JP5052167B2 - 冷却庫 - Google Patents
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Description
トレイ受けは具体的には、平行に配された2本の縦枠の間に、線材の両端を同方向に屈曲してなるコ字形をなす複数本の載置部材が、それぞれ屈曲端を縦枠に対して溶接されることにより、相手のトレイ受け側に向けて張り出す姿勢で複数段にわたって固定されるとともに、上下の載置部材の屈曲部の間に線材からなる補強材をわたして溶接することで、載置部材が補強された構造となっている。そしてホテルパンは、その左右のフランジを、両トレイ受けの同じ段における載置部材の張り出し端に載せることで支持されるようになっている。
ところで、このトレイ受けを上下反対向きにしたいずれの場合にも収納室の左右側面に取り付けたいという要望があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、トレイ受けを上下反対向きにしたいずれの場合にも収納室の左右側面に取り付けることが可能な冷却庫を提供するところにある。
このような構成によれば、トレイ受けを上下反対向きにしたいずれの場合にも収納室の左右側面に取り付けることができる。
また、前記トレイ受けは、2本の縦枠の間に、前記トレイが載置される載置部材が差し渡されたものであり、前記トレイ受けを上下反対向きにして前記取付環を前記取付具に掛止することで、前記載置部材の高さ位置が変更されるものとしてもよい。
また、冷却庫本体内に設けられた収納室の左右側面に対向して設けられ、被冷却物を入れたトレイを受けて複数段に収納するようにした一対のトレイ受けを備えた冷却庫において、前記トレイ受けは、2本の縦枠の間に、線材の両端を同方向に屈曲した形状になる複数本の載置部材が、相手のトレイ受け側に向けて張り出す姿勢で複数段にわたって固定されるとともに、前記載置部材を補強する補強材が備えられた構造であり、かつ前記補強材は、前記各載置部材の上面側において相手のトレイ受けに向けて張り出さない形態で設けられているものとしてもよい。
このような構成によれば、例えば、相対的に幅狭でフランジ付きのトレイと、相対的に幅広のトレイの2種類があった場合、フランジ付きのトレイの場合は、左右のフランジをトレイ受けの載置部材の張り出し端側に載せて支持することができる。補強材は、載置部材の上方空間において張り出さない形態、言い換えると奥方に留まった形態で設けられているから、載置部材の上方空間は幅方向に邪魔するものがなく、したがって相対的に幅広のトレイは、対向した載置部材の上方の空間に入れ、底面の左右の側縁部が載置部材に載せられて支持される。
すなわち、同じトレイ受けでありながらも、形状が異なる少なくとも2種類のトレイを収納することができる。
また、前記補強材は線材をL字形に屈曲して形成され、この補強材が、前記載置部材の屈曲端を前記縦枠に固定した部分において、前記屈曲端から前記縦枠に沿うように配されて固定されているものとしてもよい。このような構成によれば、L字形をなす補強材が、載置部材の屈曲端と縦枠との固定部分において、屈曲端から縦枠に沿うように配されて固定されることで載置部材が補強され、しかも同補強材は、載置部材の上方空間において奥側に留まった状態となる。
また、前記載置部材の上面には、規制棒が両屈曲部の間にわたされて設けられているものとしてもよい。このような構成によれば、フランジ付きのトレイの場合、左右のフランジの端縁が規制棒に当たることで、横ずれが有効に防止される。相対的に幅広のトレイを入れた場合は、底面の左右の側縁部が規制棒の上に載るだけであって、同規制棒が邪魔になることはない。
また、前記補強材のうち前記載置部材の屈曲部に沿うように配されて固定される部分は、同載置部材の上下方向の部材厚内に収まっているものとしてもよい。このような構成によれば、トレイ受けを上下反対向きにしても、補強材がトレイの載置される側に突出しないようになっている。したがって、トレイを収納する際に補強材がトレイに引っ掛かる等の邪魔にならず、トレイ受けを上下反対向きにしても問題なく使用することが可能である。
