JP2008528695A - ゲフィチニブ耐性癌を治療する方法 - Google Patents

ゲフィチニブ耐性癌を治療する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008528695A
JP2008528695A JP2007554212A JP2007554212A JP2008528695A JP 2008528695 A JP2008528695 A JP 2008528695A JP 2007554212 A JP2007554212 A JP 2007554212A JP 2007554212 A JP2007554212 A JP 2007554212A JP 2008528695 A JP2008528695 A JP 2008528695A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancer
egfr
gefitinib
progression
erlotinib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007554212A
Other languages
English (en)
Inventor
ダニエル ハーバー
ダフネ ウィニフレッド ベル
ジェフリー イー. セトルマン
ラファエラ ソーデラ
ナディア ジー. ゴディン−ヘイマン
ユーニス エル. クワク
スリダー クリシュナ ラビンドラン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wyeth LLC
Original Assignee
Wyeth LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=36777922&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2008528695(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Wyeth LLC filed Critical Wyeth LLC
Publication of JP2008528695A publication Critical patent/JP2008528695A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/47Quinolines; Isoquinolines
    • A61K31/4709Non-condensed quinolines and containing further heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/47Quinolines; Isoquinolines
    • A61K31/47064-Aminoquinolines; 8-Aminoquinolines, e.g. chloroquine, primaquine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Abstract

本発明は、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性癌の治療のための方法を目的としている。ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを用いた治療後の癌の進行に関して、癌を有する個体をモニターした。癌の進行は、癌がゲフィチニブおよび/またはエルロチニブに耐性であることを示す。癌の進行が認められると、不可逆的上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤を含む薬学的組成物を被験体に投与する。好ましい態様において、不可逆的EGFR阻害剤は、EKB-569、HKI-272およびHKI-357である。

