JPH11335864A - 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents
耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法Info
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Abstract
の処理液で処理することにより、安全且つ優れた耐食性
を有する表面処理鋼板を製造する。 【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板を、ケイ酸塩および/
またはシリカ微粒子をSiO2換算の合計量で0.01
0〜3.0mol/L、Alイオンを0.001〜2.
0mol/L含有し、且つアニオンとして硝酸イオンを
0.001〜6.0mol/L、塩素イオンを0.00
1〜6.0mol/L含有し、さらに好ましくはMg、
Ca、Sr、Ba、Hf、Zr、V、Ti、Ce、L
a、Ni、Co、Fe、Mnの各金属イオン、及びこれ
ら金属のいずれかを含む水溶性カチオンの中から選ばれ
る1種または2種以上を含有し、pHが1.0〜4.0
の酸性水溶液で処理した後、加熱乾燥することにより、
めっき皮膜表面に膜厚が0.005〜2.0μmの化成
処理皮膜を形成する。
Description
材等の用途に好適な表面処理鋼板の製造方法に関し、製
品を取扱う作業者やユーザーへの影響、製造時の排水処
理対策、さらには使用環境下における製品からの有害物
質の揮発・溶出などの環境問題に適応するために、製造
工程や製品中に環境・人体に有害なクロム、鉛、カドミ
ウム、水銀等の重金属を全く含まない環境適応型表面処
理鋼板の製造方法に関するものである。
自動車用鋼板には、亜鉛系めっき鋼板やアルミニウム系
めっき鋼板の表面に耐食性(耐白錆性、耐赤錆性)を向
上させる目的でクロム酸、重クロム酸またはその塩類を
主要成分とした処理液によるクロメート処理が施された
鋼板が幅広く用いられている。このクロメート処理は鋼
板に優れた耐食性を付与でき、しかも比較的簡単に行う
ことができる経済的な処理方法である。
ある6価クロムを使用するものであるため、処理工程に
おいてクロム酸塩が人体に悪影響を与えること、排水処
理後のクロムスラッジの廃棄処理が困難であること、ま
たクロメート処理後の製品から6価クロムが溶出するお
それがあること等、種々の問題を有している。このた
め、クロム酸類の使用管理基準が厳しくなるにしたが
い、クロメート処理工場の管理、排水処理、クロメート
処理物による二次汚染等が問題とされ、これに対応して
各工場では排水関係をクローズド化し、クロムイオンが
外部に排出されるのを極力防止する対策を講じている。
また、ユーザーにおいてクロメート処理鋼板に付着した
防錆油やプレス油を脱脂する工程で、アルカリ系の脱脂
液を用いる際には、脱脂液中へのクロムの溶出がかなり
多くなるため、脱脂液の脱クロム処理が必要となる。
白錆の発生を防止するために、クロメート処理によらな
い無公害な処理技術が数多く提案されている。例えば、
無機化合物、有機化合物、有機高分子材料或いはこれら
を組み合わせた溶液を用い、浸漬、塗布、電解処理等の
方法により薄膜を生成させる方法がある。なかでも、水
ガラス等のケイ酸塩やケイ酸ゾル、アルキルシリケート
或いはシランカップリング剤等を含む溶液を用い、酸化
ケイ素からなる皮膜を亜鉛めっき表面に形成させる技術
は、比較的安価に入手できるケイ素を用いている点や、
亜鉛の腐食抑制に酸化ケイ素が有効である点などから比
較的有望な手法であると言える。
またはシランカップリング剤を含む処理液を用いる方法
は、これら添加成分が水溶液中では不安定であるため、
処理液には溶剤を用いる必要がある。しかし、このよう
に処理液に溶剤を使用した場合、作業環境の悪化、揮発
性物質の管理、薬液の安定性等の面で問題が多く、環境
への負荷が少ない処理液としては水溶液系をベースとす
ることが望ましい。
つクロム酸塩等の6価クロムを処理液中に含まず、しか
も水溶液系の処理液を用いる技術として、以下のような