また、前記縦枠の上下両端部には、前記収納室の側面に設けられた取付具に係合可能な取付環が設けられ、この取付環の上下両端部に角部が形成されているものとしてもよい。このような構成によれば、トレイ受けを上下反対向きにした場合にも、取付環のいずれか一方の角部が取付具に嵌まった状態となり、トレイ受けはがた付きなく設置される。
また、隣接する上下2段の載置部材を補強する補強材同士が繋ぎ部より繋げられ、連続する1本の線材により一体に形成された一体補強材よりなるものとしてもよい。このような構成によれば、載置部材1段ごとに別体の補強材を備える場合に比べて部品点数が削減される。
また、前記縦枠の上下両端部には、前記収納室の側面に設けられた取付具に係合可能な取付環が設けられ、この取付環は前記縦枠の上下両端部をそれぞれ折り曲げることにより形成されているものとしてもよい。このような構成によれば、取付環を縦枠と別体の部品とする場合に比べて部品点数が削減され、またそれらを縦枠に個別に固定する作業を行わなくて済む。
また、前記一体補強材は線材をU字形に屈曲して形成され、載置部材の屈曲部に沿うように固定される部分と前記縦枠に沿って配されて固定される前記繋ぎ部とからなり、前記一体補強材が前記一体載置部材間に配されるとともに前記繋ぎ部および前記連結部の長さ寸法が等しい寸法とされているものとしてもよい。このような構成によれば、載置部材のピッチを上下にわたって容易に等しくすることができる。
以下、本発明の実施形態1を図1ないし図26に基づいて説明する。この実施形態では、急速冷却庫に適用した場合を例示している。
本実施形態の急速冷却庫は、図1に示すように、機械室11の上面に冷却庫本体10(以下、単に本体10という)が載置され、機械室11の底面に配された脚12によって支持されている。
本体10は前面が開口された縦長の断熱箱体からなり、同本体10の前面開口部13には、断熱扉14が、正面から見た左側縁を中心として揺動開閉可能に装着されている。
ジョイナ17の位置を、本体10の前面開口部13の口縁13Aといった断熱扉14のマグネットパッキン20が当たる位置に持って来たから、庫内の冷気が外箱15に直接に当たることが回避されて、同外箱15の冷却が極力回避される。そのため、外箱15の裏面に配される結露防止用のヒータ21の容量を低く抑えることができる。
冷却ユニット30は、図5に示すように、冷却器31(蒸発器)と2個の冷却ファン35とを組み付けてユニット化したものである。
冷却器31は、一定ピッチで並設された多数枚のフィンに対して、冷媒配管32が蛇行しながら貫通して配管された構造であって、全体としては、庫内の高さよりも若干低い高さ寸法と、同庫内の奥行きの半分強の幅とを持った縦長のブロック状に形成されている。
また、上面板36Cの背面側の端縁には、斜め上方を向いたガイド板39が形成されている。
手前カバー板40Aには、その背面側(図5の右側)の端縁から内方に直角曲げされた背面板41Aが設けられ、その上下両端が突出してねじ止め部42とされている。また、正面側の端縁には断面鈎形に曲げ形成された正面板43Aが形成されている。
上カバー板40Cには、背面側の端縁における中央部から、ガイド板45が立ち上がり形成されている。
下カバー板40Dは、冷却器31の下面からその前方領域が開放できる形状となっているが、下カバー板40Dの正面側の端縁からは、L字形をなす受け板46が垂設されている。
また、上カバー板40Cのガイド板45の両側には、手前カバー板40Aと奥カバー板40Bにおける背面板41A,41Bの上端のねじ止め部42が、同じ高さでもって同一面上に並んで配される。
ファンケース36が閉じられたときには、図2,3に示すように、ファンケース36の各側面板36Aないし36Dの開口縁が、冷却器カバー40の対向した開口縁側に当たったり、重ねられたりして、開口縁同士の間が塞がれる。また上記したように、ファンケース36の手前側の側面板36Aと、冷却器カバー40における手前カバー板40Aとは面一となって閉じられ、それらの開口縁同士の間には、上下2箇所において閉鎖状態に施錠する施錠装置54が設けられている。
