JP2008167723A - 液体調味料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない液体調味料を得る。
【解決手段】胡麻、水相及び油相を含む液体調味料の製造方法であって、胡麻を油相中で粉砕した後、他の原料と混合する液体調味料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、胡麻を含有する液体調味料の製造方法に関する。
胡麻を素材とする風味成分は大変嗜好性が高く、煎った胡麻を新鮮なうちに擂った時の軽い香りは大変好ましいものである。市販のドレッシング等の液体調味料においては胡麻風味の製品が多数発売されている。しかし、胡麻の焙煎した後の香ばしい風味は持続せず、時間の経過と共に消失してしまう。
そこで、液体調味料中でのごまの風味を維持、改質又は増強する目的で、様々な素材の添加や特殊な製造法が試みられている。例えば、ごまの加工品にウィスキー類を1〜9%添加して香気を改良する技術(特許文献1参照)、焙煎ごまの水蒸気蒸留品を酸性調味料に含有させる技術(特許文献2参照)、ごまペーストに加工デンプンを含有させ、長期にわたり分離させない技術(特許文献3参照)、ごま油とごまペーストを特定の割合で含有させる技術(特許文献4参照)、ごま等の焙煎食品材料から得られた水溶性の回収香を、ビタミンC及び/又はトレハロースで劣化防止する技術(特許文献5参照)、ごまを素材とする風味成分及びトレハロースを含有し、分離型ドレッシングとする技術(特許文献6参照)等が挙げられる。
また、乳化型の液体調味料は、油脂の持つ豊かなコクと風味に加え、乳味感が付与されるため、胡麻を含有する液体調味料においても嗜好性が高い。中でも、特殊な配合や添加物等を使用せず、製造方法により風味の改善を図った技術も知られている(特許文献7参照)。この技術は、胡麻種子を他の原料と共に混合後、乳化させると同時に胡麻を粉砕するという手法を採用している。これにより、風味が調味料中に有効に抽出されるというものである。その他、胡麻を含有する乳化型の液体調味料においては、乳化を行う際に粒胡麻や擂り胡麻を予め混合しておくという方法を採用するのが通常である(特許文献8、9参照)。更に、調味液と液体油脂を混合し、次いで乳化した後、予め水性液体中に浸漬したゴマ粒子を添加して混合することにより、ごま粒子を液体調味料中に良好に分散させるという技術もある(特許文献10参照)。
一方、分離型の液体調味料において、胡麻粒を油層に混合して胡麻粒入り油層を調製した後に、水層と混合する方法もある。本方法においては、混合する胡麻が切り胡麻又は擂り胡麻でも良いことが記載されている(特許文献11参照)。
特開平9−197号公報 特開2001−292721号公報 特開2006−230208号公報 特開2001−231491号公報 特開平8−38101号公報 特開2001−204436号公報 特開2003−304828号公報 特開2001−95525号公報 特開2003−55158号公報 特開8−317773号公報 特開2004−000194号公報
本発明者らの検討によれば、前記の様々な素材の添加による技術によれば、確かにごまのこく味、甘みを付与することは可能であるが、焙煎直後の風味を維持することはできないことが分かった。
また、前記従来技術のうち、乳化と同時に胡麻を粉砕する方法を採用すると、製造直後においては良好な風味を示すものの、抽出された香味成分が水分の影響を受けて消失したり、変性して劣化臭となったりすることが判明した。更に、胡麻中に存在するグルコマンナン等の増粘成分が溶出することにより乳化状態に影響を与え、粘度等の物性の変化や離水等が生じる場合もあることが判明した。一方、乳化後に予め水性液体中に浸漬したゴマ粒子を添加することでは、胡麻の香味成分を十分に抽出することができないことも判明した。
更に、前記技術のうち、胡麻粒を油層に混合して胡麻粒入り油層を調製した後に、水層と混合するという方法は、油層中では胡麻は粒がそのままの状態で存在するか、予め切り胡麻又は擂り胡麻の状態で混合されるため、焙煎胡麻を擂った直後の風味成分を十分に抽出できないことが判明した。
従って、本発明の目的は、ドレッシング等の液体調味料において、焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを長期間維持し、劣化臭を発生させない液体調味料の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について検討を行ったところ、胡麻を含有する液体調味料の製造方法においては、胡麻を予め油相に配合し、油相中で粉砕処理を行うことにより、製造後の液体調味料の風味を向上させ、保存後もこれを維持することが可能であることを見出した。
