JP2006514154A - 超臨界状態の流体を利用したポリグルタルイミドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はアクリル樹脂をイミド化剤と反応させて、ポリグルタルイミド(polyglutarimide)を製造する方法において、超臨界状態の流体、好ましくは超臨界状態の二酸化炭素を利用して未反応物及び反応副産物を除去することにより光学的特性に優れたポリグルタルイミドを提供することができる。

Description

本発明は、アクリル樹脂をイミド化反応させて、ポリグルタルイミドを製造する方法に関するものである。具体的には、アクリル樹脂をイミド化反応させて、ポリグルタルイミドを製造する方法において、未反応物及び反応副産物を効果的に除去して、光学的特性に優れたポリグルタルイミドを製造する方法に関するものである。
アクリル樹脂は、優れた光特性と耐候性、安価な生産原価にも拘らず、低い耐熱性によりその適用範囲に限界があったし、1930年代以後、米国のデュポン社を始めとして多くのアクリル樹脂の主要生産企業でこれを克服するための試みがあった。
一般的にアクリル樹脂の耐熱性を向上させるための方法としては、分子内(分子間)結合エネルギーを増加させることのできる高い極性の官能基、分解エネルギーが高い官能基、又、環構造の官能基をアクリル樹脂の主鎖に導入して、樹脂の剛性を高くして、耐熱性を向上させる方法などがあるものと知られており、そのうち、イミド環を導入する方法について、最も多くの研究が行われたものと知られている。
メタクリル樹脂とアンモニア又は1級アミンの基本的なイミド化反応は、米国特許第2,146,209号、第3,284,425号、ドイツ特許第1,077,872号、第1,242,369号、英国特許第926,629号に記載されている。英国特許第1,045,229号には、有機溶媒を選択的に使用して、メタクリル酸とメタクリロニトリルの共重合体又は3元共重合体を180〜300℃で加熱することによりイミド環を製造する方法が記載されている。ドイツ特許第1,247,517号、第2,041,736号、第2,047,096号には、非活性溶媒下でメタクリルアミドとメチルメタクリレートの共重合体をアンモニアと反応させて、イミド構造を形成する方法が記載されている。
米国特許第5,350,808号には、アクリル樹脂とアンモニア又は1級アミンのイミド化反応により製造されたイミド樹脂とその製造方法が記載されている。しかし、この方法は、有機溶媒上で反応をするため、反応時間が長く、溶媒の除去方法が必要となり、連続工程には適合しないという短所がある。
米国特許第4,246,374号には、水や有機溶媒を使用することなくイミド樹脂を得る方法であって、メタクリル樹脂と無水アンモニア又は無水1級アミンの反応押出によりポリグルタルイミドを製造する方法が記載されている。前記方法によれば、大気中で1重量%の熱分解温度が285℃以上となる高耐熱性樹脂が得られた。しかし、前記方法は、反応中間体として発生するメタクリルグルタル無水物とアミック酸による耐候性の低下、溶融粘度の増加による加工性の低下及び他の樹脂との常用性の低下などの問題がある。
このような問題を解決するために、米国特許第4,727,117号には、アルキル化剤、又はエステル化剤をイミド樹脂と反応押出して、物性低下の原因となる無水物とアミック酸をアルキル基に切換えることにより他の樹脂との常用性と耐候性を改善する方法が開示されている。しかし、前記方法では、未反応状態の1級アミンと、イミド化反応中に発生する2級アミン、3級アミンのような反応副産物が反応中間体であるアミック酸と塩を形成し、残留することによりイミド樹脂の黄変を起こして、光透過率が低下するという短所があった。
このようなポリグルタルイミドの光学的特性を改善するために、米国特許第5,159,058号、第5,126,409号には、水、メタノール、エタノール又はこれらの混合物を抽出剤として使用し、イミド樹脂と溶融状態で混練させて、未反応物及び反応付加物を抽出することにより熱的により安定化し、かつ光学的特性が向上されたイミド樹脂を製造できる方法が記載されている。しかし、前記方法は、蒸気圧が比較的に低い水やアルコール類の溶媒を使用するため、抽出剤を除去することが相対的に難しく、又もし除去しきっていない場合には、押出されたストランド(strand)に泡が形成されることがあり、抽出剤として使用済みの廃溶媒の処理についても考慮しなければならないという短所がある。
一方、超臨界流体は臨界点付近で圧力を少し変化させると、気体状態から液体状態に到るまで連続的に大きな物性変化が起こり、液体と気体の性質を同時に有する流体である。特に、二酸化炭素は臨界温度が31℃、臨界圧力が1070psiであって比較的容易に超臨界状態に設定することができ、また環境新和的溶媒であって無毒性及び不燃性であり、環境と製品を汚染させず、価格も安価である。このような超臨界二酸化炭素は高い拡散係数と溶解能を有し、流体の粘度と物質間の界面張力を低くする効果を奏する。
