JP2011526893A - ウイルス感染の治療のための化合物、及び医薬組成物 - Google Patents

ウイルス感染の治療のための化合物、及び医薬組成物 Download PDF

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Abstract

HCV感染を含む肝臓障害の治療のための化合物、組成物、及び方法が本明細書に提供される。具体的には、ヌクレオシド誘導体の化合物、及び組成物が開示されており、これらは、単独、又はその他の抗ウイルス薬と組み合わせて投与することができる。
【選択図】 なし

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年7月2日に出願された米国仮出願第61/133,844号、及び2009年1月27日に出願された第61/147,722号の優先権の利益を主張し、それぞれの開示は、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる
(分野)
その必要のある宿主において、C型肝炎ウイルス感染、及びB型肝炎ウイルス感染を含むウイルス感染の治療に使用するための化合物、方法、並びに医薬組成物が、本明細書に提供される。
(背景)
(フラビウイルス科(flaviviridae)ウイルス)
ウイルスのフラビウイルス科ファミリーには、少なくとも3つの異なる属:ウシ、及びブタにおいて疾患を生じさせるペスチウイルス;デング熱、及び黄色熱などの疾患の原因であるフラビウイルス;並びにその唯一のメンバーがHCVであるヘパシウイルス;を含む。フラビウイルス属は、血清学的な関連性に基づいてグループ分けされた68を超えるメンバーを含む(Calisherらの文献、J. Gen. Virol、1993、70、37-43)。臨床症状は、一様ではなく、熱、脳炎、及び出血熱を含む(フィールズウイルス学(Fields Virology)、編集者:Fields, B. N.、Knipe、D. M.、及びHowley, P. M.、Lippincott-Raven Publishers、Philadelphia、PA、1996、Chapter 31、931-959)。ヒト疾患に関連した世界的懸念のフラビウイルスには、デング出血熱ウイルス(DHF)、黄熱ウイルス、ショック症候群、及び日本脳炎ウイルスを含む(Halstead, S. B.の文献、Rev. Infect. Dis., 1984, 6, 251-264;Halstead, S. B.の文献、Science、239:476-481、1988;Monath, T. P.の文献、New Eng. J. Med.、1988、319、641-643)。
ペスチウイルス属には、ウシウイルス性下痢ウイルス(BVDV)、古典的ブタ熱ウイルス(CSFV、豚コレラウイルスとも呼ばれる)、及びヒツジのボーダー病ウイルス(BDV)を含む(Moennig, V.らの文献、Adv. Vir. Res. 1992、41、53-98)。家畜化された家畜類(ウシ、ブタ、及びヒツジ)のペスチウイルス感染は、世界的にかなりの経済的損失を生じさせる。BVDVは、ウシにおいて粘膜症を引き起こし、家畜産業にとってきわめて経済的に重要である(Meyers, G.、及びThiel, H.J.の文献、ウイルス研究の進歩(Advances in Virus Research)、1996, 47, 53-118;Moennig V.らの文献、Adv. Vir. Res. 1992、41、53-98)。ヒトペスチウイルスは、動物ペスチウイルスほど広範に特徴づけられていない。しかし、血清学的調査では、ヒトにおけるかなりのペスチウイルス曝露を示す。
ペスチウイルス、及びヘパシウイルスは、フラビウイルス科内の密接に関連したウイルス群である。この科のその他の密接に関連したウイルスには、GBウイルスA、GBウイルスA様病原体、GBウイルス-B、及びGBウイルス-C(肝炎Gウイルス(HGV)とも呼ばれる)を含む。ヘパシウイルス群(C型肝炎ウイルス;HCV)は、多数の、密接に関連しているが、遺伝子型的に識別可能なヒトに感染するウイルスからなる。およそ6つのHCV遺伝子型、及び50を超えるサブタイプがある。ペスチウイルスとヘパシウイルスとの間の類似性により、ヘパシウイルスが細胞培養において効率的に増殖する能力が乏しいことと合わせて、ウシウイルス性下痢ウイルス(BVDV)は、HCVウイルスを研究するための代用として使用されることが多い。
ペスチウイルス、及びヘパシウイルスの遺伝的組成は、非常に類似している。これらのポジティブ鎖RNAウイルスは、ウイルス複製のために必要な全てのウイルスタンパク質をコードする単一の大きなオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。これらのタンパク質は、ポリタンパク質として発現され、細胞、及びウイルスでコードされたプロテイナーゼの両方によって翻訳と同時に、及び翻訳後にプロセスされて、成熟ウイルスタンパク質を産生する。ウイルスゲノムRNAの複製を担うウイルスタンパク質は、カルボキシ末端の方に位置する。ORFの2/3は、非構造(NS)タンパク質と名付けられている。ペスチウイルス、及びヘパシウイルスのORFの非構造タンパク質部分の遺伝的組成、及びポリタンパク質プロセシングは、非常に類似している。ペスチウイルス、及びヘパシウイルスの両者について、成熟した非構造(NS)タンパク質は、ORFの非構造タンパク質コード領域のアミノ末端からカルボキシ末端への順序で、p7、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、及びNS5Bからなる。
ペスチウイルス、及びヘパシウイルスのNSタンパク質は、特異的なタンパク質機能の特徴である配列ドメインを共有する。例えば、両群のウイルスのNS3タンパク質は、セリンプロテイナーゼに、及びヘリカーゼに特徴的なアミノ酸配列モチーフを有する(Gorbalenyaらの文献(1988)Nature 333:22;Bazan、及びFletterickの文献(1989)Virology 171:637-639;Gorbalenyaらの文献(1989)Nucleic Acid Res. 17.3889-3897)。同様に、ペスチウイルス、及びヘパシウイルスのNS5Bタンパク質は、RNA特異的RNAポリメラーゼに特徴的なモチーフを有する(Koonin, E.V.、及びDolja, V.V.の文献(1993)Crit. Rev. Biochem. Molec. Biol. 28:375-430)。
ウイルスのライフサイクルにおけるペスチウイルス、及びヘパシウイルスのNSタンパク質の実際の役割並びに機能は、まさに類似している。いずれの場合においても、NS3セリンプロテイナーゼが、ORFのその位置の下流のポリタンパク質前駆体の全てのタンパク分解プロセシングを担う(Wiskerchen、及びCollettの文献(1991)Virology 184:341-350;Bartenschlagerらの文献(1993)J. Virol. 67:3835-3844;Eckartらの文献(1993)Biochem. Biophys. Res. Comm. 192:399-406;Grakouiらの文献(1993)J. Virol. 67:2832-2843;Grakouiらの文献(1993)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:10583-10587;Hijikataらの文献(1993)J. Virol. 67:4665-4675;Tomeらの文献(1993)J. Virol. 67:4017-4026)。NS4Aタンパク質は、いずれの場合においても、NS3セリンプロテアーゼと共に補因子として作用する(Bartenschlagerらの文献(1994)J. Virol. 68:5045-5055;Faillaらの文献(1994)J. Virol. 68:3753-3760;Linらの文献(1994)68:8147-8157;Xuらの文献(1997)J. Virol. 71:53 12-5322)。また、両ウイルスのNS3タンパク質は、ヘリカーゼとしても機能する(Kimらの文献(1995)Biochem. Biophys. Res. Comm. 215:160-166;Jin及びPetersonの文献(1995)Arch. Biochem. Biophys. 323:47-53;Warrener、及びCollettの文献(1995)J. Virol. 69:1720-1726)。最後に、ペスチウイルス、及びヘパシウイルスのNS5Bタンパク質は、予測されたRNA特異的RNAポリメラーゼ活性を有する(Behrensらの文献(1996)EMBOJ. 15:12-22; Lchmannらの文献(1997)J. Virol. 71:8416-8428;Yuanの文献(1997)Biochem. Biophys. Res. Comm. 232:231-235;Hagedornの文献、PCT WO97/12033号;米国特許第5,981,247号;第6,248,589号、及び第6,461,845号、Zhongらの文献(1998)J. Virol. 72.9365-9369)。
(C型肝炎ウイルス)
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界的な慢性肝疾患の主因である。(Boyer, N.らの文献、J. Hepatol. 32:98-1 12, 2000)。HCVは、ゆっくりと増殖してウイルス感染を生じさせ、かつ肝硬変、及び肝臓癌の主な原因である(Di Besceglie, A. M.、及びBacon, B. R.の文献、Scientific American、10月:80-85, (1999);Boyer, N.らの文献 J. Hepatol. 32:98-112, 2000)。ほぼ170,000,000人の人々が、世界中でHCVに感染している。(Boyer, N.らの文献 J. Hepatol. 32:98-112,2000)。慢性C型肝炎感染によって生じる肝硬変は、米国において1年あたり8000〜12,000人の死亡の原因となっており、HCV感染は、肝移植のための主要な指標である。
HCVは、輸血後肝炎の少なくとも80%、及び散発性の急性肝炎の相当な割合を引き起こすことが知られている。予備的な証拠も、「特発性の」慢性肝炎、「原因不明の」肝硬変、及びおそらくB型肝炎ウイルス(HBV)などのその他の肝炎ウイルスとは無関係な肝臓癌の多くの場合にHCVを関係づけている。少数の健康な人々は、慢性HCV保菌者であると思われ、地理学的、及びその他の疫学的要因で変化する。数は、HBVに対するものを実質的に上回っているであろうが、情報は、いまだ予備的であり;これらの人々のどの程度が無症状性慢性肝疾患であるかどうかは、不明である。(Merck Manual、第18版、(2006))。
HCVは、およそ9.4kbのポジティブ-センス一本鎖RNAゲノムを含む外膜ウイルスである。ウイルスゲノムは、5'非翻訳領域(UTR)、およそ3011アミノ酸のポリタンパク質前駆体をコードする長いオープンリーディングフレーム、及び短い3'UTRからなる。5'UTRは、HCVゲノムで最も高度に保存された部分であり、ポリタンパク質翻訳の開始、及び制御に重要である。HCVゲノムの翻訳は、配列内リボソーム進入として知られるcap非依存的メカニズムによって開始される。このメカニズムは、配列内リボソーム進入部位(IRES)として知られるRNA配列に対してリボソームを結合することを含む。RNAシュードノット構造は、HCV IRESの必須な構造エレメントであることが最近決定された。ウイルス構造タンパク質には、ヌクレオカプシドコアタンパク質(C)、並びに2つのエンベロープ糖タンパク質、E1、及びE2を含む。また、HCVは、2つのプロテイナーゼ、NS2-NS3領域によってコードされる亜鉛依存的メタロプロテイナーゼ、及びNS3領域においてコードされるセリンプロテイナーゼをコードする。これらのプロテイナーゼは、前駆体ポリタンパク質の特異的領域を成熟ペプチドに切断するために必要とされる。非構造タンパク質5のカルボキシルの半分であるNS5Bは、RNA依存的RNAポリメラーゼを含む。残りの非構造タンパク質、NS4A、及びNS4Bの機能、並びにNS5A(非構造タンパク質5のアミノ末端の半分)の機能は、わかっていない。
現在の抗ウイルス薬研究の重要な焦点は、ヒトにおける慢性HCV感染の改善された治療方法の開発に向けられている(Di Besceglie, A. M.、及びBacon, B. R.、Scientific American、10月:80-85, (1999))。
HCV感染は、世界的な流行レベルに達しており、感染した患者に対して悲劇的影響があるという事実を考慮すると、宿主に対して低毒性を有するC型肝炎を治療するための新たな有効な医薬品を提供することに、強い需要が残っている。
更に、その他のフラビウイルス科感染の脅威が増大していることを考慮すると、宿主に対して低毒性を有する新たな有効な医薬品を提供することに、強い需要が残っている。
(要旨)
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式I
Figure 2011526893
のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である(式中、R1は、ヒドロキシル、アミノ、又はベンジルアミノであり;及びR2は、R1がヒドロキシルであるときに、R2が、水素、
Figure 2011526893
以外であり、及びR1がベンジルアミノであるとき、R2
Figure 2011526893
以外であるように、水素、
Figure 2011526893
である)。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物1a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が、本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物1b、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が、本明細書に提供される。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式VI
Figure 2011526893
のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である(式中、Ra、及びRbは、以下の通りに選択される:
i)Raは、水素、又はアルキルであり、及びRbは、アルキル、シクロアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、又はジアルキルアミノアルキルであるか;又は、
ii)Ra、及びRbは、これらが置換される窒素原子と共に、1つ、又は2つのアルキル基で任意に置換された3〜7員の複素環、又はヘテロアリール環を形成する)。
特定の実施態様において、化合物1は、親薬物2'-C-メチルグアノシンのプロドラッグである。言い換えると、親薬物は、肝臓における化合物1の代謝により得ることができ、従って、親薬物は、宿主の肝臓において蓄積することができる。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、フラビウイルス科感染、及び抗フラビウイルス科抗体ポジティブ、及びフラビウイルス科ポジティブ状態などのその他の関連した状態、HCVによって生じる慢性的な肝臓炎症、肝硬変、線維症、急性肝炎、劇症肝炎、慢性持続性肝炎、及び疲労の予防、並びに治療に有用である。また、これらの化合物、又は製剤は、抗フラビウイルス科抗体、若しくはフラビウイルス科抗原ポジティブである個体、又はフラビウイルス科に曝露された個体における臨床疾病の進行を予防し、又は遅延させるために予防的に使用することができる。一つの実施態様において、フラビウイルス科は、C型肝炎である。特定の実施態様において、化合物は、RNA依存性RNAポリメラーゼを介して複製する任意のウイルスを治療するために使用される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物の有効量を投与することを含み、単独で、又は任意に医薬として許容し得る担体において、別の抗フラビウイルス科薬と組み合わせて、若しくは交互に、いずれかで投与される、ヒトを含む宿主におけるフラビウイルス科感染の治療のための方法が提供される。
一つの態様において、本明細書に記述される化合物は、HCV感染の治療、又は予防のために有用なものなどの第2の治療薬と組み合わせて提供され、又は投与される。例示的な治療薬は、下記の節に詳述してある。
一つの実施態様において、約1mg/日〜約150mg/日の量のS-(2-{[(2R,3R,4R,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシ-4-メチル-テトラヒドロ-フラン-2-イルメトキシ]-ベンジルアミノ-ホスホリルオキシ}-エチル)エステル)を投与することを含み、単独で、又は任意に医薬として許容し得る担体において、別の抗フラビウイルス科薬と組み合わせて、若しくは交互に、いずれかで投与される、ヒトを含む宿主におけるフラビウイルス科感染の治療のための方法が提供される。
別の実施態様において、約1mg/日〜約150mg/日の量のS-(2-{[(2R,3R,4R,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシ-4-メチル-テトラヒドロ-フラン-2-イルメトキシ]-ベンジルアミノ-ホスホリルオキシ}-エチル)エステル)を、任意に医薬として許容し得る担体において、リバビリンの治療上有効な量と組み合わせて、又は交互に、いずれかで投与することを含む、ヒトを含む宿主におけるフラビウイルス科感染の治療のための方法が、本明細書に提供される。一つの実施態様において、投与されるリバビリンの量は、約800mg〜約1400mgである。
別の実施態様において、本明細書に記述した化合物の治療的、又は予防的に有効な量、及びHCV感染の治療、若しくは予防のために有用なものなどの第2の治療薬の治療的、又は予防的に有効な量を含む、HCV感染などの障害を治療し、又は予防するために使用するために適した医薬組成物、単一の単位剤形、及びキットが提供される。
特定の実施態様において、その必要のある個体に本明細書に提供される化合物の治療有効量を投与することを含む、肝臓障害の治療のための方法が提供される。
一部の実施態様において、以下が本明細書に提供される:
(a)本明細書に記述したとおりの化合物、並びにその医薬として許容し得る塩、及び組成物;
(b)特にフラビウイルス科感染を有するか、又はC型肝炎により感染されることとなるリスクがあると診断された個体における、フラビウイルス科感染を含む肝臓障害の治療、及び/又は予防に使用するための本明細書に記述したとおりの化合物、並びにその医薬として許容し得る塩、及び組成物;
(c)本明細書に記述したとおりの化合物の製造方法;
(d)本明細書に記述したとおりの化合物又はその医薬として許容し得る塩を、医薬として許容し得る担体若しくは希釈剤と共に含む医薬製剤;
(e)本明細書に記述したとおりの化合物、又はその医薬として許容し得る塩を、一つ以上のその他の有効な抗HCV剤と共に、任意に医薬として許容し得る担体、又は希釈剤中に含む医薬品製剤;
(f)本明細書に記述したとおりの化合物、その医薬として許容し得る塩、又は組成物の有効量を投与することを含むフラビウイルス科に感染した宿主の治療、及び/又は予防のための方法;並びに、
(g)本明細書に記述したとおりの化合物、その医薬として許容し得る塩、又は組成物の有効量を、一つ以上の有効な抗HCV剤と組み合わせて、及び/又は交互に、投与することを含むフラビウイルス科に感染した宿主の治療、及び/又は予防のための方法。
治療することができるフラビウイルス科は、例えば一般にフィールドウイルス学(Fields Virology)、編集者: Fields, B. N.、Knipe, D. M.、及びHowley, P. M.、Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA, 31章、1996において論議されている。特定の実施態様において、フラビウイルス科は、HCVである。代替の実施態様において、フラビウイルス科は、フラビウイルス、又はペスチウイルスである。具体的なフラビウイルスには、以下を含むが、限定されない:アブセッタロブ(Absettarov)、アルフイ(Alfuy)、アポイ(Apoi)、アロア(Aroa)、バガザ(Bagaza)、バンジ(Banzi)、ボウボウイ(Bouboui)、ブッスクアラ(Bussuquara)、カシパコレ(Cacipacore)、クレイアイランド(Carey Island)、ダカルバット(Dakar bat)、デング1(Dengue 1)、デング2(Dengue 2)、デング3(Dengue 3)、デング4(Dengue 4)、エッジヒル(Edge Hill)、エンテベバット(Entebbe bat)、ガジェッツガリー(Gadgets Gully)、ハンザロバ(Hanzalova)、ハイプル(Hypr)、イレウス(Ilheus)、イスラエルターキー髄膜脳炎(Israel turkey meningoencephalitis)、日本脳炎(Japanese encephalitis)、ジュグラ(Jugra)、ジュチアパ(Jutiapa)、カダム(Kadam)、カルシ(Karshi)、ケドウゴウ(Kedougou)、ココベラ(Kokobera)、コウタンゴ(Koutango)、クムリンゲ(Kumlinge)、クンジン(Kunjin)、キャサヌール森林病(Kyasanur Forest disease)、ランガト(Langat)、跳躍病(Louping ill)、ミーバン(Meaban)、モドク(Modoc)、モンタナホウヒゲコウモリ属白質脳炎(Montana myotis leukoencephalitis)、マリー谷脳炎(Murray valley encephalitis)、ナランジャル(Naranjal)、ネギシ(Negishi)、ンタヤ(Ntaya)、オムスク出血熱(Omsk hemorrhagic fever)、プノンペバット(Phnom-Penh bat)、ポワッサン(Powassan)、リオブラボー(Rio Bravo)、ロシオ(Rocio)、ロイヤルファーム(Royal Farm)、ロシア春夏脳炎(Russian spring-summer encephalitis)、サボヤ(Saboya)、セントルイス脳炎(St. Louis encephalitis)、サルビエジャ(Sal Vieja)、サンペルリタ(San Perlita)、ソーマレズリーフ(Saumarez Reef)、セピク(Sepik)、ソクルク(Sokuluk)、スポンドウェニ(Spondweni)、ストラトフォード(Stratford)、テムブス(Tembusu)、チュェニー(Tyuleniy)、ウガンダS(Uganda S)、ウスツ(Usutu)、ベッセルスブロン(Wesselsbron)、西ナイル(West Nile)、ヤウンデ(Yaounde)、黄熱(Yellow fever)、及びジカ(Zika)。
治療することができるペスチウイルスは、一般にフィールドウイルス学(Fields Virology)、編集者: Fields, B. N.、Knipe, D. M.、及びHowley, P. M.、Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA, 33章、1996において論議されている。具体的なペスチウイルスには、以下を含むが、限定されない:ウシウイルス性下痢ウイルス(「BVDV」)、古典的ブタ熱ウイルス(「CSFV」、豚コレラウイルスとも呼ばれる)、及び境界疾患ウイルス(「BDV」)。
逆相HPLCによる化合物1の2つのジアステレオマーの分割を示すHPLCトレースを提供する−トレースにおける2つのピーク、ピーク1(ジアステレオマー1)、及びピーク2(ジアステレオマー2)は、化合物1の純粋なジアステレオマーに対応する。
実施例14の方法1によって得た化合物1、及び代謝産物標準の代表的なHPLCクロマトグラムを提供する。
実施例15の方法2によって得た化合物1、及び代謝産物標準の代表的なHPLCクロマトグラムを提供する。
実施例16の方法2によって得た化合物1、及び代謝産物標準の代表的なHPLCクロマトグラムを提供する。
99.9%の信頼区間にて5回の個々の実験データセットに対するMacSynergyTM II解析(Bliss independence)の結果を示す。
Loewe相加モデルを使用してCombiToolソフトウェアで得られた、5回の独立した実験からの、全ての薬物組み合わせについての算出された相加と観察された抗HCV効果との間の相違を示す。
(例示的実施態様の記述)
対象におけるHCV感染などの肝臓障害を治療するために有用な化合物、組成物、及び方法が、本明細書に提供される。このような方法のために有用な剤形を更に提供してある。
(定義)
本明細書に提供される化合物について言及するときに、以下の用語は、特に明記しない限り以下の意味を有する。
「医薬として許容し得る塩」には、その生物学的性質を保持し、かつ医薬としての使用のために有毒でないか、又はさもなければ望ましくないものではない、本明細書に提供される化合物の任意の塩を含む。このような塩は、当該技術分野において周知の種々の有機、及び無機の対イオンに由来してもよい。このような塩には、以下を含む:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、ケイ皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボキシル酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫黄酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸、及び同様の酸などの有機酸、又は無機酸と形成された酸付加塩;(2)親化合物に存在する酸性プロトンが(a)金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオン、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化亜鉛、及び水酸化バリウムなどのアルカリ金属、若しくはアルカリ土類金属水酸化物、アンモニアによって置換されたか、或いは(b)アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N'-ジベンジルエチレン-ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、N-メチルグルカミンピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、その他などの、脂肪族、脂環式、又は芳香族有機アミンなどの有機塩基と配位したとき、のいずれかに形成される塩。
塩は、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、その他を更に含み、化合物が塩基性の官能性を含むときは、ヒドロハライド、例えば塩酸塩、及び臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、ヘキサン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、グリコール酸塩、グルタル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、ソルビン酸塩、アスコルビン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸塩、ピクリン酸塩、桂皮酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、ラウリン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、エタンスルホン酸塩、1,2-エタン-二スルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシラート)、4-クロロベンゼンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、4-トルエンスルホン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクト-2-エン-1-カルボン酸塩、グルコヘプトン酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、トリメチル酢酸塩、tert-ブチル酢酸塩、ラウリル硫酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、ムコン酸塩、その他などの無毒の有機酸、又は無機酸の塩を更に含む。
本明細書に提供される化合物に関して「純粋である」、又は「精製された」という用語は、少なくとも化合物の75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%、99.5重量%、99.8重量%、99.9重量%〜100重量%を含み、残りは、その他の化学種、又はジアステレオマーを含む組成物を含む。本明細書に使用される「純粋な」という用語は、キラル化合物に適用されるときに、その対生のエナンチオマー、又はジアステレオマーが実質的にない(すなわち、鏡像異性、又はジアステレオ異性過剰の)キラル化合物のエナンチオマー、又はジアステレオマーをいう。例えば、化合物の純粋な「R」形態は、化合物の「S」形態が実質的になく、従って、「S」形態の鏡像異性、又はジアステレオ異性過剰である。「エナンチオマー的に、又はジアステレオマー的に純粋な」、又は「純粋なエナンチオマー、又はジアステレオマー」という用語は、化合物が過剰なエナンチオマー、又はジアステレオマー、例えば75重量%を超える、80重量%を超える、85重量%を超える、90重量%を超える、91重量%を超える、92重量%を超える、93重量%を超える、94重量%を超える、95重量%を超える、96重量%を超える、97重量%を超える、98重量%を超える、98.5重量%を超える、99重量%を超える、99.2重量%を超える、99.5重量%を超える、99.6重量%を超える、99.7重量%を超える、99.8重量%を超える、又は99.9重量%を超えるエナンチオマー、又はジアステレオマーを含むことを意味する。特定の実施態様において、重量は、化合物(すなわち、化合物の全てのエナンチオマー、又はジアステレオマー)の総重量に基づいている。特定の実施態様において、1つのエナンチオマー、又はジアステレオマーは、30〜80%まで、又は30〜70%、30〜60%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、若しくは60%まで、又は任意の割合で過剰であることができる。
同様に、化合物に関して「単離された」という用語には、化合物の少なくとも75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、98重量%、99重量%〜100重量%を含み、残りは、その他の化学種、又はエナンチオマー、又はジアステレオマーを含む組成物を含む。
「溶媒和物」は、本明細書に提供される化合物、又はその塩を含み、非共有結合性の分子間力によって結合した溶媒の化学量論量、又は非化学量論量を更に含む。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
本明細書に使用される「宿主」という用語は、株化細胞、及び動物、好ましくはヒトを含むウイルスが複製することができる任意の単細胞、又は多細胞の有機体を含む。或いは、宿主は、その複製、又は機能を本明細書に提供される化合物によって変化させることができるフラビウイルス科ウイルスゲノムの一部を保有することができる。宿主という用語には、具体的には、感染細胞、フラビウイルス科ゲノム、及び動物、特に霊長類(チンパンジーを含む)、及びヒトの全部、又は一部がトランスフェクトされた細胞を含む。大部分の動物適用において、宿主は、ヒト患者である。しかし、獣医学的適用も、特定の指標において、本明細書によって、明白に予想される(チンパンジーなど)。
本明細書に使用される「対象」、及び「患者」という用語は、本明細書において同義的に使用される。「対象」、及び「対象群」という用語は、非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラット、及びマウス)、及び霊長類(例えば、カニクイザルなどのサル、チンパンジー、及びヒト)、例えばヒトを含む哺乳類などの動物をいう。一つの実施態様において、対象は、C型肝炎感染について現在の治療に抵抗性、又は非応性である。別の実施態様において、対象は、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ、その他)、又はペット(例えば、イヌ、又はネコ)である。一つの実施態様において、対象は、ヒトである。
本明細書に使用される「治療薬」、及び「治療薬類」という用語は、障害、若しくはその1つ以上の症候の治療、又は予防に使用することができる任意の薬剤をいう。特定の実施態様において、「治療薬」という用語には、本明細書に提供される化合物を含む。一つの実施態様において、治療薬は、障害、若しくはその1つ以上の症候の治療、又は予防のために有用であることが知られているか、又はそのために使用されていたか、若しくは現在使用されている薬剤である。
「治療上有効量」には、疾患を治療するために対象に投与されたときに、十分にこのような疾患のための治療の効果を及ぼす化合物、又は組成物の量を含む。「治療上有効量」は、とりわけ、化合物、疾患、及びその重症度、並びに治療される対象の年齢、体重などに応じて変更することができる。
任意の疾患、又は障害の「治療すること」、又は「治療」とは、一つの実施態様において、対象に存在する疾患、又は障害を寛解させることをいう。別の実施態様において、「治療すること」、又は「治療」は、少なくとも1つの物理的パラメーターを寛解させることを含み、これは、対象によって識別することができなくてもよい。更に別の実施態様において、「治療すること」、又は「治療」は、疾患、又は障害を、物理的に(例えば、識別可能な症候の安定化)、若しくは生理的に(例えば、物理的パラメーターの安定化)のいずれか、又は両方で調整することを含む。更に別の実施態様において、「治療すること」、又は「治療」には、疾患、又は障害の発病を遅延させることを含む。
本明細書に使用される、使用される「予防薬」、及び「予防薬類」という用語は、障害、又はその1つ以上の症候の予防に使用することができる任意の薬剤(類)をいう。特定の実施態様において、「予防薬」という用語には、本明細書に提供される化合物を含む。特定のその他の実施態様において、「予防薬」という用語は、本明細書に提供される化合物をいわない。例えば、予防薬は、障害の発病、発症、進行、及び/若しくは重症度を予防し、又は妨げるために有用であることが知られているか、又はそのために使用されていたか、若しくは現在使用されている薬剤である。
本明細書に使用される「予防的有効量」という句には、障害と関連する1つ以上の症候の発症、再発、若しくは発病の予防、又は低減を生じるために(又は別の療法(例えば、別の予防薬)の予防効果を増強し、又は改善するために)十分である療法(例えば、予防薬)の量を含む。
本明細書に使用される、「同位体組成」は、所与の原子について存在するそれぞれの同位元素の量をいい、「天然の同位体組成」は、所与の原子についての天然に存在する同位体組成、又は存在量をいう。これらの天然の同位体組成を含む原子は、本明細書において「非濃縮」原子とも称し得る。特に指定されない限り、本明細書に詳述される化合物の原子は、その原子の任意の安定同位体を表すことが意味される。例えば、特に明記しない限り、位置が「H」、又は「水素」として具体的に指定されるときに、該位置は、その天然の同位体組成の水素を有することが理解される。
本明細書に使用される「同位体的に濃縮された」とは、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する原子をいう。「同位体的に濃縮された」とは、また、その原子の天然の同位体組成以外の同位体組成を有する少なくとも1つの原子を含む化合物もいう。
本明細書に使用される「同位体濃縮」とは、原子の天然の同位体存在比の代わりに分子における所与の原子に特異的な同位元素の量を組み込む割合をいう。例えば、特定の位置における1%の重水素濃縮は、所与の試料における分子の1%が特定された位置に重水素を含むことを意味する。重水素の天然に存在する分布は、約0.0156%であるので、非濃縮出発材料を使用して合成される化合物における任意の位置における重水素濃縮は、約0.0156%である。本明細書に提供される化合物の同位体濃縮は、質量分析、及び核磁気共鳴スペクトル測定法を含む当該技術分野において当業者に公知の従来の分析法を使用して決定することができる。
(化合物)
本明細書に提供される化合物は、2'-C-メチルグアノシンの誘導体である。化合物は、フラビウイルス科、及びC型肝炎感染の治療、及び/又は予防に有用である。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、化合物1として本明細書に命名された、(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-チオプロピオン酸S-(2-{[(2R,3R,4R,5R)-5-(2-アミノ-6-オキソ-1,6-ジヒドロ-プリン-9-イル)-3,4-ジヒドロキシ-4-メチル-テトラヒドロ-フラン-2-イルメトキシ]-ベンジルアミノ-ホスホリルオキシ}-エチル)エステル)のジアステレオマー、又は代謝産物である。化合物1は、以下の構造を有する:
Figure 2011526893
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物1a、又はその医薬として許容し得る塩、立体異性体、溶媒和物、若しくは水和物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋な化合物1aが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物1aが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物1b、又はその医薬として許容し得る塩、立体異性体、溶媒和物、若しくは水和物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋な化合物1bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物1bが本明細書に提供される。
一つの実施態様において式Iの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供され、式中R1は、ヒドロキシル、アミノ、又はベンジルアミノであり;及びR2は、R1がヒドロキシルであるときに、R2が、水素、
Figure 2011526893
以外であり、及びR1がベンジルアミノであるとき、R2
Figure 2011526893
以外であるように、水素、
Figure 2011526893
である。
一つの実施態様において、式Iを有する純粋化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式Iaの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式Ibの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、式Ia、又はIbを有する純粋化合物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、式Ia、又はIbを有するジアステレオマー的に純粋な化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、R1は、ヒドロキシル、アミノ、又はベンジルアミノである。別の実施態様において、R1は、アミノ、又はベンジルアミノである。別の実施態様において、R1は、ヒドロキシである。
一つの実施態様において、R2は、水素、
Figure 2011526893
である。
別の実施態様において、R2は、
Figure 2011526893
である。
一つの実施態様において、R2は、水素である。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式II:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態を有し、式中R2は、水素、
Figure 2011526893
である。
一つの実施態様において、式IIを有する純粋化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IIa:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態を有する。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IIb:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態を有する。一つの実施態様において、式IIa、又はIIbを有する純粋化合物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、式IIa、又はIIbを有するジアステレオマー的に純粋な化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IIIの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中R2は、水素、
Figure 2011526893
である。
一つの実施態様において、式IIIを有する純粋化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IIIaの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IIIbの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である。一つの実施態様において、式IIIa、又はIIIbを有する純粋化合物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、式IIIa、又はIIIbを有するジアステレオマー的に純粋な化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式IVの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中R2は、水素、
Figure 2011526893
である。
一つの実施態様において、式IVを有する純粋化合物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式Vの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中R1は、ヒドロキシル、又はアミノである。
一つの実施態様において、式Vを有する純粋化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式Vaの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式Vbの化合物:
Figure 2011526893
