JP2008274000A - 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性や耐エッチング性に優れた熱硬化性樹脂組成物を得る。
【解決手段】熱硬化性樹脂組成物を、フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類をフェノール成分とするフェノール樹脂であって、重量平均分子量2000以上を有するフェノール樹脂と、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物とで構成する。前記フェノール樹脂は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であってもよい。前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物には、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン、これらのC2−4アルキレンオキシド付加体などが含まれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性やプラズマ耐性又は耐エッチング性などにおいて優れた熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物(例えば、ハードマスクなど)に関する。
一般にノボラック型フェノール樹脂は、成形品、積層品、シェルモールド、摩擦材、砥石、感光剤、感熱紙、感圧紙、半導体封止材用エポキシ樹脂の硬化剤などに使用されている。そして、近年のIT分野の急速な発展に伴い、高い耐熱性を有するノボラック型フェノール樹脂が渇望されている。
ノボラック型フェノール樹脂の耐熱性を向上させるため、ノボラックフェノール型フェノール樹脂に、フルオレン骨格などの剛直な骨格を導入することが知られている。例えば、特開2003−226727号公報(特許文献1)には、フェノール類(A)(フェノール、ナフトール類、ビスフェノールフルオレン型フェノール、クレゾールなどのアルキルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシン、カテコールなどの多価フェノール類、フェニルフェノール、アミノフェノールなど)及びフェノール類を除く芳香族類(B)を反応して得られる多芳香族類と、ヘテロ原子として窒素を含む複素環式化合物(C)とが、アルデヒド類(D)を介して縮合したフェノール系縮合体を含み、該芳香族類(B)が、下記式(1)で表される化合物である難燃性フェノール系樹脂材料が開示されている。
XCH−R−CHX (1)
(式中、Rはビフェニル誘導体、フェニレン誘導体、ナフタレン誘導体、ビフェニレン誘導体、フルオレン誘導体、ビスフェノールフルオレン誘導体のいずれかを表し、Xはハロゲン原子、水酸基、炭素数10以下のアルコキシル基のいずれかを表す。)
この文献には、前記フェノール系樹脂材料を得る代表的な製造方法において、まず、フェノール類(A)と芳香族類(B)を、酸触媒の存在下で縮合反応させて縮合体を得ること、縮合反応を行う場合、フェノール類(A)の使用量は、芳香族類(B)で表される化合物1モルに対して、通常0.3〜20モル、好ましくは0.4〜15モルであることが記載されている。
特に、フルオレン骨格を導入した例として、特開2004−339499号公報(特許文献2)には、フルオレン骨格を有する樹脂と、添加剤とを含有する組成物が開示されている。この文献には、フルオレン骨格を有する樹脂として、フェノール系樹脂が記載されており、フェノール系樹脂の製造において、ビスフェノールフルオレン類と共に、共縮合成分、例えば、フェノール類(フェノール、クレゾールなどのC1−4アルキル−フェノール、レゾルシンなどのジヒドロキシベンゼンなど)、尿素、グアナミン類、メラミン類などを併用してもよいこと、ビスフェノールフルオレン類と共縮合成分との割合は、前者/後者(モル比)=100/0〜5/95、好ましくは100/0〜10/90、さらに好ましくは100/0〜20/80程度であってもよいことが記載されている。
これらの文献の記載のフェノール樹脂では、フルオレン骨格が導入されているものの、耐熱性やプラズマ耐性などの特性において未だ十分ではないため、これらの特性のさらなる向上が望まれている。また、前記のようなフルオレン骨格を有するビスフェノール類を慣用の方法を用いて縮合させると、得られるノボラック型フェノール樹脂の分子量を十分に大きくすることができない(例えば、重量平均分子量でせいぜい1000程度)ためか、フルオレン骨格を導入できても、分子量が小さく、実用的ではなかった。
特開2003−226727号公報(特許請求の範囲、段落番号[0022]、段落番号[0045]) 特開2004−339499号公報(特許請求の範囲、段落番号[0068]〜[0071])
従って、本発明の目的は、耐熱性やプラズマ耐性又は耐エッチング性に優れた熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、フェノール樹脂とエポキシ化合物(又はエポキシ樹脂)とで構成された熱硬化性樹脂組成物において、前記フェノール樹脂およびエポキシ樹脂をいずれもフルオレン骨格を有する特定の化合物で構成することにより、耐熱性およびプラズマ耐性において優れた熱硬化性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類をフェノール成分とするフェノール樹脂であって、重量平均分子量2000以上を有するフェノール樹脂と、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物とで構成されている。
前記熱硬化性樹脂組成物において、前記フェノール樹脂は、重量平均分子量が3000以上であり、ガラス転移温度が100℃以上のノボラック型フェノール樹脂であってもよい。
また、前記フェノール樹脂において、フェノール性水酸基を有するフルオレン類は、下記式(1)で表される化合物であってもよい。
Figure 2008274000

(式中、環ZおよびZは芳香族炭化水素環、R1a、R1b、R2aおよびR2bは同一又は異なって置換基を示す。k1およびk2は同一又は異なって0〜4の整数を示し、m1およびm2はそれぞれ0又は1以上の整数、n1およびn2はそれぞれ0又は1以上の整数を示す。ただし、n1+n2≧1である。)
前記式(1)において、環Zおよび環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、n1およびn2がそれぞれ1又は2であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R2aおよびR2bが炭化水素基(アルキル基、アリール基など)であってもよい。
また、前記式(1)において、n1およびn2がそれぞれ1であり、環Zおよび環Zのそれぞれにおいて、ヒドロキシル基に対してオルト位およびパラ位に位置する3つの炭素原子が、無置換の炭素原子とR2aおよびR2bにより置換された炭素原子とで構成されていてもよい。このようなフルオレン類を使用すると、フルオレン類の過度のポリメチロール化を抑制できるためか、効率よく高分子量のフェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)を調製しやすい。
代表的な前記フェノール性水酸基を有するフルオレン類には、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン)、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン)などが含まれる。前記フェノール性水酸基を有するフルオレン類は、特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−置換フェニル)フルオレン[又はフェニル基の3位が置換された9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロアルキルフェニル)フルオレン、及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリールフェニル)フルオレンから選択された少なくとも1種]、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンであってもよく、特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンであってもよい。
また、前記フェノール類は、例えば、クレゾールであってもよい。
前記フェノール成分において、フェノール類の割合は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.1〜10重量部程度であってもよい。
前記フェノール樹脂は、通常、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であってもよい。
代表的な熱硬化性樹脂組成物において、前記フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であって、(i)フェノール性水酸基を有するフェノール類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンであり、(ii)フェノール類の割合が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.2〜3重量部であり、(iii)重量平均分子量3000以上であり、かつ(iv)ガラス転移温度が110℃以上であるフェノール樹脂であってもよい。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物において、前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、例えば、下記式(3)で表される化合物であってもよい。
Figure 2008274000
(式中、R4aおよびR4bは同一又は異なってアルキレン基、q1およびq2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、Z、Z、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、n1、n2は前記と同じ。)
また、前記式(3)において、環Zおよび環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、R2aおよびR2bが、アルキル基又はアリール基であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R3aおよびR3bがC2−4アルキレン基であり、n1およびn2がそれぞれ0〜10であり、p1およびp2がそれぞれ1〜3であってもよい。
代表的には、前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物が、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC6−10アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン、およびこれらのC2−4アルキレンオキシド付加体から選択された少なくとも1種であってもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、前記エポキシ化合物の割合は、前記フェノール樹脂100重量部に対して5〜300重量部程度であってもよい。また、前記熱硬化性樹脂組成物は、さらに、硬化促進剤(ホスフィン類など)を含んでいてもよい。
