JP2004211087A - 帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 空気中での熱減量開始温度が200〜300℃である親水性ポリマー5〜50重量部と、熱可塑性樹脂30〜94重量部および難燃剤1〜20重量部からなることを特徴とする難燃性を有する帯電防止性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の目的は難燃性、永久帯電防止性および機械特性に優れた成形体用の樹脂組成物を得ることにある。
(1)該組成物を成形してなる成形体は、永久帯電防止性および難燃性に優れ、かつ機械特性にも優れる。
(2)該組成物の成形体は成形法(射出成形法または圧縮成形法)に依存することなく、いずれも優れた永久帯電防止性を有する。
(3)該成形体は永久帯電防止性に優れ、しかも塗装性(塗膜の密着性、耐水性および塗着効率)および印刷性にも優れる。
吸水率(%)={(W2)−(W1)}×100/(W1)
次いで、これをシリカゲル200gを入れた容量3Lのデシケータ中に60分間静置し、23℃まで放冷して測定用の試料とする。
(2)測定試料50mgを試料容器に秤りとり、熱天秤上に載せ、23℃で乾燥空気を100ml/分の流量で1時間流した後、JIS K7120(1987年)記載のプラスチックの熱重量測定方法に準じて、TG−DTA測定を行う。
該測定に用いられる装置として、例えば、理化学機械(株)製TG−8110(試料ホルダーユニット:アルミナ/プラチナ製熱電対、保護管:石英製、試料容器:外径5.2mm、高さ2.5mm、アルミナまたは白金−ロジウム合金製)が挙げられる。
これらのうち、耐熱性の観点から好ましいのは(A1)、(A2)、(A3)、(A4)、(A5)および(A6)、さらに好ましいのはポリエーテルエステルアミド(A1)である。
これらのポリアミドを形成するアミド形成性モノマーのうち、(1)におけるラクタムとしては、炭素数6〜12、例えばカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタムが挙げられる。
(2)におけるアミノカルボン酸としては、炭素数6〜12、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸が挙げられる。
(3)におけるジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香(脂肪)族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、これらのアミド形成性誘導体[酸無水物、低級(炭素数1〜4)アルキルエステル]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
芳香(脂肪)族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20、例えばオルト−、イソ−およびテレフタル酸、ナフタレン−2,6−および−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸のアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、炭素数7〜14、例えばシクロプロパンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸が挙げられる。
アミド形成性誘導体のうち酸無水物としては、上記ジカルボン酸の無水物、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸が挙げられ、低級(炭素数1〜4)アルキルエステルとしては上記ジカルボン酸の低級アルキルエステル、例えばアジピン酸ジメチル、オルト−、イソ−およびテレフタル酸ジメチルが挙げられる。
また、ジアミンとしては、炭素数6〜12、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、カプロラクタム、12−アミノドデカン酸およびアジピン酸/ヘキサメチレンジアミンであり、特に好ましいのはカプロラクタムである。
該炭素数4〜20のジカルボン酸としては、前記の(3)において例示したものが挙げられ、これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
また、ビスフェノール化合物に付加させるアルキレンオキシドとしては、炭素数2〜12、例えばエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)、1,2−、2,3−および1,4−ブチレンオキシド、炭素数5〜12のα−オレフィンのエポキシ化物、スチレンオキシドおよびエピハロヒドリン(エピクロルヒドリンおよびエピブロモヒドリン等)およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのはEOである。
(a12)のMnは、帯電防止性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは500〜4,000である。
製法(1):アミド形成性モノマーとジカルボン酸(分子量調整剤)を反応させて(a11)を形成させ、これに(a12)を加えて、高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合反応を行う方法。
製法(2):アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸(分子量調整剤)と(a12)を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または非存在下に、高温(160〜270℃)で加圧(0.1〜1MPa)反応させることによって中間体(a11)を生成させ、その後減圧下(0.03〜3kPa)で(a12)との重合反応を行う方法。
上記製法のうち、反応制御の観点から好ましいのは製法(1)である。
(a12)の末端水酸基をアミノ基に置換させる方法としては、公知の方法、例えば水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(a12)とアクリロニトリルを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法]が挙げられる。
(a12)の末端水酸基をカルボキシル基に置換させる方法としては、酸化剤で酸化する方法[例えば、(a12)の水酸基をクロム酸により酸化する方法]などが挙げられる。
触媒の使用量は、(a11)と(a12)の合計重量に基づいて、通常0.1〜5重量%、反応性および樹脂物性の観点から好ましくは0.2〜3重量%である。
3価の芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜18、例えば1,2,4−トリメリット酸、1,2,5−ナフタレントリカルボン酸、2,6,7−ナフタレントリカルボン酸、3,3’,4−ジフェニルトリカルボン酸、ベンゾフェノン−3,3’,4−トリカルボン酸、ジフェニルスルホン−3,3’,4−トリカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3’,4−トリカルボン酸、およびこれらの酸無水物が挙げられる。
