でも粘度が低いパンクシーリング剤を提供する。
【解決手段】ラテックスと、アルコールのうち1価のアルコールのみと、を含有するパンクシーリング剤である。前記1価のアルコールのパンクシーリング剤の全質量に対する含有量は、5質量%〜90質量%であることが好ましい。パンクシーリング剤は、さらに樹脂系エマルジョンを含有することが好ましい。前記ラテックスは、合成ゴムラテックスであることが好ましく、スチレンブタジエンゴム又はポリブタジエンゴムラテックスであることがより好ましい。前記1価のアルコールは炭素数1〜5の1価のアルコールであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、パンクシーリング剤に関する。
パンクが発生した際にその発生箇所をシールするための補修剤であるパンクシーリング剤は、(1)パンクシーリング剤の本来の機能であるパンクしたタイヤの孔をシールするパンクシール性、(2)パンクシーリング剤の粘度を低くし、バルブ等からパンクシーリング剤を注入し易くする観点から、注入容易性、(3)低温環境下でも使用可能な、ある程度の不凍性、(4)長期間保存可能な保存安定性、等が要求される。
このような要求に対して、種々のパンクシーリング剤が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1で提案されているパンクシーリング剤は、高いシール性を維持することが可能で、実用性に優れたパンクシーリング剤を提供することを目的として、SBRラテックス、NBRラテックス、カルボキシル変性SBRラテックス、カルボキシル変性NBRラテックスからなる群から選択されるいずれか1以上のゴムラテックスと、凍結防止剤と、短繊維および前記ゴムラテックスに適合する樹脂系エマルジョンの少なくともいずれかと、を含有するパンクシーリング剤としており、凍結防止剤(不凍液)にはエチレングリコールが用いられている。
しかし、多価のアルコールを用いた不凍液は、低温度下での低粘度化が不十分であり、低温度下でもタイヤに容易に注入可能な粘度の低いパンクシーリング剤が求められていた。
また、低温度下でパンクシーリング剤を用いたときにパンクシーリング剤の粘度が上がると、パンクシーリング剤をタイヤの中に注入しても、パンクシーリング剤がパンク孔まで行き渡らないことがあり、パンク孔を充分に修理するためには、パンクシーリング剤を余分に準備しておかなければならなかった。
そのため、低温度下でもパンク孔まで行き渡り易い粘度の低いパンクシーリング剤が求められていた。
WO2004/048493号公報
本発明は、上記事情に鑑み、低温度下でも粘度が低いパンクシーリング剤を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく鋭意検討の結果、本発明者らは、下記本発明により当該目的を達成できることを見出した。
すなわち、本発明は、ラテックスと、アルコールのうち1価のアルコールのみと、を含有するパンクシーリング剤である。
本発明のパンクシーリング剤を上記構成とすることで、低温度下でも粘度が低いパンクシーリング剤を得ることができる。
本発明のパンクシーリング剤は、パンクシーリング剤をよりゲル化し難くして、低温度下での粘度をより低下し、さらにパンクシーリング剤の凝固点を下げる観点から、1価のアルコールのパンクシーリング剤の全質量に対する含有量が、5質量%〜90質量%であることが好ましい。本発明のパンクシーリング剤は、さらに樹脂系エマルジョンを含有することが好ましい。また、前記ラテックスは合成ゴムラテックスであることが好ましく、スチレンブタジエンゴムラテックスまたはポリブタジエンゴムラテックスであることが好ましい。
さらに、本発明のパンクシーリング剤においては、パンクシーリング剤の低粘度化の観点から、前記1価のアルコールが、炭素数1〜5の1価のアルコールであることが好ましい。
本発明によれば、低温度下でも粘度が低いパンクシーリング剤を提供することができる。
<パンクシーリング剤>
パンクしたタイヤの孔をシールする本発明のパンクシーリング剤は、ラテックスと、アルコールのうち1価のアルコールのみと、を含有する。したがって、本発明のパンクシーリング剤は、多価のアルコール、すなわち、エチレングリコール(EG)やプロピレングリコール(PG)などの2価のアルコールと、グリセリンなどの3価のアルコールを含有しない。
以下、本発明のパンクシーリング剤が含有し得る各成分について説明する。
〔1価のアルコール〕
本発明のパンクシーリング剤は、アルコールのうち1価のアルコールのみを含有する。
前記1価のアルコールは、不凍液(凍結防止剤)としての機能を有する。1価のアルコールは、2価のアルコールに比べ水に対する溶解度が高く、パンクシーリング剤中の1価のアルコールの割合を高めることができるため、1価のアルコールをパンクシーリング剤に含有することで、2価のアルコールを用いた場合に比べてパンクシーリング剤の粘度を下げることができると思われる。
