JP2007294429A - リチウムイオン伝導性固体電解質およびその製造方法 - Google Patents

リチウムイオン伝導性固体電解質およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池、およびリチウム一次電池用途において電解液を用いなくとも、電池容量も高く、長期的に安定して使用でき、かつ工業的な製造においても製造および取り扱いが簡便な固体電解質を提供すること。リチウムイオン二次次電池用途において充放電サイクル特性が良好な固体電解質を提供すること。リチウム一次電池用途において水分透過量が少なく、リチウム金属−空気電池に使用しても安全な固体電解質を提供すること。前記固体電解質の製造方法、上記固体電解質を使用したリチウムイオン二次電池、およびリチウム一次電池を提供すること。
【解決手段】無機粉体を含む成形体を焼成してなり、気孔率が10vol%以下であることを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質。前記固体電解質は無機粉体を主成分として成形体を作成し、該成形体を加圧後に焼成することおよび/または加圧しながら焼成することにより得られる。
【選択図】なし

Description

この発明は、主として全固体型のリチウムイオン二次電池およびリチウム一次電池に好適な固体電解質、およびその製造方法、ならびにこの固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池およびリチウム一次電池に関するものである。
近年、リチウムイオン二次電池の電解質に無機の固体電解質を用いた全固体電池が提案されている。全固体電池は、電解液など可燃性の有機溶剤を用いないため、液漏れや発火の恐れがなく、安全性にすぐれている。しかし、全固体電池の場合、電解液を用いた電池に比べてリチウムイオンの移動抵抗が大きいため、出力の高い電池を得るのは難しい。
このように固体電解質を備えたリチウムイオン二次電池またはリチウム一次電池は、固体電解質のリチウムイオン伝導性が低いために実用化できない問題があった。例えば特許文献1に開示されるような硫化物ガラス等の固体の無機物質をプレスによってペレット化して作成した全固体電解質を使用してリチウムイオン二次電池を組み立てる報告もされているが、この二次電池はリチウムイオン伝導性が充分に高くないため、いまだ実用には至っていない。
また、リチウム金属電極と空気電極からなるリチウム一次電池の場合は、空気電極で生成された水分がセパレータである固体電解質を通過してリチウム電極側に到達すると発火して危険であるため、緻密で水分透過量が少ない固体電解質が必要であるが、十分な水分非透過性を有するリチウムイオン伝導性固体電解質は存在しなかった。
例えば特許文献2および特許文献3にはナトリウム−硫黄電池用の固体電解質としてβ−アルミナ焼結体が開示されているが、原料粉体の焼結性の良し悪しの違い、結晶構造やその固相反応の違いから、これらの文献に開示された製造方法をそのまま適用しても所望のリチウムイオン伝導性の固体電解質を得る事はできない。
特開2004−348972号公報 特開平5−162114号公報 特開平8−337464号公報
上記の問題を解決するための本発明の課題の一つはリチウムイオン二次電池、およびリチウム一次電池用途において、電解液を用いなくとも、電池容量も高く、長期的に安定して使用でき、かつ工業的な製造においても製造および取り扱いが簡便な固体電解質を提供することである。
また、本発明の課題の一つはリチウムイオン二次次電池用途において充放電サイクル特性が良好な固体電解質を提供することである。
また、本発明の課題の一つはリチウム一次電池用途において水分透過量が少なく、リチウム金属−空気電池に使用しても安全な固体電解質を提供することである。
さらに本発明の課題は上記固体電解質の製造方法、上記固体電解質を使用したリチウムイオン二次電池、およびリチウム一次電池を提供することである。
本発明者はリチウムイオン二次電池およびリチウム一次電池用途として様々な電解質について詳細な実験を行った結果、無機粉体好ましくはリチウムイオン伝導性の無機粉体、特に好ましくはガラス、結晶(セラミックスまたはガラスセラミックス)の粉体を焼結させ気孔率を特定の値以下とすることにより、高いイオン伝導度を有し、緻密で水分透過量の少ない任意の形状の焼結体が得られることを見いだした。特に、これらの無機粉体好ましくはリチウムイオン伝導性の無機粉体を主成分として含有する粉体を成形後、加圧して緻密化した後に、および/または加圧しながらこれを焼成することにより、緻密な焼結体が得られ、この焼結体から得られる電解質の両面に正極・負極を配して得られた電池は、従来の固体電解質型電池と比べて、出力・容量が高く、充放電サイクル特性も著しく向上すること、また、空気電極で生成された水分がリチウム金属電極に到達しにくく安全であることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明の好適な態様は以下の構成で表わすことができる。
(構成1)
無機粉体を含む成形体を焼成してなり、気孔率が10vol%以下であることを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成2)
無機粉体を含む組成物を加圧成形後、焼成してなることを特徴とする構成1記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成3)
前記成形体を加圧しながら焼成してなることを特徴とする構成1記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成4)
前記無機粉体は50μm以上の粒子が10vol%以下であることを特徴とする構成1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成5)
前記無機粉体は、最大粒径が平均粒径の15倍以下であることを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成6)
前記無機粉体は、平均粒径が2μm以下であることを特徴とする構成1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成7)
前記無機粉体のリチウムイオン伝導度は25℃において1×10−7Scm−1以上であることを特徴とする構成1〜6のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成8)
前記無機粉体はリチウム、シリコン、リン、チタンを含有することを特徴とする構成1〜7のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成9)
前記無機粉体はLi1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である結晶を含むことを特徴とする構成1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成10)