Description

背景
例えば、前立腺癌、乳癌、大腸癌、肺癌、膵臓癌、卵巣癌、脾臓の癌、精巣癌、胸腺の癌などの上皮細胞癌は、上皮細胞の異常な加速増殖により特徴づけられる疾患である。この加速増殖によって、最初に腫瘍形成が引き起こされる。最終的には、異なる臓器部位への転移も起こり得る。種々の癌の診断および治療において進歩してきているにも関わらず、これらの疾患は未だにかなりの死亡率をもたらす。
肺癌は依然として先進国における癌死亡の主原因である。肺において始まる癌は、顕微鏡下で細胞がどのように見えるかによって、非小細胞肺癌および小細胞肺癌という2つの主要な型に分けられる。非小細胞肺癌(扁平上皮細胞癌、腺癌、および大細胞癌)は、一般的に、小細胞肺癌よりもゆっくりと他の臓器に広がる。肺癌症例の約75%は、非小細胞肺癌(例えば、腺癌)に区分され、その他の25%は小細胞肺癌である。非小細胞肺癌(NSCLC)は米国、日本、および西洋における癌死亡の主原因である。進行疾患を有する患者にとって、化学療法は生存率において適度な恩典を提供するが、重大な毒性を代償としていることにより、腫瘍増殖を導く決定的な遺伝子病変を特異的に標的化する治療薬の必要性が強調されている(Schiller JH et al., N. Engl J Med, 346: 92-98, 2002(非特許文献1))。
上皮増殖因子受容体(EGFR)は、上皮細胞の表面上に発現している170キロダルトン(kDa)の膜結合タンパク質である。EGFRは、細胞周期制御分子の一種であるタンパク質チロシンキナーゼの増殖因子受容体ファミリーのメンバーである(W. J. Gullick et al., 1986, Cancer Res., 46: 285-292(非特許文献2))。EGFRはそのリガンド(EGFまたはTGF-αのいずれか)が細胞外ドメインに結合する場合に活性化され、受容体の細胞内チロシンキナーゼドメインの自己リン酸化がもたらされる(S. Cohen et al.,1980, J. Biol. Chem., 255: 4834-4842(非特許文献3); A. B. Schreiber et al., 1983, J. Biol. Chem., 258: 846-853(非特許文献4))。
EGFRは、増殖促進癌遺伝子erbBまたはErbB1のタンパク質産物であるが、多くのヒト癌の発生および進行において中心的な役割を果たすと考えられているファミリー、すなわち癌原遺伝子のERBBファミリーの1メンバーである。特に、EGFRの発現増大は、神経膠芽腫のみならず、乳癌、膀胱癌、肺癌、頭部癌、頸部癌、および胃癌において観察されている。癌遺伝子のERBBファミリーは4つの構造的に関連した膜貫通受容体、すなわちEGFR、HER-2/neu(erbB2)、HER-3(erbB3)およびHER-4(erbB4)をコードしている。臨床的に、腫瘍におけるERBB癌遺伝子の増幅および/または受容体過剰発現は、治療における応答性に加えて、疾患の再発および患者の予後不良にも相関すると報告されている(L. Harris et al., 1999, Int.J. Biol. Markers, 14:8-15(非特許文献5); およびJ. Mendelsohn and J. Baselga, 2000, Oncogene, 19: 6550-6565(非特許文献6))。
EGFRは、3つの主要ドメイン、すなわちグリコシル化され2つのシステインリッチ領域を有するリガンド結合ポケットを含む細胞外ドメイン(ECD);短い膜貫通ドメイン、および内因性チロシンキナーゼ活性を有する細胞内ドメインから構成されている。膜貫通領域はリガンド結合ドメインを細胞内ドメインに連結させる。EGFRの非グリコシル化型の研究に加えてアミノ酸およびDNA配列分析により、EGFRのタンパク質骨格が1186アミノ酸残基を有する132kDaの質量を有することが示されている(A. L. Ullrich et al., 1984, Nature, 307:418-425(非特許文献7); J. Downward et al., 1984, Nature, 307:521-527(非特許文献8); C. R. Carlin et al., 1986, Mol. Cell. Biol., 6:257-264(非特許文献9);およびF. L. V. Mayes and M. D. Waterfield, 1984, The EMBO J., 3:531-537(非特許文献10))。
EGFまたはTGF-αのEGFRへの結合はシグナル伝達経路を活性化し、結果として細胞増殖をもたらす。EGFR分子の二量体形成、構造的変化、および内部移行は、細胞内シグナルを伝達し細胞増殖制御に導く働きをする(G. Carpenter and S. Cohen, 1979, Ann. Rev. Biochem., 48:193-216(非特許文献11))。増殖因子受容体機能の制御に影響を及ぼす、またはレセプターおよび/またはリガンドの過剰発現を導く遺伝子変化は、細胞増殖をもたらす。さらにEGFRは、細胞分化、細胞運動性の亢進、タンパク質分泌、血管新生、浸潤、転移、ならびに化学療法剤および放射線照射に対する癌細胞の耐性において役割を果たすことが分かっている(M.-J. Oh et al., 2000, Clin. Cancer Res., 6:4760-4763(非特許文献12))。
種々の癌の治療のための臨床試験をすでに受けているものを含み、EGFRの様々な阻害剤が同定されている。最近の概要については、de Bono, J.S. and Rowinsky, E. K.(2002), "The ErbB Receptor Family: A Therapeutic Target For Cancer", Trends in Molecular Medicine, 8, S19-26(非特許文献13)を参照されたい。
癌の治療における治療的介入のための標的の有望なセットにはHERキナーゼ軸のメンバーが含まれる。それらは、一例として前立腺、肺および乳房などの固形上皮系腫瘍において頻繁に上方制御されており、神経膠芽腫においても上方制御されている。上皮増殖因子受容体(EGFR)はHERキナーゼ軸のメンバーであり、いくつかの異なる癌治療法の開発にとって最適な標的である。チロシン残基の可逆的リン酸化はEGFR経路の活性化に必要であるので、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)はこれらの治療法のひとつである。つまり、EGFR-TKIは、腫瘍細胞の増殖および分裂を誘導する細胞シグナル伝達経路の引き金を引き、および/またはそれを維持するのを担う細胞表面受容体をブロックする。具体的に、これらの阻害剤は、HER-1と呼ばれるEGFRキナーゼドメインを妨害すると考えられている。より有望なEGFR-TKIの中には以下の3系列の化合物がある: キナゾリン、ピリドピリミジン、およびピロロピリミジン。
臨床開発においてより進んだ化合物の2つには、ゲフィチニブ(AstraZeneca UK Ltd.によって開発された化合物ZD1839;商標名イレッサ(IRESSA)として入手可能;以下「イレッサ」とする)およびエルロチニブ(Genentech Inc.およびOSI Pharmaceuticals, Inc.によって開発された化合物OSI-774; 商標名タルセバ(TARCEVA)として入手可能;以下「タルセバ」とする)が挙げられる;両方とも有望な臨床結果をあげている。イレッサおよびタルセバの両方を用いた従来の癌治療は、それぞれの化合物わずか500mgを毎日、経口的に投与する必要がある。2003年5月、進行性の非小細胞肺癌患者の治療用に承認された時、イレッサは合衆国市場に達したこれらの製品のうち最初のものとなった。
イレッサは、EGFR分子上のチロシンキナーゼリン酸化を直接的に阻害することによって機能する経口で有効なキナゾリンである。それはアデノシン3リン酸(ATP)結合部位と競合しHERキナーゼ軸の抑制を導く。イレッサ応答の正確なメカニズムは完全には理解されていないが、しかしながら、研究によりEGFRの存在がその作用のための必須条件であることが示唆されている。
これらの化合物を用いる際の重大な限界は、そのレシピエント(recipient)が、最初に治療法に対して応答した後、それらの治療効果に耐性を生じ得ること、または彼らがEGFR-TKIに対して測定可能な程には応答し得ないことである。EGFR-TKIに対する応答の程度は異なる民族集団間で変動する。一部の集団におけるEGFR-TKI低応答者では、進行性非小細胞肺癌患者のわずか10〜15%のみがEGFRキナーゼ阻害剤に対して応答する。従って、イレッサおよびタルセバに対する感受性の根底にある分子メカニズムをより一層理解することは、そうした治療法から利益を得る可能性が最も高い個体に対する標的化治療法において非常に有益である。
癌、特に肺癌、卵巣癌、乳癌、脳癌、大腸癌、および前立腺癌などの上皮細胞癌の満足できる治療の著しい必要性が当技術分野において存在し、これはTKI療法の恩典を組み入れ、患者が示す不応答性を克服するものである。そうした治療は、個人、とりわけ癌が一般的である高齢者の健康に劇的な影響力を有し得る。
Schiller JH et al., N. Engl J Med, 346: 92-98, 2002 W. J. Gullick et al., 1986, Cancer Res., 46: 285-292 S. Cohen et al.,1980, J. Biol. Chem., 255: 4834-4842 A. B. Schreiber et al., 1983, J. Biol. Chem., 258: 846-853 L. Harris et al., 1999, Int.J. Biol. Markers, 14:8-15 J. Mendelsohn and J. Baselga, 2000, Oncogene, 19: 6550-6565 A. L. Ullrich et al., 1984, Nature, 307:418-425 J. Downward et al., 1984, Nature, 307:521-527 C. R. Carlin et al., 1986, Mol. Cell. Biol., 6:257-264 F. L. V. Mayes and M. D. Waterfield, 1984, The EMBO J., 3:531-537 G. Carpenter and S. Cohen, 1979, Ann. Rev. Biochem., 48:193-216 M.-J. Oh et al., 2000, Clin. Cancer Res., 6:4760-4763 de Bono, J.S. and Rowinsky, E. K.(2002), "The ErbB Receptor Family: A Therapeutic Target For Cancer", Trends in Molecular Medicine, 8, S19-26
概要
本発明の発明者らは、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ療法にもはや応答しない被験体における癌の治療において、不可逆的EGFR阻害剤が有効であることを意外にも発見した。従って、ひとつの態様において、本発明はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性癌の治療のための方法を提供する。本態様において、被験体における癌の進行を、被験体がゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療を開始された後の時点においてモニターする。癌の進行はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療に耐性である癌を示し、被験体に不可逆的上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤を含む薬学的組成物を投与する。
好ましい態様において、不可逆的EGFR阻害剤は、EKB-569、HKI-272またはHKI-357である。または、不可逆的EGFR阻害剤は、EGFR(配列番号:1)のシステイン773に結合する任意の化合物であり得る。
癌の進行は当業者に周知の方法によってモニターされ得る。例えば、X線、CTスキャンまたはMRIによる癌の目視検査を介して進行をモニターし得る。または、腫瘍生物マーカー検出を介して進行をモニターし得る。
ひとつの態様において、癌の治療の間を通じた様々な時点において患者をモニターする。例えば、第2の時点における癌の進行を分析し、第1の時点における分析とこの分析を比較することによって癌の進行をモニターし得る。第1の時点はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の開始前または後であり得、第2の時点は第1の後である。癌の増殖増大は癌の進行を示す。
ひとつの態様において、癌のサイズを分析することによって癌の進行をモニターする。ひとつの態様において、X線、CTスキャンまたはMRIによる癌の目視検査を介して癌のサイズを分析する。ひとつの態様において、腫瘍生物マーカー検出を介して癌のサイズをモニターする。
ひとつの態様において、癌は上皮細胞癌である。ひとつの態様において、癌は消化管癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、頭頸部癌、食道癌、肺癌、非小細胞肺癌、神経系の癌、腎臓癌、網膜癌、皮膚癌、肝臓癌、膵臓癌、生殖器-泌尿器癌および膀胱癌である。
ひとつの態様において、癌のサイズを追加の時点においてモニターし、追加の時点は第2の時点の後である。
ひとつの態様において、後の時点は以前の時点の少なくとも2ヶ月後である。ひとつの態様において、後の時点は以前の時点の少なくとも6ヶ月後である。ひとつの態様において、後の時点は以前の時点の少なくとも10ヶ月後である。ひとつの態様において、後の時点は以前の時点の少なくとも1年後である。
もうひとつの態様において、本発明は、EGFRにおける変異、すなわち配列番号:1の790位におけるスレオニンからメチオニンへの置換 (T790M)を有する被験体に、不可逆的EGFR阻害剤を含む薬学的組成物を投与する工程を含む、癌を治療する方法を提供する。T790M変異はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療に耐性を付与する。
詳細な説明
ゲフィチニブおよびエルロチニブ耐性癌
ゲフィチニブ(AstraZeneca UK Ltd.によって開発された化合物ZD1839;商標名イレッサとして入手可能)およびエルロチニブ(Genentech Inc.およびOSI Pharmaceuticals, Inc.によって開発された化合物OSI-774; 商標名タルセバとして入手可能)は、ATP結合のこれら競合的阻害剤により標的化されるEGF受容体(EGFR)中に活性化変異を含有する非小細胞肺癌(NSCLC)の症例において(4,5)、劇的な臨床応答を誘導する(1〜3)。これらチロシンキナーゼ阻害剤の有効性は、これらの薬剤による変異体キナーゼの阻害増強を導くこれらの変異と関連するATPクレフト(cleft)内の変化、およびこれら癌細胞の変異体受容体により伝達される生存シグナル増大への生物学的依存性である「癌遺伝子依存性」と称される現象の両方に起因し得る(6, 7)。
ゲフィチニブおよびエルロチニブの両方に対する治療応答性は長いと2〜3年間は持続できるが、NSCLCのほとんどの症例における平均応答期間はわずか6-8ヶ月である(8〜10)。薬剤耐性獲得の根底にあるメカニズムは十分に理解されていない。慢性骨髄性白血病(CML)と関係するBCR-ABLキナーゼ、消化管間質腫瘍(GIST)に関与するC-KITキナーゼ、および特発性好酸球増加症候群(HES)におけるFIP1L1-PDGFR-αキナーゼを阻害するイマチニブ(グリベック(GLEEVEC)) から類推して、二次キナーゼドメイン変異が潜在的に薬剤結合を抑制する可能性がある(11〜16)。しかしながら、再発性NSCLCは容易には生検されない;したがって、限られた臨床検体のみが分析のために利用可能である。最近、ゲフィチニブまたはエルロチニブ療法後の再発性疾患を有する6症例のうちの3症例において、EGFRキナーゼドメイン内の単一二次変異T790Mが報告された(17,18)。EGFRコドン790のアナログであるBCR-ABLのコドン315は、イマチニブ耐性CMLにおいて頻繁に変異しており(11,12)、C-KIT (コドン670)およびFIP1L1-PDGFR-α(コドン674) において対応する残基の変異が、それぞれイマチニブ耐性GISTおよびHESと関連している(15,16)。EGFR阻害剤に対する耐性の初期インビトロモデル化により、野生型受容体内のコドン790の変異がEGFRチロシンキナーゼ阻害剤による阻害を同様に抑制することが示された(19)。最近、T790M置換と共に活性化変異を含むトランスフェクトされたEGFRタンパク質が、ゲフィチニブおよびエルロチニブによる阻害の減少を示すことが示された(17,18)。T790MはNSCLCの一部の症例における獲得耐性に寄与していると考えられるが、二次EGFR変異を欠く症例における治療不成功の根底にあるメカニズムはいまだ解明されていない。
細胞質キナーゼBCR-ABLと対照的に、膜結合EGFRによるシグナル伝達はリガンド結合、受容体ホモ二量体形成、ならびにERBB2および他のファミリーメンバーとのヘテロ二量体形成の複雑な経路、次いでリガンド結合受容体の内部移行およびリサイクル、またはユビキチン媒介性受容体の分解が関与している(20)。重要なEGF依存性シグナル伝達は内部移行の過程の間に起こると考えられ、これは細胞内小胞の低pHにおけるEGFR複合体の解離とも関連している。したがって、複数の因子が受容体により伝達されるシグナルの強度および質を調節しており、EGFR輸送における変化はEGF依存性細胞応答の制御に密接に関係している(20)。
本発明は、ゲフィチニブ耐性癌が、耐性腫瘍細胞の一部においてのみT790M EGFR変異が存在するもの、およびT790M変異は観察されないがEGFR内部移行増大は観察されるものを含み得るという発見に基づいている。本発明は、受容体を共有結合的にクロスリンクする不可逆的EGFR阻害剤が、T790M変異を有する癌の阻害において、およびゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを用いた治療に対してそうした癌を耐性にし得るEGFR輸送の変化を有する癌において有効であるという発見にさらに基づいている。従って、本発明は不可逆的EGFR阻害剤を投与する工程を含む、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性癌を治療する方法を提供する。
患者を治療する方法
ひとつの態様において、本発明はゲフィチニブ/エルロチニブ耐性癌を治療する方法を提供する。本方法は、EKB-569(4-アニリノキノリン-3-カルボニトリル;Greenberger et al., 11thNCI-EORTC-AACR Symposium on New Drugs in Cancer Therapy, Amsterdam, 2000年11月7〜10日,抄録388;Wyeth)、HKI-357(4-アニリノキノリン3-カルボニトリルの誘導体;Tsou et al., J. Med. Chem. 2005, 48: 1107-1131; Wyeth)および/またはHKI-272(4-アニリノキノリン-3-カルボニトリルの誘導体;Rabindran et al., Cancer Res. 2004, 64, 3958-3965; Wyeth)を含む特定の不可逆的EGFR阻害剤の有効量を、そうした治療の必要な患者に投与する工程を含む。ひとつの好ましい態様において、本発明は、EKB-569の有効量をそうした治療が必要な患者に投与する工程を含む方法を提供する。ひとつの好ましい態様において、本発明は、HKI-357の有効量をそうした治療が必要な患者に投与する工程を含む方法を提供する。
治療には、他のチロシンキナーゼ阻害剤、化学療法、放射線照射などと組み合わせたチロシンキナーゼ阻害剤が含まれるが、それらに限定されない治療の組み合わせもまた含まれ得る。
癌は最初に、ゲフィチニブ/エルロチニブ感受性と診断され得るか、またはLynch et al., 2004; 350:2129-2139に記載の方法を用いてゲフィチニブ/エルロチニブ感受性であると予測され得る。ゲフィチニブ/エルロチニブ感受性は、例えば、残基750(アラニン)における変異と組み合わさった残基747(リジン)から残基749(グルタミン酸)の欠失、残基747(リジン)から残基750(アラニン)の欠失、残基858におけるロイシンからアルギニンへの置換、残基861におけるロイシンからグルタミンへの置換を含むEGFR変異の腫瘍中の存在によって予測され得る。
癌は、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを用いた治療が始まった後に、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性と診断され得る。または、癌はそうした化合物を用いた治療の開始前にゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性であると診断され得る。腫瘍におけるゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性は、例えば、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の6ヶ月またはより長い期間の後に生じ得る。または、腫瘍のゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療が始まった後、6ヶ月未満で診断され得る。ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性の診断は、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の間に腫瘍進行をモニターすることを介して達成され得る。腫瘍進行は、治療が始まった後の時点間の腫瘍の状態の比較により、または治療が始まった後の時点とゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の開始以前の時点との間の腫瘍の状態の比較により判断され得る。腫瘍進行はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の間、例えばX線、CTスキャンなどの放射線撮影、または癌の心悸亢進(palpitation)もしくは腫瘍生物マーカーレベルをモニターする方法を含む当業者に公知の他のモニタリング方法を例えば用いて視覚的にモニターされ得る。ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを用いた治療の間の癌の進行は、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性を示す。腫瘍生物マーカーのレベルの上昇は腫瘍進行を示す。従って、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを用いた治療の間の腫瘍生物マーカーレベルの上昇はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性を示す。新しい腫瘍の検出または転移の検出は腫瘍進行を示す。腫瘍縮小の中断は腫瘍進行を示す。癌の増殖は、例えば腫瘍サイズの増大、転移、または新しい癌の検出、および/または腫瘍生物マーカーレベルの上昇によって示される。
ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性の発生は、被験体の循環血、または他の体液から得られた循環腫瘍細胞におけるゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性関連変異の存在の試験を用いてモニターされ得る。被験体由来の腫瘍細胞におけるゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性関連変異の存在は、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性腫瘍を示す。
ひとつの態様において、被験体の腫瘍はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ感受性を示す変異を含有するが、それにもかかわらず、それはゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療に対して耐性である。ひとつの態様において、被験体の腫瘍はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ感受性を示す変異を含有し、例えばEGFRにおいて、メチオニン残基が本来のスレオニン残基と置換されているT790M変異、例えばEGFR内部移行の増大など、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性を示す変異を含有する。ひとつの態様において、被験体の腫瘍はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ感受性を示す変異を含有せず、例えばEGFRにおけるT790M変異、例えばEGFR内部移行の増大などゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性を示す変異を含有する。
薬剤の投与に関連して、「有効量」とは、症状の改善、治癒、疾患負荷の減少、腫瘍の大きさもしくは細胞数の減少、生命延長、生活の質の改善、または疾患または状態の特定の型を治療するのに精通した医師により一般的にポジティブと認識される他の作用など、少なくとも統計的に有意な割合の患者にとって有益な作用をもたらす量を示す。
用いられる活性成分の有効投与量は、用いられる特定の化合物、投与の形態、および治療される状態の重症度に応じて変動し得る。当業者は、疾患重症度、個人の遺伝的差異、または代謝率と共に変動し得る、各患者にとっての有効用量を承知している。しかしながら、発明の化合物を体重の約0.5mg/kgから約1000mg/kgの1日投与量で投与し、任意に1日2回から4回の分割用量、または徐放型で与える場合に、一般に満足いく結果が得られる。1日の総投与量は、約1mg〜約1000mg、好ましくは約2mg〜約500mgと提案される。内服に適した投与形態は、固体または液体の薬学的に許容される担体と密接に混合された活性化合物の約0.5mg〜約1000mgを含む。この投与計画は最適な治療応答を提供するために調整され得る。例えば、いくつかの分割用量を毎日投与してもよく、または投与量を治療状況の要件により指示されるとおり比例的に減量してもよい。
投与の経路は静脈内(I.V.)、筋肉内(I.M.)、皮下(S.C.)、皮内(I.D.)、腹腔内(I.P.)、くも膜下腔内(I.T.)、胸膜内、子宮内、直腸、経膣、局所的、腫瘍内などであり得る。本発明の化合物は、注射により、または継時的な漸次注入により非経口的に投与され得、蠕動手段により送達され得る。
投与は、経粘膜または経皮手段によることもあり得る。経粘膜または経皮投与については、浸透すべき障壁に適した浸透剤を製剤中に用いる。そうした浸透剤は、一般的に当業者に公知であり、例えば、経粘膜投与のための胆汁酸塩およびフシジン酸誘導体が含まれる。さらに、界面活性剤を浸透を促進するために用い得る。経粘膜投与は、例えば鼻腔用スプレーを介してもよく、または坐剤を用いてもよい。経口投与については、本発明の化合物を、カプセル剤、錠剤および強壮剤(トニック、tonic)などの従来の経口投与剤形に製剤化する。
局所投与については、当業者に一般的に公知であるとおり、薬学的組成物(キナーゼ活性の阻害剤)を軟膏剤(ointment)、軟膏(salve)、ゲル、またはクリームに製剤化する。
例えば不可逆的EGFR阻害剤など本発明の治療用組成物は、例えば単位用量の注射によるように、従来法で静脈内に投与される。本発明の治療用組成物に関して用いられる「単位用量」という用語は、被験体のための単一投与量として適した物理的に別個の単位を示し、それぞれの単位には、所望の治療効果を産生するために計算された活性物質の既定量が、必要な希釈剤すなわち担体または媒体と共に含まれる。
組成物は、投与製剤に適合する方法により、治療学的有効量で投与される。投与される量およびタイミングは、治療される被験体、活性成分を利用する被験体システムの許容量、および所望される治療効果の度合いによって決定される。投与される必要のある活性成分の詳細な量は施術者の判断によって決定され、各個人に特有である。
例えば不可逆的EGFR阻害剤など本発明の方法を実施するために有用な治療用組成物を本明細書に記載する。当業者に一般的に公知のとおり、目的の用途に適した活性成分を含む任意の製剤または薬物送達システムを用いることができる。経口、直腸、局所または非経口(吸入、皮下、腹腔内、筋肉内、および静脈内を含む)投与のために適した薬学的に許容される担体は当業者に公知である。製剤のその他の成分と適合し、かつそのレシピエントに有害でないという意味で、担体は薬学的に許容されなければならない。
本明細書で用いられる「薬学的に許容される」、「生理学的に容認できる」という用語、およびその文法的変形は、それらが組成物、担体、希釈剤、および試薬を示す場合に互換的に用いられ、望ましくない生理学的作用の産生なしに物質を哺乳動物に投与、または施行可能であることを表す。
非経口投与に適した製剤には、好ましくはレシピエントの血液と等張な活性化合物の滅菌水調製品が簡便に含まれる。したがって、そうした製剤は、蒸留水、5%ブドウ糖蒸留水溶液、または生理食塩水を簡便に含み得る。有用な製剤には、適切な溶媒で希釈すると上記の非経口投与に適した溶液を生じる化合物を含む濃縮溶液または固体も含まれる。
腸内投与については、カプセル剤、カシェ剤、錠剤またはトローチ剤などの個別単位で、化合物を不活性担体の中に組み込むことができるが、それぞれには、粉末または顆粒として;または、例えば、シロップ剤、エリキシル剤、乳剤、またはドラフト(draught)などの水性液体もしくは非水性液体中の乳濁液または水溶液として、活性化合物の既定量が含まれる。適切な担体はデンプンまたは糖であってもよく、潤滑剤、香味剤、結合剤、および同様の性質の他の物質を含み得る。
錠剤は、任意でひとつまたは複数の付属成分と共に、圧縮または鋳型成形によって製造され得る。圧縮錠剤は、適切な機械の中で、例えば粉末または顆粒などの自由流動形の活性化合物を圧縮することにより調製され得るが、任意で、例えば結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、表面活性剤または分散剤などの付属成分と混合してもよい。成形錠剤は、適切な機械の中で粉末の活性化合物と任意の適切な担体との混合物を鋳型成形することにより製造され得る。
シロップ剤または懸濁剤は、濃縮されたショ糖などの糖の水溶液に活性化合物を添加することによって製造され得るが、これに任意の付属成分も添加され得る。そうした付属成分には香味料、糖の結晶化を遅延させるための作用剤、または、例えばグリセロールまたはソルビトールなどの多価アルコールのように、任意の他の成分の溶解性を増大させるための作用剤が含まれ得る。
直腸投与のための製剤は、例えばカカオバターまたはWitepsol S55(Dynamite Nobel Chemical, Germanyの商標)などの坐剤基質のための従来型担体と共に坐剤として提示され得る。
経口投与のための製剤は、促進剤と共に提示され得る。経口的に許容される吸収促進剤には、ラウリル硫酸ナトリウム、パルミトイルカルニチン、ラウレス-9(Laureth-9)、ホスファチジルコリン、シクロデキストリン、およびその誘導体;デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウムおよびフシジン酸ナトリウムなどの胆汁酸塩;EDTA、クエン酸、およびサリチル酸を含むキレート剤;および脂肪酸(例えば、オレイン酸、ラウリン酸、アシルカルニチン酸、モノ-およびジグリセリド)などの界面活性剤が含まれる。他の経口吸収促進剤には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、CHAPS(3-(3-コールアミドプロピル)-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホネート)、Big-CHAPS(N,N-ビス(3-D-グルコアミドプロピル)-コールアミド)、クロロブタノール、オクトキシノール-9、ベンジルアルコール、フェノール、クレゾール、およびアルキルアルコールが含まれる。本発明のために特に好ましい経口吸収促進剤はラウリル硫酸ナトリウムである。
または、化合物はリポソームまたはミクロスフェア(もしくは微小粒子)の状態で投与され得る。患者に投与するためのリポソームまたはミクロスフェアを調製するための方法は、当業者に周知である。その内容が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,789,734号はリポソーム中に生物学的物質を封入するための方法を記載している。本質的には、物質を水溶液中に溶解し、適切なリン脂質および脂質を要求に応じて界面活性剤と共に添加し、必要ならば、物質を透析または超音波分解する。公知の方法の概説は、G.Gregoriadis, Chapter 14, "Liposomes," Drug Carriers in Biology and Medicine, pp.287-341(Academic Press, 1979)により提供される。
重合体またはタンパク質で形成されるミクロスフェアは当業者に周知であり、消化管を通って直接血流中に入るように合わせてつくることができる。または、化合物を取り込み、そのミクロスフェアまたはミクロスフェアの複合体を数日から数ヶ月までの期間にわたって徐放するために埋め込むことができる。その内容が参照により本明細書に組み入れられる、例えば、米国特許第4,906,474号、第4,925,673号、および第3,625,214号ならびにJein, TIPS 19:155-157(1998)を参照されたい。
ひとつの態様において、本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は、静脈内投与後に毛細血管床中にとどまるのに適切なサイズにされたリポソームまたは微小粒子に製剤化され得る。リポソームまたは微小粒子が虚血組織の周りの毛細血管床中にとどまる場合、作用剤をそれらが最も効果的であり得る場所に局所的に投与し得る。例えば、その内容が参照により本明細書中に組み入れられる米国特許第5,593,688号において「虚血組織のリポソーム標的化(Liposomal targeting of ischemic tissue)」と題されたBaldeschweilerに開示されているように、虚血組織を標的化するために適切なリポソームは、一般的に約200ナノメートル未満であり、通常、単層ベジクルでもある。
好ましい微小粒子は、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、およびその共重合体など生分解可能な重合体から調製されたものである。当業者は、所望の薬剤放出割合および所望の投与量を含む適切な担体システムを様々な要素に応じて容易に決定することができる。
ひとつの態様において、製剤はカテーテルを介して直接血管の内側に投与される。例えば、カテーテル中の穴を通して投与可能である。活性化合物が相対的に長い半減期を有する(約1日から1週間またはそれ以上)態様において、製剤は、Hubbellらによる米国特許第5,410,016号中に開示されたものなどの生分解可能な重合ハイドロゲル中に含まれ得る。これらの重合ハイドロゲルは組織内腔の内側に送達され得、活性化合物は重合体分解物として経時的に放出され得る。所望ならば、重合ハイドロゲルはその中に分散した活性化合物を含む微小粒子またはリポソームを有することができ、活性化合物の制御放出のためのもうひとつのメカニズムを提供する。
製剤は簡便に単位投与形態で提示され得、製薬学の技術分野において周知の任意の方法によって調製され得る。全ての方法には、ひとつまたは複数の付属成分を構成する担体に活性化合物を結合させる工程が含まれる。一般に、製剤は、活性化合物を均一かつ緊密に液状担体または微細に分割された固形担体に結合させ、その後必要ならば、製品を所望の単位投与形態に成形することにより調製される。
製剤には、例えば、希釈剤、緩衝剤、香味剤、結合剤、表面活性化剤、増粘剤、潤滑剤、懸濁剤、保存剤(抗酸化剤を含む)など、薬学的製剤の技術分野において利用されるひとつまたは複数の任意の付属成分がさらに含まれ得る。
本方法の化合物(すなわち、不可逆的EGFR阻害剤)は、噴霧吸入器のための嗅剤もしくはエアロゾルもしくは溶液として、またはガス注入のための超微粒粉末として、単独または乳糖などの不活性担体と組み合わせて気道に投与するために提供され得る。そうした場合に、活性化合物の粒子は、50ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満、より好ましくは2ミクロン〜5ミクロンの間の直径を適切に有する。
一般的に、経鼻投与のためには弱酸性pHが好まれる。本発明の組成物は、好ましくは約3〜約5、より好ましくは約3.5〜約3.9、および最も好ましくは3.7のpHを有する。pHの調整は、塩酸などの適切な酸の添加により達成される。
その中に溶解または分散した活性化合物を含む薬学的組成物の調製は、当技術分野において十分に理解されており、剤形に基づき制限される必要はない。通常、そうした組成物は液体溶液または懸濁液のいずれかの注射剤として調製されるが、しかしながら、使用前に、溶解に適した固形または懸濁剤を液状にしても調製され得る。調製物は乳化もされ得る。
活性成分を、薬学的に許容され、かつ活性成分と適合し、かつ本明細書に記載の治療法に用いるのに適した量の賦形剤と混合することができる。適切な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、ブドウ糖、グリセロール、エタノール、または同様のもの、およびその組み合わせである。さらに所望ならば、化合物は、活性成分の有効性を増大させる湿潤剤または乳化剤などの少量の補助物質、pH緩衝剤および同様のものを含み得る。
本発明の不可逆的キナーゼ阻害剤は、その中に構成成分の薬学的に許容される塩を含み得る。薬学的に許容される塩には、例えば、塩酸もしくはリン酸などの無機酸、または酢酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸などと共に形成される酸付加塩(ポリペプチドの遊離アミノ基で形成されている)が含まれる。遊離カルボキシル基で形成された塩は、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、または水酸化第二鉄などの無機塩基由来でも、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどの有機塩基由来でもあり得る。
生理学的に容認できる担体は当技術分野において周知である。液状担体の例示は、活性成分および水に加えていかなる物質も含まない、または生理的pH値のリン酸ナトリウム、生理的食塩水、もしくはリン酸緩衝生理食塩水などのように両方の緩衝液を含む、滅菌水溶液である。なおさらに、水性担体は、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムなどの塩、ブドウ糖、ポリエチレングリコールならびに他の溶質に加えて、複数の緩衝塩を含み得る。
液状組成物には、水に加えて、水を除外した液相も含み得る。そうしたさらなる液相の例示はグリセリン、綿実油などの植物油、および水油乳剤である。
定義
「ErbB1」、「上皮増殖因子受容体」、および「EGFR」という用語は、本明細書において互換的に用いられ、例えば、Carpenter et al. Ann. Rev. Biochem. 56:881-914 (1987)において開示されているとおり、その変種(例えばHumphrey et al. PNAS (USA) 87: 4207-4211 (1990)中の欠失変異体EGFR)を含む天然配列EGFRを示す。本明細書において用いられるEGFRタンパク質は、GenBankアクセッション番号NM_005228(配列番号:2)のerbB1遺伝子によってコードされるGenBankアクセッション番号NP_005219(配列番号:1)として開示されている。erbB1/EGFRのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は図5に見出され得る。
本明細書において用いられる「核酸変動を増大させるキナーゼ活性」という用語は、キナーゼ活性増大をもたらす、遺伝子のヌクレオチド配列における変動(すなわち変異)を示す。キナーゼ活性増大は核酸における変動の直接的結果であり、遺伝子がコードするタンパク質と関連する。
本明細書において用いられる「薬剤」または「化合物」という用語は、疾患または症状を治療または予防または管理するために、ヒトに投与される化学物質、または生物製剤、または化学物質もしくは生物製剤の組み合わせを示す。化学物質または生物製剤は、好ましくは低分子量化合物であるが必ずしもそうである必要はなく、例えば、タンパク質、オリゴヌクレオチド、リボザイム、DNAザイム、糖タンパク質、siRNA、リポタンパク質、アプタマー、ならびにそれらの改変体および組み合わせを含むがそれらに限定されない、核酸、アミノ酸、または糖質のオリゴマーなどのより大きな化合物でもあり得る。
本明細書において用いられる「有効な」および「有効性」という用語は、薬学的有効性および生理学的安全性の両方を含む。薬学的有効性は、患者において所望の生物学的作用をもたらすための治療能力を示す。生理学的安全性は、治療の実施に起因する細胞、臓器および/または生物レベルにおける毒性のレベル、または他の有害な生理学的作用(大抵の場合、副作用と称される)を示す。「有効性の少ない」とは、治療により、治療学的に有意に低い薬理学的有効性しかもたらさない、および/または治療学的により高いレベルの有害な生理学的作用をもたらすことを意味する。
核酸分子は、当技術分野において周知である多くの手順のいずれかを用いて、特定の生体試料から単離され得るが、選択される特定の単離手順は特定の生体試料にとって適切である。例えば、凍結融解およびアルカリ溶解手順は固形物質から核酸分子を採取するために有用であり得る;熱およびアルカリ溶解手順は尿から核酸分子を採取するために有用であり得る;またプロテイナーゼK抽出は血液から核酸を採取するために使用され得る(Rolff, A et al. PCR: Clinical Diagnostics and Research, Springer (1994))。
本明細書において用いられる、被験体または患者における「癌」は、無制御増殖、不死性、転移能、急速な成長および増殖速度ならびにある特有な形態学的特徴など、癌を誘発する細胞の典型的特性を保有する細胞の存在を示す。一部の状況において、癌細胞は腫瘍の形で存在するか、またはそうした細胞は動物の内部に局所的に存在、もしくは独立した細胞として血流中を循環し得る。
実施例
化合物:米国特許第6,002,008号;Greenberger et al., Proc. 11th NCI EORTC-AACR Symposium on New Drug in Cancer Therapy, Clinical Cancer Res. Vol. 6 Supplement, Nov. 2000, ISSN 1078-0432; Rabindran et al., Cancer Res. 64:3958-3965 (2004); Holbro and Hynes, Ann. Rev. Pharm. Tox. 44: 195-217 (2004); およびTejpar et al., J. Clin. Oncol. ASCO Annual Meeting Proc. Vol. 22, No.14S: 3579 (2004)において記載されたEKB-569、HKI-357、およびHKI-272を含む、本明細書において用いられる化合物。
再発性NSCLCの分析およびゲフィチニブ耐性NCI-H1650細胞の産生:適切な同意後、再発性NSCLCの臨床検体を剖検の際に採取した。EGFRの完全キナーゼドメインは未クローン化PCR産物の分析後、配列決定した。コドン790 を調べるために、エキソン20の多クローンを配列決定した。親NCI-H1650細胞株と同様、ゲフィチニブ耐性クローンにおけるEGFR(エキソン1〜28)、ERBB2(エキソン1〜24)、PTEN(エキソン1〜9)、Kras(コドン12、13、および61)およびp53(エキソン5〜8)の変異分析を、ダイターミネーター化学反応(BIGDYE version 1.1, Applied Biosystems)を用いた双方向性配列決定により個々のエキソンおよび隣接イントロン配列の自動配列決定によって実行した(依頼に応じてPCR条件は入手可能)。配列決定反応をABI3100シークエンサー(Applied Biosystems)上で実行し、SEQUENCE NAVIGATORおよびFACTURAソフトウェアにより電気泳動図を分析した。
NCI-H1650細胞の耐性クローンを産生するために、これらをエチルメタンスルホネート(EMS; 600 μg/ml)で処理し、72時間回復させておき、その後、20μMゲフィチニブ中で10-cm2ディッシュ当たり6×104細胞の密度で播種した。不可逆的阻害剤と比較して、ゲフィチニブに対するこれらの細胞の相対耐性は、薬剤の変動濃度の存在下、5% FCSおよび100 ng/ml EGF (Sigma)中で6-ウェルプレート中に5×104細胞を播種し、次いで72時間後に4%ホルムアルデヒドにより細胞を固定化し、0.1%クリスタルバイオレットにより染色し、Odyssey Infrared Imaging System (LI-COR Bioscience, Lincoln, NE)を用いて細胞の大きさを定量化することにより達成した。小さい干渉RNA(siRNA)ノックダウン実験のために、X-treme GENEトランスフェクション試薬(Roche Applied Science)を用いて、EGFR、ERBB2(両方はDharmacon, Lafayette, COからのSMARTpool)、または非特異的対照(LRT1B)を標的化する二重鎖RNAオリゴヌクレオチドで細胞をトランスフェクションした。72時間後、細胞をクリスタルバイオレットで染色し、Odyssey Infraredスキャナー上で分析した。
