JPH1167451A - 有機el発光装置及び多色発光装置 - Google Patents

有機el発光装置及び多色発光装置

Info

Publication number
JPH1167451A
JPH1167451A JP9223958A JP22395897A JPH1167451A JP H1167451 A JPH1167451 A JP H1167451A JP 9223958 A JP9223958 A JP 9223958A JP 22395897 A JP22395897 A JP 22395897A JP H1167451 A JPH1167451 A JP H1167451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
layer
light
light emitting
blue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9223958A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Suzuki
一郎 鈴木
Masahide Matsuura
正英 松浦
Chishio Hosokawa
地潮 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP9223958A priority Critical patent/JPH1167451A/ja
Publication of JPH1167451A publication Critical patent/JPH1167451A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度、高効率および長寿命の有機EL発光
装置および多色発光装置を提供する。 【解決手段】 支持基板2と、二つの電極12,13の
間に少なくとも発光層を有する有機物層11を挟持した
有機EL素子1と、この有機EL素子1からの発光を吸
収して可視光の蛍光を発光する蛍光体層3とを備えた有
機EL発光装置において、有機EL素子1が、発光スペ
クトルの半値幅が90nm以上であって青緑色系の発光
をするものであり、かつ蛍光体層3が赤色系の蛍光を発
光するものであることを特徴とする有機EL発光装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL発光装置
及び多色発光装置に関する。さらに詳しくは、表示材料
一般に好適に用いられる、高輝度、高効率、長寿命の有
機EL発光装置および多色発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネッセンス素子(以下E
L素子と略す)は、自発光のため視認性が高く、また完
全固体のために耐衝撃性に優れるという特徴を有してい
る。現在、有機、無機化合物を発光層に用いた様々なE
L素子が提案され実用化が試みられている。この実用化
の一つとしてEL素子を用いた多色発光装置を挙げるこ
とができる。青色系発光有機EL素子、緑色系発光有機
EL素子に関しては輝度、効率、寿命といった点で実用
化に十分な性能を持っているが、赤色発光有機EL素子
は効率の点で不十分である。赤色発光を達成するための
他の方法としては、青色系〜緑色系発光有機EL素子と
蛍光体を組み合わせた方法が知られている。例えば、最
近青色系〜緑色系発光有機EL素子と橙色系〜赤色系蛍
光体を組み合わせて三原色発光を達成した例が報告され
ているが(特開平03−152897号公報)、青色発
光有機EL素子を用いた場合、赤色発光の効率が不十分
であり、青緑色系〜緑色系発光有機EL素子を用いたと
きには赤色発光の効率は高くなるものの、カラーフィル
タ(青)により青色光を取り出すために青色発光の効率
が不十分となるといった欠点を持っている。従って、単
一の発光色の有機EL素子から三原色発光を満足のいく
効率で発光させることは現在達成されていない。また、
青色系〜緑色系発光の無機EL素子と橙色系〜赤色系蛍
光体の組み合わせたもの(特開昭60−220597号
公報、特開平02−158091号公報、特開平07−
121121号公報)が挙げられる。しかしながら無機
EL素子は印加電圧が高く、駆動回路が複雑になるとい
った問題がある他、効率、輝度も不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
鑑みてなされたものであり、高輝度、高効率および長寿
命の有機EL発光装置および多色発光装置を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【発明が解決しようとする手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、下記の要旨を有する有機EL発光
装置および多色発光装置が提供される。 [1]支持基板と、二つの電極の間に少なくとも発光層
を有する有機物層を挟持した有機EL素子と、この有機
EL素子からの発光を吸収して可視光の蛍光を発光する
蛍光体層とを備えた有機EL発光装置において、有機E
L素子が、発光スペクトルの半値幅が90nm以上であ
って青緑色系の発光をするものであり、かつ蛍光体層が
赤色系の蛍光を発光するものであることを特徴とする有
機EL発光装置。
【0005】[2]前記青緑色系発光有機EL素子の発
光スペクトルが、470nm〜550nmの間に極大値
を持つことを特徴とする[1]に記載の有機EL発光装
置。
【0006】[3]前記青緑色系発光有機EL素子の発
光スペクトルが、赤色の補色を含むことを特徴とする
[1]に記載の有機EL発光装置。
【0007】[4]前記有機EL素子が、二つの電極の
間に複数の発光層を積層して有する有機物層を挟持して
なり、少なくとも一層の発光層が青色発光をするととも
に、少なくとも一つの発光層が緑色発光をするものであ
ることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の
有機EL発光装置。
【0008】[5]必要に応じて用いられる所定の支持
部材上に平面的に分離配置した、青色カラーフィルタ
層、緑色蛍光体層および赤色蛍光体層を有する色変換層
と、[1]〜[4]のいずれかに記載した有機EL素子
とを有し、色変換層を構成する青色カラーフィルタ、緑
色蛍光体層および赤色蛍光体層のそれぞれが、有機EL
素子からの発光を透過または吸収発光して異なった可視
光を発光し得るように、青色カラーフィルタ、緑色蛍光
体層及び赤色蛍光体層と、有機EL素子の二つの電極と
を対応して配設してなることを特徴とする多色発光装
置。
【0009】[6]前記青色カラーフィルタに対応する
有機EL素子が青緑色系発光有機EL素子であることを
特徴とする[5]に記載の多色発光装置。なお、本発明
において、青緑色とは、C.I.E色度座標(1931
年版)XYZ表色系上で青色〜緑色の領域の色を意味
し、より具体的には図11に示す斜線で示した領域の色
を意味する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の有機EL発光装置
および多色発光装置の実施の形態を具体的に説明する。 I.有機EL発光装置 本発明の有機EL発光装置としては有機EL素子の青緑
色系発光が減衰、散乱されず、効率よく蛍光体層に吸収
され、かつ、発光した可視光の蛍光が減衰、散乱され
ず、外部へ取り出せる構成であることが必要である。こ
の観点からすると、具体的には、以下の構成(1)〜
(4)を挙げることができる。この構成(1)〜(4)
は、それぞれ図1〜図4に示される。なお、蛍光体によ
る有機EL素子の発光色の変換は、有機EL素子の発光
波長よりも長波長の発光色であればよく、以下の緑色、
赤色に限定されるものではない。 (1)支持基板/青色カラーフィルタ、緑色蛍光体層,
赤色蛍光体層/保護膜/接着層/支持基板/有機EL素
子/間隙/封止手段 (2)支持基板/青色カラーフィルタ、緑色蛍光体層,
赤色蛍光体層/保護膜/絶縁体層/有機EL素子/間隙
/封止手段 (3)封止手段/有機EL素子/支持基板/青色カラー
フィルタ、緑色蛍光体層,赤色蛍光体層/保護膜 (4)支持基板/有機EL素子/封止手段/支持基板/
カラーフィルタ、緑色蛍光体層,赤色蛍光体層/支持基
【0011】さらに上記構成(1)〜(4)に加えて、
緑色変換系蛍光体層および赤色変換蛍光体層と支持基板
との間にそれぞれ緑色フィルター、赤色フィルターを配
置することにより、それぞれの蛍光体から発光する緑色
光、赤色光を色調整して色純度を高めることができる。
また、前記カラーフィルタと蛍光体層との間隙に、ブラ
ックマトリックスを配置して有機EL素子の発光の漏れ
光を遮断して多色発光の一層の視認性を高めることもで
きる。以下、本発明の有機EL発光装置および多色発光
装置を各構成要素ごとに具体的に説明する。なお、この
構成要素に用いられる材料は必要最小限のものを記載す
るものであり、これに限定されるものではない。
【0012】1.有機EL素子 本発明に用いられる有機EL素子としては、スペクトル
の半値幅が90nmであって、青緑色系の発光をするも
のである。また、この発光スペクトルが赤色の補色を含
むことが好ましい。なお、発光スペクトルが赤色の補色
を含むとは、発光スペクトルのピーク波長の少なくとも
一つが、480〜520nmであることを意味する。ま
た、この発光スペクトルが470〜550nmの間に極
大値をもつことが好ましい。以上の意味するところは、
蛍光体によって赤色に高効率で変換できる緑色発光成分
と、青色発光成分とを合わせ持つことにより、高効率で
三原色発光を単一発光色のEL素子から色変換を行う蛍
光体層又はカラーフィルタと組み合わせて達成できるこ
とである。従来の青色系〜緑色系発光の有機EL素子の
発光スペクトル半値幅は、50〜70nm程度であり、
緑色光と青色光を合わせ持つ程度が不十分であり改良が
必要であった。このような発光を持つ有機EL素子の例
としては以下の構成を持つものを挙げることができる。
具体的には、 (1)透明電極(陽極)/発光層/電極(陰極) (2)透明電極(陽極)/発光層/電子注入層/電極
(陰極) (3)透明電極(陽極)/正孔注入層/発光層/電子注
入層/電極(陰極) を挙げることができるが、EL素子の構成はこれに限定
されるものではない。
【0013】1−1.発光層 上記のような発光スペクトルを得るためには、好ましい
形態としては複数の発光層を積層することが考えられ
る。発光層が複数の蛍光体層からなる有機EL素子の例
としては特開平2−220390号公報、特開平2−2
16790号公報、特開平4−51491号公報、特開
平6−207170号公報及び特開平7−142169
号公報に記載があるが、発光効率が低いという問題があ
った。本発明で用いられる構成としては以下の4通りの
例が挙げられる。 (1)青色発光層と緑色発光層とを順次積層した積層型
発光層を用いる。 (2)青色〜青緑色蛍光を発する蛍光物質を含む青色発
光層と緑色蛍光を発する蛍光物質とを含む緑色発光層を
順次積層した積層型発光層を用いる。 (3)青色〜青緑色蛍光を発する蛍光物質を含む青色発
光層と緑色蛍光を発する蛍光物質とを含む青色発光層を
順次積層した積層型発光層を用いる。 (4)青色〜青緑色蛍光を発する蛍光物質と緑色蛍光を
発する蛍光物質とを含む青色発光層を用いる。
【0014】本発明は好ましくは発光効率が5(lm/
W)以上の素子が用いられ、このため(1)、(2)又
は、(3)の構成が好ましい。個々で発光層とはこれを
挟持する外部の層、例えば電極、正孔注入層、正孔輸送
層、電子注入層、電子輸送層より電子及び正孔が注入で
きる層であり、電子と正孔が再結合する場を与える層の
ことである。また、この発光層に0.1〜0.3重量%
の間で蛍光物質を添加してもよい。この蛍光物質は発光
層に添加することにより、発光の高効率化を与えるもの
である。
【0015】ここで用いる青色発光層としては例えば、
固体状態で蛍光ピーク波長が380nm〜480nm未
満である有機化合物であり、かつ前記外部の層より電子
と正孔が注入でき、これらの再結合の場を与えれば特に
限定はないが、好ましくは特開平3−231970号公
報、特願平5−170354号明細書、特願平5−12
9438号明細書に記載されるジスチルアリーレン系化
合物が挙げられる。具体的には、下記一般式に示すもの
である。
【0016】
【化1】
【0017】[式中、R1 〜R4 は、それぞれ水素原
子,炭素数1〜6のアルキル基,炭素数1〜6のアルコ
キシ基,炭素数7〜18のアラルキル基,置換もしくは
無置換の炭素数6〜18のアリール基,置換もしくは無
置換の芳香族複素環式基,置換もしくは無置換のシクロ
ヘキシル基,置換もしくは無置換の炭素数6〜18のア
リールオキシ基,置換もしくは無置換のピリジル基を示
す。ここで、置換基は炭素数1〜6のアルキル基,炭素
数1〜6のアルコキシ基,炭素数7〜18のアラルキル
基,炭素数6〜18のアリールオキシ基,炭素数1〜6
のアシル基,炭素数1〜6のアシルオキシ基,カルボキ
シル基,スチリル基,炭素数6〜20のアリールカルボ
ニル基,炭素数6〜20のアリールオキシカルボニル
基,炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基,ビニル
基,アニリノカルボニル基,カルバモイル基,フェニル
基,ニトロ基,水酸基あるいはハロゲン原子を示す。こ
れらの置換基は単一でも複数でもよい。また、R1 〜R
4 は同一でも、また互いに異なっていてもよく、R1
2 及びR3 とR4 は互いに置換している基と結合し
て、置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の五員環ある
いは置換もしくは無置換の飽和又は不飽和の六員環を形
成してもよい。Arは置換もしくは無置換の炭素数6〜
40のアリーレン基を表し、単一置換されていても、複
数置換されていてもよく、また結合部位は、オルト,パ
ラ,メタいずれでもよい。なお、置換基は前記と同じで