ここで、再度ファンケース36が閉じられるときには、自重によってファンケース36が下がる可能性があるが、図7,8に示すように、上面板36Cの背面側の端縁には斜め上方を向いたガイド板39が形成されているから、閉鎖動作の終盤に来ると、ガイド板39が、冷却器カバー40における上カバー板40Cの正面側の端縁に当たって、その傾斜に倣ってファンケース36が持ち上げられつつ、上面板36Cの背面側の端縁が上カバー板40Cの正面側の端縁に重なって乗り上げ、正規に閉鎖されるようになっている。
下部レール57は、図10に示すように、全体としては階段状に形成され、庫内の左側壁10Lにおける下部位置に取り付けられており、上側の水平部分が載置板61となって、同載置板61の内方突出端が、上記した上部レール56の溝部59のほぼ直下位置まで突出している。また、同載置板61の先端から垂下した部分は被取付板62とされ、下側の短寸の水平部分が、ドレンパン68の受け板63とされている。
冷却ユニット30は、図12に示すように、上面のガイド板45、ねじ止め部42を上部レール56の溝部59に差し込む一方、図13に示すように、背面下端の取付板66を、下部レール57の被取付板62に当てつつ摺動板65を載置板61に載せ、図11に示すように、上下のレール56,57に沿って前方から庫内の奥に向けて押し込まれる。
なお本実施形態では、トレイTとして、図15及び図16に示すように、ホテルパンTaと、ベーカリ用天板Tbの2種類を使用できるようになっている。ホテルパンTaは、底が比較的深く、上縁にフランジが設けられた形状である。一方ベーカリ用天板Tbは、ホテルパンTaに比べて幅、奥行とも大きく、その代わり底が浅い形状である。
載置棒73の上面には、その突出端から所定寸法奥に入った位置において、細い規制棒78が両屈曲部74の間にわたされて固定されている。さらに、枠体71における上側の両隅と、下側の両隅から所定寸法上がった位置の都合4箇所には、やや縦長の六角形をなす取付環79が固定されている。
そしてホテルパンTaについては、同図の上段側に示すように、左右のフランジを同じ段で対向した載置棒73における規制棒78よりも先の部分に載せつつ、前方から出し入れされて収納される。
一方、ベーカリ用天板Tbは、同図の下段側に示すように、底面の左右の側縁部を、同じ段で対向した載置棒73の上面(規制棒78を含む)の奥までの領域に載せつつ、同じく前方から出し入れされて収納されるようになっている。
収納室26の天井面26Aには、奥行方向に長い長方形状をなす取付孔86が凹み形成されており、同取付孔86内には、ランプ収納ケース87が取り付けられている。このケース87は、取付孔86の奥行よりも少し短い奥行と、取付孔86の横幅の半分強の横幅と、取付孔86の深さ(高さ)の半分程度の深さとを持った上面開口の箱形に形成されている。
ケース87の底板87Aには、幅方向のほぼ中央部でかつ奥側に寄った位置に、奥行方向に長い長方形をなす窓孔94が開口されており、上記のように取り付けられた2本のランプ90のうちの、先端に寄った位置から基端よりも所定寸法手前までの位置を下方に開放可能となっている。この窓孔94には、前後方向を向いた複数のガード棒95が装備されている。
また、ケース87における正面から見た右側板87Bは、上縁が上方に延ばされたのち右側に直角曲げされることで、取付板96が形成されている。
また、スライド扉100の各側板102には、ほぼ全長にわたって水平方向のガイド溝105が形成されている一方、ケース87の側板87Bにおける正面から見た左端寄りの位置の内側から、ねじ棒108が挿通されて上記のガイド溝105に貫通され、取付孔86の手前側と奥側の側面にそれぞれねじ込まれている。
一方、閉鎖位置では、ねじ棒108がガイド溝105の左端に達し、併せてスライド扉100の右端が取付孔86の右側面の少し手前に至り、閉鎖板101が窓孔94を全閉するようになっている。
また、両ガイド溝105の左右両端には、上記したねじ棒108が嵌り込む位置決め凹部106が、上向きに切り欠き形成されている。
凝縮器113は、載置台121の前縁に沿った位置で、かつ右側縁に寄った位置において、載置台121上に載せられ、取付脚115Aをねじ116で止めることによって固定される。このとき、凝縮器113の本体部114の下面は載置台121から浮いた状態にあり、また本体部114の上面は、機械室11の天井面に近い位置に達する。