ロイヤーなど[Joseph R. Royer et al., Journal of Polymer Science Part B : Polymer Physics, Vol. 38, 3168, 2000]は、単軸押出機に装着されたスリットダイ粘度計から超臨界二酸化炭素によりポリスチレンの溶融粘度が約80%減少することを発見した。又、エルコビッチと共同研究者らは単軸押出機にスリットダイ粘度計を装着して、超臨界二酸化炭素によりポリメチルメタクリレートの溶融粘度が約70%、ポリスチレンの溶融粘度が約56%減少することを発見し[Mark D. Elkovitch et al., Polymer Engineering and Science October 1999, Vol.39, 2075]、同方向2軸押出機に、スリットダイ粘度計を装着して、200℃の加工温度で樹脂100重量部に対して、二酸化炭素を2重量部注入することによりポリメチルメタクリレートの溶融粘度が約84%、ポリスチレンの溶融粘度が約70%減少することを報告した[Mark D. Elkovitch et al., Polymer Engineering and Science October 2001, Vol. 41, 2108]。エルコビッチの研究結果によれば、200℃、2000psiの平衡状態で二酸化炭素のポリメチルメタクリレートに対する溶解度は約5.79重量%であるものと現れた。
本発明者らは、ポリグルタルイミドの製造過程のうち、超臨界流体、好ましくは超臨界状態の二酸化炭素を利用する場合、前述した従来の方法よりも未反応物と反応副産物が容易に抽出でき、使用済みの流体の残留物も取り去り易く、ポリグルタルイミドの光学的特性を改善させることができるのみならず、ポリグルタルイミド溶融体の溶融粘度を低下させて、低温で押出方法を実施可能にすることによりポリグルタルイミドの熱分解による物性低下の防止が可能であるという事実を見出した。このような発見に基づいて本発明は、超臨界状態の流体、好ましくは超臨界状態の二酸化炭素を利用して未反応物及び反応副産物を除去することにより光学的特性に優れたポリグルタルイミドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態は、
a)アクリル樹脂をイミド化させる段階;及び
b)前記a)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階;
を含むポリグルタルイミドの製造方法を提供する。
本発明の他の実施形態は、
a)アクリル樹脂をイミド化させる段階;
b)前記a)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階;及び
c)前記b)段階の反応生成物をアルキル化させる段階;
を含むポリグルタルイミドの製造方法を提供する。
本発明の又他の実施形態は、
a)アクリル樹脂をイミド化させる段階;
b)前記a)段階の反応生成物をアルキル化させる段階;及び
c)前記b)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階;
を含むポリグルタルイミドの製造方法を提供する。
本発明の更なる実施形態は、
a)アクリル樹脂をイミド化させる段階;
b)前記a)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階;
c)前記b)段階の反応生成物をアルキル化させる段階;及び
d)前記c)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階;
を含むポリグルタルイミドの製造方法を提供する。
以下で、本発明について、詳しく説明する。
本発明に係るポリグルタルイミドの製造方法では、先ずアクリル樹脂をイミド化させる。
前記イミド化反応はイミド化剤により行うことが出来、このような反応は当該技術分野で広く知られている技術を利用することができる。
前記イミド化反応に使用可能なアクリル樹脂は、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル基を一般的に25重量%、好ましくは50重量%、より好ましくは80重量%、最も好ましくは95〜100重量%を含有することがよい。前記エステル基は炭素個数が1〜20個であることが好ましく、メチルメタクリレート(MMA)であることがより好ましい。前記アクリル樹脂は80重量%以上のメチルメタクリレートを含むアクリル樹脂であることが好ましく、これはスチレン、アクリロニトリル、ブタジエン等の不飽和モノマを含んでいてもよい。本発明では、多様な分子量のアクリル樹脂が使用できるが、アクリル樹脂は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC;gel permeation chromatography)による重量平均分子量が約5〜20万であることがよい。