前記無機粉体中に前記結晶を50wt%以上含有することを特徴とする構成9記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成11)
前記結晶はイオン伝導を阻害する空孔または結晶粒界を含まない結晶であることを特徴とする構成9または10に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成12)
前記無機粉体はガラスセラミックスであることを特徴とする構成1〜11のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成13)
リチウムイオン伝導性の結晶を50wt%以上含有することを特徴とする構成1〜12のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成14)
リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを80wt%以上含有することを特徴とする構成1〜13のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成15)
前記固体電解質は、mol%表示で、
LiO:12〜18%、および
Al+Ga:5〜10%、および
TiO+GeO:35〜45%、および
SiO:1〜10%、および
:30〜40%
の各成分を含有するガラスセラミックスを含有することを特徴とする構成1〜14のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成16)
前記無機粉体はガラスであることを特徴とする構成1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成17)
リチウムイオン伝導度が25℃において1×10−4Scm−1以上であることを特徴とする構成1〜16のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
(構成18)
構成1〜17のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質を備えることを特徴とするリチウム一次電池。
(構成19)
構成1〜17のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
(構成20)
無機粉体を主成分として成形体を作成し、該成形体を加圧後に焼成することを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成21)
無機粉体を主成分として成形体を作成し、加圧しながら焼成することを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成22)
前記無機粉体は50μm以上の粒子が10vol%以下であることを特徴とする構成20または21に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成23)
前記無機粉体の最大粒径を平均粒径の15倍以下とすることを特徴とする構成20〜22のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成24)
前記無機粉体の平均粒径を2μm以下とすることを特徴とする構成20〜23のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成25)
前記無機粉体のリチウムイオン伝導度は25℃において1×10−7Scm−1以上であることを特徴とする構成20〜24のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成26)
前記無機粉体はLi1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である結晶を含むことを特徴とする構成20〜25のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成27)
前記結晶はイオン伝導を阻害する空孔または結晶粒界を含まない結晶であることを特徴とする構成26に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成28)
前記無機粉体はガラスセラミックスであることを特徴とする構成20〜27のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成29)
前記無機粉体はガラスであることを特徴とする構成20〜25のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
(構成30)
焼成前の成形体の気孔率が60%以下であることを特徴とする構成20〜29に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
本発明によれば、電解液を用いなくても電池容量も高く、また充放電サイクル特性も良好で、長期的に安定して使用することができるリチウムイオン二次電池およびリチウム一次電池用のリチウムイオン伝導性固体電解質、およびそれらを容易に得ることができる製造方法が提供される。
また、本発明によれば緻密で水分透過量の少ないリチウムイオン伝導性固体電解質を容易に得ることができ、安全なリチウム金属−空気電池およびそれらを容易に得る事ができる製造方法が提供される。
本発明の製造方法によれば、様々な形状の固体電解質を簡単に、効率良く、安価に成形することができる。
本発明の固体電解質のイオン伝導度は25℃において1×10−4Scm−1以上の値を得ることができ、総合的な観点の好ましい態様においては3×10−4Scm−1以上、より好ましい態様においては4×10−4Scm−1以上の値を得ることができる。
以下本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の固体電解質は無機粉体好ましくはリチウムイオン伝導性の無機粉体を含む成形体を作製し、それを加圧後焼成する事または加圧しながら焼成する事により得られ、気孔率を10vol%以下としたものである。
この上記成形体の成形には簡単な鋳型を用いたプレス成形や射出成形、ドクターブレードなどを用いることができ、また原料にバインダーなどを添加して混練後、押出し・射出成形などの汎用の装置を用いて成形体を調製することができるので、様々な形状の固体電解質を簡単に、効率良く、安価に成形することができる。
固体電解質は、内部に気孔が存在するとその部分はイオン伝導経路が存在しないため、固体電解質自体のイオン伝導度が低くなってしまう。本発明の固体電解質を電池用途として使用した場合、固体電解質のイオン伝導度が高いためリチウムイオンの移動速度が速くなり高出力の電池を得ることが可能となる。加えて気孔率が上記の範囲であれば固体電解質がさらに緻密となり、空気電極を用いた電池に使用した場合でも安全な範囲の水分透過量となる。尚、固体電解質中の気孔率は低い方が好ましく、イオン伝導度の観点および電池として実用可能な水分透過量の観点から10vol%以下であることが好ましい。また、より好ましくは7vol%以下であり、最も好ましくは4vol%以下である。気孔率を10vol%以下とするには、成形体を焼成前に加圧または、加圧しながら焼成することが好適である。