免疫ブロットおよびシグナル伝達研究:ゲフィチニブまたは不可逆的阻害剤の濃度を増大することによるEGFRシグナル伝達の阻害を、24-ウェルプレート中に9×104細胞を播種し、15分間、5%FCSを含む培地に薬剤を添加し、次いで100ng/ml EGFを用いて2時間パルスをし、細胞溶解物の回収により測定した。細胞溶解物を2×ゲル添加緩衝液中に調製し、超音波処理し、煮沸し、その後10%SDS/PAGEにより分離し、次いでポリビニリデンフルオライド(PVDF)膜に電気的転写および免疫ブロッティングを行った。使用された抗体は、ホスホEGFR Y1068およびホスホマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK) (Cell Signaling Technology, Beverly, MA)、ホスホAKT (BioSource International, Camarillo, CA)、および総EGFR、MAPK、AKTおよびチューブリン(Santa Cruz Biotechnology)である。
EGFR内部移行の分析:蛍光顕微鏡によりEGFRの内部移行を証明するために、細胞をカバースリップ上で増殖させ、4%パラホルムアルデヒド中で10分間固定する前に、様々な間隔の間、1ng/ml組換え(rh)EGF(Molecular Probes, Eugene, OR)と共にインキュベートした。カバースリップをPBS中で洗浄し、ProLong Gold antifade試薬(Molecular Probes)と共にマウントした。EGFR内部移行を細胞表面ビオチン化により定量化するために、細胞をコンフルエントにまで増殖させ、シクロヘキシミドで前処理し、1.5mg/mlのスルホサクシミジル-2-(ビオチンアミド)エチル-1,3-ジチオプロピオネート(スルホ-NHS-SS-ビオチン;Pierce)と共に1時間氷上でインキュベートし、遊離のスルホ-NHS-SS-ビオチンを失活させるためにブロッキング緩衝液(PBS中50 nM NH4CL/1 mM MgCl2/0.1 mM CaCl2)で洗浄し、次いでPBSで数回さらなる洗浄を行った。その後、ビオチン化分子を内部移行させるために、様々な間隔の間、細胞を37℃培地中でインキュベートし、細胞表面からビオチニル基の全てを剥がすために、グルタチオン溶液(50 mM グルタチオン/75 mM NaCl/75 mM NaOH/1%BSA)中、氷上で20分間、2度洗浄し、その後、NaF、Na-オルソバナデートおよびタンパク質分解酵素阻害剤を補完した500μM放射免疫沈降アッセイ(RIPA)緩衝液(150 mM NaCl/0.1% SDS/1% Triton X-100を含んだ25 mM Tris-HCl, pH 7.4)中で擦りとり、溶解させた。細胞抽出物を遠心し、ビオチン化タンパク質を回収するために、その上清をストレプトアビジンビーズ(Sigma)と共にインキュベートし、その後これをSDS/PAGEおよび抗EGFR抗体(SC-03, Santa Cruz Biotechnology)またはトランスフェリン受容体に対する抗体(Santa Cruz Biotechnology)を用いた免疫ブロットにより分析した。
結果および考察
ゲフィチニブに対して耐性獲得した再発性肺癌の分析:診断時に腫瘍がEGFRキナーゼの活性化変異を含有しており、薬剤に対して劇的な初期臨床応答を示した二人の患者において、再発性ゲフィチニブ耐性NSCLCが発生した(1)。両方の症例において、肝臓における進行性転移疾患により、治療の開始後1〜2年で患者死亡となった。症例1において、剖検時に採取した主要な肝転移の分析は、新たに獲得したT790M変異の存在に加えて、感作EGFR変異(L858R)の保持を示した(図1A)。興味深いことに、非クローン化PCR産物の分析により初期L858R変異が、全ての腫瘍細胞において存在するヘテロ接合性変異と一致するほど多量に存在することが示され、一方、二次T790M変異は対応する野生型アレルの約5分の1の量で認められた。従って、この耐性関連変異は、再発性腫瘍の中の細胞のごく一部分にのみ存在すると考えられる。
症例2は、ゲフィチニブ療法の失敗後、肝臓における8個の別々の再発性転移を含んでいた。これら独立した病変の全てにおいて、感作L861Q EGFR変異はヘテロ接合性変異に期待される割合で存在した。非クローン化PCR産物の分析によって、これらの転移のいずれからも二次EGFR変異は検出できなかった。しかしながら、PCR産物のサブクローニング後、分析した4つの転移性腫瘍のうち2つにおいて非常に低い頻度でT790M変異が存在することが見出されたが (T790M、病変1由来の配列決定された50クローンの内2クローン、および病変2由来の56クローンの内1クローン) 、しかしながら、2つの他の再発性転移(病変3由来の55クロンの内0クローン、および病変4由来の59クローンの内0クローン)、または原発性腫瘍(75クローンの内0クローン)からは見出されなかった(図1Bおよび表1)。総合すれば、これらの結果は、ゲフィチニブ耐性獲得の症例の全てではなく一部においてT790M変異が存在するという以前の報告と一致している(7腫瘍のうち3腫瘍;参考文献17、18および21を参照されたい)。さらに、前述のとおり(18)、この耐性関連変異を有する一部の症例においてさえも、再発性病変内の腫瘍細胞のごくわずかな部分にのみそれが存在すると考えられる。これらの観察により、二次EGFR変異のない症例においては、さらなる耐性のメカニズムが関連し、他の症例においてはそうしたメカニズムがT790M変異と共存すると示唆される。
不可逆的阻害剤に対して敏感性を有するゲフィチニブ耐性細胞株の産生:EGFR変異NSCLCの臨床応答性とこれらの変異を有するNSCLCのゲフィチニブ感受性増大との間の優れた相関(2,6,22,23)、および再発した患者由来の臨床検体の限られた利用可能度を考えて、本発明者らはインビトロにおけるゲフィチニブ耐性をモデル化した。本発明者らは、EGFRキナーゼのインフレーム(in-frame)欠失(delE746-A750)を有する気管支肺胞癌細胞株NCI-H1650を、突然変異原エチルメタンスルホネートに事前曝露するか、またはしないで、20μMゲフィチニブ中で培養した。この細胞株は野生型EGFRを発現する一部のNSCLC株と比べて、ゲフィチニブに対して100倍高い感受性を示す(6)。これらの細胞の極めて大多数は20μMゲフィチニブによって効率的に死滅させられるが、突然変異原処理に関係なく、薬物耐性コロニーは約105の頻度で容易に観察された。ゲフィチニブ感受性において平均50倍の減少を示す、49の独立した薬物耐性クローンが単離された(図2A)。これらの全てはEGFRの発現変化なしに感作変異の保持を示し、いずれも二次EGFR変異またはERBB2、p53、KrasもしくはPTENにおける新規変異を獲得しなかった。ゲフィチニブ耐性クローンはアニリノキナゾリン種の関連阻害剤に対して同程度の耐性を示した。しかしながら、著しく、それらはERBBファミリーの三つの阻害剤に対して持続感受性を示した(図2A):EGFRおよびERBB2の二重阻害剤であるHKI-272(24)およびHKI-357(文献25における化合物7f)(EGFRに対してそれぞれ92nMおよび34nM、ならびにERBB2に対してそれぞれ59nMおよび33nMのIC50値)、およびEGFRの選択的阻害剤EKB-569(26)(EGFRに対して39nMおよびERBB2に対して1.3μMのIC50値)(Wyeth)(図2B)。三つの薬剤全ては不可逆的阻害剤であり、EGFR触媒ドメイン内のcys773残基、またはERBB2のcys805との共有結合を介している可能性が最も高い。ゲフィチニブのように、これらの化合物は、野生型受容体を発現している細胞と比べてEGFR変異を含有するNSCLC細胞の細胞死の増大を示す(図2A)。しかしながら、高い薬剤濃度であっても耐性クローンが容易に産生されたゲフィチニブとは対照的に、エチルメタンスルホネート突然変異誘発の後でさえも本発明者らは10μMを超える濃度において不可逆的阻害剤に耐性な細胞のクローンを樹立することができなかった(図2C)。
ゲフィチニブ耐性細胞のEGFRおよびERBB2発現への依存性:ゲフィチニブ耐性の獲得および不可逆的阻害剤に対する持続感受性の根底にあるメカニズムの洞察を得るために、本発明者らは最初に、耐性細胞株がその生存率についてEGFRに依存したままであるかどうかを検討した。本発明者らはEGFRのsiRNA媒介ノックダウンが、変異体EGFRを含有する細胞においてアポトーシスを誘因するが、野生型アレルを有する細胞においてはしないことを以前に示した(6)。重大なことに、親NCI-H1650細胞はそのゲフィチニブ耐性誘導体と同様、EGFRを標的化するsiRNAを用いたトランスフェクション後に、細胞生存率において同程度の減少を示した。従って、ゲフィチニブ耐性の獲得は、下流エフェクターのEGFR非依存的活性化と関係しない。HKI-272およびHKI-357はEGFRとERBB2の両方を標的とするため、本発明者らはこの関連受容体の抑制も試験した。NCI-H1650およびそのゲフィチニブ耐性誘導体におけるERBB2のノックダウンもまた生存率の減少を引き起こしたことにより(図3A)、EGFR変異を含有する腫瘍細胞において不可欠な生存シグナルを伝達する際のEGFR-ERBB2ヘテロ二量体の役割が示唆される。主にEGFRを標的化するEKB-569の有効性により証明されているとおり(26)、不可逆的阻害剤によるEGFR単独の阻害は、ゲフィチニブ耐性細胞においてアポトーシスを誘導するのに十分と考えられる。しかしながら、siRNAを用いることによりEGFRとERBB2の両方を標的化することの潜在的に相補的な作用、およびこれらのファミリーメンバーの両方を標的化する不可逆的阻害剤の利用可能度を考えると、二重阻害の潜在的恩典は考慮に値する。
本発明者らは、その増殖および生存経路を媒介するEGFRの下流エフェクターを介したシグナル伝達を抑制する、ゲフィチニブおよび不可逆的ERBBファミリー阻害剤の能力を比較した。delE746-A750EGFR変異を含有する親NCI-H1650細胞におけるEGFR自己リン酸化(Y1068残基において測定される)、ならびにAKTおよびMAPKのリン酸化の抑制において、HKI-357はゲフィチニブより10倍有効であった(図3B)。ゲフィチニブ耐性誘導体NCI-H1650(G7) において、ゲフィチニブ応答性と関連する重要なEGFRシグナル伝達エフェクターであるAKTリン酸化の抑制において、ゲフィチニブは相当な効率の減少を示した(6)が、一方HKI-357は持続活性を示した(図3B)。
ゲフィチニブ耐性クローンにおけるEGFR内部移行の変化:EGFRにおいて二次変異がなく、かつEGFRのsiRNA媒介抑制に対してゲフィチニブ耐性細胞の敏感性が持続していると仮定して、本発明者らは、ゲフィチニブ耐性細胞における可逆的および不可逆的阻害剤によるEGFRシグナル伝達の差次的阻害の根底にあるメカニズムが、EGFR依存性シグナル伝達の十分に立証された調節因子である受容体輸送における変化と相関しているかどうかを試験した(20)。実際に、親の薬剤感受性細胞に比べて、NCI-H1650由来耐性細胞におけるEGFR輸送の分析は、蛍光標識EGFの内部移行(図3C)および細胞質内ビオチン化EGFRの定量(図3D)の両方によって測定されたとおり、EGFR内部移行の一貫的な増加を示した。そうした作用はトランスフェリン受容体については観察されなかったことから、これは全ての受容体のプロセシングにおける一般的な変化に起因するものでなかったと示唆される。数多くの制御タンパク質が関係している複雑なプロセスであるEGFR輸送におけるこの変化についての詳細なメカニズムを明らかにするためにはさらなる研究が必要であるが、これらの結果により、EGFR活性化を阻害するゲフィチニブの能力がこれらの細胞において損なわれる一方、不可逆的阻害剤の作用は検出できる程には影響を受けないことが示唆される。
不可逆的阻害剤によるT790M EGFRシグナル伝達の阻害および細胞死の増大:不可逆的ERBB阻害剤によるEGFRシグナル伝達の抑制増大は、EGFR中にT790M二次変異を含有する細胞であることとの関連で、これらの薬剤が持続活性も示し得る可能性を提起した。それゆえ本発明者らは、EGFR中にL858RおよびT790M変異の両方を含有するNCI-H1975気管支肺胞癌細胞株において、これらの阻害剤の作用を試験した(18)。重要なことに、この細胞株がEGFR阻害剤で治療されていなかった患者由来であったことにより、この変異が薬剤耐性獲得と一意的には関連していないことが示される。HKI-357およびHKI-272の両方とも、AKTおよびMAPKリン酸化により測定されたリガンド誘導EGFR自己リン酸化およびその下流シグナル伝達の抑制において、ゲフィチニブよりもかなり有効であった(図4A)。同様に、3つの不可逆的阻害剤の全てが、ゲフィチニブに耐性である状況下で、この細胞株における増殖を抑制した(図4B)。従って、不可逆的ERBB阻害剤は、野生型受容体の輸送変化を有する細胞と同様T790M EGFRを含有する細胞においても有効であると考えられる。
本発明者らの結果により、EGFRにおけるT790M変異が、活性化変異を含有するかねては感受性のNSCLCにおいて、獲得耐性の出現と関連して生じる二次変異であるとの報告を裏付けている(17,18)。しかしながら、この変異は症例の一部においてのみ存在し、T790M変異を含有する腫瘍でさえも、この変異を有する細胞のごく少数だけを含み得る。これらの観察は、ゲフィチニブまたは類似の可逆的EGFR阻害剤に対する初期応答の後の再発性腫瘍において、複数の耐性メカニズムが共存し得ることを暗示している。さらに、これらの知見により、T790M非依存的耐性メカニズムが薬剤耐性付与においてT790M置換自体より多くないとしても、同等に有効であり得るし、再発性腫瘍がT790Mについてクローン性をほとんど示さない理由を説明し得る(17,18)。ゲフィチニブ耐性獲得のインビトロのメカニズムは有意な頻度では二次EGFR変異に関与しないが、そのかわり、受容体輸送の変化と関連する。しかしながら、本発明者らはインビトロで樹立した耐性クローンの全てにおけるEGFR輸送を試験しておらず、さらなるメカニズムがクローンの一部におけるゲフィチニブ耐性に寄与し得る可能性が残されていることには留意されたい。とはいえ、実質的に全てのゲフィチニブ耐性クローンは、不可逆的ERBB阻害剤に対して同程度の感受性を示した。
本発明者らの結果は、インビトロでの迅速な薬剤耐性の発生によりその有効性が限定されるゲフィチニブなどの競合的EGFR阻害剤と、耐性獲得がまれであると考えられる不可逆的阻害剤との間の著しい差異を示している(図2C)。本発明者らは、耐性細胞におけるリガンド結合EGFRの内部移行増大が、細胞内小胞の低pHにおけるゲフィチニブ-EGFR複合体の解離と関連し得ると推測する。対照的に、受容体の不可逆的クロスリンクは受容体輸送におけるそうした変化により影響を受けないと考えられる。ゲフィチニブに対する耐性獲得は薬剤の非存在下で最大20世代の細胞継代後まで安定に維持されることから、EGFRターンオーバーを調節する遺伝子における遺伝的または後成的変化が、この現象の根底にあり得ることが示唆される。受容体輸送は利用可能な臨床検体を用いて容易に研究することができないため、臨床的相関を見込む前に、そうしたゲノム変化の同定が必要とされる。しかしながら、そうしたメカニズムはEGFR中に二次変異を有さない再発性疾患を有する患者におけるインビボのゲフィチニブ耐性獲得に寄与する可能性がある。
不可逆的ERBB阻害剤もまた、T790M変異によって媒介されるゲフィチニブ耐性克服において有効であると考えられ、恐らくこの重要な残基の変化にもかかわらず阻害剤の結合を保持することに起因する作用である。この研究は進行中であるが、EGFRのもうひとつの不可逆的阻害剤[CL-387,785,Calbiochem(27)]はT790M EGFR変異体のキナーゼ活性を阻害することが示された(17)。T790Mに照らしたCL-387,785の有効性は、ゲフィチニブ中に存在し、かつコドン790において変異体メチオニンへの結合を立体的に妨害すると仮定されたアニリン基の3位の塩素が存在しないことに起因すると提案された。しかしながら、EKB-569、HKI-272、およびHKI-357の全てはアニリン環内のその位置に塩素部分を有していることから、T790Mとの特異的な立体相互作用の非存在というよりも、不可逆的にEGFRに結合するというそれらの共通する能力が、その有効性を説明している可能性が高いことが示唆される(24〜26)。従って、これらの不可逆的阻害剤は、T790M変異に加えて多様な耐性メカニズムを回避するのに広く有効となり得る。
(表1)症例2由来の再発性腫瘍における非常に低頻度でのEGFR T790M変異の存在
Figure 2008528695
多数のクローン化PCR産物の配列決定により、4個の肝臓病変のうち2個以内の少数のアレルがT790M変異を含むことが明らかとなった。
本出願を通じて引用された参考文献は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
参考文献
Figure 2008528695
Figure 2008528695
Figure 2008528695
Figure 2008528695
図1A-1Bは、ゲフィチニブ耐性を獲得した2人のNSCLC患者由来の再発性転移病変におけるEGFR配列分析を示す。図1Aは症例1についての配列分析である。EGFRにおけるT790M変異は、臨床的ゲフィチニブ耐性の発生後の再発性肝臓病変において存在する。(左)診断時の原発性肺病変において変異は検出されなかった。(右)原発性肺腫瘍および再発性肝臓病変の両方ともがL858Rゲフィチニブ感作変異を含有する。注目すべきことに、L858R変異は原発性および再発性病変の両方においてヘテロ接合変異に期待される割合で存在している一方、T790Mは野生型アレルと比べて低レベルで検出可能である。非クローン化PCR産物において2つのアレルの等価表示を示すため、遺伝子多型(G/A)を同じ記録波形(tracing)中に示す。図1Bは症例2についての配列分析を示す。T790M変異は、ゲフィチニブ耐性細胞のごく少数の中に存在する。(左)肺原発性腫瘍中、またはこの症例由来の8個の再発性肝臓病変中のいずれにおいても、非クローン化PCR産物を配列決定することによってT790M変異を検出できなかった。隣接多型(G/A)におけるヘテロ接合性により、これらの検体由来の両方のEGFRアレルの増幅が確認される。ヘテロ接合性ゲフィチニブ感作変異L861Qは8個の再発性肝臓病変のそれぞれと同様に原発性肺腫瘍中にも期待される割合で検出された。 図2A-2Cは気管支肺胞癌細胞株におけるゲフィチニブに対する獲得耐性、および不可逆的ERBBファミリー阻害剤に対する持続感受性を示している。図2Aは、野生型EGFR(NCI-H1666)、EGFRにおける活性化delE746-A750変異(NCI-H1650)、またはNCI-H1650の2つの代表的なゲフィチニブ耐性サブクローン(G7およびC11)を有する、気管支肺胞癌細胞株の増殖のチロシンキナーゼ阻害剤による阻害を示している。可逆的阻害剤ゲフィチニブの作用を不可逆的阻害剤HKI-357の作用と比較する。その他の不可逆的阻害剤を用いても同等の結果が観察された。100ng/mlのEGFRと共に5%FCS中で培養の後、表示の薬剤濃度へ曝露後72時間における細胞数をクリスタルバイオレット染色によって測定した。各データの点は4試料の平均を表す。図2Bは、EGFRの可逆的阻害剤のゲフィチニブ;EGFRの不可逆的阻害剤のEKB569;ならびにEGFRおよびERBB2の2つの不可逆的二重阻害剤のHKI-272およびHKI-357の化学構造を示している。図2Cは、ゲフィチニブまたは不可逆的ERBB阻害剤であるEKB-569の変動濃度を用いた処理後の薬剤耐性NCI-H1650細胞の産生を示している。阻害剤の存在下で12日間の培養状態の後、コロニーを染色した。 図3A-3Dは、ゲフィチニブ耐性細胞におけるEGFRおよびERBB2シグナル伝達への持続的依存性、および受容体輸送の変化を示している。図3Aは、EGFRにおける活性化delE746-A750変異を有する細胞(NCI-H1650)、および2つのゲフィチニブ耐性誘導体(G7およびC11)と比較して、野生型EGFRを有する気管支肺胞細胞株(NCI-H1666)におけるEGFRおよびERBB2のsiRNA媒介性ノックダウン後の細胞生存率を示している。生存細胞を二重鎖RNAによる処理の72時間後に計測し、非特異的siRNAで処理された細胞との相対比として、3通りの試料に基づいた標準偏差と共に示している。図3Bは、ゲフィチニブまたは不可逆的阻害剤HKI-357の逓増濃度による処理の後、EGFを用いて2時間パルスした細胞においてEGFR自己リン酸化(Y1068)の阻害ならびに下流エフェクターAKTおよびMAPK(ERK)のリン酸化の阻害を示している。親細胞株NCI-H1650を代表的なゲフィチニブ耐性株G7と比較する。総AKTおよび総MAPKを対照として示す;チューブリンは総EGFRレベルのための負荷対照として用いられるが、これはこれらの細胞における検出下限値である。図3Cは、感受性NCI-H1650親細胞株と比較した、ゲフィチニブ耐性NCI-H1650(G7)細胞におけるEGFR内部移行の変化を示している。リガンドの添加後5分および20分において、EGFRを標識するためにローダミン-タグ化EGFを用いる。NCI-H1650(G7)細胞におけるEGFRの内部移行増大は20分において最も明らかである(Zeiss microscope, x63拡大率)。図3Dは、ビオチン化による細胞表面タンパク質のパルス標識および20分を超える追跡の後、NCI-H1650親細胞および耐性誘導体G7から内部移行したEGFRの免疫ブロットを示している。NCI-H1650(G7)細胞における細胞内EGFRの増大を不変なトランスフェリン(TR)内部移行と比較する。 図4A-4Bは、T790M EGFR変異体の抑制における可逆的ERBB阻害剤の有効性を示す。図4Aは、感作変異(L858R)および耐性関連変異(T790M)の両方を含有するNCI-H1975気管支肺胞細胞株において、EGFR自己リン酸化(Y1068)ならびに下流エフェクターAKTおよびMAPK(ERK)のリン酸化を抑制する能力について、ゲフィチニブおよび2つの不可逆的阻害剤HKI-357およびHKI-272の比較を示す。総EGFR、総AKT、および総MAPKを負荷対照として示す。図4Bは、L858R およびT790M変異を含有するNCI-H1975細胞における3つの不可逆的ERBBファミリー阻害剤による増殖の抑制をゲフィチニブと比較して示す。 EGFRのヌクレオチド配列(配列番号:2)およびアミノ酸配列(配列番号:1)を示す。 ゲフィチニブと同様、HKI357およびEKB569(「Wyeth」とラベルされる)はEGFR変異を含有するNSCLC細胞の細胞死増大を示したが、ゲフィチニブと違って、これらの薬剤に対する耐性クローンはインビトロで容易に産生されず、それらはゲフィチニブ耐性クローンに対する有効性を保持した。