4価の芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数10〜20、例えばピロメリット酸、ジフェニル−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、ベンゾフェノン−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、ジフェニルスルホン−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,2’,3,3’−テトラカルボン酸、およびこれらの酸無水物が挙げられる。
変性ポリアルキレングリコールとしては、炭素数2〜10のアルキレンオキシドのうちの少なくとも2種の付加重合物(付加形式はランダム、ブロックのいずれでもよい)が挙げられる。
該アルキレンオキシドのうち、帯電防止性付与の観点から好ましいのはEO、PO、1,3−プロピレンオキシド、2−メチル−1,3−プロピレンオキシド、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンオキシド、1,5−ペンタメチレンオキシド、1,6−ヘキサメチレンオキシドである。
また、(A2)中のポリアミドイミド部分のMnは、(A2)の耐熱性および後述する成形体の機械的強度の観点から好ましくは500〜3,000、さらに好ましくは800〜2,000である。
即ち、(a21)、(a22)および(a23)を、(a22)と(a23)の当量比が通常0.9〜1.1(好ましくは0.95〜1.05)になる割合で、(a21)、(a22)および(a23)の合計重量に対して、帯電防止性の観点から、(a23)が30〜85重量%、好ましくは35〜70重量%となるよう混合し、生成する重合体の水分含有率を0.1〜1重量%に保ちながら、通常150〜300℃、好ましくは180〜280℃で重縮合させる方法である。
重縮合させる際には、反応温度を段階的に昇温させることもできる。この際、一部のカプロラクタムは未反応で残るが、後述する成形品の樹脂物性の観点から減圧下に留去して反応混合物から除いておくことが望ましい。未反応のカプロラクタムを除いた後の反応混合物は、必要に応じて減圧下(0.03〜3kPa)、通常200〜300℃(好ましくは230〜280℃)で重合することによりさらに高分子量の重合体にすることができる。
エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリンおよびエピフルオロヒドリンが挙げられ、反応性、コストの観点から好ましいのはエピクロルヒドリンである。
アルキレンオキシドとしては、炭素数2〜4、例えばEO、PO、テトラヒドロフランが挙げられる。
(A3)には、エピハロヒドリンと、1,2−エポキシドモノマー[特にアルキル(炭素数2〜4)グリシジルエーテル]およびアルキレンオキシド(特にEOおよびPO)から選ばれる1種または2種以上からなるコモノマーとの共重合体も含まれる。
エピハロヒドリンとアルキレンオキシドとの重量比は、通常5/95〜95/5、帯電防止付与性の観点から好ましくは10/90〜60/40である。
(A3)のうち、樹脂物性、帯電防止性付与の観点からさらに好ましいのはエピクロルヒドリン/EO(重量比50/50)の共重合体である。
(A3)のMnは樹脂物性および成形性の観点から好ましくは30,000〜100,000、さらに好ましくは60,000〜90,000である。
で示されるアクリレート単位0〜15モル%、および下記一般式(5)
で示されるアクリルアミド単位1〜35モル%からなるアクリルアミド共重合体が挙げられる。
一般式(5)におけるR7の具体例としてはエチレン基、n−およびi−プロピレン基、ヘキサメチレン基、ネオペンチレン基などが挙げられ、製造の容易性および経済性の観点から好ましいのはエチレン基およびプロピレン基、さらに好ましいのはプロピレン基である。
R8およびR9の具体例としてはR6と同様のものが挙げられ、(A4)の帯電防止性付与の観点から、好ましいのはメチル基およびエチル基である。
R10の具体例としては、直鎖もしくは分岐のアルキル基(メチル基、エチル基、n−およびi−プロピル基、n−、sec−、i−およびt−ブチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基など);アルケニル基(エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、n−オクテニル基、n−ドデセニル基など);アリールアルキル基(ベンジル基、フェネチル基など);アルキルアリール基(トルイル基など)および脂環式アルキル基(シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基など)などが挙げられ、(A4)の耐熱性の観点から好ましいのは直鎖アルキル基およびアリールアルキル基、また、(A4)の帯電防止付与性の観点から好ましいのはアルキル基(炭素数1〜12)、さらに好ましいのはメチル基およびエチル基である。
Xの具体例としては、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子、CH3OSO3およびC2H5OSO3が挙げられ、(A4)の帯電防止性付与の観点から好ましいのはCl、CH3OSO3およびC2H5OSO3である。
(A4)の製法としては、前記単量体の混合物を公知の方法でランダム共重合し、得られた共重合体を4級化剤[アルキル(炭素数1〜12)ハライド(メチルクロライドなど)、ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜12)硫酸(ジメチル硫酸など)など]でカチオン変性する方法などが挙げられる。
また、(メタ)アクリレートとしては、炭素数4〜11、例えば(メタ)アクリル酸アルキル(アルキル基の炭素数1〜8)エステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−およびi−イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−、i−、sec−およびt−ブチル、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ、これらのうち成形性の観点から好ましいのはメタアクリル酸エチルである。
(A5)は高温(150〜270℃)高圧(100〜250MPa)下、上記単量体を通常の方法でランダム共重合することによって得ることができる。
カルボキシル基の中和は、共重合体を得た後に行っても、また単量体の段階で行った後に共重合させてもいずれでもよい。
また、(A5)のメルトフローレート(以下、MFRと略記、測定条件は190℃、2.16kg)は樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは1〜20、さらに好ましくは1.5〜15である。
上記例示した(A5)のうち、とくに好ましいのは、エチレン単位/アクリル酸ナトリウム塩単位/エチルアクリレート単位の割合(重量%)が80/10/10からなる共重合体である。
(A6)は、ポリエーテルジオールまたはコポリエーテルジオールからなるセグメントを有するポリエステルであり、例えば前記ポリエーテルエステルアミド(A1)またはポリエーテルアミドイミド(A2)の構成成分として例示した(a12)および(a23)の1種以上と、(A1)の構成成分として例示したジカルボン酸もしくはこれらのエステル形成性誘導体[低級(炭素数1〜4)アルキルエステル、酸無水物など]の1種以上との重縮合反応、あるいは上記ジオール成分とポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等とのエステル交換反応により得ることができる。