ものが知られている。 (1)ケイ酸を含む水溶液に、さらにリン酸イオン、モ
リブデン酸イオン等を添加した処理液を用いる方法(特
開昭52−90435号公報) (2)揮発性塩基を加えてアルカリ性としたケイ酸水溶
液を用いる処理法(特開昭54−5835号公報)
3価クロムイオンと各種金属塩、さらにケイ酸塩または
ケイ酸塩化合物を含む水溶液を用いる処理法(特開昭5
7−181379号公報) (4)ケイ酸ゾルに、さらにTi、Zr、Mg、Ba、
Sr、W、Ni、Co、V、Ca、Mo、Cu、Al、
Sn、Be、Mnの各金属イオンの中から選ばれる1種
または2種以上を添加した水溶液を用いる処理法(特開
昭63−50484号公報)
イ酸塩を含み、Ni、Co、Mn、Cr、Cu、Fe、
Sn、Znの各金属イオンの中から選ばれる1種または
2種以上を含む水溶液に浸漬する処理法(特開平4−1
76875号公報) (6)過マンガン酸及び無水超微粒子シリカに、さらに
硝酸を添加した処理液を用いる方法(特開平4−202
674号公報)
はいずれも十分な耐食性を得ることが困難である。すな
わち、シリカを主体とした皮膜(シリカ層)によってク
ロメート皮膜並の耐食性を得るためには、亜鉛系めっき
層上に非常に緻密なシリカ層が形成されなければならな
い。クロメート皮膜では、処理時に亜鉛がエッチングさ
れることにより亜鉛系めっき層の極表層が皮膜の一部と
なるため、皮膜とめっき層との結合力が高く欠陥のない
皮膜が形成される。そして、これと同様の効果をシリカ
層に与えるためには、同じく成膜過程において亜鉛が酸
素を介してシリカと結合するような反応が生じる必要が
ある。
酸イオンと亜鉛との反応によってケイ酸と亜鉛との反応
が阻害されるため、めっき表面とシリカ層の界面の結合
力が十分でなく、このためクロメート皮膜並の耐食性が
得られるようなレベルの緻密なシリカ層は形成されな
い。また、上記(2)の方法のようなアルカリ性の処理
液系は、酸性水溶液に較べて液による亜鉛のエッチング
能が低いため、短時間の処理で上記のような界面反応層
を形成させることは困難であり、やはり界面の結合力が
弱いという欠点を有している。
リカと亜鉛の反応界面を制御するための亜鉛のエッチン
グ剤等の必須成分は規定されていない。このためシリカ
層を亜鉛系めっき層上に緻密且つ結合力の高い状態で形
成させることが困難であり、このため72時間での塩水
噴霧試験での白錆発生面積が1割以上という耐食性レベ
ルしか得られていない。
鉛をエッチングするために硝酸イオンの添加を必須とし
ており、シリカ層を亜鉛系めっき層上に効果的に形成す
るためには確かに有効な手法であると言える。これらの
方法では、酸性処理液で亜鉛が溶解する際、硝酸イオン
の存在により多くのHイオンが消費されるため、処理液
とめっき層表面との反応界面のpHが上昇し、酸性水溶
液中で安定であったケイ酸塩またはシリカゾルがゲル化
する。さらに、反応により生じる亜鉛の水酸化物とシリ
カ微粒子の一部が酸素を介して結合する。この結果、硝
酸イオンの存在により比較的多くのシリカ層が亜鉛系め
っき層表面に形成されるものと考えられる。
法では、シリカ微粒子やケイ酸塩はいずれも微細なアモ
ルファス構造のシリカ粒子を形成しており、処理後の状
態は皮膜として亜鉛系めっき層表面に存在するというよ
りは、むしろ塊状のミクロな分散物としてめっき層表面
に存在しているにすぎない。したがって、これらの方法
でもクロメート皮膜並の耐食性を得ることは困難であ
る。
使用していないとは言うものの、皮膜は本質的にクロム
成分で構成されるため、本来のクロムフリー皮膜とは言
えない。また、3価クロムも処理液中で酸化されれば6
価クロムとなる可能性があり、したがって、廃液処理等
の面で無公害という課題は解決されていない。
来技術の課題を解決し、亜鉛系めっき鋼板をクロムを含
まず且つ水溶液系の処理液で処理することにより、安全
且つ無害で、しかも優れた耐食性を有する表面処理鋼板
を製造することができる表面処理鋼板の製造方法を提供
することにある。
るための本発明の特徴は以下の通りである。 [1] 亜鉛系めっき鋼板を、ケイ酸塩および/またはシリ
