JP5650501B2 - 光学フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、透明性・耐熱性に優れたメタアクリル系樹脂組成物を含有する光学フィルムに関する。
ノート型パソコン、ワードプロセッサ、携帯電話、携帯情報端末等に代表されるように、近年、電子機器はますます小型化している。上記例示した電子機器のように表示装置を備える電子機器では、軽量かつコンパクトという特長を生かした液晶表示装置が多く用いられている。
これら液晶表示装置には、その表示品位を保つために偏光フィルム等の各種フィルムが用いられている。さらに、これら液晶表示装置では、携帯情報端末や携帯電話向けに、該液晶表示装置をさらに軽量化するため、ガラス基板の代わりに樹脂フィルムまたはシート(以下、特別に記載しない限り、シートおよびフィルムの区別は行わず、フィルムと記載する)を用いた液晶表示装置も実用化されている。
ところで、液晶表示装置等では、液晶セルにより生じる位相差に起因して表示画面が着色するという問題がある。この問題を解消するため、位相差板が用いられているが、位相差板としては、可視光領域の全ての入射光に対して、その機能が充分に発揮されるものが望まれている。特に、波長が大きくなるに従って面内方向の位相差も大きくなる、いわゆる逆分散性を有するものが望まれている。逆分散性を有する位相差板として、例えば、正の配向複屈折性を有する樹脂の融液と負の配向複屈折性を有する樹脂の融液を共押出しして積層体を形成し、この積層体を同一方向に延伸することで、逆分散性を有する積層位相差板を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、自動車用ヘッドランプカバーや液晶ディスプレイ用部材など、用途の拡大に従って、透明樹脂には耐熱性も求められるようになっている。ポリメタクリル酸メチルやポリスチレンは透明性が良好であり、価格も比較的安価である特徴を有しているものの、耐熱性が低いため、このような用途においては適用範囲が制限されている。
そのためポリメタクリル酸メチルの耐熱性を改善する方法として、ポリメチルメタクリレートやポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体に一級アミンを処理して、イミド化することで耐熱性を向上させるという技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。これらのポリメチルメタクリレート等に一級アミンを処理して得られるイミド樹脂は透明性や耐熱性が良好であり、各種用途、例えば光学用途などで有効に使用できる可能性がある。
また、特許文献2には、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体をイミド化することで、負の配向複屈折を有する位相差フィルムを得る手法に関して開示されている。また、特許文献3には、メチルメタクリレート−スチレンからなる負の固有複屈折を有するフィルムが記載されている。特許文献4には、メチルメタクリレート−メタクリル酸−スチレン−グルタル酸無水物からなる負の固有複屈折を有するフィルムが記載されている。
特開2002−107542号公報 WO2005/054311号公報 WO90/16006号公報 特開2009−30011号公報
ところで、特許文献2記載の方法では、正の配向複屈折を有するイミド環を含有しているため、負の位相差発現性、製膜時の異物について、さらなる改善の余地があった。また、特許文献3記載のMS樹脂からなるフィルムは、メチルメタクリレート及びスチレンのみからなるフィルムであるため、ガラス転移温度が低く、光学フィルムとしては、耐熱性が不十分であった。また、特許文献4記載のフィルムでは、透明性や光学等方性、耐久性が良好でないため、改善の余地があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、成形加工性が良好であり、耐熱性が高く、表面欠陥が少ない、負の配向複屈折を有する位相差フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の構造を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることが極めて有効であることを見いだした。即ち、本発明は以下に関する。
(i)(メタ)アクリル樹脂を成形してなる光学フィルムであって、(メタ)アクリル樹脂が、下記一般式(1)
Figure 0005650501
(但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位、下記一般式(2)
Figure 0005650501
(但し、Rは、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される芳香族ビニル単位、並びに、下記一般式(3)
Figure 0005650501
(但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、水素を示す。)で表される単位及び/又は下記一般式(4)
Figure 0005650501
(但し、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で表される単位を含有し、当該共重合体中に含まれる芳香族ビニル単位の割合が10〜50モル%、かつ酸価が0.1mmol/g以上1.5mmol/g以下、かつ、(メタ)アクリル酸単位由来の酸価が0.35mmol/g以下であることを特徴とする光学フィルム。
(ii)面内位相差(Re)が5〜200nm、厚み方向位相差(Rth)が−20〜−200nmであることを特徴とする、(i)に記載の光学フィルム。
(iii)(i)または(ii)に記載の偏光子保護フィルムを少なくとも1枚含むことを特徴とする、偏光板。
本発明により、成形加工性が良好であり、耐熱性が高く、表面欠陥が少ない、負の配向複屈折を有する位相差フィルムを提供することが可能であり、極めて有用である。
以下に本発明における実施の形態を示すが、いずれの方法に関しても、以下に示すものに限定されない。
本発明は、(メタ)アクリル樹脂を成形してなる光学フィルムであって、(メタ)アクリル樹脂が、下記一般式(1)
Figure 0005650501
(但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位、下記一般式(2)
Figure 0005650501
(但し、Rは、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される芳香族ビニル単位、並びに、下記一般式(3)
Figure 0005650501
(但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、水素を示す。)で表される((メタ)アクリル酸)単位及び/又は下記一般式(4)
