JP2007246878A - ナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents

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卓郎 山崎
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Abstract

【課題】 従来の帯電防止性樹脂組成物の耐熱性の向上を目的に無機フィラーを添加した樹脂組成物は、フィラーを大量に添加する必要があり、その結果該組成物を成形してなる成形品の帯電防止性および機械物性等が損なわれるという問題があったため、フィラーの少量添加で、耐熱性に優れる帯電防止性樹脂組成物、並びに永久帯電防止性、機械特性および難燃性に優れる成形品を提供する。
【解決手段】 1×107〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性ポリマー(A)、および組成物中で、1〜10nmの短径かつ100〜1,000のアスペクト比を有する無機フィラー(B)からなることを特徴とする、ナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ナノ分散された無機フィラーを含有してなることを特徴とする帯電防止性樹
脂組成物に関する。さらに詳しくは、無機フィラー分散性および耐熱性に優れた帯電防止
性樹脂組成物に関するものである。
従来、永久帯電防止性樹脂組成物は耐熱性が劣るという問題があることから、耐熱性の
向上を目的に帯電防止性樹脂組成物に無機フィラーを添加したもの、例えば無機フィラー
の分散性に優れた永久帯電防止性樹脂組成物として、熱可塑性樹脂に、ポリオレフィンの
ブロックとポリエーテルのブロックとからなるブロックポリマーおよびフィラーを添加し
たもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
特開2002−097378
しかしながら、上記の組成物では、耐熱性を向上させるためには、フィラーを大量に添加する必要があり、その結果該組成物を成形してなる成形品の帯電防止性および機械物性等が損なわれるという問題が生じていた。
本発明の目的は、耐熱性に優れる帯電防止性樹脂組成物、並びに永久帯電防止性、機械物性および難燃性に優れる成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、1×107〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性ポリマー(A)、および組成物中で、1〜10nmの短径かつ100〜1,000のアスペクト比を有する無機フィラー(B)からなることを特徴とする、ナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物;該組成物を成形してなる成形品;並びに、該成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品である。
本発明のナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物は、下記の効果を奏する。
(1)無機フィラーが低含有量でも耐熱性に優れる。
(2)該組成物を成形してなる成形品は永久帯電防止性、機械特性および難燃性に優れる。
[親水性ポリマー(A)]
本発明における(A)は、1×107〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する
親水性ポリマーである。(A)の体積固有抵抗値が1×107Ω・cm未満では組成物の
成形性が悪くなり、1×1012Ω・cmを超えると帯電防止性が悪くなる。
(A)には、下記のもの、およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。
(A1):ポリオレフィン(a11)のブロックとポリオキシアルキレン鎖含有化合物(
a12)のブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー
(A2):数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフ
ィー(GPC)法による。]200〜5,000のポリアミド(a21)と、Mn300
〜5,000のビスフェノール化合物のアルキレンオキシド(以下AOと略記)付加物(
a22)とから誘導されるポリエーテルエステルアミド
(A3):ポリエーテルアミドイミド
(A4):エピハロヒドリン/AO共重合体
(A5):アクリルアミド共重合体
(A6):エチレン/不飽和カルボン酸(塩)もしくはエチレン/(メタ)アクリレート
/不飽和カルボン酸(塩)共重合体
(A7):ポリエーテルエステル
(A8):メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体
(A9):ポリエーテル基含有エチレン/酢酸ビニル共重合体[エチレン/ビニルアルコ
ール共重合体のエチレンオキシド(以下EOと略記)付加物]
これらのうち、後述する無機フィラー(B)の分散性、並びに本発明の樹脂組成物およ
び成形品の耐熱性の観点から好ましいのは(A1)〜(A6)、さらに好ましいのは(A
1)、(A2)である。
(A1)および(A2)については後述する。
ポリエーテルアミドイミド(A3)としては、例えば特公平7−119342号公報および特開平06−172609公報に記載のポリエーテルアミドイミドが挙げられる。
これらのうち耐熱性の観点から好ましいのは、カプロラクタム、アミノ基と反応して少なくとも1個のイミド環を形成しうる3価もしくは4価の芳香族ポリカルボン酸およびポリエチレングリコールもしくは少なくとも50重量%のポリエチレングリコールとポリエチレングリコール以外のポリアルキレングリコールとの混合物から誘導され、該混合物の含有量が30〜85重量%、30℃での還元粘度が1.5〜4であるポリエーテルアミドイミドが挙げられる。
(A3)の還元粘度は、樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは1.5〜4、さらに好ましくは1.7〜3.5である。
エピハロヒドリン/AO共重合体(A4)としては、例えば特公平7−84564号公報記載のエピハロヒドリン/AO共重合体が挙げられる。
エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリンおよびエピフルオロヒドリンが挙げられ、反応性、コストの観点から好ましいのはエピクロルヒドリンである。AOとしては、炭素数(以下Cと略記)2〜4、例えばEO、プロピレンオキシド(以下POと略記)、テトラヒドロフランが挙げられる。
(A4)には、エピハロヒドリンと、1,2−エポキシドモノマー[特にアルキル(C2〜4)グリシジルエーテル]およびAO(特にEOおよびPO)から選ばれる1種または2種以上からなるコモノマーとの共重合体も含まれる。
エピハロヒドリンとAOとの重量比は、通常5/95〜95/5、帯電防止付与性の観点から好ましくは10/90〜60/40である。
(A4)のうち、樹脂物性、帯電防止性付与の観点から好ましいのはエピクロルヒドリン/EO(重量比50/50)の共重合体である。
(A4)のMnは樹脂物性および成形性の観点から好ましくは30,000〜100,000、さらに好ましくは60,000〜90,000である。
アクリルアミド共重合体(A5)としては、例えば特開平4−198308号公報記載の、エチレン単位65〜99モル%、アクリレート単位0〜15モル%、およびアクリルアミド単位1〜35モル%からなるアクリルアミド共重合体が挙げられる。
(A5)のMnは、(A5)の耐熱性と樹脂組成物の成形性とのバランスの観点から好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
エチレン/不飽和カルボン酸(塩)もしくはエチレン/(メタ)アクリレート/不飽和カルボン酸(塩)共重合体(A6)としては、例えば特開平8−269276号公報記載の、エチレン/不飽和カルボン酸もしくはエチレン/(メタ)アクリレート/不飽和カルボン酸のランダム共重合体のカルボキシル基の一部もしくは全部がアルカリ金属で中和されたアイオノマーが挙げられる。
(A6)のメルトフローレート(以下、MFRと略記、測定条件は190℃、2.16kg)は樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは1〜20、さらに好ましくは1.5〜15である。
ポリエーテルエステル(A7)としては、ポリエーテルジオールまたはコポリエーテルジオールからなるセグメントを有するポリエステル、例えば、特公昭58−19696号公報記載のポリエーテルエステルが挙げられる。
(A7)の融点[測定は示差走査熱量測定法(以下、DSC法と略記)による]は耐熱性の観点から好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120〜210℃である。
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体(A8)としては、メトキシポリエチレングリコール(Mnは好ましくは250〜4,950、さらに好ましくは750〜2,950)(メタ)アクリレートと後述するビニルモノマーとの共重合物が挙げられる。
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのMnは、帯電防止性の観点から、好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは800〜3,000である。共重合するモノマーとして好ましいのは、(メタ)アクリル酸、アルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]である。
(A8)のMnは、樹脂物性の観点から好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜30,000であり、(A8)におけるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート単位とビニルモノマー単位の重量割合は、帯電防止性の観点から好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜60/40である。
ポリエーテル基含有エチレン/酢酸ビニル共重合体(A9)としては、エチレン/酢酸ビニル共重合体を加水分解してエチレン/ビニルアルコール共重合体としたものにEO付加したものが挙げられる。
該エチレン/酢酸ビニル共重合体におけるエチレン単位と酢酸ビニル単位の重量割合は、帯電防止性の観点から好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜60/40であり、酢酸ビニル単位の加水分解率[加水分解前の酢酸ビニル単位/加水分解後のビニルアルコール単位](モル%)は、帯電防止性の観点から好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは40〜80モル%である。また、ビニルアルコール単位当たりのEO付加モル数は、帯電防止性の観点から好ましくは5〜30、さらに好ましくは10〜20である。
(A9)のMnは、樹脂物性の観点から好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜30,000である。
前記ブロックポリマー(A1)は、ポリオレフィン(a11)のブロックと、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)のブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合およびイミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有する。
(a11)と(a12)の合計重量に基づく(a12)の割合は、(A1)の帯電防止性と耐熱性の観点から、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜70%である。
(A1)を構成する(a11)のブロックとしては、カルボニル(好ましくはカルボキシル。以下同じ。)基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a111)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a112)およびアミノ基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a113)等が使用できる。
(a111)としては、両末端に変性可能なポリオレフィンを主成分とするポリオレフィン(a110)の両末端にカルボニル基を導入したものが用いられる。
(a112)としては、(a110)の両末端に水酸基を導入したものが用いられる。
(a113)としては、(a110)の両末端にアミノ基を導入したものが用いられる。
(a110)は、通常、両末端に変性可能なポリオレフィン、片末端に変性可能なポリオレフィンおよび変性可能な末端基を持たないポリオレフィンの混合物であるが、主成分として両末端に変性可能なポリオレフィンが含有していれば使用できる。
(a110)の主成分となる両末端に変性可能なポリオレフィンの含量は、(a110)の重量に基づいて、50〜100%が好ましく、さらに好ましくは75〜100%、特に好ましくは80〜100%である。
(a110)には、C2〜30(好ましくは2〜12、さらに好ましくは2〜10)のオレフィンの1種または2種以上の混合物の(共)重合(重合または共重合を意味する。以下同様。)によって得られるポリオレフィン(重合法)および減成されたポリオ レフ
ィン[高分子量ポリオレフィン(好ましくはMn50,000〜150,000)を機械的、熱的および化学的に減成してなるもの](減成法)が含まれる。カルボニル基、水酸基またはアミノ基を導入する変性のしやすさおよび入手のしやすさの観点から好ましいのは、減成されたポリオレフィン、とくに熱減成されたポリオレフィンである。
熱減成されたポリオレフィンは特に限定されないが、高分子量ポリオレフィンを不活性ガス中で加熱する(通常300〜450℃で0.5〜10時間)ことにより熱減成されたもの(例えば特開平3−62804号公報記載のもの)が挙げられる。
該熱減成法に用いられる高分子量ポリオレフィンとしては、C2〜30(好ましくは2〜12、さらに好ましくは2〜10)のオレフィンの1種または2種以上の混合物の(共)重合体等が使用できる。C2〜30のオレフィンとしては、後述のポリオレフィン(重合法)製造に用いられるものと同じものが使用でき、これらのうち好ましいのはエチレン、プロピレンおよびC4〜12のα−オレフィン、さらに好ましいのはエチレン、プロピレンおよびC4〜10のα−オレフィン、特に好ましいのはエチレンおよびプロピレンである。
上記ポリオレフィン(重合法)の製造に用いられるC2〜30のオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、C4〜30(好ましくは4〜12、さらに好ましくは4〜10)のα−オレフィンおよびC4〜30(好ましくは4〜18、さらに好ましくは4〜8)のジエンが用いられる。
α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセン等が挙げられる。
ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエンおよび1,11−ドデカジエン等が挙げられる。
これらのうち、エチレン、プロピレン、C4〜12のα−オレフィン、ブタジエンおよびイソプレンが好ましく、さらに好ましいのはエチレン、プロピレン、C4〜10のα−オレフィンおよびブタジエン、特に好ましいのはエチレン、プロピレンおよびブタジエンである。
重合法によって得られるポリオレフィンは種々の方法で製造でき、例えば、ラジカル触媒、金属酸化物触媒、Ziegler触媒またはZiegler−Natta触媒存在下で(共)重合反応させる方法等により容易に得ることができる。
ラジカル触媒としては、種々のものが使用でき、例えば、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、デカノールパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、パーオキシジカーボネートエステル等)、アゾ化合物(アゾニトリル、アゾアミジン、アゾアミド化合物)およびγ−アルミナ担体に酸化モリブデンを付着させたものが挙げられる。
金属酸化物触媒としては、シリカ−アルミナ担体に酸化クロムを付着させたもの等が挙げられる。Ziegler触媒またはZiegler−Natta触媒としては、(C253Al−TiCl4等が挙げられる。
