JP2008274000A - 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱硬化性樹脂組成物を、フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類をフェノール成分とするフェノール樹脂であって、重量平均分子量2000以上を有するフェノール樹脂と、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物とで構成する。前記フェノール樹脂は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であってもよい。前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物には、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン、これらのC2−4アルキレンオキシド付加体などが含まれる。
【選択図】なし
Description
(式中、R1はビフェニル誘導体、フェニレン誘導体、ナフタレン誘導体、ビフェニレン誘導体、フルオレン誘導体、ビスフェノールフルオレン誘導体のいずれかを表し、Xはハロゲン原子、水酸基、炭素数10以下のアルコキシル基のいずれかを表す。)
この文献には、前記フェノール系樹脂材料を得る代表的な製造方法において、まず、フェノール類(A)と芳香族類(B)を、酸触媒の存在下で縮合反応させて縮合体を得ること、縮合反応を行う場合、フェノール類(A)の使用量は、芳香族類(B)で表される化合物1モルに対して、通常0.3〜20モル、好ましくは0.4〜15モルであることが記載されている。
前記式(1)において、環Z1および環Z2がベンゼン環又はナフタレン環であり、n1およびn2がそれぞれ1又は2であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R2aおよびR2bが炭化水素基(アルキル基、アリール基など)であってもよい。
また、前記式(3)において、環Z1および環Z2がベンゼン環又はナフタレン環であり、R2aおよびR2bが、アルキル基又はアリール基であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R3aおよびR3bがC2−4アルキレン基であり、n1およびn2がそれぞれ0〜10であり、p1およびp2がそれぞれ1〜3であってもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フルオレン骨格を含む特定のフェノール樹脂とフルオレン骨格を有するエポキシ化合物(エポキシ樹脂)とで少なくとも構成されている。
前記フェノール樹脂は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類(非フルオレン系フェノール類)をフェノール成分とするフェノール樹脂(フルオレン骨格含有フェノール樹脂)であり、特定の分子量を有している。なお、このようなフェノール樹脂は、通常、フルオレン骨格を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とを、酸触媒の存在下で反応させることにより得られる樹脂(又は熱可塑性フェノール樹脂)、すなわち、ノボラック型フェノール樹脂(フルオレン骨格含有ノボラック型樹脂)であってもよい。
フェノール性水酸基を有するフルオレン類(単に、フルオレン類などということがある)は、フェノール性水酸基およびフルオレン骨格を有している限り、特に限定されないが、通常、下記式(1)で表される化合物であってもよい。
上記式(1)において、環Z1および環Z2で表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式炭化水素環(詳細には、少なくともベンゼン環を含む縮合多環式炭化水素環)などが挙げられる。縮合多環式炭化水素環に対応する縮合多環式炭化水素としては、縮合二環式炭化水素(例えば、インデン、ナフタレンなどのC8−20縮合二環式炭化水素、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素)、縮合三環式炭化水素(例えば、アントラセン、フェナントレンなど)などの縮合2乃至4環式炭化水素などが挙げられる。好ましい縮合多環式炭化水素としては、縮合多環式芳香族炭化水素(ナフタレン、アントラセンなど)が挙げられ、特にナフタレンが好ましい。なお、環Z1およびZ2はそれぞれ同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
好ましい置換基R2aおよびR2bは、アルキル基(例えば、C1−6アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、C5−8シクロアルキル基)、アリール基(例えば、C6−10アリール基)、アラルキル基(例えば、C6−8アリール−C1−2アルキル基)などの炭化水素基であり、特に、C1−4アルキル基(特にメチル基)、C1−4アルコキシ基、C6−8アリール基が好ましい。m1又はm2が2以上の場合、置換基R2aおよびR2bは、同一の環(環Z1又は環Z2)において、単独で又は2種以上組み合わせて置換していてもよい。また、異なる環Z1およびZ2に置換する置換基R2aおよびR2bは互いに同一又は異なっていてもよく、通常、同一であってもよい。
(1a)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類には、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレンなど]が含まれ、通常、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類又は9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、特に9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類を好適に使用できる。
9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9-フルオレニリデン)−ジ(1−ナフトール))など]などの置換基を有していてもよい9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン}、これらの9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシナフチル)フルオレン類)などが挙げられる。
フェノール類としては、前記フェノール性水酸基を有するフルオレン以外のフェノール類(又はフルオレン骨格を有しないフェノール類)が挙げられる。フェノール類は、置換基(アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基など)を有していてもよい。なお、フェノール類は、同一又は異なる置換基を有していてもよい。フェノール類において置換基の数は、例えば、0〜6(例えば、0〜4)、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2程度であってもよい。なお、フェノール類は、市販品を用いてもよく、当該分野で知られている公知の方法により調製することもできる。
