JP5474727B2 - パンクシーリング剤 - Google Patents

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Description

本発明は、パンクしたタイヤの穴をシールする際に使用されるパンクシーリング剤に関する。
空気入りタイヤ(単に「タイヤ」ともいう。)にパンクが発生した際に、バルブ等からタイヤ内に注入されパンク発生箇所を内側からシールするパンクシーリング剤が開発されている。一般に、パンクシーリング剤は液状であり、ゴムラテックスを含む。
例えば、特許文献1で提案されているパンクシーリング剤は、合成ゴムラテックスと、ノニオン性界面活性剤または両性イオン性界面活性剤とを含み、バルブ注入性およびパンクシール性が良好で、タイヤ材料への腐食性が低いとされている。
WO2008/149898号公報
しかし、従来のパンクシーリング剤は、経時で粘度の上昇が起こる場合があった。パンクシーリング剤は、粘度が上昇すると、バルブ注入性やタイヤ内部での広がり性が悪くなる。
以上に鑑み、本発明の課題は、経時の粘度安定性に優れるパンクシーリング剤を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段は、以下のとおりである。
<1> 少なくとも、合成ゴムラテックスと、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤とを含み、さらに、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量が0.03質量%未満であるパンクシーリング剤。
<2> 全ノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の総含有量が0.03質量%以上2質量%以下であり、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤の全ノニオン性界面活性剤中の比率が90%以上である<1>に記載のパンクシーリング剤。
<3> 更に、アニオン性界面活性剤を含む<1>又は<2>に記載のパンクシーリング剤。
本発明によれば、経時の粘度安定性に優れるパンクシーリング剤を提供することができる。
パンクシーリング剤をタイヤに充填するために用いられるシーリング・ポンプアップ装置の一例を示す概略図である。
<パンクシーリング剤>
本発明のパンクシーリング剤は、少なくとも、合成ゴムラテックスと、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤とを含み、さらに、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量が0.03質量%未満である。かかる構成のパンクシーリング剤は、経時の粘度安定性に優れる。したがって、本発明のパンクシーリング剤は、バルブ注入性やタイヤ内部での広がり性が経時により悪化することが抑制される。
本発明のパンクシーリング剤は、必要に応じて更に他の成分を含んでいてもよい。
(ノニオン性界面活性剤)
本発明のパンクシーリング剤は、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤を含み、さらに、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量(パンクシーリング剤の全質量に対する含有量)が0.03質量%未満である。
本発明において、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量を0.03質量%未満とする理由は以下のとおりである。
パンクシーリング剤において、ゴムラテックスは界面活性剤のはたらきにより分散しているが、パンクシーリング剤のpHが変動すると界面活性剤が影響を受け、ゴムラテックスの分散性が低下し、パンクシーリング剤の粘度が上昇すると考えられる。
他方、ノニオン性界面活性剤は、アルカリ性ではないためタイヤ材料を腐食させることがなく、パンクシーリング剤に含まれる界面活性剤として好適である。しかし、経時により徐々に分解し、それ自体の分散性能が低下すると共に、酸を発生させてパンクシーリング剤のpH低下を引き起こすと考えられる。
したがって、ノニオン性界面活性剤の分解が抑制されれば、パンクシーリング剤の経時粘度上昇が抑制されると考えられる。
ここで、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤は、パンクシーリング剤中で経時による分解が起こり易いと考えられ、パンクシーリング剤の経時による粘度上昇の一因となると推定される。このため、本発明のパンクシーリング剤は、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量を0.03質量%未満とする。重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量は、好ましくは0.01質量%未満であり、特に好ましくは0質量%である。