Figure 0005650501
(但し、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で表される(グルタル酸無水物)単位を含有し、当該共重合体中に含まれる芳香族ビニル単位の割合が10〜50モル%、酸価が0.1mmol/g以上1.5mmol/g以下、かつ、(メタ)アクリル酸単位由来の酸価が0.35mmol/g以下であることを特徴とする光学フィルムに関する。以下、順を追って説明する。((メタ)アクリル樹脂) 本発明に用いられる(メタ)アクリル樹脂は、前記一般式(1)で表される単位、及び、前記一般式(2)で表される単位を必須成分とし、さらに、前記一般式(3)で表される単位及び/又は下記一般式(4)で表される単位を含有することが必要である。
前記一般式(3)、(4)で表される単量体単位は、いずれか一方を含有していればよい。言うまでもなく、一般式(3)で表される単位と(4)で表される単位の両方を含有していてもよい。
上記(メタ)アクリル樹脂は、上記一般式(1)において、RおよびRはそれぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rは水素またはメチル基であることが好ましく、Rは水素であり、Rはメチル基であり、Rはメチル基であることがより好ましく、具体的な単量体単位としては、メチルメタクリレートをあげることができる。
上記(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(1)におけるR、RおよびRが異なる複数の種類を含んでいてもよい。
上記一般式(2)で表される芳香族ビニル単位としては、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン等をあげることができる。スチレン単位を含むことがより好ましい。
また、上記(メタ)アクリル樹脂は、芳香族ビニル単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、RおよびRが異なる複数の樹脂を含んでいてもよい。
前記一般式(3)において、R、Rはそれぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rは水素であり、Rはメチル基であることがより好ましい。Rは水素である。
前記一般式(4)において、R、R10はそれぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rはメチル基であり、R10は水素であることがより好ましい。
本発明の(メタ)アクリル樹脂において、一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸単位及び一般式(4)で表されるグルタル酸無水物単位の含有量は、酸価によって表すことができ、本発明の(メタ)アクリル樹脂における酸価の下限は、0.1mmol/gであり、0.5mmol/g以上がさらに好ましい。上限は、1.5mmol/g以下であることが好ましく、1.3mmol/g以下であることがさらに好ましい。
酸価は、以下の方法で測定することができる。
樹脂0.3gを塩化メチレン37.5mLに溶解し、さらにメタノール37.5mLを加えた。次に自動滴定装置(平沼産業製COM−1600M、滴定方式:電位差測定、ガラス複合電極:GR−501B)を用いて0.1N水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え、10分間攪拌後、0.1N塩酸により逆滴定を行い、溶液のpHが7となるまでに要する塩酸の量(AmL)を測定した。
次に塩化メチレン37.5mLとメタノール37.5mLの混合液に対して、自動滴定装置(平沼産業製COM−1600M、滴定方式:電位差測定、ガラス複合電極:GR−501B)を用いて0.1N水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え、10分間攪拌後、0.1N塩酸により逆滴定を行い、溶液のpHが7となるまでに要する塩酸の量(BmL)を測定し、次式からを求めた。本手法を、以下「メタノール法」、本手法により求めた酸価の値を、以下、単に「酸価」ともいう。
酸価=0.1×((B−A)/0.3)
また、樹脂0.3gを塩化メチレン37.5mLに溶解し、さらにジメチルスルホキシド37.5mLを加えた。次に0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液5mLとフェノールフタレインのジメチルスルホキシド溶液数滴を加えた。次に0.1Nの塩酸を用いて逆滴定を行い、中和に要する塩酸の量から酸価を求めた。本手法を、以下「DMSO法」、本手法により求めた酸価の値を、以下「DMSO酸価」ともいう。
メタノール法による酸価とDMSO酸価の数値を用いて、樹脂中のグルタル酸無水物単位の含有量(mmol/g)及び、(メタ)アクリル酸単位の含有量(mmol/g)を、以下の式(1)及び(2)から求めた。
(グルタル酸無水物単位の含有量(mmol/g))=(DMSO酸価)−(酸価) ・・・(1)
((メタ)アクリル酸単位の含有量(mmol/g))=(DMSO酸価)−(グルタル酸無水物単位の含有量)×2 ・・・(2)
本発明においては、(メタ)アクリル酸単位の含有量を「(メタ)アクリル酸単位に由来する酸価」ともいう。
酸価が0.1mmol/g未満であれば、得られる(メタ)アクリル樹脂の耐熱性が低下したり、成形加工性、およびフィルムに加工したときの機械的強度が極端に低下する場合がある。また、1.5mmol/gよりも多いと、不必要に耐熱性および溶融粘度が高くなり、成形加工性が悪くなったり、フィルム加工時の機械的強度が極端に低くなったり、透明性が損なわれたりする傾向がある。
また、上記(メタ)アクリル樹脂の酸価において、(メタ)アクリル酸単位に由来する酸価(以下、「(メタ)アクリル酸の量」ともいう)の最適範囲は、(メタ)アクリル樹脂中の(メタ)アクリル酸エステル単位、芳香族ビニル単位、(メタ)アクリル酸単位及びグルタル酸無水物単位の含有比率により異なるが、0.35mmol/g以下であることが好ましく、0.1mmol/g以下であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸単位由来の酸価が上記範囲よりも多いと、成型時にフィルムの発泡が生じやすいためフィルム外観が損なわれたり、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下したりする傾向がある。
好ましくは、一般式(2)で表される芳香族ビニル単位の含有量は、(メタ)アクリル樹脂の5〜50重量%であり、10〜40重量%とすることがさらに好ましく、15〜30重量%とすることが特に好ましい。芳香族ビニル単位の含有量が上記範囲より少ないと、得られる(メタ)アクリル樹脂から得られるフィルムが十分な負の複屈折を有していない場合がある。また、上記範囲よりも多いと、耐熱性が不足する傾向がある。