リチウムイオン伝導性の無機粉体を成形後、等方加圧などによって加圧することにより焼結前の成形体が緻密になる。これにより焼成時に均一に成形体が加熱されるため、焼結も材料中で均一の方向に進み、その結果として気孔率が10vol%以下と非常に緻密な固体電解質を得ることができる。
ここで気孔率とは、単位体積中に含まれる空孔の割合であり、次式で表される。
気孔率(%)=(真密度−嵩密度)/真密度×100
ここで、真密度とはアルキメデス法等の既知の方法で測定できる物質そのものの密度である。これに対し、嵩密度とは物体の重さを見掛けの体積で割った密度であり、物体の表面の孔や内部の空孔も含まれている密度である。測定方法としては、測定しやすい形状(角型や円柱状)に加工した試料の重さと体積を測定し、重さ/体積で求めることができる。
リチウムイオン伝導性の無機粉体を含む成形体は、内部を緻密で均一な組成にすることにより、焼成時、均一に内部まで加熱されるため、焼結も材料中で均一の方向に進み、その結果として気孔の少ない固体電解質を得ることができる。さらに、原料の粒径を小さくし、十分混合することにより、成形体の組成を均一にし、焼成前に等方加圧などにより加圧し、緻密化することにより、緻密で気孔率の少ない焼結体(固体電解質)を得ることができる。また、ホットプレスやHIP(熱間等方加圧)などを用いて焼成時に加圧することにより、さらに緻密でイオン伝導度が高い固体電解質を得ることができる。
成形体の加圧には、乾式や湿式のCIP(冷間等方圧加圧)装置を用いることが好ましい。また、加圧しながらの焼成には、ホットプレスやHIP(熱間等方圧加圧)装置を用いることが好ましい。
特に、任意形状の固体電解質を加圧する場合も、CIPやHIPのような等方加圧法を用いることにより、加圧前の形状を維持することが可能であり、その後の加工を必要とせず、そのまま任意形状の電解質が得られるので、必要形状の固体電解質を容易に得ることができる。
このときの原料粉末の平均粒径は、2μm以下が好ましい。より好ましくは1.5μm以下、最も好ましくは1μm以下である。原料を平均粒径2μm以下と十分に細かくした後に十分混合することで、成形体の組成を均一にしておくことにより、焼成後も緻密で気孔率の少ないリチウムイオン伝導性固体電解質を得ることができる。
ここで、平均粒径とは、レーザー回折式やレーザー散乱式、あるいはこれらを組み合わせた測定にて得られた体積%の平均であり、具体的には体積換算の粒度分布において、小さな粒径から積算していった際の50vol%(D50)に相当し、一般的にD50と表記される値である。
また、無機粉末を任意の形状に成形して焼結することにより成形体を得る場合、その粉末の焼結性が良好な場合は、平均粒径や粒度分布を厳密に制御せずとも、加圧成形して焼結することにより良好な成形体が得られる。しかし、焼結性の良くない無機粉末を用いる場合は、上記の平均粒径は焼成して得られる成形体の密度に大きく影響するため、焼結性が悪いほど、平均粒径は小さくする必要性が高くなり、場合によっては粒度分布も制御することが好ましい。
原料粉末の粒度分布が広く、大きな粒子が存在すると、焼結性が下がり、緻密な焼結体が得られない可能性がある。そのため、原料粉末の大きな粒子を少なくする必要があり、50μm以上の粒子が10vol%以下であること、つまり粒度分布において小さな粒径から積算していった際の90vol%(D90)が50μm以下であることが好ましい。
また、50μm以上の粒子が少ないほど、焼結性が高くなるため、50μm以上の粒子が5%以下であることがより好ましく、50μm以上の粒子が存在しない、つまり最大粒径が50μm以下であることが最も好ましい。
また、材料内まで均一に焼結させて緻密化するためには、粒度分布を制御する必要があり、その粒度分布が広すぎると、材料内の焼結性に差が出てしまう。そこで、最大粒径は平均粒径の15倍以下が好ましく、より好ましくは10倍以下である、最も好ましくは7倍以下である。
焼結性があまり良好ではない無機粉体を加圧成形し、焼結する場合、焼結前の密度は高い方が粉末同士の接触面積が大きくなり、より緻密に焼結することができる。焼結前の成形体の密度が低い(空孔が多い)場合、焼結条件によっては、焼結に伴う体積変化の影響で焼結後の形状に影響が出る場合があるため、できるだけ緻密な成形体を焼結することが好ましい。焼成前の好ましい気孔率は、60vol%以下、より好ましくは50vol%以下、最も好ましくは40vol%以下である。
本発明において使用する無機粉体は、リチウムイオン伝導性のガラス粉体、リチウムイオン伝導性の結晶(セラミックまたはガラスセラミックス)粉体またはこれらの混合物の粉体、または前記粉体(ガラス粉体、結晶粉体またはガラスと結晶の混合粉体)を含有する無機物質の粉体が好ましい。また、リチウムイオン伝導性があまり高くない無機物質(例えば25℃において1×10−7Scm−1)であっても、加圧後または加圧しながら焼結することによって、25℃において1×10−4Scm−1以上にイオン伝導度が高くなるものであれば、使用できる。リチウムイオン伝導性の無機粉体はリチウム、シリコン、リン、チタンを主成分として含有する事により、高いリチウムイオン伝導性を容易に得る事ができるようになるため、これらの成分を主成分として含有することが好ましい。
固体電解質中にはリチウムイオン伝導性の結晶を多く含むことにより、より高い伝導度が得られるため、固体電解質中に50wt%以上のリチウムイオン伝導性の結晶を含むことが好ましい。より好ましくは55wt%以上、最も好ましくは60wt%以上である。
また、固体電解質を得るための成形体に含まれるリチウムイオン伝導性の無機粉体中においてもこれらの結晶を多く含むことにより、より高い伝導度が得られるため、リチウムイオン伝導性の無機粉体中に50wt%以上のリチウムイオン伝導性の結晶を含むことが好ましい。より好ましくは55wt%以上、最も好ましくは60wt%以上である。
上記のような高いイオン伝導性を有さない無機粉体であっても、加圧後または加圧しながら焼結することで高いイオン伝導性を有するものであれば、焼成前の成形体中に結晶を含まなくても問題は無い。具体的には、イオン伝導性を有さないガラスまたは混合物を加熱することにより、結晶化または固相反応することで、焼成後の固体電解質が高いイオン伝導性を発現すれば、無機粉体は結晶でもガラスでも混合物でも使用できる。
