JP2006328331A - 樹脂組成物、成形体、フィルムとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 着色性や光学特性に優れた光学用成形体、及びその製造方法、更にその様な光学用フィルムを製造する為に使用する樹脂組成物を提供する事。
【解決手段】 グルタルイミド単位とアクリル酸エステル単位、更に必要に応じ芳香族ビニル単位を含んで構成されるイミド樹脂と、特定の顔料からなる樹脂組成物を提供した。樹脂組成物の着色性を顕著に抑制することが可能となり、高度な無色透明性を達成できる。これにより優れた耐熱性と透明性を有する樹脂組成物が提供できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学特性、着色性に優れた光学用成形体及びフィルム、またはその製造方法、更にこれに使用するする樹脂組成物に関する。
近年、電子機器はますます小型化し、ノートパソコン、携帯電話、携帯情報端末に代表されるように、軽量・コンパクトという特徴を生かした液晶表示装置が多く用いられるようになってきている。これら液晶表示装置は、偏光フィルムに始まり、その表示品位を保つ為に各種フィルムが用いられている。又、携帯情報端末や携帯電話向けに液晶表示装置を更に軽量化する目的で、ガラス基板の代わりに樹脂フィルムを用いたプラスチック液晶表示装置も実用化されている。
液晶表示装置のように、偏光を取り扱う場合、用いる樹脂フィルムは光学的に透明である事の他に、光学的に均質である事(光学異方性が小さい)、着色や変色が少ない事、点状或いはスジ状等の外観欠陥が少ない事が求められるのが一般的である。又、ガラス基板を樹脂フィルムに代えたプラスチック液晶表示装置用のフィルム基板の場合、複屈折と厚みの積で表される位相差が小さい事、更に、外部の応力等によりフィルムの位相差が変化しにくい事等が要求されることもある。
また、液晶表示装置と同様に、カメラ、フィルム一体型カメラ、ビデオカメラ等の各種撮影装置、CDやDVD等の光ピックアップ装置、プロジェクター等のOA機器等に使用される従来ガラスが用いられていたレンズも、軽量化を目的とした樹脂への置き換えが進んでいる。このようなプラスチックレンズは、温度や湿気等の使用環境による歪みによる焦点距離のズレの発生や射出成形等の加工時の応力発生等による位相差の影響を受けやすいため、外部応力により位相差が変化しにくい事がフィルムと同様に要求されている。
熱可塑性樹脂を成形加工、特に溶融状態を経る射出成形、溶融押出フィルム成形、インフレーション成形、ブロー成形、圧縮成形、紡糸成形等より、シート、フィルム、ファイバー、レンズなどの各種形態(以下、フィルムも含め、単に成形体と言うことがある)へ成形する場合、成形機内で樹脂が劣化し、成形体が着色や変色したり、或いは、光学的に透明な成形体が得られないといった問題がある。
他方、成形体の透明性等の光学特性は、成形体の材料中の添加剤の配合に大きく影響を受ける。光学特性は、一般に、材料の均一性が高度に影響する。この為、微量の不純物が混合されると、光学特性が損なわれる場合が多い。透明性などが要求されない通常の光学用途以外の一般の成形体に用いられる各種添加剤をそのまま、液晶表示装置に用いられるフィルムやシート、各種撮影装置や光ピックアップ装置用レンズ、光ファイバー等の光学用成形体に用いると、通常、光学特性が低下し、光学用成形体として用いる事が困難になる。光学特性が低下しない程度に、それらの添加剤の添加量を減らす場合には、その添加剤の添加効果が得られにくくなる。
また、先行特許文献1には、各種添加剤を含む光学用樹脂組成物が記載されているが、例えば、近年のより高度な無色性の要求を満たす適正な顔料の種類や添加量は記載されていない。
従って、特に、光学用途の成形体に於ける適切な添加剤、例えば、ブルーイング剤を見出す事は極めて困難であった。言い換えれば、光学特性と着色性を両立させる事は、当業者にとって極めて困難であった。
特開平5-202253号
本発明は以上のような課題を解決する為になされたものであり、着色性や光学特性に優れた光学用成形体、及びその製造方法、更にその様な光学用フィルムを製造する為に使用する樹脂組成物を提供する事を目的とする。
上記課題を解決する為、本発明者等は鋭意検討を行った。その結果、イミド樹脂と、特定の顔料を組み合わせることにより、得られる樹脂組成物の着色性が顕著に抑制でき、従来の知見では成し得ることができなかった高度な無色透明性を達成し、かつ耐熱性に優れた樹脂組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、[1]下記(A)、(B)を含有して形成される樹脂組成物を提供した。
(A)下記一般式(1)で表される単位と、下記一般式(2)で表される単位と、更に必要に応じ下記一般式(3)で表される単位を含んで形成されるイミド樹脂
(B)無機顔料および有機顔料より選択される一種類以上の顔料、
Figure 2006328331
(但し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
Figure 2006328331
(但し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
Figure 2006328331
(但し、R7は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
[2]前記無機顔料が群青、紺青であり、前記有機顔料がフタロシアニンブルー、ジオキサンバイオレット、ペリノンまたはペリレンである、[1]に記載の樹脂組成物、[3]イミド樹脂(A)100重量%に対し、前記顔料(B)を0.01〜2重量%添加して形成される[1]〜[2]に記載の樹脂組成物、[4]黄色度が2以下であり、かつヘーズが2%以下であり、かつ全光線透過率が85%以上である、[1]〜[3]に記載の樹脂組成物、[5][1]〜[4]に記載の樹脂組成物からなる成形体、[6][1]〜[4]に記載の樹脂組成物からなるフィルム、[7]配向複屈折が0以上0.1×10-3以下である、[1]〜[4]に記載の樹脂組成物からなる成形体及びフィルム、[8]面内位相差が10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差が20nm以下である、請求項[6]〜[7]に記載のフィルム、[9]溶融押出法によって成形したことを特徴とする、[6]〜[8]に記載のフィルム、[10]延伸されたことを特徴とする、[6]〜[9]に記載のフィルム、[11]溶融押出法によって成形したことを特徴とする、[6]〜[10]に記載のフィルムの製造方法、[12]延伸する工程を有していることを特徴とする、[11]に記載のフィルムの製造方法、を提供した。
