JP2008501066A - 改良された色変換発光膜 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイのような、エレクトロルミネセンスディスプレイで使用するための改良された色変換フォトルミネッセント膜である。改良された色変換フォトルミネッセント膜は、例えば、高強度青色光等の励起源の存在下で及び周囲の紫外光の存在下で、安定な赤色または緑色フォトルミネッセンスを呈する蛍光顔料を含む。蛍光顔料は、ポリマー材料及び分子添加剤を混合した組成物として提供される。前記組成物は、粒子として提供される。蛍光顔料粒子は、その後膜を形成するために透明なUV硬化樹脂内部に提供される。分子添加剤は、ポリマー材料の重合の間または樹脂内部での蛍光顔料粒子の架橋の間、青色光または紫外光から形成されるフリーラジカルを除去及び/または阻害するために機能する。分子添加剤は蛍光顔料組成物内部及び/またはUV硬化樹脂内部に混合されてよい。この方法で、本発明の色変換フォトルミネッセント膜は改良された輝度効率及び安定性を有する。青から赤及び緑への変換効率は、発光された赤色光及び緑色光のCIE色座標と同様に非常に安定である。膜は、フォトリソグラフィック法を用いて赤色または緑色サブピクセル上のレジストレーションのためのパターン形成が可能である。
(a)少なくとも一つの染料、
(b)ポリマー材料、
(c)分子添加剤、
を含み、(a)、(b)及び(c)は粒子へと成形される。
(i)蛍光顔料粒子、
(ii)実質的に青色光を吸収しない光開始剤を含む透明なUV硬化樹脂を含み、分子添加剤が(i)及び/または(ii)に提供される。
(a)透明なUV硬化樹脂及び光開始剤であり、それらに(b)少なくとも一つの染料及びポリマー材料を含む蛍光顔料分子、が混合されたものを含み、前記膜はガラス、ガラスセラミックまたはセラミック基板上に構築されたエレクトロルミネッセントパネル上に堆積され、さらにUV硬化され、熱硬化される。
(a)透明なUV硬化樹脂及び青色光を実質的に吸収しない光開始剤、それらに(b)少なくとも一つの染料及びポリマー材料を含む蛍光顔料粒子、が混合されたものであって、分子添加剤が(a)及び/または(b)に提供され、前記堆積された膜はUV硬化され熱硬化される。
−UV光硬化樹脂内部に提供される蛍光顔料粒子を含む色変換フォトルミネッセント膜であって、前記蛍光顔料粒子及び/または前記硬化樹脂は前記青色光またはUV光によって生成されたフリーラジカルを除去または阻害する分子添加剤を含む色変換フォトルミネッセント膜の提供、
を含む。
−サブピクセルを含むピクセルサブ構造であって、各サブピクセルは青色発光エレクトロルミネッセント無機発光層と、
−その内部に分子添加剤を含む色変換フォトルミネッセント層であって、前記フォトルミネッセント層はサブピクセルによって発光された青色光が赤色光または緑色光を発光するために前記フォトルミネッセント層によって吸収されるように前記サブピクセルと関連するもの、
を含む。
−基板上部に請求項30から55の何れか一つの膜を堆積し、
−前記堆積された膜を、フォトマスクを通じて前記膜の基板上に残存する部分を硬化するためUV光に露出し、
−前記UV光に露出されない前記膜の部分を溶解で取り除き、UV光に露出された部分のみを残存させる段階を含む。
本発明はエレクトロルミネセントディスプレイに使用するための改良された色変換フォトルミネッセント膜である。改良された色変換フォトルミネッセント膜は、その内部に混合された分子添加物を有する。改良された膜は、本発明の一つの局面ではその内部に分子添加物が混合された蛍光顔料粒子組成物を含む。蛍光顔料粒子は、ガラス、ガラスセラミックまたはセラミック基板上に構築されたエレクトロルミネッセントパネル上部にスクリーン印刷または他の適切な方法によって堆積され色変換フォトルミネッセント膜を形成するペーストを形成するため、UV硬化樹脂内に分散される。膜はその後UV硬化され、本発明の一つの局面では膜はさらに熱硬化される。本発明の他の局面では、分子添加剤はUV硬化樹脂に加えられる。さらに他の局面では、分子添加剤は蛍光顔料粒子及びUV硬化樹脂の双方に添加される。
を含む。
この例は、色変換フォトルミネッセント膜へのヒンダードアミン光安定剤(HALS)及び紫外光吸収剤(UVAs)の添加の効果に関する説明を与える。色変換膜を形成するための四つのスラリーバッチが、重合されたアミノ−ホルムアルデヒドスルホンアミド樹脂に溶解された、ローダミン染料を含むBrilliant Orange SRTM(Ambala City、Haryana、IndiaのRadocolor Industries)顔料37グラムを、アクリル化メラミンベース紫外線硬化樹脂59グラム及びCiba Irgacure 1173TMと、それに溶解された米国、ニューヨーク、TarrytownのCiba Specialty Chemicals Corpから入手された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物(TPO)とを、重量にしてほぼ同じく含む光開始剤溶液4グラムの内部に混合することによって、作られた。ヒンダードアミン光安定剤及びUV吸収剤添加剤が様々な組み合わせでこれらのバッチ内部にブレンドされる。
