JP3962436B2 - 多色発光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、多色発光装置に関する。さらに詳しくは、各種発光型のマルチカラーまたはフルカラーの薄型ディスプレイに好適に用いられる多色発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロルミネッセンス素子(以下EL素子という)は、自己発光のため視認性が高く、また完全固体のため耐衝撃性に優れるという特徴を有しており、現在、無機、有機化合物を発光層に用いた様々なEL素子が提案され、実用化が試みられている。EL素子の中でも、有機EL素子が高輝度、高効率の発光素子として有望であることが知られている。特に、発光層が有機物であるため、種々の発光色が有機物の分子設計により得られる可能性が高く、有機EL素子の実用化の一つとして、多色発光装置への応用が期待されている。
しかしながら、有機EL素子は外部からの水蒸気、酸素、および有機物のガス等の化学的要因により、黒点の発生に付随して輝度の低下等の劣化が起こり、また、素子構成が低分子の有機物の積層体であるため、熱、または衝撃等の物理的(機械的)要因により比較的破壊しやすいという問題があった。
したがって、多色化のために、三原色(RGB)の発光をする各々の有機EL素子を平面的に分離配置する方法は、フォトリソグラフィー法のように、ウェットな、または熱処理のあるプロセスでは困難であった。
【0003】
このような問題を解消するため、たとえば図8に示す、基板上に下部電極と透光性の上部電極とによって挟まれたEL発光層を設け、前記透光性電極を介して取り出されたEL光を、前記透光性電極と対向して透光性基板上に設けられたカラーフィルタを介して前記透光性基板外に取り出すことを特徴とするカラーELディスプレイ装置が開示されている(特開昭64−40888号公報)。
しかしながら、この装置では、EL発光がカラーフィルタによって、一つの発光色の輝度が高々3分の1に減少してしまう。また、EL(素子)とカラーフィルタが対向することにより、カラーフィルタから発生する水蒸気、酸素または有機物のモノマー、低分子成分等のガスによって、EL素子の発光寿命が低下することを避けることができなかった。
【0004】
また、近年では、有機EL素子の発光部分に対応する部分(積層または並列)に、有機EL素子の発光を吸収して可視光の蛍光を発光する蛍光体層を設置する技術が開示されている(特開平3−152897号公報)。この技術によれば、例えば有機EL素子の青色または青緑色の発光に対し、より長波長の可視光への蛍光に変換が可能である。この技術の応用として緑または赤色に変換できる蛍光体層を平面的に分離配置した多色(三原色)発光装置が開示されている(特開平5−258860号公報)。
【0005】
ここで、蛍光体層を設置するメリットは、カラーフィルタを設置した場合と比較して高効率の多色発光が期待できることにある。すなわち、有機EL素子からの青色発光に対して、特に緑色への蛍光変換膜の青色発光の吸収効率が少なくとも80%以上として、次に吸収した光に対して少なくとも80%以上の効率で蛍光を発光する各種の蛍光材料が知られている。従って、80%の吸収効率と80%の蛍光効率とを仮定すると、有機EL素子の青色発光の64%が長波長の可視光に変換することができる計算になる。
【0006】
このようにして有機EL素子と蛍光体層を用いて多色発光装置を得ることができるが、特開平5−258860号公報によると、その多色発光装置の構成として、透明基板上に有機EL素子の発光を吸収してそれぞれ緑色,赤色の蛍光を発光する蛍光体を平面的に分離配置し、その蛍光体を含む透明基板上に有機モノマーまたはポリマーの重合および/または架橋物、ゾルゲルガラス技法による透明な電気絶縁性硬質平面化層(保護層)をスピンキャストして積層し、その平面化層上に有機EL素子の透明電極を配置している。
また、別の構成として、透明な電気絶縁性である硬質要素を蛍光体上にスピンキャストする代わりに単に配置したり、基板の上面に蛍光体を付着させる代わりに平面化層の機能を発揮する硬質要素の下面に蛍光体を付着させることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平5−258860号公報に記載された構成の場合、有機モノマーまたはポリマーの重合および/または架橋物の平面化層上に有機EL素子の透明電極を配置しただけでは、平面化層の有機物に微量に吸着または含まれている水蒸気,酸素またはモノマー等のガスによって、有機EL素子の発光寿命を著しく低下させ、不均一な発光とならざるを得ないという問題があった。
また、ゾルゲルガラス技法による平面化層の作製には通常400℃以上の高温処理が必要で、有機物の蛍光体を劣化させる可能性が高い上、本質的に多孔質のゾルゲルガラスではさらに下地の蛍光体有機物から発生するガスを制御することができないという問題があった。
また、前記の別構成の場合、硬質要素について明確な説明が必ずしも十分になされなかった。
【0008】
一方、無機EL素子のガラス基板の裏面にカラーフィルタを印刷したガラス板を載置する方法が開示されている(特開昭57−119494号公報)。
しかし、この方法では、先に記載したようにカラーフィルタによる発光効率のロスが容易に予想されることに加えて、無機EL素子とカラーフィルタとを独立して製造するため、例えば無機EL素子の基板の厚さを厚くしないと(700μm以上)、基板のそり、ゆがみの問題が発生し、安定してEL素子を作製することができなかった。しかもその基板を厚くした結果、カラーフィルタとEL素子とのギャップが広がり、多色発光させる場合、所望の発光色以外の発光色が漏れ出て、視野角が著しく悪化するという問題があった。
【0009】
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、優れた発光寿命を有するとともに、優れた視野角特性を有する有機EL素子を用いた多色発光装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明によれば、支持基板と、この支持基板上に配設した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子と、この有機EL素子からの発光を吸収して異なった可視光の蛍光を発光し得るようにこの有機EL素子の透明電極または電極に対応して配設した蛍光体層とを備えた多色発光装置において、前記有機EL素子と蛍光体層との間に、有機EL素子と間隙を保持しながら蛍光体層を配置する透明ガラス基板を配設し、この透明ガラス基板と前記支持基板との間で有機EL素子を封止手段によって封止してなることを特徴とする多色発光装置が提供される。
【0011】
また、その好ましい態様として、前記蛍光体層が、前記透明ガラス基板上に平面的に分離配置されてなることを特徴とする多色発光装置提供される。
【0012】
また、前記蛍光体層上に、さらに蛍光体保護層および/または透明基板を配設したことを特徴とする多色発光装置提供される。
【0013】
さらに、前記透明ガラス基板の板厚が、1〜200μmであることを特徴とする多色発光装置提供される。
【0014】
以下、本発明の多色発光装置およびその製造方法を具体的に説明する。
本発明の有機EL多色発光装置としては、有機EL素子の発光(特に青色または青緑色)が減衰,散乱されず、効率よく蛍光体層に吸収され、かつ、発光した可視光の蛍光が減衰,散乱されず、外部へ取り出せる構成であることが必要である。
この観点からすると、具体的には、以下の構成(1)〜(3)を挙げることができる。この構成(1)〜(3)は、それぞれ図1〜図3に示される。なお、蛍光体による有機EL素子の発光色の変換は、有機EL素子の発光波長よりも長波長の発光色であればよい。
(1)支持基板/有機EL素子(電極/有機物層/透明電極)/間隙/透明ガラス基板/蛍光体層
(2)支持基板/有機EL素子(電極/有機物層/透明電極)/間隙/透明ガラス基板/蛍光体層/蛍光体保護膜
(3)支持基板/有機EL素子(電極/有機物層/透明電極)/間隙/透明ガラス基板/蛍光体層/透明基板
なお、本発明の装置においては、透明ガラス基板と支持基板をたとえば接着剤で接合した封止手段によって有機EL素子を封止している。
さらに図4に示すように、上記構成(1),(2),(3)において、異なった蛍光を発光する蛍光体層を平面的に分離配置して、RGB三原色の発光を得ることができる。この場合、透明ガラス基板の板厚は1μm以上200μm以下が好ましい。また、図5に示すように、各蛍光体層上に蛍光色の色調整をして色純度を高めるためにカラーフィルタを配置してもよいし、各蛍光体層またはカラーフィルタの間に漏れ光を防止して多色発光の視認性を高めるために、ブラックマトリックスを配置してもよい。
