JP2007238976A - 金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤 - Google Patents

金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤 Download PDF

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Abstract

【課題】クロムを含有せず、加工時塗装密着性、耐食性、耐コインスクラッチ性及び耐熱性を付与する金属材料表面処理用の表面処理剤の提供。
【解決手段】金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤であって、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、水分散性酸化物(B)と、Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)とを含有する表面処理剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤、それを用いて製造され得る表面処理金属材料及びその製造方法に関する。
従来から、プレコート鋼板等の塗装金属材料はその製造過程において、加工時塗装密着性、耐食性等の向上を目的に、塗装前にクロメート処理等の下地処理が行われてきた。
例えば特許文献1には、プレコート塗装鋼板の端面耐食性能の向上を目的に、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、または亜鉛−ニッケル電気合金めっき鋼板の塗装に際して、予め該鋼板の表面にクロメート処理液を塗布してから、水洗することなく、乾燥して、皮膜を形成させた後に、塗料を塗布して焼付けることを特徴とする、端面耐食性の優れためっき塗装鋼板の製造方法が記載されている。
しかし、このような下地処理(クロメート処理)を施した塗装金属材料からは、毒性を有する六価クロムが溶出する恐れがあるため、近年ではクロムを含有せず、同様な特性を付与し得る下地処理の開発が望まれている。
これに関する従来法として、例えば次に示す特許文献2及び3に記載のものが挙げられる。
特許文献2には、少なくとも片面のめっき皮膜の表面粗さが特定範囲である亜鉛系めっき鋼板の前記めっき皮膜の表面に、シリカ微粒子とその結合剤(例えば水溶性又は水分散性有機高分子(例えばポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルアルコール等)等)とを含む化成処理皮膜が形成され、その上層に下塗り塗膜が形成され、さらにその上層に上塗り塗膜が形成されたプレコート鋼板であって、前記下塗り塗膜が特定の防錆添加成分を特定量含有することを特徴とする環境調和性と加工部密着性及び加工部耐食性に優れたユズ肌プレコート鋼板が記載されている。そして、このようなプレコート鋼板は、ユズ肌外観、環境調和性、加工部密着性、クロスカット部耐食性、加工部耐食性及び塗膜硬度のいずれにも優れていると記載されている。
また、特許文献3には、シランカップリング剤および/またはその加水分解縮合物、水分散シリカ、ジルコニウム化合物および/またはチタニウム化合物、チオカルボニル基および/または水溶性アクリル樹脂を各々特定量含むことを特徴とするノンクロメート金属表面処理剤が記載されている。そして、この金属表面処理剤は金属、特にめっき鋼材に好適であり、クロムを含まず、コーティングの下地処理として優れた加工性と耐食性を付与することができると記載されている。
特開平3−100180号公報 特開2002−80979号公報 特開2001−316845号公報
しかしながら、本発明者が上記特許文献2、3に記載の方法について追試を行い、その性能について評価したところ、従来のクロメート処理と比較して性能が不十分であり、特に加工時塗装密着性が不十分であることがわかった。
また、特許文献2、3に記載の方法において有機高分子やアクリル樹脂を含有する場合であれば、更に耐熱性及び耐食性が不十分であることがわかった。
このように従来においては、クロムを含有せず、クロメート処理した場合と同程度の加工時塗装密着性、耐食性及び耐熱性を付与する金属材料表面処理用の表面処理剤が得られていなかった。
ところで、塗装金属材料に求められる上記と他の重要な特性の一つとして、耐コインスクラッチ性が挙げられる。ここで耐コインスクラッチ性とは塗装表面の傷付き性の指標であり、下地の硬度が大きく影響し、硬度が高い程、耐コインスクラッチ性は向上する。
本発明の目的は、これらの特性を付与する金属材料表面処理用の表面処理剤、つまり、クロムを含有せず、クロメート処理した場合と同程度の加工時塗装密着性、耐食性、耐熱性及び耐コインスクラッチ性を付与する金属材料表面処理用の表面処理剤を提供することにある。
また、このような表面処理剤を用いて表面処理金属材料を製造する方法を提供することにある。更に、この製造方法により製造され得る表面処理金属材料及び更に上層皮膜を有する塗装金属材料を提供することにある。
本発明者は上記のように加工時塗装密着性、耐食性、耐熱性及び耐コインスクラッチ性の全てを付与する金属材料表面処理用のクロムフリー水系表面処理剤が得られていない原因を検討した。そして、上記のように有機成分を含有する場合には耐熱性に加えて耐食性が低下する傾向にあること、及び、表面処理剤中にフッ素イオンが含まれると、形成される処理皮膜と金属材料との加工時塗装密着性が向上するものの、フッ素イオンとシリカ粒子等とは表面処理剤中で共存が困難であるので、これを可能にする対策が必要であること等を見出し本発明に至った。
即ち、本発明は次の(1)〜(15)である。
(1)金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤であって、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、水分散性酸化物(B)と、Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)とを含有する表面処理剤。
(2)塗布型である上記(1)に記載の表面処理剤。
(3)pHが2.0〜5.0である上記(1)又は(2)に記載の表面処理剤。
(4)前記水分散性酸化物(B)が水分散性シリカである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の表面処理剤。