この例は、顔料パウダーの選択が色変換フォトルミネッセント層の安定性に与える効果を示す。色変換フォトルミネッセント膜を形成する四つのスラリーバッチが、アクリル化メラミンベースの紫外線硬化樹脂59グラム、及びCiba Irgacure1173TMと、それに溶解された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン酸化物(TPO)を重量にしてほぼ同量含む光開始剤溶液4gに、異なる顔料パウダーを混合することによって作られた。第一のバッチには、Brilliant Orange SRTM顔料(Radocolor Industries)37グラムが添加された。第二のバッチには、FT−H RedTM(Colorful Chemical Company、中国、珠海)37グラムが添加された。第三のバッチには、Red MCORTM(Radiantcolor、米国、カリフォルニア、リッチモンド)が添加された。第四のバッチには、Vicome RedTM(Vicome Corp、中国、Yun Lin Hsien)が添加された。各々のバッチは、例1に記述された方法を用いて、色変換フォトルミネッセント膜へと処理された。各々のサンプルからの赤色フォトルミネッセンスの輝度及びCIE色座標は、測定されたLED輝度が約40,000cd/m2であったことを除き、例1の方法を用いて時間の関数として測定され、図4a、4b及び4cに示される。データから、Rado Brilliant OrangeTM顔料を含むサンプルは、最高の輝度及び最も安定な輝度及びCIE色座標を有することがわかった。この顔料がより優れた性能を示す理由は知られていないが、他の顔料と比較して相対的に大きな粒子サイズに関連付けて、または溶媒を吸着する傾向がより低く、その結果光開始剤または色変換フォトルミネッセント膜樹脂の他の成分を樹脂から顔料粒子内部へと拡散することによりインフラックスを低減することによって分解の可能性をより低くすることに関連付けて、理論化されてよい。
この例は、UV硬化アクリル化メラミンベース樹脂が、その後の加熱によって除去可能な多量の揮発性材料を含むことを説明する。UV硬化アクリル化メラミンベース樹脂の二つのサンプルが、熱重量分析のために直径4mm及び体積35マイクロリットルのるつぼ内部に入れられた。一つのサンプルは、11.3J/cm2のUV線量で365nmでUV硬化され、他方のサンプルは2.3J/cm2のUV線量で365nmで硬化された。各々のサンプルは、その後3日間120℃の一定温度の下に置かれ、その重量はこの期間熱重量分析器(米国、デラウェア、ニューキャッスルのTA Instrumentsにより製造された、TGA−DTATM2960)を用いて監視された。第一のサンプルは、その元々の重量から3.5%を失い、第二のサンプルはその元々の重量から4.9%を失った。サンプルの重量は、120℃における時間の関数として図5に示される。データは、揮発性成分がUV硬化サンプル内に残存し、UV露出時間がより長いことによって、揮発性材料の量は低減されるが除去はされないことを示す。
この例は、UV硬化に加えて熱硬化を行なうことによって、アクリル化メラミンベース樹脂サンプル内の揮発性材料の量が低減されることを説明する。例2と同様にアルミナ基板上に堆積されたフォトルミネッセント層を有する二つのサンプルが準備された。堆積された層を有するサンプルは、全UV線量700mJ/cm2の水銀アークランプからの365nmの放射に露出することによって硬化された。一つのサンプルはその後120℃で5時間熱焼成され、他方のサンプルは熱焼成を受けなかった。サンプルは、その後例1のように各々青色LEDランプに露出され、輝度が露出時間の関数として測定された。サンプルからの赤色フォトルミネッセンスの低下は、時間の関数としてモニターされた。結果は、熱焼成を受けなかったサンプルと比較して、UV硬化の後に熱焼成を受けたサンプルの変色が非常に少なかったことを示し、これは暗くなった赤色スポットが光化学的劣化の発生を表すことを示した。