上記(メタ)アクリル樹脂には、必要に応じ、(メタ)アクリル酸単位、グルタル酸無水物単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、および芳香族ビニル単位以外のその他の単位がさらに共重合されていてもよい。
これらのその他の単位は、上記(メタ)アクリル樹脂中に、直接共重合していてもよいし、グラフト共重合していてもよい。
また、これらのその他の単位は、その単位を構成する単量体を、(メタ)アクリル樹脂及び/又は(メタ)アクリル樹脂を得る原料となる樹脂に対し、共重合成分として用いても良いし、前記の変性反応を行う際に、上記その他の単位が副生して存在してもよく、また、(メタ)アクリル樹脂に対し、その他の単位を含む単量体等を共重合させるなどして導入してもよい。
上記(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、50000〜200000であることが好ましく、100000〜170000であることが特に好ましい。上記範囲内であれば、成形加工性が低下したり、フィルム加工時の機械的強度が不足したりすることがない。
一方、重量平均分子量が上記範囲よりも小さいと、フィルムにした場合の機械的強度が不足する傾向がある。また、上記範囲よりも大きいと、溶融押出時の粘度が高くなるため、成形加工温度が高くなり、それに伴って揮発ガスの発生量が多くなる。その結果、ロール汚染等の問題が生じ、成形品の生産性が低下する傾向がある。
また、上記(メタ)アクリル樹脂のガラス転移温度は120℃以上であることが好ましい。ガラス転移温度が上記範囲よりも低いと、耐熱性が要求される用途においては適用範囲が制限されるため、好ましくない。
ここで、(メタ)アクリル樹脂の製造方法の一実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(メタ)アクリル樹脂は、前記一般式(1)〜(4)で表されるそれぞれのホモポリマーをブレンドしたものであっても良いし、前記一般式(1)、(2)、並びに、(3)及び/又は(4)の共重合体であっても良い。もちろん、前記一般式(1)及び(2)の共重合体(必要に応じて前記一般式(4)を含有していても良い)を変性し、一般式(1)、(2)、並びに、(3)及び/又は(4)を含有する樹脂としてもよい。製膜性や位相差の安定性などから、前記一般式(1)及び(2)の共重合体を変性して得られる(メタ)アクリル樹脂が好ましい。一例として、前記一般式(1)及び(2)の共重合体を変性して、(メタ)アクリル樹脂を得る方法について説明する。まず、(メタ)アクリル酸エステルと芳香族ビニルとを共重合させ、(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体を製造する。
この工程において、上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルを用いることが好ましく、メタクリル酸メチルを用いることがより好ましい。
これらの(メタ)アクリル酸エステルは、単一種を単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。複数種の(メタ)アクリル酸エステルを用いることにより、最終的に得られる(メタ)アクリル樹脂に複数種類の(メタ)アクリル酸エステル単位を与えることができる。
また、(メタ)アクリル酸エステルと芳香族ビニルとの重合割合を調整することにより、芳香族ビニル単位の割合を調整することができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、および(メタ)アクリル酸エステル重合体の構造は、特に限定されるものではなく、変性反応が可能なものであればよい。具体的には、リニアー(線状)ポリマー、ブロックポリマー、コアシェルポリマー、分岐ポリマー、ラダーポリマー、および架橋ポリマー等のいずれであってもよい。
ブロックポリマーの場合、A−B型、A−B−C型、A−B−A型、およびこれら以外のタイプのブロックポリマーのいずれであってもよい。コアシェルポリマーの場合、ただ一層のコアおよびただ一層のシェルのみからなるものであってもよいし、それぞれが多層からなるものであってもよい。
(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体は、通常市販されている、メチルメタクリレート−スチレン樹脂などを使用してもよいし、例えば、特開昭57−149311、特開昭57−153009、特開平10−152505、特開2001−31046、特開2004−27191などに記載されている方法を用いて製造しても良い。
次に、上記(メタ)アクリル酸エステル重合体または(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体に、二級アミン(すなわち、変性剤)を添加し、変性反応を行う。これにより、上記(メタ)アクリル樹脂を製造することができる。
上記二級アミン、すなわち、変性剤は、特に限定されるものではなく、上記一般式(3)及び(4)で表される(メタ)アクリル酸単位、グルタル酸無水物単位を生成できるものであればよい。具体的には、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン等の脂肪族炭化水素基含有二級アミン、ジフェニルアミン、1−(N−フェニルアミノ)−ナフタレン等の芳香族炭化水素基含有二級アミン、ピロリジンやピペリジン等などの脂環式炭化水素基含有アミンを挙げることができる。
上記例示した変性剤のうち、コスト、物性の面からジメチルアミン、シクロヘキシルアミンを用いることが好ましく、ジメチルアミンを用いることが特に好ましい。
この変性の工程において、上記二級アミンの添加割合を調整することにより、得られる(メタ)アクリル樹脂における(メタ)アクリル酸単位、グルタル酸無水物単位および(メタ)アクリル酸エステル単位の割合を調整することができる。また、変性の程度を調整することにより、得られる(メタ)アクリル樹脂の物性や、本発明にかかる(メタ)アクリル樹脂を成形してなる光学フィルムの光学特性等を調整することができる。
ここで用いる変性剤の形状は特に限定されるものではなく、上記一般式(3)及び(4)で表される(メタ)アクリル酸単位、グルタル酸無水物単位を生成できるものであればよい。
なお、この変性の工程において製造された上記一般式(3)及び(4)を含有する(メタ)アクリル樹脂は、必要に応じて、変性工程の後、さらに加熱することで、上記一般式(3)で表される(メタ)アクリル酸単位などの閉環を促進し、上記一般式(4)で表されるグルタル酸無水物単位の量を調節できる。また、公知の閉環促進剤を添加するなどしてもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル重合体を変性する方法は、特に限定されなく、従来公知のあらゆる方法を用いることができる。例えば、押出機や、バッチ式反応槽(圧力容器)等を用いる方法により、上記(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル重合体を変性することができる。