(5)前記水分散性酸化物(B)の含有質量(b)と、Si、Zr、Ti及びHfの元素の合計含有質量(a)との比(b/a)が1/60〜60/1である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の表面処理剤。
(6)前記金属元素(C)の含有モル量(γ)と、フッ素元素の含有モル量(α)との比(γ/α)が0.001〜1.7である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の表面処理剤。
(7)更に、キレート化合物(D)を含有する上記(1)〜(6)のいずれかに記載の表面処理剤。
(8)塗装金属材料用である上記(1)〜(7)のいずれかに記載の表面処理剤。
(9)プレコート鋼板用である上記(8)に記載の表面処理剤。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の表面処理剤を金属材料の表面に接触させ、その後乾燥し、前記金属材料の表面に前記表面処理剤からなる処理皮膜を形成する表面処理金属材料の製造方法。
(11)上記(10)に記載の製造方法により製造される表面処理金属材料。
(12)Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、水分散性酸化物(B)と、Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)とを含有する処理皮膜を表面に有する表面処理金属材料。
(13)前記処理皮膜の乾燥質量が0.01〜1.0g/mである上記(11)又は(12)に記載の表面処理金属材料。
(14)上記(11)〜(13)のいずれかに記載の表面処理金属材料の処理皮膜の上に、更に上層皮膜を有する塗装金属材料。
(15)プレコート鋼板である上記(14)に記載の塗装金属材料。
本発明によれば、クロムを含有せず、加工時塗装密着性、耐食性、耐熱性及び耐コインスクラッチ性を付与する金属材料表面処理用の表面処理剤を提供することができる。また、このような表面処理剤を用いて表面処理金属材料を製造する方法を提供することができる。更に、この製造方法により製造され得る表面処理金属材料及び塗装金属材料を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明は、金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤であって、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、水分散性酸化物(B)と、Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)とを含有する表面処理剤である。
このような表面処理剤を、以下では「本発明の処理剤」ともいう。
また、本発明は、本発明の処理剤を金属材料の表面に接触させ、その後乾燥し、前記金属材料の表面に前記表面処理剤からなる処理皮膜を形成する表面処理金属材料の製造方法である。
このような製造方法を、以下では「本発明の製造方法」ともいう。
また、本発明は、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、水分散性酸化物(B)と、Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)とを含有する処理皮膜を表面に有する表面処理金属材料である。
このような表面処理金属材料を、以下では「本発明の表面処理金属材料」ともいう。
本発明の表面処理金属材料は、本発明の製造方法により製造され得る。
更に、本発明は、本発明の表面処理金属材料の処理皮膜の上に、更に上層皮膜を有する塗装金属材料である。
このような塗装金属材料を、以下では「本発明の塗装金属材料」ともいう。
初めに本発明の処理剤について説明する。
本発明の処理剤はSi、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)を含有する。
より詳しくは、本発明の処理剤は、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素及びフッ素元素を含み、本発明の処理剤中においてこれらの少なくとも一部は反応し、フルオロ化合物(A)を形成している。
従って、本発明の処理剤は前記フルオロ化合物(A)を含有するが、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素の単体、フッ素元素(フッ素イオン)の単体、及びこれら元素を含む化合物であってフルオロ化合物でないもの(例えばHF等)を含む場合もある。
このフルオロ化合物(A)の本発明の処理剤中での存在形態は定かでないが、少なくともその一部はイオン化(2H+SiF 2−、2H+SiF+2F等)しているものと推定される。このようにイオン化した状態のものであっても本発明の処理剤におけるフルオロ化合物(A)である。
本発明の処理剤が含有するフルオロ化合物(A)としては、例えばHSiF、HZrF、HTiF、HHfF及びこれらの塩等(例えば、(NHZrF、NaZrF、KZrF、ZrF、(NHTiF、TiF、(NHSiF、SiF、HF、NHF)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本発明の処理剤は、2種類以上のフルオロ化合物(A)を含有してもよい。
本発明の処理剤を用いて形成した処理皮膜を下地として有する塗装金属材料は、従来法と比較して耐食性及び加工時塗装密着性が高いが、それにはこのフルオロ化合物(A)の存在が影響していると本発明者は推定している。この点について次に示す。
Si、Zr、Ti及びHfの元素は造膜性が良好であり、クロメート処理液における三価Crに類似するマトリックスとしての機能を有すると考えられる。そして、これらの元素からなるマトリックスは、例えば、上記特許文献2及び3に挙げた従来法において用いられている有機高分子等と比較して、耐酸性及び耐アルカリ性が高く溶解しにくいと考えられる。そのため本発明の処理剤をプレコート鋼板に代表される塗装金属材料の下地として用いた場合、有機高分子等をマトリックスとして含有する下地に比べ、腐食時のブリスター発生が抑制され耐食性が高くなると考えられる。
