JP2007214371A - 陽極体とその製造方法、および固体電解コンデンサ - Google Patents

陽極体とその製造方法、および固体電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】固体電解コンデンサの陽極体、およびその形成方法を改良することで、コンデンサの製造工程の簡略化、信頼性の向上を図り、コンデンサ耐電圧をあげる。
【解決手段】金属表面に皮膜層が形成された陽極体において、前記皮膜層が、次の化学式(1)で示される水酸化物、化学式(2)で示される水酸化物または、これらの複合物であることを特徴とする陽極体とその製造方法、および前記陽極体を用いた固体電解コンデンサ。
Figure 2007214371

(ここでMは弁作用を有する金属、x、yは1〜6の整数または小数)
Figure 2007214371

(ここでMは弁作用を有する金属)
【選択図】図1

Description

本発明は、性能を向上させた陽極体とその製造方法、そして、該陽極体を利用し耐電圧を向上させた固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサの陽極体は、金属の表面を陽極酸化皮膜で被覆したものが一般的に使用されている。該陽極酸化皮膜を誘電体として使用する固体電解コンデンサは、比較的コストが低く、また大容量が得られるためである。そして、現在普及している固体電解コンデンサの形態には、捲回型構造(特許文献1参照)や単板型構造(特許文献2参照)などがある。該陽極酸化皮膜は通常、該金属にアノード酸化による化成処理を施すことで形成されている。そして、陽極酸化皮膜は、主として該金属の酸化物で形成されている。
固体電解コンデンサの耐電圧は、前記陽極酸化皮膜の厚さに依存するものとされており、耐電圧を大きくするためには陽極酸化皮膜を厚く形成する必要があると考えられている。したがって、前記アノード酸化のときの化成電圧は、固体電解コンデンサの耐電圧に比例して印加されている。具体的には固体電解コンデンサの耐電圧の2〜3倍程度に化成電圧を設定して陽極酸化皮膜を形成している。なお、このとき陽極酸化皮膜の耐電圧の測定方法としては、例えばEIAJ RC−2364A(電子情報技術産業協会規格(1999年3月改訂))が挙げられる。以下、EIAJ RC−2364Aで示した前記金属表面の誘電体の耐電圧をVt耐圧とする。
陽極酸化皮膜の形成は、例えばアジピン酸アンモニウムを含む水溶液中に金属を浸漬した状態で、該金属に化成電圧を印加することによるアノード酸化でなされる。一般的に、陽極酸化皮膜は金属表面全体に均一にかつ、ポーラスな膜にならぬように細心の注意を払う必要があると考えられている。つまり、陽極酸化皮膜の形状は、バリア型である。膜の厚さが同じ場合、バリア型の膜のほうが陽極酸化皮膜のVt耐圧は高いからである。
そして、固体電解コンデンサの漏れ電流と、該固体電解コンデンサ中の陽極酸化皮膜を形成する際のアノード酸化工程の液中漏れ電流の間には相関関係があると考えられ、該液中漏れ電流を防ぐために、アノード酸化工程の前または該工程中に熱処理を行なうなど、複雑な工程が採用されている。また、Vt耐圧を上げても、固体電解コンデンサの耐電圧は期待通り上がらず、希望する固体電解コンデンサの耐電圧を得るには大きな電力を消費する。先に形成した陽極酸化皮膜に使用したVt耐圧以上のものを再化成処理時にかけると、前記陽極酸化皮膜の膜厚が増加してしまうため、従来は避けられてきた。
また、この陽極体を切断、加工して固体電解コンデンサを形成した場合、その切り口端面を修復するために再化成処理として、アノード酸化、洗浄、乾燥等の煩雑な工程が必要である。さらに前記修復をしても、修復した陽極酸化皮膜の耐電圧はもとの陽極酸化皮膜のものと同等にはなりえず、このような不均一性は固体電解コンデンサの耐電圧を損ない、漏れ電流が高くなり、結果著しく信頼性を低下させる要因となっている。特に固体電解コンデンサが捲回型形状の場合、固体電解コンデンサの耐電圧が大きくなるほど捲回加工による陽極酸化皮膜の損傷も大きく、修復工程において液循環の十分でない隙間で反応が起こるため、腐食あるいは気泡発生によるリード線の腐食等の問題を引き起こす。
そこで、陽極酸化皮膜形成方法を改良することで、固体電解コンデンサの静電容量を高める観点から、金属を水和処理し、熱により処理を行なった後に陽極酸化皮膜を形成することによって、固体電解コンデンサの耐電圧が150V以下でも静電容量を高めることができる方法が研究されている(特許文献3参照)。
特開平11−74155号公報 特開平11−329900号公報 特開平8−241832号公報
