JP2006249202A - イミド樹脂およびこれを用いる光学用樹脂組成物、成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 透明性、耐熱性に優れ、さらには成形加工性に優れる熱可塑性樹脂を提供することを課題とする。
【解決手段】 メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体等をイミド化して得られるイミド樹脂等、グルタルイミド単位、(メタ)アクリル酸エステル単位を有するイミド樹脂において、樹脂中に含まれる一級アルコール類の量が1000ppm以下であるイミド樹脂を提供した。透明性、耐熱性に優れ、さらには成形加工性にも優れる。
【選択図】 なし
【解決手段】 メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体等をイミド化して得られるイミド樹脂等、グルタルイミド単位、(メタ)アクリル酸エステル単位を有するイミド樹脂において、樹脂中に含まれる一級アルコール類の量が1000ppm以下であるイミド樹脂を提供した。透明性、耐熱性に優れ、さらには成形加工性にも優れる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、透明性・耐熱性に優れ、さらに加工特性が良好であることを特徴とするイミド樹脂に関する。
近年、電子機器はますます小型化し、ノートパソコン、携帯電話、携帯情報端末に代表されるように、軽量・コンパクトという特長を生かし、多様な用途で用いられるようになってきている。一方、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの分野では画面の大型化に伴う重量増を抑制することも要求されている。
上述のような電子機器をはじめとする、透明性が要求される用途においては、従来ガラスが使用されていた部材を透明性が良好な樹脂へ置き換える流れが進んでいる。
ポリメタクリル酸メチルを代表とする種々の透明樹脂は、ガラスと比較して成形性、加工性が良好で、割れにくい、さらに軽量、安価という特徴などから、液晶ディスプレイや光ディスク、ピックアップレンズなどへの展開が検討され、一部実用化されている。
自動車用ヘッドランプカバーや液晶ディスプレイ用部材など、用途の拡大に従って、透明樹脂は透明性に加え、耐熱性も求められるようになっている。ポリメチルメタクリレートやポリスチレンは透明性が良好であり、価格も比較的安価である特徴を有しているものの、耐熱性が低いため、このような用途においては適用範囲が制限される。
そのためポリメタクリル酸メチルの耐熱性を改善する方法として、ポリメチルメタクリレートに一級アミンを処理して、イミド化することで耐熱性を向上させるという技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。これらのイミド化されたポリメタクリル酸メチル(以下よりイミド樹脂と呼ぶ)は透明性や耐熱性が良好であり、さらにイミド化率を制御することでほとんど配向複屈折を生じない材料にもなり、各種用途、例えば光学用途などで有効に使用できる可能性がある。
しかし、前記イミド樹脂を複雑な形をした成形品や精密な薄膜フィルムなどに成形加工する際に不具合を生じることが多く、実際に使用する際の障害となっていた。
例えば、本発明者の検討によれば、イミド樹脂をTダイを用いる溶融押出法により製膜した際に、揮発ガスによるガス汚染、ダイラインが目立ち、厚み分布が悪く、良好なフィルムを得ることこができなかった。また、ひどい場合には、フィルム全面で発泡が生じ、ダイラインが目立ち、厚み分布の悪いフィルムしか得られないこともあった。
前述のように、透明かつ耐熱性を有するイミド樹脂は幅広い用途展開が期待されるものの、成形加工性が悪いことが問題であった。
米国特許第4246374号
米国特許第4727117号
従って、本発明は、透明性、耐熱性に優れ、さらには成形加工性に優れるイミド樹脂を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、成形加工性を低下させている原因は、イミド樹脂中に存在する特定の成分であることを見出し、その樹脂中の残存量を一定の範囲に制御することで、透明性、耐熱性に優れ、さらには成形加工性にも優れるイミド樹脂を提供するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)、(2)で表される繰り返し単位を含有するイミド樹脂であり、当該イミド樹脂中の一級アルコール類が1000ppm以下であることを特徴とするイミド樹脂を提供した。
(ここで、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
(ここで、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)
更に、イミド樹脂中のメチルメタクリレートが1000ppm以下である前記イミド樹脂を提供した。
更に、一般式(3)で表される繰り返し単位を含有する前記イミド樹脂を提供した。