前記のようなアクリル樹脂をイミド化させるためのイミド化剤としては、下記の化学式1のようなアンモニア、1級アミン又はこれらの混合物が使用され得る。前記アンモニア又は1級アニンは無水アンモニア又は無水1級アミンであることがより好ましい。
Figure 2006514154
前記式において、R5は水素又は炭素原子1〜20個のアルキル、アリル、アラルキル又はこれらの組合である。
前記イミド化剤の具体的な例としては、1級アミンのうち、脂肪族アミンとしてメチルアミン、エチルアミン、エテンアミン、アリルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、t−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミンなどのC1〜C18のアルキル又はアルケンアミンとメトキシプロピルアミン、エトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシブチルアミン等の(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキルアミンなどが挙げられる。又、芳香族基を有する1級アミンとしては、アニリン類、ナフチルアミン類、ベンジルアミン類等がある。その例としては、o−エチルアニリン、p−エチルアニリン、m−エチルアニリン、o−プロピルアニリン、p−プロピルアニリン、m−プロピルアニリン、o−イソプロピルアニリン、p−イソプロピルアニリン、m−イソプロピルアニリン、o−n−ブチルアニリン、p−n−ブチルアニリン、m−n−ブチルアニリン、o−イソブチルアニリン、p−イソブチルアニリン、m−イソブチルアニリン、o−t−ブチルアニリン、p−t−ブチルアニリン、m−t−ブチルアニリン、o−ペンチルアニリン、p−ペンチルアニリン、m−ペンチルアニリン、o−イソペンチルアニリン、p−イソペンチルアニリン、m−イソペンチルアニリン、o−s−ペンチルアニリン、p−s−ペンチルアニリン、m−s−ペンチルアニリン、o−t−ペンチルアニリン、p−t−ペンチルアニリン、m−t−ペンチルアニリン、2,4−キシリジン、2,6−キシリジン、2,3−キシリジン、2−メチル 4−t−ブチルアニリン、2,4−ジ t−ブチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、2,4,5−トリメチルアニリン、2,3,4−トリメチルアニリン、2,6−ジメチル 4−t−ブチルアニリン、2,4,6−トリ t−ブチルアニリンと、ハロゲンアニリンとしてo−クロロアニリン、p−クロロアニリン、m−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、p−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、o−フルオロアニリン、p−フルオロアニリン、m−フルオロアニリン、2,4−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、2,3−ジクロロアニリン、2,4−ジブロモアニリン、2,6−ジブロモアニリン、2,3−ジブロモアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、2,3−ジフルオロアニリン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、2,3,4−トリクロロアニリン、2,4,6−トリブロモアニリン、2,4,5−トリブロモアニリン、2,3,4−トリブロモアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、2,4,5−トリフルオロアニリン、2,3,4−トリフルオロアニリンなどがあり、又、o−トルイジン、p−トルイジン、m−トルイジン、4−ニトロ2−トルイジン、o−メトキシアニリン、p−メトキシアニリン、m−メトキシアニリン、o−エトキシアニリン、p−エトキシアニリン、m−エトキシアニリン、o−プロポキシアニリン、p−プロポキシアニリン、m−プロポキシアニリン、αナフチルアミン、βナフチルアミン、o−ビフェニルアミン、p−ビフェニルアミン、m−ビフェニルアミン、4−エトキシアニリンフェニルエチルアミン、o−メチルベンジルアミン、p−メチルベンジルアミン、m−メチルベンジルアミン、p−クロロベンジルアミン、ジメトキシフェニルエチルアミン、グリシン、3−アミノアセトフェノン、2−アミノアントラキノン、p−アミノベンゾイク酸、2−アミノ−4,6−ジメチルピリジン、3−アミノフタルイミド、2−アミノピリミジン、2−アミノピリジン、2−アミノチアゾール、5−アミノテトラゾール、アラニン等が使用され得る。