また、フッ素イオン(F)は良好なエッチング能を有する。特に酸性条件下において良好なエッチング能を有する。従って本発明の表面処理剤を金属材料の表面に接触させて処理皮膜を形成した場合に、本発明の処理剤中のフッ素イオンがその表面を適度に溶解し、前記処理皮膜と前記金属材料の表面との境界部に反応層のようなものを形成すると考えられる。このためこの処理皮膜の前記金属材料の表面への加工時塗装密着性は各段に向上するものと考えられる。
このようなフルオロ化合物(A)の本発明の処理剤中における濃度は特に限定されない。ただし、後述するその他の成分との合計濃度(フルオロ化合物(A)、水分散性酸化物(B)、金属元素(C)、キレート化合物(D)及び他の成分(導電性物質、着色顔料等)の本発明の処理剤が含有する溶媒以外の全てを合計した濃度)は1〜50質量%であることが好ましい。この合計濃度は2〜40質量%であることが更に好ましく、5〜20質量%であることが最も好ましい。このような範囲であると処理剤の液安定性及び実使用上合理的であるという点で好ましい。
なお、ここでいう合計濃度は固形分質量である。より詳しくは、本発明の処理剤を100℃程度で乾燥した後に残存する固形分の質量から算出される濃度である。
また、本発明の処理剤は水分散性酸化物(B)を含有する。
この水分散性酸化物(B)は、本発明の処理剤中で分散する粉体である。そして、その表面の一部が溶解する場合もあるがその全量が完全には溶解することはなく、本発明の処理剤を用いて金属材料の表面に形成した処理皮膜中において固形物として残存し、酸化物を主成分とするものであれば、特に限定されない。
ここで粉体とは空気中における平均粒子径が0.001〜100μm程度のものであり、0.001〜1μm程度の微粒子であることが更に好ましい。本発明の処理剤は水分散性酸化物(B)をコロイド状態で含有することが好ましい。
この水分散性酸化物(B)としては、例えば、水分散性シリカ、水分散性チタニア、水分散性ジルコニア、水分散性アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも水分散性シリカが好ましい。本発明の処理剤はこれらを単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
この水分散性シリカとして、より具体的には液相から合成した液相シリカ、気相から合成した気相シリカが挙げられる。
液相シリカとしては、例えばスノーテックスC、スノーテックスO、スノーテックスN、スノーテックスS、スノーテックスUP、スノーテックスPS−M、スノーテックスPS−L、スノーテックス20、スノーテックス30、スノーテックス40(いずれも日産化学工業社製)が挙げられる。
また、気相シリカとしては、例えばアエロジル50、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300、アエロジル380、アエロジルTT600、アエロジルMOX80、アエロジルMOX170(いずれも日本アエロジル社製)が挙げられる。
これら液相シリカ及び気相シリカの中の1つのみを前記水分散性シリカとして用いてもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。
本発明の処理剤を用いて形成した処理皮膜を下地として有する塗装金属材料は、従来法と比較して加工時塗装密着性及び耐コインスクラッチ性が高いが、それにはこの水分散性酸化物(B)の存在が影響していると本発明者は推定している。この点について次に示す。
本発明の処理剤はこのような水分散性酸化物(B)を含有することで極性基(水酸基等)が導入され、本発明の処理剤を用いて金属材料の表面に処理皮膜を形成した場合に、この処理皮膜と金属材料表面及び塗装との密着性が向上すると考えられる。また、この水分散性酸化物(B)の粒子形状が凹凸を有している場合であると、そのアンカー効果により金属材料表面及び塗装と下地との密着性が向上すると考えられる。更に、この水分散性酸化物(B)が存在することで、本発明の処理剤を用いて形成した処理皮膜の硬度が高まるので耐コインスクラッチ性が向上すると考えられる。
本発明の処理剤はこのような水分散性酸化物(B)を特定濃度で含有することが好ましい。具体的には、前記水分散性酸化物(B)の含有質量(b)(g/l)と、Si、Zr、Ti及びHfの元素の合計含有質量(a)(g/l)との比(b/a)が1/60〜60/1であることが好ましく、50/1〜1/50であることが更に好ましく、30/1〜1/30であることが最も好ましい。このような範囲であると上記に説明した加工時塗装密着性及び耐コインスクラッチ性がより良好となるので好ましい。また、このような範囲であると塗装二次密着性も良好となるので好ましい。この塗装二次密着性とは、処理皮膜を形成した金属材料を所定時間沸騰水に浸漬した後の、その処理皮膜と金属材料表面との密着性である。本発明の処理剤において前記水分散性酸化物(B)の濃度(含有質量(b))が高すぎると、形成した処理皮膜と金属材料表面との界面に空隙が形成されて塗装二次密着性が低下する場合がある。
また、本発明の処理剤はAl、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)を含有する。
通常、前記フルオロ化合物(A)と前記水分散性酸化物(B)とは水溶液中、特にpHが2.0〜5.0程度の酸性水溶液中においては安定して共存することが困難であり、時間の経過とともに水溶液の粘度は増加し、やがてゲル化する傾向がある。
これに対して本発明の処理剤においてはこのような現象は生じ難い。製造後、一定時間(例えば数週間〜数ヶ月)経過した後であっても、その粘度は低い状態が維持されており(つまり、処理剤安定性が良好であり)工業的使用に耐え得る。
本発明のこのような特性にはこの金属元素(C)の存在が影響していると本発明者は推定している。この点について次に示す。
本発明の処理剤中において、この金属元素(C)はFと反応(キャッチ)しやすいので、本発明の処理剤中にはフリーに存在するFはほぼ存在しないものと考えられる。
これに対して、このような金属元素(C)を含有しない場合は、フッ素イオン(F)が水分散性酸化物の固体表面を溶解し、この水分散性酸化物同士が融着し、徐々に3次元ネットワークを形成して粘度の増加やゲル化が生じると考えられる。
本発明の処理剤は前記金属元素(C)を含有するので、フリーで存在するFがほぼ存在しないと考えられる。従って、前記フルオロ化合物(A)と前記水分散性酸化物(B)とは安定して共存できると考えられる。
また、前記金属元素(C)はFをキャッチする能力のみでなく、更に、腐食抑制に対するインヒビターとしても作用し、耐食性の向上に寄与するものと考えられる。