カ微粒子をSiO2換算の合計量で0.010〜3.0
mol/L、Alイオンを0.001〜2.0mol/
L含有し、且つアニオンとして硝酸イオンを0.001
〜6.0mol/L、塩素イオンを0.001〜6.0
mol/L含有するpHが1.0〜4.0の酸性水溶液
で処理した後、加熱乾燥することにより、めっき皮膜表
面に膜厚が0.005〜2.0μmの化成処理皮膜を形
成することを特徴とする耐食性に優れた表面処理鋼板の
製造方法。
溶液がMg、Ca、Sr、Ba、Hf、Zr、V、T
i、Ce、La、Ni、Co、Fe、Mnの各金属イオ
ン、及びこれら金属のいずれかを含む水溶性カチオンの
中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特
徴とする耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法。
由を説明する。本発明の表面処理鋼板の製造方法は、亜
鉛系めっき鋼板を、ケイ酸塩および/またはシリカ微粒
子をSiO2換算の合計量で0.010〜3.0mol
/L、Alイオンを0.001〜2.0mol/Lを含
有し、且つアニオンとして硝酸イオンを0.001〜
6.0mol/L、塩素イオンを0.001〜6.0m
ol/L含有するpHが1.0〜4.0の酸性水溶液で
処理した後、加熱乾燥することにより、めっき皮膜表面
に所定の膜厚の化成処理皮膜を形成することを特徴とす
る。
し、且つ処理液中にケイ酸塩および/またはシリカ微粒
子と硝酸イオンを添加する理由について説明する。亜鉛
系めっきの表面に形成される皮膜中に含まれるケイ素
は、化学的に安定なアモルファス状酸化ケイ素として亜
鉛めっき上に存在し、シロキサン結合からなる緻密な網
目構造が腐食因子を遮断することにより、亜鉛系めっき
皮膜の耐白錆性を向上させるものと考えられている。と
ころが、単にシリカ微粒子が安定に存在する水溶液によ
り亜鉛系めっき鋼板を処理し(浸漬または塗布)、或い
はさらに100℃以上で乾燥加熱処理するだけの手法で
は、十分なレベルの耐食性が得られない。
ケイ酸塩をベースにした水溶液で亜鉛系めっき鋼板を処
理する場合、シリカゾル等のような5以上のSiO2ユ
ニットからなるシリカ微粒子をベースにした処理液に較
べ、非常に小さい粒子であるSiO2の単量体或いは二
量体の混合物を皮膜として転化させることができるた
め、緻密な皮膜を形成させることが可能であることが知
られている。しかし、このような緻密なシリカ層が形成
されても、その耐食性レベルは十分なものではない。本
発明者らはその原因について詳細な検討を行い、その結
果、次のような結論を得た。
うに処理液がアルカリ性の場合、酸性水溶液に較べると
亜鉛との反応が非常に早い段階で飽和し、処理過程での
亜鉛と処理液との反応が十分でない。この結果、亜鉛系
めっき層とシリカ層との結合が十分得られず、亜鉛系め
っき層とシリカ層との界面から腐食が容易に進行し、シ
リカ層本来の遮断効果が発揮されないまま亜鉛の白錆が
発生する。
水溶液中で安定化させたものや、コロイダルシリカと呼
ばれるケイ酸ゾルを酸性水溶液でも安定となるようにし
たもの、或いはケイフッ化水素酸などのフッ化物を利用
した酸性水溶液からなる処理液についても、同様の現象
が起こることが判った。酸性水溶液はアルカリ性水溶液
に較べると亜鉛との反応性が高く、水素発生を伴って溶
解または酸化するが、亜鉛は水素過電圧が比較的大きい
ため、ケイ酸ゾルが安定に存在し得るpH2〜4程度の
領域では依然亜鉛の反応量が小さく、このため亜鉛はシ
リカとの結合が改善されるほど水酸化物または酸化物に
変化しない。
亜鉛系めっきと処理液との反応に有効な処理液成分につ
いて検討した結果、硝酸イオンの存在が亜鉛を適度に酸
化させ、さらに、形成されるシリカ層の一部に亜鉛めっ
き表層のZnOまたはZn(OH)2等を取り込ませる
ことにより、亜鉛とシリカの結合が十分に生じることを
見い出した。これは、処理過程または処理に引き続き行
われる加熱乾燥時にシリカと亜鉛との間に酸素を介した
結合が形成されるためであると考えられる。
