JP2007024381A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ダクトの取り付けを簡単にできるようにする。
【解決手段】 冷却ダクト40の底面に左右一対の取付板43が立設され、各上縁の前後2箇所に掛止部が形成される。前側の掛止部45Fは後方を向いた鈎形で、後側の掛止部45Rには奥狭まりの溝47が切られる。天井壁15Aの窓孔28に嵌着された左右の窓枠51に、前後の突部が一体的に形成される。前側の突部52Fには前側の掛止部45Fが上方から掛止可能で、掛止面53Fは後方下りとされる。後側の突部52Rは後側の掛止部45Rの溝47が前方から嵌合可能で、前端側が先窄まりに形成され、掛止面53Rは逆に前方下りとされる。冷却ダクト40の前壁44に、ねじ56が止められる取付座55が形成される。冷却ダクト40の掛止部45F,45Rが突部52F,52Rに掛止されて仮保持された状態で、前縁側の2箇所のみがねじ56で止められる。
【選択図】 図8
Description
そして冷却運転時には、庫内空気が例えばダクトの手前側から冷却器室内に吸い込まれ、冷却器を通過することで生成された冷気が奥側から庫内に吹き出されることによって庫内が冷却され、一方適宜に行われる除霜運転時には、ダクトがドレンパンとして機能して除霜水を受け、ダクトの奥縁等に突設された排水路から、貯蔵庫本体の壁面に形成された排水用通路を通って庫外に排水されるようになっている。
すなわち従来構造では、ねじ止めの箇所が多いことに加え、実際のねじ止めの作業は、ダクトに設けられたねじの挿通孔を、対応する天井面のねじ孔に位置合わせした状態で一方の手でダクトを押さえながら、もう一方の手でドライバを持ってねじを回す必要があるため、取り付けの作業がしにくいという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ダクトの取り付けを簡単にできるようにするところにある。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ダクトの手前の端縁側には、庫内の天井面にねじ止め可能な取付部が設けられているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記前後の掛止部のうちの少なくともいずれか一方が、対応する突部を上下に挟持可能となっているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3または請求項4に記載のものにおいて、前記前後の突部では、対応する前記掛止部を掛止する掛止面が前後方向において互いに逆勾配の傾斜面に形成されているところに特徴を有する。
ダクトは、掛止部が窓枠の被掛止部に掛止されることで仮保持され、そののち例えば庫内の天井面にねじ止めすることで固定される。ダクトを位置決めして仮保持できるから、両手を利用できるか、せいぜいダクトに片手を軽く添える程度でねじの締め付け作業を行うことができ、その上ねじ止めする箇所も少数に抑えることができるから、ねじ止めの作業自体も容易にかつ短時間に行える。もってダクトの取り付けが簡単となり、その上、ダクトを仮保持する被掛止部を窓枠に一体形成したから、部品点数の増加が抑えられ、安価に対応することが可能となる。
<請求項2の発明>
ダクトが仮保持されたのち、その手前側の縁部に設けられた取付部を庫内の天井面にねじ止めすることで固定される。ねじ止めする箇所は、ダクトの手前の端縁側といった貯蔵庫本体の前面開口に近い側のみの少数箇所であるから、ねじ止めの作業がきわめて簡単となる。
ダクトは、前後の掛止部が対応する突部の前方または後方にある状態で窓孔に対して下方から差し込まれ、所定量差し込まれたのち後方または前方に移動させることにより、前後の掛止部がそれぞれ対応する突部に掛止されて仮保持される。
<請求項4の発明>
前後の掛止部の少なくとも一方が、対応する突部を上下両側から挟んでいるから、例えば当該冷却貯蔵庫の輸送時や、冷却運転時等の振動の影響を受けてダクトががたつくのが抑えられる。
例えば、掛止部を突部に掛止する作業をしやすくしようとすれば、掛止面をダクトの移動方向に沿って上り勾配とすることが有効であるが、両掛止面とも上り勾配とすると、ダクトがずり落ちやすいと言える。そこで、一方の掛止面は逆の下り勾配とすると、前後の掛止部が対応する突部に掛止された限りは、ずり落ちることはない。この逆勾配の掛止面を、例えば前面開口に近い側といった、掛止作業が比較的しやすい方に設定しておくことにより、全体として掛止作業を比較的簡単に行えるようにした上で、ダクトを手を放しても落下しない仮保持状態に留め置くことができる。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図16に基づいて説明する。
