JP4075696B2 - 浴室暖房乾燥機 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室内の暖房および浴室内に吊り下げた洗濯物等を乾燥せしめる浴室暖房乾燥機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の浴室暖房乾燥機は、浴室暖房乾燥機本体側に設けた差込突起にフロントカバー（グリルに相当）側に設けた係止部に係止してフロントカバーを仮保持するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
以下、その浴室暖房乾燥機について図９および図１０を参照しながら説明する。
【０００４】
図に示すように、浴室暖房乾燥機本体１０１の送風路摺動部１０２の鍔部１０３の縁にフロントカバー１０４を引っ掛けて仮保持するための差込突起１０５を複数個設け、フロントカバー１０４の上面の吹き出し口１０６と吸い込み口１０７との中間に差込突起１０５に引っ掛けるための横穴状をした係止部１０８を複数個設け、複数個の横穴状の係止部１０８を浴室暖房乾燥機本体１０１に設けた複数個の差込突起１０５に横方向から移動し引っ掛けてフロントカバー１０４を仮保持している。
【０００５】
【特許文献１】
特開２００１−２０８４１３号公報（［００４０］図１２、図１３）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の浴室暖房乾燥機では、差込突起１０５に係止部１０８を引っ掛ける作業が困難であるという課題があり、グリルの取り付けが仮り吊りを可能にすることが要求されている。
【０００７】
また、仮保持にされた状態では、浴室暖房乾燥機本体１０１に対し、フロントカバー１０４は近接した状態で保持されるため、フロントカバー１０４を取り外さなければ浴室暖房乾燥機本体１０１の内部点検ができないという課題があり、内部点検を可能にすることが要求されている。
【０００８】
また、フロントカバー１０４を浴室暖房乾燥機本体１０１にグリル取付用ねじを固定する際にねじを締め付けすぎるとフロントカバー１０４の表面が変形してデザイン性が低下するという課題があり、取付用ねじが締め付けすぎないようにすることが要求されている。
【０００９】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、グリルの取り付けが容易で仮り吊りおよび、内部点検を可能にすることができ、またグリル表面の変形が防止できる浴室暖房乾燥機を提供することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明の浴室暖房乾燥機は上記目的を達成するために、内部に循環用ユニットを設けた循環部の下面に設けられるグリルを仮吊りできる吊り具を前記循環部に伸縮自在に設けたものである。
【００１１】
この手段により、グリルの取り付けが容易で、グリルの仮吊りおよび内部点検を可能にした浴室暖房乾燥機が得られる。
【００１２】
また、他の手段は、循環部にテーパー面で凹部を形成し、グリルに前記凹部に係合するテーパー面を有した凸部を設け、前記凸部にグリル取付用ねじの挿入孔を設けたものである。
【００１３】
この手段により、グリルが凹部と凸部によりグリルが所定位置に案内されてグリルを容易に取り付けることができる。
【００１４】
また、他の手段は、グリル取付用ねじが所定の締め付量となったときに、浴室の天井に当接して前記グリル取付用ねじの締め付けを規制する当接部を設けたものである。
【００１５】
この手段により、グリルの変形が防止され、変形によるグリルのデザイン性が低下するのを防止できる。
【００１６】
また、他の手段は、循環用ユニットが組み込まれる外装ケースにより循環部を形成したものである。
【００１７】
この手段により、循環用モータおよび熱交換器等の交換や補修を容易に行うことができる。
【００１８】
また、他の手段は、循環部に隣接して設けられる換気部の一側壁を電装箱の設けられる外装箱の一側面を共用するように設けたものである。
【００１９】
この手段により、共用による部品点数の削減が図られコストダウンを行うことができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１に記載の発明は、下方に吸込開口と吹出開口を設け、内部に循環用ユニットを設けた循環部と、この循環部の下面に設けられる吸込口および吹出口を有したグリルとを備え、前記グリルを仮吊りできる吊り具を前記循環部に伸縮自在に設けた浴室暖房乾燥機であって、前記循環部に内周面を上方に向かうに従がい縮少するテーパー面で形成した凹部と、この凹部と同芯上にグリル取付用ねじの螺合するねじ孔を設け、前記グリルに形成され、前記凹部に係合するテーパー面を外周面に有した凸部とを備え、前記凸部に前記ねじ孔に螺合する前記グリル取付用ねじの挿入孔を設けたものであり、吊り具を伸ばした状態でグリルを吊り下げることができグリルの仮吊り作業が容易となり、また、グリルを循環部にねじ止めするときには、伸縮自在に設けられる吊り具がガイドとなりグリルが所定位置に案内されて取り付けられることによりグリルの取り付けが容易となるとともに、グリルを仮吊りした状態では循環部の下面が大きく開口されることとなり、循環部の内部の点検を容易に行うことができ、さらに、グリル取付時にグリル側に設けた外周面にテーパー面を有する凸部が、循環部側に設けた内周面にテーパー面を有する凹部に係合してグリルが所定位置に案内されて取り付けられることとなり、グリルの取付け作業性が向上するとともに、取付けねじに特殊ねじを用いる必要がなくコストアップするのを防止することができる。