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態である。一つの実施態様において、式Va、又はVbを有する純粋化合物が本明細書に提供される。一つの実施態様において、式Va、又はVbを有するジアステレオマー的に純粋な化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物2、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物2が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物2a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物2b、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物は、2a、又は2bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物2a、又は2bが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物3、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物3が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物3a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物3b、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物3a、又は3bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物3a、又は3bが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物4、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物4が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物5、又は医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、又はその互変異性型が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物5が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物6、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物6が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物7、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物7が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物8、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、又は互変異性型が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物8が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物9、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物9が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物9a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物9aが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物9aが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物9b、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物9bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物9bが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、化合物は、式:
Figure 2011526893
の化合物10、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物10が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物10a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物10aが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物10aが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物10b、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。別の実施態様において、純粋化合物10bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物10bが本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物11、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物11が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物11a、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式:
Figure 2011526893
を有する化合物11b
、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態が本明細書に提供される。一つの実施態様において、純粋化合物11a、又は11bが本明細書に提供される。別の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物11a、又は11bが本明細書に提供される。
特定の実施態様において、式Iの同位体的に濃縮された化合物、式Iaの同位体的に濃縮された化合物、式Ibの同位体的に濃縮された化合物、式IIの同位体的に濃縮された化合物、式IIaの同位体的に濃縮された化合物、式IIbの同位体的に濃縮された化合物、式IIIの同位体的に濃縮された化合物、式IIIaの同位体的に濃縮された化合物、式IIIbの同位体的に濃縮された化合物、式IVの同位体的に濃縮された化合物、式Vの同位体的に濃縮された化合物、式Vaの同位体的に濃縮する化合物、及び式Vbの同位体的に濃縮された化合物からなる群から選択される同位体的に濃縮された化合物が本明細書に提供される。
特定の実施態様において、式VIの同位体的に濃縮された化合物、式VIaの同位体的に濃縮された化合物、及び式VIbの同位体的に濃縮された化合物からなる群から選択される同位体的に濃縮された化合物が本明細書に提供される。
特定の実施態様において、同位体的に濃縮された化合物1、同位体的に濃縮された化合物1a、同位体的に濃縮された化合物1b、同位体的に濃縮された化合物2、同位体的に濃縮された化合物2a、同位体的に濃縮された化合物2b、同位体的に濃縮された化合物3、同位体的に濃縮された化合物3a、同位体的に濃縮された化合物3b、同位体的に濃縮された化合物4、同位体的に濃縮された化合物5、同位体的に濃縮された化合物6、同位体的に濃縮された化合物7、同位体的に濃縮された化合物8、同位体的に濃縮された化合物8a、同位体的に濃縮された化合物8b、同位体的に濃縮された化合物9、同位体的に濃縮された化合物9a、同位体的に濃縮された化合物9b、同位体的に濃縮された化合物10、同位体的に濃縮された化合物10a、同位体的に濃縮された化合物10b、同位体的に濃縮された化合物11、同位体的に濃縮された化合物11a、及び同位体的に濃縮された化合物11bからなる群から選択される同位体的に濃縮された化合物が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、化合物が式
Figure 2011526893
を有する化合物の代謝産物であり、かつ化合物が
(a)約2.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(b)約6.2分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(c)約8.0分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(d)約9.4分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(e)約10.9分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(f)約12.4分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(g)約13.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(h)約17.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(i)約25.2分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、及び、
(j)約26.5分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
からなる群から選択され、記述した保持時間は、実施例16に記載されているとおりのHPLC方法1で得られる化合物、その溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式
Figure 2011526893
を有する化合物の代謝産物であり、かつ化合物が実施例16に記述したHPLC方法2において約16.4分にて、C-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、その溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態が本明細書に提供される。
一つの実施態様において、式
Figure 2011526893
を有する化合物の代謝産物であり、かつ化合物が
(a)約38.4分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(b)約39.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(c)約36.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(d)約26.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(e)約33.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(f)約30.9分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
(g)約4.6分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、及び、
(h)約28.1分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物からなる群から選択され、かつ記述した保持時間は、実施例15に記載されているとおりのHPLC方法1で得られる化合物、その溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態が本明細書に提供される。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式VI:
Figure 2011526893
のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中Ra、及びRbは、以下の通りに選択される:
i)Raは、水素であり;及びRbは、アルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、又はジアルキルアミノアルキルであるか;又は、
ii)Ra、及びRbは、これらが置換される窒素原子と共に、1つ、又は2つのアルキル基で任意に置換された3〜7員の複素環を形成する。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式VIa
Figure 2011526893
のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中の可変部は、本明細書に他に記述したとおりである。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、式VIb
Figure 2011526893
のもの、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態であり、式中の可変部は、本明細書に他に記述したとおりである。
一つの実施態様において、Raは、水素であり;及びRbは、イソプロピル、t-ブチル、シクロヘキシル、エトキシカルボニルメチル、t-ブチルオキシカルボニルメチル、カルボキシメチル、又はジメチルアミノエチルである。一つの実施態様において、Ra、及びRbは、これらが置換される窒素原子と共に4-メチルピペラジン、又はモルホリン環を形成する。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は:
Figure 2011526893
その医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態から選択される。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、このパラグラフに従って同位体的に濃縮された化合物である。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、このパラグラフに従って:
Figure 2011526893
その医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態から選択される。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、このパラグラフに従って:
Figure 2011526893
その医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、又は互変異性形態から選択される。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、ジアステレオマー的に純粋な化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、エステルである。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、ジアステレオマー的に純粋な化合物、又はその医薬として許容し得る塩である。特定の実施態様において、ジアステレオマー的に純粋な化合物は、少なくとも約80重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約20重量%のその他の立体異性体(類)、少なくとも約90重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約10重量%のその他の立体異性体(類)、少なくとも約95重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約5重量%のその他の立体異性体(類)、少なくとも約96.6重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約3.4重量%のその他の立体異性体(類)、少なくとも約97重量%指定されたジアステレオマー、及び多くても約3重量%のその他の立体異性体(類)、少なくとも約99重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約1重量%のその他の立体異性体(類)、又は少なくとも約99.9重量%の指定されたジアステレオマー、及び多くても約0.1重量%のその他の立体異性体(類)を含む。特定の実施態様において、重量は、化合物の総重量に基づいている。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、実質的に純粋な形態である。
特定の実施態様において、レシピエントに対する投与により、本明細書に提供される化合物を直接、又は間接的に提供するか、若しくはそれ自体が所望の活性を示す、塩、又はエステルとして与えられてもよい化合物が提供される。
また、本明細書に提供される化合物の同位体的に濃縮された類似体が本明細書に提供される。薬物動態(「PK」)、薬動力学(「Pd」)、及び毒性プロフィールを改善するための医薬品の同位体濃縮(例えばジュウテリウム化)は、薬物のいくつかの種類で以前に証明されている。例えば、Lijinskyらの文献、Food Cosmet. Toxicol., 20: 393 (1982);LijinskyLijinskyらの文献、J. Nat. Cancer Inst., 69:1127 (1982);Mangoldらの文献、Mutation Res. 308:33 (1994); Gordonらの文献、Drug Metab. Dispos., 15:589 (1987);Zelloらの文献、Metabolism, 43:487 (1994); Gatelyらの文献、J. Nucl. Med., 27:388 (1986);Wade Dの文献、Chem. Biol. Interact.117:191 (1999)を参照されたい。
薬物の同位体濃縮は、例えば、(1)望まれない代謝産物を減少させ、又は除去する、(2)親薬物の半減期を増加させる、(3)所望の効果を達成するために必要な用量の数を減少させる、(4)所望の効果を達成するために必要な用量の量を減少させる、(5)任意に形成される場合、活性代謝物の形成を増加させる、及び/又は(6)特定の組織における有害な代謝産物の産生を減少させる、及び/又は併用療法が意図的であるかどうかにかかわらず、併用療法のためにより有効な薬物、及び/又はより安全な薬物を生じるために使用することができる。
その同位元素の1つに対する原子の置換により、多くは化学反応の反応速度の変化を生じるだろう。この現象は、反応速度同位体効果(「KIE」)として知られている。例えば、C-H結合が化学反応における律速段階(すなわち、最高の遷移状態エネルギーである工程)の間に壊れる場合、その水素の代わりに重水素の置換により、反応速度の減少を生じさせるだろうし、プロセスが減速するだろう。この現象は、重水素反応速度同位体効果(「DKIE」)として知られている。(例えば、Fosterらの文献、Adv. Drug Res., vol. 14、pp. 1-36(1985);Kushnerらの文献、J. Physiol. Pharmacol., vol 77、pp. 79-88(1999)を参照されたい)。
DKIEの大きさは、C-H結合が壊れる所与の反応と重水素が水素の代わりに置換されている同じ反応の速度との間の比として表すことができる。DKIEは、約1(アイソトープ効果なし)から、重水素が水素の代わりに置換されたときに反応が50倍以上遅くなることを意味する50以上などの非常に大きな数までの範囲であり得る。高DKIE値は、一部は、不確定性原理の結果であるトンネル効果として知られている現象のためであろう。トンネル効果は、小さな質量の水素原子に基づいており、プロトンを含む遷移状態は、時に必要とされる活性化エネルギーの非存在下で形成することができるために生じる。重水素は、水素より多くの質量を有するので、これは、統計学的にこの現象を受ける確率が非常に低い。
トリチウム(「T」)は、研究、核融合炉、中性子発生装置、及び放射性医薬品に使用される水素の放射性同位元素である。トリチウムは、核に2つの中性子を有し、かつ3近くの原子量を有する水素原子である。これは、非常に低濃度で環境において天然に存在し、最も一般的にはT2Oとして見いだされる。トリチウムは、ゆっくりと減衰し(半減期=12.3年)、ヒト皮膚の外層を貫通することができない低エネルギーβ粒子を放射する。内部被曝は、この同位元素に関連する主な危険であるが、それでも、大量に摂取されなければならないし、かなりの健康リスクを呈する。重水素と比較して、それが危険なレベルに到達する前に、より小量のトリチウムを消費しなければならない。水素のかわりのトリチウム(「T」)の置換により、重水素よりも更に強力な結合を生じて、数値的により大きなアイソトープ効果を与える。同様に、炭素の代わりに13C、又は14C、硫黄の代わりに33S、34S、又は36S、窒素の代わりに15N、及び酸素の代わりに17O、又は18Oを含むが、限定されない、その他の元素の代わりの同位元素の置換も、同様の動力学的同位元素効果をもたらすだろう。
例えば、DKIEは、おそらくトリフルオロアセチルクロライドなどの反応性種の生成を制限することにより、ハロタンの肝毒性を減少させるために使用されてきた。しかし、この方法が、全ての薬物クラスに適用できるというわけではないだろう。例えば、重水素組み込みは、代謝転換(metabolic switching)を引き起こし得る。代謝転換の概念は、異物種(xenogens)が第一相酵素によって隔離されたときに、化学反応(例えば、酸化)の前に一過性に種々の高次構造で、結合し、及び再結合するであろうものと主張する。この仮説は、多くの第一相酵素における相対的に莫大なサイズの結合ポケット、及び多くの代謝反応の乱交雑の性質によってサポートされる。代謝転換は、潜在的に異なる比率の公知の代謝産物、並びに全く新たな代謝産物を生じ得る。この新たな代謝プロフィールにより、より多く、又はより少ない毒性になるであろう。
動物の体は、その循環系から、治療薬などの異物を除去するために種々の酵素を発現する。このような酵素の例には、チトクロームP450酵素(「CYPs」)、エステラーゼ、プロテアーゼ、レダクターゼ、デヒドロゲナーゼ、及びモノアミン酸化酵素を含み、これらの異物と反応し、腎排泄のためにより極性の中間体、又は代謝産物に変換する。医薬品化合物で最も一般的な代謝反応のいくつかには、炭素-水素(C-H)結合の、炭素-酸素(C-O)、又は炭素-炭素(C-C)π結合への酸化を含む。生じる代謝産物は、生理学的条件下で安定、又は不安定であってもよく、親化合物と比較して長実質的に異なる薬物動態学的、薬力学的、並びに急性、及び長期の毒性プロフィール有することができる。多くの薬物については、このような酸化は、迅速である。従って、これらの薬物は、たいてい複数、又は高い1日量の投与を必要とする。
従って、本明細書に提供される化合物の特定の位置における同位体濃縮は、天然の同位体組成を有する類似化合物と比較すると、本明細書に提供される化合物の薬物動態学的、薬理的、及び/又は中毒学的なプロフィールに影響を及ぼすだろう検出可能なKIEを生じるだろう。
(化合物の調製)
本明細書に提供される化合物は、当業者に明らかな任意の方法によって調製すること、単離すること、又は得ることができる。例示的な調製法を下記の実施例に詳述してある。化合物1は、2007年12月27日に出願の米国出願第12/005937号に記述された方法によって調製することができる。
本明細書に提供される化合物は、いくつかのキラル中心を有し、かつ光学的に活性な形態、及びラセミ形態で存在しても、及び単離されていてもよいことが認識される。いくつかの化合物は、多型を示すであろう。本明細書に記述した有用な特性を有する、本明細書に提供される化合物の任意のラセミ形態、光学活性形態、ジアステレオ異性形態、多形形態、若しくは立体異性形態、又はこれらの混合物も本発明の範囲内であることが理解される。光学活性形態を調製するための方法は、当該技術分野において周知である(例えば、再結晶技術によるラセミ形態の分割により、光学活性な出発材料からの合成により、キラル合成により、又はキラル固定相を使用するクロマトグラフ分離による)。
ジアステレオマー的に純粋な材料を得る方法の例は、当該技術分野において公知であり、少なくとも以下、及びこれらの任意の組み合わせを含む:
i)(分別結晶)-ジアステレオマーがそれらの溶解度の相違による分別結晶によって分離されることによる技術;
ii)(分留)-ジアステレオマーがこれらの沸点の相違による分留によって分離されることによる技術;
iii)(クロマトグラフ分離)-ジアステレオマーが定常状態でこれらの相互作用が異なることにより液体の移動相において分離されることによる技術;
iv)(化学的不斉合成)-キラル触媒、又はキラル助剤を使用して達成され得る、生成物の不斉性(すなわち、キラリティー)を生じる条件下で、所望のエナンチオマーをアキラル前駆体から合成することによる合成技術;
本明細書に提供される化合物は、本明細書に記述した技術の1つ、又は必要な場合、技術の組み合わせによって調製してもよい。
(アッセイ法)
化合物は、当業者に公知の任意のアッセイ法に従って、HCV活性についてアッセイすることができる。更に、化合物は、当業者に公知の任意のアッセイに従って、対象の肝細胞における蓄積についてアッセイすることができる。特定の実施態様において、化合物は、対象に投与することができ、かつ対象の肝細胞を、化合物、又はその誘導体、例えばヌクレオシド、ヌクレオシドホスフェート、又はそのヌクレオシドトリホスフェート誘導体についてアッセイすることができる。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、インビボ、又はインビトロで、肝細胞などの細胞に投与され、細胞内に送達されるヌクレオシドトリホスフェートレベルが測定され、対応する化合物の送達、及び細胞における三リン酸化を示す。細胞内ヌクレオシドトリホスフェートのレベルは、当該技術分野において公知の解析技法を使用して測定することができる。
(使用方法)
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、肝臓への送達を都合よく増強させることができる。一部の実施態様において、化合物は、ヌクレオシドの活性な5'-モノホスフェートの肝臓への送達を可能にし、これにより活性なトリホスフェート化された化合物の形成を増強することができる。
一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物、又はその医薬として許容し得る塩、立体異性体、溶媒和物、又は水和物の有効量の投与を含む、フラビウイルス科(flaviviridae)に感染した宿主の治療、及び/又は予防のための方法が本明細書に提供される。一つの実施態様において、対象におけるHCV感染を治療するための方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、本方法には、その必要のある対象に対して、感染の治療、又は予防のために有効な第2の薬剤と組み合わせて、HCV感染の治療、又は予防のために有効な化合物の量を投与する工程を包含する。化合物は、本明細書に記述したような任意の化合物であることができ、第2の薬剤は、当該技術分野において、又は本明細書に記述した任意の第2の薬剤であることができる。特定の実施態様において、化合物は、上記の節に記載されているように、医薬組成物、又は剤形の形態である。
治療することができるフラビウイルス科は、フィールドウイルス学(Fields Virology)、編集者: Fields, B. N.、Knipe, D. M.、及びHowley, P. M.、Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA, 31章、1996において一般に論議されている。特定の実施態様において、フラビウイルス科は、HCVである。本発明の別の実施態様において、フラビウイルス科は、フラビウイルス、又はペスチウイルスである。具体的なフラビウイルスには、以下を含むが、限定されない:アブセッタロブ(Absettarov)、アルフイ(Alfuy)、アポイ(Apoi)、アロア(Aroa)、バガザ(Bagaza)、バンジ(Banzi)、ボウボウイ(Bouboui)、ブッスクアラ(Bussuquara)、カシパコレ(Cacipacore)、クレイアイランド(Carey Island)、ダカルバット(Dakar bat)、デング1(Dengue 1)、デング2(Dengue 2)、デング3(Dengue 3)、デング4(Dengue 4)、エッジヒル(Edge Hill)、エンテベバット(Entebbe bat)、ガジェッツガリー(Gadgets Gully)、ハンザロバ(Hanzalova)、ハイプル(Hypr)、イレウス(Ilheus)、イスラエルターキー髄膜脳炎(Israel turkey meningoencephalitis)、日本脳炎(Japanese encephalitis)、ジュグラ(Jugra)、ジュチアパ(Jutiapa)、カダム(Kadam)、カルシ(Karshi)、ケドウゴウ(Kedougou)、ココベラ(Kokobera)、コウタンゴ(Koutango)、クムリンゲ(Kumlinge)、クンジン(Kunjin)、(Kyasanur Forest disease)、ランガト(Langat)、跳躍病(Louping ill)、ミーバン(Meaban)、モドク(Modoc)、モンタナホウヒゲコウモリ属白質脳炎(Montana myotis leukoencephalitis)、マリー谷脳炎(Murray valley encephalitis)、ナランジャル(Naranjal)、ネギシ(Negishi)、ンタヤ(Ntaya)、オムスク出血熱(Omsk hemorrhagic fever)、プノンペバット(Phnom-Penh bat)、ポワッサン(Powassan)、リオブラボー(Rio Bravo)、ロシオ(Rocio)、ロイヤルファーム(Royal Farm)、ロシア春夏脳炎(Russian spring-summer encephalitis)、サボヤ(Saboya)、セントルイス脳炎(St. Louis encephalitis)、サルビエジャ(Sal Vieja)サンペルリタ、(San Perlita)、ソーマレズリーフ(Saumarez Reef)、セピク(Sepik)、ソクルク(Sokuluk)、スポンドウェニ(Spondweni)、ストラトフォード(Stratford)、テムブス(Tembusu)、チュェニー(Tyuleniy)、ウガンダS(Uganda S)、ウスツ(Usutu)、ベッセルスブロン(Wesselsbron)、西ナイル(West Nile)、ヤウンデ(Yaounde)、黄熱(Yellow fever)、及びジカ(Zika)。
治療することができるペスチウイルスは、フィールドウイルス学(Fields Virology)、編集者: Fields, B. N.、Knipe, D. M.、及びHowley, P. M.、Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA, 33章、1996において、一般に論議されている。具体的なペスチウイルスには、以下を含むが、限定されない:ウシウイルス性下痢ウイルス(「BVDV」)、古典的ブタ熱ウイルス(「CSFV」、豚コレラウイルスとも呼ばれる)、及び境界疾患ウイルス(「BDV」)。
特定の実施態様において、対象は、HCVに感染したか、又は感染のリスクがある任意の対象であることができる。感染、又は感染のリスクは、当該技術分野の当業者によって適切であると考えられる任意の技術に従って決定することができる。一つの実施態様において、対象は、HCV、及び/又はHBVに感染したヒトである。
特定の実施態様において、対象は、HCV感染のための療法、又は予防をこれまで受けていない。さらなる実施態様において、対象は、HCV、及び/若しくはHBV感染のための療法、又は予防を以前に受けている。例えば、特定の実施態様において、対象は、HCV、及び/又はHBV療法に反応しなかった。例えば、現在のインターフェロン療法下で、50%以上までのHCV対象が療法に反応しない。特定の実施態様において、対象は、療法を受けたが、ウイルス感染、又はその1つ以上の症候に罹患し続けた対象であることができる。特定の実施態様において、対象は、療法を受けたが、持続してウイルス学的反応を達成することができなかった対象であることができる。特定の実施態様において、対象は、HCV感染のための療法を受けたが、例えば12週の療法後にHCV RNAレベルの2log10減少を示すことができなかった。12週の療法後に血清HCV RNAの2log10以上の減少を示さなかった対象は、97〜100%の反応しない確率を有すると考えられる。
特定の実施態様において、対象は、療法と関連する1つ以上の有害事象のため、HCV療法を中断した対象である。特定の実施態様において、対象は、現在の療法が指示されていない対象である。例えば、HCVのための特定の療法は、神経精神医学的イベントと関連する。インターフェロン(IFN)-α+リバビリンは、鬱病の割合が高いことと関連する。抑鬱症状は、多数の医学的障害において、より悪い結果に関連した。自殺、自殺観念形成、及び殺人観念形成、鬱病、薬物嗜癖/過量の再発、並びに攻撃行動を含む致命的(Life-threatening)、又は致命的(fatal)精神神経性イベントは、HCV療法の間に、以前の精神障害と共に、及び伴わずに、対象において生じた。インターフェロン誘導される鬱病は、特に精神障害がある対象について、C型慢性肝炎の治療の制限となる。精神医学的副作用は、インターフェロン療法では一般的であり、HCV感染のための現在の療法の約10%〜20%の中断の原因となる。
従って、鬱病などの神経精神医学的イベントのリスクにより、現在のHCV療法での治療に禁忌を示す対象においてHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。一つの実施態様において、鬱病などの神経精神医学的イベント、又はこのようなリスクにより、現在のHCV療法での治療の中断を示す対象におけるHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。鬱病などの神経精神医学的イベント、又はこのようなリスクにより、現在のHCV療法の用量減少を示す対象におけるHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。
また、現在の療法は、インターフェロン、若しくはリバビリン、又は両方、又はインターフェロン、若しくはリバビリンの投与のための医薬品の任意のその他の成分に過敏性である験体において禁忌である。現在の療法は、異常血色素症(例えば、重症型地中海貧血、鎌型赤血球貧血症)である対象、及び現在の療法の血液学的副作用によるリスクがあるその他の対象において指示されない。一般的な血液学的副作用には、骨髄抑制、好中球減少、及び血小板減少症を含む。更にまた、リバビリンは、赤血球に有毒であり、溶血と関連する。従って、一つの実施態様において、インターフェロン、若しくはリバビリン、又は両方に過敏性の対象、異常血色素症である対象、例えば重症型地中海貧血対象、及び鎌型赤血球貧血症対象、並びに現在の療法の血液学的副作用によるリスクがあるその他の対象におけるHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。
特定の実施態様において、対象は、HCV療法を受け、かつ本明細書に提供した方法の投与の前に、その療法を中断した。さらなる実施態様において、対象は、療法を受けており、かつ本明細書に提供した方法の投与と共にその療法を受け続ける。本方法は、当業者の判断に従って、HCVのためのその他の療法と同時投与することができる。特定の実施態様において、本明細書に提供した方法、又は組成物は、HCVのためのその他の療法の用量を低減して同時投与することができる。
特定の実施態様において、インターフェロンでの治療に対して不応性であるである対象を治療する方法が提供される。例えば、一部の実施態様において、対象は、インターフェロン、インターフェロンα、ペグ化されたインターフェロンα、インターフェロン+リバビリン、インターフェロンα+リバビリン、及びペグ化されたインターフェロンα+リバビリンからなる群から選択される1つ以上の薬剤での治療に反応することができなかった対象であることができる。一部の実施態様において、対象は、インターフェロン、インターフェロンα、ペグ化されたインターフェロンα、インターフェロン+リバビリン、インターフェロンα+リバビリン、及びペグ化されたインターフェロンα+リバビリンからなる群から選択される1つ以上の薬剤での治療に十分に反応しなかった対象であることができる。また、タリバビリン(taribavirin)などのリバビリンのプロドラッグ形態を使用してもよい。
特定の実施態様において、対象は、HIVとHCVに同時感染しているか、又はリスクがある。例えば、米国において、HIV対象の30%は、HCVに同時感染しており、かつHIVに感染した人々は、彼らのC型肝炎感染の経過が非常に迅速であることを証拠が示す。Maier、及び Wu, 2002, World J Gastroenterol 8:577-57。本明細書に提供した方法は、このような対象におけるHCV感染を治療し、又は予防するために使用することができる。これらの対象におけるHCVの除去は、末期肝疾患に関する死亡率を低下させるであろうと考えられる。実際に、進行性肝疾患のリスクは、重篤なAIDSを定義する免疫不全症である対象において、そうでない者よりも高い。例えば、Lesensらの文献、1999, J Infect Dis 179:1254-1258を参照されたい。一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、HIV対象におけるHIVを抑制することが示された。従って、特定の実施態様において、その必要のある対象におけるHIV感染、及びHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。
特定の実施態様において、化合物、又は組成物は、肝移植後に対象に投与される。C型肝炎は、米国における肝移植の主因であり、肝移植を受ける多くの対象は、移植後もHCV陽性のままである。一つの実施態様において、このような再発性HCV対象本明細書に提供される化合物、又は組成物で治療する方法が提供される。特定の実施態様において、再発性HCV感染を予防するために、肝移植の前に、の間に、又は後に対象治療する方法が提供される。
特定の実施態様において、本明細書に提供した式Iの化合物は、ヒトを含む対象における化合物1の代謝を評価するためのマーカー、又は基準として有用である。
(第2の治療薬)
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び組成物は、肝臓障害の治療の方法に有用であり、その必要のある対象におけるHCV感染などの障害の治療のために有効な第2の薬剤のさらなる投与を含む。第2の薬剤は、FDAによって現在承認されているものを含む、本障害の治療のために有効であることが当業者に公知の任意の薬剤であることができる。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、1種類の第2の薬剤と組み合わせて投与される。さらなる実施態様において、本明細書に提供される化合物は、2種類の第2の薬剤と組み合わせて投与される。なおさらなる実施態様において、本明細書に提供される化合物は、2種類以上の第2の薬剤と組み合わせて投与される。
本明細書に使用される「組み合わせて」という用語は、複数の療法(例えば、1つ以上の予防法、及び/又は治療薬)の使用を含む。「組み合わせて」という用語の使用は、その必要のある対象に投与される療法(例えば、予防法、及び/又は治療薬)の順序を限定しない。例えば、第1の療法(例えば、本明細書に提供される化合物などの予防薬、又は治療薬)は、障害をもつ対象に対する第2の療法(例えば、予防薬、又は治療薬)の投与の前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、又は12週前に)、同時に、又は後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、後に1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、又は12週後に)投与することができる。
本明細書に使用される「相乗的」という用語は、本明細書に提供される化合物と、障害を予防し、管理し、又は治療するために使用されてきたか、又は現在使用されている別の療法(例えば、予防薬、又は治療薬)との組み合わせであって、これが個々の療法の相加作用よりも有効であることを含む。療法の組み合わせ(例えば、予防薬、又は治療薬の組み合わせ)の相乗効果により、その必要のある対象に対する療法の1回以上の低減した投薬量の使用、及び/又は前記療法のよりも少ない投与頻度が可能になり得る。より低い療法(例えば、予防薬、又は治療薬)の投薬量を利用すること、及び/又はより少ない頻度で前記療法を投与することができることにより、障害の予防、又は治療における前記療法の有効性を低減させることなく、対象に対する前記療法の投与に関連した毒性を低減することができる。加えて、相乗効果により、障害の予防、又は治療における薬剤の有効性の改善を生じさせることができる。最後に、療法の組み合わせ(例えば、予防薬、又は治療薬の組み合わせ)の相乗効果により、いずれか単独での療法の使用に関連した有害な、又は望まれない副作用を回避し、又は低減させることができる。
本明細書に提供した活性化合物は、別の治療薬、特に抗HCV薬、若しくはB型肝炎薬と組み合わせて投与することができる。活性化合物は、当該技術分野における当業者によって選択される用量にて投与することができる。例えば、与えられる投薬量は、薬物の吸収、不活性化、及び排泄率、並びに当業者に公知のその他の要因に依存し得る。また、投薬量は、軽減される状態の重症度によっても変化し得る点に留意する必要がある。任意の特定の対象について、具体的な投与計画、及び投与スケジュールは、個々の必要、及び組成物の投与を管理し、又は監督する当業者の判断に従って徐々に調整されるべきであることが、更に理解される。特定の実施態様において、10〜15μM、又は好ましくは1〜5μM未満のEC50を示す抗HCV(又は抗ペスチウイルス、又は抗フラビウイルス)化合物が有用である。
抗ウイルス薬による長期の治療後に、フラビウイルス、ペスチウイルス、又はHCVの薬剤耐性変異体が出現し得ることが認識されている。薬物耐性は、最も典型的に、ウイルスの複製に使用される酵素をコードする遺伝子の突然変異によって生じる。ウイルス感染に対する薬物の有効性は、基本薬物によって引き起こされたものとは異なる突然変異を誘発する第2の、又はおそらく第3の抗ウイルス化合物と組み合わせて化合物を投与することによって延長すること、増大すること、又は回復することができる。或いは、薬物の薬物動態、体内分布、又はその他のパラメーターを、このような併用療法によって変化させることができる。特定の実施態様において、併用投与療法は、ウイルスに対して複数の同時ストレスを誘導することができるので、これを使用することができる。
背景の節において記述したウイルスの治療のいずれをこの明細書に記述した化合物と組み合わせて使用することもできる。
(HCVの治療のための例示的な第2の薬剤)