この例は、フォトルミネッセント層のフォトルミネッセント安定性に対する異なる光開始剤物質の効果を説明する。五つのサンプルが、RadocolorのBrilliant Orange SRTM顔料を含んで調製された。各々は紫外硬化アクリル化メラミンベース樹脂に添加された。第一のサンプルは4%アニソールに溶解された光開始剤Ciba Irgacure 184TM4%を同様に含むものであった。第二のサンプルは、3%液体Ciba Darocur 1173TMに溶解されたCiba Irgacure 184TM3%を同様に含むものであった。第三のサンプルは、2%液体Ciba 1173に溶解されたCiba Irgacure 907を2%同様に含むものであった。第四のサンプルは、2%Ciba 2022液体ホスフィン酸化物を同様に含み、第五のサンプルはCiba Irgacure 819TMを4.5%同様に含むものであった。光開始剤の割合は顔料及びアクリル化メラミンベース樹脂の全重量に基づくものであった。各サンプルは、他の点では例2に記述された方法を用いて調製された。図6に示されるようにサンプルのフォトルミノシティの低下は、時間の関数として測定された。データは、液体Ciba Darocur 1173TMに溶解された光開始剤Ciba Irgacure 184、液体Ciba Darocur 1173TMに溶解されたCiba Irgacure 907TM、またはCiba 2022TM液体ホスフィン酸化物を含むサンプルが、Ciba Irgacure 819TMまたはアニソールに溶解されたCiba Irgacure 184TMと比較してより良好な色安定性を有した。図7は、LEDへの露出時間の関数としてのサンプルの初期輝度を示す。おそらく各サンプルを作成するために使用される光開始剤処方の相違に起因してデータにばらつきはあるけれども、光開始剤濃度が増加するにつれて、輝度がより低くなる緩やかな傾向の存在がみられる。
以下の例は、層が堆積されてエレクトロルミネッセントデバイスからの青色光によって照光されたとき、メラミンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂を用いて処方される顔料粒子を有する赤色発光色変換フォトルミネッセント層の安定性を示すために与えられる。色変換膜を形成するためのスラリーバッチは、赤色ローダミン染料(米国、オハイオ、クリーブランド Dayglo Color CorpのGT 17N顔料)を含浸したメラミンスルホンアミドホルムアルデヒドコポリマーベース樹脂39.2グラムを、アクリル化メラミンベース紫外線硬化樹脂55.6グラム及びIrgacure 1173TMと、それに溶解された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物(TPO)とをほぼ同じ重量含む光開始剤5.2グラムの内部に混合することによって作られた。混合物は円筒形容器内に配置され、コンディショニングミキサー(AR−250TM、日本、東京のThinky Corporationによって製造)を用いて、ビーターターニング(beater turning)2000rpm及び回転軸回転800rpmで均一なブレンディングを保証するため5分間ブレンドされた。容器はその後密封され、樹脂ペーストを形成するために10rpmで20分間回転された。次に、厚膜誘電体層及び青色光発光ユーロピウムを有する5ミリメータ×5ミリメータの四つのエレクトロルミネッセントデバイスは、米国特許出願第2004/247858及び2004/0179864(その内容は全てここに組み込まれている)に示されるように5センチメータ×5センチメータガラス基板上に構築されたバリウムチオアルミネート蛍光体膜を活性化した。四つのデバイスは、日本、東京の富士フィルム社から購入した印刷され硬化されたCT2000L樹脂からなる、1.5から2マイクロメータの厚いパッシベーション層で覆われた。一つのデバイスは、デバイスからの青色光の輝度レベルの監視を容易にするためコーティングされず、残りの三つのデバイスが、調製された樹脂ペーストをパッシベーション層上にスクリーン印刷することによって30マイクロメータの厚い色変換層でコーティングされた。色変換層はUV露出システム(カリフォルニア、San Jose、OAITM)で水銀アークランプからの365nm放射を用いて硬化された。次に、図8の平面図及び正面図を参照すると、上述のようにガラス基板9上に構築されたデバイス8は、デバイス及び色変換層13を周囲の大気から保護するため周辺シーリングビーズ11を用いて基板に接着されたガラスプレート14で覆うことによって密封された。約30マイクロ秒の幅及び240Hzの振動数を有する交流極性電圧パルス(alternating polarity voltage pulse)は、被覆されていないピクセルから1平方メータあたり400カンデラの輝度レベルを提供し保持するよう選択された電圧で、エレクトロルミネッセントデバイスの電極に印加された。輝度及びCIEx及びy座標は、被覆されていないデバイス、及び被覆されたデバイスの両方に関して、動作時間の関数として測定された。初期輝度で規格化された被覆されたピクセルからの赤色輝度は、図9aにおいてサンプルR−1と名づけられて示され、同様にサンプルR−1として名づけられた対応するCIEx及びy座標は各々図9b及び9cにおいて各々示される。
