JPH0774055A - 電解コンデンサおよびそのタブ端子 - Google Patents

電解コンデンサおよびそのタブ端子

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JPH0774055A
JPH0774055A JP17124093A JP17124093A JPH0774055A JP H0774055 A JPH0774055 A JP H0774055A JP 17124093 A JP17124093 A JP 17124093A JP 17124093 A JP17124093 A JP 17124093A JP H0774055 A JPH0774055 A JP H0774055A
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tab terminal
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electrolytic capacitor
aluminum
porous
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JP17124093A
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Noboru Haga
昇 羽賀
Kenichi Hitosugi
健一 一杉
Shinji Matsumoto
伸二 松本
Hidemi Yamada
秀美 山田
Manabu Kazuhara
学 数原
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Original Assignee
Elna Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電解コンデンサからの駆動用電解液の漏液を防
止する。 【構成】電解コンデンサに使用されるタブ端子の丸棒部
に、多孔質構造の陽極酸化皮膜を形成する水溶液によっ
て化成処理を行なうとともに、封孔処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム電解コン
デンサおよび同電解コンデンサ用タブ端子に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電解コンデンサは、アルミ
ニウム陽極箔とアルミニウム陰極箔とをセパレータ紙を
介して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸
し、このコンデンサ素子をゴム封口体と共にアルミニウ
ム製外装ケース内に組込み、外装ケースが封止加工され
ることによって密閉した構造を有する。
【0003】また、陽極箔および陰極箔のそれぞれには
引出端子としてのタブ端子がカシメやコールドウェルド
法などにより固着され、ゴム封口体の透孔を通じて外部
に引出されている。
【0004】図1に示すように、タブ端子1はアルミニ
ウムの丸棒部2と、同丸棒部2を偏平に加工した平坦部
3と、丸棒部2に溶接された引出線4とからなる。引出
線4はCP線(銅被覆鋼線)からなり、さらにその表面
には半田メッキや錫メッキが施されることもある。
【0005】タブ端子1の平坦部3は陽極箔や陰極箔に
固着され、丸棒部2はゴム封口体の透孔と嵌合する。
【0006】近年、電解コンデンサに使用される駆動用
電解液はコンデンサの特性を向上させるために、高電導
化のものや高温での使用下において安定性を有するもの
が使用されている。
【0007】例えば、γ−ブチロラクトンやエチレング
リコールなどの溶媒中に、ο−フタル酸の第4級アンモ
ニウム塩やマレイン酸の第4級アンモニウム塩を溶質と
して溶解したものが駆動用電解液として使用されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】カルボン酸の第4級アンモニウム塩を溶質
とした、このような駆動用電解液は粘度も低く、活性で
あり、ゴム封口体とタブ端子の丸棒部との間の微小な間
隙からの漏液が発生し易いものであった。
【0009】特に、陰極箔に固着されたタブ端子の近傍
においては、電場が印加されることによって駆動用電解
液のpHが強アルカリとなる。この現象により、タブ端
子の丸棒部が腐蝕し、ゴム封口体とタブ端子との間から