ある。また、アリーレン基の置換基同士が結合して、置
換もしくは無置換の飽和又は不飽和の五員環あるいは置
換もしくは無置換の飽和又は不飽和の六員環を形成して
もよい。但し、Arが無置換フェニレンの場合、R1
4 は、それぞれ炭素数1〜6のアルコキシ基,炭素数
7〜18のアラルキル基,置換もしくは無置換のナフチ
ル基,ビフェニル基,シクロヘキシル基,アリールオキ
シ基より選ばれたものである。]で表されるジスチリル
アリレーン系化合物,具体的には、下記化学式に示すも
のを挙げることができる。
【0018】
【化2】
【0019】さらに5(lm/W)以上の効率を得るた
めにこの青色発光層には青色〜青緑色蛍光を発する蛍光
物質を含有させてもよい。青色発光層に添加される蛍光
物質としては特願平5−129438号明細書に記載さ
れているスチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導
体を少なくとも一種含有させることが好ましい。具体的
には、下記一般式に示す化合物である。
【0020】
【化3】
【0021】[式中、Ar2 は、それぞれ独立に炭素数
6〜20のアリーレン基を示し、R5 〜R8 は、それぞ
れ独立に水素原子又は炭素数6〜20のアリール基を示
す。ここで、Ar2 ,R5 〜R8 は、それぞれ独立に無
置換でもよいし、炭素数1〜10のアルキル基,炭素数
1〜10のアルコキシ基,炭素数6〜10のアリールオ
キシ基,炭素数6〜10のアラルキル基又は炭素数1〜
20の炭化水素基を有するアミノ基で置換されていても
よい。また、これらの置換基が互いに結合して飽和もし
くは不飽和の五員環ないし六員環を形成してもよい。D
1 〜D2 は、それぞれ独立に電子供与性基で置換された
炭素数6〜20のアリール基又は炭素数10〜30の縮
合多環族基を示す。] 具体的には、下記化学式に示すものを挙げることができ
る。
【0022】
【化4】
【0023】一方、緑色発光層に用いられる固体状態の
蛍光ピーク波長が480nm〜580nm未満である有
機化合物については、特に制限はなく、特開昭59−1
94393号公報に記載される化合物の中で、上記緑色
発光層の発光条件を満足するものが挙げられる。具体的
には、下記一般式に示すものである。
【0024】
【化5】
【0025】[式中、Meは金属を表わし、nは1〜3
の整数であり、Zはそれぞれ独立して、少なくとも2個
の縮合芳香族環を有する核を完成している原子を示
す。]上記のことか明らかなように金属は一価,二価ま
たは三価の金属である。金属は、たとえばリチウム,ナ
トリウム,カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム
もしくはカルシウム等のアルカリ土類金属、またはホウ
素もしくはアルミニウム等の金属であることができる。
一般的には、有用な金属キレート化合物であることが知
られている一価,二価,または三価の金属を用いること
ができる。Zは、少なくとも2個の縮合芳香族環(少な
くとも1個はアゾールまたはアジン環である)を含有す
る複素環核である。必要におうじて、脂肪族環と縮合芳
香族環を含めたさらなる環と縮合できる。機能を向上す
ることなく分子の嵩が増加するのを避けるために、環原
子の数は18以下に維持することが好ましい。
【0026】以下、有用なキレート化オキサノイド化合
物を列挙する。 CO−1 アルミニウムトリソキシン[トリス(8−キ
ノリノール)アルミニウムとも称される] CO−2 マグネシウムビオキシン[ビス(8−キノリ
ノール)マグネシウムとも称される] CO−3 ビス[ベンゾ{f}−8−キノリノール]亜
鉛 CO−4 アルミニウムトリス[5−メチルオキシン]
[トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウ
ムとも称される] CO−5 インジウムトリソキシン[トリス(8−キノ
リノール)インジウムとも称される] CO−6 リチウムオキシン[8−キノリノールリチウ
ムとも称される] CO−7 ガリウムトリス(5−クロロオキシン)[ト
リス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウムとも称
される] CO−8 カルシウムビス(5−クロロオキシン)[ビ
ス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウムとも称
される]
【0027】この緑色発光層には5(lm/W)以上の
効率を得るために緑色発光を発する蛍光物質を含有させ
てもよい。緑色発光層に添加される蛍光物質としては特
開平5−70773号公報に記載されたキナクリドン系
化合物、具体的には、下記化学式に示すもの、
【0028】
【化6】
【0029】さらに、具体的には、下記化学式に示すも
の、
【0030】
【化7】
【0031】および、クマリン系化合物、具体的には、
下記化学式に示すものを少なくとも一種含有させること
が好ましい。
【0032】
【化8】
【0033】上記前記材料を用いて、発光層を形成する
方法としては、例えば蒸着法,スピンコート法,LB法
等の公知の方法を適用することができる。発光層は、特
に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜
とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄
膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化
され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜
は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝
集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相
違により区分することができる。また、特開昭57−5
1781号公報に開示されているように、樹脂等の結着
剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これ
をスピンコート法等により薄膜化することによっても、
発光層を形成することができる。このようにして、形成
される発光層の膜厚については特に制限はなく、状況に
応じて適宜選択することができるが、通常5nm〜5μ
mの範囲が好ましい。有機EL素子の発光層は以下の機
能を併せ持つものである。すなわち、注入機能;電界
印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入すること
ができ、陰極または電子注入層より電子を注入すること
ができる機能、輸送機能;注入した電荷(電子と正
孔)を電界の力で移動させる機能、発光機能;電子と
正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機
能、がある。但し、正孔の注入されやすさと電子の注入
されやすさに違いがあってもよく、また正孔と電子の移
動度であらわされる輸送能に大小があてもよいが、どち
らか一方の電荷を移動することが好ましい。
【0034】1−2.透明電極(陽極) 陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属,
合金,電気伝導性化合物またはこれらの混合物を電極物
質とするものが好ましく用いられる。このような電極物
質の具体例としては、Au等の金属、CuI,ITO,
SnO2 ,ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。陽
極は、これらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等
の方法で、薄膜を形成させることにより作製することが
できる。このように発光層からの発光を陽極から取り出
す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きく
することが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百
Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、
通常10nm〜1μm、10〜200nmの範囲が好ま
しい。なお、本発明においては、陽極として基板電極を
用いているが、基板電極を陰極として用いてもよい。
【0035】1−3.正孔注入層 必要に応じて設けられる正孔注入層の材料としては、従
来より光伝導材料の正孔注入材料として慣用されている
ものや有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知
のものの中から任意のものを選択して用いることができ
る。正孔注入層の材料は、正孔の注入、電子の障壁性の
いづれかを有するものであり、有機物あるいは無機物の
どちらでもよい。
【0036】具体例としては、例えばトリアゾール誘導
体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オ
キサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号
明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−1
6096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体
(米国特許3,615,402号明細書、同第3,82
0,989号明細書、同第3,542,544号明細
書、特公昭45−555号公報、同51−10983号
公報、特開昭51−93224号公報、同55−171
05号公報、同56−4148号公報、同55−108
667号公報、同55−156953号公報、同56−
36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体およびピ
ラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細
書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−8
8064号公報、同55−88065号公報、同49−
105537号公報、同55−51086号公報、同5
6−80051号公報、同56−88141号公報、同
57−45545号公報、同54−112637号公
報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジ
アミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細
書、特公昭51−10105号公報、同46−3712
号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53
435号公報、同54−110536号公報、同54−
119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体
(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,1
80,703号明細書、同第3,240,597号明細
書、同第3,658,520号明細書、同第4,23
2,103号明細書、同第4,175,961号明細
書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−3
5702号公報、同39−27577号公報、特開昭5
5−144250号公報、同56−119132号公
報、同56−22437号公報、西独特許第1,11
0,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導
体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、
オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号
明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体
(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノ
ン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、
ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明
細書、特開昭54−59143号公報、同55−520
63号公報、同55−52064号公報、同55−46
760号公報、同55−85495号公報、同57−1
1350号公報、同57−148749号公報、特開平
2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体
(特開昭61−210363号公報、同61−2284
51号公報、同61−14642号公報、同61−72
255号公報、同62−47646号公報、同62−3
6674号公報、同62−10652号公報、同62−
30255号公報、同60−93445号公報、同60
−94462号公報、同60−174749号公報、同
60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体
(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラ
ン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共
重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−
211399号公報に開示されている導電性高分子オリ
ゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等を挙げることが
できる。
【0037】正孔注入層の材料としては上記のものを使
用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭6
3−2956965号公報等に開示のもの)、芳香族第
三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特
許第4,127,412号明細書、特開昭53−270
33号公報、同54−58445号公報、同54−14
9634号公報、同54−64299号公報、同55−
79450号公報、同55−144250号公報、同5
6−119132号公報、同61−295558号公
報、同61−98353号公報、同63−295695
号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用い
ることが好ましい。
【0038】上記ポルフィリン化合物の代表例として
は、ポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニ
ル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、1,10,
15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフ
ィン亜鉛(II)、5,10,15,20−テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)−21H,23H−ポルフ
ィン、シリコンフタロシアニンオキシド、アルミニウム
フタロシアニンクロリド、フタロシアニン(無金属)、
ジリチウムフタロシアニン、銅テトラメチルフタロシア
ニン、銅フタロシアニン、クロムフタロシアニン、亜鉛
フタロシアニン、鉛フタロシアニン、チタニウムフタロ
シアニンオキシド、Mgフタロシアニン、銅オクタメチ
ルフタロシアニン等を挙げることができる。
【0039】また、前記芳香族第三級アミン化合物およ
びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,
N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェ
ニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−
メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,
4’−ジアミン(以下TPDと略記する)、4,4’−
ビス[N,N−ジ−(3−トリル)アミノ]−4”−フ
ェニル−トリフェニルアミン(以下、TPD74と略記
する)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェ
ニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルア
ミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−
テトラ−p−トリル−4,4’−ジアミノフェニル、
1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−
4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミ
ノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−
ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,
N’−ジフェニル−N,N’−ジ(4−メトキシフェニ
ル)−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N,N’,
N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニルエ
ーテル、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)クオード
リフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、
4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4(ジ−p−
トリルアミノ)スチリル]スチルベン、4−N,N−ジ
フェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、
3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチル
ベンゼン、N−フェニルカルバゾール、米国特許第5,
061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環
を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス[N−(1
−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(以下
NPDと略記する)、また、特開平4−308688号
公報で記載されているトリフェニルアミンユニットが3
つスターバースト型に連結された4,4’,4''−トリ
ス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミ
ノ]トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記す
る)等を挙げることができる。また、発光層の材料とし
て示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物p型−S
i,p型−SiC等の無機化合物も正孔注入層の材料と
して使用することができる。正孔注入層は、上述した化
合物を、例えば真空蒸着法,スピンコート法,キャスト
法,LB法等の公知の方法により薄膜化することにより
形成することができる。正孔注入層としての膜厚は、特
に制限されないが、通常は5nm〜5μmである。この
正孔注入層は、上述した材料の1種類または2種類以上
からなる一層構成であってもよいし、同一組成または異
種組成の複数層からなる複数構造であってもよい。 1−4.電子注入層 必要に応じて設けられる電子注入層は、陰極より注入さ
れた電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、
その材料としては従来公知の化合物の中から任意のもの
を選択して用いることができる。具体例としては、ニト
ロ置換フルオレン誘導体、特開昭57−149259号
公報、同58−55450号公報、同63−10406
1号公報等に開示されているアントラキノジメタン誘導
体、Polymer Preprints, Japan Vol.37. No.3(1988) p.
681 等に記載されているジフェニルキノン誘導体,チオ
ピランジオキシド誘導体,ナフタレンペリレン等の複素
環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、Japanese
Journal of Applied Physics, 27, L269(1988)、特開昭
60−696657号公報、 同61−143764号公
報、 同61−148159号公報等に開示されているフ
レオレニリデンメタン誘導体、特開昭61−22515
1号公報、同61−233750号公報等に開示されて
いるアントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、Ap
pl. Phys. Lett., 55, 15. 1489 や前述の第38回応用
物理学関係連合会で浜田らによって開示されたオキサジ
アゾール誘導体、特開昭59−194393号公報に開
示されている一連の電子伝達性化合物が挙げられる。な
お、特開昭59−194393号方法では前記電子伝達
性化合物を発光層の材料として開示しているが、本発明
者の検討によれば、電子注入層の材料としても用いるこ
とができることが明らかとなった。また、上記オキサジ
アゾール環の酸素原子とイオウ原子に置換したチアゾー
ル誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン
環を有したキノキサリン誘導体を挙げることができる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、具体的に
は、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下A
lqと略記する)、トリス(5,7−ジブロモ−8−キ
ノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−
キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8
−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノー
ル)亜鉛(以下Znqと略記する)、これらの金属錯体
の中心金属が、In,Mg,Cu,Ca,Sn,Gaま
たはPbに置き代わった金属錯体も電子注入層の材料と
して用いることができる。その他に、メタルフリーもし
くはメタルフタロシアニン、またはそれらの末端がアル
キル基,スルホン酸基等で置換されているものも好まし
い。また、発光層の材料として例示したジスチリルピラ
ジン誘導体も、電子注入材料として用いることができ
る。また、正孔注入層と同様に、n型−Si、n型−S
iC等の無機半導体も用いることができる。電子注入層
は、上述した化合物を、例えば真空蒸着法,スピンコー
ト法,キャスト法,LB法の公知の方法により薄膜化す
ることにより形成することができる。電子注入層として
の膜厚は、特に制限されないが、通常は5nm〜5μm
である。この電子注入層は上述した材料の1種類または
2種類以上からなる一層構造であってもよいし、同一組
成または異種組成の複数層からなる複数構造であっても
よい。
【0040】1−5.電極(陰極) 陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属
(これを電子注入性金属と称する),合金電気伝導性化
合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用い
られる。このような電極物質の具体例としては、ナトリ
ウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチ
ウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合
物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム
/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム
(Al23 )、インジウム、リチウム/アルミニウ
ム、希土類金属などが挙げられる。好ましくは、電子注
入性および電極としての酸化等に対する耐久性を考える
と、電子注入性金属とこれにより仕事関数の値が大きく
安定な金属である第二金属との混合物が挙げられる。例
えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミ
ニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アル
ミニウム/酸化アルミニウム(Al23 )、リチウム
/アルミニウムなどを挙げることができる。この陰極
は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方
法により、薄膜を形成させることにより、作製すること
ができる。有機EL素子を発光体とする多色発光装置で
は、通常、陽極のパターンラインに対して垂直の陰極パ
ターンラインを形成する。陰極は、通常発光層等の有機
化合物の薄膜上に形成するため、ウェットエッチングを
行なうフォトリソグラフィー法では有機化合物の劣化が
激しく、安定性がない。従って、通常は、上記材料の蒸
着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介して陰
極のパターンを形成する。ここで、陰電極としてのシー
ト抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10n
m〜1μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ば
れる。なお、このEL素子においては、該陽極または陰
極のいずれか一方が透明または半透明であることが、発
光を透過するため、発光の取り出し効率がよく好都合で
ある。
【0041】1−6.有機EL素子の作製(例) 以上例示した材料および方法により発光層、陽極、必要
に応じて正孔注入層、および必要に応じて電子注入層を
形成し、さらに陰極を形成することにより、有機EL素
子を作製することができる。以下に基板上に陽極/正孔
注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構
成の有機EL素子の作製例を記載する。まず、適当な基
板上に、陽極材料からなる薄膜を1μm以下、好ましく
は10〜200nmの範囲の膜厚になるように蒸着やス
パッタリング等の方法により形成して、陽極を作製す
る。次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入
層の形成は、前述したように真空蒸着法,スピンコート
法,キャスト法,LB法等の方法により行なうことがで
きるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発