この例は、堆積され、エレクトロルミネッセントデバイスからの青色光によって照光されるとき、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂を用いて処方された顔料粒子を有する赤色発光色変換フォトルミネッセント層の安定性を示すために与えられる。エレクトロルミネッセントデバイスは、色変換層を形成するためのスラリーが赤色ローダミン染料(米国、Radiant ColorのMC−OR5864顔料)が含浸されたベンゾグアナミンホルムアルデヒドベース樹脂39.2グラムを、アクリル化メラミンベース紫外線硬化樹脂55.6グラム及びCIBA Irgacure 1173TMと、それに溶解された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物(TPO)を重量にしてほぼ同じく含む光開始剤5.2グラムの内部に混合することによって作られたことを除いては、例6におけるものと同様に構築された。輝度及びCIEx及びy座標は、被覆されていないデバイス、及び被覆されたデバイスの両方に関して、動作時間の関数として測定された。初期輝度で規格化された被覆されたピクセルからの赤色輝度は、図9aにおいてサンプルR−2と名づけられて示され、同様にサンプルR−2として名づけられた対応するCIEx及びy座標は各々図9b及び9cにおいて各々示される。
この例は、堆積され、エレクトロルミネッセントデバイスからの青色光によって照光されるとき、メラミンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂を用いて処方された顔料粒子を有する緑色発光色変換フォトルミネッセント層の安定性を示すために与えられる。エレクトロルミネッセントデバイスは、色変換層を形成するためのスラリーバッチが緑色クマリン染料(RadocolourのBright yellow SR顔料)が含浸されたメラミンスルホンアミドホルムアルデヒドベース樹脂37.5グラムを、アクリル化メラミンベース紫外線硬化樹脂57.3グラム及びCIBA Irgacure 1173TMと、それに溶解された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物(TPO)を重量にしてほぼ同じく含む光開始剤5.2グラムの内部に混合することによって作られたことを除いては、例6におけるものと同様に構築された。輝度及びCIEx及びy座標は、被覆されていないデバイス、及び被覆されたデバイスの両方に関して、動作時間の関数として測定された。初期輝度で規格化された被覆されたピクセルからの緑色輝度は、図10aにおいてサンプルG−1と名づけられて示され、同様にサンプルG1として名づけられた対応するCIEx及びy座標は各々図10b及び10cにおいて各々示される。
この例は、堆積され、エレクトロルミネッセントデバイスからの青色光によって照光されるとき、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂を用いて処方された顔料粒子を有する緑色発光色変換フォトルミネッセント層の安定性を示すために与えられる。エレクトロルミネッセントデバイスは、色変換層を形成するためのスラリーバッチが緑色クマリン染料(米国Radiant ColorのMC−CH5860)が含浸されたベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂37.5グラムを、アクリル化メラミンベース紫外線硬化樹脂57.3グラム及びCIBA Irgacure 1173TMと、それに溶解された2,4,6トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物(TPO)を重量にして同じく含む光開始剤5.2グラムの内部に混合することによって作られたことを除いては、例6におけるものと同様に構築された。輝度及びCIEx及びy座標は、被覆されていないデバイス、及び被覆されたデバイスの両方に関して、動作時間の関数として測定された。初期輝度で規格化された被覆されたピクセルからの緑色輝度は、図10aにおいてサンプルG−2と名づけられて示され、同様にサンプルG−2として名づけられた対応するCIEx及びy座標は各々図10b及び10cにおいて各々示される。