本発明によれば、特定のイミド樹脂において、光学特性を損なうことなく着色性を低減することが可能となる為、光学特性、着色性に優れた光学用成形体、特にフィルムを提供できることとなり、有用である。
また、イミド樹脂の使用は一般的に耐熱性向上に有効である為、本発明に加えてイミド樹脂の構造や添加量の調整を行えば、耐熱性の優れた光学用成形体、特にフィルムを提供することが可能となり有用である。
本発明の樹脂組成物は、下記(A)、(B)を含有して形成される樹脂組成物であることが好ましい。
(A)下記一般式(1)で表される単位と、下記一般式(2)で表される単位と、更に必要に応じ下記一般式(3)で表される単位を含んで形成されるイミド樹脂
(B)無機顔料および有機顔料より選択される一種類以上の顔料、
Figure 2006328331
(但し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
Figure 2006328331
(但し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
Figure 2006328331
(但し、R7は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
本発明の樹脂組成物は、黄色度(Yellowness Index)の値が2以下であることが必要である。尚、ここでいう黄色度(Yellowness Index)とは、上記樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)+120℃で溶融押出法により得られる厚さ150μmのフィルムをJIS K7105−1981の6.3記載の方法により、分光式色差計SE−2000(日本電色工業(株)製)を用いて測定したYI値である。また、本発明の樹脂組成物はヘーズが2%以下であり、かつ全光線透過率が85%以上であることが必要である。尚、ここでいうヘーズとは、上記樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)+120℃で溶融押出法により得られる厚さ150μmのフィルムをJIS K7105−1981の6.4記載の方法により、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した値であり、全光線透過率とは、上記フィルムをJIS K7105−1981の5.5記載の方法により、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した値である。さらに、本発明の樹脂組成物はガラス転移温度(Tg)が110℃以上であることが耐熱性の面で必要である。尚、ここでいうガラス転移温度とは、示差走査熱量測定器(島津製作所社製DSC-50)を用いて、昇温速度20℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)である。
以下、本発明の好ましいイミド樹脂の分子構造、またはその製造方法について説明する。本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のイミド樹脂を構成する、第一の構成単位は、下記一般式(1)で表されるものであり、一般的にグルタルイミド単位と呼ばれる事が多い(以下、一般式(1)をグルタルイミド単位と省略して示す事がある。)。
Figure 2006328331
(但し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)
好ましいグルタルイミド単位としては、R1、R2が水素又はメチル基であり、R3が水素、メチル基、ブチル基、またはシクロヘキシル基である。R1がメチル基であり、R2が水素であり、R3がメチル基である場合が、特に好ましい。
該グルタルイミド単位は、単一の種類でもよく、R1、R2、R3が異なる複数の種類を含んでいても構わない。
尚、グルタルイミド単位は、以下に説明する第二の構成単位をイミド化する事により形成することが可能である。また、無水マレイン酸等の酸無水物又はそれらと炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとのハーフエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸等もイミド化可能であり、グルタルイミド単位の形成に用いる事ができる。
本発明のイミド樹脂を構成する、第二の構成単位は、下記一般式(2)で表されるものであり、一般的には(メタ)アクリル酸エステル単位と呼ばれる事が多い(以下、一般式(2)を(メタ)アクリル酸エステル単位と省略して示す事がある。)。
Figure 2006328331
(但し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基を示す。)
本発明のイミド樹脂を製造する際に、先ず(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル重合体を重合し、これを後イミド化して形成する場合、具体的に(メタ)アクリル酸エステル単位を残基として与える原料としては、特に限定するものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これらの中で、メタクリル酸メチルが特に好ましい。
これら第二の構成単位は、単一の種類でもよく、R4、R5、R6が異なる複数の種類を含んでいても構わない。同様に、前記(メタ)アクリル酸エステル単位を残基として与える原料も複数の種類を混合して用いても構わない。
本発明のイミド樹脂に必要に応じて含有させる第三の構成単位は、下記一般式(3)で表されるものであり、一般的には芳香族ビニル単位と呼ばれる事が多い(以下、一般式(3)を芳香族ビニル単位と省略して示す事がある。)
Figure 2006328331
(但し、R7は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
好ましい芳香族ビニル構成単位としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。これらの中でスチレンが特に好ましい。
これら第三の構成単位は、単一の種類でもよく、R7、R8が異なる複数の種類を含んでいても構わない。
本発明のイミド樹脂中の、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有量は、例えばR3の構造にも依存するが、イミド樹脂の20重量%以上が好ましい。グルタルイミド単位の、好ましい含有量は、20重量%から95重量%であり、より好ましくは40〜90重量%、更に好ましくは、50〜80重量%である。グルタルイミド単位の割合がこの範囲より小さい場合、得られるイミド樹脂の耐熱性が不足したり、透明性が損なわれる事がある。また、この範囲を超えると不必要に耐熱性、溶融粘度が上がり、成形加工性が悪くなる他、得られるフィルムの機械的強度は極端に脆くなり、又、透明性が損なわれる事がある。
