JP2007051233A - 帯電防止性及び透明性を有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い透明性及び帯電防止性を有するとともに、高い耐摩耗性又は耐擦傷性を有し、摺動性部材に適した熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 厚み2mmにおける全光線透過率が70%以上である透明性樹脂(A)、帯電防止性樹脂(B)、及び摺動性充填剤(C)で熱可塑性樹脂組成物を構成する。前記透明性樹脂(A)は、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)及び/又はポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)であってもよい。前記帯電防止性樹脂(B)は、ポリエーテルエステルアミドであってもよい。前記摺動性充填剤(C)は、シリコーン系化合物で構成された粒子、例えば、シリコーンゴム粒子、及びシリコーンゴム粒子の表面がポリオルガノシロキサンで被覆されたシリコーン複合粒子から選択された少なくとも一種の粒子であってもよい。この組成物は、さらに、酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)を含有していてもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、帯電防止性及び透明性を有するとともに、パチンコ機やピンボールゲーム機の盤面やカバー、電子部品用トレーなどの摺動性部材として有用な熱可塑性樹脂組成物及び成形品に関する。
電子部品用トレーや、遊戯機(パチンコ機など)の部品は、内部の電子部品の存在確認や、パチンコ機内部での作業性などの点から、透明で外部から視認できる必要がある。また、これらのトレーや部品は、搬送による内部の電子部品との摩擦や、小動体(パチンコ玉)の移動や衝突に起因する摩擦により、プラスチック材料に摩耗が生じる。さらに、これらの用途では、集積回路(IC)が存在するため、静電気障害(ICの誤動作など)を防止する必要がある。すなわち、これらの用途に用いられるプラスチック材料には、透明性だけでなく、摺動性(耐摩耗性)や帯電防止性も要求される。
このような用途に用いられるプラスチック材料に関して、特開2002−52239号公報(特許文献1)には、屈折率が1.51〜1.54、表面抵抗5×1013Ω以下、化合物吸水前後の全光線透過率の低下率が25%以下の熱可塑性樹脂組成物を用いて成形された部材を有する室内ゲーム機が提案されている。この文献には、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂と、ABS樹脂などのゴムグラフト共重合体と、AS樹脂やMS樹脂などのスチレン系樹脂と、帯電防止性熱可塑性エラストマーと、酸又はエポキシ変性樹脂とを組み合わせた熱可塑性樹脂組成物が記載されている。しかし、この熱可塑性樹脂組成物では、摺動性が充分でなく、摺動性部材として用いると摩耗が発生する。
特開2000−191877号公報(特許文献2)には、難燃性や帯電防止性を要求される各種オフィス・オートメーション(OA)機器部材のプラスチック材料として、(A)ゴム強化スチレン系樹脂70〜99重量%と、(B)体積固有抵抗値1012Ωcm以下を示す重合体1〜30重量%からなる(イ)樹脂組成物100重量部に対して(C)有機リン化合物1〜20重量部、(D)シリコーン化合物0.01〜5重量部を配合した難燃性熱可塑性樹脂組成物が提案されている。しかし、この組成物では、透明性が低く、耐摩耗性も充分でない。
特開2002−52239号公報(請求項1〜3、実施例) 特開2000−191877号公報(請求項1、段落番号[0078]、実施例)
従って、本発明の目的は、高い透明性及び帯電防止性を有するとともに、高い耐摩耗性又は耐擦傷性を有する熱可塑性樹脂組成物及びその用途を提供することにある。
本発明の他の目的は、高い透明性及び帯電防止性を有するとともに、耐衝撃性などの機械的特性に優れた熱可塑性樹脂組成物及びその用途を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、透明性樹脂と帯電防止性樹脂と摺動性充填剤とを組み合わせると、高い透明性及び帯電防止性を有するとともに、高い耐摩耗性又は耐擦傷性を有し、摺動性部材に適した熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、厚み2mmにおける全光線透過率が70%以上である透明性樹脂(A)、帯電防止性樹脂(B)、及び摺動性充填剤(C)で構成されている。この組成物は、厚み2mmにおける全光線透過率が65%以上であってもよい。前記透明性樹脂(A)は、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)及び/又はポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)であってもよく、特に、(メタ)アクリル酸アルキル単位を含むゴム変性スチレン系樹脂及びポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルで構成され、かつ両者の割合(重量比)が、前者/後者=99.9/0.1〜50/50程度であってもよい。前記ゴム変性スチレン系樹脂(A1)は、メタクリル酸メチル単位を含むゴム変性スチレン系樹脂であってもよく、前記ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)は、少なくともメタクリル酸メチル単位を含む重合体であってもよい。前記帯電防止性樹脂(B)は、ポリエーテルエステルアミドであってもよい。前記摺動性充填剤(C)は、シリコーン系化合物で構成された粒子、例えば、シリコーンゴム粒子、及びシリコーンゴム粒子の表面がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆されたシリコーン複合粒子から選択された少なくとも一種の粒子であってもよい。前記シリコーンゴム粒子は、体積平均粒径3〜100μmのシリコーンゴム粒子であってもよく、前記シリコーン複合粒子が、体積平均粒径1〜60μmであり、かつシリコーンゴム粒子の表面がポリジメチルシルセスキオキサンで被覆されたシリコーン複合粒子である。摺動性充填剤(C)の割合(重量比)は、透明性樹脂(A)100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部程度である。ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)と摺動性充填剤(C)との割合(重量比)は、前者/後者=100/1〜1/1程度である。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、さらに、酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)を含有していてもよい。酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)のビニル成分は、芳香族ビニル単位及び(メタ)アクリル酸アルキル単位で構成され、かつ両者の割合(モル比)が、芳香族ビニル単位/(メタ)アクリル酸アルキル単位=1/3〜1/5程度であってもよい。酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)の重量平均分子量は40,000〜80,000程度である。この組成物は、表面固有抵抗値が1012Ω以下程度であってもよい。