が亜鉛を適度に酸化させる理由は、以下のように推定さ
れる。すなわち、硝酸イオンは亜鉛との反応において自
身も還元されるため酸化剤として働き、通常のアニオン
が添加された酸性水溶液に比較して、より多くの亜鉛が
酸化されることが考えられる。さらに、還元されて生成
した亜硝酸イオンはHイオンを消費するため、処理液と
めっき表面の反応界面のpHが上昇しやすく、亜鉛が水
酸化物を形成するとともに、酸性水溶液で安定であった
ケイ酸塩やシリカゾルがゲル化する。この結果、処理液
と亜鉛系めっき皮膜の反応界面に、優先的にシロキサン
結合または水酸化物からなる水を含んだゲル状のシリカ
が亜鉛の水酸化物とともに形成され、加熱乾燥処理によ
る脱水処理後、界面に強い結合が発現することが考えら
れる。一方、酸化剤としては過マンガン酸塩等の他の酸
化剤も検討したが、処理液の安定性、酸化能の大小等の
面から硝酸イオンが最適であることが判った。
a、Sr、Ba等の金属の硝酸塩の形で添加されるか或
いは硝酸として添加するのが望ましい。酸性処理液中で
の硝酸イオンの濃度は0.001〜6.0mol/Lと
する。硝酸イオン濃度が0.001mol/L未満では
硝酸イオンの添加による効果が十分でなく、耐食性が劣
る。一方、硝酸イオン濃度が6.0mol/Lを超える
とエッチング性が高くなりすぎるため皮膜が不均一にな
り、逆に耐食性が低下する。また、このような観点から
特に好ましい硝酸イオン濃度は0.01〜1.2mol
/Lである。
カ微粒子の濃度は、SiO2換算の合計量で0.010
〜3.0mol/Lとする。この合計濃度が0.010
mol/L未満では皮膜中のSiO2量が十分でないた
め耐食性が劣り、一方、3.0mol/Lを超えると皮
膜中にSiO2が必要以上に多く取り込まれるため、加
工を受けた際に皮膜が剥離し易くなる。また、このよう
な観点から特に好ましいケイ酸塩及び/又はシリカ微粒
子の合計濃度は0.1〜0.5mol/Lである。
は、特にヘキサフルオロケイ酸等のフッ化物等が好適で
あり、また、同じくシリカ微粒子としては酸性水溶液中
で安定なシリカゾル(例えば、日産化学(株)製 “スノ
ーテックス O”、“スノーテックス OS”、“スノー
テックス OXS”等)等が好適である。特に、シリカ
ゾルを用いる場合には、できるだけ粒径の小さい方が優
れた耐食性を得るのに有利であり、5〜10nm程度の
粒径を有するものが最適である。また、これらSiO2
源にさらにシランカップリング剤を添加してもよい。
る。pHが1.0未満ではめっき皮膜上に難溶性複合酸
化物が形成されにくくなり、十分な耐食性が得られな
い。また、pHが4.0を超えるとシリカがゲル化しや
すくなり、皮膜の均質性が得られなくなるため耐食性が
劣る。また、このような観点から特に好ましいpHの範
囲は1.0〜2.5である。
由について説明する。ケイ酸塩及び/又はシリカ微粒子
と硝酸イオンが添加された酸性水溶液で亜鉛系めっき皮
膜を処理した場合、シリカ層と亜鉛系めっき皮膜の界面
の結合が十分であってもシリカ層が処理過程で凝集しや
すく、欠陥のない緻密な膜を形成させることが困難であ
ることが判った。これは、処理過程で亜鉛系めっき表面
との反応界面の処理液pHが上昇する際に、酸性処理液
中で安定化させるためにシリカどうしに反発を与えてい
た電荷バランスがHイオンの欠乏のため崩れ、シリカど
うしが凝集することが原因であると推定された。
いて検討した結果、Alイオンが存在する場合にのみ造
膜性が改善されることが明らかとなった。その理由は必
ずしも明らかではないが、処理の際にAlイオンが優先
的に水酸化物を形成し、シリカの凝集を妨げることによ
るものと考えられる。一方、酸性水溶液中で安定なシリ
カ微粒子の中には、予めAlを加えてゾル状態の安定性
を付与したものが知られている。しかし、Alイオンの
存在しない処理液で、このAl変性シリカ微粒子のみを
使用しても上記のような効果が得られないことから、処
理液中でフリーなAlイオンの存在が処理の際の造膜性
の改善に有効であるものと考えられる。
体などではなく、できるだけアコイオンの形であること
