JP2007315701A - 貯蔵庫の配線構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カバー70は、下カバー部71と上カバー部72とに分割される。左右のガラス扉40から、扉ヒータ45の扉側リード線51A,51Bがヒンジ部35を通って引き出され、ケース本体10の前面開口部15の上口縁部15Aの挿通孔54から、本体側リード線52の上端が前方に引き出される。初めに下カバー部71が、取付板75をねじ78で止めて上口縁部15Aに仮止めされ、リード線51A,51Bと52とが、中継ケーブル62とコネクタにより接続されて、下カバー部71内に配線される。次に上カバー部72が被せられて、その後縁部と取付板75とが、本止め用のねじ76で共締めされてケース本体10の上面に固定される。これによりカバー70が組み付けられ、その内部に、リード線50と中継ケーブル62とが、コネクタともども収容される。
【選択図】図5
Description
ここでヒータのリード線は、本体側に設けられた電源供給部と接続する必要があるが、その配線構造の一例としては以下のようなものがある。これは、図10を参照して説明すると、ガラス扉1からのリード線2は、上側のヒンジ部を通して上方に引き出されたのち、本体3における前面開口部の上側の口縁部3Aに沿って配線されて適宜間隔を開けた複数位置でパースロック4(クランプ)に嵌められ、本体3の上面に開口された挿通孔から本体3内に通されて、例えば本体3の底部に配された機械室内に装備された電装箱に導かれる。リード線2を、前面開口部の上口縁部3Aに沿って配線したのは、水等が掛かり難くするためである。そして、リード線2の配線部分はカバー5で覆っており、具体的には、カバー5が、上板5Aが幅広に延出形成された断面コ字形に形成され、カバー5内にリード線2を収めつつ上口縁部3Aを覆ったのち、上板5Aの延出端を本体3の上面にねじ6で止めて固定していた。
また、リード線2が本体3の上面の挿通孔から本体3内に挿通される構造であるため、カバー5の上板5Aをねじ止めした場合に上板5Aの延出端縁がリード線2を押さえて傷付けるおそれもあり、保護のためにチューブを被せなければならないという問題もあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、カバーの取り付けを含め配線作業を容易に行えるようにするところにある。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記上カバー部と前記下カバー部とが共締めによって前記貯蔵庫本体に取り付けられているところに特徴を有する。
貯蔵庫本体における前面開口部の上側の口縁部に下カバー部が取り付けられたのち、扉から引き出された電装品のリード線が下カバー部で受けられるようにして同カバー部に沿って配線され、そののち上カバー部が下カバー部に被せられる。
リード線は初めに上面開放の下カバー部に配線されるのであるから、上カバー部を被せる際に、リード線が両カバー部内に正規に収まるか否かが確認しやすく、仮にはみ出そうであれば、配線を直しつつ上カバー部を被せれば良いから、下カバー部への配線時にいたずらに神経質となる必要もなく、リード線の配線からカバーの取り付けにわたる作業を、短時間で能率良く行うことができる。
<請求項2の発明>
上カバー部を貯蔵庫本体にねじ止めする形式のものにあって、下カバー部と共締めするようにしたから、ねじ止め箇所が少なくできて、作業工数をさらに減少させることができる。
貯蔵庫本体における前面開口部の上側の口縁部に沿って配線されたリード線は、同上側の口縁部に開口された挿通孔から貯蔵庫本体内に挿通される。逆に言うと、貯蔵庫本体からリード線がカバー内に向かうように引き出された状態となるから、カバーを取り付けるに当たってリード線を噛んだり、カバーの端縁でリード線を押さえることが回避でき、保護のためにリード線にチューブを被せる等の手間が不要にできる。もって、リード線の配線からカバーの取り付けにわたる作業を、短時間で能率良く行うことができる。
貯蔵庫本体内にリード線を配線する場合に、例えば外壁に挿通孔を開口して庫内の隅部等に沿って配線する構造が知られているが、このものでは、挿通孔を形成するべく発泡後に断熱材を除去する作業が必要であり、また挿通後は冷気洩れを防ぐために挿通孔をシールする必要があり、面倒な作業が余儀なくされるという問題がある。
その点本発明では、リード線は、断熱材の発泡に伴い同断熱材中に埋設された状態で貯蔵庫本体内に配線され、かつリード線の端部が貯蔵庫本体の外面に開口された挿通孔から外部に引き出された状態となる。
そのため従来のように、断熱材の発泡後の孔開け作業が不要にでき、また冷気洩れのおそれも無くなるためにシール作業も不要にでき、結果、配線時間を大幅に短縮することができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図9によって説明する。この実施形態では、冷蔵ショーケースを例示している。