上述のとおり、アノード酸化をはじめとする陽極酸化皮膜形成方法は、複雑な工程でなされている。
そこで、本発明の発明者らは、背景技術で用いられている複雑なアノード酸化の手法を改善すべく、陽極体について再検討を行なうことにした。
まず、発明者らは、固体電解コンデンサの耐電圧と陽極酸化皮膜のVt耐圧の間に相関関係があるか調べた。以下、固体電解コンデンサの耐電圧と前記バリア型の陽極酸化皮膜のVt耐圧を示す図3をもとに説明する。横軸はアノード酸化時の化成電圧、左縦軸は固体電解コンデンサの耐電圧、右縦軸は、陽極酸化皮膜のVt耐圧を示す。陽極酸化皮膜のVt耐圧は、アノード酸化時の化成電圧に比例して増加する。一方、固体電解コンデンサの耐電圧も、同様に該化成電圧に比例して増加する。
ここで、陽極酸化皮膜のVt耐圧と固体電解コンデンサの耐電圧を比較する。まず、アノード酸化時の化成電圧を145Vかけると、固体電解コンデンサの耐電圧は40Vであり、該化成電圧を80Vかけた時の固体電解コンデンサの耐電圧と差異がない。しかし、アノード酸化時の化成電圧を145VかけたときのVt耐圧は160Vであり、化成電圧を80Vかけた時のVt耐圧は80V程度であり、その差異は大きい。
以上のことから、固体電解コンデンサの耐電圧と、陽極酸化皮膜のVt耐圧の間には、明確な相関関係はないことを確認した。このことから、陽極酸化皮膜は、必ずしもバリア型でなくとも良いことが示唆された。
次に、発明者らは、陽極酸化皮膜は、本当に陽極体にとって必要であるか調べるために、表面に陽極酸化皮膜を付与しない金属を陽極体として固体電解コンデンサを製造した。製造した該固体電解コンデンサに定電流を印加したときの該耐電圧の変化を図4に示す。横軸は、定電流印加時間を示し、縦軸は、該耐電圧を示す。図4の如く、該コンデンサに定電流を負荷しても、ほとんど固体電解コンデンサの耐電圧上昇は見られないことを確認した。したがって、固体電解コンデンサの耐電圧を向上するには誘電体としての陽極酸化皮膜は必要であることが判明した。
次に、発明者らは、陽極酸化皮膜を形成するアノード酸化の工程で通常行なわれる熱処理が、固体電解コンデンサの漏れ電流を下げるために必要な処理であるか調べることにした。図5に前記アノード酸化中の液中での漏れ電流と固体電解コンデンサの漏れ電流を示す。横軸はアノード酸化工程中の熱処理温度、縦軸は漏れ電流を示す。そして、グラフの値はアノード酸化のときに化成電圧55V印加し、双方の漏れ電流とも20V電圧をかけたとき測定した値である。該液中での漏れ電流は、該熱処理温度が上昇するにともなって減少した。このことから、アノード酸化の工程での熱処理は、液中での漏れ電流を下げるために効果的であることは示唆された。しかし、該熱処理を行なっても、固体電解コンデンサの漏れ電流は、該熱処理温度の上昇に応じた変化は見られなかった。したがって、該熱処理は、固体電解コンデンサの漏れ電流を下げることに対して有効ではないことが示唆された。
また、特許文献3では固体電解コンデンサの耐電圧150V以下の静電容量を高めることができる発明であるが、その誘電体形成工程は、多段階を要する。
以上の検討結果から、本発明の目的は、従来形成されてきた陽極酸化皮膜にかわる、良質な誘電体の層としての皮膜層を提供することである。そして、該皮膜層を有する陽極体を形成し、固体電解コンデンサの陽極体の形成方法を改良することで製造工程の簡略化、信頼性の向上を図り、もって、固体電解コンデンサの耐電圧をあげることである。
本発明は、金属表面に皮膜層が形成された陽極体において、前記皮膜層が、次の化学式(1)で示される水和酸化物、化学式(2)で示される水酸化物または、これらの複合物である陽極体に関する。
Figure 2007214371
(ここでMは弁作用を有する金属、x、yは1〜6の整数または小数)、
Figure 2007214371
(ここでMは弁作用を有する金属)
また、本発明は、金属表面と皮膜層との間には、陽極酸化皮膜が形成されていることが好ましい。
また、本発明の製造方法は、金属を、純水中または水和促進剤を含む水溶液中での加熱または純水スチーム処理することにより金属表面に皮膜層が形成された陽極体の製造方法に関する。
また、本発明の製造方法は、金属を、リン酸またはケイ酸を含む水溶液中において負極電解することにより金属表面に皮膜層が形成されることが好ましい。
また、本発明の製造方法は、金属を、リン酸、シュウ酸およびクロム酸から選択される酸および亜鉛、チタンおよびカリウムから選択される金属、またはそれらの塩を含んだ溶液で処理することにより金属表面に皮膜層が形成されることが好ましい。
