JP2010254742A - 光学フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】熱安定性が良好で、かつ位相差発現性等物性のバランスに優れた樹脂組成物を提供する。
【解決手段】得られたイミド樹脂中のカルボニル基横の炭素に結合する水素及びメチル基の比を調節することで達成できる。具体的には、メタアクリル酸アルキルエステル/アクリル酸アルキルエステル共重合体中のアクリル酸アルキルエステル単位のユニット数が1%未満であるメタクリル系樹脂をイミド化剤で処理することにより得られるイミド樹脂で解決できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明性・熱安定性・位相差発現性に優れたイミド樹脂組成物からなる光学フィルムに関する。
ノート型パソコン、ワードプロセッサ、携帯電話、携帯情報端末等に代表されるように、近年、電子機器はますます小型化している。上記例示した電子機器のように表示装置を備える電子機器では、軽量かつコンパクトという特長を生かした液晶表示装置が多く用いられている。
これら液晶表示装置には、その表示品位を保つために偏光フィルム等の各種フィルムが用いられている。さらに、これら液晶表示装置では、携帯情報端末や携帯電話向けに、該液晶表示装置をさらに軽量化するため、ガラス基板の代わりに樹脂フィルムまたはシート(以下、特別に記載しない限り、シートおよびフィルムの区別は行わず、フィルムと記載する)を用いた液晶表示装置も実用化されている。
この場合、上記樹脂フィルムは、偏光を扱うため、光学的に透明であり、かつ複屈折が小さく、さらに、光学的に均質であることが求められる。つまり、液晶表示装置において、ガラス基板の代わりに用いられる樹脂フィルムには、複屈折と厚みとの積で表される位相差が小さいことが要求されることに加えて、外部の応力等によりフィルムの位相差が変化しにくいことが要求される。
また、カメラ、フィルム一体型カメラ、ビデオカメラ等の各種撮影装置、CDやDVD等の光ピックアップ装置、プロジェクター等のOA機器等では、従来ガラスレンズが用いられていた。しかし、近年、これらの機器に用いられるレンズは、軽量化を目的として、樹脂レンズへの置き換えが進んでいる。
このような樹脂レンズは、温度や湿気等の使用環境による歪みによる焦点距離のズレの発生や射出成形等の加工時の応力発生等による位相差の影響を受けやすい。そのため、樹脂レンズにおいても、液晶表示装置等に用いられる樹脂フィルムと同様に、外部応力により位相差が変化しにくいことが要求されている。
ところで、液晶表示装置においては、上記樹脂フィルムとして、非晶性の熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが好適に用いられている。より具体的には、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等のエンジニアリングプラスチックスや、トリアセチルセルロース等のセルロース類のプラスチックからなる樹脂フィルムを挙げることをできる。
ポリメタクリル酸メチルを代表とする種々の透明樹脂は、ガラスと比較して成形性、加工性が良好で、割れにくい、さらに軽量、安価という特徴などから、液晶ディスプレイや光ディスク、ピックアップレンズなどへの展開が検討され、一部実用化されている。
自動車用ヘッドランプカバーや液晶ディスプレイ用部材など、用途の拡大に従って、透明樹脂には耐熱性も求められるようになっている。
ところで、耐熱性を有する樹脂として、特定のスチレン量を有するポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体に一級アミンを処理して、イミド化した樹脂を含有する位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。本方法を用いると、イミド樹脂中のスチレン含量を調節することで、位相差を調整することが可能であり、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体を原料として用いることで、偏光子保護フィルム及び位相差フィルム等の光学フィルムを製造できる。また、スチレンを含有しない、ポリメチルメタクリレートを一級アミンで処理して、イミド化する方法も提案されている(特許文献2)
WO2005/054311号公報 WO2005/108438号公報
ところで、特許文献5の方法で製造された位相差フィルムを用いると、スチレン単位を含有しているために位相差発現性に改善の余地があった。しかしながら、特許文献6のように市販のポリメチルメタクリレート(メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルの共重合体)を使用すると、多量のアクリル酸メチルにより、イミド化時に分解が起こる場合があり、さらなる改善が求められていた。
本発明は、熱安定性が良好で、かつ位相差発現性等物性のバランスに優れた樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、下記一般式(1)で表される単位と下記一般式(2)で表される単位を含み、イミド樹脂を構成する全てのR1、R5の数に対して1%未満が水素であり、かつ酸価が0.01〜0.2mmol/gであるイミド樹脂が、上記目的を達成することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は以下に関する。
(i) 下記一般式(1)
Figure 2010254742
(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素またはメチル基であり、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位と、下記一般式(2)
Figure 2010254742
(2)
(式中、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素またはメチル基であり、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
で表される単位を含み、
イミド樹脂における全てのR1、R5の1%未満が水素でありかつ、イミド化率が30〜90%、酸価が0.01〜0.2mmol/gであるイミド樹脂組成物からなることを特徴とする光学フィルム。
