JP3510134B2 - 貯蔵庫 - Google Patents

貯蔵庫

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JP3510134B2
JP3510134B2 JP3583099A JP3583099A JP3510134B2 JP 3510134 B2 JP3510134 B2 JP 3510134B2 JP 3583099 A JP3583099 A JP 3583099A JP 3583099 A JP3583099 A JP 3583099A JP 3510134 B2 JP3510134 B2 JP 3510134B2
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忠志 酒井
史幸 堀
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温蔵室と冷蔵室の
ように互いに貯蔵温度を異にする2つの貯蔵室が並設さ
れた貯蔵庫に関し、特にトレイを受けるトレイ受けの配
設構造に改良を加えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】病院等で使用される温冷配膳車は、温蔵
室と冷蔵室とが断熱性の仕切壁を挟んで並設されるとと
もに、温蔵室と冷蔵室における仕切壁とは反対側の壁面
に、左右で対をなすトレイ受けが多段に設けられた構造
となっている。そして、トレイ上には境界部を挟んで温
食と冷食とが分けて載せられ、このトレイが、境界部を
仕切壁に貫通させ、また両側縁をトレイ受けで支持させ
て収容されることによって、温食は温蔵室側で保温状態
に、冷食は冷蔵室側で保冷状態にそれぞれ貯蔵されるよ
うになっている。
【0003】ここでトレイ受けについては、従来は、ス
テンレス鋼板をアングル状に曲げ形成したものが、出入
口の手前の縁部よりも少し奥の位置、すなわち仕切壁の
表面位置よりも少し奥の位置から奥方に延出して設けら
れていた。これは例えば、出入口の左右の側縁には、実
際にはジョイナ(化粧枠)が設けられて内方に突出して
いるので、そのジョイナが邪魔になってトレイ受けの端
部を出入口の手前側の縁部まで持って来ることができ
ず、少し奥に入った所に持って来ざるを得ないという事
情に因るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、トレイ受け
が上記のように少し奥に入った所から設けられている
と、トレイを収容する場合に、先に境界部を仕切壁の挿
入溝に差し込んでから、改めてトレイの両側縁をトレイ
受けに載せなければならないので面倒であり、また差し
込んだときにトレイが傾いていると、その後にトレイ受
けにぶつかって押し込めないという問題もあった。本発
明は上記のような事情に基づいて完成されたものであっ
て、その目的は、トレイをスムーズに収容できるように
するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、互いに貯蔵温度を
異にする2つの貯蔵室が断熱性の仕切壁を挟んで並設さ
れるとともに、前記両貯蔵室の仕切壁とは反対側の壁面
に、左右で対をなすトレイ受けが設けられ、貯蔵品を載
せたトレイが前記仕切壁を貫通してその両側縁を前記ト
レイ受けで支持させて収容されるようにした貯蔵庫にお
いて、前記トレイ受けは、その出入口側の端部が前記仕
切壁の正面位置とほぼ一致する位置まで張り出して形成
されている構成としたところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のもの
において、前記トレイ受けが金属棒を曲げ加工して形成
され、その端部形状が、前記貯蔵室の取付壁面とほぼ直
交して内方に突出する取付部から出入口側に向けて張り
出したのち奥方に折り返された形状に形成され、前記取
付部が前記取付壁面に取り付けられることで、前記張り
出し部分が前記仕切壁の正面位置とほぼ一致する位置ま
で張り出す構成となっているところに特徴を有する。請
求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のもの
において、前記貯蔵室のいずれか一方が温蔵室であっ
て、この温蔵室側のトレイ受けでは、前記張り出し部分
に断熱層が被覆されているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>トレイ受け
の端部が仕切壁の正面位置とほぼ一致する位置まで張り
出しているから、トレイの両端をトレイ受けの端部に載
せつつ仕切壁に差し込むことができ、位置合わせが簡単
でスムーズにトレイを収容することができる。 <請求項2の発明>出入口の左右の側縁に内方に突出し
た邪魔なものがあったとしても、トレイ受けの取り付け
を担保した上で、張り出し部分を設けることができる。 <請求項3の発明>温蔵室ではトレイ受けが高温に加熱
される一方、張り出し部分がトレイの挿入方向の手前側
に突出して手が触れやすい状況にあるが、張り出し部分
には断熱層が被覆されているから、高温部分に手が触れ
ることが避けられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を温冷配膳車に適用
した一実施形態を添付図面に基づいて説明する。本実施
形態に係る温冷配膳車は、図1に示すように、全体とし
て矩形箱状に構成された貯蔵室本体1(以下、単に本体
という)を備えており、この本体1よりも一回り大きい
平面形状でバンパを兼ねた基盤2上に設置されており、
基盤2の底面の所定位置にキャスタ3が設けられてい
る。本体1の上面には機械室5が設けられ、この機械室
5は、その底部が本体1よりも一回り大きくされて同じ
くバンパを兼ねているとともに、正面から見て台形をな
すように両側面が傾斜面とされている。本体1は前後両
面が開放された形状であって、天井壁、底壁並びに左右
の側壁内に発泡ウレタン等の断熱材を充填した断熱箱体
として構成されている。
【0009】このうち底壁1Aの上面は、段差のないフ