前記イミド化剤は、イミド化反応のために、気状又は液状の形態で使用され得る。又、前記イミド化剤は、本発明で得ようとするポリグルタルイミドの耐熱性、光特性、加工性などの程度によりアクリル樹脂のエステル基とのモル比を調節できる。本発明でイミド化剤の使用量は、例えば、アクリル樹脂のエステル基に対してモル比で0.1〜1.5倍、好ましくは0.2〜1倍の範囲であるものが好ましいが、これに限られるものではない。
イミド化反応における反応温度、反応時間、及び反応化度は、例えば、本明細書に参考として含まれる文献[Richard Legayら、1999、Journal of Applied Polymer Science, vol 76, p. 1876-1888]及び米国特許第4,246,374号を参考として決定できる。イミド化反応温度は約200〜400℃が好ましく、250〜350℃がより好ましい。反応時間は樹脂投入量と押出機のスクリューの回転速度などにより調節でき、好ましくは0.1〜1000秒、より好ましくは約30〜300秒の反応時間が必要となる。反応化度は反応時間、反応物間の組成比、反応温度などを変化させることにより制御できる。
反応化度(イミド化率)は、米国特許第5,073,605号を参考文献として次のように窒素含量に対する元素分析結果により計算できる。例えば、本発明により製造可能なポリグルタルイミド構造の一例は、下記の通りである。
Figure 2006514154
前記式において、R1,R2,R3は、各々水素又は炭素原子1〜20個のアルキル、アリル、アラルキル、アルカリル又はこれらの組合であり、R4は水素又は炭素原子1〜8個のアルキルであり、R5は水素又は炭素原子1〜20個のアルキル、アリル、アラルキル又はこれらの組合であり、n及びmは各単位のモル比である。
前記化学式2のようなポリグルタルイミドはアクリル樹脂のエステル単位とグルタルイミド単位で構成されており、これらのモル比を示すnとmの関係は、下記の数学式1のように示される。
Figure 2006514154
元素分析結果での窒素含量をX(%)とすると、次の数学式2からイミド化率が求められる。
Figure 2006514154
X(%):窒素含量、N:窒素原子量、I:グルタルイミド単位の分子量、
E:アクリルエステル単位の分子量、m:イミド化率
前記式において、イミド化反応が100モル%起こると、ポリグルタルイミドは化学式2でn=0となり、その以下のイミド化反応が起こると、反応化度によりm/nの割合が決定される。一般的にm/nの比は、約9/1〜1/9であり、好ましくは4/3〜3/4である。
本発明のポリグルタルイミドの製造方法において、前記のようにアクリル樹脂をイミド化させた後、イミド化反応の中間体であるアミック酸とグルタル無水物を除去して、ポリグルタルイミドの加工性、耐候性及び他の樹脂との常用性を向上させるために、アルキル化反応を更に実施することができる。アルキル化反応は前記イミド化反応が完了した後に実施することが好ましい。又、アルキル化反応はイミド化反応後、本発明に係る超臨界流体により未反応物及び反応副産物を除去した後に行うこともできる。アルキル化反応は当該技術分野で知られている方法を利用することもでき、例えば、本発明の参考文献である米国特許第4,727,117号、第4,954,574号に基づいて遂行することができる。
アルキル化反応のためのアルキル化剤としては、オルトエステル、ケタール、カボネート、スルホキシドなどが使用され得る。その他にも、シロキ酸、シリルエテール、シリルエノールエーテル、トリアルキルホスフェート、ジアルキルスルフェート、アルキルアルキルスルホネート、アルキルアリルスルホネート、ジアルキルカボネート、ジアリルカボネート、アリルイソシアネート、カルボジイミド、トリアルキルシリルハライド、エノールエーテル、アルコール、アルキルエーテル、アルキルイソシアネート、4級アンモニウム塩、ウレア、グアニジン等の他の反応物でもアルキル化反応が可能である。言及した特定の反応物のうちでも、ジメチルカボネート、2,2−ジメトキシプロパン、ジメチルスルホキシド、トリエチルオルトホルメート、トリメチルオルトホルメート、ジフェニルカボネート、ジメチルスルフェート、メチルトルエンスルホネート、メチルトリフルオロメチルスルホネート、メチルアセテート、メタノール、エタノール、メチルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ジメチルカルボジイミド、ジメチル t−ブチルシリルクロライド、イソプロペニルアセテート、ジメチルウレア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジエトキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、ジメチル(トリメチルシリル)ホスファイト、トリメチルホスファイト、トリメチルホスフェート、トリクレシルホスフェートなどが使用できる。