(ii) 上記一般式(2)がメタクリル酸メチルであることを特徴とする(i)記載の光学フィルム。
(iii) 上記一般式(2)がさらにメタクリル酸エチルを含むことを特徴とする(i),(ii)記載の光学フィルム。
(iv) 逐次二軸延伸されたフィルムであることを特徴とする(i)〜(iii)記載の光学フィルム。
(v) フィルム面内位相差が30〜100nmであり、厚み方向位相差が50〜300nmであることを特徴とする(i)〜(iv)に記載の光学フィルム。
(vi) (i)〜(v)のいずれか1項に記載の光学用フィルムを用いてなることを特徴とする偏光子保護フィルム。
(vii) (vi)に記載の偏光子保護フィルムを少なくとも1枚含む偏光板。
本発明によれば、熱安定性が良好で、かつ位相差発現性等物性のバランスに優れた樹脂組成物を提供することが可能である。
本発明の一実施形態について説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、下記一般式(1)で表される単位と下記一般式(2)で表される単位を含み、イミド樹脂における全てのR1、およびR5の1%未満が水素でありかつ、酸価が0.01〜0.2mmol/gであるイミド樹脂組成物を含むことを特徴とする光学フィルムに関する。
Figure 2010254742
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素またはメチル基であり、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
Figure 2010254742
(式中、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素またはメチル基であり、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
まず本発明のイミド樹脂組成物について説明する。
イミド樹脂組成物はメタアクリル酸アルキルエステル/アクリル酸アルキルエステル共重合体中のアクリル酸アルキルエステル単位のユニット数が1%未満であるメタクリル系樹脂をイミド化剤で処理することにより得られるイミド樹脂が主成分である。本明細書では特に断りのない限り、イミド樹脂に添加剤などを配合したものをイミド樹脂組成物と称する。イミド樹脂組成物中のイミド樹脂の割合は80〜100重量%であることが好ましく、90〜100重量%であることが好ましく、95〜100重量%であることが更に好ましい。
(1)メタクリル系樹脂
本発明で用いられるメタクリル系樹脂について、以下詳述する。
本発明で用いられるメタクリル系樹脂は、メタクリル酸アルキルエステル単位を主成分とし、原料となる単量体単位100%中、アクリル酸アルキルエステル単量体単位が1モル%未満である単量体混合物を重合して得られる。
本発明の単量体混合物を構成するメタクリル酸アルキルエステル単量体単位としては、重合反応性やコストの点から、アルキル基の炭素数が1〜12であるものが好ましく、直鎖状でも分岐状でもよい。その具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル等があげられ、これらの単量体は単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。これらのうち、コスト、物性の面からメタクリル酸メチルが好ましい。また、本発明の単量体混合物には、必要に応じて、これら単量体と共重合可能なエチレン系不飽和単量体等を共重合してもかまわない。
また上記モノマー以外にも、本発明の目的を損なわない範囲内で、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体を共重合することも可能である。
上記メタクリル系樹脂の構造は、特に限定されるものではなく、リニアー(線状)ポリマー、ブロックポリマー、コアシェルポリマー、分岐ポリマー、ラダーポリマー、および架橋ポリマー等のいずれであってもよい。
ブロックポリマーの場合、A−B型、A−B−C型、A−B−A型、およびこれら以外のタイプのブロックポリマーのいずれであってもよい。コアシェルポリマーの場合、ただ一層のコアおよびただ一層のシェルのみからなるものであってもよいし、それぞれが多層からなるものであってもよい。
本発明において用いられるメタクリル系樹脂の製造方法は特に限定されず、公知の乳化重合法、乳化−懸濁重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法などが適用可能であるが、光学分野に用いる場合、不純物が少ないとの観点から、塊状重合法、溶液重合法が特に好ましい。
本発明において用いられるメタクリル系樹脂の製造においては、必要に応じて、開始剤、連鎖移動剤、重合溶剤等が用いられる。これらに、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。
製造方法の一例として、特開昭56−8404、特公平6−86492、特公平7−37482、あるいは特公昭52−32665などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
(2)イミド化剤
本発明で使用されるイミド化剤は、メタクリル系樹脂をイミド化することができれば特に制限されず、WO2005/054311記載のものがあげられる。例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン等の脂肪族炭化水素基含有アミン、アニリン、トルイジン、トリクロロアニリン等の芳香族炭化水素基含有アミン、シクロヘキシルアミン等などの脂環式炭化水素基含有アミンが挙げられる。また、尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3−ジプロピル尿素の如き加熱により、これらのアミンを発生する尿素系化合物を用いることもできる。これらのイミド化剤のうち、コスト、物性の面からメチルアミン、シクロヘキシルアミン、アンモニアが好ましく、中でもメチルアミンが特に好ましい。また、常温にてガス状のメチルアミンなどは、メタノールなどのアルコール類に溶解させた状態で使用してもよい。
(3)イミド樹脂
本発明のイミド樹脂は、メタクリル系樹脂を、公知の技術を用いてイミド化することにより得ることができる。