また、本発明には、前記熱硬化性樹脂組成物が硬化した硬化物も含まれる。
このような硬化物(又は前記熱硬化性樹脂組成物)は、プラズマ耐性又は耐エッチング性(例えば、耐ドライエッチング性)に優れているため、前記硬化物(又は前記熱硬化性樹脂組成物)は、レジストのハードマスクに用いる硬化物(又は熱硬化性樹脂組成物)であってもよい。
なお、本明細書において、化合物名などの「類」とは、「置換基を有さない」場合と「置換基を有する」場合とを含み、「置換基を有していてもよい」ことを意味する場合がある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂の双方がフルオレン骨格を有する特定の化合物で構成されているため、従来のフェノール樹脂およびエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物などに比べて、耐熱性やプラズマ耐性又は耐エッチング性に優れている。特に、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、プラズマ耐性に優れているため、レジストのハードマスクに好適に使用できる。
<熱硬化性樹脂組成物>
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フルオレン骨格を含む特定のフェノール樹脂とフルオレン骨格を有するエポキシ化合物(エポキシ樹脂)とで少なくとも構成されている。
[フェノール樹脂]
前記フェノール樹脂は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類(非フルオレン系フェノール類)をフェノール成分とするフェノール樹脂(フルオレン骨格含有フェノール樹脂)であり、特定の分子量を有している。なお、このようなフェノール樹脂は、通常、フルオレン骨格を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とを、酸触媒の存在下で反応させることにより得られる樹脂(又は熱可塑性フェノール樹脂)、すなわち、ノボラック型フェノール樹脂(フルオレン骨格含有ノボラック型樹脂)であってもよい。
(フェノール性水酸基を有するフルオレン類)
フェノール性水酸基を有するフルオレン類(単に、フルオレン類などということがある)は、フェノール性水酸基およびフルオレン骨格を有している限り、特に限定されないが、通常、下記式(1)で表される化合物であってもよい。
Figure 2008274000
(式中、環ZおよびZは芳香族炭化水素環、R1a、R1b、R2aおよびR2bは同一又は異なって置換基を示す。k1およびk2は同一又は異なって0〜4の整数を示し、m1およびm2はそれぞれ0又は1以上の整数、n1およびn2はそれぞれ0又は1以上の整数を示す。ただし、n1+n2≧1である。)
上記式(1)において、環Zおよび環Zで表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、縮合多環式炭化水素環(詳細には、少なくともベンゼン環を含む縮合多環式炭化水素環)などが挙げられる。縮合多環式炭化水素環に対応する縮合多環式炭化水素としては、縮合二環式炭化水素(例えば、インデン、ナフタレンなどのC8−20縮合二環式炭化水素、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素)、縮合三環式炭化水素(例えば、アントラセン、フェナントレンなど)などの縮合2乃至4環式炭化水素などが挙げられる。好ましい縮合多環式炭化水素としては、縮合多環式芳香族炭化水素(ナフタレン、アントラセンなど)が挙げられ、特にナフタレンが好ましい。なお、環ZおよびZはそれぞれ同一の又は異なる環であってもよく、通常、同一の環であってもよい。
好ましい環ZおよびZには、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれ、特にナフタレン環が好ましい。
基R1aおよびR1bで表される置換基としては、特に限定されず、シアノ基、炭化水素基(例えば、アルキル基など)などであってもよく、通常、アルキル基である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基(例えば、C1−4アルキル基、特にメチル基)などが例示できる。基R1aおよびR1bは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、k1(又はk2)が2以上である場合、基R1a(又はR1b)は、同一のベンゼン環において、それぞれ、異なっていてもよく、同一であってもよい。
なお、フルオレン骨格を構成するベンゼン環に対する基R1a(又はR1b)の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数k1およびk2は、0又は1、特に0である。なお、置換数k1及びk2は、異なっていてもよいが、通常、同一である。
環Zおよび環Zに置換するヒドロキシル基の置換数n1およびn2は、n1+n2≧1を充足する限り特に限定されないが、通常、n1およびn2が、それぞれ1以上、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2、特に1であってもよい。特に、環Zおよび環Zがベンゼン環である場合、n1およびn2は、それぞれ、1〜2、特に1であってもよい。なお、ヒドロキシル基の置換数n1およびn2は、それぞれの環ZおよびZにおいて、同一又は異なっていてもよく、通常、同一である場合が多い。
なお、ヒドロキシル基の置換位置は、特に限定されず、環Zおよび環Zの適当な置換位置に置換していればよい。特に、環Zおよび環Zがベンゼン環である場合、ヒドロキシル基は、ベンゼン環がフルオレンに結合した位置に対して3位(又はメタ位)又は4位(又はパラ位)、特に4位(パラ位)に少なくとも置換している場合が多い。
環Z及び環Z(以下、これらをまとめて環Zということがある)に置換する置換基R2aおよびR2bとしては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1−20アルキル基、好ましくはC1−8アルキル基、さらに好ましくはC1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロへキシル基などのC5−10シクロアルキル基、好ましくはC5−8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5−6シクロアルキル基など)、アリール基[例えば、フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(又はトリル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基など)、ジメチルフェニル基(キシリル基)など)、ナフチル基などのC6−10アリール基、好ましくはC6−8アリール基、特にフェニル基など]、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6−10アリール−C1−4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1−4アルコキシ基など);アシル基(アセチル基などのC1−6アシル基など);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC1−4アルコキシカルボニル基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子など);ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;アミノ基;置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)などが挙げられる。
好ましい置換基R2aおよびR2bは、アルキル基(例えば、C1−6アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、C5−8シクロアルキル基)、アリール基(例えば、C6−10アリール基)、アラルキル基(例えば、C6−8アリール−C1−2アルキル基)などの炭化水素基であり、特に、C1−4アルキル基(特にメチル基)、C1−4アルコキシ基、C6−8アリール基が好ましい。m1又はm2が2以上の場合、置換基R2aおよびR2bは、同一の環(環Z又は環Z)において、単独で又は2種以上組み合わせて置換していてもよい。また、異なる環ZおよびZに置換する置換基R2aおよびR2bは互いに同一又は異なっていてもよく、通常、同一であってもよい。
置換基R2aおよびR2bの置換数m1およびm2は、それぞれ、環Zおよび環Zの種類などに応じて適宜選択でき、特に限定されず、例えば、0〜8、好ましくは0〜6(例えば、1〜5)、さらに好ましくは0〜4程度であってもよい。特に、環Zおよび環Zが、ベンゼン環である場合には、置換数m1およびm2は、ヒドロキシル基の置換数n1およびn2にもよるが、それぞれ、0〜3、好ましくは1〜2、特に1である。なお、置換数m1およびm2は、それぞれの環ZおよびZにおいて、同一又は異なっていてもよく、通常、同一である場合が多い。
なお、置換基R2aおよびR2bの置換位置は、特に限定されず、ヒドロキシル基の置換位置に応じて、適当な置換位置に置換していてもよいが、通常、ヒドロキシル基(すなわち、フェノール性水酸基、フェノール性ヒドロキシル基)に対してオルト位およびパラ位に位置する3つの炭素原子(すなわち、メチロールを置換しやすい炭素原子)のうち、少なくとも1つが無置換(すなわち、置換基が水素原子)である。
そして、特に、オルト位およびパラ位に位置する3つの炭素原子が、無置換の炭素原子とアルデヒド類(ホルムアルデヒドなど)が置換不可能な炭素原子(例えば、置換基(R2a又はR2b)などにより置換された炭素原子、フルオレンの9位と結合した炭素原子など)とで構成されているのが好ましい。代表的には、前記式(1)において、n1およびn2がそれぞれ1以上(例えば、1)であり、環Zおよび環Zのそれぞれにおいて、ヒドロキシル基に対してオルト位およびパラ位に位置する3つの炭素原子が、無置換の炭素原子とR2aおよびR2bにより置換された炭素原子とで構成されていてもよい。例えば、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類のうち、ヒドロキシル基を4位に有する場合には、3位に置換基を有し、かつ5位が無置換であるフルオレン類[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)フルオレンなど]が好ましい。
このような構成のフルオレン類を使用すると、メチロールによる架橋を抑制しつつ縮合できるためか、高分子量のフェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)をより一層調製しやすくなるようである。
代表的なフェノール性水酸基を有するフルオレン類には、例えば、(1)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類、(2)9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。
(1)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類