ラットな面に形成されている。底壁1Aの前後の端部形
状を説明すると、図2に示すように、内装底板7の端縁
は、所定幅の部分が下面側に折り重ねられた後、先端が
下向きに直角曲げされている。一方、外装底板8の端縁
は上向きに直角曲げされている。前面板9は、上端部を
直角に2度曲げした形状である。これらはステンレス鋼
板製である。そして、内装底板7の折り重ね面7Aの下
側に、ABS樹脂等の合成樹脂やゴムからなるスペーサ
板10を挟んで前面板9の上面9Aが重ねられ、前面板
9の裏側の垂下面9Bが、内装底板7の垂下面7Bの表
面に重ねられてネジ11により固定されている。一方前
面板9の下端部が外装底板8の立ち上がり面8Aの表面
に重ねられ、リベット12により固定されている。この
ように組み付けられた両底板7,8と前面板9との間に
断熱材13が発泡充填されることで、底壁1Aが形成さ
れており、特に底壁1Aの上面の端部に段差のない形状
が実現されている。スペーサ板10を挟んだ意味は、内
装底板7から前面板9や外装底板8側に熱が伝導される
ことを極力防ぐためである。また、底壁1Aの上面の端
部が、二枚重ねの内装底板7と、スペーサ板10と、前
面板9の上面9Aとを重ねた構造であるため、高強度の
構造となっている。
【0010】本体1の前面と後面の開口部における幅方
向の中央部には、図3に示すように、それぞれ縦フレー
ム14が立てられている。また、本体1内にもその幅方
向の中央部に中間壁15が設けられ、内部が左右2室に
分けられている。さらに左右の2室では、その幅方向の
中央部よりも少し中間壁15側に寄った位置に、断熱性
の仕切壁16が設けられている。これにより、中間壁1
5を挟んだ両側に冷蔵室18が、各冷蔵室18の仕切壁
16を挟んだ外側に、冷蔵室18よりも少し間口の大き
い温蔵室19がそれぞれ構成されている。
【0011】上記した縦フレーム14は、図5に示すよ
うに、コ字形断面の前面枠21内に発泡スチロールから
なる断熱材13Aを嵌め込み、その裏側に一回り大きい
コ字形断面の化粧枠22を嵌めた角柱構造である。そし
て、図2に示すように、前面枠21の下縁に内側に折曲
された取付板21Aが形成され、この取付板21Aと、
上記した底壁1Aの前縁を構成する前面板9の上面9A
との間にリベット23が打ち込まれることで縦フレーム
14が底壁1A上に固定されている。そのため、図3に
示すように、縦フレーム14の下端の回りにも段差のな
い構造となっている。なお、前面板9の上面9Aと縦フ
レーム14の底壁1Aとの間にリベット23が打ち込ま
れた際、スペーサ板10が圧縮されて内装底板7の折り
重ね面7Aに密着されるため、仮に縦フレーム14の表
面に結露が生じて結露水が流下したとしても、内装底板
7と前面板9との隙間から結露水が浸入することが避け
られる。
【0012】中間壁15は詳細には、冷気流通用の前後
2本のダクト25により構成されている。このダクト2
5は、図4に示すように、縦長で底の深い溝形の本体部
26と、同じく縦長で底の浅い溝形の蓋部27とからな
り、この蓋部27を本体部26の開口縁の外側に被せ
て、側縁の適宜箇所をネジで止めることによって、中空
の角柱状に形成されている。この2本のダクト25が、
図5に示すように、互いに間隔を開け、また縦フレーム
14との間にも間隔を開けて前後に配置されており、図
2,4に示すように、それぞれ本体部26の下縁におい
て内側に折曲された取付板26Aが、ネジ28により底
壁1Aに固定されている。これにより、ダクト25の下
端の回りにも段差ができない構造とされている(図3参
照)。各ダクト25の左右両面には、上下方向に図示7
段の領域に分かれてそれぞれ通気口群29が形成されて
いる。各通気口群29の内面側には、それぞれダクト2
5内から通気口群29を通して左右の冷蔵室18に冷気
を案内する冷気ガイド30が装着されている。
【0013】上記した機械室5内には、図3及び図20
に示すように冷凍装置等が装備されている。なお図20
は、図3とは逆に後面側から見た分解斜視図となってい
る。詳細には、本体1の上面には、2本のダクト25か
ら前面から見た右側の冷蔵室18にわたるように開口3
3が形成されており、この開口33をカバーで覆うこと
により冷却器室31(図5の鎖線)が画成されている。
冷却器室31内には、圧縮機94、凝縮器95等ととも
に冷凍サイクルを構成する冷却器32が右側の冷蔵室1
8の上方に対応して収容されている。また、両ダクト2
5の上方に対応するようにして庫内ファン34が設置さ
れている。
【0014】したがって、冷凍サイクルが運転されると
ともに庫内ファン34が駆動されると、冷却器32の近
傍において生成された冷気が、庫内ファン34により各
ダクト25内に吹き込まれ、ダクト25内を下降しつつ
冷気ガイド30、通気口群29を通して左右の冷蔵室1
8に吹き出され、右側の冷蔵室18に吹き出された冷気
は引き続き右側の冷蔵室18内を立ち上り、また左側の
冷蔵室18に吹き出された冷気は、両ダクト25の間の
隙間や縦フレーム14との隙間を通って右側の冷蔵室1
8に流通したのち同様に立ち上って、開口33から冷却
器32側に導かれるといった循環流を生じ、もって左右
の冷蔵室18が冷却されるようになっている。なお、一
方のダクト25の底部には、図2,4に示すように、除
霜水を受けるタンク35が取り出し可能に収容されてい
る。
【0015】温蔵室19における仕切壁16とは反対側
の側面には、ヒータパネル100が本体1の側壁との間
に間隔を開けて張られている。このヒータパネル100
は、アルミ板を素材として形成されており、図21に示
すように、パネル本体101の前後の縦縁に、外側に直
角曲げされたフランジ102が形成された形状となって
おり、フランジ102の突出端が側壁に当てられること
で、パネル本体101の側壁との間に空間が構成され
る。パネル本体101の裏面には、図22に示すよう
に、本体1の天井部に備えられたヒータユニット104
(図23参照)から引き出された複数組のコードヒータ
