JP2008292019A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】貯蔵室15の天井部にドレンパンを兼ねたエアダクト50が張られることで、冷却器29を収容した冷却器室34が形成される。エアダクト50の上面には伝熱プレート70が張られ、その伝熱プレート70における冷却器29の前面側の下方に対応する領域に、コードヒータからなる凍結防止ヒータ82が配線される。ヒータ82の配設領域の後方位置には、ヒータ82よりも背の高い複数本のリブ90が、幅方向に間隔を開けて一体的に突設されている。エアダクト50のヒータ82の配設領域付近が持ち上げられた場合に、リブ90が先に冷却器29の下面に当たることで、ヒータ82が冷却器29の下面と干渉することが回避される。
【選択図】図10
Description
そして除霜運転は、冷却器を同冷却器に装備した除霜ヒータで加熱することにより行われ、冷却器等からの除霜水は、エアダクトで受けられたのち流下して、排水路から排水用通路を通って庫外に排出される。また、冷却器から落ちた霜の塊がエアダクト上で凍結しないように、エアダクトにおける冷却器の下方の領域には、凍結防止用のコードヒータが別途配線されている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、コスト増を抑えた上でエアダクトに装着されたヒータが損傷を受けるのを防止するところにある。
前記エアダクトには予め冷却ファンが装着され、かつ掛止部を介して吊り下げ装着可能となっている。エアダクトの着脱が容易であるから、メンテナンスのとき等に便利である。ただし、エアダクトを取り付ける際、ヒータの配設領域付近を冷却器の下面に当てるおそれがあるが、同様に先に突部が当たることでヒータ自身の干渉は避けられる。
冷却器の上部側すなわち入口側に最も着霜しやすく、霜の塊も同位置から落ちやすいと言えるが、その落下位置にはヒータが配されて最も高温となっているから、より確実に融かされる。突部は、ヒータの配設領域の下部側にあることからヒータを保護でき、しかも複数個が間隔を開けて設けられていることで、融けた除霜水もスムーズに流下する。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図11に基づいて説明する。この実施形態では、4ドア型の冷蔵庫を例示している。
図1及び図2において、符号10は冷蔵庫本体であって、内箱11と外箱12との間に発泡樹脂等からなる断熱材13が充填された前面開口のやや縦長の断熱箱体から構成されており、4本の脚14で支持されているとともに、内部が貯蔵室15となっている。貯蔵室15内には、棚柱16を介して棚網17が多段に設置できるようになっているとともに、貯蔵室15の前面開口部には、十字形に組まれた断熱性の仕切枠18が装着されることで計4個の出入口19が形成され、観音開き式の断熱扉20が上下2段に分かれて装着されている。
冷凍ユニット23は、平面方形をなす断熱性の基台24の上面に、圧縮機26、空冷式の凝縮器27等からなる冷凍装置25が載置されるとともに、下面側に冷却器29が吊り下げて取り付けられ、冷凍装置25と冷却器29とが冷媒配管30(図3)により循環接続された構造となっている。冷却器29は、背面側(図2の右側)が少し下がった斜め姿勢で取り付けられている。
一方、機械室22の底面、言い換えると貯蔵室15の天井壁15Aにおける奥側の位置には、基台24よりも一回り小さい窓孔32が形成されており、上記した冷凍ユニット23の基台24が、冷却器29を窓孔32の下面側に通しつつ同窓孔32を塞いで取り付けられている。
そして、冷凍装置25(圧縮機26)を運転しつつ冷却ファン36を駆動すると、貯蔵室15の庫内空気が冷却ファン36によって吸込口35から冷却器室34内に吸引され、その空気が冷却器29を流通する間に熱交換によって冷気が生成され、その冷気が吹出口37から貯蔵室15の奥面に沿うようにして吹き出され、貯蔵室15内に冷気が循環供給される。また、庫内サーミスタ38(図3)により庫内温度が検知され、庫内温度に応じて冷凍装置25の運転と停止とが制御されて、庫内温度が略一定の冷却温度に維持されるようになっている。
一方、上記したエアダクト50は、除霜水を受けるドレンパンを兼用している。除霜運転は、除霜ヒータ40に通電して冷却器29を加熱することにより行われ、除霜水はエアダクト50(ドレンパン)で受けられたのち、貯蔵室15の背面壁15B内に設けられた排水用通路49を通って庫外に排水されるようになっている。