アルキル化剤は、前述したように、イミド化反応の副産物である酸をアルキル化して、ポリグルタルイミドの物性を改善するためのものであるから、存在する酸の量よりも過量で投入することが望ましい。しかし、アルキル化剤の量が多すぎると、それ自体の熱分解によりポリグルタルイミドの光特性の低下を招くこともある。従って、前記にて挙げられたアルキル化剤は、ポリグルタルイミドの酸価と対比して、1〜10倍、好ましくは1〜5倍、より好ましくは1〜2倍の量を使用することがよい。
本発明では、ポリグルタルイミドの光学的特性を改善するために、アクリル樹脂のイミド化反応により製造されたポリグルタルイミド溶融体と超臨界状態の流体を接触させることにより未反応の残留アミンと反応副産物を効果的に抽出することを特徴とする。超臨界流体の特性である気体と類似した拡散性及び液体と類似した可溶性により超臨界流体はポリグルタルイミド溶融体によく拡散され、不純物成分をよく溶かすか、吸収するか(absorption)、同伴する(entrainment)ことにより未反応物及び反応副産物を容易に除去できる。超臨界流体による未反応物及び反応副産物の除去はイミド化反応後及び/又はアルキル化反応後に遂行することが好ましい。
前記超臨界流体は、ポリグルタルイミド及びアミンと常用性が良くて、樹脂の粘度低下と未反応アミンの抽出において有利であり、超臨界状態に容易に調節可能な二酸化炭素であることが好ましい。特に、前記抽出過程が行われる反応器又は押出機内部の温度と圧力が二酸化炭素の超臨界点である31.05℃、1070.4psi以上であるときには、二酸化炭素が抽出溶媒として非常に効果的であり、二酸化炭素の圧力と密度が高いほど、抽出効果が上昇する。又、超臨界状態の二酸化炭素は一種の可塑剤として作用し、ポリグルタルイミド溶融体の溶融粘度を低下させ、これによりポリグルタルイミドの押出時の押出機の駆動系(driving system)に負荷がかかるようにする溶融粘度となる温度を低下させることにより抽出方法を従来の技術(米国特許第5,159,058号、第5,126,409号)に比して低温で実施することができるので、熱分解による物性の低下を減少させることができるという長所がある。
本発明のポリグルタルイミドの製造方法で使用可能な反応器としては、単軸又は2軸以上の多軸押出機、加圧反応器(autoclave)、連続再循環される管反応器、押出機と連続して使用可能なバッフルインライン混合装置(baffled in-line mixer)又は他の種類の溶融混合装置がある。本発明では、単軸又は2軸以上の多軸押出機を使用することがより好ましい。又、本発明に係るポリグルタルイミドの製造方法は、一台の押出機でイミド化反応、アルキル化反応及び未反応物と反応付加物の除去を全て実施することもでき、2台以上の押出機を連続的に使用して、各反応を区分して、実施することもできる。
本発明の方法を押出機で遂行する場合、本発明の一つの実施形態による超臨界二酸化炭素による未反応物及び反応副産物の除去は次のように遂行できる。
押出機内で二酸化炭素の圧力を高めるためには、適切なスクリュー組合やバーレルの構成、樹脂投入量、スクリューの回転速度及びバーレルの温度などが必要となる。例えば、押出機のスクリュー組合を構成する時に、ホッパー側(hopper)の方向には二酸化炭素の逆流を防止し、樹脂押出方向には二酸化炭素の流れに対して強い抵抗を誘発可能なスクリューエレメント(screw element)を組み込むことができる。このスクリューエレメントにより樹脂溶融体によるバリヤが形成され、このバリヤで積み滞った樹脂と二酸化炭素によりバリヤ領域内での圧力を上昇させることができる。バリヤ間の圧力は、バリヤの温度低下、樹脂投入量の増加、スクリューの回転速度の減少により増加され得る。