即ち、本発明は、胡麻、水相及び油相を含む液体調味料の製造方法であって、胡麻を油相中で粉砕した後、他の原料と混合する液体調味料の製造方法を提供するものである。
本発明の方法により製造された液体調味料は、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させないものとすることができる。
本発明の液体調味料の製造方法においては、油相を使用する。油相は食用油脂が主成分である。油脂としては動物性、植物性のいずれでも良く、例えば、動物油としては牛脂、豚脂、魚油等、植物油としては大豆油、パーム油、パーム核油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油、米油、胡麻油等が挙げられるが、風味、実用性の点から、大豆油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油、胡麻油等の植物油を用いることが好ましい。
食用油脂は、ジアシルグリセロールを15質量%(以下、単に「%」で示す)以上含むことが好ましい。食用油脂中のジアシルグリセロールは、好ましくは15〜95%、より好ましくは35〜95%、更に50〜95%、更に70〜93%、特に75〜93%、殊更80〜90%含有することが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持され、すっきりと後切れの良い風味を有する点から好ましい。
ジアシルグリセロールは、その構成脂肪酸の80〜100%が不飽和脂肪酸であることが好ましく、より好ましくは90〜100%、更に93〜100%、特に93〜98%、殊更94〜98%であるのが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持され、すっきりと後切れの良い風味を有する点、外観、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。ここで、この不飽和脂肪酸の炭素数は14〜24、更に16〜22であるのが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、オレイン酸の含有量は20〜65%であることが好ましく、更に25〜60%、特に30〜50%、殊更30〜45%であるのがすっきりと後切れの良い風味、外観、脂肪酸の摂取バランスの点で好ましい。更に外観、生理効果の点から、ジアシルグリセロール中のジオレイルグリセロールの含有量は、45%未満、更に0〜40%が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノール酸の含有量は15〜65%、好ましくは20〜60%、更に30〜55%、特に35〜50%であるのが外観、脂肪酸の摂取バランスの点で好ましい。更に、酸化安定性、生理効果の点から、ジアシルグリセロール中のリノール酸/オレイン酸の含有質量比が0.01〜2、好ましくは0.1〜1.8、特に0.3〜1.7であることが好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうちリノレン酸の含有量は15%未満、好ましくは0〜13%、更に1〜10%、特に2〜9%であるのが外観、脂肪酸の摂取バランス、酸化安定性の点で好ましい。リノレン酸には、異性体としてα−リノレン酸とγ−リノレン酸が知られているが、α−リノレン酸が好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸の含有量は20%未満であることが好ましく、より好ましくは0〜10%、更に0〜7%、特に2〜7%、殊更2〜6%であるのが、外観、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。飽和脂肪酸としては、炭素数14〜24、特に16〜22のものが好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸が特に好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、トランス不飽和脂肪酸の含有量は、0〜4%、好ましくは0.1〜3.5%、更に0.2〜3%であるのがすっきりと後切れの良い風味、生理効果、外観、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸のうち、共役不飽和脂肪酸の含有量は1%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.9%、更に0.1〜0.8%、特に0.2〜0.75%、殊更0.3〜0.7%であるのがすっきりと後切れの良い風味、生理効果、外観、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中、炭素数12以下の脂肪酸の含有量は、すっきりと後切れの良い風味の点で5%以下であるのが好ましく、更に0〜2%、特に0〜1%、実質的に含まないのが更に好ましい。残余の構成脂肪酸は炭素数14〜24、特に16〜22であるのが好ましい。