上記メタ)アクリル樹脂を押出機を用いて製造する場合、用いる押出機は特に限定されるものではなく、各種押出機を用いることができる。具体的には、例えば、単軸押出機、二軸押出機または多軸押出機等を用いることができる。
中でも、二軸押出機を用いることが好ましい。二軸押出機によれば、原料ポリマー(すなわち、(メタ)アクリル酸エステル−芳香族ビニル共重合体、または(メタ)アクリル酸エステル重合体)に対する変性剤(閉環促進剤を用いる場合は、変性剤と閉環促進剤)の混合を促進することができる。
二軸押出機としては、非噛合い型同方向回転式、噛合い型同方向回転式、非噛合い型異方向回転式、および噛合い型異方向回転式等を挙げることができる。中でも、噛合い型同方向回転式を用いることが好ましい。噛合い型同方向回転式の二軸押出機は、高速回転可能であるため、原料ポリマーに対する変性剤(閉環促進剤を用いる場合は、変性剤と閉環促進剤)の混合を、より一層促進することができる。
上記例示した押出機は単独で用いてもよいし、複数を直列につないで用いてもよい。
また、押出機には、大気圧以下に減圧可能なベント口を装着することが好ましい。このような構成によれば、未反応の変性剤、もしくはメタノール等の副生物やモノマー類を除去することができる。
また、上記(メタ)アクリルの製造には、押出機に代えて、例えば住友重機械(株)製のバイボラックのような横型二軸反応装置やスーパーブレンドのような竪型二軸攪拌槽などの高粘度対応の反応装置も好適に用いることができる。
上記(メタ)アクリル樹脂を、バッチ式反応槽(圧力容器)を用いて製造する場合、そのバッチ式反応槽(圧力容器)の構造は特に限定されるものでない。
具体的には、原料ポリマーを加熱により溶融させ、攪拌することができ、変性剤(閉環促進剤を用いる場合は、変性剤と閉環促進剤)を添加することができる構造を有していればよいが、攪拌効率が良好な構造を有するものであることが好ましい。
このようなバッチ式反応槽(圧力容器)によれば、反応の進行によりポリマー粘度が上昇し、撹拌が不十分となることを防止することができる。このような構造を有するバッチ式反応槽(圧力容器)としては、例えば、住友重機械(株)製の攪拌槽マックスブレンド等を挙げることができる。
上説したような方法によれば、(メタ)アクリル酸単位、グルタル酸無水物単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、および芳香族ビニル単位の比率が所望に制御された(メタ)アクリルを容易に製造することができる。また、(メタ)アクリル樹脂(A)に、ラクトン構造、ラクタム構造を有するものを共重合して用いてもよい。
(フィルム)
上記(メタ)アクリル樹脂は、公知の方法でフィルムに成形することができる。フィルム成形の方法としては特に制限されず、公知の溶融押出製膜法、溶融流延製膜法などを使用することができる。本発明においては、製造コストや、設備の点から溶融押出製膜法がより好ましく利用できる。
本発明の光学フィルムは、前記一般式(1)、(2)、並びに、(3)及び/又は(4)を含有する(メタ)アクリル樹脂を成形してなるが、(メタ)アクリル樹脂中の一般式(1)と(2)のモル比率は、(1):(2)=90:10〜50:50 であることが好ましい。また、(メタ)アクリル樹脂100mol%中の(1)、(2)、並びに、(3)及び/又は(4)の合計が、90mol%以上であることが好ましく、さらに好ましくは92mol%以上であり、95mol%以上であることが特に好ましい。
本明細書中では、説明の便宜上、(メタ)アクリル樹脂をフィルム状に成形した後、延伸を施す前のフィルムを「原料フィルム」と呼ぶことがある。
原料フィルムは、一軸延伸あるいは二軸延伸して所定の厚みのフィルムを製造することが好ましい。延伸を行うことで、フィルムの機械的特性が更に向上する。実施態様の一例を挙げれば、このような溶融押出成形で厚み150μmの原料フィルムを製造した後、縦横二軸延伸により、厚み40μmのフィルムを製造することができる。
フィルムの延伸は、原料フィルムを成形した後、すぐに連続的に行っても良い。ここで、上記「原料フィルム」の状態が瞬間的にしか存在しない場合があり得る。瞬間的にしか存在しない場合には、その瞬間的な、フィルムが形成された後、延伸されるまでの状態を原料フィルムという。また、原料フィルムとは、その後、延伸されるのに十分な程度にフィルム状になっていれば良く、完全なフィルムの状態である必要はなく、もちろん、完成したフィルムとしての性能を有さなくても良い。また、必要に応じて、原料フィルムを成形した後、一旦フィルムを保管もしくは移動し、その後フィルムの延伸を行っても良い。
原料フィルムを延伸する方法としては、従来公知の任意の延伸方法が採用され得る。具体的には、例えば、ロールや熱風炉を用いた縦延伸、テンターを用いた横延伸、およびこれらを逐次組み合わせた逐次二軸延伸等がある。また、縦と横を同時に延伸する同時二軸延伸方法も採用可能である。ロール縦延伸を行った後、テンターによる横延伸を行う方法を採用しても良い。
本発明の位相差フィルムは、一軸延伸フィルムの状態で最終製品とすることができる。さらに、延伸工程を組み合わせて行って二軸延伸フィルムとしても良い。二軸延伸を行う場合、必要に応じ、縦延伸と横延伸の温度や倍率などの延伸条件が同等であってもかまわなく、また、意図的に変えることにより、フィルムに機械的な異方性を付与してもかまわない。
フィルムの延伸温度および延伸倍率は、得られたフィルムの機械的強度および表面性、厚み精度を指標として適宜調整することができる。延伸温度の範囲は、DSC法によって求めたフィルムのガラス転移温度をTgとしたときに、好ましくは、(Tg−30℃)〜(Tg+30℃)の範囲である。より好ましくは、(Tg−20℃)〜(Tg+20℃)の範囲である。さらに好ましくは、(Tg℃)〜(Tg+20℃)の範囲である。延伸温度が高すぎる場合、得られたフィルムの厚みむらが大きくなりやすい上に、伸び率や引裂伝播強度、耐揉疲労等の力学的性質の改善も不十分になりやすい。また、フィルムがロールに粘着するトラブルが起こりやすい。逆に、延伸温度が低すぎる場合、延伸フィルムの濁度が高くなりやすく、また、極端な場合には、フィルムが裂ける、割れる等の工程上の問題を引き起こしやすい。好ましい延伸倍率は、延伸温度にも依存するが、1.1倍から3倍の範囲で選択される。より好ましくは、1.3倍〜2.5倍である。さらに好ましくは、1.5倍〜2.3倍である。延伸倍率が上記範囲内であれば、フィルムの伸び率、引裂伝播強度、および耐揉疲労等の力学的性質を大幅に改善することができる。
上記のように適切な延伸温度および延伸倍率を選定することにより、好ましい負の配向複屈折を有する光学フィルムを作製することができる。