本発明のイミド樹脂中の、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は、イミド樹脂の総繰り返し単位を基準として、10重量%以上が好ましい。芳香族ビニル単位の、好ましい含有量は、10重量%から40重量%であり、より好ましくは15〜30重量%、更に好ましくは、15〜25重量%である。芳香族ビニル単位がこの範囲より大きい場合、得られるイミド樹脂の耐熱性が不足する。この範囲より小さい場合、得られるフィルムの機械的強度が低下することがある。
一般式(1)、(2)、(3)の割合を調整することで、各種要求される物性に調整する事が可能である。例えば、本発明のイミド樹脂を、先ずメタクリル酸メチル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体を重合した後に後イミド化して形成する場合、例えば(メタ)アクリル酸エステルと芳香族ビニルの重合割合を調整することで一般式(3)の割合を決め(一般式(3)の割合を0とする事も可)、更に後イミド化時の一級アミンの添加割合を調整する事で、更に一般式(1)、(2)の割合を調整する事ができる。
本発明のイミド樹脂には、必要に応じ、更に、第四の構成単位が共重合されていてもかまわない。第四の構成単位として、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系単量体を共重合してなる構成単位を用いる事ができる。これらは樹脂中に、直接共重合してあっても良く、グラフト共重合してあっても構わない。
本発明のイミド樹脂を製造する際に、先ずメタクリル酸メチル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、又はメタクリル酸メチル重合体等の(メタ)アクリル酸エステル重合体を重合し、これをイミド樹脂化する場合、本発明で用いる事ができる(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体は、イミド化反応が可能であれば、リニアー(線状)ポリマーであっても、またブロックポリマー、コアシェルポリマー、分岐ポリマー、ラダーポリマー、架橋ポリマーであっても構わない。ブロックポリマーはA−B型、A−B−C型、A−B−A型、又はこれら以外のいずれのタイプのブロックポリマーであっても構わない。コアシェルポリマーはただ一層のコア及びただ一層のシェルのみからなるものであっても、それぞれが多層になっていても構わない。
又、イミド樹脂は、1×104ないし5×105の重量平均分子量を有する事が好ましい。重量平均分子量が1×104を下回る場合には、フィルムにした場合の機械的強度が不足し、5×105を上回る場合には、溶融押出時の粘度が高く、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下する事がある。
本発明のイミド樹脂のガラス転移温度は110℃以上である事が好ましく、120℃以上である事がより好ましい。ガラス転移温度が上記の値を下回ると、耐熱性が要求される用途においては適用範囲が制限される。
本発明のイミド樹脂中で、一般式(3)を含有するタイプは、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体中の各構成単位量及びグルタルイミド単位の含有量を調節する事で、光学異方性を小さくする事も可能である。ここでいう光学異方性が小さいことは、フィルムの面内方向(長さ方向、幅方向)の光学異方性だけでなく、厚み方向の光学異方性についても小さいことが要求されることがある。すなわち、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nz、フィルムの厚さをdとすると、面内位相差 Re=(nx−ny)×d 及び厚み方向位相差 Rth=|(nx+ny)/2−nz|×d (||は絶対値を表す)がともに小さいことを意味している(理想となる、3次元方向について完全光学等方であるフィルムでは、面内位相差Re、厚み方向位相差Rthともに0となる。)。
本発明の光学用フィルムは、フィルムの面内位相差が10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差が20nm以下であることが好ましい。フィルムの面内位相差は、より好ましくは5nm以下である。厚み方向位相差は、より好ましくは10nm以下である。フィルムの面内位相差が10nmを超えたり、或いは厚み方向位相差が20nmを超える偏光子保護フィルムを偏光板として使用した場合、液晶表示装置においてコントラストが低下するなどの問題が発生する場合がある。
本発明のイミド樹脂中で、一般式(3)を含有するタイプは、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体中の各構成単位量及びグルタルイミド単位の含有量を調節する事で実質的に配向複屈折を有さない特徴を付与する事も可能である(尚、必要に応じ、特定の配向複屈折に調整して使用することも可能である。)。配向複屈折とは所定の温度、所定の延伸倍率で延伸した場合に発現する複屈折の事をいう。本明細書中では、特にことわりのない限り、イミド樹脂のガラス転移温度より5℃高い温度で、100%延伸した場合に発現する複屈折の事をいうものとする。ここで、配向複屈折は、前述のnx、nyを用いて、△n=nx−ny=Re/dで定義される、位相差計により測定される。
配向複屈折の値としては、0〜0.1×10-3である事が好ましく、0〜0.01×10-3である事がより好ましい。配向複屈折が上記の範囲外の場合、環境の変化に対して、成形加工時に複屈折を生じやすく、安定した光学的特性を得る事が難しくなる。
実質的に、光学等方性、及び配向複屈折を有さないイミド樹脂を得る為には、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体中の各構成単位量を調節、更にイミド化の程度を調製する必要があり、一般式(1)で示される繰り返し単位と、一般式(3)で示される繰り返し単位が、重量比で2.0:1.0〜4.0:1.0の範囲にある事が好ましく、2.5:1.0〜4.0:1.0の範囲がより好ましく、3.0:1.0〜3.5:1.0の範囲が更に好ましい。
上述の(A)のイミド樹脂は、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、又はメタクリル酸メチル重合体等の(メタ)アクリル酸エステル重合体にアンモニアまたは置換アミンなどのイミド化剤を処理することで得ることができる。