駆動用電解液が外部に漏液し易いものであった。
【0010】そのために陰極側のタブ端子として、アジ
ピン酸系水溶液や硼酸系水溶液などのアルミニウムおよ
び電解生成物を溶解しにくい、pH3〜9程度の溶液に
てタブ端子の表面を化成処理し、バリヤー形の陽極酸化
皮膜を形成したものを使用することもある。
【0011】図2にバリヤー形の陽極酸化皮膜6を形成
したアルミニウム金属5の模式図を示す。
【0012】このバリヤー形の陽極酸化皮膜6の生成限
度は、膜厚0.7μm程度以下と非常に薄い皮膜であ
り、酸やアルカリに対して良好な耐蝕性を持つものの強
アルカリや、強酸には侵されてしまうために膜厚が不充
分である。さらには、この陽極酸化皮膜は吸水性に富ん
でいるために水和反応を起こしやすく、陽極酸化皮膜や
アルミニウム金属などの腐蝕原因となる。また、バリヤ
ー形の陽極酸化皮膜中には化成時に用いられた水分やア
ニオンが含まれており、あまり緻密な陽極酸化皮膜では
なく、耐蝕性に劣る。
【0013】このようなバリヤー形の陽極酸化皮膜6で
は、電場が印加されるとpHが強アルカリとなる第4級
アンモニウム塩を溶質とした駆動用電解液には、耐アル
カリ性が充分ではなく、タブ端子の耐蝕性の向上には未
だ不充分であった。
【課題を解決するための手段】
【0014】上述した課題を解決するために本発明者ら
は種々の検討と実験を重ねた結果、陰極箔側に固着され
るタブ端子の少なくとも丸棒部2に、多孔質構造の陽極
酸化皮膜(以下、「多孔質陽極酸化皮膜」という)を形
成する化成液にて陽極酸化皮膜を形成すると、特に第4
級アンモニウム塩を溶質とした駆動用電解液に対して優
れた耐蝕性を付与することができることを見い出した。
【0015】図3に多孔質陽極酸化皮膜7を形成したア
ルミニウム金属5の模式図を示す。多孔質陽極酸化皮膜
7は、薄いバリヤー形の陽極酸化皮膜6の上に厚い多孔
質陽極酸化皮膜層8が形成された形となる。この多孔質
陽極酸化皮膜層8は、バリヤー形の陽極酸化皮膜6より
も緻密な構造であり、耐蝕性に勝るものである。
【0016】さらには、膜厚が数十μm以上の多孔質陽
極酸化皮膜層8が容易に作成できる。これにより耐蝕性
に劣るバリヤー形の陽極酸化皮膜6を保護するものであ
り、膜厚が厚いために強アルカリによる侵蝕を最小限に
抑えることができる。よってアルミニウム金属5まで腐
蝕されることはない。
【0017】本発明においては、タブ端子の丸棒部2の
みばかりでなく、平坦部3にも多孔質陽極酸化皮膜7を
形成してもよい。
【0018】多孔質陽極酸化皮膜7を形成するための化
成に際しては、化成浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を
浸漬すると共に、引出線を陽極とし、化成浴中に対極を
配置し、電流を印加するようにして処理するのが好まし
い。
【0019】多孔質陽極酸化皮膜7を形成する化成液
は、アルミニウムを少量溶解する酸性またはアルカリ性
の電解液のどちらを使用しても良い。
【0020】本発明の酸性の化成液としては、リン酸、
蓚酸、硫酸、クロム酸、マロン酸、クエン酸、ケイ酸な
どが好ましく、1種または混合して使用するのが好まし
い。
【0021】アルカリ性の化成液としては、水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウム、水酸化アンモニウムなどが好
ましく、1種または混合して使用するのが好ましい。
【0022】化成液は、上述したリン酸、蓚酸、硫酸、
クロム酸、マロン酸、クエン酸、ケイ酸、水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、水酸化アンモニウムなどを水、
多価アルコール類およびラクトン類などを1種以上使用
した溶液に溶解し、適宜の濃度に選定することによって
容易に得られる。
【0023】例えば化成液として、蓚酸ではそれを1〜
10重量%程度溶解した水溶液が好ましく、硫酸ではそ
れを5〜35重量%程度溶解した水溶液が好ましい。
【0024】本発明においては、上述した化成液に多孔
質陽極酸化皮膜の成長の促進、制御などのために、酸化
剤などの添加剤を添加しても良い。酸化剤としては硝
酸、硝酸アルカリ、過酸化水素、クロム酸塩、重クロム
酸塩、過マンガン酸カリなどが挙げられる。
【0025】本発明においては、化成液温度や電流密
度、化成時間などの化成条件は適宜に選定することがで
きる。好ましくは液温は10〜50℃程度、電流密度は