すなわち、(1)押出機などを用い、溶融状態にあるメタクリル系樹脂をイミド化剤と反応させたり(連続式反応)、(2)メタクリル系樹脂を溶解できる、イミド化反応に対して非反応性溶媒を用いて、溶液状態のメタクリル系樹脂にイミド化剤と反応させる(バッチ式反応)こと等により、得られる。
押出機を用いる場合は、例えば単軸押出機、二軸押出機あるいは多軸押出機等があげられるが、メタクリル系樹脂に対するイミド化剤の混合を促進できる押出機として、特に二軸押出機が好ましい。二軸押出機には非噛合い型同方向回転式、噛合い型同方向回転式、非噛合い型異方向回転式、噛合い型異方向回転式が含まれる。噛合い型同方向回転式は、高速回転が可能であり、メタクリル系樹脂に対するイミド化剤の混合を促進できるので好ましい。これらの押出機は、単独で用いても、直列につないでも構わない。
押出機中でイミド化を行う場合は、例えば、原料であるメタクリル系樹脂を押出機の原料投入部から投入し、該樹脂を溶融させ、シリンダ内を充満させた後、添加ポンプを用いてイミド化剤を押出機中に注入することにより、押出機中でイミド化反応を進行させることができる。
この場合、押出機中での反応ゾーンの温度(樹脂温度)を180℃〜300℃にて行うことが好ましく、さらに200〜290℃にて行うことがより好ましい。反応ゾーンの温度(樹脂温度)が180℃未満では、イミド化反応がほとんど進行せず、耐熱性が低下する傾向にある。反応ゾーン温度が300℃を超えると、樹脂の分解が著しくなることから、得られるイミド化メタクリル系樹脂組成物から形成しうるフィルムの耐折曲性が低下する傾向がある。ここで、押出機中での反応ゾーンとは、押出機のシリンダにおいて、イミド化剤の注入位置から樹脂吐出口(ダイス部)までの間の領域をいう。
押出機の反応ゾーン内での反応時間を長くすることにより、イミド化をより進行させることができる。押出機の反応ゾーン内の反応時間は10秒より長くするのが好ましく、さらには30秒より長くするのがより好ましい。10秒以下の反応時間ではイミド化がほとんど進行しない可能性がある。
押出機での樹脂圧力は、大気圧〜50MPaの範囲内とすることが好ましく、さらには1MPa〜30MPaの範囲内が好ましい。1MPa未満ではイミド化剤の溶解性が低く、反応の進行が抑えられる傾向がある。また、50MPa以上では通常の押出機の機械耐圧の限界を越えてしまい、特殊な装置が必要となりコスト的に好ましくない。
また、押出機を使用する場合は、未反応のイミド化剤や副生物を除去するために、大気圧以下に減圧可能なベント孔を装着することが好ましい。このような構成によれば、未反応のイミド化剤、もしくはメタノール等の副生物やモノマー類を除去することができる。
本発明のイミド化には、押出機の代わりに、例えば、住友重機械工業(株)製のバイボラックのような横型二軸反応装置やスーパーブレンドのような竪型二軸攪拌槽などの高粘度対応の反応装置も好適に使用できる。
イミド化方法の具体例としては、例えば、特開2008−273140、特開2008−274187記載の方法など公知の方法をあげることができる。
本発明のイミド樹脂組成物を含有することを特徴とする光学フィルムは、イミド樹脂中の一般式(1)で表される単位及び一般式(2)で表される単位の含有量を調節することで、得られる光学フィルムの配向複屈折を調節することができる。
Figure 2010254742
ここで、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素またはメチル基である。
前記式(1)として好ましくはR3が水素、メチル基、ブチル基、又はシクロヘキシル基である。R1がメチル基であり、R2が水素であり、R3がメチル基である場合が特に好ましい。
Figure 2010254742
前記式(2)として好ましくは、R4が水素、R5がメチル基、R6がメチル基である。
本発明において、メタクリル系樹脂を構成する単量体100%中のアクリル酸アルキルエステル単量体単位の割合は1モル%未満である。従い、イミド樹脂を構成する全てのR1及びR5の数の合計に対してR1またはR5が水素であるものの数は1%未満であり、好ましくは0.5%未満であり、さらに好ましくは0.1%未満である。R1、R5の含有率が1%以上である場合、イミド樹脂組成物の熱安定性が低下する。
即ち、イミド樹脂中の全てのR1及びR5のうち、メチル基の数の割合が99%以上であり、99.5%以上であることがさらに好ましく、99.9%以上であることが特に好ましい。
イミド樹脂中の一般式(1)で表される単位及び一般式(2)で表される単位の含有量を調節することで、得られる光学フィルムの配向複屈折を調節するとは、つまり、イミド化メタクリル系樹脂のイミド化率が大きくなると配向複屈折は正の側へ大きくなる。
本発明に係るイミド化率(Im%)は、例えば以下の方法で測定できる値である。1H−NMR BRUKER AvanceIII(400MHz)を用いて、樹脂の1H−NMR測定を行う。3.5から3.8ppm付近のメタクリル酸メチルのO−CH3プロトン由来のピークの面積Aと、3.0から3.3ppm付近のグルタルイミドのN−CH3プロトン由来のピークの面積Bより、次式で求める。
Im%=B/(A+B)×100
本発明の、イミド樹脂のイミド化率は30〜90%が好ましく、40〜80%がより好ましい。イミド化率が30%未満であると、位相差発現性が不十分である傾向があり、イミド化率が90%を超えると、フィルム成形時の溶融粘度が高くなり、加工性が悪化する傾向がある。
上記したイミド樹脂中のイミド化率は求められる光学フィルムの物性に応じて適宜設定することが可能である。
また、イミド化反応時に副生成物として生じるイミド樹脂中のカルボキシル基等は、必要に応じてエステル化剤などによりエステル基等に変換してもよい。これにより光学フィルムを製造する際の樹脂の発泡が低減できる。
エステル化剤としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、2,2−ジメトキシプロパン、ジメチルスルホキシド、トリエチルオルトホルメート、トリメチルオルトアセテート、トリメチルオルトホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルサルフェート、メチルトルエンスルホネート、メチルトリフルオロメチルスルホネート、メチルアセテート、メタノール、エタノール、メチルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ジメチルカルボジイミド、ジメチル−t−ブチルシリルクロライド、イソプロペニルアセテート、ジメチルウレア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジメチルジエトキシシラン、テトラ−N−ブトキシシラン、ジメチル(トリメチルシラン)フォスファイト、トリメチルフォスファイト、トリメチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、ジアゾメタン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられ、単独または2種類以上の併用も可能である。これらの中でも、コスト、反応性などの観点から、ジメチルカーボネートが好ましい。