(ここで、R7は、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
更に、イミド樹脂中のスチレンが1000ppm以下である前記イミド樹脂を提供した。
製造が容易で、安価であり、透明性や耐熱性に優れ、さらには成形加工性に優れるイミド樹脂を提供できる。また本発明のイミド樹脂を用いることにより、透明・耐熱が求められる成形体への展開が可能であり、ガラス代替としても使用できる。
本発明は、下記一般式(1)、(2)で表される繰り返し単位を含有するイミド樹脂、更に必要に応じ一般式(3)で表される繰り返し単位を含有するイミド樹脂であり、樹脂中に残存する一級アルコール類が1000ppm以下であることを特徴とするイミド樹脂に関するものである。また、イミド樹脂中のメチルメタクリレートが1000ppm以下であることが好ましく、更にイミド樹脂中のスチレンが1000ppm以下であることが好ましい。
(ここで、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
(ここで、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
(ここで、R7は、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
本発明のイミド樹脂を構成する、第一の構成単位は、下記一般式(1)で表されるものであり、一般的にグルタルイミド単位と呼ばれることが多い(以下、一般式(1)をグルタルイミド単位と省略して示すことがある。)。
(ここで、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
好ましいグルタルイミド単位としては、R1、R2が水素またはメチル基であり、R3が水素、メチル基、ブチル基、またはシクロヘキシル基である。R1がメチル基であり、R2が水素であり、R3がメチル基である場合が、特に好ましい。
該グルタルイミド単位は、単一の種類でもよく、R1、R2、R3が異なる複数の種類を含んでいても構わない。
尚、グルタルイミド単位は、以下に説明する第二の構成単位をイミド化することにより形成することが可能である。また、無水マレイン酸等の酸無水物またはそれらと炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとのハーフエステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸などもイミド化可能であり、グルタルイミド単位の形成に用いることができる。
本発明のイミド樹脂を構成する、第二の構成単位は、下記一般式(2)で表されるものであり、一般的には(メタ)アクリル酸エステル単位と呼ばれることが多い(ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルを示す。以下、一般式(2)を(メタ)アクリル酸エステル単位と省略して示すことがある。)。
(ここで、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R6は、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
本発明のイミド樹脂を製造する際に、先ず(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル重合体を重合し、これを後イミド化して形成する場合、具体的に(メタ)アクリル酸エステル単位を残基として与える原料としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中で、メタクリル酸メチルが特に好ましい。
これら第二の構成単位は、単一の種類でもよく、R4、R5、R6が異なる複数の種類を含んでいてもかまわない。同様に、前記(メタ)アクリル酸エステル単位を残基として与える原料も複数の種類を混合して用いてもかまわない。
本発明のイミド樹脂に必要に応じて含有させる第三の構成単位は、下記一般式(3)で表されるものであり、一般的には芳香族ビニル単位と呼ばれることが多い(以下、一般式(3)を芳香族ビニル単位と省略して示すことがある。)。
(ここで、R7は、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R8は、炭素数6〜10のアリール基を示す。)
好ましい芳香族ビニル構成単位としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。これらの中でスチレンが特に好ましい。
これら第三の構成単位は、単一の種類でもよく、R7、R8が異なる複数の種類を含んでいてもかまわない。
