JPH1183794A - 炭酸ガスセンサ及びその製造方法 - Google Patents

炭酸ガスセンサ及びその製造方法

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JPH1183794A
JPH1183794A JP9255937A JP25593797A JPH1183794A JP H1183794 A JPH1183794 A JP H1183794A JP 9255937 A JP9255937 A JP 9255937A JP 25593797 A JP25593797 A JP 25593797A JP H1183794 A JPH1183794 A JP H1183794A
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carbon dioxide
detection electrode
ion conductor
conductor layer
layer
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JP9255937A
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English (en)
Inventor
Hideki Matsubara
英樹 松原
Masahiro Shibata
昌宏 柴田
Masamichi Yamada
正通 山田
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検知電極上に設けられる金属炭酸塩層の剥離が
防止される炭酸ガスセンサ及びその製造方法の提供。 【解決手段】基体10に、基準電極30、イオン伝導体
層40、検知電極、金属炭酸塩層60が積層され、少な
くともイオン伝導体層40が基体10に設けられた窪み
部に配置され、さらに前記検知電極に電気的に接続しセ
ンサ出力を取り出すためのリード部51を備えた炭酸ガ
スセンサであって、前記検知電極はイオン伝導体層40
に接して設けられた金属網状体100であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気相中の炭酸ガス
(CO2ガス)の濃度を測定するための、固体電解質を
用いた炭酸ガスセンサ、特に濃淡電池型の炭酸ガスセン
サに関する。本発明の炭酸ガスセンサは、環境制御、医
療技術、施設園芸、醗酵工業等の広い技術分野におい
て、炭酸ガス濃度の測定及びその測定結果に基づく濃度
制御などに使用される。
【0002】
【従来の技術】従来より、ナトリウムイオン伝導性を有
する固体電解質素子を用いた濃淡電池型炭酸ガスセンサ
が知られている。その基本的構成は、イオン伝導体であ
る固体電解質素子の両側に基準電極と検知電極とが設け
られ、検知電極が炭酸ナトリウム等で被覆されている。
この従来の濃淡電池型炭酸ガスセンサを用いて炭酸ガス
濃度の測定をする際には、ヒータによりガスセンサ素子
を一定温度に加熱して、検知電極と基準電極との間に生
じる起電力を測定する。
【0003】この濃淡電池型炭酸ガスセンサにおいて
は、測定精度や安定性等を維持するために基準電極側を
外気もしくは被測定ガスと接触しないように遮断する構
造を設ける必要がある。このような遮断構造を有するも
のとして、例えば、特開昭60−256043号公報に
は、金属電極が形成された固体電解質の表面の一部に金
属塩層を焼付け形成し、その表面の残余の部分を耐熱性
無機被覆剤で密閉被覆した構造のものが開示されてい
る。また、特開平5−80021号公報には、両面に基
準電極と検知電極とが形成されたナトリウムイオン伝導
体が、裏面にヒータを設けたセラミック基板上に配さ
れ、その側面をガラス等からなるカバーで覆うことによ
って封止された構造のものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭60−256043号公報又は特開平5−8002
1号公報に提案されたようなセンサ素子構造において、
検知電極上に厚膜印刷によって層状に設けられる金属炭
酸塩は一般的に非等方的な熱膨張係数を有しており、焼
結性も高くない。そのため、昇温と降温を何度も繰り返
すと粒子間の結合が弱くなるとともに微小な亀裂等が発
生して金属炭酸塩が膨張してしまう。その結果、検知電
極と金属炭酸塩との接触状態が変化してセンサの特性が
不安定となり、さらに長期間にわたって使用した場合、
金属炭酸塩が検知電極から剥離してしまい、センサとし
ての機能が失なわれるという問題がある。
【0005】本発明は、上記事情を鑑みて、検知電極上
に設けられる金属炭酸塩層の剥離が防止される炭酸ガス
センサを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、炭酸ガス
センサにおいて、従来はAuの厚膜印刷により形成され
ている検知電極を、(1)金属網状体のみ、あるいは、
(2)Auを厚膜印刷した後に金属網状体を付けた構造
