JP2008541060A - タンパク質のグリコシル化の評価による肝臓病変の診断 - Google Patents

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Abstract

肝臓の病変を、かかる病変を有することが疑われる対象において診断する方法を開示する。該方法は、体液中のタンパク質のグリコシル化を、より具体的にはフコシル化を定量的に検出すること、および検出したグリコシル化を、健康な状態または疾患状態におけるかかるタンパク質のグリコシル化についての参照値と比較することを含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2005年5月5日に出願した米国仮出願第60/677,941号の利益を主張し、この出願の全内容をそのままの形で参照として本明細書に組み入れる。
政府の支援
開示された発明につながる研究は、その一部を、NCIからの助成金R33CA94340およびU01 CA84951のもとでの資金援助を受けた。従って、米国政府は本明細書に記載された発明に一定の権利を有し得る。
発明分野
本発明は一般に、免疫診断の分野に関する。より具体的には、本発明は、肝細胞癌、肝炎および肝硬変などの肝疾患の迅速で正確な診断のための、肝臓病変との関連が同定された特定のフコシル化糖タンパク質の検出を介する、方法およびキットに関する。
発明の背景
特許、公開された出願、技術文献および学術文献を含む種々の出版物が、本明細書を通して引用される。これら引用出版物の各々を、参照としてその全体を本明細書に組み入れる。
肝臓は身体の中で最大の腺(gland)であり、炭水化物、脂質およびタンパク質の消化と代謝、ビタミン、ミネラルおよび炭水化物の貯蔵、血液凝固因子の産生、血液中での細菌の破壊、並びに内因性および外因性物質からの身体の解毒作用などにおいて、とりわけ重要な役割を果たしている。肝臓の広範囲の機能を考えると、肝臓の疾患および病変は身体に広範囲の全身的影響を有し得る。
肝臓の一般的な病変の1つは、肝細胞癌(HCC)である。HCCは世界で5番目に一般的な癌であり、癌死の上位3番目の原因である(El-Serag H et al. (2001) Hepatology 33:62-5およびBlock T et al. (2003) Oncogene 22:5093-107)。HCCの一次病因はウィルス感染であり、特にB型肝炎ウィルス(HBV)およびC型肝炎ウィルス(HCV)の感染である(Brechot C (1996) Baillieres Clin. Gastroenterol. 10:335-73)。HCCは肝硬変を引き起こし得る。さらに肝硬変はHCCの危険因子である(Ikeda K et al. (1993) Hapatology 18:47-53)。
肝硬変はとりわけ、広範な線維化、肝細胞壊死、支持レチクリンネットワークの破壊(collapse of the supporting reticulin network)、および結合組織の広範な沈着を特徴とする。肝硬変には複数の病因があり、これにはウィルス性肝炎、アルコール中毒、遺伝(例えばウィルソン病)、バッド・キアリ症候群における静脈血栓症、および自己免疫性(例えば原発性胆汁性肝硬変)を含む。肝硬変は不可逆的であり、もしコントロールされなければ肝不全を引き起こし得る。事実、肝硬変は、米国および世界全体における成人の死亡原因の第一位である。
HCCなどの肝疾患の早期発見は、患者に治療の全選択肢を提供し、最終的に患者の予後を改善するために重要である(Hoofnagle, JH et al. (1997) N. Engl. J. Med. 336:347-56)。さらに、HCCや他の疾患、例えば肝硬変およびHBV/HCV感染症などにかかりやすくなっている状態を早期発見することは、有効な処置のために、またHCCの発症を防ぐために、同様に重要である。残念ながら、HBVおよびHCV感染症を含む多くの肝疾患は、長い年月無症候性であり得る。
一般に肝疾患は、患者の血清検査および肝機能検査、並びに身体検査により診断して監視する。さらに、α−フェトプロテイン(AFP)の発現の増加とHCCの存在の間には明白な相関があるため、AFPについてのスクリーニングは、肝硬変の疑いのあるケースにおいては当然のこととしてよく実施される(Buamah PK et al. (1984) Clin. Chim. Acta 139:313-6)。しかし、AFPには幾つかの主要な欠点があり、すなわち、疾患がないのに発現され得るために擬陽性の診断を導き、肝臓癌の場合は最大50%までにおいては増加しないために偽陰性の診断を導くことが見出された(Nguyen MH et al. (2002) Hepatology 36:410-7)。さらに、AFPの予測的価値は、早期ステージのHCCを同定する能力に関して実質的に低下する(Oka H et al. (1994) Hepatology 19:61-7;Pateron D et al. (1994) J. Hepatol. 20:65-72およびZoli M et al. (1996) Cancer 78:977-83)。
従って、肝疾患を診断する、より迅速かつ正確で信頼性のある方法であって、患者への侵襲が最小であり、肝疾患を有することが疑われる全ての患者に対して容易かつ費用効果的に実施できる方法が必要である。さらに、初期または早い段階で疾患の存在を検出できて、患者への効果的な予防処置を促進する診断検査法が必要とされる。
発明の概要
本発明は、肝臓または胆管系の病変を診断する方法を特徴とする。一般に、該方法は、肝臓または胆管系の病変を有することが疑われる対象から体液などの試験試料を得ること、該試料中のタンパク質のグリコシル化を定量的に検出すること、次に検出したグリコシル化を、かかるタンパク質のグリコシル化についての参照値と比較することを含む。参照値は、肝臓または胆管系の病変のない対象および既知の肝臓病変を有する対象から確立する。いずれかまたは両方の参照値を、検出したグリコシル化レベルと比較することができ、この比較により、肝臓または胆管系の病変の有無が示される。
本発明の方法は、任意の肝臓病変の検出に適用することができるが、肝細胞癌、肝炎、肝硬変、またはこれらの組合せの検出に適用するのが好ましい。検出される好ましいグリコシル化は、フコシル化である。任意のフコシル化タンパク質であって、肝臓または胆管系の病変に現在関与しているか、これに関与していることが将来同定されるものを、標的分析物として用いることができる。同定されたフコシル化タンパク質の非限定的な例は、GP−73、ヘモペキシン、HBsAg、B型肝炎ウィルス粒子、α−酸性糖タンパク質、α1−アンチキモトリプシン、α1−アンチキモトリプシンHis-Pro-less、α1−アンチトリプシン、セロトランスフェリン、セルロプラスミン、α2−マクログロブリン、α2−HS−糖タンパク質、α−フェトプロテイン、ハプトグロビン、フィブリノゲンγ鎖前駆体、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM、IgD、IgEなど)、APO−D、キニノゲン、ヒスチジンリッチ糖タンパク質、補体因子1前駆体、補体因子I重鎖、補体因子I軽鎖、補体C1s、補体因子B前駆体、補体因子BBa断片、補体因子BBb断片、補体C3前駆体、補体C3β鎖、補体C3α鎖、C3aアナフィラトキシン、補体C3bα’鎖、補体C3c断片、補体C3dg断片、補体C3g断片、補体C3d断片、補体C3f断片、補体C5、補体C5β鎖、補体C5α鎖、C5aアナフィラトキシン、補体C5α’鎖、補体C7、α1B糖タンパク質、B2−糖タンパク質、ビタミンD結合タンパク質、インターα−トリプシンインヒビター重鎖H2、α1B−糖タンパク質、アンギオテンシノゲン前駆体、アンギオテンシン−1、アンギオテンシン−2、アンギオテンシン−3、GARPタンパク質、β2−糖タンパク質、クルステリン(ApoJ)、インテグリンα8前駆体糖タンパク質、インテグリンα8重鎖、インテグリンα8軽鎖、C型肝炎ウィルス粒子、elf−5、キニノゲン、HSP33−ホモログ、リシルエンドペプチダーゼおよびロイシンリッチリピート含有タンパク質32前駆体を含む。
検出は、当分野で好適な任意のアッセイを介して行うことができる。検出試薬は、グリコシル部分を直接、例えば炭化水素特異的化学物質もしくは染料で標識するか、または標識レクチン、標識炭化水素結合タンパク質、もしくは標識抗体を介して標識することできる。検出試薬は、二次試薬であることができ、これは例えば初めに標的分析物を捕捉し、次に捕捉した試薬−標的複合体を標識二次試薬と接触させることによる。検出は、グリコシル部分をタンパク質から分離した後、グリコシル化を定量的に検出することにより行うことができる。検出は、糖タンパク質を試験試料から分離した後、グリコシル化を定量的に検出することにより行うことができる。
本発明はまた、試料中のグリコシル化タンパク質を検出するための新規な方法を特徴とする。かかる方法は、試料をレクチンと接触させること、およびレクチン−グリコシル化タンパク質複合体を検出することを含む。グリコシル化タンパク質は、フコシル化タンパク質であることができる。レクチンは、検出可能部分に直接結合することができ、または検出は、レクチンに特異的に結合する二次試薬、例えば抗レクチン抗体を介して行うことができる。この方法は、まず試料を抗体に接触させて、試料中の標的グリコシル化タンパク質を捕捉することを含むことができ、該抗体は例えば、本明細書に例示された、糖タンパク質に特異的な抗体である。