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスプロテアーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用なプロテアーゼ阻害剤は、TMC435350(Medivir/Tibotec、Huddinge、Sweden);ITMN-191(R-7227;InterMune Pharma., Inc., Brisbane、CA)、ACh-806(GS-9132;Achillion Pharma., Inc., New Haven、CT)、ACH-1095(Achillion Pharma., Inc.)、BI 12202(Boehringer Ingelheim、Ingelheim Germany)、シルプレビル(BILN-2061;Boehringer Ingelheim)、MK-7009(Merck Pharma., Inc., Whitehouse Station、NJ)、ボセプレビル(SCH 503034;Schering-Plough、Kenilworth、NJ)、SCH 446211(SCH6;Schering-Plough)、SCH 351633(Schering-Plough)、及びテラプレビル(VX-950;Vertex Pharma., Inc., Cambridge、MA)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、有用な抗C型肝炎ウイルスプロテアーゼ阻害剤は、アルファケトアミド、及びヒドラジノ尿素を含む、基質に基づいたNS3プロテアーゼ阻害剤(WO 98/22496;Attwoodらの文献、Antiviral Chemistry and Chemotherapy 1999、10、259-273;ドイツ特許公開公報DE 19914474;及びWO 98/17679)、並びにボロン酸、又はホスホナートなどの求電子薬で終結する阻害剤(WO 99/07734);RD3-4082、及びRD3-4078(前者のものは、アミド上で、14炭素鎖で置換され、後者は、パラ-フェノキシフェニル基をプロセシングする)を含む、2,4,6-トリヒドロキシ-3-ニトロ-ベンズアミド誘導体などの基質に基づかないNS3プロテアーゼ阻害剤(Sudo K.らの文献、Biochemical and Biophysical Research Communications、1997、238、643-647;Sudo K.らの文献 Antiviral Chemistry and Chemotherapy、1998、9、186);並びにSch 68631、フェナントレンキノン、(Chu M.らの文献、Tetrahedron Letters 37:7229-7232、1996)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、有用な抗C型肝炎ウイルスプロテアーゼ阻害剤は、エグリンc(Qasim M.A.らの文献、Biochemistry 36:1598-1607(1997));HCVエンドペプチダーゼ2(米国特許第6,004,933号)を阻害するためのシステインプロテアーゼ阻害剤;C型肝炎ウイルスNS3プロテアーゼの合成の阻害剤(米国特許第5,990,276号);阻害剤トリペプチド(米国特許第6,534,523号、第6,410,531号、及び第6,420,380号、及びWO 02/060926);ジアリールペプチド(WO 02/48172、及び米国特許第6,911,428号);並びにイミダゾリジノン(WO 02/08198、WO 02/48157、及び米国特許第6,727,366号、及び第6,838,475号)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、有用な抗C型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼ阻害剤は、米国特許第6,872,805号;WO 2006000085;米国特許第7,208,600号;米国特許公開第2006/0046956号;WO 2007/001406(Chiron);米国特許公開第2005/0153877号;WO 2006/1 19061(Merck);WO 00/09543;米国特許第6,323,180号;WO 03/064456;米国特許第6,642,204号;WO 03/064416;米国特許第7,091,184号;WO 03/053349;米国特許第6,867,185号;WO 03/099316;米国特許第6,869,964号;WO 03/099274;米国特許第6,995,174号;WO 2004/032827;米国特許第7,041,698号;WO 2004/043339、米国特許第5,538,865号;WO 02/008251;米国特許第7,169,760号;米国特許公開第2005/176648号;WO 02/08187;WO 02/008256;WO 98/17679;米国特許第6,265,380号;WO 02/48116;米国特許第6,653,295号;並び米国特許第6,878,722号に提供されるHCVセリンプロテアーゼ阻害剤を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、NS3/4A融合タンパク質、及びNS5A/5B基質での逆相HPLCアッセイにおける関連した阻害を示すチアゾリジン誘導体と組み合わせて投与することができる(Sudo K.らの文献、Antiviral Research、1996、32、9-18)。有用なチアゾリジン誘導体は、RD-1-6250(長いアルキル鎖で置換された融合されたシンナモイル部分を有する)、RD4 6205、及びRD4 6193を含むが、限定されない;
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、チアゾリジン、及び/又はベンズアニリドと組み合わせて投与することができる(Kakiuchi N.らの文献、J. EBS Letters 421、217-220;TakeshitaN.らの文献、Analytical Biochemistry、1997、247、242-246)。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、ストレプトマイセス属(Streptomyces)種の発酵培養ブロスから単離されたSDS-PAGE、及びオートラジオグラフィアッセイにおいてプロテアーゼに対する活性を有するフェナントレンキノンと組み合わせて投与することができる。有用なフェナントレンキノンは、SCH 6863 1(Chu M.らの文献、Tetrahedron Letters、1996、37、7229-7232)、及びSCH 351633(Chu M.らの文献、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 9、1949〜1952)を含むが、限定されない;
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、ヘリカーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる(米国特許第5,633,358号;WO 97/36554);
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用なヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤は、グリオトキシン(Ferrari R.らの文献、Journal of Virology、1999、73、1649-1654)、及びセルレニン(Lohmann V.らの文献、Virology、1998、249、108 118)を含むが、限定されない;
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、干渉RNA(RNAi)に基づいた抗ウイルス薬と組み合わせて投与することができる。有用なRNAiに基づいた抗ウイルス薬は、Sirna-034、並びに国際公開番号WO/03/070750、及びWO2005/012525、及び米国特許公開番号US 2004/0209831に記述されたその他のものなどの短鎖干渉RNA(siRNA)に基づいた抗ウイルス薬、並びにを含むが、限定されない。miR-122などのミクロRNAに基づいた抗ウイルス薬(Pan Q-W.らの文献、World J. Gastroenterol、2007、13、4431-4436)。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、ウイルスの5'非コード領域(NCR)の配列ストレッチに対して相補的なアンチセンスホスホロチオアートオリゴデオキシヌクレオチド(S-ODN)(Alt M.らの文献、Hepatology、1995、22、707-717)、又はNCRの3'末端を含むヌクレオチド326-348、及びHCV RNAのコアコード領域に位置するヌクレオチド371-388(Alt M.らの文献、Archives of Virology, 1997, 142, 589-599; Galderisi U.らの文献、Journal of Cellular Physiology, 1999, 181, 251-257)と組み合わせて投与することができる;
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、IRES依存的翻訳阻害剤と組み合わせて投与することができる(日本特許公報JP-08268890;日本特許公開公報JP-10101591)。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、リボザイムと組み合わせて投与することができる。有用なリボザイムは、ヌクレアーゼ耐性リボザイム(Maccjak、D. J.らの文献、Hepatology 1999、30、abstract 995)、HEPTZYME(登録商標)(Ribozyme Pharma. Inc., Boulder、CO)、及び米国特許第6,043,077号、第5,869,253号、及び第5,610,054号に開示したリボザイムを含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、Idenix Pharmaceuticalsによる国際公開番号WO01/90121、WO01/92282、WO2004/003000、WO2004/002422、及びWO2004/002999によって記述された化合物のいずれと組み合わせて投与することもできる。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、一つ以上のヌクレオシド類似体と組み合わせて投与することができる。有用なヌクレオシド類似体は、PCT/CAOO/01316(WO 01/32153)、及びPCT/CA01/00197(WO 01/60315);WO 02/057425);WO 02/057287;米国特許第7,202,224号、7,125,855、7,105,499、及び6,777,395の;PCT/EPO1/09633(WO 02/18404);米国特許公開第2006/0040890号、第2005/0038240号、及び第2004/0121980号;米国特許第6,846,810号、第6,784,166号、及び第6,660,721号;PCT公開第WO 01/79246、WO 02/32920、及びWO 02/48165;米国特許公開第2005/0009737号;米国特許公開第2005/0009737号;並びに米国特許第7,094,770号、及び第6,927,291号において記述されたヌクレオシド類似体を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、一つ以上の第2の薬剤と組み合わせて投与することができる。有用な第2の薬剤は、2'-フルオロヌクレオシド(WO 99/43691)、1-アミノ-アルキルシクロヘキサン(米国特許第6,034,134号)、アルキル脂質(米国特許第5,922,757号)、ビタミンE、及びその他の抗酸化剤(米国特許第5,922,757号)、スクアレン、アマンタジン、胆汁酸(米国特許第5,846,964号)、N-(ホスホノアセチル)-1-アスパラギン酸、(米国特許第5,830,905号)、ベンゼンジカルボキシアミド(米国特許第5,633,388号)、ポリアデニル酸誘導体(米国特許第5,496,546号)、2',3'-ジデオキシイノシン(米国特許第5,026,687号)、ベンズイミダゾール(米国特許第5,891,874号)、植物抽出物(米国特許第5,837,257号、第5,725,859号、及び第6,056,961号)、及びピペリデン(米国特許第5,830,905号)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスインターフェロンと組み合わせて投与することができる。有用なインターフェロンは、INTRON A(登録商標)(インターフェロンα-2b;Schering-Plough, Inc.)、及びPEGASYS(登録商標)(ペグインターフェロンα-2a;Hoffmann-Laroche、Inc., Nutley、NJ);ROFERON A(登録商標)(組換えインターフェロンα-2a;Hoffmann-LaRoche, Inc.)、INFERGEN(登録商標)(コンセンサスインターフェロン;インターフェロンアルファコン-1;Three Rivers Pharma., Cranberry Township、PA PEG- INTRON(登録商標)(ペグ化されたインターフェロンα-2b;Schering-Plough, Inc.)、及びPEGASYS(登録商標)(ペグ化されたインターフェロンα-2a;Hoffmann-LaRoche, Inc.)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、有用な抗C型肝炎ウイルスインターフェロンは、INFERGEN(登録商標)、IL-29(ペグインターフェロンラムダ;Zymogenetics, Inc., Seattle、WA)、ACTIMMUNE(登録商標)(インターフェロンγ-1b;Intermune, Inc.)、R7025(Maxy-alpha;Maxygen、Redwood City, CA)、BELEROFON(Nautilus Biotech., Evry, France)、経口インターフェロンα(Amarillo Biosciences、Inc., Amarillo、TX)、LOCTERON (登録商標)(BLX-883;OctoPlus, Inc., Cambridge, MA)、オメガインターフェロン(Intarcia Therapeutics, Inc. Hayward, CA)、MULTIFERON (登録商標)(Viragen, Inc., Plantation, FL)、OMNIFERON(商標)(Viragen, Inc.)、クラゲインターフェロン(Flamel Technologies, Inc., Venissieux Cedex, France)、WELLFERON (登録商標)(GlaxoSmithKline, Philadelphia, PA)、ALBUFERON(登録商標)(Human Genome Sciences, Inc., Rockville, MD)、REBETRON(登録商標)(Schering-Plough, Inc.)、及びREBIF(登録商標)(インターフェロンβ-1a;Serono、Inc., Rockland、MA)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスポリメラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用なポリメラーゼ阻害剤は、REBETOL(登録商標)(リバビリン;Schering-Plough, Inc.)、レボビリン(ICN Pharma., Costa Mesa、Ca)、ビラミジン(VIRAMIDINE)(登録商標)(Valeant Pharma. International, Aliso Viejo, CA)、MK-0608(7-デアザ-2'-C-メチルアデノシン;Merck Pharma. Inc.)、7-デアザ-MK-0608(7-デアザ-7-フルオロ-2'-C-メチルアデノシン;Merck Pharma. Inc.)、NM 283(バロピシタビン(valopicitabine);Idenix Pharma., Inc., Cambridge、MA)、PSI-6130(2'-デオキシ-2'-フルオロ-2'-C-メチルシチジン;Hoffmann-LaRoche, Inc.)、2'-O-メチルシチジン(Carroll, S.S.らの文献、J. Biol. Chem., 2003、278、11979-11984)、2'-C-メチルアデノシン(Tomassini, J.E.らの文献、Antimicrob. Agents Chemother., 2005、49、2050-2058;Migliaccio, G.らの文献、J. Biol. Chem., 2003、278、49164-49170)、2'-C-メチルグアノシン(Migliaccio、G.らの文献、., J. Biol. Chem., 2003、278、49164-49170;Eldrup, A.B.らの文献、J. Med. Chem., 2004、47、2283-2295)、R1479(4'-アジドシチジン;Hoffmann-LaRoche, Inc.)、ANA598(Anadys Pharma. Inc., San Diego, CA)、R1626(Hoffmann-LaRoche, Inc.)、RO-0622(4'-アジド-2'-デオキシヌクレオシド類似体、Roche Palo Alto、LLC、Palo Alto、Ca)、GL-59728(Genelabs Technologies, Inc., Redwood City, CA)、GL-60667(Genelabs Technologies, Inc.)、及びR7128(Pharmasset、Inc., Princeton、NJ)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルス非ヌクレオシドのポリメラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用な非ヌクレオシドのポリメラーゼ阻害剤は、BILB 1941(Boehringer Ingelheim)、HCV-796(ViroPharma、Inc., Exton, PA)、DKA化合物30(Summa, V. らの文献、J. Med. Chem., 2004、47、14-17;Summa, V. らの文献、J. Med. Chem., 2004、47、5336-5339)、ベンズイミダゾール5-カルボキサミド誘導体(Beaulieu, P.L.Bioorg.らの文献、 Med. Chem. Lett., 2004、14、967-971)、インドール-N-アセトアミド誘導体(Di Marco, S.らの文献、J. Biol. Chem., 2005、280、29765-29770;Harper、S.らの文献、J. Med. Chem., 2005、48、1314-1317)、チアジド系利尿薬(Dhanak, D.らの文献、J. Biol. Chem., 2002、277、38322-38327;Tomei、L.らの文献、J. Virol、2004、78、938-946)、フェニルアラニン誘導体(Wang, M.らの文献、J. Biol. Chem., 2003、278、9489-9495)、チオフェン2-カルボン酸誘導体(Chan, L.らの文献、Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004、14、793-796;Biswal, B.K.らの文献、J. Biol. Chem., 2005、280、18202-18210)、ジヒドロピロン誘導体(De Clercq, E., Nat. Rev. DrugDis., 2007、6、1001-1018)、テトラヒドロピラノインドリル酢酸誘導体HCV-371(Howe, A.Y.らの文献、Antimicrob. Agents Chemother., 2004、48、4813-4821)、及び一連の5-ヒドロキシ-3(2H)-ピリダジノン(Zhou, Y.らの文献、Antiviral Res., 2007、74、A38、abstract 27;Zhou, Y.らの文献、Antiviral Res., 2007、74、A51-A52、abstract 59)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、リババリン、及び抗C型肝炎ウイルスインターフェロンと組み合わせて投与することができる。有用なインターフェロンは、INTRON A(登録商標)(インターフェロンα-2b)、及びPEGASYS(登録商標)(ペグインターフェロンα-2a);ROFERON A(登録商標)(組換えインターフェロンα-2a)、INFERGEN(登録商標)(コンセンサスインターフェロン;インターフェロンアルファコン-1)、PEG-INTRON(登録商標)(ペグ化されたインターフェロンα-2b)、及びPEGASYSに(登録商標)(ペグ化されたインターフェロンα-2a)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスサイクロフィリンB阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用なサイクロフィリンB阻害剤は、NIM-811(Novartis, East Hanover, NJ)、サイクロスポリンA(CsA;NoVartis)、SCY-635(Scynexis、Inc. Research Triangle Park、NC)、及びDEBIO-025(Debiopharm Group, Lausanne, Switzerland)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスα-グルコシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与することができる。有用なα-グルコシダーゼ阻害剤は、セルゴシビル(celgosivir)(Migenix、Inc., Vancouver、Canada)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルスワクチンと組み合わせて投与することができる。有用なワクチンは、TG4040、PeviPROTM、CGI-5005、HCV/MF59、GVlOOl、IC41、及びINNOOlOl(El)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、モノクローナル抗C型肝炎ウイルス、又はポリクローナル抗体と組み合わせて投与することができる。有用なモノクローナル抗体は、AB68、及びXTL-6865(以前HepX-C;XTL Biopharma., Rehovot、Israel)を含むが、限定されない。有用なポリクローナル抗体は、シカビル(C1cavir)をを含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、抗C型肝炎ウイルス免疫調節物質と組み合わせて投与することができる。有用な免疫調節物質は、ZADAXINな(登録商標)(チマルファシン;SciClone Pharma. International, Foster City, CA)、CEPLENE(商標)(Maxim Pharma. Inc., San Diego, CA)、CELLCEPT(登録商標)(Hoffmann-LaRoche, Inc.)、CIVACIR(登録商標)(Nabi Biopharma., Rockville、Md)、CPG 10101(Pfizer, Inc., New York, NY)、ANA773(Anadys Pharma. Inc.)、ANA971(Anadys Pharma. Inc.)、ANA975(Anadys Pharma. Inc.)、NOV-205(Novelos Therapeutics, Inc., Newton, MA)、及びオグルファニド(Oglufanide)(Implicit Bioscience, Inc., Woodside, CA)を含むが、限定されない。
特定の実施態様において、本明細書に提供した一つ以上の化合物は、その他の第2の薬剤と組み合わせて投与することができる。有用な第2の薬剤は、ネクサバール、ドキソルビシン、PI-88、アマンタジン、JBK-122、VGX-410C、MX-3253(Ceglosivir)、Suvus(BIVN-401、又はvirostat)、PF-03491390(以前のIDN-6556)、G126270、UT-231B、EMZ702、ACH-0137171、MitoQ、ANA975、AVI-4065、バビツキシマブ(Bavituxinab)(Tarvacin)、アリニア(Alinia)(ニトラゾキサニド)、メリメポジブ(VX-497;Vertex Pharma., Inc.)、スメトレル(summetrel)((Endo Pharma. Holdings, Inc., Chadds Ford, PA)、ISIS 14803(Isis Pharma., Inc., Carlsbad, CA)、及びPYN17を含むが、限定されない。
(医薬組成物、及び投与方法)
本明細書に提供される化合物は、当該技術分野において利用可能な方法、及び本明細書に開示したものを使用して、医薬組成物に製剤化することができる。このような化合物は、一部の実施態様において肝臓への薬物の送達を増強するために使用することができる。
特定の実施態様において、第2の薬剤は、本明細書に提供される化合物と共に製剤化し、又はパックすることができる。もちろん、第2の薬剤は、当業者の判断に従って、このような共製剤化が、薬剤の活性、又は投与方法のいずれかを妨害すべきではないときは、本明細書に提供される化合物と共に製剤化されるだけであろう。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤は、別々に製剤化される。これらは、当業者の便宜のために、共に包装し、又は別々に包装することができる。
医療実務において、本明細書に提供した活性薬剤は、任意の従来の経路によって、特に経口的に、非経口的に、直腸に、又は吸入法によって(例えば、エアロゾルの形態で)投与してもよい。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、経口投与される。
経口投与のための固体の組成物として、錠剤、丸剤、硬ゼラチンカプセル、粉末、又は顆粒のものを使用してもよい。これらの組成物において、活性生成物は、スクロース、乳糖、若しくはデンプンなどの1つ以上の不活性希釈剤、又はアジュバントと混合される。
これらの組成物は、希釈剤以外の物質、例えばステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、又は徐放を目的としたコーティングを含むことができる。
経口投与のための液体組成物として、水、若しくは流動パラフィンなどの不活性希釈剤を含む、医薬として許容し得る溶液、懸濁液、乳剤、シロップ、及びエリキシルを使用してもよい。また、これらの組成物には、希釈剤以外の物質、例えば湿潤製品、甘味製品、又は香味製品を含むことができる。
非経口投与のための組成物は、乳剤、又は無菌液であることができる。溶媒、又は媒体として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、特にオリーブ油、又は注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルを使用してもよい。また、これらの組成物には、アジュバント、特に湿潤剤、等張化剤、乳化剤、分散剤、及び安定化剤を含むことができる。滅菌は、いくつかの方法で、例えば細菌フィルターを使用して、放射線照射によって、又は加熱によって実施することができる。また、これらは、滅菌水、又は任意のその他の注射用の無菌の媒体に、使用時に溶解することができる無菌の固体の組成物の形態で調製することができる。
直腸投与のための組成物は、活性成分に加えて、カカオ脂、半合成のグリセリド、又はポリエチレングリコールなどの賦形剤を含む坐薬、又は直腸投与カプセルである。
また、組成物は、エアロゾルであることができる。液体エアロゾルの形態における使用についての、組成物は、非発熱性滅菌水に、生理食塩水、又は任意のその他の医薬として許容し得る媒体に、使用時に溶解される安定な無菌液、又は固体の組成物であることができる。直接吸入されることを目的とした乾燥エアロゾルの形態での使用のためには、活性成分を微細に分割して、水溶性の固体の希釈剤、又は媒体、例えばデキストラン、マンニトール、又は乳糖と合わせる。
一つの実施態様において、本明細書に提供した組成物は、医薬組成物、又は単一の単位剤形である。本明細書に提供した医薬組成物、及び単一の単位剤形には、1つ以上の予防薬、又は治療薬(例えば、本明細書に提供される化合物、又はその他の予防薬、若しくは治療薬)の予防的、又は治療的に有効な量と、典型的には1つ以上の医薬として許容し得る担体、又は賦形剤とを含む。特定の実施態様において、及びこの文脈において、「医薬として許容し得る」という用語は、連邦政府、若しくは州政府の規制機関によって承認されたこと、又は米国薬局方、若しくは動物に、及びより詳細にはヒトに使用するためのその他の一般に認識された薬局方に収載されたことを意味する。「担体」という用語には、希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントアジュバント(完全、及び不完全))、賦形剤、又は治療が投与される媒体を含む。このような医薬品担体は、水、及びピーナッツ油、大豆油、鉱油、ごま油等の石油、動物、植物、又は合成起源のものを含む油等の滅菌液であることができる。医薬組成物を静脈内に投与するときは、水を担体として使用することができる。また、生理食塩水溶液、並びにデキストロース水溶液、及びグリセロール水溶液を、特に注射用溶液のための、液体担体として使用することができる。適切な薬剤担体の例は、E.W Martinによる「レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science」に記述されている。
典型的な医薬組成物、及び剤形には、1つ以上の賦形剤を含む。適切な賦形剤は、薬学の当業者に周知であり、かつ適切な賦形剤の非限定的な例には、デンプン、グルコース、乳糖、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール、その他を含む。特定の賦形剤が医薬組成物、又は剤形に組み込むために適しているかどうかは、剤形が対象に投与されるであろう方法、及び剤形中の具体的な活性成分を含むが、限定されない当該技術分野において周知の種々の因子に依存する。また、組成物、又は単一単位剤形には、必要に応じて、微量の湿潤剤、若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含むことができる。
本明細書に提供した乳糖を含まない組成物には、当該技術分野において周知であり、及び例えば米国薬局方(USP)SP(XXI)/NF(XVI)に収載された賦形剤を含むことができる。一般に、乳糖を含まない組成物には、薬学的に適合性かつ医薬として許容し得る量の活性成分、結合剤/充填剤、及び潤滑剤を含む。例示的な乳糖を含まない剤形には、活性成分、微結晶性セルロース、プレゼラチン化されたデンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
水は、いくつかの化合物の分解を促進し得るので、活性成分を含む医薬組成物、及び剤形の無水物が本明細書に更に包含される。例えば、水の添加(例えば、5%)は、薬学的技術において、ある期間にわたる貯蔵寿命、又は製剤の安定性などの特徴を決定するために長期保存をシミュレートする手段として、広く受け入れられている。例えば、Jens T. Carstensenの文献、薬物安定性:原理、及び実務(Drug Stability:Principles & Practice)、第2版、 Marcel Dekker、NY、NY、1995、pp. 379 80を参照されたい。実質的に、水、及び熱は、いくつかの化合物の分解を促進する。従って、湿気、及び/又は湿度は、一般に製剤の調製、取扱い、パッケージング、貯蔵、出荷、及び使用の間に発生するので、製剤に対する水の効果はたいへん重大であり得る。
本明細書に提供した医薬組成物、及び剤形の無水物は、成分を含む無水物、及び低水分を使用して、又は低湿度、若しくは低水分条件で調製することができる。乳糖と少なくとも1つの第一級、若しくは第二級アミンを含む活性成分とを含む医薬組成物、及び剤形は、調製、パッケージング、及び/又は貯蔵の間に湿気、及び/又は湿度との実質的な接触が予想される場合、無水物であり得る。
医薬組成物の無水物は、その無水物の自然が維持されるように調製され、かつ貯蔵されるべきである。従って、組成物の無水物は、水に対する暴露を妨げることが知られている材料を使用してパックすることができ、そのようにしてこれらを適切なフォーミュラリーキットに含めることができる。適切なパッケージングの例には、密封した箔、プラスチック、単位投与量容器(例えば、バイアル)、ブリスター包装、及びストリップパックを含むが、限定されない。
活性成分が分解するであろう割合を減少させる、1つ以上の化合物を含む医薬組成物、及び剤形が更に提供される。このような化合物は、本明細書において、「安定剤」と称され、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝液、又は塩緩衝液を含むが、限定されない。
医薬組成物、及び単一単位剤形は、溶液、懸濁液、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル、粉末、徐放性製剤、その他という形をとることができる。経口製剤には、マンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム、その他の薬学的等級などの標準的担体を含むことができる。このような組成物、及び剤形は、特定の実施態様において、対象に対する適当な投与のための形態を提供するための担体の適した量と共に、精製した形態で、予防薬、若しくは治療薬の予防的、又は治療的有効量を含むであろう。製剤は、投与様式を適合させるべきである。特定の実施態様において、医薬組成物、又は単一単位剤形は、無菌、かつ対象、例えば哺乳動物対象、例えばヒト被験者などの動物対象に対する投与のために適した形態である。
医薬組成物は、その意図される投与経路に適合性であるように製剤化される。投与経路の例には、非経口、例えば静脈内、皮内、皮下、筋肉内、皮下、経口、頬側、舌下、吸入法、鼻腔内、経皮、局所的、経粘膜、腫瘍内、滑液包内、及び直腸の投与を含むが、限定されない。具体的実施態様において、組成物は、ヒトに対する静脈内、皮下、筋肉内、経口、鼻腔内、又は局所的投与のために適応される医薬組成物として、ルーチン手順に従って製剤化される。ある実施態様において、医薬組成物は、ヒトに対する皮下投与のためにルーチン手順に従って製剤化される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、無菌の等張性の水性緩衝液中の溶液である。必要な場合、組成物には、また、溶解剤、及び注射部位における疼痛を緩和するリグノカインなどの局所麻酔薬を含んでいてもよい。
剤形の例には、以下を含むが、限定されない:錠剤;カプレット;軟らかい弾性のゼラチンカプセルなどのカプセル;カシェ剤;トローチ;ロゼンジ;分散剤;坐薬;軟膏;パップ剤(湿布);ペースト;粉末;包帯剤;クリーム;硬膏剤;溶液;パッチ;エアロゾル(例えば、鼻内噴霧、又は吸入器);ゲル;懸濁液(例えば、水性、若しくは非水性液体懸濁液、水中油エマルジョン、又は油中水液状エマルジョン)、溶液、及びエリキシルを含む対象に対する経口、又は粘膜投与のために適した液体剤形;対象に対する非経口投与のために適した液体剤形;並びに対象に非経口投与のために適した液体剤形を提供するために再構成することができる無菌固体(例えば、結晶性固体、又は非晶質固体)。
本明細書に提供した組成物、形状、及び剤形のタイプは、典型的にはこれらの使用に応じて変化するであろう。例えば、ウイルス感染の初期治療に使用される剤形には、同じ感染の維持療法に使用される剤形よりも、より多量のそれが含む1つ以上の活性成分を含んでいてもよい。同様に、非経口的剤形は、同じ疾患、又は障害を治療するために使用される経口剤形よりも、より少量のそれが含む1つ以上の活性成分の量を含んでいてもよい。本明細書に包含される具体的剤型が互いに変化するであろうこれらの、及びその他の方法は、当業者に直ちに明らかであろう。例えば、「レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)」、第20版、Mack Publishing、Easton PA(2000)を参照されたい。
一般に、組成物の成分は、活性薬剤の量を示すアンプル、又は小袋などの、密封した容器に、例えば乾燥凍結乾燥粉末、又は水を含まない濃縮物として、別々か、又は単位剤形で共に混合されるかのいずれかで供給される。組成物を輸液により投与する場合、無菌の薬品級の水、又は食塩水を含有する輸液ボトルにより分配される。組成物が注射によって投与される場合、成分を投与前に混合されるように、注射用滅菌水、又は生理食塩水のアンプルを提供することができる。
典型的な剤形には、1日あたり約0.1mg〜約1000mgの範囲内であり、朝に一回の1日1回用量として、又は1日を通じて食物と共に摂取される分割用量として与えられる、本明細書に提供される化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物を含む。特定の剤形には、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1.0、2.0、2.5、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、100、200、250、500、又は1000mgの活性化合物を有することができる。
(経口剤形)
経口投与のために適した医薬組成物は、錠剤(例えば、咀嚼錠)、カプレット、カプセル、及び液体(例えば、風味をつけたシロップ)などの、しかし、限定されない、別々の剤形として存在することができる。このような剤形には、活性成分の予め定められた量を含み、当業者に周知の調剤方法によって調製してもよい。一般に、「レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)」、第20版、Mack Publishing、Easton PA(2000)を参照されたい。
特定の実施態様において、経口投与形態は、固体であり、上記の節に詳細に記載したように、無水物成分と共に、無水条件で調製される。しかし、本明細書に提供した組成物の範囲は、無水物、固体経口剤形を越えて及ぶ。従って、さらなる形態を本明細書に記述してある。
典型的な経口投与形態は、従来の薬学的配合技術に従った少なくとも1つの賦形剤との均質な混合物中に活性成分を合わせることによって調製される。賦形剤は、投与のために望まれる製剤の形態に応じて、多種多様な形態をとることができる。例えば、経口液体、又はエアロゾル剤形に使用するために適した賦形剤には、水、グリコール、油、アルコール、香料、防腐剤、及び着色剤を含むが、限定されない。固体経口剤形(例えば、粉末、錠剤、カプセル、及びカプレット)に使用するために適した賦形剤の例には、デンプン、糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、及び崩壊剤を含むが、限定されない。
これらの投与の容易さのため、錠剤、及びカプセルが最も有利な経口投薬単位形であり、この場合、固体賦形剤が使用される。必要に応じて、錠剤は、標準的な水性、又は非水性の技術によって被覆することができる。このような剤型は、任意の調剤方法によって調製することができる。一般に、医薬組成物、及び剤形は、活性成分を液体担体、微粉固体担体、又は両方と共に一様かつ均質に混合すること、次いで必要に応じて生成物を所望の体裁に成形することによって調製される。
例えば、錠剤は、圧縮、又は成形によって調製することができる。圧縮錠剤は、任意に賦形剤と混合した、粉末、又は顆粒などの自由に流動する形態の活性成分を、適切な機械で圧縮することによって調製することができる。すりこみ錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作製することができる。
経口剤形に使用することができる賦形剤の例には、結合剤、充填剤、崩壊剤、及び潤滑剤を含むが、限定されない。医薬組成物に使用するために適した結合剤、及び剤形には、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、又はその他のデンプン、ゼラチンアカシアなどの、天然、及び合成ガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他のアルギナート、トラガント末、グアーゴム、セルロース、及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、プレゼラチン化されたデンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、(例えば、番号2208、2906、2910)、微結晶性セルロース、並びにこれらの混合物を含むが、限定されない。
本明細書に開示した医薬組成物、及び剤形に使用するために適した充填剤の例には、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒、又は粉末)、微結晶性セルロース、粉末セルロース、デキストレート(dextrates)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、及びこれらの混合物を含むが、限定されない。医薬組成物における結合剤、又は充填剤は、典型的には医薬組成物、又は剤形の約50〜約99重量パーセントで存在する。
微結晶性セルロースの適切な形態は、AVICELPH 101、AVICELPH 103、AVICELRC 581、AVICELPH 105として販売される材料(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, Marcus Hook, PAから入手可能)、及びこれらの混合物を含むが、限定されない。具体的な結合剤は、AVICEL RC 581として販売される微結晶性セルロースとカルボキシルメチルセルロースナトリウムとの混合物である。適切な無水、若しくは低水分の賦形剤、又は添加物には、AVICEL PH 103(商標)、及びStarch 1500 LMを含む。
崩壊剤は、水性環境に曝露されたときに崩壊する錠剤を提供するために、組成物に使用される。あまりに多くの崩壊剤を含む錠剤は、保管時に崩壊するかもしれないが、一方で、ほとんど何も含まないものは、所望の速度で、又は所望の条件下で崩壊しないかもしれない。従って、多すぎず、また少なすぎて活性成分の放出を有害に変化させることがない崩壊剤の十分な量を、固体経口剤形を形成するために使用するべきである。使用される崩壊剤の量は、製剤のタイプに基づいて変化し、当業者には容易に識別可能である。典型的な医薬組成物は、約0.5〜約15重量パーセントの崩壊剤、具体的には約1〜約5重量パーセントの崩壊剤を含む。
医薬組成物、及び剤形に使用することができる崩壊剤には、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリン(polacrilin)カリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモ、又はタピオカデンプン、アルファ化デンプン、その他のデンプン、粘土、その他のアルギン、その他のセルロース、ゴム、及びこれらの混合物を含むが、限定されない。
医薬組成物、及び剤形に使用することができる潤滑剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽い鉱油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、その他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素付加された植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及びダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、及びこれらの混合物を含むが、限定されない。さらなる潤滑剤には、例えば、シロイドシリカゲル(syloid silica gel)(AEROSIL 200,W.R. Grace Co. of Baltimore, MDによって調製)、合成シリカの凝固エアロゾル(Degussa Co. of Piano, TXによって販売)、CAB O SIL(Cabot Co. of Boston, MAによって販売される発熱性二酸化ケイ素製品)、及びこれらの混合物を含む。仮に使用される場合、潤滑剤は、典型的にはこれらが組み込まれる医薬組成物、又は剤形の約1重量パーセント未満の量で使用される。