生しにくい等の点から、真空蒸着法により形成すること
が好ましい。真空蒸着法により正孔注入層を形成する場
合、その蒸着条件は、使用する化合物(正孔注入層の材
料)、目的とする正孔注入層の結晶構造や再結合構造等
により異なるが、一般に蒸着源温度50〜450℃、真
空度10-7〜10-3torr、蒸着速度0.01〜50
nm/sec、基板温度−50〜300℃、膜厚5nm
〜5μmの範囲で適宜選択することが好ましい。次に正
孔注入層上に発光層を設ける発光層の形成も、所望の有
機発光材料を用いて、真空蒸着法,スパッタリング,ス
ピンコート法,キャスト法等の方法により有機発光材料
を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得ら
れやすく、かつピンホールが生成しにくい等の点から、
真空蒸着法により形成することが好ましい。真空蒸着法
により発光層を形成する場合、その蒸着条件は、使用す
る化合物により異なるが、一般的に正孔注入層と同じ様
な条件範囲の中から選択することができる。次に、この
発光層上に電子注入層を設ける。正孔注入層、発光層と
同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成す
ることが好ましい。蒸着条件は、正孔注入層、発光層と
同じ様な条件範囲の中から選択することができる。
【0042】最後に、陰極を積層して有機EL素子を得
ることができる。陰極は、金属から構成されるもので、
蒸着法,スパッタリングを用いることができる。しか
し、下地の有機物層を成膜時の損傷から守るためには、
真空蒸着法が好ましい。これまで記載してきた有機EL
素子の作製は、一回の真空引きで一貫して陽極から陰極
まで作製することが好ましい。なお、有機EL素子に直
流電圧を印加する場合、陽極を+、陰極を−の極性にし
て、5〜40Vの電圧を印加すると、発光が観測でき
る。また、逆の極性で電圧を印加しても電流は流れず、
発光は全く生じない。さらに交流電圧を印加した場合に
は、陽極が+、陰極が−の極性になったときのみ均一な
発光が観測される。印加する交流の波形は任意でよい。
【0043】2.支持基板 本発明に用いられる支持基板としては、例えば、ガラス
板、プラスチック板(ポリカーポーネート、アクリル
等)、プラスチックフィルム(ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエーテルスルフィド等)、石英板等の透明な
(可視光透過率50%以上)材料であることが好まし
い。また、板厚としては、この上に積層する薄厚ガラス
板にそり、ゆがみを生じさせることがなく、補強できる
程度の支持基板であるならば、特に制限はない。
【0044】3.蛍光体層 本発明に用いられる蛍光体層は、EL素子の外部に存在
し、EL素子からの発光を吸収して異なる色の可視光の
蛍光を発するものである。蛍光体層の組成としては例え
ば、蛍光色素のみからなる固体状のもの、または、蛍光
色素をバインダー樹脂中に溶解又は分散させた固体状の
ものを挙げることができる。
【0045】青緑色系発光素子からの発光を赤色発光に
変換する蛍光色素として、例えば、4−ジシアノメチレ
ン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)
−4H−ピラン(以下DCMと略記する)、1−エチル
−2−(4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3
−ブタジエニル)−ピリジウム−パークロレート(以下
ピリジン1と略記する)等のピリジン系色素、ローダミ
ンB、ローダミン6G、ローダミン110、等のローダ
ミン系色素、他にオキサジン系色素が挙げられる。さら
に各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染
料等)も蛍光性があれば可能である。またこれらの色素
をあらかじめ、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリア
ミド樹脂等で顔料化したものを用いても良い。またこれ
らの蛍光色素または顔料が必要に応じて単独または二種
以上を混合して用いても良い。
【0046】4.カラーフィルタ カラーフィルタの材料としては、例えば、下記の色素の
み、または色素を後述のバインダー樹脂中に溶解又は分
散させた固体状態の物を挙げることができる。 赤色色素:ペリレン系顔料、レーキ顔料、キナクリドン
系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、
イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等の単
品及び、少なくとも2種類以上の混合物。 緑色色素:ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料、ハロ
ゲン多置換銅フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタ
ン系塩基性顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリ
ノン系顔料などの単品及び少なくとも2種類以上の混合
物。 青色色素:銅フタロシアニン系顔料、インダンスロン系
顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオ
キサジン系顔料等の単品及び少なくとも2種類以上の混
合物。
【0047】5.バインダー樹脂 バインダー樹脂は、透明な(可視光50%以上)材料が
好ましい。例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、等の透明樹脂(高分
子)が挙げられる。なお、蛍光体層またはカラーフィル
ターを平面的に分離配置するためにはフォトリソグラフ
ィー法が適用できる感光性樹脂も選ばれる。例えば、ア
クリル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、
環ゴム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型レジスト
材料が挙げられる。また、印刷法を用いる場合には透明
な樹脂を用いた印刷インキ(メジウム)が選ばれる。例
えば、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹
脂、のモノマー、オリゴマー、ポリマーまた、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス等の透明樹脂を用いることができる。
【0048】カラーフィルタが主に色素からなる場合
は、所望のカラーフィルタパターンのマスクを介して真
空蒸着又はスパッタリング法で成膜され、一方、色素と
バインダー樹脂からなる場合は、蛍光色素と上記バイン
ダー樹脂色素と上記樹脂と適当な溶剤を混合、分散又は
可溶化させて液状とし、スピンコート、ロールコート、
キャスト法などの方法で成膜し、フォトリソグラフィー
法で所望のカラーフィルタパターンでパターニングした
り、印刷などの方法で所望のカラーフィルタのパターン
でパターニングし、熱処理して硬化させるのが一般的で
ある。
【0049】蛍光体層が主に色素からなる場合は、所望
の蛍光体層パターンのマスクを介して真空蒸着またはス
パッタリング法で成膜され、一方、色素と樹脂からなる
場合は、色素と上記樹脂及びレジストを混合、分散また
は可溶化させ、スピンコート、ロールコート、キャスト
法等の方法で成膜し、フォトリソグラフィー法で所望の
パターンでパターニングしたり、スクリーン印刷等の方
法で所望のパターンでパターニングするのが一般的であ
る。
【0050】蛍光体層が蛍光色素又は、蛍光色素及び樹
脂からなるものの膜厚は、有機EL素子の発光を十分吸
収し、蛍光を発生する機能を妨げるものでなければ制限
はなく、通常蛍光色素により若干異なるが、10nm〜
1mm程度が適当である。また、特に蛍光体層が蛍光色
素と樹脂からなるものは、蛍光色素の濃度が、蛍光の濃
度消光をおこすことなく、かつ、有機EL素子の発光を
十分吸収できる範囲であればよい。蛍光色素の種類によ
るが、使用する樹脂に対して1〜10-4mol/kg程
度が適当である。なお、特に赤色への蛍光変換効率が低
いので、橙色と赤色の蛍光体層を重ねて効率を上げるこ
とも可能である。
【0051】6.蛍光体保護層(透明平坦化膜) 本発明において、必要に応じて用いられる蛍光体保護層
(透明平坦化膜)は、蛍光体層又は、必要に応じて配置
するカラーフィルター(ブラックマトリクスを含む)の
膜厚段差(凹凸)を平坦化するのみならず、さらに積層
する接着剤により蛍光体層が溶解浸食されないように保
護するために用いられる。また、蛍光体層が直接空気に
触れ、酸素、水分により劣化するのを防ぐ効果もある。
その材料としては、透明な(可視光50%以上)材料で
あることが望ましい。具体的には、光硬化型樹脂および
/または熱硬化型樹脂のようにアクリレート系、メタク
リレート系の反応性ビニル基を有するものを挙げること
ができる。またメラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキ
ド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、マレイン樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オ
リゴマー、ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリ
アクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を挙げる
ことができる。
【0052】蛍光体保護層は、上記材料を、液状の場合
はスピンコート、ロールコート、キャスト法などの方法
で成膜し光硬化型樹脂は紫外線照射後必要に応じて熱硬
化させ、熱硬化型は成膜後そのまま熱硬化させる。フィ
ルム状の場合は、そのまま、粘着材を塗布して貼着して
もよい。蛍光体保護層の厚さは、0.5μm〜100μ
m程度が好ましく、蛍光体層と有機EL素子のギャップ
による有機EL素子の発光漏れを限りなく低減する(視
野角の向上)ため、なるべく膜厚を小さくすることが好
ましい。しかしながら、膜厚を小さくしすぎると、接着
剤の種類によっては蛍光体の保護効果がなくなる。
【0053】7.接着層 本発明において必要に応じて用いられる透明接着層は、
透明支持基板に蛍光体層(必要に応じてカラーフィル
タ、ブラックマトリクス、保護層を含む)を形成した基
板と、特に無機酸化物層としてガラス板とを用いた場合
に用いることが好ましい。透明接着層に用いられる接着
剤としては、少なくとも有機EL素子の発光が通過する
部分では透明な(可視光50%以上)材料が好ましい。
具体的にはアクリル酸系オリゴマー、メタクリルオリゴ
マーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着
剤、2−シアノアクリル酸エステルなどの湿気硬化型の
接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等の熱
及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。接
着剤の粘度としては低粘度(約100cp以下)のもの
が張り合わせ時に気泡がかみこまず、均一に張り合わせ
が可能であるが、場合によっては蛍光体層を溶解浸食す
るので、蛍光体上に前記保護層を積層する必要がある。
高粘度(約100cp以上)のものは、蛍光体を溶解浸
食しにくく蛍光体保護層が不要の場合があるが、逆に張
り合わせ時に気泡がかみこみ、均一な張り合わせが困難
になる。従って、接着剤の性質によっては蛍光体保護層
の要不要を選択すればよい。
【0054】接着剤は、蛍光体層(必要に応じてカラー
フィルタ、ブラックマトリクス、保護層を含む)を形成
した基板上にスピンコート、ロールコート、キャスト法
等の方法で成膜し、有機EL素子の透明電極を形成し
た、または透明電極を形成する予定のガラス板、または
酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンからなる
群から選ばれる一種以上の化合物を、透明な絶縁性のガ
ラス板の上面または下面の少なくとも一方に成膜したも
のを、それぞれの接着剤の処方に従って、光(紫外
線)、熱(150℃程度まで)、化学混合等にて接着さ
せる。接着剤の厚さは、0.1μmから200μm程度
か好ましく、蛍光体層と有機EL素子のギャップによる
有機EL素子の発光漏れを限りなく低減する(視野角の
向上)ため、なるべく膜厚を小さくすることが好まし
い。しかしながら、膜厚を小さくしすぎると、蛍光体層
間の凹凸により、均一な張り合わせが難しい場合があ
る。
【0055】8.封止手段 本発明に用いられる封止手段としては特に制限はなく、
例えば通常の接着剤によるものを挙げることができる。
具体的には、アクリレート系オリゴマー、メタクリレー
ト系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び光
硬化型接着剤、2−シアノアクリレートなどの湿気硬化
型の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系等
の熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができ
る。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステ
ル、ポリオレフィンを挙げることができる。なお、EL
素子が熱処理により劣化する場合があるので、室温から
80℃までに接着硬化できるものが好ましい。封止部分
への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使っても