この例は幾つかの光開始剤処方に関して光学吸収スペクトル、及びそれらと青色光を発光するユーロピウム活性化バリウムチオアルミネート発光膜を有するエレクトロルミネッセントデバイスの発光スペクトルとの関係を示す。図11は、パターニング可能な色変換膜において使用されるときのこの光開始剤の濃度と同様の濃度を有する光開始剤TPOのアセトニトリル溶液に関する光学吸収スペクトルを、エレクトロルミネッセント発光スペクトルと比較して示す。データからわかるように、光開始剤の吸収スペクトルとエレクトロルミネッセンス発光スペクトルとの間には大きな共通部分があり、このことは光活性剤の活性化は、エレクトロルミネッセント照光の間この光開始剤の残留物をある程度含む色変換膜内で起こる可能性があることを示している。図12は、本発明のパターニング可能な色変換膜で使用されるのと同様の濃度でアセトニトリルに溶解されたCiba Irgacure 184及びCiba Darocure 1173の光学吸収を、ユーロピウム活性化バリウムチオアルミネート発光膜を有するエレクトロルミネッセントデバイスの発光特性と比較して示す。この図のデータからわかるように、これらの光開始剤の吸収スペクトルとエレクトロルミネッセント発光スペクトルとの間には大きな共通部分はない。従って、青色光を吸収する光活性剤が使用されるとき、色変換膜内のある量の光開始剤残留物の活性化が、エレクトロルミネッセント照光の間に起こる可能性がそれほど高くない。光開始剤の活性化は、フォトリソグラフィを容易にするため色変換膜内の樹脂の架橋が意図されるフリーラジカルを作り出し、パターニングざれた層内に光開始剤残留物が残留する場合、ディスプレイからの青色光または周囲の環境へのさらなる露出は、さらなるフリーラジカルを作り出す可能性があり、そのフリーラジカルは顔料粒子内の染料と反応して、それらの光学性能を低下する可能性がある。従って、青色光を吸収しない光開始剤を選択することが望ましい。
2 色変換フォトルミネッセント層
3 エポキシシーリングビーズ
4 カバーガラス
5 基板ホルダ
6 LED
7 輝度メータ
8 デバイス
9 ガラス基板
11 シーリングビーズ
13 色変換層
14 ガラスプレート
Claims (61)
- 安定化された蛍光顔料粒子組成物であって、前記組成物は、
(a)少なくとも一つの染料、
(b)ポリマー材料、
(c)分子添加剤、
を含み、(a)、(b)及び(c)は粒子に成形される、顔料粒子組成物。 - 前記分子添加剤は前記粒子組成物の全重量に対して約0.1%から約6%の重量で与えられる、請求項1に記載の顔料粒子組成物。
- 前記分子添加剤は前記粒子組成物の全重量に対して約2%から約5%の重量で与えられる、請求項2に記載の顔料粒子組成物。
- 前記分子添加剤が、光安定剤、紫外光吸収剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から3の何れか一項に記載の顔料粒子組成物。
- 前記光安定剤が、ヒンダードアミン光安定剤及びニッケル化合物からなる群から選択される、請求項4に記載の顔料粒子組成物。
- 前記ヒンダードアミン光安定剤が、Ciba TinuvinTM 111、Ciba TinuvinTM 123、Ciba TinuvinTM 292、Ciba TinuvinTM 292HP、Ciba ChimassorbTM 119及びCiba TinuvinTM 144からなる群から選択される、請求項5に記載の顔料粒子組成物。
- 前記ヒンダードアミン光安定剤が、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ジメチルコハク酸−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合重合体、ポリ[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル安息香酸、ビス−(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、(混合2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、(混合1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、混合[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/.beta.,.beta.,.beta.’,.beta.’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトロキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、混合[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/.beta.,.beta.,.beta.’,.beta.’