(A6)のポリエーテルセグメント含量は、(A6)の帯電防止性付与および樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは30〜70重量%、さらに好ましくは40〜60重量%であり、(A6)の融点[測定は示差走査熱量測定法(以下、DSC法と略記)による]は耐熱性の観点から好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120〜210℃である。
該エチレン/酢酸ビニル共重合体におけるエチレン単位と酢酸ビニル単位の重量割合は、帯電防止性の観点から好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜60/40であり、酢酸ビニル単位の加水分解率[加水分解前の酢酸ビニル単位/加水分解後のビニルアルコール単位](モル%)は、帯電防止性の観点から好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは40〜80モル%である。また、ビニルアルコール単位当たりのEO付加モル数は、帯電防止性の観点から好ましくは5〜30、さらに好ましくは10〜20である。
(A8)のMnは、樹脂物性の観点から好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜30,000である。
また一般式(6)で示される重合体の1種単独であっても、2種以上が組み合わされた共重合体、2種以上の重合体の配合物であってもよい。
また、これらのポリフェニレンエーテル樹脂に前述のスチレンおよび/またはその誘導体のモノマーをグラフトしたもの(変性ポリフェニレンエーテル)も(B1)に含まれる。
(B1)のガラス転移温度(Tg)は、成形性の観点から好ましくは190〜240℃、さらに好ましくは210〜230℃である。TgはDSC法により測定される。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(炭素数1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ レート、ブチル(メタ)アクリレート等]、モノ−およびジ−アルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート[メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ ート等]、(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられ る。
不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、上記不飽和アルコールのアルキル(炭素数1〜20)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等)が挙げられる。
ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、炭素数2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン およびクロロプレンが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンおよび/またはエチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンの1種以上との共重合体[共重合比(重量比)=90/10〜10/90、ランダムおよび/またはブロック付加]である。
(B2)の結晶化度は、帯電防止性の観点から好ましくは0〜98%、さらに好ましくは0〜80%、とくに好ましくは0〜70%である。
結晶化度は、X線回折、赤外線吸収スペクトル等の方法によって測定される〔「高分子の固体構造−高分子実験学講座2」(南篠初五郎)、42頁、共立出版1958年刊参照〕。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、炭素数8〜30の、スチレンおよびその誘導体 、例えばo−、m−およびp−アルキル(炭素数1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(炭素数1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
(B4)の具体例としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)[共重合比(重量比)=70/30〜80/20]、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)[共重合比(重量比)=60/40〜90/10]、スチレン/ブタジエン共重合体[共重合比(重量比)=60/40〜95/5]、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]などが挙げられる。
(B62)におけるジアミンとジカルボン酸としては、前記(a11)で例示したものが挙げられ、(B62)としては、ヘキサンメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610などが挙げられる。
(B63)におけるアミノカルボン酸としては、前記(a11)で例示したものが挙げられ、(B63)としては、アミノエナント酸の重縮合によるナイロン7、ω−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11、12−アミノドデカン酸の重縮合によるナイロン12などが挙げられる。
分子量調整剤としてのジカルボン酸のうち、好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
また、分子量調整剤としてのジアミンのうち、好ましいのはヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミンである。
(a12)を構成するビスフェノールとしては、炭素数12〜20、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンが挙げられ、これらのうち分散性の観点からさらに好ましいのはビスフェノールAである。
(B8)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアセタール樹脂の場合は190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(B8)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。
これらのうちダイオキシンなどの環境汚染がないことおよび難燃性の観点から好ましいのは、(C2)および(C5)、さらに好ましいのは(C5)である。
単官能性のホスフェートとしては、トリアルキル(アルキル基の炭素数1〜12)ホスフェート[トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシホスフェートなど]、トリアリールホスフェート[トリフェニルホスフェートなど]、アルキル(アルキル基の炭素数1〜10)アリールホスフェート[トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、レゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートなど]などが挙げられる。