また、本発明の製造方法は、皮膜層は脱水処理されることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、金属表面に皮膜層が形成された陽極体に固体電解質層を形成した固体電解コンデンサであり、前記皮膜層は、次の化学式(1)で示される水和酸化物、化学式(2)で示される水酸化物またはこれらの複合物である。
Figure 2007214371
(ここでMは弁作用を有する金属、x、yは1〜6の整数または小数)、
Figure 2007214371
(ここでMは弁作用を有する金属)
また、本発明の固体電解コンデンサは、金属表面と皮膜層との間に陽極酸化皮膜が形成されていることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、皮膜層は、前記陽極体の製造方法で得られるものであることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、陽極酸化皮膜の一部または全部が水和処理されることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、金属表面に皮膜層が形成された陽極体に固体電解質層を形成した固体電解コンデンサであり、皮膜質を水溶液中で陽極酸化して、コンデンサ定格電圧1Vあたり2nm以上の厚さの皮膜を形成し、前記皮膜質がEIAJ RC−2364Aで示されるVt耐圧測定値がコンデンサ定格電圧の2倍以下となることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、皮膜層が陽極体の切断面または皮膜層欠陥部に形成されていることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサは、定格電圧が20V以上であることが好ましい。
本発明により、誘電体の層厚さを従来品より薄く設定しても、性能が高い誘電体を有する陽極体を提供することができる。
また、固体電解コンデンサ製造工程の簡略化を可能とすることができる。このため、電極の切断、加工後に誘電体(陽極酸化皮膜)欠損部を修復するためのコンデンサ素子形状でのアノード酸化等の煩雑な工程を省くことも可能である。
さらにすすめて、皮膜層がVt耐圧を有する必然性もないことから皮膜層種およびその生成手段の選択範囲も格段に自由度を増やせることとなり、結果的には工程の簡略化、信頼性の向上のみならず、固体電解コンデンサの高耐電圧化(耐電圧100V以上)も可能である。
<固体電解コンデンサの構造>
本発明の固体電解コンデンサは、従来から製造されている捲回型構造であっても単板型構造であっても良い。
以下、本発明の図1に示す単板型の固体電解コンデンサに基づいて、その構造の概略を説明する。
弁作用金属からなる金属1の表面に皮膜層3が形成されており、金属1と皮膜層3の間には、陽極酸化皮膜2が形成されている。金属1、皮膜層3、陽極酸化皮膜2で陽極体を成す。該陽極体を覆うように、固体電解質層4、カーボン層5、銀ペースト層6、が順次積層されている。
また、金属1の一端面に植立された陽極リード部材9には、陽極端子8を接続されており、銀ペースト層6と陰極端子7が、導電性接着材11で接続されている。
そして、外装はエポキシ樹脂などの外装樹脂10にてモールドされている。
<陽極体>
本発明の陽極体は、金属1の表面に、皮膜層3が積層され、また、必要に応じて、陽極酸化皮膜2を積層した構造である。皮膜層3と陽極酸化皮膜2は、誘電体の役割を果たす。なお、陽極酸化皮膜2と皮膜層3は、双方が混ざりあうことはなく、2層構造を成す。
金属1は、弁作用金属が望ましい。例としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等があげられるが、本発明ではアルミニウムを使用するのが特に望ましい。
≪皮膜層≫
皮膜層3は、多孔質でもよく、バリア型の形態を有する必要はない。また、金属表面に均一の厚さで形成されることが好ましいが、必ずしも均一である必要はない。皮膜層3は、誘電体として機能する。皮膜層3は、水和酸化物、水酸化物または、これらの複合体であり、FTIR(フーリエ変換式赤外分光光度計)分析で行なうことで確認できる。
金属1がアルミニウムである場合を例にとると、FTIRにより、水酸基のスペクトルを吸光度表示した際の、3000〜3700cm-1付近に認められるAlO−H結合の伸縮振動による吸収スペクトル、および1000〜1050cm-1付近に認められるAl−OH結合の伸縮振動による吸収スペクトル、更に800〜600cm-1付近に認められるOAl−O結合の伸縮振動による吸収スペクトルのいずれか一つ以上が認められることにより、存在が確認される。