が望ましいが、ハロゲンなどを含む錯体の状態でも所定
レベルの効果は得られるため、本発明の範囲とする。酸
洗処理液中でのAlイオンの濃度は0.001〜2.0
mol/Lとする。Alイオン濃度が0.001mol
/L未満ではAlイオンによる造膜性の改善効果が十分
でない。一方、Alイオン濃度が2.0mol/Lを超
えると水溶液中での沈殿を生じやすく、また、皮膜の膜
厚も大きくなるため加工を受けた際に皮膜が剥離しやす
くなる。また、このような観点から特に好ましいAlイ
オン濃度は0.1〜1.0mol/Lである。
の塩素イオンが添加される。塩素イオンの存在が腐食抑
制に有効である理由は必ずしも明らかではないが、S
i,Al,Znと塩素を含む複合酸化物若しくは水酸化
物がめっき皮膜表面に形成され、これが腐食環境下でも
比較的安定的にめっき表面に存在することで耐食性に寄
与するためであると考えられる。
01〜6.0mol/Lとする。塩素イオン濃度が0.
001mol/L未満では、塩素イオン添加による効果
が十分に得られないため耐食性が劣る。一方、塩素イオ
ン濃度が6.0mol/Lを超えると塗膜密着性が劣
る。これは、塩素イオンが皮膜中に過剰に存在すると不
溶性の水酸化物以外に可溶性の塩化物を形成し、これが
浸透圧作用によって塗膜と化成処理皮膜の界面に水分を
取り込み、塗膜の密着性を低下させるものと推定され
る。また、上記の観点から特に好ましい塩素イオン濃度
は0.01〜1.2mol/Lである。なお、塩素を含
む化合物が化成処理皮膜中に存在することが耐食性向上
に寄与するものと推定されるため、処理液中に本発明の
範囲内の塩素イオン濃度と平衡して存在できる程度の濃
度で、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸等の塩
素を含むアニオンが存在していてもよい。
Mg、Ca、Sr、Ba、Hf、Zr、V、Ti、C
e、La、Ni、Co、Fe、Mnの各金属イオン、及
びこれら金属のいずれかを含む水溶性カチオンの中から
選ばれる1種または2種以上を含有させることにより、
より優れた耐白錆性を有する亜鉛系めっき鋼板を得るこ
とができる。
Zr、V、Ti、Ce、La、Ni、Co、Fe、Mn
の各金属イオン、及びこれら金属のいずれかを含む水溶
性カチオンとは、例えば、Mgイオン(2価)、Caイ
オン(2価)、Srイオン(2価)、Baイオン(2
価)、Hfイオン(4価)、HfOイオン(2価)、Z
rイオン(4価)、ZrOイオン(2価)、Vイオン
(2価)、VOイオン(2価)、VO2(1価)、Ti
イオン(2価、3価及び4価)、TiOイオン(2
価)、TiO2イオン(2価)、Ceイオン(3価)、
Laイオン(3価)、Niイオン(2価イオン)、Co
イオン(2価)、Feイオン(2価及び3価)、Mnイ
オン(2価イオン)などのような酸性水溶液中で安定に
存在できる水和イオンが挙げられるが、これら以外に
も、上記各金属とCl等のハロゲンや、リン酸、カルボ
ン酸、ホウ酸等との錯イオンを添加することができる。
理しためっき皮膜には、上述したアモルファス状ケイ素
とともに、上記元素を含み且つ亜鉛、アルミニウム及び
若干のケイ素からなる複合水酸化物の形成が認められ、
これがめっき皮膜の耐白錆性向上に寄与するものと考え
られる。その理由は必ずしも明らかでないが、Mg、C
a、Sr、Ba、Hf、Zr、V、Ti、Ce、La、
Ni、Co、Fe、Mnの各金属イオン、或いはこれら
金属のいずれかを含む水溶性カチオンから形成される単
体の水酸化物は、その安定領域がアルカリ側にあって比
較的広く、また、Ni、Co、Fe、Mnの場合を除い
て酸素還元電位においても安定である。このため、先ず
処理の際に硝酸イオンの効果によって反応界面の処理液
のpHが上昇し、その結果これらイオンによる難溶性の
水酸化物が亜鉛、アルミニウムあるいはケイ酸塩等とと
もに形成される。さらに、湿潤環境で且つ酸素共存下に
おいて亜鉛が腐食する際にも、そのカソードサイトで難
溶性の化合物を維持することができ、その結果、亜鉛の
腐食抑制に寄与するものと推定される。