前述のような製造方法以外でも本発明のイミド樹脂が得られる方法であれば、特に製造方法に制限はない。
イミド化剤は一般式(1)で表されるグルタルイミド単位を生成できるものであれば特に制限はないが、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン等の脂肪族炭化水素基含有アミン、アニリン、ベンジルアミン、トルイジン、トリクロロアニリン等の芳香族炭化水素基含有アミン、シクロヘキシルアミン等などの脂環式炭化水素基含有アミンが挙げられる。また、尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3−ジプロピル尿素の如き加熱によりこれらのアミンを発生する尿素系化合物を用いることもできる。これらのイミド化剤のうち、コスト、物性の面からメチルアミン、アンモニア、シクロヘキシルアミンが好ましく、中でも、メチルアミンが特に好ましい。
イミド化剤の添加量は、必要な物性を発現するためのイミド化率によって決定される。
本発明のイミド樹脂を得るには、不活性ガス雰囲気下でイミド化剤と処理することが可能な装置であれば特に制限はないが、例えば、押出機などを用いてもよくバッチ式反応槽(圧力容器)などを用いてもよい。
本発明のイミド樹脂の製造方法を押出機にて行う場合には、各種押出機が使用可能であるが、例えば単軸押出機、二軸押出機あるいは多軸押出機等が使用可能である。特に、原料ポリマーに対するイミド化剤の混合を促進できる押出機として二軸押出機が好ましい。二軸押出機には非噛合い型同方向回転式、噛合い型同方向回転式、非噛合い型異方向回転式、噛合い型異方向回転式等があるが、二軸押出機の中では噛合い型同方向回転式が高速回転が可能であり、原料ポリマーに対するイミド化剤の混合を促進できるので好ましい。これらの押出機は単独で用いても、直列につないでも構わない。
本発明のイミド樹脂を得るにはイミド化を進行させ、かつ過剰な熱履歴による樹脂の分解、黄色度などを抑制するために、反応温度は150〜400℃の範囲で行う。180〜320℃が好ましく、さらには200〜290℃が好ましい。
また、押出機には未反応のイミド化剤あるいは一級アルコール類などの副生物やモノマー類を除去するために、大気圧以下に減圧可能なベント口を装着することが好ましい。
押出機の代わりに、例えば住友重機械(株)製のバイボラックのような横型二軸反応装置やスーパーブレンドのような竪型二軸攪拌槽などの高粘度対応の反応装置も好適に使用できる。
本発明のイミド樹脂の製造方法をバッチ式反応槽(圧力容器)で行う際には、原料樹脂を加熱により溶融、攪拌でき、イミド化剤を添加できる構造であれば特に制限ないが、反応の進行により溶融粘度が上昇することもあり、攪拌効率が良好なものがよい。例えば、住友重機械(株)製の攪拌槽マックスブレンドなどを例示することができる。
イミド化剤によりイミド化する際には、一般に用いられる触媒、酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤などを本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。
本発明のイミド樹脂は製造する際に副生するカルボキシル基や酸無水物基を減少させる目的で、エステル化剤による変性を行うことも可能である。
エステル化剤としては、例えば、ジメチルカーボネート、2,2−ジメトキシプロパン、ジメチルスルホキシド、トリエチルオルトホルメート、トリメチルオルトアセテート、トリメチルオルトホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルサルフェート、メチルトルエンスルホネート、メチルトリフルオロメチルスルホネート、メチルアセテート、メタノール、エタノール、メチルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ジメチルカルボジイミド、ジメチル−t−ブチルシリルクロライド、イソプロペニルアセテート、ジメチルウレア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジメチルジエトキシシラン、テトラ−N−ブトキシシラン、ジメチル(トリメチルシラン)フォスファイト、トリメチルフォスファイト、トリメチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、ジアゾメタン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、上述した(A)イミド樹脂に加えて、(B)無機顔料および有機顔料より選択される一種類以上の顔料、より構成される。
顔料としては、公知の任意の有機顔料および無機顔料が使用され得る。なお、カーボンブラックは、本明細書中では、便宜上、無機顔料に分類する。
本発明で使用する無機顔料の例としては、例えば、群青、紺青が挙げられる。
本発明で使用する有機顔料の例としては、例えば、フタロシアニンブルー、ジオキサンバイオレット、ペリノンまたはペリレンが挙げられる。
さらに本発明で使用する顔料は前記顔料を単独で用いても良く、また2種以上組み合わせて用いることも可能である。
本発明で使用する好ましい顔料は、イミド樹脂の屈折率に近いことより、ヘーズが低くなる群青である。
さらに本発明の樹脂組成物における顔料の添加量は、光学特性、透明性、黄色度等の物性に影響しない範囲であれば特に制限はないが、例えば、顔料の添加量は、イミド樹脂を基準として、好ましくは、0.01〜2.0重量%である。より好ましくは、0.02〜1.5重量%であり、さらに好ましくは0.05〜1.0重量%である。顔料の添加量が少な過ぎる場合には、成形体あるいはフィルムの黄色味改善の効果が得られにくい。また顔料の添加量が多過ぎる場合には、顔料が配向しやすく、その結果として位相差が発現しやすく、また、成形体あるいはフィルムの透明性が悪化したり、大きく着色してしまいやすく、光学用途として満足な性能を示さない成形体あるいはフィルムになりやすい。
上記好ましい顔料組成を適宜選択する事により、前述した複屈折性能と同時に、黄色度およびヘーズが低く、かつ、全光線透過率が高い成形体およびフィルムを得る事ができる。具体的には、例えば、好ましい実施態様では、黄色度2以下が容易に得られ、より好ましい実施態様では、1.5以下が得られる。また、好ましい実施態様では、ヘーズが2%以下が容易に得られ、より好ましい実施態様では、1%以下のフィルムが得られる。さらに、全光線透過率が85%以上のフィルムが容易に得られ、より好ましい実施態様では、88%以上のフィルムが得られる。黄色度が2以下、ヘーズが2%以下、かつ全光線透過率が85%以上であれば、各種光学用途の成形体、特にフィルムとして好適に使用する事ができる。