多官能性ホスフェートとしては、トリアルキル(アルキル基の炭素数1〜12)ポリ(n=2〜30)ホスフェート、フェニルレゾルシンポリ(n=2〜30)ホスフェート、レゾルシンポリ(n=2〜30)ホスフェート[レゾルシンビスホスフェート、クレジルレゾルシンポリホスフェートなど]、ヒドロキノンポリ(n=2〜30)ホスフェート[ヒドロキノンビスホスフェート、]、ビスフェノールAビスホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート、およびこれらの縮合リン酸エステルなどが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20、例えばオルト−、イソ−およびテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸(1,5−、2,5−、2,6−および2,7−体)酸、ビフェニルジカルボン酸(2,2’−、3,3’−および4,4’−体)、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸(2,5−および2,6−体)およびこれらの混合物が挙げられる。
芳香脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数9〜20、例えばフェニレンジアセティック酸(o−、m−およびp−体)、フェニレンジプロピオン酸(o−、m−およびp−体)、フェニルマロン酸、フェニルグルタル酸およびジフェニルコハク酸が挙げられる。
低分子ジオールとしては、2価アルコール〔脂肪族ジオール[炭素数2〜10のアルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール]、脂環式ジオール[炭素数5〜20、例えばシクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノ―ルA]、芳香脂肪族ジオール[炭素数10〜20、たとえばビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、ビスヒドロキシメチルジフェニルエーテルなど];これらの2価アルコールまたは2価フェノール[炭素数6〜20、たとえば単環2価フェノール(ハイドロキノンなど)、ビスフェノール(ビスフェノールAなど)]のアルキレン(炭素数2〜4)オキシド低モル付加物(Mn500以下);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、開始剤〔例えば、水、低分子(炭素数2〜6)ジオール〕にアルキレンオキシド(炭素数2〜4、たとえばEO、PO、テトラヒドロフラン)を付加重合させて得られるものが挙げられる。
ポリラクトンジオールとしては、ジオールを開始剤として炭素数4〜20のラクトン(例えばε−カプロラクトン)を開環重合させて得られるポリエステルが挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、ジオールと炭素数3〜20のアルキレンカーボネート(例えばエチレンカーボネート)の付加重合で得られるポリエステルが挙げられる。
これらの製造に用いるジオールとしては前記低分子ジオール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール)およびポリエーテルジオールが挙げられる。
ポリブタジエンジオールとしては、末端に水酸基を含有するブタジエンと他のビニルモノマー(例えば、スチレン、アクリロニトリル)の共重合体が挙げられる。
一般式(1−2)および(1−3)においてpは2〜20、難燃性の観点から好ましくは2〜5の数、qは1〜500、難燃性と樹脂強度の観点から好ましくは10〜250の数である。
脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1〜22(好ましくは1〜6)の直鎖のアルキル(メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−デシル、n−ドデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、n−アイコシルおよびn−ドコシルなど)基および分岐のアルキル(i−プロピル、i−、sec−およびt−ブチル、3−メチルブチル、2−エチルブチル、i−ヘプチル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、i−ノニル およびi−デシルなど)基が挙げられる。
これらのうちリン含量の観点から好ましいのは炭素数2〜6の直鎖および分岐アルキル基である。
これらのうちリン含量の観点から好ましいのは炭素数2〜6の直鎖および分岐のアルケニル基である。
アリール基としては、炭素数6〜14(好ましくは6〜10、とくに6)、たとえばフェニル基、トリル基、キシリル基、クミル基、オクチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基およびフェナントリル基が挙げられる。
アルキルアリール基としては、炭素数7〜14(好ましくは7〜14、とくに7)、例えばメチルフェニル基、エチルフェニル基、基およびイソプロピルフェニル基が挙げられる。
一般式(2)においてR2およびR3はHまたは炭素数1〜4のアルキル基を表す。
炭素数1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−およびi−プロピル基、n−、i−、sec−およびt−ブチル基などが挙げられる。
Hまたはこれらのアルキル基のうちポリエステル化反応時の反応性の観点から好ましいのはメチル基、およびさらに好ましいのはHである。
該ジカルボン酸(t2)としては、例えば表1に示す化合物(t21)〜(t24)が挙げられ、これらのうち難燃性付与効果の観点から好ましいのは(t21)である。
一般式(3)においてrは0または1、s、tは0〜2の整数であり、r、sおよびtの組み合わせとしては、例えば(r=0、s=1、t=0)、(r=1、s=1、t=0)および(r=0、s=1、t=2)が挙げられ、ポリエステル化の反応速度の観点から好ましいのは、ジカルボン酸残基の場合は(r=1、s=1、t=0)、ジオール残基の場合は(r=0、s=1、t=2)である。
該ジカルボン酸(t3)としては、例えば表2に示す(t31)〜(t34)が挙げられ、これらのうち難燃性付与の観点から好ましいのは(t31)である。
前記のジカルボン酸(t3)およびジオール(g3)のうち、ポリエステル化反応の反応性の観点から好ましいのは(t3)とくに(t31)である。
一般式(1−1)、(1−2)および(1−3)におけるk、qは1〜500、難燃性および樹脂強度の観点から好ましくは10〜250である。
(t3)のエステル形成性誘導体のうち、低級アルキルエステルとしては、(t3)の低級アルキル(炭素数1〜4)エステルが挙げられ、酸無水物としては(t31)の酸無水物が挙げられる。
ポリエステル化反応の反応時間は通常1〜50時間、好ましくは2〜20時間である。
反応終点は得られたポリエステルの酸価または水酸基価で確認でき、酸価は、通常125以下、熱安定性の観点から好ましくは0〜90、さらに好ましくは0〜5、とくに好ましくは0である。
水酸基価は通常1〜250、好ましくは2.5〜100、とくに好ましくは3〜20である。