(1a)9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類には、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(トリヒドロキシフェニル)フルオレンなど]が含まれ、通常、9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類又は9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類、特に9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類を好適に使用できる。
9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスフェノールフルオレン)など]、置換基を有する9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(ビスクレゾールフルオレン)、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(シクロアルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C5−8シクロアルキル−モノヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アラルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ベンジルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリールC1−2アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]など}などが挙げられる。
9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、上記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類に対応するフルオレン類、例えば、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスカテコールフルオレン)など]、置換基を有する9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス(アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−5−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−6−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(ジC1−4アルキル−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリール−ジヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−5−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(C6−8アリール−ジヒドロキシフェニル)フルオレンなど]など}などが例示できる。
なお、ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類は、種々の合成方法、例えば、(a)塩化水素ガス及びメルカプトカルボン酸の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法(文献[J. Appl. Polym. Sci., 27(9), 3289, 1982]、特開平6−145087号公報、特開平8−217713号公報)、(b)酸触媒(及びアルキルメルカプタン)の存在下、9−フルオレノンとアルキルフェノール類とを反応させる方法(特開2000−26349号公報)、(c)塩酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させる方法(特開2002−47227号公報)、(d)硫酸及びチオール類(メルカプトカルボン酸など)の存在下、フルオレノン類とフェノール類とを反応させ、炭化水素類と極性溶媒とで構成された晶析溶媒で晶析させてビスフェノールフルオレンを製造する方法(特開2003−221352号公報)などを利用して製造できる。
また、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシフェニル)フルオレン類は、上記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類の製造方法において、フェノール類の代わりに、対応する多価アルコール類(ジヒドロキシフェノール類、トリヒドロキシフェノール類)を使用することにより製造できる。これらの方法のうち、特に、塩酸を使用する方法(c)、又は特定の晶析溶媒を使用する方法(d)を応用すると、より高収率でかつ高純度で生成物が得られる場合が多い。
(2)9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類
9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は6,6−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(6−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール))、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシナフチル)]フルオレン(又は5,5−(9-フルオレニリデン)−ジ(1−ナフトール))など]などの置換基を有していてもよい9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン}、これらの9,9−ビス(モノヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(ジ又はトリヒドロキシナフチル)フルオレン類)などが挙げられる。
なお、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレン類は、前記9,9−ビス(モノヒドロキシフェニル)フルオレン類の製造方法において、フェノール類の代わりに、ヒドロキシナフタレン類(例えば、ナフトール(1−ナフトール、2−ナフトール)などのナフトール類、ジヒドロキシナフタレンなどのポリヒドロキシナフタレン類)を使用することにより製造できる。
これらのフェノール性水酸基を有するフルオレン類は、単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
好ましいフェノール性水酸基を有するフルオレン類には、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−置換フェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロアルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリールフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンなどが含まれ、特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)フルオレン[特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(ビスクレゾールフルオレン)などの9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン]、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンが好ましい。
特に、9,9−ビス(アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどの環Zおよび環Zに炭化水素基を有するフルオレンは、環Zおよび環Zに無置換のフルオレン骨格を有するフルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン]を使用する場合に比べて、耐熱性を向上する点で有利である。また、9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンなどの環Zおよび環Zがナフタレン環などの縮合芳香族炭化水素環であるフルオレン類は、耐熱性の向上や屈折率の向上に加えて、さらに熱膨張性の低減を実現でき、寸法精度の向上に有利である。
(フェノール類)
フェノール類としては、前記フェノール性水酸基を有するフルオレン以外のフェノール類(又はフルオレン骨格を有しないフェノール類)が挙げられる。フェノール類は、置換基(アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基など)を有していてもよい。なお、フェノール類は、同一又は異なる置換基を有していてもよい。フェノール類において置換基の数は、例えば、0〜6(例えば、0〜4)、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2程度であってもよい。なお、フェノール類は、市販品を用いてもよく、当該分野で知られている公知の方法により調製することもできる。
代表的なフェノール類には、例えば、モノフェノール類{例えば、フェノール、アルキルフェノール[クレゾール(o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール)、エチルフェノール(2−エチルフェノールなど)、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールなどのモノC1−20アルキルフェノール(例えば、モノC1−10アルキルフェノールなど);キシレノール(2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノールなど)などのジC1−10アルキルフェノールなど]、シクロアルキルフェノール(2−シクロヘキシルフェノールなど)、アリールフェノール(o−フェニルフェノールなど)、アルコキシフェノール(o−メトキシフェノールなどのアニソール類など)、アミノフェノールなどの置換基を有するフェノール;ナフトール類[例えば、ナフトール(α−ナフトール、β−ナフトールなど)、アルキルナフトール(メチルナフトール、エチルナフトール、ジメチルナフトール、プロピルナフトールなどのC1−4アルキルナフトールなど)など]など}、複数のフェノール性水酸基を有するフェノール類[例えば、ジヒドロキシベンゼン(カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン)、アルキル−ジヒドロキシベンゼン(ジヒドロキシトルエン、ジヒドロキシキシレンなどのモノ又はジC1−6アルキル−ジヒドロキシベンゼンなど)、アリール−ジヒドロキシベンゼン(2,3−ジヒドロキシビフェニル、3,4−ジヒドロキシビフェニルなどのC6−8アリール−ジヒドロキシベンゼンなど)、アルコキシ−ジヒドロキシベンゼン(3−メトキシカテコールなどのモノ又はジC1−6アルコキシ−ジヒドロキシベンゼンなど)、トリヒドロキシベンゼン類(ピロガロール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログルシノールなど)などの多価フェノール類;ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)など]などが挙げられる。
これらのフェノール類は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらのフェノール類の中でも、フェノール、アルキルフェノールなどのモノフェノール類が好ましく、特にクレゾールなどの置換フェノール類が好ましい。