本発明には、前記組成物で形成された成形品も含まれる。また、本発明には、前記組成物で形成された摺動性部材も含まれる。
本発明では、透明性樹脂と帯電防止性樹脂と摺動性充填剤とが組み合わされているため、このような熱可塑性樹脂組成物は、高い透明性及び帯電防止性を有するとともに、高い耐摩耗性又は耐擦傷性を有している。さらに、この熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃性などの機械的特性も高い。このような熱可塑性樹脂組成物は、パチンコ機やピンボールゲーム機の盤面やカバー、電子部品用トレーなどの摺動性部材に適している。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、透明性樹脂(A)、帯電防止性樹脂(B)、及び摺動性充填剤(C)で構成されている。
[透明性樹脂(A)]
本発明における透明性樹脂(A)は、厚み2mmにおける全光線透過率が70%以上(例えば、70〜100%)であり、好ましくは75%以上(例えば、75〜99.9%程度)、さらに好ましくは80%以上(例えば、80〜99.5%程度)である。また、透明性樹脂のヘーズは30%以下であり、好ましくは25%以下、さらに好ましくは20%以下である。
透明性樹脂としては、前記範囲の全光線透過率を有する樹脂であれば、特に限定されず、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系重合体などの付加重合系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、セルロース誘導体などが挙げられる。これらの透明性樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの透明性樹脂のうち、透明性や、耐摩耗性、耐衝撃性などの機械的特性の観点から、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)が好ましい。
本発明では、透明性と耐衝撃性などの機械的特性を両立できる点から、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)とポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)とを組み合わせて用いるのが特に好ましい。
ゴム変性(含有)スチレン系樹脂(A1)は、共重合(グラフト重合、ブロック重合など)などにより、スチレン系樹脂で構成されたマトリックス中にゴム状重合体(ゴム成分)が粒子状に分散した重合体であってもよい。このような重合体は、通常、ゴム状重合体(ゴム状粒子)の存在下、少なくとも芳香族ビニル単量体を、慣用の方法(塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、乳化重合など)で重合することにより、グラフト共重合体(ゴムグラフトスチレン系重合体)として得ることができる。
スチレン系樹脂は、芳香族ビニル単位を主構成単位として含む単独又は共重合体である。スチレン系樹脂を形成するための芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、アルキル置換スチレン(例えば、ビニルトルエン、ビニルキシレン、p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなど)、ハロゲン置換スチレン(例えば、クロロスチレン、ブロモスチレンなど)、α位にアルキル基が置換したα−アルキル置換スチレン(例えば、α−メチルスチレンなど)などが例示できる。これらの芳香族ビニル単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの単量体のうち、通常、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど、特にスチレンが使用される。
前記芳香族ビニル単量体は、共重合可能な単量体(共重合性単量体)と組み合わせて使用してもよい。共重合性単量体としては、例えば、不飽和多価カルボン酸又はその酸無水物(例えば、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸又はその酸無水物など)、イミド系単量体[例えば、マレイミド、N−アルキルマレイミド(例えば、N−C1-4アルキルマレイミド等)、N−シクロアルキルマレイミド(例えば、N−シクロヘキシルマレイミドなど)、N−アリールマレイミド(例えば、N−フェニルマレイミドなど)などのN−置換マレイミド]、アクリル系単量体[例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2-4アルキルエステルなど]、シアン化ビニル系単量体((メタ)アクリロニトリルなど)などが例示できる。
これらの共重合性単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの共重合性単量体のうち、(メタ)アクリル酸メチルなどのアクリル系単量体や、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体が好ましい。さらに、透明性の観点から、少なくともメタクリル酸メチルを含む単量体、特に、透明性と機械的特性とを両立できる観点から、メタクリル酸メチルとアクリロニトリルとの組み合わせが好ましい。全単量体中の共重合可能な単量体の使用量は、通常、1〜50重量%、好ましくは3〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%程度の範囲から選択できる。
マトリックス樹脂であるスチレン系樹脂の重量平均分子量は、例えば、10,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜500,000、さらに好ましくは100,000〜500,000程度である。