にしたところ、ヒータON/OFFの繰り返しによる熱
衝撃に抗して炭酸塩が剥離しにくくなることを見出し、
さらに本発明者らが特願平9−110181号公報に提
案したセンサ素子構造を基本的構成とする炭酸ガスセン
サについて鋭意研究を進めた結果本発明を完成するに至
ったものである。本発明は、基体に、基準電極と、固体
電解質からなるイオン伝導体層と、検知電極と、金属炭
酸塩層とがこの順に積層されてなり、前記イオン伝導体
層が前記基体に設けられた窪み部に配置され、さらに前
記検知電極に電気的に接続しセンサ出力を取り出すため
のリード部を備えた炭酸ガスセンサであって、さらに下
記の特徴を有する。
【0007】本発明の炭酸ガスセンサは、第1の視点に
おいて、前記検知電極は前記イオン伝導体層に接して設
けられた金属網状体であることを特徴としている。第2
の視点において、前記検知電極は、前記イオン伝導体層
上に積層され前記リード部に接する層状電極と、前記層
状電極に接して設けられた金属網状体とからなることを
特徴としている。第3の視点において、前記検知電極は
前記イオン伝導体層と離間して前記金属炭酸塩層中に配
置された金属網状体であることを特徴としている。第4
の視点において、前記検知電極は前記金属炭酸塩層上に
配置された金属網状体であることを特徴としている。前
記第1〜第4の視点において好ましくは、前記イオン伝
導体層に加えて、さらに、前記検知電極及び前記金属炭
酸塩層が前記窪み部に配置されていることを特徴として
いる。
【0008】本発明の炭酸ガスセンサの製造方法は、第
5の視点として、前記イオン伝導体層上に、リード部、
該リード部と電気的に接続するように金属網状体を順に
形成し、前記リード部との電気的接続状態を維持したま
ま前記金属網状体を持ち上げ、前記リード部が形成され
た前記イオン伝導体表面上に焼成されて前記金属炭酸塩
層となるペーストを塗布し、焼成又は焼成しないで前記
持ち上げられた金属網状体を元位置に戻し、該金属網状
体を前記検知電極とする工程を含むことを特徴としてい
る。
【0009】本発明によれば、検知電極として少なくと
も金属網状体を用いることによって、金属網状体からな
る検知電極と金属炭酸塩との接触面積が大きくなり、金
属炭酸塩層は物理的に強固になって、長期間の加熱冷却
繰り返し使用による金属炭酸塩層の剥離及び脱落が防止
される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施の形態
を説明する。まず、図14〜16を参照して、特願平8
−115449号に提案された、本発明の基礎となる炭
酸ガスセンサの基本的な構成を説明する。この基礎とな
る炭酸ガスセンサ1は、内部に発熱体20が内蔵される
とともに、一主表面15に窪み部14が設けられたアル
ミナ基板からなる基体10、窪み部14の底面に形成さ
れた基準電極30、その上に載置された固体電解質素子
40、その表面に形成された格子状の検知電極50、検
知電極50を覆うようにして設けられた金属炭酸塩層6
0を基本的な構成とする。更に、基準電極30と被検ガ
スとの接触を防止するため、固体電解質素子40の周囲
に充填されたシール材70、それぞれ基準電極30及び
検知電極50に接続され出力電圧を取り出すための出力
用端子ピン81,82及び発熱体20に通電するための
発熱体用端子ピン83,84をそれぞれ備える。基体1
0は三層構造をなし、第一層11と第二層12との間に
Ptよりなる発熱体20が形成されている。さらに第三
層13はその一部が打ち抜き等により除去されており、
第二層12の上に積層されることによって第三層13の
厚さ分の深さを有する窪み部14が形成されている。ま
た、第二層12と第三層13との問には、基準電極30
と出力用端子ピン81とを電気的につなぐPtよりなる
基準電極用配線31が形成されている。検知電極用配線
51は、基体10の第三層13に設けられ、内部に導体
が充填されたビア52を介して第二層上の配線(図示せ
ず)に導かれ、出力用端子ピン82と接続される。
【0011】このセンサを測定ガス雰囲気中に置き、発
熱体に通電すると、基準電極及び検知電極において次の
反応が起こる。「検知電極側:M2CO3←→2M++1/2
2+2e-+O2、基準電極側:2M++1/2O2+2e-
←→M2O」。なお、上記式中のMはアルカリ金属であ
る。その結果、検知電極と基準電極との間には、測定雰
囲気中の炭酸ガス分圧の対数値に応じて直線的に変化す
る起電力が発生するため、この起電力を計測することに
より雰囲気中の炭酸ガス濃度を測定することができる。
【0012】上記の「基体」は、センサの外形を構成す
る支持体となるものであって、全体の機械的強度を支え
るものであるとともに、電気的絶縁性、耐熱性にも優れ
るものであることが望ましく、例えば比較的剛性が高く
絶縁性にも優れたアルミナ等のセラミックスからなるも
のが好適である。また基体は、平板状、棒状、円柱状、
円筒状など各種の形状とすることができるが、特にこれ
らに限定されるものではない。
【0013】炭酸ガスの検知部位となる基体の一主表面