(酸価+水酸基価)は通常1〜375、好ましくは2.5〜190、とくに好ましくは3〜20である。
ジアミンとしては、炭素数2〜20の脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンなど);炭素数6〜20の芳香(脂肪)族ジアミン(フェニレンジアミン、メタキリレンジアミンなど);炭素数6〜20の脂環式ジアミン[ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンなど]、およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
上記ジカルボン酸とジアミンとの反応における当量比は、通常1/1.1〜1.1/1、好ましくは1/1.05〜1.05/1である。
アミノカルボン酸としては、炭素数4〜20、例えばアミノヘプタン酸、アミノノナン酸およびアミノウンデカン酸が挙げられる。
ラクタムとしては、炭素数3〜20のもの、例えばβ−ラクタム(β−プロピオラクタムなど)、γ−ラクタム(γ−ブチロラクタムなど)、δ−ラクタム(δ−バレロラクタムなど)、ε−ラクタム(ε−カプロラクタムなど)、大環状ラクタム(エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカラクタムなど)などが挙げられる。ラクタムを構成するアルキレン基は直鎖状、分岐状いずれでもよい。
ジイソシアネートとしては、炭素数(NCO基中の炭素数を除く)6〜20の芳香族ジイソシアネート[2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)など];炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート[ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど];炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート[イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネートなど];炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[キシリレンジイソシアネートなど];これらのジイソシアネートの変性物[ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビュウレット基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など]およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
上記ジオールとジイソシアネートの反応における当量比は、通常1.1/1〜1/1.1、好ましくは1.05/1〜1.05/1である。
エポキシ基を有するビニル単量体の具体例としては、炭素数5〜12、例えば(メタ)アクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジルなどが挙げられる。
アミノ基を有するビニル単量体の具体例としては、炭素数5〜16、例えば(メタ)アクリル酸のアルキルエステル誘導体[(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸エチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸フェニルアミノエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなど]、ビニルアミン誘導体[N−ビニルジエチルアミンおよびN−アセチルビニルアミンなど]、アミノスチレン[p−アミノスチレンなど]が挙げられる。
ポリオキシアルキレン基を有するビニル単量体としては、ポリアルキレングリコール(Mn150〜3,000)の(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレートなど]などが挙げられる。
これらのビニル単量体のうち(A)との反応性の観点から好ましいのは、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基および/またはポリオキシアルキレン基を有するビニル単量体、さらに好ましいのはカルボキシル基、エポキシ基および/またはアミノ基を有するビニル単量体、とくに好ましいのはエポキシ基を有するビニル単量体である。
(d2)としては、芳香族ビニル単量体[炭素数8〜20、例えばスチレン]、シアン化ビニル[炭素数3〜6、例えば(メタ)アクリロニトリル]、(メタ)アクリル酸エステル[炭素数4〜30、例えばメタアクリル酸メチル]、マレイミド[炭素数5〜30、例えばN−メチルマレイミド]、オレフィン[炭素数2〜12、例えばエチレン、プロピレン]およびハロゲン含有ビニル単量体(炭素数2〜12、例えば塩化ビニル)などが挙げられる。
なお、(D)としては、熱減成ポリオレフィンに上記(d1)を付加反応させて後変性したものも含まれる。
(D)のMnは特に制限はないが、分散性、樹脂物性の観点から好ましくは1,000〜200,000、さらに好ましくは5,000〜100,000である。
(E)としては、界面活性剤(E1)[アニオン界面活性剤(E11)、カチオン界面活性剤(E12)、ノニオン界面活性剤(E13)、両性界面活性剤(E14)など]および(E1)中の塩以外の塩(E2)等が挙げられる。
(E11)を構成するカチオンとしては、塩を形成するものであれば特に制限はなく、通常、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム等が挙げられる。
リン酸エステル塩としては、炭素数8〜20の高級アルコール(前記のもの)のリン酸モノ−およびジ−エステル塩などが挙げられる。
これらのうち、帯電防止性の観点から好ましいのは、高級脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩およびこれらの混合物、さらに好ましいのはステアリン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリルスルホン酸塩およびこれらの混合物、とくに好ましいのはステアリン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウムおよびこれらの混合物である。
なお、R15、R16、R17およびR18にβ水素がない場合(例えば、テトラメチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム)は、ホフマン分解が起こり得ないので、超強酸の共役塩基およびそれ以外のアニオンのいずれも使用できるが、R15、R16、R17およびR18にβ水素が有る場合(例えば、トリメチルエチルアンモニウム、ジデシルジメチルアンモニウム)は、超強酸の共役塩基が好ましい。
超強酸としてのプロトン酸としては、過塩素酸、フルオロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸等が挙げられる。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸として、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タリウム酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タリウムスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸および塩化三フッ化ホウ素酸などが挙げられる。これらは、単独でも2種以上の混合物でもよい。