図1において、符号10は冷蔵庫本体であって、内箱11と外箱12との間に発泡樹脂等からなる断熱材13が充填された前面開口の縦長の断熱箱体から構成されており、4本の脚14で支持されているとともに、内部が貯蔵室15となっている。貯蔵室15内には、棚受部材16を介して棚網17が多段に設置できるようになっている。貯蔵室15の前面の開口部18には、断熱扉19が揺動開閉可能に装着されている。
貯蔵室15の天井部分における窓孔28の下面側には、詳しくは後記するように、冷却ダクト40が張設され、その上方に冷却器室30が形成されている。冷却ダクト40の底面は、奥縁(図1の右側)に向けて下り勾配となるように形成され、手前側の領域に吸込口32が開口されているとともに、奥縁と貯蔵室15の背面壁15Bとの間に吹出口33が形成されている。
冷却ダクト40はABS樹脂等の合成樹脂製であって、図4及び図5に示すように、平面略方形の皿状に形成されており、ただし左右の側壁41は、手前側(図4の左側)から奥側に向けて次第に背が高くなるように形成され、後記するように、同側壁41の上縁が水平姿勢をなすように取り付けられ、その取付状態において、冷却ダクト40の底面42が奥縁に向けて下り勾配となった傾斜姿勢を取るようになっている。
各取付板43の上縁には、前後2箇所の位置において掛止部45が形成されている。前側(図4の左側)の掛止部45Fは、後方を向いた鈎形に形成され、その掛止縁46Fは後方に向けて下り勾配となっている。後側の掛止部45Rには、後縁に開口した溝47が切られており、この溝47は溝の奥に向けて幅が次第に狭くなり、掛止縁46Rとなる溝47の上縁は、上記した前側の掛止部45の掛止縁46Fとは逆に、前方に向けて下り勾配となっている。なお、後側の掛止部45Rにおける溝47が切られた後部を含め、取付板43の後部側の所定領域48が、他の部位と比べて厚肉部とされている(図5参照)。
また、正面から見た右側の取付板43には、前側の掛止部45Fの形成位置の下方内側に、庫内ファン35のリード線35Bを保持するパースロック49(図3参照)の装着位置が設けられている。
なお、冷却ダクト40の左右の側壁41等が、窓孔28の下面側における左右の側縁等に当たった場合に、掛止部45の掛止縁46と、対応する突部52の掛止面53との間に、上下方向に1mm程度の隙間cが開く設定としておくと、例えば天井壁15Aが膨張した場合等にも掛止を担保し得る、いわゆる余裕度が得られる。
冷却ダクト40の底面における手前側の領域には、上記した吸込口32が左右に2個の並んで形成されている。吸込口32の回りには、四隅に位置するようにして取付座59が設けられおり、庫内ファン35はケーシング35Aの四つ角が取付座59に嵌められ、図3に示すように、対角の2位置がねじ60で止められることで固定されている。また、吸込口32の側縁部には、リベット孔61が図示3箇所開口されている。
係る構造としたことにより、リード線35Bが庫内ファン35に巻き込まれるおそれがなく、また固定片63Bに一巻きしたことでストレインリリーフ機能が果たされ、機械室21側からリード線35Bが引っ張られた場合にも、モータ側の接続端に負荷が加わることが回避される。
左右の奥壁79A,79Bの上縁には、それぞれ左端または右端から分断端の少し手前の位置にわたり、フランジ83が奥側に直角曲げして形成されており、このフランジ83が、上記した冷却ダクト40とドレンパン75の奥壁65,79同士の間に形成された装着空間82の上面を覆うようになっている。
すなわち、ドレンパン75が冷却ダクト40の底面42の所定位置に張られると、排水口80の上縁から突設されたカバー85が、排水路67の中央高さ位置よりも少し上方位置に嵌って、カバー85と排水路67の底面との間に十分な流通断面を確保しつつ排水路67の上面開口を塞ぐ。またカバー85の先端は、図3に示すように、排水路67の先端よりも控えた位置、例えば側壁に設けられた逃がし部68の手前の位置まで達している。