に設けられた上記の「窪み部」は、固体電解質からなる
イオン伝導体層を一定の間隔を有しながら収容し得る形
状と大きさを有し、特にその深さはイオン伝導体層の厚
さとほぼ同じとなるように形成されている。この窪み部
の中に基準電極及びイオン伝導体層を収容しシール材で
シールすることによって、基準電極とイオン伝導体層と
が基体に埋設された形となり、外気(被検ガス)との遮
断性が確保されるとともに、保温性にも優れることとな
る。また、このように窪み部を設けた構造とすることに
より、充填されるシール材の量を低減することができる
とともにその露出面積も小さくできるため、シール部の
割れ不良や劣化を抑える効果がある。また、充填すべき
部分が窪み部であるため、充填時に流動性の高いシール
材を用いることも可能となる。
【0014】上記の「発熱体」としては、イオン伝導体
層を構成する固体電解質全体を200〜800℃程度の
範囲の温度に加熱し均一に保持することができる面状ヒ
ータ等を好ましく使用することができる。例えば、アル
ミナなどのセラミックからなる基板の一表面もしくはそ
の内部であって、前記窪み部の形成位置に相当する部分
に白金などからなる発熱体素子を配設したものを用いる
ことができる。また、この発熱体としては、絶縁材料か
らなるシートの片面に、白金、ロジウム、白金−ロジウ
ム合金、ニッケル−クロム合金、タングステン、モリブ
デンなどを、スパッタリング法、蒸着法、メッキ法、ペ
ースト焼き付け法などによって長尺の帯状に形成し、そ
の上から絶縁材料を積層したものを使用することもでき
る。
【0015】上記の「基準電極」は、固体電解質からな
るイオン伝導体層の片面に導体ペースト、例えば市販の
金ペーストを印刷し、900℃前後の温度で10分間焼
成する等の方法により形成できる。また、この基準電極
は白金を用いて形成されていてもよく、印刷法の他に蒸
着法、スパッタ法などにより形成してもよく、塗布焼き
付け法により厚膜形成してもよい。
【0016】上記の「イオン伝導体層」は、固体電解質
から構成される。この固体電解質は、アルカリ金属イオ
ン又はアルカリ土類金属イオンのいずれかを伝導種とす
るものであれば好ましいが、より好ましいのはリチウム
イオン又はナトリウムイオンを伝導種とするものであ
る。リチウムイオンを伝導種とする固体電解質として
は、例えば、LISICON(Lithium Super Ionic
Conductor)、LiAISiO4、LiLnSiO
4(Ln;ランタニド元素、例えばSm、La、Ndな
ど)、Li3.6Si0.60.44及びLiTi2(PO4
3などを用いることができる。この中で特に好ましいの
は、LiLnSiO4であってランタニド元素としてS
mを選択した場合の、すなわち、LiSmSiO4を主
結晶相とするものである。なお、前記のリチウムイオン
伝導性の固体電解質においては、主結晶相の他にAl2
3またはZrO2を含有していてもよい。これらを含有
することにより、固体電解質自体の機械的強度が向上す
るとともに、センサの特性として湿度の影響め少ないも
のが得られるからである。
【0017】一方、ナトリウムイオンを伝導種とする固
体電解質としては、例えば、NASICONとも称され
るNa1+XZr2SiX3-X12、(0≦X≦3)、ベー
タ・アルミナ(Na2O・nAl23、5≦n≦11)
等が用いられるが、NaAlSi310、NaAISi4
10等も使用することもできる。この中で特に好ましい
のはNASICON(特に前記一般式においてX=2の
もの)を主結晶相とするものである。なお、前記のナト
リウムイオン伝導性の固体電解質においては、主結晶相
の他にZrO2を含有していてもよい。これらを含有す
ることにより、湿度によるセンサ出力の変化、すなわち
湿度依存性を低減することができるからである。
【0018】また、湿度依存性は、これらの固体電解質
からなるイオン伝導体層の開気孔の量によっても変化
し、開気孔の量を少なくするほど湿度依存性を低減する
ことができる。具体的には、開気孔率が体積基準で15
%以下とすることが好ましく、さらに好ましくは10%
以下、特に好ましくは2%以下である。さらに、開気孔
の全細孔体積が0.05cc/g以下、特に0.03c
c/g以下であることが好ましい。これらの気孔特性
は、例えば水銀圧入式の気孔分布測定装置(ポロシメー
ター)を用いて測定することができる。
【0019】上記「検知電極」として、好ましくは金属
網状体のみを用い、該金属網状体の一方をイオン伝導体
層、他方をセンサ出力を取り出すためのリード部に電気
的ないし機械的に接続する。或いは、別途設けられた電
極層(検知電極の一)の表面上に金属網状体(検知電極
層の二)を設ける。また、検知電極としてリード部に接
続する金属網状体を、イオン伝導体層と離間して金属炭
酸塩層中に埋没して設けてもよく又は金属炭酸塩層上に
設けてもよい。金属網状体は必ずしも検知電極と接触し
ている必要はないが、固体電解質素子または基体の一部
に固着されていることが望ましい。検知電極として金属