(a110)のMnは、好ましくは800〜20,000、さらに好ましくは1,000〜10,000、特に好ましくは1,200〜6,000である。Mnがこの範囲であるとフィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
(a110)中の二重結合の量は、1,000炭素当たり、1〜40個が好ましく、さらに好ましくは2〜30個、特に好ましくは4〜20個である。二重結合の量がこの範囲であるとフィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
1分子当たりの二重結合の平均数は、1.1〜5.0が好ましく、さらに好ましくは1.3〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5、最も好ましくは1.8〜2.2である。二重結合の平均数がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
熱減成法によると、Mnが800〜6,000の範囲で、一分子当たりの平均末端二重結合量が1.5〜2個の低分子量ポリオレフィンが容易に得られる〔村田勝英、牧野忠彦、日本化学会誌、192頁(1975)〕。
(a111)としては、(a110)の末端をα、β不飽和カルボン酸(無水物)(α,β−不飽和カルボン酸、そのC1〜4のアルキルエステルまたはその無水物を意味する。以下、同様。)で変性した構造を有するポリオレフィン(a111−1)、(a111−1)をラクタムまたはアミノカルボン酸で二次変性した構造を有するポリオレフィン(a111―2)、(a11−0)を酸化またはヒドロホルミル化による変性をした構造を有するポリオレフィン(a111−3)、(a111―3)をラクタムまたはアミノカル
ボン酸で二次変性した構造を有するポリオレフィン(a111―4)およびこれらの2種以上の混合物等が使用できる。
(a111−1)は、(a110)をα,β−不飽和カルボン酸(無水物)により変性することにより得ることができる。
変性に用いられるα,β−不飽和カルボン酸(無水物)としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、これらのアルキル(C1〜4)エステルおよびこれらの無水物が使用でき、例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸またはメタアクリル酸を意味する。以下同じ。)、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、マレイン酸(無水物)、マレイン酸ジメチル、フマル酸、イタコン酸(無水物)、イタコン酸ジエチルおよびシトラコン酸(無水物)等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ジカルボン酸、これらのアルキルエステルおよびこれらの無水物、さらに好ましいのはマレイン酸(無水物)およびフマル酸、特に好ましいのはマレイン酸(無水物)である。
変性に使用するα、β−不飽和カルボン酸(無水物)の量は、ポリオレフィン(a110)の重量に基づき、好ましくは0.5〜40%、さらに好ましくは1〜30%、特に好ましくは2〜20%である。α、β−不飽和カルボン酸(無水物)の量がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
α,β−不飽和カルボン酸(無水物)による変性は、種々の方法で行うことができ、例えば、(a110)の末端二重結合に、溶液法または溶融法のいずれかの方法で、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)を熱的に付加(エン反応)させることにより行うことができる。(a110)にα,β−不飽和カルボン酸(無水物)を反応させる温度は、通常170〜230℃である。
(a111−2)は、(a111−1)をラクタムまたはアミノカルボン酸で二次変性することにより得ることができる。
二次変性に用いるラクタムとしては、C6〜12(好ましくは6〜8、さらに好ましくは6)のラクタム等が使用でき、例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタムおよびウンデカノラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、C2〜12(好ましくは4〜12、さらに好ましくは6〜12)のアミノカルボン酸等が使用でき、例えば、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびフェニルアラニン等)、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
これらのうち、カプロラクタム、ラウロラクタム、グリシン、ロイシン、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸が好ましく、さらに好ましくはカプロラクタム、ラウロラクタム、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸、特に好ましくはカプロラクタムおよび12−アミノドデカン酸である。
二次変性に用いるラクタムまたはアミノカルボン酸の量は、α、β不飽和カルボン酸(無水物)のカルボキシル基1個当たり、好ましくは0.1〜50個、さらに好ましくは0.3〜20個、特に好ましくは0.5〜10個、最も好ましくは1〜2個である。この量がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
(a111−3)は、(a110)を酸素および/もしくはオゾンによる酸化法またはオキソ法によるヒドロホルミル化によりカルボニル基を導入することにより得ることができる。
酸化法によるカルボニル基の導入は、公知の方法で行うことができ、例えば、米国特許第3,692,877号明細書記載の方法で行うことができる。
ヒドロホルミル化によるカルボニル基の導入は、公知の方法で行うことができ、例えば、Macromolecules、Vol.31、5943頁記載の方法で行うことができる。
(a111−4)は、(a111−3)をラクタムまたはアミノカルボン酸で二次変性することにより得ることができる。
ラクタムおよびアミノカルボン酸およびこれらの好ましい範囲は、(a111−2)の製造で使用できるものと同じである。ラクタムおよびアミノカルボン酸の使用量も同じである。
(a111)のMnは、耐熱性および後述するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)との反応性の観点から、好ましくは800〜25,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,500〜10,000である。
また、(a111)の酸価は、(a12)との反応性の観点から、好ましくは4〜280(mgKOH/g。以下においては数値のみを記載する。)、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a112)としては、(a111)をヒドロキシルアミンで変性したヒドロキシル基を有するポリオレフィンおよびこれら
の2種以上の混合物が使用できる。
変性に使用できるヒドロキシルアミンとしては、C2〜10(好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4)のヒドロキシルアミン等が挙げられ、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノールおよび3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノールが挙げられる。
これらのうち、好ましいのは2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノールおよび6−アミノヘキサノール、さらに好ましいのは2−アミノエタノールおよび4−アミノブタノール、特に好ましいのは2−アミノエタノールである。
ヒドロキシルアミンによる変性は、種々の方法で行うことができ、例えば、(a111)とヒドロキシルアミンとを直接反応させることにより行うことができる。反応温度は、通常120℃〜230℃である。
変性に用いるヒドロキシルアミンの量は、α、β不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり、好ましくは0.1〜2個、さらに好ましくは0.3〜1.5個、特に好ましくは0.5〜1.2個、最も好ましくは1個である。ヒドロキシルアミンの量がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
(a112)のMnは、耐熱性および後述するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)との反応性の観点から、好ましくは800〜25,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,500〜10,000である。
また、(a112)の水酸基価は、(a12)との反応性の観点から、好ましくは4〜280(mgKOH/g。以下においては数値のみを記載する。)、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
(a113)としては、(a111)をジアミン(Q1)で変性したアミノ基を有するポリオレフィンおよびこれらの2種以上の混合物が使用できる。
この変性に用いるジアミン(Q1)としては、C2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜6)のジアミン等が使用でき、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンおよびデカメチレンジアミン等が挙げられる。
これらのうち、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミンおよびオクタメチレンジアミンが好ましく、さらに好ましいのはエチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン、特に好ましいのはエチレンジアミンである。
ジアミンによる変性は、公知の方法で行うことができ、例えば、(a111)とジアミン(Q1)とを直接反応させることにより行うことができる。反応温度は、通常120℃〜230℃である。
変性に用いるジアミンの量は、α、β不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり、0.1〜2個が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.5個、さらに好ましくは0.5〜1.2個、特に好ましくは1個である。ジアミンの量がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
なお、実際の製造に当たっては、ポリアミド(イミド)化を防止するため、α、β不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり、2〜1,000個、さらに好ましくは5〜800個、特に好ましくは10〜500個のジアミンを使用し、未反応の過剰ジアミンを減圧下で(通常120℃〜230℃)除去することが好ましい。
(a113)のMnは、耐熱性および後述するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)との反応性の観点から、800〜25,000が好ましく、さらに好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,500〜10,000である。
また、(a113)のアミン価は、(a12)との反応性の観点から、4〜280(mgKOH/g、以下、数値のみを記載する。)が好ましく、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
ブロックポリマー(A1)を構成するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)としては、ポリエーテルジオール(a121)、ポリエーテルジアミン(a122)およびこれらの変性物(a123)が使用できる。
(a12)の体積固有抵抗値(後述の方法で、23℃、50%RHの雰囲気下で測定される値)は、帯電防止性の観点から好ましい上限は1011Ω・cm、さらに好ましくは1010Ω・cm、特に好ましくは109Ω・cm、機械物性の観点から好ましい下限は105Ω・cm、さらに好ましくは106Ω・cm、特に好ましくは107Ω・cmである。
また、(a12)のMnは、耐熱性および(a11)との反応性の観点から好ましくは150〜20,000、さらに好ましくは300〜20,000、特に好ましくは1,000〜15,000、最も好ましくは1,200〜8,000である。
ポリエーテルジオール(a121)は、ジオール(a120)または二価フェノールにAOを付加反応させることにより得られる構造のものが使用でき、例えば、一般式:

H−(OA1m−O−E1−O−(A1O)m'−H

で示されるものが挙げられる。
式中、E1は、ジオール(a120)または二価フェノールから水酸基を除いた残基を
表し、A1は、ハロゲン原子を含んでいてもよいC2〜12(好ましくは2〜8、さらに
好ましくは2〜4)のアルキレン基を表す。また、mおよびm’は、1〜300、好ましくは2〜250、さらに好ましくは8〜150の整数である。また、mとm’とは同一でも異なっていてもよい。m個の(OA1)とm’個の(A1O)とは、同一でも異なっていてもよく、また、これらが2種以上のオキシアルキレン基で構成される場合の結合形式はブロックもしくはランダムまたはこれらの組合せのいずれでもよい。
ジオール(a120)としては、C2〜12(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜8)の二価アルコール(例えば、脂肪族、脂環族もしくは芳香脂肪族二価アルコール)、C6〜18(好ましくは8〜18、さらに好ましくは10〜15)の二価フェノールおよび三級アミノ基含有ジオール等が使用できる。
脂肪族二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
脂環式二価アルコールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロオクタンジオールおよび1,3−シクロペンタンジオールが挙げられる。
芳香脂肪族二価アルコールとしては、例えば、キシリレンジオール、1−フェニル−1,2−エタンジオールおよび1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンが挙げられる。
三級アミノ基含有ジオールとしては、例えば、脂肪族または脂環式一級モノアミン(C1〜12、好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜8)のビスヒドロキシアルキル(C1〜12、好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜8)化物および芳香(脂肪)族一級モノアミン(C6〜12)のビスヒドロキシアルキル(C1〜12)化物が挙げられる。
なお、モノアミンのビスヒドロキシアルキル化物は、種々の方法で容易に得ることができ、例えば、モノアミンとC2〜4のAO(例えば、EO、PO、ブチレンオキサイド)
とを反応させるか、C1〜12のモノアミンとC1〜12のハロゲン化ヒドロキシアルキル(例えば、2−ブロモエチルアルコール、3−クロロプロピルアルコール)とを反応させることにより得ることができる。
脂肪族または脂環式一級モノアミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、シクロプロピルアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン、3−アミノヘプタン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミンおよびドデシルアミンが挙げられる。
芳香(脂肪)族一級モノアミンとしては、例えば、アニリンおよびベンジルアミンが挙げられる。
二価フェノールとしては、例えば、単環二価フェノール(ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、ウルシオール等)、ビスフェノール(ビスフェノールA、−Fおよび−S、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン等)、ジヒドロキビフェニルおよび縮合多環二価フェノール(ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等)が挙げられる。