このような金属元素(C)はAl、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つであるが、中でもAl、Sn、Mg及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。これらはFをキャッチする能力がより高いと考えられ、本発明の処理剤の安定性がより高まるからである。
本発明の処理剤はこのような金属元素(C)を次のような形態(化合物)で含有することが好ましい。このような形態(化合物)であると、耐食性向上により寄与するという点で好ましい。
金属元素(C)がAl、Fe、Mg、Ca又はBeである場合は、アルミニウム金属単体、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウム、リン酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、鉄金属単体、酸化鉄(III)、硝酸鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、乳酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、リン酸鉄(III)、マグネシウム金属単体、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、リン酸アンモニウムマグネシウム、リン酸水素マグネシウム、酸化マグネシウム、カルシウム金属単体、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、硫酸カルシウム、酒石酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、ベリリウム金属単体、酸化ベリリウム、水酸化ベリリウム、硫酸ベリリウム等が挙げられる。
また、金属元素(C)がSn、Zn、V又はMnである場合は、スズ金属単体、酸化スズ(II)、酸化スズ(IV)、水酸化スズ(II)、水酸化スズ(IV)、スズ酸ナトリウム(NaSnO)、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、硝酸スズ(II)、硝酸スズ(IV)、ヘキサフルオロスズ酸アンモニウム((NH)SnF)、亜鉛金属単体、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛、亜鉛アセチルアセトネート(Zn(OC(=CH)CHCOCH))、リン酸二水素亜鉛、バナジウム金属単体、水酸化バナジウム、五酸化バナジウム、メタバナジン酸(HVO)、メタバナジウム酸アンモニウム、オキシ三塩化バナジウム(VOCl)、三酸化バナジウム(V)、二酸化バナジウム、オキシ硫酸バナジウム(VOSO)、バナジウムオキシアセチルアセトネート(VO(OC(=CH)CHCOCH))、三塩化バナジウム(VCl)、マンガン金属単体、酸化マンガン(II)、水酸化マンガン(II)、過マンガン酸(HMnO)、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、リン酸二水素マンガン(Mn(HPO))、硝酸マンガン(Mn(NO))、硫酸マンガン(II)、硫酸マンガン(III)、硫酸マンガン(IV)、フッ化マンガン(II)、フッ化マンガン(III)、炭酸マンガン、酢酸マンガン(II)、酢酸マンガン(III)、硫酸アンモニウムマンガン、マンガンアセチルアセトネート(Mn(OC(=CH)CHCOCH))、ヨウ化マンガン、酸化マンガン、水酸化マンガン等が挙げられる。
金属元素(C)は、このような形態(化合物)のうち、特に酸化物、水酸化物であるのが好ましい。理由は、本発明の処理剤を用いて形成した処理皮膜を下地として有する塗装金属材料の耐食性がより向上するからである。これらのうち1成分のみ、または複数を含有してもよい。
これらは本発明の処理剤中では溶解しており、分子又はイオンの状態で存在していると考えられる。
本発明の処理剤においては、前記金属元素(C)の含有モル量(γ)(mol/l)と、フッ素元素の含有モル量(α)(mol/l)との比(γ/α)が0.001〜1.7であることが好ましく、0.005〜1.4であることが更に好ましく、0.01〜1.0であることが最も好ましい。このような範囲であると、本発明の処理剤の安定性が良好であり、かつ、本発明の処理剤を用いて金属材料表面に形成した処理皮膜の耐食性がより高まるので好ましい。
また、本発明の処理剤は前記フルオロ化合物(A)と、前記水分散性酸化物(B)と、前記金属元素(C)とを含有するが、更にキレート化合物(D)を含有することが好ましい。このキレート化合物(D)を含有すると、本発明の処理剤の安定性がより良好となるからである。
これは本発明の処理剤中において、キレート化合物(D)は、前記フルオロ化合物(A)又は一部Fを放出した前記フルオロ化合物(A)に配位するためと推定される。
また、このキレート化合物(D)は、更に腐食に対するインヒビターとしても作用し、耐食性の向上に寄与するとも考えられる。
このキレート化合物(D)はこのような特性を有するキレート錯体形成能を有すると考えられる化合物であれば特に限定されず、例えばプロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、酒石酸、りんご酸、アスコルビン酸、アセチルアセトン及びそれらの化合物が挙げられる。
このようなキレート化合物(D)は、本発明の処理剤において、前記フルオロ化合物(A)に対する質量比(前記キレート化合物(D)の含有質量(g/l)/前記フルオロ化合物(A)の含有質量(g/l))で、0.01〜10含有することが好ましく、0.05〜5含有することが更に好ましく、0.1〜2含有することが最も好ましい。このような範囲であると本発明の処理剤の貯蔵安定性及びランニング性(操業安定性)が更に向上するという効果を奏するので好ましい。
本発明の処理剤は、その性能を損なわない範囲で、更に他の成分を含有することができる。例えば形成した処理皮膜に柔軟性を付与するための少量の水溶性樹脂、溶接性の向上のための導電性物質、意匠性向上のための着色顔料、その他、界面活性剤、増粘剤等が挙げられる。
ただし、本発明の処理剤は実質的にクロムを含有しない。ここで「実質的にクロムを含有しない」とは積極的にクロムは含有させないという意味であり、原料素材等から不可避的に微量に混入してしまうクロムは許容することを意味する。