105が全面にわたってジグザグ状に配線されている。
【0016】パネル本体101の前後の側縁には、長孔
状をなす通孔106が2個1組で複数段ずつ形成されて
いる。各段の通孔106の位置は、詳しくは後記するト
レイ受け45の取付位置の少し上方の位置である。通孔
106の形成位置の内側には、縦向きのガイド部材10
8がほぼ全高にわたって設けられている。このガイド部
材108はアングル状に形成され、一方の面108Aが
ヒータパネル100に当てられて、その上下両端部にリ
ベット109が打ち込まれることで固定され、他方の面
108Bがパネル本体101の板面から直角に立ち上が
っている。また、両ガイド部材108の上縁にはそれぞ
れ導入部110が形成されており、この導入部110
は、パネル本体101の板面と直角をなし、かつ上端が
内側に傾斜した斜め姿勢で配されている。パネル本体1
01の下縁には、その幅方向の中央部に流入口111が
形成されている。
【0017】一方、ヒータパネル100の張設位置の上
方には、上記したヒータユニット104が装着されてい
る。このヒータユニット104には、図23に示すよう
にファン145が装備されているとともに、その下面に
は、温蔵室19側に臨んだ吸引口146と、ヒータパネ
ル100の裏面側の空間に臨んだ吐出口147とが形成
されている。したがってファン145が駆動されると、
吐出口147から温風が吐出されてパネル本体101の
裏面に沿うように流下し、図21に示すように、下端の
流入口111から温蔵室19の底部側に回り込んだの
ち、前後両面から収容されたトレイ46の間の隙間を通
って吸引口146から吸引されるといった循環流が生じ
る。パネル本体101の裏面に沿って温風を流下させる
ことにより、ヒータパネル100からの輻射熱が全面に
わたって均一となることを図っている。また、ファン1
45により吹き出された温風の一部は、導入部110か
ら導入されてガイド部材108の外側を流下し、それが
通孔106から微温風としてトレイ46のやや上の位置
に吹き込まれるようになっている。
【0018】仕切壁16は、図1,3に示すように、基
台37上に、複数の単位仕切壁38を所定の挿入溝39
が構成されるように積み上げて連結することで形成され
ている。基台37並びに単位仕切壁38は、大まかには
金属製の芯体に例えば熱伝導性の低いプラスチック製の
外殻体を被せることで形成され、断熱性を保有してい
る。この仕切壁16の基台37は、図6に示すように、
外殻体37Aの内面の下部に固定したL型ブラケット4
0の水平部を底壁1Aの内装底板7に当て、取付板41
を介してネジまたはリベット止めすることにより固定さ
れている。したがって、仕切壁16の下端の回りにも段
差ができない。なお、図3に示すように、仕切壁16の
奥行き方向の中央位置には、後記するトレイ46のスト
ッパ43が左右に張り出すように設けられている。ま
た、単位仕切壁38の前後の端面には、左右2枚ずつの
磁性の金属板44が張られている。
【0019】続いて、トレイ受け45の配設部分の構造
を説明する。トレイ46は、図1及び図21に示すよう
に、プラスチック等で横長の矩形状に形成され、横幅の
中央部よりも少し一側に寄った位置に境界部46Aが設
けられて、境界部46Aを挟んだ狭い方に冷たい状態で
供される食品が、広い方に温かい状態で供される食品が
それぞれ載置される。一方トレイ受け45は、ステンレ
ス鋼製の丸パイプ113を曲げ加工して形成されてお
り、図24に示すように、全体としては平面コ字形とさ
れているが、前後の角の部分がU字形に外側に張り出し
た形状とされている。この張り出し部45Aの先端同士
の間の寸法は、上記した仕切壁16の前後の表面同士の
間の寸法とほぼ同じに設定されている。また、トレイ受
け45の張り出し部45Aには、防熱用に樹脂コーティ
ング114が施されている。
【0020】トレイ受け45は、温蔵室19側ではヒー
タパネル100に複数段にわたって取り付けられるとと
もに、冷蔵室18側では、中間壁15を構成するダクト
25に、同一高さごとに同数が取り付けられている。ヒ
ータパネル100への取付構造は以下のようである。図
24に示すように、トレイ受け45の両端部には取付具
116が設けられている。この取付具116は、同じく
ステンレス鋼を素材として、トレイ受け45を構成して
いる丸パイプ113よりも大きな径で厚肉の円板状に形
成されており、その両端面の中心には取付孔117,1
18が穿設されている。内面の取付孔117には、丸パ
イプ113の端部が嵌入されて溶接で固着されており、
外面の取付孔118には、先端に雄ネジ120の切られ
たボルト119の基端側が嵌入されて、同じく溶接によ
り固着されている。
【0021】一方、上記したヒータパネル100のパネ
ル本体101には、その前後両側縁において、ボルト1
19の挿通孔121が取付位置ごとに開口されていると
ともに、ガイド部材108の取付板面108Aにも、ボ
ルト119の挿通孔122がパネル本体101の挿通孔
121と整合して開口されている。そして、トレイ受け
45は、前後両端の取付具116から突設されたボルト
119が、対応する取付位置においてヒータパネル10
0とガイド部材108の挿通孔121,122に表面側
から挿通され、ボルト119の裏面側への突出部分に平
座金124を通したのち、Uナット125を螺合して締
め付けることによって、ヒータパネル100に固定され
ている。トレイ受け45が取り付けられると、図25に
示されるように、出入口127の左右の側縁に装着され
たジョイナ128を避けつつ、前後両端の張り出し部4
5Aが、仕切壁16の表面の位置まで突出した状態とな
る。
【0022】なお、冷蔵室18側でも、上記と同じ形状
のトレイ受け45が使用され、取付具116に突設され
たボルト119を中間壁15を構成するダクト25に開
口された挿通孔130(図3)に挿通し、裏面側への突
出部分に平座金124を介してUナット125を螺合し
て締め付けることで、上記した温蔵室19側のトレイ受
け45と向かい合わせの姿勢で取り付けられるようにな