黄色度2より大きい場合やヘーズが2%より大きい場合は、無色透明性が要求される光学材料用途では使用できない可能性がある。また、全光線透過率が85%より低い場合も、可視光領域の光が吸収され易く、光学装置に組み込んだ場合に輝度の低下を引き落とすことがあり好ましくない。
また、上述の(A)のイミド樹脂においては、上記顔料の組合せはフィルム面内位相差への影響が少なく、この点からも有効である。例えば、必要に応じフィルムの平面方向の位相差が10nm以下に制御する事ができ、更に好ましい実施態様では、6nm以下に制御する事ができる。又、例えば、フィルム厚み方向の位相差は、より好ましい実施態様では、20nm以下に制御する事ができる。特に好ましい実施態様では、10nm以下に制御する事ができる。
本発明に用いる樹脂組成物を得る方法としては、公知の任意の方法が採用され得る。例えば、イミド樹脂(A)と顔料(B)を単に混合する事により樹脂組成物を得る方法や、イミド樹脂(A)と顔料(B)を熱溶融混練して樹脂組成物を得る方法等が挙げられる。また、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、又はメタクリル酸メチル重合体等の(メタ)アクリル酸エステル重合体にイミド化剤を処理するイミド樹脂を製造する工程において添加することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、滑剤、可塑剤、紫外線吸収剤やフィラー等の公知の添加剤やその他の樹脂を含有しても良い。尚、本明細書中では、このような、イミド樹脂(A)、顔料(B)以外の成分を、「第3成分」ともいう。
フィルムの機械的特性を向上させる為に可塑剤や可撓性を有する高分子等を樹脂組成物に添加しても良い。しかし、これらの材料を用いると、ガラス転移温度が低下して耐熱性が損なわれる恐れがあり、或いは透明性が損なわれる等の恐れがある。この為、これらの可塑剤又は可撓性高分子を用いる場合、その種類、添加量は、フィルムの性能を妨げない量とすることが好ましい。添加量については、好ましくは、樹脂組成物中の20重量%以下である。より好ましくは、10重量%以下であり、さらに好ましくは5重量%以下である。イミド樹脂(A)のイミド含有率が高い場合、得られるフィルムは硬く脆くなる傾向にある為、少量の可塑剤を加えれば、フィルムの応力白化や裂けを防止する事が出来るので有効である。このような可塑剤としては、従来公知の可塑剤が使用可能である。例えば、アジピン酸ジ−n−デシル等の脂肪族二塩基酸系可塑剤やリン酸トリブチル等のリン酸エステル系可塑剤等が例示され得る。
第3成分として樹脂を用いる場合は熱可塑性樹脂であっても良く、熱硬化性樹脂であっても良い。好ましくは、熱可塑性樹脂である。又、その場合の第3成分は単独の樹脂であっても良く、又は、複数種類の樹脂のブレンドであっても良い。第3成分として樹脂を用いる場合の使用量は、樹脂組成物中に使用される各成分の合計、即ち、イミド樹脂(A)、顔料(B)並びに第3成分の合計量の内の30重量%以下である事が好ましく、より好ましくは20重量%以下であり、更に好ましくは10重量%以下である。第3成分が多すぎる場合には、イミド樹脂(A)、顔料(B)の性能が十分に発揮されにくい。又、イミド樹脂(A)、顔料(B)との相溶性が低い第3成分を用いると、得られるフィルムの光学的性能が低下し易い。
必要に応じて、本発明のフィルムには、フィルムの滑り性を改善する目的で、又は他の目的でフィラーを含有させても良い。フィラーとしては、フィルムに用いられる従来公知の任意のフィラーが使用可能である。フィラーは、無機の微粒子であっても良く、又は有機の微粒子であっても良い。無機微粒子の例としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウム等の金属酸化物微粒子、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム及びケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩微粒子、並びに炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン及びリン酸カルシウム等が挙げられる。有機微粒子の例としては、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂及び架橋スチレン系樹脂等の樹脂微粒子を挙げる事ができる。
フィラーは、成形体の光学特性を著しく損なわない範囲で添加するのが好ましい。好ましくは、樹脂組成物中に10重量%以下である。
本発明の樹脂組成物からなる成形体を成形する方法としては、従来公知の任意の方法が可能である。例えば、射出成形、溶融押出フィルム成形、インフレーション成形、ブロー成形、圧縮成形、紡糸成形等が挙げられるが挙げられる。また、本発明の樹脂組成物を溶解可能な溶剤に溶解させた後、成形させる溶液流延法も可能である。その何れをも採用する事が出来るが、溶剤を使用しない溶融押出法が、本発明の効果が顕著に表れ易く、又、製造コストや溶剤による地球環境への影響等の観点から好ましい。
本明細書に於いては、上記溶融押出法で成形されたフィルムを、溶液流延法等の他の方法で成形されたフィルムと区別する必要がある場合には、溶融押出フィルムと表現する。
以下、溶融押出法を使用して溶融押出フィルムを作成する工程の一例を示して説明する。好ましい実施形態に於いては、フィルム化の前に、用いる熱可塑性樹脂を予備乾燥しておく。予備乾燥は、例えば、原料をペレット等の形態にして、熱風乾燥機等で行われる。予備乾燥は、押し出される樹脂の発泡を防ぐ事が出来るので非常に有用である。次に、上記熱可塑性樹脂は押出機に供給される。押出機内で加熱溶融された熱可塑性樹脂は、ギアポンプやフィルターを通して、Tダイに供給される。ギアポンプの使用は、樹脂の押出量の均一性を向上させ、厚みムラを低減させる効果が高く、非常に有用である。又、フィルターの使用は、樹脂中の異物を除去し、欠陥の無い外観に優れたフィルムを得るのに有用である。更に好ましい実施態様に於いては、Tダイから押し出されるシート状の溶融樹脂を2つの冷却ロールで挟み込んで冷却し、光学用フィルムが成膜される。2つの冷却ロールの内、一方が、表面が平滑な剛体性の金属ロールであり、もう一方が、表面が平滑な弾性変形可能な金属製弾性外筒を備えたフレキシブルロールである事が特に好ましい。剛体性のロールとフレキシブルなロールとで、Tダイから押し出されるシート状の溶融樹脂を挟み込んで冷却して成膜する事により、表面の微小な凹凸やダイライン等が矯正されて、表面の平滑な、厚みムラが5μm以下であるフィルムを得る事ができるので特に有用である。