ここで、使用できるリチウムイオン伝導性の結晶としては、LiN、LISICON類、La0.55Li0.35TiOなどのリチウムイオン伝導性を有するペロブスカイト構造を有する結晶や、NASICON型構造を有するLiTi12や、これら結晶を析出させたガラスセラミックスを用いることができる。好ましいリチウムイオン伝導性の結晶としては、Li1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12ただし、0≦x≦1、0≦y≦1であり、より好ましくは0≦x≦0.4、0<y≦0.6、最も好ましくは0.1≦x≦0.3、0.1<y≦0.4である。イオン伝導を阻害する結晶粒界を含まない結晶であるとイオン伝導の点で有利である。特にガラスセラミックスは、イオン伝導を妨げる空孔や結晶粒界をほとんど有しないため、イオン伝導性が高くかつ化学的な安定性に優れるため、より好ましい。 また、ガラスセラミックス以外で、イオン伝導を妨げる空孔や結晶粒界をほとんど有しない材料として、上記結晶の単結晶が挙げられるが、これは製造が難しくコストが高い。製造の容易性やコストの観点でもリチウムイオン伝導性のガラスセラミックスは有利である。
前記リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスとしては、母ガラスがLiO−Al−TiO−SiO−P系の組成であり、このガラスを熱処理して結晶化させ、その際の主結晶相がLi1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)であることを特徴としたガラスセラミックスが例示される。より好ましくは、0≦x≦0.4、0<y≦0.6、最も好ましくは0.1≦x≦0.3、0.1<y≦0.4である。
ここで、イオン伝導を妨げる空孔や結晶粒界とは、リチウムイオン伝導性の結晶を含む無機物質全体の伝導度を該無機物質中のリチウムイオン伝導性結晶そのものの伝導度に対し、1/10以下へ減少させる空孔や結晶粒界等のイオン伝導性阻害物質をさす。
ここで、ガラスセラミックスとは、ガラスを熱処理することによりガラス相中に結晶相を析出させて得られる材料であり、非晶質固体と結晶からなる材料をいう。更に、ガラスセラミックスとは、結晶の粒子間や結晶中に空孔がほとんどなければガラス相すべてを結晶相に相転移させた材料、すなわち、材料中の結晶量(結晶化度)が100質量%のものを含む。一般にいわれるセラミックスや焼結体はその製造工程上、結晶の粒子間や結晶中の空孔や結晶粒界の存在が避けられず、ガラスセラミックスとは区別することができる。特にイオン伝導に関しては、セラミックスの場合は空孔や結晶粒界の存在により、結晶粒子自体の伝導度よりもかなり低い値となってしまう。ガラスセラミックスは結晶化工程の制御により結晶間の伝導度の低下を抑えることができ、結晶粒子と同程度の伝導度を保つことができる。
固体電解質中にはこのガラスセラミックスを多く含むことにより高い伝導率が得られるため、固体電解質中に80wt%以上のリチウムイオン伝導性のガラスセラミックスを含むことが好ましい。より好ましくは85wt%以上、最も好ましくは90wt%以上である。
リチウムイオン二次電池の充放電時およびリチウム一次電池の放電時におけるリチウムイオンの移動性は、電解質のリチウムイオン伝導度およびリチウムイオン輸率に依存する。したがって、本発明の固体電解質にはリチウムイオン伝導性が高く且つリチウムイオン輸率が高い物質を用いることが好ましい。
前記リチウムイオン伝導性の無機粉体のイオン伝導度は、25℃において1×10−4S・cm−1以上であることが好ましく、5×10−4S・cm−1以上であることがより好ましく、1×10−3S・cm−1以上であることが最も好ましい。
前述の様に加圧後または加圧しながら焼結することによって、イオン伝導度が高くなる無機粉体の場合は、焼結前のイオン伝導度が25℃において1×10−7Scm−1以上であれば好ましい。
前記リチウムイオン伝導性の無機粉体の組成の好ましい態様の一つとしては、後述の組成が例示される。この組成を有するガラスを粉体としたものは、上述した加圧後または加圧しながら焼結することによって、25℃において1×10−4Scm−1以上にイオン伝導度が高くなるものの一つとして例示される。
またこの組成を有するガラスを母ガラスとして熱処理を施し、結晶を析出させたガラスセラミックスは主結晶相がLi1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12(0≦x≦1、0≦y≦1)のガラスセラミックスとなる。以下、各々の成分のmol%で表わされる組成比と効果について具体的に説明する。
LiO成分はLiイオンキャリアを提供し、リチウムイオン伝導性をもたらすのに欠かせない成分である。良好な伝導率を得るためには含有量の下限は12%であることが好ましく、13%であることがより好ましく、14%であることが最も好ましい。また、LiO成分が多すぎるとガラスの熱的な安定性が悪くなり易く、ガラスセラミックスの伝導率も低下し易いため、含有量の上限は18%であることが好ましく、17%であることがより好ましく、16%であることが最も好ましい。
Al成分は、母ガラスの熱的な安定を高めることができると同時に、Al3+イオンが前記結晶相に固溶し、リチウムイオン伝導率向上にも効果がある。この効果を得るためには、含有量の下限が5%であることが好ましく、5.5%であることがより好ましく、6%であることが最も好ましい。しかし含有量が10%を超えると、かえってガラスの熱的な安定性が悪くなり易くガラスセラミックスの伝導率も低下し易いため、含有量の上限は10%とするのが好ましい。尚、より好ましい含有量の上限は9.5%であり、最も好ましい含有量の上限は9%である。
TiO成分はガラスの形成に寄与し,また前記結晶相の構成成分でもあり,ガラスにおいても前記結晶においても有用な成分である。ガラス化するため、及び前記の結晶相が主相としてガラスから析出し高い伝導率を得るためには、含有量の下限が35%であることが好ましく、36%であることがより好ましく、37%であることが最も好ましい。また、TiO成分が多すぎるとガラスの熱的な安定性が悪くなり易く、ガラスセラミックスの伝導率も低下し易いため、含有量の上限は45%であることが好ましく、43%であることがより好ましく、42%であることが最も好ましい。
SiO成分は、母ガラスの溶融性および熱的な安定性を高めることができると同時に、Si4+イオンが前記結晶相に固溶し、リチウムイオン伝導率の向上にも寄与する。この効果を十分に得るためには含有量の下限は1%であることが好ましく、2%であることがより好ましく、3%であることが最も好ましい。しかしその含有量が10%を超えると、かえって伝導率が低下し易くなってしまうため、含有量の上限は10%とすることが好ましく、8%とすることがより好ましく、7%とすることが最も好ましい。
成分はガラスの形成に必須の成分であり,また前記結晶相の構成成分でもある。含有量が30%未満であるとガラス化しにくくなるので、含有量の下限は30%であることが好ましく、32%であることがより好ましく、33%であることが最も好ましい。また含有量が40%を越えると前記結晶相がガラスから析出しにくく、所望の特性が得られにくくなるため、含有量の上限は40%とすることが好ましく、39%とすることがより好ましく、38%とすることが最も好ましい。
上述の組成の場合、溶融ガラスをキャストして容易にガラスを得ることができ、このガラスを熱処理して得られた上記結晶相をもつガラスセラミックスは高いリチウムイオン伝導性を有する。