エアダクト50はABS樹脂等の合成樹脂製であって、図4及び図5に示すように、平面略方形の皿状に形成されており、ただし左右の側壁51は、手前側(図5の左側)から奥側に向けて次第に背が高くなるように形成され、後記するように、同側壁51の上縁が水平姿勢をなすように取り付けられ、その取付状態において、エアダクト50の底面50Aが奥縁に向けて下り勾配となった傾斜姿勢を取るようになっている。
エアダクト50の前縁部には、左右両端部と中央部との3箇所に取付座55が形成されており、この取付座55は、エアダクト50の前壁56の上縁と面一の高さに形成され、ねじの挿通孔57が開口されている。これに対し、窓孔32の下面側における前側の縁部には、同ねじが螺合されるねじ孔(図示せず)が対応して形成されている。
また、吸込口35の周縁部には、リベット孔63が図示7箇所開口されている。
また、伝熱プレート70の奥壁73は、エアダクト50の奥壁64の手前側に所定間隔を開けて配されることで、その間に装着空間76が全幅にわたって形成されているとともに、奥壁73の上縁にはフランジ73Aが奥側に直角曲げして形成され、このフランジ73Aが、上記した装着空間76の上面を覆うようになっている。
このように配線された状態で、粘着面を備えたアルミ箔により奥壁73の外面並びにカバー75の上面に貼り付けられる。両リード線81Aは揃って、伝熱プレート70の右側縁に沿って前方に引き出される。
このように第2凍結防水ヒータ82が配線保持されたアルミ箔85が、伝熱プレート70上の所定位置、詳細には、図7に示すように、本体部86が伝熱プレート70の前縁部に沿い、かつ突出部87が突出板72の基端側に突出した位置において貼り付けられる。
エアダクト50の組み付け並びに取り付けは、以下のようにして行われる。図7に示すように、伝熱プレート70の奥壁73からカバー75にわたり、第1凍結防水ヒータ81が配線される。それとともに、伝熱プレート70の前縁に沿った領域に、上記に詳述したように、第2凍結防止ヒータ82がアルミ箔85を介して所定の形態で配線される。
このように第1及び第2の凍結防止ヒータ81,82が配線装着された伝熱プレート70が、図8に示すように、前側の切欠部71に各吸込口35を嵌めて逃がしつつ、エアダクト50の底面50Aにおける前部側を除いたほぼ全面に載置され、同伝熱プレート70の前部側における吸込口35の回りの図示7箇所にリベット63Aが打ち込まれて固定される。この伝熱プレート70の取り付けに伴い、図5にも示すように、排水口74から突設されたカバー75が、排水路65の中央高さ位置よりも少し上方位置に嵌められる。また、排水路65の基端側の回りには、パッキン98が嵌着される。
次に、同図に示すように、3個の吸込口35にそれぞれ冷却ファン36が載置され、対角の2位置においてねじ60で止められて固定される。各冷却ファン36のリード線36Aも一纏めにされたのち、途中を同パースロック62で保持されて導出される。
それには、図5に参照して示すように、エアダクト50の後縁に突設された排水路65を背面壁15Bの接続管95に差し込みながら、左右の取付板52が窓孔32の左右の周面に沿って下方から入れられ、各取付板52の前後の掛止部53が、それぞれ対応する窓孔32の前後の突部32Aに掛止されて仮保持される。このとき併せて、エアダクト50から引き出された凍結防止ヒータ81,82のリード線81A,84と、冷却ファン36のリード線36Aとが、冷凍ユニット23の基台24に設けられた挿通孔(図示せず)を通して、機械室22内に導出される。
最後に、エアダクト50の前縁側に設けられた3箇所の取付座55の挿通孔57にねじを通し、天井壁15Aのねじ孔に螺合して締め付けることによりエアダクト50が固定され、エアダクト50の取り付けが完了する。
また、伝熱プレート70に配線された第2凍結防止ヒータ82は、図9及び図10に示すように、1条目82Aとそこから突出されたヘアピン状部82Eとが、冷却器29における前端面よりも前方に位置し、2条目82Bないし4条目82Dが冷却器29の前端面よりも後方、すなわち、同冷却器29の下面側に潜り込んだ状態となる。
また、左右の両ヒータ取付板41における各外側の側板43Bについては、その前端側におけるアルミ箔85内に突出した部分の大部分が、アルミ箔85上におけるヒータ82の非配線領域88の上方に対応する。