上記式(2)において、基R3aおよびR3bとで表される炭化水素基しては、前記基R2aおよびR2bの項で例示の炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基、好ましくはC1−4アルキル基など)など]が挙げられる。基R3aおよびR3bは、通常、水素原子又はアルキル基(メチル基など)であってもよく、好ましくは水素原子であってもよい。また、メチロール基[すなわち、式(2)において、基−(CHR3aOH),基−(CHR3bOH)]の置換数p1およびp2は、p1+p2≧1を充足する限り特に限定されないが、通常、ヒドロキシル基や置換基R2a(又はR2b)の置換数及びその置換位置などに応じて、p1およびp2が、それぞれ1以上、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2、特に1であってもよい。特に、環Z1および環Z2がベンゼン環である場合、p1およびp2は、それぞれ、1〜2、特に1であってもよい。なお、置換数p1およびp2は、それぞれの環Z1およびZ2において、同一又は異なっていてもよく、通常、同一であってもよい。また、メチロール基は、同様に、ヒドロキシル基や置換基R2a(又はR2b)の置換数及びその置換位置に応じて、置換しており、例えば、環Z1および環Z2がベンゼン環であり、ヒドロキシル基(フェノール性水酸基)がフェニル基の4位(詳細には、フルオレンの9位に置換したベンゼン環の4位)に置換している場合、2位(フェノール性水酸基のオルト位)及び/又は3位(フェノール性水酸基のメタ位)、2位及び/又は3位と5位及び/又は6位とを組み合わせた置換位置などに置換していてもよく、好ましくは少なくとも3位に置換していてもよい。
前記フェノール樹脂は、通常、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体(単にメチロール体ということがある)と、フェノール類とを反応(通常、酸触媒の存在下で反応)させることにより製造できる。このような方法により、フェノール性水酸基を有するフルオレン類をフェノール成分としても、比較的高い分子量のフェノール樹脂を効率よく得ることができる。
フルオレン骨格を有するエポキシ化合物としては、下記式(3)で表される化合物(前記式(1)で表される化合物に対応するエポキシ化合物)などが挙げられる。
前記式(3)において、R4aおよびR4bで表されるアルキレン基としては、限定されないが、例えば、C2−4アルキレン基(エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブタン−1,2−ジイル基など)などが例示でき、特に、C2−3アルキレン基(特に、エチレン基、プロピレン基)が好ましい。なお、R4aおよびR4bは互いに同一の又は異なるアルキレン基であってもよいが、通常、同一のアルキレン基である。また、q1およびq2は、特に限定されないが、同一又は異なって、0〜15程度の範囲から選択でき、例えば、0〜12(例えば、1〜12)、好ましくは0〜8、さらに好ましくは0〜6、特に0〜4程度であってもよい。なお、q1(又はq2)が2以上の場合、ポリアルキレンオキシ基は、同一又は異種のアルコキシ基(例えば、エトキシ基とプロピレンオキシ基)が混在して構成されていてもよい。
試料(フェノール樹脂)を含むテトラヒドロフラン溶液(約5重量%溶液)を作成し、ゲル透過型クロマトグラフ(TOSOH製、「HLC−8020」)により、40℃の測定条件下、ポリスチレン換算で、重量平均分子量(Mw)を測定した。
示差走査熱量計(DSC、SII製、「DSC6220」)により、ガラス転移温度(Tg)を測定した。
リアクティブイオンエッチング装置(サムコ(株)製、ロードロック式RIE装置)を用いて、以下の条件でエッチングを行った。
Model RIE 200−L
気体:O2:SF6=5:30(sccm)
圧力:6Pa
出力:150W/24cmφ
時間:3min
そして、エッチングにより消失した膜の厚み(nm)をエッチング時間(分)で除した値を、耐ドライエッチング性[又はエッチング速度(nm/分)]として表示した。この値が小さいほど耐ドライエッチング性が高いことを示す。
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル株式会社製)454重量部と、p−ホルムアルデヒド86重量部と、溶媒としての水840重量部およびメタノール120重量部と、アルカリとしての水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)104重量部とを混合し、50℃にて攪拌しながら6時間反応させた。
合成例1において、オルトクレゾール130重量部に代えて、メタクレゾール130重量部を使用した以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、7,533であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.8であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、166℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
合成例1において、オルトクレゾール130重量部に代えて、パラクレゾール130重量部を使用した以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、6,079であり、分子量分布(Mw/Mn)は6.4であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、155℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
合成例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン454重量部を6,6’−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)(大阪ガスケミカル株式会社製、「ビスナフトールフルオレン」)540重量部に代えた以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、5,215であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.6であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、184℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