本発明にかかる光学フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、10μm〜200μmであることが好ましく、15μm〜150μmであることがより好ましく、20μm〜100μmであることがさらに好ましい。フィルムの厚みが上記範囲内であれば、光学特性が均一で、ヘーズが良好な位相差フィルムとすることができる。一方、フィルムの厚みが上記範囲を越えると、フィルムの冷却が不均一になり、光学的特性が不均一になる傾向がある。また、フィルムの厚みが上記範囲を下回ると、フィルムの取扱が困難になることがある。
本発明にかかる光学フィルムは、ヘーズが3%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましく、1%以下が特に好ましい。本発明にかかる光学フィルムのヘーズが上記範囲内であれば、フィルムの透明性を高いものとすることができる。それゆえ、本発明にかかる位相差フィルムを、透明性が要求される用途に好適に用いることができる。
本発明にかかる光学フィルムは、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましい。全光線透過率が、上記範囲内であれば、フィルムの透明性を高いものとすることができる。それゆえ、本発明にかかる位相差フィルムを、透明性が要求される用途に好適に用いることができる。
(光学フィルム)
本発明における光学フィルムについて詳細に説明する。光学フィルムの面内位相差(Re)および厚み方向位相差(Rth)の値は、それぞれ、下記数式(I)および(II)で定義される。測定波長は、590nmである。
(I) Re=(nx−ny)×d
(II) Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
なお、上記式中において、nx、ny、およびnzは、それぞれ、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率を表す。また、dはフィルムの厚さ(単位nm)である。
本発明に係る光学用フィルムは、厚み方向位相差が負であることが、本発明の効果を最も高く発揮できるため好ましい。面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nz、フィルムの厚さをdとすると、面内位相差(Re)=(nx−ny)×d 及び厚み方向位相差(Rth)=|(nx+ny)/2−nz|×d (||は絶対値を表す)とする。この場合、厚み40μmの光学用フィルムの面内位相差(Re)が5〜200nmであることが好ましく、10〜180nmであることがより好ましく、10〜150nmであることがさらに好ましい。そして、厚み方向位相差(Rth)は−20〜−200nmであることが好ましく、−30〜−180nmであることがより好ましく、−40〜−160nmであることがさらに好ましい。光学フィルムの面内位相差(Re)及び厚み方向位相差(Rth)が上記範囲を外れる場合、必要とする位相差を付与できないとの問題が発生する場合があるため好ましくない。
本発明にかかる光学フィルムは、光弾性係数の絶対値が、20×10−12/N以下であることが好ましく、10×10−12/N以下であることがより好ましく、5×10−12/N以下であることがさらに好ましい。
光弾性係数が上記範囲内であれば、本発明にかかる位相差フィルムを液晶表示装置に用いても、位相差ムラが発生したり、表示画面周辺部のコントラストが低下したり、光漏れが発生したりすることがない。
一方、光弾性係数の絶対値が20×10−12/Nより大きいと、液晶表示装置に用いた場合、位相差ムラが発生したり、表示画面周辺部のコントラストが低下したり、光漏れが発生しやすくなったりする傾向がある。この傾向は、高温多湿環境下において、特に顕著となる。
なお、等方性の固体に外力を加えて応力(△F)を発生させると、一時的に光学異方性を呈し、複屈折(△n)を示すようになるが、本明細書において、「光弾性係数」とは、その応力と複屈折との比が意図される。すなわち、光弾性係数(c)は、以下の式により算出される。
c=△n/△F
ただし、本発明において、光弾性係数はセナルモン法により、波長515nmにて、23℃、50%RHにおいて測定した値である。
また、本発明における光学フィルムにおいて、フィルム化の際に、必要に応じて熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤等の加工性改良剤、あるいは、フィラーなどの公知の添加剤やその他の重合体を含有していてもかまわない。特に、本発明の光学フィルムに滑剤を含有させることにより、溶融樹脂との滑り性を改善させ、ダイラインを改善したり、溶融樹脂と金属ロールが接着することに起因する凹み欠陥を改善したりすることができる。使用する滑剤としては、特に限定されるものではなく、公知の任意の滑剤を用いることができる。例えば、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類、ステアリン酸などの脂肪酸類、エチレンビスステアリン酸アマイドやステアリルアマイドなどの脂肪酸アマイド類、スタリン酸ステアリルなどの脂肪酸エステル類、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸などが使用できる。この中でも、樹脂との相溶性の観点から、脂肪酸アマイド類が好ましい。また、フィルムの滑り性を改善する目的でフィラーを含有させても良い。フィラーとして、無機または有機の微粒子を用いることができる。無機微粒子の例としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物微粒子、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩微粒子、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、およびリン酸カルシウムなどを用いることが出来る。有機微粒子としては、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、架橋スチレン系樹脂などの樹脂微粒子を用いることができる。
本発明の光学フィルムに紫外線吸収剤を含有させることにより、本発明の位相差フィルムの耐候性が向上する他、本発明の位相差フィルムを用いる液晶表示装置の耐久性も改善することができ実用上好ましい。紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ジ−t−ブチルフェノール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノールなどのトリアジン系紫外線吸収剤、オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤等が挙げられ、また、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系光安定剤やビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤も使用できる。
