JP5405147B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Description
一方、エアダクトに設けられた冷却ファンを駆動するには、同冷却ファンのリード線を、機械室内に装備された電装箱に接続する必要があるが、従来では、同リード線を冷却器室から貯蔵室の天井側に引き出し、そののち貯蔵庫本体の天井壁に貫通形成した挿通孔を通して機械室に導出するようになっていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、冷気洩れ防止を果たしつつリード線を引き出す作業を簡単に行えるようにするところにある。
リード線挿通溝はカバーで塞がれる構造であるから、カバーを相応の大きさにすれば、リード線挿通溝をコネクタが通過可能な大きさにしても問題はない。そのため、メンテナンス等においてエアダクトを外して庫外に出す場合に、カバーを機械室側に取り外せば、コネクタをリード線挿通溝に通しつつ各リード線を庫内側に引き込むことができる。すなわち、冷却ユニットを設置したままでエアダクトの取り外しを行うことができる。
(1)前記冷却ユニットの前記基台が前記窓孔よりも一回り大きい方形状に形成されており、前記リード線挿通溝が、前記基台の周縁部における一縁辺の端部寄りの位置に形成されるとともに、前記基台の周縁部のうち前記リード線挿通溝が形成された前記縁辺と、この縁辺と対向した縁辺とにはそれぞれ取付板が張り出し形成され、両取付板を前記窓孔の対応する孔縁部にねじで止めることにより、前記基台が固定されている。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図11に基づいて説明する。この実施形態では、2ドアの縦型冷蔵庫を例示している。
図1及び図2において、冷蔵庫本体10は、前面開口の縦長の断熱箱体から構成され、底面に配された4本の脚11で支持されているとともに、内部が貯蔵室12となっている。貯蔵室12内には、棚柱14を介して棚網15が多段に設置できるようになっているとともに、貯蔵室12の前面開口部の中央高さ位置に断熱性の仕切枠16が装着されることで上下2個の出入口17が形成され、各出入口17に揺動開閉式の断熱扉18が装着されている。
また、基台31の下面(内装板33)の周縁から所定寸法内方に入った位置には、突壁39が形成されている。
なお、基台31の周縁部31Aが当てられる窓孔21の孔縁部21Aのうちの内側の領域には、一段下がった段差部22が形成されており、同段差部22にはシール材23が全周に亘って介装されている。
一方、基台31の下面側には、冷却器44(蒸発器)が、背面側(図3の右側)が少し下がった斜め姿勢で吊り下げられて取り付けられている。この冷却器44と冷凍装置40とが、冷媒配管45により循環接続されている。
なお、基台31の上面における正面から見た右側の領域の手前位置に、電装箱47が取り付けられるようになっている。
エアダクト50の底面54には、左右の側壁53から所定寸法内側に入った位置に、左右一対の取付板55が立ち上がって形成され、各取付板55の上縁の前後2箇所の位置には鈎形をなす掛止部56が形成されている。各掛止部56は、天井壁12Aの窓孔21における左右の周面に形成された被掛止部(図示せず)に掛止可能となっている。
エアダクト50の前縁部における左右両端部には取付座57が形成され、窓孔21の下面側の前縁部にねじ止めされるようになっている。
またエアダクト50は言い換えると、奥縁側が最深部となっており、図7に示すように、奥壁62における幅方向の中央よりも正面から見て少し左側に寄った位置に、排水管63が形成されている。
一方、エアダクト50の奥壁62の内面から排水管63内にわたり、同じくコードヒータからなる凍結防止ヒータ68が配線されている。
凍結防止ヒータ68のリード線68Aについては、同凍結防止ヒータ68の左側の端部に接続されたリード線68Aが奥壁62に沿って右端まで配線され、右側の端部に接続されたリード線68Aと一緒になって、右側壁53の内側に沿って、同じく上記の集結位置Aに向けられる。
また、一束に纏められたリード線群72における基端側の所定位置には、カバー75が装着されている。このカバー75は、スポンジ状の発泡合成樹脂材を素材として、厚肉でやや細長い円筒形に形成されており、断熱性を有しかつ弾力性に富んでいる。ただし、先端側が縮径された段付き状となっているとともに、全長にわたって切り込み76が形成されている。
したがって、カバー75は、切り込み76から開いてリード線群72を内部に挿通したのち、適宜箇所をコンベックス77で締結することにより所定位置に装着されるようになっている。
ここで、リード線挿通溝80の三角形の断面積は、カバー75が弾縮されつつ同リード線挿通溝80のほぼ全域を埋めることができるような断面積に設定されている。また、同リード線挿通溝80の三角形の断面は、リード線60A,66A,68Aの先端に取り付けられたコネクタ70が1個ずつであれば通過可能な断面形状に形成されている。
エアダクト50には、2個の冷却ファン60、補助除霜ヒータ66及び凍結防止ヒータ68が装備され、それらのリード線60A,66A,68Aは既述のように配線されて所定の集結位置Aに導かれ、一束に纏められる。それとともに各リード線60A,66A,68Aの先端にはそれぞれコネクタ70が取り付けられる。また、一束に纏められたリード線群72の所定位置には、カバー75が装着される。