具体的には、本発明の処理剤は、クロム元素の含有率が0.01質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以下であることが更に好ましく、0.0001質量%以下であることが最も好ましい。
本発明の処理剤は、上記のような成分を含有する水溶液であり、そのpHは2.0〜5.0であることが好ましく、2.5〜4.5であることが更に好ましい。このような範囲であると金属材料表面のエッチングを抑えランニング性が更に向上するという効果を奏するので好ましい。
本発明の処理剤のpHは適当な酸(例えば、酢酸、硝酸、燐酸及びその塩類など)やアルカリ(例えば、アンモニア、有機アミン及びその塩類など)を添加して行うことができる。
このように本発明の処理剤は前記フルオロ化合物(A)と、前記水分散性酸化物(B)と、前記金属元素(C)とを必須成分として含有し、その他、キレート化合物(D)等を含有してもよく、樹脂等の有機成分は原則含有しない処理剤である。このような本発明の処理剤を用いて加工時塗装密着性、耐食性、耐熱性及び耐コインスクラッチ性を有する表面処理金属材料を製造することができる。
これに対して、従来の有機成分を含有する皮膜を有する金属材料はクロメート処理と比較して耐食性が低下した。この理由は、この皮膜に傷が形成された場合、その傷部から数mm離れた皮膜下がカソードとして作用し、その部位は強アルカリ性となり、一般に耐アルカリ性が低い有機成分が腐食するためと考えられる。
本発明の処理剤は上記のように樹脂のような有機成分を原則含有しないので、このような現象は起こらず、耐食性は高い。
また、本発明の処理剤は塗布型の処理剤である。
ここで、「塗布型の処理剤」とは、その処理剤を、後述する本発明の製造方法で用いることができる金属材料の表面に接触させた後、水洗処理をしないで、乾燥させることで、所望の性能を有する皮膜を、その金属材料の表面に形成することができる処理剤を意味する。
つまり、本発明の処理剤は塗布型であるので、本発明の処理剤を、後述する本発明の製造方法で用いることができる金属材料の表面に、後述する方法で接触させた後、乾燥させることで、上記の効果を奏する本発明の表面処理金属材料を製造することができる。そして、この乾燥前に、金属材料の表面を水洗することは、必ずしも必要ない。
通常、金属材料の表面処理剤には、塗布型の他にも、反応型(自己析出型、電解析出型等)等がある。このような塗布型以外のものは、処理剤を、例えば後述する本発明の製造方法で用いることができる金属材料の表面に接触させた後、通常、水洗処理し、その後、乾燥させる。これは、処理剤を金属材料の表面に接触させることで形成された皮膜に、所望の性能を奏するために不必要な成分(又はその性能を低下させる成分)が含まれるので、これを水洗して除去することが好ましいからである。
本発明の処理剤のような「塗布型の処理剤」は、このような水洗処理を施してもよいが、必ずしも必要ではなく、水洗処理をしなくても所望の性能を奏する皮膜を形成することができるものである。これに対して、「塗布型以外の処理剤」は、このような水洗処理を施すことが好ましく、水洗処理をすれば所望の性能を奏する皮膜を形成することができるが、水洗処理をしないと、所望の性能を奏しない、又は性能が低下した皮膜しか形成することができないものである。
したがって、本発明の処理剤は、皮膜の性状を悪化させる可能性がある成分(硝酸根等)は、極力含有しないことが好ましい。
また、本発明の処理剤は塗布型であるので、上記のように合計濃度(フルオロ化合物(A)、水分散性酸化物(B)、金属元素(C)、キレート化合物(D)及び他の成分(導電性物質、着色顔料等)の本発明の処理剤が含有する全てを合計した濃度)は1〜50質量%であることが好ましい。これに対して反応型の表面処理剤の場合は、通常、数百ppmの濃度である。本発明の処理剤は反応型等の塗布型以外のもの比較して濃度が高いが、貯蔵安定性が高いので実操業において好ましく用いることができる。
このような本発明の処理剤は後述する塗装金属材料の製造に用いることが好ましい。本発明の処理剤を特に塗装金属材料用として用いれば耐食性が向上するので好ましい。
また、本発明の処理剤は後述するプレコート鋼板の製造に用いることが好ましい。本発明の処理剤を特にプレコート鋼板用として用いれば耐食性、加工時塗装密着性の向上という効果を奏するので好ましい。
このような本発明の処理剤を製造する方法は特に限定されず、例えば従来公知の方法で製造することができが、以下に本発明の処理剤の好ましい製造方法について説明する。
初めに、Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含む化合物等(これらの単体や酸化物等)と、フッ素元素を含む化合物等(この単体や化合物(HF等)等)とを各々任意の量添加した水溶液、又は、前記フルオロ化合物(A)を添加した水溶液を用意する。次に、ここへ前記金属元素(C)を任意の量添加し混合する。そして次にこの水溶液に前記水分散性酸化物(B)を任意量添加し混合する。
次に本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、本発明の処理剤を金属材料の表面に接触させ、その後乾燥し、前記金属材料の表面に前記表面処理剤からなる処理皮膜を形成する表面処理金属材料の製造方法である。
本発明の製造方法で用いる金属材料は、その表面の少なくとも一部が金属であれば特に限定されない。例えば金属以外のもの(例えばガラスやプラスチック等)の表面の一部に金属が露出しているものなどでもよい。大きさや形状も限定されず、板状のものであればその厚さも特に限定されない。金属材料の表面に他の金属からなる層を形成したもの、例えばめっき鋼板のようなものであってもよい。
このような金属材料として、例えば冷延鋼板、熱延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融合金化亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、アルミ−亜鉛合金化めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、銅板、チタン板、マグネシウム板が挙げられる。
本発明の製造方法では、このような金属材料の表面に、上記のような本発明の処理剤を接触させる。