ゴム状重合体としては、例えば、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シス型又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソブチレン−ブタジエン系共重合ゴムなど]、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリルゴム(ポリアクリル酸C2-8アルキルエステルを主成分とする共重合エラストマーなど)、エチレン−α−オレフィン系共重合体[エチレン−プロピレンゴム(EPR)など]、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体[エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)など]、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、水添ジエン系ゴム(水素化スチレン−ブタジエン共重合体、水素化ブタジエン系重合体など)などが挙げられる。なお、これらのゴム状重合体において、共重合体はランダム又はブロック共重合体であってもよく、ブロック共重合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロック型の構造を有する共重合体等が含まれる。これらのゴム状重合体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましいゴム成分は、共役1,3−ジエン又はその誘導体の重合体、特にポリブタジエン(ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体などのジエン系ゴムである。
ゴム変性スチレン系樹脂において、ゴム成分の含有量は、1〜60重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜30重量%(特に10〜30重量%)程度である。ゴム成分の含有量が少なすぎると、耐衝撃性の改良効果が充分でなく、ゴム成分の含有量が多すぎると、剛性が低下する。
スチレン系樹脂で構成されたマトリックス中に分散するゴム状重合体の形態は、特に限定されず、サラミ構造、コア/シェル構造、オニオン構造などであってもよい。
分散相を構成するゴム状重合体の粒子径は、透明性の観点から、例えば、重量平均粒径100〜3000nm、好ましくは120〜2000nm、さらに好ましくは150〜1000nm(特に150〜500nm)程度の範囲から選択できる。また、ゴム状重合体のグラフト率は、5〜150%、好ましくは10〜150%程度である。
透明なゴム変性スチレン系樹脂としては、例えば、メタクリル酸メチル変性HIPS(透明HIPS)、メタクリル酸メチル変性ABS樹脂(透明ABS又はMABS樹脂)、α−メチルスチレン変性ABS樹脂、イミド変性ABS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体(MBS樹脂)、AXS樹脂、メタクリル酸メチル変性AXS樹脂などのゴム含有スチレン系樹脂が挙げられる。ここで、AXS樹脂とは、ゴム成分X(アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)にアクリロニトリルAとスチレンSとがグラフト重合した樹脂を指し、具体的には、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン・プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES樹脂)などである。これらのゴム変性スチレン系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのゴム変性スチレン系樹脂のうち、透明性の点から、メタクリル酸メチル単位を含む樹脂(透明ABS樹脂、MBS樹脂、メタクリル酸メチル変性AAS樹脂など)が好ましく、透明性と機械的特性を両立できる点から、特に、透明ABS樹脂が好ましい。
ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)において、(メタ)アクリル酸アルキルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1-10アルキルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの(メタ)アクリル酸アルキルのうち、透明性及び機械的強度の点から、メタクリル酸メチルが好ましい。すなわち、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、少なくともメタクリル酸メチル単位を含む重合体(例えば、メタクリル酸メチル単位を全単量体中50モル%以上、好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上含む重合体)、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)が好ましい。
本発明では、透明性と機械的強度とを両立させる観点から、前記ゴム変性スチレン系樹脂(A1)とポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)とを組み合わせて用いるのが好ましい。両者の割合(重量比)は、例えば、前者/後者=99.9/0.1〜50/50、好ましくは99.5/0.5〜60/40、さらに好ましくは99/1〜70/30(特に98/2〜80/20)程度である。
[帯電防止性樹脂(B)]
帯電防止性樹脂(B)としては、高分子量(例えば、数平均分子量1000以上)の帯電防止剤であればよく、特に制限されないが、例えば、オレフィン系ブロック及び/又はポリアミド系ブロックと、親水性ブロックとのブロック共重合体などが挙げられる。
前記オレフィン系ブロックを構成するオレフィン系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのC2-6オレフィンが例示できる。これらのオレフィンのうち、エチレン及びプロピレンから選択された少なくとも一種が好ましく、特に、少なくともプロピレンを含むのが好ましい。オレフィン系単量体のうち、プロピレンの割合は80モル%以上(特に90モル%以上)が好ましい。ポリオレフィンブロックにおいて、オレフィン系単量体(C2-6オレフィン、特にエチレン及び/又はプロピレン)の含有量は、80モル%以上(特に90モル%以上)程度である。ポリオレフィンブロックの数平均分子量は、2000〜50000、好ましくは3000〜40000、さらに好ましくは5000〜30000程度である。