よいし、スクリーン印刷のように印刷しても良い。塗布
後の光硬化について、可視光の場合はよいが、紫外線で
は有機EL素子が劣化する場合がある。よって、紫外線
照射時は、有機EL素子に照射されないようなマスキン
グなどの方法が有効である。
【0056】9.間隙 本発明において、前記支持基板と有機EL素子との間に
設けられる間隙は、有機EL素子への衝撃又は応力を緩
和するために用いられる。有機EL素子上に直接、封止
手段の材料をベタ塗りすると、その材料の硬化時の応力
により素子が破壊されやすい。また、間隙には、空気だ
けでは素子が酸化されるおそれがあるので、窒素、アル
ゴン等の不活性ガスやフッ化炭化水素のような不活性液
体を封入することが好ましい。
【0057】10.透明絶縁体層 本発明において用いられる透明絶縁体層としては水蒸
気、酸素、有機物のガス等の遮断効果が高いものが用い
られる。材料としては、酸化珪素(SiO2 )、酸化ア
ルミニウム(Al23)、酸化チタン(TiO2 )、酸
化ゲルマニウム(GeO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸
化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(Ca
O)、ほう酸(B23)、酸化ストロンチウム(Sr
O)、酸化バリウム(BaO)、酸化鉛(PbO)、ジ
ルコニア(ZrO2 )、酸化ナトリウム(Na2O)等
の無機酸化物を用いることができるが、酸化珪素、酸化
アルミニウム、酸化チタンがその層(膜)の透明性が高
く、その成膜温度が比較的低温(250℃以下)であ
り、カラーフィルタ、または保護層をほとんど劣化させ
ないので好ましい。透明絶縁膜の膜厚は、有機EL素子
の発光を妨げないものであれば特に制限はないが、本発
明では、0.01μm以上200μm以下が好ましい。
【0058】II.多色発光装置 本発明の多色発光装置は、必要に応じて用いられる所定
の支持部材上に平面的に分離配置した、青色カラーフィ
ルタ層、緑色蛍光体層および赤色蛍光体層を有する色変
換層と、前記有機EL素子とを有し、色変換層を構成す
る青色カラーフィルタ、緑色蛍光体層および赤色蛍光体
層のそれぞれが、有機EL素子からの発光を透過または
吸収発光して異なった可視光を発光し得るように、青色
カラーフィルタ、緑色蛍光体層および赤色蛍光体層と、
有機EL素子の二つの電極とを対応して配設してなるも
のである。本発明の一実施形態として、所定の支持部材
として透光性媒体を用いるとともに、視野角特性の向上
や混色の防止のため複数の色変換層の両隣に繰り返し平
面的に分離配置した複数の遮光層を用いて色変換部材と
した場合を図5に示す。図5(a)、(b)及び(c)
に示すように、この実施形態は、少なくとも透光性媒体
10を挟持して、複数の遮光層21、及び複数の色変換
層22が互いに繰り返し平面的に分離配置されてなる色
変換部材20と色変換層22に対応した位置に平面的に
分離配置された複数の青緑色系発光有機EL素子1から
なる有機EL発光部材30から構成される。各々の有機
EL素子1から発光すれば、その光が透光性媒体10を
透過し、対応する色変換層22で有機EL素子1からの
発光が分解又は変換されて有機EL素子1の発光と異な
る色の発光となる。このように異なる色変換層22が平
面的に分離配置されることによって多色発光が可能とな
る。なお、上記の有機EL素子1の2つの電極は、その
各々がストライプ状であって、その交差部分に有機EL
素子1が形成されるようになっている場合がある。この
場合、前記2つの電極と青色カラーフィルタ,緑色蛍光
体層および赤色蛍光体層とを対応して配設するとは、前
記交差部分をなす2つの電極において対応することを意
味する。
【0059】多色発光装置のより具体的で実用的な実施
形態としては、所定の支持部材として、多色発光装置を
支持する支持基板を設けたものを挙げることができる。
この実施形態を図6(a)、(b)及び(c)に示す。
すなわち、透光性媒体10を透光性支持基板41とする
場合を(a)に、透光性支持基板41を色変換層22、
及び遮光層21の下に配置する場合を(b)に、及び
(b)に加えて有機EL素子1の上に支持基板2を配置
する場合を(c)にそれぞれ示す。
【0060】1.色変換層 本発明に用いられる色変換層は、有機EL素子の光を吸
収又はカットする前記カラーフィルタと有機EL素子の
光を吸収して異なる色(長波長の光)の蛍光に変換する
前記蛍光体層からなる層である。なお、カラーフィルタ
を平面的に分離配置するためにはフォトリソグラフィー
法が適用できる感光性樹脂も選ばれる。例えば、アクリ
ル酸系、メタクリル酸系、ポリケイ皮酸ビニル系、環ゴ
ム系等の反応性ビニル基を有する光硬化型レジスト材料
が挙げられる。また、印刷法を用いる場合には透明な樹
脂を用いた印刷インキ(メジウム)が選ばれる。例え
ば、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂、
のモノマー、オリゴマー、ポリマーまた、ポリメチルメ
タクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
の透明樹脂を用いることができる。カラーフィルタが主
に色素からなる場合は、所望のカラーフィルタパターン
のマスクを介して真空蒸着又はスパッタリング法で成膜
され、一方、色素とバインダー樹脂からなる場合は、蛍
光色素と上記バインダー樹脂色素と上記樹脂と適当な溶
剤を混合、分散又は可溶化させて液状とし、スピンコー
ト、ロールコート、キャスト法などの方法で成膜し、フ
ォトリソグラフィー法で所望のカラーフィルタパターン
でパターニングしたり、印刷などの方法で所望のカラー
フィルタのパターンでパターニングし、熱処理して硬化
させるのが一般的である。
【0061】また、蛍光体層が主に色素からなる場合
は、所望の蛍光体層パターンのマスクを介して真空蒸着
又はスパッタリング法で成膜され、一方色素と樹脂から
なる場合は、色素と上記樹脂及びレジストを混合、分散
又は可溶化させ、スピンコート、ロールコート、キャス
ト法等の方法で成膜し、フォトリソグラフィー法で所望
のパターンでパターニングしたり、スクリーン印刷等の
方法で所望のパターンでパターニングするのが一般的で
ある。蛍光体層が蛍光色素又は、蛍光色素及び樹脂から
なるものの膜厚は、有機EL素子の発光を十分吸収し、
蛍光を発生する機能を妨げるものでなければ特に制限は
なく、通常蛍光色素により若干異なるが、10nm〜1
mm程度が適当である。また、特に蛍光体層が蛍光色素
と樹脂からなるものは、蛍光色素の濃度が、蛍光の濃度
消光を起こすことなく、かつ、有機EL素子の発光を十
分吸収できる範囲であればよい。蛍光色素の種類による
が、使用する樹脂に対して1〜10-4mol/Kg程度
が適当である。なお、特に赤色への蛍光変換効率が低い
ので、橙色と赤色の蛍光体層を重ねて効率を上げること
も可能である。
【0062】2.透光性媒体 透光性媒体は、有機EL素子と色変換層及び遮光層との
間を媒介する物であり、400nm〜700nmの光の
透過率が50%以上が好ましく、電気絶縁性のものであ
れば、さらに好ましい。また透光性媒体は単層でも多層
に構成されていても良い。また固相、液相、気相状態の
いずれであっても良い。
【0063】透光性媒体をポリマー層とする場合、その
ポリマーとしては、具体的には、光硬化型樹脂および/
または熱硬化型樹脂のようにアクリレート系、メタクリ
レート系の反応性ビニル基を有するものを挙げることが
できる。また、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキ
ド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、マレイン樹脂、ポリアミド樹脂のモノマー、オ
リゴマー、ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリ
アクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等の透明樹脂を挙げる
ことができる。また各種フッ素ポリマーも挙げることが
できる。また無機酸化物とする場合、前記透明絶縁体層
を用いることができる。また無機酸化物層としてガラス
板を挙げることができる。これは図6(a)に示す透光
性支持基板41としても使われる。
【0064】なお、有機EL素子と、色変換層及び遮光
層とを形成した透光性支持基板を接着するのに以下のよ
うな接着剤を用いることができる。具体的にはアクリル
酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビ
ニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノ
アクリル酸エステルなどの湿気硬化型等の接着剤を挙げ
ることができる。また、エポキシ系などの熱及び化学硬
化型(二液混合)を挙げることができる。
【0065】また気相、液相では、窒素、アルゴン等の
不活性気体や、フッ化炭化水素、シリコンオイルの様な
不活性液体が挙げられる。また、真空とすることも可能
である。これらの透光性媒体は、液状の材料の場合は、
スピンコート、ロールコート、キャスト法等の方法で成
膜し、固体状の材料の場合は、スパッタリング、蒸着、
CVD、イオンプレーティングなどの方法で成膜され
る。これらの透光性媒体として、有機EL素子と接する
界面は、前記無機酸化物層か、又は不活性液体もしくは
不活性気体とするのが有機EL素子の劣化を促進する
水、酸素を遮断できるので好ましい。
【0066】3.遮光層 本発明において、遮光層は、多色発光装置の混色を防止
し、視野角特性を向上させるために用いられる。遮光層
の透過率は、400nm〜700nmの可視領域におけ
る光において10%以下であることが好ましく、1%以
下がさらに好ましい。10%を越えると有機EL素子の
光又は色変換層からの光が正面の色変換層のみならず隣
接の色変換層に入り込み、遮光層としての機能を十分果
たさなくなる。次に遮光層の材料としては例えば以下の
金属及び黒色色素を挙げることができる。金属としては
Ag,Al,Cu,Fe,Ge,In,K,Mg,B
a,Na,Ni,Pb,Pt,Si,Sn,W,Zn,
Cr,Ti,Mo,Ta,ステンレスなどの一種以上の
金属又は合金が挙げられる。また上記金属の酸化物、チ
ッ化物、硫化物、硝酸塩、硫酸塩などを用いてもよく、
必要に応じて炭素が含有されていてもよい。上記材料は
スパッタリング法、蒸着法、CVD法、イオンプレーテ
ィング法、電析法、電気メッキ法、化学メッキ法、等の
方法により、透光性基板上に成膜され、フォトリソグラ
フィー法等によりパターニングを行って、遮光層のパタ
ーン(平面的に分離配置)を形成することができる。黒
色色素としては、カーボンブラック、チタンブラック、
アニリンブラック、前記カラーフィルタ色素を混合して
黒色化した物が挙げられる。これらの黒色色素又は前記
金属材料を色変換層で用いたバインダー樹脂中に溶解又
は分散させた固体状態とし、色変換層と同様な方法でパ
ターニングして遮光層のパターンを形成する。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 [実施例1]25mm×75mm×1.1mm厚のガラ
ス基板上に厚さ120nm、20Ω/□の透明電極とし
てのITOを10mm×60mmの範囲がベタ成膜でき
るようなマスクを介して、スパッタリング法により成膜
した。この基板をイソプロピルアルコールで5分間超音
波洗浄し、さらに純水中で5分間超音波洗浄した後、U
Vイオン洗浄器(サムコインターナシォナル社製)にて
基板温度150℃で20分間洗浄した。この透明支持基
板を乾燥窒素ガスで乾燥して市販の蒸着装置[日本真空
技術社製]の基板ホルダーに固定し、モリブデン製の抵
抗加熱ボートに正孔注入材料として、4,4’,4”−
トリス{N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルア
ミノ}トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記す
る)、N,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジ
フェニル[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン
(以下NPDと略記する)、青色発光材料として4,
4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル
(以下DPVBiと略記する)、青色発光材料に添加す
る蛍光物質として4,4’−ビス(2,2’−トリフェ
ニルアミノビニル)ビフェニル(以下PAVBiと略記
する)、緑色発光材料としてトリス(8−キノリノー
ル)アルミニウム(以下Alqと略記する)、緑色発光
材料に添加する蛍光物質としてクマリン6、電子注入材
料としてAlqをそれぞれ仕込み、陰極の電子注入性金
属としてAl:Li合金(3at%)をタングステン製
フィラメントに装着した。その後、真空槽を5×10-7
torrまで減圧後、10mm×60mmの範囲がベタ
製膜できるようなマスクを介して、以下の手順で順次積
層していった。なお、電極から正孔注入層まで途中で真
空を破らず一回の真空引きで行った。まず正孔注入層と
してMTDATAを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、
膜厚100nm,NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm
/S、膜厚20nm順次蒸着した。次に青色発光層とし
てDPVBiを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚
25nmで蒸着し、その中にPAVBiを蒸着速度0.