また、生理効果、保存性、油脂の工業的生産性及びすっきりと後切れの良い風味の点から、ジアシルグリセロール中の1,3−ジアシルグリセロールの割合が50%以上、更に52〜100%、特に54〜90%、殊更56〜80%であるジアシルグリセロールを用いるのが好ましい。
ジアシルグリセロールの起源としては、植物性、動物性油脂のいずれでもよい。具体的な原料としては、植物油としては大豆油、パーム油、パーム核油、綿実油、落花生油、ナタネ油、コーン油、サフラワー油、サンフラワー油、米油、胡麻油等が挙げられ、動物油としては牛脂、豚脂、魚油等を挙げることができる。またこれらの油脂を分別、混合したもの、水素添加や、エステル交換反応などにより脂肪酸組成を調整したものも原料として利用できるが、水素添加していないものであることが、食用油脂を構成する全脂肪酸中のトランス不飽和脂肪酸含量を低減させる点から好ましい。また、生理効果、製品が白濁せず外観が良好となる点から、不飽和脂肪酸含有量が高い植物油が好ましく、中でも菜種油、大豆油がより好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、油相に使用する食用油脂は、トリアシルグリセロールを4.9〜84.9%含有することが好ましく、より好ましくは4.9〜64.9%、更に6.9〜39.9%、特に6.9〜29.9%、殊更9.8〜19.8%含有するのが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持される点、乳化型特有の豊かなコク味と乳味感、すっきりと後切れの良い風味を有する点、生理効果、油脂の工業的生産性、外観の点で好ましい。トリアシルグリセロールの構成脂肪酸は、ジアシルグリセロールと同じ構成脂肪酸であることが、生理効果、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、油相に使用する食用油脂は、モノアシルグリセロールを0.1〜5%含有することが好ましく、より好ましくは0.1〜2%、更に0.1〜1.5%、特に0.1〜1.3%、殊更0.2〜1%含有するのが長期間保存後においても軽い香気成分が保持される点、すっきりと後切れの良い風味を有する点、外観、油脂の工業的生産性等の点で好ましい。電子レンジ調理により加熱されやすいという点でモノアシルグリセロールは0.1%以上含有するのが好ましく、電子レンジ調理中の発煙等安全性の点から5%以下が好ましい。モノアシルグリセロールの構成脂肪酸はジアシルグリセロールと同じ構成脂肪酸であることが、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
また、本発明の液体調味料の製造方法において、油相に使用する食用油脂は、その遊離脂肪酸(塩)含量が、5%以下に低減されるのが好ましく、より好ましくは0〜3.5%、更に0〜2%、特に0.01〜1%、特に0.05〜0.5%とするのが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持される点、すっきりと後切れの良い風味を有する点、油脂の工業的生産性の点で好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、水相を使用する。水相は水が主成分であり、その他の成分として食酢、塩、醤油、味噌、香辛料、糖、蛋白質素材、有機酸、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、動植物エキス、発酵調味料、酒類、デンプン、増粘剤、安定剤、乳化剤、着色料等の各種添加剤等を適宜含有させることができる。特に、液体調味料を乳化型とする場合には、乳化物を安定化させるために、増粘剤、安定剤、乳化剤を含有させることが好ましい。増粘剤の具体例としては、特に限定されるものではないが、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、モナトウガム、アラビアガム、アルギン酸塩類、トラガントガム、ポリデキストロース、セルロース類、加工澱粉類、プルラン、カードラン、卵黄、ペクチン、ゼラチン、寒天、大豆多糖類等の天然物やカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等の化学合成品のガム類等が挙げられる。安定剤の具体例としては、ラクトアルブミン等の乳蛋白、澱粉類等が挙げられる。乳化剤の具体例としては、卵黄液、カゼイン、ゼラチンの他、モノグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等、一般に食品に使用可能な乳化剤が挙げられる。
