JP4768981B2 - 耐熱性イミド樹脂またはこの製造方法 - Google Patents

耐熱性イミド樹脂またはこの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明性・耐熱性に優れ、さらに低配向複屈折を特徴とする耐熱性イミド樹脂の製造方法に関する。
近年、電子機器はますます小型化し、ノートパソコン、携帯電話、携帯情報端末に代表されるように、軽量・コンパクトという特長を生かし、多様な用途で用いられるようになってきている。一方、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの分野では画面の大型化に伴う重量増を抑制することも要求されている。
上述のような電子機器をはじめとする、透明性が要求される用途においては、従来ガラスが使用されていた部材を透明性が良好な樹脂へ置き換える流れが進んでいる。
ポリメタクリル酸メチルを代表とする種々の透明樹脂は、ガラスと比較して成形性、加工性が良好で、割れにくい、さらに軽量、安価という特徴などから、液晶ディスプレイや光ディスク、ピックアップレンズなどへの展開が検討され、一部実用化されている。
自動車用ヘッドランプカバーや液晶ディスプレイ用部材など、用途の拡大に従って、透明樹脂は透明性に加え、耐熱性も求められるようになっている。(メタ)アクリル酸エステル系樹脂やポリスチレンは透明性が良好であり、価格も比較的安価である特徴を有しているものの、耐熱性が低いため、このような用途においては適用範囲が制限される。
また、ポリマーは一般に射出成型時などにポリマー鎖が配向して、配向複屈折を生じることが多い。このようなポリマーの配向複屈折を解消するためには、正の配向複屈折を示すポリマーと負の配向複屈折を示すポリマーのモノマーを適切な比率でランダム共重合する方法、分極率異方性を有する低分子化合物をポリマー中にドープする方法、などが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、正の配向複屈折を示すポリマーと負の配向複屈折を示すポリマーのモノマーを適切な比率でランダム共重合する方法は、ベンジルメタクリレートとメタクリル酸メチルとの組み合わせや、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートとメタクリル酸メチルとの組み合わせのように、高価なモノマーを使用することが多い。
ところで、光学用途に用いられる代表的なポリマーの一つに、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂がある。特徴として、透明性が高く、配向複屈折が比較的小さい光学特性に優れた材料である。ただし、アクリル系樹脂は一般に耐熱性が乏しく、例えば、ポリメタクリル酸メチルの示差走査熱量計(DSC)によるガラス転移温度は100℃程度である。
このアクリル系樹脂の耐熱性を改善する方法として、アクリル系樹脂に一級アミンを処理して、イミド化することで耐熱性を向上させるという技術が、公開されている(例えば特許文献1、2参照)。これらのイミド化アクリル系樹脂は透明性や耐熱性が良好であるが、耐熱性を付与することで配向複屈折が大きくなるという課題があった。
また、比較的小さい配向複屈折を示すアクリル系樹脂を僅かにイミド化することで、配向複屈折が生じない材料を得ることが可能である。しかしながら、僅かにイミド化するだけでは、十分な耐熱性を付与することができない場合があり、用途が限定されることがある。
一方、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂の耐熱性を改善するのに閉環促進剤を処理することにより、アルキルエステル基のグルタル酸無水物基への転換を促進させることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。これらの樹脂は、透明性や耐熱性が良好であるが、ポリマー鎖が配向する際に複屈折を生じてしまう。
このように従来の技術においては、アクリル系樹脂をイミド化することで、耐熱性を付与することができるが、配向複屈折を生じさせないようにイミド化率を調整すると十分な耐熱性を付与することができない。つまり、耐熱性と低複屈折の特徴の両立が困難であった。
成形加工第15巻第3号194ページ 特開平06−240017号公報 特開平06−256537号公報 特開昭61−254608号公報
従って、本発明は、透明性、耐熱性に優れ、かつ複屈折が生じにくい、樹脂、またはその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意研究の結果、アクリル系樹脂にイミド化剤で処理してイミド樹脂を得、次いでこのイミド樹脂を閉環促進剤で処理する方法により得られる耐熱性イミド樹脂が、透明性、耐熱性に優れ、かつ複屈折が生じにくい(配向複屈折が小さい為に、例えば成形時の応力下でも光学的な歪みが生じにくい)こと見出した。、