また、X線光電子分析法(XPS)でも同定しうる。つまり結合エネルギーを測定することにより、Al2p軌道の結合エネルギーが約74.1eVのとき水和酸化物、約74.6eVのとき水酸化物との判定ができる。
また、水酸化物は無定形(非結晶性)なので、X線解析法によって判定することも可能である。
ここで、本発明において水和酸化物とは、前記化学式(1)で示される物質、水酸化物とは、前記化学式(2)で示される物質をいう。
皮膜層の厚さは、これを利用する固体電解コンデンサの定格電圧1Vあたり1.5nm以上がよく、厚いほうが該耐電圧への効果が高いが、静電容量が低下するため、定格電圧1Vあたり10.0nm以下が望ましい。
≪陽極酸化物皮膜≫
本発明において陽極酸化物皮膜2を、金属1と皮膜層3の間に形成することができる。金属1がアルミニウムの場合、主に陽極酸化皮膜2は、Al23である。
陽極酸化皮膜の厚さは、定格電圧1Vあたり2.0nm以上がよく、厚いほうが耐電圧への効果が高いが、静電容量が低下するため、定格電圧1Vあたり10.0nm以下が望ましい。
<固体電解質層>
小型、大容量の固体電解コンデンサを形成するために、固体電解質層4には、電子伝導性固体や導電性高分子が使われている。電子伝導性固体としては、二酸化マンガン、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯塩、導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等があげられる。
<固体電解コンデンサの製造方法>
本発明の図1に示す単板型の固体電解コンデンサを例にあげ、その製造方法の概略を説明する。
金属1にエッチング等の拡面処理を行なった後に、水和処理、化学処理もしくは電気化学的処理を行なうことにより、皮膜層3を形成する。また、皮膜層3の形成とは別に、陽極酸化皮膜2をアノード酸化処理で形成する。ただし、陽極酸化皮膜2は、形成してもしなくてもかまわない。
以上の操作によって形成された陽極体を、化学重合液に浸漬した後、取り出して、熱処理を行なう。これにより、固体電解質層4が形成される。その後は、周知の方法にしたがって、カーボン層5、銀ペースト層6を順次形成し、金属1に陽極リード部材9を植立させ、それに陽極端子8を接続し、銀ペースト層6には導電性接着材11を介して陰極端子を接続し、固体電解コンデンサを製造する。
≪金属前処理≫
陽極体を形成するためにまず、その金属に前処理を施す。陽極体原料として、弁作用金属の例としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等があげられるが、本発明ではアルミニウムを使用するのが望ましい。
金属がアルミニウムである場合を例において説明すると、アルミニウム箔を用いて、塩酸、硫酸を含む液中で1〜10分間程度、交流電解エッチングを行ない、アルミニウムの表面に凹凸を設けることにより表面積を拡大する。
≪皮膜層の形成≫
皮膜層は、拡面処理を施した金属に、沸騰した純水または水和促進剤を含む水溶液中に0.5〜10分間浸漬する処理(ボイル)や、100〜150℃で相対湿度100%の雰囲気下で1〜60分間放置する処理(スチーム処理)をすることによって形成される。水和促進剤を含む水溶液とは、pHを上昇させる塩類やアミン類を0.001〜1質量%含む水溶液であり、水和促進剤の具体例は、四ホウ酸ナトリウム、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
また、皮膜層は、リン酸またはその塩、もしくはケイ酸またはその塩を0.01〜5.0質量%含む水溶液中に前記金属を、0.5〜10分間、50〜97℃、電流密度1.0〜100mA/cm3の条件で負極電解することによっても形成される。リン酸またはその塩、ケイ酸またはその塩の具体例は、リン酸二水素アンモニウム、ケイ酸カリウムなどである。
また、皮膜層は、リン酸、シュウ酸およびクロム酸から選択される酸、および亜鉛、チタンおよびカリウムから選択される金属、またはそれらの塩を0.1〜10質量%含んだ溶液に前記金属を30〜70℃、0.1〜10分間、浸漬するか、または前記金属表面に該溶液を噴霧することによって形成される。この場合は、水和酸化物と水酸化物との混合体となる。
なお、本発明で特に望ましい皮膜層の形成方法は、リン酸亜鉛を用いた水溶液を用いて60〜65℃で1分間程度、前記金属に浸漬処理を行なうことである。
また、皮膜層を更に150〜400℃、0.5〜5分の条件で加熱等することによって、脱水処理を施すことが好ましい。
従来まで必要だった誘電体としての陽極酸化皮膜を形成するための複雑なアノード酸化工程が、上述の方法では、省略することもできる。
≪陽極酸化皮膜の形成≫