前記ポリアミド系ブロックは、ジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミンなどのC4-20脂肪族ジアミンなど)とジカルボン酸(例えば、アジピン酸やセバシン酸、ドデカン二酸などのC4-20脂肪族ジカルボン酸など)との縮合によって得られるブロック、アミノカルボン酸(例えば、6−アミノヘキサン酸や12−アミノドデカン酸などのC4-20アミノカルボン酸など)の縮合によって得られるブロック、ラクタム(カプロラクタムなどのC4-20ラクタムなど)の開環重合によって得られるブロック、これらの成分から得られる共重合ブロックのいずれであってもよい。ポリアミド系ブロックは、通常、アルキレン鎖を有しており、アルキレン鎖の炭素数は、例えば、6〜18個、好ましくは6〜16個、さらに好ましくは6〜12個程度である。ポリアミド系ブロックは、例えば、6−アミノヘキサン酸や12−アミノドデカン酸などのC6-12アミノカルボン酸の縮合によって得られたアルキレン骨格を有するポリアミドブロックであってもよい。ポリアミド系ブロックの割合は、全ブロック共重合体中、例えば、20〜70重量%、好ましくは25〜50重量%程度である。
親水性ブロックとしては、例えば、ポリエーテル系ポリマー(又はノニオン性ポリマー)、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマーなどが例示できる。親水性ブロックを構成する親水性単量体としては、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのC2-6アルキレンオキシド)、特にエチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのC2-4アルキレンオキシドなどが好ましい。好ましい親水性ブロックとしては、ポリアルキレンオキシド(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドなどのポリC2-4アルキレンオキシド)が好ましい。ポリアルキレンオキシドの重合度は2〜300(例えば、5〜200)、好ましくは10〜150、さらに好ましくは10〜100(例えば、20〜80)程度である。
前記オレフィン系ブロックと、親水性ブロックとは、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合、イミド結合などを介して結合されている。これらの結合は、例えば、ポリオレフィンを変性剤で変性した後、親水性ブロックを導入することにより形成できる。例えば、ポリオレフィンを変性剤で変性して活性水素原子を導入した後、アルキレンオキシドなどの親水性単量体を付加重合することによって導入される。このような変性剤としては、例えば、不飽和カルボン酸又はその無水物((無水)マレイン酸など)、ラクタム又はアミノカルボン酸(カプロラクタムなど)、酸素又はオゾン、ヒドロキシルアミン(2−アミノエタノールなど)、ジアミン(エチレンジアミンなど)、あるいはこれらの混合物などが例示できる。このようにして得られる帯電防止性樹脂は、例えば、三洋化成工業(株)から商品名「ペレスタット300」として入手できる。
前記ポリアミドブロックと、親水性ブロックとは、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合、イミド結合などを介して結合されている。これらの結合は、例えば、両末端に官能基を有するポリアミドとポリエーテル系ポリマーとをグリシジルエーテル化合物(例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテルなど)などで結合することによって形成できる。このようにして得られる帯電防止性樹脂は、例えば、チバスペシャルティケミカルズ(株)から商品名「イルガスタットP16」「イルガスタットP18」として、三洋化成工業(株)から商品名「ペレスタットNC6321」「ペレスタットNC7530」として入手できる。
帯電防止性樹脂(B)の数平均分子量は、1000以上(例えば、1000〜100000)、好ましくは2000〜60000、さらに好ましくは2000〜50000(特に3000〜20000)程度である。
これらの帯電防止性樹脂の中でも、ポリアミド系ブロックと親水系ブロックとのブロック共重合体、特に、ポリエーテルエステルアミドが好ましい。なかでも、ビスフェノールAなどのビスフェノール骨格を有するポリエーテルエステルアミドが好ましく、例えば、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドとポリエチレンオキサイドとを、ビスフェノールAグリシジルエーテルで結合することによって形成されるポリエーテルエステルアミドなどが挙げられる。
このような帯電防止性樹脂(B)は、単独でも高い帯電防止性を有しているが、さらに金属塩類と組み合わせて用いてもよい。金属塩類と帯電防止性樹脂(B)とを組み合わせると、金属塩類から解離した金属イオンが、帯電防止性樹脂の親水性ブロックに対して作用してイオン伝導性を発現することにより、帯電防止性樹脂の持続性などをさらに向上できる。
金属塩類としては、通常、アルカリ金属塩類、アルカリ土類金属塩類が使用され、例えば、過塩素酸アルカリ金属塩(過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウムなど)、過塩素酸アルカリ土類金属塩(過塩素酸マグネシウムなど)、トリフルオロメタンスルホン酸アルカリ金属塩(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸ナトリウムなど)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドナトリウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリウムなど]、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドのアルカリ金属塩[トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドナトリウム]などが挙げられる。これらの金属塩類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの金属塩類の中でも、リチウム塩類、特に、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドリチウムなどのフッ素原子及びスルホニル基又はスルホン酸基を有するリチウム金属塩が好ましい。
金属塩類の割合は、帯電防止性樹脂100重量部に対して、例えば、0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.01〜10重量部程度である。
帯電防止性樹脂と金属塩類とを組み合わせたイオン伝導性帯電防止性樹脂は、例えば、三光化学工業(株)から商品名「サンコノール(登録商標)TBX−65」「サンコノールTBX−35」として入手できる。