本発明の位相差フィルムには、必要に応じて表面処理を施し、他の材料との接着性を改善することも可能である。表面処理の方法としては、従来公知の任意の方法が可能である。例えば、コロナ放電処理や火花処理などの電気的処理、低圧または常圧下でのプラズマ処理、オゾン存在下または非存在下での紫外線照射処理、クロム酸等による酸処理、アルカリけん化処理、火焔処理、およびシラン系プライマー処理もしくはチタン系プライマー処理などが挙げられる。これらの方法により、フィルム表面の表面張力を50dyne/cm以上にすることが可能である。
また、本発明にかかる(メタ)アクリル樹脂によれば、上記一般式(1)〜(4)で表される構造単位の組成比を変更することにより、位相差の小さなフィルムを製造することができる。つまり、本発明にかかる(メタ)アクリル樹脂は、位相差フィルム等の光学補償フィルムの製造に好適に用いることができる。
本発明にかかる位相差フィルムは、上説したような特性を有するため、そのまま最終
製品として各種用途に用いることができる。また、上説したような各種加工を施すことにより、用途の幅を広げることができる。
本発明にかかる位相差フィルムは、上説したように、光学的均質性、透明性等の光学特性に優れている。そのため、これらの光学特性を利用して、光学的等方フィルム、偏光子保護フィルムや透明導電フィルム等液晶表示装置周辺等の公知の光学的用途に特に好適に用いることができる。
また、本発明の位相差フィルムは、偏光子に貼り合わせて、偏光板として用いることができる。すなわち、本発明にかかる位相差フィルムは、偏光板の偏光子保護フィルムとして用いることができる。上記偏光子は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の偏光子を用いることができる。具体的には、例えば、延伸されたポリビニルアルコールにヨウ素を含有させて得た偏光子等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、各成分の合成例の記載における部は重量部を示す。
<ガラス転移温度>各組成物のガラス転移温度は、(株)島津製作所 示差走査熱量計DSC−50型を用い、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで測定し、中点法により決定した。
<面内位相差Reおよび厚み方向位相差Rth測定>フィルムから、40mm×40mmの試験片を切り出した。この試験片を、自動複屈折計(王子計測株式会社製 KOBRA−WR)を用いて、温度23±2℃、湿度50±5%において、波長590nm、入射角0゜で面内位相差Reおよび40°傾斜方向の位相差値から3次元屈折率nx、ny、nz、を求め、厚み方向位相差 Rth=|(nx+ny)/2−nz|×d (||は絶対値を表す)を計算した。
<厚み測定> 位相差フィルムの厚み(d)は、デジマティックインジケーター(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した。
<酸価測定> 樹脂0.3gを塩化メチレン37.5mLに溶解し、さらにメタノール37.5mLを加えた。次に自動滴定装置(平沼産業製COM−1600M、滴定方式:電位差測定、ガラス複合電極:GR−501B)を用いて0.1N水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え、10分間攪拌後、0.1N塩酸により逆滴定を行い、溶液のpHが7となるまでに要する塩酸の量(AmL)を測定した。
次に塩化メチレン37.5mLとメタノール37.5mLの混合液に対して、自動滴定装置(平沼産業製COM−1600M、滴定方式:電位差測定、ガラス複合電極:GR−501B)を用いて0.1N水酸化ナトリウム水溶液5mLを加え、10分間攪拌後、0.1N塩酸により逆滴定を行い、溶液のpHが7となるまでに要する塩酸の量(BmL)を測定し、次式からを求めた。本手法を、以下「メタノール法」、本手法により求めた酸価の値を、以下、単に「酸価」ともいう。
酸価=0.1×((B−A)/0.3)
また、樹脂0.3gを塩化メチレン37.5mLに溶解し、さらにジメチルスルホキシド37.5mLを加えた。次に0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液5mLとフェノールフタレインのジメチルスルホキシド溶液数滴を加えた。次に0.1Nの塩酸を用いて逆滴定を行い、中和に要する塩酸の量から酸価を求めた。本手法を、以下「DMSO法」、本手法により求めた酸価の値を、以下「DMSO酸価」ともいう。
メタノール法による酸価とDMSO酸価の数値を用いて、樹脂中のグルタル酸無水物単位の含有量(mmol/g)及び、(メタ)アクリル酸単位の含有量(mmol/g)を、以下の式(1)及び(2)から求めた。
(グルタル酸無水物単位の含有量(mmol/g))=(DMSO酸価)−(酸価) ・・・(1)
((メタ)アクリル酸単位の含有量(mmol/g))=(DMSO酸価)−(グルタル酸無水物単位の含有量)×2 ・・・(2)
<スチレン量の算出> 原料樹脂であるメタクリル系樹脂(約10mg)を重クロロホルム(約4mL)に溶解し、その溶液をVarian社製NMR測定装置Gemini−300を用いて、H−NMRスペクトルを測定した。
得られたH−NMRスペクトルより、δ=7.4〜6.8におけるスチレンユニットの芳香族由来のプロトンと、δ=3.8〜2.2におけるメタクリル酸メチルユニットのエステルに帰属されるプロトンの積分強度比から、スチレン量(mol%)を決定した。
<樹脂中の組成決定>樹脂中の各単量体成分の組成(mol%)を以下の手法で決定した。スチレン含有量(mol%)は、上述のH−NMRスペクトルを用いた手法により求めた。(メタ)アクリル酸含有量及びグルタル酸無水物含有量(mol%)は、樹脂中のグルタル酸無水物以外の単量体成分の分子量が100、グルタル酸無水物の分子量が200であると仮定して、上述の酸価手規定により求めた含有量(単位:mmol/g)から、樹脂1g中に含まれる単量体成分の含有量(単位:mol%)を以下の式(3)により近似的に求めた。
(単量体成分の含有量[mol%])=(単量体成分の含有量[mmol/g])/1000/(1/(単量体成分の分子量[g/mol]))×100・・・(3)
(メタ)アクリル酸エステル含有量(mol%)は、全体からスチレン、(メタ)アクリル酸及びグルタル酸無水物の含有量(mol%)を差し引くことで求めた。
<分子量測定> サンプル約0.5gを2mlのクロロホルムに溶解し、島津製作所製分取HPLC(RI検出器:RID−10A、UV検出器:SPD−10A、カラム:Shodex製K−806M)を用いて、流量1.0ml/minの条件で測定した。分子量既知のポリスチレン溶液についての測定で得られた検量線から、重量平均分子量を算出した。