また、上記の組成以外にも、類似の結晶構造を有するガラスセラミックスであれば、AlをGa、TiOをGeOに一部または全部置換することも可能である。さらに、ガラスセラミックスの製造の際、その融点を下げるかまたはガラスの安定性を上げるために、イオン伝導性を大きく悪化させない範囲で他の原料を添加することも可能である。
ガラスセラミックスの組成には、LiO以外のNaOやKOなどのアルカリ金属は、出来る限り含まないことが望ましい。これら成分がガラスセラミックス中に存在するとアルカリイオンの混合効果により、Liイオンの伝導を阻害して伝導度を下げる易くなる。
また、ガラスセラミックスの組成に硫黄を添加すると、リチウムイオン伝導性は少し向上するが、化学的耐久性や安定性が悪くなるため、出来る限り含有しない方が望ましい。
ガラスセラミックスの組成には、環境や人体に対して害を与える可能性のあるPb、As、Cd、Hgなどの成分もできる限り含有しないほうが望ましい。
本発明の固体電解質の製造方法はリチウムイオン伝導性の無機粉体を主成分として成形体を作成し、この成形体を焼成することを特徴とし、成形体の作成開始時から焼成の完了まで少なくとも一度成形体が加圧されることを特徴とする。
リチウムイオン伝導性の無機粉体すなわち高いリチウムイオン伝導度と化学的安定性を有するガラス、結晶(セラミックスもしくはガラスセラミックス)の粉体またはこれらの粉体の混合物を、鋳型を用いたプレス成形や射出成形、ドクターブレードなどを用いて任意の形状に成形し、汎用の乾式や湿式のCIPなどの装置を用いて、加圧して緻密化した後に焼成することにより、緻密で気孔率の少なく、イオン伝導度の高い固体電解質が得られる。また、焼成時にホットプレスやHIPなどの装置を用いて加圧しながら焼成することにより、より緻密でイオン伝導度の高い固体電解質が得られる。
加圧前の成形には、リチウムイオン伝導性の無機粉体だけではなく、有機系または無機系のバインダーや必要に応じて分散剤等とともに溶剤を用いて混合してスラリーとした後に、プレス成形や射出成形、ドクターブレード法などの簡易な作製方法により、成形体を成形し、溶剤を乾燥後、CIPなどで加圧した後、焼成することも可能である。この場合、成形体に含まれる有機バインダーの有機成分は焼成時に除去されるため、有機物を含まない焼結体が(固体電解質)が得られる。ここで用いられる有機バインダーは、プレス成形やラバープレス、押し出し成形、射出成形用の成形助剤として市販されている汎用のバインダーを用いることができる。具体的には、アクリル樹脂、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ブチルメタアクリレート、ビニル系の共重合物等を用いることができる。これらのバインダーの他に、粒子の分散性を高めるための分散剤や、乾燥時の泡抜きを良好にするための界面活性剤などを適量添加することも可能である。有機物は、焼成時に除去されるため、成型時のスラリーの粘度調整などに使用しても問題はない。
また、焼結する成形体には、Liを含む無機化合物を同時に含有する事も可能である。これは、Liを含む無機化合物が焼結助剤(バインダー)として働き、ガラスセラミックス粒子を結合させる働きを持つ。
Liを含む無機化合物としてはLiPO、LiPO、LiI、LiN、LiO、Li、LiF等が挙げられる。特に、これらのLiを含む無機化合物は、リチウムイオン伝導性の結晶を含む無機物質またはガラスセラミックスと混合して焼結させた際に、焼結温度・雰囲気を調整することにより、軟化または溶融させることが可能である。軟化または溶融したLiを含む無機化合物は、ガラスセラミックス粒子の隙間に流れ込み、リチウムイオン伝導性の結晶を含む無機物質またはガラスセラミックスを強固に結合させることが可能である。
また、リチウムイオン伝導性を阻害せず、電子伝導性を上げたければ、他の無機粉体や有機物を加えても問題はない。
無機粉体として誘電性の高い絶縁性の結晶またはガラスを少量加えると、リチウムイオンの拡散性が上がることにより、リチウムイオン伝導性が向上する効果が得られることがある。例えばBaTiO、SrTiO、Nb、LaTiO等が挙げられる。
焼成して得られる固体電解質は、成形した形状がそのまま得られるため、任意の形状への加工が容易であり、したがって任意の形状の固体電解質あるいはこの固体電解質を用いた全固体リチウム一次電池やリチウムイオン二次電池の製造が可能になる。
加圧・焼結した成形体は緻密で、均一であるため、切断・研削などの加工も容易であり、使用用途の必要に応じて表面を研磨することも可能である。特に表面に薄い電極などを取り付ける場合は、表面を研削・研磨することにより、良好な接触界面が得られる。
また、焼成後の固体電解質は有機物を含まないため、耐熱性および化学的耐久性にすぐれ、また安全性や環境に対しても害を及ぼすことが少ない。
本発明のリチウム一次電池の正極材料には、リチウムの吸蔵が可能な遷移金属化合物や炭素材料を用いることができる。例えば、マンガン,コバルト,ニッケル,バナジウム,ニオブ、モリブデン、チタンから選ばれる少なくとも1種を含む遷移金属酸化物等や、グラファイトやカーボン等を使用することができる。
また、このリチウム一次電池の負極材料には、金属リチウムや、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−インジウム合金などリチウムの放出が可能な合金等を使用することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池の正極材料に使用する活物質としては、リチウムの吸蔵,放出が可能な遷移金属化合物を用いることができ、例えば、マンガン,コバルト,ニッケル,バナジウム,ニオブ、モリブデン、チタンから選ばれる少なくとも1種を含む遷移金属酸化物等を使用することができる。
また、このリチウム二次電池において、その負極材料に使用する活物質としては、金属リチウムやリチウム−アルミニウム合金、リチウム−インジウム合金などリチウムの吸蔵、放出が可能な合金、チタンやバナジウムなどの遷移金属酸化物及び黒鉛などのカーボン系の材料を使用することが好ましい。
正極および負極には、固体電解質に含有されるガラスセラミックスと同じものを添加するとイオン伝導が付与されるため、より好ましい。これらが同じものであると電解質と電極材に含まれるイオン移動機構が統一されるため、電解質―電極間のイオン移動がスムーズに行え、より高出力・高容量の電池が提供できる。
以下、本発明に係るリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを含有した固体電解質ならびにこれを用いたリチウムイオン二次電池およびリチウム一次電池について、具体的な実施例を挙げて説明する。なお、本発明は下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
[実施例1]