前述した樹脂押出方向への樹脂の流れに抵抗を誘発可能なスクリューエレメントとしては、逆移送スクリュー(counter conveying screw)又は逆移送ニーディングスクリュー(counter conveying kneading screw)、中立ニーディングスクリュー(neutral kneading screw)等が適合しており、押出機内部で物質の移動に対してバリヤとして作用可能な構造のエレメントは全て使用できる。このようなバリヤ間の領域を抽出領域といい、この領域で二酸化炭素は超臨界状態で存在し、樹脂の溶融粘度を低下させ、未反応アミンと残留アクリル単量体などの不純物を溶かすか、吸収するか、同伴するようになる。
抽出領域での温度は、押出量、超臨界二酸化炭素の注入量及び密度、溶融樹脂の粘度により押出機の駆動系に付与されるトルク(torque)を考慮して、設定できる。本発明では、前記抽出領域で超臨界状態の二酸化炭素により樹脂の溶融粘度が減少するので、高温で樹脂の熱分解による光特性の低下を防止するために、バーレルの温度を低下させることができる。敢えてバーレルの温度を低下させなくても、超臨界二酸化炭素により樹脂が受ける熱履歴が減少して、熱分解の発生が相対的に減少する余地は十分あるが、180〜300℃内でバーレルの温度を低下させることがより効果的である。
二酸化炭素の注入量を決定するにおいては、二酸化炭素の量が少なすぎると、粘度減少及び抽出効果が劣るという点と、二酸化炭素の量が多すぎると、抽出領域内の圧力が上昇し過ぎて、駆動系とバーレルの損傷などが起こり得るし、特に溶融樹脂によるバリヤが一瞬に壊れて押出量の変化が激しくなり、樹脂の滞留時間の分布が大きくなり、均等な物性を得ることが難しく、安定的な押出工程を実行することも難くなるという点を考慮しなければならない。本発明での二酸化炭素の注入量はアクリル樹脂又はポリグルタルイミド100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは1〜10重量部が適合する。
超臨界二酸化炭素による未反応物及び反応副産物の抽出段階は、イミド化反応が完了した直後及び/又はアルキル化反応がほぼ完了した直後の領域で行うことが好ましく、各領域で最小1箇所以上のベントを通じて行うこともできる。除去された超臨界二酸化炭素と不純物(未反応物、反応副産物)などは分離し、再使用することが可能である。ベントを通じて除去された混合物から未反応アミンと二酸化炭素の分離は圧力と温度調節を通じて容易に行うことができるので、従来の技術で抽出剤として使用された水やアルコール類よりも分離が容易であり、本発明の方法は新環境的な方法により行うことができる。
本発明により製造できる前記化学式2のポリグルタルイミドは反応化度(0〜100モル%イミド)によりガラス転移温度(Tg)が105〜200℃であり、熱重さ分析により窒素雰囲気300℃以上で1重量%の分解が発生する熱安定性を現わす。ガラス転移温度は、示差走査熱量計(Differential scanning calorimeter)で、熱重さ分析は熱重量分析器(Thermogravimetric analyzer)で測定し、全て10℃/1分で加熱する。
下記の実施例に基づいて本発明をより詳しく説明する。但し、実施例は本発明を例示するためのものであって、それに限られるものではない。
実施例1
重量平均分子量が16万であり、ガラス転移温度(Tg)が112℃であり、メチルメタクリレート、メチルアクリレートの重量比が96:4であるメチルメタクリレート/メチルアクリルレート共重合体(以下、メタクリル樹脂という)を直径27mm、長さ1296mmの同方向完全噛合型2軸押出機の投入口に連続供給し、イミド化剤としてメチルアミンを樹脂押出方向にスクリューの13/48地点で注入し、スクリューの回転速度200rpmでイミド化反応を実施した。
押出方向に向かってスクリュー全体の長さの29/48地点から37/48地点までは超臨界二酸化炭素による抽出領域となるように、逆方向のスクリュー組合を組み込み、二酸化炭素を、投入された樹脂に対して平均2.1重量%、4000psiの圧力で注入した。二酸化炭素による抽出領域のバーレルには、2つの圧力センサーを各々押出方向に向かってスクリュー全体の長さの31/48、36/48の位置に組み込んで、バーレル内部の圧力を測定することによりバーレル内の二酸化炭素の圧力を確認した。二酸化炭素による抽出領域の平均温度は240℃に設定した。
以後の領域は、未反応状態のアミン、反応副産物である2級アミン、3級アミン及び二酸化炭素を除去する減圧領域であって、押出方向に向かってスクリュー全体の長さの39/48、42/48地点で、各々常圧ベントと50mbarの真空減圧ベントから未反応イミド化剤、水分、メタノール、2級アミン、3級アミンなどの低分子量の副産物を除去した。
次いで、溶融樹脂をノズルからストランド化し、押出した後、水槽で冷却し、カッターで切断してパレット化した。反応された樹脂に対して元素分析を実施し、窒素含量(重量%)からイミド化程度を定量分析し、気体クロマトグラフィ分析を通じて未反応イミド化剤、副産物である2級アミン、3級アミンなどの残留アミンの含量を測定した。