フェノール成分において、フェノール類の割合は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して、0.01〜100重量部(例えば、0.05〜50重量部)の範囲から選択でき、例えば、0.05〜15重量部(例えば、0.1〜10重量部)、好ましくは0.15〜5重量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部(例えば、0.25〜2重量部)程度であり、通常0.1〜1.5重量部(例えば、0.2〜1重量部)程度であってもよい。本発明では、上記のような割合でフェノール性水酸基を有するフルオレン類を使用しても、高分子量(例えば、重量平均分子量2000以上)のフェノール樹脂を得ることができる。
前記フェノール樹脂(通常、ノボラック型フェノール樹脂)の重量平均分子量は、通常2000以上(例えば、2200〜50000程度)の範囲から選択でき、例えば、2500以上(例えば、2700〜40000程度)、好ましくは3000以上(例えば、3200〜30000程度)、さらに好ましくは3300〜25000(例えば、3500〜20000程度)であり、通常3000〜15000(例えば、3500〜12000)程度であってもよい。
また、前記フェノール樹脂の多くは、比較的高分子量の樹脂で構成されており、例えば、前記フェノール樹脂において、重量平均分子量1000以下の成分(フェノール樹脂)の割合は、前記フェノール樹脂全体に対して、20重量%以下(例えば、0.1〜17重量%程度)、好ましくは15重量%以下(例えば、0.5〜12重量%程度)、さらに好ましくは10重量%以下(例えば、1〜8重量%程度)、特に7重量%以下(例えば、1.5〜5重量%程度)であってもよく、通常2〜15重量%(例えば、3〜10重量%)程度であってもよい。
なお、重量平均分子量は、通常、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定でき、所定の条件(例えば、ポリスチレン換算など)で測定可能である。
なお、前記フェノール樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、例えば、1〜7(例えば、1.1〜6)、好ましくは1.2〜6.5(例えば、1.5〜6)、さらに好ましくは1.5〜5.5(例えば、1.7〜5)程度であってもよく、2.5以下(例えば、1.2〜2.2、好ましくは1.5〜2程度)とすることもできる。
また、前記フェノール樹脂は、フルオレン骨格を有しているとともに高分子量であるため、通常、耐熱性が高い。例えば、前記フェノール樹脂のガラス転移温度は、例えば、90℃以上(例えば、95〜250℃程度)、好ましくは100℃以上(例えば、105〜230℃程度)、さらに好ましくは110℃以上(例えば、115〜220℃程度)、特に120℃以上(例えば、125〜200℃程度)であってもよく、通常110〜210℃(例えば、120〜190℃)程度であってもよい。
このようなフェノール樹脂は、前記フェノール成分を縮合成分とするフェノール樹脂(通常、ノボラック型フェノール樹脂)であり、前記フェノール成分とアルデヒド類との反応物である。そして、このようなフェノール樹脂は、通常、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが縮合[通常、酸触媒の存在下(又は酸性条件下)で縮合]した縮合物であり、後述するように、フェノール成分とアルデヒド類とを段階的に(二段階で)反応させる特定の方法により効率よく得ることができる。なお、前記メチロール体は、メチロール基を有している限り、少なくとも一部において、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体が互いに縮合した縮合物(又は予備縮合物又は縮合ユニット、例えば、重量平均重合度2〜5、好ましくは2〜3程度の縮合物)を形成していてもよい。通常、前記メチロール体は、単量体である場合が多い。
代表的なメチロール体には、下記式(2)で表される化合物(すなわち、前記式(1)で表されるフルオレン類に少なくとも1つのメチロール基が置換した化合物)などが含まれる。
Figure 2008274000
(式中、R3aおよびR3bは同一又は異なって水素原子又は炭化水素基を示し、p1およびp2はそれぞれ0又は1以上の整数を示す。ただし、p1+p2≧1である。環Z、環Z、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、n1およびn2は前記と同じ。)
上記式(2)において、基R3aおよびR3bとで表される炭化水素基しては、前記基R2aおよびR2bの項で例示の炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基、好ましくはC1−4アルキル基など)など]が挙げられる。基R3aおよびR3bは、通常、水素原子又はアルキル基(メチル基など)であってもよく、好ましくは水素原子であってもよい。また、メチロール基[すなわち、式(2)において、基−(CHR3aOH),基−(CHR3bOH)]の置換数p1およびp2は、p1+p2≧1を充足する限り特に限定されないが、通常、ヒドロキシル基や置換基R2a(又はR2b)の置換数及びその置換位置などに応じて、p1およびp2が、それぞれ1以上、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2、特に1であってもよい。特に、環Zおよび環Zがベンゼン環である場合、p1およびp2は、それぞれ、1〜2、特に1であってもよい。なお、置換数p1およびp2は、それぞれの環ZおよびZにおいて、同一又は異なっていてもよく、通常、同一であってもよい。また、メチロール基は、同様に、ヒドロキシル基や置換基R2a(又はR2b)の置換数及びその置換位置に応じて、置換しており、例えば、環Zおよび環Zがベンゼン環であり、ヒドロキシル基(フェノール性水酸基)がフェニル基の4位(詳細には、フルオレンの9位に置換したベンゼン環の4位)に置換している場合、2位(フェノール性水酸基のオルト位)及び/又は3位(フェノール性水酸基のメタ位)、2位及び/又は3位と5位及び/又は6位とを組み合わせた置換位置などに置換していてもよく、好ましくは少なくとも3位に置換していてもよい。
なお、前記式(2)において、Z、Z、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、n1およびn2は前記と同じである。すなわち、前記式(2)で表される化合物は、前記式(1)で表されるフルオレン類に対応しており、前記フルオレン類の環Z及び/又は環Zに、少なくとも1つのメチロール基が置換した化合物である。また、好ましい環、基、置換数なども前記と同様である。
代表的な前記式(2)で表される化合物としては、例えば、9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類、9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類などが含まれる。
9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、9,9−ビス(モノメチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類(前記式(2)において、環Zおよび環Zがベンゼン環であり、p1およびp2が1である化合物){例えば、9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロールフェニル)フルオレンなど]、置換基を有する9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン{例えば、9,9−ビス(メチロール−アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−メチロールフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−エチル−3−メチロールフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ヒドロキシ−2−メチル−4−メチロールフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(メチロール−C1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2,6−ジメチル−3−メチロールフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(メチロール−ジC1−4アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(メチロール−シクロアルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル−3−メチロール−フェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(メチロール−C5−8シクロアルキル−モノヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(メチロール−アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−フェニル−3−メチロールフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(メチロール−C6−8アリール−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(メチロール−アラルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−ベンジル−3−メチロール−フェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(メチロール−C6−8アリールC1−2アルキル−ヒドロキシフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(モノメチロール−モノヒドロキシフェニル)フルオレン類;これらの9,9−ビス(モノメチロール−モノヒドロキシフェニル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(モノメチロール−ポリヒドロキシフェニル)フルオレン類(例えば、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−2−メチロールフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−5−メチロールフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4−ジヒドロキシ−6−メチロールフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノメチロール−ジヒドロキシフェニル)フルオレン類(前記式(2)において、n1およびn2が1である化合物)など}、これらの9,9−ビス(モノメチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリメチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類(前記式(2)において、環Zおよび環Zがベンゼン環であり、p1およびp2がそれぞれ2以上である化合物)などが含まれる。