また、水相のpHは5.5以下であることが保存性の点から好ましく、更に4.7〜3、特に4.5〜3.5、殊更4.2〜3.7の範囲が好ましい。この範囲にpHを低下させるためには、食酢、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸、リン酸等の無機酸、レモン果汁等の酸味料を使用することができるが、保存性を良くする点、加工直後の具材の風味成分を維持する点から食酢を用いることが好ましい。食酢は穀物酢、りんご酢、ビネガー類など様々な種類を用いることができ、その配合量は、液体調味料中に3〜20%、更に5〜15%、特に6〜10%が好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、油相と水相の質量比率を5/95〜35/65、更に20/80〜32/68、特に25/75〜30/70とすることが、液体調味料に豊かなコク味を付与し、かつ長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない点から好ましく、また、乳化型の液体調味料とする場合には、乳化相中の油相と水相質量比率を5/95〜50/50、更に20/80〜40/60、特に25/75〜35/65とすることが、乳化型特有の豊かなコク味と乳味感を付与する点、乳化安定性の点から好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、胡麻を使用する。用いることのできる胡麻としては、その種類や産地は限定されるものではく、通常の白胡麻、金胡麻、黒胡麻、茶胡麻等を用いることができるが、香りが良い点から白胡麻、金胡麻が好ましい。
また、胡麻は特定の条件で焙煎することが好ましい。焙煎方法としては、通常の方法で良いが、具体的には、ローターリーキルンに代表される直接又は間接熱風による機器を用いて行う方法、マイクロ波による方法等が挙げられるが、そのいずれの方法でも良い。特に風味強調の点から直火焙煎等の高温・短時間で焙煎する方法が好ましい。また、洗い胡麻を皮を剥かずに焙煎することが好ましい。皮を剥かないことにより、焙煎した後の特有な風味が得られる。
焙煎度合いは明度(L値)により判断し、白胡麻を焙煎した場合にL値が48〜60となる条件で焙煎することが好ましい。また、L値は、更に51〜57、特に52〜55とすることが、擂り立て香を発現する点から好ましい。L値の具体的な測定方法を次に記載する。測定する胡麻は、焙煎香を有する程度に焙煎した煎り胡麻、またはそれを常法で擂ったもの、粉砕したもの等が特に好ましい。白胡麻以外の胡麻を焙煎する場合には、白胡麻を用いてL値が48〜60となる焙煎条件を測定し、その焙煎条件を適用すればよい。
〔胡麻の明度の測定方法〕
焙煎胡麻10g程度を胡麻擂り器(象印 CB−AA10)により、粗粉砕と細粉砕の中間で擂り、ガラス瓶(底が平らで直径5cm程度のもの)に入れる。直ちにガラス瓶の底部分5ヶ所について、場所を変えて、ハンディータイプの測色計(ミノルタ Color Reader CR-13 みそ用測色計)にて明度を測定する。その明度の平均値により焙煎度合いを判断する。
また、本発明の液体調味料の製造方法においては、原料として使用する胡麻は、粒胡麻でも擂り胡麻でも良いが、粒径1mm以上の胡麻を20%以上とすることが好ましく、より好ましくは30%以上、更に50%以上、特に80%以上、殊更粒胡麻を用いることが、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させず、かつ乳化安定性を良好なものとする点から好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、使用する胡麻を油相中で粉砕する。胡麻を粉砕する際に使用する油相は、液体調味料の原料として使用する食用油脂を用いるが、当該食用油脂の全部を用いても一部を用いても良い。食用油脂の一部を用いる場合は、液体調味料の原料として用いる全食用油脂の1〜50%、更に1〜20%、特に1〜10%を使用することが、胡麻の風味を効率的に抽出できる点、効率的に胡麻を粉砕できる点から好ましい。
なお、ここでいう粉砕とは、磨り潰したものから、胡麻の原形をとどめつつ、亀裂等により組織が破壊されている程度のものも含み、粒胡麻が残存していても良い。また、粉砕された状態にするための方法としては、石臼のように狭いクリアランスを有する箇所を通してシェアをかけることによる方法、鋭利な刃物を回転等させることによりカットする方法等がある。具体的な装置としては、コロイドミル、ジューサーミキサー、回転式高速剪断機(マイルダー)、ブレンダー、ロール粉砕器等が挙げられる。この場合、風味成分のみならず、同時に焙煎胡麻中の油脂が抽出されることが好ましい。
