JP5449921B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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本発明は、制御ユニットの取付構造を改良したドラム式洗濯機に関する。
従来より、ドラム式洗濯機においては、底部に台板を有する外箱の内部に水槽を弾性支持して設け、この水槽の内部に洗濯物を収容するドラムを設けて、このドラムをモータなど駆動装置より回転駆動することで洗濯を行うようになっている。
そして、その駆動装置の作動をめとする運転は制御ユニットにより制御されるようになっており、その制御ユニットは、前記外箱の一方の側部(例えば右側部)の下部に前方より収納して複数のねじにより外箱に取付けている。又、それと共に、制御ユニットと電源供給部との間、制御ユニットと表示ユニットとの間、制御ユニットと水位センサをめとする各種センサとの間、並びに制御ユニットとモータや給水弁及び排水弁等の負荷との間を接続するリード線を、絶縁テープで束ねてバンド風の留め具により外箱に固定している。
この構成で、サービス時、制御ユニットを取外す際には、最初に、リード線を外箱に固定した留め具を外箱から取外し、次いで、その留め具をリード線から取外し、更に、リード線から絶縁テープを取除いた後に、制御ユニットを外箱に取付けたねじを取外し、制御ユニットを外箱から前方に引出すという手順を経る必要があった。
なお、如上の制御ユニットの取付構造を表してはいないが、一般的な制御ユニットの取付構造としては下記の特許文献1及び特許文献2に示したものがある。
特開2007−175169号公報 特開2008−272196号公報
上記従来のものにおいて,制御ユニットを取外す際に、最初に、リード線を外箱に固定した留め具を外箱から取外し、次いで、その留め具をリード線から取外し、更に、リード線から絶縁テープを取除く作業が必要とされるのは、その後の外箱からの制御ユニットの引出しによってリード線を引っ張るからであり、換言すれば、リード線を引っ張るほどに制御ユニットを引出してサービス作業をするからである。
リード線は、上述のように、制御ユニットと電源供給部との間、制御ユニットと表示ユニットとの間、制御ユニットと水位センサをめとする各種センサとの間、並びに制御ユニットとモータや給水弁及び排水弁等の負荷との間をそれぞれに接続するものであり、外箱内の様々な位置から制御ユニットに向かって延びている。このため、制御ユニットを外箱から単に引出すと、いずれかの(特に引っ張り度の大きな)リード線の制御ユニット側端又は反制御ユニット側端で接続部の外れを起こすおそれがあり、それゆえ、制御ユニットを取外してサービス作業をする際には、上述のように、最初に、リード線を外箱に固定した留め具を外箱から取外し、次いで、その留め具をリード線から取外し、更に、リード線から絶縁テープを取除く作業が必要とされるのである。
しかしながら、そのような作業が必要とされる従来のものの場合、制御ユニットの取外しが容易にはできないという問題点を有していた。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、制御ユニットの取外しが、面倒な作業を要することなくリード線の引っ張りを避けて、容易にできるドラム式洗濯機を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機においては、底部に台板を有する外箱と、この外箱の内部に弾性支持して設けられた水槽と、この水槽の内部に設けられ、洗濯物を収容するドラムと、このドラムを回転駆動する駆動装置と、この駆動装置の作動をめとする運転を制御する制御ユニットとを具備し、その制御ユニットが、前記台板に方より方へスライドさせて引出し可能に取付けられ、その引出したときに該制御ユニットを水平方向に回転させるときの回転中心となる側の位置にリード線出口を有することを特徴とする(請求項1の発明)。
上記手段によれば、制御ユニットを台板に取付けた状態から前方に引出してリード線出口側を中心に水平方向に回転させれば、制御ユニットはリード線のリード線出口を通った部分を中心に回転され、その回転された状態で制御ユニットを開いて必要なサービスを無理なく行うことができるので、それ以上にリード線を引っ張ることなく制御ユニットの取外し、サービスができる。よって、その取外しの折り、従来のもののような、最初に、リード線を外箱に固定した留め具を外箱から取外し、次いで、その留め具をリード線から取外し、更に、リード線から絶縁テープを取除くという、面倒な作業が必要とされることはなく、かくして制御ユニットの取外しが容易にできる。
本発明の一実施例を示す主要部分の取外し説明図 ドラム式洗濯機全体の、一部を破断した縦断側面図 ドラム式洗濯機構造体の斜視図 制御ユニット単体の斜め後上方からの斜視図 制御ユニット単体の斜め前下方からの斜視図 外箱台板の斜め前上方からの斜視図
以下、本発明の一実施例(一実施形態)につき、図面を参照して説明する。