003nm/S〜0.009nm/Sの蒸着速度で同時
蒸着して含有させた。次に緑色発光層としてAlqを蒸
着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚25nmで蒸着
し、その中にクマリン6を蒸着速度0.003nm/S
〜0.009nm/Sの速度で同時蒸着して含有させ
た。次に電子注入層としてAlqを蒸着速度0.1〜
0.3nm/S、膜厚20nmで蒸着した。陰極として
は、Al:Liペレットを加熱しAl:Li電極を蒸着
形成した。膜圧は200nmであった。このようにして
作製された有機EL素子に直流で7.0Vの電圧を印加
したところ12mA/cm2 の電流が流れた。発光輝度
は2340cd/m2 、発光効率は8.7(lm/
W)、CIE色度座標(JIS Z8701)はX=
0.243,Y=0.357であった。なお発光スペク
トルは図7に示したが、その半値幅は110nmであっ
た。次に、この基板上の電極(10mm×60mm)の
周辺部にディスペンサーにて、エポキシ系二液混合型接
着剤(CIBA−GEIGY社製アラルダイト)を1m
m幅で一部間隙を開けて塗布した。この上に25mm×
75mm×1.1mmのガラス板を貼り合わせ、接着剤
を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素
(住友スリーエム社製フロリナート)を注射針にて先の
硬化した接着剤の隙間から注入した。次いで隙間にさら
に先の接着剤を充填し、先と同様に硬化させた(基板
A)。次に、0.7重量%のクマリン6、0.7重量%
のベーシックバイオレット11、及び0.7重量%のロ
ーダミン6Gを含むメラミン樹脂系顔料とポリ塩化ビニ
ル系樹脂(分子量20,000)をシクロヘキサノンに
溶かしたインキ(粘度8,000cp、メラミン樹脂の
濃度は固形分中43%)を用い、基板Aの素子が作製さ
れていない面上にスピンコートしにて成膜し、風乾して
17μmの膜厚の蛍光体層を得た。このようにして赤色
発光有機EL装置を作製し、直流7.0Vの電圧を印加
したところ、蛍光体層から見える光の発光輝度は570
cd/m2 、発光効率は2.1(lm/W)、CIE色
度座標はX=0.63,Y=0.34の赤色発光である
ことを確認した。以後、2週間大気下で保存しても輝度
及び色度座標に全く変化がなく、劣化と共に発生する黒
点の発生もなく、均一な発光を維持していた他、初期3
00cd/m2 で連続駆動させたところ、3000時間
経過後も顕著な輝度の低下は見られなかった。
【0068】[実施例2]実施例1と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、銅フタロシアニン系顔料
(C.I.ピグメントブルー15:6)を28重量%、
ジオキサジン系顔料(C.I.ピグメントバイオレット
23)を2重量%、ポリ塩化ビニル樹脂(分子量20,
000)を70重量%の割合でシクロヘキサノンに分散
したインキを用いて、素子Bの素子が作製されていない
面上にスピンコートしにて成膜し、風乾して1.5μm
の膜厚の蛍光体層を設けた。このようにして青色発光有
機EL装置を作製し、直流7Vの電圧を印加したとこ
ろ、蛍光体層から見える光の発光輝度は560cd/m
2 、発光効率は2.0(lm/W)、CIE色度座標は
X=0.15,Y=0.18の青色発光であることを確
認した。
【0069】[実施例3]実施例1と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、フルオロール7GAを2重量
%、ポリ塩化ビニル系樹脂(分子量20,000)を9
8重量%の割合でシクロヘキサノンに分散したインキを
用いて、素子Bの素子が作製されていない面上にスピン
コートしにて成膜し、風乾して6.5μmの膜厚の蛍光
体層を設けた。このようにして青色発光有機EL装置を
作製し、直流7Vの電圧を印加したところ、蛍光体層か
ら見える光の発光輝度は2570cd/m2 、発光効率
は9.6(lm/W)、CIE色度座標はX=0.2
4,Y=0.62の緑色発光であることを確認した。
【0070】[実施例4]実施例1で用いたのと同じ透
明支持基板を乾燥窒素ガスで乾燥して市販の蒸着装置
[日本真空技術社製]の基板ホルダーに固定し、モリブ
デン性の抵抗加熱ボートに正孔注入材料としてMTDA
TA、正孔輸送材料としてNPD、青色発光材料として
DPVBi、青色発光材料に添加する蛍光物質としてP
AVBi及びクマリン6、電子注入材料としてAlqを
それぞれ仕込み、陰極の電子注入性金属としてAl:L
i合金(3at%)をタングステン製フィラメントに装
着した。その後、真空槽を5×10-7torrまで減圧
後、10mm×60mmの範囲がベタ成膜できるような
マスクを介して、以下の手順で順次積層していった。な
お、電極から正孔注入層まで途中で真空を破らず一回の
真空引きで行った。まず正孔注入層としてMTDATA
を蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚300nm、
NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚20n
m順次蒸着した。次に青色発光層としてDPVBiを蒸
着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚25nmで蒸着
し、その中にPAVBiを蒸着速度0.003〜0.0
09nm/S、クマリン6を蒸着速度0.003〜0.
009nm/Sで順次同時蒸着して含有させた。次に電
子注入層としてAlqを蒸着速度0.1〜0.3nm/
S、膜厚20nmで蒸着した。陰極としては、Al:L
iペレットを加熱しAl:Li電極を蒸着形成した。膜
厚は200nmであった。このようにして作製された有
機EL素子に直流で7.0Vの電圧を印加したところ
6.0mA/cm2 の電流が流れた。発光輝度は100
0cd/m2 、発光効率は7.5(lm/W)、CIE
色度座標(JIS Z8701)はX=0.223,Y
=0.292であった。なお発光スペクトルは図8に示
したが、その半値幅は135nmであった。次にこの基
板上の電極(10mm×60mm)の周辺部にディスペ
ンサーにて、エポキシ系二液混合型接着剤(CIBA−
GEIGY社製アラルダイト)を1mm幅で一部間隙を
開けて塗布した。この上に25mm×75mm×1.1
mmのガラス板を貼り合わせ、接着剤を硬化させた。次
いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(住友スリーエム
社製フロリナート)を注射針にて先の硬化した接着剤の
隙間から注入した。次いで隙間にさらに先の接着剤を充
填し、先と同様に硬化させた(基板B)。次に、0.7
重量%のクマリン6、0.7重量%のベーシックバイオ
レット11、及び0.7重量%のローダミン6Gを含む
メラミン樹脂系顔料とポリ塩化ビニル系樹脂(分子量2
0,000)をシクロヘキサノンに溶かしたインキ(粘
度8,000cp、メラミン樹脂の濃度は固形分中43
%)を用い、基板Bの素子が作製されていない面上にス
ピンコートしにて成膜し、風乾して17μmの膜厚の蛍
光体層を得た。このようにして赤色発光有機EL装置を
作製し、直流7.0Vの電圧を印加したところ、蛍光体
層から見える光の発光輝度は270cd/m2 、発光効
率は2.1(lm/W)、CIE色度座標はX=0.6
3,Y=0.34の赤色発光であることを確認した。以
後、2週間大気下で保存しても輝度及び色度座標に全く
変化がなく、劣化と共に発生する黒点の発生もなく、均
一な発光を維持していた他、初期300cd/m2 で連
続駆動させたところ、3000時間経過後も顕著な輝度
の低下は見られなかった。
【0071】[実施例5]実施例4と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、銅フタロシアニン系顔料
(C.I.ピグメントブルー15:6)を28重量%、
ジオキサジン系顔料(C.I.ピグメントバイオレット
23)を2重量%、ポリ塩化ビニル樹脂(分子量20,
000)を70重量%の割合でシクロヘキサノンに分散
したインキを用いて、素子Bの素子が作製されていない
面上にスピンコートしにて成膜し、風乾して1.5μm
の膜厚の蛍光体層を設けた。このようにして青色発光有
機EL装置を作製し、直流7Vの電圧を印加したとこ
ろ、蛍光体層から見える光の発光輝度は310cd/m
2 、発光効率は2.3(lm/W)、CIE色度座標は
X=0.15,Y=0.18の青色発光であることを確
認した。
【0072】[実施例6]実施例4と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、フルオロール7GAを2重量
%、ポリ塩化ビニル系樹脂(分子量20,000)を9
8重量%の割合でシクロヘキサノンに分散したインキを
用いて、素子Bの素子が作製されていない面上にスピン
コートにて成膜し、風乾して6.5μmの膜厚の蛍光体
層を設けた。このようにして青色発光有機EL装置を作
製し、直流7Vの電圧を印加したところ、蛍光体層から
見える光の発光輝度は1120cd/m2 、発光効率は
8.4(lm/W)、CIE色度座標はX=0.24,
Y=0.62の緑色発光であることを確認した。
【0073】[実施例7]実施例1で用いたのと同じ透
明支持基板を乾燥窒素ガスで乾燥して市販の蒸着装置
[日本真空技術社製]の基板ホルダーに固定し、モリブ
デン製の抵抗加熱ボートに正孔注入材料として、MTD
ATA、正孔輸送材料としてNPD、青色発光材料とし
てDPVBi、青色発光材料に添加する蛍光物質として
PAVBi及びクマリン6、電子注入材料としてAlq
をそれぞれ仕込み、陰極の電子注入性金属としてAl:
Li合金(3at%)をタングステン製フィラメントに
装着した。その後、真空槽を5×10-7torrまで減
圧後、10mm×60mmの範囲がベタ成膜できるよう
なマスクを介して、以下の手順で順次積層していった。
なお、電極から正孔注入層まで途中で真空を破らず一回
の真空引きで行った。まず正孔注入層としてMTDAT
Aを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚300n
m,NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚2
0nm順次蒸着した。次に、青色発光層としてDPVB
iを蒸着速度0.1〜0.3nm/S、膜厚15nmで
蒸着し、その中にPAVBiを蒸着速度0.003〜
0.009nm/Sで同時蒸着して含有させた。次に、
青色発光層としてDPVBiを蒸着速度0.1〜0.3
nm/S,膜厚15nmで蒸着し、クマリン6を蒸着速
度0.003〜0.009nm/Sで同時蒸着して含有
させた。次に電子注入層としてAlqを蒸着速度0.1
〜0.3nm/S、膜厚20nmで蒸着した。陰極とし
ては、Al:Liペレットを加熱しAl:Li電極を蒸
着形成した。膜圧は200nmであった。このようにし
て作製した有機EL素子に直流で7.0Vの電圧を印加
したところ6.0mA/cm2 の電流が流れた。発光輝
度は1000cd/m2 、発光効率は7.5(lm/
W)、CIE色度座標(JIS Z8701)はX=
0.200,Y=0.330であった。なお発光スペク
トルは図9に示したが、その半値幅は95nmであっ
た。次に、この基板上の電極(10mm×60mm)の
周辺部にディスペンサーにて、エポキシ系二液混合型接
着剤(CIBA−GEIGY社製アラルダイト)を1m
m幅で一部間隙を開けて塗布した。この上に25mm×
75mm×1.1mmのガラス板を貼り合わせ、接着剤
を硬化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素
(住友スリーエム社製フロリナート)を注射針にて先の
硬化した接着剤の隙間から注入した。次いで隙間にさら
に先の接着剤を充填し、先と同様に硬化させた(基板
B)。次に、0.7重量%のクマリン6、0.7重量%
のベーシックバイオレット11、及び0.7重量%のロ
ーダミン6Gを含むメラミン樹脂系顔料とポリ塩化ビニ
ル系樹脂(分子量20,000)をシクロヘキサノンに
溶かしたインキ(粘度8,000cp、メラミン樹脂の
濃度は固形分中43%)を用い、基板Bの素子が作製さ
れていない面上にスピンコートにて成膜し、風乾して1
7μmの膜厚の蛍光体層を得た。このようにして赤色発
光有機EL装置を作製し、直流7.0Vの電圧を印加し
たところ、蛍光体層から見える光の発光輝度は270c
d/m2 、発光効率は2.1(lm/W)、CIE色度
座標はX=0.63,Y=0.34の赤色発光であるこ
とを確認した。以後、2週間大気下で保存しても輝度及
び色度座標に全く変化がなく、劣化と共に発生する黒点
の発生もなく、均一な発光を維持していた他、初期30
0cd/m2 で連続駆動させたところ、3000時間経
過後も顕著な輝度の低下は見られなかった。
【0074】[実施例8]実施例4と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、銅フタロシアニン系顔料