本発明はまた、肝臓または胆管系の病変を診断するためのキットを特徴とする。このキットは、グリコシル部分、好ましくはフコシル部分に特異的に結合する試薬を含む。試薬は、検出可能部分により標識されることができ、または、グリコシル部分、好ましくはフコシル部分を特異的に標識する化学物質であってもよい。キットが提供する試薬が検出可能部分に結合していない場合は、キットはさらに、試薬−糖タンパク質複合体を特異的に認識する検出試薬であって、検出可能部分に結合する前記検出試薬を含むことができる。キットはさらに、前記キットを、肝臓または胆管系の病変を診断する方法において用いるための使用説明書を含む。
図面の簡単な説明
図1は、糖型の例を示す。通常、肝細胞はパネルAに示す炭水化物構造を含んだ糖タンパク質を生成する。これは二触角グリカン(A2G2)と呼ばれる。HCCにおいては、肝細胞はフコース残基をグリカン鎖に付着して、フコシル化糖タンパク質(糖型、Fcの接頭語を付けて呼ぶ)を生じる。特異的炭水化物鎖を有する全タンパク質の試験を、標的化グリコプロテオミクスと呼ぶ。図中の略号は以下の通りである:N−アセチルグルコサミン(GlcNAc);マンノース(Man);ガラクトース;(Gal);シアル酸(NeuNAc);フコース(Fuc)。
図2は、人における時間の関数としてのFcA2G2グリカンのレベルを示す。(A)癌の診断前(上のパネル)または診断後(下のパネル)の患者におけるFcA2G2構造のレベル。この図が示すように、FcA2G2構造のレベルは、全グリカンプールの7.23%から、癌の診断後に全グリカンプールの13%を超えるまで増加する。(B)癌の診断前または診断後の8人の患者におけるFcA2G2構造のレベル。グラフ上でY軸は、各個人における全遊離グリカンの関数としてのFcA2G2構造のパーセントである。X軸は試料番号である。
図3は、Fc−AFPおよびFc−キニノゲンに対して用いるレクチンELISAのデザインを示す。過ヨウ素酸酸化抗体を捕捉抗体として用い、フコシル化タンパク質のレベルを、アルカリリン酸塩共役レクチン(LcH)により、発色基質(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェート/ニトロブルーテトラゾリウム(BCIP/NBT))を用いて決定した。
図4は、様々な程度の肝疾患を有する患者における、ヒト免疫グロブリンのレクチン解析を示す。レクチンELISAを図および例に示すようにして実施するが、ただしレクチンAAL(Aleuria aurantiaレクチン)を用いた。5μlのヒト血清をアッセイで用いた。この図は、線維化の増加に伴うフコシル化免疫グロブリンレベルの増加を示す。スチューデントt検定による、肝硬変群と、健康群および1&2ステージ群との間の差は、p<0.001で統計的に有意である。
例示の態様の詳細な説明
本発明の方法および他の観点に関連する種々の用語を、本明細書およびクレームを通して用いる。かかる用語は、他の記載がない限り、当分野でのそれらの通常の意味を与えるものとする。その他の具体的に定義された用語は、本明細書に提供された定義に整合する様式で解釈するものとする。
定義:
以下の略号を、本明細書および例において用いることができる:HAV、A型肝炎ウィルス;HBV、B型肝炎ウィルス;HCV、C型肝炎ウィルス;HDV、D型肝炎ウィルス;HEV、E型肝炎ウィルス;HFV、F型肝炎ウィルス;HGV、G型肝炎ウィルス;AFP、α−フェトプロテイン;HCC、肝細胞癌;HPLC、高速液体クロマトグラフィ;Fc、フコシル化。
本明細書および付随するクレームにおいて、単数形の単語(英語において「a」、「an」、「the」が付いている形態)はそれらの複数を含むが、ただし内容が明確にそうではないことを指示する場合を除く。従って、例えば「細胞(a cell)」と言う場合には、2個または3個以上の細胞の組合せを含む等となる。
「病変」とは、正常または健康な状態から逸脱した任意の状態を意味する。
用語「胆管系」とは、胆汁を生成し、輸送し、貯蔵し、および小腸に放出する器官および管系を指す。この用語は、肝臓、胆嚢および胆管:胆嚢管、肝管、総肝管、総胆管、および膵管を包含する。
肝臓または胆管系の疾患および病変は多岐にわたる。肝臓または胆管疾患の非限定的な例は、アラジール症候群、アルコール性肝疾患、α1−アンチトリプシン欠乏症、自己免疫性肝炎、バッド・キアリ症候群、胆道閉鎖症、バイラー病(Byler disease)、カロリ病(Caroli disease)、胆管癌、クリグラー・ナジャール(Crigler-Najjar)症候群、薬物またはアルコール誘発性肝炎、デュビン・ジョンソン(Dubin-Jhonson)症候群、脂肪肝/脂肪症、ギルバート症候群、血管腫、ヘモクロマトーシス、A・B・C・D・EおよびG型ウィルス性肝炎、肝細胞癌、高ビリルビン血症、原発性胆汁性肝硬変、プロトポルフィリン症、ローター症候群、硬化性胆管炎、およびウィルソン病を含む。
よくみられる肝臓病変は肝硬変である。肝硬変はとりわけ、肝臓での広範囲の結節形成、広範な線維化、肝細胞壊死、支持レチクリンネットワークの破壊、結合組織の広範な沈着、肝臓を通る血流の減少、ビリルビン分泌の低下、黄疸、および正常な肝臓の生化学的機能の崩壊を特徴とする。肝硬変には複数の病因がある。より一般的な病因は、アルコール、薬物または毒素の消化による肝臓への損傷を含み、特にアルコール性肝疾患の場合におけるものなどである。肝硬変はまた、例えば異なる肝炎ウィルス株により、ウィルスによっても誘発され、遺伝し(例えばウィルソン病およびヘモクロマトーシス)、慢性疾患または胆管の破壊により誘発され、寄生虫感染により(例えば住血吸虫症)、過剰な鉄吸収により、自己免疫により(例えば原発性胆汁性肝硬変)、または脂肪肝疾患による肝臓の炎症により誘発される。
「肝炎」とは、病因に関わらず肝臓または胆管系の任意の臨床的に重大な炎症を言う。「急性肝炎」とは、任意の短期間(6ヶ月未満)または初期の肝臓の炎症を指し、例えば肝炎ウィルス感染症の初期段階のものを言う。「慢性肝炎」とは、6ヶ月以上継続している任意の肝臓の炎症を指す。「伝染性肝炎」とは、他へ伝染し得る任意の肝臓の炎症を指す。典型的には、伝染性肝炎は、ウィルス(例えば、HAV、HBV、HCV、HDV、HEV、HFV、HGV、サイトメガロウィルス、エプスタイン・バーウィルス、単純ヘルペスウィルス(HSV)、および水痘帯状疱疹ウィルス等)、細菌、原生動物、または酵母菌などの微生物によって引き起こされる。「非伝染性肝炎」とは、他へは伝染し得ない任意の肝臓の炎症を指し、例えばアルコール性肝炎、自己免疫性肝炎、毒物/薬物誘発性肝炎、および肉芽腫性肝炎などである。
「病因」は、疾病、疾患または病変の原因または起源を意味する。
本明細書において「抗体」は、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体、キメラ、単鎖およびヒト化抗体、並びに抗体断片(例えばFab、Fab’、F(ab’)およびF)を含み、抗体断片はFabまたは他の免疫グロブリン発現ライブラリの産物を含む。抗体については、用語「免疫特異的」または「特異的」は、興味あるタンパク質の1つまたは2つ以上のエピトープに結合するが、生体抗原分子の混合群を含有する試料中の他の分子を実質的に認識して結合はしない抗体を指す。抗体の結合特異性を決定するためのスクリーニングアッセイは当分野で周知であり、日常的に実施されている。かかるアッセイについての包括的な議論に関しては、Harlow et al. (Eds.), Antibodies A Laboratory Manual; Cold Spring Harbor Laboratory; Cold Spring Harbor, NY (1988), Chapter 6を参照のこと。
「ポリペプチド」は、ペプチド結合または修飾ペプチド結合により互いに結合された2または3種以上のアミノ酸、すなわちペプチド同配体を含有する、任意のペプチドまたはタンパク質を指す。「ポリペプチド」は、一般にペプチド、オリゴペプチドまたはオリゴマーと呼ばれる短鎖のもの、および一般にタンパク質と呼ばれるより長い鎖のものの両方を指す。ポリペプチドは、20種の遺伝子がコードするアミノ酸以外のアミノ酸を含んでもよい。「ポリペプチド」は、天然のプロセス、例えば翻訳後プロセシングなどにより修飾された、または当分野に周知の化学的修飾技法により修飾されたアミノ酸配列を含む。かかる修飾は、基礎的なテキストおよびより詳細な研究論文、さらに豊富な研究文献によく記述されている。修飾は、ポリペプチドの任意の部位で起こることができ、この部位は、ペプチド主鎖、アミノ酸側鎖およびアミノもしくはカルボキシル末端を含む。あるポリペプチドにおいて、同一種類の修飾が、同じかまたは異なる程度において、幾つかの部位に存在可能であることが理解される。また、あるポリペプチドは、多種類の修飾を含むことができる。ポリペプチドは、ユビキチン化の結果分枝状となることができ、また、分枝有りまたは無しで環状となることができる。環状、分枝状、および分枝かつ環状のポリペプチドは、天然の翻訳後プロセスから得ることができ、または合成法により作製することができる。