オン(2価)を添加した場合に亜鉛系めっき皮膜の耐白
錆性が特に向上する。これは、Mgイオンが湿潤環境で
若干溶解し、溶存酸素の還元サイトに優先的に難溶性塩
を形成するためであると考えられる。また、ハロゲンイ
オン、特に塩化物イオンが共存する場合に、Mgイオン
の添加による効果が特に顕著である。さらに、Zrイオ
ン(4価)、ZrOイオン(2価)を添加した場合、特
に塩水を含まない比較的マイルドな湿潤環境下において
発生する点状錆の発生防止に有効である。これは、ジル
コニウムの存在によって特に欠陥が少ない皮膜が形成さ
れるためであると考えられる。
V、Ti、Ce、La、Ni、Co、Fe、Mnの各金
属イオン、及びこれら金属のいずれかを含む水溶性カチ
オンの中から選ばれる1種または2種以上の酸性処理液
中での合計濃度は0.001〜2.0mol/Lとする
ことが好ましい。これらの合計濃度が0.001mol
/L未満では水溶性カチオンの添加による効果が十分で
なく、一方、2.0mol/Lを超えると得られる皮膜
の厚みが大きくなるため皮膜の密着性が低下する。ま
た、このような観点から特に好ましい合計濃度は0.0
1〜1.0mol/Lである。
Sr、Ba、Hf、Zr、V、Ti、Ce、La、N
i、Co、Fe、Mnの金属イオンや、これら金属のい
ずれかを含む水溶性カチオンは硝酸塩の形で添加するこ
とが好ましいが、これ以外にも塩化物、酢酸塩、硫酸
塩、炭酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、フッ化物等の形で添
加してもよい。
らに、アクリル系樹脂、エチレン樹脂(ポリオレフィン
樹脂)、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等
の水分散性樹脂、水溶液中への分散性または溶解性のあ
るヒュームドシリカ、チタニアゾル、ジルコニアゾル等
の無機顔料、水溶性アゾ系金属染料等等の着色染料、タ
ンニン酸、チオール等のキレート剤等を、亜鉛とシリカ
との反応に悪影響を及ぼさない限度で添加してもよい。
酸性処理液の温度は特に限定されないが、常温〜60℃
が好適である。常温以下では冷却などの設備が必要とな
るため不経済であり、また、60℃を超えると水分が蒸
発し易くなるため処理液の管理が困難となる。
記酸性水溶液で処理した後、加熱乾燥を行うことによ
り、めっき皮膜表面に化成処理皮膜を形成する。亜鉛系
めっき鋼板を酸性処理液で処理する方法としては、塗布
法、浸漬法、スプレー法等の任意の方法を採用できる。
塗布法としては、ロールコーター(3ロール方式、2ロ
ール方式等)、スクイズコーター、ダイコーター等のい
ずれの方法を用いてもよい。また、スクイズコーター等
による塗布処理、浸漬処理またはスプレー処理の後に、
エアナイフ法やロール絞り法により塗布量の調整、外観
の均一化、膜厚の均一化を行うことも可能である。
ことなく加熱乾燥を行うが、本発明で使用する酸性処理
液は下地亜鉛系めっき鋼板との反応により難溶性塩を形
成するため、酸性水溶液による処理後、水洗を実施して
もよい。酸性処理液で処理した後に行われる加熱乾燥処
理の目的は、めっき表面に付着した処理液中の水分を蒸
発させることにあり、特にシリカ間に存在する水分の除
去、さらには水酸化物を主体として存在している亜鉛酸
化体、シリカ間の脱水縮合などにより、形成される化成
処理皮膜のネットワークを強化することを狙いとしてい
る。
高周波誘導加熱炉、赤外線炉等を用いることができる。
加熱処理は、到達板温で50〜300℃、好ましくは1
00℃〜200℃の範囲で行うことが望ましい。加熱温
度が50℃未満では皮膜中の水分が多量に残り、耐食性
が不十分となる。また、加熱温度が300℃を超えると
非経済的であるばかりでなく、皮膜に欠陥が生じて耐食
性が低下するおそれがある。
化成処理皮膜の膜厚は0.005〜2.0μmとする。
膜厚が0.005μm未満ではめっき皮膜表面の被覆性
が十分でなく、局部的な皮膜欠陥が生じるため耐食性が
劣る。一方、膜厚が2.0μmを超えると溶接性や皮膜
密着性等が劣化する。また、このような観点から特に好