原料としてHPO、Al(PO、LiCO、SiO、TiOを使用し、これらを酸化物換算のmol%でPを35.0%、Alを7.5%、LiOを15.0%、TiOを38.0%、SiOを4.5%といった組成になるように秤量して均一に混合した後に、白金ポットに入れ、電気炉中1500℃でガラス融液を撹拌しながら3時間加熱熔解した。その後、ガラス融液を流水中に滴下させることにより、フレーク状のガラスを得、このガラスを950℃で12時間の熱処理により結晶化を行うことにより、目的のガラスセラミックスを得た。析出した結晶相は粉末X線回折法により、Li1+x+yAlTi2−xSi3−y12(0≦x≦0.4、0<y≦0.6)が主結晶相であることが確認された。得られたガラスセラミックスのフレークを乾式のジェットミルにより粉砕し、平均粒径2μm、最大粒径10μm、50μm以上の粒子を含まないガラスセラミックスの粉末を得た。粒度測定には、ベックマン・コールター社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置LS100を用い、分散媒には蒸留水を用いた。また、この粉末のイオン伝導度は25℃において1.3×10−4Scm−1であった。
得られた粉末を、内径Φ60mm、内高さ50mmの円筒形のゴム製の型に充填し、このゴム型を薄いプラスチック製のバッグに封入した後、真空脱気・ヒートシールを行い密封した。密封したゴム型を湿式のCIP装置に入れ、圧力2.5tにて30分間加圧し、緻密化した。緻密化した成形体をゴム型から取り出し、大気雰囲気中1050℃にて焼成し、焼結体(固体電解質)を得た。得られた焼結体をスライス後、両面を研磨して厚み0.3mmの固体電解質を得た。得られた固体電解質の両面に、Au電極をスパッタにて取り付け、交流二端子法による複素インピーダンス測定を行なった結果、イオン伝導度は25℃において2.9×10−4Scm−1であり、気孔率は6.1vol%であった。
[比較例1]
実施例1と同じガラスセラミックスを、Φ40mmのジルコニア製の型に詰め、1050℃にて同じ時間焼結させた。焼結後、型から取り出したところ、イオン伝導度は25℃において3.1×10−6Scm−1であり、気孔率は31vol%であった。
[実施例2]
実施例1と同じガラスセラミックスをボールミルを、再度ジェットミルを用いて粉砕・分級し、平均粒径0.8μm、最大粒径5.5μm、50μm以上の粒子を含まないガラスセラミックスの粉末を得た。粒度測定には、ベックマン・コールター社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置LS100を用い、分散媒には蒸留水を用いた。この粉末のイオン伝導度は25℃において1.3×10−4Scm−1であった。
得られた粉末を、実施例1と同じ様にゴム製の型に充填し、CIP装置にて、圧力2.5tにて30分間加圧して緻密化し、大気雰囲気中1050℃にて焼成し、焼結体(固体電解質)を得た。得られた焼結体をスライス後、両面を研磨して厚み0.3mmの固体電解質を得た。得られた固体電解質のイオン伝導度は25℃において3.4×10−4Scm−1であり、気孔率は5.6vol%であった。
[実施例3]
実施例2で得られたガラスセラミックスをボールミル装置に入れ、エタノールを溶媒として湿式粉砕を行い、スプレードライヤーで乾燥することにより、一次粒子が平均粒径0.3μm、最大粒径0.5μm、50μm以上の粒子を含まない細かくシャープな粒度分布を有する微粉末が得られた。粒度測定には、ベックマン・コールター社製のレーザー散乱式の粒度分布測定装置N5を用い、分散媒には蒸留水を用いた。
得られた粉末を、実施例1と同様に、CIP装置にて、圧力2.5tにて30分間加圧して緻密化し、大気雰囲気中1050℃にて焼成し、焼結体(固体電解質)を得た。
得られた固体電解質のイオン伝導度は25℃において3.7×10−4Scm−1であり、気孔率は4.7vol%であった。
[比較例3]
実施例3と同じガラスセラミックスを、Φ40mmのジルコニア製の型に詰め、1050℃にて同じ時間焼結させた。焼結後、型から取り出したところ、イオン伝導度は25℃において5.7×10−6Scm−1であり、気孔率は27vol%であった。
[実施例4]
実施例2で得られた平均粒径0.8μmのガラスセラミックス粉末と実施例3で得られた平均粒径0.3μmの粉末を80:20の割合で秤量し、ボールミルにより良く混合した。
混合した粉末原料を、実施例1と同様にCIP装置にて、圧力2.5tにて30分間加圧して緻密化し、大気雰囲気中1050℃にて焼成し、焼結体(固体電解質)を得た。
得られた固体電解質のイオン伝導度は25℃において4.0×10−4Scm−1であり、気孔率は3.7vol%であった。
[実施例5]
実施例2で得られた平均粒径0.8μmのガラスセラミックスを、ウレタン樹脂、分散剤とともに水を溶剤として、分散・混合してスラリーを調製し、ドクターブレード法により成形し、乾燥させて溶剤を除去して板状の成形体を得た。この成形体の両面を硬質ポリエチレン製の板で挟み、真空脱気・密封後、CIP装置にて、圧力2.5tにて30分間加圧して緻密化した。大気雰囲気中400℃にて有機物の除去を行い、その後1050℃にて焼成し、焼結体(固体電解質)を得た。このイオン伝導度は、25℃において3.2×10−4Scm−1であった。気孔率は5.0vol%であった。
[実施例6]
実施例1で得られた結晶化を行なう前のガラスを、ボールミルにて粉砕し、平均粒径1μm、最大粒径7μmとした。50μm以上の粒子は含まれなかった。粒度測定には、ベックマン・コールター社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置LS100を用い、分散媒には蒸留水を用いた。得られた粉末をウレタン樹脂、分散剤とともに水を溶剤として、分散・混合してスラリーを調製し、実施例5と同様に板状に成形後、CIP加圧を行い緻密化した。大気雰囲気中400℃にて有機物の除去、700℃にて結晶化を行い、その度1050℃にて焼成を行い、固体電解質が得られた。このイオン伝導度は、25℃において3.8×10−4Scm−1であった。気孔率は6.0vol%であった。
[実施例7]
実施例1にて得られた焼結体を、アルミナるつぼに入れ、HIP装置にて加圧しながら焼成を行った。酸素を20%添加したアルゴン雰囲気にて、180MPa(約1.8t)まで加圧しながら1075℃にて焼成した。
焼成後のイオン伝導度は、25℃において3.6×10−4Scm−1であり、気孔率は3.8vol%であり、実施例1と比較してイオン伝導度は向上し、気孔率は減少し、緻密な固体電解質が得られた。
[実施例8]
実施例1で得られたガラスセラミックスの粉体に、重量%で1%のLiPOを添加し、ボールミルで混合した。平均粒径2μm、最大粒径10μm、50μm以上の粒子を含まない粉末であった。粒度測定には、ベックマン・コールター社製のレーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置LS100を用い、分散媒には蒸留水を用いた。混合した原料粉体を、実施例1と同じ条件で焼成した。
焼成後のイオン伝導度は、25℃において3.4×10−4Scm−1であり、気孔率は5.3vol%であり、実施例1と比較してイオン伝導度は向上し、気孔率は減少し、Liを含む無機化合物を添加することによって、より緻密な固体電解質が得られた。
[実施例9]