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトロキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合体、ポリ[6−N−モルフォリル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−r−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/1,2−ジブロモエタン縮合体、[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]プロピオンアミド及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の顔料粒子組成物。
- 前記ニッケル化合物は、ニッケルビス(オクチルフェニル)硫化物、[2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノラト)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケル錯体−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の顔料粒子組成物。
- 前記紫外光吸収剤が、Ciba TinuvinTM 400、Ciba TinuvinTM 99、Ciba TinuvinTM 1130、Ciba TinuvinTM 171、Ciba TinuvinTM 384−2、Ciba TinuvinTM 411L、Ciba TinuvinTM 5060、Ciba TinuvinTM 5151、Ciba TinuvinTM 99−2、Ciba TinuvinTM 928、Ciba TinuvinTM 405、Ciba TinuvinTM 81、Ciba TinuvinTM 900、Ciba TinuvinTM 5050及びCiba ChimassorbTM 81からなる群から選択される、請求項4に記載の顔料粒子組成物。
- 前記ポリマー材料は、修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスチレン及びポリエステルからなる群から選択される、請求項1の顔料粒子組成物。
- 前記修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂は、トルエンスルホンアミドメラミンホルムアルデヒド、ベンゾグアナミン樹脂及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の顔料粒子組成物。
- 前記修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂は、トルエンスルホンアミドメラミンホルムアルデヒド樹脂である、請求項11に記載の顔料粒子組成物。
- 前記染料は赤色及び緑色蛍光有機染料からなる群から選択される、請求項1に記載の顔料粒子組成物。
- 前記染料は赤色染料である、請求項13に記載の顔料粒子組成物。
- 前記染料はローダミン染料及びペリレン染料からなる群から選択される、請求項13に記載の顔料粒子組成物。
- 前記染料はクマリン、ナフタル酸誘導体及びキナクリドンからなる群から選択される緑色染料である、請求項13に記載の顔料粒子組成物。
- 前記染料は前記組成物の重量の約1%から約8%の量で存在する、請求項1または13に記載の顔料粒子組成物。
- 前記粒子は粒子径中央値が約2.5マイクロメータよりも大きいサイズを含む、請求項1または13に記載の顔料粒子組成物。
- 前記組成物は透明硬化樹脂と混合される、請求項1から18の何れか一項に記載の顔料粒子組成物。
- 前記粒子は前記樹脂の重量の約20%から約60%の量で提供され、前記染料は赤色染料である、請求項19に記載の顔料粒子組成物。
- 前記粒子は前記樹脂の重量の約10%から約50%の量で提供され、前記染料は緑色染料である、請求項19に記載の顔料粒子組成物。
- 前記組成物は実質的に青色光を吸収しない光開始剤とさらに混合される、請求項19から21の何れか一項に記載の顔料粒子組成物。
- 前記組成物はペーストとして提供される、請求項22に記載の顔料粒子組成物。
- 前記ペーストは基板上部にスクリーン印刷される、請求項23に記載の顔料粒子組成物。
- 前記基板はセラミック、ガラス及びセラミックガラスからなる群から選択される、請求項24に記載の顔料粒子組成物。
- 前記スクリーン印刷された組成物はUV硬化される、請求項25に記載の顔料粒子組成物。
- 前記UV硬化された組成物はさらに熱硬化を受ける、請求項26に記載の顔料粒子組成物。
- 前記熱硬化は約80℃から約160℃の温度で約2時間またはそれ以上実行される、