【００２６】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【００２７】
（実施の形態）
図１〜図７に示すように、内部に循環用モータ１と循環用ファン２および循環用構成部材３と温水を通し温水熱を利用して加熱する熱交換器４とを一体的に形成した循環用ユニット５を外装ケース６に組み込み下方に吸込開口７と吹出開口８を形成した循環部９を設け、循環部９と隣接し、室外と連通して換気を行う換気部１０を設け、換気部１０の一側壁１１を電装部１２の設けられる外装箱１３の一側面を共用するように設け、循環部９の下面に設けられる吸込口１４および吹出口１５を有したグリル１６を仮吊りできるように、グリル１６に突片１７を設けて形成した吊り孔１８に係合する釣針状の掛け部１９を有した吊り具２０を循環部９に上下自在に係止されるように設ける。
【００２８】
また、循環部９には内周面２１を上方に向かうに従がい縮少勝手となるテーパー面で形成した凹部２２と、凹部２２と同芯上にグリル取付用ねじ２３の螺合するねじ孔２４を設け、グリル１６には循環部９側に設けた凹部２２に係合するテーパー面を外周面２５に有した凸部２６を設け凸部２６には循環部９側に設けたねじ孔２４に螺合するグリル取付用ねじ２３の挿入孔２７を設ける。
【００２９】
また、グリル１６にはグリル取付用ねじ２３の設けられる近傍にグリル取付用ねじ２３が所定の締め付量となったときに、浴室の天井２８に当接してグリル取付用ねじ２３の締め付けを規制する当接部２９を設け構成する。
【００３０】
上記構成において、浴室暖房乾燥機を浴室に設置するときには、浴室の天井２８の上面側に循環部９を設け、循環部９に設けた吊り具２０を下方に引き下げた状態の掛け部１９にグリル１６に設けた突片１７に形成された吊り孔１８を掛けてグリル１６を吊り下げ、グリル１６を仮吊り状態としたのち、グリル１６を循環部９の下面に対向するように吊り具２０を縮少しながら仮吊り状態で移動し、グリル１６に設けた凸部２６を循環部９に設けた凹部２２に係合し、凸部２６のテーパー面を有した外周面２５を、凹部２２に設けたテーパー面を有した内周面２１に嵌挿し位置決めを行った状態でグリル取付用ねじ２３を凸部２６に設けた挿入孔２７より挿入し、循環部９側に設けたねじ孔２４に螺合して取り付けられる。
【００３１】
このとき、グリル取付用ねじ２３を締めて行くと、グリル１６に設けた当接部２９が浴室の天井２８の下面に当接し、グリル取付用ねじ２３の締め付けが規制されることとなる。
【００３２】
そして、浴室の天井２８に設けた浴室暖房乾燥機を運転すると、グリル１６の吸込口１４より吸い込まれた空気は吸込開口７より循環部９内に吸い込まれ、循環用ファン２より送られた空気は、温水により加熱されている熱交換器４により加熱され温風となって吹出開口８よりグリル１６の吹出口１５に送られ、吹出口１５より温風が浴室内に送風されて浴室の暖房または浴室内に吊り下げられた洗濯物の乾燥が行われる。
【００３３】
また、メンテナンス時において、循環部９内の点検や部品の交換を行うときには、グリル取付用ねじ２３を緩め取り外すことにより、グリル１６は吊り具２０に吊り下げられた状態となり、循環部９の下面が開口され内部点検や部品の交換が可能になる。
【００３４】
なお、実施の形態１では循環部９を浴室の天井２８の上面側に設け、浴室の天井２８をグリル１６と循環部９との間で挟むように構成したが、図８に示すように、循環部９にグリル１６を取り付けた状態で浴室の天井２８に設置するようにしても良いことはいうまでもない。
【００３５】
【発明の効果】
本発明によれば、グリルの取り付けが容易で、グリルの仮吊りおよび内部点検を可能にした浴室暖房乾燥機を提供できる。
【００３６】
また、グリルの変形が防止され、変形によるグリルのデザイン性の低下するのを防止できる浴室暖房乾燥機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態１の浴室暖房乾燥機の取付状態を示す断面図
【図２】 同浴室暖房乾燥機の循環ユニットの斜視図
【図３】 同浴室暖房乾燥機の構成を示す斜視図
【図４】 同浴室暖房乾燥機のグリルの仮吊り状態を示す斜視図
【図５】 同浴室暖房乾燥機のグリルのねじ止め状態を示す断面図
【図６】 同浴室暖房乾燥機の当接部の構成を示す断面図
【図７】 同浴室暖房乾燥機のグリルの背面を示す斜視図
【図８】 同浴室暖房乾燥機の他の例の取付状態を示す断面図
【図９】 従来の浴室暖房乾燥機の仮保持の構成を示す斜視図
【図１０】 同浴室暖房乾燥機の断面図
【符号の説明】
１ 循環用モータ
２ 循環用ファン
３ 循環用構成部材
４ 熱交換器
５ 循環用ユニット
６ 外装ケース
７ 吸込開口
８ 吹出開口
９ 循環部
１０ 換気部
１１ 一側壁
１２ 電装部
１３ 外装箱
１４ 吸込口
１５ 吹出口
１６ グリル
２０ 吊り具
２１ 内周面
２２ 凹部
２３ グリル取付用ねじ
２４ ねじ孔
２５ 外周面
２６ 凸部
２７ 挿入孔
２８ 浴室の天井
２９ 当接部

Claims (1)

1. 下方に吸込開口と吹出開口を設け、内部に循環用ユニットを設けた循環部と、この循環部の下面に設けられる吸込口および吹出口を有したグリルとを備え、前記グリルを仮吊りできる吊り具を前記循環部に伸縮自在に設けた浴室暖房乾燥機であって、前記循環部に内周面を上方に向かうに従がい縮少するテーパー面で形成した凹部と、この凹部と同芯上にグリル取付用ねじの螺合するねじ孔を設け、前記グリルに形成され、前記凹部に係合するテーパー面を外周面に有した凸部とを備え、前記凸部に前記ねじ孔に螺合する前記グリル取付用ねじの挿入孔を設けたことを特徴とする浴室暖房乾燥機。

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