粉砕時の温度は0〜80℃、更に10〜45℃であることが、胡麻の風味を損なうことなく油中に抽出でき、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない点から好ましい。また、粉砕に要する時間は装置によって異なるが、仕込み1kgまでのブレンダーの場合は1〜60秒、更に2〜30秒であることが、焙煎胡麻から焙煎香と胡麻油を効率的に抽出しつつ、異味を抽出させない点から好ましい。
粉砕された胡麻は、その平均粒径が0.3〜1.5mm程度であることが、胡麻の焙煎香を損なうことなく油中に抽出でき、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない点から好ましい。ここで、平均粒径とは質量平均粒径をいい、例えば、篩、顕微鏡観察、粒度分布測定装置等により測定することができる。平均粒径は、更に0.5〜1.3mm、特に0.6〜1.1mmであることが好ましい。また、粒径0.3mm以下のものが全体の30%以下、更に15%以下、特に5%以下であることが、異味成分を含有させず、良好な胡麻の焙煎香を抽出することができる点から好ましい。更に、油相中で粉砕する前の粒径1mm以上の胡麻が、粉砕後に20%以上残存するように粉砕を行うことが好ましく、更に40%以上、特に60%以上、殊更60〜85%であることが同様の点から好ましい。なお、粉砕する前の胡麻は全て1mm以上のもの(粒胡麻)を用いることが好ましい。
油相中で粉砕する胡麻の量は、油相100部に対して1〜200部であることが好ましく、更に40〜150部、特に50〜100部であることが、胡麻の焙煎香を損なうことなく油中に抽出でき、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない点から好ましい。また、油相中で粉砕する胡麻の量は、液体調味料中に配合する全胡麻中の全部であっても良いが、好ましくは1〜50%、更に3〜20%、特に5〜15%であることが、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させず、かつ乳化安定性を良好なものとする点から好ましい。
この場合、焙煎胡麻を粉砕した後の食用油脂中には粉砕後の胡麻を含んでいても良く、胡麻を除去しても良いが、前者とすることが長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りが維持される点から好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、胡麻を油相中で粉砕した後、他の原料と混合する。他の原料は主に水相であり、また、胡麻を粉砕する際に使用した油相が液体調味料に使用する全油脂の一部である場合には、残りの油相も含む。この場合、まず残りの油相を混合した後に、水相と混合することが好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、水中油型の乳化型液体調味料を製造する場合には、まず、胡麻を油相中で粉砕した後、場合によって残りの油相を混合し、次いで水相を混合し、その後乳化する。水相としては調味液、すなわち水、その他必要に応じて食酢、糖、増粘剤、乳化剤、卵黄、各種調味料等を混合し、必要に応じて加熱殺菌処理を施したものを用いることが好ましい。加熱条件は40〜95℃、好ましくは60〜95℃程度にて3〜20分、好ましくは5〜10分とすることが好ましい。加熱殺菌処理を施す場合には、蛋白変性を防止するために卵黄を除いて行い、加熱殺菌処理し冷却後に、予め殺菌処理された卵黄を混合することが好ましい。
加熱殺菌処理は、胡麻を油相中で粉砕した後、場合によって残りの油相を混合した油相と、水相を別々に行うことが胡麻風味、香気保持、食感の点から好ましい。油相の加熱条件は、40〜95℃、好ましくは60〜95℃程度にて、3〜20分、好ましくは5〜10分とすることが好ましい。その後、前記水相と、胡麻を含有した油相を混合後、乳化することが好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、乳化工程で胡麻が一定量以上粉砕されないような条件で乳化を行うことが好ましい。ここで、乳化前の液体調味料原料中に存在する粒径1mm以上の胡麻が、乳化後の液体調味料中にどのくらい残存しているかを「粒胡麻残存率」とし、乳化前の液体調味料原料中に存在する粒径1mm以上の胡麻の質量をA、乳化後の液体調味料中に存在する粒径1mm以上の胡麻の質量をBとすると、粒胡麻残存率は次の(1)式にて表すことができる。
粒胡麻残存率(%)=B/A×100 (1)