エステル化剤の添加量としては、特に制限はなく、イミド樹脂の酸価が所望の値になるように設定される。
本発明のイミド樹脂の酸価は、イミド樹脂中でのカルボン酸単位、カルボン酸無水物単位の含有量を表す。酸価は、例えば特開2005−23272に記載の滴定法などにより算出することが可能である。
本発明に係る樹脂組成物の酸価は0.01〜0.20mmol/gであり、0.005〜0.10mmol/gであることがより好ましい。酸価が上記範囲内であれば、耐熱性、機械物性、成形加工性のバランスに優れたイミド樹脂を得ることができる。酸価が上記範囲よりも大きい場合、得られた樹脂組成物を成型した際に、発泡やゲル状物の外観欠陥が多数発生することがあるため好ましくない。発泡は、分子内で隣接するカルボキシル基同士の無水物化の際に発生する水の影響と思われる。またゲル状物は、分子間のカルボン酸同士での水素結合による擬似架橋により形成されると思われる。酸価が上記範囲よりも小さい場合、当該酸価に調整するための変性剤をより多く費やす必要があるため、コストアップになったり、変性剤の残存によるゲル状物の発生を誘発することがあるため好ましくない。本発明のイミド樹脂の酸価は、イミド樹脂中でのカルボン酸単位、カルボン酸無水物単位の含有量を表す。
上記エステル化剤に加え、触媒を併用することもできる。触媒の種類は特に限定されるものではないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノメチルジエチルアミン、ジメチルモノエチルアミン、等アミン系化合物が挙げられる。これらの中でもコスト、反応性などの観点からトリエチルアミンが好ましい。
また、エステル化の工程により、上記エステル化剤および触媒の応じた(メタ)アクリル酸アルキルが生成する。
溶融成形時の樹脂溶融粘度の低減およびエステル化の反応性、エステル化後の樹脂の耐熱性の観点から、その中でもメタクリル酸メチルが好ましく、さらにはメタクリル酸メチルとメタクリル酸エチルが特にバランスが取れており好ましい。
上記イミド樹脂の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、1×104〜5×105であることが好ましく、5×104〜3×105であることがさらに好ましい。上記範囲内であれば、成形加工性が低下したり、フィルム加工時の機械的強度が不足したりすることがない。
一方、重量平均分子量が上記範囲よりも小さいと、フィルムにした場合の機械的強度が不足する傾向がある。また、上記範囲よりも大きいと、溶融押出時の粘度が高く、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下する傾向がある。
イミド樹脂のガラス転移温度は110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が110℃未満であると、高温環境下での樹脂の溶融等により得られる成形体もしくはフィルムにゆがみなどが生じ易く、安定した光学的特性が得られない傾向がある。
メタクリル系樹脂をイミド化剤によりイミド化する際には、一般に用いられる酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤などの耐候性安定剤や、触媒、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤、抗菌・脱臭剤等を、単独または2種以上組み合わせて、本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。また、これらの添加剤は、イミド樹脂組成物を成形加工する際に添加することも可能である。
また、本発明のイミド樹脂組成物には、必要に応じて、ポリグルタルイミド、無水グルタル酸樹脂、ラクトン環化メタクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等を配合することも可能である。ブレンドの方法は特に限定されず、公知の方法を用いることが可能である。
(4)光学フィルムの製造
本発明で得られるイミド樹脂組成物は、通常公知の方法を用いて光学フィルムに成形することができる。例えば、通常の溶融押出法であるインフレーション法やTダイ押出法、あるいはカレンダー法、更には溶剤キャスト法等により良好に加工される。また、必要に応じて、イミド樹脂組成物からフィルムを成形する際、フィルム両面をロールまたは金属ベルトに同時に接触させることにより、特に、ガラス転移温度以上の温度に加熱したロールまたは金属ベルトに同時に接触させることにより、表面性のより優れたフィルムを得ることも可能である。また目的に応じてフィルムの積層成形も可能である。
成形後のフィルムの厚みは50〜300μmが好ましく、さらには100〜200μmが好ましい。厚みが50μm以下であればその後の延伸工程での延伸倍率が多く取れず、所望の位相差が発現しない。また厚みが300μm以上であればフィルムの機械特性が十分ではなく、生産時に破断が起き生産性が確保できない。
(5)光学フィルムの性質
本発明の光学フィルムについて以下に説明する。本発明における光学フィルムとしては、位相差フィルムや位相差発現機能を有する偏光子保護フィルム、光学補償機能を付与するコーティング材のベースフィルムがあげられる。
本発明に係る光学フィルムは、上述した本発明に係るイミド樹脂組成物を成形してなるものであればよいが、延伸されたフィルム、すなわち、延伸フィルムであることが好ましい。
延伸フィルムによれば、光学フィルムの面内位相差および厚み方向位相差を発現することが出来るだけでなく、フィルムの機械的特性を向上させることができる。