本発明のイミド樹脂中の、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有量は、例えばR3の構造にも依存するが、イミド樹脂の20重量%以上が好ましい。グルタルイミド単位の、好ましい含有量は、20重量%から95重量%であり、より好ましくは40〜90重量%、さらに好ましくは、50〜80重量%である。グルタルイミド単位の割合がこの範囲より小さい場合、得られるイミド樹脂の耐熱性が不足したり、透明性が損なわれることがある。また、この範囲を超えると不必要に耐熱性、溶融粘度が上がり、成形加工性が悪くなる他、得られる成形体の機械的強度は極端に脆くなり、また、透明性が損なわれることがある。
本発明のイミド樹脂中の、一般式(3)で表される芳香族ビニル単位の含有量は、イミド樹脂の総繰り返し単位を基準として、10重量%以上が好ましい。芳香族ビニル単位の、好ましい含有量は、10重量%から40重量%であり、より好ましくは15〜30重量%、さらに好ましくは、15〜25重量%である。芳香族ビニル単位がこの範囲より大きい場合、得られるイミド樹脂の耐熱性が不足する。この範囲より小さい場合、得られる成形体の機械的強度が低下することがある。
一般式(1)、(2)、(3)の割合を調整することで、各種要求される物性に調整することが可能である。例えば、本発明のイミド樹脂を、先ずメチルメタクリレート−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体を重合した後に後イミド化して形成する場合、例えば(メタ)アクリル酸エステルと芳香族ビニルの重合割合を調整することで一般式(3)の割合を決め(一般式(3)の割合を0とすることも可)、更に後イミド化時の一級アミンの添加割合を調整することで、更に一般式(1)、(2)の割合を調整することができる。
本発明のイミド樹脂には、必要に応じ、更に、第四の構成単位が共重合されていてもかまわない。第四の構成単位として、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のニトリル系単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体を共重合してなる構成単位を用いることができる。これらは熱可塑性樹脂中に、直接共重合してあっても良く、グラフト共重合してあってもかまわない。
本発明のイミド樹脂を製造する際に、先ずメチルメタクリレート−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、またはメタクリル酸メチル重合体等の(メタ)アクリル酸エステル重合体を重合し、これをイミド樹脂化する場合、本発明で用いることができる(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル重合体は、イミド化反応が可能であれば、リニアー(線状)ポリマーであっても、またブロックポリマー、コアシェルポリマー、分岐ポリマー、ラダーポリマー、架橋ポリマーであっても構わない。ブロックポリマーはA−B型、A−B−C型、A−B−A型、またはこれら以外のいずれのタイプのブロックポリマーであっても構わない。コアシェルポリマーはただ一層のコアおよびただ一層のシェルのみからなるものであっても、それぞれが多層になっていても構わない。
また、イミド樹脂中に残存するエステル基やカルボキシル基をグルタル酸無水物化する目的で、更に閉環促進剤で処理することも可能である。閉環促進剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基化合物、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン等のアミン類、2−フェニルメチルイミダゾール、グアニジン等のイミン類、水酸化トリメチルフェニルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等の水酸化第四アンモニウム塩、p−トルエンスルホニウム塩基、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等のアルカリ金属誘導体アルコキシドが挙げられる。これらの閉環促進剤のうち、得られる樹脂の物性の面からジメチルアミンが好ましい。
本発明のイミド樹脂は、1×104ないし5×105の重量平均分子量を有することが好ましい。重量平均分子量が1×104を下回る場合には、成形品にした場合の機械的強度が不足し、5×105を上回る場合には、溶融時の粘度が高く、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下することがある。
熱可塑性樹脂のガラス転移温度は110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が上記の値を下回ると、耐熱性が要求される用途においては適用範囲が制限される。
本発明のイミド樹脂には、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂を添加することができる。
成形加工の際には、一般に用いられる酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤などを本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。