本発明の耐熱性イミド樹脂は、透明性、耐熱性に優れ、かつ複屈折が生じにくい。この為に、従来、樹脂が容易に使用できなかった用途にも展開して使用することが可能となる。また、本発明の耐熱性イミド樹脂の製造方法によれば、好適に前記耐熱性イミド樹脂を形成できる。
本発明は、アクリル系樹脂をイミド化剤で処理してイミド樹脂を得(以下、第一の工程ということがある)、次いでこのイミド樹脂を閉環促進剤で処理する(以下、第二の工程ということがある)耐熱性イミド樹脂の製造方法、またはこの様にして得られる耐熱性イミド樹脂に関する。尚、ここで耐熱性イミド樹脂とは、イミド樹脂に属するが、特に閉環促進剤の処理を受けたイミド樹脂のことを意味するものとする。
第一の工程にあたるイミド化工程は、例えば押出機を用いて、溶融状態のアクリル系樹脂にイミド化剤を添加することにより行うことができる。
本発明で使用されるイミド化剤はアクリル系樹脂をイミド化することができれば特に制限されないが、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン等の脂肪族炭化水素基含有アミン、アニリン、トルイジン、トリクロロアニリン等の芳香族炭化水素基含有アミン、シクロヘキシルアミン等などの脂環式炭化水素基含有アミンが挙げられる。また、尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3−ジプロピル尿素の如き加熱によりこれらのアミンを発生する尿素系化合物を用いることもできる。これらのイミド化剤のうち、コスト、物性の面からメチルアミンが好ましい。イミド化剤の添加量は必要な物性を発現するためのイミド化率によって決定される。
アクリル系樹脂をイミド化剤によりイミド化する際には、イミド化を進行させ、かつ過剰な熱履歴による樹脂の分解、着色などを抑制するために、反応温度は180〜320℃の範囲で行うことが好ましい。更に180〜320℃が好ましく、特に200〜280℃が好ましい。
アクリル系樹脂をイミド化剤によりイミド化する際には、一般に用いられる触媒、酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤などを本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。
第二の工程(グルタル酸無水物化工程と言うことがある)で使用される閉環促進剤は、イミド樹脂中に残存するエステル基やカルボキシル基をグルタル酸無水物化することができれば特に制限されないが、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基化合物、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン等のアミン類、2−フェニルメチルイミダゾール、グアニジン等のイミン類、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水酸化第四アンモニウム塩、p−トルエンスルホニウム塩基、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等のアルカリ金属誘導体アルコキシドが挙げられる。これらの閉環促進剤のうち、得られる樹脂の物性の面からジメチルアミンが好ましい。
これらの閉環促進剤は、単体あるいは水溶液、有機溶剤溶液等の、各種形態で原料樹脂に処理することができる。
閉環促進剤の添加量は0.1〜20重量%が好ましい。添加量が0.1重量%未満の場合には、イミド樹脂の耐熱性向上効果が少ない。添加量が20重量%より多くなると、ガラス転移温度が必要以上に高くなり、溶融時の粘度が高く、成形品の生産性が低下することがある。
イミド樹脂中に残存するエステル基やカルボキシル基を閉環促進剤によりグルタル酸無水物化する際には反応を進行させ、かつ過剰な熱履歴による樹脂の分解、着色などを抑制するために、反応温度は180〜320℃の範囲で行うことが好ましい。更に180〜320℃が好ましく、特に200〜280℃が好ましい。
本発明の第一の工程および第二の工程は、押出機などを用いてもよく、バッチ式反応槽(圧力容器)などを用いてもよい。
押出機には、単軸押出機、二軸押出機あるいは多軸押出機等がありるが、原料ポリマーに対するイミド化剤あるいは閉環促進剤の混合を促進できる押出機として二軸押出機が好ましい。二軸押出機には非噛合い型同方向回転式、噛合い型同方向回転式、非噛合い型異方向回転式、噛合い型異方向回転式等が存在する。特に、二軸押出機の中では噛合い型同方向回転式が高速回転が可能であり、原料ポリマーに対するイミド化剤あるいは閉環促進剤の混合を促進できるので好ましい。これらの押出機は単独で用いても、直列につないでも構わない。また、押出機には、未反応のイミド化剤あるいは閉環促進剤や副生物を除去するために、大気圧以下に減圧可能なベント口を装着することが好ましい。