冷蔵ショーケースは、図1及び図2に示すように、内部を貯蔵室11としたケース本体10を備え、このケース本体10は、縦長の矩形箱状で、かつ前面に開口された断熱箱体によって形成されている。断熱箱体は、例えばステンレス鋼板からなる外箱12と内箱13との間に、発泡樹脂からなる断熱材14が発泡充填された構造である。ケース本体10の前面開口部15には、一対のガラス扉40が開閉可能に装着されており、このケース本体10が機械室17の上面に載置され、機械室17の底面に設けられた脚18によって支持されている。機械室17内には、圧縮機、空冷式の凝縮器等からなる冷凍装置(図示せず)と、電装箱19等が設置されている。
貯蔵室11内には、棚柱30を介して棚網31が複数段にわたって装着されているとともに、左右の側壁における前面開口部15に近い位置には、貯蔵室11内を点灯する蛍光灯33が縦向きに取り付けられている。
このようなガラス扉40では、庫内外の温度差によってガラス板42の表面に結露し、すなわち曇る可能性があり、それを防ぐために、コーティングヒータ等の扉ヒータ45が枠体41内に装着されてガラス板42が加熱されるようになっている。
さらに、配線構造について詳細に説明する。ケース本体10内におけるリード線50(以下、本体側リード線52)の配線は、以下のようにして行われる。
また、上記外箱12の前面開口部15における裏側の口縁部には、前面枠ヒータ57が全周にわたって貼り付けられ、そのリード線57Aは、底面板12Aに開口された別の挿通孔58を通って下方に引き出されている。
したがって、扉ヒータ45のリード線50のうち本体側リード線52は、ケース本体10の前面開口部15における上口縁部15Aの右端寄りの挿通孔54から内部に挿通され、ケース本体10の右側壁内における手前側の部分を通って垂下し、底面板12Aの手前右隅の挿通孔55から下方に引き出された状態となる。
そして、ケース本体10の下面に機械室17が組み付けられるときには、本体側リード線52の下端に設けられたコネクタが、電装箱19の電源供給用の接続口に接続される。なお、前面枠ヒータ57のリード線57Aも電装箱19と接続される。一方、本体側リード線52の上端は、上口縁部15Aの挿通孔54から前方に突出し、その突出端にコネクタ56が設けられた状態にある。
詳細には、左側のガラス扉40の扉側リード線51Aは、同ガラス扉40の左側(支持側)の縦枠41Aの上面から引き出されたのち、対応するヒンジ部35の通孔36を通して長い寸法(例えばガラス扉40の幅よりも大きい寸法)引き出され、その端部にコネクタ60Aが取り付けられる。一方の右側のガラス扉40の扉側リード線51Bは、同ガラス扉40の右側(支持側)の縦枠41Aの上面から引き出されたのち、対応するヒンジ部35の通孔36を通して、こちらは短い寸法(例えばガラス扉40の幅の半分よりも短い寸法)引き出され、その端部にコネクタ60Bが取り付けられる。
また、長短2本の中継ケーブル62が備えられ、両ケーブル62の一端側が共通のコネクタ63に取り付けられているとともに、他端側には個別のコネクタ64A,64Bが取り付けられている。この個別のコネクタ64A,64Bは、それぞれ各扉側リード線51A,51Bの端部のコネクタ60A,60Bと接続可能であり、また共通のコネクタ63は、上記した本体側リード線52の上端のコネクタ56と接続可能となっている。
カバー70は、ともに金属板からなる下カバー部71と、上カバー部72とを備えている。図4ないし図6に示すように、下カバー部71は略チャンネル状に形成されており、ケース本体10の間口とほぼ等しい長さと、前面開口部15の上口縁部15Aのうち、ガラス扉40が閉じられた場合の前方に露出する上端部の高さのほぼ半分の深さ寸法を有している。
それに対して、ケース本体10の上面における手前側の端縁には、挿通孔77に対応した位置ごとに本止め用のねじ孔38が、また挿通孔79に対応した位置に仮止め用のねじ孔39が形成されている。
また、下カバー部71の底板80における両端部には、開口された後縁側から、ヒンジ部35を嵌めて逃がす逃がし溝81が切り欠き形成されている。
この上カバー部72は、その後縁部が下カバー部71の取付板75の上面に重ねられて、共締めによって、ケース本体10の上面における手前側の端縁に固定できるようになっており、そのため上カバー部72の後縁には、上記した下カバー部71の取付板75の本止め用のねじ76の挿通孔77と対応する位置ごとに、同ねじ76の挿通孔84が形成されている。また、仮止め用のねじ78の挿通孔79と対応する位置には、同ねじ78を逃がす逃がし凹部85が切り欠き形成されている。
また、組み付けられたカバー70の左右の開放面を塞ぐ合成樹脂製のキャップ90が備えられている。