本発明のイミド樹脂は、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、又はメタクリル酸メチル重合体等の(メタ)アクリル酸エステル重合体にイミド化剤を処理する方法等の各種方法で製造することができるが、イミド化剤で処理する方法を用いる場合には、例えば押出機を用いて、溶融状態の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステル重合体にイミド化剤を添加することにより、比較的容易に製造することができる。
上述した方法によりイミド樹脂を形成する際を含め、イミド化反応の副生成物として大量のメタノール等の一級アルコール類が生成することが多い(理論上、1つのイミド環を形成する際に2分子の一級アルコール類が発生する為、イミド樹脂では結果として多量の一級アルコール類が系内に発生することが多い)。イミド化反応直後に不要なイミド化剤とともに副生成物の一級アルコール類は減圧脱揮等により低減することも可能であるが、多くの場合はイミド樹脂中に1000ppm以上の一級アルコール類が残存する。
本発明者らの検討によれば、このように特に一級アルコール類が残存するイミド樹脂を複雑な形をした成形品や精密な薄膜フィルムなどに成形加工すると、成形品やフィルムが発泡したり、フィルムのダイラインが目立ち、厚み分布の悪いフィルムが得られ、成形加工性に悪影響を及ぼすことが判明した。例えば、樹脂中に含まれるメタノール残存量が2000ppmのイミド樹脂をTダイを用いる溶融押出法により製膜したところ、フィルム全面が発泡し、ダイラインが目立ち、厚み分布の悪いフィルムしか得られない結果であった。
また、イミド化反応時に加える熱や剪断応力により、イミド樹脂あるいはその前駆体である樹脂が解重合することでメチルメタクリレートやスチレンなどのモノマー類が発生することがある。この発生したモノマー類はメタノールと同様にイミド化反応後に減圧脱揮により低減することも可能であるが、多くの場合はイミド樹脂中に1000ppm以上のメチルメタクリレートやスチレンなどが残存する。
このように特にメチルメタクリレートやスチレンなどのモノマー類が残存するイミド樹脂を複雑な形をした成形品や精密な薄膜フィルムなどに成形加工すると揮発ガスによるガス汚染が生じたり、フィルムのダイラインが目立ち、厚み分布の悪いフィルムしか得られず、成形加工性に悪影響を及ぼすことが多い。本発明者らの検討によれば、樹脂中に含まれるメチルメタクリレート残存量が1500ppmのイミド樹脂を溶融押し出し法により製膜した結果、揮発ガスによるガス汚染、ダイラインが目立ち、厚み分布が悪く、良好なフィルムを得ることこができなかった。
尚、本発明における成形加工性とは、例えば成形加工性が良いということは、射出成形、溶融押出フィルム成形、ブロー成形、圧縮成形、紡糸成形などのような各種プラスチック加工法によって様々な成形品に加工する際に、転写不良、シルバー、フィッシュアイ、ダイライン、厚みむら、発泡、揮発ガスによるガス汚染などの欠陥が発生し難く、精密な成形が容易である特性のことをいう。
本発明のイミド樹脂中に残存する一級アルコール類量は1000ppm以下であることが必要である。また、500ppm以下がより好ましい。
イミド樹脂中に残存する一級アルコール類量が1000ppm以上である場合は、上記で説明した通り、成形加工性が悪いため精密な成形加工が要求される用途への展開ができず、用途が限定される。
本発明の一級アルコール類の具体例としては例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、フェノール、ベンジルアルコール等が挙げられる。特にイミド化剤として安価なメチルアミンを使用する際には、メタノールが問題となる。
また、本発明のイミド樹脂中に残存するメチルメタクリレート量は1000ppm以下が好ましい。また、500ppm以下がより好ましい。
イミド樹脂中に残存するメチルメタクリレート量が1000ppm以上である場合は、上記で説明した通り、成形加工性が悪いため精密な成形加工が要求される用途への展開ができず、用途が限定される。
また、本発明のイミド樹脂中に残存するスチレン量は1000ppm以下が好ましい。また、500ppm以下がより好ましい。
イミド樹脂中に残存するスチレン量が1000ppm以上である場合も成形加工性が悪いため精密な成形加工が要求される用途への展開ができず、用途が限定される。
本発明のイミド樹脂をイミド化剤で処理して製造する場合、押出機などを用いてもよく、バッチ式反応槽(圧力容器)などを用いてもよい。
押出機を使用する場合には、各種押出機が使用可能であるが、例えば単軸押出機、二軸押出機あるいは多軸押出機等が使用可能である。特に、原料ポリマーに対するイミド化剤、あるいは必要に応じ添加する閉環促進剤の混合を促進できる押出機として二軸押出機が好ましい。二軸押出機には非噛合い型同方向回転式、噛合い型同方向回転式、非噛合い型異方向回転式、噛合い型異方向回転式等があるが、二軸押出機の中では噛合い型同方向回転式が高速回転が可能であり、原料ポリマーに対するイミド化剤あるいは必要によって使用する閉環促進剤の混合を促進できるので好ましい。これらの押出機は単独で用いても、直列につないでも構わない。