「翻訳後修飾」は、ポリペプチドの生成後の任意の化学的修飾を指す。一般に、翻訳後修飾は少なくとも1つの部分のポリペプチド鎖への付着を含むが、しかし、翻訳後修飾は、ポリペプチド鎖の開裂、タンパク質分解処理、ジスルフィド結合の形成などであってもよい。翻訳後修飾の非限定的な例は、グリコシル化、リン酸化、アシル化、アセチル化、メチル化、スルホン化、プレニル化、イソプレニル化、ユビキチン化、ビオチン化、ホルミル化、シトルリン化、ミリストイル化、リボシル化、SUMO化(sumoylation)、ガンマカルボキシル化、ADPリボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトール(phosphotidylinositol)の共有結合、架橋、環化、デメチル化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメートの形成、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、酸化、タンパク質分解処理、ラセミ化、セレノイル化(selenoylation)、硫酸化、転位RNAにより媒介されるタンパク質へのアミノ酸付加であって例えばアルギニル化、等である。例えば、以下を参照のこと:Proteins - Structure and Molecular Properties, 2nd Ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York, 1993およびWold, F., Posttranslational Protein Modifications: Perspectives and Prospects, pgs. 1-12 in Posttranslational Covalent Modification of Proteins, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York, 1983;Seifter et al, (1990) Analysis for Protein Modifications and Nonprotein Cofactors, Methods Enzymol. 182:626-46およびRattan et al. (1992) Protein Synthesis: Posttranslational Modifications and Aging, Ann. NY Acad. Sci. 663:48-62。
本明細書において、「グリコシル化」は、少なくとも1つのサッカリド部分の、ポリペプチドなどの分子への化学的付着を指す。グリコシル化は、n結合型またはo結合型であることができる。
「フコシル化」は、少なくとも1つのフコース部分の、タンパク質などの分子への化学的付着を指す。「フコシル化」ポリペプチドは、少なくとも1つのフコース部分が付着したポリペプチドである。
「コアのグリコシル化」は、グリコシル部分の、N−アセチルグルコサミンのコアへの付加を指す。「コアのフコシル化」は、フコース残基の、N−アセチルグルコサミンのコアへの付加を指す。全てのN結合型グリカン構造は、コアと呼ばれる、3つのマンノースと2つのN−アセチルグルコサミン残基を含有する共通構造を有する。
「糖型」は、同一のアミノ酸配列を有するが、異なる炭水化物部分を有するタンパク質の群を指す。
本発明に従って、肝細胞癌、肝炎ウィルス感染症および肝硬変などの肝疾患の発生率と、コアのフコシル化レベルの増加との間に相関があることが発見された。肝疾患を有する患者からの血清プロテオーム解析により、健康な対照に比べてフコシル化の増加を示す50種を超える糖タンパク質が明らかにされ、これにより、タンパク質のフコシル化の増加は、肝疾患の状態の指標であることが示された。従って、1つの観点において、本発明は、肝臓または胆管系の病変を有することが疑われる患者における、肝臓または胆管系の病変を診断する方法を特徴とする。かかる方法は、肝臓の病変を有することが疑われる患者から試験試料を得ること、および該試験試料中のタンパク質の翻訳後修飾を定量的に検出することを含み、ここでかかるタンパク質の翻訳後修飾の参照値と比較した前記翻訳後修飾の変調したレベルは、肝臓の病変の有無を示す。
試験試料は、患者における、肝臓の状態を示す翻訳後修飾されたタンパク質が見出されやすい任意の位置から得ることができる。例えば、試験試料は体液から、例えば涙、唾液、粘膜、全血、血清、血漿、尿、胆汁などから得ることができる。試験試料はまた、特定の細胞または組織から、または任意の分泌物または浸出液から得ることができる。例えば、肝臓または胆管系からの細胞または組織の解剖生検は、試験試料となり得る。好ましくは、試験試料は末梢血から得る。
1つの好ましい態様において、翻訳後修飾の検出は、ポリペプチド−部分の複合体の検出により行うことができる。他の好ましい態様において、翻訳後修飾の検出は、ポリペプチドと部分を分離し、該部分を検出することにより、行うことができる。
ポリペプチド−部分複合体の検出は、該部分を、部分の特定のクラスを、または該部分をポリペプチドとの複合体として、特異的に認識する試薬を用いて行うことができる。好適な検出試薬は当業者には明らかであり、これらの非限定的な例を以下に記載する。試薬は異なる標的部分への特異性をそれぞれ有する複数の分子を含むことができ、これによって、複数の試薬−標的相互作用がもたらされる。
抗体も試薬として用いることができる。興味ある標的部分へ特異的に結合する任意の抗体を、本発明において用いることができる。任意の源から生成されたモノクローナルおよび/またはポリクローナル抗体を用いることができ、組換え抗体例えば単鎖抗体およびファージ提示抗体、並びにキメラおよびヒト化抗体なども用いることができる。抗体の抗原結合断片例えばFabまたはFvも用いることができる。
幾つかの態様において、抗体は糖タンパク質を特異的に認識する。好ましくは抗体は、単糖類および多糖類を含む、炭水化物部分を特異的に認識する。さらに好ましくは、抗体はフコース部分を特異的に認識する。フコースを特異的に認識することができる抗体が記載された。例えば、Roy SS et al. (2002) Ann. Bot. 89:293-3;およびSrikrishna G et al. (1998) Glycobiology 8:799-811を参照のこと。代替案においては、抗体はまたフコースを含む種々の部分へと培養する(raise)ことができ、本発明において用いられる。抗体の培養および精製のための方法は、当分野で周知である。さらに、モノクローナル抗体を、最初にKohler and Milstein (1975) Nature 256:495-497により開発されたものを含む、当分野に周知のかなり多数の技術により調製することができる。
炭水化物認識ドメインを有する他のタンパク質も、本発明において試薬として用いることができる。炭水化物認識ドメインを有するタンパク質は、例えばBouyain S et al. (2002) J. Bioll. Chem. 277:22566-72 (Drosophila melanogaster protein CG2958 that recognizes fucose)に記載されている。
特に好ましい態様においては、レクチンを試薬として用いる。レクチンは、植物、動物、酵母菌、細菌、原生動物などを含む任意の生物から得ることができる。精製されたレクチンは市販されており、例えばSigma-Aldrich(St. Louis, MO)のカタログを参照。レクチンはまた、それらの天然に存在する源から単離することができ、または当業者に周知の方法により組換え的に発現および精製することができる。レクチンは特定の炭水化物部分に特異的であり得るが、必ずしもそうである必要はない。フコース特異的レクチンが記載されている。例えば、Mansour MH et al. (2005) Immunobiology. 210:335-48;Amano K et al. (2003) Biosci. Biotechnol. Biochem. 67:2277-9;Loris R et al. (2003) J. Mol. Biol. 331:861-70;およびIshida H et al. (2002) Biosci. Biotechnol. Biochem. 66:1002-8を参照のこと。将来同定されるレクチンも、本発明における使用に好適であることが意図される。
レクチン様ドメインを有するタンパク質もまた、本発明において用いるのに好適である。レクチン様ドメインを有するタンパク質は当分野に周知である。例えば、Drickamer K (1999) Curr. Opin. Struct. Biol. 9:585-90を参照のこと。