ある例示的実施態様において、化合物1は、ポリエチレングリコール、及びドデシル硫酸ナトリウムに溶解され/分散されて、ヒプロメロ−ス硬カプセルに充填される。一つの実施態様において、カプセルは、約1〜150mgの化合物1を含む。別の実施態様において、カプセルは、約5〜50mgの化合物1を含む。別の実施態様において、カプセルは、約5mgの化合物1を含む。別の実施態様において、カプセルは、約25mgの化合物1を含む。
(遅放性剤形)
本明細書に提供される化合物などの活性成分は、徐放性手段によって、又は当業者に周知である送達装置によって投与することができる。例には、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる米国特許番号:3,845,770;3,916,899;3,536,809;3,598,123;かつ4,008,719;5,674,533;5,059,595;5,591,767;5,120,548;5,073,543;5,639,476;5,354,556;5,639,480;5,733,566;5,739,108;5,891,474;5,922,356;5,972,891;5,980,945;5,993,855;6,045,830;6,087,324;6,113,943;6,197,350;6,248,363;6,264,970;6,267,981;6,376,461;6,419,961;6,589,548;6,613,358;6,699,500に記述したものを含むが、限定されない。このような剤形を使用して、様々な比率で所望の放出プロフィールを提供するように、例えばハイドロプロピルメチルセルロース、その他のポリマーマトリクス、ゲル、浸透膜、浸透圧系、多層膜コーティング、微小粒子、リポソーム、微粒子、又はこれらの組み合わせを使用する、1つ以上の活性成分の緩徐放出、又は徐放を提供することができる。本明細書に記述したものを含む当業者に公知の適切な徐放製剤には、本明細書に提供した活性成分と共に使用するために容易に選択することができる。従って、錠剤、カプセル、ジェルキャップ、及び徐放のために適応されるカプレットなどの経口投与のために適した単一の単位剤形が、本明細書に包含される。
全ての徐放性医薬品は、これらの制御されていない対応物によって達成されるものを上回って薬物治療を改善するという共通の目標を有する。理想的には、医学的治療における至適にデザインされた徐放性製剤の使用は、最小時間量で状態を治癒し、又は制御するために使用される最小の薬剤物質によって特徴づけられる。徐放性製剤の利点は、薬物の活性の延長、投薬量頻度の減少、及び対象コンプライアンスの増加を含む。加えて、徐放性製剤は、作用の開始時間、又は薬物の血液レベルなどのその他の特徴に影響するように使用することができ、従って、副作用(例えば、有害作用)の発生に影響を及ぼすことができる。
大部分の徐放性製剤は、最初に、所望の治療効果を迅速に生じる薬物(活性成分)の量を放出し、長期間にわたってこのレベルの治療的、又は予防的効果を維持するための薬物のその他の量を段階的に、かつ連続して放出するようにデザインされている。体内でこの一定レベルの薬物を維持するためには、薬物が代謝されて、体から排出される薬物の量を補うであろう速度で剤形から放出されなければならない。活性成分の徐放は、pH、温度、酵素、水、若しくはその他の生理学的条件又は化合物を含むが、限定されない種々の条件によって刺激することができる。
特定の実施態様において、薬物は、静脈内注入、移植可能浸透ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、又はその他の投与様式を使用して投与してもよい。一つの実施態様において、ポンプを使用してもよい(Seftonの文献、CRC Crit. Ref. Biomed Eng. 14: 201 (1987); Buchwaldらの文献、Surgery 88:507 (1980); Saudekらの文献、N. Engl. J. Med. 321: 574 (1989)を参照されたい)。別の実施態様において、重合物質を使用することができる。更に別の実施態様において、徐放系は、当業者によって決定される対象内における適切な部位で置くことができ、すなわち、これにより、全身用量の一部が必要なだけである(例えば、Goodson, Medical Applications of Controlled Release, vol. 2, pp. 115-138 (1984)を参照されたい)。その他の徐放系は、Langerによる総説において論議されている(Science 249:1527-1533 (1990))。活性成分は、体液に不溶性である、固体内部マトリックス、例えばポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化又は非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン-ビニルアセテート共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカルボナート共重合体、アクリル及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲルなどの親水性ポリマー、コラーゲン、外側の高分子膜、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/ビニルアセテート共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニルとのビニルクロリド共重合体、塩化ビニリデン、エチレン、及びプロピレンによって囲まれた架橋されたポリビニルアルコール及び架橋された部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、イオノマポリエチレンテレフタラート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコール共重合体、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、並びにエチレン/ビニルオキシエタノール共重合体において分散させることができる。次いで、活性成分は、放出速度を制御する工程において、外側の高分子膜を通って拡散する。このような非経口的組成物における活性成分の割合は、その具体的性質、並びに対象の要求に非常に依存的である。
(非経口的剤形)
一つの実施態様において、非経口的剤形が提供される。非経口的剤型は、皮下、静脈内(ボーラス投与を含む)、筋肉内、及び動脈内を含むが、限定されない種々の経路によって対象に投与することができる。これらの投与は、典型的には混入物に対する対象の天然の防御を迂回するので、非経口的剤形は、典型的には無菌であるか、又は対象への投与前に滅菌することができる。非経口的剤形の例には、注射の準備済みの溶液、注射用の医薬として許容し得る媒体に溶解し、又は懸濁する準備済みの乾燥製品、注射の準備済みの懸濁液、及び乳剤を含むが、限定されない。
非経口的剤形を提供するために使用することができる適切な媒体は、当業者に周知である。例には、以下を含むが、限定されない:注射用蒸留水USP;塩化ナトリウム注射、リンゲル注射、デキストロース注射、デキストロース及び塩化ナトリウム注射、及び乳酸化されたリンゲル注射などの、しかし限定されない水性媒体;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどの、しかし限定されない水混和性媒体;並びにトウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステート、及び安息香酸ベンジルなどの、しかし限定されない非水性媒体。
また、本明細書に開示した活性成分の1つ以上の溶解度を増加させる化合物を非経口剤形に組み込むことができる。
(経皮、局所的、及び粘膜剤形)
また、経皮、局所的、及び粘膜剤形が提供される。経皮、局所的、及び粘膜剤形は、当業者に公知の眼科用液剤、スプレー、エアロゾル、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、乳剤、懸濁液、又はその他の形態を含むが、限定されない。例えば、「レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)」、第16版、第18版、及び第20版、Mack Publishing、Easton PA(1980、1990 & 2000);及び医薬品剤形の紹介(Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms)、第4版、Lea、及びFebiger、Philadelphia(1985)を参照されたい。口腔内の粘膜組織を治療するために適した剤形は、含嗽薬として、又は経口ゲルとして製剤化することができる。さらなる経皮剤形には、「貯蔵所型」、又は「マトリックス型」パッチを含み、これは、活性成分の所望の量の透過を可能にする特定の期間の間皮膚に適用して、着用することができる。
本明細書に包含される経皮、局所的、及び粘膜剤形を提供するために使用することができる適切な賦形剤(例えば、担体、及び希釈剤)、及びその他の材料は、医薬品業界における当業者に周知であり、所与の医薬組成物、又は剤形が適用されるであろう特定の組織に依存する。この事実を念頭において、典型的な賦形剤には、非中毒性かつ医薬として許容し得る、ローション、チンキ、クリーム、乳剤、ゲル、又は軟膏を形成するための、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン1,3ジオール、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、鉱油、及びこれらの混合物を含むが、限定されない。また、モイスチャライザー、又は湿潤剤を、必要に応じて医薬組成物、及び剤形に添加することができる。このようなさらなる成分の例は、当該技術分野において周知である。例えば、「レミントンの医薬品科学(Remington's Pharmaceutical Science)」、第16版、第18版、及び第20版、Mack Publishing、Easton PA(1980、1990 & 2000)を参照されたい。
治療される具体的な組織に応じて、さらなる成分を、提供した活性成分での治療前に、組み合わせて、又はその後に使用してもよい。例えば、透過エンハンサーを使用して、組織への活性成分の送達を助けることができる。適切な透過増強剤には、以下を含むが、限定されない:アセトン;エタノール、オレイル、及びテトラヒドロフリルなどの種々のアルコール;ジメチルスルホキシドなどのアルキルスルホキシド;ジメチルアセトアミド;ジメチルホルムアミド;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドンなどのピロリドン;コリドン等級(Kollidon grade)(ポビドン、ポリビドン);尿素;並びに、Tween 80(ポリソルベート80)、及びSpan 60(ソルビタンモノステアレート)などの種々の水溶性、又は水不溶性糖エステル。
また、医薬組成物若しくは剤形のpH、又は医薬組成物若しくは剤形が適用された組織のpHは、1つ以上の活性成分の送達を改善するように調整してもよい。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度、又は張性は、送達を改善するように調整することができる。また、ステアラートなどの化合物を医薬組成物、又は剤形に添加して、送達を改善するために1つ以上の活性成分の親水性、又は親油性を都合よく変化させることができる。この点に関して、ステアラートは、製剤のための脂質媒体として、乳化剤、又は界面活性物質として、及び送達増強剤、又は透過増強剤として役立てることができる。活性成分の異なる塩、水和物、又は溶媒和物を使用して、生じる組成物の特性を更に調整することができる。
(投薬量、及び単位剤形)
ヒト治療において、医師は、彼が予防的処置、又は治療的処置に従って、及び年齢、重量、感染段階、及び治療される対象に特異的なその他の要因に従って、最適であると考える薬量を決定するであろう。特定の実施態様において、用量は、成人について1日あたり約1〜約1000mg、又は成人について1日あたり約5〜約250mg、若しくは1日あたり約10〜50mgである。特定の実施態様において、用量は、成人について1日あたり約5〜約400mg、又は1日あたり25〜200mgである。特定の実施態様において、1日あたり約50〜約500mgの用量率が想定される。
さらなる態様において、その必要のある対象に、本明細書に提供される化合物、又はその医薬として許容し得る塩の有効量を投与することによる、対象におけるHCV感染を治療し、又は予防する方法が提供される。障害、若しくはその1つ以上の症候の予防、又は治療に有効であろう化合物、又は組成物の量は、疾患、又は状態の性質、及び重症度、並びに活性成分が投与される経路によって変化するであろう。また、頻度、及び投薬量も、投与される具体的な療法(例えば、治療薬、又は予防薬)、障害、疾患、又は状態の重症度、投与の経路、並びに対象の年齢、体、重量、反応、及び過去の病歴に応じて、それぞれの対象について特異的な要因に従って変化するであろう。有効な用量は、インビトロ、又は動物モデル試験系に由来する用量-応答曲線から推定してもよい。
特定の実施態様において、組成物の例示的な用量には、対象、又は試料重量のキログラムあたりの活性化合物のミリグラム、又はマイクログラム量(例えば、1キログラムあたり約10マイクログラム〜1キログラムあたり約50ミリグラム、1キログラムあたり約100マイクログラム〜1キログラムあたり約25ミリグラム、又は1キログラムあたり約100マイクログラム〜1キログラムあたり約10ミリグラム)を含む。本明細書に提供した組成物については、特定の実施態様において、対象に投与される投薬量は、活性化合物の重量に基づいて、対象の体重の0.140mg/kg〜3mg/kgである。特定の実施態様において、対象に投与される投薬量は、対象の体重の0.20mg/kg〜2.00mg/kgの間、又は0.30mg/kg〜1.50mg/kgの間である。
特定の実施態様において、本明細書に記述した状態に対する本明細書に提供した組成物の推奨される1日量範囲は、1日あたり約0.1mg〜約1000mgの範囲内にあり、単一の1日1回用量として、又は1日を通じて分割用量として与えられる。一つの実施態様において、1日量は、等しく分割された用量で1日2回投与される。特定の実施態様において、1日量範囲は、1日あたり約10mg〜約200mgの間、その他の実施態様において、1日あたり約10mg〜約150mgの間、さらなる実施態様において、1日あたり約25〜約100mgの間にであるべきである。場合によっては、当業者には明らかであろうとおり、本明細書に開示した範囲外の活性成分の投薬量を使用する必要があるかもしれない。更にまた、医療従事者、又は治療する医師は、対象の反応と組み合わせて、療法を中断し、調整し、又は終える方法、及び時を知っているだろうことに留意されたい。
当業者には容易にわかるであろうとおり、異なる治療上有効量が、異なる疾患、及び状態に適用されるであろう。同様に、このような障害を予防し、管理し、治療し、又は寛解させるために十分であるが、本明細書に提供した組成物に付随する有害作用を引き起こすには不十分か、又は減少させるのに十分な量も、上記した投薬量、及び用量頻度スケジュールに包含される。更に、対象に本明細書に提供した組成物の複数薬剤が投与されるときに、投薬量の全てが同じである必要はない。例えば、対象に投与される投薬量は、組成物の予防効果、又は治療効果を改善するように増加してもよく、又は特定の対象が経験する1つ以上の副作用を減少させるように減少してもよい。
特定の実施態様において、対象における障害、若しくはその1つ以上の症候を予防し、治療し、管理し、又は寛解させるために投与される、活性化合物の重量に基づいた、本明細書に提供した組成物の投薬量は、対象の体重の0.1mg/kg、1mg/kg 2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、10mg/kg、又は15mg/kg以上である。別の実施態様において、対象における障害、若しくはその1つ以上の症候を予防し、治療し、管理し、又は、寛解させるために投与される、本明細書に提供した組成物の投薬量、又は組成物は、0.1mg〜200mg、0.1mg〜100mg、0.1mg〜50mg、0.1mg〜25mg、0.1mg〜20mg、0.1mg〜15mg、0.1mg〜10mg、0.1mg〜7.5mg、0.1mg〜5mg、0.1〜2.5mg、0.25mg〜20mg、0.25〜15mg、0.25〜12mg、0.25〜10mg、0.25mg〜7.5mg、0.25mg〜5mg、0.5mg〜2.5mg、1mg〜20mg、1mg〜15mg、1mg〜12mg、1mg〜10mg、1mg〜7.5mg、1mg〜5mg、又は1mg〜2.5mgの単位投与量である。
特定の実施態様において、治療、又は予防は、本明細書に提供される化合物、又は組成物の1つ以上の負荷用量で開始して、1つ以上の維持用量が続くことができる。このような実施態様において、負荷用量は、例えば、1日〜5週まで間、1日あたり約60〜約400mg、又は1日あたり約100〜約200mgであることができる。負荷用量には、1つ以上の維持用量が続くことができる。特定の実施態様において、それぞれの維持用量は、独立して、1日あたり約10mg〜約200mg、1日あたり約25mg〜約150mg間、又は1日あたり約25〜約80mg間である。維持用量は、毎日投与することができ、単一用量として、又は分割用量として投与することができる。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、又は組成物の用量は、対象の血液、又は血清中の活性成分の定常状態濃度を達成するように投与することができる。定常状態濃度は、当業者が利用できる技術に従った測定によって決定することができ、又は対象の身長、重量、及び年齢などの身体的特徴に基づくことができる。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、又は組成物の十分な量は、約300〜約4000ng/mL、約400〜約1600ng/mL、又は約600〜約1200ng/mLの対象の血液、又は血清中の定常状態濃度を達成するように投与される。一部の実施態様において、負荷用量は、1〜5日の間、約1200〜約8000ng/mL、又は約2000〜約4000ng/mLの定常状態血液、又は血清中濃度を達成するように投与することができる。特定の実施態様において、維持用量は、約300〜約4000ng/mL、約400〜約1600ng/mL、又は約600〜約1200ng/mL対象の血液、又は血清中の定常状態濃度を達成するように投与することができる。
特定の実施態様において、同じ組成物の投与を繰り返してもよく、投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2月、75日、3月、又は6月まで離してもよい。その他の実施態様において、同じ予防薬、又は治療薬の投与を繰り返してもよく、投与は、少なくとも少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2月、75日、3月、又は6月まで離してもよい。
特定の態様において、投与のために適した形態の、化合物、又は医薬として許容し得る塩を含む単位投薬量が本明細書に提供される。このような形態は、上で詳述してある。特定の実施態様において、単位投薬量は、1〜1000mg、5〜250mg、又は10〜50mgの活性成分を含む。詳細な実施態様において、単位投薬量は、約1、5、10、25、50、100、125、250、500、又は1000 mgの活性成分を含む。このような単位投薬量は、当業者に周知の技術に従って調製することができる。
第2の薬剤の投薬量が、本明細書に提供した併用療法に使用される。特定の実施態様において、HCV感染を予防し、又は治療するために使用されたか、又は現在使用されているものよりも低い投薬量が、本明細書に提供した併用療法に使用される。第2の薬剤の推奨される投薬量は、当業者の知識から得ることができる。臨床用途のために承認されているこれらの第2の薬剤については、例えば、推奨される投薬量は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Hardmanら編、1996、Gilman& Goodmanの治療学の基礎の薬理学的基礎(Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis Of Basis Of Therapeutics)、第9版、Mc-Graw-Hill, New York;医師用卓上参考書(hysician's Desk Reference (PDR))、第57版、2003、Medical Economics Co., Inc., Montvale, NJにおいて記述されている。
種々の実施態様において、療法(例えば、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤)は、5分未満の間隔で、30分未満の間隔で、1時間間隔で、約1時間間隔で、約1時間〜約2時間間隔で、約2時間〜約3時間間隔で、約3時間〜約4時間間隔で、約4時間〜約5時間間隔で、約5時間〜約6時間間隔で、約6時間〜約7時間間隔で、約7時間〜約8時間間隔で、約8時間〜約9時間間隔で、約9時間〜約10時間間隔で、約10時間〜約11時間間隔で、約11時間〜約12時間間隔で、約12時間〜18時間間隔で、18時間〜24時間間隔で、24時間〜36時間間隔で、36時間〜48時間間隔で、48時間〜52時間間隔で、52時間〜60時間間隔で、60時間〜72時間間隔で、72時間〜84時間間隔で、84時間〜96時間間隔で、又は96時間〜120時間間隔で投与される。種々の実施態様において、療法は、24時間間隔以内、又は48時間間隔以内で投与される。特定の実施態様において、2つ以上の療法が、同じ患者の来診内に投与される。その他の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤は、同時に投与される。
その他の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤は、約2〜4日間隔で、約4〜6日間隔で、約1週間隔で、約1〜2週間隔で、又は2週以上の間隔で投与される。
特定の実施態様において、同じ薬剤の投与を繰り返してもよく、かつ投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2月、75日、3月、又は6月まで離してもよい。その他の実施態様において、同じ薬剤の投与を繰り返してもよく、かつ投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2月、75日、3月、又は6月まで離してもよい。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤は、本明細書に提供される化合物がその他の薬剤と共に作用して、これらが別に投与される場合よりも増加した利益を提供するようにすることができるように、順番に、及びある時間間隔で患者、例えばヒトなどの哺乳類に投与される。例えば、第2の活性薬剤は、同時に、又は時間内の異なる位置にて任意の順序で連続して投与することができるが;しかし、同時に投与されない場合、これらは、所望の治療効果、又は予防効果を提供するように適時に十分近くに投与されるべきである。一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の活性な薬剤は、重複するときにそれらの効果を及ぼす。それぞれの第2の活性薬剤は、任意の適切な形態で、及び任意の適切な経路によって、別々に投与することができる。その他の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、第2の活性薬剤の投与前に、同時に、又は後に投与される。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤は、患者に周期的に投与される。サイクリング療法には、しばらくの間の第1の薬剤(例えば、第1の予防薬、又は治療薬)の投与、続くしばらくの間の第2の薬剤及び/又は第3の薬剤(例えば、第2、及び/若しくは第3の予防薬又は治療薬)の投与を含み、この連続的投与を繰り返す。サイクリング療法は、療法の1つ以上に対する耐性の発症を減少させることができ、療法の1つの副作用を回避すること、若しくは減少させることができ、及び/又は治療の有効性を改善することができる。
特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物、及び第2の活性薬剤は、約3週未満、約2週ごとに1回、約10日ごとに1回、又は約1週ごとに1回のサイクルで投与される。1サイクルには、サイクルごとに約90分、サイクルごとに約1時間、サイクルごとに約45分にわたる輸液による本明細書に提供される化合物、及び第2の薬剤の投与を含むことができる。それぞれのサイクルには、少なくとも1週の休養、少なくとも2週の休養、少なくとも3週の休養を含むことができる。投与されるサイクル数は、約1〜約12サイクル、より典型的には約2〜約10サイクル、より典型的には約2〜約8サイクルである。
その他の実施態様において、治療の経過は、患者に同時に投与され、すなわち、第2の薬剤の個々用量は、本明細書に提供される化合物が第2の活性な薬剤と共に働くことができるような時間的間隔内に更に別々に投与される。例えば、1つの成分を、2週間ごとに1回、又は3週ごとに1回投与することができるその他の成分と組み合わせて、1週ごとに1回投与することができる。言い換えると、投薬処方計画は、治療が同時、又は同じ日の間に投与されない場合であっても、同時に実施される。
第2の薬剤は、本明細書に提供される化合物と相加的、又は相乗的に作用することができる。一つの実施態様において、本明細書に提供される化合物は、同じ医薬組成物において、1つ以上の第2の薬剤と同時に投与される。別の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、別々の医薬組成物において、1つ以上の第2の薬剤と同時に投与される。更に別の実施態様において、本明細書に提供される化合物は、第2の薬剤の投与の前、又は後に投与される。また、同じ、又は異なる投与の経路、例えば経口、及び非経口的による本明細書に提供される化合物と第2の薬剤との投与が想定される。特定の実施態様において、本明細書に提供される化合物が、毒性を含むが、限定されない有害な副作用を潜在的に生じる第2の薬剤と同時に投与されるときに、第2の活性薬剤は、有害な副作用が誘発される閾値以下に低下する用量にて都合よく投与することができる。
(例示的な投薬量、及び治療方法)
一つの実施態様において、任意に医薬として許容し得る担体中の、単独で、又は別の抗フラビウイルス科剤と組み合わせて、若しくは交互に投与される、約1mg/日〜約150mg/日の量の化合物1を投与することを含む、ヒトを含む宿主におけるフラビウイルス科感染の治療のための方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、投与される化合物1の量は、約5mg/日〜約100mg/日である。特定の実施態様において、投与される化合物1の量は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100mg/日である。特定の実施態様において、投与される化合物1の量は、約5、10、25、50、75、又は100mg/日である。
特定の実施態様において、任意に医薬として許容し得る担体中の、リバビリンの治療上有効量と組み合わせて、又は交互に、約1mg/日〜約150mg/日の量の化合物1を投与することを含む、ヒトを含む宿主におけるフラビウイルス科感染の治療のための方法が本明細書に提供される。一つの実施態様において、投与されるリバビリンの量は、約800mg〜約1400mgである。一つの実施態様において、本方法は、約5mg/日〜約100mg/日の量の化合物1、及び約800mg〜約1400mgの量のリバビリンを投与することを含む。特定の実施態様において、投与される化合物1の量は、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、又は100mg/日であり、リバビリンの量は、約800mg、1000mg、1200mg、又は1400mgである。特定の実施態様において、投与される化合物1の量は、約5、10、25、50、75、又は100mg/日であり、リバビリンの量は、約800mg、1000mg、1200mg、又は1400mgである。
(キット)
また、HCV、及び/又はHBV感染などの肝臓障害の治療の方法に使用するためのキットが提供される。キットには、本明細書に提供される化合物又は組成物、第2の薬剤又は組成物、及び障害を治療するための使用法に関する情報を医療提供者に提供する説明書を含むことができる。説明書は、印刷形態で、又はフロッピーディスク、CD、若しくはDVDなどの電子媒体の形態で、又はこのような説明書が得られるようなウェブサイトアドレスの形態で提供してもよい。本明細書に提供される化合物若しくは組成物、又は第2の薬剤、若しくは組成物の単位投与量には、対象に投与されたときに、該化合物若しくは組成物の治療的は予防的に有効な血漿レベルを少なくとも1日間対象において維持することができる投薬量を含むことができる。一部の実施態様において、化合物、又は組成物は、無菌の水性医薬組成物、又は乾燥粉末(例えば、凍結乾燥された)組成物として含めることができる。
一部の実施態様において、適切なパッケージングが提供される。本明細書に使用される「パッケージング」には、系において慣習的に使用され、かつ対象に投与するために適した本明細書に提供される化合物及び/又は第2の薬剤を固定された区切り内に保持することができる、固体マトリックス、又は材料を含む。このような材料には、ガラス、及びプラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリカーボネート)、瓶、バイアル、紙、プラスチック、及びプラスチック-箔積層エンベロープ、その他を含む。eビーム滅菌技術が使用される場合、パッケージングは、内容物の滅菌を可能にするために十分に低い密度を有するべきである。
以下の実施例は、本明細書に提供した代表的化合物の合成を例証する。これらの実施例は、請求した主題の範囲を限定することは意図されないし、これらは限定するものとは解釈されない。請求した主題の範囲は、特に本明細書に記述したもの以外の別の方法で実践してもよいことが明らかであろう。主題の多数の修正変更は本明細書における教示を考慮して可能であり、従って、請求した主題の範囲内にある。
(実施例1)
(2'-C-メチルグアノシンのヒドロキシtBuSate-ホスホロアミダート誘導体(化合物3)の調製)
Figure 2011526893
(工程1:{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)H-ホスホナート)
Figure 2011526893
9-(2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル)グアニン(4.87mmol)、及びS-(2-ホスファイト-エチル)2,2-ジメチル-3-トリフェニルメチルオキシ-チオプロピオナートトリエチルアミン塩(6.34mmol)のピリジン(75ml)中の撹拌溶液に、-15℃にて、窒素下でピバロイルクロライド(9.74mmol)を滴状に添加した。反応混合物を2時間-15℃にて撹拌した。ジクロロメタン、及びNH4Cl溶液を添加した。有機相を分離してNH4Cl溶液で洗浄し、Na2SO上で乾燥し、濾過して、減圧下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィ(DCM/MeOH)によって精製し、表題化合物を得た。
分子式C37H42N5O9PS。
Figure 2011526893
(工程2:{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)ホスホロアミダート)
Figure 2011526893
四塩化炭素(8ml)中の化合物1-1(0.76mmol)の冷却した溶液(-45℃)に、0.5MのNH3のジオキサン(3.80mmol、8ml)中の溶液を添加した。反応混合物を-15℃〜-1O℃の間で3時間撹拌した。揮発性物質を真空中で蒸発した。得られた残渣をジクロロメタンと共に共蒸発させて、次の工程のために精製することなく使用した。ベージュ固体。分子式C37H43N6O9PS。スキャンES+ 779(M+H)+
(工程3:2'-C-メチルグアノシンのヒドロキシtBuSate-ホスホロアミダート誘導体)
Figure 2011526893
化合物1-2(0.78mmol)をAcOH水溶液80%(31ml)中で室温にて8時間撹拌した。EtOAc(20ml)を添加して、水層を減圧下で濃縮した。粗製物質をC18クロマトグラフィー(水/アセトニトリル)によって精製して、表題化合物を得た。白色粉末。分子式C18H29N6O9PS。
Figure 2011526893
(実施例2)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イルホスホロアミダート(化合物4)の調製)
Figure 2011526893
{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)ホスホロアミダート(化合物3)(0.20mol)をNH3(4ml)で飽和したメタノールの溶液に0℃にて溶解した。反応混合物を30℃にて0分間、及び室温にて2時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、粗製物質を勾配0〜3%のメタノールで溶出する逆相(C 18)シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体として表題化合物(化合物4)を得た。分子式C11H17N6O7P。
Figure 2011526893
(実施例3)
([(2R)2-C-メチル-β-D-リボフラノシル]-グアニン}-5'-モノホスフェート(化合物5)の調製)
Figure 2011526893
トリエチルホスフェート(825μL)中の9-(2-C-メチル-β-D-リボフラノシル)グアニン(0.33mmol)の撹拌溶液に、ホスホリルクロライド(75μL、1.07mmol)を0℃にて添加した。この反応混合物を5℃にて一晩撹拌した。反応をTEAB 1M(pH = 7,5、15mL)で慎重にクエンチし、0℃にて20分撹拌し、次いで水、及び酢酸エチルで希釈した。水相を減圧下で濃縮した。粗製物質をTEABで溶出するDEAE-セファデックスクロマトグラフィーに供した)。所望の画分を合わせて、減圧下で濃縮して、水/メタノールの混合物で共蒸発させて、最後に水で共蒸発させた。生じる残渣を、準分取HPLCで精製した。予想される生成物を含む画分を減圧下で濃縮し、水/メタノールの混合物で共蒸発させて、水から凍結乾燥させた。トリエチルアンモニウム塩モノホスフェートをDowex Na+樹脂カラムに対して水で溶出させ、凍結乾燥の後にナトリウム塩を得た。白色固体。分子式C11H15N5O8P Na。
Figure 2011526893
(実施例4)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-エリスロ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(カルボキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)ベンジルアミンホスホロアミダート(化合物11)の調製)
Figure 2011526893
(工程1:2,2-ジメチルマロン酸-ジ-tert-ブチルエステル)
Figure 2011526893
化合物3-5は、Synthesis、1983、135に記述された手順に従ってジメチルマロン酸から合成した。黄色の油。分子式C13H24O4
Figure 2011526893
(工程2:2,2-ジメチルマロン酸-tert-ブチルエステル)
Figure 2011526893
化合物3-6は、J. Org. Chem、2004、69、6185に記述された手順に従って化合物5から合成した。白色固体。分子式C9H16O4
Figure 2011526893
(工程3:2-(2-ヒドロキシ-エチルスルファニルカルボニル)-2-メチル-プロピオン酸-tert-ブチルエステル)
Figure 2011526893
トルエン(6ml)、及びDMF(455μl)のanh混合物中の化合物3-6(1.30mmol)の撹拌溶液に、1,1'-カルボニルジイミダゾール(1.69mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、トルエン/DMF(93/7、v/v)で希釈して、-16℃に冷却して、2-メルカプトエタノール(1.69mmol)で処理した。混合物を-15℃〜-5℃の間で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣をDCMに吸収させて、水で洗浄した。有機物を分離して、Na2SO4上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、表題化合物を得た。黄色の油。分子式C11H20O4S。
Figure 2011526893
(工程4:S-(2-ホスファイト-エチル)-2,2-ジメチル-スルファニルカルボニルプロピオン酸tert-ブチルエステルトリエチルアミン)
Figure 2011526893
ピリジン(6ml)に溶解した化合物3-7(1.3mmol)を亜リン酸(13mmol)に添加した。反応混合物を0℃に冷却して、ピバロイルクロライド(7.15mmol)を添加した。混合物を室温に温めて、3時間撹拌した。反応を慎重に1MのTEAB水溶液(3ml)でクエンチして、EtOAc(50ml)で希釈して、0.5MのTEAB(15ml)で洗浄した。有機物を分離して、Na2SO4上で乾燥させて、減圧下で濃縮し、トルエンと共蒸発させて、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM+1%TEA/DCM, MeOH10%, TEA1%)によって精製して、表題化合物を得た。黄色の油。分子式C11H20NO6PS。
Figure 2011526893
(工程5:{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-エリスロ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(tert-ブチルカルボキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)H-ホスホナート)
Figure 2011526893
化合物3-9は、化合物1-1について記述したとおりの手順に従って、9-(2-C-メチル-β-D-リボフラノシル)グアニン、及びS-(2-ホスファイトエステル-エチル)-2,2-ジメチル-スルファニルカルボニルプロピオン酸tert-ブチルエステルトリエチルアミン塩から合成した。淡黄色油。分子式C22H34N5O10PS。スキャンES+592(M+H)+
(工程6:{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-エリスロ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(tert-ブチルカルボキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)ベンジルアミンホスホロアミダート)
Figure 2011526893
四塩化炭素(8.4 ml)中の化合物3-9(0.84mmol)の撹拌溶液に、ベンジルアミン(8.4mmol)を滴状に添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100ml)で希釈して、1N HCl(50ml)で洗浄した。有機物を分離して、Na2SO4上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、表題化合物を得た。白色固体。分子式C29H41N6O10PS。スキャンES+697(M+H)+
(工程7:{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-エリスロ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(カルボキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)ベンジルアミンホスホロアミダート)
Figure 2011526893
DCM(1ml)中の化合物3-10(0.07mmol)の撹拌溶液に、TFA(2.24mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌して、次いでTFA(1.12mmol)を添加して、混合物を更に1時間撹拌したままにした。溶媒を蒸発させた。粗製物質を分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た。白色固体。分子式C25H33N6O10PS。
Figure 2011526893
(実施例5)
([(2R)-2-メチル-β-D-リボリボフラノシル]グアニン-N-ベンジルアミニル-5'-モノホスフェート(塩)(化合物2、ナトリウム塩))
Figure 2011526893
化合物1(0.24mmol)をNH3/MeOH(7N)(10ml)中で室温にて5時間撹拌した。混合物を蒸発させて、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(水/アセトニトリル)によって精製して、Dowex Na+樹脂カラムに対して水で溶出して、凍結乾燥後にナトリウム塩を得た。白色固体。分子式C18H23N6O7P。
Figure 2011526893
(実施例6)
([(2R)-2-メチル-β-D-リボリボフラノシル]グアニン5'-ジホスフェート)
Figure 2011526893
化合物5-4(0.276mmol)をBu3N(1.1mmol)を含む水(0.7ml)に溶解した。混合物を減圧下で濃縮して、ピリジンと3回、及びトルエンと2回共蒸発させた。DMF(2.25ml)を、続いて1,1-カルボジイミダゾール(1.68mmol)を添加した。混合物を16時間撹拌して、TEAB(7ml)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌して、水(中性のpH)で加水分解して、減圧下で濃縮した。粗製物質をSephadex-DEAE-A25 5(Fluka)カラムを通してTEABで溶出させて、分取HPLCによって精製した。得られた白色粉末をDowex Na+樹脂カラムに対して水で溶出させ、凍結乾燥後、ナトリウム塩を得た。白色固体。分子式C11H15N5Na2O11P2
Figure 2011526893
(実施例7)
([(2R)-2-メチル-β-D-リボリボフラノシル]グアニン5'-トリホスフェート(ナトリウム塩))
Figure 2011526893
トリエチルホスフェート(1ml)中の9-(2-C-メチル-β-D-リボフラノシル)グアニン(0.40mmol)の溶液に、ホスホリルクロライド(1.08mmol)を0℃にて添加した。この反応混合物を5℃にて一晩撹拌した。トリブチルアンモニウムピロリン酸(PPi/Bu3N 1/1,5、1g、2.19mmol)をDMF無水物(2mL)に溶解した。2.4mLのこの溶液を反応混合物に添加した。次いで、混合物を0℃にて1分間撹拌した。反応をTEAB 1M(pH = 7,5、5mL)で慎重にクエンチし、0℃にて20分撹拌して、次いで水、及び酢酸エチルで希釈した。水相を減圧下で濃縮した。粗製物質をDEAE-Sephadex-クロマトグラフィー(TEAB溶出した)に供した。所望の画分を合わせて、減圧下で濃縮して、水/メタノールの混合物と共蒸発させて、最後に水と共蒸発させた。生じる残渣を準分取HPLCで精製した。トリエチルアンモニウム塩トリホスフェートをDowex Na+樹脂カラムに対して水で3回溶出させ、凍結乾燥後、ナトリウム塩を得た。白色粉末。分子式C29H63N8Na3O14P3