ましい膜厚は0.01〜1.0μmである。
系めっき鋼板としては、亜鉛めっき鋼板、Zn−Ni合
金めっき鋼板、Zn−Fe合金めっき鋼板(電気めっき
鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板)、Zn−Cr合
金めっき鋼板、Zn−Mn合金めっき鋼板、Zn−Co
合金めっき鋼板、Zn−Co−Cr合金めっき鋼板、Z
n−Cr−Ni合金めっき鋼板、Zn−Cr−Fe合金
めっき鋼板、Zn−Al合金めっき鋼板(例えば、Zn
−5%Al合金めっき鋼板、Zn−55%Al合金めっ
き鋼板)、さらにはこれらのめっき鋼板のめっき皮膜中
に金属酸化物、ポリマーなどを分散した亜鉛系複合めっ
き鋼板(例えば、Zn−SiO2分散めっき鋼板)等を
用いることができる。
たは異種のものを2層以上めっきした複層めっき鋼板を
用いることもできる。また、鋼板面に予めNi等の薄目
付めっきを施し、その上に上記のような各種めっきを施
してもよい。めっき方法としては、電解法(水溶液中で
の電解または非水溶媒中での電解)、溶融法および気相
法のうち、実施可能ないずれの方法を採用することもで
きる。
は、以上述べたような処理により形成される化成処理皮
膜を両面または片面に有する鋼板を含むものである。し
たがって、表面処理鋼板の形態としては、例えば、以下
のようなものがある。 (1)片面:めっき皮膜−化成処理皮膜、片面:めっき
皮膜 (2)片面:めっき皮膜−化成処理皮膜、片面:公知の
リン酸塩処理皮膜等 (3)両面:めっき皮膜−化成処理皮膜
表面には、さらに、アルカリ脱脂後の耐食性および塗装
性を向上させる目的で、有機樹脂皮膜または有機複合シ
リケート皮膜を0.1〜3μm程度の膜厚で形成させて
もよい。これら皮膜の膜厚が0.1μm未満ではアルカ
リ脱脂後の耐食性向上効果、塗装性向上効果が不十分で
あり、一方、膜厚が3μmを超えるとスポット溶接等を
行う部位に適用できなくなる。
として、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板及び
溶融亜鉛−5wt%Al−0.1wt%ミッシュメタル
合金めっき鋼板を用い、これらめっき鋼板の表面をアル
カリ脱脂処理後、水洗乾燥した。引き続き、表1に示す
SiO2源が添加された表2〜表6に示す組成の処理液
をロールコーターで塗布した後、熱風炉で加熱乾燥し、
めっき鋼板の表面に化成処理皮膜を形成した。化成処理
皮膜の膜厚は処理液濃度、処理液温度により調整した。
なお、表2〜表6に示す処理液中の硝酸イオンは、処理
液のpHが所定値となるよう硝酸にて添加した。得られ
た表面処理鋼板について、耐食性、塗料密着性、皮膜密
着性を評価した結果を表7〜表12に示す。なお、乾燥
温度は板温を直接熱電対にて測定した。
うにして行った。 (1) 耐食性(耐白錆性) 各サンプルについて、塩水噴霧試験(JIS−Z−23
71)を実施し、72時間経過後の白錆発生面積率で評
価した。評価基準は、以下の通りである。 ◎ :白錆発生面積率1%未満 ○ :白錆発生面積率1%以上、10%未満 △ :白錆発生面積率10%以上、50%未満 × :白錆発生面積率50%以上
ジング(株)製“CLN364S”)によりスプレー脱
脂を実施した後、直ちに水洗・乾燥した。このサンプル
について塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)を実施
し、72時間経過後の白錆発生面積率で評価した。評価
基準は、以下の通りである。 ◎ :白錆発生面積率5%未満 ○ :白錆発生面積率5%以上、25%未満 △ :白錆発生面積率25%以上、50%未満 × :白錆発生面積率50%以上
μm)を塗装した後、沸水中に2時間浸漬し、直ちに碁
盤目(1mm間隔で10×10の碁盤目)のカットを入
れて、粘着テープの貼着・剥離を行い、塗膜の剥離面積
率で評価した。評価基準は以下の通りである。 ◎:剥離なし ○:剥離面積率5%未満 △:剥離面積率5%以上、20%未満 ×:剥離面積率20%以上
Mにより観察し、化成処理皮膜の皮膜密着性を下記によ