まず、図2にはドラム式洗濯機の全体構造を示しており、外箱1を外殻としている。この外箱1は、底部に台板1aを有しており、その台板1a上に箱本体1bを結合して構成している。箱本体1bの前面部(図2で右側)のほゞ中央部には、洗濯物出入口2を形成し、該出入口2を開閉する扉3を設けている。又、箱本体1bの前面部の上部には、操作パネル4を設けており、その裏側(外箱1内)に、操作パネル4が有する各種表示部(図示省略)に表示作動をさせる表示ユニット5を設けている。
箱本体1b(外箱1)の内部には、水槽6を配設している。この水槽6は軸方向が前後(図2で左右)の横軸円筒状を成すものであり、それを台板1a上に、この場合、左右一対(一方のみ図示)のサスペンション7によって前上がりの傾斜状に弾性支持している。
水槽6の背部には、モータ8を取付けている。このモータ8は、この場合、例えば直流のブラシレスモータから成るもので、アウターロータ形であり、ロータ8aの中心部に取付けた回転軸(図示省略)を、軸受ハウジング9を介して水槽6の内部に挿通している。
水槽6の内部には、ドラム10を配設している。このドラム10も軸方向が前後の横軸円筒状を成すもので、それを後部の中心部で上記モータ8の回転軸の先端部に取付けることにより、水槽6と同軸の前上がりの傾斜状に支持している。又、その結果、ドラム10はモータ8により回転されるようになっており、従って、ドラム10は回転槽であり、モータ8はドラム10を回転させる駆動装置として機能するようになっている。
ドラム10の周側部(胴部)には、小孔11を全域にわたって多数(一部のみ図示)形成している。又、ドラム10及び水槽6は、ともに前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13に、環状のベローズ14を介して前記洗濯物出入口2を連ねている。この結果、洗濯物出入口2は、ベローズ14、水槽6の開口部13、及びドラム10の開口部12を介して、ドラム10の内部に連なっている。
水槽6の最低部である底部の後部には、排水弁15を介して、排水管16を接続している。又、水槽6の背部から上方そして前方には、乾燥ユニット17を配設している。この乾燥ユニット17は、除湿器18と、送風装置19、及び加熱装置20を有しており、水槽6(ドラム10)内の空気を除湿し、次いで加熱して、水槽6(ドラム10)内に戻す循環を行わしめることにより、洗濯物を乾燥させるようになっている。
次いで、図3には、前記外箱1の台板1aに取付けた制御ユニット21を示している。この制御ユニット21は、前記モータ8(駆動装置)の作動をめ、排水弁15の作動、水槽6内に給水するように設けた給水弁(図示省略)の作動、送風装置19の作動、及び加熱装置20の作動など、ドラム式洗濯機の運転を制御するもので、図4及び図5に示すように、ユニットボックス22を外殻としている。
ユニットボックス22は、下面が開放した上側のボックス本体22aと、これの下面の開放部を塞いだ底蓋22bとから成っており、そのうちのボックス本体22aに制御基板(図示省略)を収納して固定している。従って、制御ユニット21は、上側に制御基板を有しており、下側に底蓋22bを有して構成されている。
ボックス本体22aの左側面部の後部には脚部23を、右側面部の後部には脚部24を、ともに底蓋22bより下方へ突出するように形成している。又、ボックス本体22aの左側面部の前部には固定部25を底蓋22bより下方へ突出するように、右側面部の前部には固定部26をボックス本体22aの更に右側方へ突出するようにして、ともに前方に面する平板状に形成している。固定部25,26は又、ともに前後に貫通する取付孔27,28を有している。
底蓋22bの前部の左側部(固定部25側)の隅部にはリード線出口29を形成しており、このリード線出口29からリード線30を出している。リード線30は、制御ユニット21(制御基板)と電源供給部(図示省略)との間、制御ユニット21と前記表示ユニット5との間、制御ユニット21と水位センサや振動センサ、温度センサ、ドアセンサ、及びフィルタセンサといった各種センサ(図示省略)との間、並びに制御ユニット21と前記モータ8や前記給水弁及び前記排水弁15等の負荷との間を接続するものであり、複数本存在するが、図ではそれを一本にまとめて表しており、そのまとめを一本の外皮チューブで行うようにしても良い。
リード線出口29の近傍である固定部25には、上記リード線30を受けるリード線受け部31を形成している。このリード線受け部31は、リード線30の伸延方向とほゞ直交し且つボックス本体22aの奥側から前方へ突出する舌片状の形態を成しており、最前部31aを上方へ起こしている。
底蓋22bの中央部には、左右一対の被案内部32を下方へ突出させて形成しており、この被案内部32はともに前後に延びる突条状を成している。更に又、底蓋22bの中央部には、上記被案内部32の対間に位置させて、ファンガード部33を下方へ突出させて形成しており、このファンガード部33は前後左右の4方にわたる囲い状を成している。このファンガード部33の内方に位置させて、底蓋22bの中央部にはファン34を取付けている。このファン34は、前記制御基板が有するIGBT等の被冷却部(図示省略)の冷却をするもので、その被冷却部と対応し、ファンガード部33の突出長の範囲で底蓋22bの下面より下方へ突出している。