接触させる方法は特に限定されず、例えば従来公知の方法を適用できる。例えば、ロールコート、カーテンフローコート、エアースプレー、エアーレススプレー、浸漬、バーコート、刷毛塗りの方法を適用できる。
なお、このような方法で本発明の処理剤を前記金属材料の表面に接触させる前に、前記金属材料に、湯洗、アルカリ脱脂、表面調整などの通常の前処理を適用してもよい。
本発明の製造方法では、本発明の処理剤を前記金属材料の表面に上記のような方法で接触させた後、乾燥する。
この乾燥の方法も特に限定されず、例えば従来公知の方法を適用できる。例えばエアーブロー法や、乾燥機(オーブン等)を用いる方法が挙げられる。乾燥機を用いて乾燥する方法であれば、乾燥温度、乾燥時間は特に制限されず、例えば前記金属材料の表面の最高到達温度を60〜120℃とし、1〜120秒程度、乾燥することができる。
このような本発明の製造方法により、前記金属材料の表面に前記表面処理剤からなる処理皮膜を形成する表面処理金属材料を製造することができる。
次に本発明の表面処理金属材料について説明する。
本発明の表面処理金属材料は、前記フルオロ化合物(A)、前記水分散性酸化物(B)及び前記金属元素(C)を含有する処理皮膜を表面に有する表面処理金属材料である。
本発明の表面処理金属材料は、上記のような本発明の製造方法により製造され得る。
ここで、前記フルオロ化合物(A)、前記水分散性酸化物(B)及び前記金属元素(C)は、上記の本発明の処理剤において説明したものと同様である。
また、この処理皮膜は、上記の本発明の処理剤において説明したものと同様の前記キレート化合物(D)を、更に含有することが好ましい。
また、この処理皮膜において、前記フルオロ化合物(A)、前記水分散性酸化物(B)、前記金属元素(C)及び前記キレート化合物(D)は、上記の本発明の処理剤と同様の比で含有していることが好ましい。
更に、この処理皮膜は、これら以外の、上記の本発明の処理剤において説明したものと同様の前記他の成分を、形成される処理皮膜の性能を損なわない範囲で含有することができる。
また、処理皮膜をその表面に形成する金属材料についても、上記の本発明の製造方法において説明した金属材料を同様に用いることができる。
また、本発明の表面処理金属材料において、その処理皮膜の乾燥質量は特に限定されないものの、単位面積当りの乾燥質量として、0.01〜1.0g/mであることが好ましく、0.02〜0.4g/mであることが更に好ましく、0.05〜0.2g/mであることが最も好ましい。この乾燥質量の値が小さすぎると処理皮膜の厚さのばらつきが大きくなり加工時塗装密着性が低下する傾向がある。逆に高すぎても加工時塗装密着性が低下する傾向がある。
本発明の表面処理金属材料は、後述するように、更にその処理皮膜の上に上層皮膜を形成して塗装金属材料を製造することができる。ここで、本発明の表面処理金属材料から形成された後述する本発明の塗装金属材料は、処理皮膜を有することで、腐食性イオンや水分に対し良好なバリアー性を発現して、更に一時防錆能を有する場合もある。
ここで、一時防錆能とは、製造後の保管や輸送時に錆や変色が発生しない性能をいう。
次に、本発明の塗装金属材料について説明する。
本発明の塗装金属材料は本発明の表面処理金属材料の処理皮膜の上に、更に上層皮膜を有するものである。
この上層皮膜は公知の塗料や樹脂等からなる皮膜である。
また、この上層皮膜は複数層であってもよい。例えば耐指紋性や潤滑性等を付与した1〜3層の高機能コーティング層であってもよい。
本発明の表面処理金属材料は前記処理皮膜及び前記上層皮膜の密着性が高い。
この上層皮膜として用いることができる樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂が挙げられる。このような樹脂を公知の方法、例えば、浸漬法、スプレー法、ロールコート法、エアースプレー法、エアレススプレー法によって本発明の表面処理金属材料の処理皮膜の上に塗布し、その後、乾燥することによってこの上層皮膜を形成することができる。
また、上層皮膜はトップコート塗料からなる層(トップコート層)であってもよい。
また、この上層皮膜は、ノンクロメートプライマー塗料からなる層(ノンクロメートプライマー層)と更にその上面のトップコート層の2層からなることが好ましい。
そして、本発明の塗装金属材料は、この2層を鋼板表面に有したプレコート鋼板であることが好ましい。この場合、加工時塗装密着性及び耐食性に特に優れ好ましい。
ここでノンクロメートプライマー塗料としては、クロメート系の防錆顔料を含有しないノンクロメートプライマー塗料が使用できる。
また、ここでトップコート塗料としては、特に限定されず通常の塗装用トップコートを用いて形成することができる。
ノンクロメートプライマー塗料及びトップコート塗料は、通常、樹脂及び必要に応じ着色顔料や防錆顔料等を含有する。樹脂としては水系、溶剤系、紛体系等のいずれの形態のものでもよい。樹脂の種類としては一般に公知のもので例えば、ポリアクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリブチラール系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂等をそのままあるいは組み合わせて使用することができる。
また、着色顔料としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、炭酸カルシウム(CaCO)、硫酸バリウム(BaSO)、アルミナ(Al)、カオリンクレー、カーボンブラック、酸化鉄(Fe、Fe)等の無機顔料や、ハンザエロー、ピラゾロンオレンジ、アゾ系顔料等の有機顔料など公知の着色顔料を用いることができる。
また、防錆顔料としては一般に公知のもの、例えばリン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウムなどのリン酸系防錆顔料、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸バリウムなどのモリブデン酸系防衛顔料、酸化バナジウムなどのバナジウム系防錆顔料、水分散性シリカ、フュームドシリカなどの微粒シリカなども用いることができる。しかし、ストロンチウムクロメート、ジンクロメート、カルシウムクロメート、カリウムクロメート、バリウムクロメートなどのクロメート系防錆顔料は環境上有毒であるため使用しないことが望ましい。また、消泡剤、分散補助剤、塗料粘度を下げるための希釈剤等の添加剤を適宜配合してもよい。