請求項27に記載の顔料粒子組成物。 - 前記スクリーン印刷された組成物は約10から約100マイクロメータの厚みを有する、請求項24に記載の顔料粒子組成物。
- (a)透明なUV硬化樹脂及び実質的に青色光を吸収しない光開始剤、
(b)蛍光顔料粒子、の混合物を含み、
前記混合物は膜を形成するために基板上部に堆積され、UV硬化される、色変換フォトルミネッセント膜。 - 分子添加剤が(a)及び/または(b)内部に提供される、請求項30に記載の膜。
- 前記分子添加剤は、前記顔料粒子の全重量に対して約0.1%から約6%の重量で提供される、請求項31に記載の膜。
- 前記分子添加剤は、前記顔料粒子の全重量に対して約2%から約5%の重量で提供される、請求項32に記載の膜。
- 前記分子添加剤は、光安定剤、紫外光吸収剤及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項31に記載の膜。
- 前記光安定剤は、ヒンダードアミン光安定剤及びニッケル化合物からなる群から選択される、請求項34に記載の膜。
- 前記ヒンダードアミン光安定剤が、Ciba TinuvinTM 111、Ciba TinuvinTM 123、Ciba TinuvinTM 292、Ciba TinuvinTM 292HP、Ciba ChimassorbTM 119及びCiba TinuvinTM 144からなる群から選択される、請求項35に記載の膜。
- 前記ヒンダードアミン光安定剤が、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ジメチルコハク酸−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合重合体、ポリ[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル安息香酸、ビス−(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、(混合2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、(混合1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、混合[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/.beta.,.beta.,.beta.’,.beta.’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトロキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、混合[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/.beta.,.beta.,.beta.’,.beta.’−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトロキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチル)1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合体、ポリ[6−N−モルフォリル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミド]、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−r−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/1,2−ジブロモエタン縮合体、[N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]プロピオンアミド及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項35に記載の膜。
- 前記ニッケル化合物は、ニッケルビス(オクチルフェニル)硫化物、[2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノラト)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケル錯体−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルリン酸モノエチラート及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項35に記載の膜。