これらに対して、前記外箱1の台板1aには、図6に示すように、前部の右側に制御ユニット取付部35を設けている。この制御ユニット取付部35は、前記制御ユニット21の脚部23,24を前方よりスライドさせて載せる脚受け部36,37と、固定部25が当接する部分において取付孔27と対応するねじ穴38、被案内部32をそれぞれに受容して前後にスライドさせるべく前後に延びるそれぞれ2つずつの突条部39a,39bから成る左右一対のレール部39とを有して構成されている。
又、その制御ユニット取付部35におけるレール部39の対間の部分は、前記ファン34の下方への突出部分(ファンガード部33)を収容し得るようにしていて、その底部に多数のスリット状孔から成る通風口40を形成している。
そのほか、前記箱本体1bの前縁における右側のフランジ部1b(図3参照)には、制御ユニット21の固定部26が当接する部分において取付孔28(それに後述のように螺挿したねじ44参照)と対応するねじ穴(図示省略)を形成している。
又、図3には、前記リード線30と、これの途中部を難燃材から成るカバー41上に緊縛固定したバンド風の留め具42をも示している。
次に、上記構成のものにおける制御ユニット21の取付け、取外しの手順を述べる。
制御ユニット21を取付けるには、まず、図1の(b)に示すように、制御ユニット21を外箱1の台板1aにおける制御ユニット取付部35の前方に位置させて、そこから矢印Aとは反対に奥方に向かって進め、レール部39の対間の部分にファン34の下方への突出部分を合わせ入れつつ、被案内部32をレール部39に嵌める。
そして、制御ユニット21を台板1aの更に奥方に向かって進めれば、被案内部32がレール部39に案内されて、制御ユニット21が脚受け部36,37に向かって進み、その脚受け部36,37に脚部23,24が載置される。又、そのときには、台板1aのねじ穴38に制御ユニット21の固定部25の取付孔27が合致し、箱本体1bのフランジ部1bのねじ穴(図示省略)に制御ユニット21の固定部26の取付孔28が合致する。
そこで、次には、上記制御ユニット21の取付孔27から台板1aのねじ穴38に図3及び図5に示すねじ43を螺挿し、制御ユニット21の取付孔28から箱本体1bのねじ穴(図示省略)に同図に示すにねじ44を螺挿して、ともに締付ける。かくして、制御ユニット21を外箱1の台板1aにおける制御ユニット取付部35から箱本体1bにかけて取付けることができる。なお、その後には、制御ユニット21のリード線出口29から出たリード線30をカバー41上に留め具42で緊縛固定する。図1の(a)は、このようにして外箱1の台板1aに制御ユニット21を取付けた状態を示している(留め具42は省略)。
さて、取付けた制御ユニット21を取外すには、まず、留め具42を取外すと共にねじ43,44を取外す。次いで、図1の(b)に矢印Aで示すように、制御ユニット21を前方に引き、脚部23,24を脚受け部36,37から離脱させると共に、被案内部32をレール部39から離脱させる。
そして、その被案内部32をレール部39から離脱させた直後の位置で、図1の(c)に矢印Bで示すように、制御ユニット21をリード線出口29側を中心に水平方向に回転させる。よって、リード線出口29は制御ユニット21を上述のように引出して水平方向に回転させるときの回転中心となる側の位置に存在するものである。
その後、図1の(d)に示すように、ユニットボックス22のボックス本体22aを、底蓋22bから後側より開いて、制御基板の点検や交換など必要なサービスを行うことができる。
このように上記構成のものでは、制御ユニット21が、外箱1の台板1aに方より方へスライドさせて引出し可能に取付けられるもので、引出したときには該制御ユニット21を水平方向に回転させるときの回転中心となる側の位置にリード線出口29を有するもので、それにより、制御ユニット21を台板1aに取付けた状態から前方に引出してリード線出口29側を中心に水平方向に回転させれば、制御ユニット21はリード線30のリード線出口29を通った部分を中心に回転され、その回転された状態でユニットボックス22を開いて必要なサービスを無理なく行うことができるので、それ以上にリード線30を引っ張ることなく制御ユニット21の取外し、サービスができる。
よって、その取外しの折り、従来のもののような、最初に、リード線を外箱に固定した留め具を外箱から取外し、次いで、その留め具をリード線から取外し、更に、リード線から絶縁テープを取除くという、面倒な作業が必要とされることはなく、かくして制御ユニット21の取外しが容易にできる。