っている。同じく、前後両端の張り出し部45Aは、仕
切壁16の表面の位置まで突出した状態となる。
【0023】続いて扉装置について説明する。本体1の
前後の開口部には、それぞれ4枚ずつの扉50A,50
Bが装備されている。中央の2枚の扉50Aは冷蔵室1
8用であって、詳しくは後記するように、それぞれ縦フ
レーム14側を揺動中心として開閉されるようになって
いる。一方、外側の2枚の扉50Bは温蔵室19用であ
って、それぞれ本体1の開口部の左右両側縁側で支持さ
れ、外側に開いて本体1の側面1B側に回り込んで開放
可能とされている。なお、扉50A,50Bを共通して
説明する場合は、扉50と称する。
【0024】扉50は、図7に示すように、縦枠51
と、取手枠51Aと、2本の横枠52と、透明な樹脂板
またはガラス板からなる2枚の窓板53とから構成され
ている。取手枠51Aを除いた1本の縦枠51と2本の
横枠52とは、アルミニウム材を押出成形することによ
って図8に示すような断面形状に形成されている。内側
の面には窓板53を嵌めるための2本の嵌合溝54が形
成されているとともに、外縁側の裏面にはパッキン55
の装着溝56が形成されている。縦枠51は両端が45
度に切断されている。横枠52はこの縦枠51と接続さ
れる側の端部が45度に切断される一方、反対側の端部
は直角に切断され、内側の角部のみが45度に切断され
ている。取手枠51Aは、同じくアルミニウム材を押出
成形することにより、図9に示すような断面形状に形成
されている。この取手枠51Aは、上記した3本の枠5
1,52と比べて少し幅広であって、内側の面には窓板
53を嵌めるための2本の嵌合溝54が形成され、また
外縁側の裏面にパッキン55の装着溝56が形成されて
いるとともに、表面側の幅方向の中央に取手部57が凹
み形成されている。この取手枠51Aの両端は直角に切
断され、内側の角のみが45度に切断されている。
【0025】扉50の組み付けは以下のようにしてなさ
れる。まず、1本の縦枠51と2本の横枠52とが組み
付けられる。この場合は、図7に示すように、縦枠51
と横枠52の斜めの接続端同士が、直角に形成されたコ
ーナ58を内部に挿入しつつ突き合わされて、コーナ5
8に対してネジ止めすることにより互いに連結され、コ
字形に組み付けられる。次にこれらの枠51,52の嵌
合溝54にわたって窓板53が嵌められる。続いて、取
手枠51Aが組み付けられるが、そのために、本体部6
1から横枠52内に挿入される挿入片62Aと、取手枠
51A内に挿入される挿入片62Bとを互いに直角をな
すようにそれぞれ突設したコーナ60が準備される。そ
して、このコーナ60の両挿入片62A,62Bが横枠
52と取手枠51Aの端部内にそれぞれ挿入され、両枠
52,51Aの端部がそれぞれの斜めの角を突き合わせ
つつ、本体部61の直角をなす2面に突き当てられ、コ
ーナ60に対してネジ止めすることにより取手枠51A
と上下の横枠52の端部同士が連結される。そして、裏
面側の装着溝56の全周にわたってパッキン55が嵌め
付けられて扉50が完成される。
【0026】なお、温蔵室19の方が冷蔵室18よりも
間口が広い分、温蔵室19側の扉50Bの方が幅広に形
成されている。また、これらの扉50を構成する各枠5
1,51A,52の表面には、樹脂コーティングが施さ
れている。これは、アルミニウムは熱伝導性が高いの
で、冷蔵室18の冷熱または温蔵室19の温熱が外部に
逃げにくいように断熱効果を期するためである。
【0027】さらに、各扉50の支持構造を説明する。
以下には、前面側についてのみ説明するが、後面側でも
同様である。冷蔵室18側の2枚の扉50Aは、取手枠
51Aを外側に配した姿勢において、それぞれ縦フレー
ム14側で揺動可能に支持される。そのため図10に示
すように、機械室5のバンパ部5Aの底面と、基盤2の
上面における縦フレーム14の直前の位置にはそれぞれ
ヒンジプレート64が固着され、上側のヒンジプレート
64からは2本の上ヒンジピン65が下向きに、下側の
ヒンジプレート64から2本の下ヒンジピン65が上向
きに並んで突設されている。一方、扉50Aの上下両縁
における内側の端部側には、内側の端部を少し扉50A
の表面側に出っ張らせた軸受ブラケット66が、スペー
サ67を介して少し浮いた状態で固定されており、この
軸受ブラケット66における出っ張った部分にそれぞれ
軸受孔68が開口されている。
【0028】したがって扉50Aは、上下の軸受孔68
にそれぞれ対応するヒンジピン65を挿通することで揺
動可能に支持されている。扉50Aは、縦フレーム1
4、本体1の上下両縁、並びに仕切壁16の金属板44
にわたって、裏面側の周縁に装着されたパッキン55を
当接し、その表面70(枠の表面)が開口面と平行をな
す姿勢で開口を閉鎖する。ここで特に、図11に示すよ
うに、上下のヒンジピン65の軸線が、閉鎖された扉5
0Aの表面70(枠の表面)と同一面上に位置するよう
に設定されている。
【0029】これにより、例えば図11の左側の扉50
Aをヒンジピン65を中心として同図の反時計回り方向
に揺動させると、図12に示すように、左側の扉50A
の表面70を、右側の扉50Aの表面70に重なり合わ
せるようにして、左側の扉50Aを180度開放するこ
とができる。ここで例えば、ヒンジピン65が閉鎖され
た扉50Aの表面70よりも開口側に引っ込んだ位置に
あると、一方の扉50Aを180度開放する前に他方の
扉50Aの表面70にぶつかる。逆に、ヒンジピン65
が手前に出っ張った位置にあれば、180度の開放は可
能であるが、ヒンジピン65の出っ張り量が大きくな
る。すなわち、ヒンジピン65の手前側への出っ張りを
最小限に抑えつつ、一方の扉50Aを他方の扉50Aに
重ねるように180度開放することができる。
【0030】また図10に示すように、下側のヒンジピ
ン65の回りには、凸部を90度間隔で配したカム面を
有するヒンジカラー71が回り止め状態で装着される一
方、下側の軸受孔68の孔縁には、上記のカム面とかみ