尚、冷却ロールは、「タッチロール」或いは「冷却ロール」と呼ばれる事があるが、本明細書中に於ける用語「冷却ロール」とは、これらのロールを包含する。Tダイから押し出されるシート状の溶融樹脂を剛体性のロールとフレキシブルなロールとで挟み込みながら冷却し、フィルムを成形する場合、一方のロールが弾性変形可能であったとしても、何れのロール表面も金属である為に、薄いフィルムを成形する場合、ロールの面同士が接触してロール外面に傷がつき易い、或いは、ロールそのものが破損し易い。従って、成形するフィルムの厚みは10μm以上である事が好ましく、50μm以上である事がより好ましく、更に好ましくは80μm以上、特に好ましくは100μm以上である。又、Tダイから押し出されるシート状の溶融樹脂を剛体性のロールとフレキシブルなロールとで挟み込みながら冷却し、フィルムを成形する場合、フィルムが厚いと、フィルムの冷却が不均一になり易く、光学的特性が不均一になり易い。従って、フィルムの厚みは200μm以下である事が好ましく、更に好ましくは、170μm以下である。尚、これより薄いフィルムを製造する場合の実施態様としては、このような挟み込み成形で比較的厚みの厚い原料フィルムを得た後、一軸延伸或いは二軸延伸して所定の厚みのフィルムを製造する事が好ましい。実施態様の一例を挙げれば、このような挟み込み成形で厚み150μmの原料フィルムを製造した後、縦横二軸延伸により、厚み40μmの光学用フィルムを製造する事ができる。
本発明に係る延伸フィルムは、前述した本発明の樹脂組成物を未延伸状態の原料フィルムに成形し、更に一軸延伸或いは二軸延伸を行う事により形成しても良い。
本明細書中では、説明の便宜上、上記樹脂組成物をフィルム状に成形した後、延伸を施す前のフィルムを「原料フィルム」又は「未延伸フィルム」と呼ぶことがある。
本発明のフィルムは、原料フィルムの状態で、即ち、未延伸フィルムの状態で最終製品とする事ができる。又、一軸延伸フィルムの状態で最終製品とする事ができる。更に、延伸工程を組み合わせて行って二軸延伸フィルムとしても良い。一般的には延伸を行う事により、機械的特性が向上する。従来のフィルムでは、延伸処理を行った場合に位相差の発生を避ける事が困難であった。しかし、本発明において、特に実質的に配向複屈折を有さない様に組成等を調整した場合には、延伸処理を施しても位相差が実質的に発生しないという利点を有する。フィルムの延伸は、原料フィルムを成形した後、直ぐに連続的に行っても良い。
ここで、上記「原料フィルム」の状態が瞬間的にしか存在しない場合があり得る。瞬間的にしか存在しない場合には、その瞬間的な、フィルムが形成された後延伸されるまでの状態を原料フィルムという。又、原料フィルムとは、その後延伸されるのに充分な程度にフィルム状になっていれば良く、完全なフィルムの状態である必要はなく、勿論、完成したフィルムとしての性能を有さなくても良い。又、必要に応じて、原料フィルムを成形した後、一旦フィルムを保管もしくは移動し、その後フィルムの延伸を行っても良い。
原料フィルムを延伸する方法としては、従来公知の任意の延伸方法が採用され得る。具体的には、例えば、テンターを用いた横延伸、ロールを用いた縦延伸、及びこれらを逐次組み合わせた逐次二軸延伸等がある。又、縦と横を同時に延伸する同時二軸延伸方法も採用可能である。ロール縦延伸を行った後、テンターによる横延伸を行う方法を採用しても良い。
本発明に於いては、フィルムを延伸するにあたって、フィルムを一旦、延伸温度より0.5〜5℃高い温度まで予熱し、しかる後、延伸温度まで冷却して延伸する事が好ましい。更に好ましくは、延伸温度より1〜3℃高い温度まで一旦予熱した後、延伸温度まで冷却して延伸する事が好ましい。予熱温度が高すぎるとフィルムがロールに貼り付く、或いは自重で弛む等の弊害が発生するので好ましくない。又、予熱温度が延伸温度とあまり変わらないと延伸前のフィルムの厚み精度を維持しにくくなり、或いは厚みムラが大きくなり易く、厚み精度が低下し易い。結晶性の熱可塑性樹脂の場合には、延伸に際してネッキング現象を利用する事が出来るので、その場合には、延伸によって厚み精度が改善される。一方、本発明の樹脂組成物の場合には、延伸に際してネッキング現象の利用が困難であることが多く、厚み精度を維持或いは改善する為にはこのような温度管理が特に重要である。
フィルムの延伸温度及び延伸倍率は、得られたフィルムの機械的強度及び表面性、厚み精度を指標として適宜調整する事ができる。延伸温度の範囲は、DSC法によって求めたフィルムのガラス転移温度をTgとした時に、好ましくは、(Tg−30℃)〜(Tg+30)℃の範囲である。より好ましくは、(Tg−20℃)〜(Tg+20℃)の範囲である。更に好ましくは、(Tg℃)以上(Tg+20℃)以下の範囲である。延伸温度が高すぎる場合、得られたフィルムの厚みムラが大きくなり易い上に、伸び率や引裂伝播強度、耐揉疲労等の力学的性質の改善も不十分になり易い。又、フィルムがロールに粘着するトラブルが起こり易い。逆に、延伸温度が低すぎる場合、延伸フィルムのヘーズが大きくなり易く、又、極端な場合には、フィルムが裂ける、割れる等の工程上の問題を引き起こし易い。好ましい延伸倍率は、延伸温度にも依存するが、1.1倍から3倍の範囲で選択される。より好ましくは、1.3倍〜2.5倍である。更に好ましくは、1.5倍〜2.3倍である。該イミド樹脂(A)と安定剤(B)及び(C)とを前述した好ましい混合範囲に調整し、適切な延伸条件を選択する事により、実質的に複屈折を生じさせる事なく、又、ヘーズの増大を実質的に伴わない、厚みムラの小さなフィルムを容易に得る事が出来る。好ましくは、1.3倍以上、より好ましくは1.5倍以上延伸する事により、フィルムの伸び率、引裂伝播強度及び耐揉疲労等の力学的性質が大幅に改善され、更に、厚みムラが5μm以下であり、複屈折が実質的にゼロ、ヘーズが2%以下のフィルムを得る事が出来る。
本発明の延伸フィルム厚みは、好ましくは10μmから200μmであり、より好ましくは20μmから150μmであり、更に好ましくは30μmから100μmである。厚すぎるフィルムを成形する場合、例えば、未延伸フィルムとして200μmを越すフィルムを成形する場合には、フィルムの冷却が不均一になり易く、光学的均質性等が低下し易い。薄すぎるフィルムを成形する場合には、延伸倍率が過大になり、ヘーズが悪化し易い。
本発明の成形体及びフィルムは、必要により表面処理を行う事ができる。表面処理方法としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線照射及びアルカリ処理等が挙げられる。特に、フィルム表面にコーティング加工等の表面加工が施される場合や、粘着剤により別のフィルムがラミネートされる場合には、相互の密着性を上げる為の手段として、フィルムの表面処理を行う事が好ましい。コロナ処理が特に好適な方法である。好ましい表面処理の程度は、50dyn/cm以上である。上限は特に定められないが、表面処理の為の設備等の点から、80dyn/cm以下である事がより好ましい。