陽極酸化皮膜は、従来の方法と同様に中性の電解液中に前記金属を浸漬して、アノード(+プラス)の電圧を印加することによって生成される。前記電解液は、硼酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウム等の水溶液が一般に用いられる。
具体的に陽極酸化皮膜の形成は、0.1〜15質量%のアジピン酸アンモニウムを含む水溶液で、温度30〜90℃での定格電圧の2倍程度の電圧を印加して、10〜30分間程度保持する。陽極酸化皮膜は、皮膜層の前に形成されても後に形成されてもかまわない。後に形成することができるのは、陽極酸化における酸素イオンの移動は、水和酸化物の皮膜層を通り抜けるので、金属表面と皮膜層の間に陽極酸化皮膜が形成されるからである。
また、本発明のような固体電解コンデンサにおいては0.1〜15質量%の硫酸、シュウ酸、リン酸を含む水溶液に前記金属を浸漬し、温度10〜30℃で電圧10〜30Vを3〜30分間印加することにより、アノード酸化することによって、非バリア型の陽極酸化皮膜が形成される。これは非バリア型の陽極酸化皮膜であるが、従来のバリア型の陽極酸化皮膜と同等の役割を果たすことができる。
また、陽極酸化皮膜は、さらに沸騰した純水または水和促進剤を含む水溶液に浸漬して水和処理されても良い。
なお、非バリア型の陽極酸化皮膜が形成されている固体電解コンデンサも、前記バリア型の固体電解コンデンサと同様に十分な役割を果たすことができる。前記皮膜層が、金属陽極箔の表面に形成されているからである。
≪固体電解質層の形成≫
化学重合により固体電解質層となる導電性高分子の原料であるモノマーと、酸化剤を含む重合液に、陽極体を浸漬し、20〜60℃で前記モノマー熱化学重合させる。
また、前記熱化学重合の際、その液中にシランカップリング剤を添加することによって、皮膜層と導電性高分子層との密着性を向上させて、コンデンサ完成品としてのESRを小さくするという作用効果がある。
具体的には、例えば、酸化重合により、導電性高分子となるモノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸鉄(III)と、希釈剤としてのイソプロピルアルコールとを重量比1:3:4で混合し、これにγ−グリシドキシプロピル・トリメトキシシラン等を含むシランカップリング剤を0.2〜4質量%添加した、化学重合液を準備する。
<捲回型固体電解コンデンサの製造方法>
本発明の図2に示す捲回型の固体電解コンデンサを例にあげ、その製造方法の概略を説明する。
表面に陽極酸化皮膜、皮膜層が形成された陽極箔21に陽極リードタブ25を介して陽極リード端子27を取り付ける。次に、陰極箔22に陰極リードタブ26を介して陰極リード端子28を取り付ける。そして、セパレータ紙23を介して該陽極箔21と該陰極箔22を巻き取って、巻き止めテープ24で止める。以上の工程で捲回型の積層体を形成する。そして、該積層体を化学重合液に含浸させ、化学重合させることによって、積層体中に固体電解質層を形成する。これは、コンデンサ素子としての基本骨格となる。
その後、該素子を有底筒状のアルミニウム製ケースに収納し、その開口部を封口材としてエポキシ樹脂により封口し、エージング処理を行なって、所望の固定電解コンデンサが完成する。封口材としてのエポキシ樹脂の代わりに、低透過性、高耐熱性のブチルゴム等を用いても良い。
また、捲回型固体電解コンデンサの陽極体の切断面または、皮膜層欠陥部を修復する際は、純水を用いて95℃以上で5分間浸漬する。この操作によって、簡易な工程で皮膜層の修復可能である。
<固体電解コンデンサの性能>
本発明の固体電解コンデンサは、固体電解コンデンサの定格電圧1Vあたり2nm以上の厚さの皮膜層を形成し、前記皮膜層のVt耐圧測定値がコンデンサ定格電圧の2倍以下となる。本発明においてVt耐圧測定方法は、具体的に、陽極体をアジピン酸アンモニウム150gと純水1000mLが入ったSUS304の測定槽との間に2mAの電流を印加して、定格電圧で規定した規格値に到達後、3分間の電圧を測定するものである。
また、固体電解コンデンサに耐電圧まで電圧を負荷すると示す現象が、2つの種類が認められる。ひとつは誘電体の層が薄い場合(1〜100nm)に見られ、しきいをオーバーフローするように電流が流れ出すもので、これは負荷電圧を低下するともとの状態に収まる。もうひとつは誘電体の層が厚い場合(100〜1000nm)で、激しく絶縁破壊を起こしてショートに至り修復不可能な状態になるものである。