9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(モノメチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類{例えば、9,9−ビス[6−(2−ヒドロキシ1−メチロール−ナフチル)]フルオレン、9−ビス[6−(2−ヒドロキシ3−メチロール−ナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシ−6−メチロールナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−ヒドロキシ−8−メチロールナフチル)]フルオレンなどの置換基を有していてもよい9,9−ビス(モノメチロール−モノヒドロキシナフチル)フルオレン、これらの9,9−ビス(モノメチロール−モノヒドロキシナフチル)フルオレンに対応する9,9−ビス(モノメチロール−ポリヒドロキシナフチル)フルオレン類など}、これらの9,9−ビス(モノメチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応する9,9−ビス(ポリメチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類などが挙げられる。
また、前記式(2)で表される化合物には、これらの9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類および9,9−ビス(メチロール−ヒドロキシナフチル)フルオレン類に対応し、p1=p2でない化合物(例えば、p1=1かつp2=0、p1=1かつp2=2など)も含まれる。このようなメチロール基の置換数p1又はp2は、前記フルオレン類と反応させるアルデヒド類の割合を適宜調整することにより調整できる。
好ましい前記式(2)で表される化合物には、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロールフェニル)フルオレン類[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−シクロアルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−アリールフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(モノメチロール−ヒドロキシフェニル)フルオレン類が含まれ、特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−アルキルフェニル)フルオレン[特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−メチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−C1−4アルキルフェニル)フルオレン]が好ましい。
(フェノール樹脂の製造方法)
前記フェノール樹脂は、通常、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体(単にメチロール体ということがある)と、フェノール類とを反応(通常、酸触媒の存在下で反応)させることにより製造できる。このような方法により、フェノール性水酸基を有するフルオレン類をフェノール成分としても、比較的高い分子量のフェノール樹脂を効率よく得ることができる。
フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類とアルデヒド類とを反応(メチロール化反応)させて得ることができる。このようなメチロール化反応は、通常、塩基触媒の存在下(アルカリ条件下)で行うことができる。なお、「メチロール体」とは、メチロール基(又はヒドロキシメチル基)の置換体を意味し、メチロール基は、アルキル基などで置換された置換メチロール基(例えば、1−ヒドロキシエチル基などのアルキル置換メチロール基など)であってもよい。
アルデヒド類としては、特に制限されず、アルカナール(例えば、アセトアルデヒドなど)などを使用してもよいが、通常、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド源を好適に使用できる。アルデヒド類は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。なお、アルデヒド類は、溶液(例えば、ホルムアルデヒド水溶液(ホルマリンなど))として使用してもよい。また、アルデヒド類は、当該分野で知られている公知の方法により調製することもできる。なお、メチロール化反応に使用するフルオレン類の純度は、特に限定されないが、通常、95重量%以上、好ましくは99重量%以上であってもよい。
メチロール体の調製において用いるアルデヒド類の割合は、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1モルに対して、ホルミル基(HCO−)又はメチロール基換算で、例えば、0.1〜100モル、好ましくは0.5〜50モル、さらに好ましくは1〜30モル、特に1.5〜20モル程度であってもよい。特に、アルデヒド類の割合は、前記フルオレン類のフェノール性水酸基1モルに対して、ホルミル基(HCO−)又はメチロール基換算で、例えば、0.3〜30モル(例えば、0.5〜20モル)、好ましくは0.7〜15モル(例えば、0.8〜10モル)、さらに好ましくは1モル以上(例えば、1.1〜8モル程度)であってもよく、通常1〜7モル(例えば、1.1〜5モル)程度であってもよい。
なお、好ましいメチロール体は、前記フルオレン類のポリメチロール体(すなわち、フルオレン類1モルあたり平均2以上のメチロール基が置換した化合物)で構成されている。このようなポリメチロール体は、フルオレン類の種類に応じて上記アルデヒド類の割合を調整する(例えば、フルオレン類のフェノール性水酸基1モルに対してアルデヒド類を1モル以上用いる)ことにより調製することができる。このようなポリメチロール体のなかでも、特に、フェノール類との反応により高分子量のフェノール樹脂を得るという観点からは、ジメチロール体で少なくとも構成されているのが好ましい。例えば、前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−置換フェニル)フルオレン類は、2つのフェノール性水酸基に対するオルト位が置換された化合物であるため、アルデヒド類を過剰に用いて反応させると、ポリメチロール化(テトラメチロール化など)させることなく、効率よくジメチロール体として生成物が得られる。メチロール体(モノメチロール体とポリメチロール体の総量)において、ポリメチロール体(例えば、ジメチロール体)の割合は、例えば、50モル%以上(例えば、55〜100モル%程度)、好ましくは60モル%以上(例えば、65〜99モル%程度)、さらに好ましくは70モル%以上(例えば、75〜98モル%程度)、特に80モル%以上(例えば、85〜95モル%程度)であってもよい。
また、前記のようにメチロール体は、少なくとも一部において互いに縮合した縮合物(オリゴマー)であってもよい。
メチロール化反応において、塩基性触媒(塩基触媒)としては、特に限定されず、金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物など)、金属炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属炭酸(水素)塩など)、アンモニアなどの無機塩基;アミン類[例えば、第1〜3級アミン類(メチルアミン、トリエチルアミンなどのモノ乃至トリアルキルアミン、アニリン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族第1〜3級アミン)などのモノアミン類、ヘキサメチレンテトラミンなどのポリアミン類など]、カルボン酸金属塩(酢酸ナトリウム、酢酸カルシウムなどの酢酸アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩など)などの有機塩基などが例示できる。塩基触媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
塩基触媒の使用割合は、例えば、前記フルオレン類100重量部に対して、0.1〜50重量部(例えば、0.3〜20重量部)、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部程度であってもよい。
なお、メチロール化反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、特に限定されず、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール、シクロヘキサノールなど)、ケトン類(アセトン、ジイソプロピルケトンなどのアルキルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(ジイソプロピルエーテルなどのジアルキルエーテル、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類)、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテルなど)、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類(メチルセロソルブアセテートなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、ニトリル類、セロソルブ類、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド類、炭化水素類[脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタンなど)、脂環族炭化水素(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレンなど)など]などが挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
溶媒の使用量は、特に限定されず、前記フルオレン類1重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは0.5〜50重量部、さらに好ましくは1〜10重量部程度であってもよい。
メチロール化反応において、反応温度は、例えば、0〜250℃、好ましくは20〜150℃、さらに好ましくは30〜100℃(例えば、40〜80℃)程度であってもよい。また、メチロール化反応時間は、例えば、30分〜48時間、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜10時間程度であってもよい。また、メチロール化反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧又は加圧下でおこなってもよい。
上記のようにしてフルオレン類のメチロール体を調製することができる。
また、前記メチロール体とフェノール類との反応(縮合反応)において、フェノール類の割合は、前記と同様の範囲から選択できる。なお、縮合反応において使用するフェノール類の純度は特に制限されないが、通常、95重量%以上であり、例えば、97重量%以上、好ましくは99重量%以上であってもよい。なお、縮合反応は、前記メチロール化反応により生成したメチロール体を用いて行うことができればよく、前記メチロール化反応終了後の反応物(例えば、溶媒を含む液状反応物など)をそのまま縮合反応に使用してもよく、反応終了後の反応物から分離(分離精製)したメチロール体を縮合反応に供してもよい。工程を簡略化するためには、メチロール化反応後の反応物をそのまま縮合反応に供する場合が多い。