これらのジオール(a120)および二価フェノールうち、反応性の観点から好ましいのは二価アルコールおよび二価フェノール、さらに好ましいのは脂肪族二価アルコールおよびビスフェノール、特に好ましいのはエチレングリコールおよびビスフェノールAである。
ポリエーテルジオール(a121)は、例えば、ジオール(a120)または二価フェノールにAOを付加反応させることにより製造することができる。
AOとしては、C2〜4のAO(EO、PO、1,2−、1,4−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の混合物)等が用いられるが、必要により他のAOまたは置換AOを併用してもよい(本発明において、これらも含めてAOと総称する。)。 他のAOまたは置換AOとしては、例えば、C5〜12のα−オレフィンのエポキシ化物、スチレンオキサイドおよびエピハロヒドリン(エピクロルヒドリンおよびエピブロモヒドリン等)が挙げられる。他のAOまたは置換AOの量は、全AOの重量に基づいて、30%以下が好ましく、さらに好ましくは0〜25%、特に好ましくは0〜20%である。
2種以上のAOを併用するときの結合形式はブロックおよび/またはランダムのいずれでもよい。
AOとして好ましいのは、EO単独およびEOと他のAOとの併用(ブロックおよび/またはランダム付加)、さらに好ましいのはEO、EO/POの併用、特に好ましいのはEO単独である。
AOの付加モル数は、(a120)または二価フェノールの水酸基1個当り、1〜300モルが好ましく、さらに好ましくは2〜250モル、特に好ましくは10〜100モルである。AOの付加モル数がこの範囲であると(a12)の体積固有抵抗値がさらに好ましい範囲になりやすい。
AOの付加は、公知の方法、例えばアルカリ触媒の存在下、100〜200℃の温度で行なうことができる。
ポリエーテルジオール(a121)中のC2〜4のオキシアルキレン単位の含量は、(a121)の重量に基づいて、5〜99.8%が好ましく、さらに好ましくは8〜99.6%、特に好ましくは10〜98%である。
ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン単位の含量は、ポリオキシアルキレン鎖の
重量に基づいて、好ましくは5〜100%、さらに好ましくは10〜100%、特に好ましくは50〜100%、最も好ましくは60〜100%である。オキシエチレン単位の含量がこの範囲であると(a12)の体積固有抵抗値がさらに好ましい範囲になりやすい。
ポリエーテルジアミン(a122)は、(a121)の水酸基をアミノ基に変性した構造のものが使用でき、例えば、一般式:

RNH−A2−(OA1m−O−E1−O−(A1O)m'−A2−NHR

で示されるものが挙げられる。
式中の記号E1、A1、mおよびm’は(a121)で示した式と同様であり、A2はハ
ロゲン原子を含んでいてもよいC2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4)のアルキレン基を表し、A1とA2とは同じでも異なっていてもよい。RはHまたはC1〜4(好ましくは1または2)のアルキル基を表す。
(a122)は、(a121)の水酸基を公知の方法によりアミノ基に変えることにより、容易に得ることができる。
水酸基をアミノ基に変える方法としては、種々の方法が使用でき、例えば、(a121)の水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(a121)とアクリロニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法]、(a121)と、アミノカルボン酸またはラクタムとを反応させる方法、およびハロゲン化アミンをアルカリ条件下で反応する方法が挙げられる。
(a121)または(a122)の変性物(a123)としては、例えば、(a121)または(a122)のイソシアネート変性物(末端イソシアネート基)および同じくエポキシ変性物(末端エポキシ基)が挙げられる。
イソシアネート変性物は、(a121)または(a122)と、有機ジイソシアネートとを反応させるか、(a122)とホスゲンとを反応させることにより得ることができる。
エポキシ変性物は、(a121)または(a122)と、ジエポキシド(ジグリシジルエーテル、ジグリシジルエステル、脂環式ジエポキシド等のエポキシ樹脂:エポキシ当量85〜600)とを反応させるか、(a121)とエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)とを反応させることにより得ることができる。
有機ジイソシアネートとしては、C(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20(好ましくは6〜18、さらに好ましくは8〜14)の芳香族ジイソシアネート、C2〜18(好ましくは4〜16、さらに好ましくは6〜14)の脂肪族ジイソシアネート、C4〜15(好ましくは4〜13、さらに好ましくは6〜11)の脂環式ジイソシアネート、C8〜15(好ましくは8〜13、さらに好ましくは9〜11)の芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性体およびこれらの2種以上の混合物が使用できる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンおよび1,5−ナフチレンジイソシアネートが挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートおよび2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートおよび2,5−または2,6−ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、m−またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)およびα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
また、ジイソシアネートの変性体としては、例えば、ウレタン変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体およびウレトジオン変性体が挙げられる。
これらの有機ジイソシアネートのうち、反応性の観点から好ましいのは芳香族および脂肪族ジイソシアネート、さらに好ましいのはTDI、MDIおよびHDI、特に好ましいのはHDIである。
ポリウレタン化反応を促進するために、必要により通常用いられる触媒を使用してもよい。このような触媒としては、金属触媒、アミン触媒およびこれらの2種以上の混合物が使用できる。
金属触媒としては、例えば、錫触媒(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマレエート等);鉛触媒(オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛等);その他の金属触媒(ナフテン酸コバルト等のナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩等)等が挙げられる。
アミン触媒として、例えば、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキシレンジアミン、ジアザビシクロアルケン{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7[サンアプロ(株)製、登録商標DBU]等}、ジアルキルアミノアルキルアミン(ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノオクチルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン等)および複素環式アミノアルキルアミン{2−(1−アジリジニル)エチルアミン、4−(1−ピペリジニル)−2−ヘキシルアミン等}の炭酸塩および有機酸塩(ギ酸塩等)等が使用でき、このほかN−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が使用できる。
本発明における(A1)には、一般式(1)で示される繰り返し単位を有するポリマーが含まれる。
Figure 2007246878
一般式(1)において、nは2〜50、好ましくは3〜40、さらに好ましくは4〜30の整数である。また、R1およびR2の一方はHであり他方はHまたはC1〜10(好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6)のアルキル基である。また、yは15〜800、好ましくは20〜500、さらに好ましくは30〜400の整数である。
1、A1、mおよびm’は前記と同様であり、XおよびX’は、一般式(2)〜(8)で示される基から選ばれる基および対応する(2’)〜(8’)で示される基から選ばれる基、すなわち、Xが一般式(2)で示される基のとき、X’は一般式(2’)で示される基であり、一般式(3)〜(8)および(3’)〜(8’)についても同様の関係である。
Figure 2007246878
Figure 2007246878
一般式(2)〜(8)および(2’)〜(8’)において、R3およびR3'は、C2〜3の三価の炭化水素基を表し、R4は、C1〜11(好ましくは1〜8、さらに好ましく
は1〜6)の2価の炭化水素基を表し、R5は、HまたはC1〜10(好ましくは1〜8
、さらに好ましくは1〜6)のアルキル基を表し、R6は、C2〜22(好ましくは4〜
18、さらに好ましくは6〜12)の炭化水素基を表し、E2は、有機ジイソシアネート残基を表し、rは、1〜10(好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6)の整数、uおよびvは、0または1を表し、A2、Rは前記に同じである。また、Q、Q’、TおよびT’は次式で示される基である。
Figure 2007246878
但し、R5は、HまたはC1〜10(好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6)の
アルキル基を表し、R7は、Hまたはメチル基を表し、tは、R7がメチル基のとき1、Hのとき0または1である。
一般式(1)で示される繰り返し単位中の{ }内のポリエーテルセグメント{(OA1m−O−E1−O−(A1O)m'}は、ポリエーテルジオール(a121)により構成される構造であり、式中のE1、A1、mおよびm’は前記と同様である。
一般式(1)において、Xが一般式(2)で示される基、X’が一般式(2’)で示される基であるブロックポリマー(A11)は、前記のカルボニル基を有するポリオレフィン(a111−1)とポリエーテルジオール(a121)とを反応させることにより得ることができる。一般式(2)および(2’)中のR3およびR3'は、不飽和ジカルボン酸から形成される式
Figure 2007246878
(R’はHまたはメチル基、tはR’がHのとき1または0、R’がメチル基のとき1である。)
で示される基であり、例えば、ポリオレフィンのカルボニル変性に、マレイン酸またはフマル酸を用いた場合は、R3は−CH2−CH<であり、R3'は>CH−CH2−である。
(A11)は、種々の方法で製造でき、例えば、カルボニル基を有するポリオレフィン(a111−1)に、ポリエーテルジオール(a121)を加えて減圧下通常200〜250℃で重合(重縮合)反応を行う方法により製造することができる。一軸または二軸の押出機を用いて、製造することもできる。通常、160〜250℃、滞留時間0.1〜20分で重合する方法により製造することができる。また、上記の重合反応には、種々の触媒を使用することができる。
触媒としては、アンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、スズ触媒(モノブチルスズオ
キサイド等)、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等)、有機酸金属塩[ジルコニウム有機酸塩(酢酸ジルコニル等)、酢
酸亜鉛等]、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち、好ましいのはジルコニウム触媒および有機酸金属塩、さらに好ましいのは酢酸ジルコニルである。
触媒の使用量は、(a111−1)と(a121)の合計重量に対して、通常0.001〜5%である。
一般式(1)において、Xが一般式(3)で示される基、およびX’が一般式(3’)で示される基のブロックポリマー(A12)は、カルボニル基を有するポリオレフィン(a111−1)とポリエーテルジアミン(a122)とを反応させることにより得ることができる。(a111−1)と(a122)との重合反応は、(a111−1)と(a121)との重合反応と同様の方法で行うことができる。
一般式(1)において、Xが一般式(4)で示される基、およびX’が一般式(4’)で示される基であるブロックポリマー(A13)は、(a111−2)と(a121)とを反応させることにより得ることができる。(a111−2)と(a121)との重合反応は、(a111−1)と(a121)との重合反応と同様の方法で行うことができる。
一般式(1)において、Xが一般式(5)で示される基、およびX’が一般式(5’)で示される基であるブロックポリマー(A14)は、(a111−2)と(a122)とを反応させることにより得ることができる。また、(a122)を前記ラクタムもしくはアミノカルボン酸で二次変性してから、これと(a111−1)と反応させて製造してもよい。これらの重合反応は、(a111−1)と(a121)との重合反応と同様の方法で行うことができる。
一般式(1)において、Xが一般式(6)で示される基、およびX’が一般式(6’)で示される基であるブロックポリマー(A15)は、(a111−3)(r=1の場合)または(a111−4)(r≧2の場合)と、(a121)(u=0の場合)またはポリエーテルジアミン(a122)(u=1の場合)とを反応させることにより得ることができる。(a111−3)または(a111−4)と、(a121)または(a122)との重合反応は、(a111−1)と(a121)との重合反応と同様の方法で行うことができる。
一般式(1)において、Xが一般式(7)で示される基、およびX’が一般式(7’)で示される基であるブロックポリマー(A16)は、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a112)と、ポリエーテルジオール(a121)(u=0の場合)またはポリエーテルジアミン(a122)(u=1の場合)とを、有機ジイソシアネートを介して結合させたものであり、これらを同時に反応させるか、順次に反応させて得ることができる。順次反応させる方法として、例えば(a112)と有機ジイソシアネートとを反応させてイソシアネート変性ポリオレフィンを得た後、これと(a121)または(a122)とを反応させることにより得ることができる。
一般式(1)において、Xが一般式(8)で示される基、およびX’が一般式(8’)で示される基であるブロックポリマー(A16)は、(a111−3)(v=0の場合)または(a112)(v=1の場合)と、(a121)または(a122)とを、有機ジイソシアネートを介して結合させたものであり、これらを同時に反応させるか、順次反応させて得ることができる。順次反応させる方法として、例えば(a111−3)または(a112)と、有機ジイソシアネートとを反応させてイソシアネート変性ポリオレフィンを得た後、これと(a121)または(a122)と反応させることにより得ることがで
きる。
(a112)と有機ジイソシアネートとの反応、(a121)または(a122)と有機ジイソシアネート反応、およびイソシアネート変性ポリオレフィンと(a121)または(a122)との反応は、通常のウレタン化またはウレア化反応と同様の方法で行うことができる。
イソシアネート変性ポリオレフィンを形成する際の、有機ジイソシアネートと(a112)との当量比(NCO/OH比)、およびイソシアネート変性ポリオレフィンと(a121)または(a122)との当量比(NCO/OH比)は、好ましくは1.8/1〜3/1、さらに好ましくは1.9/1〜2.5/1、特に好ましくは2/1である。当量比がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。有機ジイソシアネートおよび反応を促進するための触媒は前述のものが使用できる。
一般式(1)で示される繰り返し単位を有するブロックポリマー(A1)のうちで、好ましいのは(A11)、(A12)、(A13)、(A14)、さらに好ましいのは(A11)および(A13)、特に好ましいのは(A13)である。
ブロックポリマー(A1)を構成するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)の量は、帯電防止性の観点から、(a11)と(a12)との合計重量に基づいて、好ましくは20〜90%、さらに好ましくは25〜90%、特に好ましくは30〜70%である。また、(A1)のMnは、フィラー分散性および帯電防止性能の観点から、好ましくは2,000〜60,000、さらに好ましくは5,000〜40,000、特に好ましくは8,000〜30,000である。