しかし、本発明および従来の固体電解コンデンサの耐電圧は、陽極体の誘電体が正常な誘電体機能を示す電圧範囲では、電圧−電流関係は基本的にリチャードソン/ダッシュマンの電界放出式(数式(1))に従うものと考え、その電圧−電流勾配(数式(2))が増大し始める電圧値を耐電圧とした。このときの測定方法は、直流安定化電源装置を用いて単板型固体電解コンデンサに1Vステップで電圧を印加して、1分後の電流をプロットして、上記のように電圧−電流勾配が増大し始める電圧値とした。
まず、該測定方法を用いて一般的な固体電解コンデンサ(以下、従来品ともいう)の耐電圧を測定した。図6のグラフは、横軸に一般的な固体電解コンデンサの定格電圧を、縦軸に一般的な固体電解コンデンサの耐電圧を示したものである。このグラフによると、一般的な固体電解コンデンサの耐電圧は、一般的な固体電解コンデンサの定格電圧の約2倍になっていることがわかる。そして、従来品の固体電解コンデンサではその耐電圧を40V以上に設定するためには、その誘電体(陽極酸化皮膜)の層厚さなどを調整する必要があり、手間がかかるため、定格電圧は20Vよりも小さいものが主流であった。しかし、本発明の固体電解コンデンサは耐電圧を従来品より容易に向上できるため、定格電圧を20V以上に設定することができる。
図7は陽極体の誘電体の層厚さを変化させたときの固体電解コンデンサの耐電圧である。横軸は、陽極体の誘電体の層厚さを示し、縦軸は、固体電解コンデンサの耐電圧を示す。まず、誘電体の層厚さが同じとき、本発明品と従来品の各固体電解コンデンサの耐電圧について比較する。従来品の誘電体(陽極酸化皮膜)の層厚さと同じように本発明品の誘電体(皮膜層)の層厚さを設定したとき、本発明品の耐電圧は、従来品耐電圧の2倍以上になっていることが示される。つまり、本発明の皮膜層は、従来品の誘電体の層厚さよりも薄く設定されても、固体電解コンデンサの耐電圧を高く設定することができることが示される。
そして、本発明品と従来品の誘電体の層厚さが、例えば約75nmのときの各固体電解コンデンサの耐電圧について着目すると以下のことが示される。従来品の耐電圧は、32V程度であり、誘電体(陽極酸化皮膜)の層は、複雑なアノード酸化工程を経て形成されたものである。これに対して、本発明品の誘電体(皮膜層)の層厚さが約75nmの耐電圧は、68Vである。本発明では誘電体の層(皮膜層)を例えば75nm形成するためには、後述する実施例1の工程(金属を純水中で1分間煮沸)を施すのみでよい。概して、従来品の固体電解コンデンサよりも高い耐電圧を容易に得ることができ、定格電圧を高く設定することができる。
Figure 2007214371
ここで、
J:電流密度、
T:金属の温度、
W:仕事関数、
k:ボルツマン定数、
A:リチャードマン定数、
である。
Figure 2007214371
ここで、
I:電流、
V:電圧、
である。
(実施例1)
市販のアルミニウム電解コンデンサ電極用エッチド箔(拡面率約30倍、陽極酸化皮膜は、未形成)を10mm×10mmの大きさに切断して、該アルミニウム箔を沸騰中の純水中に1分間浸漬して水和酸化物よりなる皮膜層を形成した。
この水和酸化物をFTIR法により同定した結果、3500cm-1付近に認められるAlO−H結合の伸縮振動による吸収スペクトル、および1100cm-1付近に認められるAl−OH結合の伸縮振動による吸収スペクトルが認められることにより、Alの水和酸化物よりなる皮膜層が存在することを確認した。また、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層の厚さが約105nmであることを確認した。
次に皮膜層で被覆されたアルミニウム箔を陽極体として単板型の固体電解コンデンサを製造した。3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてp−トルエンスルホン酸鉄(III)とを含む1−ブタノール溶液に5分間浸漬した後、160℃の大気中で30分間熱処理を行なう工程を繰り返して、化学酸化重合法により固体電解質層を形成した。その上にカーボン層、銀ペースト層を順次形成し、陽極体を陽極端子に抵抗溶接にて取り付け、銀ペースト層と陰極端子を導電性接着剤により接続した。