以下、本発明の多色発光装置およびその製造方法を各構成要素ごとに具体的に説明する。なお、この構成要素に用いられる材料は最小必要限のものを記載するものであり、これに限定されるものではない。
【0015】
1.有機EL素子
本発明に用いられる有機EL素子としては、近紫外線から青緑色まで発光するものであることが好ましく、この発光を得るためには、たとえば以下の構造を挙げることができる。
基本的に、二つの電極(透明陽極(陽極)と電極(陰極))の間に、有機物層の発光層を挟持した構造として、これに必要に応じて他層を介在させればよい。具体的には、
(1)透明電極(陽極)/発光層/電極(陰極)
(2)透明電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電極(陰極)
(3)透明電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極(陰極)
(4)透明電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注入層/電極(陰極)
などの構造を挙げることができる。
【0016】
▲1▼透明電極(陽極)
陽極の材料としては、仕事関数の大きい(4ev以上)金属,合金,電気伝導性化合物またはこれらの混合物が好ましく用いられる。具体例としては、Au等の金属、CuI,ITO,SnO2 ,ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。
陽極は、蒸着法やスパッタ法等の方法で、所望の基板上に上記材料の薄膜を成膜する有機EL素子を発光体とする多色発光装置では、例えば透明電極(陽極)のパターンラインに対して垂直の電極パターンラインを形成する。本発明では透明電極は、発光層等の有機物層上に形成するため、ウェットエッチングを行うフォトリソグラフィー法では有機物層の劣化が激しく安定性がない。従って、上記材料の蒸着やスパッタ時に所望の形状のマスクを介して透明電極(陽極)のパターンを形成する。
このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の透過率10%より大きいことが望ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
【0017】
▲2▼発光層
有機EL素子の発光材料は主に有機化合物であり、具体的には所望の色調により次のような化合物が挙げられる。
まず、紫外域から紫色の発光を得る場合には、下記の一般式であらわされる化合物が挙げられる。
【0018】
【化1】
Figure 0003962436
【0019】
この一般式において、Xは下記化合物を示す。
【0020】
【化2】
Figure 0003962436
【0021】
ここでnは、2,3,4または5である。また、Yは下記化合物を示す。
【0022】
【化3】
Figure 0003962436
【0023】
上記化合物のフェニル基,フェニレン基,ナフチル基に炭素数1〜4のアルキル基,アルコキシ基,水酸基,スルホニル基,カルボニル基,アミノ基,ジメチルアミノ基またはジフェニルアミノ基等が単独または複数置換したものであってもよい。また、これらは互いに結合し、飽和5員環,6員環を形成してもよ。また、フェニル基,フェニレン基,ナフチル基にパラ位で結合したものが、結合性がよく平滑な蒸着膜の形成のために好ましい。具体的には以下の化合物である。特に、p−クォーターフェニル誘導体,p−クィンクフェニル誘導体が好ましい。
【0024】
【化4】
Figure 0003962436
【0025】
【化5】
Figure 0003962436
【0026】
【化6】
Figure 0003962436
【0027】
【化7】
Figure 0003962436
【0028】
次に、青色から青緑色の発光を得るためには、例えば、ベンゾチアゾール系,ベンゾイミダゾール系,ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物,スチリルベンゼン系化合物を挙げることができる。
例えば、ベンゾチアゾール系,ベンゾイミダゾール系,ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、スチリルベンゼン系化合物を挙げることができる。
【0029】
具体的に化合物名を示せば、例えば、特開昭59−194393号公報に開示されているものを挙げることができる。その代表例としては
2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4’−ビス(5,7−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、
4,4’−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル]スチルベン、
2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、
2,5−ビス[5−α,α−ジメチルベンジル−2−ベンゾオキサゾリル]チオフェン、
2,5−ビス[5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル]−3,4ジオフェニルチオフェン、
2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、
4,4’−ビス(2−ベンゾオキサゾリル)ビフェニル、
5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾール、
2−[2−(4−クロロフェニル)ビニル]ナフト[1,2−d]オキサゾール等のベンゾオキサゾール系、
2−2’−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール
等のベンゾチアゾール系、
2−[2−[4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾイミダゾール、
2−[2−(4−カルボキシフェニル)ビニル]ベンゾイミダゾール
等のベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤を挙げることができる。さらに、他の有用な化合物は、ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ1971,628〜637頁および640頁に列挙されている。
【0030】
前記キレート化オキシノイド化合物としては、例えば特開昭63−295695号公報に開示されているものを用いることができる。その代表例としては、
トリス(8−キノリノール)アルミニウム、
ビス(8−キノリノール)マグネシウム、
ビス(ベンゾ[f]−8−キノリノール)亜鉛、
ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキシド、
トリス(8−キノリノ−ル)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、
8−キノリノールリチウム、
トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウム、
ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウム、
ポリ[亜鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノニル)メタン]
等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体やジリチウムエピントリジオン等を挙げることができる。
【0031】
また、前記スチリルベンゼン系化合物としては、例えば欧州特許第0319881号明細書や欧州特許第0373582号明細書に開示されているものを用いることができる。その代表例としては、
1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、
1,4−ビス(3−メチルスチリル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、
ジスチリルベンゼン、
1,4−ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、
1,4−ビス(3−エチルスチリル)ベンゼン、
1,4−ビス(2−メチルスチリル)−2−メチルベンゼン、
1,4−ビス(2−メチルスチリル)−2−エチルベンゼン
等を挙げることができる。
【0032】
また、特開平2−252793号公報に開示されているジスチリルピラジン誘導体も発光層の材料として用いることができる。その代表例としては、
2,5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、
2,5−ビス(4−エチルスチリル)ピラジン、