ブロックポリマー(A1)の構造において、ポリオレフィン(a11)のブロックと、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(a12)のブロックとの繰り返し単位の平均繰り返し数(Nn)は、フィラー分散性および帯電防止性の観点から、好ましくは2〜50、さらに好ましくは2.3〜30、特に好ましくは2.7〜20、最も好ましくは3〜10である。
Nnは、(A1)のMnおよび1H−NMR分析によって求めることができる。例えば
、(a111)のブロックと(a121)のブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有する(A11)の場合について説明すると、1H−NMR分析において、4.0〜4.
1ppmのエステル結合{−C(C=O)−OCH2−}のプロトンに帰属されるシグナ
ル、および3.2〜3.7ppmのポリエチレングリコールのプロトンに帰属されるシグナルが観測できる。これらのプロトン積分値の比を求めて、この比とMnとからNnを求めることができる。
(A1)の両末端は、(a11)由来のカルボニル基、アミノ基、水酸基および/または無変性ポリオレフィン末端、並びに(a12)由来の水酸基、アミノ基、イソシアネート基および/またはエポキシ基を有する。なお、無変性ポリオレフィンとは、何ら変性がなされていないポリオレフィン末端、すなわち、アルキル基またはアルケニル基を意味する。
本発明におけるポリエーテルエステルアミド(A2)を構成するMn200〜5,000のポリアミド(a21)としては、ラクタム開環重合体(a211)、アミノカルボン酸の重縮合体(a212)およびジカルボン酸とジアミンの重縮合体(a213)が挙げられる。
これらのポリアミドを形成するアミド形成性モノマーのうち、(a211)におけるラクタムとしては、C6〜12、例えばカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタムが挙げられる。
(a212)におけるアミノカルボン酸としては、C6〜12、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸が挙げられる。
(a213)におけるジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香(脂肪)族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、これらのアミド形成性誘導体[酸無水物、低級(C1〜4)アルキルエステル]およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、C4〜20、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が挙げられる。
芳香(脂肪)族ジカルボン酸としては、C8〜20、例えばオルト−、イソ−およびテレフタル酸、ナフタレン−2,6−および−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸のアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、C7〜14、例えばシクロプロパンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸が挙げられる。
アミド形成性誘導体のうち酸無水物としては、上記ジカルボン酸の無水物、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸が挙げられ、低級(C1〜4)アルキルエステルとしては上記ジカルボン酸の低級アルキルエステル、例えばアジピン酸ジメチル、オルト−、イソ−およびテレフタル酸ジメチルが挙げられる。
また、ジアミンとしては、C6〜12、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。
上記アミド形成性モノマーとして例示したものは2種以上併用してもよい。これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、カプロラクタム、12−アミノドデカン酸およびアジピン酸/ヘキサメチレンジアミンであり、さらに好ましいのはカプロラクタムである。
ポリアミド(a21)は、C4〜20のジカルボン酸の一種以上を分子量調整剤として使用し、その存在下に上記アミド形成性モノマーを常法により開環重合あるいは重縮合させることによって得られる。
該C4〜20のジカルボン酸としては、前記の(a213)において例示したものが挙げられ、これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
上記分子量調整剤の使用量は、アミド形成性モノマーと分子量調整剤合計の重量に基づいて帯電防止性、耐熱性の観点から好ましくは2〜80%、さらに好ましくは4〜75%である。
(a21)のMnは反応性と得られる(A2)の耐熱性の観点から好ましくは200〜5,000、さらに好ましくは500〜3,000である。
本発明におけるビスフェノール化合物のAO付加物(a22)を構成するビスフェノール化合物としては、C13〜20、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSが挙げられ、これらのうち分散性の観点から好ましいのはビスフェノールAである。また、ビスフェノール化合物に付加させるAOとしては、前記のもの(C2〜12)が挙げられる。これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのはEOである。
(a22)のMnは、帯電防止性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは500〜4,000である。
(a21)と(a22)の合計重量に基づく(a22)の割合は、(A2)の帯電防止性と耐熱性の観点から、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜70%である。
ポリエーテルエステルアミド(A2)の製法としては、下記(1)、(2)が挙げられるが、特に限定されるものではない。
製法(1) アミド形成性モノマーとジカルボン酸(分子量調整剤)を反応させて(a21)を形成させ、これに(a22)を加えて、高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合させる方法。
製法(2) アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸(分子量調整剤)と(a22)の一部を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または非存在下に、高温(160〜270℃)で加圧(0.1〜1MPa)反応させることによってポリアミド中間体(a21)を生成させ、その後減圧下(0.03〜3kPa)で残りの(a22)と重合させる方法。上記製法のうち、反応制御の観点から好ましいのは製法(1)である。
(A2)の製法としては、上記の他に、(a22)の末端水酸基をアミノ基またはカルボキシル基に置換し、カルボキシル基またはアミノ基を末端に有するポリアミドと反応させる方法を用いてもよい。
(a22)の末端水酸基をアミノ基に置換する方法としては、公知の方法、例えば水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(a22)とアクリロニトリルを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法]が挙げられる。
(a22)の末端水酸基をカルボキシル基に置換する方法としては、酸化剤で酸化する方法[例えば、(a22)の水酸基をクロム酸により酸化する方法]等が挙げられる。
上記の重合反応においては、通常用いられる公知のエステル化触媒が使用される。該触媒としては、アンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、スズ触媒(モノブチルスズオキシド等)、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネートなど)、有機酸金属塩[ジルコニウム有機酸塩(酢酸ジルコニル等)、酢酸亜
鉛等]等が挙げられる。
触媒の使用量は、(a21)と(a22)の合計重量に基づいて、通常0.1〜5%、反応性および樹脂物性の観点から好ましくは0.2〜3%である。
(A2)の還元粘度[ηsp/C、C=0.5重量%(m−クレゾール溶液、25℃)]は、(A2)の耐熱性と樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは0.5〜4、さらに好ましくは0.6〜3である。
本発明における無機フィラー(B)は、組成物中でナノ分散された際に、1〜10nmの短径かつ100〜1,000(好ましくは150〜700)のアスペクト比を有するものである。
(B)の短径が1nm未満または10nmを超えると後述する成形品の難燃性が悪くなり、(B)のアスペクト比が100未満または1,000を超えると成形品の難燃性が悪くなる。
本発明の組成物中で上記短径とアスペクト比を有する(B)としては、例えば、有機化クレー、炭素類およびその他フィラーが挙げられる。ここでいう有機化クレーとは、層状構造を有するクレーを後述の有機化剤で予め処理したものであり、クレーとは含水ケイ酸塩を主成分とする粘土を指す。なお、ここにおいて短径とは、数平均短径を意味し、以下同じである。
有機化剤としては、アミン[例えば脂肪族「C2〜18、例えばモノアミン(オクチル
アミン、ドデシルアミンおよびステアリルアミン等)およびジアミン(エチレンジアミン、ヘキシレンジアミン等)」、脂環式「C6〜40、例えばモノアミン(シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン等)およびジアミン(ジアミノクロヘキサン、1,3−シクロヘキサンビス(メチルアミン)等)」および芳香(脂肪)族「C6〜30、例えばモノアミン(アニリン、p−トルイジン等)およびジアミン(1,3−フェニレ
ンジアミン、2,3−ジアミノトルエン等)」]と酸[無機酸「例えば塩酸、硫酸、リン酸および硝酸」および有機酸「スルホン酸(C1〜18、例えばメタンスルホン酸、ヘキシルスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸)、カルボン酸(C1〜18、例えばギ酸、ラウリル酸およびステアリル酸)等]との塩、および第4級アルキルアンモニウム塩
(C4〜C72、例えばオクチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルアンモニウム、ジオクチジエチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウム・メチル硫酸塩)等が挙げられる。
層状構造を有するクレーとしては、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、バーベキュライト、ハロイサイトおよび膨潤性マイカ等が挙げられる。
有機化処理の方法としては、例えば(1)該クレーと有機化剤とを、温水(例えば80℃)中で混合し、濾過後に乾燥させる方法、(2)該クレーと有機化剤とを2軸押出機等で混合(温度条件は通常60〜270℃)中に水を添加する方法、が挙げられる。これらのうち好ましいのは該クレーの層間に有機化剤が挿入されやすい(1)の方法である。
炭素類としては、例えばカーボンナノチューブ、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維;その他のフィラーとしては、例えばチタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、スラグ繊維、パルプおよびアラミド繊維が挙げられる。これらは単独でも、2種以上併用してもよい。
上記フィラーのうち、好ましいのは有機化クレー、炭素類、さらに好ましいのは有機化クレー、カーボンナノチューブである。
(B)の形状としては、繊維状、針状、板状等が挙げられる。また、(B)は、表面処理剤により表面処理されていてもよい。
表面処理剤としては、種々のものが使用でき、例えば、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、脂肪酸、油脂、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、ワックス、カルボン酸カップリング剤およびリン酸カップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル・トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが挙げられる。
チタネートカップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタンが挙げられる。
アルミネートカップリング剤としては、例えばアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。
脂肪酸としては、例えばステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびエレオステアリン酸が挙げられる。
油脂としては、例えば、ココナッツ油、米カス油、大豆油、アマニ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油および桐油等が挙げられる。
ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物およびポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
多価アルコール型非イオン界面活性剤としては、例えばポリエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットもしくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン等)のアルキルエーテルおよびアルカノールアミンの脂肪族アミドが挙げられる。
ワックスとしては、例えばマレイン化ポリプロピレンおよびマレイン化ポリエチレン;カルボン酸カップリング剤としては、例えばカルボキシル化ポリブタジエンおよびカルボキシル化ポリイソプレン;リン酸カップリング剤としては、例えばリン酸モノオクチルエステル、リン酸モノ(2,6−ジメチル−7−オクテニル)エステル、リン酸モノ(6−メルカプトヘキシル)エステルおよびリン酸モノ(2−メタクリロキシプロピル)エステルが挙げられる。
本発明のナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物は、上記(A)と(B)からなる。該樹脂組成物中の(A)と(B)の重量比[(A)/(B)]は、樹脂組成物に要求される性能に応じて種々変えることができるが、後述する成形品の耐熱性、機械強度および樹脂組成物の成形性の観点から、好ましくは99/1〜90/10、さらに好ましくは98/2〜93/7、とくに好ましくは97/3〜95/5である。
該樹脂組成物は、さらに(A)とは異なる熱可塑性樹脂(C)を含有させることができる。
(C)としては、ポリフェニレンエーテル樹脂(C1);ビニル樹脂〔ポリオレフィン樹脂(C2)[例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂]、ポリアクリル樹脂(C3)[例えばポリメタクリル酸メチル]、ポリスチレン樹脂(C4)[ビニル基含有芳香族炭化水素単独またはビニル基含有芳香族炭化水素と、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジエンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを構成単位とする共重合体、例えばポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AN樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)]等〕;ポリエステル樹脂(C5)[例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート];ポリアミド樹脂(C6)[例えばナイロン66、ナイロン69、ナイロン612、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6/66、ナイロン6/12];ポリカーボネート樹脂(C7)[例えばポリカーボネート、ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂];ポリアセタール樹脂(C8)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち、後述する成形品の機械特性および(A)の(C)への分散性の観点から好ましいのは、(C1)、(C2)、(C3)、(C4)、(C7)、さらに好ましいのは(C2)、(C4)、(C7)である。
