JPH06132174A - 電解コンデンサ用タブ端子の製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ用タブ端子の製造方法Info
- Publication number
- JPH06132174A JPH06132174A JP4307609A JP30760992A JPH06132174A JP H06132174 A JPH06132174 A JP H06132174A JP 4307609 A JP4307609 A JP 4307609A JP 30760992 A JP30760992 A JP 30760992A JP H06132174 A JPH06132174 A JP H06132174A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tab terminal
- round rod
- electrolytic capacitor
- aluminum
- rod part
- Prior art date
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- Pending
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- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】電解コンデンサからの駆動用電解液の漏液を防
止する。 【構成】電解コンデンサに使用されるタブ端子の丸棒部
を化学研磨することによって平滑面化し、その後に化成
処理を行なう。
止する。 【構成】電解コンデンサに使用されるタブ端子の丸棒部
を化学研磨することによって平滑面化し、その後に化成
処理を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム電解コン
デンサ用タブ端子の製造方法に関するものである。
デンサ用タブ端子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電解コンデンサは、アルミ
ニウム陽極箔とアルミニウム陰極箔とをセパレ−タ紙を
介して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸
し、このコンデンサ素子をゴム封口体と共にアルミニウ
ム製外装ケース内に組込み、外装ケースが封止加工され
ることによって密閉した構造を有する。
ニウム陽極箔とアルミニウム陰極箔とをセパレ−タ紙を
介して巻回したコンデンサ素子に駆動用電解液を含浸
し、このコンデンサ素子をゴム封口体と共にアルミニウ
ム製外装ケース内に組込み、外装ケースが封止加工され
ることによって密閉した構造を有する。
【0003】また、陽極箔および陰極箔のそれぞれには
引出端子としてのタブ端子がカシメやコールドウェルド
法などにより固着され、ゴム封口体の透孔を通じて外部
に引出されている。
引出端子としてのタブ端子がカシメやコールドウェルド
法などにより固着され、ゴム封口体の透孔を通じて外部
に引出されている。
【0004】図1に示すように、タブ端子1はアルミニ
ウムの丸棒部2と、同丸棒部2を偏平に加工した平坦部
3と、丸棒部2に溶接された引出線4とからなる。引出
線4はCP線(銅被覆鋼線)からなり、さらにその表面
には半田メッキや錫メッキが施されることもある。
ウムの丸棒部2と、同丸棒部2を偏平に加工した平坦部
3と、丸棒部2に溶接された引出線4とからなる。引出
線4はCP線(銅被覆鋼線)からなり、さらにその表面
には半田メッキや錫メッキが施されることもある。
【0005】タブ端子1の平坦部3は陽極箔や陰極箔に
固着され、丸棒部2はゴム封口体の透孔と嵌合する。
固着され、丸棒部2はゴム封口体の透孔と嵌合する。
【0006】近年、電解コンデンサに使用される駆動用
電解液はコンデンサの特性を向上させるために、高電導
化のものや高温での使用下において安定性を有するもの
が使用されている。
電解液はコンデンサの特性を向上させるために、高電導
化のものや高温での使用下において安定性を有するもの
が使用されている。
【0007】例えば、γ−ブチロラクトンやエチレング
リコールなどの溶媒中に、O−フタル酸の第4級アンモ
ニウム塩やマレイン酸の第4級アンモニウム塩を溶質と
して溶解したものが駆動用電解液として使用されてい
る。
リコールなどの溶媒中に、O−フタル酸の第4級アンモ
ニウム塩やマレイン酸の第4級アンモニウム塩を溶質と
して溶解したものが駆動用電解液として使用されてい
る。
【0008】このような駆動用電解液は粘度も低く、活
性であり、ゴム封口体とタブ端子の丸棒部との間の微小
な間隙からの漏液が発生し易いものであった。
性であり、ゴム封口体とタブ端子の丸棒部との間の微小
な間隙からの漏液が発生し易いものであった。
【0009】タブ端子に供されるアルミニウム線材はダ
イスを使用してアルミニウム原材から引出される。した
がって、アルミニウム線材の表面の精度は使用されるダ
イスの精度に左右されることになる。
イスを使用してアルミニウム原材から引出される。した
がって、アルミニウム線材の表面の精度は使用されるダ
イスの精度に左右されることになる。
【0010】従来のタブ端子においてはタブ端子の丸棒
部の表面は粗雑であり、平滑ではなかった。その表面を
電子顕微鏡にて観察すると、高さが0.2〜1.0μm
の凹凸が無数にあることが確認された。そのために、ゴ
ム封口体の透孔と丸棒部との間で微小な間隙が生じ、電
解液の漏液が生じ易いものであった。
部の表面は粗雑であり、平滑ではなかった。その表面を
電子顕微鏡にて観察すると、高さが0.2〜1.0μm
の凹凸が無数にあることが確認された。そのために、ゴ