押出機の代わりに、例えば住友重機械(株)製のバイボラックのような横型二軸反応装置やスーパーブレンドのような竪型二軸攪拌槽などの高粘度対応の反応装置も好適に使用できる。
バッチ式反応槽(圧力容器)を使用する場合には、原料ポリマーを加熱により溶融させ、攪拌でき、イミド化剤あるいは閉環促進剤を添加できる構造であれば特に制限なく各種装置が使用可能であるが、反応の進行によりポリマー粘度が上昇することもあり、攪拌効率が良好なものが特によい。例えば、住友重機械(株)製の攪拌槽マックスブレンドなどを例示することができる。
前記耐熱性イミド樹脂は、下記一般式(1)、(2)、(3)で表される繰り返し単位(以下、それぞれを、第一の構成単位、第二の構成単位、第三の構成単位と言うことがある)を含有する耐熱性イミド樹脂であり、当該耐熱性イミド樹脂の配向複屈折が−0.1×10−3〜0.1×10−3であることが好ましい。
一般式(1)
Figure 0004768981
(ここで、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
一般式(2)
Figure 0004768981
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基をを示す。)
一般式(3)
Figure 0004768981
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
本発明の耐熱性イミド樹脂を構成する、第一の構成単位は、下記一般式(1)で表されるグルタルイミド単位である。
一般式(1)
Figure 0004768981
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、水素、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
好ましいグルタルイミド単位としては、R、Rが水素またはメチル基であり、Rが水素、メチル基である。Rがメチル基であり、Rが水素であり、Rがメチル基である場合が、特に好ましい。
該グルタルイミド単位は、単一の種類でもよく、R、R、Rが異なる複数の種類を含んでいても構わない。
本発明の熱可塑性樹脂を構成する、第二の構成単位は、下記一般式(2)で表されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル単位である。
一般式(2)
Figure 0004768981
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
前記(メタ)アクリル酸系化合物もしくは(メタ)アクリル酸エステル系化合物には、特に限定がなく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、無水マレイン酸等の酸無水物またはそれらと炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとのハーフエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸などもイミド化可能であり、本発明に使用可能である。これらの中で、メタクリル酸メチルが特に好ましい。
これら第二の構成単位は、単一の種類でもよく、R、R、Rが異なる複数の種類を含んでいてもかまわない。
本発明の熱可塑性樹脂を構成する、第三の構成単位は、下記一般式(3)で表されるグルタル酸無水物単位である。
一般式(3)
Figure 0004768981
(ここで、RおよびRは、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
好ましいグルタル酸無水物単位としては、R、Rが水素またはメチル基である。
耐熱性イミド樹脂中における、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有量は、配向複屈折が−0.1×10−3〜0.1×10−3となるように制御することが好ましい。但し、イミド化剤のアルキル基にも依存するが、一般的には耐熱性イミド樹脂の1〜30重量%の範囲が好ましく、3〜25重量%がより好ましい。グルタルイミド単位が1重量%より少ない場合、得られる耐熱性イミド樹脂の配向複屈折が−0.1×10−3より小さくなりやすく、30重量%より多い場合は、得られる耐熱性イミド樹脂の配向複屈折が0.1×10−3より大きくなりやすく、配向複屈折を生じやすくなる。