なお、縮合反応は、通常、酸触媒の存在下(又は酸性条件下)で行うことができる。酸触媒としては、特に限定されず、無機酸[例えば、プロトン酸(硫酸、塩化水素(又は塩酸)、リン酸など)、ルイス酸(三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化亜鉛など)など]、有機酸{例えば、スルホン酸(メタンスルホン酸などのアルカンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのアレーンスルホン酸など)、脂肪族カルボン酸[例えば、アルカン酸(例えば、酢酸、シュウ酸などのアルカンモノ又はジカルボン酸)など]などのカルボン酸}などが挙げられる。これらの酸触媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
酸触媒の使用量は、酸触媒の種類やメチロール化反応に使用した塩基性触媒の使用量に応じて選択でき、例えば、前記フルオレン類1重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜8重量部、さらに好ましくは0.3〜7重量部程度であってもよく、通常0.1〜9重量部程度であってもよい。なお、縮合反応において、反応系に存在する酸触媒の割合(塩基性触媒の中和に使用された酸触媒を除く酸触媒の割合)は、前記フルオレン類1重量部に対して、例えば、0.001〜2重量部、好ましくは0.005〜1重量部、さらに好ましくは0.01〜0.1程度であってもよい。
縮合反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、前記例示の溶媒と同様の溶媒などが挙げられ、溶媒の使用量なども前記と同様の範囲から選択できる。なお、前記メチロール化反応終了後の反応物を縮合反応に用いる場合、メチロール化反応の溶媒をそのまま溶媒として用いてもよく、新たに溶媒を添加してもよい。
縮合反応において、反応温度は、例えば、0〜250℃、好ましくは20〜200℃、さらに好ましくは30〜150℃(例えば、50〜100℃)程度であってもよい。また、縮合反応時間は、例えば、30分〜48時間、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜10時間程度であってもよい。また、縮合反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧又は加圧下でおこなってもよい。
上記のような縮合反応によりフェノール樹脂が得られる。
なお、縮合反応終了後の反応混合物には、フェノール樹脂以外に、溶媒、触媒(塩基触媒、酸触媒など)、未反応成分(例えば、フェノール類など)などが含まれている。そのため、前記フェノール樹脂は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶などの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により縮合反応後の反応物から分離精製してもよい。
[フルオレン骨格を有するエポキシ化合物]
フルオレン骨格を有するエポキシ化合物としては、下記式(3)で表される化合物(前記式(1)で表される化合物に対応するエポキシ化合物)などが挙げられる。
Figure 2008274000
(式中、R4aおよびR4bは同一又は異なってアルキレン基、q1およびq2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、Z、Z、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、n1、n2は前記と同じ。)
前記式(3)において、R4aおよびR4bで表されるアルキレン基としては、限定されないが、例えば、C2−4アルキレン基(エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブタン−1,2−ジイル基など)などが例示でき、特に、C2−3アルキレン基(特に、エチレン基、プロピレン基)が好ましい。なお、R4aおよびR4bは互いに同一の又は異なるアルキレン基であってもよいが、通常、同一のアルキレン基である。また、q1およびq2は、特に限定されないが、同一又は異なって、0〜15程度の範囲から選択でき、例えば、0〜12(例えば、1〜12)、好ましくは0〜8、さらに好ましくは0〜6、特に0〜4程度であってもよい。なお、q1(又はq2)が2以上の場合、ポリアルキレンオキシ基は、同一又は異種のアルコキシ基(例えば、エトキシ基とプロピレンオキシ基)が混在して構成されていてもよい。
代表的なフルオレン骨格を有するエポキシ化合物(エポキシ樹脂)としては、例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシアリール)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−グリシジルオキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキル−グリシジルオキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノ又はジC6−8アリール−グリシジルオキシフェニル)フルオレンなど]などの9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン類;9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス[6−(2−グリシジルオキシナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(6−グリシジルオキシナフチル)]フルオレン、9,9−ビス[1−(5−グリシジルオキシナフチル)]フルオレンなど]などの9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン類}、9,9−ビス(ポリグリシジルオキシアリール)フルオレン類{例えば、9,9−ビス[3,4−ジ(グリシジルオキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4,5−トリ(グリシジルオキシ)フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス(ジ又はトリグリシジルオキシアリール)フルオレン}、これらの化合物に対応し、前記式(3)においてq1およびq2が1以上である化合物{例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシアルコキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アルキル−グリシジルオキシアルコキシフェニル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(アリールグリシジルオキシアルコキシフェニル)フルオレン[9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどの9,9−ビス(モノ又はジC6−8アリールグリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレンなど]、9,9−ビス(グリシジルオキシアルコキシナフチル)フルオレン[例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシナフチル)フルオレンなど]、9,9−ビス[ジ又はトリ(グリシジルオキシアルコキシ)フェニル]フルオレン[例えば、9,9−ビス[3,4−ジ(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[3,4,5−トリ(2−グリシジルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9,9−ビス[ジ又はトリ(グリシジルオキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン]などの前記式(3)においてq1およびq2が1である化合物;これらの化合物に対応し、前記式(3)においてq1およびq2が2以上である化合物[例えば、9,9−ビス{4−[2−(2−グリシジルオキシエトキシ)エトキシ]フェニル}フルオレンなどの9,9−ビス{[2−(2−グリシジルオキシC2−4アルコキシ)C2−4アルコキシ]フェニル}フルオレンなど]など}などが挙げられる。これらのフルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
これらのフルオレン骨格を有するエポキシ化合物のうち、特に、9,9−ビス(グリシジルオキシアリール)フルオレン類{例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン(例えば、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン)、9,9−ビス(アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン(例えば、9,9−ビス(モノ又はジC6−10アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン)、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレンなど}、9,9−ビス(グリシジルオキシアリール)フルオレン類のC2−4アルキレンオキシド付加体[例えば、9,9−ビス(グリシジルオキシC2−4アルコキシフェニル)フルオレンなど]などが好ましい。
これらのフルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、前記熱硬化性樹脂組成物において、前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、前記フェノール樹脂に対して反応性があるようである。そのため、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物は、前記フェノール樹脂の硬化剤として作用して互いに強固に結合し、フルオレン骨格を多く硬化物に導入できるためか、前記熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性や耐エッチング性に極めて優れた硬化物を得るのに有用である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物の割合は、用途などにもよるが、前記フェノール樹脂100重量部に対して、例えば、1〜1000重量部、好ましくは2〜500重量部、さらに好ましくは5〜300重量部(例えば、10〜200重量部)、特に30〜150重量部程度であってもよく、通常、50〜200重量部程度であってもよい。
なお、前記熱硬化性樹脂組成物は、さらに、硬化促進剤(又は硬化剤)を含んでいてもよい。このような硬化剤は、前記フェノール樹脂又は前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物に対する硬化剤であってもよく、前記フェノール樹脂および前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物の双方に対する硬化剤であってもよい。