ム封口体の透孔と丸棒部との間で微小な間隙が生じ、電
解液の漏液が生じ易いものであった。
【0011】しかるに、本発明はゴム封口体の透孔内面
とタブ端子の丸棒部との嵌合性能を向上させるために、
タブ端子の丸棒部を化学研磨することによって平滑化し
たものである。
とタブ端子の丸棒部との嵌合性能を向上させるために、
タブ端子の丸棒部を化学研磨することによって平滑化し
たものである。
【0012】本発明においては、タブ端子の丸棒部のみ
を化学研磨するばかりでなく、平坦部をも同時に化学研
磨すると平坦部のバリも除去することができる。
を化学研磨するばかりでなく、平坦部をも同時に化学研
磨すると平坦部のバリも除去することができる。
【0013】化学研磨するに際しては、化学研磨浴中に
タブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬して処理するのが好ま
しい。
タブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬して処理するのが好ま
しい。
【0014】化学研磨液としては、(1)NaOH、N
aNO2 、NaNO3 、Na3 PO4 、H2 Oからなる
溶液(Alupol法)、(2)H3 PO4 、H2 SO
4 、HNO3 、H2 BO3 からなる溶液(Alupol
法)、(3)H3 PO4 、HNO3 、H2 Oからなる溶
液(アルコア法)などを例示することができる。
aNO2 、NaNO3 、Na3 PO4 、H2 Oからなる
溶液(Alupol法)、(2)H3 PO4 、H2 SO
4 、HNO3 、H2 BO3 からなる溶液(Alupol
法)、(3)H3 PO4 、HNO3 、H2 Oからなる溶
液(アルコア法)などを例示することができる。
【0015】また、液温度や処理時間などの化学研磨条
件は適宜に選択することができる。
件は適宜に選択することができる。
【0016】本発明においては、このタブ端子のアルミ
ニウム表面に化成処理を施すことによってアルミニウム
陽極酸化皮膜を形成することができる。
ニウム表面に化成処理を施すことによってアルミニウム
陽極酸化皮膜を形成することができる。
【0017】この酸化皮膜は駆動用電解液に対するタブ
端子の耐蝕性を向上させることができるので好ましいも
のである。
端子の耐蝕性を向上させることができるので好ましいも
のである。
【0018】例えば、この陽極酸化処理に際しては、化
成浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬し、引出線を
陽極とし、化成浴中に対極を配置し、直流電圧を印加し
て処理するのが好ましい。
成浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬し、引出線を
陽極とし、化成浴中に対極を配置し、直流電圧を印加し
て処理するのが好ましい。
【0019】化成液としては硼酸系水溶液、リン酸系水
溶液、アジピン酸系水溶液、フタル酸系水溶液や、エチ
レングリコールなどを用いた非水系化成液を例示するこ
とができる。
溶液、アジピン酸系水溶液、フタル酸系水溶液や、エチ
レングリコールなどを用いた非水系化成液を例示するこ
とができる。
【0020】また、液温度や印加電圧、電流密度、電圧
印加時間などの化成条件は適宜に選定することができ
る。
印加時間などの化成条件は適宜に選定することができ
る。
【実施例】〈実施例1〉
【0021】図1に示すタブ端子、丸棒部の直径2.0
mm、同長さ6mm、平坦部の幅2.5mm、同厚さ
0.35mm、同長さ15mmを用意した。丸棒部の表
面には高さ0.2〜1.0μmの凹凸が数多くあった。
mm、同長さ6mm、平坦部の幅2.5mm、同厚さ
0.35mm、同長さ15mmを用意した。丸棒部の表
面には高さ0.2〜1.0μmの凹凸が数多くあった。
【0022】一方、リン酸80.5重量%、硝酸3.5
重量%からなる水溶液を液温90±2℃に維持して研磨
浴とし、この研磨浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を1
80秒間浸漬しタブ端子を化学研磨した。
重量%からなる水溶液を液温90±2℃に維持して研磨
浴とし、この研磨浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を1
80秒間浸漬しタブ端子を化学研磨した。
【0023】化学研磨後に、水洗した。さらに、硼酸3
重量%の水溶液、液温85±1℃にて洗浄した。次い
で、純水にて洗浄し、乾燥した。このタブ端子の表面を
観察したところ、表面の凹凸の高さは0.01〜0.0
3μmとなり、平滑化された。
重量%の水溶液、液温85±1℃にて洗浄した。次い
で、純水にて洗浄し、乾燥した。このタブ端子の表面を
観察したところ、表面の凹凸の高さは0.01〜0.0
3μmとなり、平滑化された。
【0024】次に、3wt%のアジピン酸アンモニウム
水溶液を液温85±1℃に維持し、化成浴とした。この
化成浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬し、引出線
を陽極とし、化成浴中に対極を配置し、150±1Vの
直流電圧を50分間印加した。
水溶液を液温85±1℃に維持し、化成浴とした。この
化成浴中にタブ端子の平坦部と丸棒部を浸漬し、引出線
を陽極とし、化成浴中に対極を配置し、150±1Vの
直流電圧を50分間印加した。
【0025】陽極酸化処理した後に水洗した。このよう
にして平坦部および丸棒部にアルミニウム酸化皮膜を形
成したタブ端子を陽極箔および陰極箔に固着し、陽極箔
と陰極箔とセパレータ紙を介在させてコンデンサ素子と
した。
にして平坦部および丸棒部にアルミニウム酸化皮膜を形
成したタブ端子を陽極箔および陰極箔に固着し、陽極箔