また、押出機には未反応のイミド化剤あるいは一級アルコール類などの副生物やモノマー類を除去するために、大気圧以下に減圧可能なベント口を装着することが好ましい。
さらに、得られたイミド樹脂中に含まれる一級アルコール類やモノマー類をそれぞれ1000ppm以下にする方法として、本発明の範囲まで低減する方法であれば特に制限はないが、例えばイミド樹脂を大気圧以下に減圧可能なベント口を装着した押出機などにより再び脱揮処理する方法(同時に他の処理を行う押出機であっても構わない)、多段ベントを有する押出機を使用する等の方法等が好適に使用可能である。
一方、イミド樹脂の製造を押出機の代わりに、例えば住友重機械(株)製のバイボラックのような横型二軸反応装置やスーパーブレンドのような竪型二軸攪拌槽などの高粘度対応の反応装置も好適に使用できる。
本発明のイミド樹脂の製造方法をバッチ式反応槽(圧力容器)で行う際には、原料ポリマーを加熱により溶融させ、攪拌でき、イミド化剤あるいは閉環促進剤を添加できる構造であれば特に制限ないが、反応の進行によりポリマー粘度が上昇することもあり、攪拌効率が良好なものがよい。例えば、住友重機械(株)製の攪拌槽マックスブレンドなどを例示することができる。
本発明のイミド樹脂中で、一般式(3)を含有するタイプは、メチルメタクリレート−スチレン共重合体中の各構成単位量およびグルタルイミド単位の含有量を調節することで実質的に配向複屈折を有さない特徴を付与することも可能である(尚、必要とされる特定の配向複屈折に制御して使用することも可能である。)。配向複屈折とは所定の温度、所定の延伸倍率で延伸した場合に発現する複屈折のことをいう。本明細書中では、特にことわりのない限り、イミド樹脂のガラス転移温度より5℃高い温度で、100%延伸した場合に発現する複屈折のことをいうものとする。
ここで配向複屈折は、ポリマー構造由来の固有複屈折と分子配向状態に由来する配向分布関数の積であり、延伸軸方向の屈折率(nx)と、それと直行する軸方向の屈折率(ny)から、次式
△nor=nx−ny
で定義され、位相差計により測定される位相差Re(nm)を厚みd(μm)で割った値である。
配向複屈折△nor=Re/d
△nor=nx−ny
で定義され、位相差計により測定される位相差Re(nm)を厚みd(μm)で割った値である。
配向複屈折△nor=Re/d
配向複屈折は上記したように、延伸軸方向の屈折率(nx)とそれと直行する軸方向の屈折率(ny)の差であるので、nxがnyより大きい場合は正の値を示し、逆にnxがnyより小さい場合は負の値を示す。
配向複屈折の値としては、−0.1×10-3〜0.1×10-3であることが好ましく、−0.01×10-3〜0.01×10-3であることがより好ましい。配向複屈折が上記の範囲外の場合、環境の変化に対して、成形加工時に複屈折を生じやすく、安定した光学的特性を得ることが難しくなる。
実質的に配向複屈折を有さないイミド樹脂を得るためには、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体中の各構成単位量を調節、更にイミド化の程度を調製する必要があり、一般式(1)で示される繰り返し単位と、一般式(3)で示される繰り返し単位が、重量比で2.0:1.0〜4.0:1.0の範囲にあることが好ましく、2.5:1.0〜4.0:1.0の範囲がより好ましく、3.0:1.0〜3.5:1.0の範囲が更に好ましい。
本発明のイミド樹脂から得られる成形品は、例えば、カメラやVTR、プロジェクター用の撮影レンズやファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなどの映像分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用ピックアップレンズなどのレンズ分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用の光記録分野、液晶用導光板、偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの液晶ディスプレイ用フィルム、表面保護フィルムなどの情報機器分野、光ファイバ、光スイッチ、光コネクターなどの光通信分野、自動車ヘッドライトやテールランプレンズ、インナーレンズ、計器カバー、サンルーフなどの車両分野、眼鏡やコンタクトレンズ、内視境用レンズ、滅菌処理の必要な医療用品などの医療機器分野、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓やカーポート、照明用レンズや照明カバー、建材用サイジングなどの建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)、家電製品のハウジング、玩具、サングラス、文房具、などに使用可能である。
本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例で測定した物性の各測定方法はつぎのとおりである。