陽極体と陰極端子の間に2mAの電流を印加して耐電圧を測定した。ここで耐電圧とは、一定電流を印加して電圧を上昇させ、電圧が上昇しなくなった電圧値をいう。その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔を、沸騰中の純水中に10分間浸漬して、水和酸化物よりなる皮膜層を形成した。実施例1と同様にFTIR法によって水和酸化物であることを確認し、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層は厚さが約210nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔をトリエタノールアミン0.03g/Lの90℃水溶液に3分間浸漬して、水和酸化物よりなる皮膜層を形成した。実施例1と同様にFTIR法によって水和酸化物であることを確認し、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層は厚さが約135nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔を、相対湿度100%、150℃雰囲気中に30分間放置して、水和酸化物よりなる皮膜層を形成した。実施例1と同様にFTIR法によって水和酸化物であることを確認し、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層は厚さが約70nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔を四ホウ酸ナトリウム1.0g/L、100℃の水溶液に3分間浸漬して水和酸化物と水酸化物の複合体からなる皮膜層を形成した。実施例1と同様にFTIR法によって、水和酸化物と水酸化物の複合皮膜であることを確認し、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層は厚さが約140nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔を、リン酸二水素アンモニウム1.0g/Lの90℃水溶液中に浸漬して20mA/cm2の電流で3分間負極電解を行なって皮膜層を形成した。実施例1と同様にFTIR法によって、水和酸化物と水酸化物の複合皮膜であることを確認し、走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層は厚さが約115nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔を市販のリン酸亜鉛化成処理液(濃度Zn3+:0.7%、PO4:1.0%、温度:60℃)に60秒浸漬して、皮膜層を形成した。この皮膜層はホパイトである。走査型電子顕微鏡の断面写真により、皮膜層の厚さが約130nmであることを確認した。以下、皮膜層で被覆されたアルミニウムを陽極体として、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔をアジピン酸アンモニウム10g/Lの85℃水溶液中で100V(定格電圧35V用のアノード酸化電圧)までアノード酸化し、15分間保持した。その後450℃中で2分間熱処理をし、再び同じ水溶液で100Vの電圧を印加して15分間保持した(減極処理)。実施例1と同様に陽極酸化皮膜の厚さを測定した結果、110nm程度であった。以下、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で切断、エッチングしたアルミニウム箔をホウ酸100g/Lの85℃水溶液中で250Vまでアノード酸化し、15分間保持した。その後450℃中で2分間熱処理し、再び同じ水溶液で250Vの電圧を印加して15分間保持した。実施例1と同様に陽極酸化皮膜の厚さを測定した結果、210nm程度であった。以下、実施例1と同様の方法で固体電解コンデンサを製造し、耐電圧を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007214371
(結果の比較)
皮膜層と陽極酸化皮膜は双方とも誘電体の層とする。
表1に示すように、実施例1と比較例1を比べると、誘電体の層厚さはあまり変わらないが、実施例1の固体電解コンデンサの耐電圧が2倍近く大きいことが分かった。このことから、電極を切断、加工してコンデンサ素子を形成した場合、コンデンサ素子形状で、アノード酸化による誘電体修復を行なうなどの煩雑な工程は、簡単な純水浸漬に置き換えることができる。
また、性能的に効率的に適合性のよい皮膜層種およびその応用について検討の結果、誘電体として、一般的にバリア型の陽極酸化皮膜よりも皮膜層を用いることで固体電解コンデンサの耐電圧を向上しうることがわかった。
その他、実施例を比較することで、皮膜層種およびその生成手段の選択範囲も格段に自由度を増やせることとなることがわかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
皮膜層種およびその生成手段の選択範囲も格段に自由度を増やせることとなり、結果的には工程の簡略化、信頼性の向上のみならず、固体電解コンデンサの高耐電圧化を可能にする。