5〜30mA/cm2 程度、化成時間は10〜60分程
度が好ましい。
【0026】本発明においては、タブ端子を上述の化成
処理を行なった後に、多孔質陽極酸化皮膜層8の孔を埋
め、より完全にバリヤー形の陽極酸化皮膜6を保護する
ために水蒸気、沸騰水、無機水溶液、有機水溶液のうち
1種以上を使用して多孔質陽極酸化皮膜の封孔処理を行
なっても良い。
【0027】多孔質陽極酸化皮膜8はかなり良い対酸、
対アルカリ性のものであるが、さらに多孔質陽極酸化皮
膜の孔を封孔処理を行ない閉塞させることにより、耐蝕
性が増大するなどの効果を得ることができる。
【0028】上述した封孔方法で多孔質陽極酸化皮膜層
8の孔を閉塞させた場合、水分の存在下で加熱処理する
こととなるので、陽極酸化皮膜であるγ−Al23
γ−Al23 ・H2 Oとなる。これにより、図4に示
すように多孔質陽極酸化皮膜層8が水和して体積が大と
なり皮膜の孔がふさがると共に、さらには多孔質陽極酸
化皮膜層8が水和多孔質陽極酸化皮膜9に変り、不吸水
性となるのである。これにより、耐蝕性が著しく向上す
るのである。
【0029】本発明において、タブ端子は、上述の化成
処理のほか、アルミニウムの丸棒線材を上述の化成液を
使用して化成処理し、その表面に多孔質陽極酸化皮膜を
形成した後に、その一部を押圧することによって平坦部
となし、丸棒部に引出線を溶接するようにして製造する
こともできる。さらには、このタブ端子に対して上述し
た化成処理を再度実施してもよい。
【0030】本発明に係るタブ端子は陰極側に使用する
ばかりではなく、陽極側にも使用することができる。
【0031】本発明においては、タブ端子の丸棒部の多
孔質陽極酸化皮膜の表面に、同多孔質陽極酸化皮膜のさ
らなる耐蝕性の向上やゴム封口体との接着強度の向上を
目的として、シラン系、アルミニウム系、チタン系のカ
ップリング剤を塗布してもよく、その他の樹脂膜を形成
してもよい。
【0032】
【実施例】〈実施例1〉
【0033】図1に示すタブ端子、丸棒部の直径2.0
mm、同長さ6mm、平坦部の幅2.5mm、同厚さ
0.35mm、同長さ15mmを用意した。
【0034】一方、蓚酸3重量%からなる水溶液を液温
25℃に維持し、化成浴とした。この化成浴中にタブ端
子の平坦部と丸棒部を浸漬し、引出線を陽極とし、化成
浴中に対極を配置して電流密度10mA/cm2 で30
分間化成処理した。タブ端子の平坦部と丸棒部には多孔
質陽極酸化皮膜が形成された。
【0035】次に、タブ端子を洗浄した後に、水酸化テ
トラメチルアンモニウム10重量%、γ−ブチロラクト
ン40重量%、水50重量%からなる系の液(85℃)
中にタブ端子の平坦部と丸棒部を200時間浸漬し、タ
ブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶解量は
0.10mg/cm2 であった。 〈実施例2〉
【0036】実施例1の化成浴に代えて、正リン酸0.
1重量%からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴
とした。それ以外は実施例1と同様に化成処理すると共
に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶
解量は0.15mg/cm2であった。 〈実施例3〉
【0037】実施例1の化成浴に代えて、硫酸15重量
%からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴とし
た。それ以外は実施例1と同様に化成処理すると共に、
タブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶解量
は0.25mg/cm2 であった。 〈実施例4〉
【0038】実施例1の化成浴に代えて、クロム酸10
重量%からなる水溶液を液温35℃に維持し、化成浴と
した。それ以外は実施例1と同様に化成処理すると共
に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶
解量は0.10mg/cm2 であった。 〈実施例5〉
【0039】実施例1の化成浴に代えて、硫酸5重量%
および蓚酸2重量%からなる水溶液を液温20℃に維持
し、化成浴とした。それ以外は実施例1と同様に化成処
理すると共に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端