(1)イミド化率の測定
生成物のペレットをそのまま用いて、SensIR Tecnologies社製TravelIRを用いて、室温にてIRスペクトルを測定した。得られたスペクトルより、1720cm-1のエステルカルボニル基に帰属される吸収強度(Absester)と、1660cm-1のイミドカルボニル基に帰属される吸収強度(Absimide)の比からイミド化率(Im%)を求めた。ここで、イミド化率とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
生成物のペレットをそのまま用いて、SensIR Tecnologies社製TravelIRを用いて、室温にてIRスペクトルを測定した。得られたスペクトルより、1720cm-1のエステルカルボニル基に帰属される吸収強度(Absester)と、1660cm-1のイミドカルボニル基に帰属される吸収強度(Absimide)の比からイミド化率(Im%)を求めた。ここで、イミド化率とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
(2)ガラス転移温度(Tg)
生成物10mgを用いて、示差走査熱量計(DSC、(株)島津製作所製DSC−50型)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
生成物10mgを用いて、示差走査熱量計(DSC、(株)島津製作所製DSC−50型)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
(3)残存メタノール、メチルメタクリレート、スチレン量の測定
内容積10mlのメスフラスコに生成物0.5gを秤量し、塩化メチレン(和光純薬製、特級試薬)10mlにてメスアップし、これを試料とした。ガスクロマトグラフ((株)島津製作所製ガスクロマトグラフGC−2010AF、検出器FID、キャピラリーカラム(レステック社製Rtx−1))にマイクロシリンジを用いて試料3μlを注入し測定を行った。測定条件は、カラム温度は35℃から70℃まで5℃/min、70℃から250℃まで30℃/minの速度で昇温した。インジェクション温度は120℃、検出器温度は270℃とした。キャリアーガスはヘリウムとし流量は15cm/secとした。スプリット比は1:4とした。
内容積10mlのメスフラスコに生成物0.5gを秤量し、塩化メチレン(和光純薬製、特級試薬)10mlにてメスアップし、これを試料とした。ガスクロマトグラフ((株)島津製作所製ガスクロマトグラフGC−2010AF、検出器FID、キャピラリーカラム(レステック社製Rtx−1))にマイクロシリンジを用いて試料3μlを注入し測定を行った。測定条件は、カラム温度は35℃から70℃まで5℃/min、70℃から250℃まで30℃/minの速度で昇温した。インジェクション温度は120℃、検出器温度は270℃とした。キャリアーガスはヘリウムとし流量は15cm/secとした。スプリット比は1:4とした。
得られたチャートより、メタノール、メチルメタクリレート、スチレンのピーク面積を読み取った。
次に、メタノール、メチルメタクリレート、スチレンを塩化メチレン(和光純薬製、特級試薬)に溶解し、それぞれ5、50、500、5000、50000ppm、の溶液を作成し、上記と同測定条件でそれぞれ測定を行った。得られたチャートより、メタノール、メチルメタクリレート、スチレンの各濃度でのピーク面積を読み取った。この各濃度とピーク面積より、濃度とピーク面積の関係式(検量線とよぶ)を得た。
読み取った試料中のピーク面積と検量線を用いて試料中のメタノール、メチルメタクリレート、スチレンの各濃度(ppm)を算出し、さらに生成物中に残存するメタノール、メチルメタリレート、スチレンの各濃度(ppm)を算出した。
(4)全光線透過率
得られた厚さ3mmのシート状成形体から縦50mm、横50mmのサイズの試験片を切り出した。この試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7105に準じて測定した。
得られた厚さ3mmのシート状成形体から縦50mm、横50mmのサイズの試験片を切り出した。この試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7105に準じて測定した。
(5)濁度
(4)で得た試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7136に準じて測定した。
(4)で得た試験片を、日本電色工業製濁度計300Aを用いて、温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、JIS K7136に準じて測定した。
(6)フィルム厚みむら
フィルムから、TD方向に長さ300mm、MD方向に長さ50mmのサンプルを切り出し、アンリツ製接触式連続厚み計KB601Bを用いて、TD方向全幅の厚みを測定した。測定した厚みより下記式を用いて、目標とするフィルム厚み150μmに対しする厚みむらを求めた。