このクリーニングパン125が、凝縮器113の本体部114の下方空間である両取付脚115Aの間に入れられて、前縁のフレーム126が載置台121の前縁に整合され、その状態でフレーム126の複数箇所をねじ止めすることで載置台121に対して固定される。このとき、クリーニングパン125の前縁のフレーム126と、後面壁とは、それぞれ凝縮器113の本体部114の前面と後面から突出し、特に前縁のフレーム126と、凝縮器113の本体部114の前面との間には、所定の間隙が確保されるようになっている。
なお、クリーニングパン125の底板には、適宜位置に排水口127が開口されており、載置台121にも同排水口127と整合して開口部128が形成されている。
調理後の食品はトレイTに入れられ、同トレイTは、左右のトレイ受け70の同じ段の載置棒73で受けられつつ、最大12段にわたって収納室26内に収納される。トレイTがホテルパンTaの場合は、図15,16の上の段に示すように、左右のフランジが、同じ段で対向した両載置棒73における規制棒78よりも先の部分で受けられて支持される。フランジが規制棒78に当たることで横方向のがたつきが規制される。トレイTがベーカリ用天板Tbの場合は、同図の下の段に示すように、底面の左右の側縁部が、同じ段で対向した載置棒73(規制棒78を含む)の上面の奥までの領域に載せられて支持される。
この間、凝縮器113の後方に配された凝縮器ファンが併せて駆動されることにより、機械室11のフロントパネル110の吸気口111から外気が吸い込まれ、エアフィルタ130を通して凝縮器113を通過することにより凝縮器113が冷却され、冷却に供したあとの排熱は、機械室11の後面や、側面の後部に設けられた排気口112を通して外部に排出される。
この間、紫外線発生ランプ90からの紫外線が窓孔94を通して収納室26に向けて照射され、収納室26に浮遊したり壁面に付着した雑菌が有効に殺菌される。
また、収納室26の壁面はもちろんのこと、設置室27では、左側壁10L、奥壁10Y及び底壁10Xのいずれも、冷却ユニット30との間にスペースが確保されているから、手を入れて拭き掃除を行うことができる。結果、庫内の全壁面を綺麗に掃除することができる。
もちろん、凝縮器113を機械室11内に留めたままエアフィルタ130のみを外し、洗浄等に供することも可能である。
すなわち、同じトレイ受け70でありながらも、ホテルパンTaとベーカリ用天板Tbといった形状が異なる2種類のトレイTを収納することに共用することができる。
次に、本発明の実施形態2に係る急速冷却庫を図27〜図30によって説明する。
本実施形態の急速冷却庫は、トレイ受け200の形状が異なる点で、実施形態1とは相違する。なお、実施形態1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態に係る急速冷却庫のトレイ受け200は、実施形態1と同様、ステンレス鋼線等の線材を素材とし、縦長の長方形をなす枠体201の両縦枠202の間に、一定のピッチで載置棒203を複数段(図示12段)差し渡してなるものである。載置棒203は、両端を同方向に直角曲げした平面コ字形をなし、その屈曲端から先は下向きに曲げ形成されている。詳しくは、載置棒203は、枠体201の短手方向に延びる差渡部203Aと、この差渡部203Aの両端から同方向に直角曲げした屈曲部203Bと、屈曲部203Bの先端から下向きに曲げ形成された取付部203Cとからなるものである。各載置棒203の両取付部203Cは、それぞれ縦枠202の前面(相手のトレイ受け200と対向する側の面)に沿うように配されて溶接により固定されている。
枠体201における上側の両隅および下側の両隅、すなわち両縦枠202の上下両端部には、収納室26の側面に設けられた取付具81に係合可能な取付環205が溶接により固定されている。各取付環205は、枠体201よりも若干細い線材を素材とし、上下両端部に角部205Aが形成されたやや縦長の六角形状をなしている。取付環205は全て等しい形状とされ、形状の異なる部材の数がいたずらに増えないようにされている。