なお、本発明に係るフィルムが延伸フィルムである場合、従来公知の任意の延伸方式を用いればよく、一軸延伸した一軸延伸フィルムであってもよいし、さらに延伸工程を組み合わせた二軸延伸フィルムであってもよい。特に、厚み方向位相差の発現および機械的特性の向上といった観点から、逐次二軸延伸することが好ましい。
逐次二軸延伸とは、成形後のフィルムに対して2段階に分けて延伸することで、1段目の延伸方向に対して2段目の延伸方向が直交方向である延伸方法をさす。
1段目の延伸方法は、原反フィルム長さ100%に対して20〜200%の延伸が好ましく、50〜150%の延伸がさらに好ましい。20%以下であれば十分な位相差発現が得られず、200%以上であれば延伸方向に樹脂が配向しすぎて2段目の延伸時に破断が起きやすくなる。
延伸温度はDSCにより測定したフィルムのガラス転移温度より−10〜20℃が好ましく、0〜15℃がさらに好ましい。−10℃以下であればテンションが掛かりすぎて延伸時に破断が起きやすくなるのと、延伸方向の位相差にムラが発生し歩留まりに悪影響を及ぼす。20℃以上であれば十分な位相差発現が得られない。
2段目の延伸方法は、原反フィルム長さ100%に対して20〜200%の延伸が好ましく、50〜150%の延伸がさらに好ましい。20%以下であれば十分な位相差発現が得られず、200%以上であれば延伸方向に樹脂が配向しすぎてその後の偏光板作成工程等で破断が起きやすくなる。
延伸温度はDSCにより測定したフィルムのガラス転移温度より−10〜20℃が好ましく、0〜15℃がさらに好ましい。−10℃以下であればテンションが掛かりすぎて延伸時に破断が起きやすくなるのと、延伸方向の位相差にムラが発生し歩留まりに悪影響を及ぼす。20℃以上であれば十分な位相差発現が得られない。
延伸フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、10μm〜200μmであることが好ましく、20μm〜150μmであることがより好ましく、30μm〜100μmであることがさらに好ましい。
フィルムの厚みが上記範囲内であれば、光学特性が均一で、ヘーズが良好な光学フィルムとすることができる。
一方、光学フィルムの厚みが上記範囲を越えると、光学フィルムの冷却が不均一になり、光学的特性が不均一になる傾向がある。また、光学フィルムの厚みが上記範囲を下回ると、延伸倍率が過大になり、ヘーズが悪化する傾向がある。
本発明に係るフィルムは、ヘーズが1%以下であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。
本発明に係る光学フィルムのヘーズが上記範囲内であれば、光学フィルムの透明性を高いものとすることができる。それゆえ、本発明に係る光学フィルムを、透明性が要求される用途に好適に用いることができる。
本発明に係る光学フィルムは、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましい。
全光線透過率が、上記範囲内であれば、光学フィルムの透明性を高いものとすることができる。それゆえ、本発明に係る光学フィルムを、透明性が要求される用途に好適に用いることができる。
本発明に係る光学フィルムは、光学異方性が大きいことが好ましい。
具体的には、光学フィルムの面内位相差(Re)が30〜100nmであり、かつ、厚み方向位相差(Rth)が50〜320nmであることが好ましい。光学フィルムの面内位相差は、より好ましくは40〜100nmである。厚み方向位相差は、より好ましくは100〜300nmである。光学フィルムの面内位相差が30nm以下の場合は、必要とする位相差を付与できないとの問題が発生する場合がある。
Re=(nx−ny)×d
Rth=|(nx+ny)/2−nz|×d
なお、上記式中において、nx、ny、およびnzは、それぞれ、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率を表す。また、dはフィルムの厚さ、||は絶対値を表す。
また、本発明に係るフィルムは、配向複屈折の値が、1.0×10-3以上であることが好ましく、2.0×10-3以上であることがより好ましい。
配向複屈折が上記範囲内であれば、環境の変化に対しても、成形加工時に複屈折が生じることなく、安定した光学的特性を得ることができる。
なお、本明細書において、特にことわりのない限り、「配向複屈折」とは、熱可塑性樹脂のガラス転移温度より5℃高い温度で、100%延伸した場合に発現する複屈折が意図される。配向複屈折(△n)は、前述のnx、nyを用いて説明すると、△n=nx−ny=Re/dで定義され、位相差計により測定することができる。
本発明に係る光学フィルムは、光弾性係数の絶対値が、20×10-122/N以下であることが好ましく、10×10-122/N以下であることがより好ましい。
光弾性係数が上記範囲内であれば、本発明に係るフィルムを液晶表示装置に用いても、位相差ムラが発生したり、表示画面周辺部のコントラストが低下したり、光漏れが発生したりすることがない。
一方、光弾性係数の絶対値が20×10-122/Nより大きいと、本発明に係る光学フィルムを液晶表示装置に用いた場合、位相差ムラが発生したり、表示画面周辺部のコントラストが低下したり、光漏れが発生しやすくなったりする傾向がある。この傾向は、高温多湿環境下において、特に顕著となる。
なお、等方性の固体に外力を加えて応力(△F)を発生させると、一時的に光学異方性を呈し、複屈折(△n)を示すようになるが、本明細書において、「光弾性係数」とは、その応力と複屈折との比が意図される。すなわち、光弾性係数(c)は、以下の式により算出される。
c=△n/△F
ただし、本発明において、光弾性係数はセナルモン法により、波長515nmにて、23℃、50%RHにおいて測定した値である。
本発明に係る光学フィルムは、必要に応じて、表面処理が施されていてもよい。具体的には、例えば、本発明に係る光学フィルムを、表面にコーティング加工等の表面加工を施したり、表面に別のフィルムをラミネートしたりして用いる場合、本発明に係る光学フィルムに表面処理を施すことが好ましい。
このような表面処理を施すことにより、本発明に係る光学フィルムと、コーティングまたはラミネートされる別のフィルムとの間の相互の密着性を向上させることができる。
なお、本発明に係る光学フィルムに対する表面処理の目的は、作用効果を目的とするものに限定されるものではない。つまり、本発明に係る光学フィルムは、その用途に関係なく、表面処理が施されていてもよい。