(フィルム発泡評価) フィルムから、TD方向に長さ500mm、MD方向に長さ500mmのサンプルを2枚切り出し、暗室にてデスクスタンド(ナショナル製SQ948H、蛍光灯27W)の光を照射し、発泡の有無を目視により評価した。
(ゲル化有無の評価方法) TGA(TGA−50;株式会社 島津製作所)にて窒素雰囲気下、320℃で90分間加熱した前後の樹脂に関して、上述の条件にてGPCを測定し、得られたGPC曲線におけるMpの強度(IMp)と、Mpの5倍の分子量における強度(I5Mp)を用いて、以下の式(4)によりゲル化指数を求めた。
(ゲル化指数)= [(I5Mp/IMp)(加熱後樹脂)]/[(I5Mp/IMp)(加熱前樹脂)]・・・・(4)
ゲル化指数が大きいほど、加熱に起因する樹脂のゲル化が起こり、樹脂中の高分子量成分が増加しており、製膜時に樹脂のゲル化が起こり、得られたフィルムに樹脂のゲル起因の異物が多く発生する傾向がある。ゲル化指数が1.4以下であれば製膜時にゲルに起因する異物の数が非常に少なくなる傾向がある。
(フィルム外観評価) 得られたフィルムから縦210mm、横300mmのサイズの試験片を切り出し、暗室にてデスクスタンド(ナショナル製SQ948H、蛍光灯27W)の光を照射しながら、目視で観察されるフィルム欠陥の周囲を油性ペンでチェックした。次いで、倍率50倍の透過型光学顕微鏡(デジタルマイクロスコープ(VH−Z75)、株式会社キーエンス製)でチェックした欠陥を観察した。上記観察をフィルムの両面について行い、黄色および無色透明である欠陥を、樹脂の熱劣化により発生するゲル状異物由来の欠陥として、試験片3枚の合計個数により評価した。
(製造例1) 原料の樹脂としてメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(Mw 114,000、スチレン単量体単位18重量%)、変性剤としてジメチルアミン溶液を用いて、(メタ)アクリル系樹脂を製造した。
使用した押出機は口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を220〜250℃、スクリュー回転数は150rpmとした。メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(以下、「MS樹脂」ともいう)を1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して3.2重量部のジメチルアミン溶液(水溶液、約50%、和光純薬工業株式会社)を注入した。反応ゾーンの末端にはリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、(メタ)アクリル樹脂(I)を得た。
アクリル酸成分と(メタ)アクリル酸成分の閉環反応を行った。口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機にて、押出機各温調ゾーンの設定温度を260℃、スクリュー回転数150rpmとし、ホッパーから(メタ)アクリル樹脂(I)を1kg/hrで供給した。ベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して再び未反応の副原料などの揮発分を除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた脱揮した樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、(メタ)アクリル樹脂(II)を得た。
(実施例1) (メタ)アクリル樹脂(II)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は125℃、酸価は0.85mmol/g、DMSO酸価は1.43mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.26mmol/gであった。重量平均分子量は108000であった。ゲル化指数は1.3であった。
得られたメタ)アクリル樹脂(II)を、100℃で5時間乾燥後、40mmφ単軸押出機と400mm幅のTダイとを用いて240℃で押し出すことにより得られたシート状の溶融樹脂を冷却ロールで冷却して幅300mm、厚み130μmの未延伸フィルムを得た。
このフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.30%、全光線透過率は91.0%であった。また、上記の方法に従ってフィルム外観評価を行った結果、ゲル状異物に由来する異物数は2個であった。このフィルムについて、ガラス転移温度より3℃ 高い温度で延伸倍率縦2.65倍、横2.2倍で同時二軸延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行ない、二軸延伸フィルムを作製した。この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.1%、全光線透過率は91.4%であった。また、面内位相差は6nm、厚み方向位相差は−113nm、厚み32μmであった。
(製造例2) 原料の樹脂としてメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(Mw 95,000、スチレン単量体単位11重量%)、変性剤としてジメチルアミン溶液を用いて、(メタ)アクリル系樹脂を製造した。
使用した押出機は口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機である。押出機の各温調ゾーンの設定温度を220〜250℃、スクリュー回転数は150rpmとした。メタクリル酸メチル−スチレン共重合体(以下、「MS樹脂」ともいう)を1kg/hrで供給し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルから樹脂に対して2.5重量部のジメチルアミン溶液(水溶液、約50%、和光純薬工業株式会社)を注入した。反応ゾーンの末端にはリバースフライトを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、(メタ)アクリル樹脂(III)を得た。
次いで、アクリル酸成分と(メタ)アクリル酸成分の閉環反応を行った。口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機にて、押出機各温調ゾーンの設定温度を260℃℃、スクリュー回転数150rpmとし、ホッパーから(メタ)アクリル樹脂(III)を1kg/hrで供給した。ベント口の圧力を−0.092MPaに減圧して再び未反応の副原料などの揮発分を除去した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた脱揮した樹脂を、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化することにより、(メタ)アクリル樹脂(IV)を得た。