Claims (27)

  1. 以下の工程を含む、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ耐性癌を治療する方法:
    a.被験体がゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療を開始された後の時点において、被験体における癌の進行をモニターする工程であって、該癌の進行が、ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療に対して耐性な癌であることを示す工程;および
    b.ゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療に耐性な癌を有する被験体に、不可逆的上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤を含む薬学的組成物を投与する工程。
  2. 不可逆的EGFR阻害剤が、EKB-569、HKI-272、およびHKI-357からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  3. 不可逆的EGFR阻害剤が、EGFR(配列番号:1)のシステイン773に結合する、請求項1記載の方法。
  4. 癌の進行が、癌の目視検査を介してモニターされる、請求項1記載の方法。
  5. 癌の目視検査が、X線、CTスキャンまたはMRIを用いることによる、請求項4記載の方法。
  6. 癌の進行が腫瘍生物マーカー検出を介してモニターされる、請求項1記載の方法。
  7. 癌の進行をモニターする工程が、第1の時点の癌と第2の時点の癌とを比較する工程を含み、該第2の時点は第1の時点の後であり、該第1の時点はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の開始前または後であり、癌の増殖増大が癌の進行を示す、請求項1記載の方法。
  8. 追加の時点において癌を以前の時点と比較する、請求項7記載の方法。
  9. 癌が上皮細胞癌である、請求項1記載の方法。
  10. 癌が、消化管癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、頭頸部癌、食道癌、肺癌、非小細胞肺癌、神経系の癌、腎臓癌、網膜癌、皮膚癌、肝臓癌、膵臓癌、生殖器-泌尿器癌、および膀胱癌である、請求項1記載の方法。
  11. 以下の工程を含む、癌を治療する方法:
    a.癌を有する被験体にゲフィチニブおよび/またはエルロチニブを投与する工程;
    b.被験体の癌の進行をモニターする工程;および
    c.癌の進行の指示により、不可逆的EGFR阻害剤を被験体に投与する工程。
  12. 不可逆的EGFR阻害剤が、EKB-569、HKI-272、およびHKI-357からなる群より選択される、請求項11記載の方法。
  13. 不可逆的EGFR阻害剤が、EGFR(配列番号:1)のシステイン773に結合する、請求項11記載の方法。
  14. 癌の進行が、癌の目視検査を介してモニターされる、請求項11記載の方法。
  15. 癌の目視検査が、X線、CTスキャンまたはMRIを用いることによる、請求項14記載の方法。
  16. 癌の進行が腫瘍生物マーカー検出を介してモニターされる、請求項11記載の方法。
  17. 癌の進行をモニターする工程が、第1の時点の癌と第2の時点の癌とを比較する工程を含み、該第2の時点は第1の時点の後であり、該第1の時点はゲフィチニブおよび/またはエルロチニブ治療の開始前または後であり、癌の増殖増大が癌の進行を示す、請求項11記載の方法。
  18. 追加の時点において癌を以前の時点と比較する、請求項17記載の方法。
  19. 癌が上皮細胞癌である、請求項11記載の方法。
  20. 癌が、消化管癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、頭頸部癌、食道癌、肺癌、非小細胞肺癌、神経系の癌、腎臓癌、網膜癌、皮膚癌、肝臓癌、膵臓癌、生殖器-泌尿器癌、および膀胱癌である、請求項11記載の方法。
  21. 不可逆的EGFR阻害剤を可逆的EGFR阻害剤と同時に投与する、請求項11記載の方法。
  22. 可逆的EGFR阻害剤がゲフィチニブまたはエルロチニブである、請求項21記載の方法。
  23. EGFR(配列番号:1)に変異を有する癌をもつ被験体に、不可逆的EGFR阻害剤を含む薬学的組成物を投与する工程を含み、該変異が790位におけるスレオニンからメチオニンへの置換である、癌を治療する方法。
  24. EGFR阻害剤が、EKB-569、HKI-272、およびHKI-357からなる群より選択される、請求項23記載の方法。
  25. 不可逆的EGFR阻害剤が、EGFR(配列番号:1)のシステイン773に結合する、請求項23記載の方法。
  26. 癌が上皮細胞癌である、請求項23記載の方法。
  27. 癌が、消化管癌、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、頭頸部癌、食道癌、肺癌、非小細胞肺癌、神経系の癌、腎臓癌、網膜癌、皮膚癌、肝臓癌、膵臓癌、生殖器-泌尿器癌、および膀胱癌である、請求項23記載の方法。
JP2007554212A 2005-02-03 2006-02-02 ゲフィチニブ耐性癌を治療する方法 Withdrawn JP2008528695A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US64948305P 2005-02-03 2005-02-03
US67198905P 2005-04-15 2005-04-15
PCT/US2006/003717 WO2006084058A2 (en) 2005-02-03 2006-02-02 Method for treating gefitinib resistant cancer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008528695A true JP2008528695A (ja) 2008-07-31

Family

ID=36777922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007554212A Withdrawn JP2008528695A (ja) 2005-02-03 2006-02-02 ゲフィチニブ耐性癌を治療する方法

Country Status (27)

Country Link
US (3) US10603314B2 (ja)
EP (1) EP1848414B1 (ja)
JP (1) JP2008528695A (ja)
KR (1) KR101313702B1 (ja)
CN (7) CN113975393A (ja)
AT (1) ATE504299T1 (ja)
AU (1) AU2006210572B2 (ja)
CA (1) CA2596714C (ja)
CY (2) CY1111676T1 (ja)
DE (1) DE602006021142D1 (ja)
DK (1) DK1848414T3 (ja)
ES (1) ES2364495T3 (ja)
FR (1) FR16C1004I1 (ja)
HK (1) HK1105285A1 (ja)
HU (1) HUS1600033I1 (ja)
IL (3) IL184791A (ja)
LU (1) LU93160I2 (ja)
MX (1) MX2007009317A (ja)
NI (1) NI200700185A (ja)
NO (1) NO20074366L (ja)
NZ (1) NZ556673A (ja)
PL (1) PL1848414T3 (ja)
PT (1) PT1848414E (ja)
RU (2) RU2405566C2 (ja)
SI (1) SI1848414T1 (ja)
WO (1) WO2006084058A2 (ja)
ZA (1) ZA200706804B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021517894A (ja) * 2018-03-13 2021-07-29 ボード オブ リージェンツ, ザ ユニバーシティ オブ テキサス システムBoard Of Regents, The University Of Texas System Egfr活性化変異を有するがんを治療するための方法