耐熱性イミド樹脂中における、一般式(3)で表されるグルタル酸無水物単位の含有量は、特に制限されるものではないが、ガラス転移温度が120℃以上となる様に調整されていることが好ましい。特に、熱可塑性樹脂の1〜30重量%の範囲が好ましく、3〜20重量%がより好ましい。グルタル酸無水物単位がこの範囲より小さい場合、得られる耐熱性イミド樹脂の耐熱性が不足したり、透明性が損なわれることがある。また、この範囲を超えると不必要に耐熱性、溶融粘度が上がり、成形加工性が悪くなる他、得られる成形体の機械的強度は極端に脆くなることがある。
本発明の耐熱性イミド樹脂には、必要に応じ、更に、第四の構成単位が共重合されていてもかまわない。第四の構成単位として、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体を共重合してなる構成単位などを用いることができる。また、これらは耐熱性イミド樹脂に、直接共重合してあっても良く、グラフト共重合してあってもかまわない。
本発明の耐熱性イミド樹脂を製造する為に使用することができるアクリル系樹脂は、イミド化反応と閉環促進剤による処理が可能であれば(メタ)アクリル酸系化合物もしくは(メタ)アクリル酸エステル系化合物の単独もしくはこれらの共重合体もしくは(メタ)アクリル酸系化合物もしくは(メタ)アクリル酸エステル系化合物、および更に他の構造(例えばスチレン系化合物等)を含んでいても構わない。形態についても、リニアー(線状)ポリマーであっても、またブロックポリマー、コアシェルポリマー、分岐ポリマー、ラダーポリマー、架橋ポリマーであっても構わない。ブロックポリマーはA−B型、A−B−C型、A−B−A型、またはこれら以外のいずれのタイプのブロックポリマーであっても問題ない。コアシェルポリマーはただ一層のコアおよびただ一層のシェルのみからなるものであっても、それぞれが多層になっていても問題ない。
本発明の耐熱性イミド樹脂は、実質的に配向複屈折を有していないことが好ましい。配向複屈折とは所定の温度、所定の延伸倍率で延伸した場合に発現する複屈折のことをいう。本明細書中では、特にことわりのない限り、耐熱性イミド樹脂のガラス転移温度+5℃の温度で、100%延伸した場合に発現する複屈折のことをいう。
ここで配向複屈折は、ポリマー構造由来の固有複屈折と分子配向状態に由来する配向分布関数の積であり、延伸軸方向の屈折率(nx)と、それと直行する軸方向の屈折率(ny)から、次式
△nor=nx−ny
で定義され、位相差計により測定される位相差Re(nm)を厚みd(μm)で割った値である。
△nor=Re/d
配向複屈折は上記したように、延伸軸方向の屈折率(nx)とそれと直行する軸方向の屈折率(ny)の差であるので、nxがnyより大きい場合は正の値を示し、逆にnxがnyより小さい場合は負の値を示す。
配向複屈折の値としては、−0.1×10−3〜0.1×10−3であることが好ましく、−0.01×10−3〜0.01×10−3であることがより好ましい。配向複屈折が上記の範囲外の場合、環境の変化に対して、成形加工時に複屈折を生じやすく、安定した光学的特性が得られない。
熱可塑性樹脂のガラス転移温度は120℃以上であることが好ましい。ガラス転移温度が上記の値以下の場合には、耐熱性が要求される用途においては適用範囲が制限される。
本発明の熱可塑性樹脂には、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂を添加することができる。
また、耐熱性イミド樹脂は、1×10ないし5×10の重量平均分子量を有することが好ましい。重量平均分子量が上記の値以下の場合には、成形品にした場合の機械的強度が不足し、上記の値以上の場合には、溶融時の粘度が高く、成形品の生産性が低下することがある。
本発明による耐熱性イミド樹脂は、透明性、耐熱性に優れ、かつ複屈折が生じにくい特徴を有している。加えて、比較的良好な、引張強度および曲げ強度、耐溶剤性、熱安定性、良好な光学特性、耐候性を有している。
耐熱性イミド樹脂単独、または他の熱可塑性ポリマーとのブレンド品は、射出成形、溶融押出フィルム成形、ブロー成形、圧縮成形、紡糸成形などのような各種プラスチック加工法によって様々な成形品に加工できる。また、塩化メチレンなどの本発明で得られる耐熱性イミド樹脂を溶解する溶剤に溶解させ、得られるポリマー溶液を用いる流延法やスピンコート法によっても成形可能である。
成形加工の際には、一般に用いられる酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤などを本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。