合うカム面を備えたヒンジカラー72が対向状に回り止
め状態で装着されている。そして、両ヒンジカラー7
1,72のカム面は、扉50Aが閉鎖された状態、扉5
0Aが90度半開された状態、及び180度全開された
状態で互いにかみ合うように設定されている。すなわ
ち、扉50Aをヒンジピン65を中心として揺動させる
と両ヒンジカラー71,72が相対回転し、カム面に乗
り降りして昇降しつつ開閉され、上記した閉鎖位置、半
開位置及び全開位置で、カム面同士がかみ合って扉50
Aが下降した状態となり、それらの位置で軽く位置決め
できるように機能する。なお、上記のように軸受ブラケ
ット66にスペーサ67が噛ませてあるのは、扉50A
が昇降された場合に、ヒンジピン65が軸受孔68に挿
通された状態を維持しつつ、ヒンジピン65が扉50A
と干渉することを避けるためである。
【0031】続いて、温蔵室19側の扉50Bの支持構
造を説明する。まず図1に示すように、本体1の前面及
び後面の左右両縁部には、柱状のコーナガード73が機
械室5のバンパ部5Aと基盤2との間のほぼ全高にわた
って設けられている。コーナガード73の詳細について
は後述する。コーナガード73と、上記した冷蔵室18
側の扉50Aとの間に、温蔵室19側の扉50Bが取手
枠51Aを内側に持って来た姿勢で配される。コーナガ
ード73は、外側の直交した2面が、後記するように閉
じた扉50Bの表面70と、本体1の側面1Bとそれぞ
れ面一とされ、また角の部分には丸みが付けられてい
る。
【0032】以下には、前面の右側の温蔵室19側の扉
50Bの支持構造について説明する。機械室5のバンパ
部5Aの下面の角と、基盤2の上面の角には、図13に
示すようにそれぞれヒンジプレート74が固着され、上
側のヒンジプレート74からは上ヒンジピン75が下向
きに、下側のヒンジプレート74から下ヒンジピン75
が上向きにそれぞれ突設されている。一方、扉50Bの
上下両縁における外側の端部側には、上記のヒンジプレ
ート74の位置まで延出し、かつ延出端を少し扉50B
の表面70側に出っ張らせてなる軸受ブラケット76
が、スペーサ77を介して少し浮いた状態で固定されて
いる。この軸受ブラケット76における出っ張った部分
にそれぞれ軸受孔78が開口されている。
【0033】したがって扉50Bは、上下の軸受孔78
にそれぞれ対応するヒンジピン75を挿通することで揺
動可能に支持されている。この扉50Bは、本体1の側
縁、上下両縁、並びに仕切壁16の金属板44にわたっ
て、裏面側の周縁に装着されたパッキン55を当接して
閉鎖し、閉鎖状態では、その表面70が冷蔵室18側の
扉50Aの表面70と面一となる。ここで特に、図14
に示すように、上下のヒンジピン75の軸線は、閉鎖さ
れた扉50Bの表面70(枠の表面)の延長面と、本体
1の右側面1Bの延長面とが交差した鉛直線上に位置す
るように設定されている。
【0034】これにより、例えば扉50Bをヒンジピン
75を中心として同図の反時計回り方向に揺動させる
と、図15に示すように、扉50Bの表面70を本体1
の右側面1Bに重なり合わせるようにして、扉50Bを
270度開放することができる。ここで、ヒンジピン7
5の位置が上記以外にあると、扉50Bを270度開放
できなかったり、逆に270度開放できたとしても、ヒ
ンジピン75が本体1の手前側や側方に出っ張る量が大
きくなる。すなわち、ヒンジピン75の出っ張りを最小
限に抑えつつ、扉50Bを本体1の側面1Bに重ねるよ
うにして270度開放することが可能となる。
【0035】また、下側のヒンジピン75の回りには、
冷蔵室18側と同様に、凸部を90度間隔で配したカム
面を有するヒンジカラー71が回り止め状態で装着され
る一方、下側の軸受孔78の孔縁には、上記のカム面と
かみ合うカム面を備えたヒンジカラー72が対向状に回
り止め状態で装着されている。そして、両ヒンジカラー
71,72のカム面は、扉50Bが閉鎖された状態、扉
50Bが90度開放された状態、180度開放された状
態、及び270度全開された状態で互いにかみ合うよう
に設定されている。すなわち、扉50Bをヒンジピン7
5を中心として揺動させると両ヒンジカラー71,72
が相対回転し、カム面に乗り降りして昇降しつつ開閉さ
れ、上記した閉鎖位置、90度開放位置、180度開放
位置及び全開位置で、カム面同士がかみ合って扉50B
が下降した状態となり、それらの位置で軽く位置決めで
きるように機能する。なお、軸受ブラケット76にスペ
ーサ77が噛ませてあるのは、冷蔵室18側の扉50A
の場合と同様である。
【0036】次に、上記したコーナガード73の配設部
分の構造を図26ないし図28によって説明する。この
コーナガード73は、上記したように、本体1の前面及
び後面の左右両縁部において、機械室5のバンパ部5A
と基盤2との間のほぼ全高にわたって設けられる。コー
ナガード73は、ポリプロピレン等の合成樹脂材を押し
出し成形することで形成されており、図27に示すよう
な断面形状に形成されている。すなわち、本体1の左右
の側面1Bと面一となる外面と、温蔵室19側の扉50
Bが閉じた場合の表面70と面一となる外面とが直交し
ており、また角の部分に丸みが付けられている。短い方
の外面の端縁には内方に直角曲げされた差込部132が
形成されているとともに、長い方の外面の端縁には、短
い方の外面の端縁にまで達するように取付部133が曲
げ形成されている。この取付部133は、直角よりも少
しの角度X(2度程度)だけさらに内方に曲げられてい
るとともに、途中から段付き状にさらに内方に引っ込ん
でいる。
【0037】一方、このコーナガード73を取り付ける
ブラケット135が備えられている。このブラケット1
35は、金属板を素材として形成されており、図26に
示すように、コーナガード73に匹敵する高さ寸法を有
している。コーナガード73の一方の側縁には、図27
に示すように、手前側に出っ張るように段付き状とされ
た押さえ部136が形成されているとともに、他方の側
縁には、手前側に直角曲げされた取付部137が形成さ