Families Citing this family (47)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE602006021142D1 (de) 2005-02-03 2011-05-19 Gen Hospital Corp Verfahren zur behandlung von gefitinib-resistentem krebs
CA2597673C (en) 2005-02-11 2014-07-08 Harold Varmus Methods and compositions for detecting a drug resistant egfr mutant
CA2646257A1 (en) * 2005-04-14 2006-10-26 Wyeth Use of an epidermal growth factor receptor kinase inhibitor (egfr) in gefitinib resistant patients
CN103110948A (zh) 2005-11-04 2013-05-22 惠氏公司 mTOR抑制剂、赫赛汀和/或HKI-272的抗肿瘤组合
SI1948180T1 (sl) * 2005-11-11 2013-06-28 Boehringer Ingelheim International Gmbh Kombinacijsko zdravljenje raka, ki obsega EGFR/HER2 inhibitorje
CA2833706C (en) 2005-11-11 2014-10-21 Boehringer Ingelheim International Gmbh Quinazoline derivatives for the treatment of cancer diseases
CN101516376A (zh) * 2006-09-18 2009-08-26 贝林格尔.英格海姆国际有限公司 用于治疗携带egfr突变的癌症的方法
MX2009002710A (es) 2006-09-18 2009-03-25 Boehringer Ingelheim Int Metodos para tratar canceres que portan mutaciones de egfr.
WO2008121467A2 (en) * 2007-02-28 2008-10-09 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Combination therapy for treating cancer
EP2121923A1 (en) * 2007-03-02 2009-11-25 MDRNA, Inc. Nucleic acid compounds for inhibiting erbb family gene expression and uses thereof
JP5926487B2 (ja) * 2007-04-13 2016-05-25 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド ErbB療法に耐性である癌を治療するための方法
AU2013203111B2 (en) * 2007-04-13 2015-10-08 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Methods for treating cancer resistant to erbb therapeutics
US8022216B2 (en) 2007-10-17 2011-09-20 Wyeth Llc Maleate salts of (E)-N-{4-[3-chloro-4-(2-pyridinylmethoxy)anilino]-3-cyano-7-ethoxy-6-quinolinyl}-4-(dimethylamino)-2-butenamide and crystalline forms thereof
DK2656844T3 (en) 2008-06-17 2015-03-02 Wyeth Llc ANTINEOPLASTIC COMBINATIONS CONTAINING HKI-272 AND VINORELBINE
EP3311818A3 (en) 2008-07-16 2018-07-18 Pharmacyclics, LLC Inhibitors of bruton's tyrosine kinase for the treatment of solid tumors
CN105963313A (zh) 2008-08-04 2016-09-28 惠氏有限责任公司 4-苯胺基-3-氰基喹啉和卡培他滨的抗肿瘤组合
AU2010234968B2 (en) 2009-04-06 2015-05-14 Wyeth Llc Treatment regimen utilizing neratinib for breast cancer
CN102482277B (zh) 2009-05-05 2017-09-19 达纳-法伯癌症研究所有限公司 表皮生长因子受体抑制剂及治疗障碍的方法
SI2451445T1 (sl) 2009-07-06 2019-07-31 Boehringer Ingelheim International Gmbh Postopek za sušenje BIBW2992, njegovih soli in trdnih farmacevtskih formulacij, ki obsegajo to aktivno sestavino
RU2012114902A (ru) 2009-09-16 2013-10-27 Авила Терапьютикс, Инк. Конъюгаты и ингибиторы протеинкиназы
JP2013512882A (ja) 2009-12-07 2013-04-18 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング トリプルネガティブ乳癌の治療に使用するbibw2992
US20110207736A1 (en) 2009-12-23 2011-08-25 Gatekeeper Pharmaceuticals, Inc. Compounds that modulate egfr activity and methods for treating or preventing conditions therewith
CA2785738A1 (en) 2009-12-30 2011-07-07 Avila Therapeutics, Inc. Ligand-directed covalent modification of protein
WO2011153514A2 (en) 2010-06-03 2011-12-08 Pharmacyclics, Inc. The use of inhibitors of bruton's tyrosine kinase (btk)
WO2013010136A2 (en) 2011-07-13 2013-01-17 Pharmacyclics, Inc. Inhibitors of bruton's tyrosine kinase
CA2881993C (en) 2011-07-27 2017-05-09 Astrazeneca Ab Substituted 4-methoxy-n3-(pyrimidin-2-yl)benzene-1,3-diamine compounds, and salts thereof
JP6297490B2 (ja) * 2011-08-31 2018-03-20 ジェネンテック, インコーポレイテッド 診断マーカー
US20150064200A1 (en) * 2012-04-04 2015-03-05 Beth Israel Deaconess Medical Center, Inc. Methods and compositions for 6-phosphogluconate dehydrogenase (6-pgd) as a target for lung cancer therapy
JP6575950B2 (ja) 2012-07-24 2019-09-18 ファーマサイクリックス エルエルシー Bruton型チロシンキナーゼ(Btk)阻害剤に対する耐性を伴う変異
US20140308274A1 (en) * 2013-03-15 2014-10-16 Mirna Therapeutics, Inc. Combination cancer treatments utilizing synthetic oligonucleotides and egfr-tki inhibitors
KR101384686B1 (ko) 2013-05-28 2014-04-21 주식회사 바이오인프라 Egfr 표적 치료제에 대한 폐암의 치료 반응성을 예측하는 방법
CA2920534A1 (en) 2013-08-12 2015-02-19 Pharmacyclics Llc Methods for the treatment of her2 amplified cancer
US9242965B2 (en) 2013-12-31 2016-01-26 Boehringer Ingelheim International Gmbh Process for the manufacture of (E)-4-N,N-dialkylamino crotonic acid in HX salt form and use thereof for synthesis of EGFR tyrosine kinase inhibitors
US9885086B2 (en) 2014-03-20 2018-02-06 Pharmacyclics Llc Phospholipase C gamma 2 and resistance associated mutations
KR101751371B1 (ko) 2014-06-25 2017-06-27 연세대학교 원주산학협력단 3,4,5-트리하이드록시벤조산, 이의 유도체 또는 이의 염을 유효성분으로 포함하는 수용체 티로신 키나아제 저해제 내성 항암제 조성물
WO2016029175A1 (en) * 2014-08-21 2016-02-25 Pharmacyclics Llc Methods for treating egfr mutant disorders
CN111170998B (zh) 2014-11-05 2023-04-11 益方生物科技(上海)股份有限公司 嘧啶或吡啶类化合物、其制备方法和医药用途
US9364469B1 (en) * 2015-08-26 2016-06-14 Macau University Of Science And Technology Identification of a new AMPK activator for treatment of lung cancer
GB201516905D0 (en) * 2015-09-24 2015-11-11 Stratified Medical Ltd Treatment of Neurodegenerative diseases
US20190016703A1 (en) * 2015-12-30 2019-01-17 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Bifunctional compounds for her3 degradation and methods of use
US10449195B2 (en) 2016-03-29 2019-10-22 Shenzhen Pharmacin Co., Ltd. Pharmaceutical formulation of palbociclib and a preparation method thereof
WO2018157032A1 (en) * 2017-02-26 2018-08-30 Institute For Cancer Research D/B/A The Research Institute Of Fox Chase Cancer Center Frequent egfr and ntrk somatic mutations in colorectal cancer (crc) with microsatellite instability (msi)
US20210190761A1 (en) * 2019-12-19 2021-06-24 Johnson & Johnson Consumer Inc. Method for Evaluating the Efficacy of a Composition in Reducing the Effects of Cancer Therapeutics on Skin
TWI776584B (zh) * 2020-07-10 2022-09-01 長庚醫療財團法人林口長庚紀念醫院 β-1腎上腺素受體拮抗劑用於製備減少表皮生長因子受體抑制劑誘導的上皮細胞損傷以及抑制癌細胞的組合物之用途
CN114306245A (zh) 2020-09-29 2022-04-12 深圳市药欣生物科技有限公司 无定形固体分散体的药物组合物及其制备方法
CN113234832B (zh) * 2021-06-30 2022-06-03 深圳市狂风生命科技有限公司 人类egfr基因错义突变分子标志物及其在预测靶向抑制剂抗药性中的应用
CN114569617B (zh) * 2022-05-06 2022-07-29 中国农业大学 甲基硒酸作为吉非替尼治疗吉非替尼耐药的非小细胞肺癌增敏剂的新用途