硬化促進剤(又は硬化助剤)としては、アミン類{例えば、鎖状脂肪族アミン(エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの鎖状脂肪族ポリアミン)、環状脂肪族アミン[メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロへキシル)メタン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカンなどの単環式脂肪族ポリアミン、ノルボルナンジアミン、ヘキサメチレンテトラミンなどの縮合環式又は架橋環式ポリアミンなど]、芳香族又は芳香脂肪族アミン(キシリレンジアミンメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなど)など}、ホスフィン類[例えば、エチルホスフィン、プロピレンホスフィン、フェニルホスフィン、トリフェニルホスフイン、トリアルキルホスフィンなどの有機ホスフィン類(第1、第2、および第3ホスフィン類)など]、アミド化合物(ダイマー酸ポリアミドなど)、エポキシ化合物[例えば、エピクロロヒドリン、ジグリシジルエーテル、ポリオールポリグリシジルエーテル(ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなど)、ジグリシジルアニリン、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどのポリグリシジルエーテル類、エポキシ樹脂(エピ・ビス型エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリコール型エポキシ樹脂など)など]、プロトン酸(例えば、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸などの有機酸など)、酸無水物(無水フタル酸、テトラヒドロメチル無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水メチルナジック酸など)などが挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
代表的な硬化剤(又は硬化促進剤)には、アミン類、ホスフィン類などが挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物において、硬化剤(又は架橋剤)の割合は、種類にもよるが、前記フェノール樹脂およびフルオレン骨格を有するエポキシ化合物の総量100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは0.3〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜30重量部程度であってもよく、通常0.1〜20重量部(例えば、0.1〜10重量部)程度であってもよい。
なお、熱硬化性樹脂組成物は、後述するように、溶媒を含む組成物(コーティング組成物)であってもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、添加剤などを含んでいてもよい。添加剤としては、用途に応じて、例えば、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、耐衝撃改良剤、充填剤(又は補強剤)、分散剤、帯電防止剤、発泡剤、抗菌剤、滑剤などが挙げられる。これらの添加剤は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を保持できる範囲であれば、他の樹脂成分[例えば、フェノール樹脂(前記フェノール樹脂の範疇に属さないフェノール樹脂)、エポキシ樹脂(前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物の範疇に属さないエポキシ樹脂)などの熱硬化性樹脂など]を含んでいてもよい。
前記熱硬化性樹脂組成物は、前記のように、耐熱性や耐エッチング性に優れた硬化物を得るのに有用である。このような硬化物は、前記熱硬化性樹脂組成物を加熱することにより得ることができる。このような硬化物は、慣用の成形方法(圧縮成形法、トランスファー成形法など)を利用して成形でき、例えば、前記熱硬化性樹脂組成物を含む塗膜を加熱することにより得られる硬化膜(硬化塗膜)の形態であってもよい。前記塗膜は、例えば、前記熱硬化性樹脂組成物および溶媒を含むコーティング液(塗布液)を基板に塗布することにより形成してもよい。
コーティング液において、溶媒としては、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノールなど)、エーテル類(テトラヒドロフランなど)、グリコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど)、アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類(メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチル−1−アセテートなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなど)、エステル類(2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチルなど)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
前記コーティング液において、溶媒の割合は、例えば、前記フェノール樹脂および前記フルオレン骨格を有するエポキシ化合物1重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは0.3〜50重量部、さらに好ましくは0.5〜30重量部程度であってもよい。
前記基板としては、特に限定されず、金属、セラミック、ガラス、プラスチックなどで形成された基板であってもよく、半導体基板(シリコンウェハーなど)であってもよい。
なお、塗布後の塗膜には、必要に応じて乾燥処理を施してもよい。乾燥は、自然乾燥であってもよく、塗膜の加熱(例えば、加熱温度40〜120℃、好ましくは60〜110℃程度)などにより行ってもよい。
前記熱硬化性樹脂組成物(又は塗膜)の加熱において、加熱温度(又はポストベーク温度)としては、例えば、120〜300℃、好ましくは140〜250℃、さらに好ましくは160〜220℃程度であってもよい。また、加熱時間は、硬化物の形態又は形状によるが、例えば、30秒〜10時間、好ましくは1分〜5時間、さらに好ましくは2分〜3時間程度であってもよい。このような硬化物(又は硬化塗膜)は、耐熱性や耐ドライエッチング性において優れている。なお、硬化膜の平均厚みは、用途に応じて適宜選択でき、例えば、0.01〜1000μm、好ましくは0.05〜500μm、さらに好ましくは0.1〜100μm程度であってもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性、耐環境性、機械的特性(曲げ特性、靱性、熱衝撃性など)などの各種特性に優れている。そして、このような熱硬化性樹脂組成物は、成形加工性に優れるため、簡便にかつ効率よく成形体を得ることができる。このような成形体は、前記熱硬化性樹脂組成物を所定の形状に成形する、あるいは基板上に薄膜を形成し、硬化させるなどの方法により得ることができる。特に、本発明の熱硬化性樹脂組成物又はその硬化物(硬化塗膜)は、プラズマ耐性や耐エッチング性において優れている。
このため、本発明の熱硬化性樹脂組成物[又はその(予備)硬化物]は、硬化剤[例えば、エポキシ樹脂用硬化剤(半導体封止用エポキシ樹脂用硬化剤など)など]、接着剤、塗料(下塗塗料など)、ゴム配合剤、結合剤(砥石用、研磨紙用、摩擦材用などの結合剤)、積層材料(又は積層品、例えば、銅張積層板、積層管、積層棒など)、感熱材料(感熱紙用材料など)、カーボン材料、絶縁材料、発泡体、感圧材料(感圧紙用材料など)、シェルモールド、各種樹脂材料(ノボラック型エポキシ樹脂の原料、樹脂バインダーなど)、成形体(電気・電子部品用成形体、薄膜など)、回路形成材料(半導体製造用レジスト、プリント配線板など)、画像形成材料(印刷版材,レリーフ像など)、レジスト(半導体製造用レジストなど)の下層膜(ハードマスク)などの種々の用途に適用可能である。また、本発明の熱硬化性樹脂組成物[又はその(予備)硬化物]は透明性に優れており、光学デバイス用熱硬化性樹脂組成物などとしても有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、実施例において、分子量およびガラス転移温度は以下のようにして測定した。
(分子量の測定)
試料(フェノール樹脂)を含むテトラヒドロフラン溶液(約5重量%溶液)を作成し、ゲル透過型クロマトグラフ(TOSOH製、「HLC−8020」)により、40℃の測定条件下、ポリスチレン換算で、重量平均分子量(Mw)を測定した。
(ガラス転移温度の測定)
示差走査熱量計(DSC、SII製、「DSC6220」)により、ガラス転移温度(Tg)を測定した。
(耐ドライエッチング性の評価方法)
リアクティブイオンエッチング装置(サムコ(株)製、ロードロック式RIE装置)を用いて、以下の条件でエッチングを行った。
装置:SAMCO ロードロック式RIE装置
Model RIE 200−L
気体:O:SF=5:30(sccm)
圧力:6Pa
出力:150W/24cmφ
時間:3min
そして、エッチングにより消失した膜の厚み(nm)をエッチング時間(分)で除した値を、耐ドライエッチング性[又はエッチング速度(nm/分)]として表示した。この値が小さいほど耐ドライエッチング性が高いことを示す。
(合成例1)
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(大阪ガスケミカル株式会社製)454重量部と、p−ホルムアルデヒド86重量部と、溶媒としての水840重量部およびメタノール120重量部と、アルカリとしての水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)104重量部とを混合し、50℃にて攪拌しながら6時間反応させた。
得られた反応物のH−NMRにより分析したところ、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチロール−5−メチルフェニル)フルオレンであることを確認した。
以下に、得られた反応物のH−NMRスペクトルデータを示す。
H−NMR(CDCl,d): 2.0ppm[6H(CH)]、4.55ppm[4H(メチロール基のメチレン基の水素)]、4.95ppm[2H(メチロール基のヒドロキシル基の水素)]、6.6〜6.7ppm[2H(フルオレンの9位に置換したベンゼン環の2位の水素)]、6.8〜6.9ppm[2H(フルオレンの9位に置換したベンゼン環の6位の水素)]、7.1〜7.4ppm[6H(フルオレンの2〜4位および5〜7位の水素)]、7.7ppm[2H(フルオレンの1位および8位の水素)]、8.2ppm[2H(フェノール性ヒドロキシル基の水素)]。
得られた反応物に、メチルイソブチルケトン840重量部および35%塩酸100重量部を添加した後、さらに、オルトクレゾール130重量部とシュウ酸2重量部とを加え、90℃にて攪拌しながら6時間反応させた。引き続き、中和および抽出により不純物を除去し、ろ過して得られた反応物を乾燥することで、目的とするフェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)400重量部を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、4,328であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、126℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