実施例2において得られた固体電解質ガラスセラミックスをディスク状にくり抜き、Φ20mm、厚み0.3mmとし、これを用いてリチウム一次電池を組み立てた。
正極活物質には、市販のMnOを用い、これに導電助剤としてアセチレンブラック、結着剤としてPVdF(ポリフッ化ビニリデン)を混練し、ロールプレスにて0.3mmの厚みに成形し、Φ18mmの円形に打ち抜いて正極合剤を作製した。
固体電解質の片面に、Alをスパッタし、その上にΦ18mmのLi−Al合金負極を貼り合わせて負極とし、もう片面に作製した正極合剤を張り合わせて正極を取り付けた。作製したセルを、ステンレス製のコインセルに入れ、Li塩としてLiClOを1mol%添加したプロピレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒をコインセル中に注入し、密封することでリチウム一次電池を作製することができた。作製した電池を室温25℃にて放電試験を行ったところ、平均駆動電圧3V、30mAh以上の容量が得られた。また、このコイン電池は、内部で固体電解質が固定され、従来の樹脂製のセパレータのように放電による電極の体積変化によるたわみが生じないため、使用時に最後まで安定した放電電位を維持することができた。
[実施例10]
実施例3にて得られた固体電解質を30×30mmの板状に切り出し、両面を研削・研磨することにより、厚み120μmとし、これを電解質として用いた全固体リチウムイオン二次電池を組み立てた。
固体電解質の片面にLiCoOを活物質、実施例3で得られたリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの微粉末をイオン伝導助剤として含むスラリーを塗布し、乾燥・焼結させて正極材を取り付けた。この正極層の上にAlをスパッタし、Al正極集電体を取り付けた。
もう片面には、LiTi12を活物質、正極に使用したものと同じリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスの微粉末をイオン伝導助剤として含むスラリーを塗布、乾燥、焼結させて負極材を取り付けた。この負極上に銅の微粒子を含むペーストを塗布し、乾燥・焼付けることにより負極集電体を取り付け、コインセルに封入することにより、電池を組み立てた。この電池は、3.5Vで充電することができ、平均放電電圧3Vで駆動することが確認できた。この電池を2.5Vまで放電させ、その後3.5Vで充電することにより、再度平均放電電圧3Vで駆動するリチウムイオン二次電池であることが確認できた。
[実施例11]
実施例4で得られた固体電解質をΦ20mmの板状に切り出し、両面を研削・研磨することにより、厚み90μmとし、これを電解質として用いたリチウムイオン二次電池を組み立てた。
この固体電解質の片面にLiCoOを活物質、平均粒径0.3μmのリチウムイオン伝導性ガラスセラミックスをイオン伝導助剤として含むスラリーを塗布し、乾燥・焼結させて正極材を取り付けた。この正極層の厚みは、18μmであった。この正極層の上にAlをスパッタし、Al正極集電体を取り付けた。
もう片面にはLiTFSI(リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド)をLi塩として添加したポリエチレンオキサイドとポリプロピレンオキサイドの共重合物をエタノール溶液に溶解したスラリーを薄く塗布後、乾燥し、この上に厚み0.1mmのLi金属箔を貼り付けて負極とした。この電池を金属製のコインセルに封入することにより、リチウムイオン二次電池を組み立てた。
組み立てたリチウムイオン二次電池を充電終止電圧4.2V、放電終止電圧2.7Vの定電流充放電測定を行なったところ、平均放電電圧4Vで駆動し、くり返し充放電して使用できることが確認できた。
[比較例11]
比較例3にて得られた固体電解質を用いて、実施例11と同じ正極、負極を用い、作製方法も同様にリチウムイオン二次電池を組み立てた。
組み立てたリチウムイオン二次電池を、実施例11と同じ充放電測定を行なったところ、短時間で充電終止電圧の4.2Vに達した。その後放電を行ったが、安定した放電電位は得られず、短時間で放電終止電圧に達してしまい、放電容量は、実施例10で得られた容量の2割程しか測定できなかった。これは電解質の抵抗が高い(イオン伝導度が低い)ため、十分な電流が流せなかったためである。
[実施例12]
20ccのガラス製サンプル瓶の中に、乾燥させたLiTFSIを吸湿剤として1000mg入れ、実施例3にて得られた焼結体で蓋をし、隙間をエポキシ系の接着剤でシールして水分透過性の評価用サンプルとした。このサンプルを、温度60℃、湿度90%RHの恒温恒湿槽に入れ、72時間保持後、LiTFSIの重量を測定したところ、1010.2mgであった。水分の吸湿によって増加した重量が焼結体の水分透過量に対応し、この測定では、水分透過量は10.2mgであった。
[比較例12]
実施例12と同様に、比較例3にて得られた焼結体を用いて水分透過量の測定を行なったところ、水分透過量は370mgであり、実施例12と比較してはるかに水分を透過してしまうことが確認できた。
以上のように、リチウムイオン伝導性の無機粉体を焼成して固体電解質を得る際に、CIPなどを利用して加圧し、緻密化してから焼成することにより、緻密で気孔率が低く、かつイオン伝導性も良好な固体電解質が得られた。
また、こうして得られた固体電解質は、リチウム一次電池やリチウムイオン二次電池の電解質としても使用でき、この固体電解質を用いた電池は、電池容量も高く、長期に安定して使用できる電池を実現することができる。
リチウムイオン伝導性の無機粉体を加圧して焼成または加圧しながら焼成してなる本発明の固体電解質は、リチウムイオン伝導性が高く、電気化学的に安定であるため、リチウム一次電池やリチウムイオン二次電池用の電解質だけではなく、ハイブリッドキャパシタと称される電気化学キャパシタ、色素増感型太陽電池、リチウムイオンを電荷移動担体とする他の電気化学素子への応用も可能である。
以下にその他の電気化学素子としての例をいくつか挙げる。
電解質上に、任意の感応電極を取り付けることにより、様々なガスセンサーや検知器に応用することができる。例えば、炭酸塩を電極にすると炭酸ガスセンサー、硝酸塩を含む電極にするとNOxセンサー、硫酸塩を含む電極にするとSOxセンサーに応用することができる。また、電解セルを組むことにより、排ガス中に含まれるNOx、SOx等の分解・捕集装置用の電解質にも応用できる。
電解質上にLiイオンの挿脱離により着色または変色する無機化合物または有機化合物を取り付け、その上にITOなどの透明電極を取り付けることによりエレクトロクロミック素子を構成することが可能であり、消費電力が少なく、メモリー性のあるエレクトロクロミックディスプレイを提供することができる。
本発明の固体電解質のイオン伝導経路は、リチウムイオンに最適なサイズとなっているため、他のアルカリイオンが存在している場合でもリチウムイオンを選択的に通すことができる。そのため、リチウムイオン選択捕集装置の隔膜またはLiイオン選択電極用隔膜として使用することができる。また、透過するリチウムイオンの速度は、イオンの質量が小さいほど速いため、リチウムイオンの同位体分離に適用することができる。これにより核融合炉燃料のトリチウム生成ブランケット材に必要な濃縮6Li(天然存在比で7.42%)の濃縮および分離が可能になる。