れている。ブラケット135の上下両端には、コーナガ
ード73の上下の開口を塞ぐ蓋板138が形成されてい
る。
【0038】取付構造は、以下のようである。まず、ブ
ラケット135が、本体1の前面及び後面の左右両縁部
において、高さ方向に間隔を開けた都合5箇所において
ネジ139で止められて固定される。そして、図27に
示すように、コーナガード73の差込部132をブラケ
ット135の押さえ部136の裏側に差し込み、続い
て、取付部133を少し広げるようにして被せ、取付部
133の段付部133Aをブラケット135の取付部1
37に重ねる。そして、段付部133Aの挿通孔140
に通したネジ141をブラケット135の取付部137
のネジ孔142に螺合して締め付ける。ネジ止めの箇所
は5箇所である。これにより、図28に示すように、コ
ーナガード73の取り付けが完了する。このとき、コー
ナガード73の上下の開口は、ブラケット135の蓋板
138で塞がれる。
【0039】また、本体1の左右の側面1Bには、図1
6及び図17に示すように、配膳車を移動操作するため
のハンドル80が装備されている。ハンドル80は、金
属棒をコ字形に曲げて形成されている。一方、本体1の
左右の側面1Bのほぼ中央位置には、方形をなす収容凹
部81が凹み形成されている。収容凹部81の前後の側
面には、一対の軸受体82が設けられている。この軸受
体82は、縦長の脚体83の中央部に軸受部84を設け
た構造であり、脚体83の両端にネジ85の挿通孔86
が形成されている。収容凹部81の前後の側面には、上
記のネジ85の挿通孔86と同じ間隔を開けて3個ずつ
のネジ孔87が縦に並んで形成されている。軸受体82
は、中央と下側、または上側と中央のネジ孔87を利用
してネジ止めすることにより、上下2段階に取付可能と
されている。なお、使用しないネジ孔87には、ダミー
のネジを装着しておくとよい。
【0040】前後の軸受体82の軸受部84に、ハンド
ル80の両端が回動自由に支持されている。ハンドル8
0は自重により常には垂下姿勢を取り、このときハンド
ル80は、本体1の側面1Bから出っ張ることなく収容
凹部81内にすっぽりと収まるようになっている。な
お、収容凹部81の底面には、ハンドル80の両腕の部
分に突き当たるゴム等からなる緩衝材89が設けられて
いる。また、収容凹部81の上面の両端部には、ハンド
ル80の両腕を突き当て可能なストッパ90が設けられ
ている。ストッパ90は本体1の側面1Bと面一に装着
されている。そして、ハンドル80を上方に回動させる
と、図17の実線に示すように、両腕がストッパ90に
当たることで所定の傾動姿勢を取るようになっている。
なお、上記した機械室5の一方の傾斜側面には、図1に
示すように、電源コード92等を収納可能な収納部93
が凹み形成されている。
【0041】本実施形態は以上のような構成であって、
続いてその使用例を説明する。配膳車に給食を収容する
場合は、対をなす冷蔵室18側の扉50Aと温蔵室19
側の扉50Bとを開放する。扉50A,50Bは取手部
57に手を掛けてヒンジピン65,75を中心に揺動す
ることで開放され、その開放具合は任意であるが、例え
ば冷蔵室18側の扉50Aを隣りの冷蔵室18側に向け
て180度開放し、また温蔵室19側の扉50Bを本体
1の側面1Bに回り込ませるように270度開放する。
この場合、冷蔵室18側の扉50Aは隣の冷蔵室18側
の扉50Aの表面70にぴったりと重なるし、温蔵室1
9側の扉50Bも、ハンドル80が収容凹部81に収容
されていることで、本体1の側面1Bにぴったりと重な
り、それぞれヒンジカラー71,72の機能により位置
決めされる。この状態では、扉50A,50Bが開放さ
れているにも拘わらず外側に出っ張らないので、周辺で
の作業がきわめてやりやすい。
【0042】そして、冷食と温食とをそれぞれ盛ったト
レイ46を、仕切壁16の挿入溝39に挿入してトレイ
受け45上を滑らせつつ押し込んで収容する。この際、
トレイ受け45の張り出し部45Aが仕切壁16の表面
の位置まで張り出しているから、トレイ46の境界部4
6Aを仕切壁16の挿入溝39に差し込む動作と、トレ
イ46の両側縁を両トレイ受け45上に載せる動作とが
同時にかつ確実に行える。そのためトレイ受け45が丸
パイプ113で形成されていることも合わせて、トレイ
46は水平姿勢でスムーズに押し込まれる。
【0043】冷蔵室18側では、既述したように、冷却
器室31内で生成された冷気が庫内ファン34によりダ
クト25内に吹き込まれて、通気口群29を通して左右
の冷蔵室18に吹き出され、吹き出された冷気は一方の
冷蔵室18の天井面に設けられた開口33から冷却器室
31に導かれるといった循環流を生じ、もって左右の冷
蔵室18が冷却される。これによりトレイ46上に載せ
られて冷蔵室18側に収容された冷食が冷蔵される。一
方の温蔵室19側では、ヒータパネル100からの輻射
熱と、通孔106から吹き込まれた微温風により温蔵室
19内が加熱され、トレイ46上に載せられて温蔵室1
9側に収容された温食が温蔵される。特に、通孔106
から吹き出された微温風は、図21の矢線に示すように
トレイ46の上面に沿うようにして流れ、温食に直接に
当たらないように配慮されているから、温食を乾燥させ
ることなく、温蔵室19の温度上昇速度を高めることに
機能している。
【0044】また、トレイ受け45が丸パイプ113を
曲げて形成されていることで、空気の流通の妨げが最小
限に抑えられ、したがって、トレイ46を収容する前
に、冷蔵室18を予冷、温蔵室19を予熱するような場
合には、冷気または暖気を良く流通させ、冷蔵室18ま
たは温蔵室19の全域を効率良く予冷または予熱するこ
とができる。なお、冷蔵室18側の隣り合う扉50A
を、それぞれが本体1から直角に突出するように90度
ずつ開放した状態とすれば、左右の部屋に同時にトレイ
46を収容することができる。トレイ46の収容が終了
して扉50A,50Bを閉じれば、各トレイ46に載せ
られた冷食が冷蔵室18に、温食が温蔵室19にそれぞ