(C.I.ピグメントブルー15:6)を28重量%、
ジオキサジン系顔料(C.I.ピグメントバイオレット
23)を2重量%、ポリ塩化ビニル樹脂(分子量20,
000)を70重量%の割合でシクロヘキサノンに分散
したインキを用いて、素子Bの素子が作製されていない
面上にスピンコートにて成膜し、風乾して1.5μmの
膜厚の蛍光体層を設けた。このようにして青色発光有機
EL装置を作製し、直流7Vの電圧を印加したところ、
蛍光体層から見える光の発光輝度は310cd/m2
発光効率は2.3(lm/W)、CIE色度座標はX=
0.15,Y=0.18の青色発光であることを確認し
た。
【0075】[実施例9]実施例4と同様にして有機E
L素子を作製した。次に、フルオロール7GAを2重量
%、ポリ塩化ビニル系樹脂(分子量20,000)を9
8重量%の割合でシクロヘキサノンに分散したインキを
用いて、素子Bの素子が作製されていない面上にスピン
コートにて成膜し、風乾して6.5μmの膜厚の蛍光体
層を設けた。このようにして青色発光有機EL装置を作
製し、直流7Vの電圧を印加したところ、蛍光体層から
見える光の発光輝度は1120cd/m2 、発光効率は
8.4(lm/W)、CIE色度座標はX=0.24,
Y=0.62の緑色発光であることを確認した。
【0076】[比較例1]実施例1で用いたガラス基板
上に実施例1と同様に正孔注入材料としてMTDAT
A、NPD、青色発光材料としてDPVBi、青色発光
材料に添加する蛍光物質としてPAVBi、電子注入材
料としてAlq、電極としてAl:Li合金を用い蒸着
法により順次積層した。このようにして作製された素子
に直流7.0Vを印加したところ、2.0mA/cm2
の電流が流れた。発光輝度は160cd/m2 発光効率
は3.6(lm/W)であった。この際発光スペクトル
は図10に示すとおりであり、その半値幅は66nmで
あった。次に実施例1と同様の方法で上記の素子に蛍光
体層(赤)を塗り、直流7.0Vの電圧を印加したとこ
ろ、蛍光体層から見える光の発光輝度は32cd/
2、発光効率は0.721m/W、CIE色度座標は
X=0.63,Y=0.35の赤色発光であることを確
認した。
【0077】[比較例2]比較例1と同様の方法で有機
EL素子を作製した。次いで比較例1と同様な方法で、
カラーフィルタ層(青)を塗り、直流7.0Vの電圧を
印加したところ、カラーフィルタから見える光の発光輝
度は80cd/m2 、発光効率は1.8(lm/W)、
CIE色度座標はX=0.15,Y=0.18の青色発
光であることを確認した。
【0078】[比較例3]比較例1と同様の方法で有機
EL素子を作製した。次いで比較例2と同様な方法で、
蛍光体層(緑)を塗り、直流8Vの電圧を印加したとこ
ろ、蛍光体層から見える光の発光輝度は180cd/m
2 、発光効率は4.0(lm/W)、CIE色度座標は
X=0.24,Y=0.62の緑色発光であることを確
認した。
【0079】実施例1〜3、4〜6、7〜9、比較例1
〜3のそれぞれの場合の青色、緑色、赤色の発光効率を
表1に示す。すなわち、本発明の有機EL素子(実施例
1〜3、4〜6、7〜9)から三原色を発光させた場
合、従来の青色素子から発光させた場合と比べ、全ての
発光色に関して効率が高いことが明らかになった。
【0080】
【表1】
【0081】[実施例10]25mm×75mm×1.
1のガラス基板上に厚さ120nm、20Ω/□の透明
電極としてのITOを10mm×60mmの範囲におい
て4.5mmピッチ(4.0mm、1.0mmギャッ
プ)のストライプ上に成膜できるようなマスクを介し
て、スパッタリングにて成膜した。この基板をイソプロ
ピルアルコールで5分間超音波洗浄し、さらに純水中で
5分間超音波洗浄した後、UVイオン洗浄機(サムウコ
インターナショナル社製)にて基板温度150℃で20
分間洗浄した。この基板を窒素ガスで乾燥して、市販の
蒸着装置[日本真空技術社製]の基板ホルダーに固定
し、モリブデン製の抵抗加熱ボートに正孔注入材料とし
てMTDATA、NPD、青色発光材料としてDPVB
i、青色発光材料に添加する蛍光物質としてPAVB
i、緑色発光材料としてAlq、緑色発光材料に添加す
る蛍光物質としてクマリン6、電子注入材料としてAl
qをそれぞれ仕込み、陰極の電子注入性金属としてA
l:Li合金(3at%)をタングステン製フィラメン
トに装着した。その後、真空槽を5×10-7torrま
で減圧後、10mm×60mmの範囲がベタ成膜できる
ようなマスクを介して、以下の手順で順次積層していっ
た。まず正孔注入層としてMTDATAを蒸着速度0.
1〜0.3nm/S、膜厚300nm、NPDを蒸着速
度0.1〜0.3nm/S、膜厚20nm順次蒸着し
た。次に青色発光層としてDPVBiを蒸着速度0.1
〜0.3nm/S、膜厚25nmで蒸着し、その中にP
AVBiを蒸着速度0.003nm/S〜0.009n
m/Sの蒸着速度で同時蒸着して含有させた。次に緑色
発光層としてAlqを蒸着速度0.1〜0.3nm/
S、膜厚25nmで蒸着し、その中にクマリン6を蒸着
速度0.003〜0.009nm/Sの速度で同時蒸着
して含有させた。次に電子注入層としてAlqを蒸着速
度0.1〜0.3nm/S、膜厚20nmで蒸着した。
次に10mm×60mmの範囲において1.4mmのラ
イン、3.1mmストライプ上に成膜できるようなマス
クを介して、電極のパターンを成膜した。なおここで、
陰極が透明電極と直交し、かつ、それぞれの電極の端子
がとれるようにマスクを配置した。陰極としては、A
l:Liペレットを加熱しAl:Li電極を蒸着形成し
た。膜厚は200nmであった。次にこの基板上の電極
と透明電極の交差範囲(10mm×60mm)の周辺部
にディスペンサーにて、エポキシ系二液混合型接着剤
(CIBA−GEIGY社製アラルダイト)を1mm幅
で一部間隙を開けて塗布した。この上に25mm×75
mm×1.1mmのガラス板を貼り合わせ、接着剤を硬
化させた。次いで、窒素雰囲気下、フッ化炭化水素(住
友スリーエム社製フロリナート)を注射針にて先の硬化
した接着剤の隙間から注入した。次いで隙間にさらに先
の接着剤を充填し、先と同様に硬化させた(基板C)。
次に、0.7重量%のクマリン6、0.7重量%のベー
シックバイオレット11、及び0.7重量%のローダミ
ン6Gを含むメラミン樹脂系顔料とポリ塩化ビニル系樹
脂(分子量20,000)をシクロヘキサノンに溶かし
たインキ(粘度8,000cp、メラミン樹脂の濃度は
固形分中43%)を用い、基板Cの素子が作製されてい
ない面上に1.4mmライン、3.1mmギャップのス
トライプパターンが得られるスクリーン板を介して有機
EL素子の電極と位置合わせしてスクリーン印刷し、風
乾して17μmの膜厚の蛍光体層を得た。次に、銅フタ
ロシアニン系顔料(C.I.ピグメントブルー15:
6)を28重量%、ジオキサジン系顔料(C.I.ピグ
メントバイオレット23)を2重量%、ポリ塩化ビニル
樹脂(分子量20,000)を70重量%の割合でシク
ロヘキサノンに分散したインキを用いて、素子Bの素子
が作製されていない面上に1.4mmライン、3.1m
mギャップのストライプパターンが得られるスクリーン
板を介して有機EL素子の電極と位置合わせしてスクリ
ーン印刷し、風乾して1.5μmの膜厚のカラーフィル
タ層(青)を得た。次に、フルオロール7GAを2重量
%、ポリ塩化ビニル系樹脂(分子量20,000)を9
8重量%の割合でシクロヘキサノンに分散したインキを
用いて、1.4mmライン、3.1mmギャップのスト
ライプパターンが得られるスクリーン板を介し、有機E
L素子の電極と位置合わせしてスクリーン印刷し、風乾
して6.5μmの膜厚のカラーフィルタ層(緑)を得
た。このようにして、有機EL多色装置(ドットマトリ
クス型)を作製し、直流7.0Vの電圧を印加したとこ
ろ、電圧を印加した透明電極と電極の交差部分が発光
し、蛍光体層(緑)から見える光の蛍光体層から見える
光の発光輝度は2570cd/m2 、発光効率は8.2
(lm/W)、CIE色度座標はX=0.24,Y=
0.62で緑色の発光が出ていることを確認した。ま
た、カラーフィルタ(青)から見える光の輝度は570
cd/m2 、発光効率1.81(lm/W)、CIE色
度座標はX=0.15,Y=0.15で青色の発光が出
ていることを確認した。また、蛍光体層(赤)から見え
る光の発光輝度は570cd/m2 、発光効率は1.8
1(lm/W)、CIE色度座標はX=0.630,Y
=0.34であることを確認した。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、高
輝度,高効率及び長寿命の有機EL発光装置及び多色発
光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL発光装置の一実施形態を模式
的に示す断面図である。
【図2】本発明の有機EL発光装置の他の実施形態を模
式的に示す断面図である。
【図3】本発明の有機EL発光装置の他の実施形態を模
式的に示す断面図である。
【図4】本発明の有機EL発光装置の他の実施形態を模
式的に示す断面図である。
【図5】本発明の多色発光装置の一実施形態を模式的に
示す説明図である。
【図6】本発明の多色発光装置の他の実施形態を模式的
に示す断面図である。
【図7】実施例1で得られた有機EL素子の発光スペク
トルを示す説明図である。
【図8】実施例4で得られた有機EL素子の発光スペク
トルを示す説明図である。
【図9】実施例7で得られた有機EL素子の発光スペク
トルを示す説明図である。
【図10】比較例1で得られた有機EL素子の発光スペ
クトルを示す説明図である。
【図11】本発明における青緑色の意味をCIE色度座
標の領域を用いて示す説明図である。
【符号の説明】
1 有機EL素子 2 支持基板 3 蛍光体層 4 蛍光体保護層 5 接着層 6 封止手段 7 間隙 8 透明絶縁体層 9 カラーフィルタ(青) 10 透光性媒体 11 発光層を含む有機物層 12 透明電極(陽極) 13 電極(陰極) 20 色変換部材 21 遮光層 22 色変換層 30 有機EL発光部材 41 透光性支持基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、二つの電極の間に少なくと
    も発光層を有する有機物層を挟持した有機EL素子と、
    この有機EL素子からの発光を吸収して可視光の蛍光を
    発光する蛍光体層とを備えた有機EL発光装置におい
    て、有機EL素子が、発光スペクトルの半値幅が90n
    m以上であって青緑色系の発光をするものであり、かつ
    蛍光体層が赤色系の蛍光を発光するものであることを特
    徴とする有機EL発光装置。
  2. 【請求項2】 前記青緑色系発光有機EL素子の発光ス
    ペクトルが、470nm〜550nmの間に極大値を持
    つことを特徴とする請求項1に記載の有機EL発光装
    置。
  3. 【請求項3】 前記青緑色系発光有機EL素子の発光ス
    ペクトルが、赤色の補色を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の有機EL発光装置。
  4. 【請求項4】 前記有機EL素子が、二つの電極の間に
    複数の発光層を積層して有する有機物層を挟持してな
    り、少なくとも一層の発光層が青色発光をするととも
    に、少なくとも一つの発光層が緑色発光をするものであ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の有機EL発光装置。
  5. 【請求項5】 必要に応じて用いられる所定の支持部材
    上に平面的に分離配置した、青色カラーフィルタ層、緑
    色蛍光体層および赤色蛍光体層を有する色変換層と、請
    求項1〜4のいずれか1項に記載した有機EL素子とを
    有し、色変換層を構成する青色カラーフィルタ、緑色蛍
    光体層および赤色蛍光体層のそれぞれが、有機EL素子
    からの発光を透過または吸収発光して異なった可視光を
    発光し得るように、青色カラーフィルタ、緑色蛍光体層
    及び赤色蛍光体層と、有機EL素子の二つの電極とを対
    応して配設してなることを特徴とする多色発光装置。
  6. 【請求項6】 前記青色カラーフィルタに対応する有機
    EL素子が青緑色系発光有機EL素子であることを特徴
    とする請求項5に記載の多色発光装置。
JP9223958A 1997-08-20 1997-08-20 有機el発光装置及び多色発光装置 Pending JPH1167451A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9223958A JPH1167451A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 有機el発光装置及び多色発光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9223958A JPH1167451A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 有機el発光装置及び多色発光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1167451A true JPH1167451A (ja) 1999-03-09