コードヒータ90の配線態様の一例は、以下のようである。図11に示すように、まずコードヒータ90の一端が、右奥壁79B(同図では左側)の外面における右端のほぼ中央高さ位置に配されて、同右奥壁79Bの外面に沿って排水口80に向けて配線される。続いて図9に示すように、カバー85の上面における右側縁に沿って先端側に向けて配線され、カバー85の先端から突出したところでUターンされて、反対の左側縁に沿って基端側に向けて配線される。次に、再び図11に示すように、左奥壁79Aの外面における中央高さ位置を左端(同図では右端)まで配線される。コードヒータ90の他端から引き出されたリード線92は左端で上方にUターンされたのち、左奥壁79Aから右奥壁79Bにわたる外面の上部位置に沿って配線される。
なお排水用通路38の下端部には、図示しないドレンホースが接続され、排水溝等の排水箇所に導かれている。
筒状本体部98の先端の外周縁からは、ラッパ状に広がった密着環99が形成されている。ただし密着環99は、筒状本体部98に対して軸線が傾いていて、図15に示すように、先下がりの排水路67に嵌装された場合に、密着環99の開口面が鉛直姿勢を取るようになっている。
また基端側では、上面部の外面側からひれ部100が突設されているとともに、底部では、下部ストッパ71を逃がす逃がし溝101が切り込み形成されている。
パッキン97が装着された状態で、排水路67が接続口95内に正規量挿入されると、密着環99が弾性変形しつつ接続口95における背面壁15Bの内面への開口縁に押し付けられて密着し、排水路67の差し込み部分がシールされるようになっている。
冷却ダクト40の組み付け並びに取り付けは、以下のようにして行われる。まず、ドレンパン75に対してコードヒータ90が配線される。繰り返すと、コードヒータ90は、正面から見た右奥壁79Bの外面に沿って配線されたのちカバー85の上面に至り、そこで折り返されたのち左奥壁79Aの外面に沿って配線され、リード線92ともどもアルミ箔94によって貼り付けられる。なお、カバー85の上面での折り返し部93は、カバー85の先端から突出して浮いた状態にある。また両リード線92は、右奥壁79Bの端部からまとめて引き出される。
それとともに、冷却ダクト40の吸込口32にはそれぞれ庫内ファン35が載置され、対角の2位置でねじ60で止められて固定される。各庫内ファン35のリード線35Bは、固定片63Aの内側に挟まれたのち、4本揃って一番の右側の固定片63Bに一巻きされ、パースロック49で保持されて導出される。
それには、同図の矢線に示すように、冷却ダクト40に立てられた左右の取付板43の前後の掛止部45F,45Rが、それぞれ左右の窓枠51に形成された前後の突部52F,52Rよりも前方(図16の左側)に外れた位置において、排水路67を接続口95に差し込みながら、左右の取付板43が左右の窓枠51の内面に沿って下方から入れられる。冷却ダクト40の前壁44並びに左右の側壁41の上縁が、窓孔28の下面側における前縁から左右の側縁にわたって当たるまで押し上げられると、各掛止部45の掛止縁46が、対応する突部52の上方に至るから、引き続いて冷却ダクト40を奥側に押し込むと、図8に参照して示すように、後側の掛止部45Rの溝47が後側の突部52Rに案内されつつ嵌って、掛止縁46Rが掛止面53Rに掛止され、また前側の掛止部45Fの掛止縁46Fが前側の突部52Fの掛止面53Fに掛止されて仮保持される。ここで、前後の突部52F,52Rの掛止面53F,53Rが互いに逆向きの傾斜面とされているから、前後の掛止部45F,45Rを対応する突部52F,52Rに掛止したのちは、手を放しても冷却ダクト40が落ちることはない。
最後に、冷却ダクト40の前縁側に設けられた2箇所の取付座55の挿通孔57にねじ56を通し、天井壁15Aのねじ孔に螺合して締め付けることにより冷却ダクト40が固定され、冷却ダクト40の取り付けが完了する。
除霜運転は、冷却器26に設けられた除霜ヒータ(図示せず)に通電して加熱することで行われ、冷却器26等に付着した霜が溶けて除霜水となってドレンパン75上に滴下し、その底面の傾斜に倣って奥壁79まで流下するとともに、奥壁79の傾斜に沿って排水口80まで流れ、同排水口80から冷却ダクト40の排水路67を通って背面壁15Bの排水用通路38に流入される。排水用通路38に流入した除霜水は、同排水用通路38中を流下したのち、ドレンホースを介して所定の排水箇所に排水される。