Figure 2011526893
(実施例8)
(O-(ヒドロキシル-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-2'-C-メチルグアノシン-5'-イルホスフェート(ナトリウム塩))
Figure 2011526893
化合物1(0.11mmol)を1N HCl水溶液に溶解して、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーC18(水/アセトニトリルで溶出)によって精製して、Dowex Na+樹脂カラムに対して水で溶出し、凍結乾燥後にナトリウム塩を得た。白色粉末。
Figure 2011526893
(実施例9)
(ジアステレオマー比>1.00:1.00での粗製化合物1の精製)
粗製化合物1は、逆相クロマトグラフィーによって精製した(調製したBakerbond 40μm C-18 RP-シリカ−100%のアセトニトリルから100%のH2Oへの勾配で洗浄)。粗製物をテトラヒドロフラン、H2O、及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解した。
段階的な勾配で穏やかな真空下で溶出*:
Figure 2011526893
純粋化合物1は、25%のMeCNの数画分後に得られた。化学的に純粋な画分(>1.00:1.00のジアステレオマーな合物)を2〜6℃にて15時間貯蔵後に、沈殿した固体(主にジアステレオマー2)を濾過して、32〜38℃にて真空下で乾燥させ、純粋なジアステレオマー2を生じた(ジアステレオマー純度:98%)。
固体の化学的純度を後述した方法Aを使用してHPLCによって調べた。ジアステレオマー純度をキラルHPLC、及び31P NMRによって調べた。
(実施例10)
(化合物1、ジアステレオマー1の単離:)
化合物1、ジアステレオマー1は、CombiFlash精製系での逆相カラムクロマトグラフィ(C18シリカゲル)を使用して分離した。ジアステレオマー(1g、83/17ジアステレオマー2/1、化学的純度=97.3%)の混合物をTHF/水(3:1、4ml)に溶解した。溶液を予め平衡化したC18カラム(再使用可能なRediSep RfC18、13Og)に添加して、勾配メタノール/水(40/60〜50/50、流速= 50ml/分)で溶出させた。最初に溶出された異性体がジアステレオマー1であった。画分を化学物質、及びジアステレオマー1のジアステレオ異性の純度についてHPLCによって調べた。透明な画分を合わせて、真空中で蒸発させ、ジアステレオマー1を得た。正味=290mg;化学物質、及びジアステレオマー純度>99%(AUC、それぞれHPLC方法A、及びHPLC方法B)。
(HPLC方法A:化学的純度)
カラム:Zorbax Eclipse XDB-C8;4.6x75mm 3.5 Micron
移動相A:アセトニトリル
移動相B:0.01 M酢酸アンモニウム緩衝液、PH=4.4
カラム温度:28℃
流速:1.4ml/分
検出:UV254nm、UV272nm
Figure 2011526893
方法B:化合物1ジアステレオマーを分割するためのHPLC法
カラム:Agilent Eclipse XDB C1;4.6xl50mm 5 Micron
移動相A:メタノール
移動相B:水
流速:1.Oml/分
検出:UV272nm
Figure 2011526893
保持時間:
化合物1、ジアステレオマー2:16.5±0.5分
化合物1、ジアステレオマー1:14.4±0.5分
図1は、化合物1のジアステレオマー1、及び2に対応する、化合物1の2つのジアステレオマーの分割を示すHPLCトレースを提供する−トレースにおける2つのピーク、ピーク1、及びピーク2。
(実施例11)
(A.化合物1の調製)
Figure 2011526893
化合物1は、1:1の比のホスホラスジアステレオマーの混合物として合成した。化合物1に対する2'-C-メチルグアノシンから単離された全収率は、典型的には30〜35%である。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
2'-C-メチルグアノシンをアセトニトリル中でアルゴン下で懸濁させて、硫酸ナトリウム無水物(2.5eq)を添加した。5分間撹拌した後、ベンゼンボロン酸を一部分に添加して、混合物を1時間還流した。1H-NMRによる反応混合物の解析(NMR試料調製:およそ0.1mlの反応アリコートをアルゴン流下で送風乾燥して、アセトニトリルを除去し、残渣をd6-DMSOに溶解した)は、>96:4生成物:出発材料の比を示した。
還流にて2時間後、混合物をアルゴン下で25℃に冷却して、さらなる硫酸ナトリウム無水物(1.0eq)を添加した。生じる混合物を次の工程のために直接使用した。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
ホスホナート10-3をアセトニトリル(526mL)に溶解して、アルゴン下で2'-C-メチルグアノシン-ボロナート10-2の粗製混合物に添加した。次いでこの混合物をアルゴン下で5℃に冷却した。別々に、ピリジンをアルゴン下でピバロイルクロライドで処理して、生じる混合物をボロナート-ホスホナート反応フラスコに内部温度を8℃以下に保持しつつ滴状に添加した(1.5時間にわたって)。8℃にて30分間撹拌した後に、HPLCによる解析(Test20;254nm)は、〜1.5:1のP-H生成物対2'-C-メチルグアノシンの比を示した。反応混合物をその後の50分にわたって徐々に14℃に温め、その時点でのHPLCによる解析(Test20;254nm)では、〜6.5:1のP-H生成物対2'-C-メチルグアノシンの比を示した。さらなるPivClは、添加しなかった。
反応の内部温度を低くして、次いで8℃以下に維持した後、ベンジルアミンを滴状に添加し(1時間)、濃い懸濁液を与えた。次いで、確実に内部温度を15℃以下のままにして、四塩化炭素を15分にわたって添加した。反応は、わずかに発熱性であった。15分後のHPLCによる解析(Test20;272nm)では、P-H中間体(Rt 5.26分)の完全な消費、及び生成物(Rt 5.73分)の形成を示した。反応混合物をアルゴン下で4℃にて一晩貯蔵した。
TBME(3L)を添加して、生じる混合物をクエン酸水溶液(22%w/v、9.3L)に注いだ。さらなるTBME(4.4L)を、反応器をリンスするために使用した。二相性の混合物を室温にて45分間撹拌し、ボロナートの切断を行った。残留する固体が水相において観察され、このため、さらなる1Lクエン酸溶液を添加して、適切な相分離を行った。
二相を分離して、水溶液を、HPLC解析によりpH 4になるまで生成物がないことを観察した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(5%w/v;4.7L)でpH 8に塩基性にして、飽和ブライン(2L)の添加後に、層を分離した。HPLC解析により、水性炭酸水素塩層に生成物は観察されなかった。
さらなるTBME(7.4L)を有機層に添加してさらなる生成物の沈澱を誘導し、混合物を室温で2時間撹拌した。
真空下での濾過、及びその後のHPLC解析では、TBME濾液中に少量の生成物を示した。ケーキを水(8L、濾液において生成物なし)、TBME(4L、濾液においてごくわずかな生成物)、及びエタノール(2L、濾液において観察される生成物)で洗浄した。
固体を、ドライエライト吸収剤を使用して真空オーブン(<35℃)において乾燥させ、465gの淡黄色のホスホロアミダート10-4を与えた。
HPLC AUC Test20 @272nm:92%−ホスホナート10-3のバッチに由来する2つの主要な不純物Rt 4.5分(2.5%)、及びRt 5.1分(3.5%)。
収率:67%. 31P NMR比 9.93ppm:9.78ppm = 1.1:1.0。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
ホスホロアミダート10-4をアルゴン下で無水エタノール(4.0L)に溶解した。別々に、塩化アセチルをアルゴン下で慎重に無水エタノール(60OmL)に添加した-非常に発熱性-。こうして精製されたエタノール中のHClの溶液をホスホロアミダート溶液に添加し、これにより内部温度が18℃から2O℃に上がった。更に10OmLの無水エタノールを使用して、反応混合物内の残りのHCl溶液をリンスした。
反応混合物を30分間6O℃に加熱して、その時間後のHPLC解析(Test20 @ 254、又は272nm)では、開始材料(Rt 5.7分)の主生成物(Rt 3.32分)への完全な変換を示した。
合計45分の反応時間の後、混合物を25〜3O℃に冷却し、固体炭酸水素ナトリウム(2.3kg)を添加して、内部温度を25〜3O℃に保持しつつ、1時間撹拌した。pHは、pH Colorfastインジケータ片を使用してモニターして、pH 5〜6であることが分かった。
混合物を、セライトを介して濾過して、エタノール(4L)、及びテトラヒドロフラン(1.5L)で洗浄した。濾液を35℃にて真空下で濃縮し、固体(356g)を与えた。トリチル副生成物を除去するための35℃にて15分間のTBME(1.5L)でのトリチュレーションにより、固体を得て、これを濾過して、TBME(750ml)で洗浄して、乾燥させ、粗製物10-5を与えた(268g;78%のHPLC Test20 AUC @272nm )。生成物は、HPLC解析により、濾液中に観察されなかった。
268gの粗製化合物1を逆相クロマトグラフィーによって精製した(3kgの調製したBakerbond 40 μm C-18 RP-シリカ−100%のアセトニトリルから100%のH2Oへの勾配で洗浄)。粗製物をテトラヒドロフラン(225mL)、H2O(75mL)、及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(75ml)に溶解した。135g、>98%純度HPLCが得られた。
Test20 AUC @272nm(59%、収率)。
典型的な分析データは、下記に示してある:
化合物1:C25H35N6O9PS 626.62gmol-1
HPLC AUC(方法Test20):99%@272nm 、Rt 3.32分
Figure 2011526893
(B.化合物1、ジアステレオマー2の調製)
Figure 2011526893
(手順1
化合物1(ジアステレオマーの混合物)の合成-塩化アセチル/エタノールを媒介した脱トリチル化反応)
Figure 2011526893
無水エタノール(3.3L)中の化合物10-4の懸濁液(229.Og、264mmol、89%純度、ジアステレオマー比2:1 TrO-A:TrO-B)に、塩化アセチル(37.5ml、527mmol)を5分の期間にわたって滴下漏斗を介して添加した。生じる混合物を加熱マントル上で6O℃に加熱して、6O℃にて1時間保持した。HPLCは、反応が完了したことを示した(方法A、AUC、272nm、0.5%未満の化合物10-4が検出された)。
ワークアップ:反応混合物を氷浴上で28℃に冷却した;硫酸ナトリウム無水物(65g)を添加した。次いで、冷却浴を除去した。炭酸水素ナトリウム粉末(1.2kg)を1時間の期間にわたって一部に添加した。混合物を30分間RTにて撹拌した;混合物のpHは、〜7であった。次いで、不溶性固体を減圧濾過によって除去した。フィルターケーキをエタノール(700ml)、及びTHF(700ml)で洗浄した。濾液をロータバップ上で約200mlの容積に濃縮した。残渣にtert-ブチルメチルエーテル(TBME)(1L)を入れた。粘着性固体が溶液の外に落ち、フラスコの側面に付着した。次いで、混合物を低温室(4℃)において一晩置いた。
TBMEを上記の混合物からデカントした。さらなるTBME(200ml)を添加し、5分間回旋することによって固体の残渣を洗浄した。TBMEをデカントして、粗製物を得た。
(化合物1、ジアステレオマー2の単離/精製:)
上記の粗製物質をTHF(520ml)、及び水(30ml)に懸濁した。少量(約5ml)の飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加し、pHを7.5に調製した(開始pH=6、pH紙)。混合物を丸底フラスコにおいて周りを15分間回旋させた。更に多くのTHF(280ml)を混合物に添加した。5分間撹拌した後に、固体を減圧濾過によって収集した。フィルターケーキをTHF(120ml)、及び水(140ml)で洗浄して、4O℃にて真空オーブンにおいて乾燥させた。化合物1、ジアステレオマー2が白色固体として得られた。正味= 55.Og、化学的純度=97%(AUC、HPLC方法A、実施例10を参照されたい);ジアステレオマー純度=97.7% (AUC、HPLC)。
(手順2)
(化合物1(ジアステレオマーの混合物)の合成−塩化アセチル/エタノールを媒介した脱トリチル反応:)
Figure 2011526893
無水エタノール(2.46L)中の化合物10-4の懸濁液(231.Og、266mmol、純度90%、ジアステレオマー比2.3:1 TrO-A:TrO-B)に、塩化アセチル(37.8ml、530mmol)を5分の期間にわたって滴下漏斗を介して添加した。生じる混合物を加熱マントル上で6O℃に加熱して、6O℃にて1時間保持した。HPLC結果は、反応が完了したことを示した(方法A、AUC、272nm、1.5%未満の化合物10-4が検出された)。
ワークアップ:反応混合物を3O℃に氷浴の上で冷却した;硫酸ナトリウム無水物(70g)を添加した。次いで、冷却浴を除去した。炭酸水素ナトリウム粉末(2.0kg)を1時間の期間にわたって一部に添加した。混合物を30分間RTにて撹拌して、混合物のpHは、6〜7であった。次いで、不溶性固体を減圧濾過によって除去した。フィルターケーキをエタノール(600ml)、及びTHF(600ml)で洗浄した。濾液をロータバップ上で約200mlの容積に濃縮した。残渣にTBME(1L)を入れて、混合物を35℃にて30分間水浴上で回転した。粘着性固体が溶液の外に落ち、フラスコの側面に付着した。次いで、混合物を一晩低温室(4℃)に置いた。
TBMEを上記の混合物からデカントした。さらなるTBME(400ml)を添加し、5分間回旋することによって固体の残渣を洗浄した。TBMEをデカントし、粗製物を得た。
(化合物1、ジアステレオマー2の単離/精製:)
上記の粗製物質をTHF(400ml)、及び水(40ml)に懸濁した。少量(約7ml)の飽和炭酸水素ナトリウム溶液を添加して、pHを7.5に調製した(開始pH=6、pH紙)。混合物を丸底フラスコにおいて30分間撹拌した。固体を減圧濾過によって収集した。更に多くのTHF(200ml)を混合物に添加し、材料の移行を促進させた。フィルターケーキをTHF(40ml)、及び水(100ml)で洗浄して、4O℃にて真空オーブンにおいて乾燥させた。化合物1、ジアステレオマー2が白色固体として得られた。正味= 50.Og、化学的純度= 97%(AUC、HPLC方法A、実施例10を参照したい);ジアステレオマー純度=94%。材料を以下の通りに更に精製した:ジアステレオマー純度を改善するために、アセトニトリル/水(50ml/450ml)で完全に粉砕した;THF/水(3:1、360ml)に溶解し、極性不純物を除去するために、セライトパッドを介して濾過した(RT=0.7分、HPLC方法A);1H-NMR(δ=11.7ppm)によって観察される未知不純物を除去するためにアセトニトリル/水(50ml/450ml)で第2のトリチュレーション。最終的な透明なジアステレオマー2が、化学物質、及びジアステレオマー純度>99%で得られた。正味=38.5g。
(実施例12)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)H-ホスホナート、化合物11-1)
Figure 2011526893
9-(2-C-メチル-β-D-リボフラノシル)グアニン(4.87mmol)、及びS-(2-ホスファイトエステル-エチル)2,2-ジメチル-3-トリフェニルメチルオキシ-チオプロピオナートトリエチルアミン塩(6.34mmol)のピリジン(75ml)中の撹拌溶液に、-15℃にて窒素下でピバロイルクロライド(9.74mmol)を滴状に添加した。反応混合物を-15℃にて2時間撹拌した。ジクロロメタン、及びNH4Cl溶液を添加した。有機相を分離してNH4Cl溶液で洗浄して、NaSO4上で乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィ(DCM/MeOH)によって精製して、表題化合物11-1を得た。分子式:C37H42N5O9PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2a)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)イソプロピルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
四塩化炭素(10ml)中の化合物11-1(0.98mmol)の溶液に、イソプロピルアミン(4.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。揮発性物質を真空中で蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(DCM/MeOH)によって精製して、表題化合物を得た。ベージュ固体。分子式:C40H49N6O9PS。スキャンES+。 821(M+H)+
(化合物11-3a)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-イソプロピルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
ジクロロメタン(2ml)中の化合物11-2a(0.5mmol)の溶液を室温で15分間トリフルオロ酢酸(160μl)と共に撹拌した。混合物をシリカゲルクロマトグラフィ(DCM/MeOH)によって、次いで精製して、表題化合物を得た。白色粉末。分子式:C21H35N6O9PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2b)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)モルホリニルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2bは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びモルホリンから合成した。ベージュ固体。分子式:C41H49N6O10PS。スキャンES+ 849(M+H)+
(化合物11-3b)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-チオプロピオン酸-S-{9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン-5'-イル]-[(モルホリン-1-イル)ホスフィノイルオキシ]-エチル}エステル)
Figure 2011526893
化合物11-3bは、化合物11-3aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2bから合成した。白色粉末。分子式:C22H35N6O10PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2c)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)tert-ブチルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2cは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びtert-ブチルアミンから合成した。ベージュ固体。分子式:C41H51N6O9PS。スキャンES+ 835(M+H)+
(化合物11-3c)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-tert-ブチルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-3cは、化合物11-3cについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2cから合成した。白色粉末。分子式:C22H37N6O9PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2d)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)N-メチルピペラジルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2dは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びN-メチルピペラジンから合成した。ベージュ固体。分子式:C42H52N7O9PS。スキャンES+ 862(M+H)+
(化合物11-3d)
(3-ヒドロキシ-2,2-ジメチル-チオプロピオン酸-S-{[9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル]-[(4-メチル-ピペラジン-l-イル)-ホスフィノイルオキシ]-エチル}エステル)
Figure 2011526893
化合物11-3dは、化合物11-3aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2dから合成した。白色粉末。分子式:C23H3N7O9PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2e)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-酢酸-エチル-エステルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2eは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びグリシンエチルエステルから合成した。ベージュ固体。分子式:C41H49N6O11PS。スキャンES+ 864(M+H)+
(化合物11-3e)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-酢酸-エチル-エステルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-3eは、化合物11-3aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2eから合成した。白色粉末。分子式:C22H35NO11PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2f)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-酢酸-tert-ブチルエステルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2fは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びグリシンtert-ブチル-エステルから合成した。ベージュ固体。分子式:C43HS3N6O11PS。スキャンES+ 893(M+H)+
(化合物11-3f)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-酢酸-tert-ブチル-エステルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-3fは、化合物11-3aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2fから合成した。白色粉末。分子式:C24H39N6O11PS。
Figure 2011526893
(化合物11-2g)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(トリフェニルメチルオキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-ジメチルアミノ-エチルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-2gは、化合物11-2aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-1、及びジメチル-アミノ-エチルアミンから合成した。分子式:C41H57N7O9PS。スキャンES+ 850(M+H)+
(化合物11-3g)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-ジメチル-アミノ-エチルホスホロアミダート)
Figure 2011526893
化合物11-3gは、化合物11-3aについて記述したとおりの手順に従って、化合物11-2gから合成した。白色粉末。分子式:C22H38N7O9PS。
Figure 2011526893
(化合物11-3h)
({9-[(2R)2-C-メチル-β-D-リボ-フラノシル]-グアニン}-5'-イル-O-(ヒドロキシ-tert-ブチル-S-アシル-2-チオエチル)-N-酢酸ホスホロアミダート)
Figure 2011526893
ジクロロメタン(2ml)中の化合物11-3f(0.16mmol)の撹拌溶液に、TFA(35eq)を添加した。反応混合物を50℃にて30分間、及び室温にて16時間撹拌した。次いで、混合物を蒸発させて、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH)によって精製して、表題化合物を得た。白色粉末。分子式:C20H31N6O11PS。
Figure 2011526893
(実施例13)
(化合物1、ジアステレオマー1、及びジアステレオマー2の生物活性)
化合物1、ジアステレオマー1、及びジアステレオマー2の生物活性は、後述するように酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)によって、及びルシフェラーゼアッセイによってNS4Aタンパク質の発現をモニターすることによって測定した:
(ルシフェラーゼレプリコンアッセイ)
HCVルシフェラーゼレプリコンアッセイは、試験化合物が、HCV遺伝子型1bレプリコン、及びルシフェラーゼ-ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合遺伝子を有するヒト肝癌株化細胞(Huh-7)において3日の処理後の細胞培養におけるHCV複製を阻害する能力を測定する。HCV複製の阻害は、ルシフェラーゼタンパク質発現の定量化によって測定した。HCVルシフェラーゼレプリコンは、ZS11 HCVレプリコンのネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子のアミノ末端にルシフェラーゼ遺伝子を融合することによって構築した。ZS11 HCVレプリコン(Zhu Q、Guo JT、及びSeeger Cの文献、2003)は、SPlレプリコンに由来するが、3つの細胞培養に適応した突然変異:E1202G(NS3)、S2204I(NS5A)、及びD2254E(NS5A)を含む。これらの突然変異は、効率的なインビトロでの複製を可能にする。ルシフェラーゼレポーター遺伝子は、pGL4.13[luc2/SV40]ベクター(Promega Corp.)から増幅した。ルシフェラーゼ-ネオマイシン融合により生じるレプリコン(ZS11-luc)をHuh-7細胞に安定にトランスフェクトして、Zluc株化細胞を得た。
ルシフェラーゼレプリコンアッセイは、以下の通りに要約される:固体の白色96ウェル組織培養プレート(BDファルコン)には、Zluc細胞を播種した。抗ウイルス薬化合物溶液を2×濃縮した貯蔵液として培地中に新たに作製した。8つのさらなる3倍薬物希釈を、合計9希釈について培地中にこれらの貯蔵液から調製した。Zluc細胞を播種して少なくとも4時間にて、組織培養プレートにおける細胞/培地の1容積に、それぞれの2×濃縮薬物希釈の1容積を添加することによって薬物処理を開始した。次いで、細胞を37℃/5%のCO2にて3日間インキュベートした。
次いで、培地/化合物をプレートから除去して、ONE-gloLucuferaseアッセイ試薬(Promega)をそれぞれのウェルに添加した。アッセイプレートを室温で3分間振盪して、それぞれのウェルについてのルシフェラーゼ活性を700nmカットフィルタ(Perkin Elmer)を使用するVictor3Vマルチ標識カウンターで1秒の読取り時間で測定した。EC50値は、Microsoft Excel、及びXLfit 4.1ソフトウェアによって決定される、生じる最良適合方程式からの用量反応曲線から算出した。
(HCVレプリコンアッセイ(NS4A ELISA))
HCVレプリコンアッセイは、試験化合物が、HCV遺伝子型1bレプリコン(GS4.1細胞)を有するヒト肝癌株化細胞(Huh-7)における3日の処理後の細胞培養におけるHCV複製を阻害する能力を測定する。HCV複製の阻害は、酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)を使用して、ウイルスのNS4Aタンパク質の定量化によって測定した。GS4.1株化細胞(Zhu、Guo、及びSeegerの文献 2003)は、Huh-7ヒト肝臓株化細胞に由来し、EMCV IRESプロモーターの制御下にHCV株con1、遺伝子型1からのNS3からNS5Bまでの非構造タンパク質を含むバイシストロン性SP1ΔS HCVレプリコンを安定に有する。加えて、レプリコンは、HCVプロモーターの制御下にネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子を含む(提供先:Dr. Christoph Seeger、Fox Chase Cancer Center、Philadelphia、PA)。
NS4A ELISAアッセイは、以下の通りに要約される。96ウェル組織培養プレートには、GS4.1細胞を播種した。抗ウイルス薬化合物溶液を2×濃縮した貯蔵液として培地中に新たに作製した。8つのさらなる3倍薬物希釈を、合計9希釈について培地中にこれらの貯蔵液から調製した。GS4.1細胞を播種して少なくとも4時間にて、組織培養プレートにおける細胞/培地の1容積に、それぞれの2×濃縮薬物希釈の1容積を添加することによって薬物処理を開始した。次いで、細胞を37℃/5%のCO2にて3日間インキュベートした。
次いで、培地/化合物をプレートから除去して、細胞をアセトン:メタノールで固定し、洗浄液溶液で3回洗浄し、次いで平衡塩類溶液中の10%のウシ胎児血清で1時間ブロックした。細胞を3回洗浄して、抗肝炎C NS4Aモノクローナル抗体(Virogen Corp.)と共に37℃にて2時間インキュベートした。細胞を3回洗浄して、西洋ワサビペルオキシダーゼ抱合ヤギ抗マウス抗体(Zymed)と共に37℃にて1時間インキュベートした。その後、細胞を3回洗浄して、オルトフェニレンジアミン(Zymed)を含む溶液、及び過酸化水素(EMD Biosciences)に暗がりで30分間曝露した。反応を希硫酸(Mallinckrodt Chemicals)で止めて、吸光度をVictor3V 1420マルチ標識カウンター(Perkin Elmer)で測定した。EC50値は、Microsoft Excel、及びXLfit 4.1ソフトウェアによって決定される、生じる最良適合方程式から用量反応曲線から算出した。
(細胞障害性アッセイ)
細胞障害性アッセイは、GS4.1細胞、又はZluc細胞のいずれかにおいて3日間試験化合物で処理した後の細胞の生存度を測定する。アッセイ読出しは、黄色のMTSテトラゾリウム化合物の、紫のホルマザン生成物への生体内還元である。この変換は、NADPH、又はNADHによって媒介され、培養における生存細胞の数に正比例する。細胞障害性アッセイは、以下の通りに要約される。96ウェル組織培養プレートには、GS4.1、又はZluc細胞を播種した。抗ウイルス薬化合物溶液を2×濃縮した貯蔵液として培地中に新たに作製した。8つのさらなる3倍薬物希釈を、合計9希釈について培地中にこれらの貯蔵液から調製した。細胞を播種して少なくとも4時間にて、組織培養プレートにおける細胞/培地の1容積に、それぞれの2×濃縮薬物希釈の1容積を添加することによって薬物処理を開始した。次いで、細胞を37℃/5%のCO2にて3日間インキュベートした。処理の3日後に、CellTiter 96(登録商標)Aqueous One Solution細胞増殖アッセイ(Promega)を、それぞれのウェルにMTS溶液を添加することによって行った。次いで、プレートを37℃/5%のCO2にて3.5時間インキュベートした。次いで、プレートをVictor3V 1420マルチ標識カウンター(Perkin Elmer)において読み込んで、CC50濃度をMicrosoft Excel、及びXLfit 4.1ソフトウェアを使用して決定した。
Figure 2011526893
(実施例14)
(ラット、サル、及びヒト肝臓ミクロソーム分画における化合物1のインビトロでの体内薬物動態)
この研究に使用した試験化合物は、以下のとおりだった:化合物1、純度95%>、化合物4、純度>95%の;化合物3、90%純度、及び化合物2(純度80%)。
貯蔵条件-試験化合物は、光から保護して4〜8℃にて貯蔵し、DMSO貯蔵液は、-2O℃にて貯蔵した。
以下の肝臓細胞成分分画を研究に使用した。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
以下の試薬を研究に使用した:
NADPH再生系溶液A:NADP++グルコース6-リン酸、及び溶液B:BD Gentest、Woburn MAからのグルコース‐6‐リン酸デヒドロゲナーゼ;BD Gentest、Woburn MAからのケトコナゾール;Sigma-Aldrich、St Louis、Moからのジメチルスルホキシド(DMSO)、ブタ肝臓エステラーゼ、及びアルカリホスファターゼ;Fisher Scientific, Pittsburg, PAからのリン酸カリウム、一塩基(K2HPO4);Burdick and Jackson Muskegon、MIからのメタノール、及びアセトニトリル;0.2 Mリン酸カリウム緩衝液pH 7.4は、以下の通りに調製される:100mLの緩衝液のためには、19mL溶液A(13.6gのKH2PO4/0.5L)を81mlの溶液B(17.4gのK2HPO4/0.5L)と混合した。pH調整は、必要ではない。
親化合物1の消失を使用して、そのインビトロでの代謝を評価した。不変の化合物1の相対レベルは、HPLC-UV方法1によって測定した。残留する化合物1は、時刻ゼロ、又は対照からのパーセント相違として報告してある。HPLC-UV系は、以下の通りだった:
Figure 2011526893
推定上の代謝産物の予備同定は、以下のHPLC-UV方法を使用して、観察された代謝産物の保持時間を化学的に合成した標準で得られた保持時間と比較して行った:
Figure 2011526893
方法2によって得られた化合物1(ジアステレオマー1、及び2)、及び代謝産物標準の代表HPLCクロマトグラムを図2に提供してある。
(肝ミクロソーム、及びサイトゾルにおける化合物1安定性)
肝ミクロソーム、又はサイトゾルとのインキュベーションは、インキュベーション時点につき0.1mLの最終容積で行った。DMSO中の保存液からの10μM化合物1(最終的なDMSO濃度は、0.1%であった)を、インキュベーション緩衝液(0.1Mのリン酸カリウム、pH 7.4、5mM MgCl2、及び0.1mM EDTA)に懸濁した、プールしたミクロソームタンパク質(1.0mg/ml)と共に、0〜60分37℃とインキュベートした。ミクロソーム反応をNADPH(3mM終濃度)の添加によって開始した。(a)タンパク質なし、又は(b)NADPHなしでのインキュベーションを対照として用いた。反応を0.2mLの停止液(アセトニトリル)の添加によって終結させた。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をLabconco CentriVap濃縮器を使用して乾燥させて、乾燥残渣を水に再構成させ、HPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UV方法1(上記)によって解析した。
結果:肝ミクロソームにおける化合物1の代謝の程度は、全時間にわたってその枯渇を評価することによって決定して、パーセント(%)残留する化合物1として報告してある(表3)。有意なNADPH依存的代謝が観察された;30分におけるサルにおいて100%、並びにそれぞれ60分におけるラット、及びヒトにおいて64、及び66%。また、実質的なNADPH非依存的代謝がサルにおいて観察され、60分後に残っている不変の化合物1がおよそ60%である。
Figure 2011526893
(CYP3A4阻害)
インキュベーションは、インキュベーション時点につき0.1mLの最終容積で行った。インキュベーション緩衝液(0.1Mのリン酸カリウム、pH 7.4)に懸濁した、プールしたラット(1mg/ml)、サル(0.5mg/ml)、又はヒト(1.0mg/ml)肝ミクロソームをケトコナゾール、又はリトナビル(0.1、及び1μM)の存在下において10μM化合物1とインキュベートした。最終的な溶媒(DMSO、又はメタノール)濃度は、0.2%にて維持した。NADPH再生系(1.3mM NADP+、3.3mMグルコース6リン酸、0.4U/mlのグルコース‐6‐リン酸デヒドロゲナーゼ、及び3.3mM MgCl2、終濃度)の添加によって反応を開始した。阻害剤なしのインキュベーションを対照として用いた。0.2mLの停止液(アセトニトリル)の添加により、30分(サル)、又は60分(ラット、及びヒト)にて反応を終結した。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をLabconco CentriVap濃縮器を使用して乾燥させて、乾燥残渣を水に再構成させ、HPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UV方法1(上記)によって解析した。
さらなる対照インキュベーションを、インキュベーション緩衝液(0.1Mのリン酸カリウム、pH 7.4、5mM MgCl2、及び0.1mM EDTA)に懸濁した、プールしたヒト(0.25mg/ml)肝ミクロソームで行い、ケトコナゾール、又はリトナビル(0.1、及び1μM)の存在下において50μMテストステロン(CYP3A4マーカー基質)とインキュベートした。最終的な溶媒(DMSO、又はメタノール)濃度は、0.2%にて維持した。反応をNADPH(3mM終濃度)の添加によって開始した。阻害剤なしのインキュベーションを対照として用いた。0.2mLの停止液(アセトニトリル)の添加によって、15分後に反応を終結した。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をHPLCガラスバイアルへ移して、HPLC-UVによって解析した。
結果:化合物1のNADPH依存的代謝におけるCYP3A4の潜在的役割を、ケトコナゾール、及びリトナビル、2つのCYP3A4阻害剤を使用して評価して、結果を表4にて要約してある。
Figure 2011526893
化合物1は、サル肝ミクロソームにおいて迅速に代謝されるので、インキュベーション条件をタンパク質含有量を0.5mg/mlに、及びインキュベーション時間を30分に減少することによって調整した。ラット、及びヒトのためのインキュベーション条件は、不変であった;タンパク質は、1mg/mlであり、インキュベーション時間は、60分であった。化合物1の完全な阻害が、3種全てにおいて1μMケトコナゾール、又はリトナビルにて観察され、CYP3Aが肝ミクロソームにおける化合物1のNADPH依存的代謝と関連することを示唆している。ヒト肝ミクロソームにおけるテストステロンの6-β-ヒドロキシル化は、1μMケトコナゾール、又はリトナビルで90%阻害され、阻害剤のために適切な反応条件を証明した。
(化合物1代謝に関連するCYPアイソザイムの同定)
(スーパーソーム)-インキュベーションは、それぞれのCYP450 スーパーソームに提供されたプロトコルに従って、0.1mL反応緩衝液(50〜100mMリン酸カリウム、pH 7.4、又は100mM Tris-HCl(pH 7.4))の最終的容積で行った。それぞれの反応には、4pmoleのCYP450 スーパーソーム、1.3mM NADP+、3.3mMグルコース-6-リン酸、0.4U/mLグルコース-6-ホスフェートデヒドロゲナーゼ、3.3mM MgCl、及び10μM化合物1を含んだ。37℃にて60分間のインキュベーションに続いて、100μLの停止液(アセトニトリル:メタノール;l:l)を添加して、試料を10,000×gにて10分間遠心した。次いで、上清を乾燥させて、10mMリン酸カリウム(pH 5)に再構成し、更にHPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UVによって解析した(上記)。
結果:ヒト組換えCYP酵素を使用して、CYP3A4は、唯一のCYPが触媒する化合物1代謝であることを証明して(表5)、CYP3A4関与を更に確認した。
Figure 2011526893
(代謝産物プロファイリング)
肝ミクロソーム、肝臓サイトゾル、又はブタ肝臓エステラーゼとのインキュベーションは、インキュベーション時点につき0.1mLの最終容積で行った。インキュベーション緩衝液(0.1Mのリン酸カリウム、pH 7.4)に懸濁した、プールしたミクロソームタンパク質(1.0mg/ml)をDMSO(最終的なDMSO濃度は、0.1%であった)中の保存液からの50μM化合物1と共に37℃にて2時間インキュベートした;ミクロソーム反応をNADPH再生系(1.3mM NADP+、3.3mMグルコース-6-リン酸、0.4U/mlのグルコース‐6‐リン酸デヒドロゲナーゼ、及び3.3mM MgCl2(終濃度))の添加によって開始した。NADPHなし、又はタンパク質なしでのインキュベーションを対照として用いた。0.1mLの停止液(アセトニトリル)の添加によって反応を終結した。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をLabconco CentriVap濃縮器を使用して乾燥させて、乾燥残渣を水に再構成させ、HPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UV方法2(上記)によって解析した。
インキュベーション緩衝液(0. 1Mのリン酸カリウム(pH 7.4))に懸濁した、プールした肝臓サイトゾル(1.0mg/mL)のタンパク質をDMSO(最終的なDMSO濃度は、0.1%であった)中の保存液からの10μM化合物1と37℃にて2時間インキュベートした;反応は、試験物の添加と共に開始した。タンパク質なしのインキュベーションを対照として用いた。0.1mLの停止液(アセトニトリル)の添加によって反応を終結した。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をLabconco CentriVap濃縮器を使用して乾燥させて、乾燥残渣を水に再構成させ、HPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UV方法2(上記)によって解析した。
インキュベーション緩衝液(0.1Mのリン酸カリウム(pH 7.4))に懸濁された、ブタ肝臓エステラーゼ(14U)をDMSO(最終的なDMSO濃度は、0.1%であった)中の保存液から10μM化合物1と共に37℃にて60分間インキュベートした;反応を試験物の添加で開始した。タンパク質なしのインキュベーションを対照として用いた。0.1mLの停止液(アセトニトリル)の添加によって反応を終結した。試料を30秒間ボルテックス混合して、次いで10,000×gにて10分間遠心した。上清をLabconco CentriVap濃縮器を使用して乾燥させて、乾燥残渣を水に再構成させ、HPLCガラスバイアルに移して、HPLC-UV方法2(上記)によって解析した。