除霜運転により、冷却器29等に付着した霜が溶けて除霜水となってエアダクト50上に滴下し、その底面の傾斜に倣って奥まで流下し、排水路65を通って背面壁15Bの排水用通路49を流下したのち、ドレンホースを介して所定の排水箇所に排水される。
所定の除霜運転が終了すると、冷却運転が再開される。
この間、エアダクト50を受けて支持するために、エアダクト50の下面の中央部、すなわち第2凍結防止ヒータ82の配設領域の中央部に手を添える場合が多く、特に、掛止部53を突部32Aに掛止して仮保持する際には、同配設領域の中央部を、図らずも大きく押し上げる可能性がある。しかしながらこの場合も、伝熱プレート70に突設された中央部のリブ90が先に冷却器29の下面に当たることで、ヒータ82が冷却器29の下面と干渉することが回避される。
また、例えば第2凍結防止ヒータ82の配設領域の両端部において、特にヒータ取付板41の外側の側板43Bと対応する位置を強く押し上げると、同位置がヒータ取付板41の外側の側板43Bに押し付けられる可能性があるが、同位置は、第2凍結防止ヒータ82が敢えて配線されていないヒータ82の非配線領域88とされているから、ヒータ取付板41の外側の側板43Bにヒータ82が干渉することも避けられる。
このことは、被貯蔵物を出し入れする際にエアダクト50の下面に当たった場合にも、同様に言えることである。
その結果、コスト増を抑えた上で、エアダクト50に装着された第2凍結防止ヒータ82が損傷を受けるのを防止することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)ヒータを防止するリブの個数は、上記実施形態に例示した3本に限らず、凍結防止ヒータの配設領域の広さ等の条件に応じて、任意に設定できる。
(2)上記実施形態では、ヒータを防止する突部を、叩き出しによるリブとしたが、その他、切り起こされた突板のようなものであってもよい。
(4)本発明は、除霜ヒータを支持するヒータ取付板が備えられていない形式のものにも適用可能である。
(5)凍結防止ヒータとしては、上記実施形態に例示したコードヒータに限らず、ベルトヒータ等の他の形式のヒータであってもよい。
(7)本発明はエアダクト自体が金属板製であって、伝熱プレートを備えない形式のものにも適用可能であり、その場合は、エアダクト自身に、ヒータの保護用の突部を一体形成すればよい。
(8)本発明は冷蔵庫に限らず、冷凍庫、急速凍結庫等、要はドレンパンを兼ねたエアダクトにおける冷却器の下方に位置する所定領域に、凍結防止ヒータが配設された冷却貯蔵庫全般に広く適用することができる。
Claims (4)
- 貯蔵庫本体の天井部には、ドレンパンを兼ねたエアダクトが張設されることで冷却器が収容された冷却器室が形成され、前記エアダクトの下部位置に形成された排水路が、前記貯蔵庫本体の壁面に設けられた排水用通路に進入した冷却貯蔵庫において、
前記エアダクトにおける前記冷却器の下方に位置する所定領域にはヒータが配設されるとともに、同ヒータの配設領域の近傍には、前記ヒータよりも背の高い複数個の突部が幅方向に間隔を開けて設けられていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 前記エアダクトには予め冷却ファンが装着され、かつ掛止部を介して吊り下げ装着可能となっていることを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫。
- 前記エアダクトは合成樹脂製である一方、同エアダクトにおける前記冷却器の下方領域には金属製の伝熱プレートが装着され、同伝熱プレートに前記ヒータが配設され、かつ前記突部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫。
- 前記エアダクトは、前記排水路を設けた側が下端に来る斜め姿勢で張設され、同エアダクトにおける上部側の領域に前記冷却ファンが装着されるとともに、その下部側の領域の上方に前記冷却器が位置し、前記冷却ファンで引かれた庫内空気が前記冷却器を通過する間に冷気が生成されて、その冷気が前記エアダクトの下端側に設けられた吹出口から吹き出されるようになっており、前記エアダクトにおける前記冷却器の上部側の外底面と対向する領域に前記ヒータが配設される一方、そのヒータの配設領域の下部側に前記突部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の冷却貯蔵庫。
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