一方、カバー85上には冷却運転中に着霜する可能性があるが、カバー85はその先端が排水路67の先端よりも控えて設けられる一方、カバー85上には上記のようにコードヒータ90が折り返して配線され、U字状の折り返し部93がカバー85の先端から突出して、排水路67の底面から浮いた状態となっているから、カバー85上に着霜があった場合は、コードヒータ90の熱で融かされてカバー85上を傾斜に倣って流下したのち、先端から排水路67に滴下して排出される。
なお、カバー85を含む排水路67の基端側の大部分がパッキン97の筒状本体部98で覆われていて、コードヒータ90の熱が逃げにくくなっているから、霜の塊や霜がより融かしやすくなる。
冷却ダクト40の取り外しについても、上記とは逆に、前縁の2箇所のねじ56を外したのち、冷却ダクト40を手前に引いて掛止を外せば、下方に取り外すことができる。したがってメンテナンス等において、冷却ダクト40の取り外し、再取り付けを行う場合にも、簡単に行うことができる。その上、冷却ダクト40を仮保持する突部52F,52Rを窓枠51に一体形成したから、部品点数の増加が抑えられ、安価に対応することができる。
なお後側の掛止部45Rは、突部52Rを上下に挟持することを意図しているため、溝47内に突部52Rを嵌める構造としている。このような構造では、特に後側の掛止部45Rは庫内の奥深い位置にあることも手伝って、嵌めにくいと言える。そのため、溝47、突部52Rともに前狭まりの形状として、ガイド機能を持たせている。
したがって全体としては、冷却ダクト40を仮保持するべく掛止作業を比較的簡単に行えるようにした上で、冷却ダクト40を手を放しても落下しない仮保持状態に確実に留め置くことができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、後側の掛止部が対応する突部を上下に挟持する構造としたが、前後とも上方から掛止するだけとしてもよく、そのようなものも本実施形態に含まれる。
(2)冷却ダクトの掛止作業の簡易性を優先するのであれば、前後の突部の掛止面をともに、ガイドできるように前下がりの傾斜面としてもよい。
(4)左右の掛止部が、冷却ダクトの後縁側に1個ずつ設けられた構造であってもよい。この場合でも、冷却ダクトは位置決めされて掛止できるから、せいぜい冷却ダクトに片手を軽く添えて押さえる程度でねじの締め付け作業を行うことができ、その結果冷却ダクトの取り付けが簡単に行える。
(5)ダクトの掛止部を掛止するべく窓枠に設ける被掛止部は、溝のような凹部であってもよい。
(6)本発明は冷蔵庫に限らず、冷凍庫、急速凍結庫等、要は貯蔵庫本体内の天井部にダクトを張って、冷却器室を画成する形式の冷却貯蔵庫全般に広く適用することができる。
Claims (5)
- 前面開口の断熱箱体からなる貯蔵庫本体の天井壁には窓孔が開口され、冷却器を下面側に取り付けた断熱性のユニット台が前記窓孔の上面を塞いで載置されるとともに、前記貯蔵庫本体内の天井部には、前記窓孔の下面側を覆うようにしてダクトが張設されることで前記冷却器を収納した冷却器室が形成され、この冷却器室内で生成された冷気が庫内に循環供給されるようにした冷却貯蔵庫において、
前記ダクトには掛止部が設けられているとともに、前記窓孔の周面には合成樹脂製の窓枠が嵌着されて、この窓枠には前記ダクトの掛止部が掛止可能な被掛止部が一体形成されていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 前記ダクトの手前の端縁側には、庫内の天井面にねじ止め可能な取付部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の冷却貯蔵庫。
- 前記掛止部は、前記ダクトの左右両側で前後一組ずつが備えられ、ともに前後いずれか一方に突出した略鈎状に形成されているとともに、前記窓枠の左右の面には前記被掛止部が前後一組ずつ対応して設けられ、この被掛止部が突部とされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫。
- 前記前後の掛止部のうちの少なくともいずれか一方が、対応する突部を上下に挟持可能となっていることを特徴とする請求項3記載の冷却貯蔵庫。
- 前記前後の突部では、対応する前記掛止部を掛止する掛止面が前後方向において互いに逆勾配の傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載の冷却貯蔵庫。
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