2,5−ビス[2−(1−ナフチル))ビニル]ピラジン、
2,5−ビス(4−メトキシスチリル)ピラジン、
2,5−ビス[2−(4−ビフェニル)ビニル]ピラジン、
2,5−ビス[2−(1−ピレニル)ビニル]ピラジン
等を挙げることができる。
その他のものとして、例えば欧州特許第0387715号明細書に開示されているポリフェニル系化合物も発光層の材料として用いることもできる。
【0033】
さらに、上述した蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、およびスチリルベンゼン系化合物等以外に、例えば
12−フタロペリノン(J. Appl. Phys., 第27巻,L713(1988年))、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、
1,1,4,4−テトラフェニル−1,3ブタジエン(以上Appl. Phys. Lett.,第56巻,L799(1990年))、
ナフタルイミド誘導体(特開平2−305886号公報)、
ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報)、
オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報、または第38回応用物理学関係連合講演会で浜田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体)、
アルダジン誘導体(特開平2−220393号公報)、
ピラジリン誘導体(特開平2−220394号公報)、
シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、
ピロロピロール誘導体(特開平2−296891号公報)、
スチリルアミン誘導体(Appl. Phys. Lett.,第56巻,L799(1990年))、
クマリン系化合物(特開平2−191694号公報)、
国際公開公報WO90/13148やAppl. Phys. Lett.,vol 58,18,P1982(1991) に記載されているような高分子化合物等も、発光層の材料として用いることができる。
【0034】
本発明では、特に発光層の材料として、芳香族ジメチリディン系化合物(欧州特許第0388768号明細書や特開平3−231970号公報に開示のもの)を用いることが好ましい。具体例としては、
1,4−フェニレンジメチリディン、
4,4−フェニレンジメチリディン、
2,5−キシレンジメチリディン、
2,6−ナフチレンジメチリディン、
1,4−ビフェニレンジメチリディン、
1,4−p−テレフェニレンジメチリディン、
9,10−アントラセンジイルジルメチリディン、
4,4’−ビス(2,2−ジ−t−ブチルフェニルビニル)ビフェニル、(以下、DTBPBBiと略記する)、
4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(以下DPVBiと略記する)等、およびそれらの誘導体を挙げることができる。
【0035】
さらに、特開平5−258862号公報等に記載されている一般式(R2 −Q)3 −AL−O−Lであらわされる化合物も挙げられる。
(上記式中、Lはフェニル部分を不運でなる炭素原子6〜24個の炭化水素であり、O−Lはフェニラート配位子であり、Qは置換8−キノリノラート配位子を表し、R2 はアルミニウム原子に置換8−キノリノラート配位子が2個上回り結合するのを立体的に妨害するように選ばれた8−キノリノラート環置換基を表す)
具体的には、
ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(パラ−フェニルフェノラート)アルミニウム(III )(以下PC−7)、
ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(III )(以下PC−17)
等が挙げられる。
その他、特開平6−9953号公報等によるドーピングを用いた高効率の青色と緑色の混合発光を得る方法が挙げられる。この場合、ホストとしては上記に記載した発光材料、ドーパントとしては、青色から緑色にまでの強い蛍光色素、例えばクマリン系あるいは上記記載のホストとして用いられているものと同様な蛍光色素を挙げることができる。具体的には、ホストとしてジスチリルアリーレン骨格の発光材料、特に好ましくは例えばDPVBi、ドーパントとしてはジフェニルアミノビニルアリーレン、特に好ましくは例えばN,N−ジフェニルアミノビニルベンゼン(DPAVB)を挙げることができる。
上記前記材料を用いて、発光層を形成する方法としては、例えば蒸着法,スピンコート法,LB法等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
このようにして、形成される発光層の膜厚については特に制限はなく、状況に応じて適宜選択することができるた、通常5nm〜5μmの範囲が好ましい。
有機EL素子の発光層は以下の機能を併せ持つものである。すなわち、▲1▼注入機能;電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能、▲2▼輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電解の力で移動させる機能、▲3▼発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能、がある。但し、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また正孔と電子の移動度であらわされる輸送能に大小があてもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
【0036】
▲4▼正孔注入層
必要に応じて設けられる正孔注入層の材料としては、従来より光伝導材料の正孔注入材料として慣用されているものや有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。正孔注入層の材料は、正孔の注入、電子の障壁性のいづれかを有するものであり、有機物あるいは無機物のどちらでもよい。
【0037】
具体例としては、例えば
トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、
オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、
イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、
ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、
ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、
フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、
アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、
アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、
オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、
フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、
ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、
スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93445号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、
シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、
ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、
アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、
特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることができる。
【0038】
正孔注入層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、
特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
【0039】
上記ポルフィリン化合物の代表例としては、
ポルフィン、
1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン亜鉛(II)、