帯電防止性樹脂(B)の割合は、透明性樹脂(A)100重量部に対して、例えば、1〜50重量部、好ましくは3〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部(特に10〜30重量部)程度である。イオン伝導性帯電防止性樹脂の場合は、帯電防止性樹脂及び金属塩類の合計量が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、例えば、1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部程度であってもよい。
[摺動性充填剤(C)]
摺動性充填剤(C)は、例えば、摺動性又は滑性を有する化合物(例えば、架橋又は未架橋ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンオイルなどのシリコーン系化合物、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、シリカ、タルク、マイカなどの鉱物系化合物など)で構成された充填剤であれば、特に限定されない。摺動性充填剤の形状は繊維状であっても、非繊維状であってもよいが、摺動性などの点から、粒子状が好ましい。粒子状摺動性充填剤の体積平均粒径は、例えば、1〜100μm、好ましくは2〜80μm、さらに好ましくは3〜50μm程度である。これらの摺動性充填剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの摺動性充填剤のうち、シリコーン系化合物で構成された粒子が好ましい。シリコーン系化合物としては、ポリオルガノシロキサンを含む化合物が挙げられる。ポリオルガノシロキサンは、Si−O結合(シロキサン結合)を有する直鎖状、分岐鎖状又は網目状の化合物であって、式:RaSiO(4-a)/2で表される単位で構成されている。
前記式において、Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのC1-10アルキル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などのハロゲン化C1-10アルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基などのC2-10アルケニル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基などのC6-20アリール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3-10シクロアルキル基、ベンジル基、フェネチル基などのC6-12アリール−C1-4アルキル基などが挙げられる。好ましいRは、メチル基、フェニル基、アルケニル基(ビニル基など)、フルオロC1-6アルキル基である。係数aは0〜3の数である。
ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサンなどのポリジアルキルシロキサン(好ましくはポリジC1-10アルキルシロキサン)、ポリメチルビニルシロキサンなどのポリアルキルアルケニルシロキサン(好ましくはポリC1-10アルキルC2-10アルケニルシロキサン)、ポリメチルフェニルシロキサンなどのポリアルキルアリールシロキサン(好ましくはポリC1-10アルキルC6-20アリールシロキサン)、ポリジフェニルシロキサンなどのポリジアリールシロキサン(好ましくはポリジC6-20アリールシロキサン)、前記ポリオルガノシロキサン単位で構成された共重合体[ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン−メチルフェニルシロキサン共重合体など]などが例示できる。
また、シリコーン系化合物は、その摺動性を失わない程度に、分子末端や主鎖に、エポキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基又は置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)、エーテル基、(メタ)アクリロイル基などの置換基を有するポリオルガノシロキサンであってもよい。また、シリコーン系化合物の両末端は、例えば、トリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、シラノール基、トリC1-2アルコキシシリル基などであってもよい。
シリコーン系化合物には、具体的には、シリコーンゴム、シリコーン樹脂が含まれる。シリコーンゴムは、高重合度の直鎖状重合体を加硫して得られる化合物であり、通常、直鎖状であるが、一部分岐構造を有していてもよく、分岐鎖状であってもよい。シリコーンゴムとしては、例えば、メチルシリコーンゴム、ビニルシリコーンゴム、フェニルシリコーンゴム、フェニルビニルシリコーンゴム、フッ化シリコーンゴムなどが例示できる。
シリコーン樹脂は、架橋された三次元構造を有し、前記ポリオルガノシロキサンのうち、分岐状又は網目状構造の化合物、すなわち、ポリオルガノシルセスキオキサン(ポリジメチルシルセスキオキサンなどのポリジC1-10アルキルシルセスキオキサン、ポリメチルフェニルシルセスキオキサンなどのポリC1-10アルキルC6-20アリールシルセスキオキサン、ポリジフェニルシルセスキオキサンなどのポリジC6-20アリールシルセスキオキサンなど)で構成された樹脂などが挙げられる。シリコーン樹脂としては、具体的には、シリコーンワニス、シリコーン変性ワニス(アルキド変性体、ポリエステル変性体、エポキシ変性体、アクリル変性体、ウレタン変性体など)、無機充填剤を含有するシリコーンモールディングコンパウドなどが例示できる。
これらのシリコーン系化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。シリコーン系化合物で構成された粒子としては、少なくとも表面がシリコーンゴム及び/又はシリコーン樹脂で構成された粒子が好ましく、例えば、シリコーンゴムで構成された粒子(シリコーンゴム粒子)、シリコーン樹脂で構成された粒子、シリコーンゴムとシリコーン樹脂とで構成されたシリコーン複合粒子などが挙げられる。
シリコーンゴム粒子の体積平均粒径は、例えば、3〜100μm、好ましくは4〜80μm、さらに好ましくは5〜70μm(特に5〜50μm)程度である。粒径がこの範囲にあると、透明性と摺動性とを両立できる。粒子の形状は、特に制限されないが、例えば、球状、楕円体状、多角体状、角柱状、円柱状、棒状、不定形状などであってもよく、通常、球状である。シリコーンゴム粒子としては、信越化学工業(株)から商品名「KMP−597」「KMP−598」「KMP−594」「KMP−595」「X52−875」、東レ(株)から「E600」「E601」などとして入手できる。
シリコーン樹脂粒子の体積平均粒径は、例えば、3〜100μm、好ましくは4〜80μm、さらに好ましくは5〜70μm(特に5〜50μm)程度である。粒径がこの範囲にあると、透明性と摺動性とを両立できる。粒子の形状は、シリコーンゴム粒子と同様である。シリコーン樹脂粒子としては、信越化学工業(株)から商品名「KMP−590」「KMP−701」「X52−1621」、東レ(株)から「DC4−7081」などとして入手できる。