網状体のみを用いることにより材料費が削減される。金
属網状体の材質は、Au、Pt等の貴金属の一種以上か
らなるものが好ましい。金属網状体としては、種々の開
口幅、線径等をもつ市販のものを用いることができる。
例えば、Auメッシュワイヤとしてワイヤ計0.12m
m、55メッシュ、4マス×4マス又は5マス×5マス
を用いることができる。また、Au、Ptメッシュワイ
ヤの場合、小さい方はワイヤ径0.076mm、20メ
ッシュから、大きい方は炭酸塩層の剥離に影響を与えな
いものとしてワイヤ径0.5mm、80メッシュまでの
範囲のものを用いることが好ましい。
【0020】上記の「層(厚膜)状の電極」は、上記固
体電解質の表面に導体ペーストをはけ塗り又はスクリー
ン印刷したり、あるいは導体材料をスパッタリング若し
くは蒸着等の方法により形成されるが、開孔部を有する
格子状の電極層としてもよい。このようにすれば検知電
極の各開孔部において、金属炭酸塩層とイオン伝導体層
とが密着し得るため、金属炭酸塩層がイオン伝導体層で
ある固体電解質と確実に且つ強固に接合されたセンサを
作製することができる。
【0021】上記の「金属炭酸塩層」は、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ金属
又はアルカリ土類金属の炭酸塩を用いて形成することが
できる。具体的には、必要であればこれら炭酸塩を水、
アルコール等の溶媒及び有機結合剤等と適宜混合してペ
ースト状もしくは溶液とし、その後、イオン伝導体層の
検知電極が形成もしくは配置された面に塗布し、乾燥し
た後、所要温度にて焼成することにより形成することが
できる。
【0022】上記の「シール材」としては非晶質ガラス
または結晶化ガラスを好ましく用いることができる。ま
た、非晶質ガラスとしては特にCaO−BaO−SiO
2系ガラスを、結晶化ガラスとしては特にSiO2−Ba
O−Al23系結晶化ガラスを好ましく用いることがで
きる。これらは上記の各酸化物成分を必須の構成成分と
するものであるが、軟化点や熱膨張特性等に大きな影響
を与えない範囲内でその他の成分を含んでいてもよい。
このとき、上記各ガラスが前記固体電解質と同材質から
なる粒子を80体積%以下含有していることはさらに好
ましい。前記範囲で含有していることにより、シール材
と固体電解質との熱膨張差が緩和されて固体電解質やシ
ール部に割れや剥離等が発生するのを防止する効果があ
るからである。また、上記各ガラス中に含まれるアルカ
リ金属成分(例えば、NaやK)の含有量が酸化物換算
で5重量%以下であることが特に好ましい。5重量%を
超えて含有する場合には、ガラス中のアルカリ金属成分
が固体電解質もしくは金属炭酸塩と反応し、センサの耐
久性に影響を与えるからである。
【0023】シール材として上記のガラスを使用する場
合において、非晶質ガラスと結晶化ガラスとの両者を組
み合わせて使用することもできる。この場合、イオン伝
導体層と窪み部の周壁との間隙のうち、窪み部の深さ方
向に見て基準電極形成側の部分を非晶質ガラスでシール
し、検知電極形成側の部分を結晶化ガラスでシールする
ことが好ましいが、前記間隙のうち、少なくとも後述す
る検知電極から導出される検知電極用配線が形成される
部分については、結晶化ガラスでシールされることが好
ましい。検知電極及び検知電極用配線の形成の際の熱処
理によってシール材の軟化・流動による配線の断線等を
防ぐためである。また、その両ガラスの体積割合は、そ
の合計を100体積%としたとき、非晶質ガラスが50
〜98体積%、結晶化ガラスが50〜2体積%の範囲内
で好ましく用いることができる。非晶質ガラスが上記範
囲より少ない場合には、基準電極を外気もしくは被検ガ
スから遮断するための気密性が不十分となりやすく、一
方、上記範囲より多い場合には、検知電極を形成する際
の熱処理によってシール材が流動しやすくなるために検
知電極の電気的導通不良の原因となるからである。
【0024】さらに、上記の場合においては、前記非晶
質ガラス及び結晶化ガラスの軟化点がセンサ使用時に発
熱体により加熱される温度(350〜500℃)よりも
高いこと、及び、非晶質ガラスの軟化点が結晶化ガラス
の軟化点よりも高いことが好ましい。それは、センサ使
用中におけるシール材の流動及び結晶化ガラスの焼成処
理中における非晶質ガラスの流動を防ぎ、十分な気密性
と電極の電気的導通を確保するためである。結晶化ガラ
スは溶融後の所定の熱処理下で結晶相を析出するため、
その後の検知電極の焼付け時に軟化することがなく、配
線の導通不良の発生を防ぐ効果がある。
【0025】前記イオン伝導体層の検知電極側の面が、
窪み部が設けられた基体の一主表面と同一面上にあるこ
とが好ましく、さらにはイオン伝導体層の周囲に充填さ
れたシール材の上面も上記と同一面上にあることが好ま
しい。この構造によって、検知電極の形成と検知電極用
配線の形成とを厚膜法で同時に行なえるため、生産性に
優れ、製作が容易になるという利点もある。また、イオ
ン伝導体層の検知電極側と窪み部の周壁との間隔を0.