又、本発明の成形体及びフィルムの表面には、必要に応じハードコート層等のコーティング層を形成する事ができる。又、本発明の光学用フィルムは、コーティング層を介して、又は、介さずに、スパッタリング法等によりインジウムスズ酸化物系等の透明導電層を形成する事ができ、プラスチック液晶表示装置の電極基板やタッチパネルの電極基板として用いる事もできる。
本発明の成形体及びフィルムは、そのまま最終製品として各種用途に使用する事ができる。或いは各種加工を行って、種々の用途に使用できる。例えば、カメラやVTR、プロジェクター用の撮影レンズやファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなどの映像分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用ピックアップレンズなどのレンズ分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用の光記録分野、液晶用導光板、偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの液晶ディスプレイ用フィルム、表面保護フィルムなどの情報機器分野、光ファイバ、光スイッチ、光コネクターなどの光通信分野、自動車ヘッドライトやテールランプレンズ、インナーレンズ、計器カバー、サンルーフなどの車両分野、眼鏡やコンタクトレンズ、内視境用レンズ、滅菌処理の必要な医療用品などの医療機器分野、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓やカーポート、照明用レンズや照明カバー、建材用サイジングなどの建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)等が挙げられる。特に、本発明の成形体及びフィルムは、その優れた光学的均質性、透明性、低複屈折性等を利用して光学的等方フィルム、偏光子保護フィルムや透明導電フィルム等液晶表示装置周辺等の公知の光学的用途に好適に用いる事ができる。
本発明のフィルムは、偏光子に貼り合わせて使用する事ができる。即ち、偏光子保護フィルムとして使用する事ができる。ここで、偏光子としては、従来公知の任意の偏光子が使用可能である。具体的には、例えば、延伸されたポリビニルアルコールにヨウ素を含有させて偏光子を得る事ができる。このような偏光子に本発明のフィルムを偏光子保護フィルムとして貼合して偏光板とする事ができる。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(1)イミド化率の測定
生成物のペレットをそのまま用いて、SensIR Tecnologies社製TravelIRを用いて、室温にてIRスペクトルを測定した。得られたスペクトルより、1720cm-1のエステルカルボニル基に帰属される吸収強度(Absester)と、1660cm-1のイミドカルボニル基に帰属される吸収強度(Absimide)の比からイミド化率(Im%)を求めた。ここで、イミド化率とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
(2)ガラス転移温度(Tg)
生成物10mgを用いて、示差走査熱量計(DSC、(株)島津製作所製DSC−50型)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
(3)黄色度
樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)+120℃で溶融押出法により得たフィルムから、50mm×50mmの試験片を切り出し、JIS K7105−1981の6.3記載の方法により、日本電色工業(株)製分光式色差計SE−2000を用いて測定した。
(4)ヘーズ
(3)で得た試験片を、JIS K7105−1981の6.4記載の方法により、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した。
(5)全光線透過率
(3)で得た試験片を、JIS K7105−1981の5.5記載の方法により、日本電色工業(株)製濁度計NDH−300Aを用いて測定した。
(6)配向複屈折
(3)で得たフィルムから、幅50mm×長さ150mmのサンプルを切り出し、延伸倍率2倍で、ガラス転移温度より5℃高い温度で、一軸延伸フィルムを作成した。この一軸延伸フィルムのTD方向の中央部から35mm×35mmの試験片を切り出した。この試験片を、自動複屈折計(王子計測機器株式会社製 KOBRA−WR)を用いて、温度23±2℃、湿度50±5%において、波長590nm、入射角0゜で位相差を測定した。この位相差を、デジマティックインジケーター(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した試験片の厚みで割った値を配向複屈折とした。
(7)面内位相差Reおよび厚み方向位相差Rth
(3)で得たフィルムから、40mm×40mmの試験片を切り出した。この試験片を、自動複屈折計(王子計測株式会社製 KOBRA−WR)を用いて、温度23±2℃、湿度50±5%において、波長590nm、入射角0゜で面内位相差Reを測定した。デジマティックインジケーター(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した試験片の厚みd、および、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製 3T)で測定した屈折率n、自動複屈折計で測定した波長590nm、面内位相差Reおよび40°傾斜方向の位相差値から3次元屈折率nx、ny、nz、を求め、厚み方向位相差 Rth=|(nx+ny)/2−nz|×d (||は絶対値を表す)を計算した。
(製造例1)
アクリル酸エステル系樹脂であるポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂(住友化学製スミペックスMH)を、イミド化剤であるモノメチルアミン(三菱ガス化学株式会社製)によりイミド化し、イミド化PMMA樹脂を製造した。使用した押出機は口径40mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を270℃、スクリュー回転数200rpm、メタクリル系樹脂を20kg/hrで供給し、メチルアミンの供給量はメタクリル系樹脂に対して3重量部とした。ホッパーからメタクリル系樹脂を投入し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルからメチルアミンを注入した。反応ゾーンの末端にはシールリングを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して脱揮した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化しイミド化PMMA樹脂(イ)を得た。