- 前記紫外光吸収剤が、Ciba TinuvinTM 400、Ciba TinuvinTM 99、Ciba TinuvinTM 1130、Ciba TinuvinTM 171、Ciba TinuvinTM 384−2、Ciba TinuvinTM 411L、Ciba TinuvinTM 5060、Ciba TinuvinTM 5151、Ciba TinuvinTM 99−2、Ciba TinuvinTM 928、Ciba TinuvinTM 405、Ciba TinuvinTM 81、Ciba TinuvinTM 900、Ciba TinuvinTM 5050及びCiba ChimassorbTM 81からなる群から選択される、請求項34に記載の膜。
- 前記顔料粒子は少なくとも一つの染料及びポリマー材料を含む、請求項30に記載の膜。
- 前記ポリマー材料は修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン、ポリアミド及びポリエステルからなる群から選択される、請求項40に記載の膜。
- 前記修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂は、トルエンスルホンアミドメラミンホルムアルデヒド、ベンゾグアナミン樹脂及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項41に記載の膜。
- 前記修飾されたアミノホルムアルデヒド樹脂は、トルエンスルホンアミドメラミンホルムアルデヒド樹脂である、請求項42に記載の膜。
- 前記染料は赤色及び緑色蛍光有機染料からなる群から選択される、請求項40に記載の膜。
- 前記染料は赤色染料である、請求項44に記載の膜。
- 前記染料はローダミン染料及びペリレン染料からなる群から選択される、請求項45に記載の膜。
- 前記染料はクマリン、ナフタル酸誘導体及びキナクリドンからなる群から選択される緑色染料である、請求項44に記載の膜。
- 前記染料は前記粒子の重量の約1%から約8%の量で存在する、請求項44に記載の膜。
- 前記粒子は粒子径中央値が約2.5マイクロメータよりも大きいサイズを含む、請求項48に記載の膜。
- 前記粒子は、前記樹脂の重量の約20%から約60%の量で提供され、前記染料は赤色染料である、請求項39に記載の膜。
- 前記粒子は、前記樹脂の重量の約10%から約50%の量で提供され、前記染料は緑色染料である、請求項50に記載の膜。
- 前記基板はセラミック、ガラス及びセラミックガラスからなる群から選択される、請求項30に記載の膜。
- 前記UV硬化された組成物はさらに熱硬化を受ける、請求項52に記載の膜。
- 前記熱硬化は約80℃から約160℃の温度で約2時間またはそれ以上実行される、請求項53に記載の膜。
- 前記膜は約10から約100マイクロメータの厚みを有する、請求項52に記載の膜。
- 前記基板に堆積された前記膜は、スクリーン印刷、ステンシル及びロールコーティングからなる群から選択される方法によって実行される、請求項30から55の何れか一項に記載の膜。
- (a)透明なUV硬化樹脂及び光開始剤であり、それらに(b)少なくとも一つの染料及びポリマー材料を含む蛍光顔料分子、が混合されたものを含み、前記膜はガラス、ガラスセラミックまたはセラミック基板上に構築されたエレクトロルミネッセントパネル上に堆積され、さらにUV硬化され、熱硬化される、色変換フォトルミネッセント膜。
- 分子添加剤は(a)及び/または(b)に提供される、請求項57に記載の膜。
- エレクトロルミネッセントディスプレイにおいて青色光を赤色に、及び青色光を緑色に変換する効率を改良する方法であって、前記ディスプレイ内部に請求項30から55の何れか一項に記載の色変換フォトルミネッセント膜を提供する工程を含む方法。
- 各々のサブピクセルが青色発光エレクトロルミネッセント無機蛍光層を含む、サブピクセルを含むピクセルサブ構造、
その内部に分子添加剤を含む色変換フォトルミネッセント層であって、前記フォトルミネッセント層はサブピクセルによって発光される青色光が赤色または緑色光を発光するため前記フォトルミネッセント層によって吸収されるように前記サブピクセルと関連付けられる色変換フォトルミネッセント層、
を含む、エレクトロルミネッセントディスプレイ。 - 基板上に請求項30から55の何れか一項に記載の膜を堆積する段階と、
前記膜の前記基板上に残存させる部分を硬化するためにフォトマスクを通じて前記堆積された膜をUV光に露出する段階と、
前記膜の前記UV光に露出されていない部分を溶解して取り除き、UV光に露出された部分のみを残す段階と、を含む、
堆積されたフォトルミネッセント膜をパターニングする方法。
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