5,10,15,20−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)−21H,23H−ポルフィン、
シリコンフタロシアニンオキシド、
アルミニウムフタロシアニンクロリド、
フタロシアニン(無金属)、
ジリチウムフタロシアニン、
銅テトラメチルフタロシアニン、
銅フタロシアニン、
クロムフタロシアニン、
亜鉛フタロシアニン、
鉛フタロシアニン、
チタニウムフタロシアニンオキシド、
Mgフタロシアニン、
銅オクタメチルフタロシアニン
等を挙げることができる。
【0040】
また、前記芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物の代表例としては、
N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、
2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、
N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノフェニル、
1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、
ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、
ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、
N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル、
N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニルエーテル、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、
N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、
4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン、
4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、
3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、
N−フェニルカルバゾール
等を挙げることができる。
また、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物p型−Si,p型SiC等の無機化合物も正孔注入層の材料として使用することができる。
正孔注入層は、上述した化合物を、例えば真空蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔注入層としての膜厚は、特に制限されないが、通常は5nm〜5μmである。この正孔注入層は、上述した材料の1種類または2種類以上からなる一層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる複数構造であってもよい。
【0041】
▲4▼電子注入層
必要に応じて設けられる電子注入層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
具体例としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、特開昭57−149259号公報、同58−55450号公報、同63−104061号公報等に開示されているアントラキノジメタン誘導体、Polymer Preprints, Japan Vol.37. No.3(1988) p.681 等に記載されているジフェニルキノン誘導体,チオピランジオキシド誘導体,ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、Japanese Journal of Applied Physics, 27, L269(1988)、特開昭60−696657号公報、 同61−143764号公報、 同61−148159号公報等に開示されているフレオレニリデンメタン誘導体、特開昭61−225151号公報、同61−233750号公報等に開示されているアントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、Appl. Phys. Lett., 55, 15. 1489 や前述の第38回応用物理学関係連合会で浜田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体、特開昭59−194393号公報に開示されている一連の電子伝達性化合物が挙げられる。なお、特開昭59−194393号方法では前記電子伝達性化合物を発光層の材料として開示しているが、本発明者の検討によれば、電子注入層の材料としても用いることができることが明らかとなった。
また、上記オキサジアゾール環の酸素原子とイオウ原子に置換したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有したキノキサリン誘導体を挙げることができる。また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、具体的には、
トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下Alqと略す)、
トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、
トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、
ビス(8−キノリノール)亜鉛(以下Znqと略す)、
これらの金属錯体の中心金属が、In,Mg,Cu,Ca,Sn,GaまたはPbに置き代わった金属錯体も電子注入層の材料として用いることができる。
その他に、メタルフリーもしくはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアルキル基,スルホン酸基等で置換されているものも好ましい。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラジン誘導体も、電子注入材料として用いることができる。また、正孔注入層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も用いることができる。
電子注入層は、上述した化合物を、例えば真空蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。電子注入層としての膜厚は、特に制限されないが、通常は5nm〜5μmである。この電子注入層は上述した材料の1種類または2種類以上からなる一層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる複数構造であってもよい。
【0042】
▲5▼電極(陰極)
陰極としては、仕事関数の小さい(4ev以下)金属(これを電子注入性金属と称する),合金電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる.このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)、インジウム、リチウム/アルミニウム、希土類金属などが挙げられる。好ましくは、電子注入性および電極としての酸化等に対する耐久性を考えると、電子注入性金属とこれにより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物が挙げられる。例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)、リチウム/アルミニウムなどを挙げることができる。
この陰極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、支持基板上に上記材料の薄膜を形成させフォトリソグラフィー法で所望の形状にパターニングして陰極のパターンを作製することができる。
パターン精度を問わない(100μmライン以上)ならば、上記材料の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介して陰(電極)のパターンを形成することもできる。
ここで、陰電極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
【0043】
▲6▼有機EL素子の作製(例)
以上例示した材料および方法により電極、発光層、透明電極、必要に応じて正孔注入層、および必要に応じて電子注入層を形成することにより、有機EL素子を作製することができる。