このように、1価のアルコールをパンクシーリング剤に含有することで、パンクシーリング剤の粘度を下げることができることから、低温度下でもタイヤへのパンクシーリング剤の注入性を向上することが期待される。さらには、パンクシーリング剤をタイヤの中に注入した際に、パンクシーリング剤をパンク孔まで充分に行き渡らすことができ、タイヤにパンクシーリング剤を余分に注入しなくても、パンク孔を充分に修理することができるものと考えられる。
1価のアルコールの含有量は特に制限されないが、パンクシール性の観点から、1価のアルコールの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して5質量%〜90質量%であることが好ましい。
パンクシーリング剤の低粘度化に加え、さらに、パンクシーリング剤の凝固点を低下することを考慮すれば、1価のアルコールの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して10質量%〜90質量%であることが好ましい。
また、1価のアルコールの含有量が多いほど、1価のアルコールの殺菌性によるパンクシーリング剤の雑菌繁殖を抑制することができ、パンクシーリング剤の保存安定性を向上することができる。そのため、さらにパンクシーリング剤の保存安定性を考慮すれば、1価のアルコールの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、50質量%〜90質量%であることがより好ましく、70質量%〜90質量%であることが特に好ましく、70質量%〜80質量%であることが最も好ましい。
前記1価のアルコールは、直鎖でも分岐でも環状でもよく、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。中でも、パンクシーリング剤の低粘度化の観点から、炭素数1〜5の1価のアルコールが好ましい。1価のアルコールの炭素数は1〜3であることがより好ましい。1価のアルコールは低級アルコールであるほどパンクシーリング剤の粘度を低下することができる。
〔ラテックス〕
本発明のパンクシーリング剤は、ラテックスを含有する。ラテックスの種類は特に制限されず、NR(天然ゴム)ラテックスと合成ゴムラテックスと合成樹脂ラテックスから選択される少なくとも1種を用いることができる。
合成ゴムラテックスとしては、例えば、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(ニトリルゴム)ラテックス、MBR(アクリルゴム)ラテックス、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックス、IIR(ブチルゴム)ラテックス、CRラテックス、IRラテックス、及び多硫化ゴムラテックス等が挙げられる。
合成樹脂ラテックスとしては、カルボキシ変性NBRラテックス、カルボキシ変性SBRラテックス、アクリルエステル系ラテックス、スチレン・ブタジエン・レジンラテックス、酢酸ビニルラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、塩化ビニルラテックス、ポリ塩化ビニルラテックス、塩化ビニリデンラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、及びポリスチレンラテックス等が挙げられる。
上記の中でも、1価のアルコールとの組み合わせにおいてパンクシーリング剤をより低粘度化する観点から、合成ゴムラテックスを用いることが好ましい。さらには、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス又はBR(ポリブタジエンゴム)ラテックスがより好ましく、BR(ポリブタジエンゴム)ラテックスが特に好ましい。
ラテックスの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、20質量%〜60質量%とすることが好ましく、30質量%〜50質量%とすることがより好ましい。
〔他の成分〕
本発明のパンクシーリング剤は、本発明のパンクシーリング剤の効果を損なわない限りにおいて、さらに、樹脂系エマルジョンや短繊維等の他の成分を含有することができる。
以下、他の成分について説明する。
(樹脂系エマルジョン)
樹脂系エマルジョンは、既述のラテックスに適合するものを使用する。当該樹脂系エマルジョンは、乳化剤に公知の界面活性剤(好ましくは、非イオン系界面活性剤)を使用し、樹脂成分にロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂、又はポリイソブチレン等のブチルゴム系材料を使用することができる。
ここで、樹脂系エマルジョンがラテックスに「適合」するということは、樹脂系エマルジョンがラテックスを少しも凝固させるものではないことを意味し、樹脂系エマルジョンが、ラテックスのタイヤへの接着力を向上するものとして用いられることを示す。例えば樹脂が、ゴム皮膜の粘着性付与剤としてのエラストマーに加えられて用いられ得る。