メタクレゾール(MCR)70重量部、パラクレゾール(PCR)30重量部、p−ホルムアルデヒド77重量部、水300重量部およびメタノール60重量部と、アルカリとしての水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)51重量部とを混合し、50℃にて攪拌しながら6時間反応させ、汎用のノボラック型フェノール樹脂(Mw=4899)を調製した。そして、得られた汎用ノボラック型フェノール樹脂100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成製)1000重量部に溶解し、コーティング組成物を得た。洗浄したシリコンウェハーをヘキサメチルジシラザンで処理した後、スピンコーターを用いて調製したコーティング組成物を乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で5分間加熱した。次いで、180℃で20分間加熱し、膜を得た。このようにして得られた膜のエッチング速度を測定した結果、36.3nm/分であった。
合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部、9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシフェニル)フルオレン(又はビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテル、BPEFG、大阪ガスケミカル(株)製)100重量部、及び硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン(TPP、ナカライ製)1重量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成製)200重量部に溶解させ、コーティング組成物を得た。洗浄したシリコンウェハーをヘキサメチルシラザンで処理した後、スピンコーターを用いて調製したコーティング組成物を乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で5分間加熱した。次いで、180℃で20分間加熱し、膜を得た。このようにして得られた膜のエッチング速度を測定した結果、33.1nm/分であった。比較例1で得られた膜のエッチング速度を100としたときのエッチング速度(以下、エッチングレートという)は、91であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例2で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は27.3nm/分であった。エッチングレートは、75であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例3で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は31.6nm/分であった。エッチングレートは、87であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例4で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は25.8nm/分であった。エッチングレートは、71であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
Claims (17)
- フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類をフェノール成分とするフェノール樹脂であって、重量平均分子量2000以上を有するフェノール樹脂と、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物とで構成された熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール樹脂が、重量平均分子量が3000以上であり、ガラス転移温度が100℃以上のノボラック型フェノール樹脂である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 式(1)において、環Z1および環Z2がベンゼン環又はナフタレン環であり、n1およびn2がそれぞれ1又は2であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R2aおよびR2bが炭化水素基である請求項3記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール性水酸基を有するフェノール類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−置換フェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール性水酸基を有するフルオレン類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール類がクレゾールである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール類の割合が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール樹脂が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フェノール樹脂が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であって、(i)フェノール性水酸基を有するフェノール類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンであり、(ii)フェノール類の割合が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.2〜3重量部であり、(iii)重量平均分子量3000以上であり、かつ(iv)ガラス転移温度が110℃以上である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 式(3)において、環Z1および環Z2がベンゼン環又はナフタレン環であり、R2aおよびR2bが、アルキル基又はアリール基であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R3aおよびR3bがC2−4アルキレン基であり、n1およびn2がそれぞれ0〜10であり、p1およびp2がそれぞれ1〜3である請求項11記載の熱硬化性樹脂組成物。
- フルオレン骨格を有するエポキシ化合物が、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC6−10アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン、およびこれらのC2−4アルキレンオキシド付加体から選択された少なくとも1種である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- エポキシ化合物の割合が、フェノール樹脂100重量部に対して5〜300重量部である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- さらに、硬化促進剤を含む請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物が硬化した硬化物。
- レジストのハードマスクに用いる請求項16記載の硬化物。
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