れ収容されて、冷蔵または温蔵がなされる。
【0045】配膳車を移動する場合は、まず電源コード
92を抜く。この電源コード92は束ねて機械室5の側
面の収納部93に入れておけば始末がよい。そして、図
18に示すように、本体1の側面1Bに配されたハンド
ル80を持って回動させつつ収容凹部81から出し、そ
のままハンドル80を引っ張ることで配膳車を移動させ
ることができる。また、ハンドル80を上方に向けて回
動すると、図19に示すように、ストッパ90に当たっ
て所定の傾動姿勢を取るため、引き続きハンドル80を
押すことによって配膳車の移動ができる。配膳車が所望
の位置に移動され、ハンドル80から手を離すと、ハン
ドル80は自重によって垂下姿勢に回動し、収容凹部8
1内にすっぽりと収まる。垂下姿勢に回動した際の衝撃
力は、緩衝材89に突き当たることで吸収される。配膳
車が移動された先でなお温冷蔵を行う場合は、電源コー
ド92を移動先の適宜のコンセントに接続することで対
応できる。配膳を行う場合は、既述した要領で扉50
A,50Bを開け、トレイ46を引き出せばよい。
【0046】配膳車には、食品を直に載せたトレイ46
が収容されるのであるから、どうしても内部が汚れやす
く、そのため頻繁に掃除する必要がある。この掃除は、
ホース等により水を掛けつつ、スポンジや布巾で拭くの
が能率的である。この場合、従来の配膳車では、中間壁
15を構成するダクト25内に冷却器が設けられていた
ので、ホースで水を掛けると通気口を通して冷却器にも
水が掛かるおそれがあるので、ホースによる水掛けは行
えなかった。その点、本実施形態によれば、冷却器32
を機械室5内に設け、ダクト25は単に冷気が流通する
だけの構造としたから、ダクト25内に水が入ったとし
ても冷却器32に掛かることがなく、もってホースによ
る水掛けを採用することが可能となった。
【0047】水掛けによる掃除が終了したら、壁面を乾
いた布巾等で拭き取るのであるが、特に底壁1Aの上に
は水や残渣等が残りやすい。この場合、底壁1Aを布巾
で拭いて前面または後面の開口から掃き出せば能率的で
ある。しかしながら従来のものは、底壁1Aの前面また
は後面の端部構造が、内装底板と外装底板の端縁の外側
に、コ字形断面の前面枠を嵌め付けた構造であったた
め、底壁の端部に段差ができ、上記のように掃き出した
場合に水や残渣が段差部分に引っ掛かって溜まりやす
く、それを避けるには丁寧に拭き取る必要があった。そ
の点この実施形態によれば、底壁1Aの端部が段差の無
い構造となっているので、底壁1Aから水や残渣等を綺
麗にかつ簡単に掃き出すことができる。また、底壁1A
の上面に配設された縦フレーム14、ダクト25並びに
仕切壁16も、その下端の回りに段差ができることなく
取り付けられているので、同じく水や残渣を綺麗に取り
除くことができる。また上記したように、トレイ受け4
5が金属パイプを曲げて形成されているため、ゴミなど
が溜まり難いし、トレイ受け45自身やそれを取り付け
た壁面の拭き掃除がきわめてやりやすい。
【0048】また、配膳車の移動中にはその角の部分を
ぶつけるおそれがあるが、それがコーナガード73によ
り保護される。この場合、コーナガード73が合成樹脂
製であるから、従来の金属板に塗装を施したものと比べ
ると、塗装が剥がれて下地が見えたりすることがなく、
またコーナガード73自身の持つ弾性力によって、多少
の衝突であれば簡単に凹むことはない。また、従来のコ
ーナガードは、扉と連結された状態で設けられていたた
め、衝突力が直接扉に加わってその破損を招くおそれが
ある。その点この実施形態では、コーナガード73は扉
50Bとは分離されてブラケット135を介して本体1
に取り付けられた構造であるから、コーナガード73に
加わった衝突力が扉50B側に伝達されることが無く、
扉50Bが破損することが防止できる。
【0049】また、コーナガード73が扉50Bから分
離されていることで、コーナガード73が大きな損傷を
受けた場合には、コーナガード73のみを交換すれば足
りる。コーナガード73を外す場合は、図28の状態か
ら、ネジ141を外したのち、取付部133を手前側に
ずらして、差込部132を押さえ部136から抜くこと
で簡単に外すことができる。すなわち、コーナガード7
3の一方では引っ掛け構造となっていて、ネジの本数が
減少するから、交換時等の着脱作業を短時間で行うこと
ができる。
【0050】さらに、コーナガード73の取付部133
側に傾斜を付けたので、コーナガード73をブラケット
135に対して両側から弾性的に挟持した状態で取り付
けることができ、コーナガード73に衝撃力が加わった
際に、差込部132が簡単に抜け出るようなことはな
い。また、ネジ141の装着は、取付部133における
内方に引っ込んだ段付部133Aで行われるから、ネジ
141の頭が正面から隠されて、見栄えもよい。また、
コーナガード73を合成樹脂製としたことで、従来の金
属製のものと比べると軽量にでき、また安価に製造でき
る。また、押し出し成形により形成するようにしたか
ら、その切断長を変えるだけで、高さの異なる配膳車に
も共通して使用することが可能である。
【0051】以上説明したように本実施形態によれば、
トレイ受け45には、仕切壁16の表面付近まで突出し
た張り出し部45Aが形成されているから、トレイ46
の境界部46Aを仕切壁16の挿入溝39に差し込む動
作と、両側縁を両トレイ受け45上に載せる動作とが同
時に行え、トレイ46の収容動作をスムーズに行うこと
ができる。また、張り出し部45Aはいわばヘアピン状
となっていて間口寸法が小さいから、トレイ46がぶつ
かる確率が低く、トレイ46の収容作業がより簡単とな
る。また、温蔵室19側ではトレイ受け45が高温に加
熱されるが、張り出し部45Aは小さく形成されている
から、手が触れるおそれは少ない。仮に触れたとして
も、張り出し部45Aには樹脂コーティング114が施
されているから、高温部分に触れることはない。
【0052】温蔵室19側では、比較的機械的強度に劣
るヒータパネル100にトレイ受け45を取り付けるよ