以下に、支持基板上に電極/電子注入層/発光層/正孔注入層/透明電極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例を記載する。
まず、適当な基板上に、電極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やスパッタリング等の方法により形成して、電極を作製する。
次に、この電極上に電子注入層を設ける。電子注入層の形成は、前述したように真空蒸着法,スピンコート法,キャスト法,LB法等の方法により行なうことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から、真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法により電子注入層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する化合物(電子注入層の材料)、目的とする電子注入層の結晶構造や再結合構造等により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真空度10-5〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/sec、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。
次に、電子注入層上に発光層を設ける。発光層の形成も、所望の有機発光材料を用いて、真空蒸着法,スパッタリング,スピンコート法,キャスト法等の方法により有機発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、真空蒸着法により形成することが望ましい。真空蒸着法により発光層を形成する場合、その蒸着条件は、使用する化合物により異なるが、一般的に電子注入層と同じ様な条件範囲の中から選択することができる。
次に、この発光層上に正孔注入層を設ける。電子注入層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましい。蒸着条件は、電子注入層、発光層と同様条件範囲から選択することができる。
最後に、透明電極を積層して、有機EL素子を得ることができる。
【0044】
透明電極は、金属から構成されるもので、蒸着法,スパッタリングを用いることができる。しかし、下地の有機物層を成膜時の損傷から守るためには、真空蒸着法が好ましい。
これまで記載してきた有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して電極から透明電極までを作製することが好ましい。
なお、有機EL素子に直流電圧を印加する場合、透明電極(陽極)を+、電極(陰極)を−の極性にして、5〜40Vの電圧を印加すると、発光が観測できる。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合には、陽極が+、陰極が−の極性になったときのみ均一な発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
【0045】
2.支持基板
本発明に用いられる支持基板としては、有機物で構成されていない材料が好ましく、透明性を問わない。むしろ、蛍光体層側から光を取り出すので、遮光さているものがより好ましい。ただし、さらに積層する電極パターンの電気的絶縁をとるため、少なくとも有機EL素子側表面が絶縁体であるものがより好ましい。また、後で積層する薄厚の透明ガラス板のそり、ゆがみ、を生じさせず、補強できる程度の支持基板であるならば、板厚は特に問わない。
具体的には、たとえばセラミックス板や、金属板等にシリカ、アルミナ等の無機酸化物で絶縁処理したもの等、を挙げることができるが、ガラス板(ソーダーライムガラス、低膨張ガラス等)、石英板など透明な材料については、有機EL素子の反対側に遮光フィルムや黒色塗膜等を配置すればよい。
【0046】
3.蛍光体層
本発明に用いられる蛍光体層としては、たとえば、蛍光色素および樹脂、または蛍光色素のみからなり、蛍光色素を樹脂中に溶解または分離させた固体状態のものを挙げることができる。
具体的には、近紫外光からは紫色の発光素子の発光から青色発光に変換する蛍光色素としては、1,4−ビス(2−メチルスチリン)ベンゼン(以下Bis−MSB)、トランス−4,4’−ジフェニルスチルベン(以下DPS)の等スチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(以下クマリン4)等のクマリン系色素を挙げることができる。
次に、青色または青緑色の発光素子の発光から緑色発光に変換する蛍光色素については、たとえば、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフロルメチルキノリジノ(9,9s,1−gh)クマリン(以下クマリン153)、3−(2’−ベンゾチアゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン(以下クマリン6)、3−(2’−ベンズイミダゾイル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(以下クマリン7)等のクマリン色素、他クマリン色素系染料であるがベーシックイエロー51を挙げることができる。
また、青色から緑色の発光素子の発光から橙色から赤色発光に変換する蛍光色素については、たとえば、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリン)−4H−ビラン(以下DCM)等のシアニン系色素、1−エチル−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジウム−パーコラレイト(以下ピリジン1)等のピリジン系色素、ローダミンB、ローダミン6G等のキサンチン系色素、他にオキサジン系が挙げられる。
さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば可能である。また、前記蛍光色素を樹脂中にあらかじめ練りこんで顔料化したものでもよい。
これらの蛍光色素は、必要に応じて、単独または混合して用いてもよい。特に赤色への蛍光変換効率が低いので、上記色素を混合して用いて、発光から蛍光への変換効率を高めることもできる。
一方、樹脂は、透明な(可視光50%以上)の材料が好ましい。たとえば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂(高分子)が挙げられる。
なお、蛍光体層を平面的に分離配置するために、フォトリソグラフィー法が適用できる透明な感光性樹脂も選ばれる。たとえば、アクリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型レジスト材料が挙げられる。また、印刷法を用いる場合には、透明な樹脂を用いた印刷インキ(メジウム)が選ばれる。たとえば、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマー、ポリマーまた、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を用いることができる。
蛍光体層が主に蛍光色素からなる場合は、所望の蛍光体層パターンのマスクを介して真空蒸着またはスパッタリング法で成膜され、一方、蛍光色素と樹脂からなる場合は、蛍光色素と上記樹脂およびレジストを混合、分離または可溶化させ、スピンコート、ロールコート、キャスト法等の方法で製膜し、フォトリソグラフィー法で所望の蛍光体層パターンでパターニングしたり、スクリーン印刷等の方法で所望の蛍光体層パターンでパターニングするのが一般的である。
蛍光体層が蛍光色素または、蛍光色素および樹脂からなるものの膜厚は、有機EL素子の発光を十分に吸収し、蛍光を発生する機能を妨げるものでなければ制限はなく、通常蛍光色素により若干異なるが、10nm〜1mm程度が適当である。
また、特に蛍光体層が蛍光色素と樹脂からなるものは、蛍光色素の濃度が、蛍光の濃度消光を起こすことなく、かつ、有機EL素子の発光を十分吸収できる範囲であればよい。蛍光色素の種類によるが、使用する樹脂に対して1〜10-4mol/kg程度が適当である。
なお、特に赤色への蛍光変換効率が低いので、緑色と赤色の蛍光体層を重ねて効率をあげることも可能である。
【0047】
4.透明ガラス基板
本発明に用いられる透明ガラス基板としては、たとえばソーダーライムガラス、低膨張ガラス、石英板等、一般にノンアルカリガラスと呼ばれているもの等を挙げることができる。
このようなガラス板は、特に水蒸気、酸素、有機物のガス等の遮断効果が大きい。