05〜1.0mmの範囲内とすることにより、発熱体か
らの熱の損失を低く抑えることができ、センサの出力特
性、すなわち炭酸ガス濃度に対する出力電圧勾配(mV
/decade)を高く稚持することができる。前記間
隔が0.05mm未満であるとシール材が充填しきれな
い場合が生じ、基準電極と外気との遮断を確保できな
い。また、前記間隔が1.0mmよりも大きい場合には
出力電圧勾配が激しく減少する。なお、発熱体の加熱温
度を上昇させることにより出力電圧勾配を高めることも
考えられるがこの方法では効率が十分でない。
【0026】本発明に基づき作製された炭酸ガスセンサ
は、通常、リード線との接続部において台座に固定され
ると共にさらに通気孔を有する保護キャップが被せられ
た状態で測定に用いられる。測定時には一定の温度域に
保持する必要があるが、基体と台座とが直接的に固定さ
れている場合、基体から台座及び保護キャップへと熱が
伝わることによる損失がある分、消費電力の面で不利で
ある。また、基体自体の体積が大きくなると同様に熱損
失が大きくなるという傾向がある。
【0027】そこで、前述の基本的な構成をなす炭酸ガ
スセンサのうち、検知部位以外の部分の基体寸法をでき
るだけ小さくするとともに、発熱体、基準電極及び検知
電極から基体の表面または側面に導出される各配線端部
と台座とを導電性の接続部材を介して間接的に取り付け
るようにすることが好ましい。このようにすれば、セン
サは台座及び保護キャップからは接続部材で宙づりに保
持された形となり、センサから台座等への熱の逃げはそ
のほとんどが熱輻射によるものとなるため、熱損失が少
なくなり消費電力の低減に効果が大きい。すなわち、セ
ンサを細いPt線等を用いて台座に宙づり式に固定する
ことにより、発熱体の消費電力を低減することができ、
省エネ型の炭酸ガスセンサとすることができる。このと
き、センサの基体全体に占める発熱体の有効発熱部の占
有面積の比率を大きくすることによりその効果は一層大
きなものとなる。また、上記の宙づり式とした場合に
は、激しい外力や振動等に対しても強度的に耐え得るセ
ンサとすることができる。さらに、金属炭酸塩層の部分
に金属網状体を配することにより、加熱冷却の繰り返し
に対しても検知電極からの金属炭酸塩層の剥離を生ずる
ことがなくなり、センサの耐久性を向上することができ
る。このとき、前記接続部材のうち少なくとも基体の前
記各配線端部との接続部が直径0.05〜10mmもし
くはこれに相当する断面積を有する形状の金属線、例え
ば、白金線やステンレス線等が好ましく挙げられる。ま
た、基体の前記一主表面に対して垂直な方向から見た場
合、前記発熱体の有効発熱部の占有面積を1としたとき
の前記基体の面積が1.1〜3であることが好ましい。
1.1未満では発熱体が露出してしまうおそれがあり、
3を超えると熱損失の低減の効果が大きく得られないか
らである。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。まず、図1及び図6を参照して本発明の実施例
1〜5の基礎となる参考例に係る炭酸ガスセンサを説明
する。なお、参考例の炭酸ガスセンサの基本的構造は図
14〜16を参照して上述した通りである。次に、図2
〜図5(構造図)、及び図7〜図10(工程図)をそれ
ぞれ参照して、本発明の実施例1〜5に係る炭酸ガスセ
ンサの構造を説明する。なお、実施例1〜5の炭酸ガス
センサの基本的な構造は参考例と同様であるので、実施
例1〜5についてはそれぞれ、参考例との相違点につい
て主に説明する。なお、図6〜10などに関して、グリ
ーン状態のものも焼成後の名称で称呼し、互いに同じ参
照番号を付けることとする。
【0029】[参考例1]図1に参考例1に係る炭酸ガ
スセンサの構造、図6にその製造工程を模式的に示す。
この炭酸ガスセンサの製造工程を説明する。まず、グリ
ーンシート積層法によって内部に発熱体を内蔵したアル
ミナセラミックよりなる基体10を作製する。図1に示
したように、基体10はその一部が打ち抜きにより除去
されて、深さ0.25mmの窪み部14が形成されてい
る。図16に示したように、基体10は三層構造をな
し、第一層と第二層との間にPtよりなる発熱体が形成
されている。さらに第三層はその一部が打ち抜き等によ
り除去されており、第二層の上に積層されることによっ
て第三層の厚さ分の深さ(0.25mm)を有する窪み
部14が形成されている。
【0030】次に、固体電解質素子40として、900
℃で合成したLiSmSiO4粉末に23粉末を50重
量%となるように添加し、混合、成形した後、1150
℃で焼成してなる、2.5×2.5×厚さ0.25mm
の平板状の焼結体を用意した。そして、平板状の固体電
解質素子40の一方の面に基準電極30となるAuペー
ストを塗布し、窪み部14に導出されている基準電極用
配線の端部と前記Auペーストの塗布部とが重なるよう
に合わせて載せた状態でこれを1030℃で熱処理し、
基準電極30を介して固体電解質素子40と基体10と
を接着した。
【0031】次に、固体電解質素子40と窪み部の周壁
との間に生ずる間隙に、シール材70として、CaO:
14重量%、BaO:25重量%、SiO2:45重量
%、B23:7重量%、Al23:6重量%、ZnO:
2重量%を有する非晶質ガラス(熱膨張係数:66×1
-7/℃)の粉末にLiSmSiO4粉末を50体積%
加えた混合体を窪み部の深さの80%まで充填し、10
00℃で熱処理してガラスを融着させた。さらにその上
にSiO2:42重量%、BaO:16重量%、Al2