これらからノンクロメートプライマー層及びトップコート層を形成する方法は特に限定されず、一般に使用されるロールコート法、エアースプレー法、エアレススプレー法等を利用することができる。また、ラミネートフィルムを貼付する方法などを適用することもできる。
ノンクロメートプライマー塗料およびトップコート塗料の焼き付け乾燥条件は限定されないが、例えば130〜250℃で、10秒〜5分の処理を行うことでノンクロメートプライマー層及びトップコート層を形成することができる。
このような方法により本発明の塗装金属材料を製造することができる。
このような方法で形成したノンクロメートプライマー層の厚さは、乾燥膜厚で1〜30μmであることが好ましく、2〜20μmであるのがより好ましい。この膜厚が薄すぎると耐食性が低下する傾向がある。逆に厚すぎると本発明の塗装金属材料をプレコート鋼板等の用途に用いた場合に加工時塗装密着性が低下する傾向にある。
また、このような方法で形成したトップコート層の厚さは、乾燥膜厚として、3〜50μmであることが好ましく、5〜40μmであるのがより好ましい。この膜厚が薄すぎると均一な着色外観が得られ難い傾向がある。逆に厚すぎると加工時塗装密着性が低下する傾向がある。また、コスト的にも不利になる。
以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.塗装金属材料の作製
1.1 金属材料
金属材料として次の3種類を用いた。これらの金属材料の表面に、後述する各表面処理剤を塗布した。
・電気亜鉛めっき鋼板(以下記号:EG)
板厚0.6mm、めっき付着量片面当たり20g/m(両面めっき)
・溶融亜鉛めっき鋼板(以下記号:GI)
板厚0.6mm、亜鉛付着量片面当たり50g/m(両面めっき)
・アルミ−亜鉛合金化めっき鋼板(以下記号:GL)
板厚0.6mm、めっき付着量片面当たり50g/m(両面めっき)
1.2 前処理
上記の各金属材料の表面をアルカリ脱脂処理した。具体的には、アルカリ脱脂剤(CL−N364S、日本パ−カライジング社製)を20g/L、温度60℃とした水溶液中に、上記各金属材料を10秒間浸漬し、その後、純水水洗し乾燥した。
1.3 表面処理剤の調整
第1表に示すNo1〜26の表面処理剤を調整した。
各表面処理剤で用いたフルオロ化合物(A)、水分散性酸化物(B)及び金属元素(C)の種類は第1表に示した通りであり、具体的には次に示すものを用いた。
<フルオロ化合物(A)>
・HSiF:40質量%水溶液(森田化学工業社製)
・HZrF:40質量%水溶液(森田化学工業社製)
・HTiF:40質量%水溶液(森田化学工業社製)
<水分散性酸化物(B)>
・液相シリカ:スノーテックスN(日産化学社製)
・気相シリカ:アエロジル200(日本アエロジル社製)
<金属元素(C)>
各元素は酸化物又は水酸化物の形態で溶液に添加した。
・Mg:MgO
・Sn:SnO
・Al:Al(OH)
・Zn:ZnO
第1表に示すNo.1〜26の全ての表面処理剤は、上記のようなフルオロ化合物(A)を40質量%で含有する水溶液に、まず、金属元素(C)を添加し充分に攪拌し、その後、水分散性酸化物(B)を添加し、更に充分に攪拌して調整した。キレート剤(D)を含む場合は、水分散性酸化物(B)を添加し攪拌した後に添加した。そして、これら(A)〜(D)を含有する水溶液の固形分濃度が1〜50質量%の範囲となるように純水を添加した。
このようにして得られた表面処理剤のpHは第1表に示す通りであった。
また、各表面処理剤における、水分散性酸化物(B)の含有質量(b)と、Si、Zr、Ti及びHfの元素の合計含有質量(a)との比(b/a)は、第1表に示した通りである。
同様に、金属元素(C)の含有モル量(γ)と、フッ素元素の含有モル量(α)との比(γ/α)は、第1表に示した通りである。
なお、フルオロ化合物(A)を使用しないNo.28の表面処理剤のおける水分散性酸化物(B)及び金属元素(C)の含有量は、No1の表面処理剤におけるそれらと同じになるように調整した。
また、No2、7、15、16、17の表面処理剤はキレート剤(D)も使用しているが、その使用量(表面処理剤中の含有量)は、前記フルオロ化合物(A)に対する質量比(前記キレート化合物(D)の含有質量/前記フルオロ化合物(A)の含有質量)として0.2となるように調整した。
Figure 2007238976
1.4 表面処理金属材料の作製
<実施例1〜27及び比較例1〜3>
第1表に示したNo.1〜26表面処理剤を上記金属材料の表面に塗布して表面処理金属材料を作製した。各実施例及び比較例で用いた金属材料の種類(EG、GI、GL)と表面処理剤の種類(No)は第2表に示す通りである。
具体的には、各表面処理剤をロールコーターを用いて金属材料の表面に塗布し、その後、熱風乾燥炉で到達板温度が80℃となるように乾燥した。ここで塗布量は、表面処理剤から形成された処理皮膜の乾燥質量が0.1g/mとなるようにした。
<比較例4、5(塗布型クロメート処理)>
金属材料GI、GLにクロメート処理を施し表面処理金属材料を作製した。用いた塗布クロメート薬剤はZM−1300AN(日本パ−カライジング社製)であり、これをロールコーターを用いて、乾燥後のCr付着量が40mg/mとなるように塗布し、その後、熱風乾燥炉で到達板温度が80℃となるように乾燥した。
1.5 塗装金属材料の作製
上記のように作製した実施例1〜27及び比較例1〜5に係る表面処理金属材料に、トップコート層及びノンクロメートプライマー層を形成し、上層皮膜を有する塗装金属材料を作製した。
具体的には、上記の各表面処理金属材料の処理皮膜(比較例4及び5に関してはクロメート皮膜)の上面にプライマー塗料(大日本塗料社製、Vニット#200)を塗布(厚さ5.5μm)し、200℃で焼付けた後、更にその上面のトップコート塗料(大日本塗料社製、Vニット#500)を塗布(厚さ17μm)し、220℃焼き付けを行った。
2.評価試験
2.1 耐食性
各塗装金属材料の上層皮膜に、金属材料(素地)に達する傷をX状にカッターで入れた後、JIS−Z2371に規定された塩水噴霧試験を480時間実施し、耐食性を評価した。
判定はカット部からの塗膜(上層皮膜及び処理皮膜(又はクロメート皮膜))膨れ幅(片側最大値)を測定して行った。
また、端面からの塗膜膨れ幅(最大値)も測定し、端面耐食性についても合わせて評価した。
評価基準は次に示すとおりである。
<評価基準−カット部>
◎:2mm未満
○:2mm以上5mm未満
△:5mm以上10mm未満
×:10mm以上
<評価基準−端面>
◎:4mm未満
○:4mm以上8mm未満