Family Cites Families (183)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1327358C (en) 1987-11-17 1994-03-01 Morio Fujiu Fluoro cytidine derivatives
WO1989006692A1 (en) * 1988-01-12 1989-07-27 Genentech, Inc. Method of treating tumor cells by inhibiting growth factor receptor function
CA2045231A1 (en) * 1990-07-19 1992-01-20 Victor Ling Cell membrane glycoprotein correlated with resistance to platinum-containing antineoplastic agents
ES2206447T3 (es) 1991-06-14 2004-05-16 Genentech, Inc. Anticuerpo humanizado para heregulina.
TW254946B (ja) 1992-12-18 1995-08-21 Hoffmann La Roche
AU671491B2 (en) 1992-12-18 1996-08-29 F. Hoffmann-La Roche Ag N-oxycarbonyl substituted 5'-deoxy-5-fluorcytidines
US5362718A (en) 1994-04-18 1994-11-08 American Home Products Corporation Rapamycin hydroxyesters
NZ272608A (en) 1994-07-22 2000-05-26 Lilly Co Eli Inhibiting bone loss by administering a bisphosphonate and a second compound selected from various compounds, including 2-phenyl-3-aroylbenzothienes; bisphosphonate combination salts
US5476932A (en) 1994-08-26 1995-12-19 Hoffmann-La Roche Inc. Process for producing N4-acyl-5'-deoxy-5-fluorocytidine derivatives
GB9508565D0 (en) 1995-04-27 1995-06-14 Zeneca Ltd Quiazoline derivative
GB9508538D0 (en) 1995-04-27 1995-06-14 Zeneca Ltd Quinazoline derivatives
US6267958B1 (en) * 1995-07-27 2001-07-31 Genentech, Inc. Protein formulation
JP3437685B2 (ja) * 1995-09-12 2003-08-18 株式会社東芝 交直変換装置の制御保護システム
WO1997017329A1 (fr) 1995-11-07 1997-05-15 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Derives de quinoline et derives de quinazoline inhibant l'autophosphorylation d'un recepteur de facteur de croissance originaire de plaquettes, et compositions pharmaceutiques les contenant
US5760041A (en) 1996-02-05 1998-06-02 American Cyanamid Company 4-aminoquinazoline EGFR Inhibitors
UA73073C2 (uk) 1997-04-03 2005-06-15 Уайт Холдінгз Корпорейшн Заміщені 3-ціанохіноліни, спосіб їх одержання та фармацевтична композиція
US6002008A (en) * 1997-04-03 1999-12-14 American Cyanamid Company Substituted 3-cyano quinolines
US6426383B1 (en) * 1997-05-28 2002-07-30 Nalco Chemical Company Preparation of water soluble polymer dispersions from vinylamide monomers
US6251912B1 (en) 1997-08-01 2001-06-26 American Cyanamid Company Substituted quinazoline derivatives
SE9704545D0 (sv) * 1997-12-05 1997-12-05 Astra Pharma Prod Novel compounds
BR9914167B1 (pt) 1998-09-29 2011-03-09 compostos e composições farmacêuticas compreendendo 3-ciano quinolinas substituìdas.
US6297258B1 (en) * 1998-09-29 2001-10-02 American Cyanamid Company Substituted 3-cyanoquinolines
US6288082B1 (en) * 1998-09-29 2001-09-11 American Cyanamid Company Substituted 3-cyanoquinolines
US6432979B1 (en) * 1999-08-12 2002-08-13 American Cyanamid Company Method of treating or inhibiting colonic polyps and colorectal cancer
US6277983B1 (en) * 2000-09-27 2001-08-21 American Home Products Corporation Regioselective synthesis of rapamycin derivatives
TWI256395B (en) 1999-09-29 2006-06-11 Wyeth Corp Regioselective synthesis of rapamycin derivatives
WO2001051919A2 (en) 2000-01-07 2001-07-19 Transform Pharmaceuticals, Inc. High-throughput formation, identification, and analysis of diverse solid-forms
US6384051B1 (en) 2000-03-13 2002-05-07 American Cyanamid Company Method of treating or inhibiting colonic polyps
TWI310684B (en) * 2000-03-27 2009-06-11 Bristol Myers Squibb Co Synergistic pharmaceutical kits for treating cancer
GB0008368D0 (en) * 2000-04-06 2000-05-24 Astrazeneca Ab Combination product
US7306801B2 (en) * 2000-05-15 2007-12-11 Health Research, Inc. Methods of therapy for cancers characterized by overexpression of the HER2 receptor protein
AU2001283139A1 (en) * 2000-08-11 2002-02-25 Wyeth Method of treating estrogen receptor positive carcinoma
TWI286074B (en) * 2000-11-15 2007-09-01 Wyeth Corp Pharmaceutical composition containing CCI-779 as an antineoplastic agent
AR042586A1 (es) * 2001-02-15 2005-06-29 Sugen Inc 3-(4-amidopirrol-2-ilmetiliden)-2-indolinona como inhibidores de la protein quinasa; sus composiciones farmaceuticas; un metodo para la modulacion de la actividad catalitica de la proteinquinasa; un metodo para tratar o prevenir una afeccion relacionada con la proteinquinasa
SG152906A1 (en) 2001-04-06 2009-06-29 Wyeth Corp Antineoplastic combinations such as rapamycin together with gemcitabine or fluorouracil
TWI296196B (en) * 2001-04-06 2008-05-01 Wyeth Corp Antineoplastic combinations
TWI233359B (en) * 2001-04-06 2005-06-01 Wyeth Corp Pharmaceutical composition for treating neoplasm
SG153647A1 (en) 2001-06-01 2009-07-29 Wyeth Corp Antineoplastic combinations
US20020198137A1 (en) * 2001-06-01 2002-12-26 Wyeth Antineoplastic combinations
WO2002102976A2 (en) 2001-06-14 2002-12-27 The Regents Of The University Of California Mutations in the bcr-abl tyrosine kinase associated with resistance to sti-571
UA77200C2 (en) * 2001-08-07 2006-11-15 Wyeth Corp Antineoplastic combination of cci-779 and bkb-569
PL370137A1 (en) 2001-11-27 2005-05-16 Wyeth Holdings Corporation 3-cyanoquinolines as inhibitors of egf-r and her2 kinases
AU2003210787B2 (en) * 2002-02-01 2009-04-23 Medinol Ltd. Phosphorus-containing compounds & uses thereof
TWI275390B (en) 2002-04-30 2007-03-11 Wyeth Corp Process for the preparation of 7-substituted-3- quinolinecarbonitriles
AU2003247483A1 (en) * 2002-05-30 2003-12-31 The Children's Hospital Of Philadelphia Methods for treatment of acute lymphocytic leukemia
AU2003238871B2 (en) * 2002-06-05 2009-04-23 Cedars-Sinai Medical Center Method of treating cancer using kinase inhibitors
AU2003248813A1 (en) * 2002-07-05 2004-01-23 Beth Israel Deaconess Medical Center Combination of mtor inhibitor and a tyrosine kinase inhibitor for the treatment of neoplasms
WO2004010937A2 (en) * 2002-07-26 2004-02-05 Advanced Research & Technology Institute At Indiana University Method of treating cancer
US20040096436A1 (en) * 2002-08-02 2004-05-20 Regents Of The University Of California Methods for inhibiting protein kinases in cancer cells
US20040209930A1 (en) * 2002-10-02 2004-10-21 Carboni Joan M. Synergistic methods and compositions for treating cancer
CL2004000016A1 (es) 2003-01-21 2005-04-15 Wyeth Corp Compuesto derivado de cloruro de 4-amino-2-butenoilo o una sal farmaceuticamente aceptable del mismo; procedimiento para preparar dicho compuesto, util como intermediario en la sintesis de compuestos inhibidores de proteina quinasa tirosina.
KR20050122199A (ko) * 2003-01-23 2005-12-28 티.케이. 시그널 리미티드 표피성장인자 수용체 티로신 키나제의 비가역성 억제제 및 그의 용도
CN1437942A (zh) 2003-02-08 2003-08-27 杭州华卫制药技术开发有限公司 注射用长春瑞滨粉针剂及制备方法
UA83484C2 (uk) * 2003-03-05 2008-07-25 Уайт Спосіб лікування раку грудей комбінацією похідного рапаміцину і інгібітора ароматази - летрозолу, фармацевтична композиція
MXPA05010582A (es) * 2003-04-22 2005-11-23 Wyeth Corp Combinaciones antineoplasicas.
US20050043233A1 (en) 2003-04-29 2005-02-24 Boehringer Ingelheim International Gmbh Combinations for the treatment of diseases involving cell proliferation, migration or apoptosis of myeloma cells or angiogenesis
UA84156C2 (ru) 2003-07-23 2008-09-25 Байер Фармасьютикалс Корпорейшн Фторозамещённая омега-карбоксиарилдифенилмочевина для лечения и профилактики болезней и состояний
US20050025825A1 (en) 2003-07-31 2005-02-03 Xanodyne Pharmacal, Inc. Tranexamic acid formulations with reduced adverse effects
MXPA06001110A (es) 2003-08-01 2006-04-11 Wyeth Corp Uso de una combinacion de un inhibidor de la cinasa del receptor del factor de crecimiento epidermico y agentes citotoxicos para el tratamiento e inhibicion del cancer.
KR20060066733A (ko) 2003-08-19 2006-06-16 와이어쓰 홀딩스 코포레이션 4-아미노-3-퀴놀린카보니트릴의 제조방법
WO2005034955A1 (en) 2003-09-15 2005-04-21 Wyeth Substituted quinolines as protein tyrosine kinase enzyme inhibitors
US7399865B2 (en) * 2003-09-15 2008-07-15 Wyeth Protein tyrosine kinase enzyme inhibitors
TWI372066B (en) 2003-10-01 2012-09-11 Wyeth Corp Pantoprazole multiparticulate formulations
US20050142192A1 (en) 2003-10-15 2005-06-30 Wyeth Oral administration of [2-(8,9-dioxo-2,6-diazabicyclo[5.2.0]non-1(7)-en-2-yl)alkyl] phosphonic acid and derivatives
WO2005049021A1 (en) 2003-11-03 2005-06-02 Oy Helsinki Transplantation R & D Ltd Materials and methods for inhibiting neointimal hyperplasia
WO2005044091A2 (en) 2003-11-05 2005-05-19 Board Of Regents, The University Of Texas System Diagnostic and therapeutic methods and compositions involving pten and breast cancer
TW200526684A (en) 2003-11-21 2005-08-16 Schering Corp Anti-IGFR1 antibody therapeutic combinations
WO2005055943A2 (en) * 2003-12-04 2005-06-23 Amr Technology, Inc. Vinorelbine derivatives
US9016221B2 (en) 2004-02-17 2015-04-28 University Of Florida Research Foundation, Inc. Surface topographies for non-toxic bioadhesion control
AR047988A1 (es) 2004-03-11 2006-03-15 Wyeth Corp Combinaciones antineoplásicas de cci-779 y rituximab
KR101347613B1 (ko) * 2004-03-31 2014-01-06 다나-파버 캔서 인스티튜트 인크. 암에 걸린 인간 환자의 표피성장인자 수용체 표적 치료의 유효 가능성 결정 방법, 키트, 핵산 프로브 및 프라이머쌍
PT1748998E (pt) 2004-05-28 2010-03-24 Hetero Drugs Ltd Novo processo de síntese estereoselectiva de sulfóxidos de benzimidazol
EP2592155B2 (en) * 2004-06-04 2019-09-11 Genentech, Inc. EGFR mutations
WO2006008526A2 (en) 2004-07-23 2006-01-26 Astrazeneca Ab Method of predicting the responsiveness oa a tumor to erbb receptor drugs
US20060058311A1 (en) 2004-08-14 2006-03-16 Boehringer Ingelheim International Gmbh Combinations for the treatment of diseases involving cell proliferation
TW200616612A (en) 2004-10-08 2006-06-01 Wyeth Corp Method for the teatment of polycystic kidney disease field of invention
WO2006044453A1 (en) 2004-10-13 2006-04-27 Wyeth Analogs of 17-hydroxywortmannin as pi3k inhibitors
US20080254497A1 (en) 2004-10-15 2008-10-16 Monogram Biosciences, Inc. Response Predictors for Erbb Pathway-Specific Drugs
US20060084666A1 (en) * 2004-10-18 2006-04-20 Harari Paul M Combined treatment with radiation and an epidermal growth factor receptor kinase inhibitor
WO2006085168A2 (en) 2005-01-07 2006-08-17 Ranbaxy Laboratories Limited Solid oral dosage forms of ziprasidone containing colloidal silicone dioxide
GB0501999D0 (en) 2005-02-01 2005-03-09 Sentinel Oncology Ltd Pharmaceutical compounds
DE602006021142D1 (de) * 2005-02-03 2011-05-19 Gen Hospital Corp Verfahren zur behandlung von gefitinib-resistentem krebs
WO2006081985A1 (en) 2005-02-04 2006-08-10 F. Hoffmann-La Roche Ag Combined treatment with an n4-(substituted-oxycarbonyl)-5’-deoxy-5-fluorocytidine derivative and an epidermal growth factor receptor kinase inhibitor
MX2007009963A (es) 2005-02-24 2007-09-26 Amgen Inc Mutaciones del receptor del factor de crecimiento epidermico.
PL1859793T3 (pl) 2005-02-28 2011-09-30 Eisai R&D Man Co Ltd Nowe połączone zastosowanie związku sulfonamidowego w leczeniu choroby nowotworowej
CA2610343A1 (en) 2005-03-03 2006-09-08 Takeda Pharmaceutical Company Limited Release-control composition
CA2599445C (en) 2005-03-09 2022-05-03 Abbott Laboratories Diagnostics method for identifying candidate patients for the treatment with trastuzumab
GB0504994D0 (en) 2005-03-11 2005-04-20 Biotica Tech Ltd Novel compounds
US20060235006A1 (en) 2005-04-13 2006-10-19 Lee Francis Y Combinations, methods and compositions for treating cancer
CA2646257A1 (en) 2005-04-14 2006-10-26 Wyeth Use of an epidermal growth factor receptor kinase inhibitor (egfr) in gefitinib resistant patients
WO2006116016A2 (en) 2005-04-21 2006-11-02 The Regents Of The University Of California Molecular determinants of egfr kinase inhibitor response in glioblastoma
DK1896034T3 (da) 2005-04-28 2010-05-17 Wyeth Corp Mikroniserede tanaproget-sammensætninger og fremgangsmåder til fremstilling af disse
WO2006120557A1 (en) 2005-05-12 2006-11-16 Pfizer Inc. Anticancer combination therapy using sunitinib malate
JP2008542267A (ja) 2005-05-25 2008-11-27 ワイス 3−シアノ−キノリンと、それにより製造される中間体とを調製する方法
CN101203494A (zh) * 2005-05-25 2008-06-18 惠氏公司 合成经取代3-氰基喹啉和其中间物的方法
DE102005053679A1 (de) 2005-06-24 2006-12-28 Bayer Healthcare Ag Therapeutischer Einsatz von Moxifloxacin zur Rekonstruktion von Funktionsstörungen des Immunsystems
WO2007011619A2 (en) 2005-07-15 2007-01-25 Wyeth Highly bioavailable oral delayed release dosage forms of o-desmethylvenlafaxine succinate
US20100105031A1 (en) 2005-08-01 2010-04-29 Esai R & D Management Co., Ltd. Method for prediction of the efficacy of vascularization inhibitor
WO2007015578A1 (ja) 2005-08-02 2007-02-08 Eisai R & D Management Co., Ltd. 血管新生阻害物質の効果を検定する方法
EP1931798A1 (en) 2005-10-05 2008-06-18 AstraZeneca UK Limited Method to predict or monitor the response of a patient to an erbb receptor drug
WO2007050495A2 (en) 2005-10-26 2007-05-03 Children's Medical Center Corporation Method to prognose response to anti-egfr therapeutics
AR058505A1 (es) * 2005-11-04 2008-02-06 Wyeth Corp Combinaciones antineoplasicas de temsirolimus y malato de sunitinib
CN103110948A (zh) 2005-11-04 2013-05-22 惠氏公司 mTOR抑制剂、赫赛汀和/或HKI-272的抗肿瘤组合
SI1948180T1 (sl) 2005-11-11 2013-06-28 Boehringer Ingelheim International Gmbh Kombinacijsko zdravljenje raka, ki obsega EGFR/HER2 inhibitorje
PL1951274T3 (pl) 2005-11-24 2010-05-31 Aicuris Gmbh & Co Kg Parapoksywirusy w kombinacji z klasycznymi cytotoksycznymi środkami chemioterapeutycznymi jako biochemioterapia do leczenia raka
JP2007145745A (ja) 2005-11-25 2007-06-14 Osaka Univ 変異型EGFR下流シグナルを抑制するSrcファミリーチロシンキナーゼ阻害剤を含む肺癌治療剤およびその利用
EP1965770A2 (en) 2005-12-22 2008-09-10 Wyeth a Corporation of the State of Delaware Oral formulations comprising tigecycline
WO2007095038A2 (en) 2006-02-09 2007-08-23 Novartis Ag Mutations and polymorphisms of erbb2
CA2644841C (en) 2006-04-07 2013-07-16 Novartis Ag Use of c-src inhibitors in combination with a pyrimidylaminobenzamide compound for the treatment of leukemia
TW200806282A (en) 2006-05-05 2008-02-01 Wyeth Corp Solid dosage formulations
IL282783B2 (en) 2006-05-18 2023-09-01 Caris Mpi Inc A system and method for determining a personalized medical intervention for a disease stage
TW200808728A (en) 2006-05-23 2008-02-16 Wyeth Corp Method of preparing 4-halogenated quinoline intermediates
EP2032989B2 (en) 2006-06-30 2015-10-28 Merck Sharp & Dohme Corp. Igfbp2 biomarker
MX2009002710A (es) 2006-09-18 2009-03-25 Boehringer Ingelheim Int Metodos para tratar canceres que portan mutaciones de egfr.
WO2008042216A2 (en) 2006-09-28 2008-04-10 Follica, Inc. Methods, kits, and compositions for generating new hair follicles and growing hair
WO2008043576A1 (en) 2006-10-13 2008-04-17 Medigene Ag Use of oncolytic viruses and antiangiogenic agents in the treatment of cancer
MX2009006466A (es) 2006-12-13 2009-06-26 Schering Corp Metodos de tratamiento de cancer con inhibidores del receptor del factor 1 de crecimiento similar a la insulina.
US20100143340A1 (en) 2006-12-13 2010-06-10 Schering Corporation Methods and compositions for treating cancer
CA2671982C (en) 2006-12-14 2016-01-26 Exelixis, Inc. Methods of using mek inhibitors
WO2008076143A1 (en) 2006-12-18 2008-06-26 Osi Pharmaceuticals, Inc. Combination of igfr inhibitor and anti-cancer agent
EP2815750A1 (en) 2006-12-21 2014-12-24 Vertex Pharmaceuticals Incorporated 5-cyano-4-(pyrrolo [2,3b] pyridine-3-yl)-pyrimidine derivatives useful as protein kinase inhibitors
AU2008206476A1 (en) 2007-01-12 2008-07-24 Wyeth Tablet-in-tablet compositions
US9090693B2 (en) 2007-01-25 2015-07-28 Dana-Farber Cancer Institute Use of anti-EGFR antibodies in treatment of EGFR mutant mediated disease
EP2124901B1 (en) 2007-02-01 2017-07-19 Takeda Pharmaceutical Company Limited Tablet preparation without causing a tableting trouble
WO2008121467A2 (en) 2007-02-28 2008-10-09 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Combination therapy for treating cancer
GB0706633D0 (en) 2007-04-04 2007-05-16 Cyclacel Ltd Combination
EP1978106A1 (en) 2007-04-07 2008-10-08 Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf Detection of ESR1 amplification in endometrium cancer and ovary cancer
JP5926487B2 (ja) 2007-04-13 2016-05-25 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド ErbB療法に耐性である癌を治療するための方法
MX2009011228A (es) 2007-04-19 2009-11-02 Wellstat Biologics Corp Deteccion de niveles elevados de la proteina her-2/neu de celulas cancerosas circulantes no aisladas y tratamiento.
WO2008136838A1 (en) 2007-05-04 2008-11-13 Trustees Of Dartmouth College Novel amide derivatives of cddo and methods of use thereof
WO2009005673A1 (en) 2007-06-28 2009-01-08 Schering Corporation Anti-igf1r
WO2009036059A2 (en) 2007-09-10 2009-03-19 Boston Biomedical, Inc. Novel stat3 pathway inhibitors and cancer stem cell inhibitors
WO2009042613A1 (en) 2007-09-24 2009-04-02 Tragara Pharmaceuticals, Inc. Combination therapy for the treatment of cancer using cox-2 inhibitors and dual inhibitors of egfr [erbb1] and her-2 [erbb2]
US8022216B2 (en) * 2007-10-17 2011-09-20 Wyeth Llc Maleate salts of (E)-N-{4-[3-chloro-4-(2-pyridinylmethoxy)anilino]-3-cyano-7-ethoxy-6-quinolinyl}-4-(dimethylamino)-2-butenamide and crystalline forms thereof
CN101918579A (zh) 2007-10-22 2010-12-15 先灵公司 完全人抗-vegf抗体和使用方法
AU2008325219A1 (en) 2007-11-05 2009-05-14 Puretech Ventures Methods, kits, and compositions for administering pharmaceutical compounds
CN101185633A (zh) 2007-12-14 2008-05-28 山东蓝金生物工程有限公司 一种治疗实体肿瘤的尼拉替尼缓释植入剂
EP2247757A2 (en) 2007-12-18 2010-11-10 Schering Corporation Biomarkers for sensitivity to anti-igf1r therapy
US20100297118A1 (en) 2007-12-27 2010-11-25 Macdougall John Therapeutic Cancer Treatments
US20090203709A1 (en) 2008-02-07 2009-08-13 Abbott Laboratories Pharmaceutical Dosage Form For Oral Administration Of Tyrosine Kinase Inhibitor
WO2009105234A2 (en) 2008-02-19 2009-08-27 Combinatorx, Incorporated Methods and compositions for the treatment of disorders associated with defects of the cystic fibrosis transmembrane conductance regulator gene or protein
CA2923248A1 (en) 2008-02-25 2009-09-03 Nestec S.A. Methods for detecting truncated receptors
WO2009111073A2 (en) 2008-03-06 2009-09-11 Odyssey Thera, Inc. High-content and high throughput assays for identification of lipid-regulating pathways, and novel therapeutic agents for lipid disorders
US20110104256A1 (en) 2008-03-25 2011-05-05 Yaolin Wang Methods for treating or preventing colorectal cancer
WO2009121031A1 (en) 2008-03-27 2009-10-01 Vascular Biosciences, Inc. Methods of novel therapeutic candidate identification through gene expression analysis in vascular-related diseases
US20090246198A1 (en) 2008-03-31 2009-10-01 Takeda Pharmaceutical Company Limited Mapk/erk kinase inhibitors and methods of use thereof
WO2009126662A1 (en) 2008-04-08 2009-10-15 Syndax Pharmaceuticals, Inc. Administration of an inhibitor of hdac, an inhibitor of her-2, and a selective estrogen receptor modulator
HUE041221T2 (hu) 2008-04-18 2019-05-28 Reata Pharmaceuticals Inc Antioxidáns gyulladás modulátorok: a C-17 atomon amino- és más módosításokkal rendelkezõ oleanolsav-származékok
BRPI0911105B1 (pt) 2008-04-18 2022-11-08 Reata Pharmaceuticals, Inc Compostos contendo um farmacóforo anti-inflamatório, composição farmacêutica, bem como seus usos
WO2009146216A2 (en) 2008-04-18 2009-12-03 Reata Pharmaceuticals. Inc. Antioxidant inflammation modulators: novel derivatives of oleanolic acid
JP5588966B2 (ja) 2008-04-18 2014-09-10 リアタ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド 抗酸化炎症モジュレーター:c−17同族体化オレアノール酸誘導体
BRPI0911208B1 (pt) 2008-04-18 2021-05-25 Reata Pharmaceuticals, Inc Compostos moduladores inflamatórios antioxidantes, seu uso, e composição farmacêutica
WO2009137378A2 (en) 2008-05-05 2009-11-12 Schering Corporation Sequential administration of chemotherapeutic agents for treatment of cancer
WO2009151910A2 (en) 2008-05-25 2009-12-17 Wyeth Combination product of receptor tyrosine kinase inhibitor and fatty acid synthase inhibitor for treating cancer
DK2656844T3 (en) 2008-06-17 2015-03-02 Wyeth Llc ANTINEOPLASTIC COMBINATIONS CONTAINING HKI-272 AND VINORELBINE
EP2309860B1 (en) 2008-07-22 2014-01-08 Trustees of Dartmouth College Monocyclic cyanoenones and methods of use thereof
CN105963313A (zh) 2008-08-04 2016-09-28 惠氏有限责任公司 4-苯胺基-3-氰基喹啉和卡培他滨的抗肿瘤组合
US20100069340A1 (en) 2008-09-11 2010-03-18 Wyeth Pharmaceutical compositions of an src kinase inhibitor and an aromatase inhibitor
CN106153918A (zh) 2008-10-14 2016-11-23 卡里斯Mpi公司 描绘肿瘤类型生物标志模式和特征集的基因靶和基因表达的蛋白靶
WO2010048477A2 (en) 2008-10-24 2010-04-29 Wyeth Llc Improved process for preparation of coupled products from 4-amino-3-cyanoquinolines using stabilized intermediates
CN102223886A (zh) 2008-11-07 2011-10-19 安龙制药公司 Erbb-3(her3)选择性组合疗法
WO2010085845A1 (en) 2009-01-28 2010-08-05 The University Of Queensland Cancer therapy and/or diagnosis
TW201032796A (en) 2009-02-04 2010-09-16 Bipar Sciences Inc Treatment of lung cancer with a PARP inhibitor in combination with a growth factor inhibitor
WO2010098627A2 (ko) 2009-02-27 2010-09-02 한올바이오파마주식회사 약제학적 제제
MX2011009034A (es) 2009-03-11 2011-09-22 Auckland Uniservices Ltd Formas de profarmaco de inhibidores de cinasa y su uso en la terapia.
AU2010234968B2 (en) 2009-04-06 2015-05-14 Wyeth Llc Treatment regimen utilizing neratinib for breast cancer
AR076053A1 (es) 2009-04-14 2011-05-18 Schering Corp Derivados de pirazolo[1,5-a]pirimidina como inhibidores de mtor
WO2010124009A2 (en) 2009-04-21 2010-10-28 Schering Corporation Fully human anti-vegf antibodies and methods of using
CN102482277B (zh) 2009-05-05 2017-09-19 达纳-法伯癌症研究所有限公司 表皮生长因子受体抑制剂及治疗障碍的方法
AU2010266342A1 (en) 2009-07-02 2012-01-19 Wyeth Llc 3-cyanoquinoline tablet formulations and uses thereof
US20120135952A1 (en) 2009-07-17 2012-05-31 Hanall Biopharma Co., Ltd. Butyric acid salt of n,n-dimethyl imidocarbon imidic diamide, method of preparing same, and pharmaceutical compositions and combinations containing same
WO2011008053A2 (ko) 2009-07-17 2011-01-20 한올바이오파마주식회사 N,n-디메틸 이미도디카르본이미딕 디아미드의 프로피온산염, 이의 제조방법, 이를 포함하는 약제학적 조성물 및 이를 포함하는 복합제제
WO2011025267A2 (ko) 2009-08-25 2011-03-03 한올바이오파마주식회사 메트포르민 메탄설폰산염, 그의 제조방법, 그를 포함하는 약학 조성물 및 그를 포함하는 복합제제
KR101190953B1 (ko) 2009-08-25 2012-10-12 한올바이오파마주식회사 메트포르민 타우린염, 그의 제조방법, 그를 포함하는 약학 조성물 및 그를 포함하는 복합제제
KR101211227B1 (ko) 2009-08-25 2012-12-11 한올바이오파마주식회사 메트포르민 아스코르브산염, 그의 제조방법, 그를 포함하는 약학 조성물 및 그를 포함하는 복합제제
US20110055838A1 (en) 2009-08-28 2011-03-03 Moyes William A Optimized thread scheduling via hardware performance monitoring
WO2011038467A1 (en) 2009-10-01 2011-04-07 Csl Limited Method of treatment of philadelphia chromosome positive leukaemia
CN106074445B (zh) 2009-11-09 2018-12-21 惠氏有限责任公司 包衣药物球状体及其制备消除或减少病症的药物的用途
RS59599B2 (sr) 2009-11-09 2023-03-31 Wyeth Llc Formulacije tableta neratinib maleata
HUE035605T2 (en) 2009-11-13 2018-05-28 Daiichi Sankyo Europe Gmbh Materials and Methods for the Treatment or Prevention of HER-3-Related Diseases
JP2013512882A (ja) 2009-12-07 2013-04-18 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング トリプルネガティブ乳癌の治療に使用するbibw2992
EP2510121A1 (en) 2009-12-11 2012-10-17 Wyeth LLC Phosphatidylinositol-3-kinase pathway biomarkers
CA2787048C (en) 2010-01-13 2021-06-22 Wyeth Llc A cut-point in pten protein expression that accurately identifies tumors and is predictive of drug response to a pan-erbb inhibitor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021517894A (ja) * 2018-03-13 2021-07-29 ボード オブ リージェンツ, ザ ユニバーシティ オブ テキサス システムBoard Of Regents, The University Of Texas System Egfr活性化変異を有するがんを治療するための方法