得られたイミド樹脂(イ)の種々の特性を評価し、その結果を表1に示した。
Figure 2006328331
(製造例2)
ポリメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS)樹脂(一般式11と一般式12の組成は80モル%:20モル%)を、イミド化剤であるモノメチルアミン(三菱ガス化学株式会社製)を20部用いて製造例1と同様にイミド化し、イミド化MS樹脂(ロ)を製造した。
得られたイミド樹脂(ロ)の種々の特性を評価し、その結果を表1に示した。
(製造例3)
(1)以下の方法でメタクリル系樹脂組成物(コアシェルポリマー)を合成した。
攪拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム 0.25部
ソディウムホルムアルデヒドスルフォキシレート 0.15部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.005部
硫酸第一鉄 0.0015部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を60℃にし、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子の原料となるブチルアクリレート(BA)70%およびメタクリル酸メチル(MMA)30%からなる単量体混合物100部に対し、メタクリル酸アリル(AlMA)2部およびクメンハイドキパーオキサイド(CHP)0.5部からなる単量体混合物>20部を10部/時間の割合で連続的に添加し、添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子を得た。重合転化率は99.5%であり、平均粒子径は800Åであった。その後、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウム0.3部を仕込んだ後、内温を60℃にし、メタクリル酸エステル系重合体の原料となるスチレン(St)10%、MMA90%からなる単量体混合物100部に対し、tert−ドデシルメルカプタン(tDM)0.8部およびCHP0.5部からなる単量体混合物80部を10部/時間の割合で連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、メタクリル系樹脂組成物(コアシェルポリマー)を得た。重合転化率は99.0%であった。得られたラテックスを塩化カルシウムで塩析、凝固し、水洗、乾燥してメタクリル系樹脂組成物(C)の樹脂粉末(1)を得た。さらに、40ミリφベント付き単軸押出機を用いてシリンダ温度を250℃に設定して溶融混練を行い、ペレット化した。
(2)前述(1)で得られたメタクリル系樹脂組成物(コアシェルポリマー)を、イミド化剤であるモノメチルアミン(三菱ガス化学株式会社製)を10部用いて製造例1と同様にイミド化し、コアシェルポリマータイプのイミド化MS樹脂(ハ)を製造した。
得られたイミド樹脂(ハ)の種々の特性を評価し、その結果を表1に示した。
(実施例1)
製造例1で得られたイミド樹脂(イ)100重量%と群青0.05重量%を押出機にてペレットにし、得られたペレットを100℃で5時間乾燥した後、40mm単軸押出機と400mm幅のTダイとを用いて加工温度243℃で押出し、厚み150μmのフィルムを得た。
得られたフィルムの種々の特性を評価し、その結果を表2に示した。
Figure 2006328331
(実施例2〜4および比較例1〜3)
用いたイミド樹脂の種類、顔料の種類および添加、さらに加工温度を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様にフィルムを得た。得られたフィルムの種々の特性を評価し、その結果を表2に示した。

Claims (12)

  1. 下記(A)、(B)を含有して形成される樹脂組成物。
    (A)下記一般式(1)で表される単位と、下記一般式(2)で表される単位と、更に必要に応じ下記一般式(3)で表される単位を含んで形成されるイミド樹脂
    (B)無機顔料および有機顔料より選択される一種類以上の顔料
    Figure 2006328331
    (但し、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
    Figure 2006328331
    (但し、R4及びR5は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
    Figure 2006328331
    (但し、R7は、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
  2. 前記無機顔料が群青、紺青であり、前記有機顔料がフタロシアニンブルー、ジオキサンバイオレット、ペリノンまたはペリレンである、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. イミド樹脂(A)100重量%に対し、前記顔料(B)を0.01〜2重量%添加して形成される請求項1〜2に記載の樹脂組成物。
  4. 黄色度が2以下であり、かつヘーズが2%以下であり、かつ全光線透過率が85%以上である、請求項1〜3に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4に記載の樹脂組成物からなる成形体。
  6. 請求項1〜4に記載の樹脂組成物からなるフィルム。
  7. 配向複屈折が0以上0.1×10-3以下である、請求項1〜4に記載の樹脂組成物からなる成形体及びフィルム。
  8. 面内位相差が10nm以下であり、かつ、厚み方向位相差が20nm以下である、請求項6〜7に記載のフィルム。
  9. 溶融押出法によって成形したことを特徴とする、請求項6〜8に記載のフィルム。
  10. 延伸されたことを特徴とする、請求項6〜9に記載のフィルム。
  11. 溶融押出法によって成形したことを特徴とする、請求項6〜10に記載のフィルムの製造方法。
  12. 延伸する工程を有していることを特徴とする、請求項11に記載のフィルムの製造方法。
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