比較例1
二酸化炭素を注入することなく、抽出領域の温度を反応領域の温度と同一にする点を除き、実施例1と同じ方式で遂行した。
下記の表1は、実施例1と比較例1の反応条件、反応化度(イミド化率)、ガラス転移温度(Tg)及び残留アミンの含量を示したものである。
Figure 2006514154
前記表1から抽出領域での超臨界二酸化炭素の使用によりポリグルタルイミドの残留アミン(未反応アミン)含量が減少したことが分る。
実施例2−4、比較例2−4
実施例2−4と比較例2−4は、下記の表2に記載されたように、イミド化剤の種類が異なる点を除き、各々実施例1、比較例1と同じ方式で遂行した。
下記の表2は、実施例2−4と比較例2−4の反応条件、反応化度、ガラス転移温度及び残留アミンの含量を示したものである。
Figure 2006514154
前記表2に記載されたように、実施例2,3,4は各々比較例2,3,4に比して、残留アミンの量が減少した。
実施例5−11
実施例5−11は、下記の表3に記載されたように、スクリューの回転速度を250rpmとし、イミド化剤の種類と二酸化炭素の注入量を変化させる点を除き、実施例1と同じ方式で遂行した。反応押出後、ガラス転移温度(Tg)及び残留アミン含量を測定し、表3に示した。
Figure 2006514154
前記表3から二酸化炭素の注入量が増加するほど、ポリグルタルイミドの残留アミンの含量が減少することが確認できる。
実施例12
実施例1で製造したポリグルタルイミドを直径27mm、長さ1296mmである同方向完全噛合型2軸押出機の投入口に33.3g/1分で連続して供給した後、樹脂押出方向に向かってスクリュー全体の長さの13/48地点でアルキル化剤を注入し、スクリューの回転速度を200rpmとしてアルキル化反応を実施した。アルキル化剤としては、ジメチルカボネートを使用し、実施例1で製造されたポリグルタルイミドの酸価は0.583mmol/gであるから、これに対して、150モル%のジメチルカボネートを注入した。アルキル化反応触媒としてのトリエチルアミンをアルキル化剤に対して2重量%を混ぜて注入した。
そして、超臨界二酸化炭素による抽出及び低温押出領域を設定するために、押出方向に向かってスクリュー全体の長さの27/48地点から35/48までは逆方向のスクリュー組合を組み込み、バーレルの温度を240℃に設定した。押出方向に向かってスクリュー全体の長さの35/48以後の領域では、未反応状態のアミン、反応副産物である2級アミン、3級アミン及び二酸化炭素を除去する減圧領域として押出方向に向かってスクリュー全体の長さの39/48、42/48地点で、各々常圧ベントと50mbarの真空減圧ベントから未反応イミド化剤、水分、メタノール、2級アミン、3級アミン等の低分子量の副産物を除去した。
スクリュー全体の長さの10/11地点で真空減圧装置が設けられたバーレルのベントから50mbarの圧力で未反応イミド化剤、アルキル化剤、水分、メタノール、2級アミン、3級アミン等の低分子量の副産物を除去し、溶融樹脂をノズルからストランド化して押出し、水槽で冷却し、カッターで切断してパレット化した。
アルキル化反応化度を確認するために、ポリグルタルイミド0.25gをトルエン/イソプロパノールを重量比1:1で混ぜた溶液120gに溶かして、水酸化カリウム0.1ノルマル濃度の標準溶液で滴定して、酸価を測定した。
光学的特性を測定するために、グルタルイミド樹脂を厚さ3mm、長さ80mm、幅40mmの試片に射出成形して作製し、厚さ3mm方向に対する光透過度と黄変指数を測定した。可視光線領域(380〜780nm )での光透過度を測定するために、Varian UV-Visible spectrometerを使用し、Macbeth color eye3100でASTM D1925に基づいて黄変指数を測定した。光特性測定結果は、最小5個の試片に対する平均値であり、光透過度値は380〜400nm での平均透過率を代表値として示した。
実施例13
実施例1で製造されたポリグルタルイミドのアルキル化反応後、二酸化炭素を注入することなく、抽出領域の温度を反応領域の温度と同一にする点を除き、実施例12と同じ方式で遂行した。
実施例14
実施例1で製造されたポリグルタルイミドの代わりに、比較例1で製造されたポリグルタルイミドを使用する点を除き、実施例12と同じ方式で遂行した。
比較例5
実施例1で製造されたポリグルタルイミドの代わりに、比較例1で製造されたポリグルタルイミドを使用し、比較例1で製造されたポリグルタルイミドのアルキル化の反応時に二酸化炭素を注入することなく、抽出領域の温度を反応領域の温度と同一にする点を除き、実施例12と同じ方式で遂行した。下記の表4は前記反応条件及び物性測定結果を示したものである。