3:15重量%、ZnO:10重量%、CaO:9重量
%、MgO:3重量%、ZrO2:3重量%、Na2O:
2重量%を有する結晶化ガラス用粉末を充填し930℃
で熱処理し結晶化させた。なお、この時の結晶化ガラス
の充填は、熱処理後においてその露出上面が基体10の
一主表面と同一面となるかあるいはやや凸状になるよう
にその量を加減した。このシール工程により、基準電極
を外部から遮断するとともに固体電解質素子40を基体
10に強固に固定した。
【0032】次に、図6を参照して、固体電解質素子4
0の上に検知電極形成用のAuペーストを塗布し厚膜法
で検知電極50を形成する。検知電極50は、適度な開
孔パターンを用いてスクリーン印刷法を行いメッシュ状
とした。固体電解質の検知電極側の面が基体の一主表面
またはシール材の露出表面と同一面上にある場合にはそ
のまま上記形成を行えばよいが、シール材の部分に段差
あるいは凹凸が生じている場合には研削等を行なって平
滑化した後に前記Auペーストを塗布してもよい。そし
て、同ペーストを用いて検知電極用配線(リード部)5
1も印刷した後、所定の温度で焼き付け(焼成)した。
そして、基体の第三層に設けられた検知電極用配線51
は、図16に示したように、内部に導体が充填されたビ
ア52(直径0.625mm)を介して第二層上の配線
(図示せず)に導かれ、出力用端子ピン82と接続され
る。 次に、炭酸リチウム粉末をペースト状とし、前記
固体電解質素子40及び検知電極50を覆うように厚さ
約0.3mmに塗布し、550℃で熱処理することによ
り金属炭酸塩層60を印刷形成し、その後、焼成して炭
酸ガスセンサの素子を作製した。最後に、得られたセン
サ素子を台座に固着し、図16に示した出力用端子ピン
81,82及び発熱体用端子ピン83,84にそれぞれ
リード線を取付け、さらに通気孔を有する保護キャップ
を被せて固定するとともに、各端子ピン及びリード線と
の援続部を無機系接着剤でシールした。
【0033】再度図6を参照して、以上説明した検知電
極及び検知電極用配線の製造工程を要約する。すなわ
ち、イオン伝導体層40上に検知電極用配線51を印刷
し、検知電極用配線51と一部重複するように格子状パ
ターンの開孔部を有する層(厚膜)状の検知電極50の
みを厚膜印刷して焼成した。その後、金属炭酸塩ペース
トを印刷、焼成して図1に示す構造を有する炭酸ガスセ
ンサを得た。この炭酸ガスセンサは、イオン伝導体層4
0、層(厚膜)状の検知電極50、金属炭酸塩層60の
順に積層されている。
【0034】[実施例1]実施例1の炭酸ガスセンサ
は、検知電極として、Auペーストの厚膜印刷の代わり
に、金属網状体(材質Au、ワイヤ径0.12mm、5
5メッシュ、4マス×4マス)のみを使用した以外は参
考例1と同様に作製した。すなわち、図7に示すよう
に、イオン伝導体層上40にやや短く検知電極用配線5
1を印刷し、検知電極用配線51と端部が接触するよう
に金属網状体100をイオン伝導体層40上に載置した
後焼成した。その後、載置された金属網状体100上か
ら金属炭酸塩層60を印刷し、焼成して図2に示す構造
を有する炭酸ガスセンサを得た。この炭酸ガスセンサ
は、イオン伝導体層40上に、検知電極として金属網状
体100が配置され、金属網状体100の一側はイオン
伝導体層40に固着され、他側は検知電極用配線51に
固着して電気的に接続されている。
【0035】[実施例2]実施例2の炭酸ガスセンサ
は、検知電極として、Auペーストを厚膜印刷した後に
金属網状体(材質Au、ワイヤ径0.12mm、55メ
ッシュ、4マス×4マス)を載置した以外は、参考例1
と同様に作製した。すなわち、図8に示すように、イオ
ン伝導体層40上に検知電極用配線51を印刷し、検知
電極用配線51と一部重複するように格子状パターンの
開孔部を有する層(厚膜)状検知電極50(検知電極の
一)を厚膜印刷し、層状検知電極50の上に金属網状体
100を載置して焼成した。その後、載置された金属網
状体100上から金属炭酸塩層60を印刷し、焼成して
図3に示す構造を有する炭酸ガスセンサを得た。この炭
酸ガスセンサは、イオン伝導体層40上に、検知電極と
して順に層状検知電極50、金属網状体100が積層さ
れている。
【0036】[実施例3]実施例3の炭酸ガスセンサは
金属網状体として(材質Au、ワイヤ径0.076m
m、80メッシュ、5マス×5マス)を使用した他は、
実施例2と同様に作製した。
【0037】[実施例4]実施例4の炭酸ガスセンサ
は、検知電極として、金属網状体(材質Au、ワイヤ径
0.12mm、55メッシュ、4マス×4マス)のみを
使用し、金属網状体を固体電解質と接触することなく、
炭酸塩の中に埋め込んだ以外は参考例1と同様に作製し
た。すなわち、図9に示すように、イオン伝導体層40
上に検知電極用配線51を印刷し、検知電極用配線51
の上に金属網状体100を載置して焼成し、焼成後、金
属網状体100を浮かせた後、イオン伝導体層40上に
金属炭酸塩層60を印刷し、印刷した金属炭酸塩層60
上に金属網状体100を戻し、戻した金属網状体100
上に金属炭酸塩層60を印刷し、焼成して図4に示す構
造を有する炭酸ガスセンサを得た。この炭酸ガスセンサ
は、イオン伝導体層40と離間して、金属炭酸塩層60
中に金属網状体100が埋め込まれ、金属網状体の一側
は検知電極用配線51に固着して電気的に接続されてい
る。
【0038】[実施例5]実施例5の炭酸ガスセンサは
検知電極として、金属網状体(材質Au、ワイヤ径0.