(C)の使用量は、成形品の帯電防止性および機械特性の観点から、(A)と(C)の重量比[(A)/(C)]で好ましくは1/99〜30/70、さらに好ましくは5/9
5〜15/85である。
ポリフェニレンエーテル樹脂(C1)としては、例えば下記一般式(9)で示されるものが挙げられる。
Figure 2007246878
一般式(9)においてpは50以上の整数、R8、R9、R10、R11は、H、ハロゲン原子、C1〜12の炭化水素基、C2〜12の置換炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、フェノキシ基またはニトロ基を表す。R8、R9、R10、R11はそれぞれ同じでも、異なっていてもよい。また、(C1)は一般式(9)で示される重合体の1種単独であっても、2種以上の構成単位からなる共重合体や、2種以上の重合体の配合物であってもよい。
(C1)の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジブロモ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2、5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。
また、これらの(C1)に前記のスチレンおよび/またはその誘導体のモノマーをグラフトしたもの(変性ポリフェニレンエーテル)も(C1)に含まれる。
(C1)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。[η]はポリマーの0.5重量%クロロホルム溶液について、30℃でウベローデ1A粘度計を用いて測定される。
(C1)のガラス転移温度(以下、Tgと略記)は、成形性の観点から好ましくは190〜240℃、さらに好ましくは210〜230℃である。Tgは示差走査熱量測定(DSC)法により測定される。
ビニル樹脂[(C2)〜(C4)]としては、以下のビニルモノマーを種々の重合法(ラジカル重合法、チーグラー触媒重合法、メタロセン触媒重合法等)により(共)重合させることにより得られるものが挙げられる。
ビニルモノマーとしては、不飽和炭化水素(脂肪族炭化水素、芳香環含有炭化水素、脂
環式炭化水素等)、アクリルモノマー、その他の不飽和モノ−およびジカルボン酸およびその誘導体、不飽和アルコールのカルボン酸エステル、不飽和アルコールのアルキルエーテル、ハロゲン含有ビニルモノマー並びにこれらの2種以上の組合せ (ランダムおよび
/またはブロック)等が挙げられる。
脂肪族炭化水素としては、C2〜30のオレフィン[エチレン、プロピレン、C4〜30のα−オレフィン(1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、 1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等)等]、C4〜30のジエン[アルカジエン(ブタジエン、イソプレン等)、シクロアルカジエン(シクロペンタジエン等)等]等が挙げられる。
芳香環含有炭化水素としては、C8〜30の、スチレンおよびその誘導体、例えばo
−、m−およびp−アルキル(C1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(C1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
アクリルモノマーとしては、C3〜30、例えば(メタ)アクリル酸およびその誘導体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]、モノ−およびジ−アルキル(C1〜4)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート[メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
その他の不飽和モノ−およびジカルボン酸としては、C2〜30(好ましくは3〜20、さらに好ましくは4〜15)の不飽和モノ−およびジカルボン酸、例えば、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸およびイタコン酸等が挙げられ、その誘導体としては、C5〜30、例えばモノ−およびジアルキル(C1〜20)エステル、酸無水物(無水マレイン酸等)および酸イミド(マレイン酸イミド等)等が挙げられる。
不飽和アルコールのカルボン酸エステルとしては、不飽和アルコール[C2〜6、例えばビニルアルコール 、(メタ)アリルアルコール]のカルボン酸(C2〜4、例えば酢酸、プロピオン酸)エステル(酢酸ビニル等)が挙げられる。
不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、上記不飽和アルコールのアルキル(C1〜20)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等)が挙げられる。ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、C2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびクロロプレンが挙げられる。
ポリオレフィン樹脂(C2)としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体[共重合比(重量比)=0.1/99.9〜99.9/0.1]、プロピレンおよび/またはエチレンと他のα−オレフィン(C4〜12)の1種以上との共重合体(ランダムおよび/またはブロック付加)[共重合比(重量比)=99/1〜5/95]、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)[共重合比(重量比)=95/5〜60/40]、エチレン/エチルアクリレート共重合体(EEA)[共重合比(重量比)=95/5〜60/40]が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンおよび/またはエチレンとC4〜12のα−オレフィンの1種以上との共重合体[共重合比(重量比)=90/10〜10/90、ランダムおよび/またはブロック付加]である。
(C2)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性付与の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K6758に準じて(ポリプ
ロピレンの場合:230℃、荷重2.16kgf、ポリエチレンの場合:190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(C2)の結晶化度は、帯電防止性の観点から好ましくは0〜98%、さらに好ましくは0〜80%、とくに好ましくは0〜70%である。
結晶化度は、X線回折、赤外線吸収スペクトル等の方法によって測定される〔「高分子の固体構造−高分子実験学講座2」(南篠初五郎)、42頁、共立出版1958年刊参照〕。
ポリアクリル樹脂(C3)としては、例えば前記アクリルモノマー〔アルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル等〕の1種以上の(共)重合体[ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等]およびこれらのモノマーの1種以上と共重合可能な前記ビニルモノマーの1種以上との共重合体[アクリルモノマー/ビニルモノマー共重合比(重量比)は樹脂物性の観点から好ましくは5/95〜95/5、さらに好ましくは50/50〜90/10][但し、(C2)に含まれるものは除く]が含まれる。
(C3)のMFRは、樹脂物性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアクリル樹脂の場合は230℃、荷重1.2kgf)測定される。
ポリスチレン樹脂(C4)としては、ビニル基含有芳香族炭化水素単独またはビニル基含有芳香族炭化水素と、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジエンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを構成単位とする共重合体が挙げられる。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、C8〜30の、スチレンおよびその誘導体 、例えばo−、m−およびp−アルキル(C1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(C1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
(C4)の具体例としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)[共重合比(重量比)=70/30〜80/20]、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)[共重合比(重量比)=60/40〜90/10]、スチレン/ブタジエン共重合体[共重合比(重量比)=60/40〜95/5]、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]等が挙げられる。
(C4)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K6871(1994年)に準じて(ポリスチレン樹脂の場合は230℃、荷重1.2kgf)測定される。
ポリエステル樹脂(C5)としては、芳香環含有ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートなど)および脂肪族ポリエステル(ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトンなど)が挙げられる。
(C5)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4
、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。[η]はポリマーの0.5重量%オルトクロロフェノール溶液について、25℃でウベローデ1A粘度計を用いて測定される。
ポリアミド樹脂(C6)としては、ラクタム開環重合体(C61)、ジアミンとジカルボン酸の脱水重縮合体(C62)、アミノカルボン酸の自己重縮合体(C63)およびこれらの重(縮)合体を構成するモノマー単位が2種類以上である共重合ナイロンなどが挙げられる。
(C61)におけるラクタムとしては、前記(a111)で例示したものが挙げられ、(C61)としては、ナイロン4、ナイロン5、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン12等が挙げられる。
(C62)におけるジアミンとジカルボン酸としては、前記(a111)で例示したものが挙げられ、(C62)としては、ヘキサンメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610等が挙げられる。
(C63)におけるアミノカルボン酸としては、前記(a111)で例示したものが挙げられ、(C63)としては、アミノエナント酸の重縮合によるナイロン7、ω−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11、12−アミノドデカン酸の重縮合によるナイロン12等が挙げられる。
(C6)の製造に際しては、分子量調整剤を使用してもよく、分子量調整剤としては、(a111)で例示したジカルボン酸および/またはジアミンが挙げられる。
分子量調整剤としてのジカルボン酸のうち、好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。また、分子量調整剤としてのジアミンのうち、好ましいのはヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミンである。
(C6)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアミド樹脂の場合は、230℃、荷重0.325kgf)測定される。
ポリカーボネート樹脂(C7)としては、ビスフェノール(C12〜20、例えばビスフェノールA、−Fおよび−S、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン)系およびジヒドロキシビフェニル系ポリカーボネート、例えば上記ビスフェノールとホスゲンまたは炭酸ジエステルとの縮合物が挙げられる。上記ビスフェノールのうち(A)の分散性の観点から好ましいのはビスフェノールAである。
(C7)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリカーボネート樹脂の場合は280℃、荷重2.16kgf)測定される。
ポリアセタール樹脂(C8)としては、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンのホモポリマー(ポリオキシメチレンホモポリマー)、およびホルムアルデヒドまたはトリオキサンと環状エーテル[前記AO(EO、PO、ジオキソラン等)等]との共重合体(ポリオキシメチレン/ポリオキシエチレンコポリマー[ポリオキシメチレン/ポリオキシエチレン(重量比)=90/10〜99/1のブロック共重合体等]等が挙げられる。
(C8)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアセタール樹脂の場合は190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(C8)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲において、必要により相溶化剤(D)、帯電防止性向上剤(E)、難燃剤(F)およびその他の樹脂用添加剤(G)からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤を含有させてもよい。
相溶化剤(D)としては、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリオキシアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基(極性基)を有する変性ビニル重合体等が使用でき、例えば、特開平3−258850号公報に記載の重合体が挙げられる。また、例えば、特開平6−345927号公報に記載のスルホニル基を有する変性ビニル重合体、ポリオレフィン部分と芳香族ビニル重合体部分とを有するブロック重合体等も使用できる。
(D)の使用量は、樹脂物性の観点から、(A)、(B)、(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%、特に好ましくは1.5〜8%である。
(D)を添加する方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散もしくは溶解のさせ易さから、親水性ポリマー(A)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、(A)中へ(D)を分散もしくは溶解させる場合、(A)の製造(重合)時に予め(D)を添加しておくのが特に好ましい。(D)を(A)の製造時に添加するタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合後のいずれでもよい。
本発明の樹脂組成物には、帯電防止性をさらに向上させる目的で、必要により帯電防止性向上剤(E)を含有させてもよい。
(E)には、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩(E1)、界面活性剤(E2)、イオン性液体(E3)からなる群から選ばれる1種または2種以上が含まれる。
(E1)としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)および/またはアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)の有機酸(C1〜12のモノ−およびジ−カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸;C1〜20のスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸;チオシアン酸)の塩、および無機酸(ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸;過塩素酸;硫酸;硝酸;リン酸)の塩が使用できる。