Figure 2006514154
実施例12〜14及び比較例5で製造されたポリグルタルイミドの光特性を測定した結果、超臨界二酸化炭素の注入により光透過度と黄変指数の改善が行われるものと現われた。
実施例15−17
実施例15−17は、イミド化剤として各々アンモニア、イソプロピルアミン、シクロヘキシルアミンを使用した実施例3,7,11で製造されたグルタルイミド樹脂を使用した点を除き、実施例12と同じ方式で遂行した。下記の表5は各々の反応条件及び物性測定結果を示したものである。
Figure 2006514154
実施例18、19及び比較例6,7
抽出領域の温度を変えて、押出機の駆動部にかかる負荷量(トーク)を観察した点を除き、実施例18及び19は実施例12と、比較例6及び7は比較例5と同じ方式で遂行した。結果を表6に示した。

Figure 2006514154
前記表6に示されたように、実施例と比較例のトルク値の差異により超臨界二酸化炭素による粘度減少効果を確認した。
本発明に係る超臨界状態の流体、好ましくは、超臨界状態の二酸化炭素を利用したポリグルタルイミドの製造方法は、未反応物と反応副産物を従来の方法よりも容易に除去して、ポリグルタルイミドの光学的特性を改善でき、ポリグルタルイミドの溶融粘度を低下させて、低温で押出方法を実施可能にすることにより熱分解による物性低下の防止が可能であり、有機溶媒を使用しないため、新環境的な方法が行うことが出来、有機溶媒よりも二酸化炭素の回収が遥かに容易であるという長所がある。

Claims (12)

  1. a)アクリル樹脂をイミド化させる段階;及び
    b)前記a)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階
    を含むことを特徴とするポリグルタルイミドの製造方法。
  2. 前記b)段階の後に、c)前記b)段階の反応生成物をアルキル化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  3. 前記c)段階の後に、d)前記c)段階の反応生成物と超臨界状態の流体を接触させて、未反応物及び反応副産物を抽出する段階を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  4. 前記a)段階と前記b)段階との間に、a’)前記a)段階の反応生成物をアルキル化させる段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  5. 前記超臨界状態の流体が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  6. 超臨界二酸化炭素の使用量は、アクリル樹脂又はポリグルタルイミドの重量に対して、0.1〜50重量%であることを特徴とする請求項5に記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  7. 前記抽出段階での温度が180〜300℃であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  8. 前記アクリル樹脂は、アクリル又はメタクリル酸のエステル基を25〜100重量%含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  9. 前記a)イミド化段階は、アンモニア、1級アミン及びこれらの混合物からなる群から選ばれるイミド化剤を利用することにより行われることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  10. 前記方法は、単軸押出機又は2軸以上の多軸押出機で遂行されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  11. 前記方法は、前記単軸又は2軸以上の多軸押出機を一つ又は二つ以上連続的に使用することを特徴とする請求項10に記載のポリグルタルイミドの製造方法。
  12. 前記方法は、押出機以外の、加圧反応器(autoclave)、連続再循環管反応器、押出機と連続して使用可能なバッフルインライン混合装置(baffled in-line mixer)及び溶融混合装置からなる群から選ばれた装置内でポリグルタルイミド溶融体を製造した後、押出機によりポリグルタルイミド樹脂を固化することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のポリグルタルイミドの製造方法。
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