Family

ID=16806369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9223958A Pending JPH1167451A (ja) 1997-08-20 1997-08-20 有機el発光装置及び多色発光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1167451A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001093661A (ja) * 1999-09-22 2001-04-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置及び電子装置
JP2001126864A (ja) * 1999-08-24 2001-05-11 Agilent Technol Inc 有機エレクトロルミネッセンス装置
KR20010077989A (ko) * 2000-01-27 2001-08-20 사토 히로시 박막표시장치
JP2001261658A (ja) * 2000-03-17 2001-09-26 Mitsubishi Chemicals Corp ジシアノピラジン系化合物、およびこれを用いた有機電界発光素子
JP2001297879A (ja) * 1999-12-22 2001-10-26 General Electric Co <Ge> 発光ディスプレイ及びその製造方法
JP2002184575A (ja) * 2000-12-11 2002-06-28 Tdk Corp 有機elディスプレイ装置
EP1121000A3 (en) * 2000-01-27 2002-11-13 General Electric Company Light source with organic layer and photoluminsecent layer
WO2004008812A1 (ja) * 2002-07-15 2004-01-22 Rohm Co., Ltd. フレキシブル有機エレクトロ・ルミネッセンス素子及びその製造方法並びに情報表示装置及び照明装置
KR100444498B1 (ko) * 2001-09-21 2004-08-16 엘지전자 주식회사 하이브리드 일렉트로 루미네센스 패널
WO2004112436A1 (ja) * 2003-06-13 2004-12-23 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. 有機elディスプレイとその製造方法
JP2006164566A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fuji Electric Holdings Co Ltd 多色発光デバイスおよびその製造方法
WO2006100957A1 (ja) * 2005-03-22 2006-09-28 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 色変換基板並びにその製造方法、及び発光装置
US7222981B2 (en) 2001-02-15 2007-05-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device and electronic device
JP2008209936A (ja) * 2008-03-27 2008-09-11 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法
US7728516B2 (en) 2003-06-13 2010-06-01 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Organic EL display
JP2011108477A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機elディスプレイ
WO2013073521A1 (ja) * 2011-11-18 2013-05-23 シャープ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびそれを用いた電子機器、並びに、有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
US9293483B2 (en) 1999-04-27 2016-03-22 Semiconductor Energy Laboratory Co. Ltd. Electronic device and electronic apparatus

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9293483B2 (en) 1999-04-27 2016-03-22 Semiconductor Energy Laboratory Co. Ltd. Electronic device and electronic apparatus
US9837451B2 (en) 1999-04-27 2017-12-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Electronic device and electronic apparatus
JP2001126864A (ja) * 1999-08-24 2001-05-11 Agilent Technol Inc 有機エレクトロルミネッセンス装置
JP2001093661A (ja) * 1999-09-22 2001-04-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd El表示装置及び電子装置
JP2001297879A (ja) * 1999-12-22 2001-10-26 General Electric Co <Ge> 発光ディスプレイ及びその製造方法
US6700322B1 (en) 2000-01-27 2004-03-02 General Electric Company Light source with organic layer and photoluminescent layer
KR20010077989A (ko) * 2000-01-27 2001-08-20 사토 히로시 박막표시장치
EP1121000A3 (en) * 2000-01-27 2002-11-13 General Electric Company Light source with organic layer and photoluminsecent layer
JP2001261658A (ja) * 2000-03-17 2001-09-26 Mitsubishi Chemicals Corp ジシアノピラジン系化合物、およびこれを用いた有機電界発光素子
JP2002184575A (ja) * 2000-12-11 2002-06-28 Tdk Corp 有機elディスプレイ装置
US7222981B2 (en) 2001-02-15 2007-05-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device and electronic device
KR100444498B1 (ko) * 2001-09-21 2004-08-16 엘지전자 주식회사 하이브리드 일렉트로 루미네센스 패널
WO2004008812A1 (ja) * 2002-07-15 2004-01-22 Rohm Co., Ltd. フレキシブル有機エレクトロ・ルミネッセンス素子及びその製造方法並びに情報表示装置及び照明装置
WO2004112436A1 (ja) * 2003-06-13 2004-12-23 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. 有機elディスプレイとその製造方法
US7728516B2 (en) 2003-06-13 2010-06-01 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Organic EL display
JP4552187B2 (ja) * 2004-12-02 2010-09-29 富士電機ホールディングス株式会社 多色発光デバイスおよびその製造方法
JP2006164566A (ja) * 2004-12-02 2006-06-22 Fuji Electric Holdings Co Ltd 多色発光デバイスおよびその製造方法
WO2006100957A1 (ja) * 2005-03-22 2006-09-28 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 色変換基板並びにその製造方法、及び発光装置
JP2008209936A (ja) * 2008-03-27 2008-09-11 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法
JP4620139B2 (ja) * 2008-03-27 2011-01-26 大日本印刷株式会社 カラーフィルタの製造方法
JP2011108477A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機elディスプレイ
WO2013073521A1 (ja) * 2011-11-18 2013-05-23 シャープ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびそれを用いた電子機器、並びに、有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3962436B2 (ja) 多色発光装置
JP3187695B2 (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JP4011649B2 (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JP2846571B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JP4493216B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法
JP3224352B2 (ja) 多色発光装置
JP3224237B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP4005749B2 (ja) 色変換膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2838063B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
WO1996025020A1 (fr) Dispositif emetteur de lumiere en plusieurs couleurs et procede de production de ce dispositif
JPH103990A (ja) 有機el発光装置
JP3304287B2 (ja) 有機el多色発光表示装置
JPH06203963A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子
JPH1167451A (ja) 有機el発光装置及び多色発光装置
WO2005101915A1 (ja) 電極基板及びその製造方法
JP3452343B2 (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JPH05101884A (ja) 有機エレクトロルミネツセンス素子の封止方法及びパターン化方法
JPH1012378A (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JPH1012380A (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JPH11279426A (ja) ローダミン系色素、色変換膜および有機エレクトロルミネッセンス素子
JPH08248276A (ja) 光ファイバーと有機el素子との結合構造
JP3508805B2 (ja) 多色発光装置およびその製造方法
JP3864009B2 (ja) エレクトロルミネッセンス表示装置
JPH07169569A (ja) 有機el素子およびその製造方法
JPH07119408B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090630