[厚みむら]=|最大厚み−最小厚み|/2
フィルムから、TD方向に長さ300mm、MD方向に長さ50mmのサンプルを切り出し、アンリツ製接触式連続厚み計KB601Bを用いて、TD方向全幅の厚みを測定した。測定した厚みより下記式を用いて、目標とするフィルム厚み150μmに対しする厚みむらを求めた。
[厚みむら]=|最大厚み−最小厚み|/2
(7)フィルム外観検査
フィルムから、TD方向に長さ500mm、MD方向に長さ500mmのサンプルを2枚切り出し、暗室にてデスクスタンド(ナショナル製SQ948H、蛍光灯27W)の光を照射し、フィルムのダイライン、発泡の有無を目視により評価した。
フィルムから、TD方向に長さ500mm、MD方向に長さ500mmのサンプルを2枚切り出し、暗室にてデスクスタンド(ナショナル製SQ948H、蛍光灯27W)の光を照射し、フィルムのダイライン、発泡の有無を目視により評価した。
(8)ASTM1号ダンベル試験片外観検査
ダンベル試験片10本の表面を目視で観察し、フローマーク、発泡の有無を評価した。
ダンベル試験片10本の表面を目視で観察し、フローマーク、発泡の有無を評価した。
(製造例1)
原料の樹脂として市販のポリメタクリル酸メチル(住友化学(株)製スミペックスMG)、イミド化剤としてモノメチルアミン、熱安定剤としてIRGANOX 1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を用いて、イミド化樹脂を製造した。
原料の樹脂として市販のポリメタクリル酸メチル(住友化学(株)製スミペックスMG)、イミド化剤としてモノメチルアミン、熱安定剤としてIRGANOX 1010(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を用いて、イミド化樹脂を製造した。
使用した押出機は口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数は150rpmとした。ホッパーから熱安定剤0.2重量部をドライブレンドした樹脂を1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して5重量部のモノメチルアミンを注入した。反応ゾーンの末端にはリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。
得られたイミド樹脂を口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機にて、押出機各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数150rpm、供給量1kg/hrの条件で副生成物およびメチルアミンをベント口の圧力を−0.095MPaに減圧して再び除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。
得られたイミド樹脂中に残存するメタノールは200ppm、メチルメタクリレートは50ppmであり、イミド化率は20%、ガラス転位温度は121℃であった。
(製造例2)
原料の樹脂を市販のメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(住友化学(株)製スミペックスHS)とし、メチルアミンを樹脂に対して40重量部にした以外は、製造例1と同様に行った。
原料の樹脂を市販のメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(住友化学(株)製スミペックスHS)とし、メチルアミンを樹脂に対して40重量部にした以外は、製造例1と同様に行った。
得られたイミド樹脂中に残存するメタノールは250ppm、メチルメタクリレートは50ppm、スチレン10ppmであり、イミド化率は70%、ガラス転位温度は155℃であった。
(比較製造例1)
押出機にて副生成物およびメチルアミンを減圧して再び除去する工程を省略した以外は製造例1と同様に行った。
押出機にて副生成物およびメチルアミンを減圧して再び除去する工程を省略した以外は製造例1と同様に行った。
得られたイミド樹脂中に残存するメタノールは2500ppm、メチルメタクリレートは1200ppmであり、イミド化率は20%、ガラス転位温度は122℃であった。
(比較製造例2)
押出機にて副生成物およびメチルアミンを減圧して再び除去する工程を省略した以外は製造例2と同様に行った。
押出機にて副生成物およびメチルアミンを減圧して再び除去する工程を省略した以外は製造例2と同様に行った。
得られたイミド樹脂中に残存するメタノールは3000ppm、メチルメタクリレートは2000ppm、スチレン1200ppmであり、イミド化率は70%、ガラス転位温度は150℃であった。
(実施例1)
製造例1で得られたイミド樹脂を、100℃で5時間乾燥後、40mmφ単軸押出機と400mm幅のTダイを用いて、シリンダーおよびTダイ温度255℃で吐出量20kg/hrで押出し、シート状の溶融樹脂を冷却ドラムで冷却して幅約600mm、厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表1に示す。