テルペンフェノール樹脂としては、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスフェノール樹脂、またはこれらを水素添化したものなどが使用できる。また、市販のものを使用することもできる。
なお、本発明のパンクシーリング剤が低分子量天然ゴムラテックスを含有する場合は、低分子量天然ゴムラテックスが樹脂系エマルジョンと同じ作用をするために、当該樹脂系エマルジョンは、必ずしも必要ではない。
樹脂系エマルジョンの含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、3質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、5質量%〜25質量%の範囲であることがより好ましく、7質量%〜20質量%の範囲であることがさらに好ましい。3質量%〜30質量%の範囲とすることで、実用的で良好なシール性を発揮することができる。
(短繊維)
本発明のパンクシーリング剤は、前記樹脂系エマルジョンに代えて、または、さらに追加して短繊維を含有してもよい。
前記短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴や孔(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、これらの穴や孔を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。
短繊維の含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、0.1質量%〜5質量%であることが好ましい。0.1質量%以上あれば、短繊維を添加したことによるシール性を十分に発揮することができ、5質量%以下であれば、短繊維の絡み合いを防ぐことができ、粘性が増加しにくく、パンクシーリング剤の注入容易性が向上すると共に、既述のパンクシーリング剤の役割を十分に発揮し易い。
短繊維の含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、0.3質量%〜4質量%とすることが好ましく、0.5質量%〜3質量%とすることがより好ましい。
パンクシーリング剤について既述のような役割を十分に発揮させるため、短繊維についても種々の設計をする必要がある。そこで、短繊維の比重(S)、長さ(L)、直径(D)、および長さと直径との比(L/D)は、それぞれ、下記の範囲とすることが好ましい。
(1)比重(S):0.8≦S≦1.4(より好ましくは、0.9≦S≦1.3、さらに好ましくは、1.0≦S≦1.2)。
比重が0.8未満では、短繊維が上に浮いてしまって長期の分離安定性が低くなることがあり、1.4を超えると、短繊維が下に沈んでしまって長期の分離安定性が低くなることがある。
(2)長さ(L):0.05≦L≦10mm(より好ましくは、0.08≦L≦8mm、さらに好ましくは、0.1≦L≦6mm)。
長さが0.05mm未満では、短繊維がパンクによる欠陥部に目詰まりを生じさせてシール性を向上させる効果を十分に発揮させることができない場合があり、10mmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(3)直径(D):1≦D≦100μm(より好ましくは、3≦D≦80μm、さらに好ましくは、5≦D≦50μm)。
直径(太さ)が1μm未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、100μmを超えると、短繊維の相対的な数が減少するためシール性が低下する場合がある。
(4)長さと直径との比(L/D):5≦L/D≦2000(より好ましくは、20≦L/D≦1600、さらに好ましくは、50≦L/D≦1200、特に好ましくは、100≦L/D≦300)。
L/Dが5未満では、上記目詰まりを生じさせてシール性を向上させる短繊維の役割を十分に発揮することができない場合があり、2000を超えると、短繊維の絡み合いによるダマが発生し、シール性および注入容易性の低下を引き起こすことがある。
なお、短繊維は、一の材質からなるものを一定の形状で使用することができるが、既述の範囲で複数の材質からなるものを種々の形状で使用することもできる。
短繊維は、その材質に特に制限はないが、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、およびこれら2以上の複合体のいずれかからなることが好ましく、ポリエチレン、ナイロン、ポリプロピレン、およびこれら2以上の複合体のいずれかからなることがより好ましい。かかる短繊維を使用することで、より良好な分離安定性が得られる。