板厚は、RBG三原色のような多色発光を行うために、有機EL素子の発光を吸収して異なる蛍光を発光する蛍光体層を平面的に分離配置した場合には、限りなく小さくした方が、視野角を向上させるために好ましい。
板ガラスの厚さとしては、通常液晶用として700μmから1.1mmのものが用いられることが多いが、上記の場合には、1μm以上700μm以下、より好ましくは1μm以上200μm以下のものを用いる。
なお、厚さを1μm未満とすると、ガラス板の取扱いが難しく、容易に破壊しやすい。また、有機EL素子の積層した支持基板と封止手段によって張り合わせると、ガラス板が撓んだり、そり、ゆがみの程度が著しい。一方200μmを超えると、蛍光体の精細度にもよるが、有機EL素子の発光が蛍光体層とのギャップから洩れだし、多色発光の視野角を狭めて実用性を低下させる場合がある。
【0048】
5.封止手段
本発明に用いられる封止手段としては特に制限はなく、たとえば通常の接着剤によるものを挙げることができる。
具体的には、アクリレート系オリゴマー,メタクリレート系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化および熱硬化型接着剤、2−シアノアクリレートなどの湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系などの熱および化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。なお、有機EL素子が熱処理により劣化する場合があるので、室温から80℃までに接着硬化できるものが好ましい。
封止部分への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。
塗布後の光硬化について、可視光の場合はよいが、紫外線では、有機EL素子が劣化する場合がある。よって、紫外線照射時は、有機EL素子に照射されないようなマスキング等の方法が有効である。
【0049】
6.間隙
本発明において、前記透明ガラス基板と有機EL素子との間に設けられる間隙は、有機EL素子への衝撃または応力を緩和するために用いられる。有機EL素子上に直接、封止手段の材料をベタ塗りすると、その材料の硬化持の応力により素子が破壊されやすい。
また、間隙には、空気だけでは素子が酸化される恐れがあるので、窒素,アルゴン等の不活性ガスや、フッ化炭化水素のような不活性液体を封入することが好ましい。
高精細な多色発光の場合、間隙の距離が大きくなると、光の洩れが大きくなり、視野角を著しく悪くする。従って、この場合の間隙の距離は精細度にもよるが、距離は小さい方がよく、通常数μmから200μmが好ましい。
【0050】
7.蛍光体保護層(透明平坦膜)
本発明において、必要に応じて用いられる発光体保護層(透明平坦膜)は、多色発光装置の外側にある蛍光体層やカラーフィルタ(ブラックマトリックスを含む)が物理的に傷つくこと、外部の環境因子(水、酸素、光)により劣化するのを保護するために用いられる。その材料としては、透明な(可視光50%以上)材料であることが好ましい。
具体的には、光硬化型樹脂および/または熱硬化型樹脂のように、アクリレート系、メタクリレート系の反応性ビニル基を有するものを挙げることができる。
また、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オリゴマー、ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を挙げることができる。
蛍光体保護層は、上記材料を、液状の場合はスピンコート、ロールコート、キャスト法等の方法で製膜し、光硬化型樹脂は紫外線照射後必要に応じて熱硬化させ、熱硬化型は製膜後そのまま熱硬化させる。フィルム状の場合は、そのまま、粘着剤を塗布して貼着してもよい。
蛍光体保護層の厚さは、視野角にほとんど影響を及ぼさないので、特に制限はないが、厚くなりすぎると、光の透過率に影響を及ぼすので、通常1μmから5mmの範囲で選ぶことができる。
【0051】
8.透明基板
本発明において必要に応じて用いられる透明基板としては、ガラス基板(ソーダライムガラス、低膨張ガラス、石英板等)、ポリマー基板等の透明(通常可視光透過率50%以上)な基板を挙げることができる。
板厚は、視野角にほとんど影響を及ぼさないので、特に制限はないが、厚くなりすぎると、光の透過率に影響を及ぼすので、通常1μmから5mmの範囲で選ぶことができる。
この透明基板は、蛍光体の保護ならび蛍光体を製膜するときの支持基板としても使われ、蛍光体の製膜後、先の透明ガラス板を封止手段に用いたような通常の透明な接着剤で張り合わせ、その基板を、有機EL素子の積層した支持基板と接合して有機EL素子を封止してもよい。
【0052】
9.カラーフィルタおよびブラックマトリックス
本発明において必要に応じて用いられるカラーフィルタおよびブラックマトリックスは、たとえば、公知の材料を選んで、フォトリソグラフィー法または印刷法等の方法で所望の位置に所望のパターニングを行うことによって形成することができる。
【0053】
【作用】
本発明においては、蛍光体層を透明なガラス基板を介して、有機EL素子の反対側に配置することによって、蛍光体層から発生する有機物のモノマー、水蒸気などの、素子を劣化させるガスをガラス基板で遮断し、有機EL素子、延いては、それを用い多々色発光装置の発光寿命を向上させることができる。
また、有機EL素子のある一つの発光色を吸収して、異なる蛍光を発光する蛍光体層を平面的に分離配置することによって、RBG三原色等の複数色の発光を得ることができるが、本発明では、蛍光体を有機EL素子の反対側に透明なガラス基板を用いることによって、先に記載する効果が期待できる。さらに透明なガラス板の板厚を1μm以上200μm以下とすることによって、先に記載した効果のみならず、有機EL素子の発光が、所望の蛍光体層以外の蛍光体層に吸収されたり、蛍光体層の隙間から漏れることが低減され、所望の発光色を得ることが可能となり、結果的には、多色発光の視野角を向上させることができる。
ここで、蛍光体層をカラーフィルタの代わりに用いるのは、カラーフィルタを設置した場合と比較して、先に記載したように高効率の多色発光が期待できるからである。
さらに、蛍光体層を多色発光装置の外側に配置しておくと、取扱い上、蛍光体層を傷つける場合や、外部の環境因子(水、酸素、光)から劣化させる場合がある。そのため、蛍光体上に透明な保護膜を配置することによって、蛍光体層を保護することができる。また、透明な基板を蛍光体保護層または、蛍光体層を作製する上での支持基板として用いることもできる。
【0054】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
[実施例1]
25mm×75mm×1.1mmのノンアルカリガラス支持基板(コーニング社製 7059)の片面にカーボンブラック含有メタクリレート系レジスト(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製 CK2000)をスピンコートし、200℃でベークして約2μm膜厚の黒色ベタ膜を製膜した。
次に、この基板の黒色膜の反対面上をIPA洗浄、UV洗浄した後、真空蒸着装置(日本真空技術社製)の基板ホルダーに固定した。蒸着源は、モリブデン製の抵抗加熱ボートに正孔注入材料としてMTDATA及びNPD、発光材料としてDPVBi、電子注入材料としてAlqをそれぞれ仕込み、電極の第二金属としてAgをタングステン製フィラメントに、電極の電子注入性金属としてMgをモリブデン製ボートに装着した。
その後、真空槽を5×10-7torrまで減圧後、10mm×60mmの範囲がベタ成膜できるようなマスクを介して、以下の順序で順次積層していった。なお、電極から正孔注入層まで途中で真空を破らず一回の真空引きで行なった。
まず電極としては、MgとAgを同時蒸着した。すなわち、Mgは、蒸着速度1.3〜1.4nm/s、Agは、蒸着速度0.1nm/sで膜厚を200nmとした。次に、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚20nm、発光層としてはDPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚50nm、正孔注入層としてはMTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚200nm、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚20nm、の条件で蒸着した。
次に、この基板上にスパッタリング装置に移動し、室温で120nm膜厚、20Ω/□の透明電極としてITOを10mm×60mmの範囲がベタ成膜できるようなマスクを介して成膜し、有機EL素子を作製した。なおここで、電極と透明電極の範囲が交差(10mm×55mmの範囲)させ、それぞれの電極の端子がとれるようにマスクをずらした。