シリコーン複合粒子は、特に、摺動性を向上でき、かつ組成物中での二次凝集を抑制できる点から、シリコーンゴム粒子の表面が、シリコーン樹脂(ポリジメチルシルセスキオキサン)で被覆されたシリコーン複合粒子が好ましい。シリコーン複合粒子の体積平均粒径は、例えば、1〜60μm、好ましくは2〜50μm、さらに好ましくは3〜40μm(特に4〜35μm)程度である。粒径がこの範囲にあると、透明性と摺動性とを両立できる。シリコーン複合粒子において、シリコーンゴム成分と、シリコーン樹脂成分との割合(重量比)は、例えば、シリコーンゴム成分/シリコーン樹脂成分=99/1〜1/99、好ましくは95/5〜20/80、さらに好ましくは90/10〜50/50程度である。粒子の形状は、シリコーンゴム粒子と同様である。シリコーン複合粒子としては、信越化学工業(株)から商品名「KMP−600」「KMP−601」「KMP−602」「KMP−605」などとして入手できる。
これらの粒子のうち、耐衝撃性などの機械的特性の点から、シリコーンゴム粒子(特に体積平均粒径3〜100μmのシリコーンゴム粒子)、シリコーン複合粒子が好ましく、さらに、組成物中での二次凝集が抑制できる点、摺動性又は耐摩耗性と、耐衝撃性や耐熱性などの機械的特性とを両立できる点などから、シリコーン複合粒子が特に好ましい。
摺動性充填剤(C)の割合は、例えば、透明性樹脂(A)100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜8重量部、さらに好ましくは0.5〜7重量部(特に0.7〜5重量部)程度である。
透明性樹脂(A)が、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)及びポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)で構成されている場合、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)と摺動性充填剤(C)との割合(重量比)は、例えば、前者/後者=100/1〜1/1、好ましくは50/1〜2/1、さらに好ましくは30/1〜3/1(特に20/1〜5/1)程度である。
[酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)]
酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)において、ビニル成分を構成するためのビニル系単量体としては、透明樹脂(A)の項で例示された芳香族ビニル単量体及びこの芳香族ビニル単量体と共重合可能な単量体の他、オレフィン系単量体(例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのC2-6オレフィンなど)などが挙げられる。これらのビニル系単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのビニル系単量体のうち、他の成分の相溶性を向上させる点から、スチレンなどの芳香族ビニル単量体、メタクリル酸メチルなどのアクリル系単量体、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル系単量体が好ましく、芳香族ビニル(特にスチレン)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル(特にメタクリル酸メチル)の組み合わせが好ましい。
ビニル系重合体における変性体は、共重合、末端や側鎖の変性などにより、酸又はエポキシ基を導入した変性体であってもよい。例えば、酸変性体の場合には、ビニル系重合体は、グラフト共重合などにより変性されていてもよく、変性剤となる共重合性単量体としては、カルボキシル基を有する単量体(例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの脂肪族ジカルボン酸など)、酸無水物基を有する単量体(例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの脂肪族ジカルボン酸無水物、無水フタル酸などの芳香族ジカルボン酸無水物など)などが挙げられる。また、エポキシ変性体の場合には、グリシジル基を有する単量体(グリシジル(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなど)などの共重合により変性されていてもよい。
酸変性ビニル系樹脂としては、例えば、(無水)マレイン酸変性MS樹脂、(無水)マレイン酸変性MAS樹脂(メタクリル酸メチル−アクリロニトリル−スチレン共重合体)、(無水)マレイン酸変性MBS樹脂、(無水)マレイン酸変性AS樹脂、(無水)マレイン酸変性AA樹脂、(無水)マレイン酸変性ABS樹脂、(メタ)アクリル酸変性MS樹脂、(メタ)アクリル酸変性MAS樹脂、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロピレンなどが挙げられる。これらの酸変性ビニル系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
エポキシ変性ビニル系樹脂としては、例えば、エポキシ変性MS樹脂、エポキシ変性MAS樹脂、エポキシ変性MBS樹脂、エポキシ変性AS樹脂、エポキシ変性AAS樹脂、エポキシ変性ABS樹脂、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−スチレン共重合体、エポキシ変性ポリスチレン−スチレン共重合体などが挙げられる。これらのエポキシ変性ビニル系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂のうち、相溶性の点から、ビニル成分として、芳香族ビニル単位(特にスチレン単位)及び(メタ)アクリル酸アルキル単位(特にメタクリル酸メチル単位)を含む樹脂、例えば、(無水)マレイン酸変性MS樹脂、(無水)マレイン酸変性MAS樹脂、(無水)マレイン酸変性MBS樹脂、エポキシ変性MS樹脂、エポキシ変性MAS樹脂、エポキシ変性MBS樹脂が好ましい。
このような好ましい変性ビニル系樹脂において、芳香族ビニル単位と(メタ)アクリル酸アルキル単位との割合(モル比)は、前者/後者=1/1〜1/10、好ましくは1/2〜1/8、さらに好ましくは1/3〜1/5程度である。
酸又はエポキシの変性量について、酸又はエポキシ基の割合は樹脂中50重量%以下の範囲から選択でき、例えば、40重量%以下(例えば、0.1〜40重量%程度)、好ましくは30重量%以下(例えば、0.5〜30重量%程度)、さらに好ましくは20重量%以下(例えば、1〜20重量%程度)である。
酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)の重量平均分子量は、例えば、10,000〜100,000、好ましくは20,000〜90,000、さらに好ましくは30,000〜80,000(特に40,000〜80,000)程度である。
酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)の割合は、例えば、酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)100重量部に対して、例えば、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部程度である。
[熱可塑性樹脂組成物]
これらの成分で構成された本発明の熱可塑性樹脂組成物は、高い透明性、帯電防止性、摺動性を有している。本発明の熱可塑性樹脂組成物の透明性は、透明性樹脂(A)の全光線透過率よりも低く、厚み2mmにおける全光線透過率が60%以上(例えば、60〜100%)の範囲から選択でき、例えば、65%以上(例えば、65〜99.9%程度)、好ましくは70%以上(例えば、70〜99.5%程度)、さらに好ましくは75%以上(例えば、75〜99%程度)である。また、組成物のヘーズは40%以下であり、好ましくは35%以下、さらに好ましくは30%以下(特に25%以下)である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、帯電防止性が高く、JIS K7194に準じた表面抵抗値(23℃、50%RHの条件下)が1012Ω以下であり、例えば、104〜1012Ω、好ましくは106〜1012Ω、さらに好ましくは107〜1011Ω(特に108〜1010)程度である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物において、透明性の観点から、組成物を構成する各成分の屈折率は近似しているのが好ましい。例えば、各成分の屈折率差(例えば、(A)成分と(B)成分との屈折率差、(B)成分と(C)成分との屈折率差、(A)成分と(C)成分との屈折率差、(A)成分と(D)成分との屈折率差など)の絶対値は、それぞれ、0.05以下(例えば、0.0001〜0.05)、好ましくは0.02以下(例えば、0.0001〜0.02程度)、さらに好ましくは0.01以下(例えば、0.0001〜0.01程度)であってもよい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、さらに、慣用の添加剤、例えば、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、難燃剤(リン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系難燃剤など)、難燃助剤、架橋剤、補強材(他の充填剤など)、核剤、カップリング剤、滑剤、ワックス、可塑剤、離型剤、耐衝撃改良剤、色相改良剤、流動性改良剤、着色剤(染料など)、分散剤、消泡剤、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤などが含まれていてもよい。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
[成形品]
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各成分の粉粒体の混合物であってもよく、各成分を混練して調製してもよい。混練には、慣用の方法を用いることができ、例えば、各成分をヘンシェルミキサーやリボンミキサーで乾式混合し、単軸や2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロールなどの慣用の溶融混合機に供給して溶融混練することができる。樹脂組成物は、ペレットの形態であってもよい。本発明の熱可塑性樹脂組成物は、押出成形や射出成形などの慣用の方法により各種成形品に成形できる。
さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、慣用の方法によりシート状に成形した後、二次成形してもよい。シート状成形品の製造方法は、特に制限されず、慣用の方法を用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂及び必要に応じて高分子型帯電防止剤などの添加剤をタンブラー、スーパーミキサーなどを用いて混合した後、そのままシート押出機に供給して形成してもよいし、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸もしくは二軸押出し機などによって溶融混練してペレット化した後、シート押出し機に供給して形成してもよい。シートの成形方法としては、例えば、エキストルージョン法[ダイ(フラット状、T状(Tダイ)、円筒状(サーキュラダイ)など)法、インフレーション法など]などの押出成形法、テンター方式、チューブ方式、インフレーション方式等による延伸法などが挙げられる。シート状成形品は、未延伸であってもよく、延伸(一軸延伸、二軸延伸など)してもよい。
シート状成形品の厚みは、用途に応じて適当に選択でき、例えば、10μm〜10mm、好ましくは30μm〜5mm、さらに好ましくは50μm〜3mm程度(特に100μm〜3mm)である。
このようにして得られたシート状成形品は、成形性に優れるため、圧空成形(押出圧空成形、熱板圧空成形、真空圧空成形など)、自由吹込成形、真空成形、折り曲げ加工、マッチド・モールド成形、熱板成形などの慣用の熱成形などで、簡便に二次成形することができる。
熱成形工程においては、加熱したシートを加圧や減圧により成形し、例えば、圧空成形の場合は、加熱したシートを圧空により金型に押し当てて容器を成形する。真空成形の場合は、金型と加熱したシートとの間を真空にすることにより、加熱シートを金型側に引き込んで容器を成形する。前記金型には、空気を引き込むための小孔やスリットが設けられている。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、種々の機械的特性に優れるため、各種成形品(各種分野の部材、容器、包装材料など)に使用できるが、耐摩耗性や耐擦傷性に優れるため、摺動性部材として適している。さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、透明性及び帯電防止性にも優れるため、摺動性部材の中でも、半導体[例えば、IC(高密度集積回路)やICを用いた電子部品]や液晶などの電子部品に近接する用途、又はこのような電子部品を収容する用途、さらに、収容物や移動体と接触して摺動する用途に有用である。このような用途としては、例えば、小遊技動体を用いた遊技機(例えば、パチンコ機やピンボールゲーム機など)の盤面(又はやカバー)や内部部材、大型電子部品包装用成形品(例えば、液晶板収納用トレーなど)、小型電子部品(コネクターなど)を収容するための収容凹部を有する搬送用成形品[例えば、電子部品搬送用トレー(インジェクショントレー、真空成形トレーなど)など]などが挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は重量基準である。また、以下の例で用いた各成分の内容と、評価項目の測定方法は下記の通りである。