(合成例2)
合成例1において、オルトクレゾール130重量部に代えて、メタクレゾール130重量部を使用した以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、7,533であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.8であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、166℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
(合成例3)
合成例1において、オルトクレゾール130重量部に代えて、パラクレゾール130重量部を使用した以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、6,079であり、分子量分布(Mw/Mn)は6.4であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、155℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
(合成例4)
合成例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン454重量部を6,6’−(9−フルオレニリデン)−ジ(2−ナフトール)(大阪ガスケミカル株式会社製、「ビスナフトールフルオレン」)540重量部に代えた以外は、合成例1と同様にしてフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の重量平均分子量Mwを測定したところ、5,215であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.6であった。また、GPCチャートから算出された重量平均分子量1000以下の成分の割合は、10重量%以下であった。さらに、得られたフェノール樹脂のガラス転移温度(Tg)を測定した結果、184℃であり、耐熱性に優れた樹脂であることがわかった。
(比較例1)
メタクレゾール(MCR)70重量部、パラクレゾール(PCR)30重量部、p−ホルムアルデヒド77重量部、水300重量部およびメタノール60重量部と、アルカリとしての水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)51重量部とを混合し、50℃にて攪拌しながら6時間反応させ、汎用のノボラック型フェノール樹脂(Mw=4899)を調製した。そして、得られた汎用ノボラック型フェノール樹脂100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成製)1000重量部に溶解し、コーティング組成物を得た。洗浄したシリコンウェハーをヘキサメチルジシラザンで処理した後、スピンコーターを用いて調製したコーティング組成物を乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で5分間加熱した。次いで、180℃で20分間加熱し、膜を得た。このようにして得られた膜のエッチング速度を測定した結果、36.3nm/分であった。
(実施例1)
合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部、9,9−ビス(4−グリシジルオキシエトキシフェニル)フルオレン(又はビスフェノキシエタノールフルオレンジグリシジルエーテル、BPEFG、大阪ガスケミカル(株)製)100重量部、及び硬化触媒としてのトリフェニルホスフィン(TPP、ナカライ製)1重量部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(東京化成製)200重量部に溶解させ、コーティング組成物を得た。洗浄したシリコンウェハーをヘキサメチルシラザンで処理した後、スピンコーターを用いて調製したコーティング組成物を乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で5分間加熱した。次いで、180℃で20分間加熱し、膜を得た。このようにして得られた膜のエッチング速度を測定した結果、33.1nm/分であった。比較例1で得られた膜のエッチング速度を100としたときのエッチング速度(以下、エッチングレートという)は、91であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
(実施例2)
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例2で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は27.3nm/分であった。エッチングレートは、75であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
(実施例3)
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例3で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は31.6nm/分であった。エッチングレートは、87であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
(実施例4)
実施例1において、合成例1で得られたフェノール樹脂100重量部に代えて、合成例4で得られたフェノール樹脂100重量部を使用した以外は実施例1と同様に膜を作製し、耐エッチング性能を測定した結果、エッチング速度は25.8nm/分であった。エッチングレートは、71であり、比較例1で得られた膜と比較してエッチング耐性に優れることがわかった。
エッチング速度およびエッチングレートの結果をまとめた表を以下の表1に示す。
Figure 2008274000

Claims (17)

  1. フェノール性水酸基を有するフルオレン類およびフェノール類をフェノール成分とするフェノール樹脂であって、重量平均分子量2000以上を有するフェノール樹脂と、フルオレン骨格を有するエポキシ化合物とで構成された熱硬化性樹脂組成物。
  2. フェノール樹脂が、重量平均分子量が3000以上であり、ガラス転移温度が100℃以上のノボラック型フェノール樹脂である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. フェノール性水酸基を有するフルオレン類が、下記式(1)で表される化合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2008274000

    (式中、環ZおよびZは芳香族炭化水素環、R1a、R1b、R2aおよびR2bは同一又は異なって置換基を示す。k1およびk2は同一又は異なって0〜4の整数を示し、m1およびm2はそれぞれ0又は1以上の整数、n1およびn2はそれぞれ0又は1以上の整数を示す。ただし、n1+n2≧1である。)
  4. 式(1)において、環Zおよび環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、n1およびn2がそれぞれ1又は2であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R2aおよびR2bが炭化水素基である請求項3記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. フェノール性水酸基を有するフェノール類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−置換フェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. フェノール性水酸基を有するフルオレン類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. フェノール類がクレゾールである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. フェノール類の割合が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. フェノール樹脂が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. フェノール樹脂が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類のメチロール体とフェノール類とが酸触媒の存在下で縮合した縮合物であって、(i)フェノール性水酸基を有するフェノール類が、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−C1−4アルキルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(ジヒドロキシフェニル)フルオレン又は9,9−ビス(ヒドロキシナフチル)フルオレンであり、(ii)フェノール類の割合が、フェノール性水酸基を有するフルオレン類1重量部に対して0.2〜3重量部であり、(iii)重量平均分子量3000以上であり、かつ(iv)ガラス転移温度が110℃以上である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. フルオレン骨格を有するエポキシ化合物が、下記式(3)で表される化合物である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2008274000

    (式中、R4aおよびR4bは同一又は異なってアルキレン基、q1およびq2は同一又は異なって0又は1以上の整数を示し、Z、Z、R1a、R1b、R2a、R2b、k1、k2、m1、m2、n1、n2は前記と同じ。)
  12. 式(3)において、環Zおよび環Zがベンゼン環又はナフタレン環であり、R2aおよびR2bが、アルキル基又はアリール基であり、m1およびm2がそれぞれ0〜2であり、R3aおよびR3bがC2−4アルキレン基であり、n1およびn2がそれぞれ0〜10であり、p1およびp2がそれぞれ1〜3である請求項11記載の熱硬化性樹脂組成物。
  13. フルオレン骨格を有するエポキシ化合物が、9,9−ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC1−4アルキルグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(モノ又はジC6−10アリールグリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(グリシジルオキシナフチル)フルオレン、およびこれらのC2−4アルキレンオキシド付加体から選択された少なくとも1種である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  14. エポキシ化合物の割合が、フェノール樹脂100重量部に対して5〜300重量部である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  15. さらに、硬化促進剤を含む請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  16. 請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物が硬化した硬化物。
  17. レジストのハードマスクに用いる請求項16記載の硬化物。
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