加えて、上記構成のものでは、外箱1の台板1aが制御ユニット21のスライド方向に延びるレール部39を有し、制御ユニット21がそのレール部39に案内される被案内部32を有している。これにより、外箱1の台板1aに対する制御ユニット21の取付けをそれらを合わせながらのスライドによりスムーズに行うことができ、作業性を良くすることができると共に、台板1aのねじ穴38に対する制御ユニット21の取付孔27の合わせ、並びに箱本体1bのフランジ部1bのねじ穴に対する制御ユニット21の取付孔28の合わせも、難なく行うことができて、作業性を一層良くすることができる。
なお、この場合、上述とは逆に、レール部39を制御ユニット21に設け、被案内部32を台板1aに設けるようにしても良い。又、その被案内部32は前後に延びる突条状でなく、点在的な突起状を成すものであっても良い。
又、制御ユニット21は、上側に制御基板を有し、下側に底蓋22bを有して構成されるものであって、その底蓋22bに制御基板が有する被冷却部の冷却をするファン34を有している。これにより、例えば外箱1内での結露により滴下する水が上方より制御ユニット21にかかっても、それは制御ユニット21の上側(ボックス本体22a)でファン34にかかることが避けられるので、電気的安全性を良好に確保することができる。
しかも、この場合、被案内部32は一対あって、その被案内部32の対間の部分にファン34を下方に突出させて有している。これにより、制御ユニット21の取付時には、レール部39の対間の部分にファン34の下方への突出部分を合わせ入れることで、それがレール部39に被案内部32を嵌めるガイドとなり、レール部39に対する被案内部32の嵌合が容易にできるようになるので、作業性を更に一層良くすることができる。
なお、この場合も、底蓋22bには被案内部32でなくレール部39が設けられていて
、そのレール部39の対間の部分にファン34が下方に突出して設けられていても良い。

更に、制御ユニット21はリード線出口29近傍の外部に、リード線30を受けるリード線受け部31を、リード線30の伸延方向とほゞ直交する形態で有している。これにより、リード線30を受けて垂らすことがないので、リード線30及びこれの制御ユニット21の制御基板に対する接続部にかかるストレスを軽減できると共に、制御ユニット21をねじ43,44で台板1aに固定する際にリード線30が作業の邪魔になることのないようにでき、且つそのねじ43,44でリード線30を傷付けることもないようにできる。
しかも、この場合、リード線受け部31は奥側から前方へ突出する形態で有しており、これによって制御ユニット21を引出す際にリード線30がリード線受け部31から落下することのないようにできる(リード線受け部31を反対の突出形態で有していると、制御ユニット21を引出す際にリード線30がリード線受け部31から落下する可能性が高い)。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、特に乾燥機能の有無等の点につき、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、1は外箱、1aは台板、6は水槽、8はモータ(駆動装置)、10はドラム、21は制御ユニット、22bは底蓋、29はリード線出口、30はリード線、31はリード線受け部、32は被案内部、34はファン、39はレール部を示す。

Claims (4)

  1. 底部に台板を有する外箱と、
    この外箱の内部に弾性支持して設けられた水槽と、
    この水槽の内部に設けられ、洗濯物を収容するドラムと、
    このドラムを回転駆動する駆動装置と、
    この駆動装置の作動をめとする運転を制御する制御ユニットとを具備し、
    その制御ユニットが、前記台板に方より方へスライドさせて引出し可能に取付けられ、その引出したときに該制御ユニットを水平方向に回転させるときの回転中心となる側の位置にリード線出口を有することを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 台板と制御ユニットとのうちの一方が、台板に対する制御ユニットのスライド方向に延びるレール部を有し、他方が、そのレール部に案内される被案内部を有することを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 制御ユニットが、上側に制御基板を有し、下側に底蓋を有して構成されるものであって、その底蓋にレール部又は被案内部が一対あって、そのレール部又は被案内部の対間の部分に前記制御基板が有する被冷却部の冷却をするファンを下方に突出させて有することを特徴とする請求項2記載のドラム式洗濯機。
  4. 制御ユニットがリード線出口近傍の外部に、リード線受け部を、リード線の伸延方向とほゞ直交し且つ奥側から前方へ突出する形態で有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のドラム式洗濯機。
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