と陰極箔とセパレータ紙を介在させてコンデンサ素子と
した。
【0026】なお、化成後のタブ端子の丸棒部の表面を
観察したところ、表面の凹凸の高さは0.01μm〜
0.03μmであった。
観察したところ、表面の凹凸の高さは0.01μm〜
0.03μmであった。
【0027】コンデンサ素子にγ−ブチロラクトン75
重量%とマレイン酸テトラエチルアンモニウム25重量
%からなる駆動用電解液を含浸した。
重量%とマレイン酸テトラエチルアンモニウム25重量
%からなる駆動用電解液を含浸した。
【0028】アルミニウム製外装ケース内にコンデンサ
素子をブチルゴム封口体と共に組込み、直径12.5m
m、長さ25mm、定格電圧25V、静電容量1000
μFの電解コンデンサ20000個を試作した。
素子をブチルゴム封口体と共に組込み、直径12.5m
m、長さ25mm、定格電圧25V、静電容量1000
μFの電解コンデンサ20000個を試作した。
【0029】これら電解コンデンサを温度60℃、10
-2Torrの真空下に200時間曝露した。
-2Torrの真空下に200時間曝露した。
【0030】タブ端子とゴム封口体の透孔との間での電
解液の漏液状態を目視にて検査したところ、皆無であっ
た。 〈実施例2〉
解液の漏液状態を目視にて検査したところ、皆無であっ
た。 〈実施例2〉
【0031】陽極箔に固着されるタブ端子には実施例1
と同様に化成処理により酸化皮膜が形成されたものを使
用し、陰極箔に固着されるタブ端子には化成処理がなさ
れていないものを使用した以外は実施例1と同様の電解
コンデンサを20000個試作した。
と同様に化成処理により酸化皮膜が形成されたものを使
用し、陰極箔に固着されるタブ端子には化成処理がなさ
れていないものを使用した以外は実施例1と同様の電解
コンデンサを20000個試作した。
【0032】実施例1と同様の試験をしたところ、電解
液の漏液は皆無であった。 〈比較例〉
液の漏液は皆無であった。 〈比較例〉
【0033】本発明のように化学研磨を行なわないタブ
端子を用い、実施例1と同様の電解コンデンサを200
00個試作した。
端子を用い、実施例1と同様の電解コンデンサを200
00個試作した。
【0034】実施例1と同様の試験をしたところ、電解
液の漏液が認められた電解コンデンサは12個であっ
た。
液の漏液が認められた電解コンデンサは12個であっ
た。
【0035】本発明においては、タブ端子の丸棒部を化
学研磨するようにしたので丸棒部が平滑面化され、ゴム
封口体の透孔内壁面のと嵌合性が向上し、内部の駆動用
電解液の漏液を防止することができる。
学研磨するようにしたので丸棒部が平滑面化され、ゴム
封口体の透孔内壁面のと嵌合性が向上し、内部の駆動用
電解液の漏液を防止することができる。
【0036】したがって、信頼性の高い電解コンデンサ
を提供することができるものである。
を提供することができるものである。
【図1】タブ端子を示す模式図。
1 タブ端子 2 丸棒部 3 平坦部 4 引出線
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウムの丸棒部と、同アルミニウ
ムの偏平な平坦部と、該丸棒部に溶接された引出線とか
らなる電解コンデンサ用タブ端子の該平坦部と該丸棒部
を化学研磨浴中に浸漬し、化学研磨を行なった後に、該
平坦部と該丸棒部を化成浴中に浸漬し、化成処理を行な
うことを特徴とした電解コンデンサ用タブ端子の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4307609A JPH06132174A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 電解コンデンサ用タブ端子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4307609A JPH06132174A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 電解コンデンサ用タブ端子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06132174A true JPH06132174A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=17971101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4307609A Pending JPH06132174A (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 電解コンデンサ用タブ端子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06132174A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284174A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-12 | Nippon Chemicon Corp | 固体電解コンデンサとその製造方法 |
-
1992
- 1992-10-21 JP JP4307609A patent/JPH06132174A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284174A (ja) * | 2000-03-30 | 2001-10-12 | Nippon Chemicon Corp | 固体電解コンデンサとその製造方法 |
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