Claims (30)

  1. 無機粉体を含む成形体を焼成してなり、気孔率が10vol%以下であることを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質。
  2. 無機粉体を含む組成物を加圧成形後、焼成してなることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  3. 前記成形体を加圧しながら焼成してなることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  4. 前記無機粉体は50μm以上の粒子が10vol%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  5. 前記無機粉体は、最大粒径が平均粒径の15倍以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  6. 前記無機粉体は、平均粒径が2μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  7. 前記無機粉体のリチウムイオン伝導度は25℃において1×10−7Scm−1以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  8. 前記無機粉体はリチウム、シリコン、リン、チタンを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  9. 前記無機粉体はLi1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である結晶を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  10. 前記無機粉体中に前記結晶を50wt%以上含有することを特徴とする請求項9記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  11. 前記結晶はイオン伝導を阻害する空孔または結晶粒界を含まない結晶であることを特徴とする請求項9または10に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  12. 前記無機粉体はガラスセラミックスであることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  13. リチウムイオン伝導性の結晶を50wt%以上含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  14. リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスを80wt%以上含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  15. 前記固体電解質は、mol%表示で、
    LiO:12〜18%、および
    Al+Ga:5〜10%、および
    TiO+GeO:35〜45%、および
    SiO:1〜10%、および
    :30〜40%
    の各成分を含有するガラスセラミックスを含有することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  16. 前記無機粉体はガラスであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  17. リチウムイオン伝導度が25℃において1×10−4Scm−1以上であることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質を備えることを特徴とするリチウム一次電池。
  19. 請求項1〜17のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質を備えることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  20. 無機粉体を主成分として成形体を作成し、該成形体を加圧後に焼成することを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  21. 無機粉体を主成分として成形体を作成し、加圧しながら焼成することを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  22. 前記無機粉体は50μm以上の粒子が10vol%以下であることを特徴とする請求項20または21に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  23. 前記無機粉体の最大粒径を平均粒径の15倍以下とすることを特徴とする請求項20〜22のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  24. 前記無機粉体の平均粒径を2μm以下とすることを特徴とする請求項20〜23のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  25. 前記無機粉体のリチウムイオン伝導度は25℃において1×10−7Scm−1以上であることを特徴とする請求項20〜24のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  26. 前記無機粉体はLi1+x+y(Al,Ga)(Ti,Ge)2−xSi3−y12ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である結晶を含むことを特徴とする請求項20〜25のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  27. 前記結晶はイオン伝導を阻害する空孔または結晶粒界を含まない結晶であることを特徴とする請求項26に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  28. 前記無機粉体はガラスセラミックスであることを特徴とする請求項20〜27のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  29. 前記無機粉体はガラスであることを特徴とする請求項20〜25のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
  30. 焼成前の成形体の気孔率が60%以下であることを特徴とする請求項20〜29に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質の製造方法。
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