本発明の液体調味料の製造方法においては、胡麻、水相及び油相を混合後に乳化を行う際、前記粒胡麻残存率が20%超となるように乳化を行うことが好ましい。粒胡麻残存率は、より好ましくは30%以上、更に50%以上、特に80%以上であることが、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させず、かつ乳化安定性を良好なものとする点から好ましく、最も好ましくは実質的に粉砕されないことである。なお、粒径1mm以上の胡麻の量は、目開き1mmの篩を通過しない胡麻の質量を測定することにより求めることができる。
乳化剤として卵黄を使用する場合には、液状の生卵黄、粉末状の乾燥卵黄等を用いることができ、その形態等は特に制限されない。また、卵黄に加塩もしくは加糖したものを用いても良い。調味液中の卵黄の含有量は、液状卵黄の場合3〜15%とすることが好ましく、更に5〜12%とすることが、乳化安定性、乳味感等の風味の点から好ましい。また、乾燥卵黄を使用する場合は、上記含有量の半分程度の量とすることが好ましい。また、加塩卵黄もしくは加糖卵黄を使用する場合は、加えられた塩分もしくは糖分を除いた割合で、混合する卵黄量を調整すれば良い。
乳化により油脂を微粒化するにあたり、油脂がある一定の粒径以下となる程度まで攪拌混合しておくことが好ましく、これにより前記油脂の微粒化を容易に行うことができる。すなわち、予備乳化を行った後、最終的な仕上げの乳化処理(精乳化)を行うことが好ましい。前記予備乳化を行う場合には、例えば、減圧下に脱気しながら攪拌処理することにより行うことが、乳化安定性の点から好ましく、油脂の粒径は、例えば、10〜50μm程度まで細粒化しておくことが、同様の点から好ましい。予備乳化は、プロペラミキサー、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー、超音波等の撹拌機等の装置を用いることができる。回転数、攪拌時間は、例えば油脂の粒径が前記範囲となるように設定すれば良い。
前記仕上げの乳化処理(精乳化)は、コロイドミル、マイルダー、ディスパー、ミクロカッター等の乳化装置を用い、油脂の粒径を1〜20μmに微粒化させることが好ましく、更に2〜10μmとすることが好ましい。なお、予備乳化を行わず、精乳化のみを行っても良い。また、乳化工程で胡麻がある程度粉砕されないような条件で乳化を行う点から、ミクロカッター等の乳化装置を用いた場合に、内歯・外歯間のクリアランス、スリット幅の選択、調整等をすることが好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、乳化型の液体調味料とする場合には、乳化後の液体調味料中に存在する全胡麻中、粒径1mm以上の胡麻の含有量が20%超であることが、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させず、かつ乳化安定性を良好なものとする点から好ましい。乳化後の液体調味料中に存在する全胡麻中、粒径1mm以上の胡麻の含有量は、更に30%以上、特に50%以上、殊更80%以上であることが好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、乳化型の液体調味料とする場合には、水中油型乳化物の上に油相を積層しても良い。当該油相に使用する食用油脂は、乳化物を構成する油相に使用する食用油脂と同じであることが好ましい。中でも、ジアシルグリセロールを15%以上含有する食用油脂を使用することが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持され、すっきりと後切れの良い風味を有する点から好ましい。
また、積層する油相中には、胡麻風味を有する香気成分を含有することが好ましい。この胡麻風味は、胡麻の焙煎香であることが好ましく、焙煎した胡麻から抽出した成分はもちろん、香料として使用可能な成分(合成香料も含む)を組合せて胡麻様フレーバー成分としたものでも良い。また、油相中の食用油脂の一部に、焙煎した胡麻から搾油した胡麻油を使用しても良い。焙煎した胡麻から搾油した胡麻油を用いる場合には、上層の油相中に1〜50%、更に2〜30%、特に5〜20%含有させることが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持される点、すっきりと後切れの良い風味を有する点から好ましい。
本発明において、乳化物の上に油相を積層し、油相中に含有させる香気成分として胡麻の焙煎香を使用する場合には、前述の本発明に使用できる胡麻から抽出した胡麻油を含有させることが好ましく、また、前述の焙煎方法により焙煎した胡麻を、次の方法により搾油したものを用いることが好ましい。
胡麻油を搾油する場合には、焙煎した胡麻を圧搾することにより製造することができる。圧搾の条件は、焙煎胡麻中の水分が5%以下、品温が80℃以下の条件で圧搾を行うことが好ましく、従来より行われている蒸煮工程は擂り立て香を消失させる点から行わないことが好ましい。焙煎胡麻中の水分は、擂り立て香を有する点、操作性の点から、更に0〜3%、特に0〜1%であることが好ましく、品温は、やはり同様の点から更に20〜60℃、特に30〜40℃であることが好ましい。