12mm、55メッシュ、4マス×4マス)のみを使用
し、金属網状体を金属炭酸塩層の上部に積層した以外は
参考例1と同様に作製した。すなわち、図10に示すよ
うに、イオン伝導体層40上に検知電極用配線51を印
刷し、検知電極用配線51の上に金属網状体100を載
置して焼成し、焼成後、金属網状体100を浮かせた
後、イオン伝導体層40上に金属炭酸塩層60を印刷
し、印刷した金属炭酸塩層60上に金属網状体100を
戻し、焼成して図5に示す構造を有する炭酸ガスセンサ
を得た。この炭酸ガスセンサは、イオン伝導体層40上
に積層された金属炭酸塩層60上に金属網状体100が
固着され、金属網状体100の一側は検知電極用配線5
1に固着して電気的に接続されている。
【0039】[試験例1]参考例1及び実施例1〜3の
炭酸ガスセンサを、発明の実施の形態の欄で説明したよ
うに台座に取り付け、保護キャップをかぶせて固定し、
それらの基体に内蔵された発熱体への通電・非通電を繰
り返し行い、検知電極の種類とヒータON/OFFによ
る炭酸塩の剥離の関係を調べた。ヒータ温度は最大45
0℃、1サイクルにおいて、通電(ON)期間は55分
間、非通電(OFF)期間は5分間である。表1に、試
験例1の結果を示す。検知電極として金属網状体を使用
した実施例1〜3の炭酸ガスセンサは、参考例1の4倍
以上の耐久性を発揮した。特に金属網状体がイオン伝導
体層に接触(固着)している実施例1においては、金属
炭酸塩層の剥離が発生しなかった。また、金属網状体が
イオン伝導体層及び層状検知電極に接触(固着)し実施
例3より太いワイヤを用いた実施例2においても上記剥
離が発生しなかった。
【0040】
【表1】
【0041】[試験例2]−起電力値の評価− 参考例1、実施例1及び実施例2の炭酸ガスセンサをそ
れぞれ4本用意し、所定の炭酸ガス濃度に調整された雰
囲気のチャンバー中に設置し、各リード線(図14〜1
6参照)を電圧計及び加熱用電源に接続した。そして発
熱体に通電して基体の表面温度を450℃とし、炭酸ガ
ス濃度を変えて炭酸ガスセンサの起電力の変化を測定し
た。図11〜13に、参考例1、実施例1及び2の炭酸
ガスセンサを用いて、それぞれの炭酸ガス濃度における
起電力値を、炭酸ガス濃度の対数に対してプロットした
結果を順に示す。図11〜13を参照して、金属網状体
を検知電極として用いた実施例1及び2の炭酸ガスセン
サも、Au厚膜印刷された検知電極のみを有する参考例
1と同様に、出力変動が少なく、炭酸ガス濃度と起電力
との直線性が高いことが分かった。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、検知電極を金属網状体
のみ、又は電極を厚膜印刷した後にさらに金属網状体を
設けることにより、電極材料が厚膜印刷された層状の検
知電極のみを有する炭酸ガスセンサセンサよりも、ヒー
タのON/OFFに伴って生じる熱応力に起因する金属
炭酸塩層の剥がれが防止される。このような本発明の炭
酸ガスセンサは、検知電極が厚膜印刷された層状の検知
電極のみからなる場合と同様に、その出力変動が少ない
ものである。本発明の炭酸ガスセンサは、例えば、自動
換気装置などの空調設備やハウス栽培における作物の成
長促進、作物輸送貯蔵時の鮮度管理などに用いられるセ
ンサとして特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1に係る炭酸ガスセンサを説明するため
の図である。
【図2】実施例1に係る炭酸ガスセンサを説明するため
の図である。
【図3】実施例2及び3に係る炭酸ガスセンサを説明す
るための図である。
【図4】実施例4に係る炭酸ガスセンサを説明するため
の図である。
【図5】実施例5に係る炭酸ガスセンサを説明するため
の図である。
【図6】参考例1に係る炭酸ガスセンサの製造工程を説
明するための図である。
【図7】実施例1に係る炭酸ガスセンサの製造工程を説
明するための図である。
【図8】実施例2及び3に係る炭酸ガスセンサの製造工
程を説明するための図である。
【図9】実施例4に係る炭酸ガスセンサの製造工程を説
明するための図である。
【図10】実施例5係る炭酸ガスセンサの製造工程を説
明するための図である。
【図11】参考例1の炭酸ガスセンサにおける、炭酸ガ
ス濃度と起電力の関係を示すグラフである。
【図12】実施例1の炭酸ガスセンサにおける、炭酸ガ
ス濃度と起電力の関係を示すグラフである。
【図13】実施例2の炭酸ガスセンサにおける、炭酸ガ
ス濃度と起電力の関係を示すグラフである。