本発明の耐熱性イミド樹脂から得られる成形品は、例えば、カメラやVTR、プロジェクター用の撮影レンズやファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなどの映像分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用ピックアップレンズなどのレンズ分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用の光記録分野、液晶用導光板、偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの液晶ディスプレイ用フィルム、表面保護フィルムなどの情報機器分野、光ファイバ、光スイッチ、光コネクターなどの光通信分野、自動車ヘッドライトやテールランプレンズ、インナーレンズ、計器カバー、サンルーフなどの車両分野、眼鏡やコンタクトレンズ、内視境用レンズ、滅菌処理の必要な医療用品などの医療機器分野、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓やカーポート、照明用レンズや照明カバー、建材用サイジングなどの建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)、家電製品のハウジング、玩具、サングラス、文房具、などに使用可能である。
本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例で測定した物性の各測定方法はつぎのとおりである。
(1)イミド化率の測定
生成物のペレットをそのまま用いて、SensIR Tecnologies社製TravelIRを用いて、室温にてIRスペクトルを測定した。得られたスペクトルより、1720cm-1のエステルカルボニル基に帰属される吸収強度(Absester)と、1660cm-1のイミドカルボニル基に帰属される吸収強度(Absimide)の比からイミド化率(Im%)を求めた。ここで、イミド化率とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
(2)グルタル酸無水物基の定量
0.3gの生成物を37.5mlの塩化メチレンに溶解後、37.5mlのメタノールを添加した。この溶液に1重量%フェノールフタレインエタノール溶液を2滴添加した。0.1N−水酸化ナトリウム水溶液5mlを添加し、1時間攪拌した。この溶液に0.1N−塩酸水溶液を滴下し、溶液の赤紫色が消失するまでの0.1N−塩酸の滴下量Amlを測定した。
次にブランクの滴定として、37.5mlの塩化メチレンに37.5mlのメタノールを添加し、この溶液に1重量%フェノールフタレインエタノール溶液を2滴添加した。これに0.1N−水酸化ナトリウム水溶液5mlを添加し、1時間攪拌した。この溶液に0.1N−塩酸水溶液を滴下し、溶液の赤紫色が消失するまでの0.1N−塩酸の滴下量Bmlを測定した。
生成物中のグルタル酸無水物基の量mmol/gを次式で求めた。
グルタル酸無水物基の量=0.1×(5−A−B)/0.3
(3)ガラス転移温度(Tg)
生成物10mgを用いて、示差走査熱量計(DSC、(株)島津製作所製DSC−50型)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
(4)全光線透過率
生成物を塩化メチレンに溶解して(樹脂濃度25wt%)、PETフィルム上に塗布し、乾燥してフィルムを作成した。このフィルムから50mm×50mmのサイズの試験片を切り出した。この試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7105に準じて測定した。
(5)濁度
(4)で得た試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7136に準じて測定した。
(6)配向複屈折
(4)で作成したフィルムから、幅50mm、長さ150mmのサンプルを切り出し、延伸倍率100%で、ガラス転移温度より5℃高い温度で、延伸フィルムを作成した。この1軸2倍延伸フィルムのTD方向の中央部から3.5cm×3.5cmの試験片を切り出した。この試験片を、王子計測機器製KOBRA−21ADHを用いて、温度23±2℃、湿度50±5%において、波長590nm、入射角0゜で位相差を測定した。この位相差を、ミツトヨ製デジマティックインジケーターを用いて測定した試験片の厚みで割った値を配向複屈折とした。
(製造例1)
原料の樹脂として市販のポリメタクリル酸メチル(住友化学(株)製スミペックスMG)、イミド化剤としてモノメチルアミン、閉環促進剤として、ジメチルアミンを用いて、耐熱性イミド樹脂を製造した。