レクチンの核酸ベースの代替物もまた用いることができる。アプタマーと呼ぶかかる試薬は、一本鎖核酸の高い立体配座的柔軟性(conformational flexibility)を利用している。ランダム化された短核酸の大きなプールから、多数の非核酸リガンドへの高い親和性を有する個々の分子が、繰り返し選択により単離された。グリカン結合「レクタマー(lectamer)」試薬の利点は、DNAに到達したものが下流での解析を混乱させたり、これに干渉する可能性が低いことである。レクタマーは、均一な結合条件(pH、イオン強度)の下で機能することができる。合成核酸は、種々の誘導体形態において調製することができる(例えば、末端のビオチン化)。標的グリカンは、存在するレクチンの特異性、存在する分画の実質的な拡張、および解析的能力により限定されることはない。
肝臓の病変の発症または進行によって翻訳後修飾が変調される任意のポリペプチドを、本発明の診断アッセイで用いることができる。現在までに明らかにされているかかるポリペプチドの非限定的例は、GP−73、ヘモペキシン、HBsAg、B型肝炎ウィルス粒子、α−酸性糖タンパク質、α1−アンチキモトリプシン、α1−アンチキモトリプシンHis-Pro-less、α1−アンチトリプシン、セロトランスフェリン、セルロプラスミン、α2−マクログロブリン、α2−HS−糖タンパク質、α−フェトプロテイン、ハプトグロビン、フィブリノゲンγ鎖前駆体、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM、IgD、IgE等)、APO−D、キニノゲン、ヒスチジンリッチ糖タンパク質、補体因子1前駆体、補体因子I重鎖、補体因子I軽鎖、補体C1s、補体因子B前駆体、補体因子BBa断片、補体因子BBb断片、補体C3前駆体、補体C3β鎖、補体C3α鎖、C3aアナフィラトキシン、補体C3bα’鎖、補体C3c断片、補体C3dg断片、補体C3g断片、補体C3d断片、補体C3f断片、補体C5、補体C5β鎖、補体C5α鎖、C5aアナフィラトキシン、補体C5α’鎖、補体C7、α1B糖タンパク質、B2−糖タンパク質、ビタミンD結合タンパク質、インターα−トリプシンインヒビター重鎖H2、α1B−糖タンパク質、アンギオテンシノゲン前駆体、アンギオテンシン−1、アンギオテンシン−2、アンギオテンシン−3、GARPタンパク質、β2−糖タンパク質、クルステリン(ApoJ)、インテグリンα8前駆体糖タンパク質、インテグリンα8重鎖、インテグリンα8軽鎖、C型肝炎ウィルス粒子、elf−5、キニノゲン、HSP33−ホモログ、リシルエンドペプチダーゼおよびロイシンリッチリピート含有タンパク質32前駆体を含む。肝臓病変と相関することが見出された他の翻訳後修飾タンパク質も、本発明の方法で使用可能であることが意図される。
試薬は、検出可能部分で直接標識することができる。代替案においては、一次試薬を特異的に認識する、検出可能部分で標識した二次試薬を用いる。二次試薬は任意の分子であってよく、好ましくは抗体である。二次試薬は検出可能部分で標識する。本発明での使用に意図する検出可能部分は、限定なく、放射性同位体、蛍光染料例えばフルオレセイン、フィコエリトリン、Cy−3、Cy5、アロフィコシアニン、DAPI、テキサスレッド、ローダミン、オレゴングリーン、ルシファーイエローなど、緑色蛍光タンパク質、赤色蛍光タンパク質、シアン蛍光タンパク質、黄色蛍光タンパク質、セリアンサスオレンジ(Cerianthus orange)蛍光タンパク質、アルカリホスファターゼ、β−ラクタマーゼ、クロラムフェニコール・アセチルトランスフェラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ(neo、G418)ジヒドロフォレート還元酵素、ヒグロマイシン−B−ホスホトランスフェラーゼ、チミジンキナーゼ、lacZ(α−ガラクトシダーゼをコードする)、およびキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、β−グルクロニダーゼ、胎盤アルカリホスファターゼ、分泌胚性アルカリホスファターゼ、またはホタルもしくは細菌性ルシフェラーゼを含む。酵素タグは、それらの同種基質と共に用いる。本発明の実施に関連する他の標準的手順におけると同様に、当業者は用いることができる他の標識を知っている。幾つかの態様においては、試薬または二次試薬をビオチンに結合させて、検出可能部分のタグを有するアビジンまたはストレプトアビジンと接触させる。
幾つかの態様において、翻訳後修飾によりポリペプチドに付着した部分を、直接標識して検出することができ、これにより、特定部分を特異的に認識する標識試薬の必要性、および標識二次試薬のいかなる必要性も取り除く。幾つかの態様において、翻訳後修飾によりポリペプチドに付着した部分は、ポリペプチドから分離でき、直接標識および検出できる。例えば、限定するものではないが、炭水化物および炭水化物部分は、当分野に周知の種々の方法を用いて直接標識できる。炭水化物および炭水化物部分の標識キットは市販されている。炭水化物および炭水化物部分はまた、ビオチン化して、本明細書に記載されたものなどのアビジン−またはストレプトアビジンが共役した検出可能部分で標識することもできる。オリゴ糖を直接標識できる試薬の非限定的な例は、2−アミノベンズアミドおよび2−アミノ安息香酸を含む。
翻訳後に付着した部分は、ポリペプチドから、当分野において好適な任意の方法により分離することができ、該方法には、化学的なもの例えばヒドラジンまたはフッ化水素酸もしくはトリフルオロメタンスルホン酸などの酸による処理、酵素的なもの例えばN−グリコシダーゼによる、例えばPNGアーゼF、O−グリコシダーゼ、エンドグリコシダーゼ、もしくはエキソグリコシダーゼなどによる処理、または物理的方法を含む。市販のキットが翻訳後修飾の除去に利用可能であり、脱グリコシル化を含む。ヒドラジンなどの化学塩基、またはβ脱離反応を導く化学試薬もまた、脱グリコシル化に用いることができる。他の技法および試薬も当業者に理解されており、本発明の範囲内であることを意図する。
幾つかの態様において、分離された部分を、標識または検出の前に精製する。当分野に周知の固相または液相抽出技術を用いて、さらなる解析用に分離部分を精製することができる。
参照値は、特定の肝臓病変について、または健康な対象について、または両者について確立することができる。さらに本発明は、本発明の方法を用いた試験試料のスクリーニングが、さらなる翻訳後修飾タンパク質、および、疾患の状態または健康な状態と相関するかかるタンパク質の翻訳後修飾の特定の種類およびレベルを明らかにすることを意図する。この情報を用いて、これら同定されたタンパク質は、試験試料を比較するための追加の参照値として機能することができる。
本発明の方法を実施するために、またタンパク質の翻訳後修飾を定量的に検出するために、種々のアッセイ様式を用いることができる。免疫アッセイは好ましいアッセイの1つであり、限定なく、ELISA、ラジオイムノアッセイ、競合アッセイ、ウェスタンブロッティング、ビーズ凝集アッセイ(bead agglomeration assay)、側方流動免疫アッセイ(lateral flow immunoassay)、免疫クロマトグラフ試験紙法(immunochromatographic test strip)、試験紙法(dipstick)、移動フォーマット免疫アッセイ(migratory format immunoassay)などを含む。他の好適な免疫アッセイが当業者に周知である。顕微鏡法も用いることができる。幾つかの態様において、クロマトグラフィは好ましいアッセイである。高速液体クロマトグラフィ(HPLC)は特に好ましい。幾つかの態様において、質量分析は好ましいアッセイである。幾つかの態様において、濃度測定と組み合わせたゲル電気泳動をアッセイとして用いる。
アッセイの一般様式は、試薬を、興味ある分析物、すなわち、試料中に見出される他の成分から識別されることのできる翻訳後修飾タンパク質を含有する試験試料と、接触させることを含む。該分析物と試薬の相互作用の後にこの系を洗浄し、次に直接検出するか、または本明細書に例示されたような二次試薬を用いて検出する。
幾つかの好ましい態様においては、試薬を固体支持体(solid support)上に固定する。他の好ましい態様においては、試験試料、または試験試料から分離もしくは精製された、例えば翻訳後修飾ポリペプチドなどの分子を、固体支持体上に固定する。細胞、組織または体液などの試料から生体分子を精製する技法は、当分野に周知である。選択する技法は試験する組織または試料により変えてもよいが、しかし適切な精製法を試験試料源と適合させることは、当分野の技術の範囲内である。
好適な固体支持体の例は、限定なく、ガラス、プラスチック、金属、ラテックス、ゴム、セラミック、ポリマー例えばポリプロピレン、二フッ化ポリビニリデン、ポリエチレン、ポリスチレンおよびポリアクリルアミド、デキストラン、セルロース、ニトロセルロース、pvdf、ナイロン、アミラーゼなどを含む。固体支持体は平面、凹面、凸面、球状、円筒状などであることができ、また粒子、ビーズ、膜、糸、析出物、ゲル、シート、容器、ウェル、毛細管、フィルム、プレート、スライドなどであることができる。固体支持体は磁性であってもよく、またはカラムであってもよい。