子の皮膜溶解量は0.10mg/cm2 であった。 〈実施例6〉
【0040】実施例1の化成浴に代えて、水酸化ナトリ
ウム0.5重量%からなる水溶液を液温15℃に維持
し、化成浴とした。それ以外は実施例1と同様に化成処
理すると共に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端
子の皮膜溶解量は0.15mg/cm2 であった。 〈実施例7〉
【0041】実施例1の化成浴に代えて、水酸化ナトリ
ウム1重量%および酒石酸ナトリウム0.5重量%から
なる水溶液を液温20℃に維持し、化成浴とした。それ
以外は実施例1と同様に化成処理すると共に、タブ端子
の重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶解量は0.2
5mg/cm2 であった。 〈実施例8〉
【0042】実施例1の化成浴に代えて、水酸化アンモ
ニウム5重量%からなる水溶液を液温20℃に維持し、
化成浴とした。それ以外は実施例1と同様に化成処理す
ると共に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の
皮膜溶解量は0.15mg/cm2 であった。 〈実施例9〉
【0043】実施例1の化成浴に代えて、蓚酸5重量%
からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴とした。
それ以外は実施例1と同様に化成処理した。その後、沸
騰水中にてタブ端子を30分間浸漬して多孔質陽極酸化
皮膜の封孔処理を行なった。このタブ端子の重量変化を
測定したところ、皮膜溶解量は0.08mg/cm2
あった。 〈実施例10〉
【0044】実施例1の化成浴に代えて、蓚酸1重量%
からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴とした。
それ以外は実施例1と同様に化成処理した。その後、水
蒸気中にて10分間タブ端子の多孔質陽極酸化皮膜の封
孔処理を行なった。このタブ端子の重量変化を測定した
ところ、皮膜溶解量は0.05mg/cm2 であった。 〈実施例11〉
【0045】実施例1の化成浴に代えて、硫酸15重量
%からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴とし
た。それ以外は実施例1と同様に化成処理した。その
後、炭酸ナトリウム1重量%からなる水溶液を95℃に
維持し、20分間タブ端子を浸漬して多孔質陽極酸化皮
膜の封孔処理を行なった。このタブ端子の重量変化を測
定したところ、皮膜溶解量は0.15mg/cm2 であ
った。 〈実施例12〉
【0046】実施例1の化成浴に代えて、リン酸0.5
重量%からなる水溶液を液温25℃に維持し、化成浴と
した。それ以外は実施例1と同様に化成処理した。その
後、ケイ酸ナトリウム5重量%からなる沸騰水中に30
分間タブ端子を浸漬して、多孔質陽極酸化皮膜7の封孔
処理を行なった。このタブ端子の重量変化を測定したと
ころ、皮膜溶解量は0.10mg/cm2 であった。 〈実施例13〉
【0047】実施例1の化成浴に代えて、水酸化ナトリ
ウム1重量%からなる水溶液を液温15℃に維持し、化
成浴とした。それ以外は実施例1と同様に化成処理し
た。その後、沸騰水中に30分間タブ端子を浸漬して多
孔質陽極酸化皮膜の封孔処理を行なった。このタブ端子
の重量変化を測定したところ、皮膜溶解量は0.10m
g/cm2 であった。 〈比較例1〉
【0048】実施例1の化成浴に代えて、アジピン酸ア
ンモニウム5重量%の水溶液を液温50℃に維持し、化
成浴とした。それ以外は実施例1と同様に化成処理する
と共に、タブ端子の重量変化を測定した。タブ端子の皮
膜溶解量は2.80mg/cm2 であった。 〈比較例2〉
【0049】実施例1の化成浴に代えて、硼酸8重量%
の水溶液を液温50℃に維持し、化成浴とした。それ以
外は実施例1と同様に化成処理すると共に、タブ端子の
重量変化を測定した。タブ端子の皮膜溶解量は2.95
mg/cm2 であった。
【0050】実施例1乃至13のタブ端子の皮膜溶解量
は0.05〜0.25mg/cm2と著しく少なく、特
に封孔処理を行なった実施例9乃至13の皮膜溶解量
は、0.05mg/cm2 〜0.15mg/cm2 と少
ない。これに対して、比較例1、2の皮膜溶解量は2.