本発明のパンクシーリング剤は、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤の少なくとも1種を含むことにより、ゴムラテックスの分散性が良好であり、経時の粘度安定性に優れる。
一般に、ノニオン性界面活性剤は、ゴムラテックスの少なくとも一部を被覆し、ノニオン性界面活性剤どうしの立体障害により、ゴムラテックスを分散させると考えられる。したがって、ノニオン性界面活性剤が良好な分散性能を発揮するためには、ある程度以上の分子の大きさが必要と考えられ、ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量が1000未満であるとパンクシーリング剤の分散安定性がよくない場合がある。
本発明のパンクシーリング剤において、ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量は、パンクシーリング剤の分散安定性と経時の粘度安定性の観点から、好ましくは1200〜12500であり、より好ましくは5000〜12000であり、更に好ましくは、10000〜12000である。
また、ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量が1000未満であると、充分なパンクシール性が得られない場合がある。
本発明のパンクシーリング剤は、重量平均分子量が1000未満のノニオン性界面活性剤を含んでいてもよいが、合成ゴムラテックスの分散性及びパンクシール性の観点からは、その含有量は少ないことが好ましい。重量平均分子量が1000未満のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量(パンクシーリング剤の全質量に対する含有量)は、好ましくは2質量%未満であり、より好ましくは1質量%未満であり、特に好ましくは0.1質量%である。
本発明のパンクシーリング剤に含まれ得る重量平均分子量1000未満のノニオン性界面活性剤には、重量平均分子量1000以上のノニオン性界面活性剤がパンクシーリング剤中で分解して重量平均分子量が1000未満に成ったものも含まれる。
本発明のパンクシーリング剤中、全ノニオン性界面活性剤の総含有量(パンクシーリング剤の全質量に対する総含有量)は、0.03〜2質量%とすることが好ましく、0.05〜1.5質量%とすることがより好ましく、0.1〜1質量%とすることが更に好ましい。0.03質量%以上であると、バルブ注入性の点で有利であり、2質量%以下であると、パンクシール性の点で有利である。
本発明において、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤の全ノニオン性界面活性剤中の比率は、90%以上とすることが好ましく、95%以上とすることがより好ましく、100%とすることが最も好ましい。90%以上であると、パンクシーリング剤の分散安定性と経時の粘度安定性の点で有利である。
本発明において、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤は、それ自体の安定性、及びパンクシーリング剤の分散安定性と経時の粘度安定性の観点から、親水基としてポリオキシエチレン鎖を有するポリオキシエチレン系界面活性剤、及び多価アルコール類が好ましい。ポリオキシエチレン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等が挙げられる。多価アルコール類としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
(その他の界面活性剤)
本発明のパンクシーリング剤は、ノニオン性界面活性剤以外のその他の界面活性剤の少なくとも1種を含んでいてもよい。前記その他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性イオン性界面活性剤のいずれでもよい。
アニオン性界面活性剤は、パンクシーリング剤の経時の粘度安定性及びパンクシール性の観点から、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、及びリン酸エステル塩が好ましい。
カチオン性界面活性剤は、パンクシーリング剤の経時の粘度安定性及びパンクシール性の観点から、アルキルアミン類、エタノールアミン類、及びポリエチレンポリアミン類が好ましい。
両性イオン性界面活性剤は、それ自体の安定性の観点から、ベタイン型両性界面活性剤(特には、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン)、及びアラニン型両性界面活性剤が好ましい。