使用した押出機は口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数は150rpmとした。ホッパーから樹脂を1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して5重量部のモノメチルアミンを注入した。反応ゾーンの末端にはシールリングおよびリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.08MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。
次いで、得られたペレットを同押出機に1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して5重量部の40%ジメチルアミン水溶液を注入した。反応ゾーンの末端にはシールリングおよびリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のジメチルアミン水溶液をベント口の圧力を−0.08MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。
得られた耐熱性イミド樹脂のイミド化率、グルタル酸無水物基の量、ガラス転位温度を表1に記載する。
Figure 0004768981
(製造例2)
閉環促進剤のジメチルアミン水溶液量を10重量部とした以外は、製造例1と同様に行った。
得られた耐熱性イミド樹脂のイミド化率、グルタル酸無水物基の量、ガラス転位温度を表1に記載する。
(比較製造例1)
閉環促進剤による処理工程を行わないこと以外は製造例1と同様に行った。
得られたイミド樹脂のイミド化率、グルタル酸無水物基の量、ガラス転位温度を表1に記載する。
(比較製造例2)
モノメチルアミンの供給量を20重量部とした以外は、樹脂製造例1と同様に行った。
得られたイミド樹脂のイミド化率、グルタル酸無水物基の量、ガラス転位温度を表1に記載する。
(実施例1)
製造例1で得られた耐熱性イミド樹脂によるフィルムの全光線透過率、濁度、配向複屈折を表2に示す。
Figure 0004768981
(実施例2)
製造例2で得られた耐熱性イミド樹脂によるフィルムの全光線透過率、濁度、配向複屈折を表2に示す。
(比較例1)
比較製造例1で得られたイミド樹脂によるフィルムの全光線透過率、濁度、配向複屈折を表2に示す。
(比較例2)
比較製造例2で得られたイミド樹脂によるフィルムの全光線透過率、濁度、配向複屈折を表2に示す。

Claims (2)

  1. ポリメタクリル酸メチルモノメチルアミンで処理してイミド樹脂を得、次いでこのイミド樹脂をジメチルアミンで処理する耐熱性イミド樹脂の製造方法であり、
    該耐熱性イミド樹脂のガラス転移温度が120℃以上であり、その配向複屈折が−0.1×10 -3 〜0.1×10 -3 であり、かつ該耐熱性イミド樹脂が、下記一般式(1)、(2)、(3)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする製造方法。
    一般式(1)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 1 はメチル基を示し、R 2 は水素を示し、R 3 はメチル基を示す。)
    一般式(2)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 4 は水素を示し、R 5 はメチル基を示し、R 6 はメチル基を示す。)
    一般式(3)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 7 はメチル基を示し、R 8 は水素を示す。)
  2. ポリメタクリル酸メチルに対し、モノメチルアミンによる処理と、ジメチルアミンによる処理を施して得られる耐熱性イミド樹脂であり
    そのガラス転移温度が120℃以上であり、その配向複屈折が−0.1×10 -3 〜0.1×10 -3 であり、かつ下記一般式(1)、(2)、(3)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする耐熱性イミド樹脂
    一般式(1)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 1 はメチル基を示し、R 2 は水素を示し、R 3 はメチル基を示す。)
    一般式(2)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 4 は水素を示し、R 5 はメチル基を示し、R 6 はメチル基を示す。)
    一般式(3)
    Figure 0004768981
    (ここで、R 7 はメチル基を示し、R 8 は水素を示す。)
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