うになっているが、トレイ受け45の端部をヒータパネ
ル100の裏面側に配されたガイド部材108と共締め
して取り付けるようにしたから、高い取付強度を得るこ
とができる。しかもガイド部材108は、温蔵室19内
に微温風を吹き出すために予め設けられたものであるか
ら、構造の複雑化は最小限に留められる。
【0053】トレイ受け45の両端部のみを取り付ける
構造であるから、汚れ等が溜まりにくく、またトレイ受
け45自身はステンレス製の丸パイプ113で形成され
ているから、日常の拭き掃除等がしやすい。また、トレ
イ受け45の取付強度を確保するに当たり、取付部分と
なる端部のみに大径の取付具116を設ける構造とし、
トレイ46を受けることに寄与する部分は小径に留めて
あるから、例えばトレイ受け45のパイプ全体を大径と
した場合と比較すると、上下のトレイ受け45間の間隔
を広く確保することができる。
【0054】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。 (1)ハンドル80を上方に回動した場合にその両腕を
突き当てるストッパとして、図29に示すようにしても
よい。ここでは、収容凹部81の左右の側壁の上端部に
一対のストッパ150が向き合うように突設されてい
る。このストッパ150は、同図(B)にも示すように
円筒形に形成され、ハンドル80を支持した軸受体82
とともに、側壁の裏面に配された補強用のアングル材1
51に対して、皿ネジ152とナット153とによって
固定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る温冷配膳車の外観
斜視図
【図2】 本体の底壁の端部付近の断面図
【図3】 本体内の構造を示す一部切欠斜視図
【図4】 ダクトの分解斜視図
【図5】 冷気の循環構造を示す平断面図
【図6】 仕切壁の下端の取付構造を示す断面図
【図7】 扉の分解斜視図
【図8】 取手枠以外の枠の断面図
【図9】 取手枠の断面図
【図10】 冷蔵室側の扉の支持構造を示す分解斜視図
【図11】 同平断面図
【図12】 扉を180度開放した状態の平断面図
【図13】 温蔵室側の扉の支持構造を示す分解斜視図
【図14】 同平断面図
【図15】 扉を270度開放した状態の平断面図
【図16】 ハンドルの装着構造を示す斜視図
【図17】 同断面図
【図18】 ハンドルを引き操作している状態の斜視図
【図19】 ハンドルを押し操作している状態の斜視図
【図20】 冷却器室内の構造を示す分解斜視図
【図21】 ヒータパネルの配設部分の斜視図
【図22】 ヒータパネルの背面図
【図23】 温蔵室の側面部分の断面図
【図24】 トレイ受けの取付部分の一部切欠平面図
【図25】 温蔵室の出入口側の平断面図
【図26】 コーナガードとブラケットの斜視図
【図27】 コーナガードの取付部分の分解断面図
【図28】 その取付時の断面図
【図29】 (A)はハンドルのストッパ構造の他の実
施形態を示す斜視図、(B)は(A)のB−B線拡大断
面図
【符号の説明】
16…仕切壁 18…冷蔵室 19…温蔵室 25…ダ
クト 39…挿入溝 45…トレイ受け 45A…張り出し部 46…トレイ
46A…境界部 100…ヒータパネル 113…丸
パイプ 114…樹脂コーティング 116…取付具
127…出入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 園生 愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザ キ電機株式会社内 (72)発明者 小塚 慎三 愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザ キ電機株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−77193(JP,U) 実開 平7−23465(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 17/08 303 F25D 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに貯蔵温度を異にする2つの貯蔵室
    が断熱性の仕切壁を挟んで並設されるとともに、前記両
    貯蔵室の仕切壁とは反対側の壁面に、左右で対をなすト
    レイ受けが設けられ、貯蔵品を載せたトレイが前記仕切
    壁を貫通してその両側縁を前記トレイ受けで支持させて
    収容されるようにした貯蔵庫において、 前記トレイ受けは、その出入口側の端部が前記仕切壁の
    正面位置とほぼ一致する位置まで張り出して形成されて
    いることを特徴とする貯蔵庫。
  2. 【請求項2】 前記トレイ受けが金属棒を曲げ加工して
    形成され、その端部形状が、前記貯蔵室の取付壁面とほ
    ぼ直交して内方に突出する取付部から出入口側に向けて
    張り出したのち奥方に折り返された形状に形成され、前
    記取付部が前記取付壁面に取り付けられることで、前記
    張り出し部分が前記仕切壁の正面位置とほぼ一致する位
    置まで張り出す構成となっていることを特徴とする請求
    項1記載の貯蔵庫。
  3. 【請求項3】 前記貯蔵室のいずれか一方が温蔵室であ
    って、この温蔵室側のトレイ受けでは、前記張り出し部
    分に断熱層が被覆されていることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の貯蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008134038A (ja) * 2006-10-24 2008-06-12 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却庫

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