前記その他の界面活性剤としては、タイヤ材料を腐食させ難い点で、アニオン性界面活性剤と両性イオン性界面活性剤が好適である。
また、アニオン性界面活性剤は他の界面活性剤に比してpH低下の影響を受けやすいため、パンクシーリング剤がノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを併用している場合に、本発明の構成とすることにより経時の粘度上昇を効果的に抑制できる。
本発明において、前記その他の界面活性剤の含有量は、全ノニオン性界面活性剤の総含有量との比率(ノニオン性界面活性剤:前記その他の界面活性剤)で、1:0〜1:10が好ましく、1:1〜1:5がより好ましい。
本発明において、全ノニオン性界面活性剤及びそれ以外のその他の界面活性剤を合わせた全界面活性剤の総含有量(パンクシーリング剤の全質量に対する総含有量)は、0.03〜5質量%が好ましく、0.05〜4質量%がより好ましく、0.1〜2質量%が更に好ましい。前記総含有量が0.03質量%以上であると、バルブ注入性の点で有利であり、5質量%以下であると、パンクシール性の点で有利である。
本発明のパンクシーリング剤は、パンクシーリング剤の分散安定性と経時の粘度安定性の観点から、重量平均分子量が1000以上13000以下のポリオキシエチレン系界面活性剤を含み、アニオン性界面活性剤として、カルボン酸塩または硫酸エステル塩を含むものが好ましい。
(合成ゴムラテックス)
本発明のパンクシーリング剤は、合成ゴムラテックスの少なくとも1種を含む。合成ゴムラテックスは、以下の理由から、天然ゴムラテックスに比較し、分散性に優れる。
天然ゴムラテックスには若干量のタンパク質が内在するが、タンパク質が親水性であることから、天然ゴムラテックスは、界面活性剤の親油性基が吸着しにくいという欠点を有する。合成ゴムラテックスは、タンパク質を全く含んでいないため、上記の欠点はない。
合成ゴムラテックスとしては、例えば、ポリエチレン−ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリリック共重合体ラテックス、ニトリルラテックス、ポリクロロプレンラテックス、スチレンブタジエンラテックス等が用いられる。機械的性能、保存安定性を考慮すると、スチレンブタジエンゴムラテックス(SBRラテックス)が好ましい。また、界面活性剤の吸着性を考慮すると、より粒径の小さいSBRラテックスが好ましい。具体的には、平均粒径50〜800nmが好ましく、70〜300nmがより好ましい。これは、比表面積が大きくなるからである。
合成ゴムラテックスの含有量は、パンクシーリング剤中、パンクシール性やバルブ注入性、タイヤ内部での広がり性のバランスの観点から、20〜60質量%とすることが好ましく、30〜50質量%とすることがより好ましい。
(不凍液)
本発明のパンクシーリング剤は、不凍液(凍結防止剤)を含有していてもよい。不凍液としては、特に限定されず、エチレングリコール、プロピレングリコール等を使用することができる。凍結防止剤の含有量は、パンクシーリング剤中、5〜50質量%であることが好ましい。5質量%以上であると、低温での凍結防止性の点で有利であり、50質量%以下であると、ゴムラテックス量に対して不凍液量が多すぎることがなく、十分なシール特性が得られる点で有利である。好ましい凍結防止剤の含有量は、10〜50質量%である。
(接着剤)
本発明のパンクシーリング剤は、接着剤の少なくとも1種を含有していてもよい。接着剤としては、ロジン酸エステル樹脂や、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂を使用することができる。テルペンフェノール樹脂としては、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスフェノール樹脂、またはこれらを水素添化したものなどが使用できる。また、市販のものを使用することもできる。
接着剤の含有量はパンクシーリング剤中、3〜30質量%の範囲であることが好ましく、5〜25質量%の範囲であることがより好ましく、7〜20質量%の範囲であることがさらに好ましい。3〜30質量%の範囲とすることで、実用的で良好なパンクシール性を発揮することができる。
粘着剤は、合成ゴムラテックスとの混和性やパンクシール性の向上を考慮して、粘着剤エマルジョンとして用いることが好ましく、合成ゴムラテックスに適合するものを使用することが好ましい。当該粘着剤エマルジョンは、乳化剤として公知の界面活性剤(好ましくは、非イオン系界面活性剤)を使用し、樹脂成分にロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂、又はポリイソブチレン等のブチルゴム系材料を使用することができる。