(E1)の具体例としては、ハライド[フッ化物(フッ化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、塩化物(塩化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、臭化物(臭化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)およびヨウ化物(ヨウ化リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)等]、過塩素酸塩(過塩素酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、フッ化スルホン酸塩(フルオロスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、メタンスルホン酸塩(メタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ペンタフルオロエタンスルホン酸塩(ペンタフルオロエタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ノナフルオロブタンスルホン酸塩(ノナフルオロブタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸塩(ウンデカフルオロペンタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸塩(トリデカフルオロヘキサンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、酢酸塩(酢酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、硫酸塩(硫酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、燐酸塩(燐酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、チオシアン酸塩(チオシアン酸カリウム等)等が挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、ハライド、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、酢酸カリウムである。
(E1)の使用量は、樹脂表面に析出せず良好な外観の樹脂成形品を与える観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0.001〜3%、さらに好ましくは0.01〜2.5%、特に好ましくは0.1〜2%、最も好ましくは0.15〜1%である。
(E1)を添加する方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散のさせ易さから、親水性ポリマー(A)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、(A)中へ(E)を分散させる場合、(A)の製造(重合)時に予め(E1)を添加し分散させておくのが特に好ましい。(E1)を(A)の製造時に添加するタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合後のいずれでもよい。
本発明の樹脂組成物に非イオン性、アニオン性、カチオン性もしくは両性の界面活性剤(E2)を含有させ、帯電防止性を一層向上させてもよい。
非イオン性界面活性剤としては、高級アルコール(C8〜18)EO付加物、脂肪酸(C8〜24)EO付加物、高級アルキルアミン(C8〜24)EO付加物、ポリプロピレングリコールEO付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤;ポリエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットもしくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミンの脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、上記(E1)を除く化合物が使用でき、例えば、高級脂肪酸塩等のカルボン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩等の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコールリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型[例えばテトラアルキル(C4〜100)アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイドおよびステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド)、トリアルキル(C3〜80)ベンジルアンモニウム塩(例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、アルキル(C2〜60)ピリジニウム塩(例えばセチルピリジニウムクロライド)、ポリオキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド)およびサパミン型第4級アンモニウム塩(例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート)];およびアミン塩型[例えば高級脂肪族アミン(C12〜60、例えばラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよびロジンアミン)の無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩または有機酸(C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸、安息香酸、コハク酸、アジピン酸およびアゼライン酸)塩、脂肪族アミン(C1〜30)のエチレンオキシド付加物などの無機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩および3級アミン(C3〜30、例えばトリエタノールアミンモノステアレートおよびステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミン)の無
機酸(上記のもの)塩または有機酸(上記のもの)塩]が挙げられる。
両性界面活性剤としては、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)のプロピオン酸塩]、ベタイン型両性界面活性剤[例えば高級アルキル(C12〜18)ジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)の硫酸エステル塩およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル塩]、スルホン酸塩型両性界面活性剤(例えばペンタデシルスルホタウリン塩およびイミダゾリンスルホン酸塩)およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤[例えばグリセリン高級脂肪酸(C8〜24)エステル化物のリン酸エステル塩]が挙げられる。
これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
上記のアニオン性および両性界面活性剤における塩には、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)およびIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;並びに、アミン塩[アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩等]および4級アンモニウム塩が含まれる。
これらのうち、帯電防止性の観点から好ましいのはアニオン性界面活性剤、さらに好ましいのはスルホン酸塩、特に好ましいのはアルキルベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、アルキルスルホン酸塩およびパラフィンスルホン酸塩である。
(E2)の使用量は、(A)の重量に基づいて、好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%、特に好ましくは0.1〜2.5%である。
(E2)を添加する方法についても特に限定はないが、樹脂組成物中へ効果的に分散させるためには、(A)中に予め分散させておくことが好ましい。また、(A)中へ(E2)を分散させる場合、(A)の製造(重合)時に該(E2)を予め添加し分散させておくのが特に好ましい。(E2)を(A)の製造時に添加するタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合後の何れでもよい。
イオン性液体(E3)は、上記(E1)および(E2)を除く化合物で、室温以下の融点を有し、(E3)を構成するカチオンまたはアニオンのうち少なくとも一つが有機物イオンで、初期電導度が1〜200ms/cm(好ましくは10〜200ms/cm)である常温溶融塩であって、例えばWO95/15572公報に記載の常温溶融塩が挙げられる。(E3)を構成するカチオンとしては、例えばアミジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンおよび3級アンモニウムカチオンが挙げられる。
アミジニウムカチオンとしては、例えばイミダゾリニウムカチオン[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウムなど]、イミダゾリウムカチオン[1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムなど]、テトラヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど]、およびジヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
グアニジニウムカチオンとしては、例えばイミダゾリニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムなど]、イミダゾリウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウムなど]、テトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど]、およびジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
3級アンモニウムカチオンとしては、例えばメチルジラウリルアンモニウムが挙げられる。
上記のアミジニウムカチオン、グアニジニウムカチオンおよび3級アンモニウムカチオンは1種単独でも、また2種以上を併用してもいずれでもよい。
これらのうち、初期電導度の観点から好ましいのはアミジニウムカチオン、さらに好ましいのはイミダゾリウムカチオン、特に好ましいのは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
イオン性液体(E3)において、アニオンを構成する有機酸または無機酸としては下記のものが挙げられる。
有機酸としては、例えばカルボン酸、硫酸エステル、高級アルキルエーテル硫酸エステル、スルホン酸およびリン酸エステルが挙げられる。
無機酸としては、例えば超強酸(例えばホウフッ素酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化ヒ素酸)、リン酸およびホウ酸が挙げられる。
上記有機酸および無機酸は1種単独でも2種以上の併用でもいずれでもよい。
上記有機酸および無機酸のうち、(E3)の初期電導度の観点から好ましいのは(E3)を構成するアニオンのHamett酸度関数(−H0)が12〜100である、超強酸の共役塩基、超強酸の共役塩基以外のアニオンを形成する酸およびこれらの混合物である。
超強酸の共役塩基以外のアニオンとしては、例えばハロゲン(例えばフッ素、塩素および臭素)イオン、アルキル(C1〜12)ベンゼンスルホン酸(例えばp−トルエンスルホン酸およびドデシルベンゼンスルホン酸)イオンおよびポリ(n=1〜25)フルオロアルカンスルホン酸(例えばウンデカフルオロペンタンスルホン酸)イオンが挙げられる。
超強酸としては、プロトン酸およびプロトン酸とルイス酸との組み合わせから誘導されるもの、およびこれらの混合物が挙げられる。
超強酸としてのプロトン酸としては、例えばビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、過塩素酸、フルオロスルホン酸、アルカン(C1〜30)スルホン酸[例えばメタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸など)、ポリ(n=1〜30)フルオロアルカン(C1〜30)スルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸)、ホウフッ素酸および四フッ化ホウ素酸が挙げられる。
これらのうち合成の容易さの観点から好ましいのはホウフッ素酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸である。
ルイス酸と組合せて用いられるプロトン酸としては、例えばハロゲン化水素(例えばフッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素)、過塩素酸、フルオロスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸およびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち(F3)の初期電導度の観点から好ましいのはフッ化水素である。
ルイス酸としては、例えば三フッ化ホウ素、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、五フッ化ヒ素、五フッ化タンタルおよびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうちで、(E3)の初期電導度の観点から好ましいのは三フッ化ホウ素および五フッ化リンである。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸としては、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タンタル酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タンタルスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸、塩化三フッ化ホウ素酸、六フッ化ヒ素酸およびこれらの混合物が挙げられる。
上記のアニオンのうち、(E3)の初期電導度の観点から好ましいのは超強酸の共役塩基(プロトン酸からなる超強酸およびプロトン酸とルイス酸との組合せからなる超強酸)、さらに好ましいのはプロトン酸からなる超強酸およびプロトン酸と、三フッ化ホウ素および/または五フッ化リンとからなる超強酸の共役塩基である。
(E3)の使用量は、(A)の重量に基づいて、通常10%以下、成形品の良好な外観と帯電防止効果、および機械特性の観点から好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%である。
(E3)を添加する方法についても特に限定はないが、樹脂中への効果的な分散の観点から、(A)中に予め分散させておくことが好ましく、(A)の製造(重合)後に(E3)を予め添加し分散させておくのがさらに好ましい。
(E3)の製法としては、例えばジメチルカーボネート等で4級化して得られるアミジニウムカチオンおよび/またはグアニジニウムカチオンのジメチルカーボネート塩に、酸[(E3)においてアニオンを構成する前記の有機酸または無機酸]を加えて酸交換を行う方法、または、アミジニウムカチオンおよび/またはグアニジニウムカチオンを一旦加水分解してモノアミドアミンを生成した後、そのモノアミドアミンを酸(前記に同じ)で中和する方法が挙げられる。
難燃剤(F)には、ハロゲン含有難燃剤(F1)、窒素含有難燃剤(F2)、硫黄含有難燃剤(F3)、珪素含有難燃剤(F4)およびリン含有難燃剤(F5)からなる群から
選ばれる1種または2種以上の難燃剤が含まれる。