肝臓病変の存在と関連する、今日までに同定された種々の翻訳後修飾が、正常な対象(肝臓病変を有さないもの)において検出可能なレベルで存在し得るため、診断アッセイで分析する各マーカーのレベルを、定量的に測定することが必要となる場合もある。かかる場合において、標準/対照と比較しての修飾レベルの変調が、肝臓病変の存在の指標となる。種々の修飾の正常な発現レベルを、当分野に周知の任意の種々の技法に従って、経験的に決定することができる。正常な発現レベルは、肝臓の病変が疑われる患者における発現レベルと比較するための標準として用いることができる。肝臓病変に関連する修飾の、予想される正常発現レベルからの相当な偏り(正または負)は、患者における肝臓病変の存在を示す。同様に、肝臓病変が確認された患者において観察される発現レベルも、肝臓の病変が疑われる患者における発現レベルと比較するための標準として、用いることができる。既知の患者と疑わしい患者の間の、肝臓病変関連マーカーの類似の発現レベルは、患者における病変の存在を示す。このような場合、既知および疑わしい試料の両方における修飾の発現レベルは、健康な対象での発現レベルから大幅に偏っていることが予想される。
本発明の方法は、任意の動物における肝臓病変の診断に適用性を有する。好ましくは、本方法はイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、ウサギ、ロバ、ヒツジ、マウスおよびラットなどの哺乳類において用いる。最も好ましくは、本方法はヒトにおいて用いる。
本発明のさらなる特徴は、肝臓の病変を有することが疑われる患者における、肝臓または胆管系の病変を診断するためのデバイスである。デバイスは、肝臓病変の存在と関連する翻訳後付着部分に特異的な試薬であって、好ましくは固体支持体に結合した該試薬を含む。デバイスは、任意のアッセイにおいて、特に、本明細書に記載および例示されたものにおいて用いることができ、ここでアッセイは、肝臓病変と関連する部分の存在を定量的に検出でき、また標準と比較した該部分の発現の変調したレベルは、肝臓病変の存在を示す。
デバイスにおいて用いるための試薬は、単一の標的または複数標的と複合体を形成できる、1つの分子を含むことができ、これは例えば、異なる標的に対する複数の結合部位を有する、多量体融合タンパク質である。試薬は、各々が異なる標的に対する特異性を有する複数分子を含むことができる。好ましい態様において、試薬はタンパク質からなる。幾つかの好ましい態様において、試薬は抗体のものであり、興味ある標的マーカーに特異的に結合する任意の抗体を、デバイスにおいて用いることができる。幾つかの好ましい態様において、試薬は、炭水化物認識ドメインからなる。非常に好ましい態様において、試薬は、本明細書に例示されているように、レクチンまたはレクチンドメインを有するタンパク質からなる。
試薬が結合する固体支持体は、本明細書に記載された任意の固体支持体であることができる。試薬は固体支持体上に、当分野で好適な任意の方法で固定することができ、例えば吸着、非共有的相互作用例えば疎水性相互作用、親水性相互作用、ファンデルワールス相互作用、水素結合、およびイオン相互作用、静電相互作用、共有結合、または結合剤の使用などによる。結合剤は以下を含む:グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、ヘキサメチレン・ジイソシアネート、ヘキサメチレン・ジイソチオシアネート、N,N’−ポリメチレンビスヨードアセトアミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、コハク酸エチレングリコール・ビススクシンイミジル、ビスジアゾベンジジン、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、N−スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、N−スルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート、N−スクシンイミジル(4−ヨードアセチル)−アミノベンゾエート、N−スクシンイミジル4−(1−マレイミドフェニル)ブチレート、N−(エプシロン−マレイミドカプロイロキシ)スクシンイミド(EMCS)、イミノチオラン、S−アセチルメルカプトスクシニック・アンヒドリド、メチル−3−(4’−ジチオピリジル)プロピオンイミデート、メチル−4−メルカプトブチリルイミデート、メチル−3−メルカプトプロピオンイミデート、N−スクシンイミジル−S−アセチルメルカプトアセテート、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、黄色ブドウ球菌タンパク質Aなど。
捕捉試薬に結合していない固体支持体上の部位は、該固体支持体へのマーカー分子の非特異的結合を防ぐために遮断することができる。遮断試薬および方法は当分野に周知である。
本発明に従ったさらなる特徴は、肝臓または胆管系の病変を診断するためのキットである。1つの態様において、キットは、グリコシル部分に特異的に作用する試薬、および前記キットを、肝臓の病変を診断する方法において用いるための使用説明書を含む。試薬は、2−アミノベンズアミドなどのオリゴ糖を直接標識する分子であってよく、または本明細書に記載されるように、検出可能部位に結合する分子であってもよい。幾つかの態様において、キットはさらに、一次試薬を特異的に認識する、検出部分で標識された二次試薬を含む。キットはまた、正および負の対照を含むことができる。
好ましい態様において、試薬は抗体からなり、興味あるグリコシル部分に特異的に結合する任意の抗体を、デバイスにおいて用いることができる。より好ましい態様において、試薬は、炭水化物と特異的に反応することができるタンパク質からなる。さらに好ましい態様において、試薬はレクチンからなる。好ましいグリコシル部分はフコースである。
幾つかの態様において、キットはさらに、試薬または患者から単離された試験試料からの分析物を固定するための固体支持体を含む。固体支持体は、本明細書に記載された任意の固体支持体であることができる。キットはさらに、試薬または分析物の固体支持体への固定を促進するための結合剤を含んでもよい。幾つかの態様において、試薬は固体支持体に予め結合して提供する。
キットは、1回のアッセイに十分な材料を含むことができ、または複数回のアッセイに十分な材料を含むことができる。
本発明に従ったさらなる特徴は、試料中のグリコシル化タンパク質を検出する方法である。かかる方法は、試料をレクチンと接触させて、試料中のグリコシル化タンパク質とレクチンとの間で複合体を形成すること、および次にグリコシル化タンパク質−レクチン複合体を検出することを含む。幾つかの態様において、方法は、試料を抗体と接触させて、試料中のグリコシル化タンパク質を捕捉することを含む。抗体は特定のタンパク質、特定のグリコシル部分、または特定のタンパク質−グリコシル部分複合体に特異的であることができる。抗体は固体支持体に結合することができる。試料は次に洗浄することができ、この洗浄した試料にレクチンを適用する。レクチンは検出可能部分に結合でき、これを直接検出するか、またはレクチンを、検出可能部分に結合した二次試薬、例えば抗−レクチン抗体に接触させることができ、次にこれを検出する。
本発明の観点は、ヒトにおける肝臓病変の有無の評価に大きな有用性を有することが、理解される。当業者は、本発明が、動物に対し予後目的または診断目的の両方について、治療的有効性のモニタリングのため、またはヒトにおいて有用な方法と同様の様式で適用できることも理解する。しかしさらに、本発明の観点は、研究環境において動物研究の進展をモニタリングするために用いることもできる。従って、マウス、ラット、イヌおよび他の動物における循環タンパク質または他のタンパク質におけるグリコシル化の評価は、かかる動物の関与する研究を実施する人々に、かかる動物の肝臓の病変状態の情報を与えることができる。これにより、例えば、提案されたかまたは存在する医薬、添加剤、アジュバント、工業用もしくは農業用化学物質、または任意の広範囲の化学物質、生化学種、環境もしくは工業汚染物質または他の材料における毒性を、評価することができる。
かかる毒性の評価は、例えば、治験での提出書類の準備において有用である。さらに、種の宿主の毒性が、直接的で便利な方法により評価できる。さらに、スタチン、抗新生物薬その他を含む多くの現存する医薬が、重大な肝毒性を有することが知られている。毒性はまた、薬物が乱用または過剰投与される場合にも懸案事項となる。本発明は、これらの状況において、承認前もしくは承認後医薬または実際非合法な薬物についての、かかる毒性のモニタリングを可能とする。
以下の例を、本発明をさらに詳細に記述するために提供する。これらは、本発明を限定することではなく、説明することを意図している。
例1
基本実験手順
グリカン分析
臨床的に慢性HBV感染と診断された患者、および臨床的にHCCを有すると診断された患者、臨床的に肝硬変を有すると診断された患者、およびいかなる肝疾患の徴候もない対照としての対象から血清を得た。血清試料は分析まで−80℃で保存した。
タンパク質のアリコート(1mg/mL)を、1%SDS、50mMのβ−メルカプトエタノールで10分間100℃にて変性させた。溶液を冷却し、NP−40を補足して濃度5.75%とした。PNGアーゼF(ProZyme, San Leandro, CA)を加えて最終濃度を1mU(IUB)/μLとし、プロテアーゼ阻害剤のカクテルを混合物に加えた。次に溶液を37℃で24時間インキュベートした。試料中のタンパク質から分離したオリゴ糖を回収し、固相抽出により多孔質黒鉛マトリクス(LudgerClean H, Ludger Limited, Oxford, UK)を用いて精製した。遊離のオリゴ糖を2−アミノベンズアミドで標識し、市販のキット(Ludger Limited UK)を用いて精製した。