なお、粘着剤エマルジョンがラテックスに「適合」するということは、粘着剤エマルジョンがラテックスを少しも凝固させるものではないことを意味し、粘着剤エマルジョンが、ラテックスのタイヤへの接着力を向上するものとして用いられることを示す。例えば樹脂が、ゴム皮膜の粘着性付与剤としてのエラストマーに加えられて用いられ得る。
粘着剤を粘着剤エマルジョンとして用いるとき、粘着剤エマルジョン中の粘着剤の含有量は、40〜60質量%であることが好ましく、45〜55質量%であることがより好ましい。また、前記乳化剤を用いる場合には、粘着剤エマルジョン中の乳化剤の含有量は、2〜3質量%であることが好ましく、2.25〜2.75質量%であることがより好ましい。
(水)
本発明のパンクシーリング剤は、希薄化のために、水を含有していてもよい。パンクシーリング剤の粘度は、実際の使用条件として想定される条件(少なくとも、タイヤへの充填前であって60℃〜−30℃の範囲)において、3〜2000mPa・sであることが好ましく、5〜1500mPa・sであることがより好ましく、8〜1000mPa・sであることが更に好ましく、10〜700mPa・sであることが特に好ましく、15〜500mPa・sであることが最も好ましい。
3mPa・s以上であると、粘度が低すぎず、バルブへの注入時に液漏れが発生し難い。2000mPa・s以下であると、注入時の抵抗が強すぎず注入が容易であり、また、タイヤ内での広がり性がよい。なお、当該粘度は、B型粘度計等により測定することができる。
(他の添加剤)
本発明のパンクシーリング剤には、公知の分散剤、乳化剤、発泡安定剤、苛性ソーダ等のpH調整剤を添加してもよく、必要により液状樹脂系エマルジョンを用いてもよい。
−パンクシーリング剤の特性−
本発明のパンクシーリング剤中の固体成分(以下、「固形分」ということがある)の含有量は、5〜70質量%であることが好ましい。固形分の含有量が5質量%以上であると、ゴムラテックスの割合が高くなり、パンクシール性の確保の点で有利である。また、70質量%以下であると、パンクシール性以外の特性を確保する点で有利である。
上記範囲内での固形分含有量のより好ましい上限は60質量%であり、さらに好ましくは50質量%であり、特に好ましくは40質量%である。また、上記範囲内で固形分の含有量のより好ましい下限は8質量%であり、さらに好ましくは10質量%である。
「固形分の含有量」は、以下のようにして求めることができる。まず、パンクシーリング剤100gを30分間、200℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量をパンクシーリング剤の質量で除する(残留分の質量/放置前のパンクシーリング剤の質量)ことで求めることができる。
本発明のパンクシーリング剤は、既述の材料を公知の方法で混合等して製造することができる。パンクシーリング剤の製造、保管、充填は、酸化等を避けるため、好ましくは窒素又は希ガスの雰囲気で行われる。
<パンクシーリング剤によるパンクの修理方法>
本発明のパンクシーリング剤によるパンクの修理方法としては、公知の方法を適用することができる。すなわち、まず、パンクシーリング剤が充填された容器をタイヤのバルブ口に差し込み、適量を注入する。その後、パンクシーリング剤がタイヤ内面に広がりパンク穴をシールできるようにタイヤを回転させればよい。
このようなパンクシーリング剤は、種々のポンプアップ装置を用いてタイヤの内部に注入することができる。例えば、図1に示すようなポンプアップ装置20によって、タイヤ内部に注入することができる。
図1に示されるポンプアップ装置20は、パンクシーリング剤を収容する耐圧容器4と、圧力源である小型のエアコンプレッサ1を有している。エアコンプレッサ1は、ホース2を介して耐圧容器4のガス導入部3に接続されている。ガス導入部3は、栓バルブ5で閉止でき、かつ耐圧容器4に収納されたパンクシーリング剤6の液面上までのびるライザーチューブとして形成されている。耐圧容器4は、パンクシーリング剤6を取出すための出口バルブ7を有し、この出口バルブ7にホース8の一端が接続されるとともに、該ホース8の他端には、タイヤバルブ10にねじ止めされるねじアダプタ9が取付けられている。エアコンプレッサ1には、電気ケーブル11が接続され、そのプラグ12は、例えば、シガレットライターに差込まれる。
タイヤにパンクが発生すると、ねじアダプタ9がタイヤバルブ10にねじ止めされ、かつエアコンプレッサ1がシガレットライターに接続されるとともに、耐圧容器4のガス導入部3において栓バルブ5が開かれる。そしてエアコンプレッサ1から耐圧容器4内にガス導入部3をへて導入される圧縮空気が、出口バルブ7からパンクシーリング剤6を押出し、タイヤバルブ10をへてタイヤの内部に導入させる。然る後、空気がタイヤの内部に再充填され、タイヤを特定の内圧で膨張させる。これが終わると、ねじアダプタ9をタイヤバルブ10から取外し、エアコンプレッサ1を止める。この直後に、一定距離に亘って予備走行し、タイヤ内部にパンクシーリング剤6を散布しつつパンク穴をシールした後、ポンプアップ装置20が再び接続されてタイヤを要求される内圧まで再度、ポンプアップする。