り評価した。 ○:化成処理皮膜の剥離軽微 ×:剥離による化成処理皮膜の欠落部大
理鋼板はいずれも優れた性能を示しているのに対し、比
較例の表面処理鋼板は性能が劣っている。すなわち、A
lイオンを含まない処理液(処理液No.51〜No.
57。但し、処理液No.51〜No.53、No.5
5〜No.57は硝酸イオンおよび/または塩素イオン
も含まない)で処理して得られたNo.65〜No.7
1の表面処理鋼板は、Al添加による効果が得られない
ために耐食性が劣り、また、pHがアルカリ側の処理液
(処理液No.65〜No.69。但し、これらはAl
イオン、硝酸イオン等も無添加)で処理して得られたN
o.79〜No.83の表面処理鋼板や、酸性水溶液で
あってもpHが1.0〜4.0の範囲から外れた処理液
(処理液No.63,No.64)で処理して得られた
No.77、No.78の表面処理鋼板も、同様に耐食
性が劣っている。また、Alイオンの濃度が本発明範囲
を超えた処理液(処理液No.62)で処理して得られ
たNo.76の表面処理鋼板及び化成処理皮膜の膜厚が
本発明範囲を超えたNo.85の表面処理鋼板は、化成
処理皮膜の密着性が劣っている。さらに、硝酸イオン及
び塩素イオンを含まない処理液(処理液No.72、N
o.73)で処理して得られたNo.86、No.87
の表面処理鋼板も耐食性が劣っている。
れた表面処理鋼板は、製造時の処理液や製品の皮膜成分
中にクロムを全く含まず、しかも建材、家電、自動車等
の用途の表面処理鋼板として高度の耐食性を有し、ま
た、皮膜密着性や塗料密着性等の性能も優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板を、ケイ酸塩および/
またはシリカ微粒子をSiO2換算の合計量で0.01
0〜3.0mol/L、Alイオンを0.001〜2.
0mol/L含有し、且つアニオンとして硝酸イオンを
0.001〜6.0mol/L、塩素イオンを0.00
1〜6.0mol/L含有するpHが1.0〜4.0の
酸性水溶液で処理した後、加熱乾燥することにより、め
っき皮膜表面に膜厚が0.005〜2.0μmの化成処
理皮膜を形成することを特徴とする耐食性に優れた表面
処理鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 酸性水溶液が、Mg、Ca、Sr、B
a、Hf、Zr、V、Ti、Ce、La、Ni、Co、
Fe、Mnの各金属イオン、及びこれら金属のいずれか
を含む水溶性カチオンの中から選ばれる1種または2種
以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐食
性に優れた表面処理鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15529798A JPH11335864A (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15529798A JPH11335864A (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11335864A true JPH11335864A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15602825
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15529798A Pending JPH11335864A (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 耐食性に優れた表面処理鋼板の製造方法 |
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- 1998-05-20 JP JP15529798A patent/JPH11335864A/ja active Pending
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