ハロゲン含有難燃剤(F1)としては、ヘキサクロロペンタジエン、ヘキサブロモジフェニル、オクタブロモジフェニルオキシド、トリブロモフェノキシメタン、デカブロモジフェニル、デカブロモジフェニルオキシド、テトラブロモビスフェノールA、テトラブルモフタルイミド、ヘキサブロモブテン、ヘキサブロモシクロドデカンなどが挙げられる。
窒素含有難燃剤(F2)としては、尿素化合物、グアニジン化合物、トリアジン化合物(メラミン、グアナミン等)とシアヌール酸またはイソシアヌル酸との塩等;
硫黄含有難燃剤(F3)としては、硫酸エステル、有機スルホン酸、スルファミン酸、有機スルファミン酸、およびそれらの塩、エステル、アミド等;
珪素含有難燃剤(F4)としては、ポリオルガノシロキサン等;
リン含有難燃剤(F5)としては、リン含有の酸およびそのエステル(C2〜20)、例えばリン酸、ホスフェート、ハロゲン含有ホスフェート、亜リン酸、ホスホネート、およびリン酸アンモニウム塩等が挙げられる。
上記ホスフェートとしては、ホスフェートおよび縮合ホスフェート(ジ−およびポリホスフェート)が挙げられる。
ホスフェートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ホスフェート[トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート等]、トリアルコキシ(アルコキシ基はC1〜6)ホスフェート[トリエトキシホスフェート、トリブトキシホスフェート等]、トリアリールホスフェート[トリフェニルホスフェートなど]、アルキル(アルキル基はC1〜10)アリールホスフェート[トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、レゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等]等が挙げられる。
縮合ホスフェートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ポリ(n=2〜30)ホスフェート、フェニルレゾルシンポリ(n=2〜30)ホスフェート、レゾルシンポリ(n=2〜30)ホスフェート[レゾルシンビスホスフェート、クレジルレゾルシンポリホスフェート等]、ヒドロキノンポリ(n=2〜30)ホスフェート[ヒドロキノンビスホスフェート、ヒドロキノンポリホスフェート等]、ビスフェノールAビスホスフェート、トリオキシベンゼントリホスフェート等が挙げられる。
上記含ハロゲンホスフェートとしては、トリスハロゲン化アルキル(アルキル基はC2〜4)ホスフェート[トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリス−β−クロロプロピルホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等]、トリスハロゲン化アリールホスフェート[トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(ジブロモフェニル)ホスフェート等]等が挙げられる。
上記ホスホネートとしては、ホスホネートおよび縮合ホスホネートが挙げられる。
ホスホネートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ホスホネート[トリメチルホスホネート、トリエチルホスホネート、トリブチルホスホネート、トリオクチルホスホネート等]、トリアルコキシ(アルコキシ基はC1〜6)ホスホネート[トリエトキシホスホネート、トリブトキシホスホネート等]、トリアリールホスホネート[トリフェニルホスホネートなど]、アルキル(アルキル基はC1〜10)アリールホスホネート[トリクレジルホスホネート、クレジルジフェニルホスホネート、オクチルジフェニルホスホネート、ジイソプロピルフェニルホスホネート、レゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスホネート等]等が挙げられる。
縮合ホスホネートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ポリ(n=2〜30)ホスホネート、フェニルレゾルシンポリ(n=2〜30)ホスホネート、レゾルシンポリ(n=2〜30)ホスホネート[レゾルシンビスホスフェート、クレジルレゾルシンポリホスホネート等]、ヒドロキノンポリ(n=2〜30)ホスホネート[ヒドロキノンビスホスホネート、ヒドロキノンポリホスホネート等]、ビスフェノールAビスホスホネート、トリオキシベンゼントリホスホネート等が挙げられる。
上記含ハロゲンホスホネートとしては、トリスハロゲン化アルキル(アルキル基はC2〜4)ホスホネート[トリスクロロエチルホスホネート、トリスジクロロプロピルホスホネート、トリス−β−クロロプロピルホスホネート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスホネート等]、トリスハロゲン化アリールホスホネート[トリス(トリブロモフェニル)ホスホネート、トリス(ジブロモフェニル)ホスホネート等]等が挙げられる。
上記リン酸アンモニウム塩としては通常難燃剤用に市販されているものを用いることができる。これらは、必要に応じてメラミン化合物(例えばメラミン単体)、ペンタエリスリトール類(例えばペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール)、アミド(例えばナイロン6、ナイロン66)、発泡剤(例えばヒドラジン)等を併用してもよい。
これらの難燃剤は、必要に応じて難燃助剤[ドリップ防止剤(例えばポリテトラフルオロエチレン)、金属酸化物(例えば酸化亜鉛)等]を併用してもよい。
これらの難燃剤のうち難燃性、および焼却時におけるダイオキシン発生等の環境汚染がないとの観点から好ましいのは(F2)および(F5)、さらに好ましいのは(F5)である。
また、本発明の樹脂組成物には、種々の用途に応じ、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の樹脂用添加剤(G)を任意に添加することができる。
(G)としては、顔料、染料、核剤、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤および抗菌剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤が挙げられる。
顔料としては、無機顔料[白色顔料(酸化チタン、リトポン、鉛白、亜鉛華等)、コバルト化合物(オーレオリン、コバルトグリーン等)、鉄化合物(酸化鉄、紺青等)、クロム化合物(酸化クロム、クロム酸鉛等)および硫化物(硫化カドミウム、ウルトラマリン等)等]、有機顔料[アゾ顔料(アゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系等)、多環式顔料(ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系、イソインドリノン系、アンスラキノン系等);
染料としては、アゾ系、インジゴイド系、硫化系、アリザリン系、アクリジン系、チアゾール系、ニトロ系、アニリン系等;
核剤としては、有機核剤[1,3,2,4−ジ−ベンジリデン−ソルビトール、アルミニウム−モノ−ヒドロキシ−ジ−p−t−ブチルベンゾエート、安息香酸ナトリウム等]および無機核剤[グラファイト、カーボンブラック、酸化マグネシウム、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、アルミナ、硫酸カルシウム等];
滑剤としては、ワックス(カルナバロウワックス、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等)、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、オレイン酸)、高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコール)および高級脂肪酸アミド(C8〜24、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド)等;
可塑剤としては、芳香族カルボン酸エステル[フタル酸エステル(ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等)等]、脂肪族モノカルボン酸エステル[メチルアセチルリシノレート、トリエチレングリコールジベンゾエート等]、脂肪族ジカルボン酸エステル[ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、アジピン酸−プロピレングリコール系ポリエステル(Mn200〜2,000)等]、脂肪族トリカルボン酸エステル[クエン酸エステル(クエン酸トリエチル等)]、リン酸トリエステル[トリフェニルホスフェート等]および石油樹脂等;
離型剤としては、高級脂肪酸(上記のもの)の低級(C1〜4)アルコールエステル(ステアリン酸ブチル等)、脂肪酸(C2〜18)の多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールエステル(硬化ヒマシ油等)、脂肪酸(C2〜18)のグリコール(C2〜8)エステル(エチレングリコールモノステアレート等)および流動パラフィン等;
酸化防止剤としては、フェノール系〔単環フェノール(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール等)、ビスフェノール[2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等]、多環フェノール[1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等]等〕、硫黄系(ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート等)、リン系(トリフェニルホスファイト等)、アミン系(オクチル化ジフェニルアミン等)等;
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等]、ベンゾフェノン系[2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等]、サリチレート系[フェニルサリチレート等]、アクリレート系[2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’1−ジフェニルアクリレート等]等;
抗菌剤としては、安息香酸、ソルビン酸、ハロゲン化フェノール、有機ヨウ素、ニトリル(2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル等)、チオシアノ(メチレンビスチアノシアネート)、N−ハロアルキルチオイミド、銅剤(8−オキシキノリン銅等)、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、トリハロアリル、トリアゾール、有機窒素硫黄化合物(スラオフ39等)、4級アンモニウム化合物、ピリジン系化合物等、が挙げられる。
(G)の合計使用量は、(A)、(B)および(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.001〜40%、さらに好ましくは0.01〜35%、特に好ましくは0.05〜30%である。
本発明の樹脂組成物は、(A)、(B)並びに必要に応じて(C)、(D)、(E)、(F)および/または(G)とを溶融混合することにより得られる。溶融混合する方法としては、一般的にはペレット状または粉体状の成分を適切な混合機、例えばヘンシェルミキサー等で混合した後、押出機で溶融混合してペレット化する方法が適用できる。
溶融混合時の各成分の添加順序には特に限定はないが、例えば、(1)(A)、(B)並びに必要に応じて(C)、(D)、(E)、(F)および/または(G)を一括して溶融混合する方法、(2)(A)、(B)、並びに(C)の一部を予め溶融混合して(A)、(B)の高濃度組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作成し、その後、残りの(C)並びに必要に応じて(D)、(E)、(F)および/または(G)を溶融混合する方法、が挙げられる。
(2)の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物中の(A)の濃度は好ましくは40〜80重量%、さらに好ましくは50〜70重量%である。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法またはマスターペレット法と呼ばれる方法で、(A)、(B)の(C)への効率的な分散の観点から好ましい方法である。
本発明の成形品は、上記帯電防止性樹脂組成物を成形して得られる。該成形方法としては、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形、発泡成形、フィルム成形(キャスト法、テンター法、インフレーション法等)等が挙げられ、目的に応じて任意の方法で成形できる。
上記成形品は、優れた機械特性、耐熱性および永久帯電防止性を有すると共に、良好な塗装性および印刷性を有する。
該成形品を塗装する方法としては、エアスプレー法、エアレススプレー法、静電スプレー法、浸漬法、ローラー法、刷毛塗り法等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。塗料としては、ポリエステルメラミン、エポキシメラミン、アクリルメラミンおよびアクリルウレタン樹脂塗料等の種々の塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥後膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが塗膜物性の観点から好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜40μmである。
また、該成形品に印刷する方法としては、種々の印刷法、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷およびオフセット印刷が挙げられる。印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるものが挙げられる。
以下実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部は重量部。%は重量%を表す。
実施例1
熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn2,500、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量10.5個、1分子あたりの二重結合の平均数1.9個、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量95%)85部と無水マレイン酸15部とを、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、200℃で溶融し、200℃、20時間反応を行った。
その後、過剰の無水マレイン酸を減圧下、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(a−1)を得た。(a−1)は、酸価39.8、Mn2,800であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(a−1)50部、ポリエチレングリコール(a12−1)(Mn2,800、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)50部、酸化防止剤[商品名「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、以下同じ。]0.3部および酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で8時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。
得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレタイズすることによって、ブロックポリマー(A1−1)を得た。(A1−1)のMnは22,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は3.9、体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度[JIS K7120(1987年)記載のプラスチックの熱重量測定方法に準じたTG−DTA測定による、以下同じ。]は240℃であった。
次に(A1−1)95部と、有機化クレー(B−1)[商品名「ナノフィル8」、SU
D−CHEMIE(株)製、アスペクト比500、以下同じ。]5部を、ヘンシェルミキサ
ーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、200℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練し、このポリマ−をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止性樹脂組成物(X1)を得た。(X1)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例2
熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn3,400、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量7.0個、1分子あたりの二重結合の平均数1.8個、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)90部と無水マレイン酸10部とを、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、200℃で溶融し、200℃、20時間反応を行った。
その後、過剰の無水マレイン酸を減圧下、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(a−2)を得た。(a−2)は、酸価27.5、Mn3,600であった。
次に(a−2)97部とエタノールアミン5部を窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、180℃、2時間反応させた。その後、過剰のエタノールアミンを減圧下、180℃、2時間で留去して、水酸基を有する変性ポリプロピレン(a−3)を得た。(a−3)の水酸基価は26.7、アミン価は0.01、Mnは3,700であった。
次にポリエチレングリコール(a12−2)(Mn3,200、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)とMDIを反応させて得られたイソシアネート変性ポリエチレングリコール(a12−3)(NCO含量3.0%、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)43部と、水酸基を有する変性ポリプロピレン(a−3)57部とを2軸押出機にて、200℃、滞留時間30秒で混練し、これをストランド状に取り出し、ペレット化することによりブロックポリマー(A1−2)を得た。(A1−2)のMnは50,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた(A1−2)の平均繰り返し数(Nn)は7.2、体積固有抵抗値は4×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。
次に(A1−2)95部と、(B−1)5部を、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、以下実施例1と同様にして帯電防止性樹脂組成物(X2)を得た。(X2)の体積固有抵抗値は4×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例3
実施例1において、(a12−1)に代えてポリエチレングリコールジアミン(a12−4)(Mn2,800、体積固有抵抗値2×107Ω・cm)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブロックポリマー(A1−3)を得た。(A1−3)のMnは20,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は3.9、体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。
次に、実施例1において、(A1−1)に代えて(A1−3)を用いた以外は実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(X3)を得た。(X3)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例4
ステンレス製のオートクレーブで、酸変性ポリプロピレン(a−2)66部と12−アミノドデカン酸34部を窒素ガス雰囲気下、撹拌下、200℃で溶融し、200℃、3時間、1.3kPa以下の減圧下で反応させ、酸変性ポリプロピレン(a−4)96部を得た。(a−4)の酸価は17.7、Mnは、5,700であった。
次にステンレス製オートクレーブに、(a−4)60部、(a12−4)30部、酸化防止剤0.3部および酢酸亜鉛0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で8時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。
得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって、ブロックポリマー(A1−4)を得た。(A1−4)のMnは29,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は3.6、体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。
次に(A1−4)95部と、(B−1)5部を、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、以下実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(X4)を得た。(X4)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例5
酸変性ポリプロピレン(a−2)97部とビス(2−アミノエチル)エーテル40部を窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、180℃、2時間反応させた。その後、過剰のビス(2−アミノエチル)エーテルを減圧下、180℃、2時間で留去して、両末端にアミノ基を有する変性ポリプロピレン(a−5)を得た。(a−5)のアミン価は26.2、Mnは3,800であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(a−5)50部、ポリエチレングリコール(a12−2)35部、ドデカン二酸5.2部、酸化防止剤0.3部および酸化亜鉛0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で8時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。
得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって、ブロックポリマー(A1−5)を得た。(A1−5)のMnは12,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は2.2、体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。
次に(A1−5)95部と、(B−1)5部を、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、以下実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(X5)を得た。(X5)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例6
ステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム83.5部、テレフタル酸16.5部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価112のポリアミド96部を得た。
次に、Mn2,000のビスフェノールAのEO付加物192部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。得られたポリマ−をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによってポリエーテルエステルアミド(A2−1)を得た。(A2−1)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は285℃であった。
次に(A2−1)と、(B−1)を、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、240℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練しこのポリマ−をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止性樹脂組成物(X6)を得た。(X6)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は295℃であった。
ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、クレーの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
実施例7
実施例1において、(B−1)に代えてカーボンナノチューブ(B−2)[商品名「MWNT−A−P」、サンナノテック(株)製、アスペクト比500]を用いた以外は実施例1
と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(X7)を得た。(X7)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は270℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、カーボンナノチューブの短径は1nmであり、アスペクト比は500であった。
比較例1
実施例1において、(B−1)に代えて炭酸カルシウム(B−3)[商品名「Brilliant−1500」、白石工業(株)製、アスペクト比1]を用いた以外は実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(比X1)を得た。(比X1)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、炭酸カルシウムの短径は1,000nmであり、アスペクト比は1であった。
比較例2
実施例1において、(B−1)に代えてモンモリロナイト(B−4)[商品名「ベンゲルA」、ホージュン(株)製、アスペクト比1]を用いた以外は実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂組成物(比X2)を得た。(比X2)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、熱減量開始温度は240℃であった。ペレットの中心部分の断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、モンモリロナイトの短径は100nmであり、アスペクト比は1であった。
実施例8〜19、比較例3〜13
表1に示す配合組成に従って、(A1−1)、(A2−1)、(X1)〜(X7)、(比X1)または(比X2)と熱可塑性樹脂(C−1)または(C−2)とを、場合により相溶化剤(D−1)、界面活性剤(E−1)および/または難燃剤(F−1)と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、220℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して、樹脂組成物(実施例8〜19および比較例3〜13)を得た。
Figure 2007246878
(C−1):ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂[商品名「サイコロイCY6120」
、日本ジーイープラスチック(株)製]
(C−2):変性ポリフェニレンエーテル樹脂[商品名「ザイロン100Z」、旭化成(
株)製]
(D−1):相溶化剤[商品名「エポフレンド」、ダイセル化学(株)製]
(E−1):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(F−1):難燃剤[縮合ホスフェート、商品名「PX−200」、大八化学(株)製]
ドリップ防止剤:商品名「ポリフロン MPA FA−500」、ダイキン工業(株)製
]
性能試験
上記樹脂組成物を用いて、それぞれ射出成形機[PS40E5ASE、日精樹脂工業(
株)製]により、金型温度50℃で成形し、試験片を各々作成し、衝撃強度、帯電防止性
、難燃性の評価を行った。結果を表2に示す。
[1]機械特性
(1)衝撃強度
ASTM D256(ノッチ付、3.2mm厚)Method Aに準拠。
[2]帯電防止性
(1)体積固有抵抗値
試験片(100×100×2mm)を用いて、超絶縁計[東亜電波工業(株)DS
M−8103(平板試料用電極SME−8310)、以下同じ。]により23℃、
湿度50%RHの雰囲気下で測定した(ASTM D257に準拠)。
(2)水洗後の体積固有抵抗値
斜めに立てかけた試験片(100×100×2mm)の表面を、流量100ml
/分のイオン交換水(23℃)100mlで水洗し、その後80℃の循風乾燥機で
3時間乾燥させる。該水洗−乾燥の操作を10回繰り返した試験片について、(1
)と同様に測定した。
[3]難燃性
試験片(150×5×1mm)について、UL−94に定められている評価基準に従い
難燃性を評価した。難燃性レベルはV−0>V−1>V−2>HBの順に低下する。
Figure 2007246878
表2から明らかなように、本発明の樹脂組成物(実施例8〜19)は、比較の樹脂組成物(比較例3〜13)と比べて、成形品の機械特性、永久帯電防止性および難燃性に優れることがわかる。
本発明のナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物は耐熱性に優れ、該組成物を成形してなる成形品は、優れた永久帯電防止性、機械特性および難燃性を有することから、各種成形法[射出成形、圧縮成型、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形、発泡成形およびフィルム成形(キャスト法、テンター法、インフレーション法等)等]で成形され帯電防止性が求められる、家電・OA機器、ゲーム機器および事務機器用の各種ハウジング製品、ICトレー等の各種プラスチック容器、各種包材用フィルム、床材用シート、人工芝、マット、並びに自動車部品等の各種成形材料として極めて有用である。

Claims (7)

  1. 1×107〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性ポリマー(A)、および組成物中で、1〜10nmの短径かつ100〜1,000のアスペクト比を有する無機フィラー(B)からなることを特徴とする、ナノ分散無機フィラー含有帯電防止性樹脂組成物。
  2. (A)が、下記の(A1)および(A2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の親水性ポリマーである請求項1記載の組成物。
    (A1):ポリオレフィン(a11)のブロックとポリオキシアルキレン鎖含有化合物
    (a12)のブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマ

    (A2):数平均分子量200〜5,000のポリアミド(a21)と、数平均分子量3
    00〜5,000のビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物(a2
    2)とから誘導されるポリエーテルエステルアミド
  3. (A)と(B)の重量比が、99/1〜90/10である請求項1または2記載の組成物。
  4. さらに、(A)とは異なる熱可塑性樹脂(C)を含有させてなる請求
    項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. さらに、相溶化剤、帯電防止性向上剤、難燃剤およびその他の樹脂用
    添加剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤を含有させてなる請求項1〜
    4のいずれか記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を成形してなる成形品。
  7. 請求項6記載の成形品に塗装または印刷を施してなる成形物品。
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