本発明のパンクシーリング剤は、種々の空気入りタイヤのパンク修理に適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<実施例1〜20、比較例1〜6>
下記表1〜4に記載の材料を混合して、各実施例及び各比較例に係るパンクシーリング剤を調製した。使用した成分は、以下のとおりである。
・SBRラテックス(平均粒径300nm)
・不凍液:プロピレングリコール
・接着剤:ロジン酸エステル樹脂
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量13500):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量11500):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量3800):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量1200):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量1000):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・ノニオン性界面活性剤(重量平均分子量750):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール
・アニオン性界面活性剤:ステアリン酸カリウム
・カチオン性界面活性剤:ラウリルアミン
・両イオン性界面活性剤:ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム
<評価>
調製したパンクシーリング剤を、密閉容器に収容し90℃のオーブン中に11日間保管し熱劣化させた。熱劣化後、下記の評価項目について評価した。評価結果を下記表1〜4に示す。
(粘度)
パンクシーリング剤の粘度を、−30℃環境下、B型粘度計(東機産業製)を用い測定し、以下の評価基準に従って評価した。
−評価基準−
○:110Pa・s以下
△:110Pa・s超150Pa・s以下
×:150Pa・s超
(バルブ注入性)
60℃環境下、パンクシーリング剤450mlをバルブからタイヤ内に注入し、注入完了に要する時間を測定し、以下の評価基準に従って評価した。
−評価基準−
○:15分以下
△:15分超20分以下
×:20分超
(パンクシール性)
195/65R15のタイヤのタイヤトレッド溝部に、φ2.6mmのドリル穴をあけ、パンクシーリング剤を450ml注入して、タイヤ内圧0.2MPaまで昇圧して車に装着した。その後、60km/h以下で車を走行させた。内圧低下が0になるまでに要する走行距離を測定し、以下の評価基準に従って評価した。
−評価基準−
◎:5km以下
○:5km超10km以下
△:10km超20km以下
×:20km以下でパンクシールできない(空気漏れがある)
(総合性能)
粘度、バルブ注入性、及びパンクシール性の評価結果から、以下の評価基準に従って総合性能を評価した。
−評価基準−
◎:△以下の評価がなく、◎の評価が1つ以上ある。
○:△以下の評価がない。
△:△の評価が1つある。
×:△の評価が2つ以上ある、又は×の評価がある。
Figure 0005474727
Figure 0005474727
Figure 0005474727
Figure 0005474727
表1〜4に示すとおり、本発明のパンクシーリング剤は、熱経時後の粘度が低く抑えられ、バルブ注入性とパンクシール性に優れる。
1 エアコンプレッサ
2 ホース
3 ガス導入部
4 耐圧容器
5 栓バルブ
6 パンクシーリング剤
7 出口バルブ
20 ポンプアップ装置

Claims (3)

  1. 少なくとも、合成ゴムラテックスと、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤とを含み、
    さらに、重量平均分子量が13000超のノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の含有量が0.03質量%未満であるパンクシーリング剤。
  2. 全ノニオン性界面活性剤のパンクシーリング剤中の総含有量が0.03質量%以上2質量%以下であり、重量平均分子量が1000以上13000以下のノニオン性界面活性剤の全ノニオン性界面活性剤中の比率が90%以上である請求項1に記載のパンクシーリング剤。
  3. 更に、アニオン性界面活性剤を含む請求項1又は請求項2に記載のパンクシーリング剤。
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