次に、この基板上の電極と透明電極の交差範囲(10mm×55mmの範囲)の周辺部に、ディスペンサーにて、エポキシ系二液混合型接着剤(CIBA−GEIGY社製 アラルダイド)を1mm程度の幅で一部隙間を開けて塗布した(基板A)。
次に、この基板A上に25mm×75mm×1.1mmのノンアルカリガラス基板(コーニング社製 7059)(基板B)を張り合わせ、接着剤を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(米国3M社製 フロリナート)を注射針にて先の硬化した接着剤の隙間から、支持基板(基板A)と張り合わせたガラス基板(基板B)の間隙に注入した。次いで、接着剤の隙間にさらに先の接着剤を充填し硬化させた。
次に、この基板上に、0.03mol/kg(固形分中)の濃度のクマリン6/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、先の電極と透明電極の交差範囲(10mm×55mmの範囲)に対応する部分内に、1mm幅のELの文字をクリーン版を介してスクリーン印刷し、風乾して、ELという文字の蛍光体のパターンを得た。
このようにして、図1に示す。有機EL多色発光装置(セグメント型)を作製し、直流8Vの電圧を有機EL素子の透明電極(陽極)と電極(陰極)に印加すると、電圧を印加した透明電極と電極の交差範囲が発光し、蛍光体層のない部分から見える光の発光輝度は、100cd/m2 、CIE色度座標(JIS Z 8701)はx=0.15、y=0.15で青色の発光が出ていることを確認した。
一方、ELという文字をパターン化した蛍光体層から見える光の発光輝度は、120cd/m2 、CIE色度座標はx=0.28、y=0.62で黄味がかった緑色(イエロイッシュグリーン)の発光が出ていることを確認した。
以後二週間、大気中で保存したところ、輝度および色度座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。
【0055】
[実施例2]
実施例1と同一の条件で、有機EL素子を作製した支持基板(基板A)とガラス基板(基板B)を張り合わせ、この基板の間隙にフッ化炭化水素を充填した基板上に、43%(固形分中)のローダミン含有顔料/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、電極と透明電極の交差範囲(10mm×55mmの範囲)に対応する部分内に、1mm幅のELの文字をクリーン版を介してスクリーン印刷し、風乾して、ELという文字の蛍光体のパターンを得た。
このようにして、図1に示す有機EL多色発光装置(セグメント型)を作製し、直流8Vの電圧を有機EL素子の透明電極(陽極)と電極(陰極)に印加すると、電圧を印加した透明電極と電極の交差範囲が発光し、蛍光体層のない部分から見える光の発光輝度は、100cd/m2 、CIE色度座標(JIS Z8701)はx=0.15、y=0.15で青色の発光が出ていることを確認した。
一方、ELという文字をパターン化した蛍光体層から見える光の発光輝度は、30cd/m2 、CIE色度座標はx=0.60、y=0.31で赤色の発光が出ていることを確認した。
以後二週間、大気中で保存したところ、輝度および色度座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。
【0056】
[実施例3]
100mm×100mm×1.1mmのノンアルカリガラス支持基板(コーニング社製 7059)の片面にカーボンブラック含有メタクリレート系レジスト(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製 CK2000)をスピンコートし、200℃でベークして約2μm膜厚の黒色ベタ膜を製膜した。
次に、この基板の黒色膜の反対面上を、IPA洗浄、UV洗浄した後、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。蒸着源は、モリブデン製の抵抗加熱ボートに正孔注入材料としてMTDATA及びNPD、発光材料としてDPVBi、電子注入材料としてAlqをそれぞれ仕込み、電極の第二金属としてAgをタングステン製フィラメントに、電極の電子注入性金属としてMgをモリブデン製ボートに装着した。
その後、真空槽を5×10-7torrまで減圧後、72mm×72mmの範囲において、1.5mmピッチ(1.4mmライン0.1mmギャップ)のストライプ状に成膜できるようなマスクを介して、まず、電極のパターンを成膜し、次いで、72mm×72mmの範囲のベタ成膜ができるマスクを介して、電子注入層から正孔注入層まで成膜した。なお、電極から正孔注入層を順次積層するときは、途中で真空を破らず一回の真空引きで行なった。
まず電極としては、MgとAgを同時蒸着した。すなわち、Mgは、蒸着速度1.3〜1.4nm/s、Agを蒸着速度0.1nm/sで膜厚を200nmとした。次に、電子注入層としては、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚20nm、発光層としてはDPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚50nm、正孔注入層としては、MTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚400nm、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/s、膜厚20nm、の条件で蒸着した。
次に、この基板をスパッタリング装置に移動し、室温で120nm膜厚、20Ω/□の透明電極としてITOを、72mm×72mmの範囲において4.5mmピッチ(4.0mmライン1.0mmギャップ)のストライプ状に成膜できるようなマスクを介して、成膜し、有機EL素子を作製した。なおここで、電極と透明電極を交差させ、それぞれの電極の端子がとれるようにマスクを配置した。
次に、この基板上の電極と透明電極の交差範囲(72mm×72mmの範囲)の周辺部に、ディスペンサーにて、エポキシ系二液混合型接着剤(CIBA−GEIGY社製 アラルダイド)を1mm程度の幅で一部隙間を開けて塗布した(基板C)。
次に、この基板C上に100mm×100mm×0.15mmのノンアルカリガラス基板(コーニング社製 7059)(基板D)を張り合わせ、接着剤を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(米国3M社製 フロリナート)を注射針にて先の硬化した接着剤の隙間から、支持基板(基板C)と張り合わせたガラス基板(基板D)の隙間に注入した。次いで、接着剤の間隙にさらに先の接着剤を充填し硬化させた。
次に、この基板上に、0.03mol/kg(固形分中)の濃度のクマリン6/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、1.4mライン3.1mmギャップのストライプパターンが得られるスクリーン版を介し、有機EL素子の電極と位置合わせしてスクリーン印刷し、風乾して15μm膜厚の蛍光体層Aのパターンを得た。
次に43%(固形分中)ローダミン含有顔料/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、1.4mライン3.1mmギャップのストライプパターンが得られるスクリーン版を介し、蛍光体層Aパターンからストライプの垂直方向に1.5mmずらしてスクリーン印刷し、風乾して20μm膜厚の蛍光体層Bパターンを得た。
このようにして、図4に示す有機EL多色発光装置(ドットマトリックス型)を作製し、直流8Vの電圧を陽極と陰極に印加すると、電圧を印加した透明電極(陽極)と電極(陰極)の交差範囲が発光し、蛍光体層のない部分から見える光の発光輝度は、100cd/m2 、CIE色度座標(JIS Z 8701)はx=0.15、y=0.15で青色の発光がでていることを確認した。
一方、蛍光体層Aから見える光の発光輝度は、120cd/m2 、CIE色度座標はx=0.28、y=0.62で黄味がかった緑色(イエロイッシュグリーン)の発光が出ていることを確認した。
また、蛍光体層Bから見える光の発光輝度は、30cd/m2 、CIE色度座標はx=0.60、y=0.31で赤色の発光が出ていることを確認した。
以後二週間、大気下で保存したところ、輝度および色度座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。また、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光(単色)の漏れを確認できない範囲の視野角は、±60゜であり、実用上問題とならないレベルであった。
【0057】
[実施例4]