(イ)超強酸の共役塩基以外のアニオンとの塩
第4級アンモニウム、例えばテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニウム、ジデシルジメチルアンモニウムおよびトリメチル−2−エチルヘキシルアンモニウムと、超強酸の共役塩基以外のアニオン、例えばフルオライド、クロライド、ブロマイド、p−トルエンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
上記の第4級アンモニウムと、超強酸(プロトン酸)の共役塩基、例えばメタンスルホン酸、過塩素酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
上記の第4級アンモニウムと、超強酸(プロトン酸とルイス酸の組み合わせ)の共役塩基、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タリウム酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化タリウムスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
(ハ)超強酸の共役塩基以外のアニオンとの塩
ホスホニウム、例えばテトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、トリメチルベンジルホスホニウム、トリメチルドデシルホスホニウム、ジデシルジメチルホスホニウムおよびトリメチル−2−エチルヘキシルホスホニウムと、超強酸の共役塩基以外のアニオン、例えばフルオライド、クロライド、ブロマイド、p−トルエンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
上記のホスホニウムと、超強酸(プロトン酸)の共役塩基、例えばメタンスルホン酸、過塩素酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
上記のホスホニウムと、超強酸(プロトン酸とルイス酸の組み合わせ)の共役塩基、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タリウム酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化タリウムスルホン酸とを組み合わせた塩などが挙げられる。
これらは、単独でも2種以上の混合物でもよく、超強酸の共役塩基以外のアニオンと超強酸の共役塩基との混合物であってもよい。超強酸の共役塩基以外のアニオンと超強酸の共役塩基との混合物の場合、その割合(重量比)は帯電防止性の観点から好ましくは95/5〜5/95、さらに好ましくは70/30〜30/70である。
これらは単独でも、2種以上を併用してもよい。
プロトン酸としては、前記ルイス酸との組み合わせに用いられるものとして例示したもの等が挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、塩化物、過塩素酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、塩化カリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カリウムおよび過塩素酸ナトリウムである。
(E)を添加する方法については特に限定はないが、(E)の樹脂組成物中 への効果的な分散の観点から好ましいのは、(A)中に予め分散させておく方法であり、さらに好ましいのは(A)の製造(重合)時に(E)を予め添加し分散させておく方法である。
該(F)は、(A)〜(C)からなる樹脂組成物の混合後に添加してもよいし、(A)に予め含有させておいてもいずれでもよい。
(F)としては、着色剤(F1)、充填剤(F2)、核剤(F3)、滑剤(F4)、可塑剤(F5)、離型剤(F6)、酸化防止剤(F7)、紫外線吸収剤(F8)および抗菌剤(F9)等が挙げられる。
顔料としては、無機顔料(酸化チタン、オーレオリン、酸化鉄、酸化クロム、硫化カドミウムなど);有機顔料(アゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系、ベンジイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、アンスラキノン系など)が挙げられる。
(F1)の使用量は、(A)と(B)および(C)の合計重量に基づいて、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜3重量%である。
繊維状充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、ジルコニア繊維、アラミド繊維および金属(ステンレス、アルミニウム、チタン、銅等)繊維などが挙げられる。これらのうち成形品の機械強度の観点から好ましいのはガラス繊維およびカーボン繊維である。
粉粒状充填剤としてはカーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレーなど)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナなど)、金属の炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど)、金属の硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素および各種金属(マグネシウム、珪素、アルミ、チタン、銅、銀、金など)粉末などが挙げられる。
板状充填剤としてはマイカ、ガラスフレークおよび各種の金属(アルミ、銅、銀、金など)箔などが挙げられる。
これらの充填剤は1種単独または2種以上の併用のいずれでもよい。
上記の充填剤のうち成形品の機械強度の観点から好ましいのは繊維状充填剤、とくにガラス繊維である。
充填剤の使用量は(A)〜(C)の合計重量に対して通常150重量%以下、好ましくは5〜100重量%である。
(F3)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常20重量%以下、好ましくは1〜10重量%である。
(F4)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常20重量%以下、好ましくは1〜10重量%である。
(F5)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常20重量%以下、好ましくは1〜10重量%である。
(F6)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常10重量%以下、好ましくは0.1〜5重量%である。
(F7)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜3重量%である。
(F8)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常5重量%以下、好ましくは0.1〜3重量%である。