[熱可塑性樹脂組成物の各成分]
MABS:メタクリル酸メチル変性(透明)ABS樹脂(ダイセルポリマー(株)製、セビアンT150、全光線透過率88%)
AS:AS樹脂(旭化成(株)製、スタイラックT8707、全光線透過率92%)
ABS:ABS樹脂(特開2000−191877号公報に記載されている参考例1のグラフト共重合体(A1)の調製方法に準じて製造したABS共重合体、ゴム含有量60%)
PMMA1:ポリメタクリル酸メチル(三菱レイヨン(株)製、VH、全光線透過率93%)
PMMA2:ポリメタクリル酸メチル(旭化成(株)製、デルペット80N、全光線透過率92%)
酸変性アクリル樹脂:マレイン酸変性MAS樹脂(旭化成(株)製、デルペット980N)
帯電防止性樹脂:ポリエーテルエステルアミド(三洋化成工業(株)製、ペレスタットNC6321)
シリコーン複合粒子1:信越化学工業(株)製、KMP−600、球形、粒径分布1〜15μm、平均粒径5μm
シリコーン複合粒子2:信越化学工業(株)製、KMP−601、球形、粒径分布2〜25μm、平均粒径12μm
シリコーン複合粒子3:信越化学工業(株)製、KMP−602、球形、粒径分布4〜60μm、平均粒径30μm
シリコーンゴム粒子1:信越化学工業(株)製、KMP−597、球形、粒径分布1〜10μm、平均粒径5μm
シリコーンゴム粒子2:信越化学工業(株)製、KMP−598、球形、粒径分布2〜30μm、平均粒径13μm
シリコーンゴム粒子3:信越化学工業(株)製、X52−875、不定形、粒径分布1〜100μm、平均粒径40μm
シリコーンゴム粒子4:東レ(株)製、E600、球形、粒径分布1〜10μm、平均粒径2μm
シリコーン樹脂粒子:東レ(株)製、DC4−7081、球形、平均粒径2μm
難燃剤:リン酸エステル(大八化学(株)製、PX200)。
[全光線透過率]
2種類の厚み(1mm、2mm)の試験片を、直読ヘーズコンピューター(スガ試験機(株)製、型式HGM−2D)により、全光線透過率を測定した。
[摩耗量(摺動性)]
厚み3mmの試験片を用いて、往復動摩擦摩耗試験機((株)オリエンテック製、AFT−15MS)により、往復摺動試験を以下の条件で行い、試験後の摩耗面の深さ、幅を二次元表面粗さ計で測定した。
(往復摺動条件)
雰囲気:23℃、40%RH
荷重:1.5kgf(14.7N)
往復摺動回数:10000回
動作速度:50mm/秒。
実施例1〜13及び比較例1〜3
表1に示す配合で各成分をブレンドし、押出機によりペレット化した。得られたペレットを射出成形により、縦90mm×横50mm×厚み1mm、2mm及び3mmプレート(試験片)を作製した。このプレートを用いて、全光線透過率及び摺動性を評価した結果を表1に示す。
Figure 2007051233
表1の結果から明らかなように、実施例の成形品は、透過性が高く、摩耗量も少ない。これに対して、比較例1の成形品は、摩耗量が多く、比較例2及び3の成形品は、透過性が低く、摩耗量も多い。

Claims (17)

  1. 厚み2mmにおける全光線透過率が70%以上である透明性樹脂(A)、帯電防止性樹脂(B)、及び摺動性充填剤(C)で構成された熱可塑性樹脂組成物。
  2. 厚み2mmにおける全光線透過率が65%以上である請求項1記載の組成物。
  3. 透明性樹脂(A)が、ゴム変性スチレン系樹脂(A1)及びポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)から選択された少なくとも一種である請求項1記載の組成物。
  4. 透明性樹脂(A)が、(メタ)アクリル酸アルキル単位を含むゴム変性スチレン系樹脂及びポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルで構成され、かつ両者の割合(重量比)が、前者/後者=99.9/0.1〜50/50である請求項1記載の組成物。
  5. ゴム変性スチレン系樹脂(A1)が、メタクリル酸メチル単位を含むゴム変性スチレン系樹脂であり、かつポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)が、少なくともメタクリル酸メチル単位を含む重合体である請求項3記載の組成物。
  6. 帯電防止性樹脂(B)が、ポリエーテルエステルアミドである請求項1記載の組成物。
  7. 摺動性充填剤(C)が、シリコーン系化合物で構成された粒子である請求項1記載の組成物。
  8. 摺動性充填剤(C)が、シリコーンゴム粒子、及びシリコーンゴム粒子の表面がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆されたシリコーン複合粒子から選択された少なくとも一種である請求項1記載の組成物。
  9. シリコーンゴム粒子が、体積平均粒径3〜100μmのシリコーンゴム粒子であり、シリコーン複合粒子が、体積平均粒径1〜60μmであり、かつシリコーンゴム粒子の表面がポリジメチルシルセスキオキサンで被覆されたシリコーン複合粒子である請求項8記載の組成物。
  10. 摺動性充填剤(C)の割合(重量比)が、透明性樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜10重量部である請求項1記載の組成物。
  11. ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル(A2)と摺動性充填剤(C)との割合(重量比)が、前者/後者=100/1〜1/1である請求項3記載の組成物。
  12. さらに、酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)を含有する請求項1記載の組成物。
  13. 酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)のビニル成分が、芳香族ビニル単位及び(メタ)アクリル酸アルキル単位で構成され、かつ両者の割合(モル比)が、芳香族ビニル単位/(メタ)アクリル酸アルキル単位=1/3〜1/5である請求項12記載の組成物。
  14. 酸又はエポキシ変性ビニル系樹脂(D)の重量平均分子量が40,000〜80,000である請求項12記載の組成物。
  15. 表面固有抵抗値が1012Ω以下である請求項1記載の組成物。
  16. 請求項1記載の組成物で形成された成形品。
  17. 請求項1記載の組成物で形成された摺動性部材。
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