さらに、縦枠202の上下両端部には、収納室26の側面に設けられた取付具81に係合可能な取付環205が設けられ、この取付環205の上下両端部に角部205Aが形成されている。これにより、トレイ受け200を上下反対向きにした場合にも、取付環205のいずれか一方の角部205Aに取付具81のねじ棒が嵌まった状態となるから、トレイ受け200はがた付きなく設置される。
なお、取付環205は縦長の形状をなしているので、取付具81との間の上下方向のクリアランスが大きく、取付具81への取り付け作業を容易に行えるようになっている。
次に、本発明の実施形態3に係る急速冷却庫を図31および図32によって説明する。
本実施形態の急速冷却庫は、トレイ受け300の形状が異なる点で、実施形態1とは相違する。なお、実施形態1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態に係る急速冷却庫のトレイ受け300は、実施形態1と同様、ステンレス鋼線等の線材を素材とし、一対の縦枠301の間に、2段分の載置棒(以降、載置部303と称する)を、連続する1本の線材により一体に形成してなる一体載置部302が差し渡されてなるものである。
一体補強材306は、上下の一体載置部302間に配されるようになっており、上側の一体載置部302の下段の屈曲部303Bと、下側の一体載置部302の上段の屈曲部303Bとに沿うように配される上下一対の水平部306Aと、この水平部306A間を繋ぐ繋ぎ部306BとからなるU字形をなしている。上下水平部306Aは、それぞれ上下屈曲部303Bに溶接により固定され、繋ぎ部306Bは、縦枠301に沿って配されて溶接により固定される。この繋ぎ部306Bの長さ寸法は、一体載置部302の連結部304の長さ寸法と等しい長さ寸法とされている。なお、一体補強材306は、縦枠301と一体載置部302の上下屈曲部303Bの内側に配されている。
一体補強材306は、縦枠301および一体載置部302と同径(等しい断面形状)の線材を素材としてなり、一体補強材306の繋ぎ部306Bは縦枠301に対して前後方向(相手のトレイ受け300と対向方向)に張り出すことなく縦枠301の部材厚内に収まり、水平部306Aは一体載置部302の上下屈曲部303Bに対してそれぞれ上下方向に張り出すことなくその部材厚内に収まっている。
また、取付環307は縦長の形状をなしているので、取付具81への取り付け作業を容易に行うことができるとともに、閉じ部307Cによって取付具81から簡単に外れてしまうことが防止されている。
また、隣接する上下2段の載置部303を補強する補強材同士が繋ぎ部306Bにより繋げられ、連続する1本の線材により一体に形成された一体補強材306とされているから、載置棒1段ごとに一対ずつ別体の補強材を備える場合に比べて部品点数が半減する。
さらに、取付環307は縦枠301の上下両端部をそれぞれ折り曲げることにより形成されているから、取付環307を縦枠301と別体の部品とする場合に比べて部品点数が削減されるとともに、それらを縦枠301に個別に固定する作業を行わなくて済むようになっている。
このように、トレイ受け300の各構成部品に様々な工夫を施すことにより、全体の部品点数が大幅に削減されている。
さらに、一体載置部302間に配される一体補強材306の繋ぎ部306Bが、一体載置部302の連結部304の長さ寸法と等しい寸法とされているから、トレイ受け300の上下にわたって容易に載置部303間のピッチを同ピッチに揃えることができる。
なお、トレイ受け300を上下いずれの向きに設置しても、一体載置部302の一端側では連結部304または一体補強材306のいずれか一方が、他端側では取付部305または一体補強材306のいずれか一方が載置部303の上側に配されて、載置部303にかかる下向きの力を受け持つ状態になる。したがって、トレイ受け300を左右逆に取り付けた場合だけでなく、上下逆に取り付けた場合にも、問題なく使用することが可能となっている。
次に、関連技術に係る急速冷却庫を図33〜図35によって説明する。