(F9)の使用量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、通常3重量%以下、好ましくは0.05〜1重量%である。
溶融混合する方法としては、通常の方法、例えばペレット状または粉体状の重合体同士を適切な混合機、例えばヘンシェルミキサー等で混合した後、押出機で溶融混練(温度160〜280℃)した後ペレット化する方法が挙げられる。
混練時の各成分の添加順序については特に限定はなく、例えば、(1)(A)〜(C)、および必要により(D)〜(F)を一括ブレンドし混練する方法、(2)少量の(B)と、(A)、(C)、および必要により(D)、(E)および(F)とをブレンド・混練した後、残りの(B)をブレンド・混練する方法、並びに(3)(A)、(C)、(D)、(E)および(F)をブレンド・混練した後 に(B)をブレンド・混練する方法等が挙げられる。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法又はマスターペレット法 と呼ばれる方法である。
本発明の樹脂組成物から得られる成形体は、優れた機械特性および永久帯電防止性を有すると共に、良好な塗装性および印刷性を有する。
該成形体を塗装する方法としては、エアスプレー法、エアレススプ レー法、静電スプレー法、浸漬法、ローラー法、刷毛塗り法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが塗膜物性の観点から好ましくは10〜 50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。
また、該成形体または成形体に塗装を施した上に印刷する方法としては、一般的にプラスチックの印刷に用いられている印刷法、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷が挙げられる。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるものが挙げられる。
製造例1
3Lステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム83.5部、テレフタル酸16.5部、酸化防止剤「イルガノックス1010」[チバガイギー(株)製、以下同じ]0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価112のポリアミド96部を得た。
次にMn2,000のビスフェノールAのEO付加物192部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合し、粘稠なポリマーを得た。
このポリマ−をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによってポリエーテルエステルアミド[A1]を得た。[A1]の還元粘度は2.10、熱減量開始温度は[JIS K7120(1987年)記載のプラスチックの熱重量測定方法に準じたTG−DTA測定による、以下同じ。]285℃であった。
製造例1において、ε−カプロラクタムおよびテレフタル酸の使用量をそれぞれ93.1部、6.9部に代えた以外は製造例1と同様に行い、両末端にカルボキシル基を有する酸価23のポリアミド96部を得た。
次ぎにMn2,000のビスフェノールAのEO付加物192部を、Mn1,400のビスフェノールAのEO付加物27部に代えた以外は製造例1と同様に行い、ポリエーテルエステルアミド[A2]を得た。[A2]の還元粘度は2.98、熱減量開始温度は290℃であった。
製造例1において、ε−カプロラクタムおよびテレフタル酸の使用量をそれぞれ44.6部、55.4部に代えた以外は製造例1と同様に行い、両末端にカルボキシル基を有する酸価188のポリアミド96部を得た。
次ぎにMn2,000のビスフェノールAのEO付加物192部を、Mn2,200のビスフェノールAのEO付加物361部に代えた以外は製造例1と同様に行い、ポリエーテルエステルアミド[A3]を得た。[A3]の還元粘度は0.61、熱減量開始温度は240℃であった。
比較製造例1
製造例1において、ε−カプロラクタム83.5部およびテレフタル酸16.5部をそれぞれε−カプロラクタム105部、アジピン酸17.1部に代えた以外は製造例1と同様に行い、両末端にカルボキシル基を有する酸価110のポリアミド117部を得た。
次ぎにMn2,000のビスフェノールAのEO付加物192部を、Mn1,500のポリオキシエチレングリコール175部に代えた以外は製造例1と同様に行い、ポリエーテルエステルアミド[A’1]を得た。[A’1]の還元粘度は2.30、熱減量開始温度は190℃であった。
製造例4
ジメチルテレフタレ−ト258部,エチレングリコ−ル31部および前記化合物(t21)221部、触媒として、ジメチルテレフタレートおよび(t21)の合計部数に基づいて0.1%の酢酸マンガン、0.03%の三酸化アンチモンを混合し、常圧で160〜220℃で3時間加熱してエステル交換反応を行い、ほぼ理論量のメタノ−ルを留去した。
次いで系の温度を240℃とし、圧力を徐々に減じ0.13kPa以下にし、3時間反応させてMn12,400、リン含量7.5%、酸価0、水酸基価9のリン含有ポリエステル[C1]を得た。
ジメチルテレフタレ−ト64部,エチレングリコ−ル74部および前記化合物(t31)256部、触媒として、ジメチルテレフタレートおよび(t31)の合計部数に基づいて0.1%の酢酸マンガン、0.5%の酢酸リチウムおよび0.03%の三酸化アンチモンを混合し、常圧で160〜220℃で3時間加熱してエステル交換反応を行い、ほぼ理論量のメタノ−ルを留去した。
次いで系の温度を250℃とし、圧力を徐々に減じ0.13kPa以下にし、6時間反応させてMn14,900、リン含量6.4%、酸価0、水酸基価7.5のリン含有ポリエステル[C2]を得た。
製造例6
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート2本、温度計および窒素ガス吹き込み口を備えたフラスコにDMF235部を仕込んだ。滴下ロート1にアクリロニトリル16部、スチレン81部、グリシジルメタクリレート4部、滴下ロート2にはアゾビスイソブチロニトリル1部とDMF6部を仕込んだ。撹拌してフラスコ内の液温を80℃にし、窒素気流下、液温を80℃に保ったまま、滴下ロート1および2よりそれぞれ内容物を2時間かけて滴下した。すべての内容物を滴下終了後、さらに5時間、80℃を保持した。溶剤および未反応モノマーを溜去してスチレン−アクリロニトリル−グリシジルメタクリレート共重合体〔変性ビニル共重合体[D1]〕を得た。[D1]のMnは39,000、Tgは110℃であった。
表3に示す処方(部)に従って、帯電防止剤[A1〜A3]と熱可塑性樹脂[B1〜B4]と難燃剤[C1〜C3]を、場合により変性ビニル共重合体[D1]、塩[E1、E2]および/または添加剤[F1]と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、270℃(B1使用時)または240℃(B2使用時)、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練 して、本発明の樹脂組成物(実施例1〜8)および比較の樹脂組成物(比較例1 〜3)を得た。
B1:変性ポリフェニレンエーテル{商品名:ユピエースAH40、三菱瓦
斯化学(株)製}
B2:ABS樹脂{商品名:ABS10、テクノポリマー(株)製}