短繊維は、その全量若しくはその一部(好ましくは全量)を、高級アルコール系誘導体および/またはベタイン系活性剤等の溶剤で処理しておくことが好ましい。かかる処理により、溶剤が活剤として作用し、短繊維の分散性を向上させることができる。
当該処理は、パンクシーリング剤に含有させる前でも後でもよい。処理方法としては、短繊維を上記溶剤に含浸したり、上記溶剤を吹き付けたりして行うことができる。高級アルコール誘導体としては、ポリグリコール系ポリエステル等が好適である。
溶剤の添加量(上記処理により短繊維に吸収される量)としては、短繊維質量の0.2質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜10質量%であることがより好ましく、1質量%〜6質量%であることがさらに好ましい。上記範囲であれば、短繊維の十分な分散効果が得られ、当該処理が良好で、効果の向上が期待できる。
(フィラー)
また迅速にシールしかつ大きな孔でも確実にシールできるように、パンクシーリング剤に1種又はそれ以上のフィラーを混合してもよい。安定したフィラーとしては、例えばケイ酸、チョーク、カーボンブラック、グラスファイバーで補強された合成樹脂、ポリスチレン粒子、タイヤ等の加硫成品の粉砕による粉末ゴム、おがくず、モスラバー粒子、カットフラワー用の発泡粒子等が採用できる。この中でも特に好ましいフィラーは、ケイ酸と結合したゴム粉末、およびグラスファイバーで補強された合成樹脂である。
前記フィラーは、パンクシーリング剤に直接添加され得る。しかしながら、フィラーが、バルブサイズを変更することなくバルブをへてパンクシーリング剤を導くのを困難または不可能にする大きさを有する限りにおいては、これらのフィラーは、一般的にタイヤをリム組みするときにタイヤの内部に導入され、タイヤにパンクが発生した際にパンクシーリング剤が注入されることによってシーリングを成し遂げる。
前記フィラーは、パンクシーリング剤中に、好ましくは約20g/リットル〜200g/リットル、より好ましくは60g/リットル〜100g/リットル加えられ、あるいはタイヤのリム組においてタイヤ内部に配される。
(水及びその他の添加剤)
本発明のパンクシーリング剤では、希薄化のために、水を含有させることができる。さらにパンクシーリング剤に、通常の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調整剤、を添加してもよく、必要により液状樹脂系エマルジョンを用いてもよい。
〔パンクシーリング剤の固形分〕
以上のような本発明のパンクシーリング剤において、当該パンクシーリング剤中の固体成分(以下、「固形分」ということがある)の含有量は、パンクシーリング剤の全質量に対して、5質量%〜70質量%であることが好ましい。
「固形分の含有量」は、以下のようにして求めることができる。まず、パンクシーリング剤10gを4時間、140℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量をパンクシーリング剤の質量で除する(残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤の質量)ことで求めることができる。
固形分の含有量がパンクシーリング剤の全質量に対して、5質量%以上あれば十分なシール性を確保することが可能となる。また、70質量%以下であればシール性以外の特性を十分に確保することができる。
上記範囲内での固形分含有量のより好ましい上限は60質量%であり、さらに好ましくは50質量%であり、特に好ましくは40質量%である。また、上記範囲内で固形分の含有量のより好ましい下限は8質量%であり、さらに好ましくは10質量%である。
〔パンクシーリング剤の粘度〕
パンクシーリング剤の粘度は、実際の使用条件として想定される条件(少なくとも、タイヤへの充填前であって60℃〜−60℃の範囲)において、3mPa・s〜20,000mPa・sであることが好ましく、5mPa・s〜4,500mPa・sであることがより好ましく、8mPa・s〜3,000mPa・sであることがさらに好ましく、10〜3,000mPa・sであることが特に好ましく、15〜1,500mPa・sであることが最も好ましい。
パンクシーリング剤の粘度が3mPa・s以上あれば、バルブへの注入時における液漏れを防止することができる。20,000mPa・s以下であれば、注入時の抵抗を抑えることができるため、注入容易性の低下を防止することができ、また、タイヤ内面への広がりを充分にすることができることから、高いシール性が得られる。
また、本発明のパンクシーリング剤は、上記のように、1価のアルコールの含有量を増加することによりさらに凝固点を下げることができ、−40℃以下のような極寒地でも低粘度で好適に用いることができる。−40℃におけるパンクシーリング剤の粘度は、3mPa・s〜5,000mPa・sであることが好ましく、10mPa・s〜3,000mPa・sであることがより好ましく、10mPa・s〜2,000mPa・sであることが特に好ましい。