製造例1で得られたイミド樹脂を、100℃で5時間乾燥後、40mmφ単軸押出機と400mm幅のTダイを用いて、シリンダーおよびTダイ温度255℃で吐出量20kg/hrで押出し、シート状の溶融樹脂を冷却ドラムで冷却して幅約600mm、厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表1に示す。
(実施例2)
製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表1に示す。
製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表1に示す。
(実施例3)
製造例1で得られたイミド樹脂を、100℃で5時間乾燥後、射出成形機(型締め圧:80トン)を用いて、シリンダー温度255℃、金型温度は50℃にて厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表1に示す。
製造例1で得られたイミド樹脂を、100℃で5時間乾燥後、射出成形機(型締め圧:80トン)を用いて、シリンダー温度255℃、金型温度は50℃にて厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表1に示す。
(実施例4)
製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表1に示す。
製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表1に示す。
(比較例1)
比較製造例1で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表2に示す。
比較製造例1で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表2に示す。
(比較例2)
比較製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表2に示す。
比較製造例2で得られたイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様方法で厚み150μm程度のフィルムを得た。得られたフィルムの全光線透過率、濁度、厚みむら、外観検査を表2に示す。
(比較例3)
比較製造例1で得られたイミド化樹脂を用いた以外は、実施例3と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表2に示す。
比較製造例1で得られたイミド化樹脂を用いた以外は、実施例3と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表2に示す。
(比較例4)
比較製造例2で得られたイミド化樹脂を用いた以外は、実施例3と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表2に示す。
比較製造例2で得られたイミド化樹脂を用いた以外は、実施例3と同様方法で厚み3.2mm(長さ:127mm、幅:12.7mm)のASTM1号ダンベル試験片を得た。得られたダンベルの外観検査を表2に示す。
Claims (7)
- 前記一級アルコール類がメタノールであることを特徴とする請求項1記載のイミド樹脂。
- 更にイミド樹脂中のメチルメタクリレートが1000ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載のイミド樹脂。
- 更にイミド樹脂中のスチレンが1000ppm以下であることを特徴とする請求項4に記載のイミド樹脂。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のイミド樹脂を主成分とする光学用樹脂組成物。
- 請求項6に記載の光学用樹脂組成物からなる成形体。
Priority Applications (3)
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JP2005066384A JP2006249202A (ja) | 2005-03-09 | 2005-03-09 | イミド樹脂およびこれを用いる光学用樹脂組成物、成形体 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020080267A1 (ja) | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 旭化成株式会社 | メタクリル系樹脂、メタクリル系樹脂の製造方法、メタクリル系樹脂組成物、成形体、光学部品及び自動車部品 |
-
2005
- 2005-03-09 JP JP2005066384A patent/JP2006249202A/ja active Pending
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