B3:ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂{商品名:レキサン141R、日本ジーイープラスチック(株)製}
B4:ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレートアロイ樹脂{商品名:サイコロイC1100HF、日本ジーイープラスチック(株)製}
C3:レゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート
E1:塩化リチウム
E2:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
E1、E2は親水性ポリマー(A)製造時のビスフェノールAのEO付加物またはポリエチレングリコールを加えるときに、同時に添加した。
F1:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト
F1はヘンシェルミキサーでドライブレンドするときに添加した。
本発明の樹脂組成物および比較の樹脂組成物を射出成形機[PS40E5ASE、日精樹脂工業(株)製]を用い、シリンダー温度270℃(B1使用時)、240℃(B2使用時)、280℃(B3およびB4使用時)、金型温度80℃(B1、B3およびB4使用時)、50℃(B2使用時)で試験片を作成し、衝撃強度、曲げ弾性率、相溶性、表面固有抵抗値、体積固有抵抗値、水洗後の表面固有抵抗値、耐水性、一次密着性、塗膜の耐水性、塗着効率および難燃性の評価に用いた。
また、圧縮成形機[TABLE TYPE TEST PRESS SA−302、テスター産業(株)製]を用い、温度260℃(B1使用時)、220℃(B2使用時)、270℃(B3およびB4使用時)、圧力 20kg/cm2、時間30秒間で試験片を作成し、表面固有抵抗値の評価に用いた。
これらの試験片を下記の試験法に基づいて機械強度(衝撃強度、曲げ弾 性率、相溶性)、帯電防止性(表面固有抵抗値、体積固有抵抗値、水洗後の表面固有抵抗値)、耐水性、塗装性(一次密着性、塗膜の耐水性、塗着効率)および難燃性を評価した。その結果を表4に示す。
ASTM D256(ノッチ付、3.2mm厚)MethodAに準拠して測定。
(2)曲げ弾性率
試験片(10×4×100mm)を用い、ASTM D790(支点間距離60
mm)に準拠して測定。
(3)相溶性
試験片(100×100×2mm)を23±5℃で折り曲げ(1回で破断しなけ
れば破断するまで折り曲げ操作を繰り返す。)、その破断面を観察することによ
って以下の基準で評価した。
評価基準 ○:良好
×:不良[(A)と(B)との相溶性悪く、層状剥離]
(4)表面固有抵抗値
試験片(100×100×2mm)を用い、超絶縁計[アドバンテスト(株)製
、以下同じ。]
により23℃、湿度50%RHの雰囲気下で測定(ASTM D257に準拠)。
(5)体積固有抵抗値
試験片(100×100×2mm)を用い、超絶縁計により23℃、湿度50%
RHの雰囲気下で測定(ASTM D257に準拠)。
(6)水洗後の表面固有抵抗値
斜めに立てかけた試験片(100×100×2mm)を23℃のイオン交換水10
0mlの流水(流量100ml/1分)で水洗して、循風乾燥機で80℃で3時間
乾燥した。この操作を10回繰り返し、超絶縁計により23℃、湿度50%RHの
雰囲気下で測定(ASTM D257に準拠)。
(7)耐水性
直径15cm、高さ20cmのポリプロピレン製の蓋付き容器に深さ15cmまで
水道水を入れ40℃に温度調整し、試験片(100×100×2mm)を水面下約
5cmで水平に沈めた状態で、120時間、浸漬して表面状態を観察することによ
って以下の基準で評価した。
評価基準 ○ 試験前後で、変化なし
× イボ状のふくれ、または表面が凸凹した荒れあり
試験片(100×100×2mm)をアースし、空気流併用静電霧化静電塗装機[
日本ランズバーグ(株)製ターボニアーGミニベル型自動静電塗装装置]で静電塗
装を行った(印加電圧=−90KV、吐出量=100cc/分、回転数=24,0
00rpm、霧化頭径=70mm、2液ウレタン塗料は日本油脂(株)製ハイウレ
タン#5000を使用)。塗装板を80℃で2時間、焼き付け処理した後、以下の
試験を行った。
1)一次密着性
塗装板の塗膜面についてJIS K5400(1990年)の8.5.2碁盤目テ
ープ法にて密着性試験を行った。
2)塗膜の耐水性
塗装板を50℃の温水に240時間浸漬後、JIS K5400(1990年)の
8.5.2碁盤目テープ法にて密着性試験を行った。
3)塗着効率
以下の式に従って求めた。
塗着効率=(試験片の塗装後重量−試験片の塗装前重量)×100
÷(吐出した塗料の絶乾重量)
なお、吐出した塗料の絶乾重量は、以下の方法で求めた。
塗料10gを直径15cm、深さ1cmのシャーレに入れ、循風乾燥機で80℃、2時間乾燥し、乾燥後の塗料の重量(W3)を測定し、次の式に従って算出した。
吐出した塗料の絶乾重量=塗装試験で吐出した塗料の重量×(W3)/10
(9)難燃性
試験片(150×5×1mm)について、UL−94に定められている評価基準に
従い難燃性を評価した。
難燃性レベルはV−0>V−1>V−2>HBの順に低下する。
また、本発明の組成物は、異なる成形法(射出成形法と圧縮成形法)で成形しても、いずれも良好な帯電防止性を発現する表面固有抵抗値を示した。
また、本発明の組成物を成形してなる成形体の帯電防止性は、水洗しても表面固有抵抗値にほとんど変化はなく、半永久的に効果が持続することがわかる。
さらに、本発明の組成物にアルカリ金属塩または界面活性剤を添加した場合に得られる成形体は、特に優れた性能(永久帯電防止性を発現する表面固有抵抗値および塗着効率)を発揮することがわかる。
Claims (8)
- 空気中での熱減量開始温度が200〜300℃である親水性ポリマー(A)5〜50重量部と、熱可塑性樹脂(B)30〜94重量部および難燃剤(C)1〜20重量部からなることを特徴とする難燃性を有する帯電防止性樹脂組成物。
- (A)が、数平均分子量200〜5,000のポリアミド(a11)と、数平均分子量300〜5,000の、ビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物(a12)とから誘導されるポリエーテルエステルアミドである請求項1記載の樹脂組成物。
- (B)がポリフェニレンエーテル樹脂および/またはポリスチレン樹脂および/またはポリカーボネート樹脂である請求項1または2記載の樹脂組成物。
- (C)がハロゲン含有難燃剤(C1)、窒素含有難燃剤(C2)、硫黄含有難燃剤(C3)、珪素含有難燃剤(C4)およびリン含有難燃剤(C5)からなる群から選ばれる1種または2種以上の難燃剤である請求項1〜3のいずれか記載の樹脂組成物。
- (C5)が下記一般式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される繰り返し単位を有するリン含有ポリエステルである請求項4記載の樹脂組成物。
- さらに、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する変性ビニル系重合体(D)を(A)〜(C)の合計重量に基づいて、0.1〜15重量%含有させてなる請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか記載の樹脂組成物を成形してなる成形体。
- 請求項7記載の成形体に塗装および/または印刷を施してなる成形物品。
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