上記表面処理は、特に限定されるものではないが、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射およびアルカリ処理等を挙げることができる。中でも、コロナ処理であることが好ましい。
本発明に係る光学フィルムの用途は特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、カメラやVTR、プロジェクター用の撮影レンズやファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなどの映像分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用ピックアップレンズなどのレンズ分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用の光記録分野、液晶用導光板、偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの液晶ディスプレイ用フィルム、表面保護フィルムなどの情報機器分野、光ファイバ、光スイッチ、光コネクターなどの光通信分野、自動車ヘッドライトやテールランプレンズ、インナーレンズ、計器カバー、サンルーフなどの車両分野、眼鏡やコンタクトレンズ、内視境用レンズ、滅菌処理の必要な医療用品などの医療機器分野、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓やカーポート、照明用レンズや照明カバー、建材用サイジングなどの建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)等に好適に用いることができる。
本発明に係る光学フィルムは、上説したように、光学的均質性、透明性等の光学特性に優れている。そのため、これらの光学特性を利用して、光学的異方フィルム、偏光子保護フィルムや透明導電フィルム等液晶表示装置周辺等の公知の光学的用途に特に好適に用いることができる。
また、本発明の光学フィルムは、偏光子に貼り合わせて、偏光板として用いることができる。すなわち、本発明に係る光学フィルムは、偏光板の偏光子保護フィルムとして用いることができる。上記偏光子は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の偏光子を用いることができる。具体的には、例えば、延伸されたポリビニルアルコールにヨウ素を含有させて得た偏光子等を挙げることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明について、実施例および比較例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行うことができる。
[ポリメタクリル酸メチル中のアクリル酸メチル含量の定量]
得られた樹脂を、島津製作所社製熱分解ガスクロマトグラフ−質量分析装置を用いて、アクリル酸エステル単位を定量した。ポリメタクリル酸メチル中のアクリル酸メチルの含量から得られるイミド樹脂(前記一般式(1)及び(2)を含有するイミド樹脂)中の全R1及びR5中のメチル基の割合を算出した。ポリメタクリル酸メチル中のアクリル酸メチルの含量が0%であれば、全R1及びR5中の水素の割合は0%である。)
〔イミド化率の算出〕
1H−NMR BRUKER AvanceIII(400MHz)を用いて、樹脂の1H−NMR測定を行った。3.5から3.8ppm付近のメタクリル酸メチルのO−CH3プロトン由来のピークの面積Aと、3.0から3.3ppm付近のグルタルイミドのN−CH3プロトン由来のピークの面積Bより、次式で求めた。
Im%=B/(A+B)×100
なお、ここで、「イミド化率」とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
〔ガラス転移温度〕
生成物10mgを用いて、示差走査熱量計(DSC、株式会社島津製作所製DSC−50型)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
〔ヘーズ測定〕
JIS K 7136記載の方法に基づいて、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した。
〔全光線透過率測定〕
JIS K 7361−1記載の方法に基づいて、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した。
〔面内位相差Reおよび厚み方向位相差Rth測定〕
フィルムから、40mm×40mmの試験片を切り出した。この試験片を、自動複屈折計(王子計測株式会社製 KOBRA−WR)を用いて、温度23±2℃、湿度50±5%において、波長590nm、入射角0゜で面内位相差Reを測定した。
デジマティックインジケーター(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した試験片の厚みd、および、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製 3T)で測定した屈折率n、自動複屈折計で測定した波長590nm、面内位相差Reおよび40°傾斜方向の位相差値から3次元屈折率nx、ny、nz、を求め、厚み方向位相差 Rth=|(nx+ny)/2−nz|×d (||は絶対値を表す)を計算した。
[配向複屈折]
上記の方法で測定した面内位相差Reを、温度23℃±2℃、湿度60%±5%において、ミツトヨ製デジマティックインジケーターを用いて測定した試験片の厚みで割った値を配向複屈折とした。
〔酸価測定〕
樹脂0.3gを塩化メチレン37.5mLに溶解し、さらにメタノール37.5mLを加えた。次に0.1mmol%の水酸化ナトリウム水溶液5mLとフェノールフタレインのエタノール溶液数滴を加えた。次に0.1mmol%の塩酸を用いて逆滴定を行い、中和に要する塩酸の量から酸価を求めた。
〔熱安定性試験〕
生成物20gをキャピラリーレオメータ((株)東洋精機製作所製キャピログラフ1D)へ詰め込み、直径1mm長さが10mmのダイスを使用し、粘度が1,500〜2,000Pa・sの範囲となる温度で実施する。2mm/minの速度でピストンを約100分間押し込みストランドを得た。測定10分後の粘度に対する90分後の粘度の低下率を粘度低下率とするとともに、10分毎のストランドを観察して発泡が観察され始める時間を発泡開始時間とした。
〔実施例1〕