パンクシーリング剤の粘度は、B型粘度計等により測定することができる。
〔パンクシーリング剤の製造方法〕
パンクシーリング剤は、既述の材料を公知の方法で混合等して製造することができる。また、パンクシーリング剤の製造、保管、充填は、酸化等を避けるため、好ましくは窒素又は希ガスの雰囲気で行われる。
〔パンクシーリング剤によるパンクの修理方法〕
以上のようなパンクシーリング剤によるパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器をタイヤのバルブ口に差し込み、適量を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク孔をシールできるようにタイヤを回転させればよい。
このようなパンクシーリング剤そのものは、種々のポンプアップ装置、例えば燃料ガスとしてプロパン・ブタン混合ガスを含むスプレー缶を用いてタイヤの内部に導入されてタイヤを再膨張させうるが、図1に示されるポンプアップ装置20によってより好ましく使用できる。
図1に示されるポンプアップ装置20では、前記圧力源として小型のエアコンプレッサ1を用いている。このエアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。前記ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止できかつ耐圧容器4に収納されたパンクシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとして形成されている。
また、耐圧容器4は、パンクシーリング剤6を取出すための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端が接続されるとともに、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。
耐圧容器4は、フィリングスタブ12を有し、かつ水が充填されたジャケット11を具える。必要に応じて加熱源としての塩化カルシウムが前記フィリングスタブ12内に充填されうる。パンクシーリング剤6が低温で凍結すると、この加熱源の水和作用で解放される熱によって、利用できる温度にパンクシーリング剤6が加熱される。
前記エアコンプレッサ1には、電気ケーブル13が接続され、そのプラグ14は、例えば、シガレットライターに差込まれる。
タイヤにパンクが発生すると、前記ねじアダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつエアコンプレッサ1がシガレットライターに接続されるとともに、耐圧容器4のガス導入部3において前記栓バルブ5が開かれる。そしてエアコンプレッサ1から耐圧容器4内にガス導入部3をへて導入される圧縮空気が、出口バルブ7からパンクシーリング剤6を押出し、タイヤバルブ10をへてタイヤの内部に導入させる。然る後、空気がタイヤの内部に再充填され、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク孔をシールした後、ポンプアップ装置20が再び接続されてタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
また、本発明のパンクシーリング剤は、図2A、Bに示されるポンプアップ装置30によってもより好ましく使用できる。なお、図2A、Bに示されるポンプアップ装置において、図1に示されるポンプアップ装置20と共通の部分には同一符号を付して説明を省略する。
このポンプアップ装置30は、図2Aに示されるパンクシーリング剤6の収納容器である樹脂製のボトル22と、図2Bに示される圧力源としてのエアコンプレッサ1とを備えている。ボトル22は、1回のパンク修理に必要なパンクシーリング剤6を収容している。ボトル22には、先端部にアダプタ26が配置されたホース24が接続されている。またエアコンプレッサ1に接続されたホース2にも、その先端部にアダプタ9が配置されている。但し、ボトル22のホース24については、タイヤバルブ26に直接接続可能なものであるならばアダプタ9を省略してもよい。
パンク発生時に、ボトル22のアダプタ26がタイヤバルブ10にねじ止めされる。これにより、ホース24及びアダプタ26を通してタイヤ内に連通する。この状態で、作業者は、図2Aで2点鎖線(想像線)により示されるように、ボトル22を握り潰してパンクシーリング剤6をボトル22内から搾り出すことにより、ホース24を通してパンクシーリング剤6をタイヤ内へ注入する。
ボトル22内からタイヤ内へのパンクシーリング剤6の注入が完了すると、作業者は、アダプタ26をタイヤバルブ10から取り外してボトル22をタイヤから切り離す。