提唱した代謝産物の代謝安定性を、化合物1について上記の通りに、化学的に合成した標準化合物2、化合物4、及び化合物3をインキュベーすることによって行った。可能な場合、化合物5の形成は、37℃にて、60分間アルカリホスファターゼ(10U)と試料をインキュベートすることによって検証した。
結果:予備的同定を、代謝産物のLC溶出を、利用できる推定上の代謝産物の合成標準のものと比較することによって達成した(図2)。代謝産物割当、及び予備的同定は、表6に要約してある。代謝産物U1、U2、及びU3は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
7つの潜在的代謝産物が観察され、その中の4つは、化合物5、2'-C-メチルグアノイン、並びに化合物3についてのジアステレオマー1、及び2として、合成標準との共溶出に基づいて暫定的に同定された。3つの未知の代謝産物化合物U1、U2、及びU3。化合物3についてのジアステレオマー1、及び2、及び化合物U1、U2、及びU3は、NADPHと行ったインキュベーションにおいて観察され、これらの形成におけるCYP450関与を示唆した。化合物3についてのジアステレオマー1、及び2は、3つ全ての種において観察された。化合物U2は、ラットにおいて観察されるだけであり、化合物U1、及びU3は、サルにおいて観察されるだけだった。化合物5の形成は、NADPHなしのサル、及びヒトミクロソームにおいて観察された。2'-C-メチルグアノシンの5'-モノホスフェートとしてのその同定は、試料を、リン酸基を切断するホスファターゼで処理して、ヌクレオシド2'-C-メチルグアノシンを放出することによって確認した。NADPHとインキュベートした試料における化合物5の形成は、マトリックス干渉のために決定されることができない。しかし、化合物5は、3つ全ての種についてNADPH試料において検出された2'-C-メチルグアノシンに分解することができることに注意すべきであり、化合物5が実際に形成されたことを示唆する。
化合物1の代謝は、肝臓サイトゾルにおいて観察されなかった。ブタ肝臓エステラーゼとの60分インキュベーションにおいて、25%の化合物1は、ミクロソームインキュベーションにおいて観察されなかった代謝産物である化合物2に変換された(表7)。
化合物2は、ミクロソームにおいて(表8)、サイトゾルにおいて(表9)、及びブタ肝臓エステラーゼで(表7)、化合物5への迅速な代謝を受ける。化合物3(ジアステレオマー1、及びジアステレオマー2)における微量(ラットにおいて10%)から適度な(ヒト、及びサルにおいて20〜30%)NADPH依存的代謝に留意されたい(表10)。微量のNADPH非依存的代謝は、サルミクロソームのみにおいてだけでないことに留意されたい(表8)。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
化合物4は、化合物1とのインキュベーション後のいずれの試料においても観察されなかった。この化合物の代謝安定性を、化合物2で観察されたものと同様に化合物5に変換することができるかどうかを理解するために評価した。残留する化合物4に基づいた微量の代謝(10〜20%)のみがNADPHの存在下においてミクロソームにおいて観察された。化合物5の形成は、マトリックス干渉のため、これらの試料において決定することができなかった。NADPH非依存的代謝は、観察されなかった。化合物4の代謝は、肝臓サイトゾル(表9)、又はブタ肝臓エステラーゼ(表7)で観察されなかった。これらの観察は、化合物1とインキュベートした試料における化合物4の欠乏が、化合物2についての場合のように更なる代謝のためでないことを示唆しており、従って、化合物4が化合物1のインビトロでの代謝産物でないことを示唆する。
化合物3の微量(ラットにおいて10%)〜中程度(ヒト、及びサルにおいて20〜30%)のNADPH依存的代謝(表10)に注目されたい。しかし、軽微なNADPH非依存的代謝は、また、サルミクロソーム(表10)のみであることに注目されたい。アルカリホスファターゼでのこの試料の処理により、2'-C-メチルグアノシンの形成を生じ、化合物5が化合物3とのインキュベーション後にサルミクロソームにおいて形成されたことを示唆した。化合物3の代謝は、肝臓サイトゾル(表9)、又はブタ肝臓エステラーゼ(表8)では観察されなかった。
(結論)
化合物1は、サル肝ミクロソームにおける有意な代謝を示した;ヒト、及びラットにおける代謝もかなりであった。化合物1代謝は、CYP450、及び非CYP450経路によって媒介されるようである。ヒト組換えCYP酵素を使用して、3A4は、化合物1のNADPH依存的代謝に関与する唯一のCYPとして同定された。8つの潜在的なインビトロでの代謝産物が観察され、5つは、2'-C-メチルグアノシン、化合物2、5、及び化合物3の2つのジアステレオマー(化合物3a、及び3b)として同定された。代謝産物U1、U2、及びU3は、未知であり、種依存的であるようであり;U2は、ラットミクロソームのみにおいて観察されたが、U1、及びU2は、サルミクロソームのみにおいて観察された。化合物3の形成は、3つ全ての種において生じた。化合物5の形成は、化合物2の形成を介してCYP450、及び非CYP450経路によって媒介されるようであるが、いくつかの化合物5の形成は、化合物3a、及び3bへの代謝にも関連していた。化合物5は、マトリックスによる干渉のため、NADPHとのインキュベーションでは観察することができなかったが、モノホスフェートは、2'-C-メチルグアノシンに分解され得るので、これらの試料における2'-C-メチルグアノシンの存在は、化合物5が実際は形成されたことを示唆する。CYP450を媒介しない化合物5形成は、ラット、及びヒトにおけるよりもサルにおいて有意なようであり、おそらく、サルミクロソームにおいて観察される高レベルの化合物5、及び2'-C-メチルグアノシンの原因である。
(実施例15)
(初代肝細胞における、及びHuh-7細胞における、化合物1、並びに2'-C-メチルグアノシンのインビトロでの体内薬物動態)
以下の株化細胞をこの研究に使用した。
Figure 2011526893
試薬:以下の試薬を研究に使用した:
Burdick and Jackson; Muskegon, MIからのアセトニトリル、メタノール、及びHPLC等級水;Sigma-Aldrich、St Louis、Moからのアルカリホスファターゼ、ジメチルスルホキシド(DMSO)、デキサメサゾン、インスリン、及びテトラブチルリン酸二水素アンモニウム(TBAP);Cellgro、Mediatech、Herndon、VAからの、ピルベートを含むDMEM、L-グルタミン、HEPES、非必須アミノ酸、ペニシリン-ストレプトマイシン、リン酸緩衝食塩水(PBS)、及びトリプシン-EDTA;Eco Lite液体シンチレーション;Gibco, Invitrogen Corporationからのウシ胎児血清(FBS)、インスリン-トランスフェリン-セレン-A、及びWilliam E培養液;Fisher Scientific、Pittsburg、PAからのリン酸カリウム、一塩基(K2HPO4);並びにPerkin Elmer Life SciencesからのUltima Flow-AP液体シンチレーション。
(細胞培養の調製)
(初代肝細胞):動物、及びヒト肝臓から新たに単離した細胞は、氷上の懸濁液中に得た。細胞を70〜75×g(ラット)、又は95〜90×g(サル、及びヒト)での遠心分離によってペレットにして、プラッティング培地(5%のFBS、0.5%のペニシリン-ストレプトマイシン、1%のL-グルタミン、4μg/mLインスリン、及び1μMデキサメサゾンを補ったWilliam E)の1mlにつき800,000細胞にて再懸濁した。次いで、マルチウェルコラーゲンIコートしたプレート(ラット尾部コラーゲンI型;12、又は6ウェル)に、1mL(12ウェル;800,000細胞/ウェル)、又は2mL(6ウェル;1,600,000万細胞/ウェル)の細胞懸濁液の添加によって、播種した。プレートを穏やかに振盪して、均一に細胞を分配し、37℃にておよそ4〜6時間インキュベーターに置いて、細胞を付着させた。一旦細胞が付着されたら、プラッティング培地を除去して、肝細胞培養液(ペニシリン-ストレプトマイシン、1%のL-グルタミン、1%のインスリン-トランスフェリン-セレン、及び0.1μMデキサメサゾンを補ったWilliam E)で置換した。細胞を一晩37℃にてインキュベーターにおいて、培養、及び培地に順応させた。
(Huh-7細胞):Huh-7細胞のコンフルエントな単層をトリプシン-EDTAを使用して分散させて、リンスして、1,000rpmでの遠心分離(Beckman、モデルAllegra 6R)によってペレットにした。細胞を0.2、0.3、及び0.4×106細胞/mlにて培地(1%のピルベート、10%のFBS、0.5%のペニシリン-ストレプトマイシン、1%のL-グルタミン、1%の非必須アミノ酸、及び22mM HEPESを補ったDMEM)に再懸濁した。次いで、マルチウェルコラーゲンIコートしたプレート(ラット尾部コラーゲンI型;12、又は6ウェル)に、2.0mLの細胞懸濁液の添加によって播種して、0.4、0.6、及び0.8×106細胞/ウェルの最終細胞密度を達成して、37℃にて一晩インキュベーターにおいて、細胞を付着させて、培養、及び培地に順応させた。複製プレートをそれぞれの時点における細胞数決定のために同じ細胞密度で調製した。
([14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション)
両方ともグアニン部分のC-8位置において標識した放射標識した化合物1、及び2'-C-メチルグアノシンとの肝細胞インキュベーションを、2.0mL肝細胞培養液/ウェル(1,600,000細胞/ml)の最終容積にて行った。細胞の一晩インキュベーションからの培養液を除去して、DMSO(最終的なDMSO濃度は、0.1%であった)、若しくは50%のエタノール(最終的なエタノール濃度は、0.2%であった)中の保存液からの1、若しくは10μM [14C]-化合物1(122dpm/pmol)、又は[14C]-2'-C-メチルグアノシン(127dpm/pmol)を含む、37℃に予熱した新鮮な培地で置換した。1、4、8、及び24時間後、0.5〜1.0mLのインキュベーション培地を除去して、解析(後述する)まで-20℃にて貯蔵した。残りの培地を廃棄して、細胞単層を氷冷PBSで2回慎重に洗浄した。最後の洗浄液に続いて、全てのPBSを慎重に除去して、1.0mLの抽出溶液(氷冷70%のメタノール)を添加した。細胞を掻爬して、抽出溶液に懸濁して、2mLのポリプロピレンミクロチューブに移して、細胞内容物を-20℃にて一晩抽出した。
Huh-7インキュベーションは、2.0mLのHuh7培養液/ウェル(400,000、600,000及び800,000細胞/ml)の最終容積で行った。細胞の一晩インキュベーションからの培養液を除去して、初代肝細胞のために上記の通りに[14C]-化合物1、又は[14C]-2'-C-メチルグアノシンを含む、37℃に予熱した、新鮮な培養液で置換した。24、48、及び72時間後に、0.5〜1.0mLのインキュベーション培地を除去して、解析(後述する)まで-2O℃保存した。残りの培地を廃棄して、上記の通りに細胞単層を処理して、抽出した。
(初代肝細胞における2'-C-メチルグアノシン-S'-トリホスフェートのインビトロ細胞内半減期(t1/2)の決定)
初代肝細胞を10μM [14C]-化合物1(122DPM/pmol)、又は[14C]-2'-C-メチルグアノシン(127DPM/pmol)と24時間インキュベートして、その時点でインキュベーション培地を除去して、細胞単層を暖かい(37℃)PBSで2回慎重に洗浄して、薬物を含まない培地との培養に戻して置いた。24時間まで選択時間にて、培地を除去して、細胞単層を氷冷PBSで2回慎重に洗浄した。最後の洗浄液に続いて、全てのPBSを慎重に除去して、細胞単層を処理して、前述したように抽出した。
([14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の初代肝細胞、及びHuh7細胞における化合物5、6、及び7の形成に対するリバビリン、並びにリトナビルの効果)
初代肝細胞(1,600,000細胞/ウェル)、及びHuh7細胞(400,000細胞/ウェル)インキュベーションは、以下の例外を除いて本質的に上記の通りに行った。細胞を24時間(肝細胞)、若しくは72時間(Huh7、リバビリンのみ)、リトナビル(1μM)、又はリバビリン(5μM)の有無において10μMにて[14C]-化合物1(122DPM/pmol)、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシン(127DPM/pmol)とインキュベートした。インキュベーション培地(0.5〜1.0mL)を除去して、解析(後述する)まで-2O℃保存した。残りの培地を廃棄して、前述したように細胞単層を洗浄して、処理した。
(2'-C-メチルグアノシンヌクレオチド(化合物5、6、及び7)の安定性)
2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドの安定性は、HPLC-等級水中に化合物5(2'-C-メチルグアノシン一リン酸)(10%)、及び化合物6(2'-C-メチルグアノシン二リン酸)(30%)をまた含んだ化合物7(2'-C-メチルグアノシントリホスフェート)の100μM標準液を調製して、100μLのこの標準液を(a)900μLの抽出溶液(70%のメタノール)、及び(b)70%のメタノール中の900μLのブランク肝細胞細胞抽出物にスパイクすることによって評価した。スパイクした試料を3日間まで-2O℃に置いて、この時間の後、これらを実験試料について記述したとおりに処理した。
(推定上の代謝産物の予備的な同定)
推定上の代謝産物の予備的な同定は、下記に記述したクロマトグラフィー条件を使用して、インキュベーション培地、及び細胞抽出物における観察した代謝産物の保持時間を、化学的に合成した標準で得られた保持時間と比較することによって行った。更に、2'-C-メチルグアノシンヌクレオチド(モノ、ジ、及びトリホスフェート)の同定は、以下によって実施した:細胞抽出物試料をアルカリホスファターゼとインキュベートすること(37℃にて60分間10単位)、及び標準の2'-C-メチルグアノシンのもので生じるヌクレオシドのHPLC保持時間を比較すること。
(試料調製、及び解析)
(細胞抽出物)
細胞抽出物を、細胞細片を除去するために10分間Eppendorfマイクロ遠心機(Eppendorf、モデル5415D)を使用して、16,000RCFにて遠心分離することにによって調製した。5〜10μLの一定分量の上清を5mLのEcoLite(商標)(MP、Irvine, CA)液体シンチレーションカクテルに添加し、Beckman Coulter LS6500多目的液体シンチレーション計数器(Beckman Instruments, Fullerton, CA)を使用して、液体シンチレーション計数(LSC)によって放射能を測定した。次いで、残りの試料をLabconco冷蔵centrivap濃縮器(Labconco、Kansas C1ty Mo)を使用して乾燥させた。乾燥抽出物を120μL HPLC-等級水に再構成してEppendorfマイクロ遠心機を使用して16,000RCFにて10分間遠心した。HPLC解析(後述する)の前に、濃縮した抽出物の放射能を、5μLの一定分量を使用してLSCによって測定した。次いで、抽出回収を、乾燥の前後に抽出物における総放射能を比較することによって決定した。次いで、残りの抽出物をFlow Scintillation Analyzer Radiomatic(商標)515TRを使用してオンライン放射能検出でHPLCによって解析した。分離した成分における放射能は、Flo-One(商標)ソフトウェア(Perkin Elmer Life Sciences)を使用して、ピークを積分することによって定量化した。可能な場合、不十分な回収(<85%)である試料を再び解析した。
ヌクレオチド安定性試料は、試料が放射性でなかったのでLSCを必要としなかったことを除き、実験試料について上記した通りに調製して、処理した。乾燥抽出物を100μLのHPLC-等級水に再構成し、Eppendorfマイクロ遠心機を使用する16,000RCFにて10分間遠心して、LC-UVによって解析した(方法2;下記に記述した)。これらの試料における化合物5、化合物6、及び化合物7についてのUVピーク面積を標準液について得られたピーク面積と比較した。
(インキュベーション培地)
インキュベーション培地試料を室温で解凍して、ボルテックスして、Eppendorfマイクロ遠心機を使用して16,000RCFにて遠心した。10μLの一定分量の上清を5mLのEcoLite(商標)(MP、Irvine, CA)液体シンチレーションカクテルに添加し、Beckman Coulter LS6500多目的液体シンチレーション計数器(Beckman Instruments, Fullerton, Ca)を使用して、液体シンチレーション計数(LSC)によって放射能を測定した。試料(50〜100μL)をFlow Scintillation Analyzer Radiomatic(商標)515TRを使用してオンライン放射能検出でHPLCによって解析した。分離した成分における放射能は、Flo-One(商標)ソフトウェア(Perkin Elmer Life Sciences)を使用して、ピークを積分することによって定量化した。可能な場合、不十分な回収(<85%)である試料を再び解析した。
(分析法)
全ての試料は、以下のHPLC方法を使用して解析した:
(計測手段):
ChemStation LC3D Version A. 10.02 (1757)を備えたAgilent 1100 (Agilent Technologies, Inc)
サーモスタットを備えたオートサンプラ
ダイオードアレイ検出器
サーモスタットによるカラムコンパートメント
4基ポンプ
真空デガッサー
(クロマトグラフィー条件:)
(方法1-化合物1インキュベーション培地、及び細胞抽出物の解析:)
・カラム:Phenomenex (登録商標)Columbus 5 μ C18、4.6×250mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・カラム温度:周囲
・UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体細胞、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、
・Perkin Elmer Life Sciences, CT)3ml/分にて
Figure 2011526893
方法1によって得られた化合物1(ジアステレオマー1、及び2)、及び代謝産物標準の代表的なHPLCクロマトグラムを図3に提供してある。
(方法2-2'-C-メチルグアノシン細胞抽出物の解析:)
・カラム:Phenomenex (登録商標)Columbus 5μC18、4.6×250mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・カラム温度:周囲
・UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体セル、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、Perkin Elmer Life Sciences, CT)3ml/分にて。
Figure 2011526893
(方法3 2'-C-メチルグアノシンインキュベーション培地試料の解析:)
・カラム:Phenomenex (登録商標)Columbus 5μC18、4.6×250mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・カラム温度:周囲
・UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体セル、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、Perkin Elmer Life Sciences, CT)3ml/分にて。
Figure 2011526893
(方法4-化合物1のインキュベーション培地試料の解析:)
この方法は、ミクロソームインキュベーションで観察される代謝産物プロフィール(実施例14)肝細胞代謝産物プロフィールの比較のために使用した。
・カラム:Phenomenex (登録商標)Columbus 5μC18、4.6×250mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、CA)
・カラム温度:周囲
UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体セル、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、Perkin Elmer Life Sciences, CT)3ml/分にて。
Figure 2011526893
(算出)
化合物1、及び化合物7(2'-C-メチルグアノシンチオホスフェート)は、Microsoft(登録商標)Office Excel 2003を使用して解析し、濃度-時間曲線(AUC)下の面積を得た。AUC0-24は、リニア台形則、及び24時間までのサンプリング時間を使用して算出される濃度-時間曲線下で領域であった。線形回帰分析(Microsoft Excel)を使用して、関数t1/2=0.693/k(式中、kは、pmol/100万細胞における化合物7の細胞内濃度の自然体数対インキュベーション時間をプロットすることによって得られた直線回帰の勾配である)から、化合物7についてインビトロ細胞内t1/2値を見積もった。
(結果)
化合物1の体内薬物動態、及び細胞内活性化は、初代肝細胞において、及びヒト肝癌株化細胞Huh7において、[14C]標識した化合物1を使用して評価した。また、親ヌクレオシド(2'-C-メチルグアノシン)の活性化を、[14C]-標識した2'-C-メチルグアノシンを使用して平行して評価して、化合物1を経た化合物5の送達が高レベルの活性なトリホスフェート、化合物7を引き起こすかどうかを評価した。
[14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシンの放射性純度は、HPLCを使用して評価した。貯蔵材料の1:1000希釈を肝細胞培地中に調製し、HPLCによって解析した。両方の化合物は、>98%純度であった。
(代謝プロフィール:インキュベーション培地)
(初代肝細胞)
(10マイクロモル濃度[14C]-化合物1、又は[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション)
[14C]-化合物1の広範な代謝がラット肝細胞において観察され、4時間にて化合物1培地レベルのほぼ50%の減少であり、24時間後に検出可能な化合物1はなかった。(表11)サル肝細胞における代謝は、中程度であった;培地レベルは、8時間まで約40%、及び24時間後に77%に減少された(表11)。ラット、及びサル肝細胞とは対照的に、ヒト肝細胞中の化合物1代謝(表11)は、24時間まで観察される化合物1培地レベルの38%の減少のみで、低いようである。
Figure 2011526893
合計で10個の代謝産物がラット肝細胞のインキュベーション培地において観察された(表12);サル肝細胞において9個(表13)、及びヒト肝細胞において7個(表14)。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
代謝産物同定は、可能なときは、参照標準との保持時間比較によって行った。肝細胞、及びミクロソーム試料の両方をHPLC方法1、及び4を使用して解析し、実施例14において報告したものに関連した肝細胞代謝産物同定、及び割当を更に検証し、並びに確認した。表15は、初代肝細胞、及びHuh7細胞において観察される化合物1代謝産物についての代謝産物割当を要約する。
Figure 2011526893
2'-C-メチルグアノシンは、全ての種において主要な代謝産物であり、26%(ヒト)、42%(サル)、及び67%(ラット)の、24時間後のインキュベーション培地において測定された総放射能を示した。
Figure 2011526893
化合物5、及び化合物2は、サルにおいて最も高く、24時間後に8%の総放射能示すが、ヒト、及びラットにおいて、これらは、24時間後にそれぞれ3〜5%を示した。インキュベーション培地における化合物5の存在は、アルカリホスファターゼ処理によって確認した。別の未同定の代謝産物が、HPLC方法1のクロマトグラフィーの条件下で化合物2と共に溶出するか、又はHPLC方法4のクロマトグラフィーの条件下で化合物3と共に溶出する。未知の代謝産物、U1、及びU3は、24時間後における、ラットにおける7〜8%の総放射能、サルにおける10、及び5%、並びにヒト肝細胞におけるおよそ2%の原因であった。別の未知の代謝産物U5は、ラット肝細胞においてのみ観察され、24時間後の総放射能の約7%の原因であった。肝ミクロソームにおける重要なNADPH依存的代謝産物として同定された化合物3(化合物3a、及び3bの混合物)は、肝細胞中の微量の代謝産物のようであり、サル、及びラット肝細胞において3%以下の総放射能を示して、ヒト肝細胞において検出不可能だった(表12〜13)。
[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の初代肝細胞のインキュベーション培地において、代謝産物は観察されなかった。
(マイクロモル[14C]-化合物1、又は[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション)
1μMでの[14C]-化合物1の代謝をヒト、及びラット肝細胞において評価し、10μMにおいて観察されるように、ラットにおける代謝は、広範であり、8時間にて化合物1培地がおよそ79%の減少し、及び24時間後に検出可能な化合物はない(表11)。ヒト肝細胞における代謝(表11)は、低く、51%の化合物1が24時間まで培地に残っている。合計8つの代謝産物をがラット肝細胞のインキュベーション培地において観察された(表17);2'-C-メチルグアノシン、化合物5、及び化合物2のみがヒト肝細胞培地において検出可能であった(表17)。
Figure 2011526893
ヒト、及びラット肝細胞における24時間における主要な代謝産物は、2'-C-メチルグアノシンであり、それぞれ39、及び58%の原因であった(表16)。ヒト肝細胞において、化合物5は、8%であり、化合物2は、24時間にて1.7%であった。ラット肝細胞において、化合物5は、24時間にて検出されず、化合物2は、総放射能の7%であった。ラット肝細胞における未知の代謝産物は、総放射能の31%の原因であった。また、化合物3(3a、及び3b;1.7%)は、24時間にてラット肝細胞において検出された(表17)。
1μM [14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の初代肝細胞のインキュベーション培地において、代謝産物は、観察されなかった。
(Huh 7細胞)
初代肝細胞とは対照的に、ヒト肝癌株化細胞(Huh7)における化合物1代謝は、低かった。24時間後に、化合物1は、インキュベーション培地において測定された放射能の86%の原因であり、72まで、それは67%の原因であった。合計6個の代謝産物(表18)がHuh7細胞のインキュベーション培地において観察された。
Figure 2011526893
微量代謝産物(<1%)であるU6は、Huh7に独特のようである。化合物2は、Huh7細胞における主要な代謝産物であるようであり、72時間まで26%の総放射能の原因であった。2'-C-メチルグアノシン、及び化合物5は、それぞれ72時間における総放射能の2、及び0.9%の原因であった。U4は、72時間における放射能の3.4%の原因であった。
[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後のHuh7細胞のインキュベーション培地において、代謝産物は、観察されなかった。
(代謝プロフィール:細胞抽出物)
試料調製、及び抽出工程を通じた2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドの安定性を化合物7の参照標準を使用して評価し、これには、化合物5(10%)、及び化合物6(30%)も含めた。2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドの破壊は、観察されなかった。
(初代肝細胞)
(10マイクロモル濃度における[14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシン)
細胞内放射能の抽出回収は、上記の実験手順下に記述したとおりに総放射能のLSCによって決定した。一般に、抽出回収は、66%から79%の範囲であった。細胞ペレットに残っている放射能は、決定されなかった。初代肝細胞における[14C]-化合物1の代謝プロフィールを表19〜表22、及び表26〜表29に要約してあり、ヒト、サル、及びラット肝細胞における[14C]-2'-C-メチルグアノシンの代謝プロフィールを表23A〜表25、及び表27に要約してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドの確認は、アルカリホスファターゼ消化で実施した。[14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルを表28〜表34に要約してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
ヒト肝細胞における[14C]-化合物1との24時間のインキュベーション後、主要な代謝産物は、9〜10%の総放射能で、化合物7(65%)、続いて化合物6(15.3%)、及び2'-C-メチルグアノシン、及び化合物5であった。また、化合物1(1.5%)も、24時間にて検出された。296pmol/100万細胞の最大の化合物7レベルが24時間にて観察された(2つのドナーの平均)。24時間を越えてサンプリングが行われなかったので、化合物7レベルが上がり続けるかどうかは不明である。ヒト肝細胞(n=2)における平均の化合物7 AUC0-24hは、7,398pmol*h/100万細胞であった。
また、化合物7は、4〜24時間からのサル(>70%)、及びラット(70〜55%)肝細胞における主要な細胞内代謝産物であった。化合物1は、両方の種において24時間後に検知されなかった。サル肝細胞において、化合物6は、17%であったのに対して、2'-C-メチルグアノシン、及び化合物5は、24時間にて2〜5%の総細胞内放射能であった。2'-C-メチルグアノシン、化合物5、及び6は、24時間にてラット肝細胞における8〜16%の総放射能の原因であった。化合物7は、ラット肝細胞において8時間にて1,705pmol/100万細胞の最大レベルに到達したが、サルでは、1つのドナーにおいて8時間にて、及び第2のものにおいて24時間にて895、及び552pmol/100万細胞のピークレベルが到達された。化合物7については、AUC0-24h値は、サル、及びラット肝細胞においてそれぞれ11,813、及び29,846pmol*h/100万細胞であった。
また、[14C]-2'-C-メチルグアノシン代謝を初代肝細胞において評価した。初代肝細胞における[14C]-2'-C-メチルグアノシンの代謝プロフィールは、表21〜表25、及び表28〜表34に要約してある。それぞれ、ヒト、サル、及びラット肝細胞におけるモノ、ジ、及びトリホスフェートのパーセントは、7〜12%、17〜20%、及び69〜76%であった。[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーションの後の化合物7のレベルは、[14C]-化合物1とのインキュベーションの後よりも2.3〜19.7倍低かった。215、32、及び249pmol/100万細胞の最大化合物7レベルは、それぞれヒト、サル、及びラット肝細胞において24時間にて観察される。
(1マイクロモル濃度での[14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシン)
同様の代謝傾向、及びプロフィールがラット、及びヒト肝細胞において1μM [14C]-化合物1にて観察される(表21、表29、表30、及び表34);1μM[14C]−化合物1は、サル肝細胞において評価しなかった。化合物7は、両方の種の主要な代謝産物であり、それぞれヒト、及びラット肝細胞において60.4、及び103pmol/100万細胞の最大のレベルで24時間にて70〜78%の総放射能の原因であった。化合物7についてのAUC0-24hは、それぞれ、ラット(n=1)、及びヒト(n=1)肝細胞について3,881、及び1,027pmol*h/100万細胞であった。これらの値は、それぞれヒト、及びラット肝細胞における10μM [14C]-化合物1について観察される値よりもおよそ8.8、及び7.2倍低い。1μMでの[14C]-2'-C-メチルグアノシンは、10μMで観察されたのと類似のプロファイルを示した。1μM [14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の化合物7についてのAUC0-24hは、それぞれヒト(n=1)、及びラット(n=1)肝細胞について302、及び458pmol*h/100万細胞であり、10μM 2'-C-メチルグアノシンで観察されるAUCよりも11.7倍低かった。これらの観察は、化合物7の形成がこの濃度範囲において化合物1、及び2'-C-メチルグアノシンの両方に対して依存的用量であることを示唆する。
(ヒト、及びラット肝細胞における[14C]-化合物7半減期)
表35、及び表36は、ヒト、及びラット肝細胞における化合物7減衰を要約する。時刻ゼロにおける7化合物レベルは、それぞれヒト、及びラット肝細胞において692、及び932pmol/100万細胞であった。[14C]-化合物1なしの24時間後、化合物7レベルは、それぞれヒト、及びラット肝細胞において273(61%の減少)、及び83(91%の減少)pmol/100万細胞まで減少した。ヒト肝細胞における化合物7についてのインビトロでの半減期は17.4時間であったが、ラット肝細胞において、6.61時間であった。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
また、インビトロでの化合物7半減期を、ヒト肝細胞における[14C]-2'-C-メチルグアノシン後に決定した。24時間の[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の時刻ゼロにおける化合物7レベルは、266pmol/100万細胞であった。[14C]-2'-C-メチルグアノシンなしの24時間後に、化合物7レベルは、58pmol/100万細胞に減少した(78%の減少)。ヒト肝細胞における2'-C-メチルグアノシンの後のインビトロでの化合物7半減期は、10.8時間であり、そのほとんど半分が化合物1後に観察される。
(Huh7細胞)
Huh7細胞における[14C]-化合物1の代謝プロフィールを表26、表37、及び表38に要約してある。[14C]-化合物1、及び[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後の2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルを表37、及び表38に要約してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
化合物7は、[14C]-化合物1インキュベーションの72時間後のHuh7細胞における主要な代謝産物(83〜93%の総放射能)であった。Huh7細胞における化合物7のレベルは、ヒト肝細胞におけるようりも88%低かった。16pmol/100万細胞の最大化合物7レベルは、48時間にて生じて、AUC0-72hは、873pmol*h/100万細胞(n=2)であった。[14C]-化合物1との72時間のインキュベーションの後、不変の化合物1は、総放射能の15%を示した。1つの未知の代謝産物(U9)がHuh7(n=1)細胞において24、及び48時間にて観察され、これは初代肝細胞において観察されなかったので、Huh7に独特のようであった。
化合物7レベルは、[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後に有意に低下した(表18〜表38)。3pmol/100万細胞の最大濃度は、24時間にて観察され、AUC0-72hは、120 pmol*h/100万細胞(n=1)であり、[14C]-化合物1でよりも7.3倍低い。化合物7は、観察される唯一の細胞内代謝産物であった。
(初代肝細胞における2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルに対するリバビリン、及びリトナビルの効果)
リバビリンは、現在使用されているHCVの治療のためのヌクレオシド類似体であり、ヒト(n=1)、及びラット(n=2)肝細胞における2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルに対するその効果を24時間後に評価した。表39、及び表40は、5μMリバビリンの存在下における10μM [14C]-化合物1、又は10μM [14C]-2'-C-メチルグアノシン後に達成された2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルを要約してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
化合物1については、ヒト、又はラット肝細胞におけるリバビリンの存在下における2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルにおいて、対照レベルからの主要な相違は観察されなかった。2'-C-メチルグアノシンについては、トリホスフェートのレベルのわずかな減少(17%)がラット肝細胞において注目されたが、一方38%の減少がヒト肝細胞(n=1)において観察された。しかし、1つのドナーのみを評価したので、この効果が実際はリバビリンによる2'-C-メチルグアノシンリン酸化の阻害に関連があるか、又はアッセイのばらつきのためであるかを確認するために、さらなる評価が必要だろう。
上記したミクロソームでの研究は、CYP3Aが化合物1の代謝において役割を有し得ることを示唆する。その研究において、CYP3A阻害剤であるリトナビルは、肝ミクロソームにおけるNADPH依存的な化合物1代謝をブロックした。1μMリトナビル、及び10μM [14C]-化合物1とのインキュベーション後のヒト、及びラット肝細胞における代謝その後の2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドの形成に対する効果を24時間後に評価して、表39、及び表40に要約してある。ヒト肝細胞において、リトナビルは、未処置の対照と比較して、化合物7レベルを30%まで減少させた。しかし、この効果が実際はCYP450で触媒される代謝の阻害に関連があるか、又はアッセイのばらつきのためかどうかを決定するために、更になる評価が必要だろう。2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドレベルの減少は、ラット肝細胞(n=2)において観察されなかった。
(結論)
この研究において証明されたとおり、[14C]-化合物1は、初代肝細胞(ラット>サル>ヒト)において、2'-C-メチルグアノシンヌクレオチド(化合物5、6、及び7)の形成を含む広範なインビトロでの代謝を受ける。
インキュベーション培地において、2'-C-メチルグアノシンは、3つ全ての種において観察される主要な代謝産物であった。実施例14における肝ミクロソームの研究では、5つの主要なNADPH(CYP)依存的代謝産物、すなわち化合物3(3a、及び3b)、U1、U2、及びU3を同定した。本研究において、U1、及びU3は、3つ全ての種において検出された。対照的に、U2は、いずれの種においても検出されず、化合物3(3a、及び3b)は、ラット、及びサル肝細胞のみにおいて検出可能な微量の代謝産物のようである。化合物5がインキュベーション培地において観察され、化合物1のいくつかの代謝/破壊が、細胞透過の前に生じて、2'-C-メチルグアノシン培地レベルに寄与し得ることを示唆した。
初代肝細胞抽出物において、化合物7は、主な代謝産物であり、4〜24時間にて3つ全ての種における総細胞内放射能の60〜81%の原因であった。24時間にて、ラット肝細胞における少量(1%)の代謝産物U1以外、及びヒト肝細胞における少量(1〜2%)の不変の化合物1、2'-C-メチルグアノシン、及びそのヌクレオチド以外、全て細胞内放射能の原因であった。
2'-C-メチルグアノシンヌクレオチドは、[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーションと比較して、[14C]-化合物1と肝細胞のインキュベーション後に、実質的に高かった。これは、特に2'-C-メチルグアノシンリン酸化が2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後に限定されたサル肝細胞においてあてはまった。3つ全ての種において、活性トリホスフェート(化合物7)のレベルは、2'-C-メチルグアノシンからよりも化合物1から2.3〜19.7倍高かった。トリホスフェートの形成は、用量依存的なようであり、それぞれヒト、及びラット肝細胞において17.4、及び6.61時間のインビトロでの半減期を示した。更にまた、化合物5は、化合物1とのインキュベーション後の初代肝細胞において検出可能であり、特に2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後にモノホスフェートが検出不可能だったか、又は検出限界であるサル、及びラット肝細胞において、2'-C-メチルグアノシンで観察されるよりも、レベルは有意に高かった。
初代肝細胞とは対照的に、化合物7の形成を含む化合物1代謝は、Huh7細胞において有意に低く、化合物5放出を導く酵素の経路(群)がその後のトリホスフェートへのリン酸化を伴い、株化細胞に由来するヒト肝癌におけるよりも初代肝細胞において活性であろうことを示唆した。それにもかかわらず、[14C]-化合物1とのインキュベーション後のHuh7細胞における化合物7レベルは、[14C]-2'-C-メチルグアノシンとのインキュベーション後よりも実質的に高い。
(実施例16)
(放射標識した化合物1でのラット代謝研究)
予備的なラット代謝研究を放射標識した化合物1で行った。化合物をグアニン部分のC-8位置において[14C]で標識した。研究の目的は、1)総放射能の血漿薬物動態、2)肝臓における総放射能の時間経過、及び2'-C-メチルグアノシン-5'-TPの量、3)排出の主要な経路、並びに4)排泄物、肝臓、及び血漿における代謝プロフィールを決定することであった。
(研究デザイン)
同位体希釈した[14C]-化合物1は、雄スプラーグドーリーラットに50mg/kgにて静脈内に、又は100mg/kgにて経口栄養によって投与した。研究デザイン、及び試料収集は、以下の表に要約してある:
Figure 2011526893
Figure 2011526893
化合物1[グアニル-8-14C]は、Moravek Biochemicals, Inc, Brea, CAから得て、以下の詳細を有した:
Figure 2011526893
化合物1は、以前に記述した手順、又はそのルーチン的な修飾に従って調製して以下の詳細を有した:
Figure 2011526893
参照化合物2'-C-メチルグアノシン、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5(2'-C-メチルグアノシン-5'-MP)、化合物7(2'-C-メチルグアノシン-5'-TP)、化合物6(2'-C-メチルグアノシン-5'-DP、化合物7に存在する)は、本明細書に記述した手順、又はそのルーチン的修飾に従って調製した。