ケース本体10の前面開口部15に左右一対のガラス扉40が装着され、またケース本体10が機械室17の上面に組み付けられ状態では、図5に参照して示すように、前面開口部15の上口縁部15Aにおける右端寄りの位置の挿通孔54から、本体側リード線52の上端がコネクタ56ともども前方に突出される。なお、同挿通孔54から、蛍光灯33用のスイッチ88の接続線の上端部も併せて引き出される。
また、左側のガラス扉40からは、左上のヒンジ部35の通孔36を通って、長めの扉側リード線51Aがコネクタ60Aともども引き出され、また、右側のガラス扉40からは、右上のヒンジ部35の通孔36を通って、短めの扉側リード線51Bがコネクタ60Bともども引き出された状態にある。
また、蛍光灯33用のスイッチ88が取付孔87に嵌められ、下カバー部71内で挿通孔54から引き出された接続線と接続される。
最後に、カバー70の左右の開放端面にキャップ90が嵌められることにより、扉ヒータ45のリード線50等の配線、並びにカバー70の取り付けが完了する。
すなわち、カバー70が上下に2分割され、リード線50等は初めに上面開放の下カバー部71に配線されるのであるから、上カバー部72を被せる際に、リード線50等が両カバー部71,72すなわちカバー70内に正規に収まるか否かが確認しやすく、仮にはみ出そうであれば、配線を直しつつ上カバー部72を被せれば良いから、下カバー部71への配線時にいたずらに神経質となる必要もなく、リード線50の配線からカバー70の取り付けにわたる作業を、短時間で能率良く行うことができる。
本実施形態では、下カバー部71と上カバー部72とがともにケース本体10に対してねじ止めして固定されるが、両カバー部71,72を共締めするようにしたから、ねじ止め箇所が少なくできて、作業工数をさらに減少させることができる。
そのため従来のように、断熱材14の発泡後の孔開け作業、配線を行うための踏み台への昇降動作等が不要となる。また、挿通孔からの冷気洩れのおそれが無くなるためにシール作業も不要となり、当然にシールの塗布にばらつきもでないから、製品の品質も安定する。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)下カバー部と上カバー部とは、共締めすることなく個別にケース本体にねじ止めされるようになっていてもよい。
(2)また、上カバー部は下カバー部に対して弾性的に係止して被着される構造であってもよい。
(3)扉カバーのリード線が、前面開口部の上口縁部の挿通孔からケース本体内に挿通される構造であれば、配線カバーが上下2分割されていないものであっても、上口縁部側から突出したリード線を収めつつカバーを取り付けることができ、すなわちカバーの上板の端縁がリード線を押さえて傷付けることが回避できるから、このような分割されていないカバーを用いた場合にも、本発明の技術的範囲に含まれる。
(5)本発明は、上記実施形態に例示した冷蔵ショーケースに限らず、断熱箱体からなる貯蔵庫本体の前面開口部に扉が開閉可能に装備された貯蔵庫において、扉から電装品のリード線が引き出されたもの全般に広く適用することができる。
Claims (4)
- 断熱箱体からなる貯蔵庫本体の前面開口部に扉が開閉可能に装着され、この扉に装着されたヒータ等の電装品から引き出されたリード線が、前記前面開口部の上側の口縁部に沿って配線されたのち、前記貯蔵庫本体内を通って貯蔵庫本体側に設けられた電源供給部と接続されるとともに、前記前面開口部の上側の口縁部に配線された前記リード線がカバーで覆われたものにおいて、
前記カバーが、前記リード線を受けて前記貯蔵庫本体に取り付けられる上面開放の下カバー部と、前記下カバー部の上面を覆って被着される上カバー部とに2分割されていることを特徴とする貯蔵庫の配線構造。 - 前記上カバー部と前記下カバー部とが共締めによって前記貯蔵庫本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の貯蔵庫の配線構造。
- 断熱箱体からなる貯蔵庫本体の前面開口部に扉が開閉可能に装着され、この扉に装着されたヒータ等の電装品から引き出されたリード線が、前記前面開口部の上側の口縁部に沿って配線されたのち、前記貯蔵庫本体内を通って貯蔵庫本体側に設けられた電源供給部と接続されるとともに、前記前面開口部の上側の口縁部に配線された前記リード線がカバーで覆われたものにおいて、
前記リード線の前記貯蔵庫本体内への挿通孔が、前記前面開口部の上側の口縁部に開口されていることを特徴とする貯蔵庫の配線構造。 - 前記貯蔵庫本体内に配線されるリード線は、断熱材の発泡前に当該貯蔵庫本体の外殻体内に配線されて前記断熱材中に埋設された状態とされ、前記リード線の端部が前記貯蔵庫本体の外面に開口された挿通孔から外部に引き出されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の貯蔵庫の配線構造。
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