本発明における単板型固体電解コンデンサの一形態を示す図である。 本発明における捲回型固体電解コンデンサの一形態を示す図である。 固体電解コンデンサの耐電圧と上記バリア型皮膜層のVt耐圧の関係を示したグラフである。 表面に皮膜層を付与しない金属を陽極体とした固体電解コンデンサに定電流印加し、耐電圧を測定したグラフである。 液中での漏れ電流と固体電解コンデンサの漏れ電流を示したグラフである。 一般的な固体電解コンデンサ(従来品)の定格電圧と一般的な固体電解コンデンサの耐電圧の関係を示したグラフである。 誘電体の層厚さに対する、本発明品および従来品の固体電解コンデンサの耐電圧の関係を示したグラフである。
符号の説明
1 金属、2 陽極酸化皮膜、3 皮膜層、4 固体電解質層、5 カーボン層、6 銀ペースト層、7,28 陰極端子、8,27 陽極端子、9 陽極リード部材、10 外装樹脂、11 導電性接着材、21 陽極箔、22 陰極箔、23 セパレータ紙、24 巻き止めテープ、25 陽極リードタブ、26 陰極リードタブ、29 コンデンサ素子。

Claims (13)

  1. 金属表面に皮膜層が形成された陽極体において、
    前記皮膜層が、次の化学式(1)で示される水和酸化物、化学式(2)で示される水酸化物または、これらの複合物であることを特徴とする陽極体。
    Figure 2007214371
    (ここでMは弁作用を有する金属、x、yは1〜6の整数または小数)、
    Figure 2007214371
    (ここでMは弁作用を有する金属)
  2. 金属表面と皮膜層との間には、陽極酸化皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の陽極体。
  3. 金属を、純水中または水和促進剤を含む水溶液中での加熱または純水スチーム処理することにより金属表面に皮膜層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の陽極体の製造方法。
  4. 金属を、リン酸またはケイ酸を含む水溶液中において負極電解することにより金属表面に皮膜層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の陽極体の製造方法。
  5. 金属を、リン酸、シュウ酸およびクロム酸から選択される酸および亜鉛、チタンおよびカリウムから選択される金属、またはそれらの塩を含んだ溶液で処理することにより金属表面に皮膜層が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の陽極体の製造方法。
  6. 皮膜層は脱水処理されることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の陽極体の製造方法。
  7. 金属表面に皮膜層が形成された陽極体に固体電解質層を形成した固体電解コンデンサにおいて、
    前記皮膜層は、次の化学式(1)で示される水和酸化物、化学式(2)で示される水酸化物または、これらの複合物であることを特徴とする固体電解コンデンサ。
    Figure 2007214371
    (ここでMは弁作用を有する金属、x、yは1〜6の整数または小数)、
    Figure 2007214371
    (ここでMは弁作用を有する金属)
  8. 金属表面と皮膜層との間に陽極酸化皮膜が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  9. 皮膜層は、請求項3〜6のいずれかに記載の陽極体の製造方法で得られるものである請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  10. 陽極酸化皮膜の一部または全部が水和処理されたことを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  11. 金属表面に皮膜層が形成された陽極体に固体電解質層を形成した固体電解コンデンサにおいて、
    皮膜質を水溶液中で陽極酸化して、コンデンサ使用電圧1Vあたり2nm以上の厚さの皮膜を形成し、前記皮膜質がEIAJ RC−2364Aで示されるVt測定値がコンデンサ使用電圧の2倍以下となることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  12. 皮膜層が陽極体の切断面または皮膜層欠陥部に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
  13. 定格電圧が20V以上であることを特徴とする請求項7に記載の固体電解コンデンサ。
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