この急速冷却庫は、実施形態2の急速冷却庫の収納室26の奥面に、ホテルパンTaおよびベーカリ用天板Tbを共に定位置に収容可能とするストッパ部400が設けられたものである。なお、実施形態2と同様の構成には、同一符号を付して重複する説明を省略する。
ストッパ部400は上下方向に細長い形状をなし、その高さ寸法は、収納室26の下面からトレイ受け200の上端位置に至る寸法とされている。このストッパ部400の奥行き寸法は、ストッパ部400の手前側の面(以降、当接面401と称する)にホテルパンTaの側面が当接したときに、ホテルパンTaが収納室26の奥行き方向のほぼ中央位置に配される寸法に設定されている(図35参照)。
なお、ストッパ部400は、一対のトレイ受け200間のうち冷却ユニット30側に配されるトレイ受け200とは反対側のトレイ受け200側に寄った位置に配されている。これにより、ストッパ部400が、冷却ユニット30から収納室26に送り込まれる冷気の循環流の邪魔をすることがなく、冷却効率の低下を招くことはない。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)補強材の形状は、上記実施形態に例示したL字形に限らず、例えば同L字形の水平部の先端をさらに延ばして内方に曲げ、載置棒の両端における屈曲された隅部の内面にまで沿わせることができようにする等、要は載置棒の上面に奥から張り出さない形状であれば、任意の形状に形成できる。
(2)枠体については、上下の横枠は除去して、縦枠だけのものであってもよい。
(3)ホテルパンの横ずれは、左右の側面が載置棒に当たることである程度規制できるから、規制棒は除去してもよい。
(5)本発明は、上記実施形態に例示した急速冷却庫に限らず、被冷却物をトレイに入れた状態で収納して冷却する形式の冷却庫全般に広く適用することができる。
(7)実施形態2および実施形態3では、いずれも規制棒が設けられていないが、規制棒を設けたとしてもトレイ受け300を上下反対向きに設置して問題なく使用することができる。このとき、規制棒を、載置棒の上面のみ、下面のみ、もしくは上下両面に設けるようにしてもよい。
(8)実施形態2および実施形態3では、補強材204(一体補強材306)は、載置棒203(一体載置部302)と同径の線材を素材としているが、補強材(一体補強材)が載置棒(一体載置部)に対して上下方向に張り出すことなくその部材厚内に収まっていれば同径でなくてもよく、所定の強度が得られるのであればより細い線材を使用するようにしてもよい。
(10)実施形態3では、トレイ受け300は、2段分の載置部303を連結してなる一体載置部302と、2段分の載置部303の補強となる一体補強材306とを共に備えて大幅な部品点数の削減がなされているが、これに限らず、例えば、一体補強材のみ、または一体載置部のみを備え、他の部材は1段ごとに別体とされたものであってもよい。
(12)実施形態3では、一体補強材306の繋ぎ部306Bが一体載置部302の連結部304の長さ寸法と等しい寸法とされ、載置部303間のピッチを上下にわたって同ピッチに揃えるようにされているが、これに限らず、連結部と繋ぎ部との長さ寸法を異なる寸法に設定し、1段飛びにピッチが異なるようにしてもよい。
Claims (2)
- 冷却庫本体内に設けられた収納室の左右側面に対向して設けられ、被冷却物を入れたトレイを受けて複数段に収納するようにした一対のトレイ受けを備えた冷却庫において、
前記左右側面に取り付け可能であるとともに前記トレイ受けを保持可能な取付具と、
前記トレイ受けに設けられ、このトレイ受けを上下反対向きにしたいずれの場合にも前記取付具に対して掛止可能な一対の掛止部を有する取付環と、を備える冷却庫。 - 前記トレイ受けは、2本の縦枠の間に、前記トレイが載置される載置部材が差し渡されたものであり、
前記トレイ受けを上下反対向きにして前記取付環を前記取付具に掛止することで、前記載置部材の高さ位置が変更される請求項1に記載の冷却庫。
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Publications (2)
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