△:8mm以上12mm未満
×:12mm以上
2.2 加工時塗装密着性
2.2.1 塗装一次密着性(一次折り曲げ密着性試験)
JIS−G3312の試験法に準じ、各塗装金属材料において、これと同じ厚さの板を2枚挟む180度折り曲げを行った。その後、折り曲げ部にテープを貼り、そのテープを剥離し、剥離状態を下記のように剥離面積の百分率を基準に評価した。ここで「剥離面積の百分率」とは、テープを貼った全面積に対する剥離した面積の百分率を意味する。
なお、この剥離試験は20℃の室内において行った。
<評価基準>
◎:剥離なし
○:剥離面積10%未満
□:剥離面積10%以上50%未満
△:剥離面積50%以上80%未満
×:剥離面積80%以上
2.2.2 塗装二次密着性(二次折り曲げ密着性試験)
各塗装金属材料を100℃の沸騰水(純水を使用)に2時間浸漬した後、室内にて一日放置した。そして、その後、上記一次折り曲げ密着性試験と同様の試験を行った。判定基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎:剥離なし
○:剥離面積10%未満
□:剥離面積10%以上50%未満
△:剥離面積50%以上80%未満
×:剥離面積80%以上
2.3 コインスクラッチ性
各塗装金属材料に対して、10円硬貨を45°の角度に設置し、表面に3Kgの荷重をかけ一定速度でこすり塗装の傷つき性を判定した。この判定は下記のように露出面積の百分率を基準に行った。ここで、「露出面積の百分率」とは上記のようにこすった全面積に対する露出した面積の百分率を意味する。
なお、以下の評価において、トップコート層のみの剥がれによりノンクロメートプライマー層が露出した箇所については、処理皮膜に起因しない傷つきとして金属材料(素地)の露出面積には含めない。
<評価基準>
◎:金属材料(素地)の露出面積が0%(プライマーのみ露出)
○:金属材料(素地)の露出面積が10%未満
□:金属材料(素地)の露出面積が10%以上50%未満
△:金属材料(素地)の露出面積が50%以上80%未満
×:金属材料(素地)の露出面積が80%以上
2.4 表面処理剤安定性
第1表に示した各表面処理剤を調整後、室内で放置し、その経時安定性を調査した。
30分以内にゲル化したものは安定性不良(×)、1日以上にわたり液状態が初期と変化無く流動性を保っていたものは安定性良好(○)と判断した。
3.評価結果
上記評価試験の結果を第2表に示す。
第1表のNo.1〜23の表面処理剤を用いた実施例1〜27に係る塗装金属材料は、耐食性(カット部及び端面耐食性)、加工時の塗装一次密着性、塗装二次密着性、コインスクラッチ性の各性能がいずれも良好であり、比較例4、5のクロメート処理の場合とほぼ同等の性能を示した。
一方、第1表のNo.24(金属元素(C)を不使用)の表面処理剤を用いた比較例1においては、比較的良好な性能を示したものの、表面処理剤の調整後、20分程度で白濁しゲル化した。つまり、表面処理剤安定性が不良であり、工業的に使えるものでは無かった。なお、このNo.24の表面処理剤の金属材料の表面への塗布は、ゲル化する前に行った。
また、第1表のNo.25(水分散性酸化物(B)を不使用)及びNo.26(フルオロ化合物(A)を不使用)の表面処理剤を用いた比較例2、3においては、その性能が不十分であった。
Figure 2007238976
本発明の処理剤は、ガスケット用途など、上にゴムを接着させるゴム接着下地としても用いることができる。

Claims (15)

  1. 金属材料表面処理用のノンクロメート水系表面処理剤であって、
    Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、
    水分散性酸化物(B)と、
    Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)と
    を含有する表面処理剤。
  2. 塗布型である請求項1に記載の表面処理剤。
  3. pHが2.0〜5.0である請求項1又は2に記載の表面処理剤。
  4. 前記水分散性酸化物(B)が水分散性シリカである請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理剤。
  5. 前記水分散性酸化物(B)の含有質量(b)と、
    Si、Zr、Ti及びHfの元素の合計含有質量(a)との比(b/a)が1/60〜60/1である請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理剤。
  6. 前記金属元素(C)の含有モル量(γ)と、
    フッ素元素の含有モル量(α)との比(γ/α)が0.001〜1.7である請求項1〜5のいずれかに記載の表面処理剤。
  7. 更に、キレート化合物(D)を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の表面処理剤。
  8. 塗装金属材料用である請求項1〜7のいずれかに記載の表面処理剤。
  9. プレコート鋼板用である請求項8に記載の表面処理剤。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の表面処理剤を金属材料の表面に接触させ、その後乾燥し、前記金属材料の表面に前記表面処理剤からなる処理皮膜を形成する表面処理金属材料の製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法により製造される表面処理金属材料。
  12. Si、Zr、Ti及びHfからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素を含むフルオロ化合物(A)と、
    水分散性酸化物(B)と、
    Al、Fe、Mg、Ca、Be、Sn、Zn、V及びMnからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素(C)と
    を含有する処理皮膜を表面に有する表面処理金属材料。
  13. 前記処理皮膜の乾燥質量が0.01〜1.0g/mである請求項11又は12に記載の表面処理金属材料。
  14. 請求項11〜13のいずれかに記載の表面処理金属材料の処理皮膜の上に、更に上層皮膜を有する塗装金属材料。
  15. プレコート鋼板である請求項14に記載の塗装金属材料。
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