原料の樹脂としてポリメタクリル酸メチル(分子量105,000)、イミド化剤としてモノメチルアミンを用いて、イミド樹脂を製造した。
使用した押出機は口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を230〜280℃、スクリュー回転数は150rpmとした。メタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体(以下、「メタクリル系樹脂」とも言う)を2kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して18重量部のモノメチルアミン(三菱ガス化学株式会社製)を注入した。反応ゾーンの末端にはリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、イミド樹脂(I)を得た。
次いで、口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機にて、押出機各温調ゾーンの設定温度を250℃、スクリュー回転数150rpmとした。ホッパーから得られたイミド樹脂(I)を1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して2.0重量部の炭酸ジメチルと0.5重量部のトリエチルアミンの混合液を注入し樹脂中のカルボキシル基の低減を行った。反応ゾーンの末端にはリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰の炭酸ジメチルをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化し、酸価を低減したイミド樹脂(II)を得た。
さらに、イミド樹脂(II)を、口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機に、押出機各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数150rpm、供給量1kg/hrの条件で投入した。ベント口の圧力を−0.095MPaに減圧して再び未反応の副原料などの揮発分を除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた脱揮したイミド樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、イミド樹脂(III)を得た。前記一般式(1)と前記一般式(2)を含むイミド樹脂中におけるR1及びR5は全てメチル基であった。
イミド樹脂(III)について、上記の方法に従って、イミド化率、ガラス転移温度、および酸価を測定した。その結果、イミド化率は68%、ガラス転移温度は150℃、酸価は0.01mmol/gであった。また、熱安定性試験の結果、粘度低下率は10%、発泡開始時間は50分であった。
得られたイミド樹脂を、100℃で5時間乾燥後、40mmφ単軸押出機と400mm幅のTダイとを用いて240℃で押し出すことにより得られたシート状の溶融樹脂を冷却ロールで冷却して幅300mm、厚み130μmの未延伸フィルムを得た。
このフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.31%、全光線透過率は91.0%であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で100%長一軸延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 ×4HD)を行い、一軸延伸フィルムを作成した。この一軸延伸フィルムの配向複屈折は4.0×10-3であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で100%延伸し、その後ガラス転移温度より10℃高い温度で120%延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行い、逐次二軸延伸フィルムを作成した。
この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.1%、全光線透過率は91.5%であった。また、面内位相差は50nm、厚み方向位相差は125nm、厚み42μmであった。フィルム中に目視で観察される発泡は見られなかった。
〔実施例2〕
エステル化反応触媒であるトリエチルアミンを添加しないこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、イミド樹脂(IV)を得た。前記一般式(1)と前記一般式(2)を含むイミド樹脂中におけるR1及びR5は全てメチル基であった。
イミド樹脂(IV)について、上記の方法に従って、イミド化率、ガラス転移温度、および酸価を測定した。その結果、イミド化率は66%、ガラス転移温度は150℃、酸価は0.03mmol/gであった。また、熱安定性試験の結果、粘度低下率は13%、発泡開始時間は40分であった。
得られたイミド樹脂を、実施例1と同様の方法でフィルム化し、幅300mm、厚み130μmのフィルムを得た。
このフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.32%、全光線透過率は91.0%であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で100%長一軸延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 ×4HD)を行い、一軸延伸フィルムを作成した。この一軸延伸フィルムの配向複屈折は4.1×10-3であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で100%延伸し、その後ガラス転移温度より10℃高い温度で120%延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行い、逐次二軸延伸フィルムを作成した。
この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.1%、全光線透過率は91.5%であった。また、面内位相差は52nm、厚み方向位相差は128nm、厚み42μmであった。フィルム中に目視で観察される発泡は見られなかった。
〔実施例3〕