続いて、蛍光標識したグリカンをHPLCにより正常相カラム(TSKアミド80カラム)を用いて解析した。移動相は溶媒A(50mMギ酸アンモニウム、pH4.4)および溶媒B(アセトニトリル)からなり、用いた勾配は以下の通りである:20〜58%の線形勾配の溶媒Aで0.4mL/分・152分間、続いて58〜100%の線形勾配の溶媒Aで次の3分間。流速は1.0mL/分まで増加させ、カラムを100%の溶媒Aで5分間洗浄した。洗浄ステップの後、カラムを20%の溶媒Aで22分間平衡させて、次の試料の実施に備えた。HPLC解析を、Watersの蛍光検出器を補ったWaters Alliance HPLC Systemを用いて行い、Millennium Chromatography Manager(Water Corporation, Milford, MA)を用いて定量した。グリカン構造を、既知の標準との比較および連続エクソグリコシダーゼ消化(sequential exoglycosidase digestion)により同定した。
レクチン抽出および分析
免疫グロブリンを、試料(培地および血清)から、レクチン抽出に先立ちタンパク質A/Gカラム(Pierce, Rockford, IL)を用いて取り除いた。試料にレクチン結合溶液を補充し、試料の最終濃度を、20mMトリス緩衝生理食塩水(TBS)、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、および1mM塩化マンガン(pH7.0)とした。試料を4℃で16時間、アガロース結合フコース認識レクチンのアレイと共にインキュベートした。これらのレクチンは、Lens culinaris(LCH)、Pisumsativum sativum(PSA)およびVicia faba(VFA)からなり、αフコース決定因子を有する分枝マンノースを認識する(全てEY laboratories, San Mateo, CAから購入)。インキュベーションは微小遠心管内で行い、その後Coasterの0.45μMのSpin-Xカラム(Corning, Acton, MA)へ移した。レクチンカラムはレクチン結合溶液で完全に洗浄し、その後、結合断片を適切な阻害単糖類(200mMのメチル−α−D−グルコピラノシド、200mMのα−メチル−D−マンノ−ピラノシド)を用いて溶出した。結合断片および非結合断片を、Millipore YM-3Centriconデバイスを用いてTBSへ緩衝液交換し、続いてグリカン分析または2DEを行った。タンパク質レベルを、全ての抽出においてモニタリングした。
2次元ゲル電気泳動
試料を緩衝液(7Mの尿素、2Mのチオ尿素、4%CHAPS、65mMのDTT、5mMのTBP、および0.4%の両性電解質)に希釈し、定期的に1時間ボルテックスし、18cmのpH3−10NLのIPGストリップ(Amersham, Piscataway, NJ)に適用した。ゲルの再水和を50Vで14時間行い、Protean(Bio-RadLaboratories, Headquarters, Hercules, CA)IEF機器を用いて焦点を合わせた。焦点合わせの後、ゲルストリップを、6Mの尿素、2%SDS、1.5%DTT、30%グリセロールおよび50mMのトリスpH6.8中で還元し、6Mの尿素、2%SDS、3%ヨードアセトアミド、30%グリセロールおよび50mMのトリスpH6.8中でアルキル化した。2次元目は、Protean II xi細胞上(Bio-Rad)の8〜18%アクリルアミド−0.8%PDA勾配のゲルを用いて、実行条件を、ゲルを14℃に冷却して20mA/ゲルで20分間、40mA/ゲルで4時間に設定して分離した。ゲルを固定し(30%EtOH/5%リン酸)、コロイド状クマシーブリリアントブルー染色液で染色した。全試料についてゲルを4回流し、全てのゲルにおいて整合した違いのみを、意味あるものと考えた。
ゲルの画像化および解析
ゲルを、16ビットの冷却CCDカメラ(FluorChem 8000, Alpha Innotech, San Leandro, CA)を用いてデジタル的に画像化した。ゲル画像のTIFFファイルを、NonLinear Dynamics Progenesis Workstationゲル画像化ソフトウェアパッケージ(Nonlinear USA Inc., Durham, NC)を用いて解析した。各ゲル画像においてポリペプチドの特徴(feature)を描き、次にソフトウェアにより、各特徴内のピクセルの全強度(総合強度)を決定した。ポリペプチドの特徴を、各特徴の総合強度を用いて、これをゲル全体の総合強度の和に対するパーセントとして表現することにより正規化した。
質量分析:MALDI分析
タンパク質スポットを、コロイド状クマシーブルー染色ゲルから切り取り、染色を抜き、トリプシンで消化した。Zip Tip C18(Millipore, Bedford, MA)を製造業者の使用説明書に従って用いて、回収したペプチドを濃縮および脱塩し、0.5μLのペプチド混合物を、50%アセトニトリル中の10mg/mLのα−シアノ4−7ヒドロキシ桂皮酸および1%ギ酸・0.5μLと混合し、また液滴がMALDIプレート上で乾燥するようにして、MALDI−TOF質量分析用に準備した。Voyager-DE ProMass Spectrometer(PE Biosystems, Foster City, CA)を正のイオン反射モードで動作させて用いることにより、ペプチド質量マップを得た。タンパク質は、ペプチド質量マップから、MASCOTオンラインデータベースwww.matrixscience.comを用いて非冗長タンパク質データベースを検索して同定した。
LC MS/MS分析
ペプチドの同定は、オンライン微小毛細管HPLC(Eldex, Napa, CA)および、社内に備え付けられたマイクロスプレーイオン化源を備えたThermoFinnigan LCQイオントラップ質量分析計(ThermoElectron Corporation, CA)で行った。マイクロスプレーは、微小毛細管カラムpicotip 360X75μmと、これに一体化された、ReliasilのC18樹脂(Column Engineering, Ontario, CA)を10cmまでの長さに自己充填した15μmチップ(New objective, Woburn MA)からなる。試料のアリコートを、圧力ボンベを介してC18を自己充填した毛細管試料トラップ(Upchurch, WA)に入れ、次に微細毛細管カラムのすぐ上流側に置いた。HPLCをプログラムして、3時間勾配(5%〜65%B)を30μL/分で作るようにした。トラップに先立ち、受動的分流を用いて、約500nl/分までに流速を下げた。緩衝液Aは5%アセトニトリル+1%酢酸からなり、緩衝液Bは90%アセトニトリル+1%酢酸からなる。LCQをプログラムして、450〜2000m/zのフルスキャンと、続いてフルスキャンから最も豊富なイオン種を取り出すようセットした3回のデータ依存的MS/MSスキャンを行った。
データ分析および解釈
質量分析データ(スペクトル)を、非冗長ヒトデータベースに対してSeQuest(Thermo Electron Corporation)を用いて検索した。次に1.5XCorr(単一)/2.0XCorr(二重)/2.5XCorr(三重)の閾値より高い点数のペプチドを手動で確認した。全ての場合において、結合ペプチドは、N結合型グリコシル化シークオンである、PNGアーゼF酵素の作用によりD−X−S/Tに変換されたN−X−S/Tを含有しなければならない。これにより、グリコシル化配列と比べて0.9840Daの質量差を生じる。
免疫ブロッティング
全血清(0.5μL/レーン)から、非レクチン結合(非結合)から、またはレクチン結合(結合)のいずれかからの患者血清の等量を、SDS−PAGEにより4〜20%ポリアクリルアミド勾配ゲル上で分離した。タンパク質は免疫ブロッティングによりPVDF膜に移動させた。膜を、1XTBS(50mMトリス−HCl、pH7.6、150mM塩化ナトリウム)、5%脱脂粉乳、および0.1%Tween20の遮断緩衝液と共に室温で1時間インキュベートすることにより遮断した。ブロットを次に一晩、所望の抗体と共にインキュベートし、化学発光検出システム(「ECL Plus」Amersham Pharmacia Biotech, Arlington Heights, IL)を用いて発現させた。ブロットは、AlphaInnotech FluorChemCCDカメラとAlphaEaseスポット濃度測定ソフトウェア(AlphaInnotech Corp., San Leandro, CA)を用いて視覚化した。
例2
コアのフコース化は肝細胞癌において増加する