研究のために使用した全ての化学物質は、試薬等級、又はより優れていた。溶媒は、HPLC等級であり、Burdick、及びJohnsonから購入した。
(解析手順)
(液体シンチレーション計数(LSC))
全ての試料における放射能は、液体シンチレーション計数(LSC)によって定量した。Beckman Coulter LS6500多目的液体シンチレーション計数器(Beckman Instruments, Fullerton, CA)をLSCのために使用した。試料は、容量により分注して、複製して解析した。EcoLite(商標)(MP、Irvine, CA)液体シンチレーションカクテルをそれぞれの液体試料に添加した。
(高性能液体クロマトグラフィー)
HPLC解析については、溶出液中の放射能は、下記の示されるように、液体シンチラントセルを使用した放射能モニターを使用して検出した。別々の成分における放射能の割合は、ProFSAソフトウェアを使用してピークを組み込むことによって定量化した。HPLC解析は、下記に収載したシステム、及び条件を使用して行った。
(システム1):Agilent 1100シリーズ
・ウエルプレートオートサンプラー
・1100のサンプラーのためのサーモスタット
・ダイオードアレイ検出器
・サーモスタットによるカラムコンパートメント
・4基ポンプ
・真空デガッサー
・LC3DバージョンA.10.02(1757)のためのChemstation
(Agilent Technologies, Inc., DE)
・Flow Scintillation Analyzer Radiomatic(商標)625TR
・ProFSAソフトウェア
(Perkin Elmer Life Sciences, MA)
このシステムは、用量製剤の解析のために、並びに尿、大便、及び血漿における代謝産物プロフィールのために使用した。
(システム2):Agilent 1100シリーズ
・ウエルプレートオートサンプラー
・1100のサンプラーのためのサーモスタット
・ダイオードアレイ検出器
・サーモスタットによるカラムコンパートメント
・4基ポンプ
・真空デガッサー
・LC3DバージョンA.10.02(1757)のためのChemstation
(Agilent Technologies, Inc., DE)
・Flow Scintillation Analyzer Radiomatic(商標)515TR
・ProFSAソフトウェア
(Perkin Elmer Life Sciences, MA)
このシステムは、肝臓抽出物の解析のために使用した。
(クロマトグラフィー条件)
(方法1)
・カラム:Phenomenex (登録商標)Luna 5μC18(2)、4.6×250mm
(Phenomenex USA, Torrance, CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、Ca)
・カラム温度:35℃
・UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体セル、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、Perkin Elmer Life Sciences, CT)@ 4.5ml/分。
Figure 2011526893
この方法を投薬前、及び投薬後製剤解析のために、並びに尿、大便抽出物、及び血漿試料のHPLCプロファイリングのために使用した
(方法2)
・カラム:Phenomenex (登録商標)Luna 5μC18(2)、4.6×250mm
(Phenomenex USA, Torrance, CA)
・ガードカラム:セキュリティガードカートリッジ、4×2mm
・(Phenomenex USA、Torrance、Ca)
・カラム温度:周囲
・UV検出:252nm
・放射能検出:500μL液体セル、Scintillant Flow Cocktail(Ultima Flow-AP、Perkin Elmer Life Sciences, CT)@ 3ml/分。
Figure 2011526893
この方法を、肝臓抽出物を解析するために使用した。
図4は、参照標準の混合物、及び方法2によって得られた化合物1(ジアステレオマー1、及び2)の代表的なHPLCクロマトグラムを提供する。
(試料調製、及び解析)
肝臓、及び血漿試料は、-8O℃フリーザに貯蔵して、他の全ての試料は-2O℃フリーザに貯蔵した。
(放射化学的純度のための用量製剤)
2つの用量製剤(IV用量群1A-Cのために50mg/ml、及びPO用量群2A-Cのために100mg/ml)を5%のDMSOを含むPEG 200中に調製した。用量製剤の副試料は、用量投与の前後に除去した。それぞれの副試料の一定分量(10μL)をメタノール(490μL)、及び水(1500μL)中の20mMギ酸アンモニウムを添加することによって希釈した。希釈した用量製剤は、HPLC方法1によって放射化学的純度の決定のために解析した。
(尿)
プールした尿試料を、選択した時点から4匹全ての動物について固定したパーセントの総容積を混合することによって、1C、及び2C群について調製した。1C群については、1、2、6、及び24時間の収集間隔の試料をプールした。2C群については、4匹全ての動物からの試料のプールを24時間の収集間隔のみについて調製した。2A、又は2B群の単一の動物の尿試料は、1、2、及び6時間の収集間隔についての解析のために使用した。全ての試料を室温に持ってきて、短時間ボルテックスした。試料を、選択したHPLC方法のために適した水系移動相で必要に応じて希釈した(2〜20倍)。24時間の収集間隔からのプールして希釈した試料を、10分間2040×gにて遠心分離した。他の全ての試料は、遠心分離なしで解析した。HPLC方法1をHPLCプロファイリングのために使用した。選択した試料を、ミクロソーム、及び肝細胞インキュベーションによって生成した代謝産物プロフィール(実施例14、及び15)、並びに肝臓抽出物の代謝産物プロフィールとの比較のために、HPLC方法2によって解析した。
(大便)
プールした試料を、それぞれの群について、それぞれの個々の動物試料ホモジネートの総重量の固定した割合を合わせることによって1C、及び2C群から24時間の時間的間隔について調製した。一定分量を15-mLのポリプロピレン遠心管にプールした。プールした試料(それぞれおよそ3g)に、4.5mLのMeOH-水(70:30)を添加した。試料を1分間ボルテックスし、10分間超音波処理した。次いで、10分間5700×gにて遠心した。上清をチューブへ移して、上清の総容積を測定した。抽出手順を更に2回繰り返した。それぞれの抽出物における放射能を、抽出回収について2回の一定分量(各々20μL)のLSCによって決定した。それぞれの抽出物の一部(10%の総容積)をLSC、及びHPLCによる解析のためにプールした。合わせた抽出物を水系移動相で希釈し(1:4)、代謝プロフィールを得るためにHPLC方法1を使用して解析した。インビボの代謝データとインビトロでのものを比較するために、これらの同じ糞便試料をHPLC方法2によって解析した。
(HPLC解析のための血漿抽出)
プールした末端ラット血漿試料を1A群、1C群、及び2A-C群について調製した。プールは、4匹の動物のそれぞれからの1mlの血漿を合わせることによって調製した。プールした試料の副試料(それぞれ2ml)を抽出のために15-mLの円錐遠心管へ移した。それぞれの副試料に、6mLのメタノールを添加して、それぞれの混合物を勢いよくボルテックスして、次いで5700×gにて15分間遠心分離した。上清(抽出物1)を15-mLのチューブへ移した。ペレットをメタノール(2mL)で更に抽出した。それぞれの試料を徹底的にボルテックスして、確実に混合した。試料を上記の通りに遠心分離した。上清(抽出物2)を除去した。それぞれの抽出物の総容積を記録した。それぞれのプールした血漿試料の抽出物1、及び2の比例した副試料を合わせて、外界温度にてSpeedVacにおいて濃縮して、メタノール(50μL)、及びHPLC方法1の水系移動相をそれぞれの試料について500μLの総容積に添加することによって再構成した。1B群のプールした末端血漿を調製して、プールした試料体積(3.8mL)、及び抽出容積(それぞれ、第1、及び第2の抽出について11.4mL、及び4mL)を除いて、同様に抽出した。全ての抽出物、及び再構成した抽出物をLSCによって解析した。十分な放射能を含む再構成した抽出物をHPLCによって解析した。
(HPLC解析のための肝臓抽出)
ホモジネートは、2OmM EDTA、及び2OmM EGTA(肝臓の約1×(w/v)重量)を含む70%のメタノール-30%の水中のドライアイス上で調製して、凍結貯蔵した。プールした肝臓試料をそれぞれの群について個々の動物試料ホモジネートの総重量の固定した割合を合わせることにより、全ての群について調製した。それぞれのプールした肝臓ホモジネート(3.77〜5.02g)は、50-mLのポリプロピレン遠心管に置いて、16.0mLのメタノール:水(70:30)を添加した。試料を1分間ボルテックスして、次いで11200×gにて20分間遠心した。上清をチューブへ移して、総容積を測定した。抽出手順を更に3回繰り返した。それぞれの上清の放射能を、抽出回収について2回の一定分量(それぞれ100μL)のLSCによって決定した。それぞれの試料からの4つ全ての抽出物の副試料を、比例した貯蔵のために採取した。1群については、副試料を濃縮前にプールして、2群については、大容積が含まれるため、それぞれの副試料を別々に濃縮して、次いでプールした。それぞれの抽出物を完全に乾燥させ、又はおよそ100μLに減少させた。再構成は、メタノール(20μL)と、それぞれの再構成した試料の総容積が500μLであるように、HPLC方法2の水系移動相の十分な容積とで達成した。再構成した試料の2つの一定分量をLSCによって解析した。それぞれの試料をHPLC方法2によって解析した。
(投与された用量のパーセントのμg当量/g、及びパーセントの算出)
親薬物、及びそれぞれの回収期間におけるそれぞれの代謝産物について投与された用量のパーセント(% AD)=(代謝産物に起因する試料中の総放射能の%)*(対応する回収期間の間に回収された、投与した用量の%として表される総放射能)。
抽出回収のための補正は、これらの算出のために行わなかった。
それぞれの回収期間における親薬物又は、代謝産物についてのマイクログラム当量/g=(それぞれの代謝産物についての%放射能)*(対応する回収期間の間の総μg当量/g)。
(PKパラメーターのための算出)
総放射能のための血漿濃度-時間データをMicrosoft(登録商標)Office Excel 2003を使用して解析し、濃度-時間曲線(AUC)下の面積を得た。AUC0-24(投薬の0から24時間後の濃度-時間曲線下の面積)は、リニア台形則、及び名目サンプリング時間を使用して算出した。IV用量群については、時刻ゼロにおける濃度は、最初の2回の時点についての濃度データから推定した。最大(ピークの)血漿濃度(Cmax)、及び濃度をピークまで上げる時間(tmax)は、実測値であった。記述統計は、Excelにおいて作成した。
(数の有効数字、及び丸め)
有効数字について、通則を適用しなかった。研究に使用される一般的な解析方法論のため、有効数字で存在される値は、これらの値がより正確であることを意味しない。表計算プログラム、又は計算機への入力については、機器で得られた値を、全部の丸めた整数が使用されるLSCを除いて、得られたとおりに入力した。表のデータは、丸めた数として示してある。
(用量解析、及び用量投与)
(用量製剤の解析)
2つの用量製剤(IV用量群1A-Cのために50mg/kg、及びPO用量群2A-Cのために100mg/kg)を以下の手順によって調製した。両方の製剤は、5%のDMSOを含むPEG 200中に調製した。必要とされる放射性物質の量をスパチュラで重みをかけて細粉に粉砕した。30%の最終容積のPEG 200、及び重みをかけた試験物を製剤バイアルに添加すると共に、一様な製剤を得るために撹拌をマグネチック下で撹拌した。最終容積には、PEG 200で作製した。製剤を少なくとも15分間室温で超音波処理して、均質な懸濁液を得た。製剤が均一になるまで、超音波処理/撹拌のサイクルを続けた。3つの一定分量を均質性の決定のために除去した(CV)。製剤の放射能濃度を決定して、比活性を算出した。
用量一定分量を、490μLのメタノール、及び1.5mLの水系移動相で10μのそれぞれの製剤の希釈後に、HPLC方法1によって解析した。
投薬の前後の用量製剤における試験物質の放射化学的純度を以下の表に示してある:
Figure 2011526893
データは、用量製剤が用量投与の時間の間に安定だったことを示した。
(用量投与)
1、及び2群のための標的服用レベルは、それぞれ50mg/kg(IV)、及び100mg/kg(Po)であった。平均用量データを表に要約してある:
Figure 2011526893
(薬物動態)
(合計放射能の薬物動態)
血漿試料の放射線解析を行った。μg当量/mLのとして表した総放射能についての血漿濃度データを下記の要約してある:
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
IV用量群については、総放射能の濃度は、1時間までに迅速に減少して、次いで2時間にて再び増加した。4時間にて減少した後、濃度の二次増大が6時間にて観察された。同様に、PO用量群について、2、及び6時間にて高濃度が観察された。このパターンは、放射能の腸肝の再循環、及び再吸収を示す。
AUC値は、それぞれの用量群についての平均濃度データから算出した。時刻ゼロ(C0)における濃度は、外挿によって0.08、及び0.25時間時点における濃度から算出した。AUC0-24値は、それぞれIV、及びPO用量群について36.0、及び15.4時間μg当量/mLであった。総放射能の用量規準化した吸収は、およそ22%であった。
化合物1、及び2'-C-メチルグアノシンの血漿濃度は、LC-MSによって決定した。
(肝臓における総放射能)
肝臓試料は、IV、及びPO用量群の動物から投薬後2、6、及び24時間にて収集した。試料を切除後、フラッシュ凍結させて、ホモジナイゼーションの間ドライアイスに保持した。ホモジナイゼーションは、2OmM EDTA、及び2OmM EGTA(約1×(w/v)肝臓の重量)を含む70%のメタノール-30%の水中のドライアイス上で行った。3回の重さを量った一定分量(約500mg)をPackard試料酸化剤中で燃焼して、放射能9100μL Spec-Chec)(登録商標)を決定するためにLSC解析を行った)。肝臓における総放射能のレベルについての平均データを下記に要約してある。
Figure 2011526893
IV用量群についてのデータは、薬物の肝臓抽出が非常に早く生じ(用量の2時間以内)、非常に効率的だったことを示唆する。
(投与した用量の排泄)
それぞれの動物の尿、及び大便を放射標識含量について解析した。尿中、及び糞便中排泄の合計としてのデータを下記の要約してある:
Figure 2011526893
全ての用量群についての尿中排泄のデータは、以下の表に要約してある:
Figure 2011526893
経口用量群における低尿中排泄は、低吸収を示し、この観察は、薬物動態学的データに一致する。
糞便中排泄のデータを下記の要約してある:
Figure 2011526893
1C群からのデータは、IV用量の39%が大便において回収されるので、広範な胆汁の分泌を示唆した。経口用量群については、糞便中排泄が主要排出経路であった。合計の投与した放射能のおよそ91%は、大便を介して除去された。胆汁の分泌が、有意な排出経路であったので、尿、及び大便において回収される経口投与の用量の量は、吸収の程度を見積もるために使用することができない。
(代謝産物の定量化、及び分布)
尿、大便、血漿、及び肝臓抽出物を、上記の通りに放射化学の検出でのHPLC解析のために調製した。大便、肝臓、及び血漿抽出物のための溶媒抽出回収は、表47に示してある。HPLC方法1、及び方法2によって解析した参照標準の保持時間を表48に示してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
(尿中代謝産物)
全ての時点のプールした尿試料のHPLC解析を1C群について行った。データを、HPLCピーク面積分布の割合として、及び投与した用量の割合として表して、表49に要約してある。代謝産物R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8を保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
また、全ての尿試料をHPLC方法2によって解析した。この方法は、上記したインビトロでの代謝実験のために、及び肝臓抽出物の解析のために使用した。また、この方法は、参照標準との保持時間比較により、代謝産物の同定のためのさらなる証拠を提供した。
PO用量群については、24時間収集時間からのプールした尿試料を解析した。1、2、及び6時間の収集時間については、大部分の試料を放射解析のために使用した。残りの試料は、釣り合ったプールのためには不十分であった。従って、1A、又は1B群の単一の動物試料をHPLCプロファイリングのために使用した。データは、HPLC分布の割合として、及び投与した用量の割合として、表50に要約してある。代謝産物R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
表50は、単一の動物試料、及びプールした試料からデータを含む。尿の代謝産物の全体の分布を見積もるためには、単一の動物からのプロフィールが全体の平均代謝産物プロフィールを反映すると仮定した。従って、単一の動物からのHPLC分布データは、1、2、及び6時間収集間隔の間の種々の代謝産物として排出される投与用量の割合を算出するために使用した。推定したデータを表51に要約してある。代謝産物R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
2つの尿試料(動物番号19の6時間試料、及び24時間収集からプールした尿)をHPLC方法2によって解析した。
方法1を使用するHPLC解析からのデータを、代謝産物の分布を算出するために使用した。化合物1は、IV用量群の尿の主成分であった。これは、投与した用量の26.1%、及び総尿中排泄の55.6%の原因であった。2'-C-メチルグアノシンは、主要な代謝産物(18.0%のAD、38.4%の総尿中排泄)であった。1つの極性の代謝産物(R1と命名した)は、1.0%のAD、及び2.3%の総尿中排泄を示した。全てのその他の代謝産物は、0.2%未満のADにてあった。
PO用量群については、2'-C-メチルグアノシンは、2.6%のADの推定レベルにて存在する主要な尿の成分であり、総尿中排泄の90.4%の原因であった(表51)。極性の代謝産物(R1)は、0.1%のADにて検出され、総尿中排泄の4.5%の原因であった。化合物1は、0.02%のADのみの原因であった。これは、1時間の時点にて最も大量であるだけの成分であり、1時間以内に尿を経て除去される総放射能の74.8%の原因であった。6時間では、これは、総尿中排泄のわずか6.6%の原因であった。
化合物2、及び化合物3は、非常に低レベルにて存在して、HPLC方法1、及び2を使用して、適切な参照標準に相当する保持時間に基づいて同定した。
(糞便代謝産物)
プールした糞便試料を上記の通りに抽出して、HPLC解析のために調製した。24時間収集のみの糞便試料を解析した。低い総放射能、及び試料サイズのため、6時間収集は解析しなかった。
試料は、放射化学の検出と共にHPLCによって解析した。投与した用量の%としての代謝産物の分布は、これらの解析に由来した。IV、及びPO用量群のプールした糞便の抽出物のHPLC解析のためのデータを表52において示してある。また、両方のプールした糞便の抽出物をHPLC方法2によって解析した。代謝産物R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
方法1を使用するHPLC解析からのデータを、代謝産物の分布を算出するために使用した。化合物1は、両方の用量群について大便で最も大量の成分であった。それぞれIV、及びPO用量群について、19.7%、及び65.6%のAD(総糞便中排泄の50.6%、及び71.9%)の原因であった(表52)。2'-C-メチルグアノシンは、IV用量群についての主要な代謝産物であり、16.0%のAD(総糞便中排泄の41.0%)の原因であった。PO用量群については、2'-C-メチルグアノシンは、唯一の代謝産物(25.6%のAD、総糞便中排泄の28.1%)であった。IV用量群については、R11、及びR10と命名した2つの微量の代謝産物が、それぞれ1.9、及び1.3%のAD(総糞便中排泄の5.0%、及び3.4%)で検出された。代謝産物R11、及びR12は、代謝産物U3、及びU1とクロマトグラフ的に同一であり、それぞれ実施例14、及び15におけるミクロソーム、並びに肝細胞インキュベーションによって産生される。
(化合物1、及びその主要な代謝産物2'-C-メチルグアノシンの総排泄)
化合物1、及びその主要な代謝産物2'-C-メチルグアノシンの総排泄は、それぞれの成分の総尿中、及び総糞便中排泄の合計として算出した。C群については、推定したデータを算出尿の回収に使用した。データは、表53に示してある。化合物1の全体の排泄は、それぞれIV、及びPO用量群について、投与した用量の45.9%、及び65.6%であった。2'-C-メチルグアノシンの排泄は、それぞれの用量の34.0%、及び28.2%の原因であった。
Figure 2011526893
(血漿代謝産物)
末端血漿試料を上記の通りにプールして、抽出して、HPLC解析のために調製した。1群については、末端血漿試料(2、6、及び24時間)を上記の通りにプールして、HPLCによって解析した。2群については、6時間試料のみが、解析のための十分な放射能を有した。全ての血漿試料において観察される唯一の検出可能な代謝産物は、2'-C-メチルグアノシンであった。2時間血漿では、2.1分にて溶出する極性ピークを示し、これは、2'-C-メチルグアノシンであり得た。2'-C-メチルグアノシンは、基質成分と相互作用し、これが溶媒前端(およそ2分)における代謝産物の一部溶出を生じさせたことが観察された。試料を水系移動相で希釈した後に再び解析したときは、この成分が消滅した。
(肝臓代謝プロフィール)
肝臓ホモジネートは、個々の動物からの試料の重量に応じて、比例混合によって両用量群についてそれぞれの時点についてプールした。プールした試料を上記の通りに抽出して、HPLC解析のために調製した。代謝産物の存在量は、投与した用量の%として、及びμg当量/gとして決定した。データは、それぞれ、表54、表55、表56、及び表57に示してある。代謝産物R1、R8、及びR9は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
Figure 2011526893
HPLC放射化学の検出方法により、2'-C-メチルグアノシン-5'-TPは、IV用量群の2つの肝臓抽出物のみにおいて低レベルにて観察された(1A群からの2時間試料、及び1B群からの6時間試料)。これは、1A群肝臓における0.05%のADの、及び1B群肝臓の0.04%の原因であった(表54)。化合物7の濃度は、1A群について0.60μg当量の肝臓の化合物1/g、及び1B群について0.48μg当量の肝臓の化合物1/gであった(表56)。
IV用量群の肝臓抽出物における主要な代謝産物は、化合物5であり、2、6、及び24時間における用量の9.7%、6.4%、及び1.1%の原因であった。これらの値は、試料中の総放射能の60〜63%を示した(表54)。化合物5は、経口用量群からのいずれの肝臓においてもHPLC方法によって検出されなかった。化合物6は、IV群試料における用量の3.4%、2.0%、及び0.29%で存在した。これらのレベルは、肝臓中の総放射能のおよそ16〜22%を示した(表54)。経口用量群の試料については、化合物6は、それぞれ2、6、及び24時間にて投与した用量の0.04%、0.06%、及び0.08%にて観察されて、肝臓中の総放射能の15〜46%を示した(表55)。
2'-C-メチルグアノシンは、IV用量群について肝臓における総放射能のおよそ14〜24%、及びPO用量群について肝臓における総放射能のおよそ54-85%の原因であった。3つの微量の未同定の代謝産物がIV用量群の肝臓試料において検出された。
抽出物の予備調査により、経口用量群の試料において3つ全てのリン酸化された化合物の存在が明らかになった。これらが低濃度で、及び投与された[14C]化合物1の比放射能が低いため、モノホスフェート、及びトリホスフェートは、放射HPLC解析により、これらの試料において検出されなかった。
24時間の暴露期間後の尿、大便、及び肝臓についての比較代謝産物プロフィールを表58に示した。代謝産物R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR9は、保持時間に基づいて特徴づけた。
Figure 2011526893
(結論)
[14C]化合物1の単一用量を与えられたラットでは、放射能の全体の尿、及び糞便の回収は、IV用量の86%、及びPO用量の94%の原因であった。経口的に投薬された群についての主な排泄経路は、糞便中排泄であった(用量の91%)。IV群については、ほぼ同等の放射能の量が、尿(用量の47%)、及び大便(用量の39%)において回収された。
IV投薬の後、不変の化合物1は、主要な放射性成分であり(用量の26%)、2'-C-メチルグアノシンは、尿において観察される主要な代謝産物であった(用量の18%)。第2に、より極性の代謝産物は、IV用量の1.1%の原因であった。全てのその他の代謝産物は、投与した用量の0.2%未満であった。大便に排泄される放射能の91%以上は、不変の化合物1、及び2'-C-メチルグアノシンとして回収された。これらの2つの化合物の糞便の回収は、IV用量の20、及び16%、並びにPO用量の66、及び26%の原因であった。
経口投与の後、2'-C-メチルグアノシンは、尿中の主要な用量関連成分であった(用量の2.6%)。極性の代謝産物(R1)は、0.1%の原因であり、不変の化合物1は、経口用量のわずか0.02%の原因であった。推定上の代謝産物(化合物2、及び化合物3)は、非常に低レベルにて検出された。
化合物1は、両方の用量群について最も多い大便の成分であった(IV用量の20%、及び経口用量の66%)。2'-C-メチルグアノシンは、IV群の大便において観察される主要な代謝産物(用量の16.0%)、及びPO用量群の大便において検出される唯一の代謝産物であった(用量の26%)。IV用量群については、R11、及びR10と命名した2つの微量の代謝産物が、それぞれ投与した用量の1.9%、及び1.3%にて検出された。
ラットにおいて、用量規準化したAUC0-24値は、放射性用量の経口生物学的利用能が22%であったことを示唆する。このデータは、化合物1、その主要な代謝産物2'-C-メチルグアノシン、及び種々のその他の微量の代謝産物の合わせた生物学的利用能を反映している。しかし、IV用量のかなりの(量39%)は、広範な胆汁分泌の指標である大便において排泄されるので、経口用量の吸収の程度は、22%を超える可能性が高い。
[14C]化合物1のIV投与後、肝臓における総放射能のレベルは、2時間にて投与した用量の16%、及び6時間にて10%を示す。肝臓における総放射能は、24時間までに用量の1.8%に落ちた。これらの放射能のレベルは、206、137、及び23μg当量の化合物1/肝臓のgに対応する。
肝臓レベルは、経口投与後に有意に低く、それぞれ2、6、及び24時間における用量の0.2%、0.4%、及び0.2%の原因であった。それにもかかわらず、これらのレベルは、5、10、及び4μg当量の化合物1/肝臓のgに対応する。
IV用量群の肝臓抽出物における主要な代謝産物は、2'-C-メチルグアノシンのモノホスフェートであり、これは、それぞれ2、6、及び24時間における投与した用量の9.7%、6.4%、及び1.1%の原因であった。これらの値は、肝臓における総放射能の60〜63%を示した。ジホスフェートのレベルは、肝臓における放射能の16〜22%の原因であり、3つのそれぞれの時点にて、IV用量の3.4、2.0、及び0.3%を示した。放射標識した2'-C-メチルグアノシン-5'-TPは、IV用量群の2時間、及び6時間試料採取時点における2つのプールした肝臓抽出物におけるHPLC解析によって低レベルにて検出され、投与した用量の0.04〜0.05%を示した。2'-C-メチルグアノシンは、IV用量群の肝臓における総放射能のおよそ14〜24%の原因であった。
[14C]化合物1の経口投与後、化合物5、又は7のいずれも、肝臓試料のいずれにおいても放射HPLC方法によって検出されなかった。ジホスフェートは、それぞれ2、6、及び24時間の時点において、放射性用量の0.04、0.06、及び0.08%を示した。これらのレベルは、これらのサンプリング時間における肝臓の総放射能の15〜46%に対応し、それぞれ1.1、1.6、及び1.9μg当量の化合物1/肝臓のgに匹敵した。2'-C-メチルグアノシンは、PO群の肝臓における放射能の54〜85%の原因であった。
この研究は、比較的高い化合物1の量がIV投与によって送達されたときに、化合物5がラット肝臓において見いだされる主な用量関連成分であることを示す。経口投与の後、かなり低レベルの用量関連材料が肝臓において見いだされ、化合物6が主な分子形態である。
(実施例17)
(HCVレプリコンでの化合物1、及びリバビリン(RBV)のインビトロ併用研究)
GS4.1細胞におけるHCVレプリコン上でのリバビリン(RBV)と組み合わせた化合物1の抗ウイルス活性(Zhuらの文献、2003、J Virol、77:9204-9210)は、下記に記述したとおりに測定した。
HCV遺伝子型1bレプリコンを有するGS4.1株化細胞(Lohmann 1999、Science 285(5424):110-3)。化合物1、及びRBVは、アッセイ法培地中に4×貯蔵液に希釈した。4回のさらなる1.25倍段階希釈を、5ポイントの滴定のために、アッセイ法培地中に初期の4×貯蔵液から作製した。化合物1薬物希釈を水平に添加して、RBV希釈を垂直に5×5千鳥格子デザインの96ウェルプレートに添加した。この準備は、それぞれのプレートで複製して実行した。最終薬剤濃度は、1.5×〜0.6×の化合物1、及びRBV EC50値の範囲であり、これは単一の薬物滴定実験において経験的に決定した;化合物1のEC50は、0.4±0.09μMであり、RBVのEC50は、21.8±3.6μMであった。薬物処理の3日間後に、HCV複製の阻害を、酵素結合抗体免疫吸着アッセイ(ELISA)を使用してウイルスNS4Aタンパク質の定量化によって測定した。HCVレプリコンELISAの発色、及び確認は、研究報告[IDIX-08〜106]に詳細に記述した。
試験化合物の細胞障害性は、これらのアッセイにおける薬物-薬物相互作用解析を歪曲させ得るので、細胞障害性アッセイを下記に記述した手順を使用して平行して行った(Mosmann 1983 J. Immunol. meth、65、55-63)。アッセイの読出しは、黄色のMTSテトラゾリウム化合物の紫のホルマザン生成物への生体内還元によって測定した。この変換は、代謝的に活性な細胞においてNADPH、又はNADHによって媒介され、従って、培養における生細胞の数に正比例する。プレートは、上記の通りに準備した。
インビトロでの結合データ解析は、MacSynergyTM IIプログラム(Bliss独立モデル(
Bliss independence model))、及びCombiToolソフトウェア(Loewe additivity model)を使用して行った。加えて、CalcuSynプログラムを、算出したEC50にてCIを算出するために使用した。
(対照)
1. 薬物対照なし:HCVレプリコン(GS4.1)アッセイ培地における細胞。
2. 単一の薬物統制:化合物1単独で処理したHCVレプリコン(GS4.1)細胞。
3. 単一の薬物統制:RBV単独で処理したHCVレプリコン(GS4.1)細胞。
4. ポジティブNS4A ELISA対照:アッセイ培地におけるHCVレプリコン(GS4.1)細胞。
5. ネガティブNS4A ELISA対照:アッセイ培地におけるHuh-7細胞。
6. ポジティブ細胞障害性対照:アッセイ培地。
7. ネガティブ細胞障害性対照:アッセイ培地におけるHCVレプリコン(GS4.1)細胞。
(株化細胞)
それぞれの株化細胞を試験して、ATCCマイコプラズマ試験サービスにおけるDNA染色、及び直接培養PCR手順によって検出すると、マイコプラズマについてネガティブであることが分かった。
Huh-7株化細胞は、ヒト肝細胞癌細胞に由来した(Nakabayashi、1982、Cancer Res. 42:3858-3863)。Huh-7細胞は、5%のCO2で37℃にてHuh-7増殖培地中で75cm2 Corningフラスコにおいて維持して、およそ80%のコンフルエンスにてトリプシン-EDTAで分けた。
GS4.1株化細胞は、Huh-7ヒト肝臓株化細胞に由来し、双シストロン性HVレプリコンを安定に有する。細胞を5%のCO2で3℃にてGS4.1増殖培地中で75cm2 Corningフラスコにおいて維持して、およそ80%のコンフルエンスにてトリプシン-EDTAで分けた。
(試薬)
この研究に使用した試薬は、以下の提供先から購入した:トリプシン-EDTA、提供先:Cellgro;メタノール、提供先:Burdick & Jackson;アセトン、提供先:J.T. Baker;抗C型肝炎NS4Aマウスモノクローナル抗体(mAb)、提供先:Virogen;洗浄溶液濃縮物(20X)、提供先:KPL;HRP-ヤギ抗マウスIgG(H+L)抱合体抗体、提供先:Zymed;オルトフェニレンジアミン(OPD錠剤)、提供先:Zymed;過酸化水素30%溶液(H2O2)、提供先:EMD;硫酸(H2SO4)、提供先:Mallinckrodt Chemicals;CellTiter96(登録商標)AQueous One Solution細胞増殖アッセイ(MTに基づく)、提供先:Promega;クエン酸、トリス分裂子塩、二水和物、提供先:Sigma-Aldrich;リン酸ナトリウム、二塩基(Na2HPO4)、提供先:Fisher Chemical;Trizma(登録商標)塩酸溶液(Tris-HCl)、提供先:Sigma-Aldrich;塩化ナトリウム(NaCl)溶液5.0 M、提供先:Applied Biosystem;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)溶液0.5 M、提供先:Sigma-Aldrich;ジメチルスルホキシド(DMSO)、提供先:Sigma-Aldrich;ジェネティシン(登録商標)(G418)、100×、提供先:Cellgro;ダルベッコ修正イーグル培地(DMEM)、提供先:Cellgro;ウシ胎児血清(FBS)、熱不活性化した、提供先:Cellgro;ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(1mLにつき10,000IU/ mLにつき10,000μg)提供先:Cellgro;GlutaMAX、ジペプチドL-グルタミン(200mM)、提供先:Gibco;及びMEM非必須アミノ酸、提供先:Cellgro。
(培地、及び緩衝液)
1. Huh-7細胞のための完全増殖培地:10%のウシ胎児血清、100IU/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、及び1%のMEM非必須アミノ酸を補った1×DMEM(グルコース、L-グルタミン、及びナトリウムピルベートを含む)。
2. GS4.1細胞のための完全増殖/選択培地:10%のウシ胎児血清、100IU/mLのペニシリン、100のμg/mLのストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、1%のMEM非必須アミノ酸、及び0.5mg/mlのジェネティシン(G418)を補った1×DMEM(グルコース、L-グルタミン、及びナトリウムピルベートを含む)
3. アッセイ培地:1%のDMSOを含むHuh-7完全増殖培地
4. ELISA洗浄液溶液:dH2O中に1×に希釈したKPL洗浄溶液
5. 10%のFBS-TNE:10%のFBSを含む、50mM Tris-HCl(pH 7.5;Sigma)、100mM NaCl、1mM EDTA
6. シトラート/ホスフェート緩衝液:16mMクエン酸、27mM Na2HPO4
7. OPD溶液:プレートにつき1 OPD錠剤+ 12mLのシトラート/ホスフェート緩衝液+5mLの30% H2O2
(薬物処理)
96ウェルプレートには、GS4.1(列A〜G)、及びHuh-7(列H)細胞を、50μL完全増殖培地中に、それぞれウェルにつき7.5×103細胞の密度にて播種した。
化合物1、及びRBVは、アッセイ法培地中に4×貯蔵液に希釈した。4回のさらなる1.25倍段階希釈を、アッセイ培地中に初期の4×貯蔵液から作製した。
細胞を少なくとも4時間37℃/5% CO2にてインキュベートして、次いで、薬物処理を、5×5千鳥格子デザインに、25μLの段階的化合物1薬物希釈を水平に、及び25μLの段階的RBV希釈を垂直に添加することによって開始した。この準備は、それぞれの96ウェルプレートにおいて複製して実行した。両薬物の最終濃度は、1.5×〜0.6×のこれらのそれぞれのEC50値の範囲であった。
細胞を37℃/5% CO2にて、3日間阻害剤とインキュベートした。
(HCVレプリコンELISA)
薬物処理の3日後、培地を穏やかにタップすることによってプレートから除去して、細胞を1:1のアセトン:メタノールの100μL/ウェルでプレートに固定した。
室温にて1分のインキュベーション後、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで150μL/ウェルの10%のFBS-TNEでブロックした。
室温にて1時間のインキュベーション後、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで100μL/ウェルのマウス抗C型肝炎NS4A mAb(10%のFBS-TNE中に1:4,000に希釈した1mg/mlの貯蔵液)を添加した。
37℃にて2時間のインキュベーションに続いて、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで100μL/ウェルのHRP-ヤギ抗マウス抗体(10%のFBS-TNE中に1:3,500に希釈した)を添加した。
37℃にて1時間のインキュベーション期間の後、それぞれのプレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄した。次いで、発色を100μL/ウェルのOPD溶液で開始した。
室温で暗所において30分のインキュベーション期間の後、反応をそれぞれのウェルに100μLの2N H2SOを添加することによって止めた。
吸光度は、Victor3V1420のマルチ標識カウンター(Perkin Elmer)で490nmにて測定した。HCVレプリコン複製のパーセント阻害は、2つのウェルの平均を使用して、それぞれの薬物、及び薬物の組み合わせについて算出した。50%有効濃度(EC50)値を、XLfit4.1のソフトウェアによって決定される生じる最良適合方程式から化合物1単独、及びRBV単独について算出した。インビトロ組み合わせデータ解析は、Bliss independence model(MacSynergy(商標)II)、及びLoewe additivity model(CombiTool)を使用して行った。加えて、CalcuSynプログラムを、算出したEC50にてCIを算出するために使用した。
(MTSアッセイを使用するGS4.1細胞で化合物1、及びRBVの細胞障害性決定)
細胞をプレートにまき、上で記述した薬物マトリックスを使用して阻害剤で処理した。
薬物処理の3日後、20μLのMTSをそれぞれのウェルに添加し、次いでプレートを37℃/5% CO2にてインキュベートした。
3時間のインキュベーションの後、吸光度は、Victor3V1420のマルチ標識カウンター(Perkin Elmer)で490nmにて測定した。それぞれの薬物、及び薬物組み合わせのための50%細胞障害性濃度(CC50)値を、XLfit4.1のソフトウェアによって決定される生じる最良適合方程式から決定した。
この研究に使用した実験条件のもとで、インビトロ細胞障害性の証拠は、単独で、又は組み合わせて化合物1、及びRBVで処理した細胞において観察されなかった。
(薬物組み合わせデータの解析)
MacSynergy(商標)IIプログラム、バージョン1.0(Prichard、Aseltine、Shipman;University of Michigan, Michigan, USA)を、Bliss独立モデルに従って抗ウイルス薬能力データを評価するために使用した。MacSynergy(商標)IIは、個々に滴定したそれぞれの薬物についての用量-反応曲線に基づいて理論的な、相加的な、用量反応表面を算出する。次いで、算出した相加的相互作用表面を、実験に由来する相互作用表面から減算して、非相加的相互作用の領域を明らかにする。0%の阻害における面より上のピークは、相加的相互作用、又は相乗作用を超える領域を示す。逆に、0%の阻害における面の下のピークは、相加的相互作用より少ないものの領域、又はアンタゴニズムを示す。データセットを、実験的な用量反応表面周辺の信頼区間で統計学的に評価する。ピークボリュームは、信頼区間の外にある相乗作用、又はアンタゴニズムの程度を定量化して算出する;相乗作用、及びアンタゴニズムボリューム、及び対数ボリューム(薬物希釈に対して修正する)を報告してある。この研究において、データセットは、99.9%の信頼度にて評価した;<25μM2%のボリューム(対数ボリューム<2)は相加的と考え、>25しかし<50μM2%のもの(対数ボリューム>2、及び<5)を弱い相乗作用、又はアンタゴニズムと認め、値>50しかし<100μM2%(対数ボリューム>5、及び<9)を中度の相乗作用、又はアンタゴニズムと考え、かつ値>100μM2%(対数ボリューム>9)を強力な相乗作用、又はアンタゴニズムと考えた(Prichardらの文献、2004、Antimicrobial Agents and Chemotherapy;37(3):540〜545)。
CombiToolプログラム、バージョン2.001(Dressier、Muller、及びSuhnel;Institute of Molecular Biotechnology, Jena, DE)を使用して、予測される効果(Loewe相加性モデルに従う)と観察される効果(実験データ)との間の相違を算出した。予測される効果からの相違をグラフで示したとき、化合物相互作用の可視表現が得られる。ゼロにおける行は、相加的ゼロ相互作用面を表す。ゼロ相互作用面とり下、又はより上に入る位置は、それぞれ相乗作用、又はアンタゴニズムの領域を表す。予測される効果からの0.25よりも大きい偏差を有意であると考えた(Dressierらの文献、1999、Computers and Biomedical Research;32:145-160)。
CalcuSynプログラム、バージョン2.1(BIOSOFT, Cambridge, UK)を使用して、Chou and Talalay (1984) Adv. Enz. Regul. 22: 27-55によって提唱されたCombination Index方程式に基づいて、薬物-薬物相互作用の性質を決定した。薬物組み合わせについて算出したEC50における Combination Indexを報告した;CI値に基づいた薬物相互作用の程度の記述は、WindowsソフトウェアのためのCalcuSynにおいて推奨されている(表59)。
Figure 2011526893
(MacSynergy(商標)II解析(Bliss independence))
5つの個々の実験データセットを、99.9%の信頼区間にてMacSynergy(商標)IIソフトウェアを使用して解析した。
この解析の結果を図5に示してある。相乗的相互作用は、最低のRBV濃度(0.6×EC50)の領域に局在化し、そのEC50(1×〜1.5×EC50)以上の化合物1濃度は、図5において、これらの濃度における小さなピークによって示される。図5に示されたその他の全てのデータポイントは、相加的ゼロ相互作用面の近くにクラスター形成し、2つの薬物がこれらの濃度にて相加的様式でインビトロでHCVレプリコンを阻害することを示唆する。