モノメチルアミンの注入量を12部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、イミド樹脂(V)を得た。前記一般式(1)と前記一般式(2)を含むイミド樹脂中におけるR1及びR5は全てメチル基であった。
イミド樹脂(V)について、上記の方法に従って、イミド化率、ガラス転移温度、および酸価を測定した。その結果、イミド化率は50%、ガラス転移温度は145℃、酸価は0.02mmol/gであった。また、熱安定性試験の結果、粘度低下率は14%、発泡開始時間は40分であった。
得られたイミド樹脂を、実施例1と同様の方法でフィルム化し、幅300mm、厚み130μmのフィルムを得た。
このフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.29%、全光線透過率は91.1%であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で100%長一軸延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 ×4HD)を行い、一軸延伸フィルムを作成した。この一軸延伸フィルムの配向複屈折は3.0×10-3であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より5℃高い温度で80%延伸し、その後ガラス転移温度より5℃高い温度で100%延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行い、逐次二軸延伸フィルムを作成した。
この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.1%、全光線透過率は91.5%であった。また、面内位相差は48nm、厚み方向位相差は123nm、厚み48μmであった。フィルム中に目視で観察される発泡は見られなかった。
〔実施例4〕
実施例1で得られたイミド樹脂(III)を実施例1と同様の方法でフィルム化し、幅300mm、厚み170μmのフィルムを得た。
このフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.40%、全光線透過率は90.2%であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より2℃高い温度で100%延伸し、その後ガラス転移温度より2℃高い温度で120%延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行い、逐次二軸延伸フィルムを作成した。
この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.3%、全光線透過率は91.2%であった。また、面内位相差は50nm、厚み方向位相差は240nm、厚み53μmであった。フィルム中に目視で観察される発泡は見られなかった。
〔比較例1〕
原料樹脂に市販されているアクリル系樹脂(三菱レイヨン製アクリペットVH)を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行い、イミド樹脂(VI)を得た。
イミド樹脂(VI)について、上記の方法に従って、イミド化率、ガラス転移温度、および酸価を測定した。
得られたイミド樹脂において、前記一般式(1)と前記一般式(2)を含むイミド樹脂中における全R1及びR5中、水素は2%であった。その結果、イミド化率は70%、ガラス転移温度は151℃、酸価は0.10mmol/gであった。また、熱安定性試験の結果、粘度低下率は43%、発泡開始時間は10分であった。
得られたイミド樹脂を、実施例1と同様の方法でフィルム化したが、熱劣化のため、延伸をするのに十分な強度のフィルムが得られなかった。
〔比較例2〕
炭酸ジメチルの注入量を0.5部とした以外は実施例2と同様の操作を行い、イミド樹脂(VII)を得た。
前記一般式(1)と前記一般式(2)を含むイミド樹脂中におけるR1及びR5は全てメチル基であった。
イミド樹脂(VII)について、上記の方法に従って、イミド化率、ガラス転移温度、および酸価を測定した。その結果、イミド化率は66%、ガラス転移温度は152℃、酸価は0.23mmol/gであった。また、熱安定性試験の結果、粘度低下率は13%、発泡開始時間は10分であった。
得られたイミド樹脂を実施例1と同様の方法でフィルム化したが、フィルム上に発泡が見られ、製品化するに満足なフィルムが得られなかった。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2010254742
    (式中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素またはメチル基、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
    で表される単位と、下記一般式(2)
    Figure 2010254742
    (式中、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素またはメチル基、であり、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基である。)
    で表される単位を含み、
    イミド樹脂を構成する全てのR1、R5の1%未満が水素でありかつ、イミド化率が30〜90%、酸価が0.01〜0.2mmol/gであるイミド樹脂組成物を含むことを特徴とする光学フィルム。
  2. 上記一般式(2)がメタクリル酸メチルであることを特徴とする請求項1記載の光学フィルム。
  3. 上記一般式(2)がさらにメタクリル酸エチルを含むことを特徴とする請求項1または2記載の光学フィルム。
  4. 逐次二軸延伸されたフィルムであることを特徴とする請求項1〜3記載の光学フィルム。
  5. フィルム面内位相差が30〜100nmであり、厚み方向位相差が50〜300nmであることを特徴とする請求項1〜4に記載の光学フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学用フィルムを用いてなることを特徴とする偏光子保護フィルム。
  7. 請求項6に記載の偏光子保護フィルムを少なくとも1枚含む偏光板。
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