Also Published As

Publication number Publication date
NZ556673A (en) 2010-03-26
EP1848414B1 (en) 2011-04-06
CY2016026I2 (el) 2017-04-05
FR16C1004I1 (fr) 2016-09-23
US20100087482A1 (en) 2010-04-08
RU2405566C2 (ru) 2010-12-10
CN113975393A (zh) 2022-01-28
AU2006210572A1 (en) 2006-08-10
AU2006210572B2 (en) 2011-08-04
CN113952338A (zh) 2022-01-21
DE602006021142D1 (de) 2011-05-19
CN108421044A (zh) 2018-08-21
RU2405566C9 (ru) 2012-04-27
KR20070107693A (ko) 2007-11-07
EP1848414A4 (en) 2008-11-26
CY1111676T1 (el) 2015-10-07
RU2007132902A (ru) 2009-03-10
HK1105285A1 (en) 2008-02-06
EP1848414A2 (en) 2007-10-31
WO2006084058A2 (en) 2006-08-10
IL259741A (en) 2018-07-31
SI1848414T1 (sl) 2011-08-31
US20160310482A1 (en) 2016-10-27
CN113952459A (zh) 2022-01-21
CN108743588A (zh) 2018-11-06
HUS1600033I1 (hu) 2016-09-28
NI200700185A (es) 2008-05-06
CN102886045A (zh) 2013-01-23
US10603314B2 (en) 2020-03-31
US10596162B2 (en) 2020-03-24
KR101313702B1 (ko) 2013-10-04
PL1848414T3 (pl) 2011-10-31
AU2006210572A2 (en) 2006-08-10
BRPI0606839A2 (pt) 2010-03-09
WO2006084058A3 (en) 2006-12-14
NO20074366L (no) 2007-11-05
ATE504299T1 (de) 2011-04-15
LU93160I2 (en) 2016-09-26
US20230226039A1 (en) 2023-07-20
IL184791A (en) 2017-05-29
IL184791A0 (en) 2008-12-29
CN101155579B (zh) 2012-10-31
DK1848414T3 (da) 2011-07-25
CA2596714C (en) 2014-06-17
CN101155579A (zh) 2008-04-02
CY2016026I1 (el) 2017-04-05
MX2007009317A (es) 2008-01-30
ZA200706804B (en) 2008-10-29
ES2364495T3 (es) 2011-09-05
IL247165A0 (en) 2016-09-29
PT1848414E (pt) 2011-05-25
CA2596714A1 (en) 2006-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230226039A1 (en) Method for treating gefitinib resistant cancer
Endo et al. Spheroid culture of primary lung cancer cells with neuregulin 1/HER3 pathway activation
JP7369672B2 (ja) Egfr-標的製剤に対する感受性予測用の新規なバイオマーカー及びその用途
RU2761953C2 (ru) Лечение рака желудка с применением комбинационных видов терапии, содержащих липосомальный иринотекан, оксалиплатин, 5-фторурацил (и лейковорин)
US10813933B2 (en) Therapeutic agent for lung cancer that has acquired EGFR-TKI resistance
JP2024045587A (ja) リポソーム型イリノテカン及びオキサリプラチンを含む組み合わせ療法を使用して転移性膵臓癌を治療するための方法
AU2017417160A1 (en) Use of 1-[4-bromo-5-[1-ethyl-7-(methylamino)-2-oxo-1,2-dihydro-1,6-naphthyridin-3-yl]-2-fluorophenyl]-3-phenylurea and analogs for the treatment of cancers associated with genetic abnormalities in platelet derived growth factor receptor alpha
KR20190052062A (ko) Raf 억제제 및 erk 억제제를 포함하는 치료적 조합
JP2014503499A (ja) 低酸素状態に基づく治療に適した被験体の事前選択
WO2012125904A1 (en) Mutation mimicking compounds that bind to the kinase domain of egfr
TW202114684A (zh) 增強癌症病患之抗腫瘤免疫之方法
JP2021143195A (ja) がんにおけるマクロピノサイトーシス
Bahassi et al. A patient-derived somatic mutation in the epidermal growth factor receptor ligand-binding domain confers increased sensitivity to cetuximab in head and neck cancer
WO2006017317A2 (en) Method for the treatment of disease
WO2016063637A1 (ja) 癌細胞のカベオラの形成を特異的に抑制する化合物のスクリーニング方法、スクリーニングキット、該キットに用いるベクター及び形質転換体、並びに分子標的薬の適応患者の選択方法
Addeo et al. ESMO Updates the Guidelines for the Diagnosis of RET-Altered Cancer to Herald a New Era in Targeted Therapy
BRPI0606839B1 (pt) Uso de uma composição farmacêutica compreendendo um inibidor irreversível de receptor de fator de crescimento epidérmico (egfr)
CN116735877A (zh) Hdgf作为酪氨酸激酶抑制剂耐药靶点及相关应用
JP2021521220A (ja) Cns転移の治療に使用するためのナザルチニブ
TW201716065A (zh) 以微脂伊立替康(irinotecan)治療胰臟癌

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090407