より具体的には、前記の焙煎条件で焙煎された胡麻中の水分は5%以下、通常1%以下になっているので、焙煎後胡麻を吸湿しない条件においた後に圧搾すればよい。ここで吸湿しない条件は、乾燥した部屋に保有する、クラフト袋に充填・密封し使用するまで開封しない等とすればよい。また、品温については、焙煎後、80℃以下の環境に30分以上おけばよい。なお、胡麻中の水分量は乾熱法(105℃、4時間)により測定できる。品温は、一定の温度の環境に胡麻をおけば、胡麻をおいた環境の温度(例えば室温)と同じである。
胡麻を圧搾する方法としては、エキスペラー、オイルプレス等の機器を用い、通常の使用方法により行うことが好ましいが、風味の点からオイルプレスを使用することが好ましい。
圧搾により得た胡麻油は、その後水洗することが、保存後のオリ等の沈殿物の原因となる蛋白等を除去する点から好ましい。水洗する際の温度は80℃以下とすることが、擂り立て香を有する点から好ましく、更に10〜60℃、特に20〜40℃とすることが好ましい。水洗する方法は、胡麻油と水を容器に入れ強制的に混合接触させれば良く、撹拌機での撹拌混合や、密閉容器であれば振とう混合等が挙げられる。特に、小スケールであれば、混合効率やその後の水除去のし易さの点から、分液ロート、又は、遠心管に胡麻油と水を入れ、手振りにより振とう混合することが好ましい。
水洗する際に用いる水の量は、保存後のオリ等の沈殿物を生じさせない点から、胡麻油100質量部(以下、単に「部」で示す)に対して50〜200部、更に70〜150部、特に90〜120部とすることが好ましい。
胡麻油は、水洗することにより、胡麻油中の窒素含量を30ppm以下とすることが、保存後にオリ等の沈殿を生じさせない点から好ましい。胡麻油中の窒素含量は、更に0超25ppm以下、特に0超15ppm以下とすることが好ましい。
胡麻油中の窒素含量の測定は、例えば、胡麻油を等量の溶媒(イソオクタン)で希釈したものを試料として用い、窒素分析計TN−100(三菱化学)等により行うことができる。
胡麻油を水洗した後は、脱水処理することが、擂り立て香を有するものとする点から好ましい。脱水処理方法は、分液ロート、遠心分離、減圧乾燥、吸湿剤添加等が挙げられるが、これらを併用して行うことが好ましい。脱水処理後は、胡麻油中の水分を1%以下、更に1〜5000ppm、特に1〜2000ppmとすることが擂り立て香を維持させる点から好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法において、上層に油相を積層する場合は、油相/下層の乳化物の質量比を3/97〜30/70とすることが、長期間保存後においても軽い香気成分が保持され、乳化型特有の豊かなコク味と乳味感に加え、すっきりと後切れの良い風味を有する点から好ましい。上層に積層する油相/下層の乳化物の質量比は、更に5/95〜20/80、特に7/93〜15/85であることが好ましい。
本発明の液体調味料の製造方法においては、抗酸化剤を添加することが好ましい。抗酸化剤は、通常、食品に使用されるものであればいずれでもよいが、天然抗酸化剤、トコフェロール、カテキン、リン脂質、アスコルビン酸脂肪酸エステル、BHT、BHA、TBHQから選ばれる1種以上が好ましく、天然抗酸化剤、トコフェロール、アスコルビン酸パルミチン酸エステルから選ばれる1種以上がより好ましい。抗酸化剤は、擂り立て香の維持の点から油相へ添加することが好ましい。特に好ましい抗酸化剤の含有量は、油相中50〜5000ppm、更に200〜2000ppmである。更に、食用油脂にジアシルグリセロールを含む油脂を用いる場合には、保存により異味(金属味)が生じるのを防止する点から、L−アスコルビン酸脂肪酸エステルを実質的に含まず、δ−トコフェロールを200ppm以上含有させることが好ましい。
〔焙煎胡麻の調製法〕
白胡麻の洗い胡麻をフライパンに入れ、ガス流量5L/minの火力にて2分間加熱焙煎し、焙煎胡麻とした。
〔乳化型液体調味料〕
実施例1〜3
表1に示す配合に従って卵黄を除く水相成分を混合し、TKホモディスパー(特殊機化工業(株))で均一に分散し、85℃、10分にて加熱殺菌後冷却し、その後卵黄を混合して水相を得た。ブレンダー(WARNIG社、MODEL31BL92)に、表2に示した組成の食用油脂A(DAG)又はB(TAG)、及び前記焙煎粒胡麻(粒径1mm以上のものが100%;前記「胡麻の明度の測定方法」により測定した明度L=54.7)を、それぞれ表1に示す量入れ、25℃の温度にて、9000rpmの回転数で、表1に示した時間粉砕処理した。処理した焙煎胡麻を食用油脂ごと未処理の粒胡麻及び胡麻の粉砕処理に使用しない食用油脂と混合し、油相全体を加熱殺菌(85℃ 10分)し、冷却後、当該油相を前記水相成分と混合し、ミクロカッター(Stephan(株))を用い、回転数3600rpmにて2パスし、乳化を行った。