次いで、作業者は、エアコンプレッサ1のアダプタ9をタイヤバルブ10にねじ止めし、アダプタ9及びホース2を通してエアコンプレッサ1をタイヤ内に連通させる。この状態で、作業者は、エアコンプレッサ1を作動させて加圧空気をタイヤ内へ再充填し、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、作業者は、アダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク孔をシールした後、作業者は、ポンプアップ装置30のエアコンプレッサ1を再び接続してタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
本発明のパンクシーリング剤は、種々の空気入りタイヤのパンク修理に適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
〔比較例1〜3、実施例1〜17〕
下記表1の「成分」欄に記載の各成分を混合して、比較例1〜3、及び実施例1〜17のパンクシーリング剤を調製した。なお、下記表1中、「成分」欄の数値の単位は、いずれも「質量%」である。
<評価>
得られたパンクシーリング剤について、凝固点(℃)と、0℃および、−40℃における粘度(mPa・s)を測定した。パンクシーリング剤の粘度はB型粘度計で測定した。
結果を下記表1に示す。
なお、表1中、−40℃におけるパンクシーリング剤の粘度が「−」と表示されているものは、パンクシーリング剤が凝固し、粘度測定不能であったことを示す。
Figure 2010001394
上記表1中、「成分」欄の詳細は下記のとおりである。
(樹脂系エマルジョン)
・テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製、YSポリスター)
(ラテックス)
・BR:ポリブタジエンゴムラテックス
・SBR:スチレンブタジエンゴムラテックス
(不凍液)
・PG:プロピレングリコール
・MeOH:メタノール
・EtOH:エタノール
・PrOH:n−プロパノール
表1の結果より、従来のように不凍液に多価アルコールであるグリコール系のアルコール(PG)を用いたパンクシーリング剤(比較例1〜3)よりも、多価アルコールを用いていない実施例のパンクシーリング剤の方が、低粘度であり、低温度環境下でも好適に用い得ることがわかった。したがって、実施例のパンクシーリング剤は、低温度環境下でも、パンクシーリング剤のタイヤへの注入性が容易であるものと思われる。
より具体的には、凝固点が−13℃である比較例3のパンクシーリング剤と、実施例6及び実施例14のパンクシーリング剤とを比較すると、0℃におけるパンクシーリング剤の粘度は、不凍液に多価アルコールを用いていない実施例6及び実施例14のパンクシーリング剤の方が、粘度が低く、ラテックスとしてBRラテックスを用いている実施例6のパンクシーリング剤の粘度が最も低いことがわかった。
また、凝固点が−60℃である比較例2のパンクシーリング剤と、実施例1〜4及び実施例10〜12のパンクシーリング剤とを比較すると、−40℃におけるパンクシーリング剤の粘度は、不凍液に多価アルコールを用いていない実施例1〜4及び実施例10〜12のパンクシーリング剤の方が、粘度が低く、ラテックスとしてBRラテックスを用いている実施例1〜4のパンクシーリング剤の方が、粘度が低いことがわかった。
以上より、本発明によれば、不凍液にグリコール系のアルコールを用いた従来のパンクシーリング剤に比べ、低温度環境下でも低粘度のパンクシーリング剤を得ることができる。
本発明の実施形態に係るパンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るパンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の他の例を示す概略図である。
符号の説明
3 ガス導入部
4 耐圧容器
6 シーリング剤
7 出口バルブ
20 ポンプアップ装置
30 ポンプアップ装置

Claims (6)

  1. ラテックスと、アルコールのうち1価のアルコールのみと、を含有するパンクシーリング剤。
  2. 前記1価のアルコールのパンクシーリング剤の全質量に対する含有量が、5質量%〜90質量%である請求項1に記載のパンクシーリング剤。
  3. さらに樹脂系エマルジョンを含有する請求項1または請求項2に記載のパンクシーリング剤。
  4. 前記ラテックスが、合成ゴムラテックスである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
  5. 前記合成ゴムラテックスが、スチレンブタジエンゴム又はポリブタジエンゴムラテックスである請求項4に記載のパンクシーリング剤。
  6. 前記1価のアルコールが、炭素数1〜5の1価のアルコールである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパンクシーリング剤。
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