算出された56.7μM2%の相乗作用ボリュームは、中程度の相互作用を示唆する。薬物希釈を修正したときに、0.53μM2%の対数相互作用ボリュームを生じ、再び化合物1、及びRBVの相加的相互作用を示唆する。
全体として、1つの実施態様において、化合物1、及びRBVの組み合わせた効果は、≧0.4μMの化合物1が低濃度のRBV(0.6×EC50)と組合わせたときに、わずかに相乗的である。別の実施態様において、化合物1、及びRBVの組み合わせは、相加的である。
(CombiTool解析(Loewe相加性))
算出した相加作用と実験データ間との間の相違をそれぞれの薬物組み合わせについて定量化して、プロットした。図6は、Loewe相加性モデルを使用してCombiToolソフトウェアで得た5つの独立した実験から、全ての薬物組み合わせについて算出した相加性と観察された抗HCV効果との間の相違を示す。図6において、La-EXP=5つの実験から観察された効果とCombiToolソフトウェアによるLoewe相加性モデルによって定まる予測される効果との間の相違。ゼロにおける行は、相加的ゼロ相互作用面を表す。相加的ゼロ相互作用面を表す。ゼロ相互作用面とり下、又はより上に入る位置は、それぞれ相乗作用、又はアンタゴニズムの領域を表す。予測される効果からの0.25よりも大きい偏差を有意であると考えた。
MacSynergy(商標)II解析と同様に、CombiToolは、高濃度の化合物1、及び低濃度のRBVを含む薬物組み合わせは、CombiToolグラフにおいて-0.25面周辺でのデータポイントクラスター形成によって分かるように、わずかに相乗的であることを示す。その他の全ての薬物組み合わせデータポイントは、-0.25面より上に入り、2つの薬物がこれらの薬剤濃度にて相加的様式でHCVレプリコンを阻害することを示唆する。CombiToolプログラムで調べたLoewe相加性モデルに従うと、一つの実施態様において、化合物1とRBVとの相互作用は、高濃度の化合物1を低濃度のRBVと組み合わせたときにわずかに相乗的なようである;その他の全ての組み合わせは、相加的相互作用を生じる。
(CalcuSyn解析(組み合わせインデックス))
CalcuSynプログラムにより、算出したEC50における平均CIは、0.37±0.12であったことを決定した、この効果レベルにおける相乗作用の解釈に一致した。
化合物1、及びRBVを単独、又は組み合わせて処理した細胞において、インビトロでの細胞障害性の証拠は観察されなかったし、組み合わせた活性関係が細胞障害性よりもHCV複製の阻害のためであることを示唆した。
特定の実施態様において、リバビリン、及び化合物1の組み合わせは、いずれの単独で試験した薬剤と比較しても、抗ウイルス薬有効性が増強された。特定の実施態様において、組み合わせは、性質が相乗的である。これは、2'-C-メチルヌクレオシドとリバビリンとの間にアンタゴニズムがあるという文献における報告に反しており、Coelmontらの文献、Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 2006, 50, 3444-3446を参照されたい。
任意の理論に拘束されないが、リバビリンに曝露された細胞は、相当量のリバビリントリホスフェートを産生し、ヌクレオチド合成フィードバック機構を介した細胞GTP-HCV RNA合成のための天然の基質-のレベルの枯渇を生じさせると考えられる。結果は、2'-C-メチルグアノシン-5'-トリホスフェートが、競合する天然のGTP基質のよりも少なく、従って、より有効な阻害剤である。
また、リバビリンのフィードバック効果が、グアノシンをグアノシンモノホスフェートに変換する最初のリン酸化工程に対しても予想されるだろうことに留意されたい。化合物1は、2'-C-メチルグアノシン-5'-モノホスフェートを送達することによってこの工程を迂回するので、リバビリンは、化合物1の2'-C-メチルグアノシン-5'-トリホスフェートへの変換に対してネガティブな影響を有さないことが予想されるだろう。
(実施例18)
(S282T置換されたHCVのリバビリン、及び化合物1に対するインビトロ感受性)
この実験では、2つの試験系:標準的な生化学的アッセイ、及び遺伝子型1bレプリコン試験系において、リバビリン(RBV)、及び化合物1に対するS282T置換されたC型肝炎ウイルス(HCV)のインビトロでの感受性を評価した。リバビリン5'-トリホスフェート、及び化合物7の抗ウイルス能を、薬物の有無におけるオリゴマーリボ核酸(RNA)鋳型への放射標識したグアノシン5'-モノホスフェート(GMP)のNS5Bを媒介した組み込みを測定する標準的なインビトロ酵素アッセイを使用して最初に決定した。野生型、及び部位特異的S282T変異酵素を、リバビリントリホスフェート(RBV-TP)、又は細胞における化合物1の活性代謝物である化合物7の存在下においてアッセイした。
(対照)
1. 生化学的HCVアッセイのための薬物なし(ポジティブ)対照:薬物なしの反応緩衝液中のポリメラーゼ。
2. 生化学的HCVアッセイのためのバックグランド(ネガティブ)対照:ポジティブ対照更に100mM EDTAと同じ。
3. HCVレプリコンアッセイのための薬物なし(ポジティブ)対照:アッセイ培地におけるHCVレプリコン(GS4.1)細胞。
4. ポジティブNS5A ELISA対照:アッセイ培地における未処置HCVレプリコン(GS4.1)細胞。
5. ネガティブNS5A ELISA対照:アッセイ培地におけるHuh-7細胞。
6. ポジティブ細胞障害性対照:アッセイ培地。
7. ネガティブ細胞障害性対照:アッセイ培地における未処置HCVレプリコン(GS4.1)細胞。
(HCVポリメラーゼ)
この研究に使用したポリメラーゼ酵素は、以下の通りに発現して、精製した。野生型構築物は、組換えポリメラーゼ酵素を産生するために使用される標準的な細菌発現系において遺伝子型1b(株con-1)の65kDaのHCV NS5Bタンパク質をコードする。NS5B遺伝子の残基282にて単一のセリンからスレオニンへの置換を有する突然変異体HCVポリメラーゼプラスミドは、製造業者によって推奨されるように、市販の突然変異誘発キットを使用して、野生型構築物の部位特異的変異誘発によって産生した。この研究に利用した発現構築物は、以下の通りだった:
1. 発現ベクターpET21a(Ampr)のNhel/Xhol制限部位にクローン化したHCV遺伝子型1b野生型ポリメラーゼ(21カルボキシ末端のアミノ酸の欠失をもつ)。クローン番号9〜15。
2. HCV Ib S282Tポリメラーゼは、同じ発現ベクターのNS5B遺伝子のBドメイン内に残基282に単一のセリンからスレオニンへの置換を含む。
(HCVレプリコン株化細胞)
それぞれの株化細胞を試験して、ATCCマイコプラズマ試験サービスにおけるDNA染色、及び直接培養PCR手順によって検出すると、マイコプラズマについてネガティブであることが分かった。
1. Huh-7株化細胞は、ヒト肝細胞癌細胞に由来した(Nakabayashi、1982、Cancer Res. 42:3858-3863)。Huh-7細胞は、5%のCO2で37℃にてHuh-7増殖培地中で75cm2 Corningフラスコにおいて維持して、およそ80%のコンフルエンスにてトリプシン-EDTAで分けた。
提供先:Dr. Christoph Seeger、Fox Chase Cancer;Philadelphia、PA
2. GS4.1株化細胞(Zhuらの文献、Replication of hepatitis C virus subgenomes in nonhepatic epithelial and mouse hepatoma cells, J. Virol; 2003, 77:9204-9210)は、Huh-7ヒト肝臓株化細胞に由来して、双シストロン性HVレプリコンを安定に有する。細胞を5%のCO2で3℃にてGS4.1増殖培地中で75cm2 Corningフラスコにおいて維持して、およそ80%のコンフルエンスにてトリプシン-EDTAで分けた。
提供先:Dr. Christoph Seeger、Fox Chase Cancer;Philadelphia、PA
3. 184R-A株化細胞は、1〜5μMの化合物1の存在下において>100日間野生型レプリコン細胞を培養することによって由来した。集団シーケンシングは、S282T変異体が103日までに野生型よりも大きくなったことを示した。
4. また、184R-D2株化細胞は、0.9μMで開始して、3.6μMで終わって化合物1の濃度を増大して存在させて、野生型レプリコン細胞を培養することによって由来した。S282T突然変異は、選択の69日後にレプリコンにおいて出現し、選択の80日後に、野生型S282変異体よりも大きくなった。2つのさらなる突然変異、S189P、及びY586Cは、184R-Dレプリコン株化細胞において観察される。これらの突然変異は、他のいかなる化合物1耐性レプリコンにおいても選択されず、HCV ヌクレオシ(チ)ド類似体に対する耐性には関係しなかった。
(生化学的アッセイのための試薬)
RNaseを含まない水、提供先:Applied Biosystems(Catalog#:AM9932);塩化マグネシウム、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:M1028);塩化マンガン、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:M1787);ジチオスレイトール(DTT)、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:43815);α-[33P]GTP、提供先:Perkin Elmer Life Sciences(Catalog#:NEG 606H);フレキシブル96ウェル蓋、提供先:BD Falcon (Catalog*:353913);フレキシブル96ウェルU底プレート、提供先:BD Falcon (Catalog#:353911);Microscint-Oシンチレーション液体、提供先:Perkin Elmer Life Sciences(Catalog#:6013611);超高純度ウシ血清アルブミン(BSA)、50mg/mL、提供先:Applied Biosystems(Catalog#:AM2616);Unifilter-96 GF/Bプレート、提供先:Perkin Elmer Life Sciences(Catalog#:6005177);エタノール(EtOH)、200プルーフ、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:E7023〜4L);ピロリン酸ナトリウム十水化物、提供先:EMD Chemicals(Catalog#:SX0740-1);Triton X-100、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:T8787);SUPERase-In RNase阻害剤、提供先:Applied Biosystems(Catalog#:AM2696);グルタミン酸一ナトリウム塩一水和物、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:G2834);トリクロロ酢酸(TCA)、提供先:EMD Chemicals(Catalog#:TX1045-1)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)0.5M、pH 8.0、提供先:Applied Biosystems(Catalog#:AM9260G);アデノシントリホスフェート、提供先:GE Healthcare Life Sciences(Catalog#:27-2056-01);シチジントリホスフェート(CTP)、提供先:GE Healthcare Life Sciences(Catalog#:27-2066-01);グアノシントリホスフェート(GTP)、提供先:GE Healthcare Life Sciences(Catalog#:27-2076-01);ウリジントリホスフェート(UTP)提供先:GE Healthcare Life Sciences(Catalog#:27-2086-01);及び合成RNAオリゴヌクレオチド、提供先:Dharmacon(Catalog#:カスタム合成)。
(レプリコンアッセイ、及びELISAのための試薬)
75cm2フラスコ、提供先:Corning Costar(Catalog#:430641);96ウェルプレート、提供先:Corning Costar(Catalog#:3595);トリプシン-EDTA、提供先:Cellgro(Catalog#:25-053-CI);メタノール、提供先:Burdick、及びJackson(Catalog#:AH230-4);アセトン、提供先:J.T. Baker(Catalog#:9006-03);抗C型肝炎NS5Aマウスモノクローナル抗体(mAb)提供先:Virogen(Catalog#:256-A);洗浄溶液濃縮物(20×)、提供先:KPL(Catalog#:50-63-00);HRP-ヤギ抗マウスIgG(H+L)抱合体抗体、提供先:Zymed(Catalog#:81-6520);オルトフェニレンジアミン(OPD錠剤)提供先:Zymed(Catalog#:00-2003);過酸化水素30%溶液(H2O2)、提供先:EMD(Catalog#:HXO635-1);硫酸、提供先:Mallinckrodt化学物質(Catalog#:2876-05);CellTiter 96(登録商標)AQueous One Solution 細胞増殖アッセイ(MTに基づく)、提供先:Promega(Catalog#:G3582);クエン酸、三ナトリウム塩、脱水物、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:C-8532);リン酸ナトリウム、二塩基、提供先:Fisher Chemical(Catalog#:S373-3);Trizma(登録商標)ハイドロクロライド溶液(Tris-HCl)提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#.T2663-1L);塩化ナトリウム、5.0M溶液、提供先:Applied Biosystem(Catalog#:AM9759);エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、溶液0.5M、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:E7889-100 mL);ジメチルスルホキシド、提供先:Sigma-Aldrich(Catalog#:D2650);ジェネティシン(登録商標)(G418)、100×、提供先:Cellgro(Catalog#:30-324C1);ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)(提供先):Cellgro(Catalog#:10-013-CV);ウシ胎児血清(FBS)、熱不活性化した、提供先:Cellgro(Catalog#:35-016-CV);ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(1mLにつき10,000IU/ mLにつき10,000μg)、提供先:Cellgro;GlutaMAX、ジペプチドL-グルタミン(200mM)、提供先:Gibco;及びMEM非必須アミノ酸、提供先:Cellgro(Catalog#:25-025-CI)。
(培地、及び緩衝液)
この実験では、以下の培地、及び緩衝液を使用した。
1. Huh-7細胞のための完全増殖培地:10%のウシ胎児血清、100IU/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、及び1%のMEM非必須アミノ酸を補った1×DMEM(グルコース、L-グルタミン、及びナトリウムピルベートを含む)。
2. 野生型、及び184Rレプリコン細胞のための完全増殖/選択培地:10%のウシ胎児血清、100IU/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、2mM GlutaMAX、1%のMEM非必須アミノ酸、及び0.5mg/mlのジェネティシン(G418)を補った1×DMEM(グルコース、L-グルタミン、及びナトリウムピルベートを含む)
3. アッセイ培地:1%のDMSOを含むHuh-7完全増殖培地
4. ELISA洗浄液溶液:dH2O中に1×に希釈したKPL洗浄溶液
5. 10%のFBS-TNE:10%のFBSを含む、50mM Tris-HCl(pH 7.5;Sigma)、100mM NaCl、1mM EDTA
6. シトラート/ホスフェート緩衝液:16mMクエン酸、27mM Na2HPO4
7. OPD溶液:プレートにつき1 OPD錠剤+ 12mLのシトラート/ホスフェート緩衝液+5mLの30% H2O2
(I:インビトロHCVポリメラーゼアッセイ)
この実験では、RBV-TP、及び化合物7によるHCV野生型、及びS282T突然変異体ポリメラーゼのインビトロでのポリメラーゼ活性の評価阻害を行った。
(野生型、及びS282T突然変異体HCV 1bポリメラーゼの産生)
カルボキシ末端にヘキサヒスチジンタグをもつ野生型、及びS282T HCVポリメラーゼ酵素を発現して、一段階ニッケルアフィニティークロマトグラフィ手順を利用する大腸菌(E. coli)BL21(DE3)細胞から85〜90%の純度に精製した。
(化合物溶液の調製)
化合物7、及びリバビリン-TP株の調製は、ヌクレアーゼを含まない水中に10mM溶液として調製して、小さな一定分量を-2O℃にて貯蔵した。
RBV-TP、及び化合物7の8段階希釈を5μM ATP水溶液に新たに調製し、1000〜0.46μM(RBV-TP)、及び100〜0.05μM(化合物7)の最終薬物試験濃度を得た。
(IC50決定のための生化学的HCVポリメラーゼアッセイ)
このアッセイは、α-[33P]GMPのトリクロロ酢酸(TCA)沈殿可能材料への組み込みに対する薬物の阻害作用を測定するために行った。放射標識した生成物を96ウェルフィルタプレート上で濾過によって収集して、液体シンチレーション計数によって定量化した。合成RNAオリゴヌクレオチドを、相補RNA鎖の合成のための鋳型として使用した。
・試験物質を含む96ウェルフレキシブルプレートは、以下の通りに調製した:5μM ATP中の10μLの段階希釈したRBV-TP、又は化合物7を、隣接するカラムの3つのウェルに移した。プレートを酵素添加前に氷上に保持した。
・10μLの500mM EDTAをアッセイプレートのカラム1に添加し、バックグランド放射能を決定した。
・10μLの5μM ATPを、薬物なし対照のためのアッセイプレートのカラム2、及び3に添加した。
・反応カクテルを大量に氷上に調製して;反応を始めるために、40μLの反応カクテルをアッセイのそれぞれのウェルに添加した。従って、最終反応容積は、50μLであった。反応における全ての試薬の終濃度は、表60に提供してある:
Figure 2011526893
・反応を30℃にて2時間インキュベートした。
・反応は、50μL沈澱溶液(22.5%のTCA、25mMピロリン酸ナトリウム、氷冷却)の添加、続いて少なくとも20分間の氷上でのインキュベーションによって終結した。
・プレートは、0.1Mのピロリン酸ナトリウムでプレリンスしたGF/Bフィルタプレート(Perkin Elmer Life Sciences)を使用してPackard Unifilter Harvester(Perkin Elmer Life Sciences)で収集した。プレートは、脱イオン水、続いてエタノール洗浄液によって広範に洗浄し、乾燥を補助した。
・プレートを空気乾燥させて、続いてMicroScint-O(ウェルにつき35μL;Perkin Elmer Life Sciences)を添加した。プレートをPackard TopCount液体シンチレーション計数器(Perkin Elmer Life Sciences)で計数した。
・IC50値は、XLfit 4.1ソフトウェアで決定される最良適合方程式によって、単一の部位用量反応曲線から算出した。
リバビリン-TP、及び化合物7による野生型HCV NS5B(遺伝子型1b)のインビトロでの阻害は、下の表61に提供してある(μMでのIC50値)。
Figure 2011526893
表61に示すように、RBV-TPは、野生型遺伝子型1b NS5Bの辺縁の阻害を示して、インビトロにおいて化合物7よりも>3,000倍少ない活性であった。S282T変異酵素は、2.61±0.72μMの平均IC50値によって分かるように、化合物7による阻害に対して9.73±1.79倍少ない感受性であった。対照的に、RBV-TPは、45.9±16.2μMの19.2倍低いIC50によって分かるように、S282T突然変異体ポリメラーゼに対するインビトロでの活性を増強したことを示した。
これらのデータは、インビトロでのS282T変異酵素に対するRBV-TP、及び化合物7の異なる交さ抵抗性プロフィールに示唆し、リバビリンが化合物1と組み合わせて使用されたときに、S282T抵抗性突然変異の出現に対抗し得ることを意味する。
特定の実施態様において、インターフェロンは、化合物1と組み合わせて使用されるときに、S282T抵抗性突然変異の出現に対抗し得る。
表62は、野生型から突然変異体S282Tへの変化倍数を提供する。
Figure 2011526893
S282T変異酵素は、2.61±0.72μMの平均IC50値によって分かるように、化合物7による阻害に対して9.73±1.79倍少ない感受性であった(表61、表62)。対照的に、RBV-TPは、45.9±16.2μMの19.2倍低いIC50によって分かるように、S282T突然変異体ポリメラーゼに対するインビトロでの活性を増強したことを示した(表61)。
(II:A.野生型、又はS282Tを有する安定なHCVレプリコン株化細胞でのリバビリンの抗ウイルス活性)
この研究では、遺伝子型1bの野生型、又は化合物1耐性のS282Tレプリコンを有する安定な株化細胞におけるリバビリン、及び化合物1のインビトロでの抗HCV活性を決定した。
(RBV、及び化合物1でのHCVレプリコンアッセイ)
(薬物処理)
以下のプロトコルを使用した:
1. 96ウェルプレートのカラム2〜12には、野生型(GS4.1)、又はS282T(184R-A、及び184R-D2)レプリコン細胞のいずれかを50μLの完全増殖培地中に、ウェルにつき7.5×103細胞の密度にて播種した。Huh-7細胞を同様の密度にてそれぞれのプレートのカラム1に播種した。
2. 化合物1、及びRBVを2×株にアッセイ培地に希釈した。それぞれの化合物の8つのさらなる3倍段階希釈を、アッセイ培地中に2×株から調製した。最終的な薬剤濃度は、100〜0.015μMまでの範囲であった。
3. 細胞を少なくとも4時間37℃/5% CO2にてインキュベートして、次いで薬物処理を、50μLの段階RBV、及び化合物1薬物希釈を添加することによって開始した。この準備は、それぞれの96ウェルプレートにおいて複製して実行した。
4. 細胞を37℃/5% CO2にて阻害剤と共に3日間インキュベートした。
(HCVレプリコンELISA)
以下のプロトコルをHCVレプリコンアッセイのために使用した:
1. 薬物処理の3日後、培地を穏やかにタップすることによってプレートから除去して、細胞を1:1のアセトン:メタノールの100μL/ウェルでプレートに固定した。
2. 室温にて1分のインキュベーション後、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで150μL/ウェルの10%のFBS-TNEでブロックした。
3. 室温にて1時間のインキュベーション後、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで100μL/ウェルのマウス抗C型肝炎NS5A mAb(10%のFBS-TNE中に1:1,500に希釈した1mg/mlの貯蔵液)を添加した。
4. 37℃にて2時間のインキュベーションに続いて、プレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄して、次いで100μL/ウェルのHRP-ヤギ抗マウス抗体(10%のFBS-TNE中に1:4,000に希釈した)を添加した。
4. 37℃にて1時間のインキュベーション期間の後、それぞれのプレートを100μL/ウェルのELISA洗浄溶液で3回洗浄した。次いで、発色を100μL/ウェルのOPD溶液で開始した。
5. 室温で暗所において30分のインキュベーション期間の後、反応をそれぞれのウェルに100μLの2N H2SO4を添加することによって止めた。
6. 吸光度は、Victor3V1420のマルチ標識カウンター(Perkin Elmer)で490nmにて測定した。HCVレプリコン複製のパーセント阻害は、2つのウェルの平均を使用して、それぞれの薬物、及び薬物の組み合わせについて算出した。50%有効濃度(EC50)値を、XLfit4.1のソフトウェアによって決定される生じる最良適合方程式から化合物1及びRBVについて算出した。
(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-5-(3-カルボキシメトキシフェニル)-2-(4-スルホフェニル)-2H-テトラゾリウム、内塩(MTS)アッセイを使用するGS4.1細胞に対するRBV、及び化合物1の細胞障害性決定)
細胞を上記の通りにプレートにまき、阻害剤で処理した。
薬物処理の3日後、20μLのMTSをそれぞれのウェルに添加し、次いでプレートを37℃/5% CO2にて3時間インキュベートした。
吸光度は、Victor3V1420のマルチ標識カウンター(Perkin Elmer)で490nmにて測定した。それぞれの薬物、及び薬物組み合わせのための50%細胞障害性濃度(CC50)値を、XLfit4.1のソフトウェアによって決定される生じる最良適合方程式から決定した。
この研究に使用した実験条件のもとで、インビトロ細胞障害性の証拠は、100μMまでの化合物1、又はRBVで処理した野生型、又はS282Tレプリコン細胞において観察されなかったし、表63を参照されたい。化合物1は、GS4.1細胞を有する野生型HCVレプリコンにおいて、及びS282T突然変異体レプリコン細胞において予想される抗ウイルス活性を示した。3回の独立した実験データセットから決定される平均のEC50値を表63に提供してある。表64は、野生型から突然変異体S282Tへの変化倍数を提供してある。
Figure 2011526893
Figure 2011526893
リバビリンは、野生型GS4.1レプリコン細胞において38±2.8μMの平均EC50で測定可能な抗HCV活性を有し、従って、化合物1よりもおよそ126倍少ない活性であった。しかし、2つの化合物1耐性のレプリコン株化細胞、184R-A、及び184R-D2において試験したときに、リバビリンは、12.3の±1.9 μm(184R-A)、及び17±3.5μM(184R-D2)の低い平均のEC50値によって示されるように、活性の2〜3倍の増大を示した(表63)。
HCVレプリコンからのこのデータは、RBV活性が化合物の細胞障害性と重複するので、これを測定するのが非常に困難であり、RBVが実際は野生型レプリコンに対してよりも、S282T突然変異体HCVレプリコンに対して活性であるという事実を確認するようである。
S282T突然変異体ポリメラーゼに対するRBVの活性の改善は、RBVが突然変異体HCV株に対する直接の抗ウイルス因子であることに一致するようであるが、RBVのその他の作用機構も除外されていない。要約すると、リバビリン、及びその活性代謝物RBV-TPは、S282T変異体に対して増強された抗ウイルスのインビトロ活性を示すようであり、化合物1(2'-C-メチルヌクレオシド)サインHCV耐性突然変異S282Tを有するHCVレプリコンに関して、化合物1、及び化合物7に対する交さ抵抗性、及び/又はアンタゴニズムの証拠を示さなかった。
本明細書において引用した全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あたかも個々の刊行物、又は特許出願が、参照により組み込まれるように具体的かつ個々に示されたかのように、本明細書に参照により組み込まれる。請求した主題は、種々の実施態様に関して記述したが、当業者であれば、その精神から逸脱することなく、その種々の修正、置換、省略、及び変更を行ってもよいことを認識するであろう。従って、主題の範囲は、単に以下の特許請求の範囲、及びその均等物を含む範囲のみによって限定したことが意図される。

Claims (49)

  1. 式:
    Figure 2011526893
    を有するジアステレオマー的に純粋な化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  2. 式:
    Figure 2011526893
    を有するジアステレオマー的に純粋な化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物。
  3. 式:
    Figure 2011526893
    を有する精製された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中、R1は、ヒドロキシル、アミノ、又はベンジルアミノであり;及びR2は、R1がヒドロキシルであるときに、R2が、水素、
    Figure 2011526893
    以外であり、及びR1がベンジルアミノであるとき、R2
    Figure 2011526893
    以外であるように、水素、
    Figure 2011526893
    である)。
  4. 式II:
    Figure 2011526893
    を有する請求項3記載の精製された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中、R2は、水素、
    Figure 2011526893
    である)。
  5. 式III:
    Figure 2011526893
    を有する請求項3記載の精製された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中R2は、水素、
    Figure 2011526893
    である)。
  6. 式IV:
    Figure 2011526893
    を有する請求項3記載の精製された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中R2は、
    Figure 2011526893
    である)。
  7. 式V:
    Figure 2011526893
    を有する請求項3記載の精製された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中R1は、ヒドロキシル、又はアミノである)。
  8. Figure 2011526893
    から選択される請求項3記載の精製された化合物。
  9. Figure 2011526893
    Figure 2011526893
    から選択される請求項3記載の精製された化合物。
  10. 式:
    Figure 2011526893
    を有する化合物の精製された代謝産物であって:
    (a)約2.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (b)約6.2分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (c)約8.0分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (d)約9.4分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (e)約10.9分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (f)約12.4分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (g)約13.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (h)約17.1分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (i)約25.2分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、及び、
    (j)約26.5分にてC-18(2)4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物からなる群から選択され、記述した保持時間は、以下の通りのHPLC勾配条件で得られる:
    Figure 2011526893
    前記代謝産物。
  11. 式:
    Figure 2011526893
    を有する化合物の精製された代謝産物であって、以下の通りのHPLC勾配条件において、約16.4分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する:
    Figure 2011526893
    前記代謝産物。
  12. 式:
    Figure 2011526893
    を有する化合物の精製された代謝産物であって:
    (a)約38.4分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (b)約39.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (c)約36.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (d)約26.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (e)約33.8分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (f)約30.9分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    (g)約4.6分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、及び、
    (h)約28.1分にてC-18 4.6×250mm 5μm粒径カラムから溶出する化合物、
    からなる群から選択され、記述した保持時間は、以下の通りのHPLC勾配条件で得られる:
    Figure 2011526893
    前記代謝産物。
  13. 式I:
    Figure 2011526893
    を有する同位体的に濃縮された化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、立体異性形態、若しくは互変異性形態(式中R1は、ヒドロキシル、アミノ、又はベンジルアミノであり;及びR2は、R1がヒドロキシルであるときに、R2が、水素、
    Figure 2011526893
    以外であり、及びR1がベンジルアミノであるとき、R2
    Figure 2011526893
    以外であるように、水素、
    Figure 2011526893
    である)。
  14. 前記化合物が同位体的に濃縮された化合物2、同位体的に濃縮された化合物2a、同位体的に濃縮された化合物2b、同位体的に濃縮された化合物3、同位体的に濃縮された化合物3a、同位体的に濃縮された化合物3b、同位体的に濃縮された化合物4、同位体的に濃縮された化合物5、同位体的に濃縮された化合物6、同位体的に濃縮された化合物7、同位体的に濃縮された化合物8、同位体的に濃縮された化合物8a、同位体的に濃縮された化合物8b、同位体的に濃縮された化合物9、同位体的に濃縮された化合物9a、同位体的に濃縮された化合物9b、同位体的に濃縮された化合物10、同位体的に濃縮された化合物10a、同位体的に濃縮された化合物10b、同位体的に濃縮された化合物11、同位体的に濃縮された化合物11a、及び同位体的に濃縮された化合物11bである、請求項13記載の同位体的に濃縮された化合物。
  15. 同位体的に濃縮された化合物1、同位体的に濃縮された化合物1a、及び同位体的に濃縮された化合物1bからなる群から選択される、同位体的に濃縮された化合物。
  16. 請求項1〜15のいずれか記載の化合物の有効な治療量を投与することを含む、フラビウイルス科ウイルスに感染した宿主の治療のための方法。
  17. 前記ウイルスがC型肝炎である、請求項16記載の方法。
  18. 前記宿主がヒトである、請求項17記載の方法。
  19. 前記投与が、前記化合物、又はその医薬として許容し得る塩、若しくは立体異性体の実質的な量を前記宿主の肝臓に向けられる、請求項16記載の方法。
  20. 前記化合物、又はその医薬として許容し得る塩、若しくは立体異性体がインターフェロン、リバビリン、インターロイキン、NS3プロテアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害剤、フェナントレンキノン、チアゾリジン誘導体、チアゾリジン、ベンズアニリド、ヘリカーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオチド類似体、グリオトキシン、セルレニン、アンチセンスホスホロチオアートオリゴデオキシヌクレオチド、IRES依存的翻訳阻害剤、及びリボザイムからなる群から選択される第2の抗ウイルス薬と組み合わせ、又は交互に投与される、請求項16記載の方法。
  21. 前記第2の薬剤がペグ化されたインターフェロンα2a、インターフェロンアルファコン-1、天然のインターフェロン、アルブフェロン、インターフェロンβ-1a、オメガインターフェロン、インターフェロンα、インターフェロンγ、インターフェロンτ、インターフェロンδ、及びインターフェロンγ-1bからなる群から選択される、請求項20記載の方法。
  22. 前記第2の薬剤がリバビリンである、請求項20記載の方法。
  23. 前記宿主がヒトである、請求項16記載の方法。
  24. 請求項1〜15のいずれか記載の化合物、及び医薬として許容し得る賦形剤、担体、又は希釈剤を含む、医薬組成物。
  25. 前記組成物が経口製剤である、請求項18記載の組成物。
  26. (a)式:
    Figure 2011526893
    を有する前駆体化合物1を肝細胞、又は肝ミクロソーム組成物と接触させて、混合物を得ること;及び、
    (b)混合物から化合物を単離すること、
    を含む、請求項3〜9のいずれか1項記載の精製された化合物を調製する方法。
  27. 単離には、逆相媒体を含むカラムから化合物を溶出させることを含む、請求項24記載の方法。
  28. 式VI
    Figure 2011526893
    を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくは立体異性体(式中、Ra、及びRbは、以下の通りに選択される:
    i)Raは、水素であり;及びRbは、アルキル、カルボキシアルキル、シクロアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、又はジアルキルアミノアルキルであるか;又は、
    ii)Ra、及びRbは、これらが置換される窒素原子と共に、1つ、又は2つのアルキル基で任意に置換された3〜7員の複素環を形成する)。
  29. Ra、及びRbは、以下の通りに選択される、請求項28記載の化合物:
    i)Raは、水素であり;及びRbは、イソプロピル、t-ブチル、シクロヘキシル、エトキシカルボニルメチル、t-ブチルオキシカルボニルメチル、カルボキシメチル、又はジメチルアミノエチルであるか;又は
    ii)Ra、及びRbは、これらが置換される窒素原子と共に、4-メチルピペラジン、又はモルホリン環を形成する。
  30. Figure 2011526893
    から選択される、請求項28記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくは立体異性体。
  31. Figure 2011526893
    、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、若しくは立体異性体である、請求項28記載の化合物。
  32. Figure 2011526893
    、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、又は立体異性体である、請求項28記載の化合物。
  33. 請求項28〜32のいずれか1項記載の化合物の有効な治療量を投与することを含む、フラビウイルス科ウイルスに感染した宿主の治療のための方法。
  34. 約1mg/日〜約150mg/日の量の化合物1を投与することを含む、フラビウイルス科ウイルスに感染した宿主の治療のための方法。
  35. 前記量が約5mg/日〜約100mg/日である、請求項34記載の方法。
  36. 前記量が約5、10、25、50、75、又は100mg/日である、請求項34記載の方法。
  37. インターフェロン、リバビリン、インターロイキン、NS3プロテアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害剤、フェナントレンキノン、チアゾリジン誘導体、チアゾリジン、ベンズアニリド、ヘリカーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオチド類似体、グリオトキシン、セルレニン、アンチセンスホスホロチオアートオリゴデオキシヌクレオチド、IRES依存的翻訳阻害剤、及びリボザイムからなる群から選択される第2の抗ウイルス薬を投与することを更に含む、請求項33〜36のいずれか1項記載の方法。
  38. 前記第2の薬剤がペグ化されたインターフェロンα2a、インターフェロンアルファコン-1、天然のインターフェロン、アルブフェロン、インターフェロンβ-1a、オメガインターフェロン、インターフェロンα、インターフェロンγ、インターフェロンτ、インターフェロンδ、及びインターフェロンγ-1bからなる群から選択される、請求項37記載の方法。
  39. 前記第2の薬剤がリバビリンである、請求項38記載の方法。
  40. 前記化合物1が約1mg/日から約150mg/日の量で投与され、かつ前記投与されるリバビリンの量が約800mg〜約1400mgである、請求項39記載の方法。
  41. 前記投与されるリバビリンの量が約800mg、1000mg、1200mg、又は1400mgである、請求項40記載の方法。
  42. 前記ウイルスがC型肝炎である、請求項33〜41のいずれか1項記載の方法。
  43. 前記宿主がヒトである、請求項33-42のいずれか1項記載の方法。
  44. 請求項28〜32のいずれか1項記載の化合物、及び医薬として許容し得る賦形剤、担体、又は希釈剤を含む、医薬組成物。
  45. 前記組成物が経口製剤である、請求項34記載の組成物。
  46. 約1mg〜約150mgの量の化合物1を含む、医薬組成物。
  47. 前記量が約5mg、又は25mgである、請求項46記載の医薬組成物。
  48. 前記組成物が経口カプセルである、請求項47記載の組成物。
  49. i)2'-C-メチルグアノシンを硫酸ナトリウム、及びベンゼンボロン酸と反応させて、式10-2の化合物
    Figure 2011526893
    を得ること、
    ii)式10-2の化合物を式10-3のホスホナート
    Figure 2011526893
    と反応させて、続いてベンジルアミンと反応させて、化合物10-4
    Figure 2011526893
    を得ること、及び、
    iii)化合物10-4の脱保護により化合物1
    Figure 2011526893
    を得ること、
    を含む化合物1を製造するための方法。
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