(実施例2) (メタ)アクリル樹脂(IV)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は127℃、酸価は0.85mmol/g、DMSO酸価は1.50mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.20mmol/gであった。ゲル化指数は1.4であった。
得られたメタ)アクリル樹脂(IV)を、100℃で5時間乾燥後、40mmφ単軸押出機と400mm幅のTダイとを用いて240℃で押し出すことにより得られたシート状の溶融樹脂を冷却ロールで冷却して幅300mm、厚み130μmの未延伸フィルムを得た。
ここのフィルムについて、上記の方法に従って、ヘーズ、全光線透過率を測定した。その結果、ヘーズは、0.30%、全光線透過率は91.0%であった。
このフィルムについて、ガラス転移温度より3℃ 高い温度で延伸倍率縦3倍、横2.4倍で同時二軸延伸(株式会社東洋精機製 二軸延伸装置 X4HD)を行ない、二軸延伸フィルムを作製した。この二軸延伸フィルムのヘーズは、0.1%、全光線透過率は91.5%であった。また、面内位相差は30nm、厚み方向位相差は−82nm、厚み34μmであった。
(比較例1) 製造例1で得られた(メタ)アクリル樹脂(I)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は127℃、酸価は0.86mmol/g、DMSO酸価は1.27mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.45mmol/gであった。ゲル化指数は1.6であった。
得られた(メタ)アクリル樹脂(I)を、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを作成した。この際、フィルムに発泡が生じた。
(比較例2) 製造例2で得られた(メタ)アクリル樹脂(III)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は130℃、酸価は0.85mmol/g、DMSO酸価は1.31mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.39mmol/gであった。ゲル化指数は1.8であった。得られた(メタ)アクリル樹脂(III)を、実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを作成した。この際、フィルムに発泡が生じた。
(比較例3) 製造例1で原料として用いたメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(スチレン単量体単位18重量%、以下(メタ)アクリル樹脂(V)とする)を、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを作成した。(メタ)アクリル樹脂(V)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は113℃、酸価は0.0mmol/g、DMSO酸価は0.0mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.0mmol/gであった。ゲル化指数は1.2であった。
(比較例4) 製造例2で原料として用いたメタクリル酸メチル−スチレン共重合体(スチレン単量体単位11重量%、以下(メタ)アクリル樹脂(VI)とする)を実施例2と同様にして二軸延伸フィルムを作成した。(メタ)アクリル樹脂(VI)について、上記の方法に従って、ガラス転移温度および酸価を測定した。その結果、ガラス転移温度は117℃、酸価は0.0mmol/g、DMSO酸価は0.0mmol/gであり、(メタ)アクリル酸の量は0.0mmol/gであった。ゲル化指数は1.1であった。
Figure 0005650501
以上のように、実施例1および実施例2のように、酸価の値を0.1mmol/g以上(具体的には、実施例1では0.85、実施例2では0.85)、(メタ)アクリル酸単位の量を0.35mmol/g以下(具体的には、実施例1では0.26、実施例2では0.20)とすることで、耐熱性が高く、成形時の発泡を生じず、ゲル化を生じない、ゲルに起因する異物の少ないフィルムが得られた。
一方、比較例1、2のように、(メタ)アクリル酸の量が0.35以上(具体的には、比較例1では0.45、実施例2では0.39)である場合には、耐熱性は高いが、成形時に発泡が生じやすくなった。比較例3,4はフィルム外観は良好であったが、Tgが低く、耐熱性が低いため、光学フィルムとしては適していない。

Claims (3)

  1. (メタ)アクリル樹脂を成形してなる光学フィルムであって、(メタ)アクリル樹脂が、下記一般式(1)
    Figure 0005650501
    (但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、又は炭素数5〜15の芳香環を含む置換基を示す。)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位、下記一般式(2)
    Figure 0005650501
    (但し、Rは、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、炭素数6〜10のアリール基を示す。)で表される芳香族ビニル単位、並びに、下記一般式(3)
    Figure 0005650501
    (但し、R及びRは、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは、水素を示す。)で表される単位及び下記一般式(4)
    Figure 0005650501
    (但し、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で表される単位を含有し、当該光学フィルム中に含まれる芳香族ビニル単位の割合が10〜50モル%、酸価が0.1mmol/g以上1.5mmol/g以下、かつ、(メタ)アクリル酸単位由来の酸価が0.26mmol/g以下であることを特徴とする光学フィルム。
  2. 面内位相差(Re)が5〜200nm、厚み方向位相差(Rth)が−20〜−200nmであることを特徴とする、請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の光学フィルムを少なくとも1枚含むことを特徴とする、偏光板。
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