実施例1で作製した有機EL多色発光装置の蛍光体層上に、ポリビニルピロリドン(分子量 360,000)水溶液のコーティング剤をスピンコートし、風乾して10μm膜厚の透明な保護膜を積層した。
このように作製した図2に示す有機EL多色発光装置の発光輝度、色度座標は、実施例1と同一であり、以後二週間、大気下で保存したところ、輝度および色度座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。
また、保護層を積層したので、蛍光体層を爪でこすっても、蛍光体層を傷つけることはなく、装置の持ち運び等の取扱いも容易となった。
【0058】
[実施例5]
実施例3と同一の条件で、支持基板上に、有機EL素子を作製した基板上に接着剤を塗布した(基板X)。
一方、別に、100mm×100mm×0.70mmのノンアルカリガラス基板(コーニング社製 7059)上に0.03mol/kg(固形分中)の濃度のクマリン6/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、1.4mライン3.1mmギャップのストライプパターンが得られるスクリーン版を介し、有機EL素子の電極の位置に相当する位置に合わせてスクリーン印刷し、120℃でベークして15μm膜厚の蛍光体層Aのパターンを得た。
次に43%(固形分中)ローダミン含有顔料/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、1.4mライン3.1mmギャップのストライプパターンが得られるスクリーン版を介し、蛍光体層Aパターンからストライプの垂直方向に1.5mmずらしてスクリーン印刷し、120℃でベークして20μm膜厚の蛍光体層Bパターンを得た。
この基板上にポリビニルピロリドン(分子量 360,000)水溶液のをスピンコートコーティング剤をスピンコートし、80℃でベークして10μm膜厚の透明な保護層を積層し、次いで透明な2−シアノアクリレート系接着剤(東亜合成化学社製 アロンアルファ)を前面にキャストして塗布し、100mm×100mm×0.05mmのノンアルカリガラス基板を張り合わせた(基板Y)。
先の基板X上に基板Yの0.05mm厚基板側を有機EL素子側に向けて、蛍光体A,Bと有機EL素子の電極とを位置合わせして張り合わせ、接着剤を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(米国3M社製 フロリナート)を注射針にて先の硬化した接着剤の隙間から、支持基板(基板X)と張り合わせたガラス基板(基板Y)の隙間に注入した。次いで、接着剤の隙間にさらに先の接着剤を充填し硬化させた。
このように作製した図6に示す有機EL多色発光装置の発光輝度、色度座標は、実施例3と同一であり、以後二週間、大気下で保存しても輝度および色度座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。また、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光(単色)の漏れを確認できない範囲の視野角は、±70゜であり、実用上問題とならないレベルであった。
また、蛍光体上にガラス基板を積層したので、蛍光体部分を爪でこすっても、蛍光体を傷つけることはなく、装置の持ち運び等の取扱いも容易となった。
【0059】
[比較例1]
まず、実施例1と同一の条件で基板Aを作製した。
次に、25mm×75mm×1.1mmノンアルカリガラス基板(コーニング社製 7059)上に0.03mol/kg(固形分中)の濃度のクマリン6/ポリ塩化ビニル樹脂(分子量 20,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘度 8,000cp)を用いて、基板Aの電極と透明電極の交差範囲(10mm×55mmの範囲)に対応する部分内に、1mm幅のELの文字をクリーン版を介してスクリーン印刷し、風乾して、ELという文字の蛍光体のパターンを得た(基板E)。
次に、基板A上に基板Eの蛍光体側を基板Aの有機EL素子側に対向させて、張り合わせ、接着剤を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(米国3M社製 フロリナート)を注射針にて先の硬化した接着剤の隙間から、支持基板(基板A)と張り合わせたガラス基板(基板E)の間隙に注入した。次いで、接着剤の隙間にさらに先の接着剤を充填し硬化させた。
このようにして、図7に示す有機EL多色発光装置(セグメント型)を作製し、直流8Vの電圧を有機EL素子の透明電極(陽極)と電極(陰極)に印加すると、電圧を印加した透明電極と電極の交差範囲が発光し、蛍光体層のない部分または、ELという文字から見える光の発光輝度は、実施例1とほぼ同一の輝度、色度座標を得た。
ところが、以後二週間大気中で保存したところ、同条件で青色発光部分の輝度は5cd/m2 、ELの文字パターンからの発光は7cd/m2 に低下し、劣化とともに発生する黒点が多量に発生し、不均一な発光となった。実施例1とは逆に、蛍光体を有機EL素子側に対向させると、多色発光装置の発光寿命に著しく悪影響を及ぼすことがわかった。
【0060】
実施例6
実施例3と同一の条件で基板Cを作製した。
次いで、この基板C上に100mm×100mm×0.30mmノンアルカリガラス基板(コーニング社製 7059)(基板F)を張り合わせ、以下実施例3と同一の条件で図4に示す有機EL多色発光装置(ドットマトリックス型)を作製した。
この多色発光装置を実施例3と同一条件で発光させ、同一の発光輝度、色度座標を得た。
さらに、以後、二週間、大気下で保存したところ、輝度および色座標に全く変化がなく、劣化とともに発生する黒点もなく、均一な発光を維持していた。ところが、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光(単色)の漏れを確認できない範囲の視野角は、±30゜であり、通常見る範囲に、発光色が異なってみえる部分(角度)があり、実用上問題となった。
これは、張り合わせた基板Fの厚さが大きすぎたため、有機EL素子の発光が漏れて所望の発光色が十分えられず、視野角を低下させたものである。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、優れた発光寿命を有するとともに、優れた視野角特性を有する有機EL素子を用いた多色装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多色発光装置の一実施例を模式的に示す概略断面図である。
【図2】本発明の多色発光装置の、蛍光体保護層を用いた他の実施例を模式的に示す概略断面図である。
【図3】本発明の多色発光装置の、透明基板を用いた例を模式的に示す概略断面図である。
【図4】本発明の多色発光装置の、分離配置した蛍光体層を用いた他の実施例を模式的に示す概略断面図である。
【図5】本発明の多色発光装置の、カラーフィルタおよびブラックマトリックスを用いた例を模式的に示す概略断面図である。
【図6】本発明の多色発光装置の、蛍光体保護層および透明基板を用いた他の実施例を模式的に示す概略断面図である。
【図7】蛍光体層を透明ガラス基板の有機EL素子と同じ側に設けた比較例を模式的に示す概略断面図である。
【図8】従来の多色発光装置の例を模式的に示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 有機EL素子
1a 透明電極
1b 有機物層
1c 電極
2 支持基板
3 蛍光体層
4 透明ガラス基板
5 封止手段
6 間隙
7 蛍光体保護層
8 透明基板
9a カラーフィルタ
9b ブラックマトリックス
10 接着層

Claims (4)

  1. 支持基板と、この支持基板上に配設した有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子と、この有機EL素子からの発光を吸収して異なった可視光の蛍光を発光し得るようにこの有機EL素子の透明電極に対応して配設した蛍光体層とを備えた多色発光装置において、
    前記有機EL素子と蛍光体層との間に透明ガラス基板を配設し、前記有機EL素子と透明ガラス基板の間に間隙を設け、この透明ガラス基板と前記支持基板との間で有機EL素子を封止手段によって封止してなることを特徴とする多色発光装置。
  2. 前記蛍光体層が、前記透明ガラス基板上に平面的に分離配置されてなることを特徴とする請求項1記載の多色発光装置。
  3. 前記蛍光体層上に、さらに蛍光体保護層および/または透明基板を配設したことを特徴とする請求項1または2記載の多色発光装置。
  4. 前記透明ガラス基板の板厚が、1〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の多色発光装置。
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