次に、エアダクト50からのリード線群72は、右手前の隅部から窓孔21を通してその上方に引き出され、さらに正面から見た右側に屈曲されつつ、図9に示すように、カバー75が、窓孔21の右側の孔縁部21Aにおける手前側の位置、すなわち冷却ユニット30の基台31に形成されたリード線挿通溝80が被さる箇所に沿うように当てられる。
これに伴い、基台31の下面に形成されたリード線挿通溝80が、窓孔21の孔縁部21Aに横たわったカバー75に被さり、図11にも示すように、カバー75が弾縮されつつリード線挿通溝80を塞いだ状態となる。
このとき併せて、補助除霜ヒータ66にも通電すると、冷却ファン60の回りの除霜も有効に行われる。また。凍結防止ヒータ68に通電しておくことにより、奥壁62に当たったり排水管63内に入り込んだ霜の塊が溶かされ、排水管63内で凍結することが防止される。
そうしたら、エアダクト50の前縁側の取付座57の固定を外し、全体を手前に引いて掛止部56の掛止を解除することによりエアダクト50が外され、引き続いてリード線群72ごと庫外に引き出すことができる。
まず、エアダクト50から引き出されたリード線60A,66A,68Aの先端には全てコネクタ70を設けたから、リード線60A,66A,68Aを電装箱47に接続する作業が簡単となる。
エアダクト50からのリード線群72を機械室20側に引き出す部分については、リード線群72の途中に装着したカバー75を、窓孔21の孔縁部21Aにおけるリード線挿通溝80と対応した位置に配しておいて、冷却ユニット30の基台31を窓孔21の孔縁部21Aに載せて固定すれば、カバー75が弾縮しつつリード線挿通溝80を塞いだ状態となり、すなわち冷気洩れが防止された状態でリード線群72を機械室20側に引き出すことができ、パテを詰める等の後作業が不要となって作業が簡略化される。
また、リード線群72自体は、貯蔵室12内にはみ出しはしないから、作業者が貯蔵物を出し入れする際に誤って触れることはない。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)リード線挿通溝の形成位置は、上記実施形態に例示した位置に限らず、電装箱の配設位置等に応じて適宜に変更し得る。
(2)リード線挿通溝の断面形状は、上記実施形態に例示した略正三角形に限らず、半円形、方形等、他の形状であってもよい。
(3)エアダクトに電気部品が装備される形態としては、上記実施形態に例示した冷却ファンと2種類のヒータを装備するのに限らず、それらの一部が欠如していたり、別の電気部品が装備されていてもよい。
(4)本発明は冷蔵庫に限らず、冷凍庫、急速凍結庫等、要はエアダクトに装備された電気部品のリード線を上面に設けられた機械室に引き出すようにした冷却貯蔵庫全般に広く適用することができる。
Claims (2)
- 断熱性の貯蔵庫本体の上面には機械室が設けられる一方、前記貯蔵庫本体の天井壁には窓孔が開口されてこの窓孔の下面側を覆うようにエアダクトが装着されることにより冷却器室が形成され、
断熱性の基台の下面に冷却器が、上面に前記冷却器との間で冷凍サイクルを構成する圧縮機、凝縮器等からなる冷凍装置がそれぞれ装備された冷却ユニットが設けられて、この冷却ユニットの前記基台が前記窓孔の上面を塞いで載置されることにより、前記冷却器が前記冷却器室に、前記冷凍装置が前記機械室にそれぞれ収容されるとともに、
前記エアダクトには冷却ファン、ヒータ等の電気部品が装備されてその電気部品から引き出されたリード線が前記機械室内に装備された電装箱に接続されるようにした冷却貯蔵庫において、
前記エアダクトに装備された電気部品のリード線の先端には、前記電装箱側の相手コネクタと各々接続されるコネクタが設けられるとともに、各リード線を束ねたリード線群の配線途中には、弾力性に富んだ断熱材からなる筒状のカバーが装着されており、
前記カバーには、その全長にわたって切り込みが形成されており、
前記冷却ユニットの前記基台における前記窓孔の孔縁部に当接する周縁部の下面には、前記冷却器室側と前記機械室側とを連通するリード線挿通溝が形成されており、
前記リード線挿通溝は前記コネクタが1個ずつ通過可能で、かつ、前記カバーが弾縮されると該リード線挿通溝のほぼ全域を埋めることができるような大きさとされており、
前記冷却ユニットの前記基台が前記窓孔よりも一回り大きい方形状に形成されており、前記リード線挿通溝が、前記基台の周縁部における一縁辺の端部寄りの位置に形成されるとともに、前記基台の周縁部のうち前記リード線挿通溝が形成された前記縁辺と、この縁辺と対向した縁辺とにはそれぞれ取付板が張り出し形成され、両取付板を前記窓孔の対応する孔縁部にねじで止めることにより、前記基台が固定されていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 前記リード線挿通溝が、断面略三角形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫。
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