血清における糖タンパク質バイオマーカーの同定を可能にする、標的化糖プロテオーム手法を開発した。この手法はまず、疾患と共に生じるN結合型グリコシル化における変化を同定する。これらの変化はタグとして作用することにより、このグリカン構造を有する特異的タンパク質の抽出が可能となる。動物モデルにおける当初の実験により、HCCの検出に対して、AFPなどの現在用いられているマーカーより感度の高いタンパク質である、GP73が明らかになった。HCCの動物モデルにおいて、グリコシル化における変化は、コアのフコシル化の増加であった(Block et al. 2005)。この変化はまた、HCCを発症した人々においても観察された。フコシル化の増加の例を図2に示す。この試料セットは、8人の患者からの2時点(癌の発症前、および癌の診断後)における16の試料からなる。このケースでは、前に分類された全ての患者は臨床的に肝硬変と診断された。この図が示すように、HCCの診断前の患者はHCCの診断後と比べて、大幅に低レベルの、コアがフコシル化された二触角(bi-antennary)グリカン(FcA2G2)を有する。例えば、患者121は、HCCの診断前には7.23%の、HCCの診断後には13.2%のFcA2G2グリカンを有した。図2Bに示すように、この上昇傾向は試験した全患者において観察された。これらの結果は、α−1,6結合コアフコシル化のレベルの増加が、HCCの発症と関連するという事実を明らかにする。これは、AFP陽性(>20ng/ML)またはAFP陰性であった試料において真である。すなわち、図2Bが示すように、患者965、370、842、999および978はすべてAFP陰性であるが、FcA2G2グリカンのレベルの増加を示した。これまで試験した、正常な患者、活性な肝炎を有する患者、または肝硬変を有する患者全員は、平均8.44%+/−0.75(n=19)のコアフコシル化グリカンを有し、一方、HCCを有すると診断された患者は平均12.5%+/−1.83(n=17)のコアフコシル化グリカンを有した。この違いはP値0.001において統計的に有意であった。
例3
肝細胞癌におけるフコシル化糖タンパク質の同定
HCC患者においてフコシル化のレベルが増加するため、フコシル化を増加させるタンパク質を決定することが不可欠であった。従って、プールされた正常な個人からの血清またはプールされたHCC陽性の個人からの血清に関連するフコシル化糖タンパク質を、レクチンを用いて抽出し、2次元ゲル電気泳動(2DE)または単純LC MS/MSに基づく方法のどちらかによりプロテオームを解析した。これらの方法を用いて、フコシル化(Fc)α1−酸性糖タンパク質、Fc−セルロプラスミン、Fc−α2−マクログロブリン、Fc−ヘモペキシン、Fc−Apo−D、Fc−HBsAgおよびFc−キニノゲンなどの糖タンパク質が、HCC患者において増加し、一方、Fc−ハプトグロビンがこれらの患者において減少することが観察された(表1)。興味深いことには、幾つかの免疫グロブリン分子(IgG、IgAおよびIgM)もまた、癌を有するこれら患者のフコシル化プロテオームに見出された。しかし、さらなる解析により、これらのタンパク質が、ただの癌においてではなく、主として肝硬変においてフコシル化されることが示された(図4)。
Figure 2008541060
Figure 2008541060
例4
Fc−GP73およびFc−ヘモペキシンのレベルは、B型肝炎誘発性肝細胞癌の患者において増加する
Fc−GP73およびFc−ヘモペキシンのレベルを、種々の程度の肝疾患を有する全80名の患者を含む、少数でブラインド状態の患者コホート(small blinded patient cohort)(我々の協力者であるDr. Chau-Ting Yeh, Director, Digestive core lab and Hepatoma research team, Liver Research Unit, Chang Gung Memorial Hosp, Taiwanから)において試験した(表2)。これらの試料の解析は、全GP73レベル、フコシル化GP−73(Fc−GP73)レベル、およびフコシル化ヘモペキシン(Fc−ヘモペキシン)レベルについて行った。全GP73を、全血清を用いて免疫ブロットにより解析した。フコシル化種の解析を、5μlの血清(LCH)のレクチン抽出と、続くフコシル化断片の免疫ブロッティングおよびAlphaEaseスポット濃度測定ソフトウェア付きAlphaInnotechn FluorChemCCDカメラを用いた画像化により行った。これら3種類のマーカーの感度、特異性および陽性予測値を表3に示す。この図が示すように、購入した健康な血清(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)より5倍高いカットオフ値を用いて、全GP73は感度65%および特異性90%を有し、これはこのマーカーを用いた我々のより大規模なブラインド試験結果と非常に類似していた(Marrero et al. (2005) J. Hepatol. 43:1007-12);感度69%、特異性86%)。GP73よりも期待できるのは、Fc−GP73およびFc−ヘモペキシンであった。Fc−GP73は、感度90%および特異性100%を有し(購入した健康な血清(Sigma Chemical Co.)より100倍高いカットオフ値を使用)、一方Fc−ヘモペキシンは、感度95%および特異性100%を有した(購入した健康な血清(Sigma Chemical Co.)より20倍高いカットオフ値を使用)。
Figure 2008541060
臨床状態は、HBsAgの欠如(群1)、HBsAgの存在(群2)、HBsAgの存在と生検による肝硬変の確認(群3)、またはHBsAgの存在とMRIによるHCCの診断(群4)により決定した。
Figure 2008541060
Fc−GP73およびFc−ヘモペキシンの解析は、免疫ブロット、続いてIg除去およびレクチン抽出により行った。
例5
Fc−AFPおよびFc−キニノゲンについてのレクチンELISA
表3のフコシル化GP73およびフコシル化ヘモペキシンの解析は、フコシル化プロテオームの免疫ブロット法により行った。これには、各試料の免疫グロブリンの除去およびレクチン抽出が必要であった。この操作は非常に手間がかかるため、はるかに高いスループットが可能なレクチン−ELISAを開発した(図3参照)。初めの実験は、Fc−AFPのためのレクチン−ELISAの開発に焦点を当てた。AFPはフコシル化されることが知られており、比較に用いることができる幾つかの報告が文献に利用可能であった(Naitoh et al. (1999) J. Gastroenterol. Hepatol. 14:435-45)。アッセイ開発のために、前述のように、60人の患者の選択された試料セットを用いた(Marrero et al. (2005) J. Hepatol. 43:1007-12)。20人の患者はHCVに感染しているがそれ以外は健康であると考えられ、20人の患者はHCVに感染しておりかつ肝硬変と診断され、そして20人の患者はHCVに感染しておりかつHCCであると診断されていた。このセットにおける試料は、多くのAFP+の個人を含むよう選択した。さらに、ヒト血清(Sigma Chemical Co.)を、他の全患者群と比較するための対照として用いた。簡潔に述べると、50μlのヒト血清を、150μlのレクチン結合緩衝液(20mMトリス、1mMのCaCl、1mMのMgCl、および1mMのMoCl塩化物、pH7.0)に希釈し、異好性遮断管(heterophilic blocking tube)に直接加え、その後プレートに加えて37℃で2時間おいた。次にプレートをレクチン結合緩衝液中の2%Tween 20で10回洗浄し、レクチンを加えた。フコシル化した糖型は、ビオチン標識したLens CulinarisまたはAleuria aurantiaレクチン(Vector Laboratories, Burlingame, CA)を用いて検出した。レクチンは、蛍光標識ストレプトアビジン系を用いて検出し、次に試料をCytofluor 4000 Fluorescence Plate Reader(MTX Lab Systems, Inc. Vienna, Va)で適当な波長で測定した。各試料の相対蛍光強度を、購入した正常血清において観察される値と比較した。表4はFc−AFPの解析結果である。この試料セットにおいては、購入した健康な血清(Sigma Chemical Co.)より5倍高いカットオフ値を用いて、Fc−AFPは、感度70%、特異性90%および正の予測値(PPV)91%を有した。これはFc−AFPについて以前に報告されたものと整合している(Naitoh et al. (1999) J. Gastroenterol. Hepatol. 14:436-45)。この同じ試料セットにおいて、全AFPは、感度70%、特異性70%およびPPV77%を有した(カットオフ値20ng/mlを使用)。同じ試料セットを用いて、Fc−キニノゲンを、AFPに対するのと同じ方法を用いて解析した。Fc−キニノゲンは、プロテオーム解析において癌試料中に存在するとして同定され、抗体が非常に簡単に利用可能であるために、当初利用された。表4に示すように、Fc−キニノゲンは感度80%、特異性95%、およびPPV95%を有した(購入した健康な血清(Sigma Chemical Co.)より3倍高いカットオフ値を使用)。
Figure 2008541060
例6
ヒト免疫グロブリンは肝硬変の発症と共にフコシル化される