【図14】本発明の基礎となる炭酸ガスセンサを説明す
るための図である。
【図15】図14のA−A’線における断面図である。
【図16】図14のB−B’線における断面図である。
【符号の説明】
10 基体 14 窪み部 20 発熱体 30 基準電極 31 基準電極用配線 40 固体電解質素子 50 検知電極(層(厚膜)状検知電極) 51 検知電極用配線 60 金属炭酸塩層 70 シール材 81,82 出力用端子ピン 83,84 発熱体用端子ピン 100 金属網状体(検知電極)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体に、基準電極と、固体電解質からなる
    イオン伝導体層と、検知電極と、金属炭酸塩層とがこの
    順に積層されてなり、前記イオン伝導体層が前記基体に
    設けられた窪み部に配置され、さらに前記検知電極に電
    気的に接続しセンサ出力を取り出すためのリード部を備
    えた炭酸ガスセンサであって、 前記検知電極は前記イオン伝導体層に接して設けられた
    金属網状体であることを特徴とする炭酸ガスセンサ。
  2. 【請求項2】基体に、基準電極と、固体電解質からなる
    イオン伝導体層と、検知電極と、金属炭酸塩層とがこの
    順に積層されてなり、前記イオン伝導体層が前記基体に
    設けられた窪み部に配置され、さらに前記検知電極に電
    気的に接続しセンサ出力を取り出すためのリード部を備
    えた炭酸ガスセンサであって、 前記検知電極は、前記イオン伝導体層上に積層され前記
    リード部に接する層状電極と、前記層状電極に接して設
    けられた金属網状体とからなることを特徴とする炭酸ガ
    スセンサ。
  3. 【請求項3】基体に、基準電極と、固体電解質からなる
    イオン伝導体層と、検知電極と、金属炭酸塩層とがこの
    順に積層されてなり、前記イオン伝導体層が前記基体に
    設けられた窪み部に配置され、さらに前記検知電極に電
    気的に接続しセンサ出力を取り出すためのリード部を備
    えた炭酸ガスセンサであって、 前記検知電極は前記イオン伝導体層と離間して前記金属
    炭酸塩層中に配置された金属網状体であることを特徴と
    する炭酸ガスセンサ。
  4. 【請求項4】基体に、基準電極と、固体電解質からなる
    イオン伝導体層と、検知電極と、金属炭酸塩層とがこの
    順に積層されてなり、前記イオン伝導体層が前記基体に
    設けられた窪み部に配置され、さらに前記検知電極に電
    気的に接続しセンサ出力を取り出すためのリード部を備
    えた炭酸ガスセンサであって、 前記検知電極は前記金属炭酸塩層上に配置された金属網
    状体であることを特徴とする炭酸ガスセンサ。
  5. 【請求項5】前記イオン伝導体層に加えて、さらに、前
    記検知電極及び前記金属炭酸塩層が前記窪み部に配置さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記
    載の炭酸ガスセンサ。
  6. 【請求項6】基体に、基準電極と、固体電解質からなる
    イオン伝導体層と、検知電極と、金属炭酸塩層とがこの
    順に形成されてなり、前記イオン伝導体層が前記基体に
    設けられた窪み部に配置された炭酸ガスセンサの製造方
    法であって、 前記イオン伝導体層上に、リード部、該リード部と電気
    的に接続するように金属網状体を順に形成し、前記リー
    ド部との電気的接続状態を維持したまま前記金属網状体
    を持ち上げ、前記リード部が形成された前記イオン伝導
    体表面上に焼成されて前記金属炭酸塩層となるペースト
    を塗布し、焼成又は焼成しないで前記持ち上げられた金
    属網状体を元位置に戻し、該金属網状体を前記検知電極
    とする工程を含むことを特徴とする炭酸ガスセンサの製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007134305A (ja) * 2005-10-13 2007-05-31 Ohara Inc リチウムイオン伝導性固体電解質およびその製造方法
JP2007294429A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Ohara Inc リチウムイオン伝導性固体電解質およびその製造方法

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