なお、実施例3は、油相のうち未処理の粒胡麻及び胡麻の粉砕処理に使用しない食用油脂を加熱殺菌し、冷却後、前記と同様に水相成分と混合し、乳化を行い乳化物を得た。その後、食用油脂中で粉砕した胡麻を、食用油脂ごと加熱殺菌し、冷却後に先の乳化物に攪拌しながら混合した。
比較例1〜3
実施例1における焙煎胡麻の食用油脂中での粉砕処理を行わず、前記焙煎胡麻を前記ブレンダーにて粉砕し、粒径1mm以上の胡麻を90%とした擂り胡麻を、表1に示すように油相又は水相に混合し、実施例1に記載の方法と同様の乳化を行い、それぞれ比較例1、2とした。また、前記粉砕した胡麻を油相又は水相のいずれにも混合せず、実施例1に記載の方法と同様の乳化を行った後に混合したものを比較例3とした。
〔分離型液体調味料〕
実施例4
実施例1と同じ方法により、水相の調製及び焙煎胡麻の油中粉砕処理を行った。処理した焙煎胡麻を食用油脂ごと未処理の粒胡麻、及び胡麻の粉砕処理に使用しない食用油脂と混合して油相部とし、85℃、10分加熱殺菌後冷却し、次いで前記調製した水相に積層した。
比較例4及び5
実施例4における焙煎胡麻の食用油脂中での粉砕処理を行わず、前記焙煎胡麻を前記ブレンダーにて粉砕し、粒径1mm以上の胡麻を90%としたものを、表1に示すように油相又は水相に混合した後、油相を水相に積層した。
〔胡麻の粒径の測定法〕
乳化後の液体調味料を10倍(重量比)の水に分散した後固形物を標準篩(目開き1mm)で回収し、水およびエタノールを流しかけることにより十分洗い、調味液及び油脂を除去した。標準篩(目開き1mm)上にオンした固形物(胡麻)の乾燥質量を測定することで粒胡麻残存率を求めた。粉砕前の全粒胡麻質量から、その割合を求めた。
Figure 2008167723
Figure 2008167723
〔保存条件〕
製造した液体調味料を、40℃、湿度75%の環境下に7日間保存し、官能評価にて、製造直後の初期風味、及び保存後の風味を評価した。
〔風味評価法〕
レタス20gに、分離型液体調味料を8gかけ、専門パネラー6名による食味調査を行い、胡麻感、香り立ち、後切れの良さ、味強度について比較評価した。結果を表1に示す。なお、評価基準は以下に示す基準に従った。
〔胡麻風味の評価基準〕
5:擂り立ての胡麻風味を非常に感じる
4:擂り立ての胡麻風味をかなり感じる
3:擂り立ての胡麻風味を感じる
2:擂り立ての胡麻風味をあまり感じない
1:擂り立ての胡麻風味を感じない
〔乳化安定性〕
5:初期に比べ乳化粒径及び乳味感にまったく変化が見られない。
4:初期に比べ乳化粒径はほぼ変わらないが、乳味感をやや弱く感じる。
3:初期に比べ乳化粒径が若干大きくなり、乳味感が弱くなり調味料の風味をやや強く感じる。
2:初期に比べ乳化粒径が明らかに大きくなり、乳味感が弱くなり調味料の風味を強く感じる。
1:初期に比べ乳化粒径が明らかに大きくなり、乳味感があまり感じられない。
表1の結果より、乳化型又は分離型液体調味料において、食用油脂中でせん断した焙煎胡麻を使用することで、長期間保存後においても焙煎胡麻の擂り立ての軽い香りを維持し、劣化臭を発生させない、優れた液体調味料の製造が可能となることが分かった。

Claims (7)

  1. 胡麻、水相及び油相を含む液体調味料の製造方法であって、胡麻を油相中で粉砕した後、他の原料と混合する液体調味料の製造方法。
  2. 油相中で粉砕する前の粒径1mm以上の胡麻が、粉砕後に20質量%以上残存するように粉砕を行う請求項1記載の液体調味料の製造方法。
  3. 油相中で粉砕する胡麻が、液体調味料に使用する全胡麻の一部である請求項1又は2記載の液体調味料の製造方法。
  4. 油相中で胡麻を粉砕する際に使用する油相が、液体調味料に使用する全油相の一部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体調味料の製造方法。
  5. 油相中で胡麻を粉砕した後に、胡麻を当該油相中で加熱殺菌するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体調味料の製造方法。
  6. 液体調味料が水中油型の液体調味料であり、胡麻を油相中で粉砕した後に水相と混合し、乳化を行うものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体調味料の製造方法。
  7. 油相が、ジアシルグリセロールを15質量%以上含む食用油脂を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体調味料の製造方法。
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