表1に示すように、肝疾患に応じてグリコシル化を改変する、50種を超える糖タンパク質が同定された。これらのフコシル化糖タンパク質の多数においてその増加は肝細胞癌(HCC)の発症と相関するが、これらの糖タンパク質の幾つかは、さらに他の肝疾患と共に変化することも見出された。例えばヒト免疫グロブリンは肝硬変の発症と共に過度にフコシル化される。IgGは、肝硬変を有する患者の血清におけるフコシル化タンパク質の主要な源であることが決定されたため、最初の小さな試料セットにおいては、フコシル化IgGのレベルは肝硬変の診断と相関する可能性があると推測された。さらに、図3および表4に示す結果に基づき、フコシル化IgG検出のための単純なレクチンベースのアッセイが開発できると考えられた。
簡単に述べると、フコシル化IgGの検出を、、5μlの血清を、過ヨウ素酸酸化マウス抗ヒトIgGで被覆したウェルで2時間インキュベートすることにより行った。続いてフコシル化ヒトIgGの検出を、ビオチン化Aleuria aurantiaレクチン(AAL)とともにインキュベートすることにより行った。結合レクチンは、登録商標RDye 800に共役したストレプトアビジンを用いて検出し、信号強度をOdyssey Infrared Imaging System (LI-COR Biotechnology Lincoln, Nebraska)を用いて測定した。全ケースにおいて、試料の強度を市販のヒト血清(Sigma Chemical Co.)と比較した。
このアッセイを用いて、フコシル化IgGの相対量を、正常な患者から、または様々な程度の肝疾患を有する患者からの200を超える血清試料において決定した。さらに、肝疾患以外の疾患を有する患者も検査した。フコシル化IgG検出アッセイのオペレーターは、この試験当時、血清試料についての診断を認知していなかったことは重要である。結果を図4に示す。
結果は、シグマに対する増加の倍数で表わす。70人の健康な対象(HBV、HCVまたは肝疾患の徴候なし)からの試料中に検出されたシグナルは一定して低く、市販の血清で観察される値の2倍未満であった。対照的に、全ての肝硬変患者は、市販の血清の2倍より高い値を有した。平均増加レベルは、市販の血清の13倍であった。様々な程度の線維化を有するHCV感染患者でも、フコシル化IgGレベルは増加していた。興味深いことには、これらの患者におけるフコシル化IgGのレベルは、線維化の程度に依存して変化していた。ステージ0〜2の線維化の患者は、平均3倍のフコシル化IgGの増加を有し、一方ステージ4またはこれ以上の線維化の患者は、平均13倍のフコシル化IgGの増加を有した。市販のヒト血清より5倍高いカットオフ値を用いて、ステージ1〜2の線維化をステージ3〜6の線維化から識別するために、このアッセイは感度92%および特異性96%を有した。正の予測値は92%、負の予測値は96%であった。
本発明は記載された態様および上記の例には限定されず、添付のクレームの範囲内で改変および修飾が可能である。
糖型の例を示す図である。 人における時間の関数としてのFcA2G2グリカンのレベルを示す図である。 Fc−AFPおよびFc−キニノゲンに対して用いるレクチンELISAのデザインを示す図である。 様々な程度の肝疾患を有する患者における、ヒト免疫グロブリンのレクチン解析を示す図である。

Claims (18)

  1. 肝臓の病変を、かかる病変を有することが疑われる対象において診断する方法であって、該対象から体液を得ること、該体液中のタンパク質のグリコシル化を定量的に検出すること、および検出したグリコシル化を、肝臓病変のない対象、既知の肝臓病変を有する対象、またはこの両方におけるかかるタンパク質のグリコシル化についての参照値と比較することを含み、該参照値と比較した前記グリコシル化が、肝臓の病変の有無を示す、前記方法。
  2. 肝臓の病変が肝細胞癌である、請求項1に記載の方法。
  3. 肝臓の病変が肝硬変である、請求項1に記載の方法。
  4. 体液が、全血、血清、尿、唾液、涙、または粘膜である、請求項1に記載の方法。
  5. グリコシル化がフコシル化である、請求項1に記載の方法。
  6. タンパク質が、GP−73、ヘモペキシン、HBsAg、B型肝炎ウィルス粒子、α−酸性糖タンパク質、α1−アンチキモトリプシン、α1−アンチキモトリプシンHis-Pro-less、α1−アンチトリプシン、セロトランスフェリン、セルロプラスミン、α2−マクログロブリン、α2−HS−糖タンパク質、ハプトグロビン、フィブリノゲンγ鎖前駆体、免疫グロブリン、APO−D、キニノゲン、ヒスチジンリッチ糖タンパク質、補体因子1前駆体、補体因子I重鎖、補体因子I軽鎖、補体C1s、補体因子B前駆体、補体因子BBa断片、補体因子BBb断片、補体C3前駆体、補体C3β鎖、補体C3α鎖、C3aアナフィラトキシン、補体C3bα’鎖、補体C3c断片、補体C3dg断片、補体C3g断片、補体C3d断片、補体C3f断片、補体C5、補体C5β鎖、補体C5α鎖、C5aアナフィラトキシン、補体C5α’鎖、補体C7、α1B糖タンパク質、B2−糖タンパク質、ビタミンD結合タンパク質、インターα−トリプシンインヒビター重鎖H2、α1B−糖タンパク質、アンギオテンシノゲン前駆体、アンギオテンシン−1、アンギオテンシン−2、アンギオテンシン−3、GARPタンパク質、β2−糖タンパク質、クルステリン(ApoJ)、インテグリンα8前駆体糖タンパク質、インテグリンα8重鎖、インテグリンα8軽鎖、C型肝炎ウィルス粒子、elf−5、キニノゲン、HSP33−ホモログ、リシルエンドペプチダーゼまたはロイシンリッチリピート含有タンパク質32前駆体である、請求項1に記載の方法。
  7. 免疫グロブリンがIgG、IgMまたはIgAである、請求項6に記載の方法。
  8. グリコシル化を定量的に検出する前に、タンパク質からグルコシル化物を分離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. グリコシル化を定量的に検出する前に、体液からグリコシル化タンパク質を分離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. グリコシル化タンパク質を、体液から、レクチン、抗体またはポリペプチドを用いて糖認識ドメインにより分離する、請求項9に記載の方法。
  11. 試料中のグリコシル化タンパク質を検出する方法であって、該試料をレクチンと接触させること、およびグリコシル化タンパク質−レクチン複合体を検出することを含む、前記方法。
  12. グリコシル化タンパク質がフコシル化タンパク質である、請求項11に記載の方法。
  13. レクチンが検出可能部分に結合している、請求項11に記載の方法。
  14. 試料を抗体と接触させて、該試料中のグリコシル化タンパク質を捕捉することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  15. タンパク質が、GP−73、ヘモペキシン、HBsAg、B型肝炎ウィルス粒子、α−酸性糖タンパク質、α1−アンチキモトリプシン、α1−アンチキモトリプシンHis-Pro-less、α1−アンチトリプシン、セロトランスフェリン、セルロプラスミン、α2−マクログロブリン、α2−HS−糖タンパク質、ハプトグロビン、フィブリノゲンγ鎖前駆体、免疫グロブリン、APO−D、キニノゲン、ヒスチジンリッチ糖タンパク質、補体因子1前駆体、補体因子I重鎖、補体因子I軽鎖、補体C1s、補体因子B前駆体、補体因子BBa断片、補体因子BBb断片、補体C3前駆体、補体C3β鎖、補体C3α鎖、C3aアナフィラトキシン、補体C3bα’鎖、補体C3c断片、補体C3dg断片、補体C3g断片、補体C3d断片、補体C3f断片、補体C5、補体C5β鎖、補体C5α鎖、C5aアナフィラトキシン、補体C5α’鎖、補体C7、α1B糖タンパク質、B2−糖タンパク質、ビタミンD結合タンパク質、インターα−トリプシンインヒビター重鎖H2、α1B−糖タンパク質、アンギオテンシノゲン前駆体、アンギオテンシン−1、アンギオテンシン−2、アンギオテンシン−3、GARPタンパク質、β2−糖タンパク質、クルステリン(ApoJ)、インテグリンα8前駆体糖タンパク質、インテグリンα8重鎖、インテグリンα8軽鎖、C型肝炎ウィルス粒子、elf−5、キニノゲン、HSP33−ホモログ、リシルエンドペプチダーゼまたはロイシンリッチリピート含有タンパク質32前駆体である、請求項11に記載の方法。
  16. 肝臓の病変を診断するためのキットであって、グリコシル部分に特異的に結合する試薬、グリコシル部分に結合した試薬を検出するための検出試薬、および前記キットを肝臓の病変を診断する方法において用いるための使用説明書を含む、前記キット。
  17. 動物において化学種の肝毒性を評価する方法であって、該動物の体液中のタンパク質のグリコシル化を定量的に検出すること、および検出したグリコシル化を、肝毒性のない動物、既知の肝毒性を有する動物、またはこの両方におけるかかるタンパク質のグリコシル化についての参照値と比較することを含み、参照値と比較した前記グリコシル化が、肝毒性の有無を示す、前記方法。
  18. 化学種が、承認前または承認後の医薬品である、請求項17に記載の方法。
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