80〜2.95mg/cm2 と大きく、劣化しているこ
とが分かる。
【0051】次に、実施例1乃至13および比較例1、
2により化成処理したタブ端子をそれぞれ陽極箔および
陰極箔に固着し、陽極箔と陰極箔とセパレータ紙を介在
させてコンデンサ素子とした。
【0052】コンデンサ素子にγ−ブチロラクトン75
重量%とο−フタル酸テトラエチルアンモニウム25重
量%からなる駆動用電解液を含浸した。
【0053】アルミニウム製外装ケース内にコンデンサ
素子をブチルゴム封口体と共に組込み、直径12.5m
m、長さ25mm、定格電圧25V、静電容量1000
μFの電解コンデンサそれぞれ20000個試作した。
【0054】これらの電解コンデンサを温度60℃、湿
度95%の雰囲気中で定格電圧を2000時間印加し
た。その後、タブ端子とゴム封口体の透孔との間での電
解液の漏液状態を目視にて検査した。
【0055】検査の結果、実施例1乃至13のタブ端子
を使用した電解コンデンサでの漏液は皆無であった。し
かし、比較例1のタブ端子を使用した電解コンデンサで
は8個が漏液していた。また、比較例2のタブ端子を使
用した電解コンデンサでは10個が漏液していた。
【発明の効果】
【0056】本発明においては、タブ端子の丸棒部に多
孔質陽極酸化皮膜を形成し、好ましくは後に封孔処理を
行なう。これによりタブ端子の丸棒部の駆動用電解液に
対してのアルカリまたは酸への耐蝕性が向上し、電解コ
ンデンサからの駆動用電解液の漏液を防止することがで
きる。
【0057】したがって、信頼性の高い電解コンデンサ
を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】タブ端子を示す模式図。
【図2】バリヤー形の陽極酸化皮膜の模式図(断面
図)。
【図3】本発明に係る多孔質陽極酸化皮膜皮膜の模式図
(断面図)。
【図4】本発明に係る多孔質陽極酸化皮膜皮膜層を封孔
処理した模式図(断面図)。
【符合の説明】
1 タブ端子 2 丸棒部 3 平坦部 4 引出線 5 アルミニウム金属 6 バリヤー形の陽極酸化皮膜層 7 多孔質陽極酸化皮膜 8 多孔質陽極酸化皮膜層 9 水和多孔質陽極酸化皮膜
フロントページの続き (72)発明者 山田 秀美 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナ−株式会社内 (72)発明者 数原 学 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナ−株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タブ端子を固着したアルミニウム陽極箔
    とタブ端子を固着したアルミニウム陰極箔とをセパレー
    タ紙を介在して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液
    を含浸し、該コンデンサ素子をゴム封口体と共に外装ケ
    ース内に組込んだ電解コンデンサにおいて、少なくとも
    該アルミニウム陰極箔に固着された該タブ端子は多孔質
    皮膜構造を形成する水溶液にて化成処理された陽極酸化
    皮膜を有していることを特徴とした電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 タブ端子を固着したアルミニウム陽極箔
    とタブ端子を固着したアルミニウム陰極箔とをセパレー
    タ紙を介在して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液
    を含浸し、該コンデンサ素子をゴム封口体と共に外装ケ
    ース内に組込んだ電解コンデンサにおいて、少なくとも
    該アルミニウム陰極箔に固着された該タブ端子の陽極酸
    化皮膜は多孔質皮膜構造を形成する水溶液にて化成処理
    されており、該多孔質皮膜構造を有する陽極酸化皮膜は
    封孔処理されていることを特徴とした電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 該タブ端子に形成された多孔質構造を有
    する陽極酸化皮膜の封孔処理は水蒸気、沸騰水、無機水
    溶液、有機水溶液のうち1種以上にて行なうことを特徴
    とする請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 アルミニウムの丸棒部と、同アルミニウ
    ムの偏平な平坦部と、該丸棒部に溶接された引出線とか
    らなる電解コンデンサ用タブ端子において、少なくとも
    該丸棒部には多孔質皮膜構造を形成する水溶液で化成処
    理された陽極酸化皮膜が形成されていることを特徴とし
    た電解コンデンサ用タブ端子。
  5. 【請求項5】 アルミニウムの丸棒部と、同アルミニウ
    ムの偏平な平坦部と、該丸棒部に溶接された引出線とか
    らなる電解コンデンサ用タブ端子において、少なくとも
    該丸棒部には多孔質皮膜構造を形成する水溶液で化成処
    理された陽極酸化皮膜が形成され、該タブ端子の多孔質
    皮膜構造を有する陽極酸化皮膜は封孔処理されているこ
    とを特徴とする電解コンデンサ用タブ端子。
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JP2007324253A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nichicon Corp 電解コンデンサ用アルミニウム電極箔の製造方法

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